JP2019117153A - 締結部材一体型歪み検出装置およびそれを用いた診断装置 - Google Patents

締結部材一体型歪み検出装置およびそれを用いた診断装置 Download PDF

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Abstract

【課題】汎用性の高い締結部材一体型歪み検出装置を提供する。【解決手段】一方向に沿って延設された軸部12を有し、軸部12が、締結装置200に形成された孔部223に配置される締結部材10と、締結部材10に組み付けられ、締結装置200に発生する歪みに応じたセンサ信号を出力するセンサ部50と、を備える。センサ部50は、締結装置200の締結状態に応じて変形し、圧縮した際に発熱すると共に伸張した際に吸熱する弾性変形部材52と、弾性変形部材52の変形に応じて発生する熱流束に基づいてセンサ信号を出力する熱流束センサ部51とが積層されて構成されるようにする。【選択図】図1

Description

本発明は、締結装置の歪みを検出する締結部材一体型歪み検出装置およびそれを用いた診断装置に関するものである。
従来より、歪みを検出する歪み検出装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、この歪み検出装置は、測定対象の部材の変位を検出するセンサ部を備えて構成されている。センサ部は、変形に応じて抵抗値が変化するストレインゲージを用いて構成されている。
特開2001−21308号公報
ところで、上記歪み検出装置は、第1被締結部材と第2被締結部材とが締結部によって締結された締結装置の歪みを検出する歪み検出装置として用いられる場合、第1被締結部材または第2被締結部材のいずれかに備えられる。この場合、締結装置によっては、歪み検出装置を配置するために新たな部材を用意したり、配置するための場所の形状を変更したり等する必要がある。つまり、上記歪み検出装置は、現状の締結装置に対する汎用性が低くなる可能性がある。
本発明は上記点に鑑み、汎用性の高い締結部材一体型歪み検出装置およびそれを用いた診断装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1では、第1被締結部材(210)と第2被締結部材(220)とが締結されて構成される締結装置(200)の歪みを検出する締結部材一体型歪み検出装置であって、一方向に沿って延設された軸部(12)を有し、軸部が、第1被締結部材のうちの第2被締結部材側と反対側の一面(221a)から第2被締結部材に渡って形成された孔部(223)に配置されると共に第2被締結部材に固定されることにより、第1被締結部材と第2被締結部材とを締結する締結部材(10)と、締結部材に組み付けられ、締結装置に発生する歪みに応じたセンサ信号を出力するセンサ部(50)と、を備えている。そして、センサ部は、第1被締結部材と第2被締結部材との締結状態に応じて変形し、圧縮した際に発熱すると共に伸張した際に吸熱する弾性変形部材(52)と、弾性変形部材の変形に応じて発生する熱流束に基づいてセンサ信号を出力する熱流束センサ部(51)とが積層されて構成されている。
これによれば、締結部材とセンサ部とが組み付けられて締結部材一体型歪み検出装置が構成されている。このため、締結部材を従来の締結装置における孔部に配置されていた締結部材と外形が同じものを用いることにより、従来の締結装置の孔部に容易に配置することができる。このため、締結装置に対してセンサ部を配置する領域を特別に確保しなくてもよく、締結装置に対して特別な処理を行う必要もない。したがって、既存の締結装置に対して容易に適用することができ、汎用性の向上を図ることができる。
また、請求項8では、第1被締結部材(210)と第2被締結部材(220)とが締結された締結装置(200)の締結状態を診断する診断装置であって、請求項1ないし7のいずれか1つに記載の締結部材一体型歪み検出装置と、センサ信号に基づいて締結装置の締結状態を診断する制御部(2)と、を備え、締結部材一体型歪み検出装置は、締結部材の軸部が締結装置に形成された孔部に配置されており、制御部は、締結部材一体型歪み検出装置から出力されるセンサ信号と、所定の判定パラ―メータ(Va、Vb、DPX1、DPX2)とを比較することによって締結装置の締結状態の診断を含む異常診断を実行する。
このように、請求項1ないし7のいずれか1つに記載の歪み検出装置を用いて診断装置を構成することもできる。また、この診断装置は、既存の締結装置に対しては、孔部に締結部材一体型歪み検出装置を配置すると共に、制御部等を用意するのみで構成される。このため、上記診断装置は、既存の締結装置に対しても容易に適用することができる。
なお、上記および特許請求の範囲における括弧内の符号は、特許請求の範囲に記載された用語と後述の実施形態に記載される当該用語を例示する具体物等との対応関係を示すものである。
第1実施形態における締結部材一体型歪み検出装置の断面図である。 図1に示す締結部材一体型歪み検出装置の平面図である。 熱流束センサの構成を示す平面図である。 図3中のIV−IV線に沿った断面図である。 保持装置および診断装置を示す正面模式図である。 保持装置および診断装置を示す平面模式図である。 図1に示す締結部材一体型歪み検出装置を保持装置に取り付けた際の締結部材一体型歪み検出装置の近傍を示す断面図である。 保持装置におけるロッドを下方向に移動させた際の保持装置全体の状態を示す正面模式図である。 保持装置におけるロッドを下方向に移動させた際の締結部材一体型歪み検出装置近傍の状態を示す断面模式図である。 締結部材一体型歪み検出装置の熱流束センサから出力されるセンサ信号と、閾値との関係を示す図である。 第2実施形態におけるセンサ部を示す断面図である。 図11に示すセンサ部の作動を説明するための断面面である。 第3実施形態における締結部材一体型歪み検出装置を保持装置に取り付けた際の締結部材一体型歪み検出装置の近傍を示す断面図である。 保持装置におけるロッドを下方向に移動させた際の締結部材一体型歪み検出装置近傍の状態を示す断面模式図である。 他の実施形態におけるセンサ信号と、閾値との関係を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。まず、本実施形態の締結部材一体型歪み検出装置(以下では、単に歪み検出装置ともいう)の構成について説明する。
歪み検出装置1は、図1および図2に示されるように、締結部材10、搭載部材20、保持部材30、補助連結部材40、センサ部50、当て部材60、調整部材70、連結部材80、セットビス90等を有する構成とされている。なお、図1は、図2中のI−I断面に相当している。
締結部材10は、ステンレス等の金属部材で構成されたボルトで構成され、後述する2つの被締結部材を締結するものである。締結部材10は、頭部11および頭部11から一方向に延設された軸部12を有し、軸部12における頭部11側と反対側の外周壁面にネジ溝12aが形成されている。
また、締結部材10には、頭部11から軸部12に渡って挿入孔13が形成されている。具体的には、挿入孔13は、頭部11側に形成された第1挿入孔13aと、頭部11側と反対側に形成された第2挿入孔13bとが連通することで構成されている。より詳しくは、第1挿入孔13aは、対向する側面の間隔が後述する連結部材80の軸部82における延設方向と直交する方向の寸法(以下では、単に軸部82の寸法ともいう)より大きくされている。第2挿入孔13bは、第1挿入孔13aより対向する側面の間隔が狭くされ、後述する連結部材80の軸部82の寸法とほぼ同じとされている。また、第1挿入孔13aおよび第2挿入孔13bは、互いの中心軸線が一致するように形成されている。そして、挿入孔13には、第2挿入孔13bの内周壁面にネジ溝13cが形成されている。
なお、連結部材80の軸部82における延設方向と交差する方向の寸法とは、軸部82が円柱状の場合には径方向の長さとなる。また、以下では、締結部材10において、後述する被締結部材に固定される部分を固定部10aともいい、固定部10aと頭部11との間の部分を中間部10bともいう。本実施形態では、締結部材10は、軸部12のうちの外周壁面にネジ溝12aが形成された部分が被締結部材に固定されるため、当該部分が固定部10aとなる。
搭載部材20は、ステンレス等の金属で構成された平板状とされ、一面20aおよび当該一面20aと反対側の他面20bを有している。そして、搭載部材20は、一面20aの一部が締結部材10の頭部11と当接するように配置されている。つまり、搭載部材20は、一面20aが締結部材10側に向けられて配置されている。また、搭載部材20は、一面20aと他面20bとの間を貫通する第1貫通孔21および第2貫通孔22が形成されている。具体的には、第1貫通孔21は、締結部材10に形成された挿入孔13と対応する位置に形成されている。つまり、第1貫通孔21は、締結部材10に形成された挿入孔13と連通するように形成されている。第2貫通孔22は、締結部材10の頭部11と当接する部分と異なる部分に形成されている。本実施形態では、第2貫通孔22は、搭載部材20における外縁部に形成されている。
なお、搭載部材20における第1貫通孔21は、対向する側面の間隔が後述する連結部材80における軸部82の寸法より僅かに大きくされている。また、搭載部材20における第2貫通孔22は、対向する側面の間隔が後述する補助連結部材40の軸部42における延設方向と直交する方向の寸法(以下では、単に軸部42の寸法ともいう)より僅かに大きくされている。つまり、搭載部材20は、後述する連結部材80の軸部82および補助連結部材40の軸部42に沿って変位可能とされている。なお、補助連結部材40の軸部42における延設方向と交差する方向の寸法とは、軸部42が円柱状の場合には径方向の長さとなる。
保持部材30は、ステンレス等の金属で構成されたブロック状とされ、一面30a、当該一面30aと反対側の他面30b、および一面30aと他面30bとの間を繋ぐ側面30cを有している。そして、保持部材30は、一面30aが搭載部材20の他面20bと対向するように配置されている。
保持部材30は、一面30a側に第1凹部31が形成され、他面30b側のうちの第1凹部31と対応する部分と異なる部分に第2凹部32が形成されている。より詳しくは、第2凹部32は、保持部材30の他面30bのうちの搭載部材20を挟んで締結部材10と対応する部分に形成されている。第1凹部31は、保持部材30の一面30aのうちの搭載部材20を挟んで締結部材10と対応する部分と異なる部分に形成されている。
なお、本実施形態における保持部材30の一面30aとは、搭載部材20側の面を意味している。このため、一面30aとは、第1凹部31の底面や側面等も含む面である。また、本実施形態における保持部材30の他面30bとは、搭載部材20側と反対側の面を意味している。このため、他面30bとは、第2凹部32の底面や側面等も含む面である。
そして、保持部材30は、第1凹部31の底面と他面30bとの間を貫通する第1貫通孔33、および第2凹部32の底面と一面30aとの間を貫通する第2貫通孔34が形成されている。つまり、保持部材30は、一面30aと他面30bとの間を貫通する第1貫通孔33および第2貫通孔34が形成されている。また、第2貫通孔34は、搭載部材20に形成された第1貫通孔21と対応する位置に形成されている。つまり、第2貫通孔34は、締結部材10に形成された挿入孔13および搭載部材20に形成された第1貫通孔21と連通するように形成されている。
さらに、保持部材30は、側面30c側から形成されて第2貫通孔34と交差する第1挿入孔35が形成されている。また、保持部材30には、搭載部材20に形成された第2貫通孔22と対応する位置に第2挿入孔36が形成されている。そして、第1貫通孔33および第2挿入孔36の内壁面には、それぞれネジ溝33a、36aが形成されている。
補助連結部材40は、例えば、ステンレス等の金属で構成されたボルトで構成され、頭部41および軸部42を有している。補助連結部材40は、軸部42のうちの頭部41側と反対側にネジ溝42aが形成されている。そして、補助連結部材40は、搭載部材20に形成された第2貫通孔22を通じて保持部材30に形成された第2挿入孔36に挿入され、第2挿入孔36に形成されたネジ溝36aとネジ結合されることにより、搭載部材20と保持部材30とを連結している。
なお、補助連結部材40は、搭載部材20と保持部材30とが所定距離だけ離れ、初期状態において当接しないように、搭載部材20と保持部材30とを連結している。言い換えると、補助連結部材40は、搭載部材20が保持部材30側に変位可能となる状態で搭載部材20と保持部材30とを連結している。
センサ部50および当て部材60は、搭載部材20と保持部材30との間に配置されている。具体的には、センサ部50および当て部材60は、搭載部材20の他面20bと保持部材30における第1凹部31との間の空間に積層されて配置されている。より詳しくは、センサ部50は、搭載部材20側から熱流束センサ51と弾性変形部材52とが順に積層されて構成されている。そして、当て部材60は、弾性変形部材52上に配置されている。なお、本実施形態では、熱流束センサ51が熱流束センサ部に相当している。
ここで、センサ部50の構成および基本的な作動について説明する。まず、本実施形態の熱流束センサ51の構成について、図3および図4を参照しつつ説明する。なお、図3では、後述する表面保護部材110を省略して示してある。
熱流束センサ51は、図3および図4に示されるように、絶縁基材100、表面保護部材110、裏面保護部材120が一体化され、この一体化されたものの内部で第1、第2層間接続部材130、140が交互に直列に接続された構造とされている。絶縁基材100、表面保護部材110、裏面保護部材120は、フィルム状であって、熱可塑性樹脂等の可撓性を有する樹脂材料で構成されている。
絶縁基材100は、その厚さ方向に貫通する複数の第1、第2ビアホール101、102が形成されている。そして、第1、第2ビアホール101、102には、互いに異なる金属や半導体等の熱電材料で構成された第1、第2層間接続部材130、140が埋め込まれている。
絶縁基材100の表面100aには、表面導体パターン111が形成されている。絶縁基材100の裏面100bには、裏面導体パターン121が形成されている。そして、各第1、第2層間接続部材130、140は、表面導体パターン111および裏面導体パターン121によって直列に接続されている。つまり、熱流束センサ51は、絶縁基材100の表面100aに配置された表面導体パターン111によって第1、第2層間接続部材130、140の一方の接続部が構成されている。また、熱流束センサ51は、絶縁基材100の裏面100bに配置された裏面導体パターン121によって第1、第2層間接続部材130、140の他方の接続部が構成されている。
そして、熱流束センサ51は、厚さ方向に熱流束が通過すると、第1、第2層間接続部材130、140の一方の接続部と他方の接続部との間に温度差が生じる。これにより、熱流束センサ51は、ゼーベック効果によって第1、第2層間接続部材130、140に熱起電力が発生する。このため、熱流束センサ51は、この熱起電力(例えば、電圧)をセンサ信号として出力する。なお、熱流束は、単位時間に単位面積を横切る熱量であり、単位にはW/mが用いられる。
以下では、熱流束センサ51において、表面保護部材110における絶縁基材100側と反対側の面を一面110aとし、裏面保護部材120における絶縁基材100側と反対側の面を他面120aとして説明する。
また、本実施形態の熱流束センサ51は、他面120aから一面110a側に向かって熱流束が通過した際、正のセンサ信号を出力するように構成されている。つまり、本実施形態の熱流束センサ51は、一面110aから他面120aに向かって熱流束が通過した際、負のセンサ信号を出力するように構成されている。以上が本実施形態における熱流束センサ51の構成である。
そして、熱流束センサ51は、一面110aが搭載部材20の他面20bと当接し、他面110bが弾性変形部材52と当接するように、搭載部材20上に配置されている。
弾性変形部材52は、例えば、ゴム、樹脂、弾性変形可能な金属材料等であって、圧縮した際に発熱すると共に伸張した際に吸熱する材料を用いて構成されている。なお、弾性変形可能な金属としては、例えば、はんだやアルミニウム(Al)等が採用される。
次に、上記センサ部50の作動について説明する。弾性変形部材52は、圧縮すると発熱し、復元すると吸熱する。このため、熱流束センサ51には、弾性変形部材52が変形すると、弾性変形部材52の変形に応じた熱流束が厚さ方向に通過する。なお、以下では、弾性変形部材52が復元することを弾性変形部材52が伸張するともいう。
本実施形態では、熱流束センサ51は、一面110aが搭載部材20の他面20bと当接するように配置され、他面110bが弾性変形部材52と当接するように配置されている。このため、弾性変形部材52が圧縮すると当該弾性変形部材52が発熱するため、熱流束センサ51には、他面110bから一面110aへ向かう熱流束が発生する。したがって、熱流束センサ51は、弾性変形部材52が圧縮すると熱流束に応じた正の値のセンサ信号を出力する。
また、弾性変形部材52が伸張すると当該弾性変形部材52が吸熱するため、熱流束センサ51には、一面110aから他面110bへ向かう熱流束が発生する。したがって、熱流束センサ51は、弾性変形部材52が伸張すると熱流束に応じた負の値のセンサ信号を出力する。
なお、弾性変形部材52は、圧縮することで発熱して温度が高くなるが、弾性変形部材52が圧縮したことに起因する熱流束の大きさは、弾性変形部材52の単位時間当たりの温度変化に比例する。つまり、弾性変形部材52が圧縮したことに起因する熱流束の大きさは、弾性変形部材52の圧縮量および変形速度に依存する。そして、熱流束センサ51は、通過する熱流束に応じたセンサ信号を出力する。つまり、熱流束センサ51は、弾性変形部材52が圧縮する場合、弾性変形部材52の単位時間当たりの圧縮量に基づいたセンサ信号を出力する。同様に、熱流束センサ51は、弾性変形部材52が伸張する場合、弾性変形部材52の単位時間当たりの伸張量に基づいたセンサ信号を出力する。
また、熱流束の大きさは、弾性変形部材52の単位時間当たりの発熱量または吸熱量が大きいほど大きくなる。つまり、熱流束の大きさは、弾性変形部材52の単位時間当たりの変形量が大きいほど大きくなる。このため、センサ信号の大きさ(すなわち、絶対値)に基づき、弾性変形部材52に影響している力の大きさも検出される。
但し、熱流束センサ51は、通過する熱流束に応じたセンサ信号を出力するため、熱流束が通過していなければセンサ信号としての値は0となる。例えば、弾性変形部材52が圧縮される場合には、弾性変形部材52の圧縮が維持され続けると、弾性変形部材52と搭載部材20との間の温度差が小さくなり、熱流束センサ51を通過する熱流束が小さくなる。そして、最終的には、熱流束センサ51を通過する熱流束が存在しなくなり、センサ信号が0となる。このため、本実施形態では、後述するように、弾性変形部材52は、初期状態として所定量圧縮された状態とされるが、所定期間経過後には、センサ信号が0となる。したがって、本実施形態のセンサ部50は、特にオフセット調整を行う必要がない。
さらに、例えば、弾性変形部材52が圧縮する場合、熱流束センサ51から出力されるセンサ信号は、弾性変形部材52が圧縮されてから所定期間後にピーク値となり、その後は徐々に小さくなる。したがって、弾性変形部材52に影響する力の大きさを検出する場合には、例えば、センサ信号のピーク値を用いて算出される。
以上が本実施形態におけるセンサ部50の作動である。
当て部材60は、図1に示されるように、ステンレス等の金属で構成された平板状とされ、弾性変形部材52上に配置されている。また、当て部材60は、本実施形態では、熱流束センサ51および弾性変形部材52と同じ平面形状であって、同じ大きさとされている。なお、この当て部材60は、必ずしも必要なものではないが、調整部材70から弾性変形部材52の各部分に印加される力が均等になるように備えられている。また、この当て部材60は、後述するように、搭載部材20が保持部材30側に変位した際に弾性変形部材52の各部分に印加される力が均等になるように備えられている。
調整部材70は、例えば、ステンレス等の金属で構成されたボルトで構成され、頭部71および軸部72を有している。調整部材70は、軸部72のうちの頭部71側と反対側にネジ溝72aが形成されている。そして、調整部材70は、保持部材30に形成された第1貫通孔33を通じて軸部72の先端部が当て部材60と当接するように配置され、弾性変形部材52が所定圧縮量となるように締め具合が調整されている。つまり、弾性変形部材52は、初期状態では、調整部材70によって圧縮量が調整されている。
連結部材80は、ステンレス等の金属で構成されたボルトで構成され、頭部81および軸部82を有している。そして、連結部材80は、軸部82のうちの頭部81側と反対側にネジ溝82aが形成されている。
連結部材80は、保持部材30に形成された第2貫通孔34および搭載部材20に形成された第1貫通孔21を通じて締結部材10の挿入孔13に挿入されている。そして、連結部材80は、挿入孔13に形成されたネジ溝13cと軸部82に形成されたネジ溝82aとがネジ結合されることにより、締結部材10に固定されている。また、連結部材80は、頭部81が保持部材30の第2凹部32の底面に当接した状態で締結部材10に締結されている。なお、上記のように、第1挿入孔13aは、対向する側面の間隔が軸部82の寸法より大きくされている。このため、軸部82は、第1挿入孔13aの内周壁面とは離れた状態で締結部材10に固定されている。
また、連結部材80は、軸部82に当該軸部82の延設方向と交差する方向に貫通孔83が形成されている。この貫通孔83は、連結部材80が保持部材30に形成された第2貫通孔34、搭載部材20に形成された第1貫通孔21を通じて締結部材10の挿入孔13に挿入された際、保持部材30に形成された第1挿入孔35と連通する位置に形成されている。また、貫通孔83には、内壁面にネジ溝が形成されている。
セットビス90は、ネジ溝を有するボルト等で構成され、保持部材30に形成された第1挿入孔35を通じて連結部材80に形成された貫通孔83に挿入されている。そして、セットビス90は、連結部材80に形成されたネジ溝とネジ結合されている。これにより、連結部材80が保持部材30と一体化された状態となる。つまり、保持部材30は、連結部材80を介して締結部材10に固定された状態となる。
以上が本実施形態における歪み検出装置1の構成である。そして、このような歪み検出装置1は、第1被締結部材と第2締結部材とが締結されて構成される締結装置の締結部として用いられつつ、締結装置に発生する歪みを検出するのに用いられる。
次に、上記歪み検出装置1を用いて締結装置の締結状態を診断する診断装置を構成した例について説明する。まず、本実施形態の締結装置の構成について、図5および図6を参照しつつ説明する。なお、以下では、締結装置として、被対象物を把持、開放する保持装置200を例に挙げて説明する。
保持装置200は、図5および図6に示されるように、取付ベース部210、ロボットベース部220、締結部230を有している。また、保持装置200は、第1モータ240、第1可動ケーシング250、第2モータ260、第2可動ケーシング270、ロッド280、リニアアクチュエータ290、手先部300等を有している。
取付ベース部210は、設置ベース板211、支柱212、および取付ベース板213等を有し、設置ベース板211と取付ベース板213とが支柱212によって一体化された構成とされている。そして、設置ベース板211は、図示しないボルト等で構成される締結部により、図示しない設備ベース板等に締結されて固定されている。なお、本実施形態では、取付ベース部210が第2被締結部材に相当している。
また、取付ベース板213には、設置ベース板211と反対側の一面213aに挿入孔214が形成されている。本実施形態では、取付ベース板213が平面略矩形状とされており、挿入孔214は、取付ベース板213の一面213aにおける外縁の各角部に4つ形成されている。また、挿入孔214には、内壁面にボルトに形成されたネジ溝と結合可能なネジ溝214aが形成されている。
ロボットベース部220は、略円柱状とされていると共に一端部側に取付フランジ部221を有している。そして、ロボットベース部220は、取付フランジ部221が取付ベース部210に締結部230等によって固定されている。なお、本実施形態では、ロボットベース部220が第1被締結部材に相当している。
具体的には、取付フランジ部221は、取付ベース板213とほぼ同じ大きさの平面略矩形状とされており、挿入孔214に対応する外縁の各角部に挿入孔214と連通する貫通孔222が形成されている。以下では、挿入孔214と貫通孔222とを纏めて孔部223ともいう。つまり、第1被締結部材に相当するロボットベース部220の一面221aから第2被締結部材に相当する取付ベース部210に渡る孔部223が形成されているといえる。
締結部230は、ネジ溝を有するボルトを用いて構成されている。そして、締結部230は、取付フランジ部221に形成された貫通孔222を通じて挿入孔214に挿入され、挿入孔214に形成されたネジ溝214aとネジ結合されることにより、取付フランジ部221を取付ベース板213に締結している。つまり、締結部230は、孔部223に配置されてロボットベース部220と取付ベース部210とを締結している。本実施形態では、孔部223が4つ形成されているが、孔部223の3つに締結部230が配置されている。
そして、1つの孔部223には、上記歪み検出装置1における締結部材10が配置されている。具体的には、図7に示されるように、歪み検出装置1は、締結部材10が取付フランジ部221に形成された貫通孔222を通じて挿入孔214に挿入されている。そして、歪み検出装置1は、挿入孔214に形成されたネジ溝214aと締結部材10の軸部12に形成されたネジ溝12aとがネジ結合されるように配置されている。また、歪み検出装置1は、締結部材10における頭部11が取付フランジ部221の一面221aに当接するように、配置されている。
なお、本実施形態では、歪み検出装置1は、後述するロッド280が所定位置において上下方向に可動した際に最も力が印加され易い孔部223に配置されている。つまり、歪み検出装置1は、後述するロッド280が所定位置において上下方向に可動した際に取付フランジ部221に発生する歪みが最も大きくなり易い孔部223に配置されている。具体的には、歪み検出装置1は、4つの孔部223のうちのロッド280が可動する位置から最も離れた孔部223に配置されている。
また、歪み検出装置1における締結部材10は、締結部230と外形が同じボルトを用いて構成され、当該ボルトに挿入孔13等が形成されて構成されている。このため、4つの孔部223は、互いに同じ形状とされている。つまり、本実施形態では、元々4つの締結部230で締結されていた保持装置200において、1つの締結部230を本実施形態の歪み検出装置1に置き換えているともいえる。
保持装置200の説明に戻り、第1モータ240は、図5および図6に示されるように、ロボットベース部220のうちの取付フランジ部221が形成される一端部側と反対側の他端部側に固定されている。第1モータ240は、図示しない駆動用制御部からの電気信号である制御信号に従って作動することで回転動力を発生するアクチュエータとして機能する。そして、本実施形態では、第1モータ240は、作動すると当該第1モータ240の出力軸が軸X1を中心に回転する。
第1可動ケーシング250は、長手方向を有する板状とされており、一端部側が第1モータ240の出力軸に固定されている。このため、第1可動ケーシング250は、第1モータ240が作動すると、軸X1を中心に回転する。
第2モータ260は、第1可動ケーシング250における他端部側に固定されている。第2モータ260は、図示しない駆動用制御部からの電気信号である制御信号に従って作動することで回転動力を発生させるアクチュエータとして機能する。そして、本実施形態では、第2モータ260は、作動すると当該第2モータ260の出力軸が軸X2を中心に回転する。
第2可動ケーシング270は、長手方向を有する平板状とされており、一端部側が第2モータ260に固定されている。このため、第2可動ケーシング270は、第2モータ260が作動すると、軸X2を中心に回転する。
ロッド280は、棒状の部材であり、第2可動ケーシング270を貫通するように第2可動ケーシング270に備えられている。
リニアアクチュエータ290は、第2可動ケーシング270内に収納され、ロッド280と連結されている。そして、リニアアクチュエータ290は、図示しない駆動用制御部から電気信号である制御信号に従って作動することで直線的に移動する動力を発生させるアクチュエータとして機能する。このため、本実施形態では、リニアアクチュエータ290が作動すると、ロッド280がリニアアクチュエータ290によって駆動されて第2可動ケーシング270に対して上下方向に移動する。
手先部300は、ロッド280のうちの第2可動ケーシング270よりも下側の端部に取り付けられており、チャックアクチュエータ301およびチャック302等を有している。
チャックアクチュエータ301は、図示しない駆動用制御部からの電気信号である制御信号に従って作動することにより、チャック302を駆動するアクチュエータとして機能する。そして、チャックアクチュエータ301は、チャック302の開閉が切り替えられるようにチャック302を駆動する。
チャック302は、チャックアクチュエータ301によって駆動されることで開閉する部材である。チャック302は、閉じることで被対象物を把持し、開くことで被対象物を解放する。
以上が本実施形態における保持装置200の構成である。そして、保持装置200は、第1モータ240が作動すると、第1可動ケーシング250、第2可動ケーシング270、ロッド280、リニアアクチュエータ290、および手先部300が、全体として、軸X1を中心に回転する。また、保持装置200は、第2モータ260が作動すると、第2可動ケーシング270、ロッド280、リニアアクチュエータ290、および手先部300が、全体として軸X2を中心に回転する。なお、取付ベース部210、ロボットベース部220は回転せず停止したままである。そして、保持装置200は、リニアアクチュエータ290が作動すると、ロッド280および手先部300が、全体として、上下方向に移動する。
次に、保持装置200における取付フランジ部221(すなわち、ロボットベース部220)と取付ベース板213(すなわち、取付ベース部210)との締結状態を診断する診断装置400について説明する。
本実施形態の診断装置400は、図5および図6に示されるように、上記歪み検出装置1と、制御部2と、表示部3とを備えた構成とされている。
制御部2は、CPU(Central Processing Unitの略)、RAM(Random Access Memoryの略)、ROM(Read Only Memoryの略)、フラッシュメモリ等を有している。そして、制御部2は、CPUがROM、フラッシュメモリに記憶されたプログラムを実行し、その実行の際にRAMを作業領域として使用する。制御部2は、このようなCPUの作動によってプログラムに記述された機能を実現する。なお、RAM、ROM、フラッシュメモリは、非遷移的実体的記憶媒体である。
具体的には、制御部2は、熱流束センサ51と配線部材等を介して接続されており、熱流束センサ51からセンサ信号が入力される。そして、制御部2は、入力されるセンサ信号に基づき、保持装置200の締結状態および歪み検出装置1の固定状態を診断する。
詳しくは、制御部2は、後述するように、センサ信号と第1閾値Vaとを比較し、センサ信号が第1閾値Va以上であると判定すると保持装置200の締結状態が異常であると判定する。また、制御部2は、後述するように、センサ信号と第2閾値Vbとを比較し、センサ信号が第2閾値Vb以下であると判定すると、歪み検出装置1の固定状態が異常であると判定する。そして、制御部2は、保持装置200の締結状態が異常であると判定した場合、または歪み検出装置1の固定状態が異常であると判定した場合には、表示部3に異常制御信号を出力する。なお、本実施形態では、第1閾値Vaおよび第2閾値Vbが判定パラメータに相当する。
表示部3は、報知部を構成するものであり、液晶ディスプレイ等で構成されている。そして、表示部3は、制御部2から異常制御信号が入力されると、異常制御信号に応じた映像等を表示する。
次に、診断装置400の制御部2が実行する作動について説明する。なお、以下では、保持装置200の手先部300が所定位置において上下方向に移動して被対象物を把持して解放する例について説明する。なお、ここでの所定位置とは、ロッド280と4つの孔部223との間隔において、歪み検出装置1が配置されている孔部223がロッド280から最も離れた位置となる位置のことである。
図8に示されるように、保持装置200は、手先部300を下降させるためにロッド280が下降すると重心位置が変化する。そして、取付フランジ部221のうちのロッド280側と反対側の部分は、大きな外力(すなわち、モーメント)が印加されて取付ベース板213から浮き上がった状態となる。なお、図8は、取付フランジ部221が浮き上がった様子を誇張して示してあるが、実際は、取付フランジ部221のうちのロッド280側と反対側の部分は取付ベース板213から数μm程度の浮きあがった状態となる。
この場合、図9に示されるように、歪み検出装置1では、締結部材10の頭部11が取付フランジ部221と当接しているため、取付フランジ部221が変位すると、中間部10bが弾性変形して延びることで頭部11も変位する。そして、搭載部材20は、連結部材80および補助連結部材40に沿って変位可能とされているため、頭部11が変位することによって搭載部材20も変位する。つまり、搭載部材20は、保持部材30側に変位する。言い換えると、搭載部材20は、上昇する。この際、連結部材80は、締結部材10のうちの固定部10aに固定されており、中間部10bとは離れた状態で配置されているため、中間部10bが変位しても変位しない。また、保持部材30は、連結部材80に連結されているために変位しない。
したがって、歪み検出装置1では、搭載部材20と保持部材30との間隔が狭くなり、弾性変形部材52が圧縮されて弾性変形部材52が発熱する。これにより、熱流束センサ51は、他面120a側から一面110a側に向かって熱流束HFが通過するため、熱流束HFに応じた正のセンサ信号を出力する。つまり、歪み検出装置1は、印加される外力に応じた正のセンサ信号を出力する。
また、特に図示しないが、保持装置200は、手先部300を上昇させるためにロッド280が上昇すると重心位置が変化する。つまり、保持装置200は、手先部300を上昇させるためにロッド280が上昇すると、重心位置が元の位置に戻る。そして、取付フランジ部221のうちのロッド280側と反対側の部分は、印加されていた外力が解放されて取付ベース板213側に向かって変位する。
この場合、歪み検出装置1では、頭部11を変位させる外力が無くなるため、頭部11も取付フランジ部221と同様に変位し、搭載部材20も変位する。つまり、搭載部材20は、下降する。このため、歪み検出装置1では、搭載部材20と保持部材30との間隔が広くなり、弾性変形部材52が伸張して弾性変形部材52が吸熱する。これにより、熱流束センサ51は、一面110a側から他面120a側に向かう熱流束HFが発生し、熱流束HFに応じた負のセンサ信号を出力する。つまり、歪み検出装置1は、解放された外力に応じた負のセンサ信号を出力する。すなわち、本実施形態の歪み検出装置1は、保持装置200の歪みに応じたセンサ信号を出力する。
そして、制御部2は、センサ信号と閾値とを比較して異常診断を行う。具体的には、保持装置200は、ロッド280が下降した際、締結部230の少なくともいずれか1つが緩んでいると、他の締結部230および歪み検出装置1に印加される外力が大きくなる。このため、歪み検出装置1では、弾性変形部材52の単位時間当たりの変形量が大きくなり、熱流束センサ51から出力されるセンサ信号が大きくなる。
また、保持装置200は、ロッド280が下降した際、歪み検出装置1の締結部材10が緩んでいると、歪み検出装置1に印加される外力が小さくなる。このため、歪み検出装置1では、弾性変形部材52の単位時間当たりの変形量が小さくなり、熱流束センサ51から出力されるセンサ信号が小さくなる。
したがって、本実施形態では、図10に示されるように、第1閾値Vaおよび第2閾値Vbが設定されている。そして、制御部2は、センサ信号が第1閾値Vaよりも大きいか否かを判定し、センサ信号が第1閾値Vaよりも大きいと判定した場合には、例えば、表示部3に、締結部230が緩んでいる可能性があることを表示させるための異常制御信号を出力する。これにより、作業者は、保持装置200の締結状態に異常が発生していることを認識でき、締結部230を締め直す等の必要な措置を実行することができる。
また、制御部2は、例えば、時点T1から時点T2の間の所定期間において、センサ信号が第2閾値Vbよりも大きくなることがあるか否かを判定する。そして、制御部2は、所定期間においてセンサ信号が第2閾値Vbよりも大きくなることがないと判定した場合には、表示部3に、歪み検出装置1の締結部材10が緩んでいる可能性があることを表示させるための異常制御信号を出力する。これにより、作業者は、歪み検出装置1の締結部材10が緩んでいることを認識でき、締結部材10を締め直す等の必要な措置を実行できる。
なお、時点T1から時点T2の期間は、例えば、保持装置200が被対象物を保持するための動作を開始してから被対象物を解放して元の状態に戻るまでの1サイクルの期間とされる。また、本実施形態では、第1閾値Vaは、歪み検出装置1が保持装置200に備えられた後、保持装置200の締結状態が正常状態である際に得られるセンサ信号に基づいて設定される。歪み検出装置1が保持装置200に備えられた後の弾性変形部材52の圧縮量に基づいて第1閾値Vaが設定されることにより、さらに高精度な検出を行うことができるためである。同様に、第2閾値Vbは、歪み検出装置1が保持装置200に備えられた後、当該歪み検出装置1が保持装置200に正常に固定されている際に得られるセンサ信号に基づいて設定される。歪み検出装置1が保持装置200に備えられた後の弾性変形部材52の圧縮量に基づいて第2閾値Vbが設定されることにより、さらに高精度な検出を行うことができるためである。
但し、本実施形態では、調整部材70により、歪み検出装置1を保持装置200に取り付けた後でも弾性変形部材52の圧縮量を調整できる。このため、第1閾値Vaおよび第2閾値Vbを予め設定するようにしてもよい。そして、弾性変形部材52は、設定された第1閾値Vaおよび第2閾値Vbに基づいて異常判定が行えるように、歪み検出装置1が保持装置200に取り付られた後に調整部材70によって圧縮量が調整されるようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態では、締結部材10とセンサ部50とを一体化して歪み検出装置1を構成している。このため、従来の保持装置200における締結部230と同様の材料を用いて締結部材10を構成することにより、従来の保持装置200における締結部230が配置されていた部分に容易に歪み検出装置1を配置することができる。つまり、本実施形態の歪み検出装置1は、既存の保持装置200に対して容易に適用することができ、汎用性の向上を図ることができる。
また、歪み検出装置1は、締結部材10とセンサ部50とが一体化されて構成されているため、保持装置200に対してセンサ部50を配置する領域を特別に確保しなくてもよい。このため、設置スペースの削減を図ることができると共に、保持装置200に対して特別な処理を行う必要もない。なお、一般的な保持装置200であれば、締結部230を締結させるためにレンチ等の工具を挿入させるためのスペースが設けられているため、本実施形態のセンサ部50を備えるために必要なスペースを用意する必要もない。
また、歪み検出装置1は、調整部材70によって弾性変形部材52の圧縮量を調整できるようになっている。このため、弾性変形部材52の圧縮量を容易に調整でき、検出感度を容易に変更できる。
さらに、歪み検出装置1では、センサ部50は、搭載部材20の他面20bと保持部材30における第1凹部31との間の空間に配置されている。そして、搭載部材20および保持部材30は、ステンレス等の金属で構成されており、所定の熱容量を有している。このため、センサ部50は、搭載部材20および保持部材30の熱の放出、蓄積により、外部の温度変化に伴って急峻に温度が変化することが抑制される。したがって、センサ部50は、外部の温度変化の影響を低減したセンサ信号を出力できる。
そして、本実施形態のように、歪み検出装置1を用いて診断装置400を構成することにより、容易に保持装置200の締結状態を診断することができる。なお、本実施形態では、保持装置200の締結状態を診断する診断装置400について説明した。しかしながら、本実施形態は、診断装置400を有する保持装置200と捉えることもできる。
(第2実施形態)
第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態に対してセンサ部50の構成を変更したものである。その他に関しては、第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態では、図11に示されるように、センサ部50を構成する熱流束センサ部51は、第1熱流束センサ51a、第2熱流束センサ51b、および熱緩衝体53を有している。そして、第1熱流束センサ51a、第2熱流束センサ51b、および熱緩衝体53は、搭載部材20側から、第2熱流束センサ51b、熱緩衝体53、第1熱流束センサ51aの順に積層されている。つまり、第1熱流束センサ51aおよび第2熱流束センサ51bは、熱緩衝体53を挟んで配置されている。そして、弾性変形部材52は、第1熱流束センサ51a上に配置されている。なお、本実施形態では、第1熱流束センサ51a、第2熱流束センサ51b、および熱緩衝体53は、それぞれ平板状とされ、平面形状および大きさが等しくされている。
第1熱流束センサ51aおよび第2熱流束センサ51bは、それぞれ上記図3および図4を参照して説明したものと同様であり、同じ構成とされている。つまり、第1熱流束センサ51aおよび第2熱流束センサ51bは、それぞれを厚さ方向に通過する熱流束が同じ大きさのとき、絶対値が同じ大きさのセンサ信号を出力するように構成されている。なお、以下では、第1熱流束センサ51aから出力されるセンサ信号を第1センサ信号ともいい、第2熱流束センサ51bから出力されるセンサ信号を第2センサ信号ともいう。
熱緩衝体53は、所定の熱容量を有するように、金属材料またはポリイミド樹脂材料等で構成されている。なお、熱緩衝体53は、第1熱流束センサ51aおよび第2熱流束センサ51bと平面形状および大きさが異なっていてもよい。
そして、第1熱流束センサ51aおよび第2熱流束センサ51bは、互いの一面110aが対向するように配置されている。つまり、第1熱流束センサ51aは、他面120aが搭載部材20側に向けられて配置されている。第2熱流束センサ51bは、他面120aが弾性変形部材52側に向けられて配置されている。そして、第1熱流束センサ51aおよび第2熱流束センサ51bは、各表面導体パターン111同士が配線54を介して直列に接続されている。
以上が本実施形態におけるセンサ部50の構成である。次に、本実施形態のセンサ部50の作動について説明する。
まず、第1熱流束センサ51aと第2熱流束センサ51bとは、熱緩衝体53を挟んで配置されており、近接して配置されている。このため、第1熱流束センサ51aおよび第2熱流束センサ51bは、外部温度の影響をほぼ等しく受ける。つまり、第1熱流束センサ51aから熱流束に応じて出力される第1センサ信号、および第2熱流束センサ51bから熱流束に応じて出力される第2センサ信号は、外部温度の影響をほぼ等しく含んだ信号となる。
そして、本実施形態では、第1熱流束センサ51aおよび第2熱流束センサ51bは、互いの一面110aが対向するように配置されている。このため、第1熱流束センサ51aおよび第2熱流束センサ51bは、例えば、弾性変形部材52から搭載部材20へ向かう熱流束が通過した際、極性が反対の第1センサ信号と第2センサ信号とを出力する。
さらに、本実施形態では、第1熱流束センサ51aおよび第2熱流束センサ51bは、配線54を通じて直列に接続されている。このため、センサ部50は、第1センサ信号と第2センサ信号との和をセンサ信号として出力する。したがって、センサ部50から出力されるセンサ信号は、外部温度の影響がほぼキャンセルされた信号となる。
そして、例えば、図12に示されるように、弾性変形部材52が圧縮した場合には、第1熱流束センサ51aを他面110b側から一面110a側へ通過して熱緩衝体53に向かう熱流束HFが発生する。この場合、第1熱流束センサ51aを通過する熱流束HFは、熱緩衝体53により、第2熱流束センサ51bを通過し難くなっている。言い換えると、第1熱流束センサ51aを通過する熱流束HFは、熱緩衝体53により、第2熱流束センサ51bを通過しない、または第2熱流束センサ51bを遅れて通過する。
このため、第1センサ信号は、熱流束HFおよび外部温度の影響に応じた信号となる。また、第2センサ信号は、外部温度の影響に応じた信号となる。したがって、弾性変形部材52が圧縮した場合、センサ信号は、第1センサ信号と第2センサ信号との和であるため、外部温度の影響をほぼキャンセルしつつ、弾性変形部材52の圧縮量に応じた信号となる。
同様に、特に図示しないが、弾性変形部材52が伸張する場合は、熱緩衝体53から第1熱流束センサ51aを一面110a側から他面110b側へ通過して弾性変形部材52に向かう熱流束HFが発生する。したがって、弾性変形部材52が伸張した場合、センサ信号は、外部温度の影響をほぼキャンセルしつつ、弾性変形部材52の伸張量に応じた信号となる。
以上説明したように、本実施形態では、センサ部50は、第1熱流束センサ51a、第2熱流束センサ51b、第1熱流束センサ51aと第2熱流束センサ51bとの間に配置される熱緩衝体53を有する構成とされている。そして、第1熱流束センサ51aおよび第2熱流束センサ51bは、近接して配置されている。このため、第1熱流束センサ51aおよび第2熱流束センサ51bは、外部温度の影響をほぼ等しく受け、第1センサ信号および第2センサ信号は、外部温度の影響をほぼ等しく含んだ信号となる。したがって、第1センサ信号および第2センサ信号とを比較することにより、外部温度の影響をほぼキャンセルすることができる。
また、第1熱流束センサ51aと第2熱流束センサ51bとの間に熱緩衝体53が配置されている。このため、例えば、弾性変形部材52が圧縮することで第1熱流束センサ51aを通過して熱緩衝体53に向かう熱流束が発生した場合には、当該熱流束は、熱緩衝体53により、第2熱流束センサ51bを通過しない、または遅れて通過する。したがって、第1センサ信号と第2センサ信号とを比較することにより、外部温度の影響をほぼキャンセルしつつ、弾性変形部材52の圧縮が検出される。
さらに、本実施形態では、第1熱流束センサ51aおよび第2熱流束センサ51bは、互いの一面110aが対向するように配置され、かつ直列に接続されている。このため、センサ部50は、第1センサ信号と第2センサ信号との和をセンサ信号として出力する。そして、センサ信号は、外部温度の影響がほぼキャンセルされた信号となる。これにより、例えば、制御部2で第1センサ信号と第2センサ信号との和を演算する場合と比較して、応答性の向上を図ることができる。
(第3実施形態)
第3実施形態について説明する。第3実施形態は、第1実施形態に対して歪み検出装置1の構成を変更したものである。その他に関しては、第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態では、図13に示されるように、搭載部材20は、略ブロック状とされている。そして、第1貫通孔21は、一面20a側に形成された下貫通孔21aと、他面20b側に形成された上貫通孔21bとが連通することで構成されている。より詳しくは、下貫通孔21aは、締結部材10における頭部11が収容されるように形成されている。上貫通孔21bは、対向する側面の間隔が連結部材80における軸部82の寸法より僅かに大きくされている。そして、搭載部材20は、下貫通孔21a内に締結部材10の頭部11を収容しつつ、一面20aが取付フランジ部221の一面121aに当接するように配置される。また、搭載部材20は、他面20bの略中央部に凸部23が形成されている。なお、本実施形態では、搭載部材20には、第2貫通孔22は形成されていない。
保持部材30は、平面形状が搭載部材20とほぼ等しくされている。そして、保持部材30は、第1凹部31と第2凹部32とが対応する位置に形成されている。また、保持部材30における第2貫通孔34は、第1凹部31の底面と第2凹部32の底面とを貫通するように形成されている。
なお、本実施形態では、保持部材30には、上記第1実施形態における第1貫通孔33および第2挿入孔36は形成されていない。また、搭載部材20と保持部材30とを連結する補助連結部材40も備えられていない。
そして、保持部材30は、第1凹部31の底面と搭載部材20の凸部23の先端面との間にセンサ部50が配置された状態で、搭載部材20上に配置されている。なお、本実施形態では、センサ部50と第1凹部31の底面との間に当て部材60は配置されていない。
センサ部50は、上記のように熱流束センサ51および弾性変形部材52を有する構成とされているが、熱流束センサ51および弾性変形部材52を積層方向に貫通する貫通孔55が形成されている。つまり、熱流束センサ51および弾性変形部材52は、それぞれ枠状とされている。なお、特に図示しないが、熱流束センサ51は、第1層間接続部材130と第2層間接続部材140とが表面導体パターン111および裏面導体パターン121を介して直列に接続されるように、各部材の配置場所等が適宜調整されている。
連結部材80は、保持部材30に形成された第2貫通孔34、センサ部50に形成された貫通孔55、および搭載部材20に形成された第1貫通孔21を通じて締結部材10の挿入孔13に挿入されている。また、連結部材80は、保持部材30が締結部材10側に押圧された状態となるように、頭部81が保持部材30の第2凹部32の底面に当接した状態で締結部材10の挿入孔13に挿入されている。言い換えると、連結部材80は、弾性変形部材52が所定量圧縮されるように、頭部81が保持部材30の第2凹部32の底面に当接した状態で締結部材10の挿入孔13に挿入されている。そして、連結部材80は、弾性変形部材52が所定量圧縮された状態となるように、締結部材10に対する締め具合(すなわち、固定具合)が調整されている。
以上が本実施形態における歪み検出装置1の構成である。次に、このような歪み検出装置1を保持装置200の孔部223に配置した際の作動について図13を参照しつつ説明する。なお、以下では、上記第1実施形態と同様の孔部223に歪み検出装置1を配置した例について説明する。また、以下では、上記第1実施形態と同様に、保持装置200の手先部300が上下方向に移動して被対象物を把持して解放する例について説明する。
上記第1実施形態と同様に、保持装置200は、手先部300を下降させるためにロッド280が下降すると重心位置が変化する。そして、取付フランジ部221のうちのロッド280側と反対側の部分は、大きな外力(すなわち、モーメント)が印加されて取付ベース板213から浮き上がった状態となる。この場合、図14に示されるように、歪み検出装置1は、搭載部材20の一面20aが取付フランジ部221と当接しているため、取付フランジ部221が変位すると、搭載部材20も変位する。つまり、搭載部材20は、保持部材30側に変位する。したがって、歪み検出装置1では、搭載部材20と保持部材30との間隔が狭くなり、弾性変形部材52が圧縮されて弾性変形部材52が発熱する。これにより、熱流束センサ51は、他面120a側から一面110a側に向かって熱流束HFが通過するため、熱流束HFに応じた正のセンサ信号を出力する。つまり、歪み検出装置1は、印加される外力に応じた正のセンサ信号を出力する。
また、特に図示しないが、保持装置200は、手先部300を上昇させるためにロッド280が上昇すると重心位置が変化する。そして、取付フランジ部221のうちのロッド280側と反対側の部分は、印加されていた外力が解放されて取付ベース板213側に向かって変位する。
この場合、歪み検出装置1では、搭載部材20も取付フランジ部221と同様に変位する。このため、歪み検出装置1では、搭載部材20と保持部材30との間隔が広くなり、弾性変形部材52が伸張して弾性変形部材52が吸熱する。これにより、熱流束センサ51は、一面110a側から他面120a側に向かう熱流束HFが発生し、熱流束センサ51は、熱流束HFに応じた負のセンサ信号を出力する。
したがって、本実施形態の歪み検出装置1を用いて上記診断装置400を構成した場合には、上記第1実施形態と同様に、制御部2は、センサ信号と各閾値とを比較して異常診断を行うようにすればよい。
以上説明したように、本実施形態の歪み検出装置1では、連結部材80によって弾性変形部材52が所定量圧縮されている。このため、弾性変形部材52の圧縮量を調整する調整部材70等を備える必要がなく、部品点数の削減を図ることができる。
また、歪み検出装置1では、センサ部50に貫通孔55が形成され、連結部材80がセンサ部50に形成された貫通孔55を通じて締結部材10の挿入孔13に挿入されている。このため、連結部材80をセンサ部50を通過しないように配置する場合と比較して、歪み検出装置1が連結部材80の軸部82の延設方向と交差する方向に沿って大型化することを抑制できる。したがって、保持装置200における孔部223の周囲のスペースが小さい場合においても、歪み検出装置1を配置できる。
さらに、ロッド280が下降して取付フランジ部221が上昇する際には、取付フランジ部221はロッド280側と反対側の部分ほど印加される外力(すなわち、モーメント)が大きくなる。そして、搭載部材20は、下貫通孔21aに頭部11を収容しつつ、一面20aが取付フランジ部221の一面221aに当接するように配置される。このため、歪み検出装置1は、頭部11よりロッド280から離れた位置にて取付フランジ部221の一面221aに当接する。つまり、歪み検出装置1は、頭部11のみが取付フランジ部221の一面221aに当接する場合と比較して、より大きな外力が搭載部材20に印加される。したがって、検出感度の向上を図ることができる。
さらに、歪み検出装置1は、搭載部材20における一面20aが取付フランジ部221の一面221aと当接するように配置されていることにより、取付フランジ部221が変位した際、直接搭載部材20に外力が印加される。したがって、検出感度の向上をさらに図ることができる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
例えば、上記各実施形態において、熱流束センサ51は、絶縁基材100、表面保護部材110、裏面保護部材120がそれぞれ樹脂材料以外の可撓性を有する絶縁材料で構成されていてもよい。また、熱流束センサ51は、絶縁基材100、表面保護部材110、裏面保護部材120が可撓性を有さない絶縁材料で構成されていてもよい。さらに、熱流束センサ51は、表面保護部材110および裏面保護部材120を有さない構成とされていてもよい。さらに、熱流束センサ51は、熱流束を検出するものであれば、上記構成とは別の構成のものを用いてもよい。
また、上記各実施形態では、締結装置が保持装置200である例について説明したが、締結装置は、これに限定されるものではない。例えば、締結装置は、被加工物に対して所定の加工を行う加工装置等であってもよい。また、締結装置は、第1被締結部材と第2被締結部材とが締結されて構成されるものであればよく、可動ケーシング250、270等の可動部を有しないものであってもよい。
また、上記各実施形態では、保持装置200に対して1つの歪み検出装置1を配置する例について説明したが、保持装置200に対して複数の歪み検出装置1を配置するようにしてもよい。この場合、診断装置400は、複数の歪み検出装置1を有する構成とし、それぞれの歪み検出装置1のセンサ信号に基づいて異常判定を行うようにすればよい。例えば、保持装置200は、ロッド280の上昇および下降を複数の異なる位置で行う場合、各位置で取付フランジ部221に印加される外力の分布が異なる。このため、複数の歪み検出装置1を配置する場合には、それぞれの上昇、下降を行った際に最も大きな外力が発生し得る位置にそれぞれ配置されることが好ましい。
さらに、上記各実施形態では、ロッド280が下降した際に最も大きな外力が発生し得る孔部223に歪み検出装置1を配置する例について説明したが、ロッド280が下降した際に最も小さな外力が発生し得る孔部223に歪み検出装置1を配置してもよい。このように歪み検出装置1を配置した場合には、弾性変形部材52の変形量が小さくなってセンサ信号が小さくなるが、第1閾値Vaおよび第2閾値Vbを適切に設定することによって異常診断を行うことができる。
そして、上記各実施形態において、歪み検出装置1を配置する孔部223を定期的に交換したい場合等では、締結部230を歪み検出装置1における締結部材10で構成することが好ましい。これによれば、歪み検出装置1を配置する孔部223を変更する場合には、連結部材80を締結部材10から解放することで歪み検出装置1における締結部材10を除いた構成部品とできる。そして、当該構成部品を他の孔部223に配置されている締結部材10に組み付けることにより、上記歪み検出装置1を新たに構成することができる。つまり、取付ベース板213と取付フランジ部221との締結状態を維持したまま歪み検出装置1を配置する孔部223を変更できる。したがって、締結部230を取り外す際、例えば、取付ベース板213と取付フランジ部221との位置関係がずれること等が抑制され、容易に歪み検出装置1を配置する孔部223を変更できる。
また、上記各実施形態では、診断を行う際にセンサ信号として電圧を用いる例について説明したが、例えば、電圧を電流に変換して異常判定を行うようにしてもよい。
さらに、上記各実施形態では、制御部2は、センサ信号が正の値である際に異常診断を行う例について説明した。つまり、上記各実施形態では、制御部2は、弾性変形部材52が圧縮された際に異常診断を行う例について説明した。しかしながら、制御部2は、センサ信号が負の値の際に異常診断を行うようにしてもよい。つまり、制御部2は、弾性変形部材52が伸張する際に異常診断を行うようにしてもよい。このような構成とする場合には、上記各実施形態における閾値の極性を適宜変更すればよい。さらに、制御部2は、センサ信号が正の値である際、および負の値である際の両方において異常診断を行うようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、センサ信号を閾値と比較することによる異常診断を説明したが、異常診断の方法は適宜変更可能である。例えば、上記各実施形態では、制御部2は、センサ信号のピーク幅を算出し、ピーク幅と所定の参照幅とを比較することによって異常診断を行うようにしてもよい。なお、この構成では、参照幅が判定パラメータに相当する。
すなわち、上記各実施形態では、締結部230が緩むと歪み検出装置1に印加される外力が大きくなる。この場合、弾性変形部材52の単位時間当たりの圧縮量および伸張量が大きくなり、センサ信号は、ピーク幅が大きくなる。したがって、図15に示されるように、制御部2は、センサ信号が参照幅DPX1より小さいピーク幅DP1の際に正常であると判定し、センサ信号が参照幅DPX1より大きいピーク幅DP2である際に異常であると判定するようにしてもよい。
また、歪み検出装置1の締結部材10が緩むと、弾性変形部材52の単位時間当たりの圧縮量および伸張量が小さくなり、センサ信号は、ピーク幅が小さくなる。したがって、制御部2は、センサ信号が参照幅DPX2より大きいピーク幅DP1の際に正常であると判定し、センサ信号が参照幅DPX2より小さいピーク幅DP3である際に異常であると判定するようにしてもよい。つまり、制御部2は、センサ信号がDPX2より大きく、DPX1より小さいピーク幅である際に正常であると判定するようにしてもよい。
さらに、上記各実施形態では、制御部2は、特に図示しないが、センサ信号の波形を参照波形と比較し、例えば、参照波形に対する全体のずれが数十%以上である場合に異常であると判断してもよい。この場合、制御部2は、正常状態における複数のセンサ信号に基づいて参照波形を形成し、センサ信号が参照波形の3σの範囲内に属している場合に正常であると判定するようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、保持装置200が被対象物を所定期間保持し続けてロッド280が移動しない場合には、センサ部50では、弾性変形部材52と搭載部材20との温度差が無くなる。このため、センサ部50から出力されるセンサ信号が0となる。そして、この状態で被対象物が滑り落ちたり等すると、歪み検出装置1に影響する外力が変化するため、センサ信号は、0と異なる値となる。したがって、制御部2は、保持装置200が被対象物を保持してセンサ信号が0となった後は、センサ信号が0であるか否かを判定することにより、保持装置200が適切に被対象物を保持し続けているか否かの判定を行うようにしてもよい。
なお、この場合は、センサ信号が0であるか否かを判定するため、0が判定パラメータとなる。但し、保持装置200が適切に被対象物を保持し続けていたとしても、微小な大きさのセンサ信号が出力され得る。このため、制御部2は、0近傍の範囲を閾値として設定し、センサ信号が当該範囲内を超えているか否かを判定することにより、被対象物が適切に保持され続けているか否かを判定することが好ましい。これによれば、保持装置200が被対象物を保持している際のセンサ信号が0となるため、異常判定の感度の向上を図ることができる。
また、上記第第1、第3実施形態において、センサ部50は、搭載部材20側から弾性変形部材52および熱流束センサ51が順に配置されて構成されていてもよい。但し、熱流束センサ51は、弾性変形部材52の変形に起因して発生する熱流束に応じたセンサ信号を出力する。この場合、熱流束は、弾性変形部材52と熱流束センサ51を挟んで反対側に位置する部材の温度差によって決定される。このため、弾性変形部材52と熱流束センサ51を挟んで反対側に位置する部材は、外部温度の影響によって温度が急峻に変化し難い部材であることが好ましく、熱容量が大きい部材であることが好ましい。本実施形態では、搭載部材20の方が当て部材60よりも体積が大きく、熱容量が大きくなる。したがって、センサ部50は、搭載部材20側から熱流束センサ51および弾性変形部材52が順に配置された構成とされることが好ましい。同様に、上記第2実施形態においては、センサ部50は、搭載部材20側から弾性変形部材52および熱流束センサ部51が順に配置されていてもよいが、搭載部材20側から熱流束センサ部51および弾性変形部材52が順に配置されることが好ましい。
また、上記第2実施形態において、第1熱流束センサ51aおよび第2熱流束センサ51bは、一体化されていてもよい。つまり、第1熱流束センサ51aおよび第2熱流束センサ51bは、1つの熱流束センサを用意し、一面110aが対向するように折り曲げられることで構成されていてもよい。
そして、上記第2実施形態において、第1熱流束センサ51aおよび第2熱流束センサ51bは、互いの他面120aが対向するように配置されていてもよい。この構成では、歪み検出装置1に外力が印加された場合にはセンサ信号が負の値となり、歪み検出装置1に印加されていた外力が解放された場合にはセンサ信号が正の値となる。このため、上記第2実施形態では、適宜閾値の極性を変更すればよい。
さらに、上記第2実施形態において、第1熱流束センサ51aと第2熱流束センサ51bとは、直列に接続されていなくてもよい。つまり、上記第2実施形態では、第1熱流束センサ51aおよび第2熱流束センサ51bは、それぞれ制御部2に対して並列に接続されていてもよい。この場合、制御部2は、例えば、第1センサ信号および第2センサ信号との和を演算してセンサ信号とし、当該センサ信号を用いて上記診断を行うようにすればよい。
また、上記第2実施形態において、第1熱流束センサ51aと第2熱流束センサ51bとを直列に接続しない場合には、次のようにしてもよい。すなわち、例えば、第1熱流束センサ51aと第2熱流束センサ51bとは、第1熱流束センサ51aの一面110aと第2熱流束センサ51bの他面120aとが対向するように配置されていてもよい。つまり、第1熱流束センサ51aおよび第2熱流束センサ51bは、それぞれの一面110aが同じ側に向けられて配置されていてもよい。この場合、制御部2は、例えば、第1センサ信号および第2センサ信号の差を演算してセンサ信号とし、当該センサ信号を用いて上記診断を行うようにすればよい。
そして、上記各実施形態を適宜組み合わせてもよい。例えば、上記第2実施形態を上記第3実施形態に組み合わせ、センサ部50は、第1熱流束センサ51a、第2熱流束センサ51b、熱緩衝体53を有する構成としてもよい。
(まとめ)
上述の実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、締結部材一体側歪み検出装置は、第1被締結部材と第2被締結部材とが締結されて構成される締結装置の歪みを検出するものである。そして、締結部材一体型歪み検出装置は、一方向に沿って延設された軸部を有し、軸部が、第1被締結部材のうちの第2被締結部材側と反対側の一面から第2被締結部材に渡って形成された孔部に配置されると共に第2被締結部材に固定されることにより、第1被締結部材と第2被締結部材とを締結する締結部材を備えている。締結部材一体型歪み検出装置は、締結部材に組み付けられ、締結装置に発生する歪みに応じたセンサ信号を出力するセンサ部を備えている。そして、センサ部は、第1被締結部材と第2被締結部材との締結状態に応じて変形し、圧縮した際に発熱すると共に伸張した際に吸熱する弾性変形部材と、弾性変形部材の変形に応じて発生する熱流束に基づいてセンサ信号を出力する熱流束センサ部とが積層されて構成されている。
また、第2の観点によれば、熱流束センサ部は、一面と一面と反対側の他面を有し、一面と他面との間を通過する熱流束に応じたセンサ信号を出力する2つの熱流束センサと、2つの熱流束センサの間に配置され、所定の熱容量を有する熱緩衝体とを有している。そして、センサ部は、熱流束センサ部と弾性変形部材とが2つの熱流束センサと熱緩衝体との積層方向に沿って積層されている。
これによれば、センサ部は、2つの熱流束センサと、2つの熱流束センサとの間に配置される熱緩衝体を有する構成とされている。つまり、2つの熱流束センサは、近接して配置されている。このため、2つの熱流束センサは、外部温度の影響をほぼ等しく受け、各熱流束センサから出力されるセンサ信号は、外部温度の影響をほぼ等しく含んだ信号となる。したがって、2つの熱流束センサのセンサ信号を比較することにより、外部温度の影響をほぼキャンセルすることができる。
また、2つの熱流束センサの間に熱緩衝体が配置されており、熱流束センサ部と弾性変形部材とは、2つの熱流束センサと熱緩衝体との積層方向に沿って積層されている。このため、弾性変形部材の変形に起因する熱流束は、一方の熱流束センサを通過するが、熱緩衝体によって他方の熱流束センサを通過し難くなっている。したがって、一方の熱流束センサは、弾性変形部材の変形に応じて発生する熱流束に基づいたセンサ信号を出力し、他方の熱流束センサは、弾性変形部材の変形に応じて発生する熱流束に基づいたセンサ信号を出力し難くなる。これにより、2つの熱流束センサのセンサ信号を比較することで、外部温度の影響をほぼキャンセルしつつ、弾性変形部材の変形に応じたセンサ信号を得ることができる。
第3の観点によれば、締結部材は、軸部内に軸部の延設方向に沿って挿入孔が形成されている。また、締結部材一体型歪み検出装置は、一面および他面を有し、一面が締結部材側に向けられた状態で配置され、挿入孔と対応する位置に一面と他面との間を貫通する貫通孔が形成された搭載部材を備えている。締結部材一体型歪み検出装置は、一面および他面を有し、搭載部材における他面側に配置され、挿入孔と対応する位置に一面と他面との間を貫通する貫通孔が形成された保持部材を備えている。さらに、締結部材一体型歪み検出装置は、一方向に沿って延設された軸部を有する連結部材を備えている。そして、連結部材は、軸部が搭載部材に形成された貫通孔および保持部材に形成された貫通孔を通じて締結部材の挿入孔に挿入され、締結部材のうちの第2被締結部材と固定されている部分に固定されると共に、保持部材と連結されている。また、センサ部は、搭載部材と保持部材との間に配置されている。そして、締結部材一体型歪み検出装置は、締結装置が歪んだ際、搭載部材が締結装置の歪みに応じて変位することによって弾性変形部材が変形する。このような構成とすることにより、締結部材とセンサ部とが一体化され、締結装置の歪みに応じたセンサ信号が出力される締結部材一体型歪み検出装置が構成される。
第4の観点によれば、締結部材は、軸部と共に、軸部の延設方向における一端側に備えられ、軸部が孔部に備えられた際に第1被締結部材の一面と当接する頭部を有している。挿入孔は、頭部から軸部に渡って形成されている。搭載部材は、一面が頭部と当接している。そして、締結部材一体型歪み検出装置は、締結装置が歪んだ際、頭部が締結装置の歪みに応じて変位することにより、頭部と当接する搭載部材が頭部の変位に応じて変位することで弾性変形部材が変形する。このような構成とすることにより、締結装置の変位に応じて弾性変形部材が変位する構成を実現できる。
第5の観点によれば、保持部材には、弾性変形部材の圧縮量を調整する調整部材が備えられている。これによれば、締結部材一体型歪み検出装置を締結装置に配置した後にも、容易に弾性変形部材の圧縮量を調整することができる。つまり、感度の調整を容易に行うことができる。
第6の観点によれば、搭載部材は、締結部材の軸部が孔部に備えられた際、貫通孔内に連結部材の一部を収容しつつ、一面が第1被締結部材の一面に当接している。センサ部は、弾性変形部材と熱流束センサ部との積層方向に沿って貫通する貫通孔が形成されている。そして、連結部材は、搭載部材に形成された貫通孔、センサ部に形成された貫通孔、および保持部材に形成された貫通孔を通じて締結部材の挿入孔に挿入され、かつ保持部材を搭載部材側に押圧することで弾性変形部材を圧縮している。締結部材一体型歪み検出装置は、締結装置が歪んだ際、搭載部材が締結装置の歪みに応じて変位することによって弾性変形部材が変形する。
これによれば、センサ部を貫通するように連結部材が配置されている。このため、センサ部を貫通するように連結部材を配置しない場合と比較して、連結部材の軸部における延設方向と交差する方向に平面形状が大型化することを抑制できる。
第7の観点によれば、連結部材は、軸部のうちの第2被締結部材に固定される部分の固定具合が調整されることにより、弾性変形部材の圧縮量を調整する。これによれば、弾性変形部材の圧縮量を調整する部材を別に用意する場合と比較して、部品点数の削減を図ることができる。
第8の観点によれば、第1被締結部材と第2被締結部材とが締結された締結装置の締結状態を診断する診断装置は、上記締結部材一体型歪み検出装置と、センサ信号に基づいて締結装置の締結状態を診断する制御部とを備えている。締結部材一体型歪み検出装置は、締結部材の軸部が締結装置に形成された孔部に配置されている。そして、制御部は、締結部材一体型歪み検出装置から出力されるセンサ信号と、所定の判定パラ―メータとを比較することによって締結装置の締結状態の診断を含む異常診断を実行する。
10 締結部材
12 軸部
50 センサ部
51 熱流束センサ部
52 弾性変形体
200 保持装置(締結装置)
210 取付ベース部(第1被締結部材)
220 ロボットベース部(第2被締結部材)
223 孔部

Claims (8)

  1. 第1被締結部材(210)と第2被締結部材(220)とが締結されて構成される締結装置(200)の歪みを検出する締結部材一体型歪み検出装置であって、
    一方向に沿って延設された軸部(12)を有し、前記軸部が、前記第1被締結部材のうちの前記第2被締結部材側と反対側の一面(221a)から前記第2被締結部材に渡って形成された孔部(223)に配置されると共に前記第2被締結部材に固定されることにより、前記第1被締結部材と前記第2被締結部材とを締結する締結部材(10)と、
    前記締結部材に組み付けられ、前記締結装置に発生する歪みに応じたセンサ信号を出力するセンサ部(50)と、を備え、
    前記センサ部は、前記第1被締結部材と前記第2被締結部材との締結状態に応じて変形し、圧縮した際に発熱すると共に伸張した際に吸熱する弾性変形部材(52)と、前記弾性変形部材の変形に応じて発生する熱流束に基づいて前記センサ信号を出力する熱流束センサ部(51)とが積層されて構成されている締結部材一体型歪み検出装置。
  2. 前記熱流束センサ部は、
    一面(110a)と前記一面と反対側の他面(120a)を有し、前記一面と前記他面との間を通過する熱流束に応じたセンサ信号を出力する2つの熱流束センサ(51a、51b)と、
    前記2つの熱流束センサの間に配置され、所定の熱容量を有する熱緩衝体(12)と、を有し、
    前記センサ部は、前記熱流束センサ部と前記弾性変形部材とが前記2つの熱流束センサと前記熱緩衝体との積層方向に沿って積層されている請求項1に記載の締結部材一体型歪み検出装置。
  3. 前記締結部材は、前記軸部内に前記軸部の延設方向に沿って挿入孔(13)が形成されており、
    一面(20a)および他面(20b)を有し、前記一面が前記締結部材側に向けられた状態で配置され、前記挿入孔と対応する位置に前記一面と前記他面との間を貫通する貫通孔(21)が形成された搭載部材(20)と、
    一面(30a)および他面(30b)を有し、前記搭載部材における他面側に配置され、前記挿入孔と対応する位置に前記一面と前記他面との間を貫通する貫通孔(34)が形成された保持部材(30)と、
    一方向に沿って延設された軸部(82)を有し、前記軸部が前記搭載部材に形成された貫通孔および前記保持部材に形成された貫通孔を通じて前記締結部材の挿入孔に挿入され、前記締結部材のうちの前記第2被締結部材と固定されている部分に固定されると共に、前記保持部材と連結される連結部材(80)と、を備え、
    前記センサ部は、前記搭載部材と前記保持部材との間に配置されており、
    前記締結装置が歪んだ際、前記搭載部材が前記締結装置の歪みに応じて変位することによって前記弾性変形部材が変形する請求項1または2に記載の締結部材一体型歪み検出装置。
  4. 前記締結部材は、前記軸部と共に、前記軸部の延設方向における一端側に備えられ、前記軸部が前記孔部に備えられた際に前記第1被締結部材の一面と当接する頭部(11)を有し、
    前記挿入孔は、前記頭部から前記軸部に渡って形成されており、
    前記搭載部材は、前記一面が前記頭部と当接しており、
    前記締結装置が歪んだ際、前記頭部が前記締結装置の歪みに応じて変位することにより、前記頭部と当接する前記搭載部材が前記頭部の変位に応じて変位することで前記弾性変形部材が変形する請求項3に記載の締結部材一体型歪み検出装置。
  5. 前記保持部材には、前記弾性変形部材の圧縮量を調整する調整部材(70)が備えられている請求項4に記載の締結部材一体型歪み検出装置。
  6. 前記搭載部材は、前記締結部材の軸部が前記孔部に備えられた際、前記貫通孔内に前記連結部材の一部を収容しつつ、前記一面が前記第1被締結部材の一面に当接し、
    前記センサ部は、前記弾性変形部材と前記熱流束センサ部との積層方向に沿って貫通する貫通孔(53)が形成されており、
    前記連結部材は、前記搭載部材に形成された貫通孔、前記センサ部に形成された貫通孔、および前記保持部材に形成された貫通孔を通じて前記締結部材の挿入孔に挿入され、かつ前記保持部材を前記搭載部材側に押圧することで前記弾性変形部材を圧縮しており、
    前記締結装置が歪んだ際、前記搭載部材が前記締結装置の歪みに応じて変位することによって前記弾性変形部材が変形する請求項3に記載の締結部材一体型歪み検出装置。
  7. 前記連結部材は、前記軸部のうちの前記第2被締結部材に固定される部分の固定具合が調整されることにより、前記弾性変形部材の圧縮量を調整する請求項6に記載の締結部材一体型歪み検出装置。
  8. 第1被締結部材(210)と第2被締結部材(220)とが締結された締結装置(200)の締結状態を診断する診断装置であって、
    請求項1ないし7のいずれか1つに記載の締結部材一体型歪み検出装置と、
    前記センサ信号に基づいて前記締結装置の締結状態を診断する制御部(2)と、を備え、
    前記締結部材一体型歪み検出装置は、前記締結部材の軸部が前記締結装置に形成された前記孔部に配置されており、
    前記制御部は、前記締結部材一体型歪み検出装置から出力される前記センサ信号と、所定の判定パラ―メータ(Va、Vb、DPX1、DPX2)とを比較することによって前記締結装置の前記締結状態の診断を含む異常診断を実行する診断装置。
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