JPH1085258A - 吸収性物品の表面シート及びその製造方法 - Google Patents

吸収性物品の表面シート及びその製造方法

Info

Publication number
JPH1085258A
JPH1085258A JP8241865A JP24186596A JPH1085258A JP H1085258 A JPH1085258 A JP H1085258A JP 8241865 A JP8241865 A JP 8241865A JP 24186596 A JP24186596 A JP 24186596A JP H1085258 A JPH1085258 A JP H1085258A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
nonwoven fabric
web
fibers
synthetic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8241865A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiko Miyata
桂子 宮田
Masaru Tsubata
勝 津幡
Daishirou Matsuda
大志郎 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oji Paper Co Ltd filed Critical Oji Paper Co Ltd
Priority to JP8241865A priority Critical patent/JPH1085258A/ja
Publication of JPH1085258A publication Critical patent/JPH1085258A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】液体に接触した湿潤状態ではシート形状を保持
し、大量の水に浸漬すると極めて容易に、素早く繊維状
に崩壊することができる吸収性物品の表面シートを提供
する。 【解決手段】親水性繊維とパルプ繊維と混合してウェブ
を形成し、ウェブの縦方向両側縁部に合成繊維不織布の
少なくとも一部を重ね合わせた後、高圧の水ジェット流
を噴射してウェブの縦方向中央領域に位置する親水性繊
維とパルプ繊維同士を交絡させて水崩壊性不織布を得る
とともに、ウェブとその両側縁に位置する合成繊維不織
布が一体化されている吸収性物品の表面シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸収性物品の表面
シート及びその製造方法に関する。更に詳しく述べれ
ば、本発明は、縦方向中央領域が親水性繊維とパルプ繊
維が水交絡して構成され、使用時には湿潤状態において
も十分な結合強度を有するが、大量の水流によってはウ
ェブ構成が崩壊する水崩壊性不織布であり、さらに水崩
壊性不織布の両側縁に存在する合成繊維不織布と一体化
されている吸収性物品の表面シートである。本発明の吸
収性物品の表面シートは、おむつ、生理用品ナプキン、
失禁パッド等に好適に使用することができ、表面シート
の縦方向中央領域に存在する水崩壊性不織布が、容易に
吸収性物品本体と分離することができる吸収性物品の表
面シート及びその製造方法である。
【0002】
【従来の技術】一般に、衛生用品は、使用後はゴミとし
て廃棄されているのが現状である。特に、紙おむつの場
合、使用時の排泄物が便であった時の廃棄処理方法は、
使用者から紙おむつをはずし、紙おむつをトイレットへ
もって行き、便のみを除去して廃棄した後に、残りの紙
おむつは一般のゴミとして廃棄処理されるため、非常に
面倒で不便である。また、月齢の小さい子供の場合は、
便のほとんどが軟便であるため、紙おむつからの便の除
去が困難であり、そのため、便は完全に除去されないま
ま、一般の可燃ゴミと一緒に廃棄処理されるので、非常
に非衛生的である。また、生理用品、失禁用パッドも同
様であり、その廃棄方法に難がある。
【0003】このため、従来から、水崩壊性不織布を衛
生用品等の吸収性物品の表面シートとして使用すること
が提案されている。この時、吸収性物品の表面シートと
して使用可能な水崩壊性不織布は、その使用時には湿潤
状態となるため、乾いた状態では勿論、湿潤状態でもシ
ートライクのウェブ構成を保持して使用に十分耐え、し
かも大量の水で極めてわずかな力によりウェブ構成が崩
壊され元の繊維形状になる2つの性能が必要となる。今
日、水崩壊性不織布と呼ばれているものの多くは、不織
布の一部に水溶性物質が接着剤として含有されている。
しかしながら、このような不織布を紙おむつや生理用品
の表面シートとして使用した場合、湿潤状態で水溶性物
質が溶出し、使用時の感触を著しく損なうだけでなく、
シートライクのウェブ構成を保持できない。
【0004】また、使用済みの吸収性物品の廃棄処理を
より衛生的に行うために、表面シートを吸収性物品本体
からはがして、汚染された表面シートと吸収性物品本体
とは別々に廃棄することが提案されている。例えば、実
開昭51-38536号公報、実開昭58-55201号
公報に記載のように、おむつの中の吸収層のみを使用後
に捨てることが出来るように、表面シートあるいは、裏
面シートにミシン目を入れることが提案されている。し
かし、汚染されている表面シートがおむつ本体から分離
されても、結局、表面シートは一般のゴミとして廃棄し
なければならないため、非衛生的である。
【0005】また、特開昭48-92140号広報、特
開昭49-94450号公報、特開昭50-83115号
公報、特公平3-64137号公報、特公平4-5377
9号公報等に記載のように、表面シートが分離可能であ
るシートよりなる2層構造であり、軟便等固形排泄物と
ともに上層シートを分離してトイレの中で処理し、おむ
つの他の部分とは別に、ゴミとして処分することが提案
されている。しかし、これらも、同様に表面シートは一
般のゴミとして廃棄しなければならないため、不便であ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、かかる
状況に鑑み、水崩壊性不織布と合成繊維不織布が一体化
された不織布で、かつ水崩壊性不織布が合成繊維不織布
から容易に分離することができる吸収性物品の表面シー
トの製造方法について鋭意研究した。その結果、本発明
者等は、不織布の縦方向中央領域を製造する際に接着剤
を一切使用せずにウェブを形成させるため、親水性繊維
とパルプ繊維と混合してウェブを形成し、ウェブの縦方
向両側縁部と合成繊維不織布の少なくとも一部を重ね合
わせた後に高圧の水ジェット流を噴射し、縦方向中央領
域に位置する親水性繊維とパルプ繊維同士を交絡させて
水崩壊性不織布を得るとともに、水崩壊性不織布とその
両側縁に位置する合成繊維不織布とを一体化させた不織
布は、水崩壊性不織布が合成繊維不織布から容易に分離
することが可能であり、さらに分離された水崩壊性不織
布は、湿潤強度に優れ、液体に湿潤された程度ではシー
ト状形態が維持されているが、大量の水に浸漬すると極
めて容易に、素早く分散してシート状形状が破壊される
ことを見出し本発明を完成させるに至った。
【0007】本発明の目的は、表面シートの中央領域部
に位置する水崩壊性不織布が容易に合成繊維不織布から
分離することができ、さらに分離された水崩壊性不織布
は、液体による湿潤状態ではシート形状を保持し、大量
の水に浸漬すると極めて容易に、素早く繊維状に崩壊す
ることができる吸収性物品の表面シート及びその製造方
法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、親水性繊維と
パルプ繊維と合成繊維を主体とする不織布からなる吸収
性物品の表面シートにおいて、前記表面シートの縦方向
中央領域は親水性繊維とパルプ繊維から形成されてお
り、前記縦方向中央領域の両側縁の外側に、親水性繊維
とパルプ繊維と合成繊維からなる第一外側領域が形成さ
れていることを特徴とする吸収性物品の表面シートに存
する。
【0009】また、前記表面シートの第一外側領域の両
側縁の外側に、合成繊維からなる第二外側領域が形成さ
れていることを特徴とする吸収性物品の表面シートに存
する。また、前記表面シートの縦方向中央領域の両側縁
部に、切り込み線が形成されていることを特徴とする吸
収性物品の表面シートに存する。
【0010】また、繊維長4〜20mmの親水性繊維と
パルプ繊維とを混合してウェブを形成し、前記ウェブの
縦方向両側縁部と合成繊維不織布の少なくとも一部を重
ね合わせた後、ウェブと合成繊維不織布を網製の移送コ
ンベアの上に載置し、次いでウェブと合成繊維不織布に
高圧水ジェット流を噴射して、繊維同士を交絡させると
ともに、ウェブと合成繊維を一体化し、乾燥することを
特徴とする吸収性物品の表面シートの製造方法に存す
る。
【0011】また、前記ウェブの、ウェブと合成繊維不
織布の重ね合わせ部分に隣接する部分に切り込み線を入
れる工程を有することを特徴とする吸収性物品の表面シ
ートの製造方法に存する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の吸収性物品の表面シート
は、親水性繊維とパルプ繊維と合成繊維を主体とする不
織布から構成されている。本発明で使用される親水性繊
維は、親水性であれば特に制限はなく、例えば、再生セ
ルロース繊維、コットン等が挙げられ、それぞれの併用
であっても良い。
【0013】親水性繊維の長さは4〜20mmが好まし
い。繊維の長さが4mm未満では、親水性繊維は、繊維
同士の交絡が弱すぎて、十分なシート強度を得ることが
できない。逆に、繊維の長さが20mmを超えると親水
性繊維の交絡が強くなりすぎて、大量の水流において不
織布のウェブ構成の崩壊が困難となる。又、繊度は、
0.5〜10デニールが好ましい。10デニールを超え
ると繊維自体が硬くなるために、高圧水ジェット流によ
って繊維が動き難くなるので、繊維同士の交絡が困難に
なると共に不織布の柔軟性も損なわれる。繊度が0.5
デニール未満の繊維は、製造が困難となり適さない。
【0014】パルプ繊維は、針葉樹材や広葉樹材のよう
な木材をクラフト法、ソーダ法、ポリサルファイト法等
で蒸解した化学パルプ、機械パルプ、古紙パルプ、ケナ
フ、バカス等の非木材パルプ等を単独で又は混合して使
用するのが好ましい。
【0015】本発明の表面シートを作成するためには、
まず、親水性繊維とパルプ繊維からなるウェブを作成す
る。ウェブを作成するための親水性繊維とパルプ繊維の
積層方法は、湿式抄造法、カード法、エアレイド法等、
均一なウェブが形成できれば特に制限はない。ウェブの
坪量は、任意に決定しうる事項であるが、15〜200
g/m2が好ましい。坪量が15g/m2より小さいと、
ウェブの強度が弱くなり、高圧水ジェット流に耐えられ
ずシートが得られない。逆に坪量が200g/m2を超
えると、得られたウエブは硬くなり、衛生用品の表面シ
ートとしての用途に不適となる。
【0016】繊維の配合割合は、親水性繊維40〜85
重量%とパルプ繊維15〜60重量%であることが好ま
しい。親水性繊維の配合率が85重量%を超えると、繊
維同士の水素結合による結合を形成し接着剤としての役
割を果たすパルプ繊維の量が少なくなり、親水性繊維の
交絡の緩みを防止できず安定したシートが得られない。
逆に、親水性繊維の割合が40重量%未満であると、親
水性繊維の交絡の量が少なくなるため、得られた水崩壊
性不織布のシート強度が弱くなり適さない。
【0017】また、本発明に使用する合成繊維不織布に
使用される合成繊維は、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリスチレン等のポリオレフィン系繊維、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート及び
これらのコポリマー等のポリエステル系繊維、ナイロン
6、ナイロン66等のポリアミド系繊維、ポリビニルア
ルコール系繊維、アクリル繊維等のポリアクリロニトリ
ル系繊維、ポリ乳酸、脂肪酸ポリエステル等の生分解性
繊維等が挙げられ、これらの中から適宜選択して単独で
或いは混合して用いられる。合成繊維の長さは連続繊維
であっても非連続性繊維であっても良く積層してシート
状になれば良い。合成繊維不織布は、まず湿式抄造法、
カード法、エアレイド法、スパンボンド法等によって、
合成繊維を積層させ、均一なウェブを形成する。次ぎに
繊維を固定化し、シート状にするために、ニードルパン
チ法、接着剤塗布法、高圧水ジェット処理法、熱エンボ
ス法等を単独で又は併用しても良く、特に制限はない。
【0018】また、このようにして得られた合成繊維不
織布の坪量は、任意に決定しうる事項であるが、8〜1
00g/m2が好ましい。坪量が8g/m2より小さい
と、ウェブが均一でなくなるために好ましくなく、逆に
坪量が100g/m2を超えると、不織布はやや硬くな
り、伸縮性弾性体等を配置したギャザーが硬くなり不適
となる。
【0019】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明の吸収性物品の
表面シート及びそれを用いた使いすておむつをより具体
的に説明するが、勿論本発明はこれらによって限定され
るものではない。
【0020】図1及び図2及び図3は、本発明の吸収性
物品の表面シートを示している。図4は、本発明の吸収
性物品の表面シートを用いた使いすておむつの一部切り
欠き平面図を示している。
【0021】また、符号1は液透過性表面シート、1a
は縦方向中央領域、1bは第一外側領域、1cは第二外
側領域、2は切り込み線、3は液不透過性裏面シート、
4は吸収体、5はサイドフラップ、6はテープファスナ
ー、7は伸縮性弾性体をを示している。
【0022】本発明の吸収性物品の表面シート1を得る
には、まず、親水性繊維とパルプ繊維からなるウェブの
縦方向両側縁部の少なくとも一部にそれぞれ1枚ずつの
合成繊維不織布を重ねる。親水性繊維とパルプ繊維から
形成されているウェブの縦方向中央領域1a、すなわ
ち、合成繊維不織布が重なっていない領域の幅は、5c
m以上であることが好ましい。縦方向中央領域1aの幅
が5cm未満である不織布を表面シート1として使用す
ると、吸収領域が狭くなり、使用時に吸収性物品の外側
へ排泄物の漏れが生じる。また、不織布の縦方向中央領
域1aのウェブと合成繊維不織布の重ね合わせ幅は0.
5cm以上であることが好ましく、合成繊維不織布全体
が、親水性繊維とパルプ繊維からなるウェブに重なって
いても良い。重ね合わせ幅が0.5cm未満であると、
重ね合わせ部での強度が弱く、ウェブと合成繊維不織布
が完全には一体化されない。また、重ね合わせ幅は、左
右対称でも良いが、また、非対称でも良い。
【0023】本発明では、合成繊維不織布の上に、親水
性繊維とパルプ繊維からなるウェブを重ね合せた後、ウ
ェブ側から合成繊維不織布側に通過するように高圧水ジ
ェット流を噴射して水ジェット流を施す。この高圧水ジ
ェット流処理は、金網のような織物からなる移送コンベ
ア上にウェブと合成繊維不織布を載せて施される。高圧
水ジェット流処理は、上記移送コンベアを使用し、0.
01〜0.30mmの微細な直径のノズル孔を有するノ
ズルを複数本通して10〜250kg/cm2の高圧で水
を噴射させ、移送コンベアを5〜150m/分で移動さ
せることによって施すことができる。
【0024】高圧水ジェット流が、ウェブと合成繊維不
織布に衝突し、次いで織物の糸の交差部、即ち横糸と縦
糸が交差したナックル部において、水ジェット流は水平
方向に移動する。この時、ウェブの親水性繊維とパルプ
繊維は絡み合って交絡が生じ、シート化される。一方、
ウェブと合成繊維不織布が重なった領域では、合成繊維
不織布にウェブ中の親水性繊維とパルプ繊維が絡み、ウ
ェブと合成繊維不織布が一体化する。すなわち、図1に
示すように、得られた不織布の縦方向中央領域1aは、
親水性繊維とパルプ繊維からなるウェブで形成され、縦
方向中央領域1aの両側縁に位置する第一外側領域1b
は、合成繊維不織布に親水性繊維とパルプ繊維が絡みあ
った不織布で形成され、さらにその両側縁外側に位置す
る第二外側領域1cは、合成繊維不織布によって形成さ
れている1枚の複合シートが構成される。また、図2に
示すように、高圧水ジェット流処理を行う際に合成繊維
不織布全体が、親水性繊維とパルプ繊維からなるウェブ
に重なって処理されると、縦方向中央領域1aと第一外
側領域1bのみで構成されている不織布が得られる。
【0025】縦方向中央領域1aは、構成する親水性繊
維とパルプ繊維が交絡した不織布であり、水崩壊性の性
質が付与される。繊維を接着させずに交絡のみによって
得られた不織布は、少量の水分による湿潤時には使用に
十分な強度を有するが、大量の水に長時間浸すと繊維同
士の交絡が緩み、わずかな力で水での崩壊が容易にな
る。第一外側領域1bは、合成繊維不織布に親水性繊維
とパルプ繊維が交絡している不織布で、不織布自身にわ
ずかに吸水性を有している。つまり、吸水性のない合成
繊維と、吸水性を有する親水性繊維及びパルプ繊維が存
在するため、水分をわずかに吸収するが、多量な水分は
吸収しないため、サラット感を損なわずに汗等の微量の
水分は吸収することができる。このため、第一外側領域
1bを吸収性物品の表面シート1として使用した場合、
着用者の汗を吸収することができるため、ムレ防止にも
効果があがる。第二外側領域1cは、合成繊維不織布で
形成されており、疎水性であることが好ましい。この部
分の不織布を表面シート1として使用すると、サラット
感が良くなるだけでなく、排泄物の漏れやしみだしに効
果があがる。このように、本発明の表面シート1は3つ
の性能を有する複合不織布である。
【0026】また、図3に示すように、縦方向中央領域
1aの両側縁部で、かつ第一外側領域1bの内側に位置
する部分の縦方向に沿って切り込み線2が形成されてい
ても良い。切り込み線2の形状は、不連続に配置され、
点状、線状等でも良く、吸収性物品の表面シート1とし
て使用した時に使用時に破れが生じず、廃棄時には容易
に破ることができれば良い。
【0027】図4は本発明の吸収性物品の表面シート1
を使用した使いすておむつを示す。本発明の表面シート
1と裏面シート3とその間に配置された吸収体4と、吸
収体4の長手方向両側縁から外側へ延出しているサイド
フラップ5を有する。サイドフラップ5は、表面シート
1と裏面シート3が貼り合わされて形成されており、さ
らに2枚のシートの間には伸縮性弾性体7が配設されて
いる。背側の吸収体4の横方向両側縁にはテープファス
ナー6が取り付けられ、着用時に使用するようになって
いる。吸収体4の上面には表面シート1の縦方向中央領
域1aが存在し、吸収体4両縁部付近には表面シート1
の第一外側領域1bが存在し、サイドフラップ5の上面
には表面シート1の第二外側領域1cが存在する。この
時、表面シート1の縦方向中央領域1aは、吸収体4に
は接着されていないことが好ましい。また、表面シート
1の縦方向中央領域1a両側縁に点状の切り込み線2が
形成されている。
【0028】このような使いすておむつは、表面シート
1の縦方向中央領域1aにおいては、親水性繊維である
ため、軟便等の粘性を帯びた排泄物も良く吸収する。ま
た、表面シート1の第一外側領域1bは、わずかに吸水
性を有している。このため、着用者が汗をかきやすいサ
イドフラップ5の伸縮性弾性体7近傍に位置させること
により、汗を吸収することができ、ムレの防止に効果的
である。また、表面シートの第二外側領域1cは、撥水
性であるため、使いすておむつの外側に位置させること
により、排泄物の漏れやしみだし防止に効果的である。
使いすておむつの使用後には、表面シート1の縦方向中
央領域1aは、切り込み線2に沿って容易に破くことが
でき、おむつ本体から分離することができる。分離され
た表面シート1の縦方向中央領域1aは水崩壊性を有す
る不織布であるため、排泄物とともに汚染された表面シ
ート1の縦方向央領域1aを水洗トイレへ流すことがで
きる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の吸収性物
品の表面シートは、不織布の縦方向中央領域に位置する
水崩壊性不織布が容易に合成繊維不織布から分離するこ
とができ、さらに分離された水崩壊性不織布は、液体に
よる湿潤状態ではシート形状を保持し、大量の水に浸漬
すると極めて容易に、素早く繊維状に崩壊することがで
きる。このため、本発明の表面シートを用いた吸収性物
品は、廃棄時に排泄物によって汚染された表面シートを
吸収性物品本体より分離し、水洗トイレへ廃棄すること
ができ、衛生的に廃棄することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸収性物品の表面シートの平面図。
【図2】本発明の吸収性物品の表面シートの図1とは別
の実施例を示す平面図。
【図3】本発明の吸収性物品の表面シートの図1、図2
とは別の実施例を示す平面図。
【図4】本発明の吸収性物品の表面シートを用いた使い
すておむつの一部切り欠け平面図。
【符号の説明】
1.液透過性表面シート 1a.縦方向中央領域 1b.第一外側領域 1c.第二外側領域 2.切り込み線 3.液不透過性裏面シート 4.吸収体 5.サイドフラップ 6.テープファスナー 7.伸縮性弾性体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】親水性繊維とパルプ繊維と合成繊維を主体
    とする不織布からなる吸収性物品の表面シートにおい
    て、 前記表面シートの縦方向中央領域は親水性繊維とパルプ
    繊維から形成されており、前記縦方向中央領域の両側縁
    の外側に、親水性繊維とパルプ繊維と合成繊維からなる
    第一外側領域が形成されていることを特徴とする吸収性
    物品の表面シート。
  2. 【請求項2】前記表面シートの第一外側領域の両側縁の
    外側に、合成繊維からなる第二外側領域が形成されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の吸収性物品の表面シ
    ート。
  3. 【請求項3】前記表面シートの縦方向中央領域の両側縁
    部に、切り込み線が形成されていることを特徴とする請
    求項1又は請求項2記載の吸収性物品の表面シート。
  4. 【請求項4】繊維長4〜20mmの親水性繊維とパルプ
    繊維とを混合してウェブを形成し、前記ウェブの縦方向
    両側縁部と合成繊維不織布の少なくとも一部を重ね合わ
    せた後、ウェブと合成繊維不織布を網製の移送コンベア
    の上に載置し、次いでウェブと合成繊維不織布に高圧水
    ジェット流を噴射して、繊維同士を交絡させるととも
    に、ウェブと合成繊維を一体化し、乾燥することを特徴
    とする吸収性物品の表面シートの製造方法。
  5. 【請求項5】前記ウェブの、ウェブと合成繊維不織布の
    重ね合わせ部分に隣接する部分に切り込み線を入れる工
    程を有することを特徴とする請求項4記載の吸収性物品
    の表面シートの製造方法。
JP8241865A 1996-09-12 1996-09-12 吸収性物品の表面シート及びその製造方法 Pending JPH1085258A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8241865A JPH1085258A (ja) 1996-09-12 1996-09-12 吸収性物品の表面シート及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8241865A JPH1085258A (ja) 1996-09-12 1996-09-12 吸収性物品の表面シート及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1085258A true JPH1085258A (ja) 1998-04-07

Family

ID=17080682

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8241865A Pending JPH1085258A (ja) 1996-09-12 1996-09-12 吸収性物品の表面シート及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1085258A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6642428B1 (en) 1999-09-16 2003-11-04 Uni-Charm Corporation Water-decomposable absorbent article
JP2007181725A (ja) * 2007-03-23 2007-07-19 Uni Charm Corp 連続フィラメントの表面構造体を用いた吸収性物品
JP2011000279A (ja) * 2009-06-18 2011-01-06 Livedo Corporation 吸収性物品
EP3143976A4 (en) * 2014-05-12 2017-04-26 Unicharm Corporation Absorbent article containing non-woven fabric sheet for absorbent, and method for producing non-woven fabric sheet for use in said absorbent article
JP2019118570A (ja) * 2017-12-28 2019-07-22 花王株式会社 使い捨ておむつ

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6642428B1 (en) 1999-09-16 2003-11-04 Uni-Charm Corporation Water-decomposable absorbent article
JP2007181725A (ja) * 2007-03-23 2007-07-19 Uni Charm Corp 連続フィラメントの表面構造体を用いた吸収性物品
JP4520475B2 (ja) * 2007-03-23 2010-08-04 ユニ・チャーム株式会社 連続フィラメントの表面構造体を用いた吸収性物品
JP2011000279A (ja) * 2009-06-18 2011-01-06 Livedo Corporation 吸収性物品
EP3143976A4 (en) * 2014-05-12 2017-04-26 Unicharm Corporation Absorbent article containing non-woven fabric sheet for absorbent, and method for producing non-woven fabric sheet for use in said absorbent article
JP2019118570A (ja) * 2017-12-28 2019-07-22 花王株式会社 使い捨ておむつ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU721362B2 (en) An apertured covering sheet for an absorbent article and a method of producing the covering sheet
RU2603611C1 (ru) Подвергнутые струйному скреплению слоистые полотна, имеющие полые выступы, и способ и аппарат для их изготовления
US6916969B1 (en) Material laminate for use as a covering sheet in an absorbent article
AU779156B2 (en) Absorbent article
JP2514294B2 (ja) 吸収性物品用身体側カバ―
US20210251820A1 (en) Incorporation of apertured area into an absorbent article
KR20010095119A (ko) 체액 흡수성 착용 물품
JP4953945B2 (ja) 吸収性物品の個包装体、包装用シートおよび包装用シートの製造方法
JP2002153510A (ja) 吸収性物品
WO2011034180A1 (ja) 吸収性物品
CN112334110B (zh) 吸收性物品用的透液性片材
JP4212953B2 (ja) 水解性の吸収性物品
JPH1085258A (ja) 吸収性物品の表面シート及びその製造方法
JPH0461857A (ja) 吸収性物品の表面シートおよびその製造方法
JPH10192341A (ja) 吸収性物品の表面シート及びその製造方法
JP5080049B2 (ja) シート部材、吸収性物品、陰唇間パッドおよびシート部材の製造方法
JP2005312601A (ja) 吸収性物品
JP7085921B2 (ja) 吸収性物品用の透液性シート
JP7201697B2 (ja) 吸収性物品の構成要素
JP2002238949A (ja) 吸収性物品
JP2020000720A (ja) 吸収性物品用の透液性シート