JP3966723B2 - レーザーアブレーション法による半導体FeSi2の成膜方法 - Google Patents
レーザーアブレーション法による半導体FeSi2の成膜方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3966723B2 JP3966723B2 JP2001387341A JP2001387341A JP3966723B2 JP 3966723 B2 JP3966723 B2 JP 3966723B2 JP 2001387341 A JP2001387341 A JP 2001387341A JP 2001387341 A JP2001387341 A JP 2001387341A JP 3966723 B2 JP3966723 B2 JP 3966723B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fesi
- substrate
- film
- target
- rotating body
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C14/00—Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material
- C23C14/22—Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material characterised by the process of coating
- C23C14/56—Apparatus specially adapted for continuous coating; Arrangements for maintaining the vacuum, e.g. vacuum locks
- C23C14/564—Means for minimising impurities in the coating chamber such as dust, moisture, residual gases
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Electrodes Of Semiconductors (AREA)
- Physical Deposition Of Substances That Are Components Of Semiconductor Devices (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、良質な生成膜を得るためのレーザーアブレーション成膜方法、特に、金属ターゲットを用いてβ−FeSi2あるいはアモルファスFeSi2 を基板に堆積するレーザーアブレーション法による良質な半導体FeSi 2 の成膜方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、レーザーアブレーション法は様々な材料に適用され、いくつかの極めてユニークな特徴を有することが報告されている。なかでも、(1)従来の膜作製法に比べて基板到達エネルギーが大きいために、低い基板温度での成長が可能である、(2)通常の膜作製法では生成しにくい相が生成しやすい、(3)レーザー光によってターゲットからの粒子放出を引きおこすため、チャンバー内を極めてクリーンに保つことができる、(4)ターゲットと薄膜間の組成ずれが少ない、などの特徴がある。
【0003】
しかし、レーザーアブレーション法を用いて薄膜作製を行う際に、生成膜には通常、直径0.1〜10μmの粒(ドロップレットと称する)が多数付着する。これらのドロップレットは、ターゲット表面で溶融した粒が直接飛来したものと考えられており、生成膜と全く性質が異なり、かつ膜表面を凸凹にしてしまい、膜の質を大幅に損なう。
【0004】
従来、ドロップレットの放出を抑制する方法としては、ターゲットをゆっくり回転させる方法、レーザー照射位置を移動させてターゲット表面の荒れを防ぐ方法、ターゲットと基板との間に遮蔽板を設けて遮蔽板の蔭で膜を堆積させる方法(例えば、特開平8−176805号公報)、ドロップレットをガスで吹き飛ばす方法などが用いられている。
【0005】
上記の従来の方法の改良方法として、特開2001−107225号公報には、ターゲットを高速回転させることにより該ターゲットの回転接線方向にドロップレットを放出させる方法が開示されている。しかし、この方法では、ドロップレットの堆積を完全に防ぐことはできない。
【0006】
また、特開平10−30169号公報には、連続的に飛散する低速な粒子と高速な粒子双方を除去して膜質を向上させる手段として、複数の羽根部を被着体と飛散粒子発生手段との間隔内に臨ませ、飛散粒子群から高エネルギー側と低エネルギー側の飛散粒子を共に除去する機械式チョッパーを用いることによりドロップレットの発生を抑えられることが開示されている。
【0007】
この特開平10−30169号公報に開示された方法は、ドロップレットの発生を抑制できる方法ではあるが、羽根部は、飛散粒子発生手段から被着体方向に見た投影面内で所定幅だけ互いに重なりながら、それぞれ所定角度で斜めに配設してあり、羽に角度があるために、羽がドロップレットを捕捉せずに反射してしまうため、低速成分であるドロップレットを完全に捕捉できない。また、低速成分を捕捉するための羽の設計が極めてシビアで多数の羽の設置が困難なために、フィルターの飛散粒子進行方向の厚みを大きくする必要があり、その結果、ターゲットと基板との間の距離を大きくせざるを得ず、良質な膜を得にくいなどの問題がある。
【0008】
上記の特開平10−30169号公報の中には、先行例として特開昭61−210174号公報が引用されているが、この公報に開示されている方法は、薄膜を形成する真空蒸着方法において、蒸着源から蒸発する速度が異なる成膜粒子を選択的に制御する仕切り板機構を蒸着源と基板間に設けて基板上に薄膜を形成する方法である。
【0009】
この特開昭61−210174号公報には、例えば、ZnSの蒸着において、速度の遅い塊状物(数〜数十原子のクラスター)を仕切り板に捕捉させて原子状態のZnやS粒子のみが仕切り板を通過するようにする手段として仕切り板の移動速度、間隔、長さをパラメーターとすることが示されており、具体例としては、間隔を1mmあけて並べた長さ(1)=10cmの仕切り板を速度を稼ぐために回転体の外周部のr=15cmの位置に設けて回転数30rpmで回転させる例が示されている。
【0010】
しかし、この方法はターゲットと基板との間の距離が大きくても構わない蒸着法に用いられる方法であって、レーザーアブレーション法の場合は、基板とターゲットとの間隔が蒸着法より短いという特有の制約があり、上記のような回転体の設置は困難であり、仮に長さを短くして回転速度を上げたとしてもドロップレットの大きさが蒸着粒子の塊状物と比べて直径で2〜3桁も大きい直径1〜10μm程度であるから、狭い間隔をあけて平行に設けた仕切り板であると回転軸寄りと外周側寄りとでは粒子の捕捉速度に違いが生じ、特に回転体の半径が大きい場合はその違いが顕著になり、希望する捕捉速度で精度よくドロップレットを捕捉することができない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
次世代の半導体は資源寿命の心配がなく、低環境負荷型の元素のみから構成されていることが理想である。その候補元素として、資源寿命を考える必要のない大気構成元素(N、O)や、資源寿命の極めて長い元素(Si、Ca、Ga)や、リサイクル率の高い元素(Fe、Cu)が考えられる。
【0012】
以上の考えに沿えば、環境考慮型の半導体としては、GaN、Cu2O、β−FeSi2等の多様なものが考えられる。その中でも、β−FeSi2は、Si基板上にエピタキシャル成長可能である、吸収係数が大きい(可視波長で〜10-5cm-1)、0.85eVのバントギャップを持つ直接遷移型の半導体であることから、次世代の半導体材料として大変注目を集めている。
【0013】
具体的な応用としては、光デバイス材料や高効率太陽電池材料が挙げられる。β−FeSi2は高融点のFeとSiからなり、Siの反応性が高温で非常に高いために、蒸発源としてルツボは使用できず、高品質薄膜の作製が極めて困難である。
【0014】
現在、イオン注入法(IBS)、固相溶融エピタキシー(SPE)、高周波堆積エピタキシー(RDE)、分子線エピタキシー(MBE)などの様々な方法で作製が試みられているが、どの作製法においてもβ−FeSi2の成長には少なくとも450℃の基板温度と、600℃以上の高温アニールが必要である。しかし、工業的応用、特に、集積回路への採用を考えた場合、現在の基板温度とアニール温度では採用不可能であり、低温成長が切望されている。PLD法は前述のような特徴を有するため、不純物の少ないβ−FeSi2相を低温基板上へ成長させるのに極めて有効であると予想される。
【0015】
そこで、本発明者は、先に、溶融法または焼結法により製造したFeSi2合金をターゲット材料とし、基板温度を500℃以下として、紫外光領域の波長のレーザーを用いてパルスレーザーアブレーション法により基板上に堆積したままでβ相のFeSi2薄膜を堆積する方法を開発した(特開2000−178713号公報)。
【0016】
しかし、この方法は、従来試みられてきた融点の低い半導体や金属ターゲットを用いた場合と同様に、大量のドロップレットが発生するため、良質な電気特性を有するβ−FeSi2薄膜の作製には、ドロップレットの堆積をなくす手段の開発が必要不可欠である。
【0017】
よって、本発明は、レーザーアブレーション法によるβ−FeSi2あるいはアモルファスFeSi2の成膜において生成膜へのドロップレットの堆積を完全に防ぐ手段の開発を目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、レーザーアブレーション法で重要な膜作製制御パラメーターであるターゲットと基板との間の短い間隔を維持したままで、ターゲットから発生するドロップレットを1つ残らず完璧に捕捉して生成膜に到達しないようにすることにより良質なβ−FeSi 2 あるいはアモルファスFeSi 2 膜を形成するという、従来の手段では極めて解決困難であった課題を解決できる手段を見出した。
【0019】
すなわち、本発明は、エネルギービームをターゲットに照射して、ターゲットから発生する飛散粒子を基板に付着させるレーザーアブレーション成膜装置であって、ターゲットと基板との間の距離(X)は10〜100mmであり、少なくとも回転軸と該回転軸に放射状に取り付けられた多数のステンレス鋼またはセラミックで製作されている平面吸着板とからなる高速回転体をターゲットと基板との間に設け、該回転体はエネルギービームを遮らないように、エネルギービームの入射角と基板サイズに応じて基板寄りにセットされており、該回転体は、その回転軸の方向および該平面吸着板の面が飛散粒子の飛翔方向に平行であり、該平面吸着板の回転方向の前側の面は飛散粒子のうちドロップレットのみを捕捉吸着する面をなし、該平面吸着板の粒子の飛翔方向の長さ(h:単位=mm)および隣接する平面吸着板間の内部角(θ:単位=度)はVmax<hω/θ(ただし、Vmaxは、捕捉すべきドロップレットの最高速度:単位=mm/秒、ωは、回転体の角速度:単位=度/秒)を満たすように定められているレーザーアブレーション装置を用いて成膜する方法において、FeSi 2 合金をターゲットとし、平面吸着板を回転させたときの投影が基板全体を覆うように平面吸着板の放射状方向の幅(l)を定め、hを1〜50mm、θを1〜5度とし、V max <hω/θの式を満たす角速度(ω)で回転体を高速回転させ、該回転体の高速回転によりドロップレットを該平面吸着板に選択捕捉吸着させることにより基板に付着する飛散粒子から完全に分離して、ドロップレットをゼロとしたβ−FeSi 2 薄膜またはアモルファスFeSi 2 薄膜をターゲットと基板との間の距離(X)とレーザーフルーエンスあるいはレーザーイラディエンスによって決まるβ−FeSi 2 とアモルファスFeSi 2 が生成する境界の基板温度を切り替えることにより基板上に堆積することを特徴とするレーザーアブレーション法による半導体FeSi 2 の成膜方法、である。
【0020】
本発明の上記の成膜法において、基板温度を400℃超、700℃以下として、β−FeSi 2 膜を堆積できる。
【0021】
また、本発明の上記の成膜法において、基板温度を室温〜400℃以下として、アモルファスFeSi 2 膜を堆積することができる。
【0022】
本発明の上記の成膜法において、FeSi2合金ターゲットは、溶融法または焼結法により製造したものを使用できる。
【0023】
本発明の上記の成膜法で得られたアモルファスFeSi2はバンドギャップ0.9〜1.0eVのβ−FeSi2の特性に近い半導体特性を示す。このアモルファスFeSi 2 膜の抵抗率ρは、10 −3 〜10 −2 Ωcmを示す。
【0024】
レーザーアブレーション法では、高出力なパルスレーザーがターゲットに照射されることにより、原子状に解離された粒子が高いエネルギーを持ってターゲットから放出され基板に到達する。超高真空中で膜作製は行われるために、放出粒子は飛行中に雰囲気ガスに衝突することはなく、高い運動エネルギーは維持される。レーザープラズマはほとんど基板温度を上昇させることはない。さらに、アモルファス鉄シリサイドは、室温で成長する為に、基板加熱機構が不要である。したがって、室温の基板に膜堆積を行うことにより、極めて良質なアモルファスFeSi2膜を作製可能である。また、得られる膜は、粒状でない平坦な膜、すなわち極めて滑らかな連続膜であり、積層化などの様々な応用が期待できる。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明のレーザーアブレーション装置に用いる高速回転体1の一実施形態を示す概略斜視図である。また、図2は、前記の高速回転体1をレーザーアブレーション装置に取り付けた状態を示す概略説明図である。
【0026】
図2に示すように、本発明のレーザーアブレーション装置において、上記回転体1以外は、通常使用される装置、すなわち、レンズ2により集光したレーザー光3を回転するターゲットホルダー4に設置したターゲット5に照射して、ターゲット5から発生する飛散粒子6を基板ホルダー7に設置した基板8に付着させるレーザーアブレーション装置を使用できる。
【0027】
レーザーアブレーション法では、ターゲットからの放出粒子がプラズマを形成して放出されるために、ターゲットから遠ざかると放出粒子の内部エネルギーが光として放出されてしまいエネルギーが下がってしまい、その結果良い膜ができない。したがって、ターゲット基板との間の距離(X)は短くする必要がある。また、レーザーアブレーション法では、レーザー光をターゲットに照射しなければならないので、ターゲットと基板との間の距離(X)はレーザー光の入射角と基板サイズに依存することになる。
【0028】
通常、ターゲットと基板との間の距離(X)は10〜100mm、β−FeSi2膜を生成させるには、より好ましくは30〜50mmに設定されるが、高速回転体1はレーザー光を遮らないように基板寄りにセットする必要がある。基板サイズが大きく(大きい膜を作る)、入射角が大きいほど回転体をターゲットから離し、基板に近づける。また、所望する相(β−FeSi2あるいはアモルファスFeSi2)に応じて変化させる。
【0029】
ターゲットと基板との間の距離(X)を30mmと小さくし、レーザープラズマ(プルーム)が基板にほぼ接していると、室温からβ−FeSi2膜が成長した。それに対して、ターゲットと基板との間の距離(X)を50mm以上に広げると、基板に堆積した粒子がプラズマ接触による影響を受けずに急冷されるため、アモルファス膜が生成する。プルームはレーザーエネルギーの増加とともに大きくなるので、アモルファス膜が生成するために必要なターゲットと基板との間の距離(X)は、レーザーエネルギーの増加とともに大きくする必要がある。境界基板温度(それ以下ではアモルファスFeSi2、それ以上ではβ−FeSi2)は、レーザーフルーエンスあるいはレーザーイラディエンスが高く、
ターゲットと基板との間の距離(X)が小さいほど低くなる。
【0030】
図1に示すように、本発明のレーザーアブレーション装置に用いる高速回転体1は、ターゲットと基板との狭い間隔の間に配置されて、十分な機能を発揮するように工夫したものであり、少なくとも回転軸11と該回転軸11に放射状に取り付けられた多数の平面吸着板12とからなる。平面吸着板12の外縁は強度を保持するために円筒状の薄い側壁13に取り付けられていることが望ましい。
【0031】
回転体1の回転軸11は、図2に示すように、基板ホルダー7の軸71と平行に、基板8の縁に近接した位置になるように取り付ける。該平面吸着板12は、隣接する平面吸着板12、12が所定の内部角(θ)の間隔を有するように、回転体1の中心である回転軸11に直接取り付けられている。回転体1は円盤状の金属板を高精度CAD技法を用いて刳り抜いて製作することができる。また、多数の平面吸着板を回転軸に溶接または強力接着剤など適宜の接合手段を用いて組み立ててもよい。
【0032】
該回転体1を、その回転軸11の方向および該平面吸着板12の面がターゲット5から基板8へ飛散粒子が飛翔する方向に平行となるようにレーザーアブレーション装置に設置する。該平面吸着12の回転方向の前側の面は飛散粒子のうちドロップレットのみを捕捉吸着する面となる。飛散粒子の進行方向にその面を平行に設けた平面吸着板は、柔らかい餅を横からひっぱたくようにドロップレットを捕捉吸着し反射されることがないので、最も効率よく捕捉することができ、かつ膜生成粒子は効率よく通過することになる。
【0033】
該平面吸着板12の粒子の飛翔方向の長さ(h:単位=mm)および隣接する平面吸着板12、12間の内部角(θ:単位=度)は、Vmax<hω/θ(ただし、Vmaxは、捕捉すべきドロップレットの最高速度:単位=mm/秒、ωは、回転体の角速度:単位=度/秒)を満たすように定める。
【0034】
本発明のレーザーアブレーション装置および方法において、捕捉する飛散粒子の最高速度は回転体の角速度(ω)で決まり、平面吸着板のどの部分においても捕捉できる飛散粒子速度に変わりはない。
【0035】
捕捉すべきドロップレットの最高速度であるVmaxは、成膜材料や成膜条件に依存する値であるが、本発明の装置を用いて目的とする成膜材料に対応するターゲットを使用して回転体1の回転速度を変えてレーザーアブレーションを行い、生成膜中にドロップレットが全く観察されない場合の回転体1の回転速度によって求めることができる。
【0036】
回転体1はターゲット5と基板8との間の距離(X)=10〜100mmの範囲内において、ターゲット5に斜め方向から照射するレーザー光3を遮蔽しないように設置しなければならないので、平面吸着板12の粒子の飛翔方向の長hは、1〜50mm程度、より好ましくは5〜20mm程度とする。
【0037】
また、隣接する平面吸着板12、12間の内部角(θ)は小さいほど多数の平面吸着板12を設けることができるが、好ましくは0.5〜10度とする。0.5度より小さい角度とすることは先進的な加工技術を用いてもかなり困難である。また、角度を大きくするにつれ回転速度を大きくしなければならず、上限は10度程度とする。より好ましくは、1〜5°とする。
【0038】
例えば、回転体の回転数を6000rpmとすれば、6000rpm=(6000rpm×360°)/60s=21600°/sとなり、h=1mmでもθ=0.5°でVmax=43200mm(432m)/sとなり、ドロップレットの最高速度が例えば、400m/sであれば、上記条件でドロップレットを完全に選択捕捉吸着できる。したがって、ターゲットと基板との間の距離が10mmでも本発明は実施可能である。
【0039】
平面吸着板12の材料は、強度が保たれるものであれば何でもよいが、好ましくはステンレス鋼またはアルミナなどの高強度で軽量なセラミックスを用いる。ステンレス鋼は真空中でのガス放出が少なく、高純度の平面板を製作できる。また、強度があるため薄い板が製作可能である。その結果、多数の平面吸着板を容易に設置できる。平面吸着板12はターゲット付近に生じるプラズマと接するが、ステンレス鋼だとアブレーション粒子によるスパッタリングを最小限に抑えることができる。さらに、回転体1を基板寄りにセットする際に、基板が加熱されていると回転体は熱影響を受けるが、ステンレス鋼やセラミックスは耐熱性の面でも好適である。真鍮は加工しやすいが真空中でガスを放出するために高純度膜の作製の際には適さない。また、脆いために、多数の平面吸着板の設置に適さない。
【0040】
上記のレーザーアブレーション装置を用いて成膜する際は、回転体1の回転により基板8の生成膜面を覆うに十分な大きさとなるように平面吸着板の放射状方向の幅(1)を定め、Vmax<hω/θの式を満たす角速度で回転体を高速回転させる。これにより回転体1は、高速回転により機械的フィルターとしての役割を果たし、飛翔速度の遅いドロップレットを羽根に相当する平面吸着板により選択捕捉吸着することになり、基板に付着する飛散粒子から完全に分離され、生成膜面のドロップレットをゼロにすることができる。
【0041】
本発明のレーザーアブレーション装置によれば、平面吸着板の間隔を隣接する平面吸着板の内部角(θ)で決めて設置しており、粒子を捕捉する速度に場所によるばらつきがなく、捕捉する飛散粒子に空間的分布がなければその平面吸着板の全面で均一にドロップレットを捕捉でき、かつ回転軸付近でも使用できるので、長さ(h)の短い回転体を用いて、小型化が可能である。
【0042】
【実施例】
実施例1
図2にその概略構造を示すターボ分子ポンプにより排気された5×10-7Torr以下の真空チャンバー内において、ArFエキシマレーザー(波長193nm、FWHM=20ns)を集光して入射角45°でターゲットを照射した。ターゲットとしてアーク溶融法により作製した組成比1:2のFeSi2アモルファス合金(99.9%)を用いて、ターゲットから50mmの間隔(X)で対向して設置したサイズ20mm×20mmのn−Si(100)基板上に鉄シリサイド(FeSi2)膜を付着させた。
【0043】
回転体の隣接する平面吸着板間の内部角(θ)は3.6度とし、その枚数は100枚とした。平面吸着板の粒子の飛翔方向の長さ(h)は10mmとした。平面吸着板の放射状方向の幅(1)は45mmとした。平面吸着板の材料は厚さ0.5mmのステンレス鋼を用いた。レーザーパルスのフルーエンスFは7.5J/cm2、I=2.25×108W/cm2、くり返し周波数は10Hz、基板温度は室温とした。
【0044】
回転体の回転速度を変えて捕捉可能な飛散粒子の最大速度を求めた。その結果を図3に示す。作製したFeSi2薄膜は、表面形状を走査型電子顕微鏡(SEM)、結晶構造を広角X線回折法(XRD)およびラマン分光、組成比をX線光電子分光(XPS)により測定した。吸収スペクトルを分光光度計およびFTIRを用いて測定した。
【0045】
回転体を用いない場合、および回転体の回転数が0、1000、2000、3000、4000rpmで作製した膜のSEM写真を図4それぞれに示す。回転体を用いない場合では、直径10μmまでの多数のドロップレットが観測された。回転数が0の場合は、回転体の断面部分に膜が堆積するために、その分だけ膜堆積速度が減少した。1000rpmでは1〜10μmの大きなドロップレットがみられなくなる。2000rpmになるとドロップレットの数は更に減少し、かつそれらの大きさは小さくなる。3000rpmではほとんど、4000rpmでは全くドロップレットは観測されない。
【0046】
また、撮影した膜表面の写真を用いて、回転体の回転数に対するドロップレットの数密度の変化を、粒径ごとに調べた。その結果を図5に示す。回転体の回転数が大きくなるとともに数密度は減少しており、回転体によりドロップレットが捕捉されていることがわかる。
【0047】
ドロップレットの数密度は粒径が大きいほど小さい。また、粒径1.5μm以上の大きなドロップレットは2000rpm、1〜1.5μmは2500rpm、0.5〜1μmは3000rpm、0.2〜0.5μmは4000rpmでそれぞれ数密度がゼロである。すなわち、回転体によって完全に捕捉されており、粒径が小さいほどドロップレットの速度は大きいことがわかった。
【0048】
粒径ごとのドロップレットの速度分布を、回転体の回転数に対する数密度の変化から求めた。その結果を図6に示す。なお、図6に示す速度分布には2つのピークが存在しており、ドロップレットの放出が2つのメカニズムからなることを示唆している。例えば、レーザー照射中の放出と、照射後のターゲット表面余熱による溶融を原因とする放出などが考えられる。
【0049】
図6に示すように、粒径が1.5μm以上の大きなドロップレットで高々42m/s、粒径が最小の0.2〜0.5μmのもので高々67m/sである。したがって、67<hω/θを満たす条件でh、ω、θを決めることにより、生成膜のドロップレットを完全にゼロとすることができることがわかる。
【0050】
実施例2
図2にその概略構造を示すターボ分子ポンプにより排気された5×10-7Torr以下の真空チャンバー内において、ArFエキシマレーザー(波長193nm、FWHM=20ns)を集光して入射角45°でターゲットを照射した。ターゲットとしてアーク溶融法により作製した組成比1:2のFeSi2アモルファス合金(99.9%)を用いて、ターゲットから50mmの間隔(X)で対向して設置したサイズ20mm×20mmのn−Si(100)基板上に鉄シリサイド(FeSi2)膜を付着させた。
【0051】
回転体の隣接する平面吸着板間の内部角(θ)は3.6度とし、その枚数は100枚とした。平面吸着板の粒子の飛翔方向の長さ(h)は10mmとした。平面吸着板の放射状方向の幅(1)は45mmとした。平面吸着板の材料は厚さ0.5mmのステンレス鋼を用いた。レーザーパルスのフルーエンスFは、10J/cm2、I=3*108W/cm2、くり返し周波数は10Hz、基板温度は400℃、回転体の回転速度を4000rpmとして成膜したところ、アモルファスFeSi2が成長した。
【0052】
実施例3
実施例2と同様の条件でn−Si(100)基板上に膜堆積を行った。ただし、レーザーパルスのフルーエンスFは4J/cm2、基板温度は室温とした。測定した鉄シリサイド薄膜はX線回折測定では全く回折ピークを示さず、β−FeSi2の0.85eVよりも大きな0.92eVのバンドギャップを有するβ−FeSi2に近い特性の半導体特性を示すアモルファスFeSi2膜であった。
【0053】
以下に本発明の方法で得られた鉄シリサイド薄膜の膜表面形状および諸特性の基板温度依存性を示す。図7は、膜表面形状の基板温度に対する変化を示すSEM像を示す。図8は、X線回析パターンの変化の基板温度依存性を示す。基板温度が400℃以下でアモルファスFeSi2が得られ、400℃を超えると、700℃以下まで(100)配向β−FeSi2が得られることが分かる。図9は、基板温度25〜700℃の間の光吸収スペクトルと吸収係数αの基板温度依存性を示す。アモルファスFeSi2膜はα=3×104〜9×104cm−1、多結晶β−FeSi2膜はα>105cm−1である。図10は、光吸収スペクトルと光学バンドギャップEgの基板温度依存性を示す。アモルファスFeSi2膜は0.9〜1.0eV、多結晶β−FeSi2膜は0.85eVであり、他の報告による値にほぼ同じである。図11は、抵抗率ρの基板温度依存性を示す。アモルファスFeSi2膜の抵抗率ρは、10−3〜10−2Ωcmであり、多結晶β−FeSi2膜の抵抗率ρは、>5×10−2Ωcmである。
【0054】
【発明の効果】
以上に詳述したとおり、本発明によれば、低環境負荷型の半導体β−FeSi2薄膜のレーザーアブレーション法による薄膜の作製の大きな障害になっていた生成膜面へのドロップレットの堆積を完全に防ぐことができる。さらに、本発明では、レーザーフルーエンスを自由に設定してドロップレットフリーなアモルファスFeSi2あるいはβ−FeSi2が成膜可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザーアブレーション成膜装置において用いる回転体の一実施形態を示す概略斜視図である。
【図2】本発明のレーザーアブレーション成膜装置の概略説明図である。
【図3】実施例1における回転体の回転速度と捕捉可能なドロップレット最大速度を示すグラフである。
【図4】実施例1における回転体の回転数に対する生成膜の表面状態の変化を示す図面代用SEM写真である。
【図5】実施例1における回転体の回転数と生成膜上のドロップレット密度を示すグラフである。
【図6】実施例1におけるドロップレットの速度分布を示すグラフである。
【図7】本発明の方法により作製された鉄シリサイドの膜表面形状の基板温度に対する変化を示すSEM像を示す図面代用写真である。
【図8】本発明の方法により作製された鉄シリサイドのX線回析パターンの変化の基板温度依存性を示すグラフである。
【図9】本発明の方法により作製された鉄シリサイドの光吸収スペクトルと吸収係数αの基板温度依存性を示すグラフである。
【図10】本発明の方法により作製された鉄シリサイドの光吸収スペクトルと光学バンドギャップEgの基板温度依存性を示すグラフである。
【図11】本発明の方法により作製された鉄シリサイドの抵抗率ρの基板温度依存性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 回転体
11 回転体
12 平面吸着板
13 側壁
3 レーザー光
5 ターゲット
8 基板
Claims (4)
- エネルギービームをターゲットに照射して、ターゲットから発生する飛散粒子を基板に付着させるレーザーアブレーション成膜装置であって、
ターゲットと基板との間の距離(X)は10〜100mmであり、
少なくとも回転軸と該回転軸に放射状に取り付けられた多数のステンレス鋼またはセラミックで製作されている平面吸着板とからなる高速回転体をターゲットと基板との間に設け、
該回転体はエネルギービームを遮らないように、エネルギービームの入射角と基板サイズに応じて基板寄りにセットされており、
該回転体は、その回転軸の方向および該平面吸着板の面が飛散粒子の飛翔方向に平行であり、該平面吸着板の回転方向の前側の面は飛散粒子のうちドロップレットのみを捕捉吸着する面をなし、
該平面吸着板の粒子の飛翔方向の長さ(h:単位=mm)および隣接する平面吸着板間の内部角(θ:単位=度)はVmax<hω/θ(ただし、Vmaxは、捕捉すべきドロップレットの最高速度:単位=mm/秒、ωは、回転体の角速度:単位=度/秒)を満たすように定められているレーザーアブレーション装置を用いて成膜する方法において、
FeSi 2 合金をターゲットとし、
平面吸着板を回転させたときの投影が基板全体を覆うように平面吸着板の放射状方向の幅(l)を定め、
hを1〜50mm、θを1〜5度とし、
V max <hω/θの式を満たす角速度(ω)で回転体を高速回転させ、
該回転体の高速回転によりドロップレットを該平面吸着板に選択捕捉吸着させることにより基板に付着する飛散粒子から完全に分離して、
ドロップレットをゼロとしたβ−FeSi 2 薄膜またはアモルファスFeSi 2 薄膜をターゲットと基板との間の距離(X)とレーザーフルーエンスあるいはレーザーイラディエンスによって決まるβ−FeSi 2 とアモルファスFeSi 2 が生成する境界の基板温度を切り替えることにより基板上に堆積することを特徴とするレーザーアブレーション法による半導体FeSi 2 の成膜方法。 - 基板温度を400℃超、700℃以下として、β−FeSi 2 膜を堆積することを特徴とする請求項1記載の半導体FeSi 2 の成膜方法。
- 基板温度を室温〜400℃以下として、バンドギャップ0.9〜1.0eVの半導体特性を示すアモルファスFeSi 2 膜を堆積することを特徴とする請求項1記載の半導体FeSi 2 の成膜方法。
- アモルファスFeSi 2 膜の抵抗率ρが、10 −3 〜10 −2 Ωcmであることを特徴とする請求項3記載の半導体FeSi 2 の成膜方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001387341A JP3966723B2 (ja) | 2001-05-31 | 2001-12-20 | レーザーアブレーション法による半導体FeSi2の成膜方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001165793 | 2001-05-31 | ||
JP2001-165793 | 2001-05-31 | ||
JP2001387341A JP3966723B2 (ja) | 2001-05-31 | 2001-12-20 | レーザーアブレーション法による半導体FeSi2の成膜方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003049262A JP2003049262A (ja) | 2003-02-21 |
JP3966723B2 true JP3966723B2 (ja) | 2007-08-29 |
Family
ID=26616162
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001387341A Expired - Fee Related JP3966723B2 (ja) | 2001-05-31 | 2001-12-20 | レーザーアブレーション法による半導体FeSi2の成膜方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3966723B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005068449A (ja) * | 2003-08-25 | 2005-03-17 | Japan Science & Technology Agency | 高速回転羽根式フィルターを備えたレーザーアブレーション成膜装置 |
JP4141933B2 (ja) * | 2003-10-10 | 2008-08-27 | 独立行政法人科学技術振興機構 | 微粒子捕捉用の穴状回転フィルター板を有する成膜装置及び成膜方法 |
JP4592488B2 (ja) * | 2005-05-09 | 2010-12-01 | 株式会社アルバック | 蒸着装置 |
EP2410074B1 (en) * | 2010-07-21 | 2013-12-11 | Solmates B.V. | Heat shield and filter |
-
2001
- 2001-12-20 JP JP2001387341A patent/JP3966723B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003049262A (ja) | 2003-02-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Vu et al. | Physical vapour deposition of vanadium dioxide for thermochromic smart window applications | |
US5126165A (en) | Laser deposition method and apparatus | |
JP5923569B2 (ja) | Cu−Ga系スパッタリングターゲット | |
JP5730788B2 (ja) | スパッタリングターゲット及びスパッタリングターゲットの製造方法 | |
JP6248118B2 (ja) | Cigs光起電力デバイス用モリブデン基板 | |
Behera et al. | Magnetron sputtering for development of nanostructured materials | |
JP3966723B2 (ja) | レーザーアブレーション法による半導体FeSi2の成膜方法 | |
Simya et al. | Formation of a phase pure kesterite CZTSe thin films using multisource hybrid physical vapour deposition | |
US20100065418A1 (en) | Reactive magnetron sputtering for the large-scale deposition of chalcopyrite absorber layers for thin layer solar cells | |
KR20140057597A (ko) | 액체 타겟 물질의 스퍼터링 시스템 | |
TWI458116B (zh) | 沉積銅銦鎵硒(cigs)吸收層之裝置及其方法 | |
Luo et al. | Preparation of CuInSe2 thin films by pulsed laser deposition the Cu–In alloy precursor and vacuum selenization | |
US20110079507A1 (en) | Manufacturing method of semiconductor element | |
JP2011100879A (ja) | 化合物半導体薄膜及びその製造方法、並びに太陽電池 | |
Chen et al. | Nucleation and growth of SnO 2 nanocrystallites prepared by pulsed laser deposition | |
Cheng et al. | Optimization of post-selenization process of Co-sputtered CuIn and CuGa precursor for 11.19% efficiency Cu (In, Ga) Se 2 solar cells | |
JP2003234100A (ja) | リチウム二次電池用電極の製造方法 | |
Bettge et al. | Low-temperature vapour–liquid–solid (VLS) growth of vertically aligned silicon oxide nanowires using concurrent ion bombardment | |
JP2719039B2 (ja) | CuInSe▲下2▼系化合物薄膜の形成方法 | |
JP2000087234A (ja) | 化合物膜の製造装置および化合物膜の製造方法 | |
US20150021163A1 (en) | Apparatus and method for producing solar cells with a heater apparatus | |
Ming et al. | Study of Ar+ O 2 deposition pressures on properties of pulsed laser deposited CdTe thin films at high substrate temperature | |
JP4009102B2 (ja) | 半導体特性を示すアモルファス鉄シリサイド膜とその作製方法 | |
Matsuda et al. | Ionized cluster beam deposition of polycrystalline thin films of CuInSe2 | |
Szyszka | Magnetron sputtering of ZnO films |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20031031 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040115 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20040129 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070215 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070220 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070404 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070529 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070529 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |