JP2019118570A - 使い捨ておむつ - Google Patents

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Abstract

【課題】柔軟性を維持しつつ、着用時に着用者の肌を刺激し難く、肌の赤み、湿疹、汗疹、かぶれ等の皮膚トラブルを低減することが期待できる使い捨ておむつを提供すること。【解決手段】おむつ1は、少なくとも背側部Bが、少なくとも吸収体4と重ならない部位に、複数枚の不織布が積層された構造を有し且つ弾性部材が横方向Yに沿って伸長状態で配された伸縮性フラップ部を有している。伸縮性フラップ部は、弾性部材よりも肌当接面側に位置する肌側不織布23に、横方向Yに延在する親水領域60と、該親水領域60に隣接する非親水領域61とを有している。親水領域60及び非親水領域61のうちの一方又は双方に、前記肌側不織布の構成繊維が融着したエンボス部65,66が複数形成されている。親水領域60と非親水領域61とは、単位面積当たりのエンボス部65,66の総面積が異なっている。【選択図】図4

Description

本発明は、使い捨ておむつに関する。
液透過性の高い領域と液透過性の低い領域とを有するシートを、構成部材として用いている使い捨ておむつが知られている。例えば、特許文献1には、横方向の中央において縦方向に沿って延びるトップ部と、該トップ部の両側において縦方向に沿って延び、不透液性を有する左右のサイド部とを有する内側シート材と、該内側シート材の外面側に配置され、不透液性を有する外側シート材と、水分を吸収する吸収素材を有し、内側シート材と外側シート材との間に配置される吸収コアとを備え、トップ部は、透液性を有する複数の透液領域と、不透液性を有する複数の不透液領域とを有する連続したシートにより形成され、該透液領域と該不透液領域とが、縦方向に沿って延び、かつ横方向に対して交互に配置されている、吸収性物品が記載されている。特許文献1によれば、不透液領域にて尿を拡散させると共に、透液領域にて尿を透過して吸収コアに吸収させることで、吸収コア全体の使用効率を上げている。
また、隣接する部材に水分を素早く移動させる観点から、使い捨ておむつのシート部材に圧搾部を設ける技術が知られている。例えば、特許文献2には、肌対向面を形成するトップシートの前身頃の胴領域及び/又は上記後身頃の胴領域に、点状の圧搾部を、所定の範囲の密度で有し、前身頃の胴領域及び/又は後身頃の胴領域に、2個の点状の圧搾部に挟まれた、高さが低くなった凸部の区域が存在し、該区域における凸部が、隣接する凸部と、縦方向に同一の位置において異なる高さを有することを特徴とする使い捨ておむつが記載されている。
ところで、汗疹などの肌トラブルを低減する観点から、ウエスト周りや腰周り等の部位に親水性を有するウエブや吸汗性シートが配された吸収性物品が知られている(特許文献3及び4)。特許文献3に記載のウエブや、特許文献4に記載の吸汗性シートを、着用者のウエスト周りや腰周りと当接する部位に別部材として追加すると、柔軟性が低下する他、ウエブや吸汗性シートの端部が身体に当たることで肌への刺激となり、赤み等の肌トラブルを引き起こす原因となり得る。また、ウエブや吸汗性シートの代わりに、特許文献1に記載のような液透過性の異なる領域を有するシートを用いる場合、液透過性の高い領域を汗のかきやすい部位に確実に配置することが望まれる。しかし、特許文献1に記載の技術は、親水性の高い領域を正確に配置することについて考慮されたものではない。また、特許文献2は親水性の異なる領域を形成することについて考慮されたものではない。
特開2012−252号公報 特開2012−75638号公報 特開2006−141549号公報 特開2007−259874号公報
本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る使い捨ておむつ、不織布、及び吸収性物品用シートを提供することにある。
本発明は、着用者の前後方向に対応する縦方向及びこれに直交する横方向を有し、着用者の腹側に配される腹側部と、着用者の背側部に配される背側部と、該腹側部及び該背側部の間に位置する股下部とを有し、吸収体を具備する使い捨ておむつであって、前記腹側部及び前記背側部のうちの少なくとも前記背側部は、少なくとも前記吸収体と重ならない部位に、複数枚の不織布が積層された構造を有し且つ弾性部材が前記横方向に沿って伸長状態で配された伸縮性フラップ部を有しており、前記伸縮性フラップ部は、前記弾性部材よりも肌当接面側に位置する肌側不織布に、前記横方向に延在する親水領域と、該親水領域に隣接する非親水領域とを有しており、前記親水領域及び前記非親水領域のうちの一方又は双方に、前記肌側不織布の構成繊維が融着したエンボス部が複数形成されており、前記親水領域と前記非親水領域とは、単位面積当たりの前記エンボス部の総面積が異なっている、使い捨ておむつを提供するものである。
また本発明は、帯状シートの連続方向に延在する親水領域と、該親水領域に隣接する非親水領域とを有しており、前記親水領域は、前記熱可塑性繊維の配向に沿って連続しており、前記親水領域及び前記非親水領域のうちの一方又は双方に不織布の構成繊維が融着したエンボス部が複数形成されており、前記親水領域と前記非親水領域とは、単位面積当たりの前記エンボス部の総面積が異なっている、帯状シートのロール巻回物を提供するものである。
また本発明は、親水領域と、該親水領域に隣接する非親水領域とを有しており、前記親水領域及び前記非親水領域のうちの一方又は双方に、不織布の構成繊維が融着したエンボス部が複数形成されており、前記親水領域と前記非親水領域とは、単位面積当たりの前記エンボス部の総面積が異なっている、吸収性物品用シートを提供するものである。
本発明によれば、柔軟性を維持しつつ、着用時に着用者の肌を刺激し難く、肌の赤み、湿疹、汗疹、かぶれ等の皮膚トラブルを低減することが期待できる。
図1は、本発明の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつの使用状態(着用状態)を示す斜視図である。 図2は、図1に示すパンツ型使い捨ておむつの展開且つ伸長状態を示す一部破断平面図である。 図3は、図2のI−I線断面図である。 図4は、図3に示す内層不織布の折り返す前の状態を示す平面図である。 図5(a)〜(e)は、本発明に係る親水領域及び非親水領域におけるエンボスパターンを例示する平面図である。 図6(a)及び(b)は、本発明に係る親水領域と疎水性不織布との接合方法を説明する図であり、縦方向に沿う断面図である。 図7は、本発明に係る親水領域及び非親水領域におけるエンボスパターンのさらに別の実施形態を例示する平面図である。 図8は、本発明に係る原反ロールの一実施形態を示す斜視図である。 図9は、本発明に係る原反ロールの別の実施形態を示す斜視図である。 図10は、本発明に係るおむつの別の実施形態を示す図3相当図である。 図11は、クレム吸収高さの測定方法を説明するための説明図である。 図12は、単位面積当たりの不連続エンボス部の個数の算出方法を説明するための説明図である。 図13は、本発明に係るおむつのさらに別の実施形態を示す図3相当図である。 図14は、本発明に係るおむつのさらに別の実施形態を示す図3相当図である。 図15は、本発明に係るおむつのさらに別の実施形態を示す図3相当図である。
以下に、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
本発明の一実施形態である使い捨ておむつ1について、図1及び図2を参照しつつ説明する。図1に示すように、本実施形態の使い捨ておむつ1(以下、おむつ1ともいう)は、パンツ型の使い捨ておむつであり、着用者の前後方向に対応する縦方向X及びこれに直交する横方向Yを有している。おむつ1は、図2に示すように、表面シート2、裏面シート3、及びこれら両シート2,3間に介在された吸収体4を備えた吸収性本体5を具備している。また、おむつ1は、吸収性本体5の非肌対向面側に位置する外装体10を具備している。
おむつ1は、着用時に、着用者の腹側に配される腹側部Aと、着用者の背側に配される背側部Bと、腹側部A及び背側部Bの間に位置する股下部Cを有しており、腹側部Aにおける横方向Yの両端部と背側部Bにおける横方向Yの両端部とが接合されて一対のサイドシール部S,Sが形成されている。また、この接合によって、ウエスト開口部7及び一対のレッグ開口部8,8が形成されている。
本実施形態のおむつ1における外装体10は、腹側部Aを形成する腹側外装体10Aと、背側部Bを形成する背側外装体10Bとを有しており、一対のサイドシール部S,Sにおいては、腹側外装体10Aと背側外装体10Bとが接合されている。吸収性本体5は、図2に示すように、腹側外装体10Aの横方向Yの中央部と背側外装体10Bの横方向Yの中央部とに架け渡されて固定されている。吸収性本体5は、腹側外装体10A及び背側外装体10Bのそれぞれと重なる部分が、接着剤等の公知の接合手段により、全面的又は部分的に、両外装体部材10A,10Bと接合されている。
外装体10は、腹側又は背側外装体における横方向Yの両端に、腹側外装体10Aと背側外装体10Bとの間が接合されていない細幅の領域、例えば10mm以下の領域を有していても良く、その場合も、腹側部Aと背側部Bとが横方向Yの両端部において接合されている場合に含まれる。
本実施形態のおむつ1は、図2に示すように、該おむつ1の縦方向Xに延びる縦方向中心線CLに対して左右対称に形成されている。したがって以下の説明では、左右対称な部分については、主として図2中の右側について説明するが、左側も、右側と左右対称である点を除いて同様の構成を有している。
なお、おむつ1の縦方向Xは、着用者の前後方向に対応している。より具体的には、着用者の腹側に配される部分から股間に配される部分を経て背側に配される部分に至る方向であり、通常、吸収性本体5の長手方向や吸収体4の長手方向と一致している。他方、横方向Yは、図2に示すように、おむつ等の吸収性物品を展開して各弾性部材を引き伸ばした状態において、縦方向Xと直交する方向であり、また、図1に示すように、腹側部Aと背側部Bとが連結されて形成された筒状の胴回り部Dにおいては、その周方向と一致する。また、縦方向Xは、腹側部A及び背側部Bにおいて着用時の上下方向であるため、腹側部A及び背側部Bそれぞれにおいて、ウエスト開口部7側を上方、股下部C側を下方ともいう。
本明細書において、「肌対向面」とは、吸収性本体5を構成する後述する表面シート2などの各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側に配される面であり、「非肌対向面」とは、吸収性本体5を構成する後述する表面シート2などの各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側とは反対側に向けられる面である。
本実施形態のおむつ1における背側部Bは、図2に示すように、吸収体4と重ならない部位に、複数枚の不織布が積層された構造を有し且つ弾性部材71が横方向Yに沿って伸長状態で配された伸縮性ウエストフラップ部G1を有している。本実施形態においては、伸縮性ウエストフラップ部G1が、本発明における「伸縮性フラップ部」である。
本実施形態のおむつ1は、図2に示すように、腹側部A及び背側部B、より具体的には、腹側外装体10Aと背側外装体10Bとが同様の構成を有しており、腹側部Aにも、背側部Bの伸縮性ウエストフラップ部G1と同様の構成を有する伸縮性ウエストフラップ部G1を有している。したがって、以下においては、背側部Bにおける伸縮性ウエストフラップ部G1の構成について説明するが、腹側部Aの伸縮性ウエストフラップ部G1についても同様の説明が適用される。尤も、本発明の使い捨ておむつは、腹側部Aと背側部Bとが同様の構成を有するものに限られず、背側部Bのみが、以下に説明する伸縮性ウエストフラップ部G1や他の構成を有していてもよい。
本実施形態において背側外装体10Bは、図2に示すように、おむつの外面をなす外層不織布22と、外層不織布22の内面側に配された内層不織布23と、両不織布22,23間に伸長状態で配された複数本の糸状の弾性部材71,91とを備えている。
おむつ1は、背側部Bにおける吸収体4と重ならない部位として、吸収体4の縦方向Xの端部4a,4bより縦方向Xの外方に位置する第1部分と、吸収体4の横方向Yの端縁より横方向Yの外方に位置する第2部分とを有しており、第1部分に、前述した伸縮性ウエストフラップ部G1を備えている。また第2部分に、胴回り下部伸縮領域G2を有している。
図2おいて、符号71は伸縮性ウエストフラップ部G1に配された弾性部材71であり、符号91は胴回り下部伸縮領域G2に配された弾性部材71である。以下、伸縮性を有する伸縮性ウエストフラップ部G1及び胴回り下部伸縮領域G2を纏めて、伸縮領域Gともいう。おむつ1において外装体10は、外層不織布22と内層不織布23とを有している。内層不織布23は、外層不織布22よりも着用者の肌に近い側に配されている。また、本実施形態において外層不織布22はおむつ1の外面をなしている。伸縮領域Gは、弾性部材71,91等の伸縮性部材、及び該伸縮性部材と外装体10の厚み方向に重なる不織布等の積層体が、該伸縮部材の伸縮によって、横方向Yに伸縮する領域である。
伸縮性ウエストフラップ部G1は、おむつ1の縦方向Xにおいて、吸収体4の縦方向の両端部5a,5bそれぞれの外方に形成されている。伸縮性ウエストフラップ部G1は、ウエスト開口部7の周縁部に形成されており、着用時に着用者のウエスト部に配される。胴回り下部伸縮領域G2は、腹側外装体10A及び背側外装体10Bのそれぞれにおいて、伸縮性ウエストフラップ部G1より下方であってサイドシール部Sの下端より上方に形成されている(図1参照)。
本実施形態の伸縮性ウエストフラップ部G1及び胴回り下部伸縮領域G2においては、外層不織布22と内層不織布23との間が、縦方向X及び横方向Yに間隔をあけて形成された複数の接合部(不図示)で接合されている。本実施形態における複数の接合部は、外層不織布22と内層不織布23とを部分的に融着することにより形成されている。
本実施形態の伸縮領域Gにおいては、複数本の弾性部材71,91はそれぞれ、複数の接合部どうし間の隙間を通って、横方向Yに延びるように配されている。弾性部材71,91は、接合部どうし間を通り、該接合部に固定されない状態で配されている。
本実施形態のおむつ1においては、図2に示すように、背側外装体10Bは、縦方向中心線CLの両側それぞれに、外層不織布22と内層不織布23との間が接着剤を介して接合された一対の外側固定領域27を有しており、また、吸収性本体5の側縁5cの位置の近傍に、外層不織布22と内層不織布23との間が接着剤を介して接合された本体側固定領域28を有している。一対の外側固定領域27は、腹側外装体10A(腹側部A)及び背側外装体10B(背側部B)のそれぞれに横方向Yにおいて、本体側固定領域28から外側(サイドシール部側)に離間した部位に形成されており、より具体的には、横方向Yの端部又はその近傍に形成されている。外側固定領域27は、サイドシール部Sと全体又は一部が重なることが好ましい。
伸縮性ウエストフラップ部G1には、複数本の弾性部材71が、一対の外側固定領域27間に亘って配されており、それらの弾性部材71は、一対の外側固定領域27のそれぞれにおいて外層不織布22及び内層不織布23間に固定されている一方、外側固定領域27間においては、外層不織布22及び内層不織布23の何れにも固定されていない。
他方、胴回り下部伸縮領域G2には、複数本の弾性部材24が、外側固定領域27と本体側固定領域28との間に亘って配されており、それらの弾性部材24は、外側固定領域27及び本体側固定領域28のそれぞれにおいて、外層不織布22及び内層不織布23間に固定されている一方、外側固定領域27と本体側固定領域28との間においては、外層不織布22及び内層不織布23の何れにも固定されていない。また、胴回り下部伸縮領域G2には、一対の本体側固定領域28間に、弾性部材91が配されていないか、弾性部材91が、切断等の弾性伸縮性を発現しないようにする処理を施された状態で配されている。
本体側固定領域28は、図2に示すように、その全体が吸収性本体5と重なるように形成されていても良いが、吸収性本体5の側縁5cの内外に亘るように形成されていても良い。また、本体側固定領域28は、吸収性本体5の側縁5cよりおむつ横方向の外方に形成されていても良い。なお、本体側固定領域28の全体が吸収性本体5と重なっている態様には、本体側固定領域28のおむつ横方向外側の端部の位置と吸収性本体5の側縁5cの位置とが一致する態様と、本体側固定領域28が、吸収性本体5の側縁5cとの間に所定の間隔を設けて形成されている態様との両者が含まれる。
伸縮領域Gは、弾性部材71,91が横方向Yに伸長状態で配されていることにより、横方向Yに伸縮する。これにより伸縮領域Gは、外層不織布22、又は外層不織布22及び内層不織布23の両不織布22,23が、外層不織布22の厚み方向に膨らむように変形して、内部に中空部を有する襞が複数形成される(不図示)。襞は、横方向Yに隣り合う接合部どうし間に形成される。
おむつ1における伸縮性ウエストフラップ部G1は、弾性部材71よりも肌当接面側に位置する不織布である肌側不織布を少なくとも1枚有しており、そのうちの一枚の肌側不織布23bに、横方向Yに延在する親水領域60と、親水領域60に隣接する非親水領域61とを有している。
より具体的には、背側外装体10Bは、吸収体4と重なる部位において、該吸収体4よりも非肌当接面側に位置する外層不織布22及び内層不織布23が、ウエスト開口部7の周縁端51に沿っておむつ1の肌対向面側に折り返された折り返し部21を備えている。背側外装体10Bは、該外装体10Bを構成する外層不織布22及び内層不織布23の何れもが、図3に示すように、ウエスト開口部の周縁端51において、おむつ1の肌対向面側に折り返されており、背側外装体10Bの折り返しにより生じた折り目部分52a,52bを境に、ウエスト開口部7の周縁端51から股下部C方向へ延びている。この折り目部分52a,52bから肌対向面側に折り返された部分が、折り返し部21である。本実施形態においては、折り返し部21において、外層不織布22及び内層不織布23が折り返されているウエスト開口部7の周縁端51が上端であり、股下部C側の端部が下端である。また、折り目部分52を境に折り返し部21と相対向する、背側外装体10Bの折り返していない部分を、外装体本体20ともいう(図3参照)。
おむつ1における伸縮性ウエストフラップ部G1は、図3に示すように、弾性部材71よりも肌当接面側に位置する肌側不織布として、内層不織布23と、外層不織布22の、おむつ1の内面側に折り返された部分22aとを有しており、そのうちの内層不織布23に、親水領域60と非親水領域61が形成されている。内層不織布23は、弾性部材71よりも肌当接面側に、おむつ1の内面側に折り返された部分23aと、おむつ1の内面側に折り返されていない部分23cとを有する。おむつ1においては、内層不織布23におけるおむつ1の内面側に折り返された部分23aに、前述した親水領域60及び非親水領域61を有しており、それが好ましい構成であるが、それに代えて、折り返された部分23aに親水領域60を有し、折り返されていない部分23cに非親水領域61を有していても良い。
外層不織布22の、おむつ1の内面側に折り返された部分22aは、前述した折り返し部分21における外層不織布22であり、以下、折り返し外層不織布22aともいう。また内層不織布23の、おむつ1の内面側に折り返された部分23aは、前述した折り返し部分21における外層不織布22であり、以下、折り返し内層不織布23aともいう。
なお、本実施形態における折り返し外層不織布22a及び折り返し内層不織布23aは、縦方向Xにおいて吸収性本体5の同方向Xの端部5bの外方で重なっており、該折り返し外層不織布22aが折り返し内層不織布23aよりも肌対向面側に位置している。折り返し外層不織布22aは、折り返し内層不織布23aよりも股下部Cに延びており、吸収性本体5の背側部B側の一部と重なっている(図3参照)。折り返し内層不織布23aは、縦方向Xにおいて吸収性本体5に至らず、該折り返し内層不織布23aの下端が、吸収性本体5の背側部B側の端部5bよりも縦方向Xの外方に位置している(図3参照)。即ち、本実施形態において折り返し内層不織布23aは、吸収性本体5と重なっていない。
前述したとおり、本実施形態のおむつ1においては、前述した内層不織布23、より具体的には、内層不織布23の、おむつ1の内面側に折り返された部分23aが、親水領域60及び非親水領域61を有する肌側不織布である。またおむつ1において、「肌側不織布」である内層不織布23は、接触角が90°以上の繊維を含んでいる。内層不織布23の折り返されていない部分23cも、非親水領域61となっていることが好ましい。
おむつ1では、内層不織布23は、横方向Yに延在す親水性の繊維を含む親水度が高い親水領域60と、該親水領域60に隣接しており疎水性の繊維を含む非親水領域61とを有している。本実施形態において内層不織布23は、折り返し内層不織布23aの股下部C側の端部側に親水領域60を有し、該親水領域60は、外装体10の横方向Yの全長に亘っている(図2参照)。内層不織布23は、折り返す前の外装体本体20から、折り目部分52bを介して折り返し内層不織布23aにおける親水領域60の縦方向Xの上端にかけて非親水領域61を有している。非親水領域61は、横方向Yに連続しており、外装体10の横方向Yの全長に亘っている(図2参照)。このように、親水領域60と非親水領域61とは、連続する一枚の不織布23に形成されている。
内層不織布23における親水領域60と非親水領域61とは、後述する方法で測定される繊維の接触角に基づき判断される。内層不織布23あるいはその一部の領域が親水性であるか非親水性であるかは、各領域における繊維の接触角の高低により区別される。
内層不織布23における親水領域60と非親水領域61とは、後述する方法で測定される繊維の接触角に基づき判断される。内層不織布23あるいはその一部の領域が親水性であるか非親水性であるかは、各領域における繊維の接触角の高低により区別される。具体的には、各領域から採取した繊維の接触角が90°より小さい領域が親水領域60であり、繊維の接触角が90°以上である領域が非親水領域61である。繊維の接触角が90°より小さければ親水度の高い親水性の繊維と判断し、また、接触角が90°以上であれば、親水度の低い疎水性の繊維と判断する。
親水領域60は、親水性の繊維を50%以上含有していることが好ましい。また、親水性の繊維の含有量は親水領域60の全質量に対して100質量%であっても良い。
非親水領域61は、非親水性の繊維を50%以上含有していることが好ましい。また、非親水性の繊維の含有量は非親水領域61の全質量に対して100質量%であっても良い。
図4は、本実施形態の内層不織布23を折り返す前の状態を示す平面図である。図4に示す符号BLは、親水領域60と非親水領域61とを区切る境界線である。また、図4に、内層不織布を折り返す折り目部分52b、折り返した後、折り返し不織布となる部分23a及び折り返し不織布23aの股下部C側の端部となる部分aを示す。折り返す前の内層不織布23において、部分a側を上方、部分aとは反対側を下方ともいう。
内層不織布23は、構成繊維が相互に融着したエンボス部65が複数形成されている。本実施形態においては、図4に示すように、内層不織布23の親水領域60及び非親水領域61それぞれに複数のエンボス部65,66を有している。以下、親水領域60に設けられたエンボス部65を第1エンボス部65、非親水領域61に設けられたエンボス部66を第2エンボス部66ともいう。第1エンボス部65及び第2エンボス部66はそれぞれ、図4に示すように、内層不織布23の平面視において散点状に配されている。
親水領域60と非親水領域61とは、単位面積(10mm四方の100mm)当たりのエンボス部65,66の総面積が異なっている。本実施形態において親水領域60と非親水領域61とは、第1エンボス部65と第2エンボス部66との1個当たりの面積が異なっており、これにより親水領域60における第1エンボス部65の総面積と、非親水領域における第2エンボス部66の総面積とが異なっている。このように、親水領域60及び非親水領域61とは、各領域のエンボスパターンを異ならせることによって、エンボス部の総面積を異ならせることができる。単位面積(10mm四方の100mm)当たりのエンボス部65,66の総面積は、以下の方法により測定される。
<単位面積当たりエンボス部の総面積の測定方法>
おむつから伸縮性フラップ部における親水領域を有する不織布を取り出し、該不織布においてエンボスパターンがそれぞれ異なる各領域から、10mm×10mmの測定片を切り出す。測定片を切り出す際、エンボスパターンが異なる境界線EF(図4参照)を、一方のエンボスパターンと他方のエンボスパターンとの間の長さを2等分する中央線EFと仮定し、該中央線から一方のエンボスパターン側又は他方のエンボスパターン側に10mmの間隔を空けた上で、前記測定片を無作為に切り出す。前記中央線EFは、一方のエンボスパターンと、他方のエンボスパターンとの境目に最も近い、異なるパターンのエンボス部の外縁どうしの間を2等分し、且つ横方向Yに延びる直線である。例えば、前記境目に最も近い第1エンボス部の外縁と第2エンボス部の外縁との間を2等分し、且つ横方向Yに延びる直線である。そして、測定片における単位面積(10mm四方の100mm)当たりのエンボス部の総面積を画像解析装置を用いて測定する。測定片は、3枚以上採取し、それらの平均値を求め、該平均値をエンボス部の総面積とする。画像解析装置として、例えば、KEYENCE社製、VHX−1000を用いることができる。なお、図4に示す中央線EFは、親水領域60と非親水領域61との境界となる境界線BLと一致している。
また、上述の測定片が配された領域について、下記の<クレム吸収高さ>の測定値によって、親水領域60と非親水領域61とを区切る境界線BLを特定した。
<クレム吸収高さの測定方法>
クレム吸収高さの測定方法を図11を用いて説明する。クレム吸収高さは、JIS−P8141に準じて測定した。先ず、クレム吸収高さの測定片として、前記不織布において異なるエンボスパターンを含む測定片を切り出す。測定片として、一方のエンボスパターンと他方のエンボスパターンとの境目に最も近い第1エンボス部65の外縁から縦方向Xの親水領域60側に30mmの位置、及び前記境目に最も近い第2エンボス66の外縁から縦方向Xの非親水領域61側に30mmの位置からそれぞれ横方向Yに200mmのものを切り出す〔図11(a)参照〕。この短冊状の測定片を、横方向Yを鉛直方向にして、該横方向Yの肌対向面側から見て右側の端部Rから横方向Yに15mmの位置に縦方向Xに延びる標線SLを引き、前記右側の端部Rから標線SLまでを水に浸す〔図11(b)参照〕。水に浸してかから10分後に、水が吸い上げられた領域側を親水領域60、水が吸い上げられなかった領域側を非親水領域61と特定し、水が吸い上げられた領域と、水が吸い上げられていない領域の境目を、親水領域と非親水領域の境界線BLとする。親水領域のクレム吸収高さは、親水領域と非親水領域の境界線BLから縦方向Xの親水領域側の30mm幅の帯状の領域から境界線BL側の5mm幅の帯状の領域J1を除いた残りの幅25mmの親水領域を評価域とし、該評価域における標線SLから図中の上の部分の測定片のクレム吸水面積S1を評価域の幅W1(25mm)で割った値をクレム吸水高さとする。3枚以上の測定片のクレム吸収高さの平均値を親水領域のクレム高さとする。同様に、非親水領域のクレム吸収高さは、親水領域と非親水領域の境界線BLから非親水領域側の30mm幅の帯状の領域から境界線BL側の5mm幅の帯状の領域J2を除いた残りの幅25mmの非親水領域を評価域とし、評価域における標線SLから図中の上の部分の測定片のクレム吸水面積を評価域の幅W2(25mm)で割った値をクレム吸水高さとする。3枚以上の測定片のクレム吸収高さの平均値を非親水領域のクレム高さとする。
ここで、「水が吸い上げられなかった」とは、上記測定におけるクレム高さが5mm以下である場合をさす。
親水領域60は、クレム吸収高さが好ましくは5mm以上、より好ましくは20mm以上であり、また好ましくは185mm以下であり、また好ましくは5mm以上185mm以下、より好ましくは20mm以上185mm以下である。
非親水領域61は、上述のクレム吸収高さが、好ましくは0mm以上であり、また好ましくは4mm以下、より好ましくは3mm以下であり、また好ましくは0mm以上4mm以下、より好ましくは0mm以上3mm以下である。
尚、おむつ等の吸収性物品からその構成部材(例えば内層不織布)を取り出して評価測定する場合において、その構成部材が、接着剤、融着などによって他の構成部材に固定されている場合には、固定されていない部分において測定するか、その固定部分を除去してから取り出す。その際、構成部材に付与された親水化剤への影響を最小限に抑える観点から、固定部分の除去方法として、溶剤の塗布やドライヤーによる熱風吹き付けのような、油剤の変質、喪失を招くおそれのある方法は採用しないことが好ましい。
図4に示す、親水領域60と非親水領域61とを区切る境界線BLは、親水領域60における第1エンボス部65のX方向最下部に位置するエンボス部縁を通り横方向Yに延びる直線K2から縦方向Xの上方に10mmの位置と、非親水領域61における第2エンボス部66のうち縦方向X最上部に位置するエンボス部縁を通る横方向Yに延びる直線K3から縦方向Xの下方に10mmの位置との間に位置する。前記境界線BLは、第1エンボス部65のうち縦方向X最上部に位置するエンボス部縁を通り横方向Yに延びる直線K1と、縦方向X最下部に位置するエンボス部縁を通り横方向Yに延びる直線K2とを結ぶ垂線の長さをL2とすると、第1エンボス部65のうち縦方向X最下部に位置するエンボス部縁を通り横方向Yに延びる直線K2から上方および下方にL2の10%の長さをとった領域内に位置しても良い。
おむつ1は、伸縮性フラップ部(伸縮性ウエストフラップ部G1)に、親水領域60と非親水領域61と有する内層不織布23を有しており、該親水領域60と非親水領域61とは単位面積当たりのエンボス部の総面積が異なっている。このようなおむつ1は、親水性を有するシートを別部材として伸縮領域に組み込んだおむつに比して、柔軟性を維持できる上、着用時に着用者の肌を刺激し難く、肌の赤み、湿疹、かぶれ等の皮膚トラブルを低減することが期待できる。また、吸水性能を損なわずに、親水領域60を外装体10の目的の位置に配置することができる。
一方、外装体の伸縮性フラップ部(伸縮性ウエストフラップ部G1)に親水性を有するシートを別部材として組み込むと、該シートで外装体が嵩張って剛性が高まることにより、柔軟性が低下する他、嵩張った部分の端部が身体に当って、それが刺激となり赤み等の肌トラブルを引き起こす虞がある。
おむつ1は、1枚の内層不織布23に親水領域60を有しているため、外装体10が嵩張らず、柔軟性がある上、肌トラブルが生じ難い。このような効果を発揮するためには、親水領域60を、背側部Bの目的の位置、即ち伸縮領域Gに配置することが求められるが、内層不織布23は、親水領域60と非親水領域61との単位面積当たりのエンボス部の総面積が異なっているため、これら両領域60,61を視覚的に区別することができ、おむつ1の製造工程において親水領域60を容易に且つ確実に伸縮領域Gに配することができる。
親水領域60は、後述する親水性油剤を内層不織布23の構成繊維の表面に塗布することで形成することができる。上述の親水領域60と非親水領域61とを視覚的に区別しつつ、親水領域60における親水性(吸汗容量)をより確実に確保する観点から、親水領域60は、非親水領域61に比して、単位面積(10mm四方の100mm)当たりのエンボス部の総面積が小さいことが好ましい。同様の観点から、単位面積(10mm四方の100mm)当たりの第1エンボス部65の総面積は、単位面積(10mm四方の100mm)当たりの第2エンボス部66の総面積に対して、好ましくは90%以下、より好ましくは80%以下であり、好ましくは30%以上、より好ましくは50%以上であり、また好ましくは30%以上90%以下、より好ましくは50%以上80%以下である。
親水領域60における親水性(吸汗容量)をより確実に確保する観点から、単位面積(10mm四方の100mm)当たりの第1エンボス部65の総面積は、好ましくは0.5mm以上、より好ましくは0.8mm以上であり、また好ましくは15mm以下、より好ましくは10mm以下であり、また好ましくは0.5mm以上15mm以下、より好ましくは0.8mm以上10mm以下である。
本実施形態の親水領域60及び非親水領域61はそれぞれ、図4に示すように、円形のドット状のエンボス部65,66を複数有している。親水領域60と非親水領域61とを視覚的に容易に区別しつつ、親水領域60における親水性(吸汗容量)をより確実に確保する観点から、親水領域60及び非親水領域61それぞれには、不連続のエンボス部65,66が複数形成されており、親水領域60は、非親水領域61に比して、エンボス部の1個当たりの面積が小さいことが好ましい。ここで、「不連続のエンボス部」とは、一方向に連続していない態様のエンボス部を意味し、例えば、円形、楕円形、三角形、四角形、六角形、星形、ハート形などのドット状が挙げられる。以下、このようなエンボス部を不連続エンボス部、不連続第1エンボス部、不連続第2エンボス部ともいう。
上記と同様の観点から、不連続第1エンボス部65の1個当たりの面積は、不連続第2エンボス部66の1個当たりの面積に対して、好ましくは90%以下、より好ましくは80%以下であり、また好ましくは40%以上、より好ましくは50%以上であり、また好ましくは40%以上90%以下、より好ましくは50%以上80%以下である。
親水領域60における親水性(吸汗容量)をより確実に確保する観点から、不連続第1エンボス部65の1個当たりの面積は、好ましくは5mm以下、より好ましくは4mm以下であり、また好ましくは0.1mm以上、より好ましくは0.75mm以上であり、また好ましくは0.1mm以上5mm以下、より好ましくは0.75mm以上4mm以下である。
前記エンボス部1個当たりの面積は、上述の<単位面積当たりエンボス部の総面積の測定方法>と同様の方法で採取した測定片から、無作為に5個のエンボス部を選び、画像解析装置を用いて、エンボス部の1個当たりの面積の平均値を求める。測定片は、3枚以上採取し、それらのエンボス部の1個当たりの面積の平均値を求め、該平均値をエンボス部1個当たりの面積とする。
親水領域60及び非親水領域61におけるエンボスパターンは、例えば図5(a)〜(e)のパターンとすることができる。
親水領域60と非親水領域61とをエンボス部の密度で容易に区別し、且つ親水領域60における親水性(吸汗容量)をより確実に確保する観点から、親水領域60及び非親水領域61それぞれには、不連続のエンボス部が複数形成されており、親水領域60は、非親水領域61に比して、単位面積(10mm四方の100mm)当たりのエンボス部の個数が少ないことが好ましい。例えば、図5(a)に示す内層不織布23には、親水領域60及び非親水領域61それぞれに、同形同大のドット状のエンボス部65,65が形成されており、第1エンボス部65の個数が第2エンボス部66に比して少ない。上記と同様の観点から、不連続第1エンボス部65の単位面積(10mm四方の100mm)当たりの個数は、不連続第2エンボス部66の単位面積(10mm四方の100mm)当たりの個数に対して、好ましくは90%以下、より好ましくは80%以下であり、また好ましくは40%以上、より好ましくは50%以上であり、また好ましくは40%以上90%以下、より好ましくは50%以上80%以下である。
前記単位面積当たりの不連続エンボス部の個数の算出方法を図12を用いて説明する。異なるエンボスパターンの境界線(EF)から縦方向Xの親水領域側に10mm間隔を空けた上で、基準範囲を想定し、該基準範囲内の不連続エンボス部の個数をカウントする。第1エンボス部65については、縦方向X及び横方向Yそれぞれの相対位置が同一の複数のエンボス部65を1つの繰り返し単位Q1とする。基準範囲は、縦方向Xに配された繰り返し単位Q1の2つ分の長さを基準範囲B1の縦方向Xの長さe1とする。また、横方向Yに配された繰り返し単位Q1の2つ分の長さを基準範囲B1の横方向Yの長さw1とする。次いで、基準範囲B1内の不連続エンボス部の個数をカウントする。また、その基準範囲B1の面積(w1×e1)を算出し、基準範囲B1内の不連続エンボス個数を基準範囲B1の面積で割り、単位面積当たりの不連続エンボス部の個数に変換する。単位面積当たりの不連続エンボス部の個数は、下記式(1)により算出される。サンプル片の外縁付近に、エンボス部が部分的に存在する場合は、該エンボス部を1/2個と見なしてカウントする。測定片は、3枚以上採取し、それらの単位面積当たりのエンボス部の個数の平均値を求め、該平均値を単位面積当たりの不連続エンボス部の個数とする。
Figure 2019118570
第2エンボス部66についても、前述と同様の方法によって、エンボスパターンの境界線(EF)から縦方向Xの非親水領域61側に10mm間隔を空けたうえで、基準範囲B2を想定し、該基準範囲B2内の不連続エンボス部66の個数をカウントする(図12参照)。図12に示す符号Q2は、第2エンボス部66についての繰り返し単位である。また、基準範囲B2の面積(w2×e2)を算出し、基準範囲B2内の不連続エンボス部の個数を基準範囲B2の面積で割り、単位面積当たりの不連続エンボス部の個数に変換する。なお、第2エンボス部66に関し、単位面積当たりの不連続エンボス部の個数は、下記式(2)により算出される。
Figure 2019118570
親水領域60と非親水領域61とをエンボス部の形状で容易に区別する観点から、親水領域60と非親水領域61とは、エンボス部の形状が異なっていることが好ましい。例えば、図5(b)に示す内層不織布23は、親水領域60に菱形のドット状の第1エンボス部65が形成され、非親水領域61に円形のドット状の第2エンボス部66が形成されている。図5(c)に示す内層不織布23は、親水領域60に円形のドット状の第1エンボス部65が形成され、非親水領域61に菱形の格子状をなして、一方向及び該一方向と交差する方向にそれぞれ延びる線状の第2エンボス部66が形成されている。図5(d)に示す内層不織布23は、親水領域60に横方向Yに延びる直線状の第1エンボス部65a及び波線状の第1エンボス部65bが形成され、非親水領域61に図5(c)と同じ形状の第2エンボス部66が形成されている。エンボス部の形状には、エンボス部自体の形状の他、図5(c)及び(d)に示すように、連続した線状のエンボス部が交差して、特定形状の格子状をなすものも含まれる。エンボス部自体の形状としては、前述した円形、楕円形、三角形、四角形、六角形、星形、ハート形、連続した線状のエンボス部等が挙げられる。また、特定形状の格子状をなすものとして、円形、楕円形、三角形、四角形、六角形等の碁盤格子状や千鳥格子状等が挙げられる。以下、図5(d)に示すように、一方向に連続した線状のエンボス部を線状エンボス部ともいう。
また、親水領域60及び非親水領域61の何れか一方又は双方が、形状が異なる2種以上のエンボス部を有していても良い〔図5(d)参照〕。
親水領域60と非親水領域61との区別を容易にし、且つ親水領域60における親水性(吸汗容量)をより確実に確保する観点から、親水領域60は、エンボス部65どうしの間隔D1が、非親水領域61におけるエンボス部66どうしの間隔D2以上であることが好ましい。エンボス部どうしの間隔とは、エンボス部及び該エンボス部と最も近接する他のエンボス部の間の最短距離である〔図5(a)参照〕。
上記と同様の観点から、第1エンボス部どうしの間隔D1は、第2エンボス部どうしの間隔D2に対して、好ましくは150%以上、より好ましくは160%以上であり、また好ましくは200%以下、より好ましくは190%以下であり、また好ましくは150%以上200%以下、より好ましくは160%以上190%以下である。
親水領域60における親水性をより確実に確保する観点から、第1エンボス部65どうしの間隔D1は、好ましくは1mm以上、より好ましくは2mm以上であり、また好ましくは7mm以下、より好ましくは10mm以下であり、また好ましくは1mm以上10mm以下、より好ましくは2mm以上7mm以下である。
前記エンボス部どうしの間隔は、上述の<単位面積当たりエンボス部の総面積の測定方法>と同様の方法で採取した測定片から、エンボス部及び該エンボス部と近接する他のエンボス部からなる一対のエンボス部を無作為に2組選び、一対のエンボス部間の最短距離の平均値を求める。測定片は、3枚以上採取し、それらの一対のエンボス部間の最短距離の平均値を求め、該平均値をエンボス部どうしの間隔とする。
図5(e)に示す内層不織布23は、親水領域60及び非親水領域61それぞれに、一方向に連続する線状エンボス部65a,66aが間隔をあけて複数本形成され、且つ該一方向と交差する方向に連続する複数の線状エンボス部65b,66bが間隔をあけて複数本形成されている。一方向に連続する線状エンボス部65a,66aは、等間隔に形成されている。また、一方向と交差する方向に連続する複数の線状エンボス部65b,66bも等間隔に形成されている。即ち、親水領域60及び非親水領域61それぞれに、それぞれ異なる方向に延びて格子状をなしている線状エンボス部が形成されている。線状エンボス部の幅や該線状エンボス部どうしの間隔で、親水領域60と非親水領域61とを容易に区別する観点から、親水領域60は、非親水領域61に比して、同方向に伸びる隣り合う線状エンボス部どうしの間隔が長い、若しくは線状エンボス部の幅が短いことが好ましく、線状エンボス部の幅が短く、且つ線状エンボス部どうしの間隔が長いことがより好ましい。
親水領域60における線状エンボス部の幅W10は、非親水領域61における線状エンボス部の幅W12に対して、好ましくは90%以下、より好ましくは80%以下であり、また好ましくは40%以上、より好ましくは60%以上であり、また好ましくは40%以上90%以下、より好ましくは60%以上80%以下である。
親水領域60における線状エンボス部の幅W10は、好ましくは0.3mm以上、より好ましくは0.5mm以上であり、また好ましくは1mm以下、より好ましくは0.7mm以下であり、また好ましくは0.3mm以上1mm以下、より好ましくは0.5mm以上0.7mm以下である。
親水領域60における線状エンボス部どうしの間隔D4は、非親水領域61における線状エンボス部どうしの間隔D5対して、好ましくは150%以上、より好ましくは200%以上であり、また好ましくは400%以下、より好ましくは350%以下であり、また好ましくは150%以上400%以下、より好ましくは200%以上400%以下である。
親水領域60における線状エンボス部どうしの間隔D4は、好ましくは4mm以上、より好ましくは7mm以上であり、また好ましくは20mm以下、より好ましくは15mm以下であり、また好ましくは4mm以上20mm以下、より好ましくは7mm以上15mm以下である。
線状エンボス部の幅は、上述の<単位面積当たりエンボス部の総面積の測定方法>と同様の方法で採取した測定片から、線状エンボス部を無作為に2本選び、線状エンボス部の幅の平均値を求める。測定片は、3枚以上採取し、それらの線状エンボス部の幅の平均値を求め、該平均値を線状エンボス部の幅とする。
線状エンボス部どうしの間隔は、線状エンボス部及び該線状エンボス部と隣り合う他の線状エンボス部の間の最短距離であり、上述のエンボス部どうしの間隔と同じ測定方法により求めることができる。
上述の実施形態では、親水領域60及び非親水領域61の双方にエンボス部65,66が形成されていたが、非親水領域61のみに、エンボス部66が形成されていても良い。斯かる構成により、エンボス部の有無で、親水領域60と非親水領域61とを区別することができる。
親水領域60に吸収された汗と肌との接触を防いで、着用感を向上させる観点から、親水領域60の肌対向面に、疎水性不織布が積層されていることが好ましい。疎水性不織布は、疎水性の繊維からなる不織布であり、上述の繊維の接触角が90度以上の繊維からなる。本実施形態においては、折り返し外層不織布22aが疎水性不織布で構成されており、該折り返し外層不織布22aが折り返し内層不織布23aの肌対向面を被覆するように積層している(図3参照)。このように、疎水性不織布は、外層不織布22の折り返し部21であっても良く、親水領域60の肌対向面に別体の不織布として積層された補助シートであっても良い。
疎水性不織布は、親水領域60の全域を被覆するように積層されていることが好ましい。また、本実施形態のように、折り返し外層不織布22aが疎水性不織布で構成されている場合、外層不織布22の少なくとも親水領域60に積層する部分が疎水性不織布であればよく、折り返し部のみが疎水性不織布であっても良く、外層不織布22自体が疎水性不織布で構成されていても良い。
疎水性不織布から親水領域60へ汗を効率的に移行させる観点から、親水領域60は、疎水性不織布と接合されていることが好ましい。汗の移行性の観点から、親水領域60と疎水性不織布との接合は、親水領域60の構成繊維と疎水性不織布の構成繊維とが融着したエンボス部により接合されていることが好ましい。以下、親水領域60と疎水性不織布とを接合するエンボス部を接合エンボス部ともいう。接合エンボス部68は、親水領域60と疎水性不織布とを接合する点で、上述の第1エンボス部65及び第2エンボス部66とは区別される。
図6に示す態様においては、外層不織布22及び内層不織布23を折り返す前に、親水領域60と、外層不織布22の親水領域60の肌対向面となる面に積層される領域とにエンボス加工が施され、該エンボス加工により形成された接合エンボス部68を介して、親水領域60と外層不織布22とが接合される〔図6(a)参照〕。この接合後、外層不織布22及び内層不織布23はそれぞれ、おむつ1の肌対向面側に折り返される〔図6(b)参照〕。
図6に示す態様において、単位面積当たりの親水領域60と疎水性不織布との接合面積は、単位面積当たりの接合エンボス部の面積である。親水領域60の強度を容易に保つ観点から、単位面積当たりの第1エンボス部の総面積と、単位面積当たりの接合エンボス部の面積との合計は、単位面積当たりの第2エンボス部66の面積以上であることが好ましい。同様の観点から、単位面積当たりの第1エンボス部の総面積と、単位面積当たりの接合エンボス部の面積との合計は、単位面積当たりの第2エンボス部66の面積に対して、好ましくは101%以上、より好ましくは105%以上であり、また好ましくは190%以下、より好ましくは180%以下であり、また好ましくは101%以上190%以下、より好ましくは105%以上180%以下である。
単位面積当たりの接合エンボス部68の面積は、上述の単位面積当たりのエンボス部の総面積の測定方法と同様の方法により求めることができる。平面視において、接合エンボス部68と第1エンボス部65の両エンボス部について上述の画像解析装置を用いて測定する。接合エンボス部68と第1エンボス部65とが重なっている場合にも、他のエンボス部と区別することなくひとつのエンボスとして面積を計測する。
また、単位面積当たりの接合エンボス部68と第1エンボス部65との合計個数が、単位面積当たりの非親水領域61の第2エンボス部66の個数以上であることが好ましい。
本実施形態の非親水領域61は、一様なパターンの第2エンボス部66を有していたが(図4参照)、一様なパターンでなくとも良い。例えば、非親水領域61は、図7に示すように、縦方向Xにおいてエンボスパターンが異なっていてもよい。親水領域60及び非親水領域61の区別を容易に行う観点から、非親水領域61は、親水領域60と非親水領域61とを区切る境界線BL側に内側端部領域F1と、該内側端部領域F1と隣接する隣接領域F2とを有している。本実施形態においては、内側端部領域F1よりも縦方向Xの下方側に隣接領域F2が配されている。内側端部領域F1は、隣接領域F2に比して、単位面積当たりのエンボス部の総面積が大きいことが好ましい。内側端部領域F1は、境界線BLから縦方向Xの下方側に横方向Yに延びている領域であり、好ましくは縦方向Xに3mm以上20mm以下、より好ましくは5mm以上8mm以下の領域である(図7参照)。
親水領域60は、非親水領域61に比して親水性が高いことから、非親水領域61に比して汗を吸収し易い。親水性の高い部分は、着用時に汗をかきやすい部位に配されることが好ましい。本実施形態において、着用者のウエスト部に配される伸縮性ウエストフラップ部G1は、肌側不織布に親水領域60を有しているが、着用者のウエスト部よりも下方に配される胴回り下部伸縮領域G2が、肌側不織布に親水領域60を有していても良い。また、漏れを防ぐ観点から、親水領域60は、吸収体4と重なっていないことが好ましく、吸収体4の縦方向Xの外方側に配されていることがより好ましく、吸収体4の縦方向Xの端部4a,4bから、ウエスト開口部7の周縁端51までの間に配されていることがさらに好ましい。上記と同様の観点から、親水領域60の縦方向Xの長さL1(図2参照)は、吸収体4の縦方向Xの端部4a,4bから、ウエスト開口部7の周縁端51までの間の距離Lに対して、好ましくは50%以上、より好ましくは70%以上であり、また好ましくは95%以下、より好ましくは90%以下であり、また好ましくは50%以上95%以下、より好ましくは70%以上90%以下である。
本実施形態のおむつ1は、折り返し内層不織布23a、即ち肌側不織布に横方向Yに連続する親水領域60を1つ有しているが、該親水領域60を複数有していても良い。例えば、肌側不織布が、縦方向Xに交互に並んで配された複数の親水領域60と非親水領域61とを有していても良い。親水領域60を有している場合、親水領域60の縦方向Xの長さL1は、複数の親水領域60の縦方向Xの長さL1の合計である。
伸縮性ウエストフラップ部G1の弾性部材の収縮により、親水領域60と着用者の肌とを近接して、汗を吸収し易くする観点から、図2に示すように、親水領域60は、伸縮性ウエストフラップ部G1の複数本の弾性部材71と重なっていることが好ましい。親水領域60は、好ましくは2本以上、より好ましくは3本以上の伸縮性ウエストフラップ部G1の弾性部材71と重なっている。
前述したように、親水領域60は、親水性の繊維を含む領域であり、非親水領域61は、疎水性の繊維を含む領域である。そのため、親水領域60は非親水領域61に比して相対的に親水性が高い。親水領域60は、下記の<繊維の接触角の測定方法>により求めた繊維の接触角が、非親水領域61の繊維の接触角よりも小さいことが好ましい。
<接触角の測定方法>
おむつから測定片を切り出す前の状態において肌対向面側に位置していた面から繊維を取り出す。この際、繊維は、ランダムに複数サンプリングし、水の接触角を測定する。測定片の「切り出す前の状態において肌対向面側に位置する面」とは、折り返し内層不織布から測定片を切り出した場合、該折り返し内層不織布の肌対向面側に位置する面となる。おむつにおいて内層不織布が折り返されていない場合、「切り出す前の状態において肌対向面側に位置する面」は内層不織布の肌対向面となる。
繊維の接触角の測定装置として、協和界面科学株式会社製の自動接触角計MCA−Jを用いる。接触角の測定には蒸留水を用いる。インクジェット方式水滴吐出部(クラスターテクノロジー社製、吐出部孔径が25μmのパルスインジェクターCTC−25)から吐出される液量を10ピコリットルに設定して、水滴を、それぞれの繊維の中央の真上に滴下する。滴下の様子を水平に設置されたカメラに接続された高速度録画装置に録画する。録画装置は後に画像解析をする観点から、高速度キャプチャー装置が組み込まれたパーソナルコンピュータが望ましい。本測定では、17msecごとに画像が録画される。録画された映像において、繊維に水滴が着滴した最初の画像を、付属ソフトFAMAS(ソフトのバージョンは2.6.2、解析手法は液滴法、解析方法はθ/2法、画像処理アルゴリズムは無反射、画像処理イメージモードはフレーム、スレッシホールドレベルは200、曲率補正はしない、とする)にて画像解析を行い、水滴の空気に触れる面と繊維とのなす角を算出し、接触角とする。繊維は、繊維長10mm程度に裁断し、該繊維を接触角計のサンプル台に載せて、水平に維持する。N=5本の接触角を小数点以下1桁まで計測し、合計10箇所の測定値を平均した値(小数点以下第1桁で四捨五入)を接触角と定義する。接触角の低いものほど親水性が高いことを意味する。測定環境は、室温22±2℃、湿度65±2%RHとする。
そして、3枚以上の測定片における繊維の接触角の平均値を求め、これを繊維の接触角とする。
親水領域60における繊維の接触角は、好ましくは87度以下、より好ましくは80度以下、さらに好ましくは65度以下である。また、非親水領域61における繊維の接触角は、好ましくは90度以上より好ましくは120度以上である。
表面シート2は、吸収体4の肌対向面の全域を被覆するとともに、吸収体4の非肌対向面側に巻き下げられて、吸収体4の非肌対向面の一部を被覆し、該吸収体4の非肌対向面側に配された表面シート2の一部が、吸収体4の非肌対向面側で、防漏カフ形成用シート16及び裏面シート3と重なっており、これら重なったシートどうしが、ヒートシール等の接着剤等の公知の接合手段により接合固定されている(不図示)。
吸収性本体5は、縦方向Xに沿う両側に、肌対向面側に起立する防漏カフが形成されている。防漏カフは、吸収性本体5に接合された防漏カフ形成用シート16、及び防漏カフ形成用シート16の自由端近傍に伸長状態で固定された防漏カフ形成用の弾性部材17を備えている。防漏カフ形成用シート16としては、所定幅の帯状の撥水性シートの1枚を、その縦方向に沿って二つ折りして、相対向する層間をホットメルト型接着剤又は部分的な熱シール若しくは超音波シール等で接合した2層構造のシートを用いても良い。
おむつ1の吸収性本体5は、図3に示すように、液透過性の表面シート2、液不透過性又は撥水性の裏面シート3、及び両シート2、3間に介在配置された液保持性の吸収体4を有しており、縦方向Xに長い長方形状に形成されている。吸収体4は、パルプ繊維等の繊維の集合体(不織布であっても良い)からなる吸収性コア又はこれに吸水性ポリマーの粒子を保持させてなる吸収性コアと、該吸収性コアを被覆するコアラップシート(図示せず)からなる。
おむつ1の外装体10を構成する内層不織布23以外の各部の形成材料について説明すると、表面シート2、裏面シート3、及び吸収体4の吸収性コアやコアラップシートとしては、それぞれ、この種の吸収性物品に従来用いられているものと同様のものを用いることができる。吸収性本体5の外側には、裏面シート3に重ねて、不織布やフィルム等のシートを配することもできる。
弾性部材71,91の形成材料としては、使い捨ておむつや生理用ナプキン等の吸収性物品に用いられる各種公知の弾性材料を特に制限なく用いることができる。弾性材料の形成素材のとしては、例えば、スチレン−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、天然ゴム、EVA、伸縮性ポリオレフィン、ポリウレタン等を挙げることができる。弾性部材の形態としては、断面が矩形、正方形、円形、多角形状等の糸状(糸ゴム等)若しくは紐状(平ゴム等)のもの、又はマルチフィラメントタイプの糸状のもの等を好ましく用いることができる。
上述の内層不織布23は、おむつ1の製造工程において、内層不織布23の連続シートがロール状に巻回された原反ロール25を加工して製造される。本実施形態における内層不織布23の原反ロールは、帯状シートの連続方向に延在する親水領域60と、該親水領域60に隣接する非親水領域61とを有しており、親水領域60及び非親水領域61のうちの一方又は双方に不織布の構成繊維が融着したエンボス部が複数形成されており、親水領域60と非親水領域61とは、単位面積当たりのエンボス部の総面積が異なっている、帯状シートのロール巻回物である。斯かる構成により、親水領域60と非親水領域61とを視覚的に区別することができ、親水領域を外装体の目的の位置に配置することができる。また、本実施形態における内層不織布23の原反ロールは、熱可塑性繊維どうしを溶融接合したエンボス部を複数有しており、さらに親水領域60は、熱可塑性繊維の配向方向に沿って連続している。
前記原反ロールとして、図8及び図9に示すものが挙げられる。図8に示す原反ロール25aは、該原反ロール25aの連続方向に延びる親水領域60を3つ有し、該連続方向と直交する原反ロール25aの軸方向X1に沿って、非親水領域61と親水領域60とが交互に並んでいる。図9に示す原反ロール25bは、軸方向X1の両側の端部に非親水領域61を有し、該非親水領域61間に親水領域60を有している。図8に示す原反ロール25aは、連続方向に延びる2箇所の切断線で切断することにより、連続方向に延びる帯状シート26が3枚得られる。切断線の位置は、各帯状シート26が親水領域60及び非親水領域61を有するように設定する。例えば、図8に示すように、切断線の位置I1を親水領域60内に設定することで、軸方向X1の片方の端部に親水領域60を有する帯状シート26aが得られる。また、切断線の位置I1を非親水領域61内に設定することで、軸方向X1の両側の端部に非親水領域61を有する帯状シート26bが得られる。図9に示す原反ロール25bは、切断線の位置を、親水領域60の軸方向X1の両側の端部の何れか一方の位置I3,I4に設定することができる。
原反ロール25の連続シートに親水領域60を部分的に形成する方法として、巻回する前の原料シート(不織布)の構成繊維の表面に親水性油剤を塗布する方法等が挙げられる。横方向Yに延在する親水領域60を容易に形成する観点から、不織布の構成繊維の配向に沿って、該構成繊維の表面に親水性油剤を塗布する方法を採用することが好ましい。このような方法としては、各種公知の方法を特に制限なく採用することができる。例えば、スプレーによる塗布、スロットコーターによる塗布、ロール転写による塗布、親水性油剤への浸漬等が挙げられる。
原料シートの坪量は、特に制限されず、適宜調整することができる。実用上十分な強度を確保しつつ嵩張らないようにする観点から、原料シートの坪量は、好ましくは9g/m以上20g/m以下、より好ましくは12g/m以上18g/m以下、さらに好ましくは15g/m以上17g/m以下である。
原料シートとしては各種の不織布を用いることができ、例えば、スパンボンド不織布、エアスルー不織布、スパンレース不織布、ヒートロール不織布、メルトブローン不織布又はこれらの積層不織布等が挙げられる。
原料シートの構成繊維としては、熱融着性繊維を用いることができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド;ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸アルキルエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上述の親水性油剤としては、衛生品用途に使用される一般的な親水化剤であれば特に限定されない。親水性油剤が表面に塗布された構成繊維は、例えば、熱風送風式の乾燥機により、該構成繊維の融点より十分に低い温度(例えば120℃以下)で乾燥される。
親水性油剤の塗布量は、固形分換算で、好ましくは0.001g/m以上、より好ましくは0.01g/m以上であり、また好ましくは0.7g/m以下、さらに好ましくは0.6g/m以下であり、また好ましくは0.001g/m以上0.7g/m以下、より好ましくは0.01g/m以上0.6g/m以下である。
外装体10を容易に製造する観点から、原反ロール25からの帯状シートの切り出しは、図9に示すように、外層不織布22の連続シートを積層した状態で切断することが好ましい。
本実施形態における内層不織布23として、熱可塑性繊維どうしを溶融接合したエンボス部を複数有し、該熱可塑性繊維の配向方向に沿って連続する親水性が高い親水領域と、該親水領域に隣接する非親水領域とを有しており、該親水領域と該非親水領域とは、単位面積当たりの前記エンボス部の総面積が異なっている、吸収性物品用シートを用いる。このような吸収性物品用シートは、上述の本発明の原反ロールと同様の効果が奏される。また、前記吸収性物品用シートは、吸収性物品における伸縮性を有する領域に用いられることが好ましい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
例えば、本発明の使い捨ておむつは、外装体10が、着用者の背側に配される背側外装体と腹側に配される腹側外装体とに分割されており、吸収性本体が、背側外装体と腹側外装体との間に架け渡して固定されているタイプのパンツ型使い捨ておむつであったが、背側部にファスニングテープを有し、該ファスニングテープを腹側部の外面に設けたランディングテープに止着して装着する、いわゆる展開型の使い捨ておむつであっても良い。展開型の使い捨ておむつにおいては、両側縁に、脚廻りの形状に適合するように凹状の切り欠き部を形成した部分を股下部とし、その前後に位置する部分が背側部及び腹側部である。
また、本実施形態のおむつ1は、腹側外装体10Aと背側外装体10Bとは同様の構成を有していたが、腹側外装体10Aにおける親水領域60と、背側外装体10Bと親水領域60との面積や、第1エンボス部65の単位面積当たりの総面積や形状等のパターン、疎水性不織布との接合面積を異ならせていてもよい。
また、本実施形態において伸縮領域は、外層不織布22及び内層不織布23との間に複数の弾性部材71,91を配することで伸縮性を有していたが、外層不織布22及び内層不織布23との間にシート状の弾性部材を配して構成されていても良い。また、外層不織布22及び内層不織布23の何れか一方又は双方が横方向Yに収縮する伸縮性シートで構成されていても良い。伸縮性シートとしては、各種公知のものを用いることができ、例えば、特開2008−179128号公報に記載の伸縮シート、特開2007−22066号公報に記載の伸縮性シート、特開2007−22066号公報に記載の伸縮性不織布の製造方法により製造される伸縮性不織布、特許3054930号公報等を用いることもできる。
また、本実施形態の内層不織布23は、折り目部分52bで肌対向面側に折り返されていたが、図10に示すように、折り返されていなくとも良い。図10に示す実施形態では、外層不織布22のみが折り返されている。本実施形態の外層不織布22は、折り目部分52aで肌対向面側に折り返されていたが、折り返されていなくとも良い。また、図13に示すように、内層不織布23及び外層不織布22の何れもが折り返されていなくとも良い。図13に示す外装体は、肌側不織布である内層不織布23に親水領域60を有している。また、図14に示すように、外装体は、内層不織布23を具備せず、折り返された外層不織布22を備えていても良い。図14においては、肌側不織布である折り返し外層不織布22aに親水領域60を有している。さらに、図15に示すように、外装体は、内層不織布23ではなく、外層不織布22に親水領域60を有していても良い。図15においては、折り返し外層不織布22aに親水領域60を有している。
本実施形態の外装体10は、伸縮領域として伸縮性ウエストフラップ部G1及び胴回り下部伸縮領域G2を具備していたが、伸縮領域として伸縮性ウエストフラップ部G1又は胴回り下部伸縮領域G2のみを有していても良い。
上述した実施形態に関し、さらに以下の使い捨ておむつ、帯状シートのロール巻回物及び吸収性物品用シートを開示する。
<1>
着用者の前後方向に対応する縦方向及びこれに直交する横方向を有し、着用者の腹側に配される腹側部と、着用者の背側部に配される背側部と、該腹側部及び該背側部の間に位置する股下部とを有し、吸収体を具備する使い捨ておむつであって、
前記腹側部及び前記背側部のうちの少なくとも前記背側部は、少なくとも前記吸収体と重ならない部位に、複数枚の不織布が積層された構造を有し且つ弾性部材が前記横方向に沿って伸長状態で配された伸縮性フラップ部を有しており、
前記伸縮性フラップ部は、前記弾性部材よりも肌対向面側に位置する肌側不織布に、前記横方向に延在する親水領域と、該親水領域に隣接する非親水領域とを有しており、
前記親水領域及び前記非親水領域のうちの一方又は双方に、前記肌側不織布の構成繊維が融着したエンボス部が複数形成されており、
前記親水領域と前記非親水領域とは、単位面積当たりの前記エンボス部の総面積が異っている、使い捨ておむつ。
<2>
前記親水領域は、クレム吸収高さが好ましくは5mm以上、より好ましくは20mm以上であり、また好ましくは185mm以下、また好ましくは5mm以上185mm以下、より好ましくは20mm以上185mm以下である、前記<1>に記載の使い捨ておむつ。
<3>
前記非親水領域は、上述のクレム吸収高さが好ましくは0mm以上、また好ましくは4mm以下、より好ましくは3mm以下であり、また好ましくは0mm以上4mm以下、より好ましくは0mm以上3mm以下である、前記<1>又は<2>に記載の使い捨ておむつ。
<4>
前記親水領域は、前記非親水領域に比して、単位面積当たりの前記エンボス部の総面積が小さい、前記<1>〜<3>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<5>
前記親水領域における単位面積(10mm四方の100mm)当たりの前記エンボス部の総面積は、前記非親水領域における単位面積(10mm四方の100mm)当たりの前記エンボス部の総面積に対して、好ましくは90%以下、より好ましくは80%以下であり、好ましくは30%以上、より好ましくは50%以上であり、また好ましくは30%以上90%以下、より好ましくは50%以上80%以下である、前記<4>に記載の使い捨ておむつ。
<6>
前記親水領域における単位面積(10mm四方の100mm)当たりの前記エンボス部の総面積は、好ましくは0.5mm以上、より好ましくは0.8mm以上であり、また好ましくは15mm以下、より好ましくは10mm以下であり、また好ましくは0.5mm以上15mm以下、より好ましくは0.8mm以上10mm以下である、前記<4>に記載の使い捨ておむつ。
<7>
前記親水領域及び前記非親水領域それぞれには、不連続の前記エンボス部が複数形成されており、
前記親水領域は、前記非親水領域に比して、前記エンボス部の1個当たりの面積が小さい、前記<1>〜<6>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<8>
前記親水領域における不連続の前記エンボス部の1個当たりの面積は、前記非親水領域における不連続の前記エンボス部の1個当たりの面積に対して、好ましくは90%以下、より好ましくは80%以下であり、また好ましくは40%以上、より好ましくは50%以上であり、また好ましくは40%以上90%以下、より好ましくは50%以上80%以下である、前記<7>に記載の使い捨ておむつ。
<9>
前記親水領域は、単位面積(10mm四方の100mm)当たりの前記エンボス部の総面積が、好ましくは0.5mm以上、より好ましくは0.8mm以上であり、また好ましくは15mm以下、より好ましくは10mm以下であり、また好ましくは0.5mm以上15mm以下、より好ましくは0.8mm以上10mm以下である、前記<7>又は<8>に記載の使い捨ておむつ。
<10>
前記親水領域及び前記非親水領域それぞれには、不連続の前記エンボス部が複数形成されており、
前記親水領域は、前記非親水領域に比して、単位面積当たりの前記エンボス部の個数が少ない、前記<1>〜<9>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<11>
前記親水領域における前記エンボス部の単位面積(10mm四方の100mm)当たりの個数は、前記非親水領域における前記エンボス部の単位面積(10mm四方の100mm)当たりの個数に対して、好ましくは90%以下、より好ましくは80%以下であり、また好ましくは40%以上、より好ましくは50%以上であり、また好ましくは40%以上90%以下、より好ましくは50%以上80%以下である、前記<10>に記載の使い捨ておむつ。
<12>
前記親水領域と前記非親水領域とは、前記エンボス部の形状が異なっている、前記<1>〜<11>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<13>
前記親水領域は、前記エンボス部どうしの間隔が、前記非親水領域における前記エンボス部どうしの間隔以上である、前記<1>〜<12>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<14>
前記親水領域における前記エンボス部どうしの間隔D1は、前記非親水領域における前記エンボス部どうしの間隔D2に対して、好ましくは150%以上、より好ましくは160%以上であり、また好ましくは200%以下、より好ましくは190%以下であり、また好ましくは150%以上200%以下、より好ましくは160%以上190%以下である、前記<13>に記載の使い捨ておむつ。
<15>
前記親水領域における前記エンボス部どうしの間隔D1は、好ましくは1mm以上、より好ましくは2mm以上であり、また好ましくは7mm以下、より好ましくは10mm以下であり、また好ましくは1mm以上10mm以下、より好ましくは2mm以上7mm以下である、前記<13>又は<14>に記載の使い捨ておむつ。
<16>
前記親水領域及び前記非親水領域それぞれには、一方向に連続する前記エンボス部が間隔をあけて複数本形成されており、
前記親水領域は、前記非親水領域に比して、前記エンボス部どうしの間隔が長い、若しくは前記エンボス部の幅が短い、又は前記エンボス部どうしの間隔が長く且つ前記エンボス部の幅が短い、前記<1>〜<15>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<17>
前記親水領域における前記エンボス部の幅W10は、前記非親水領域における前記エンボス部の幅W12に対して、好ましくは90%以下、より好ましくは80%以下であり、また好ましくは40%以上、より好ましくは60%以上であり、また好ましくは40%以上90%以下、より好ましくは60%以上80%以下である、前記<16>に記載の使い捨ておむつ。
<18>
前記親水領域における前記エンボス部の幅W10は、好ましくは0.3mm以上、より好ましくは0.5mm以上であり、また好ましくは1mm以下、より好ましくは0.7mm以下であり、また好ましくは0.3mm以上1mm以下、より好ましくは0.5mm以上0.7mm以下である、前記<16>又は<17>に記載の使い捨ておむつ。
<19>
前記親水領域における前記エンボス部どうしの間隔D4は、前記非親水領域における前記エンボス部どうしの間隔D5対して、好ましくは150%以上、より好ましくは200%以上であり、また好ましくは400%以下、より好ましくは350%以下であり、また好ましくは150%以上400%以下、より好ましくは200%以上400%以下である、前記<16>〜<18>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<20>
前記親水領域における前記エンボス部どうしの間隔D4は、好ましくは4mm以上、より好ましくは7mm以上であり、また好ましくは20mm以下、より好ましくは15mm以下であり、また好ましくは4mm以上20mm以下、より好ましくは7mm以上15mm以下である、前記<16>〜<19>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<21>
前記非親水領域のみに、前記エンボス部が形成されている、前記<16>〜<20>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<22>
前記親水領域の肌対向面に、疎水性不織布が積層されている、前記<1>〜<21>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<23>
前記親水領域は、前記疎水性不織布と接合している、前記<22>に記載の使い捨ておむつ。
<24>
前記親水領域における単位面積当たりの前記エンボス部の総面積、及び単位面積当たりの前記親水領域と前記疎水性不織布との接合面積の合計は、単位面積当たりの前記非親水領域の前記エンボス部の面積以上である、前記<23>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<25>
単位面積当たりの前記親水領域における前記エンボス部の総面積と、単位面積当たりの前記接合面積との合計は、単位面積当たりの前記非親水領域における前記エンボス部の面積に対して、好ましくは101%以上、より好ましくは105%以上であり、また好ましくは190%以下、より好ましくは180%以下であり、また好ましくは101%以上190%以下、より好ましくは105%以上180%以下である、前記<24>に記載の使い捨ておむつ。
<26>
前記親水領域は、前記疎水性不織布と接合エンボス部を介して接合しており、単位面積当たりの該接合エンボス部と前記エンボス部との合計個数が、単位面積当たりの前記非親水領域の前記エンボス部の個数以上である、前記<24>又は<25>に記載の使い捨ておむつ。
<27>
前記非親水領域61は、前記親水領域と該非親水領域とを区切る境界線BL側に内側端部領域F1と、該内側端部領域F1に隣接する隣接領域F2とを有しており、
前記内側端部領域F1は、隣接領域F2に比して、単位面積当たりのエンボス部の総面積が大きい、前記<1>〜<26>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<28>
前記腹側部における前記横方向の両端部と、前記背側部における前記横方向の両端部との接合により、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されており、
前記親水領域の前記縦方向の長さL1は、前記吸収体の前記縦方向の端部から、前記ウエスト開口部の周縁端までの間の距離Lに対して、好ましくは50%以上、より好ましくは70%以上であり、また好ましくは95%以下、より好ましくは90%以下であり、また好ましくは50%以上95%以下、より好ましくは70%以上90%以下である、前記<1>〜<27>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<29>
前記親水領域における繊維の接触角は、好ましくは87度以下、より好ましくは80度以下、さらに好ましくは65度以下である、前記<1>〜<28>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<30>
前記非親水領域における繊維の接触角は、好ましくは90度以上より好ましくは120度以上である、前記<1>〜<29>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<31>
帯状シートの連続方向に延在する親水領域と、該親水領域に隣接する非親水領域とを有しており、
前記親水領域は、前記熱可塑性繊維の配向方向に沿って連続しており、
前記親水領域及び前記非親水領域のうちの一方又は双方に不織布の構成繊維が融着したエンボス部が複数形成されており、
前記親水領域と前記非親水領域とは、単位面積当たりの前記エンボス部の総面積が異なっている、帯状シートのロール巻回物。
<32>
吸収性物品の伸縮性フラップ部を構成する不織布として用いられる不織布の巻回物である、前記<31>に記載の帯状シートのロール巻回物。
<33>
親水領域と、該親水領域に隣接する非親水領域とを有しており、
前記親水領域及び前記非親水領域のうちの一方又は双方に、不織布の構成繊維が融着したエンボス部が複数形成されており、
前記親水領域と前記非親水領域とは、単位面積当たりの前記エンボス部の総面積が異なっている、吸収性物品用シート。
<34>
吸収性物品の伸縮性フラップ部を構成する不織布として用いられる吸収性物品用シートである、前記<33>に記載の吸収性物品用シート。
1 使い捨ておむつ
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
5 吸収性本体
6 防漏カフ
10 外装体
10A 腹側外装体(外装体)
10B 背側外装体(外装体)
20 外装体本体
21 折り返し部
22 外層不織布
23 内層不織布
60 親水領域
61 非親水領域
65 第1エンボス部
66 第2エンボス部
71,91 弾性部材
51 周縁端
52 折り目部分
7 ウエスト開口部
8 レッグ開口部
A 腹側部
B 背側部
C 股下部

Claims (13)

  1. 着用者の前後方向に対応する縦方向及びこれに直交する横方向を有し、着用者の腹側に配される腹側部と、着用者の背側部に配される背側部と、該腹側部及び該背側部の間に位置する股下部とを有し、吸収体を具備する使い捨ておむつであって、
    前記腹側部及び前記背側部のうちの少なくとも前記背側部は、少なくとも前記吸収体と重ならない部位に、複数枚の不織布が積層された構造を有し且つ弾性部材が前記横方向に沿って伸長状態で配された伸縮性フラップ部を有しており、
    前記伸縮性フラップ部は、前記弾性部材よりも肌当接面側に位置する肌側不織布に、前記横方向に延在する親水領域と、該親水領域に隣接する非親水領域とを有しており、
    前記親水領域及び前記非親水領域のうちの一方又は双方に、前記肌側不織布の構成繊維が融着したエンボス部が複数形成されており、
    前記親水領域と前記非親水領域とは、単位面積当たりの前記エンボス部の総面積が異なっている、使い捨ておむつ。
  2. 前記親水領域は、前記非親水領域に比して、単位面積当たりの前記エンボス部の総面積が小さい、請求項1に記載の使い捨ておむつ。
  3. 前記親水領域及び前記非親水領域それぞれには、不連続の前記エンボス部が複数形成されており、
    前記親水領域は、前記非親水領域に比して、前記エンボス部の1個当たりの面積が小さい、請求項1又は2に記載の使い捨ておむつ。
  4. 前記親水領域及び前記非親水領域それぞれには、不連続の前記エンボス部が複数形成されており、
    前記親水領域は、前記非親水領域に比して、単位面積当たりの前記エンボス部の個数が少ない、請求項1〜3の何れか1項に記載の使い捨ておむつ。
  5. 前記親水領域と前記非親水領域とは、前記エンボス部の形状が異なっている、請求項1〜4の何れか1項に記載の使い捨ておむつ。
  6. 前記親水領域は、前記エンボス部どうしの間隔が、前記非親水領域における前記エンボス部どうしの間隔以上である、請求項1〜5の何れか1項に記載の使い捨ておむつ。
  7. 前記親水領域及び前記非親水領域それぞれには、一方向に連続する前記エンボス部が間隔をあけて複数本形成されており、
    前記親水領域は、前記非親水領域に比して、前記エンボス部どうしの間隔が長い、若しくは前記エンボス部の幅が短い、又は前記エンボス部どうしの間隔が長く且つ前記エンボス部の幅が短い、請求項1〜6の何れか1項に記載の使い捨ておむつ。
  8. 前記非親水領域のみに、前記エンボス部が形成されている、請求項1又は2に記載の使い捨ておむつ。
  9. 前記親水領域の肌対向面に、疎水性不織布が積層されている、請求項1〜8の何れか1項に記載の使い捨ておむつ。
  10. 前記親水領域は、前記疎水性不織布と接合している、請求項9に記載の使い捨ておむつ。
  11. 前記親水領域における単位面積当たりの前記エンボス部の総面積、及び単位面積当たりの前記親水領域と前記疎水性不織布との接合面積の合計は、単位面積当たりの前記非親水領域の前記エンボス部の面積以上である、請求項10に記載の使い捨ておむつ。
  12. 帯状シートの連続方向に延在する親水領域と、該親水領域に隣接する非親水領域とを有しており、
    前記親水領域は、熱可塑性繊維の配向方向に沿って連続しており、
    前記親水領域及び前記非親水領域のうちの一方又は双方に不織布の構成繊維が融着したエンボス部が複数形成されており、
    前記親水領域と前記非親水領域とは、単位面積当たりの前記エンボス部の総面積が異なっている、帯状シートのロール巻回物。
  13. 親水領域と、該親水領域に隣接する非親水領域とを有しており、
    前記親水領域及び前記非親水領域のうちの一方又は双方に、不織布の構成繊維が融着したエンボス部が複数形成されており、
    前記親水領域と前記非親水領域とは、単位面積当たりの前記エンボス部の総面積が異なっている、吸収性物品用シート。
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