JP2019117717A - 画像表示部材及び画像表示部材の製造方法 - Google Patents

画像表示部材及び画像表示部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、必要な画像表示部の有機エレクトロルミネッセンス素子のみを発光させ、発光サインを表示する発光部と、印刷物等により形成した図柄部材を組み合わせ、様々なデザインに対応でき、設計の自由度が高い画像表示部材と、湿式塗布方法の適用により製造効率性に優れた画像表示部材の製造方法を提供することである。【解決手段】本発明の画像表示部材は、少なくとも発光部材と図柄部材で構成された画像表示部材であって、前記発光部材には、発光領域の周辺にバンクを有する有機エレクトロルミネッセンス素子が、一つ又は複数独立して基材上に配置されており、かつ、前記図柄部材には、前記有機エレクトロルミネッセンス素子の発光面側に図柄が形成されていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、画像表示部位をバンクで区画した有機エレクトロルミネッセンス素子と、その上に図柄等を印刷した図柄部材により構成される画像表示部材と、その製造方法に関する。
屋外等での広告看板等の表示方式の一つとして、LED(Light Emitting Diode)をバックライトとして用いた大型看板、看板全体を外部照明器で照射する夜間サイネージ等が広く用いられているが、膨大な電力消費や配電設備等の経済性という点で問題を抱えている。
近年、有機材料のエレクトロルミネッセンス(Electroluminescence:以下、「EL」と略記する。)を利用した有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」と略記する。)が急速に普及しており、この有機EL素子は、数V〜数十V程度の低電圧で発光が可能な薄膜型の完全固体素子であり、高輝度、高発光効率、薄型、軽量といった多くの優れた特徴を有する。このため、表示装置、ディスプレイ、照明光源等の面発光体として、その適用分野の検討が精力的になされている。
近年、これらの各種情報表示方式には、発光光源を内蔵させ、発光によりメッセージを表示する発光型の表示方式が広く用いられてきている。
一般的な発光型の表示方式は、観察者からみて被表示情報が表示される表示ボードの後ろ側(背面側)に照明装置を有している。
近年、箱形の構造の照明装置として、有機EL素子を光源として用いた面発光体が盛んに開発されている。この面発光体は面内でほぼ均一に発光する面光源であり、発熱が少なく、薄型である等の優れた特性を有している。そのため、従来の白熱灯や蛍光灯に代わる次世代の照明として期待されている。
例えば、面発光素子(有機EL素子)の光取出し側の基板表面上に、硬化性インクにより形成された装飾層を有する装飾発光体が、国際公開第2011/048956号に開示されている。また、光透過性の図柄板と、当該図柄板の裏面側に有機EL素子板と、光透過性の背面板より構成される図柄発光表示装置が、特開2013−221379号公報に開示されている。しかしながら、上記開示されている方法では、有機EL素子等は、単に、面発光型の照明部材として使用され、表示する情報はその表面に配置されている図柄や印刷物により表現されている方式であり、一つのメッセージを表示するのみであった。
また、近年では、画像表示装置として、有機EL素子を用いて、照明装置ではなく、有機EL素子により特定のパターンを表示する表示装置の検討が進められている。
例えば、発光部と非発光部により形成された画像パターンを有する有機EL素子と、当該画像パターンと相似形の光透過パターンを有する有機ELパネルが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。また、デザインシートにより表示する図柄と、有機ELを有する面発光パネルの発光により表示する図柄とを、それぞれ独立して有するマルチ画像表示装置が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
一方、有機ELデバイスを製造する方法として、化学蒸着法や真空蒸着法等を用いた乾式形成法により作製する方法が知られているが、これらの乾式形成方法の多くは、真空装置等の大型設備を必要とするためコストが上昇し、かつ装置の関係で大面積の有機EL素子を作製するのが難しいという問題を抱えている。
上記問題に対しては、有機EL素子形成時に、有機発光層の形成領域に、順テーパー状の撥水性有機膜を有するバンクを設け、バンク内に有機発光材料を含むインクを用いて、有機発光層を形成する方法が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。また、マトリックス状に配置したバンク内に、インクジェット印刷法を用いて、有機EL素子の構成層を形成し、バンクに囲まれた一つの有機EL素子を1画素として画像表示する有機ELディスプレイが開示されている(例えば、特許文献4参照。)。
しかしながら、上記特許文献1、2及び4で開示されている方法では、非発光部分として、電子線等を照射して発光性を失活させるため、非発光領域にも一様に有機EL素子を形成することになり、コスト的に無駄となり、加えてオンデマンド性に劣るという問題を抱えている。
また、特許文献3及び4では、有機EL素子を形成した後、発光させる有機EL素子と、非発光性の有機EL素子となるように制御する方法であり、いずれも、形成した有機EL素子の発光に寄与する比率が低いため、経済的には効率が低い。また、有機EL素子と他の絵柄材料とを組み合わせ、画像表現の幅を広げるような試みはなされていない。
国際公開第2015/146495号 国際公開第2015/159666号 国際公開第2009/113239号 特開2007−87619号公報
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、有機エレクトロルミネッセンス素子と図柄部材との組み合わせにより多様な画像を表示できる画像表示部材と、製造効率性に優れた画像表示部材の製造方法に関する。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を進めた結果、少なくとも発光部材と図柄部材で構成され、前記発光部材には、発光領域の周辺にバンクを有する有機エレクトロルミネッセンス素子が、一つ又は複数独立して基材上に配置されており、かつ、前記図柄部材には、前記有機エレクトロルミネッセンス素子の発光面側に図柄が形成されていることを特徴とする画像表示部材により、必要な領域のみを発光させ、有機EL素子による画像表現と、固定した画像が表示されている図柄部材との組み合わせにより、多様なデザインのポスター等を表現でき、自由度が高い画像表示部材を提供することができることを見だし、本発明に至った。
すなわち、本発明の上記課題は、下記の手段により解決される。
1.少なくとも発光部材と図柄部材で構成された画像表示部材であって、
前記発光部材には、発光領域の周辺にバンクを有する有機エレクトロルミネッセンス素子が、一つ又は複数独立して基材上に配置されており、かつ、
前記図柄部材には、前記有機エレクトロルミネッセンス素子の発光面側に図柄が形成されていることを特徴とする画像表示部材。
2.前記図柄部材が、接着若しくは分離可能な印刷シート、又は前記有機エレクトロルミネッセンス素子の発光面上に直接形成された図柄層であることを特徴とする第1項に記載の画像表示部材。
3.前記発光部材は、前記有機エレクトロルミネッセンス素子を複数有し、それぞれの前記有機エレクトロルミネッセンス素子が、前記バンクを介して独立した状態で配置されていることを特徴とする第1項又は第2項に記載の画像表示部材。
4.前記バンクの形状が、正方形、長方形、円形、格子状、ストライプ状又は不定形であることを特徴とする第1項から第3項までのいずれか一項に記載の画像表示部材。
5.前記図柄部材の表面に、更にマイクロレンズを具備した配向レンズを有することを特徴とする第1項から第4項までのいずれか一項に記載の画像表示部材。
6.前記基材が、ガラス、樹脂フィルム、紙又は布であることを特徴とする第1項から第5項までのいずれか一項に記載の画像表示部材。
7.前記有機エレクトロルミネッセンス素子が、白色発光又は単色発光することを特徴とする第1項から第6項までのいずれか一項に記載の画像表示部材。
8.第1項から第7項までのいずれか一項に記載の画像表示部材を製造する画像表示部材の製造方法であって、
基材上に、湿式塗布法により、特定の仕切り構造を有するバンクを形成する工程1と、
前記仕切られているバンクにより形成されている開口部に、有機エレクトロルミネッセンス素子を形成する工程2と、
前記有機エレクトロルミネッセンス素子の発光面側に、図柄を形成した図柄部材を付与する工程3と、
を経て製造することを特徴とする画像表示部材の製造方法。
9.前記工程2において、前記有機エレクトロルミネッセンス素子を構成する少なくとも一つの要素を湿式塗布法により形成することを特徴とする第8項に記載の画像表示部材の製造方法。
10.前記工程2で用いる湿式塗布法が、インクジェット印刷法であることを特徴とする第9項に記載の画像表示部材の製造方法。
本発明の上記手段によれば、必要な画像表示部の有機エレクトロルミネッセンス素子のみを発光させ、発光サインを表示する発光部と、印刷物等により形成した図柄部材を組み合わせ、様々なデザインに対応でき、設計の自由度が高い画像表示部材と、湿式塗布方法の適用により製造効率性に優れた画像表示部材の製造方法を提供することができる。
本発明で規定する構成からなるマルチ画像表示装置の技術的特徴とその効果の発現機構は、以下のとおりである。
サインボードやポスターにおける画像の表現方法としては、従来は、有機ELパネルを作製した後、有機EL素子の一部に電子線等を照射して失活処理を施こして非発光部とすることにより、表示画像パターンを形成する方法や、広い面積の有機EL素子の上部に、遮光マスクを設けて非発光領域として表示画像パターンを形成する方法が知られているが、これらの方法では、いずれも非発光部にも有機EL素子を形成するため、経済的なロスが大きかった。
また、表示部材として、有機EL素子のみで画像を表現する場合には、様々な画像表示の要求に対しては表現方法には限界があった。特に、動画での表示を必要とせず、固定したデザインを表示するポスター等の分野では、多種・多様の固定された画像を、簡便な方法で表示することができる方法が望まれてきた。
本発明は、上記要望に鑑みなされたものであり、発光型の表示部材として、バンクにより表示画像パターンを形成し、その内部にのみ有機EL素子を形成し、形成した全ての有機EL素子を発光に寄与させる。更にその上に図柄等を印刷等により形成している図柄部材を配置させることにより、様々な画像を、様々な方法で表示できる画像表示部材を提供することができる。すなわち、本発明の画像表示部材においては、少なくとも有機EL素子を形成する領域の周辺部には、バンクを形成することを特徴とする。
従来のポスターや包装材料等のデザイン分野では、CMFと呼ばれるC:Color(色による表現)、M(Material、材料による表現)、F(Finish、仕上げによる表現)に、本発明では、さらにL(Light、光による表現)として、微細な光の集合体として、特に、湿式塗布法による「プリンテッド・エレクトロニクス」技術を適用した有機EL素子を加えることにより、より表現領域を拡大した画像表示を行うことができた。
トップエミッション方式の画像表示部材の構成の一例を示す概略断面図(実施形態1) ボトムエミッション方式の画像表示部材の構成の一例を示す概略断面図(実施形態2) 分離可能な印刷シートを設けた画像表示部材の構成の一例を示す概略断面図(実施形態3) 本発明に適用可能なバンクの形状の一例を示す概略図 光取出側にマイクロレンズを具備した画像表示部材の構成の一例を示す概略断面図(実施形態4) 実施形態1の画像表示部材の構成の他の一例を示す概略断面図 単一のバンクと有機EL素子による発光部材の一例を示す概略図(実施形態5) 図7に示す構成において、共通の対向電極で構成した有機EL素子とそれ以外の領域の全てをバンクで構成した発光部材の一例を示す概略図 図8に示す構成において、共通の陽極上の非発光領域にバンクを形成した発光部材の一例を示す概略図 全面に形成した格子状のバンクと有機EL素子による発光部材の一例を示す概略図(実施形態6) 図10で示す発光部材(実施形態6)の切断面A−A′で表される構成を示す概略断面図 全面に格子状のバンクを有する発光部材の一例を示す斜視図(実施形態6に対応) 図12で示す発光部材の有機EL素子の形成領域以外をバンクで形成した一例を示す斜視図 全面に短冊状のバンクを有する発光部材の一例を示す斜視図(実施形態6に対応) 図14で示す発光部材の有機EL素子の形成領域以外をバンクで形成した一例を示す斜視図 有機EL素子形成部のみに格子状のバンクを形成した発光部材の一例を示す概略図(実施形態7) 図16で示す発光部材(実施形態7)の切断面A−A′で表される構成を示す概略断面図 図16で示す発光部材において、共通の対向電極で構成した有機EL素子とそれ以外の領域の全てをバンクで構成した発光部材の一例を示す概略図 有機EL素子形成部のみに格子状のバンクを有する発光部材の一例を示す斜視図(実施形態7に対応) 有機EL素子形成部のみに短冊状のバンクを有する発光部材の一例を示す斜視図(実施形態7に対応) 実施形態7における有機EL素子と図柄部材の組み合わせの一例を示す概略断面図 有機EL素子と図柄部材とで構成される画像表示部材の一例を示す斜視図 有機EL素子と図柄部材とで構成される画像表示部材の他の一例を示す斜視図 周囲にバンクを有する複数の有機EL素子を独立した状態で配置した画像表示部材の一例を示す全体構成図 図1で表される画像表示部材(実施形態1)の製造プロセスの一例を示す概略フロー図その1 図1で表される画像表示部材(実施形態1)の製造プロセスの一例を示す概略フロー図その2 有機EL素子の形成に適用可能な湿式塗布方式であるインクジェット印刷方式の一例を示す概略図 インクジェット印刷方式に適用可能なインクジェットヘッドの構造の一例を示す概略斜視図と底面図
本発明の画像表示部材は、少なくとも発光部材と図柄部材で構成され、前記発光部材には、発光領域の周辺にバンクを有する有機エレクトロルミネッセンス素子が、一つ又は複数独立して基材上に配置されており、かつ、前記図柄部材には、前記有機エレクトロルミネッセンス素子の発光面側に図柄が形成されていることを特徴とする。この特徴は、下記各実施形態に係る発明に共通する技術的特徴である。
本発明の実施形態としては、本発明の目的とする効果をより発現できる観点から、図柄部材が、接着若しくは分離可能な印刷シート、又は前記有機エレクトロルミネッセンス素子の発光面上に直接形成された図柄層であることが、簡易に高品位の図柄を形成することができる点で好ましい。
また、発光部材は、前記有機エレクトロルミネッセンス素子を複数有し、それぞれの前記有機エレクトロルミネッセンス素子が、前記バンクを介して独立した状態で配置する構成とすることが、有機EL素子による微細な複数の点光源を形成し、その点光源の集合体により、多種多様な光群により構成される発光表示画像を形成することができる点で好ましい。
更に、このように複数の有機エレクトロルミネッセンス素子を配置する場合、それぞれの有機エレクトロルミネッセンス素子が独立して対向電極(第1電極及び第2電極)を具備し、それぞれ独立して発光を制御する方法であってもよいし、複数の有機エレクトロルミネッセンス素子に対し、共通の対向電極(第1電極及び第2電極)を設け、同時に制御する方法がでもよい。後者の方法を採用することにより、例えば、多数の有機エレクトロルミネッセンス素子により星空を表現するとき、すべての星(有機エレクトロルミネッセンス素子)を同時に点滅させることが可能となる点で好ましい。
また、本発明においては、様々な形状の有機EL素子を形成することができる観点から、適用するバンクとしては、正方形、長方形、円形、格子状、ストライプ状、不定形等、目的に応じて様々な形状を選択することが好ましい。
また、図柄部材の表面に、更にマイクロレンズを具備した配向レンズを有することが、鑑賞する角度により、異なる画像を表示することができ、画像表示の多様性を拡大することができる点で好ましい。
また、基材として、ガラス、樹脂フィルム、紙及び布等を適用することにより、様々なシチュエーションに適用でき、また、樹脂フィルム、紙、布等のフレキシブル性を備えた基材を適用することにより、屋内や屋外のいろいろな曲面形状を有する基体にも安定して設置することができる点で好ましい。
本発明の画像表示部材の製造方法としては、基材上に、湿式塗布法により、特定の仕切り構造を有するバンクを形成する工程1と、前記仕切られているバンクにより形成されている開口部に、有機エレクトロルミネッセンス素子を形成する工程2と、前記有機エレクトロルミネッセンス素子の発光面側に、図柄を形成した図柄部材を付与する工程3と、を経て製造することを特徴とする。このような湿式塗布方法を適用することにより、大型設備を必要としないで、簡易な方法により、任意の形状を有する有機EL素子を形成することができる。
更には、湿式塗布法がインクジェット印刷法であることが、特に好ましい。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様について、図を交えて、詳細な説明をする。なお、以下の説明において示す「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。また、以下の説明において、各構成要素のあとの括弧内に記載の数字は、各図に記載した各構成要素の符号を表す。
《画像表示部材の構成の概要》
本発明の画像表示部材は、少なくとも発光部材と図柄部材で構成され、前記発光部材には、発光領域の周辺にバンクを有する有機エレクトロルミネッセンス素子が、一つ又は複数独立して基材上に配置されており、かつ、前記有機エレクトロルミネッセンス素子の発光面側に図柄が形成されている図柄部材を配置している構成であることを特徴とする。
[画像表示部材の基本構成]
以下、代表的な画像表示部材の基本構成(実施形態1〜3)について、図を交えて説明する。
(実施形態1:トップエミッション方式の画像表示部材)
図1は、トップエミッション方式の画像表示部材の構成の一例を示す概略断面図(実施形態1)である。
図1で示したトップエミッション方式の画像表示部材(1)は、ガスバリアー層(3)を有する基材(2)上に、第1電極(4、陽極)が形成され、第1電極(4)の端部には、電力印加用の第1電極の取出電極(5)が形成されている。
図1で示すトップエミッション方式の画像表示部材(1)では、基材(2)及び第1電極(4、陽極)は、光透過性であることは必須ではなく、光不透過性の材料で形成されていてもよい。
第1電極(4)上には、有機機能層ユニット(U)として、第1有機機能像群(6)、発光層(7)、第2有機機能層群(8)が積層されている。本発明においては、当該有機機能層ユニット(U)の周辺部に、バンク(11)が形成されている。このバンク(11)は絶縁性を有しており、各電極間を絶縁する。
更に、有機機能層ユニット(U)上に第2電極(9、陰極)が形成され、第2電極(9の端部から、バンク(11)外周部を経由して、電力印加用の第2電極の取出電極(10)が形成されている。
更に、その上部に、封止用接着剤(12)と封止基板(13)が設けられ、封止構造が形成されている。このようにして、発光部材である有機EL素子(OLED)が形成されている。この時、第2電極(9)及び封止基板(13)は、こちら側の面が発光光(L)の取出面となるため、いずれも光透過性の材料により構成されている。
更に、有機EL素子の光取出面上に、図柄(16)が直接印刷されている図柄層(15)が接着した状態で形成されて、画像表示部材(1)を構成している。
本発明でいう発光領域(LA)
とは、第1電極(4)、有機機能層ユニット(U)及び第2電極(9)の全てが同一平面上に存在する領域で、電極に電圧を印加した時に発光する領域である。なお、図9に示す構成で、第1電極(4)上に、絶縁性のバンク(11)を形成した場合には、その領域は非発光領域(N)となる。
上記のような構成の実施形態1においては、紙面の上部から発光光(L)が取り出されるトップエミッション方式となり、その光路に、図柄層(15)を配置され、図柄層側が鑑賞面となる。
実施形態1の形態を採ることにより、様々な形状のバンク領域内に形成され、独立した状態の多数の有機EL素子により、光による画像表示を行うとともに、その光取出側に配置した色彩に富んだ図柄を印刷した画像部材を配置することにより、多様な組み合わせに画像を表示することができる。
〔実施形態2:ボトムエミッション方式の画像表示部材〕
本発明に係る実施形態2は、ボトムエミッション方式の画像表示部材である。
図2に、本発明に係る実施形態2であるボトムエミッション方式の画像表示部材の構成の一例である概略断面図を示す。
図2に示すボトムエミッション方式の画像表示部材(1)において、有機EL素子(OLED)の基本構成は、図1で示した有機EL素子(EL)と同一構成であるが、有機EL素子の第1電極(4)から発光光(L)を取り出す、「ボトムエミッション方式」であり、少なくとも、第1電極(4)は光透過性を有する透明電極であり、基材も光透過性の透明基材(2C)で構成されている。よって、第2電極(9)は、金属電極等の光透過性の低い電極で構成してもよい。
実施形態2では、有機EL素子の発光面が、透明基材(2C)となるため、有機EL素子を設けた反対側の面に、図柄(16)が直接印刷されている図柄層(15)が接着した状態で形成されて、画像表示部材(1)を構成している。
上記のような構成の実施形態2においては、紙面の下部から発光光(L)が取り出されるボトムミッション方式となり、図柄層(15)を配置されている紙面の下部側が鑑賞面となる。
〔実施形態3:図柄部材が分離可能な印刷シート〕
図3に、分離可能な印刷シートを設けた画像表示部材の構成の一例を示す概略断面図(実施形態3)を示す。
図3に示す有機EL(OLED)の構成は、図1で示したトップエミッション方式の画像表示部材に記載した有機EL素子(OLED)と同一構成であるが、その光取出面側に設ける図柄部材として、密着方式の図柄層に代えて、分離可能な印刷シート(P)を設けた構成である。印刷シート(P)は、基材(B)上に、図柄が記載されている図柄層(15)を形成した構成である。印刷シート(P)の詳細については、後述する。
[画像表示部材の構成材料]
ここで、上記実施形態1〜3で説明した画像表示部材の構成材料である、有機EL素子、バンク、図柄層、印刷シート等の詳細について、説明する。
〔有機EL素子〕
次いで、本発明に係るフレキシブルな面発光パネルを構成する面発光体の代表例として、有機EL素子の詳細について説明する。
本発明に係る有機EL素子は、樹脂基材及び陽極上に、種々の構成層を形成することが可能で、例えば、下記(i)〜(v)の層構造を有していてもよい。また、下記の発光層は、青色発光層、緑色発光層及び赤色発光層からなるものが好ましい。
(i)基材上に、陽極/有機機能層ユニット(発光層/電子輸送層)/陰極/封止用接着剤/封止部材が積層された構成、
(ii)基材上に、陽極/有機機能層ユニット(正孔輸送層/発光層/電子輸送層)/陰極/封止用接着剤/封止部材が積層された構成、
(iii)基材上に、陽極/有機機能層ユニット(正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層)/陰極/封止用接着剤/封止部材が積層された構成、
(iv)基材上に、陽極/有機機能層ユニット(正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層)/陰極/封止用接着剤/封止部材が積層された構成、
(v)基材上に、陽極/有機機能層ユニット(陽極バッファー層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層)/陰極/封止用接着剤/封止部材が積層された構成、
等を挙げることができる。
本発明の画像表示図部材において、本発明に係る有機EL素子が「複数独立して基材上に配置されている構成においては、独立して配置されている複数の有機EL素子が、それぞれ対応する第1電極(陽極)及び第2電極(陰極)が配置されている構成であっても、複数の有機EL素子が、共通の一対の電極のみで連結されている構成であってもよい。
次いで、有機EL素子の各構成要素について説明する。
(基材)
本発明に係る有機EL素子に適用する基材は、フレキシビリティーを有する折り曲げ可能なフレキシブル樹脂基材であることが好ましい。
本発明に適用可能な樹脂基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(略称:PET)、ポリエチレンナフタレート(略称:PEN)等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート(略称:TAC)、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート(略称:CAP)、セルロースアセテートフタレート、セルロースナイトレート等のセルロースエステル類及びそれらの誘導体、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンビニルアルコール、シンジオタクティックポリスチレン、ポリカーボネート(略称:PC)、ノルボルネン樹脂、ポリメチルペンテン、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルスルホン(略称:PES)、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン類、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトンイミド、ポリアミド、フッ素樹脂、ナイロン、ポリメチルメタクリレート、アクリル及びポリアリレート類、アートン(商品名JSR社製)及びアペル(商品名三井化学社製)等のシクロオレフィン系樹脂等を挙げることができる。
これら樹脂基材のうち、コストや入手の容易性の点では、ポリエチレンテレフタレート(略称:PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(略称:PEN)、ポリカーボネート(略称:PC)等のフィルムがフレキシブルな樹脂基材として好ましく用いられる。
本発明において、樹脂基材の厚さとしては、3〜200μmの範囲内とすることができ、好ましくは、10〜100μmの範囲内であり、より好ましくは20〜50μmの範囲内である。
本発明に係る基材は、有機EL素子の封止部材(透明基材)としても好適に用いることもできる。また、上記の樹脂基材は、未延伸フィルムでもよく、延伸フィルムでもよい。
本発明に適用可能な樹脂基材は、従来公知の一般的な製膜方法により製造することが可能である。例えば、材料となる樹脂を押出機により溶融し、環状ダイやTダイにより押し出して急冷することにより、実質的に無定形で配向していない未延伸の樹脂基材を製造することができる。また、未延伸の樹脂基材を一軸延伸、テンター式逐次二軸延伸、テンター式同時二軸延伸、チューブラー式同時二軸延伸等の公知の方法により、樹脂基材の搬送方向(縦軸方向、MD方向)、又は樹脂基材の搬送方向と直角の方向(横軸方向、TD方向)に延伸することにより、延伸樹脂基材を製造することができる。この場合の延伸倍率は、樹脂基材の原料となる樹脂に合わせて適宜選択することできるが、縦軸方向及び横軸方向にそれぞれ2〜10倍の範囲内であることが好ましい。
〈ガスバリアー層〉
本発明に係る基材上には、ガスバリアー層を設けることができる。ガスバリアー層としては、気体や水分等の遮断効果を有していれば、特に制限はなく、従来公知のガスバリアー層を適宜選択して適用することができる。
ガスバリアー層は、無機材料被膜だけでなく、有機材料との複合材料からなる被膜又はこれらの被膜を積層したハイブリッド被膜であってもよい。ガスバリアー層の性能としては、JIS(日本工業規格)−K7129(2008年)に準拠した水蒸気透過度(環境条件:25±0.5℃、相対湿度(90±2)%)が約0.01g/m・24h以下、JIS−K7126(2006年)に準拠した酸素透過度が約0.01mL/m・24h・atm]以下、抵抗率が1×1012Ω・cm以上、光線透過率は可視光領域で約80%以上であるような、ガスバリアー性を有する光透過性を有する絶縁膜であることが好ましい。
ガスバリアー層の形成材料としては、有機EL素子の劣化を招く、例えば水や酸素等のガスの有機EL素子への浸入を抑制できる材料であれば、任意の材料を用いることができる。
例えば、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸炭化ケイ素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ、酸化モリブデン等の無機材料からなる被膜で構成することができ、好ましくは、窒化ケイ素や酸化ケイ素等のケイ素化合物を主原料とする構成である。
ガスバリアー層の形成方法としては、従来公知の成膜方法を適宜選択して用いることができ、例えば、真空蒸着法、スパッタ法、マグネトロンスパッタ法、分子線エピタキシー法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法、大気圧プラズマ重合法(特開2004−68143号公報参照)、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法、レーザーCVD法、熱CVD法、ALD(原子層堆積)法、また、ポリシラザン等を用いた湿式塗布法を適用することもできる。
(陽極:第1陽極)
本発明に係る有機EL素子を構成する陽極としては、Ag、Au等の金属又は金属を主成分とする合金、CuI、又はインジウム−スズの複合酸化物(ITO)、SnO及びZnO等の金属酸化物を挙げることができるが、金属又は金属を主成分とする合金であることが好ましく、更に好ましくは、銀又は銀を主成分とする合金である。
陽極が透明電極である場合には、銀を主成分として構成し、銀の純度としては、99%以上であることが好ましい。また、銀の安定性を確保するためにパラジウム(Pd)、銅(Cu)及び金(Au)等が添加されていてもよい。
陽極は銀を主成分として構成されている層であるが、具体的には、銀単独で形成しても、又は銀(Ag)を含有する合金から構成されていてもよい。そのような合金としては、例えば、銀−マグネシウム(Ag−Mg)、銀−銅(Ag−Cu)、銀−パラジウム(Ag−Pd)、銀−パラジウム−銅(Ag−Pd−Cu)、銀−インジウム(Ag−In)などが挙げられる。
上記陽極を構成する各構成材料の中でも、本発明に係る有機EL素子を構成する陽極としては、銀を主成分として構成し、厚さが2〜20nmの範囲内にある透明陽極であることが好ましいが、更に好ましくは厚さが4〜12nmの範囲内である。厚さが20nm以下であれば、透明陽極の吸収成分及び反射成分が低く抑えられ、高い光透過率が維持されるため好ましい。
本発明でいう銀を主成分として構成されている層とは、透明陽極中の銀の含有量が60質量%以上であることをいい、好ましくは銀の含有量が80質量%以上であり、より好ましくは銀の含有量が90質量%以上であり、特に好ましくは銀の含有量が98質量%以上である。また、本発明に係る透明陽極でいう「透明」とは、波長550nmでの光透過率が50%以上であることをいう。
本発明に係る陽極においては、銀を主成分として構成されている層が、必要に応じて複数の層に分けて積層された構成であっても良い。
また、本発明においては、陽極が、銀を主成分として構成する透明陽極である場合には、形成する透明陽極の銀膜の均一性を高める観点から、その下部に、下地層を設けることが好ましい。下地層としては、特に制限はないが、窒素原子又は硫黄原子を有する有機化合物を含有する層であることが好ましく、当該下地層上に、透明陽極を形成する方法が好ましい態様である。
一般に、透明導電膜の形成方法としては、例えば、塗布法、インクジェット印刷法、コーティング法、ディップ法などのウェットプロセスを用いる方法や、蒸着法(抵抗加熱、EB法など)、スパッタ法、CVD法などのドライプロセスを用いる方法などが挙げられ、適宜選択して適用することができる。
また、透明陽極は、下地層上に形成されることにより、形成後の高温アニール処理(例えば、150℃以上の加熱プロセス)等がなくても十分に導電性を有することができる。
(下地層)
本発明に係る有機EL素子においては、陽極が銀を主成分として構成する透明陽極である場合には、透明陽極の樹脂基材側に隣接した位置に、少なくとも窒素原子又は硫黄原子を有する有機化合物を含有する下地層を有することが好ましい態様であり、更には、下地層が含有する有機化合物が、芳香族性に関与しない有効非共有電子対を持つ窒素原子を有する化合物であることが好ましい。
本発明においては、銀を主成分とする透明陽極する際に、その下部に窒素原子又は硫黄原子を有する有機化合物を含有する下地層を設けることにより、透明陽極を形成する際に、銀原子と、下地層が含有している有機化合物の窒素原子又は硫黄原子とが相互作用し、その結果、銀原子の下地層表面上における拡散距離が減少し、銀の凝集体の生成を抑制することができ、高い均一性を有する透明陽極を形成することができる。
本発明においては、少なくとも窒素原子又は硫黄原子を有する有機化合物としては、特に制限はないが、例えば、国際公開第2013/105569号、国際公開第2013/141097号、国際公開第2013/161750号に記載の化合物を挙げることができる。
(中間電極)
本発明に係る有機EL素子においては、陽極(第1電極)と陰極(第2電極)との間に、有機機能層ユニットを二つ以上積層した構造を有し、二つ以上の有機機能層ユニット間を、電気的接続を得るための独立した接続端子を有する中間電極層ユニットで分離した構造をとることができる。
(有機機能層ユニット(U))
次いで、有機機能層ユニットを構成する各層について、電荷注入層、発光層、正孔輸送層、電子輸送層及び阻止層の順に説明する。
〈電荷注入層〉
本発明に適用可能な電荷注入層は、駆動電圧低下や発光輝度向上のために、電極と発光層の間に設けられる層のことで、「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の第2編第2章「電極材料」(123〜166頁)にその詳細が記載されており、正孔注入層と電子注入層とがある。
電荷注入層としては、一般には、正孔注入層であれば、陽極と発光層又は正孔輸送層との間、電子注入層であれば陰極と発光層又は電子輸送層との間に存在させることができるが、本発明においては、透明電極に隣接して電荷注入層を配置させることを特徴とする。また、中間電極で用いられる場合は、隣接する電子注入層及び正孔注入層の少なくとも一方が、本発明の要件を満たしていれば良い。
本発明に係る正孔注入層は、駆動電圧低下や発光輝度向上のために、第1電極である陽極に隣接して配置される層であり、「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の第2編第2章「電極材料」(123〜166頁)に詳細に記載されている。
正孔注入層は、特開平9−45479号公報、同9−260062号公報、同8−288069号公報等にもその詳細が記載されており、正孔注入層に用いられる材料としては、例えば、ポルフィリン誘導体、フタロシアニン誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、トリアリールアミン誘導体、カルバゾール誘導体、インドロカルバゾール誘導体、イソインドール誘導体、アントラセンやナフタレン等のアセン系誘導体、フルオレン誘導体、フルオレノン誘導体、及びポリビニルカルバゾール、芳香族アミンを主鎖又は側鎖に導入した高分子材料又はオリゴマー、ポリシラン、導電性ポリマー又はオリゴマー(例えば、PEDOT(ポリエチレンジオキシチオフェン):PSS(ポリスチレンスルホン酸)、アニリン系共重合体、ポリアニリン、ポリチオフェン等)等が挙げられる。
トリアリールアミン誘導体としては、α−NPD(4,4′−ビス〔N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ〕ビフェニル)に代表されるベンジジン型や、MTDATA(4,4′,4″−トリス〔N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ〕トリフェニルアミン)に代表されるスターバースト型、トリアリールアミン連結コア部にフルオレンやアントラセンを有する化合物等が挙げられる。
また、特表2003−519432号公報や特開2006−135145号公報等に記載されているようなヘキサアザトリフェニレン誘導体も同様に正孔輸送材料として用いることができる。
電子注入層は、駆動電圧低下や発光輝度向上のために、陰極と発光層との間に設けられる層のことであり、陰極が本発明に係る透明電極で構成されている場合には、当該透明電極に隣接して設けられ、「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の第2編第2章「電極材料」(123〜166頁)に詳細に記載されている。
電子注入層は、特開平6−325871号公報、同9−17574号公報、同10−74586号公報等にもその詳細が記載されており、電子注入層に好ましく用いられる材料の具体例としては、ストロンチウムやアルミニウム等に代表される金属、フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム等に代表されるアルカリ金属化合物、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム等に代表されるアルカリ金属ハライド層、フッ化マグネシウムに代表されるアルカリ土類金属化合物層、酸化モリブデン、酸化アルミニウム等に代表される金属酸化物、リチウム8−ヒドロキシキノレート(Liq)等に代表される金属錯体等が挙げられる。また、本発明における透明電極が陰極の場合は、金属錯体等の有機材料が特に好適に用いられる。電子注入層はごく薄い膜であることが望ましく、構成材料にもよるが、その層厚は1nm〜10μmの範囲が好ましい。
本発明において、電子注入層の形成方法としては、例えば、塗布法、インクジェット法、コーティング法、ディップ法などの湿式塗布法や、蒸着法(抵抗加熱、EB法など)、スパッタ法、CVD法などの乾式プロセスを用いる方法などが挙げられるが、本発明の画像表示部材の製造方法においては、形成したバンク内に湿式塗布法を用いて形成する方法が好ましく、更には、湿式塗布法がインクジェット印刷法であることが好ましい。
〈発光層〉
本発明に係る有機EL素子の有機機能層ユニットを構成する発光層は、発光材料としてリン光発光化合物が含有されている構成が好ましい。
この発光層は、電極又は電子輸送層から注入された電子と、正孔輸送層から注入された正孔とが再結合して発光する層であり、発光する部分は発光層の層内であっても発光層と隣接する層との界面であってもよい。
このような発光層としては、含まれる発光材料が発光要件を満たしていれば、その構成には特に制限はない。また、同一の発光スペクトルや発光極大波長を有する層が複数層あってもよい。この場合、各発光層間には非発光性の中間層を有していることが好ましい。
発光層の厚さの総和は、1〜100nmの範囲内にあることが好ましく、より低い駆動電圧を得ることができることから1〜30nmの範囲内がさらに好ましい。なお、発光層の厚さの総和とは、発光層間に非発光性の中間層が存在する場合には、当該中間層も含む厚さである。積層された複数の発光層が、青、緑及び赤のそれぞれの発光色に対応する場合は、青、緑及び赤の各発光層の厚さの関係について特に制限されない。
以上のような発光層は、後述する発光材料やホスト化合物を、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法(ラングミュア・ブロジェット、Langmuir Blodgett法)及びインクジェット印刷法等の公知の方法により形成することができるが、本発明の画像表示部材の製造方法においては、形成したバンク内に湿式塗布法を用いて発光層を形成する方法が好ましく、更には、湿式塗布法がインクジェット印刷法であることが好ましい。
また発光層は、複数の発光材料を混合してもよく、リン光発光材料と蛍光発光材料(蛍光ドーパント、蛍光性化合物ともいう)とを同一発光層中に混合して用いてもよい。発光層の構成としては、ホスト化合物(発光ホスト等ともいう)及び発光材料(発光ドーパントともいう。)を含有し、発光材料より発光させることが好ましい。
〈ホスト化合物〉
発光層に含有されるホスト化合物としては、室温(25℃)におけるリン光発光のリン光量子収率が0.1未満の化合物が好ましい。さらにリン光量子収率が0.01未満であることが好ましい。また、発光層に含有される化合物の中で、その層中での体積比が50%以上であることが好ましい。
ホスト化合物としては、公知のホスト化合物を単独で用いてもよく、又は、複数種のホスト化合物を用いてもよい。ホスト化合物を複数種用いることで、電荷の移動を調整することが可能であり、有機電界発光素子を高効率化することができる。また、後述する発光材料を複数種用いることで、異なる発光を混ぜることが可能となり、これにより任意の発光色を得ることができる。
発光層に用いられるホスト化合物としては、従来公知の低分子化合物でも、繰り返し単位をもつ高分子化合物でもよく、ビニル基やエポキシ基のような重合性基を有する低分子化合物(蒸着重合性発光ホスト)でもよい。
本発明に適用可能なホスト化合物としては、例えば、特開2001−257076号公報、同2002−308855号公報、同2001−313179号公報、同2002−319491号公報、同2001−357977号公報、同2002−334786号公報、同2002−8860号公報、同2002−334787号公報、同2002−15871号公報、同2002−334788号公報、同2002−43056号公報、同2002−334789号公報、同2002−75645号公報、同2002−338579号公報、同2002−105445号公報、同2002−343568号公報、同2002−141173号公報、同2002−352957号公報、同2002−203683号公報、同2002−363227号公報、同2002−231453号公報、同2003−3165号公報、同2002−234888号公報、同2003−27048号公報、同2002−255934号公報、同2002−260861号公報、同2002−280183号公報、同2002−299060号公報、同2002−302516号公報、同2002−305083号公報、同2002−305084号公報、同2002−308837号公報、米国特許公開第2003/0175553号明細書、米国特許公開第2006/0280965号明細書、米国特許公開第2005/0112407号明細書、米国特許公開第2009/0017330号明細書、米国特許公開第2009/0030202号明細書、米国特許公開第2005/238919号明細書、国際公開第2001/039234号、国際公開第2009/021126号、国際公開第2008/056746号、国際公開第2004/093207号、国際公開第2005/089025号、国際公開第2007/063796号、国際公開第2007/063754号、国際公開第2004/107822号、国際公開第2005/030900号、国際公開第2006/114966号、国際公開第2009/086028号、国際公開第2009/003898号、国際公開第2012/023947号、特開2008−074939号公報、特開2007−254297号公報、欧州特許第2034538号明細書等に記載されている化合物を挙げることができる。
〈発光材料〉
本発明で用いることのできる発光材料としては、リン光発光性化合物(リン光性化合物、リン光発光材料又はリン光発光ドーパントともいう。)及び蛍光発光性化合物(蛍光性化合物又は蛍光発光材料ともいう。)が挙げられる。
〈リン光発光性化合物〉
リン光発光性化合物とは、励起三重項からの発光が観測される化合物であり、具体的には室温(25℃)にてリン光発光する化合物であり、リン光量子収率が25℃において0.01以上の化合物であると定義されるが、好ましいリン光量子収率は0.1以上である。
上記リン光量子収率は、第4版実験化学講座7の分光IIの398頁(1992年版、丸善)に記載の方法により測定できる。溶液中でのリン光量子収率は、種々の溶媒を用いて測定できるが、本発明においてリン光発光性化合物を用いる場合、任意の溶媒のいずれかにおいて、上記リン光量子収率として0.01以上が達成されればよい。
リン光発光性化合物は、一般的な有機EL素子の発光層に使用される公知のものの中から適宜選択して用いることができるが、好ましくは元素の周期表で8〜10族の金属を含有する錯体系化合物であり、さらに好ましくはイリジウム化合物、オスミウム化合物、白金化合物(白金錯体系化合物)又は希土類錯体であり、中でも最も好ましいのはイリジウム化合物である。
本発明においては、少なくとも一つの発光層が、二種以上のリン光発光性化合物が含有されていてもよく、発光層におけるリン光発光性化合物の濃度比が発光層の厚さ方向で変化している態様であってもよい。
本発明に使用できる公知のリン光発光性化合物の具体例としては、以下の文献に記載されている化合物等が挙げられる。
Nature 395,151(1998)、Appl.Phys.Lett.78,1622(2001)、Adv.Mater.19,739(2007)、Chem.Mater.17,3532(2005)、Adv.Mater.17,1059(2005)、国際公開第2009/100991号、国際公開第2008/101842号、国際公開第2003/040257号、米国特許公開第2006/835469号明細書、米国特許公開第2006/0202194号明細書、米国特許公開第2007/0087321号明細書、米国特許公開第2005/0244673号明細書等に記載の化合物を挙げることができる。
また、Inorg.Chem.40,1704(2001)、Chem.Mater.16,2480(2004)、Adv.Mater.16,2003(2004)、Angew.Chem.lnt.Ed.2006,45,7800、Appl.Phys.Lett.86,153505(2005)、Chem.Lett.34,592(2005)、Chem.Commun.2906(2005)、Inorg.Chem.42,1248(2003)、国際公開第2009/050290号、国際公開第2002/015645号、国際公開第2009/000673号、米国特許公開第2002/0034656号明細書、米国特許第7332232号明細書、米国特許公開第2009/0108737号明細書、米国特許公開第2009/0039776号、米国特許第6921915号、米国特許第6687266号明細書、米国特許公開第2007/0190359号明細書、米国特許公開第2006/0008670号明細書、米国特許公開第2009/0165846号明細書、米国特許公開第2008/0015355号明細書、米国特許第7250226号明細書、米国特許第7396598号明細書、米国特許公開第2006/0263635号明細書、米国特許公開第2003/0138657号明細書、米国特許公開第2003/0152802号明細書、米国特許第7090928号明細書等に記載の化合物を挙げることができる。
本発明においては、好ましいリン光発光性化合物としてはIrを中心金属に有する有機金属錯体が挙げられる。さらに好ましくは、金属−炭素結合、金属−窒素結合、金属−酸素結合、金属−硫黄結合の少なくとも一つの配位様式を含む錯体が好ましい。
上記説明したリン光発光性化合物(リン光発光性金属錯体ともいう)は、例えば、Organic Letter誌、vol3、No.16、2579〜2581頁(2001)、Inorganic Chemistry,第30巻、第8号、1685〜1687頁(1991年)、J.Am.Chem.Soc.,123巻、4304頁(2001年)、Inorganic Chemistry,第40巻、第7号、1704〜1711頁(2001年)、Inorganic Chemistry,第41巻、第12号、3055〜3066頁(2002年)、New Journal of Chemistry.,第26巻、1171頁(2002年)、European Journal of Organic Chemistry,第4巻、695〜709頁(2004年)、さらにこれらの文献中に記載されている参考文献等に開示されている方法を適用することにより合成することができる。
〈蛍光発光性化合物〉
蛍光発光性化合物としては、クマリン系色素、ピラン系色素、シアニン系色素、クロコニウム系色素、スクアリウム系色素、オキソベンツアントラセン系色素、フルオレセイン系色素、ローダミン系色素、ピリリウム系色素、ペリレン系色素、スチルベン系色素、ポリチオフェン系色素又は希土類錯体系蛍光体等が挙げられる。
〈正孔輸送層〉
正孔輸送層とは正孔を輸送する機能を有する正孔輸送材料からなり、広い意味で正孔注入層及び電子阻止層も正孔輸送層の機能を有する。正孔輸送層は単層又は複数層設けることができる。
正孔輸送材料としては、正孔の注入又は輸送、電子の障壁性のいずれかを有するものであり、有機物、無機物のいずれであってもよい。例えば、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系共重合体、導電性高分子オリゴマー及びチオフェンオリゴマー等が挙げられる。
正孔輸送材料としては、上記のものを使用することができるが、ポルフィリン化合物、芳香族第3級アミン化合物及びスチリルアミン化合物を用いることができ、特に芳香族第3級アミン化合物を用いることが好ましい。
芳香族第3級アミン化合物及びスチリルアミン化合物の代表例としては、N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノフェニル、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン(略称:TPD)、2,2−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン、N,N,N′,N′−テトラ−p−トリル−4,4′−ジアミノビフェニル、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)−4−フェニルシクロヘキサン、ビス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタン、ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)フェニルメタン、N,N′−ジフェニル−N,N′−ジ(4−メトキシフェニル)−4,4′−ジアミノビフェニル、N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ビス(ジフェニルアミノ)クオードリフェニル、N,N,N−トリ(p−トリル)アミン、4−(ジ−p−トリルアミノ)−4′−〔4−(ジ−p−トリルアミノ)スチリル〕スチルベン、4−N,N−ジフェニルアミノ−(2−ジフェニルビニル)ベンゼン、3−メトキシ−4′−N,N−ジフェニルアミノスチルベンゼン及びN−フェニルカルバゾール等が挙げられる。
正孔輸送層の形成方法としては、例えば、塗布法、インクジェット印刷法、コーティング法、ディップ法などの湿式塗布法や、蒸着法(抵抗加熱、EB法など)、スパッタ法、CVD法などの乾式プロセスを用いる方法などが挙げられるが、本発明の画像表示部材の製造方法においては、形成したバンク内に湿式塗布法を用いて形成する方法が好ましく、更には、湿式塗布法がインクジェット印刷法であることが好ましい。
正孔輸送層の層厚については特に制限はないが、通常は5nm〜5μm程度、好ましくは5〜200nmの範囲である。この正孔輸送層は、上記材料の一種又は二種以上からなる一層構造であってもよい。
また、正孔輸送層の材料に不純物をドープすることにより、p性を高くすることもできる。その例としては、特開平4−297076号公報、特開2000−196140号公報、同2001−102175号公報及びJ.Appl.Phys.,95,5773(2004)等に記載されたものが挙げられる。
このように、正孔輸送層のp性を高くすると、より低消費電力の素子を作製することができるため好ましい。
〈電子輸送層〉
電子輸送層は、電子を輸送する機能を有する材料から構成され、広い意味で電子注入層、正孔阻止層も電子輸送層に含まれる。電子輸送層は、単層構造又は複数層の積層構造として設けることができる。
単層構造の電子輸送層及び積層構造の電子輸送層において、発光層に隣接する層部分を構成する電子輸送材料(正孔阻止材料を兼ねる)としては、カソードより注入された電子を発光層に伝達する機能を有していれば良い。このような材料としては、従来公知の化合物の中から任意のものを選択して用いることができる。例えば、ニトロ置換フルオレン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド、フレオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタン、アントロン誘導体及びオキサジアゾール誘導体等が挙げられる。さらに、上記オキサジアゾール誘導体において、オキサジアゾール環の酸素原子を硫黄原子に置換したチアジアゾール誘導体、電子吸引基として知られているキノキサリン環を有するキノキサリン誘導体も、電子輸送層の材料として用いることができる。さらにこれらの材料を高分子鎖に導入した高分子材料又はこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。
また、8−キノリノール誘導体の金属錯体、例えば、トリス(8−キノリノール)アルミニウム(略称:Alq)、トリス(5,7−ジクロロ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5,7−ジブロモ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、ビス(8−キノリノール)亜鉛(略称:Znq)等及びこれらの金属錯体の中心金属がIn、Mg、Cu、Ca、Sn、Ga又はPbに置き替わった金属錯体も、電子輸送層の材料として用いることができる。
電子輸送層は、上記材料を、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、インクジェット印刷法を含む印刷法及びLB法等の公知の方法により、薄膜化することで形成することができるが、本発明の画像表示部材の製造方法においては、形成したバンク内に湿式塗布法を用いて電子輸送層を形成する方法が好ましく、更には、湿式塗布法がインクジェット印刷法であることが好ましい。
電子輸送層の層厚については特に制限はないが、通常は5nm〜5μm程度、好ましくは5〜200nmの範囲内である。電子輸送層は上記材料の一種又は二種以上からなる単一構造であってもよい。
〈阻止層〉
阻止層としては、正孔阻止層及び電子阻止層が挙げられ、上記説明した有機機能層ユニット3の各構成層の他に、必要に応じて設けられる層である。例えば、特開平11−204258号公報、同11−204359号公報、及び「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の237頁等に記載されている正孔阻止(ホールブロック)層等を挙げることができる。
正孔阻止層とは、広い意味では、電子輸送層の機能を有する。正孔阻止層は、電子を輸送する機能を有しつつ正孔を輸送する能力が著しく小さい正孔阻止材料からなり、電子を輸送しつつ正孔を阻止することで電子と正孔の再結合確率を向上させることができる。また、電子輸送層の構成を必要に応じて、正孔阻止層として用いることができる。正孔阻止層は、発光層に隣接して設けられていることが好ましい。
一方、電子阻止層とは、広い意味では、正孔輸送層の機能を有する。電子阻止層は、正孔を輸送する機能を有しつつ、電子を輸送する能力が著しく小さい材料からなり、正孔を輸送しつつ電子を阻止することで電子と正孔の再結合確率を向上させることができる。また、正孔輸送層の構成を必要に応じて電子阻止層として用いることができる。
本発明に係る各阻止層は、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、インクジェット印刷法を含む印刷法及びLB法等の公知の方法により、薄膜化することで形成することができるが、本発明の画像表示部材の製造方法においては、形成したバンク内に湿式塗布法を用いて阻止層を形成する方法が好ましく、更には、湿式塗布法がインクジェット印刷法であることが好ましい。
本発明に適用する正孔阻止層の層厚としては、好ましくは3〜100nmの範囲であり、さらに好ましくは5〜30nmの範囲である。
(陰極:第2電極)
陰極(第2電極)は、有機機能層ユニットに正孔を供給するために機能する電極膜であり、金属、合金、有機又は無機の導電性化合物若しくはこれらの混合物が用いられる。具体的には、金、アルミニウム、銀、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属、ITO、ZnO、TiO及びSnO等の酸化物半導体などが挙げられる。
第2電極は、これらの導電性材料を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させて作製することができる。また、第2電極としてのシート抵抗は、数百Ω/sq.以下が好ましく、膜厚は通常5nm〜5μm、好ましくは5〜200nmの範囲で選ばれる。
なお、有機EL素子が、第2電極から発光光Lを取り出すトップエミッション方式の場合には、第1電極で記載したような光透過性の良好な形成材料を選択して、第2電極を形成すればよい。
(封止部材)
本発明に係る有機EL素子を封止するのに用いられる封止手段としては、例えば、封止部材と、第2電極(9)及び封止基板(13)とを接着剤で接着する方法を挙げることができる。
封止部材としては、有機EL素子の表示領域を覆うように配置されていればよく、凹板状でも、平板状でもよい。また透明性及び電気絶縁性は特に限定されない。
具体的には、フレキシブル性を備えた材料を用いることができ、例えば、ポリカーボネート、アクリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルスルフィド、ポリスルホン等のポリマーフィルムを挙げることができる。
封止部材として使用することができるポリマーフィルムには、さらにJIS K 7129−1992に準拠した方法で測定された温度25±0.5℃、相対湿度90±2%RHにおける水蒸気透過度が、1×10−3g/m・24h以下であることが好ましく、さらには、JIS K 7126−1987に準拠した方法で測定された酸素透過度が、1×10−3mL/m・24h・atm(1atmは、1.01325×10Paである)以下であって、温度25±0.5℃、相対湿度90±2%RHにおける水蒸気透過度が、1×10−3g/m・24h以下であることが好ましい。
封止部材と有機EL素子の表示領域との間隙には、気相及び液相では窒素、アルゴン等の不活性気体やフッ化炭化水素、シリコーンオイルのような不活性液体を注入することが好ましい。また、封止部材と有機EL素子の表示領域との間隙を真空とすることや、間隙に吸湿性化合物を封入することもできる。
〔バンク〕
本発明の画像表示部材においては、図1〜図3で例示したように、少なくとも発光層、好ましくは有機機能層ユニットの周辺部にバンクを有する有機エレクトロルミネッセンス素子を、一つ又は複数独立して基材上に配置されていることを特徴とする。
本発明に係るバンクとは、ピクセルバンクであってもラインバンクであってもよいが、好ましくはラインバンクである。
図4は、本発明に適用可能なバンクの形状の一例を示す概略図であり、図4の(a)は格子状のラインバンクの一例であり、図4の(b)は、短冊状のピクセルバンクの一例であり、図4の(c)は不定形(星形)のピクセルバンクの一例である。
ここでいうピクセルバンクとは、図4の(b)や(c)で示すように一つの有機EL素子毎に、その発光層を含む有機機能層ユニットの形成領域を規定するバンクである。ラインバンクとは、マトリックス状(格子状)に配置された有機EL素子のうちの、特定の格子内の領域に複数の有機EL素子を形成するためのバンクである。
本発明に係るバンクの形成領域は、図4、図7、図10に例示するように、発光層を含む有機機能層ユニットの形成領域の周辺部のみに形成する方法であってよいが、例えば、後述する図8、図13、図15、図18で示すように、有機EL素子の形成領域以外を、封止用接着層に代えて、全て絶縁性のバンクで構成してもよい。
ピクセルバンクやラインバンクである場合は、バンクで規定される領域に、湿式塗布法、好ましくはインクジェット印刷法を用い、有機機能層ユニット形成用塗布液を吐出して形成する。ラインバンクである場合は、バンクで規定される有機EL素子形成領域にインクを連続的に吐出することができるので、塗布が容易である。
本発明に係るバンクの形成材料としては、特に制限はないが、例えば、種々の無機酸化物を用いることができる。無機酸化物としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタン、酸化スズ、酸化バナジウム、チタン酸バリウム・ストロンチウム、ジルコニウム酸チタン酸バリウム、ジルコニウム酸チタン酸鉛、チタン酸鉛ランタン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、フッ化バリウム・マグネシウム、チタン酸ビスマス、チタン酸ストロンチウム・ビスマス、タンタル酸ストロンチウム・ビスマス、タンタル酸ニオブ酸ビスマス、トリオキサイドイットリウムなどが挙げられる。それらのうち好ましいのは、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタンである。窒化ケイ素、窒化アルミニウムなどの無機窒化物も好適に用いることができる。
また、有機化合物としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリレート、光ラジカル重合系、光カチオン重合系の光硬化性樹脂、アクリロニトリル成分を含有する共重合体、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ノボラック樹脂、およびシアノエチルプルラン、ポリマー体、エラストマー体を含むホスファゼン化合物、等を用いることもできる。また、市販品としては、ダイセル社製のセルビーナス等を挙げることができる。
バンクは、順テーパー状であることが好ましい。バンクのテーパー面の角度(バンクテーパ角度)は特に制限されないが、20°〜90°未満であることが好ましく、20°〜70°であることがより好ましく、30°〜50°であることがさらに好ましい。
バンクの形成方法としては、リソグラフィー法や印刷法等の湿式塗布法を適用することが好ましく、例えば、リソグラフィー法を適用する場合には、スピンコート法、グラビアコート法、スプレーコート法、インクジェット印刷法、ロールコート法、ダイコート法等を用い、バンクの高さに応じて、所定の位置にバンク形成用塗布液を塗布して形成する。
〔図柄部材〕
本発明の画像表示部材では、有機EL素子の発光面側に図柄が形成されている図柄部材を設けることを特徴とする。
図柄部材としては、有機EL素子の発光面側に、接着又は分離可能な印刷シートを設ける方法(図3参照。)であっても、有機EL素子の発光面上に直接、図柄層を形成する方法(図1及び図2参照。)であってもよい。
(図柄層)
上記図1及び図2で例示したような図柄層の形成に用いる方法としては、特に制限はなく、一般的に広く使用されている印刷方式により、直接、有機EL素子の発光面上に印刷する方法が好ましい。
〈印刷方式〉
印刷方式としては、特に制限はないが、例えば、凸版:凸版印刷方式、フレキソ印刷方式、ドライオフセット印刷方式、凹版:グラビア印刷方式、グラビアオフセット印刷方式、パッド印刷方式、平版:オフセット印刷方式、孔版:スクリーン印刷方式、又は、インクジェット印刷方式等を適用することができる。また、状況により、人が、基材シート上に、直接印刷用インクを用いて描画する方法であってもよい。
〈印刷用インク〉
印刷用インクとしては、油性凸版インク、フレキソインク、ドライオフセットインク、グラビアインク、グラビアオフセットインク、パッドインク、オフセットインク、スクリーンインク等が挙げられる。
印刷インクは、版から基材シート上に転写された後、硬化させて図柄Aを定着させる方法としては、下記に示す方法が挙げられる。
(1)蒸発乾燥型:インク中の揮発性溶剤を蒸発させることにより図柄部を形成する方法(樹脂成分:ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂)
(2)酸化重合型:乾性油を主成分とするインクにより形成した図柄部面に、大気中の酸素が吸収され、ビヒクル分子を結合及び重合して三次元構造化する方法(樹脂成分:アルキッド系樹脂)
(3)2液反応型:反応基を有する樹脂(例えば、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂)をビヒクルとするインクの2種混合のうちの一方をインク化し、他方を硬化剤の組成とし、2液を組み合わせることにより、反応させて硬化する方法
(4)紫外線硬化型:印刷インクの被膜を基材シート上に形成した後、紫外線を照射して、反応硬化させる方法。特に、インクジェット印刷方式用のインクとして適用することにより、高精細な図柄Aを安定して形成することができる方法(樹脂成分:アクリレート系樹脂、エポキシ系樹脂、オキセタン系樹脂等)。
〈インク用色材〉
インク用の色材としては、顔料系インクと染料系インクに大別されるが、本発明の画像表示部材が、屋外で使用され、紫外線、水等の環境に晒されることを考慮すると、耐候性に優れている顔料系インクを用いることが好ましい。顔料としては、その用途及び表現する色に対応して、無機顔料や有機顔料から適宜選択して用いることができる。
(印刷シート)
本発明に適用可能な印刷シートとしては、特に制限はなく、分離可能な状態で、基材上に印刷インクを用いて画像層を形成する方法や、図柄等を印刷したカッティングシート等を転写させる方法であってもよい。
〈印刷方式〉
印刷方式としては、上記と同様の方法を適用することができ、例えば、凸版:凸版印刷方式、フレキソ印刷方式、ドライオフセット印刷方式、凹版:グラビア印刷方式、グラビアオフセット印刷方式、パッド印刷方式、平版:オフセット印刷方式、孔版:スクリーン印刷方式、又は、インクジェット印刷方式等を適用することができる。
〈印刷用インク〉
印刷用インクとしては、上記と同様に、油性凸版インク、フレキソインク、ドライオフセットインク、グラビアインク、グラビアオフセットインク、パッドインク、オフセットインク、スクリーンインク等が挙げられる。
〈カッティングシート(ステッカー方式)〉
図柄部材である印刷シートの一例であるパッティングシートを形成する方法として、上記説明したインクを用いた印刷方式の他に、あらかじめ、薄膜の各色シート、例えば、塩化ビニル製の各色シートに、プロッター等により図柄をカッティングし、転写シートを付与した後、そのカッティングした図柄を、基材シート上に転写する方法である。種類としては、電飾シート、反射シート、蛍光シート、ラメシート、ミラーシート等があり、目的に応じて選択することができる。
《画像表示部材の具体的な構成例》
上記説明した基本的な画像表示部材の構成を踏まえ、さらに具体的な画像表示部材の構成について、図を交えて説明する。なお、以下の説明においては、図1で説明した実施形態1であるトップエミッション方式の画像表示部材を代表例として説明するが、以下で説明する構成に関しては、当然のことながら、実施形態2及び3にも適用が可能である。
〔実施形態4:マイクロレンズの配置〕
本発明の画像表示部材の応用例として、光取出側表面に更に、マイクロレンズを具備した配向レンズを配置する方法も好ましい。
この方法を採用することにより、光の取り出し効率を高め、かつ画像表示部材を鑑賞する角度により、異なる画像を表示することができ、画像表示の多様性を拡大することができる。
図5は、光取出側にマイクロレンズを具備した画像表示部材の構成の一例を示す概略断面図(実施形態4)である。
図5で示すように、図1で説明した画像表示部材(1)の光取出面側に、表面にマクロレンズ(19)を具備した配向レンズ(18)を配置することができる。
有機EL素子の光取出し側に、マイクロレンズ状の構造を多数設けたマイクロレンズフィルム、レンチキュラーフィルム等の詳細については、例えば、特許第2822983号、特開2001−33783号、特開2001−56461号、特開平6−18706号、特開平10−20103号、特開平11−160505号、特開平11−305010号、特開平11−326608号、特開2000−121809号、特開2000−180611号及び特開2000−338310号の各公報に記載されているフィルムを参照することができる。
〔図柄部材における図柄部の配置〕
前述の図1〜図3の構成においては、有機EL素子の発光領域上に、図柄部材の図柄部を配置した構成について説明したが、図6で示すように、有機EL素子の発光部上には、図柄が形成されていない光透過部とし、他の非発光部上に図柄部を形成する方法であってもよい。
光透過性領域では、有機EL素子の発光による発光パターンを表示し、他の領域は図柄部材の図柄を表示することにより、有機EL素子の点灯時、消灯時にそれぞれ異なる図柄を表示させることができる。
〔有機EL素子とバンクによる発光パターンの形成方法〕
次いで、バンク及び有機EL素子による発光パターンの具体的な形成方法について説明する。
(実施形態5:ピクセルバンク方式による発光パターンの形成)
図7に、実施形態5として、ピクセルバンク方式で単一のバンクと有機EL素子により構成した画像表示部材の一例を示す。
図7の(a)は、単一のバンクと有機EL素子により形成される発光パターンの上面図である。
図7の(a)に示す発光パターンでは、基材上に、発光文字「E」の形状で、連続したバンク(11)を形成し、そのバンク内の領域に、湿式塗布法により有機EL素子(OLED)を形成する方法である。バンク(11)外周部には、封止用接着層(12)が形成され、図に示してはいないが、その上に封止基材(13)及び図柄層(15)が形成されている。
図7の(b)は、図7の(a)で示した発光パターンの切断面A−A′で表される構成を示す概略断面図である。
図1で示したような、ガスバリアー層(3)を具備した基材(2)上に、バンク(11)により形成された区画化された領域内に有機機能層ユニットが、横に3セット並列に配置されている構成である。
図8は、図7に示す構成において、共通の対向電極で構成した有機EL素子とそれ以外の領域の全てをバンクで構成した発光部材の一例を示す概略図である。
図7では、各有機EL素子に対応して、独立して第1電極(4)及び第2電極(9)を設ける構成を示したが、図8で示すように、複数の有機EL素子(OLED)を有する画像表示部材(1)における他の好ましい形態として、第1電極(4)及び第2電極(9)を、全有機EL素子(OLED)で共通化する構成をとることができる。このような構成においては、対向電極間の絶縁性を確保するため、封止用接着層に代えて、有機EL素子間の全ての領域を、後述する図13で示す様に、絶縁性のバンク(11)で形成する構成を挙げることができる。
この様な構成をとることにより、前述のとおり、複数の有機EL素子(OLED)を同一の条件で発光制御を行うことができる。
図9は、図8に示す構成において、共通の陽極上の非発光領域にバンクを形成した本発明の発光部材の構成の他の形態を示す図であり、上記図8に示した構成に対し、絶縁性を有するバンク(11)を、第1電極(4)上の非発光領域に形成し、その上部に、有機機能層ユニット及び第2電極形成する構成である。
上記方法は、バンク(11)を第1電極(4)上の所定のパターンで非発光領域に形成した後、有機機能層群1(6)、発光層(7)、有機機能層群2(8)、第2電極(9)を、全面に形成する方法であり、このような構成とすることにより、簡潔な方法で、高い精度の発光パターンを形成することができる。
(実施形態6:全面にラインバンク(格子状)を形成した発光部材を含む画像表示部材)
図10に、実施形態6として、複数の格子構造を全面に形成したラインバンクと有機EL素子による構成される発光部材の一例を示す。
図10においては、複数の横方向に配置した横バンク(11H)と、複数の縦バンク(11V)による、複数の格子構造を全面に形成し、発光表示したい発光パターン(図10では「E」)を形成する複数の有機EL形成領域(C)に、湿式塗布法により有機EL素子(OLED)を形成する方法である。この方法では、有機EL素子を形成しない領域にも、バンクが形成されている。
図11は、図10で示す発光部材(実施形態6)を含む画像表示部材の切断面A−A′で表される構成を示す概略断面図である。
図11においては、ガスバリアー層(3)を具備した基材(2)上に、バンク(11)により形成された区画化された領域内に、2つの有機機能層ユニットが中央のバンク(11)を介して配置されている。また、この方法では、全面に格子状のバンク(11)を形成しているため、有機EL素子を形成しない領域にもバンク(11)が存在している。
図12は、実施形態6に対応する格子状のバンクと、発光パターンを形成するための特定の位置に有機EL素子(OLED)を形成した発光部材の一例を示す斜視図である。この場合には、有機EL素子(OLED)を形成しない領域にもバンクを形成する方法である。BAは、バンクエリアである。
図12は、全ての領域に格子状のバンクを形成し、その格子内には、有機EL素子(OLED)を形成している領域と、全く形成していない空洞の領域(最終形態では、封止用接着剤が付与されている)が存在している画像表示部材であるが、図13に示すように、有機EL素子(OLED)を形成する領域以外の全てを、バンク(11)のみで構成する方法も好ましい形態である。
図14は、実施形態6に関連する短冊格子状のバンクと、発光パターンを形成するための特定の位置に有機EL素子(OLED)を形成した発光部材の一例を示す斜視図である。この場合には、有機EL素子(OLED)を形成しない領域にもバンクを形成する方法である。
図15は、図13と同様に、図14で示す発光部材の有機EL素子の形成領域以外をバンクで形成した一例を示す斜視図である。
(実施形態7:有機EL素子形成部のみに格子状のバンクを形成した発光部材を含む画像表示部材)
本発明のバンクと有機EL素子により構成される発光部材として、全面にバンクを形成する実施形態6に対し、有機EL素子を形成する領域にのみバンクを形成する方法も好ましい態様(実施形態7)である。
図16に、有機EL素子形成部のみに格子状のバンクを形成した発光部材の一例の概略図を示す。
図16に示す発光部材は、先に図10で説明した表示部材に対し、有機EL素子(OLED)を形成する領域にのみ、バンク(11)を形成する方法であり、その他の構成は、図10と同様の構成である。
図17は、図16で示す発光部材(実施形態7)を含む画像表示部材の切断面A−A′で表される構成を示す概略断面図である。
図17で示す画像表示部材は、先に図11で説明した構成に対し、有機EL素子を構成しない領域のバンク(11)の形成を省略しており、それ以外は同構成である。
図18は、図16で示す発光部材において、共通の対向電極で構成した有機EL素子とそれ以外の領域の全てをバンクで構成した発光部材の一例を示す概略図であり、前述の図8と同様に、複数の有機EL素子(OLED)を有する画像表示部材(1)において、第1電極(4)及び第2電極(9)を、全有機EL素子(OLED)で共通化する構成とし、かつ対向電極間の絶縁性を確保するため、有機EL素子間の全ての領域を絶縁性のバンク(11)で形成する構成も好適に用いることができる。
図19は、実施形態7に対応し、有機EL素子形成部のみに格子状のバンクを有する発光部材の一例を示す斜視図である。
図19には、先に説明した実施形態の図12に対し、有機EL素子(OLED)を形成する領域にのみ、格子状のバンク(11)を形成する構成を示してある。
また、図20は、実施形態7に対応し、有機EL素子形成部のみに短冊状のバンクを有する発光部材の一例を示す斜視図である。
図20には、先に説明した実施形態の図14に対し、有機EL素子(OLED)を形成する領域にのみ、短冊状のバンク(11)を形成する構成を示してある。
(応用例:有機EL素子と図柄部材との組み合わせ例)
図21には、実施形態7における有機EL素子と図柄部材の組み合わせの一例を示す概略断面図である。
例えば、発光部材として、白色発光の有機EL素子(OLED(W))、青色発光の有機EL素子(OLED(B))、緑色発光の有機EL素子(OLED(G))、赤色発光の有機EL素子(OLED(R))を配置し、その上に設ける図柄部材として、非図柄部(17)や、有機EL素子の発光色に対応して、図柄部(16)として同色の図柄、補色関係にある図柄、その他の色の図柄等を適宜選択、組み合わせることにより、有機EL素子が未発光時に図柄部材のみで表現される図柄と、有機EL素子(OLED)の各発光色との組み合わせで多彩な色調の図柄を表示することができる。
図22は、図21で示した有機EL素子と、有機EL素子の発光位置に配置された図柄部(16)とで構成される画像表示部材の構成を示す斜視図である。
図23は、有機EL素子と、その発光位置とは関係なくランダムに配置された図柄部材とで構成される画像表示部材の他の一例を示す斜視図である。
〔画像表示部材の全体構成図〕
図24に、周囲にバンクを有する複数の有機EL素子を独立した状態で配置した画像表示部材の全体構成図を示す。
図24に示した代表的な本発明の画像表示部材(1)の構成は、基材(2)上に、バンク(11)を有する複数の有機EL素子(OLED)が配置されている発光部材と、図には示していないが、その上に図柄が形成されている図柄部材は配置されている。
有機EL素子(OLED)の発光を制御するための発光制御部(22)を有し、AC/DC電源部(23)より、画像表示部材(1)に具備している有機EL素子(OLED)に発光駆動用電力を供給する。
図24に示す例では、画像表示部材(1)は、フレキシブルな材料から構成され、それぞれ独立した島状で、周囲にバンク(11)を有する一つ以上の有機EL素子(OLED)が所定の位置に配置されている。それぞれの有機EL素子(OLED)には、配線(24)を介して、AC/DC電源部(23)より電力が供給される構成となっている。
〔画像表示部材の製造方法〕
本発明の画像表示部材の製造方法は、基材上に、バンク形成用塗布液を用いて湿式塗布法により、特定の仕切り構造を有するバンクを形成する工程1と、前記仕切られているバンクにより形成されている開口部に、有機EL素子形成用材料を用いて有機EL素子を形成する工程2と、前記有機EL素子の発光面側に、図柄を形成した図柄部材を付与する工程3を経て製造する。
また、前記工程2において、有機EL素子を構成する少なくとも一つの要素を湿式塗布法により形成すること、さらには、前記工程2で用いる湿式塗布法が、インクジェット印刷法であることが好ましい態様である。
次いで、本発明の画像表示部材の製造方法について、図を交えて説明する。
図25及び図26は、図1で示す実施形態1に相当する構成の画像表示部材の製造工程フロー図である。
図25には、基材(2)の準備から第2有機機能層群(8)を形成するまでの前半の製造工程のフローを示す図である。
〈ステップ1:基材の準備〉
図25の(a)で示すように、はじめに、ガスバリアー層(3)を表面に有する基材(2)、例えば、フィルム基材を準備する。
〈ステップ2:第1電極(陽極)及びその引出電極の形成〉
次いで、図25の(b)で示すように、図1で記載した位置に、第1電極(4)及び引出電極(5)を形成する。形成方法としては特に制限はなく、例えば、インクジェット印刷法、コーティング法、ディップ法などの湿式塗布法や、蒸着法(抵抗加熱、EB法など)、スパッタ法、CVD法などのドライプロセスを用いる方法を適用することができる。
第1電極の形成材料としては、Ag、Au等の金属又は金属を主成分とする合金、CuI、又はインジウム−スズの複合酸化物(ITO)、SnO及びZnO等の金属酸化物を挙げることができる。
〈ステップ3:バンクの形成〉
次いで、図25の(c)で示すように、上記形成した第1電極(4)上に、有機EL素子形成領域の囲むように、連続した構成の順テーパー構造のバンク(11)を形成する。
形成方法としては、特に制限はないが、湿式塗布法、例えば、スピンコート法、グラビアコート法、スプレーコート法、インクジェット印刷法等を適用することが好ましい。
〈ステップ4:第1有機機能層群の形成〉
次いで、図25の(d)で示すように、連続構造のバンク(11)の内部領域に、インクジェットヘッド(20)より、第1有機機能層群形成用材料を含むインク液滴(21)を順次吐出して、第1有機機能層群(6)を形成する。
〈ステップ5:発光層の形成〉
次いで、図25の(e)で示すように、連続構造のバンク(11)の内部領域で、上記形成した第1有機機能層群(6)上に、インクジェットヘッド(20)より、発光層形成用材料を含むインク液滴(21)を順次吐出して、発光層(7)を形成する。
〈ステップ6:第2有機機能層群の形成〉
次いで、図25の(f)で示すように、連続構造のバンク(11)の内部領域に、上記形成した発光層(7)上に、インクジェットヘッド(20)より、第2有機機能層群形成用材料を含むインク液滴(21)を順次吐出して、第2有機機能層群(8)を設けて、有機機能層ユニット(U)を形成する。
図26は、図25で説明した工程に引き続き、第2電極(9)及びその引出電極(10)を形成する工程から、最後に図柄層を形成するまでの後半の製造工程を示す図である。
〈ステップ7:第2電極(陰極)及びその引出電極の形成〉
次いで、図26の(a)で示すように、図1に記載した位置で、有機機能層ユニット(U)及びバンク(11)上に、第2電極(9)及びその引出電極(10)を形成する。
第2電極(9)及びその引出電極(10)の形成方法としては特に制限はなく、例えば、インクジェット印刷法、コーティング法、ディップ法などの湿式塗布法や、蒸着法(抵抗加熱、EB法など)、スパッタ法、CVD法などのドライプロセスを用いる方法を適用することができる。
第2電極の形成材料としては、Ag、Au等の金属又は金属を主成分とする合金、CuI、又はインジウム−スズの複合酸化物(ITO)、SnO及びZnO等の金属酸化物を挙げることができる。
〈ステップ8:封止用接着層の付与〉
次いで、図26の(b)で示すように、有機EL素子を含む基材上の全域に、封止用接着剤を付与して、封止用接着層(12)を形成する。
形成方法としては、例えば、スピンコート法、グラビアコート法、スプレーコート法、インクジェット印刷法、ロールコート法、ダイコート法等を適用することができる。
〈ステップ9:封止基板の付与〉
次いで、図26の(c)で示すように、封止用接着層(12)上に、封止基板(13)を付与する。
〈ステップ10:図柄部材の付与〉
最後に、図26の(d)で示すように、図柄部(16)を有する図柄層(15)を付与して、図柄部材を形成して、画像表示部材(1)を作製する。
(インクジェット印刷法)
本発明の画像表示部材の製造方法においては、上記説明したように、有機EL素子(OLED)を構成する少なくとも一つの構成部材を湿式塗布法、更には、インクジェット印刷法により形成することが好ましい態様である。
以下、インクジェット印刷法による形成方法について、その一例を、図を交えて説明する。
図27に、有機EL素子の形成に適用可能な湿式塗布方式であるインクジェット印刷方式の概略図を示す。
図27では、インクジェットヘッド(20)を用いた湿式塗布装置を用いて、基材(2)上のバンク(11)により形成された領域内に、有機EL素子形成材料を含むインクを吐出する方法の一例を示してある。
図27に示すように、一例として、基材(2)を連続的に搬送しながら、インクジェットヘッド(20)により、制御部(35)からの情報に基づき、有機EL素子形成材料を含むインクを、インク液滴として順次射出して、有機EL素子の有機機能層ユニット(U)を形成する。
本発明の画像表示部材の製造方法に適用可能なインクジェットヘッド(20)としては、特に限定はなく、例えばインク圧力室に圧電素子を備えた振動板を有しており、この振動板によるインク圧力室の圧力変化でインク液を吐出させる剪断モード型(ピエゾ型)のヘッドでもよいし、発熱素子を有しており、この発熱素子からの熱エネルギーによりインク液の膜沸騰による急激な体積変化によりノズルからインク液を吐出させるサーマルタイプのヘッドであってもよい。
インクジェットヘッド(20)には、射出用のインク液の供給機構などが接続されている。インク液の供給はタンク(38A)により行われる。インクジェットヘッド(20)内のインク液圧力を常に一定に保つようにこの例ではタンク液面を一定にする。その方法としては、インク液をタンク(38A)からオーバーフローさせてタンク(38B)に自然流下で戻している。タンク(38B)からタンク(38A)へのインク液の供給は、ポンプ(31)により行われており、射出条件に合わせて安定的にタンク(38A)の液面が一定となるように制御されている。
なお、ポンプ(31)からタンク(38A)へインク液を戻す際には、フィルター(32)を通してから行われている。このように、インク液はインクジェットヘッド(20)へ供給される前に絶対濾過精度又は準絶対濾過精度が0.05〜50μmの濾材を少なくとも1回は通過させることが好ましい。
また、インクジェットヘッド(20)の洗浄作業や液体充填作業などを実施するためにタンク(36)よりインク液が、タンク(37)より洗浄溶媒がポンプ(39)によりインクジェットヘッド(30)へ強制的に供給可能となっている。インクジェットヘッド(30)に対してこうしたタンクポンプ類は複数に分けても良いし、配管の分岐を使用しても良い、またそれらの組み合わせでもかまわない。
さらにインクジェットヘッド(20)内のエアーを十分に除去するためにタンク(36)よりポンプ(39)にてインクジェットヘッド(20)内のインク液を強制的に送液しながらエアー抜き配管からインク液を抜き出して廃液タンク(34)に送ることもある。
図28は、インクジェット印刷方式に適用可能なインクジェットヘッドの構造の一例を示す概略外観図である。
図28の(a)は、本発明に適用可能なインクジェットヘッド(100)を示す概略斜視図であり、図28の(b)は、インクジェットヘッド(100)の底面図である。
本発明に適用可能なインクジェットヘッド(100)は、インクジェットプリンタ(図示略)に搭載されるものであり、インクをノズルから吐出させるヘッドチップと、このヘッドチップが配設された配線基板と、この配線基板とフレキシブル基板を介して接続された駆動回路基板と、ヘッドチップのチャネルにフィルターを介してインクを導入するマニホールドと、内側にマニホールドが収納された筐体(56)と、この筐体(56)の底面開口を塞ぐように取り付けられたキャップ受板(57)と、マニホールドの第1インクポート及び第2インクポートに取り付けられた第1及び第2ジョイント(81a、81b)と、マニホールドの第3インクポートに取り付けられた第3ジョイント(82)と、筐体(56)に取り付けられたカバー部材(59)とを備えている。また、筐体(56)をプリンタ本体側に取り付けるための取り付け用孔(68)がそれぞれ形成されている。
また、図28の(b)で示すキャップ受板(57)は、キャップ受板取り付け部(62)の形状に対応して、外形が左右方向に長尺な略矩形板状として形成され、その略中央部に複数のノズルが配置されているノズルプレート(61)を露出させるため、左右方向に長尺なノズル用開口部(71)が設けられている。また、図28の(a)で示すインクジェットヘッド内部の具体的な構造に関しては、例えば、特開2012−140017号公報に記載されている図2等を参照することができる。
図28にはインクジェットヘッドの代表例を示したが、そのほかにも、例えば、特開2012−140017号公報、特開2013−010227号公報、特開2014−058171号公報、特開2014−097644号公報、特開2015−142979号公報、特開2015−142980号公報、特開2016−002675号公報、特開2016−002682号公報、特開2016−107401号公報、特開2017−109476号公報、特開2017−177626号公報等に記載されている構成からなるインクジェットヘッドを適宜選択して適用することができる。
本発明によれば、複数の異なる図柄を表示することができ、表示装置、ディスプレイ、照明光源等の面発光体の他、動画表示ではなく、静止画として画像表示する、包装材料、各種容器、屋内外に掲示するポスター等の新たなデザイン分野に適用する画像表示部材に利用できる。
1 画像表示部材
2、B 基材
2C 透明基材
3 ガスバリアー層
4 第1電極(陽極)
5 第1電極の引出電極
6 第1有機機能層群
7 発光層
8 第2有機機能層群
9 第2電極(陰極)
10 陰極引出電極
11、11H、11V バンク
12 封止用接着層
13 封止基板
15 図柄層
16、16A、16B、16C、16D 図柄部
17 非図柄部
18 配向レンズ
19 マイクロレンズ
20、100 インクジェットヘッド
21 インク液滴
22 発光制御部
23 AC/DC電源部
24 配線
31、39 ポンプ
32 フィルター
34 廃液タンク
35 制御部
36、37、38A、38B タンク
56 筐体
57 キャップ受板
59 カバー部材
61 ノズルプレート
62 キャップ受板取り付け部
68 取り付け用孔
71 ノズル用開口部
82 第3ジョイント
BA バンクエリア
C 有機EL形成領域
L 発光光
LA 発光領域
N 非発光領域
OLED、OLED(B)、OLED(G)、OLED(R)、OLED(W) 有機EL素子
P 印刷シート
U 有機機能層ユニット

Claims (10)

  1. 少なくとも発光部材と図柄部材で構成された画像表示部材であって、
    前記発光部材には、発光領域の周辺にバンクを有する有機エレクトロルミネッセンス素子が、一つ又は複数独立して基材上に配置されており、かつ、
    前記図柄部材には、前記有機エレクトロルミネッセンス素子の発光面側に図柄が形成されていることを特徴とする画像表示部材。
  2. 前記図柄部材が、接着若しくは分離可能な印刷シート、又は前記有機エレクトロルミネッセンス素子の発光面上に直接形成された図柄層であることを特徴とする請求項1に記載の画像表示部材。
  3. 前記発光部材は、前記有機エレクトロルミネッセンス素子を複数有し、それぞれの前記有機エレクトロルミネッセンス素子が、前記バンクを介して独立した状態で配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像表示部材。
  4. 前記バンクの形状が、正方形、長方形、円形、格子状、ストライプ状又は不定形であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の画像表示部材。
  5. 前記図柄部材の表面に、更にマイクロレンズを具備した配向レンズを有することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の画像表示部材。
  6. 前記基材が、ガラス、樹脂フィルム、紙又は布であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の画像表示部材。
  7. 前記有機エレクトロルミネッセンス素子が、白色発光又は単色発光することを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の画像表示部材。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の画像表示部材を製造する画像表示部材の製造方法であって、
    基材上に、湿式塗布法により、特定の仕切り構造を有するバンクを形成する工程1と、
    前記仕切られているバンクにより形成されている開口部に、有機エレクトロルミネッセンス素子を形成する工程2と、
    前記有機エレクトロルミネッセンス素子の発光面側に、図柄を形成した図柄部材を付与する工程3と、
    を経て製造することを特徴とする画像表示部材の製造方法。
  9. 前記工程2において、前記有機エレクトロルミネッセンス素子を構成する少なくとも一つの要素を湿式塗布法により形成することを特徴とする請求項8に記載の画像表示部材の製造方法。
  10. 前記工程2で用いる湿式塗布法が、インクジェット印刷法であることを特徴とする請求項9に記載の画像表示部材の製造方法。
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