JP2019119652A - 断熱材料、その製造方法および内燃機関 - Google Patents

断熱材料、その製造方法および内燃機関 Download PDF

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【課題】 アモルファスシリコンを用いた低熱伝導率を有する断熱材料、その製造方法およびそれを用いた内燃機関を提供すること。【解決手段】 本発明のアモルファスシリコンを含有する断熱材料は、アモルファスシリコン中にビスマス結晶粒が分散しており、CuKαを線源とする粉末X線回折パターンにおける2θ=27±2°のピークの半値幅から算出されるビスマス結晶粒の平均粒径は、2nm以上15nm以下の範囲であり、ビスマス結晶粒に対するアモルファスシリコンの体積比は、0.5以上2.0以下の範囲である。【選択図】 図1

Description

本発明は、アモルファスシリコンを用いた断熱材料、その製造方法およびそれを用いた内燃機関に関する。
エンジン等には冷却損失を低減させ、熱効率を向上させるために断熱材料が使用される。さらなる熱効率の向上のためには、低い熱伝導率を有する断熱材料が求められている。
本願発明者らは、Alドープしたアモルファスシリコンにおいて、Alのドープ量の増加に伴い、熱抵抗が増大する(すなわち、熱伝導率が低下する)ことを見出した(例えば、非特許文献1)。しかしながら、これらの知見を用いた実用的な材料の開発には至っていない。
一方、水素終端したシリコン結晶上にBiを形成することにより、Biとシリコンとの界面によって熱伝導率が低下することが報告されている(例えば、非特許文献2)。しかしながら、これも実用的な材料の開発には至っていない。
T.Zhanら,RSC Adv.,2017,7,7901−7905 Ho−Ki Leyoら,Phys.Rev.,B 73,2006,144301
以上から、本発明の課題は、アモルファスシリコンを用いた低熱伝導率を有する断熱材料、その製造方法およびそれを用いた内燃機関を提供することである。
本発明のアモルファスシリコンを含有する断熱材料は、前記アモルファスシリコン中にビスマス結晶粒が分散しており、CuKαを線源とする粉末X線回折パターンにおける2θ=27±2°のピークの半値幅から算出される前記ビスマス結晶粒の平均粒径は、2nm以上15nm以下の範囲であり、前記ビスマス結晶粒に対する前記アモルファスシリコンの体積比は、0.5以上2.0以下の範囲であり、これにより上記課題を解決する。
前記平均粒径は、3nm以上13.5nm以下の範囲であってもよい。
前記体積比は、0.8以上1.8以下の範囲であってもよい。
前記体積比は、0.9以上1.6以下の範囲であってもよい。
前記ビスマス結晶粒は、互いに接触することなく分散していてもよい。
前記アモルファスシリコンは、ノンドープまたはドープドシリコンからなってもよい。
前記ドープドシリコンには、B、Al、GaおよびInからなる群から選択される元素がドーピングされていてもよい。
前記元素のドーピング濃度は、1×1016cm−3以上1×1020cm−3以下の範囲であってもよい。
本発明の上述の断熱材料を製造する方法は、シリコンからなるターゲットとビスマスからなるターゲットとを用いた物理的気相成長法により、アモルファスシリコン層と、ビスマス層とを交互に積層する工程を包含し、これにより上記課題を解決する。
前記物理的気相成長法は、スパッタリング法であってもよい。
前記前記アモルファスシリコン層の厚さは、0.8nm以上10nm以下の範囲であり、前記ビスマス層の厚さは、0.8nm以上10nm以下の範囲であってもよい。
前記積層する工程において、前記ビスマス層の厚さに対する前記アモルファスシリコン層の厚さの比は、0.5以上2.0以下の範囲であってもよい。
前記積層する工程において、前記ビスマス層の厚さに対する前記アモルファスシリコン層の厚さの比は、0.8以上1.8以下の範囲であってもよい。
前記積層する工程において、前記アモルファスシリコン層と前記ビスマス層とをそれぞれ10以上積層してもよい。
前記積層する工程は、15℃以上200℃以下の温度範囲で積層してもよい。
前記積層する工程は、0.002Torr以上0.01Torr以下の範囲のガス圧で行ってもよい。
前記ガス圧は、Ar、He、Ne、KrおよびXeからなる群から選択される不活性ガスの圧力であってもよい。
本発明の燃焼室を備える内燃機関は、前記燃焼室を構成する部品の表面が、上述の断熱材料でコーティングされており、これにより上記課題を解決する。
本発明による断熱材料は、アモルファスシリコン中にビスマス結晶粒が分散しており、CuKαを線源とする粉末X線回折パターンにおける2θ=27±2°のピークの半値幅から算出されるビスマス結晶粒の平均粒径は、2nm以上15nm以下の範囲である。これにより、アモルファスシリコンとビスマス結晶粒との界面を増大させることができる。さらに、ビスマス結晶粒に対するアモルファスシリコンの体積比は、0.5以上2.0以下の範囲に制御されている。これらの条件を満たすことにより、アモルファスシリコンおよびビスマス固有の熱伝導率とは異なり、界面効果による劇的な熱伝導率の低下を生じさせることができる。このような熱伝導率が低下した断熱材料は、自動車、飛行機、船、発電所等における内燃機関の熱効率を向上させるための材料あるいはコーティング材として適用できる。
本発明による断熱材料の製造方法は、シリコンからなるターゲットとビスマスからなるターゲットとを用いた物理的気相成長法により、アモルファスシリコン層と、ビスマス層とを交互に積層する工程を包含する。単にアモルファスシリコン層とビスマス層との積層体を形成するだけで上述の断熱材料が得られるため、制御が容易であり、有利である。
本発明による断熱材料を示す模式図 本発明の断熱材料を製造する工程を示す模式図 本発明の断熱材料を製造する装置を示す模式図 実施例および比較例で用いたスパッタリング装置の外観を示す図 実施例9および実施例12の試料のSEM像を示す図 実施例9、実施例12および実施例17の試料のTEM像を示す図 実施例1〜6の試料のXRDパターンを示す図 実施例1、実施例8および比較例2の試料のXRDパターンを示す図 実施例1〜19および比較例1〜3の試料の熱抵抗とSi/Bi体積比との関係を示す図 実施例1〜6、8、および、比較例1〜3の試料の熱抵抗と平均粒径との関係を示す図 実施例1、実施例7および比較例3の試料の熱抵抗と基板温度との関係を示す図 実施例1、実施例8および比較例2の試料の熱抵抗とガス圧との関係を示す図
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。なお、同様の要素には同様の番号を付し、その説明を省略する。
本願発明者らは、アモルファスシリコンとビスマスとの組み合わせに着目し、その複合材料における微細構造を鋭意工夫することによって、材料固有の熱抵抗をはるかに超える巨大な熱抵抗を発揮できることを見出した。
図1は、本発明による断熱材料を示す模式図である。
本発明の断熱材料100は、アモルファスシリコン110を含有する。詳細には、本発明の断熱材料100には、アモルファスシリコン110中にビスマス結晶粒120が分散している。ここで、ビスマス結晶粒120の平均粒径(ただし、CuKα線を線源とする粉末X線回折パターンにおける2θ=27±2°におけるピークの半値幅から算出されるものとする)は、2nm以上15nm以下の範囲である。このような平均粒径を満たすことにより、アモルファスシリコン110とビスマス結晶粒120との界面を増大させることができる。2θ=27±2°にはBi(012)の明瞭な回折ピークが現れるため、これを平均粒径の算出に用いる。なお、簡便には、電子顕微鏡観察によってビスマス結晶粒120の粒径を観察し、例えば100個のビスマス結晶粒の平均粒径が、2nm以上15nm以下の範囲であれば、同様に界面を増大できる。
本発明の断熱材料100において、ビスマス結晶粒120に対するアモルファスシリコン110の体積比(Si/Bi体積比)は、0.5以上2.0以下の範囲を満たす。体積比が0.5未満の場合、ビスマス結晶粒120が少ないため、界面増大による効果が見られず、熱抵抗の増大(熱伝導率の低下)が期待できない。Si/Bi体積比が2.0を超えると、ビスマス結晶粒120が多くなり、上述の平均粒径にならなかったり、ビスマス結晶粒120が互いに結合したりするため、上述の界面の増大が期待できない。本発明の断熱材料100は、上述の特徴を有することにより、0.4Wm−1−1以下の熱伝導率を達成できる。なお、Si/Bi体積比は、例えば、透過型または走査型電子顕微鏡観察からビスマス結晶粒の粒径を求めれば体積比率を算出できる。
本発明の断熱材料100において、好ましくは、ビスマス結晶粒120は、互いに接触することなく分散している。これにより、界面増大による熱抵抗の増大を可能にする。また、図1では、ビスマス結晶粒120の形状は真球のように示すが、上述の平均粒径を満たす限り、略真球、略長球、立方体、直方体など問わない。
本発明の断熱材料100において、好ましくは、ビスマス結晶粒120の平均粒径は、3nm以上13.5nm以下の範囲を満たす。これにより、効果的に界面を増大できるので、熱抵抗が大きくなり、熱伝導率を低下できる。さらに好ましくは、ビスマス結晶粒120の平均粒径は、3nm以上8nm以下の範囲を満たす。これにより、界面増大を確実にするため、熱抵抗が大きくなり、熱伝導率を低下できる。
本発明の断熱材料100において、好ましくは、ビスマス結晶粒120に対するアモルファスシリコン110の体積比は、0.8以上1.8以下の範囲を満たす。これにより、効果的に界面を増大できるので、熱抵抗が大きくなり、熱伝導率を低下できる。さらに好ましくは、ビスマス結晶粒120に対するアモルファスシリコン110の体積比は、0.9以上1.6以下の範囲を満たす。これにより、界面増大を確実にするため、熱抵抗が大きくなり、熱伝導率を低下できる。
本発明の断熱材料100において、アモルファスシリコン110は、アモルファスである限り、ノンドープまたはドープドシリコンを問わないが、ドープドシリコンである場合、好ましくは、B(ホウ素)、Al(アルミニウム)、Ga(ガリウム)およびIn(インジウム)からなる群から選択される元素がドーピングされている。これらの元素がドーピングされていれば、アモルファスシリコンそのものの熱伝導率が低下するため、全体の熱伝導率を低下させるに有利である。また、後述する製造方法においてスパッタリングを採用する場合には、ターゲットが導電性を有するために、DC(直流)スパッタリングも可能となる。なお、ドーピング濃度は、通常のドーピング濃度でよいが、例示的には、1×1016cm−3以上1×1020cm−3以下の範囲である。この範囲であれば、熱伝導率を低下できる。
このような本発明の断熱材料100は、上述の特徴を有することにより、材料固有の熱伝導率を凌駕する低い熱伝導率を達成するが、その形態は特に問わない。例えば、本発明の断熱材料100は、バルクであってもよいし、膜であってもよい。
バルクの場合、そのまま断熱性能が要求される構造部品のための構造材料として使用できる。例えば、後述する製造方法において所望の厚さを有するまでスパッタリングを続ければよいが、上述の特徴を有する限り、任意の方法を採用できる。
膜である場合、断熱性能が要求される金属基体上にボンディングコートを介して/介さないで付与すればよい。あるいは、後述の製造方法において、断熱性能が要求される金属基体上に本発明の断熱材料100を製造すれば、ボンディングコートを介することなく、本発明の断熱材料100をコーティング材として備えた断熱性に優れる金属材料を提供できる。なお、特に本発明の断熱材料100を膜で用いる場合、好ましくは、10nm以上500μm以下の厚さが好ましい。特に、厚さが50μm以上を有すれば、断熱材料100を自立膜として提供できる。このような自立膜は単体でコーティング材として機能する。
例示的には、エンジンに代表される内燃機関は、ガソリン等が燃焼する燃焼室を備えるが、燃焼により高温にさらされるため、燃焼室を構成する部品(例えば、ピストン、バルブヘッド、シリンダヘッド等)には、断熱性が求められる。このような構成部品の表面が、本発明の断熱材料でコーティングされてもよい。あるいは、本発明の断熱材料が10nm程度の厚さを有する場合には、半導体デバイスの断熱層として機能し得る。
次に、本発明の断熱材料100を製造する例示的な製造方法を説明するが、これに限らないことに留意されたい。
図2は、本発明の断熱材料を製造する工程を示す模式図である。
図3は、本発明の断熱材料を製造する装置を示す模式図である。
本発明の断熱材料100(図1、図2)は、物理的気相成長法により製造できるが、詳細には、シリコンからなるターゲット320(図3)と、ビスマスからなるターゲット330(図3)とを用い、アモルファスシリコン層210(図2)とビスマス層220(図2)とを交互に積層した積層体200(図2)を設計する(以降では、単に、積層工程と称する)ことによって得られる。
本発明者らは、驚くべきことに、所定条件を満たすように積層体220を設計し、それを得るべく製造するだけで、アモルファスシリコン110中にビスマス結晶粒120が分散した本発明の断熱材料100が得られることを見出した。これは交互に積層する過程において、積層されたビスマス層220は瞬時にビスマスが互いに凝集し、ビスマス結晶粒120を構成し、アモルファスシリコン110に分散した形態となる。積層体200の設計を制御するだけで、本発明の断熱材料100が得られるため、制御が容易である。
本発明の断熱材料100を製造する例示的な装置300を示す。装置300は、物理的気相成長法の中でもスパッタリング法を採用した場合の装置である。本発明の断熱材料100は、スパッタリング法以外にも、抵抗加熱蒸着や電子ビーム蒸着、分子線エピタキシー法、イオンプレーティングなども採用できるが、スパッタリング法であれば、制御が容易であるため、好ましい。
装置300は、少なくとも、ガス導入口とガス排気口とを備える真空チャンバ310と、シリコンからなるターゲット320と、ビスマスからなるターゲット330と、基板340を取り付ける基板ホルダーとを備え、基板340とターゲット320、330との間を接続する電源350とを備える。図3では、交互積層が可能なように、ターゲット320、330上にシャッターを備える。必要に応じて、基板ホルダーを加熱可能な加熱手段を備えてもよい。各ターゲットが基板340の直下にくるよう、基板ホルダーまたはターゲットが回転可能なように構成されてもよい。また、複数の基板を取り付け可能な基板ホルダーを用いてもよい。ターゲットはスパッタソースに取り付けられていてもよい。
装置300の内部は、ガス排気口を介して、ロータリーポンプ(図示せず)やターボ分子ポンプ(図示せず)によって排気され、真空に維持される。装置300のガス導入口を介して、Ar等のスパッタガスが導入されるが、混合ガスとなるようにガス導入口は複数あってもよい。また、電源350は、高圧電源や高周波電源等であり得る。高圧電源の場合、装置300はDCスパッタとして機能する。高周波電源の場合、装置300はRFスパッタとして機能し、さらに装置300が磁石を備える場合には、RFマグネトロンスパッタとして機能する。
装置300には、ターゲットまたは基板ホルダーの回転制御、スパッタガス圧、真空排気システム、基板温度、バイアス電圧、シャッターの開閉等の制御パラメータを外部制御装置で制御するようにしてもよい。これにより、全自動での製造を可能にするだけでなく、再現性に優れる。
積層工程において、好ましくは、アモルファスシリコン層210の厚さd210は、0.8nm以上10nm以下の範囲であり、ビスマス層220の厚さd220は、0.8nm以上10nm以下の範囲となるように、積層する。これにより、アモルファスシリコン110中に上述の平均粒径を満たすビスマス結晶粒120が分散し、上述のSi/Bi体積比を満たした、本発明の断熱材料100が得られる。
積層工程において、さらに好ましくは、ビスマス層220の厚さに対するアモルファスシリコン層210の厚さの比(d210/d220)は、0.5以上2.0以下となるように積層する。これにより、上述のSi/Bi体積比を満たすことができる。さらに好ましくは、d210/d220は、0.8以上1.8以下、なおさらに好ましくは、0.9以上1.6以下となるように積層する。これにより、上述のSi/Bi体積比を確実に満たし、断熱性に優れた断熱材料を提供できる。すなわち、設計した膜厚比が最終生成物の体積比となる。
積層工程において、好ましくは、アモルファスシリコン層210とビスマス層220とをそれぞれ10以上積層する。これにより、アモルファスシリコン中にビスマス結晶粒を分散させることができる。なお、上限は特に制限はないが、断熱材料の厚さと、設計したアモルファスシリコン層210およびビスマス層220の厚さとから換算すればよい。
積層工程において、好ましくは、15℃以上200℃以下の温度範囲で積層する。これにより、シリコンはアモルファスとなり、ビスマスは結晶粒となる。200℃を超えると、ビスマスの融点に近くなるため、ビスマスが揮発する可能性があり、上述のSi/Bi体積比を満たせず、熱伝導率が低下しない虞がある。積層工程において、さらに好ましくは、15℃以上160℃以下の温度範囲で積層する。これにより、ビスマスの揮発を確実に抑制できるので、断熱性能に優れた断熱材料を提供できる。
積層工程において、好ましくは、0.002Torr以上0.01Torr以下のガス圧で積層する。0.01Torrを超えると、ビスマス結晶粒120の粒径が大きくなり、界面効果が十分に得られず、熱伝導率が低下しない虞がある。0.002Torr未満になると、ターゲットを十分にスパッタできない虞がある。さらに好ましくは、0.004Torr以上0.008Torr以下のガス圧で積層する。これにより、ビスマス結晶粒120の粒径を小さく(例えば3nm前後)できるので、熱伝導率をさらに低下できる。ここでガス圧は、好ましくは、Ar(アルゴン)、He(ヘリウム)、Ne(ネオン)、Kr(クリプトン)およびXe(キセノン)からなる群から選択される不活性ガス(スパッタガス)の圧力である。
ここでも、シリコンターゲットは、ノンドープであっても、ドープドであってもよく、ドープドの場合には、B、Al、GaおよびInからなる群から選択される元素がドーピングされている。ドーピング濃度は、上述したとおりである。
基板は、特に制限はなく、金属、セラミックス、樹脂等上述の温度範囲で変形しない任意の基板を採用できる。基板として、内燃機関に用いられる金属材料(例えば、鋳鉄、アルミニウム合金等)を採用すれば、本発明の断熱材料100がコーティングされた、断熱性能に優れた金属材料となることは言うまでもない。また、本発明の断熱材料100を基板から剥離すれば、単体でコーティング材としても提供できる。
次に具体的な実施例を用いて本発明を詳述するが、本発明がこれら実施例に限定されないことに留意されたい。
[実施例1〜19および比較例1〜3]
実施例および比較例では、種々の条件でアモルファスシリコン層210(図2)とビスマス層220(図2)との積層体200(図2)を設計し、スパッタリング法を用いて、実施した。
図4は、実施例および比較例で用いたスパッタリング装置の外観を示す図である。
実施例および比較例では、コンビナトリアル・スパッタ・コーティング・システム(COSCOS)(例えば、コンバーテック2008.3を参照)を用いた。COSCOSは、図4(A)に示すように外部制御装置を備えており、基板ホルダーの回転制御、真空排気システム、スパッタガス圧、基板温度、バイアス電圧、ターゲット−基板間距離、シャッターの開閉等を自動制御した。
図4(B)は真空チャンバ本体であり、実質的に図3と同様の装置構成を有した。真空チャンバには、Bドープシリコンからなるターゲット(ドープ量:1.4×1019cm−3、直径:50mm、厚さ:6mm、株式会社高純度化学製)、ノンドープシリコンからなるターゲット(直径:50mm、厚さ:6mm、株式会社高純度化学製)、および、ビスマスからなるターゲット(直径:50mm、圧さ:6mm、株式会社高純度化学製)を設置した。
基板にはSi(100)単結晶基板(サイズ:22mm×4mm×1.5mm、株式会社高純度化学製)を用い、アセトン中で15分間超音波洗浄し、基板ホルダー(最大14枚設置可能)に設置した。ターゲット−基板間距離は55mmに固定した。真空チャンバにはArガス(純度99.999%以上)が接続され、水晶振動子膜厚計(QCM)により、膜厚をモニタリングした。表1に示す実験条件を外部制御装置に登録し、全自動により成膜を行った。
得られた膜の断面を、エネルギー分散型X線分光(EDX)を備えた走査型電子顕微鏡(SEM、S−3700、株式会社日立ハイテクイノロジーズ製)および透過型電子顕微鏡(TEM、JEM−2100F、日本電子株式会社製)を用いて観察した。結果を図5および図6に示す。
得られた膜の結晶構造を粉末X線回折(XRD)分光計(Smart Lab、株式会社リガク製)によって測定した。結果を図7および図8に示す。また、Bi(012)のピークの半値幅から粒径を算出した。結果を表2に示す。
得られた膜の熱抵抗および電気抵抗率を、それぞれ、ω法ナノ薄膜熱伝導率計(例えば、特許第5598813号参照)、および、4端子法を用いた抵抗率計を用いて測定した。得られた熱抵抗および電気抵抗率から、それぞれ、熱伝導率および導電率を算出した。結果を表2に示す。
図5は、実施例9および実施例12の試料のSEM像を示す図である。
図5(A)および図5(B)は、それぞれ、実施例9および実施例12の試料のSEM像である。いずれも、Si基板上に密着した膜を示し、その膜厚は設計どおりであった。また、いずれも、明るく示される領域内に、暗く示される球状の領域が分散して位置していた。EDXによれば、明るく示される領域はSiであり、暗く示される領域はBiであった。図示しないが、実施例1〜8、10、11および13〜19の試料も同様の様態を示した。
図6は、実施例9、実施例12および実施例17の試料のTEM像を示す図である。
図6(A)〜図6(C)は、それぞれ、実施例9、実施例12および実施例17の試料のTEM像である。いずれも、明るく示される領域内に暗く示される球状の領域(例えば、図6(B)中に丸印で示す領域)が分散して位置していた。TEM像から得られる粒径は、いずれも、3nm〜6nmの範囲であった。図示しないが、実施例1〜8、10、11、13〜16、18および19の試料も同様の様態を示した。
図7は、実施例1〜6の試料のXRDパターンを示す図である。
図7によれば、回折ピークは、いずれもBiに指数付けされた(JCPDSカード85−1329)。このことから、ビスマスは結晶化していることが分かった。EDXにおいてSiを検出するものの、Siのピークは見られないことから、Siはアモルファスであることが分かった。また、BiとSiとからなる第二相や不純物相を示すピークは見られなかった。図示しないが、実施例7〜19の試料も同様のXRDパターンを示した。
以上から、シリコンからなるターゲットとビスマスからなるターゲットとを用いた物理的気相成長法により、アモルファスシリコン層と、ビスマス層とを交互に積層することによって、アモルファスシリコン中にビスマス結晶粒が分散した材料が得られることが示された。
ここで、表2のXRDから求めたビスマス結晶粒の平均粒径に着目すると、実施例1〜19の試料において、ビスマス結晶粒の平均粒径は、2nm以上15nm以下の範囲であることが分かった。また、表1のSi/Bi体積比に着目すれば、実施例1〜19の試料において、ビスマス結晶粒に対するアモルファスシリコンの体積比は、0.5以上2.0以下の範囲であることが分かった。このことから、本発明の方法によれば、アモルファスシリコン中にビスマス結晶粒が分散しており、ビスマス結晶粒の平均粒径が2nm以上15nm以下の範囲であり、ビスマス結晶粒に対するアモルファスシリコンの体積比が0.5以上2.0以下の範囲である材料が得られることが示された。
図8は、実施例1、実施例8および比較例2の試料のXRDパターンを示す図である。
図8によれば、Bi(012)の回折ピークのピーク強度に着目すると、実施例8、実施例1、比較例2の順でピーク強度が増大した。このことは、この順でビスマス結晶粒の粒径が大きくなっていることを示すが、粒径のサイズは、スパッタ時のガス圧が大きいほど大きくなり、ガス圧が小さいほど小さくなることが分かった。このことから、製造時のガス圧は、0.002Torr以上0.01Torr以下の範囲が好ましく、0.004Torr以上0.008Torr以下の範囲がなお好ましいことが示された。
図9は、実施例1〜19および比較例1〜3の試料の熱抵抗とSi/Bi体積比との関係を示す図である。
図9および表2によれば、実施例1〜19の試料は、いずれも300×10−9K/Wを超える熱抵抗を有し、その熱伝導率もいずれも0.4Wm−1/Kを下回ることが分かった。このことから、本発明の方法によって得られた材料は、高い断熱性能を有する断熱材料として機能することが示された。
さらに、Si/Bi体積比に着目すれば、高い熱抵抗、すなわち低い熱伝導率を確実に達成するには、Si/Bi体積比は、0.5以上2.0以下の範囲を満たし、好ましくは、0.8以上1.8以下の範囲を満たすことが示された。
ここで、アモルファスSiおよびBiの熱伝導率の理論値(a−Si:0.93W/mK、Bi:8W/mK)を用いて、60nm分のアモルファスSiと、60nm分のBiとの混合材料を想定し、理論熱抵抗を算出したところ、72.0×10−9K/Wと得られた。この値を、例えば、実施例4の試料(それぞれ1nmのa−SiおよびBiを合計120nmとなるまで交互積層する条件)の熱抵抗と比較すると、実施例4の試料の熱抵抗は、理論値の4倍以上大きな値であることが分かった。このことは、本発明の材料は、単純なアモルファスシリコンとビスマスとの混合材料ではなく、アモルファスシリコン中に所定の平均粒径を有するビスマス結晶粒が分散した複合材料であり、これにより著しい界面効果に基づき劇的に断熱性能が向上したことを示唆する。
図10は、実施例1〜6、8、および、比較例1〜3の試料の熱抵抗と平均粒径との関係を示す図である。
図10によれば、高い熱抵抗、すなわち、低い熱伝導率を達成するためには、ビスマス結晶粒の平均粒径は、2nm以上15nm以下の範囲であることが必要であり、好ましくは、3nm以上13.5nm以下の範囲であることが示された。表2の実施例9、12、15および17の試料のTEM観察から求めた平均粒径を参照すれば、いずれも上述の範囲内にあった。このことから、XRDのBi(012)のピーク(2θ=27±2°)の半値幅から求める平均粒径を、TEM観察等の電子顕微鏡観察から簡易的に求めた平均粒径に代替できることが示された。
図11は、実施例1、実施例7および比較例3の試料の熱抵抗と基板温度との関係を示す図である。
図11によれば、基板温度の上昇に伴い、熱抵抗も上昇するが、基板温度が200℃を超えると、熱抵抗は著しく低下することが分かった。比較例3の試料の熱抵抗は、200×10−9K/mに到達しなかったが、これは、基板温度がビスマスの融点に近いため、ビスマスが蒸発し、Si/Bi体積比が0.5以上2.0以下の範囲を満たさなくなったためと考えられる。これらの関係から、少なくとも300×10−9K/m以上の熱抵抗を達成するためには、積層時における基板温度は15℃以上200℃以下の温度範囲が好ましく、さらに好ましくは、15℃以上160℃以下の温度範囲であることが示された。
図12は、実施例1、実施例8および比較例2の試料の熱抵抗とガス圧との関係を示す図である。
図12によれば、ガス圧の上昇に伴い、熱抵抗は低下する傾向を示した。ガス圧が高いと、大きなビスマス結晶粒となるため、界面効果が得られないためと考えられる。この結果は図8に良好に整合する。これらの関係から、少なくとも300×10−9K/m以上の熱抵抗を達成するためには、ガス圧は、好ましくは、0.002Torr以上0.01Torr以下の範囲であり、さらに好ましくは、0.004Torr以上0.008Torr以下の範囲であることが示された。
本発明の断熱材料は断熱性が要求される任意の用途に適用されるが、とりわけ、自動車、飛行機、船、発電所等における内燃機関の材料あるいはコーティング材として用いれば有利である。
100 断熱材料
110 アモルファスシリコン
120 ビスマス結晶粒
200 積層体
210 アモルファスシリコン層
220 ビスマス層
300 装置
310 真空チャンバ
320、330 ターゲット
340 基板
350 電源

Claims (18)

  1. アモルファスシリコンを含有する断熱材料であって、
    前記アモルファスシリコン中にビスマス結晶粒が分散しており、
    CuKαを線源とする粉末X線回折パターンにおける2θ=27±2°のピークの半値幅から算出される前記ビスマス結晶粒の平均粒径は、2nm以上15nm以下の範囲であり、
    前記ビスマス結晶粒に対する前記アモルファスシリコンの体積比は、0.5以上2.0以下の範囲である、断熱材料。
  2. 前記平均粒径は、3nm以上13.5nm以下の範囲である、請求項1に記載の断熱材料。
  3. 前記体積比は、0.8以上1.8以下の範囲である、請求項1または2に記載の断熱材料。
  4. 前記体積比は、0.9以上1.6以下の範囲である、請求項3に記載の断熱材料。
  5. 前記ビスマス結晶粒は、互いに接触することなく分散している、請求項1〜4に記載の断熱材料。
  6. 前記アモルファスシリコンは、ノンドープまたはドープドシリコンからなる、請求項1〜5のいずれかに記載の断熱材料。
  7. 前記ドープドシリコンには、B、Al、GaおよびInからなる群から選択される元素がドーピングされている、請求項6に記載の断熱材料。
  8. 前記元素のドーピング濃度は、1×1016cm−3以上1×1020cm−3以下の範囲である、請求項7に記載の断熱材料。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の断熱材料を製造する方法であって、
    シリコンからなるターゲットとビスマスからなるターゲットとを用いた物理的気相成長法により、アモルファスシリコン層と、ビスマス層とを交互に積層する工程を包含する、方法。
  10. 前記物理的気相成長法は、スパッタリング法である、請求項9に記載の方法。
  11. 前記前記アモルファスシリコン層の厚さは、0.8nm以上10nm以下の範囲であり、
    前記ビスマス層の厚さは、0.8nm以上10nm以下の範囲である、請求項9または10のいずれかに記載の方法。
  12. 前記積層する工程において、前記ビスマス層の厚さに対する前記アモルファスシリコン層の厚さの比は、0.5以上2.0以下の範囲である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記積層する工程において、前記ビスマス層の厚さに対する前記アモルファスシリコン層の厚さの比は、0.8以上1.8以下の範囲である、請求項12に記載の方法。
  14. 前記積層する工程において、前記アモルファスシリコン層と前記ビスマス層とをそれぞれ10以上積層する、請求項9〜13のいずれかに記載の方法。
  15. 前記積層する工程は、15℃以上200℃以下の温度範囲で積層する、請求項9〜14のいずれかに記載の方法。
  16. 前記積層する工程は、0.002Torr以上0.01Torr以下の範囲のガス圧で行う、請求項9〜15のいずれかに記載の方法。
  17. 前記ガス圧は、Ar、He、Ne、KrおよびXeからなる群から選択される不活性ガスの圧力である、請求項16に記載の方法。
  18. 燃焼室を備える内燃機関であって、
    前記燃焼室を構成する部品の表面は、請求項1〜8のいずれかに記載の断熱材料でコーティングされている、内燃機関。
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