JP6442181B2 - パンツ型使い捨ておむつ - Google Patents

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Description

本発明は、パンツ型使い捨ておむつに関する。
従来の使い捨ておむつとして、液透過性の表面シート及び液保持性の吸収体を含む吸収性本体と、該吸収性本体の非肌当接面側に位置して該吸収性本体を固定している外装体とを備え、腹側部、背側部及び股下部を有し、腹側部における外装体の両側部と背側部における外装体の両側部とが接合されて、一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されているパンツ型使い捨ておむつが知られている。
また、パンツ型使い捨ておむつの着用者に対するフィット性を高めるために、腹側部及び背側部における外装体に、おむつの幅方向に伸縮する胴回りギャザーを形成することが知られている(特許文献1,2参照)。
特開平9−84826号公報 特開2003−38556号公報 特開2013−255561号公報
しかし、胴回りギャザーを形成した外装体に吸収性本体を接合すると、胴回りギャザーと重なった部分において、吸収性本体がおむつ幅方向に過度に縮んで違和感や吸収面不足等の不都合を生じることがある。そのため、胴回りギャザー形成用の弾性部材を、吸収体と重なる部分において切断することも行われている。しかし、胴回りギャザー形成用の弾性部材を、吸収体と重なる部分において総て切断した場合には、パンツ型使い捨ておむつの吸収体の端部近傍におけるフィット性が低下し易くなり、漏れ防止性の低下などの弊害が生じる恐れがある。
特許文献3には、複数本の胴回り弾性部材のうちの一部を、吸収体の端部と重なるように配することが記載されている。しかし、特許文献3においては、吸収体として特殊な吸収性コアを有するものを用いられており、通常の吸収体を用いた場合には、吸収体の端部にシワやヨレが生じて着用者に違和感を与える懸念がある。
このように、従来のパンツ型使い捨ておむつにおいては、吸収体の端部近傍におけるフィット性と違和感のなさとを両立させることが困難であった。
本発明は、従来技術が有する解決課題を解決し得るパンツ型使い捨ておむつに関する。
本発明は、液透過性の表面シート及び液保持性の吸収体を備える吸収性本体と、該吸収性本体の非肌当接面側に位置して該吸収性本体を固定している外装体とを備え、腹側部、背側部及び股下部を有し、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されているパンツ型使い捨ておむつであって、前記吸収体は、腹側部又は背側部に位置する長手方向の端部に薄肉部分を有し、前記外装体は、腹側部及び背側部における前記吸収体の長手方向の端縁より股下側の領域に、複数本の胴回り弾性部材が、おむつ長手方向に間隔を開け、それぞれおむつ幅方向に沿って伸長状態で配されており、腹側部又は背側部における前記複数本の胴回り弾性部材の少なくとも1本は、吸収体をおむつ幅方向に横断して配され、前記薄肉部分と重なる部分を有しており、前記表面シートは、凹凸形状を有しており、前記薄肉部分が存在する腹側部又は背側部において、前記表面シートの長手方向の端縁の位置と前記吸収体の長手方向の端縁の位置とが一致し、該表面シートの該端縁の肌当接面側が、端部カバー不織布によって覆われている、パンツ型使い捨ておむつを提供するものである。
本発明のパンツ型使い捨ておむつによれば、吸収体の端部近傍におけるフィット性と違和感のなさとを両立させることができる。
図1は、本発明の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつの斜視図である。 図2は、図1に示すおむつの展開且つ伸長状態を、肌当接面側から視た状態を示す展開平面図である。展開且つ伸長状態は、サイドシール部で切り離して展開し、各部の弾性部材を伸長させて平面状に拡げた状態である。 図3は、図2のIII−III線断面を模式的に示す断面図である。 図4は、図2のIV−IV線断面を模式的に示す断面図である。 図5(a)は、収縮状態を示す図4相当図であり、図5(b)は、平坦な表面シートを用いた従来品の場合の図5(a)相当図である。 図6は、図1に示すおむつの表面シートとして用いた立体シートの斜視図である。 図7は、図6に示す立体シートの製造方法の説明図である。 図8は、本発明において表面シートとして好ましく採用し得る凹凸不織布の模式的な斜視図である。 図9は、図8に示す凹凸不織布の厚み方向に沿う断面を示す模式図である。 図10は、図8に示す凹凸不織布の製造に好適に用いられる装置を示す模式図である。 図11は、図10に示す製造装置における支持体の要部を拡大して示す図である。 図12は、図10に示す製造装置によってウエブを賦形する状態を示す模式図である。 図13は、図10に示す装置によってウエブの繊維を熱融着させる状態を示す模式図である。 図14は、本発明において表面シートとして好ましく採用し得る凹凸不織布の更に他の例を示す平面図である。 図15は、バルクソフトネスの測定方法の説明図である。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
本発明の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつ1(以下「おむつ1」ともいう)は、図1及び図2に示すように、吸収性本体5と、該吸収性本体5の非肌当接面側に位置して該吸収性本体5を固定している外装体10とを備えている。また、おむつ1は、図2に示すように、着用者の前後方向に相当する長手方向Xとこれに直交する幅方向Yとを有しており、着用時に着用者の腹側に配される腹側部Aと、着用者の背側に配される背側部Bと、腹側部Aと背側部Bとの間に位置して着用者の股間部に配される股下部Cとを有している。そして、腹側部Aにおける外装体10の側縁部A1,A1と背側部Bにおける外装体10の側縁部B1,B1とが、ヒートシール、高周波シール、超音波シール等の公知の接合手段により互い接合されて、一対のサイドシール部S,S、ウエスト開口部7及び一対のレッグ開口部8,8が形成されている。おむつ1の外装体10は、おむつ1の外面を形成している。
本明細書において、肌当接面は、パンツ型使い捨ておむつ又はその構成部材(例えば、表面シート、吸収性本体、吸収体)における、着用時に着用者の肌側に向けられる面であり、非肌当接面は、パンツ型使い捨ておむつ又はその構成部材における、着用時に着用者の肌側とは反対側(着衣側)に向けられる面である。また、おむつの長手方向は、図2に示すように、展開且つ伸長状態のおむつにおいて、腹側部Aから股下部Cを経て背側部Bに至る方向(図中X方向)であり、おむつの長手方向と、吸収性本体及び吸収体の長手方向とは同方向である。展開且つ伸長状態とは、サイドシール部を引き剥がして、おむつを展開状態とし、その展開状態のおむつを、各部の弾性部材を伸長させて、設計寸法(弾性部材の影響を一切排除した状態で平面状に広げたときの寸法と同じ)となるまで拡げた状態をいう。また、おむつ1の幅方向中央線CLは、おむつ1の長手方向の全長を2等分して幅方向Yに延びる仮想直線である。
吸収性本体5は、図3に示すように、液透過性の表面シート2、液難透過性の防漏シート3、液保持性の吸収体4を備えている。防漏シート3に関し、液難透過性とは、液不透過性も含む概念である。また、吸収性本体5は、図2に示すように、おむつ1の長手方向Xに長い縦長の形状を有しており、その長手方向を、おむつ1の長手方向Xに一致させて、外装体10の中央部に公知の接合手段(接着剤等)により接合されている。吸収体4は、吸収性本体5と同様に、おむつ1の長手方向Xに長い形状を有している。
おむつ1における吸収体4は、図2及び図3に示すように、吸収性コア40と、該吸収性コア40を被覆するコアラップシート41とからなり、おむつ1における吸収性コア40は、繊維集合体又はこれに吸水性ポリマーを保持させたものからなる。また、コアラップシート41は、ティッシュペーパーや透水性の不織布からなり、吸収性コア40の全体を被覆している。吸収性コア40は、股下部Cに、該吸収性コア40を厚み方向に貫通する切離部44,44を有している(図1参照)。それらの切離部44,44においては、吸収性コア40の肌当接面側を被覆するコアラップシート41と吸収性コア40の非肌当接面側を被覆するコアラップシート41とが、接着剤等の公知の接合手段により互いに接合されている。
おむつ1における吸収体4は、図2及び図3に示すように、腹側部Aに位置する長手方向の端部4aに薄肉部分42を有し、また、背側部Bに位置する長手方向の端部4bにも薄肉部分43を有している。
本実施形態のおむつ1においては、腹側部A側の薄肉部分42と背側部B側の薄肉部分43とで、それぞれの構成及びそれぞれに対する他の部材の積層状態が同じである。従って、以下においては、腹側部A側の薄肉部分42について主に説明するが、その説明は、背側部B側の薄肉部分43にも同様に適用される。
おむつ1における吸収体4の腹側部A側の薄肉部分42は、図3及び図4に示すように、上下のコアラップシート41,41の、吸収性コア40の腹側端縁40aから延出した部分から構成された第1部42aと、上下のコアラップシート41,41間に吸収性コア40の形成材料(パルプ繊維等)が存在するが、それらの存在量が微量な第2部42bとを有する。本発明における薄肉部分42は、第1部42aのように、吸収性コアから延出したコアラップシートのみからなる部分であっても良いし、第2部42bのように、コアラップシート間に、吸収性コア40の形成材料が微量に存在する部分のみからなるものであっても良い。
薄肉部分42は、コアラップシート間に存在する吸収性コアの形成材料の合計坪量が、好ましくは30g/m以下、より好ましく10g/m以下、更に好ましくは5g/m以下である。吸収性コアの形成材料の合計坪量とは、例えば、吸収性コア40が、パルプ繊維等の繊維材料の集合体及び吸水性ポリマーから構成されている場合には、繊維材料の坪量と吸水性ポリマーの坪量との合計値である。
なお、吸収性コアの形成材料(繊維材料、吸水性ポリマー)の坪量は、腹側部A又は背側部Bにおける吸収体4を、吸収体4の長手方向の端縁4eの位置から股下部方向に5mm間隔で配置した横方向平行直線と、おむつの幅方向に20mm間隔で配置した、横方向平行直線と直交する縦方向平行直線とで微小領域に区分し、その個々の微小領域について坪量を求める。個々の微小領域の坪量は、個々の微小領域内に存する、吸収性コアの形成材料の重量を個々の微量領域の面積100mmで除し、得られた値を1m当りの値に換算する。
おむつの製造時や着用時の変形による吸収体端部からの形成材料やポリマーなどのはみだし若しくはモレの防止の観点、吸収性コア40の腹側端縁40aを着用時に体へフィットさせる観点から、薄肉部分42は、おむつ長手方向Xの長さL(図3)が、好ましくは5mm以上、より好ましくは10mm以上であり、また、吸収性コア40が着用者の排尿部を十分に覆える長手方向長さと吸収性コア40が着用時に体へフィットさせる観点から、好ましくは50mm以下、より好ましくは35mm以下である。また、おむつ1における薄肉部分42は、吸収体4の幅方向に延びて形成されている。また、薄肉部分42は、吸収体4の端部4aにおいて、吸収体4の全幅に亘っていることが好ましい。
本実施形態のおむつ1における外装体10は、図3及び図4に示すように、2枚の外装体形成用シート15,16と、これら2枚のシート間に伸長状態で固定された各部の弾性部材71,81,91とを含んで構成されている。即ち、2枚の外装体形成用シート15,16間には、ウエスト開口部7の周縁部を形成するウエスト領域Uに、ウエストギャザーを形成するウエスト部弾性部材71、レッグ開口部8の周縁部にレッグギャザーを形成するレッグ部弾性部材81,及び胴回り領域Dに、胴回りギャザー9,9を形成する胴回り弾性部材91が、それぞれ伸長状態で、ホットメルト型接着剤等の任意の接合手段により接合固定されている。ウエスト領域Uは、図3に示すように、腹側部A及び背側部Bのそれぞれにおいて、吸収体4の長手方向の端縁4eの位置よりも、ウエスト開口部7の周縁端7eに位置する領域であり、胴回り領域Dは、腹側部A及び背側部Bのそれぞれにおいて、吸収体4の長手方向の端縁4eの位置よりも股下部側に位置する領域である。
より詳細には、ウエスト領域Uには、複数本のウエスト部弾性部材71が、おむつ長手方向に間隔を開けて配されており、それらのウエスト部弾性部材71は、それぞれ、おむつ幅方向Yに沿って伸長状態とされて固定されている。また、胴回り領域Dには、複数本の胴回り弾性部材91が、おむつ長手方向Xに間隔を開けて配されており、それらの胴回り弾性部材91は、それぞれ、おむつ幅方向Yに沿って伸長状態で配されている。また、胴回り弾性部材91は、図3及び図4に示すように、ウエスト領域U寄りの2本の胴回り弾性部材91a,91bが、吸収体4をおむつ幅方向Yに横断して配され、薄肉部分42と重なる部分を有している。2本の胴回り弾性部材91a,91bは、何れも、腹側部A又は背側部Bbのサイドシール部4,4間の全長に亘って配されており、一方の胴回り弾性部材91aは、薄肉部分42の第1部42aと重なり、もう一方の胴回り弾性部材91bは、薄肉部分42の第2部42bと重なっている。そして、それ以外の胴回り弾性部材91cは、腹側部A及び背側部Bのそれぞれに、それぞれ、左右に分割された状態に形成されている。そして、腹側部A及び背側部Bのそれぞれにおける、左右の胴回りギャザー9,9間においては、胴回り弾性部材91cは、伸長状態を解除された断片として存在している。
また、外装体形成用シート15,16は、これら2枚のシートのうちの一方又は双方は、ウエスト開口部7の周縁部において折り返され、その折り返された部分17が、吸収性本体5の前後端における該吸収性本体5の肌当接面側に固定されている。おむつ1においては、外装体形成用シート15,16の折り返された部分17が、端部カバー不織布17となっている。
端部カバー不織布17が、表面シート2の長手方向端縁2eの肌当接面側を覆うことにより、吸収性本体5の端部や表面シート2が、おむつ1を履く際にめくれたりすることが防止される。
おむつ1においては、吸収体4の薄肉部分42に、前述した胴回り弾性部材91a,91bが重なっていることによって、図5(a)に示すように、吸収体4の薄肉部分42に、おむつ幅方向Yに縮ませる力が作用する。そのため、表面シート2が、図5(b)に示すような平坦な不織布からなるものである場合には、吸収体4の薄肉部分42に、ヨレやシワが生じる。薄肉部分42は、吸収体4の長手方向の端部に位置するため、それにヨレやシワが生じると、着用者の肌側に向かって隆起した部分が、着用者の肌に強く当り、着用者が違和感を感じる原因ともなる。
また、おむつ1においては、図3に示すように、腹側部A側及び背側部B側の何れにおいても、表面シート2の長手方向の端縁2aの位置と吸収体4の長手方向の端縁4eの位置とを一致させてある。表面シート2の端縁2aと吸収体4の端縁4eの位置とを一致させると、排尿された尿の表面シートへの液残りを吸収体4の端部においても低減させることができる等の利点があるが、他方において、着用時に、両者の端縁2a,4eが、違和感となって知覚されやすくなる。
また、防漏シート3の長手方向の端縁3aの位置も一致させることにより、排尿された尿の浸みだしを防止することができる利点もあるが、同様に着用時に表面シート2、吸収体4及び防漏シート3の端縁2a,4e,3aが、より違和感となって知覚されやすくなる。
これに対して、本おむつ1においては、表面シート2として、凹凸形状を有し、おむつ幅方向の圧縮に対して抵抗性を示し、且つ厚み方向の圧縮に対して良好な厚み回復性を示すものを用いているため、図5(a)に示すように、表面シート2によって、薄肉部分42に生じるヨレやシワの程度が軽減され、着用者の肌側に向かって隆起した部分が着用者の肌に当ることによる違和感の発生を防止することができる。また、表面シート2の端縁2a自体も、表面シートの厚み回復性によって比較的柔らかい状態となっており、表面シート2の端縁2aにより着用者が違和感を知覚することも防止される。
また、吸収体4の端部領域に、胴回り部弾性部材91a、91bを重ねて配置してあるため、おむつ1における、吸収体4の長手方向端部近傍が着用者に良好にフィットし、漏れ防止性にも優れている。
本実施形態のおむつ1によれば、このような作用により、吸収体4の端部近傍におけるフィット性と違和感のなさとを両立させることができる。
本発明で用いる表面シートは、前述のように、凹凸形状を有し、おむつ幅方向の圧縮に対して抵抗性を示し、且つ厚み方向の圧縮に対して良好な厚み回復性を示すものを用いることが、おむつにおける、吸収体の端部近傍におけるフィット性と違和感のなさとを両立させる観点から好ましい。
おむつ幅方向の圧縮に対して抵抗性に関し、表面シートは、おむつ幅方向Yのバルクソフトネス値が、好ましくは、0.22N以上0.60N以下であり、より好ましくは0.25N以上0.40N以下である。
バルクソフトネス値は、以下のようにして測定される。
図15に示すように、表面シートから、おむつ幅方向Yの寸法が30mm、おむつ長手方向Yの寸法が150mmの横長長方形状の試験片Pを切り出し、その試験片Pを用いて、直径45mmの円筒状の測定サンプルSを作成する。試験片Pの長手方向両端部の重なり幅は8mmとし、重なり部分は、上端と下端を超音波シーラーで接着する。そして、得られた測定サンプルSを、圧縮試験機を用い、円筒の軸方向に圧縮速度10mm/minで圧縮したときに示す最大荷重値を読み取る。
また、厚み方向の圧縮に対する厚み回復性に関し、表面シートは、荷重20cN/cm下で1分間加圧後の厚み回復率が、好ましくは80%以上100%以下、より好ましくは90%以上100%以下である。
荷重20cN/cm下で1分間加圧後の厚み回復率は、以下のようにして測定される。
株式会社キーエンス製の非接触式レーザー変位計(レーザーヘッドLK−G30、変位計LK−GD500(商品名))を用いて測定した。0.5cN/cm荷重となるように調整したプレートを、表面シートから切り出した5cm×5cmの矩形状のサンプル上に載せ、上記レーザー変位計にて測定した。この値を初期厚みT1とした。続いて、プレート上に重りを載せ、サンプルを20cN/cmで1分間加圧した後、圧力から解放した。解放して5秒後に、再度上記と同様にレーザー変位計にて0.5cN/cm荷重下で厚みを測定した。この値を、回復時厚みT2とした。下記式から厚み回復率を求めた。
厚み回復率(%)=(T1/T2) ×100
また、本発明で用いる表面シートは、厚み方向の圧縮回復性に加えて、変形ができる変形絶対量を有することで、吸収体の端部における違和感をより一層抑制する観点から、厚みが、好ましくは0.7mm以上、より好ましくは0.9mm以上であり、また、好ましくは7.0mm以下、より好ましくは5.0mm以下であり、より具体的には、好ましくは0.7mm以上7.0mm以下、より好ましくは0.9mm以上5.0mm以下である。
表面シートの厚みは、前述の測定方法における初期厚みT1をその表面シートの厚みとした。
図6は、本実施形態のおむつ1において表面シート2として用いた立体シート20を示す斜視図である。
表面シート20は、図6に示すように、凹凸形状に賦形された上層シート22と、凹凸形状に賦形されていない下層シート23が、上層シート22の凹部22aにおいて互いに接合された構成を有している。下層シート23に関し、凹凸形状に賦形されていないという意味は、下層シート自体に凹凸を付与する加工が施されていないことを意味し、凹凸賦形した上層シート22に接合されている結果、下層シート23に多少の起伏が生じている場合も「凹凸形状に賦形されていない」に該当する。
本実施形態における上層シート22には、凸部21が、千鳥状に形成されている。より詳細には、凸部21と凹部22aとが、おむつ長手方向Xに交互に且つ一列をなすように配列されており、そのような列が、おむつ幅方向Yに多列に形成されている。おむつ幅方向Yにおいて隣接する列同士は、凸部21の位置がおむつ長手方向Xに半ピッチ分ずれている。従って、一の列における任意の一つの凹部22aに着目したときに、該一つの凹部22aはその前後及び左右が凸部21によって取り囲まれて形成された、閉じた凹部となっている。本実施形態の表面シート20においては、凹部22aも、凸部21と同様に千鳥状に配置されている。
上層シート22は、凹部22aの全域又は一部において下層シート23と接合されている。上層シート22が凹部22aの一部において下層シート23と接合されている形態としては、上層シート22が、凹部22a内の1箇所又は複数個所(例えば2箇所、3箇所又は4か所以上)で下層シート23と接合されている形態が挙げられる。例えば、上層シート22は、平面視矩形状の凹部22aの四隅において下層シート23と接合されていても良い。また、凸部21は、内部が空洞である。
表面シート2の凹凸を有する領域(以下、凹凸領域ともいう)は、以下の構成を有することが好ましい。
凸部21は、高さT1(図6参照)が、好ましくは0.1mm以上、より好ましくは0.2mm以上、さらに好ましくは0.7mm以上であり、また好ましくは7mm以下、より好ましくは5mm以下、さらに好ましくは3mm以下であり、より具体的には、好ましくは0.1mm以上7mm以下、より好ましくは0.2mm以上5mm以下、さらに好ましくは0.7mm以上3mm以下である。
また、凸部21を有する部分の表面シート20の厚みT2(図6参照)は、好ましくは0.7mm以上、より好ましくは0.9mm以上であり、また好ましくは7mm以下、より好ましくは5mm以下であり、より具体的には、好ましくは0.7mm以上7mm以下、より好ましくは0.9mm以上5mm以下である。
また、凹凸領域の面積10cm当たりの凸部21の個数は20〜200個、特に50〜150個であることが好ましい。
凸部21のおむつ長手方向Xの底部寸法E(図6参照)は0.5〜5.0mm、特に1.0〜4.0mmであることが好ましい。凸部21のおむつ幅方向Yの底部寸法F(図6参照)は0.5〜10mm、特に1.0〜7.0mmであることが好ましい。凹部22aは、おむつ長手方向Xの寸法G(図6参照)が0.1〜5.0mm、特に0.2〜3.0mmであることが好ましく、おむつ幅方向Yの寸法H(図6参照)が0.1〜5.0mm、特に0.2〜3.0mmであることが好ましい。
上層及び下層シート22,23を構成するシート材料としては、使い捨ておむつや生理用ナプキン等の吸収性物品の表面シートの形成材料として公知の各種のシート材料を用いることができるが、液透過性の向上や肌触りの観点から不織布であることが好ましい。不織布としては、カード法又はエアレイド法により得た繊維ウエブにエアスルー法で繊維同士の熱融着点を形成したエアスルー不織布、カード法により得た繊維ウエブにヒートロール法で繊維同士の熱融着点を形成したヒートロール不織布、ヒートエンボス不織布、スパンボンド不織布(S)、メルトブローン不織布(M)、スパンボンド−メルトブローン複合不織布(SM,SMS,SMMS等)、スパンレース不織布、ニードルパンチ不織布、エアレイド不織布、レジンボンド不織布等の種々の不織布を用いることができる。
不織布の構成繊維としては、熱融着性繊維、特に熱可塑性ポリマー材料からなる繊維が好適に用いられる。熱可塑性ポリマー材料としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアミドなどが挙げられる。またこれらの熱可塑性ポリマー材料の組合せからなる芯鞘型複合繊維やサイド・バイ・サイド型複合繊維も好適に用いることもできる。不織布は、熱融着性繊維以外に熱融着性を有しない繊維(例えばコットン繊維等)を構成繊維として含んでいても良い。
上層シート22を構成する不織布(凸部を形成するシート材料)は、柔らかくクッション性に富む凸部21を形成する観点から、構成繊維の繊度が、好ましくは0.1〜5.0dtex、より好ましくは繊度0.1〜3.3dtexである。同様の観点から、上層シート22を構成する不織布(凸部を形成するシート材料)は、捲縮した繊維を含んでいること好ましい。
おむつ1に用いた表面シート20の好ましい製造方法について説明すると、先ず、図7に示すように、上層シート22のロール状巻回物22’から帯状の上層シート22を繰り出し、これとは別の下層シート23のロール状巻回物23’から帯状の下層シート23を繰り出す。繰り出された上層シート22を、周面が凹凸形状となっている第1のロール211と、該第1のロール211の凹凸形状と噛み合い形状となっている凹凸形状を周面に有する第2のロール212と噛み合わせ部に噛み込ませて上層シート22を凹凸賦形する。そして、凹凸賦形した上層シート22を、吸引によって第1のロール211における周面に凹凸賦形された状態のまま保持しつつ、該上層シート22に下層シート23を重ね合わせ、下層シート23を、第1のロール211の凸部上に位置する該上層シート22と接合する。これにより、帯状の表面シート20が得られる。帯状の表面シート20は、巻き取った後に、おむつ1の製造ラインに導入されるか、巻き取ることなく、おむつ1の製造ラインに導入される。
上層シート22及び下層シート23は、何れも実質的に非伸縮性であることが好ましい。非伸縮性のシート材料を用いることによって、所望の寸法の凹凸形状を形成するにあたり、前述した第1及び第2のロールの凹凸形状にほぼ即した凹凸を、上層シート22に賦形することができる。実質的に非伸縮性であるシート状物とは、例えば伸長限界が105%以下であり、それを超える伸長では材料破壊を起こすか又は永久歪みが発生するものをいう。
図7に示す製造方法においては、第1のロール211における凸部とヒートロール213との間で、上層シート22及び下層シート23を部分的に加熱及び加圧して、上層シート22の凹部22aを下層シート23に接合している。
表面シート2に、おむつ幅方向の圧縮に対する抵抗性、及び厚み方向の圧縮に対する優れた厚み回復性を付与するためには、以下のような構成であることが好ましい。
上層シート22の凹部22aと下層シート23との接合部が平面方向に規則的に配列されており、おむつ縦方向に延びる第1直線をおむつ横方向に移動させたときの、第1直線の一定長さ当りの接合部(当該第1直線上にある接合部)の合計長さの最大値である第1最大値と、おむつ横方向に延びる第2直線をおむつ縦方向に移動させたときの、第2直線の一定長さ当りの接合部(当該第2直線上にある接合部)の合計長さの最大値である第2最大値とを比較したときに、第2最大値が第1最大値おり大きい方が好ましい。
また、横方向以外にできる全ての仮想直線状(斜め方向、全て)にカウントできる接合部の合計長さよりもおむつ横方向に延びる線上にできる接合部の合計長さが最も大きい方がさらに好ましい。
尚、表面シート20の製造方法の特に説明しない点は、特開2004−174234号公報に記載の表面シートの製造方法や、特開2008−106420号公報に記載の、複合シートの製造方法と同様とすることができる。
本実施形態のおむつ1においては、図3に示すように、端部カバー不織布17は、図6に示す立体シート20からなる表面シート2の凹凸形状の凸部21の頂部に、接着剤18を介して接合されており、凸部21の頂部どうし間に、表面シート2に接合されていない部分を有している。端部カバー不織布17を、このような態様で接合し、表面シート2の凸部21を下層シート23と端部カバー不織布17で挟み凸部21を部分的に接合することにより、表面シート2の変形抵抗性を補助すると共に、凸部にかかる圧力を緩和させ複数の凸部に圧力を分散させることで凸部の圧縮回復性を向上させ、胴回り弾性部材91a,91bによるおむつ幅方向に縮ませる力による収縮によるヨレ、シワの肌当接面側への影響を緩和させる。また、残存したヨレ、シワを緩和させることにより肌への違和感を低減させることができる。
また、本実施形態のおむつ1においては、図3に示すように、端部カバー不織布17は、接着剤により表面シート2に接合された股下部側固定部17aと、吸収体4の長手方向の端縁4eより延出した部材に接着剤19により接合されたウエスト開口部側固定部17cとを有しており、股下部側固定部17aとウエスト開口部側固定部17cとの間に、他の部材に接合されていない非接合部17bを有している。非接合部17bを設けることにより、ウエスト開口部固定部17cのギャザーによる収縮による端部不織に発生する凹凸を緩和させ、吸収体の端縁4e部上部の端部カバー不織布に自由度を設けることができ肌あたりを柔らかくできるという利点がある。
おむつ長手方向Xにおける非接合部17bの長さL1(図3参照)は、好ましくは0.5mm以上、より好ましくは2mm以上であり、また、好ましくは7mm以下、より好ましくは5mm以下であり、より具体的には、好ましくは0.5mm以上7mm以下、より好ましくは2mm以上5mm以下である。
また、端部カバー不織布17と表面シート2との間を接合している接着剤18は、所定の幅で連続塗工されていても良いが、端部カバー不織布17及び表面シート2の一方又は両方、特に端部カバー不織布17にパターン塗工したものであることが、表面シート2の凸部21の圧縮回復性の向上及びそれによる違和感の軽減の観点から好ましい。
本実施形態のおむつ1においては、表面シート2と吸収体4との間も、パターン塗工された接着剤を介して接合されており、吸収体4と防漏シート3との間も、パターン塗工された接着剤を介して接合されている。また、端部カバー不織布17と外装体形成用シート15とを接合している接着剤19も、端部カバー不織布17及び表面シート2の一方又は両方、特に端部カバー不織布17にパターン塗工したものであることが好ましい。
おむつ1の構成部材間の接合に用いる接着剤(例えば接着剤18,19等)としては、この種の物品の製造に用いられる各種の接着剤を特に制限なく用いることができ、ホットメルト型接着剤を用いることが好ましい。
パターン塗工の塗工パターンとしては、例えば、スパイラルパターン、ストライプパターン、格子状パターン、Ω字が文字の横に多数連続した連続Ω字パターン、接着剤の塗布部を散点状に配するドットパターン等が挙げられる。
また、本実施形態のおむつ1においては、防漏シート3と外装体10との間、換言すれば吸収性本体5と外装体10との間も、部分的に塗工された接着剤により接合されている。ここでいう部分的な塗工は、前述のパターン塗工でも良いし、複数個所にそれぞれ連続塗工しても良い。
また、本実施形態のおむつ1においては、吸収体4をおむつ幅方向に横断して配され薄肉部分42と重なる部分を有する前記の胴回り弾性部材91a,91bは、何れも、吸収体4と重なる部分において、各胴回り弾性部材91を挟む2枚の外装体形成用シート15,16の一方又は双方に接合されている。
本実施形態のおむつ1は、このような構成を有していながら、端部カバー不織布17からなる肌当接部分にヨレやシワが生じることを効果的に軽減することができる。なお、本実施形態においては、胴回り弾性部材91a,91bは、吸収体4と重ならない腹側部A又は背側部Bの両側部においても、外装体形成用シート15,16の一方又は双方に接合されている。
図8及び図9には、本発明において表面シートとして好ましく採用し得る凹凸不織布(以下、第2実施形態の不織布10Bともいう)が示されている。
第2実施形態の不織布10Bは、熱可塑性繊維を含んで構成されており、図8及び図9に示すように、第1面1a及びこれと反対側に位置する第2面1bを有している。不織布10Bは、使い捨ておむつの表面シートに用いる際には、第1面1a側を着用者の肌側に向けて用い、第2面1b側を吸収性物品内部の吸収体側に配置して用いることが好ましい。以下、図面に示した不織布10Bの第1面1a側を着用者の肌側に向けて用いる実施形態を考慮して説明するが、これにより限定して解釈されるものではない。
不織布10Bは、後述する好ましい方法で該不織布10Bを製造する場合には、該不織布10Bとしてエアスルー不織布を用いる。不織布10Bは、単層構造であるか、又は複数の層が積層されてなる多層構造である。エアスルー不織布とは、50℃以上の流体、例えば気体や水蒸気を、ウエブ又は不織布に吹き付ける工程(好ましくは貫通させる工程)を経て製造された不織布を言い、本工程のみで製造される不織布のみならず、他の方法で作製された不織布に本工程を付加して製造した不織布、あるいは本工程の前や本工程の後に何らかの工程を行って製造した不織布をも含む意味である。
図8及び図9に示すように、不織布10Bは、シート状の不織布を平面視した側の第1面1a側に突出している複数の第1凸部11を有している。第1凸部11は、第2面1b側が開放された内部空間11Kを有している。また不織布10Bは、第1面1a側とは反対側の第2面1b側に突出している複数の第2凸部12を有している。第2凸部12は、第1面1a側が開放された内部空間12Kを有している。これらの第1及び第2凸部11,12は、不織布10Bの例えば全面にわたって、平面視して互いに交差する異なる2方向のそれぞれに沿って交互に連続して配されている。異なる2方向とは、具体的一例として、異なる方向の一方向であるX方向と、このX方向と異なる他の一方向であるY方向である。図6及び図7に示す形態では、第1面1a側から見た凸部が第1凸部11であり、凹部が第2凸部12となる。逆に、第2面1b側から見た凸部が第2凸部12であり、凹部が第1凸部11となる。従って、第1凸部11と第2凸部12とは一部が共有されている。
第1及び第2凸部11,12はそれぞれ頂部11T,12Tを有している。また第1及び第2凸部11,12はそれぞれ頂部11T,12Tと、内部空間の開口部11H,12Hとの間に環状構造の壁部13,14を有している。頂部11T,12Tは、丸みを持った円錐台形状ないし半球状に形成されている。
第1及び第2凸部11,12をより詳細に見れば、第1凸部11の突出形状はどちらかと言うと半球状であり、他方、第2凸部12の突出形状は頂部に丸みのある円錐ないし円錐台形状になっている。尚、第2実施形態の不織布10Bにおいて第1及び第2凸部11,12は前記形状に限定されず、どのような突出形態でも良い。例えば、様々な錐体形状(本明細書において錐体形状とは、円錐、円錐台、角錐、角錐台、斜円錐等を広く含む意味である。)であることが実際的である。第2実施形態の不織布10Bにおいて第1及び第2凸部11,12はその外径と相似する頂部に丸みのある円錐台形状若しくは半球状の内部空間11K,12Kを保持している。
第1凸部11の頂部(以下、第1凸部頂部とも言う。)11Tとその開口部11Hとの間に位置する壁部13は、第1凸部11において環状構造をなしている。また第2凸部12の頂部(以下、第2凸部頂部とも言う。)12Tとその開口部12Hとの間に位置する壁部14は、第2凸部12において環状構造をなしている。そして、この壁部14は、前記の壁部13の一部分と部位を共有している。「環状」とは、不織布10Bの平面視において無端の一連の形状をなしていれば特に限定されず、不織布10Bの平面視において円形、楕円形、矩形、多角形等、どのような形状であっても良い。不織布10Bの連続状態を好適に維持する観点からは、円形又は楕円形が好ましい。更に、「環状」を立体形状として言えば、円柱状、斜円柱状、楕円柱状、切頭円錐状、切頭斜円錐状、切頭楕円錐状、切頭四角錐状、切頭斜四角錐状等、任意の環構造が挙げられ、連続したシート状態を実現する観点からは、円柱状、楕円柱状、切頭円錐状、切頭楕円錐状が好ましい。
前述のように設けられた第1及び第2凸部11,12を有する不織布10Bは、屈曲部を有さず、全体が連続した曲面で構成されている。このように不織布10Bは、面方向に連続した構造を有していることが好ましい。「連続」とは、断続した部分や小孔がないことを意味する。但し、繊維間の隙間のような微細孔は小孔に含めない。小孔とは、例えば、その孔径が円相当の直径で1mm以上のものと定義することができる。
第2実施形態の不織布10Bにおいては、その厚み方向に関して、構成繊維の繊維密度が相違している。詳細には、第1凸部頂部11Tから、第2凸部頂部12Tに向けて繊維密度が高くなっている。繊維密度とは、不織布10Bの単位体積当たりの繊維の質量のことである。繊維密度が高いとは、不織布10Bの単位体積当たりに存在する繊維の量が多く、繊維間距離が小さいことを意味する。繊維密度が低いとは、不織布10Bの単位体積当たりに存在する繊維の量が少なく、繊維間距離が大きいことを意味する。従って、繊維密度が高い部位は毛管力が高く、繊維密度が低い部位は毛管力が低くなっている。
不織布10Bの厚み方向に沿って繊維密度を見た場合、第1凸部頂部11Tの繊維密度が最も低く、第2凸部頂部12Tの繊維密度が最も高くなっている。第1凸部頂部11Tと第2凸部頂部12Tとの間に位置する壁部13,14の繊維密度は、第1凸部頂部11Tの繊維密度と、第2凸部頂部12Tの繊維密度との中間の値になっている。このように、不織布10Bにおいては、第1凸部頂部11T<壁部13,14<第2凸部頂部12Tの順で繊維密度が高くなっている。従って、毛管力に関しても、第1凸部頂部11T<壁部13,14<第2凸部頂部12Tの順で毛管力が高くなっている。この場合、繊維密度及び毛管力は、第1凸部頂部11T<壁部13,14<第2凸部頂部12Tの順で連続的に漸次増加していても良く、あるいはステップ状に段階的に増加していても良い。不織布10Bにこのような繊維密度の勾配を付与するには、後述する製造方法に従い不織布10Bを製造すれば良い。
不織布10Bの繊維密度の具体的な値は、第1凸部11に関しては、30本/mm以上、特に50本/mm以上であることが好ましく、130本/mm以下、特に120本/mm以下であることが好ましい。例えば第1凸部11の繊維密度は、30本/mm以上130本/mm以下であることが好ましく、50本/mm以上120本/mm以下であることが更に好ましい。一方、第2凸部12に関しては、250本/mm以上、特に270本/mm以上であることが好ましく、500本/mm以下、特に480本/mm以下であることが好ましい。例えば第2凸部12の繊維密度は、250本/mm以上500本/mm以下であることが好ましく、270本/mm以上480本/mm以下であることが更に好ましい。第1凸部11の繊維密度は、第1凸部11における層厚みTL1の中央付近の位置で測定される。第2凸部12の繊維密度は、第2凸部12における層厚みTL2の中央付近の位置で測定される。繊維密度の測定方法は以下のとおりである。
〔繊維密度の測定方法〕
不織布部分の切断面を、走査電子顕微鏡を用いて拡大観察(繊維断面が30〜60本程度計測できる倍率に調整;150〜500倍)し、一定面積当たり(0.5mm程度)の前記切断面によって切断されている繊維の断面数を数えた。次に1mm当たりの繊維の断面数に換算し、これを繊維密度とした。測定は3箇所行い、平均してそのサンプルの繊維密度とした。走査電子顕微鏡としては、例えば、日本電子(株)社製のJCM−5100(商品名)を用いることができる。
第2実施形態の不織布10Bにおける寸法諸元について説明すると、不織布10Bの厚みについては、不織布10Bを側面視したときの全体の厚み(見掛け厚み)をシート厚みTとし、その凹凸に湾曲した不織布10Bの局部的な厚み(実質厚み)を層厚みTとする(図9参照)。シート厚みTは、用途によって適宜調節すれば良いが、不織布10Bを使い捨ておむつの表面シートとして用いる場合、1mm以上7mm以下が好ましく、1.5mm以上5mm以下がより好ましい。シート厚みTをこの範囲とすることにより、使用時の体液吸収速度が速く、吸収体からの液戻りを抑え、更に、適度なクッション性を実現することができる。
層厚みTは、不織布10B内の各部位において異なっていても良く、用途によって適宜調節すれば良い。不織布10Bをおむつや生理用品等の吸収性物品の表面シートとして用いる場合、第1凸部頂部11Tの層厚みTL1は0.1mm以上3mm以下であることが好ましく、0.4mm以上2mm以下がより好ましい。第2凸部頂部12Tの層厚みTL2及び壁部13,14の層厚みTL3の好ましい範囲は、第1凸部頂部11Tの層厚みと同様である。各層厚みTL1、TL2、TL3の関係は、TL1>TL3>TL2であることが好ましい。これにより、第1凸部11において、特に肌面側では、繊維密度が低く、良好な肌当たりを実現することができる。一方、第2凸部12は繊維密度が高くなり、潰れにくく、型崩れせずに良好なクッション性と液体の吸収速度に優れた不織布とすることができる。
シート厚みT及び層厚みTは以下の方法で測定される。
シート厚みTの測定方法は、測定対象の不織布に0.05kPaの荷重を加えた状態で、厚み測定器を用いて測定した。厚み測定器にはオムロン社製のレーザー変位計を用いた。厚み測定は、10点測定し、それらの平均値を算出して厚みとした。
層厚みTの測定法はシートの断面をキーエンス製デジタルマイクロスコープVHX−900により約20倍程度で拡大することで、各層の厚みを測定できる。
不織布10Bを平面視したときに最も近い位置にある第1凸部11と第2凸部12との間隔は、用途によって適宜調節すれば良く、不織布10Bを使い捨ておむつの表面シートとして用いる場合、1mm以上15mm以下が好ましく、3mm以上10mm以下がさらに好ましい。また不織布10Bの坪量は、不織布10Bの具体的な用途にもよるが、不織布10B全体の平均値で15g/m以上50g/m以下が好ましく、20g/m以上40g/m以下がさらに好ましい。
第2実施形態の不織布10Bの製造方法の一実施態様について、図10〜図13を参照して説明する。図10には、不織布10Bを製造するために好適に用いられる製造装置100が示されている。製造装置100は、エアスルー不織布の製造に好適に用いられるものである。
製造装置100は、図10に示すように、熱融着性繊維を含有するウエブ105を搬送する支持体110を有する。ウエブ105は送給部121としての送給コンベアによって支持体110の表面に供給される。ウエブ105は、支持体110によって賦形され、賦形されたウエブ105は支持体110から離れ、案内部122としての案内ローラよって所定の方向に送り出される。支持体110は、ドラム形状をなしている。また支持体110は、回転軸110Cを中心に回転可能になっている。回転軸110Cには、図示しない駆動装置が接続されている。支持体110の詳細については後述する。
支持体110の外面側には、ウエブ105の供給方向に沿って順に、第1の熱風W1を吹き付ける第1ノズル111と、第2の熱風W2を吹き付ける第2ノズル112とが設けられている。第1ノズル111は、ヒータ113を備えている。ヒータ113で加熱された第1の熱風W1は、通気性を有する通気コンベア123を通して支持体110の表面に対して、例えばほぼ垂直に吹き付けられる。
第1ノズル111にはその先端に吹き付け孔(図示せず)が設けられている。吹き付け孔は、好ましくは、ウエブ105の機械方向(MD)における長さが1mm以上20mm以下で、ウエブ105の幅方向(CD)における長さはウエブ105の幅以上、又は賦形加工を行う幅である。吹き付け孔は、一列又は多列のスリット形状、一列又は多列に丸孔、長孔、角孔が千鳥や並列に配置した形状を有している。好ましくは、2mm以上20mm以下の一列のスリット形状を有している。第1ノズル111の吹き付け孔がこのように形成されていることから、第1の熱風W1がウエブ105の表面の幅方向に均一な風速で吹き付けられる。この第1の熱風W1には、ヒータ113によって所定温度に加熱された空気、窒素又は水蒸気を用いることができる。好ましくは、コスト抑制のため空気を用いる。
第1ノズル111から吹き付けられる第1の熱風W1は、ウエブ105の繊維どうしを凹凸形状が保持される状態に仮融着させる温度にヒータ113によって制御されている。例えば、ウエブ105の構成繊維が、低融点成分とこの低融点成分より融点の高い高融点成分を有する芯鞘型複合繊維である場合、第1の熱風W1は、ウエブ105の繊維の低融点成分の融点より60℃低い温度以上で、且つこの低融点成分の融点より15℃高い温度以下の熱風に制御されている。好ましくは低融点成分の融点より50℃低い温度以上で、且つこの低融点成分の融点より10℃高い温度以下に制御されている。例えば低融点成分として融点132℃のポリエチレンを用いた場合には、好ましい温度範囲は82℃以上142℃以下、より好ましくは132℃以上142℃以下となる。
第1の熱風W1の風速は適宜に調節される。好ましくは、10m/sec以上120m/sec以下の風速に制御されている。第1ノズル111から吹き付ける第1の熱風W1の風速が遅すぎると繊維が十分に支持体110に沿いにくくなり、また繊維の融着が弱くなることから賦形を行いにくくなる。一方、風速が速すぎても、ウエブ105に賦形を行いにくい。よって、第1の熱風W1の風速は前記の範囲とするのが好ましい。またより好ましくは、20m/sec以上80m/sec以下とし、特に好ましくは40m/sec以上60m/sec以下とする。
通気コンベア123は、支持体110との間でウエブ105を挟みつつ、支持体110の表面に沿ってウエブ105を送り側に供給する。具体的には、通気性を有するベルト124とこのベルト124を支持する複数のローラ125と、ベルト124を例えばローラ125を介して駆動する駆動装置(図示せず)とを備える。この複数のローラ125のうちの少なくとも二つのローラ125A、125Bは、支持体110の表面上にウエブ105を介してベルト124が沿うように配されている。この通気コンベア123によって第1ノズル111の第1の熱風W1によるウエブ105の乱れ、飛散が防止できる。
第2ノズル112は、ヒータ114を備えている。ヒータ114で加熱された第2の熱風W2は、支持体110の表面に対して、例えばほぼ垂直に吹き付ける。第2ノズル112にはその先端に吹き付け孔(図示せず)が設けられている。吹き付け孔は、幅方向、流れ方向に規則的に開孔しているパンチングメタルを使用することが望ましい。開孔率は、好ましくは10%以上40%以下とし、より好ましくは20%以上30%以下である。このように、第2ノズル112の吹き付け孔が形成されていることから、第2の熱風W2がウエブ105の表面の幅方向に均一な風速で吹き付けられる。この第2の熱風W2には、ヒータ114によって加熱された空気、窒素又は水蒸気を用いることができる。好ましくは、コストがかからない空気を用いる。
第2の熱風W2は、ヒータ114によって、第1の熱風W1で形成されたウエブ105の凹凸形状を保持した状態でウエブ105の繊維どうしを融着させてその凹凸形状を固定する温度に制御されている。例えば、ウエブ105の構成繊維が低融点成分とこの低融点成分より融点の高い高融点成分を有する芯鞘型複合繊維である場合、第2の熱風W2は、ウエブ105の繊維の低融点成分の融点以上で、且つウエブ105の繊維の高融点成分の融点未満、好ましくは低融点成分の融点より40℃高い温度以下の温度に制御されている。より好ましくは低融点成分の融点以上で、且つこの融点より20℃高い温度以下、特に好ましい温度として低融点成分の融点以上で、且つこの融点より15℃高い温度以下に制御されている。例えば低融点成分として融点132℃のポリエチレンを用いた場合には、より好ましい温度範囲は132℃以上152℃以下、特に好ましくは132℃以上147℃以下となる。
第2ノズル112から吹き付けられる第2の熱風W2の風速は、その目的を考慮して適宜に定められる。好ましくは、1m/sec以上10m/sec以下の風速に制御される。第2ノズル112から吹き付ける第2の熱風W2の風速が遅すぎると繊維への熱伝達が十分とならない場合があり、繊維が融着しにくくなり凹凸形状の固定が不十分になる場合がある。一方、風速が速すぎると、繊維へ熱が当たりすぎるため、風合いが悪くなる傾向となる。よって、第2の熱風W2の風速は前記の範囲とするのが好ましい。またより好ましくは、1m/sec以上8m/sec以下とし、特に好ましくは2m/sec以上4m/sec以下とする。
第1ノズル111の吹き出し方向には、通気コンベア123、ウエブ105、支持体110を通過してきた第1の熱風W1を吸引する吸引部115が配されている。吸引部115には、吸引された第1の熱風W1を排気する排気装置117が接続されている。また、第2ノズル112の吹き出し方向には、ウエブ105、支持体110を通過してきた第2の熱風W2を吸引する吸引部116が配されている。吸引部116には、吸引された第2の熱風W2を排気する排気装置118が接続されている。何れの吸引部もCD方向の長さが適宜調整可能な構造とすることができる。このような吸引部115,116を配することにより、吹き付けるエアの跳ね返り等に起因してウエブが乱れることが防止され、所望の形状に安定して賦形することができる。また、ドラム周りが高温になりすぎることが防止され、これと接するウエブ105が過度に融着して硬くなることが防止される。更に、ウエブ105を支持体110に保持させやすくなり、搬送が容易になる。尚、熱風温度の安定化、ユーティリティーのランニングコストを考えると熱風は循環して使用することが望ましい。
図11は、図10に示す製造装置100における支持体110の要部拡大図である。尚、図11に示す支持体110は、図10においてドラムの周面の形状をしている支持体110を平坦な板状にした状態に相当する。支持体110は板状体からなる基部110Bを有している。基部110Bには、多数の貫通孔が形成されており、その貫通孔が、凹部である通気部110Hとなっている。また、支持体110は、基部110Bの一面から起立する複数の突起状部110Tを有している。突起状部110Tは、隣り合う通気部110Hの間に位置している。突起状部110Tと通気部110Hとは、支持体110の平面内の一方向であるA方向に沿って交互に配置されている。また、突起状部110Tと通気部110Hとは、支持体110の平面内の別の一方向であるB方向に沿って交互に配置されている。A方向とB方向とは直交している。A方向に沿って見たときに、隣り合う突起状部110Tと通気部110Hとの間の距離dと、B方向に沿って見たときに、隣り合う突起状部110Tと通気部110Hとの間の距離dとは同じでも良く、あるいは異なっていても良い。A方向は、支持体110の回転方向に一致し、B方向は、支持体110の幅方向に一致する。このように支持体110は、基部110Bの一面において凹凸構造を有している。
突起状部110Tは、先端に向かうに従って先細りになる形状を有し、その先端部には丸みが形成されている。突起状部110Tは、例えば板状や紡錘形状等をなしている。突起状部110Tの高さは不織布10Bの用途、規格等に応じて適宜設定可能である。突起状部110Tの高さH(図11参照)、即ち基部110Bの上面を基準とした高さは好ましくは3mm以上30mm以下、更に好ましくは3mm以上10mm以下である。突起状部110TのピッチはA方向においては好ましくは6mm以上15mm以下、更に好ましくは6mm以上10mm以下であり、B方向においては好ましくは4mm以上8mm以下、更に好ましくは4mm以上6mm以下である。
支持体110の通気部110Hは、支持体110に形成された複数の開口部からなり、その開口率が支持体110の表面積に対して好ましくは20%以上45%以下、更に好ましくは25%以上40%以下、一層好ましくは30%以上35%以下に設定されている。開口率をこの範囲内に設定することで、ウエブ105に十分な凹凸形状を賦形することでき、また賦形形状の悪化や毛羽の形成が効果的に防止される。通気部110Hの形状は平面視して例えば円形とすることができる。しかし、通気部110Hの形状はこれに限られず、他の形状、例えば楕円形、多角形又はそれらの組み合わせ等を採用することもできる。
図12には、支持体110を用いてウエブ105を賦形する状態が模式的に示されている。尚、図12においては、通気コンベア123の図示は省略されている。支持体110にウエブ105が載置された状態において、該ウエブ105に対して、その外面から第1の熱風W1が吹き付けられる。吹き付けられた第1の熱風W1は、ウエブ105を通過し、更に支持体110の通気部110Hを通過して、吸引部115(図8参照)によって吸引される。このように、ウエブ105に対してエアスルー方式で第1の熱風W1が吹き付けられる。
ウエブ105のうち、隣り合う2以上の突起状部110Tによって架け渡された部位は、第1の熱風W1の吹き付けによって圧力を受けて下方へ向けて変形する。この変形によって突出部11Aが形成される。突出部11Aは、目的とする不織布10Bにおける第1凸部11に対応する部位である。突出部11Aにおいては、その最底部に近づくほど、第1の熱風W1の吹き付けによる圧力に起因して変形の程度が大きくなり、その結果、繊維間距離が、第2突出部12よりも大きくなる。換言すれば、繊維密度が小さくなる。
一方、ウエブ105のうち、突起状部110Tによって支持された部位は、第1の熱風W1の吹き付けによる圧力を受けても、突起状部110Tによる規制で下方へ向けての変形が抑制される。これによって突起状部110Tによって支持された部位は、下方へ向けて裾野が延びた凸状形状となる。この凸状形状の部位は、目的とする不織布10Bにおける第2凸部12に対応する部位である。凸状形状の部位の最も高い位置においては、繊維間距離が小さくなる。換言すれば、繊維密度が大きくなる。一方、凸状形状の部位の裾野の位置においては、ウエブ105の変形が生じているので、繊維間距離が、第1凸部11よりも大きくなる。換言すれば、繊維密度が小さくなる。しかし、上述した突出部11A(図12参照)の繊維密度ほどは小さくならない。
図13は、賦形されたウエブ105に第2の熱風W2を吹き付けて、構成繊維の交点を融着させることで目的とする不織布10Bを得る状態を示している。第2の熱風W2の吹き付けはエアスルー方式で行う。
おむつ1について更に説明すると、吸収性本体5の長手方向の両側に一対の防漏カフ6,6が設けられている。
防漏カフ6は、図2に示すように、吸収性本体5の長手方向の両側に、それぞれ、おむつの長手方向Xに延びるように形成されている。防漏カフ6は、それぞれ、防漏カフ形成用シート60と、防漏カフ6の上側縁部近傍に伸長状態で固定された防漏カフ起立用の弾性部材61とを備えている。上側縁部6aは、股下部Cにおいては、着用者の肌側に向かって立ち上がった防漏カフ6の自由端を形成する。防漏カフ6は、腹側部A及び背側部Bにおいては、吸収性本体5の非肌当接面側から吸収性本体5の肌当接面側に亘るように配されており、吸収性本体5の肌当接面側に位置する部分は、端部カバー不織布17と接合されている。
おむつ1の各部を構成する材料としては、当該技術分野において通常用いられているものを特に制限無く用いることができる。例えば、防漏シート3としては、液不透過性の材料や撥水性の材料を用いることができる。液不透過性の材料としては、樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布等とのラミネート材等を用いることができ、撥水性の材料としては、撥水性不織布等を用いることができる。
吸収性コア40としては、繊維集合体、又は繊維集合体と吸水性ポリマーとからなるもの(吸水性ポリマーと繊維材料との混合積繊物)等を用いることができる。吸水性ポリマーとしては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、ポリアクリル酸ナトリウム架橋体、(でんぷん−アクリル酸)グラフト共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物、ポリアスパラギン酸等が挙げられる。吸収性コアを構成する繊維としては、例えば、パルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維、酢酸セルロース等の親水性繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維、ポリエステル、ポリアミド等の縮合系繊維等を用いることできる。吸水性ポリマー及び繊維は、それぞれ一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
防漏カフ形成用シートに用いるシート材料としては、単層又は多層の撥水性不織布、樹脂フィルムと不織布等とのラミネート材等を用いることができる。柔軟性、耐水性などの点から、SM(スパンボンド−メルトブローン)不織布、SMS(スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド)不織布等の、スパンボンドとメルトブローンとからなる多層構造の不織布が好ましく、坪量は12g/m程度が好ましい。これらのシート材料は、おむつ1におけるように、2枚重ねとして用いても良いし、弾性部材61を配する部分等の一部のみを2層構造として用いても良い。
弾性部材61,62,71,81,91の形成材料としては、使い捨ておむつや生理用ナプキン等の吸収性物品に用いられる各種公知の弾性材料を特に制限なく用いることができる。弾性材料としては、例えば、スチレン−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、天然ゴム、EVA、伸縮性ポリオレフィン、ポリウレタン等を挙げることができる。弾性部材の形態としては、断面が矩形、正方形、円形、多角形状等の糸状(糸ゴム等)若しくは紐状(平ゴム等)のもの、又はマルチフィラメントタイプの糸状のもの等を好ましく用いることができる。
外装体形成用シート15,16としては、この種の物品に従来使用されている各種のシート材を特に制限なく用いることができるが、柔軟性の観点から、不織布であることが好ましく、例えば、エアスルー不織布、ヒートロール不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布等からなる単層の不織布又は2層以上の積層不織布であることが好ましい。また、これらの不織布とフィルムとを一体化したシートでもよい。端部カバー不織布17としては、各種公知の不織布を用いることができ、例えば、エアスルー不織布、ヒートロール不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布等からなる単層の不織布又は2層以上の積層不織布等が挙げられる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されるものではない。
例えば、吸収体4は、腹側部A及び背側部Bの何れか一方のみに薄肉部分を有していても良い。また、腹側部A及び背側部Bの両方に薄肉部分を有する場合においても、一方の薄肉部分のみに、該薄肉部分と重なる胴回り弾性部材91を有していても良い。また、薄肉部分42と重なる胴回り弾性部材91は、1本のみでも良く、3本以上でも良い。
また、端部カバー不織布17は、胴回り弾性部材91を挟む2枚の外装体形成用シート15,16のうち、吸収性本体5側に位置するシート15を折り返して形成した部分であっても良く、また、外装体形成用シート15,16とは別シートであっても良い。
また、表面シートとして、図14に示す凹凸不織布10C(以下、第3実施形態の不織布10Cという)を用いることもできる。第3実施形態の不織布10Cは、単層又は多層構造の不織布に、エンボス加工により、ヒートエンボス加工により所定のパターンで熱融着部32を形成してあり、それによって、複数の熱融着部32に囲まれた凸部31が、着用者の肌側に向けて隆起した状態に多数形成されている。凸部31は、凹凸不織布10Cの平面視において千鳥状に形成されており、周囲を凹部33に囲まれている。熱融着部32は凹部33の底部に存在している。
凹凸不織布10Cを構成する不織布としては、各種公知の不織布を用いることができ、例えば、エアスルー不織布、ヒートロール不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布等からなる単層の不織布又は2層以上の積層不織布等が挙げられる。第3実施形態の不織布10Cも、おむつ幅方向のバルクソフトネス値を0.22N以上0.60N以下、荷重20cN/cmで1分間加圧後の厚み回復率を75%以上とすることが好ましく、それによって、上述したおむつ1と同様の効果が得られる。
また、吸収性コアは、2層構造でも良く、切離部44を有さないものであっても良い。また、コアラップシート41は、連続する一枚のシートで、吸収性コア40の肌当接面側と非肌当接面側とを被覆しても良いし、吸収性コアの肌当接面側と吸収性コアの非肌当接面側とを2枚のコアラップシートを組み合わせて被覆しても良い。
また、表面シートとして、熱可塑性繊維を含んで構成され、第1面及びそれとは反対側に位置する第2面を有し、少なくとも第1面が、第1面側に突出する複数の凸部と該凸部間に位置する凹部とからなる凹凸を有する凹凸不織布から構成され、前記凸部は、熱可塑性繊維どうしが、それらの交点において熱融着した繊維融着点を有しているものを用いることもできる。その凹凸不織布は、第1面側が、着用者の肌側に向けられる肌当接面を形成するように用いることが好ましい。
上述した一の実施形態における説明省略部分及び一の実施形態のみが有する要件は、それぞれ他の実施形態に適宜適用することができ、また、各実施形態における要件は、適宜、実施形態間で相互に置換可能である。
前述した本発明の実施形態に関し、更に以下の付記(パンツ型使い捨ておむつ)を開示する。
<1>
液透過性の表面シート及び液保持性の吸収体を備える吸収性本体と、該吸収性本体の非肌当接面側に位置して該吸収性本体を固定している外装体とを備え、腹側部、背側部及び股下部を有し、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されているパンツ型使い捨ておむつであって、
前記吸収体は、腹側部又は背側部に位置する長手方向の端部に薄肉部分を有し、
前記外装体は、腹側部及び背側部における前記吸収体の長手方向の端縁より股下側の領域に、複数本の胴回り弾性部材が、おむつ長手方向に間隔を開け、それぞれおむつ幅方向に沿って伸長状態で配されており、腹側部又は背側部における前記複数本の胴回り弾性部材の少なくとも1本は、吸収体をおむつ幅方向に横断して配され、前記薄肉部分と重なる部分を有しており、
前記表面シートは、凹凸形状を有しており、
前記薄肉部分が存在する腹側部又は背側部において、前記表面シートの長手方向の端縁の位置と前記吸収体の長手方向の端縁の位置とが一致し、該表面シートの該端縁の肌当接面側が、端部カバー不織布によって覆われている、パンツ型使い捨ておむつ。
<2>
前記表面シートは、おむつ幅方向のバルクソフトネス値が0.22N以上0.60N以下であり、荷重20cN/cm下で1分間加圧後の厚み回復率が80%以上である、前記<1>に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<3>
前記表面シートは、おむつ幅方向のバルクソフトネス値が0.25N以上0.40N以下である、前記<1>又は<2>に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<4>
前記荷重20cN/cm下で1分間加圧後の厚み回復率が90%以上100%以下である、前記<1>〜<3>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<5>
前記薄肉部分は、おむつ長手方向Xの長さLが、好ましくは5mm以上、より好ましくは10mm以上であり、また、好ましくは50mm以下、より好ましくは35mm以下である、前記<1>〜<4>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<6>
前記薄肉部分は、前記吸収体の端部において、該吸収体の全幅に亘っている、前記<1>〜<5>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<7>
前記吸収体は、吸収性コア及び該吸収性コアを包むコアラップシートを有し、前記薄肉部分は、前記吸収性コアから延出した前記コアラップシートのみからなる部分である、前記<1>〜<6>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<8>
前記表面シートは、厚みが0.7mm以上7.0mm以下である、前記<1>〜<7>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<9>
前記表面シートは、厚みが、好ましくは0.7mm以上、より好ましくは0.9mm以上であり、また、好ましくは7.0mm以下、より好ましくは5.0mm以下である、前記<1>〜<8>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<10>
前記表面シートは、凹凸形状に賦形された上層シートと、凹凸形状に賦形されていない下層シートとが、前記上層シートの凹部において互いに接合された構成の立体シートから構成され、該立体シートは、前記上層シートが、熱可塑性繊維を含む不織布から形成され、該上層シート側が、着用者の肌側に向けられる肌当接面を形成している、前記<1>〜<9>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<11>
前記立体シートは、凸部が千鳥状に形成されている、前記<10>に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<12>
前記上層シートの凹部と下層シートの接合部が各々規則的に配列されており、おむつ縦方向・おむつ幅方向の一直線上から接合部を見た場合に、一直線状の一定長さあたりの各々の接合部の合計長さを一方向の合計長さとし、その一方向の合計長さが最も長い接合部がおむつ幅方向にある、前記<10>又は<11>に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<13>
前記表面シートは、第1面側に突出し内部空間を有する複数の第1凸部と、第2面側に突出し内部空間を有する複数の第2凸部とを有する凹凸不織布から構成され、該凹凸不織布は、第1面側が、着用者の肌側に向けられる肌当接面を形成しており、
第1凸部は、その頂部とその内部空間の開口部との間に環状構造の壁部を有しており、
第1及び第2凸部は、前記不織布を平面視したときに、互いに交差する異なる2方向に沿って交互に連続して配されている、前記<1>〜<9>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<14>
第1凸部の頂部から、第2凸部の頂部に向けて繊維密度が高くなっている、前記<13>に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<15>
前記凹凸不織布の厚み方向において、第1凸部の頂部の繊維密度が最も低く、第2凸部の頂部の繊維密度が最も高くなっている、前記<13>又は<14>に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<16>
第1凸部の頂部と第2凸部の頂部との間に位置する壁部の繊維密度は、第1凸部の頂部の繊維密度と、第2凸部の頂部の繊維密度との中間の値になっている、前記<13>〜<15>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<17>
前記端部カバー不織布は、前記表面シートの前記凹凸形状の凸部の頂部に接合されており、凸部の頂部どうし間に、該表面シートに接合されていない部分を有している、前記<1>〜<16>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<18>
前記端部カバー不織布は、前記表面シートに接合された股下部側固定部と、前記吸収体の長手方向の端縁より延出した部材に接合されたウエスト開口部側固定部とを有しており、前記股下部側固定部と前記ウエスト開口部側固定部との間に、他の部材に接合されていない非接合部を有している、前記<1>〜<17>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<19>
前記非接合部は、おむつ長手方向Xにおける長さL1が、好ましくは0.5mm以上、より好ましくは2mm以上であり、また、好ましくは7mm以下、より好ましくは5mm以下である、前記<18>に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<20>
前記吸収性本体は、液難透過性の防漏シートを備え、
前記薄肉部分が存在する腹側部又は背側部において、前記表面シートの長手方向の端縁の位置と前記吸収体の長手方向の端縁の位置と前記防漏シートの長手方向の端縁の位置とが一致している、前記<1>〜<17>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<21>
前記凹凸の凸部は、高さT1が、好ましくは0.1mm以上、より好ましくは0.2mm以上、さらに好ましくは0.7mm以上であり、また好ましくは7mm以下、より好ましくは5mm以下、さらに好ましくは3mm以下である、前記<1>〜<20>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<22>
前記凸部を有する部分の表面シートの厚みT2は、好ましくは0.7mm以上、より好ましくは0.9mm以上であり、また好ましくは7mm以下、より好ましくは5mm以下である、前記<1>〜<21>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<23>
前記凹凸領域の面積10cm当たりの前記凸部の個数は20〜200個であり、好ましくは50〜150個である、前記<1>〜<22>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<24>
前記凸部のおむつ長手方向Xの底部寸法E(図6参照)は0.5〜5.0mm、好ましくは1.0〜4.0mmである、前記<1>〜<23>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<25>
前記凸部のおむつ幅方向Yの底部寸法F(図6参照)は0.5〜10mm、好ましくは1.0〜7.0mmである、前記<1>〜<24>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<26>
前記凹部は、おむつ長手方向Xの寸法G(図6参照)が、好ましくは0.1〜5.0mm、より好ましくは0.2〜3.0mmであり、おむつ幅方向Yの寸法H(図6参照)が0.1〜5.0mm、特に0.2〜3.0mmである、前記<1>〜<25>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<27>
前記表面シートと前記吸収体との間が、パターン塗工された接着剤を介して接合されている、前記<1>〜<26>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<28>
前記表面シートと前記端部カバー不織布との間が、パターン塗工された接着剤を介して接合されている、前記<1>〜<26>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<29>
前記吸収性本体は、液難透過性の防漏シートを備えており、
前記吸収体と前記防漏シートとの間が、パターン塗工された接着剤を介して接合されている、前記<1>〜<26>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<30>
前記吸収性本体と前記外装体との間が、パターン塗工された接着剤を介して接合されている、前記<1>〜<30>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
<31>
前記吸収体をおむつ幅方向に横断して配され前記薄肉部分と重なる部分を有する前記胴回り弾性部材は、該吸収体と重なる部分において、該胴回り弾性部材を挟む2枚の外装体形成用シートの一方又は両方に接合されている、前記<1>〜<30>の何れか1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は斯かる実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
表面シートとして、凹凸形状に賦形された上層シートと、凹凸形状に賦形されていない下層シートとが、上層シートの凹部において互いに接合された構成の立体シートを用いた。
立体シートは、上層シートには、芯部がPET(ポリエチレンテレフタレート)からなり、鞘部がPE(ポリエチレン)からなる、芯鞘型複合繊維〔3dtex×51mm〕から構成されたエアスルー不織布、下層シートには、芯部がPET(ポリエチレンテレフタレート)からなり、鞘部がPE(ポリエチレン)からなる、芯鞘型複合繊維〔3dtex×51mm〕から構成されたエアスルー不織布を用い、図7で示す装置で製造した。その立体シートの、おむつ幅方向のバルクソフトネス値、及び荷重20cN/cm下で1分間加圧後の厚み回復率を表1に示す。
この表面シートを用いて、図1〜図4に示す構成のパンツ型使い捨ておむつを製造した。 吸収体には、パルプ繊維及び吸水性ポリマーの混合積繊体からなる吸収性コアの全体を、ティッシュペーパーからなるコアラップシートで包まれたものを用いた。また、その吸収体の長手方向の両端部にコアラップシートからなる薄肉部分を有していた。外装体としては、外装体形成用シート15,16のうち、おむつの外面側に配されるシート16(表1中「外層材」)には、坪量20g/mのエアスルー不織布を用い、おむつの内面側に配されるシート15(表1中「内層材」)には、坪量16g/mのスパンボンド不織布を用い、おむつの外面側に配されるシート16の肌当接面側への折り返し部分を端部カバー不織布17とした。
胴回り弾性部材91としては、薄肉部分と重なる胴回り弾性部材91a,91bを含めて、ポリウレタンからなる太さ780dtexの糸状弾性体を配した。
〔実施例2〕
表面シートとして、図8及び図9に示す形態の凹凸不織布を用いる以外は、実施例1と同様にしてパンツ型使い捨ておむつを製造した。凹凸不織布は、芯部がPET(ポリエチレンテレフタレート)からなり、鞘部がPE(ポリエチレン)からなる芯鞘型複合繊維〔2.5dtex×51mm〕から構成されたエアスルー不織布であり、その凹凸不織布の、おむつ幅方向のバルクソフトネス値、及び荷重20cN/cm下で1分間加圧後の厚み回復率を表1に示す。
〔比較例1〕
表面シートとして、芯部がPET(ポリエチレンテレフタレート)からなり、鞘部がPE(ポリエチレン)からなる芯鞘型複合繊維〔3.0dtex×51mm〕から構成されたから構成された平坦なエアスルー不織布を、平坦なまま用いる以外は、実施例1と同様にしてパンツ型使い捨ておむつを製造した。
Figure 0006442181
〔評価〕
吸収体4の端部近傍におけるフィット性や違和感のなさを評価するために、0.8才〜2才の子供をもつ母親モニター5名に、おむつの吸収体端部の違和感とフィット感のそれぞれについて以下の評価基準で評価させ、それらの評価の平均点を各おむつの評価点とした。その結果を表1に示した。
〔おむつの吸収体端部の違和感の評価基準〕
5:違和感がない
4:違和感がややない
3:どちらともいえない
2:違和感がややある
1:違和感がある
〔フィット感の評価基準〕
5:フィット感がよい
4:フィット感がややよい
3:どちらともいえない
2:フィット感がやや悪い
1:フィット感が悪い
表1の結果によれば、実施例のパンツ型使い捨ておむつは、比較例のパンツ型使い捨ておむつに比べて、フィット性を維持しながら吸収体端部の違和感のなさに優れていることが判る。
1 パンツ型使い捨ておむつ
2 表面シート
20 立体シート
21 凸部
22 上層シート
22a 凹部
23 下層シート
10B 凹凸不織布
11 第1凸部
12 第2凸部
13,14 壁部
10C 凹凸不織布
3 防漏シート
4 吸収体
40 吸収性コア
41 コアラップシート
42 薄肉部分
44 切離部
5 吸収性本体
7 ウエスト開口部
8 レッグ開口部
10 外装体
15,16 外装体形成用シート
17 端部カバー不織布
17b 非接合部
91 胴回り部弾性部材
91a,91b 薄肉部分と重なる胴回り部弾性部材

Claims (6)

  1. 液透過性の表面シート及び液保持性の吸収体を備える吸収性本体と、該吸収性本体の非肌当接面側に位置して該吸収性本体を固定している外装体とを備え、腹側部、背側部及び股下部を有し、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されているパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記吸収体は、腹側部又は背側部に位置する長手方向の端部に薄肉部分を有し、
    前記外装体は、腹側部及び背側部における前記吸収体の長手方向の端縁より股下側の領域に、複数本の胴回り弾性部材が、おむつ長手方向に間隔を開け、それぞれおむつ幅方向に沿って伸長状態で配されており、腹側部又は背側部における前記複数本の胴回り弾性部材の少なくとも1本は、前記吸収体をおむつ幅方向に横断して配され、前記薄肉部分と重なる部分を有しており、
    前記表面シートは、前記胴回り弾性部材が重なる部分を有する前記薄肉部分と重なる領域を含む領域が、凹凸形状を有しており、該凹凸形状を有する領域に、肌側に突出し、おむつ長手方向及びおむつ幅方向の両方向に分散した複数の凸部を有しており、
    前記表面シートは、前記凹凸形状を有する部分が、おむつ幅方向のバルクソフトネス値が0.22N以上0.60N以下であり、且つ荷重20cN/cm 下で1分間加圧後の厚み回復率が80%以上であり、
    前記胴回り弾性部材が重なる部分を有する前記薄肉部分が存在する腹側部又は背側部において、前記表面シートの長手方向の端縁の位置と前記吸収体の長手方向の端縁の位置とが一致し、該表面シートの該端縁の肌当接面側が、端部カバー不織布によって覆われており、
    前記端部カバー不織布は、前記表面シートの前記凹凸形状の前記凸部の頂部に接合されており、前記凸部の頂部どうし間に、該表面シートに接合されていない部分を有しているパンツ型使い捨ておむつ。
  2. 前記表面シートは、厚みが0.7mm以上7.0mm以下である、請求項1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  3. 前記表面シートは、凹凸形状に賦形された上層シートと、凹凸形状に賦形されていない下層シートとが、前記上層シートの凹部において互いに接合された構成の立体シートから構成され、該立体シートは、前記上層シートが、熱可塑性繊維を含む不織布から形成され、該上層シート側が、着用者の肌側に向けられる肌当接面を形成している、請求項1又は2に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  4. 前記立体シートは、前記凸部が千鳥状に形成されている、請求項に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  5. 前記表面シートは、第1面側に突出し内部空間を有する複数の第1凸部と、第2面側に突出し内部空間を有する複数の第2凸部とを有する凹凸不織布から構成され、該凹凸不織布は、第1面側が、着用者の肌側に向けられる肌当接面を形成しており、
    第1凸部は、その頂部とその内部空間の開口部との間に環状構造の壁部を有しており、
    第1及び第2凸部は、前記不織布を平面視したときに、互いに交差する異なる2方向に沿って交互に連続して配されている、請求項1又は2の何れか1項に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  6. 前記端部カバー不織布は、前記表面シートに接合された股下部側固定部と、前記吸収体の長手方向の端縁より延出した部材に接合されたウエスト開口部側固定部とを有しており、前記股下部側固定部と前記ウエスト開口部側固定部との間に、他の部材に接合されていない非接合部を有している、請求項1〜の何れか1項に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
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