JP2019116637A - 軽油組成物およびその原料油 - Google Patents

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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

【課題】分解系軽油留分を原料油として用いた、酸化安定性に優れる軽油組成物、およびその製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】全芳香族分を20.0容量%以上、二環芳香族分を1.0容量%以上、三環以上芳香族分を0.2容量%以上、ナフテノベンゼン類を18.0質量%以下、及び硫黄分を10質量ppm以下含み、密度(15℃)が0.8200g/cm3以上、及びASTM色が0.2以上である軽油組成物であって、分解系軽油留分を含む下記原料油を水素化脱硫して得られる軽油組成物である。原料油:全芳香族分を25.0容量%以上、全ナフテン分を15.0質量%以上、二環ナフテン分を4.0質量%以上、三環ナフテン分を1.0質量%以上、及び硫黄分を0.50質量%以上含み、90%留出温度が340.0℃以上である。【選択図】なし

Description

本発明は、ディーゼルエンジン等に使用される軽油組成物およびその製造方法に関するものである。
一般的にガソリン、軽油、灯油などの白油と称される石油製品は、重質油分からなる重油よりも需要が多く、昨今産業用重油の天然ガスへの転換などにより、この傾向が顕著となりつつある。石油製品は連産品と呼ばれるように、白油を製造する過程で重油成分も生産されるので、白油を増産するために、重質油分を分解して白油基材とする処理(アップグレーディングプロセス)が一般的に行われている。しかしながら、重質油分を分解して得られる白油基材には、必要な規格を満たしていないものや、規格を満たしていても実用性能上の問題があるものもあり、製品とするためには使用が制限されているものもある。重質油分解装置から得られる分解系軽油留分もその一つであり、軽油の基材として用いるためには、酸化安定性に問題がある。
軽油の酸化安定性は、使用状態や実用性能に影響を及ぼす重要な性状の一つであり、これまでに、軽油の酸化安定性の向上を図るための、多くの提案がなされている。そして、酸化安定性の向上が図られた軽油において、分解系軽油留分を脱硫処理して得られた脱硫軽油を基材に含むものも開示されている。
例えば、特開2008−144156号公報には、主としてスチレン類化合物やジエン類化合物の含有量を所定の範囲に制御することで酸化安定性の向上が図られた軽油組成物であって、分解系軽油留分を脱硫処理して得られる脱硫軽油を基材として含むものが開示されている。
また、特開2013−203752号公報には、主としてベンゾアントラセン類の含有量を所定の範囲に制御することで酸化安定性の向上が図られた軽油組成物であって、分解系軽油留分を脱硫処理して得られる脱硫軽油を基材として含むものが開示されている。
特開2008−144156号公報 特開2013−203752号公報
しかしながら、分解系軽油留分は、上述の通り、軽油の基材として用いるためには、酸化安定性に課題がある。一方、ディーゼル車においては、排ガス規制強化の影響を受け、エンジン燃焼筒内への噴射圧が年々高まり、燃料噴射ポンプやインジェクター内の燃料は高圧・高温化にさらされることとなり、より一層、酸化安定性に優れた軽油組成物の提供が望まれている。そこで、本発明は、分解系軽油留分を原料油として用いた、酸化安定性に優れる軽油組成物、およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、全芳香族分を20.0容量%以上、二環芳香族分を1.0容量%以上、三環以上芳香族分を0.2容量%以上、ナフテノベンゼン類を18.0質量%以下、及び硫黄分を10質量ppm以下含み、密度(15℃)が0.8200g/cm以上、及びASTM色が0.2以上である軽油組成物であって、分解系軽油留分を含む下記原料油を水素化脱硫して得られる軽油組成物である。
原料油:全芳香族分を25.0容量%以上、全ナフテン分を15.0質量%以上、二環ナフテン分を4.0質量%以上、三環ナフテン分を1.0質量%以上、及び硫黄分を0.50質量%以上含み、90%留出温度が340.0℃以上である。
また、本発明は、全芳香族分を20.0容量%以上、二環芳香族分を1.0容量%以上、三環以上芳香族分を0.2容量%以上、ナフテノベンゼン類を18.0質量%以下、及び硫黄分を10質量ppm以下含み、密度(15℃)が0.8200g/cm以上、及びASTM色が0.2以上である軽油組成物の製造方法であって、分解系軽油留分を含む下記原料油を水素化脱硫する軽油組成物の製造方法である。
原料油:全芳香族分を25.0容量%以上、全ナフテン分を15.0質量%以上、二環ナフテン分を4.0質量%以上、三環ナフテン分を1.0質量%以上、及び硫黄分を0.50質量%以上含み、90%留出温度が340.0℃以上である。
本発明によれば、分解系軽油留分を原料油として用いた、酸化安定性に優れる軽油組成物、およびその製造方法を提供することができる。
脱硫装置の出口温度と脱硫軽油の多環芳香族および硫黄の含有量の相関を示す概念図である。
本発明に用いられる原料油は、全芳香族分が25.0容量%以上であり、25.0〜35.0容量%であることが好ましく、25.0〜30.0容量%であることがより好ましい。芳香族分が少ないと、発熱反応が充分でなく脱硫後の酸化安定性が不足することがあり、多すぎると脱硫後のセタン指数が低く、低温時の着火時不良などの不具合を起こすことがある。芳香族分については、例えば、一環芳香族分は、16.0〜22.0容量%、二環芳香族分は、5.0〜10.0容量%、三環以上芳香族分は、1.0〜4.0容量%とすることができる。
原料油の全ナフテン分含有量は、15.0質量%以上であり、好ましくは15.0〜25.0質量%、より好ましくは17.0〜25.0質量%、さらに好ましくは21.0〜25.0質量%である。一環ナフテン分含有量は、例えば、10.0〜17.0質量%である。二環ナフテン分含有量は4.0質量%以上であり、好ましくは5.0〜7.0質量%である。三環ナフテン分含有量は1.0質量%以上であり、好ましくは1.5〜2.5質量%である。ナフテン分含有量が少ないと、脱硫後の軽油の酸化安定性が悪くなり、多すぎると脱硫後のセタン指数が低くなり、低温時の着火不良などの原因となることがある。
原料油の硫黄分は0.50質量%以上であり、0.50〜1.60質量%であることが好ましく、0.80〜1.50質量%であることがより好ましく、1.00〜1.50質量%であることがさらに好ましい。硫黄分が多い程発熱反応が起こりやすく所望の酸化安定性を有した軽油が得られやすいが、高すぎると触媒寿命の低下、反応塔および配管などの材質の影響など脱硫装置面での不具合が懸念される。
原料油の10%留出温度は、例えば、210.0〜270.0℃、50%留出温度は、例えば、280.0〜310.0℃である。90%留出温度は、340.0℃以上であり、340.0〜380.0℃であることが好ましく、340.0〜370.0℃であることがより好ましく、350.0〜370.0℃であることがさらに好ましい。90%留出温度が高いほど、所望の硫黄分10質量ppmを達成するために反応温度を高くすることとなり、酸化安定性の良好な軽油が得られやすいが、高すぎると原料油中にワックスが多くなり、所望の流動点や目詰まり点値が得づらくなる。
原料油の密度(15℃)は、0.8400〜0.8600g/cmと例えばすることができる。動粘度は4.0〜6.0mm/s、流動点は+2.5℃以下、目詰まり点は+5℃以下と例えばすることができる。
本発明に用いられる原料油は、分解系軽油留分と、その他の軽油基材(以下、原料油基材とする)とを混合して調製することができる。
分解系軽油留分としては、直接脱硫装置から得られる直脱軽油(以下、RGOという)、間接脱硫装置から得られる間脱軽油、流動接触分解装置から得られるライトサイクルオイル(以下、LCOという)、および熱分解装置から得られる熱分解軽油など重油のアップグレーディングプロセスから留出する軽油留分などが挙げられる。分解軽油留分としては、脱硫後の軽油の酸化安定性の観点からはRGOが好ましい。
RGOは、全芳香族分が、好ましくは25.0容量%以上、より好ましくは25.0〜40.0容量%であり、30.0〜40.0容量%がさらに好ましい。全芳香族分が少ないと、発熱反応が起こりにくくなり脱硫後の軽油の酸化安定性が悪くなることがあり、多いと脱硫後の軽油のセタン指数が低くなり、着火不良などの不具合を起こすことがある。一環芳香族分は20.0〜35.0容量%、二環芳香族分は2.5〜4.5容量%、三環以上芳香族分は1.0〜2.0容量%と例えばすることができる。全ナフテン分は15.0質量%以上、二環ナフテン分は4.0質量%以上、三環ナフテン分は1.0質量%以上であるのが好ましい。一環ナフテン分は14.0〜20.0質量%と例えばすることができる。ナフテン分が少ないと、酸化安定性が悪くなることがあり、多いとセタン指数が低くなり、着火不良などの不具合を起こすことがある。硫黄分は0.01質量%以上であることが好ましい。
RGOは、10%留出温度が210.0〜240.0℃、50%留出温度が280.0〜320.0℃と例えばすることができる。90%留出温度は、380℃以下であることが好ましく、370℃以下であることがより好ましい。90%留出温度が高すぎると、ワックス量が増加し、低温時フィルター目詰まりを起こすことがある。密度(15℃)は、0.8700g/cm以下であることが好ましい。密度が高すぎると、排ガス中の粒子状物質を増加させることがある。動粘度は3.0〜7.0mm/s、流動点は2.5℃以下、目詰まり点は+5℃以下と例えばすることができる。
LCOは、全芳香族分が、好ましくは60.0容量%以上、より好ましくは65〜80容量%、さらに好ましくは70〜80容量%である。全芳香族分が少ないと、発熱反応が小さく、脱硫後の酸化安定性が悪くなることがあり、多いと脱硫後のセタン指数が低くなり、着火不良を起こすことがある。一環芳香族分は15.0〜30.0容量%、二環芳香族分は20.0〜40.0容量%、三環以上芳香族分は5.0〜20.0容量%と例えばすることができる。全ナフテン分は15.0質量%以上、二環ナフテン分は3.0質量%以上、三環ナフテン分は1.0質量%以上であるのが好ましい。一環ナフテン分は12.0〜17.0質量%と例えばすることができる。ナフテン分が少ないと、脱硫後の酸化安定性が不充分となることがあり、多いとセタン指数が低くなり、着火不良などの不具合を起こすことがある。硫黄分は、0.07質量%以上であることが好ましい。
LCOは、10%留出温度が210.0〜230.0℃、50%留出温度が250.0〜280.0℃と例えばすることができる。90%留出温度は370.0℃以下であることが好ましい。90%留出温度が高すぎると、ワックス量が多くなり、冬季にフィルター目詰まりなどの不具合を起こすことがある。密度(15℃)は、0.9800g/cm以下であることが好ましく、0.9200〜0.9500g/cmであることがより好ましい。密度が低すぎると脱硫後の酸化安定性が低くなることがあり、高すぎると、セタン指数が低くなり着火不良を起こすことがある。動粘度は2.0〜4.0mm/s、流動点は−15〜−35℃、目詰まり点は−5〜−20℃と例えばすることができる。
原料油中、分解軽油留分は、1〜35容量%であることが好ましく、5〜30容量%であることがより好ましい。分解軽油留分が多すぎると、製品のセタン指数が低くなることがあり、少なすぎると反応塔出口温度が低くなり所望とする酸化安定性を有する軽油組成物が得られなくなることがある。分解軽油留分がRGOであるときは、原料油中に5〜30容量%であることが好ましく、15〜30容量%であることがより好ましく、25〜30容量%であることがさらに好ましい。RGOが多すぎると、製品のセタン指数が低くとなることがあり、少なすぎると所望とする酸化安定性を有する軽油組成物が得られなくとなることがある。分解軽油留分がLCOであるときは、原料油中に1〜10容量%であることが好ましく、5〜10容量%であることがより好ましい。LCOが多すぎると、製品のセタン指数が低くとなることがあり、少なすぎると反応塔出口温度が低くなり所望とする酸化安定性を有する軽油組成物が得られなくとなることがある。
原料油基材としては、常圧蒸留装置から得られる軽油留分(以下、直留軽油とする)が挙げられる。
本発明においては、上記原料油を水素化脱硫して軽油組成物を得る。得られる軽油組成物は、全芳香族分が20.0容量%以上、好ましくは21.0〜25.0容量%である。一環芳香族分は、例えば18.0〜22.0容量%である。二環芳香族分は、1.0容量%以上、好ましくは2.0〜3.0容量%である。三環以上芳香族分は、0.2容量%以上、好ましくは0.5〜1.2容量%である。芳香族分が少ないと燃料噴射系のシール材を収縮し、燃料にじみを起こすることがあり、多いと排気ガス中の黒煙が増加することがある。
得られる軽油組成物は、ナフテノベンゼン類が18.0質量%以下、好ましくは13.0〜16.5質量%、より好ましくは13.0〜15.0質量%である。ナフテノベンゼン類が少ないと、燃料供給系のシール材を収縮し燃料にじみを起こすことがあり、多いと酸化安定性が悪くなることがある。一環ナフテノベンゼン類は、好ましくは15.0質量%以下、より好ましくは9.0〜13.0質量%、さらに好ましくは9.0〜12.0質量%、特に好ましくは9.0〜11.0質量%である。一環ナフテノベンゼン類が少ないと、燃料供給系のシール材を収縮し燃料にじみを起こすことがあり、多いと酸化安定性が悪くなることがある。二環ナフテノベンゼン類は、好ましくは5.0質量%以下、より好ましくは1.0〜4.0質量%、さらに好ましくは1.0〜3.0質量%である。二環ナフテノベンゼン類が多すぎると、酸化安定性が悪くなる傾向にあり好ましくない。硫黄分は、10質量ppm以下である。
なお、本発明において、一環ナフテノベンゼン類とは、ナフテノベンゼン及びそれにアルキル基を有するものを含み、例えば、インダン、及びテトラリンが挙げられる。二環ナフテノベンゼン類とは、二環ナフテノベンゼン及びそれにアルキル基を有するものを含み、例えば、オクタヒドロアントラセン、及びアルキルオクタヒドロアントラセンが挙げられる。ナフテノベンゼン類は、一環ナフテノベンゼン類、二環ナフテノベンゼン類、さらに多環ナフテノベンゼン類を含む。
ASTM色は、0.2以上であり、好ましくは0.5以上、より好ましくは1.0〜2.0である。ASTM色は小さすぎると酸化安定性が悪くなり、また大きすぎると排ガス中の黒煙が増加し好ましくない。密度(15℃)は、0.8200g/cm以上であり、好ましくは0.8200〜0.8600g/cmである。10%留出温度は220.0〜250.0℃、50%留出温度は270.0〜300.0℃、90%留出温度は330.0〜360.0℃と例えばすることができる。動粘度は2.5〜5.5mm/s、流動点は2.5℃以下、目詰まり点は+1℃以下、セタン指数は、好ましくは45〜60、より好ましくは50〜60、さらに好ましくは55〜58である。セタン指数が大きすぎると排ガス中の未燃炭化水素が増加する場合があり、小さすぎると始動不良を起こす場合がある。
本発明に係る軽油組成物は、酸化安定性に優れている。酸化安定性は、例えば、PetroOXY法による誘導期間によって表すことができ、本発明に係る軽油組成物においては、好ましくは70分以上、より好ましくは90分以上、さらに好ましくは125分以上、特に好ましくは140分以上である。
前述の原料油を用いて水素化脱硫することにより、酸化安定性が優れた上記の軽油組成物が得られる。脱硫装置リアクターの反応温度および原料油の硫黄分や芳香族含有量を適正に制御することにより、特に酸化安定性に優れた軽油組成物が得られる。水素化脱硫は、上記のような軽油組成物が得られるような条件で行われる。例えば、以下のように水素化脱硫を行うことができる。
水素化脱硫は、コバルトモリブデン系やニッケルモリブデン系など公知の触媒を使用した脱硫装置を用いることができる。脱硫処理条件は、得られる脱硫軽油の硫黄分が10massppm以下となるように適宜調整すればよいが、装置出口温度は、多環ナフテンの脱水素反応が支配的となる領域とする。
脱硫装置の反応装置内では、脱硫反応と同時に脱芳香族反応が起こり、2環以上の多環芳香族も脱硫反応の進行とともに減少する。ところが、脱硫反応と脱芳香族反応は発熱反応なので、脱硫反応塔の出口温度は入り口温度より高くなる。そのため、ある温度を境に、ナフテンの脱水素反応が支配的となる場合は、温度上昇に伴い多環芳香族の含有量が増加する傾向にある。
すなわち、装置出口温度は、装置出口温度が所定値(図1における温度T0)以下の場合(図1における温度T0よりも左側の領域)は、装置内において多環芳香族の脱水素反応が支配的となる。そのため、温度上昇に伴って反応が進み、多環芳香族含有量は減少する。一方、装置出口温度が所定値T0より大きくなる場合は、装置内において2環以上の多環ナフテンの脱水反応が支配的となり、温度上昇に伴って反応が進み、脱硫軽油の多環芳香族含有量は増加する。
なお、図1の多環芳香族と硫黄分の含有量を示すグラフは、理解を容易にするものであり、正確なものではない。
装置出口温度が、装置内において多環ナフテンの脱水素反応が支配的となる領域となるように調整することと原料油中のナフテン類の量を適正にすることで、脱硫軽油の多環芳香族含有量を高めかつナフテノベンゼン量を減少させ、酸化安定性の向上を図ることができる。水素化脱硫する原料油が上記所定の性状であると、特に酸化安定性を高めることができる。
装置出口温度は、装置で使用されている触媒の種類に応じて、液空間速度、反応塔出口水素分圧、水素オイル比を適宜調整し、適正な反応塔出口温度とすることで、所望の範囲に収めることができる。例えば触媒としては市販のCoMo系またはNiMo系脱硫触媒を使い、液空間速度0.4〜1.5h−1、反応塔出口水素分圧3.5〜6.2MPa、水素オイル比100〜300NL/Lとすることができる。
多環ナフテンの脱水素反応が支配的となる領域(温度)は、例えば、次のように決定することができる。硫黄分を下げるために反応温度を上げていくと、2環以上の多環芳香族分も減少するが、ある点を境に多環芳香族分が増加する温度が存在する。多環芳香族分が下限となる温度(T0)は水素分圧・触媒活性・水素オイル比など一般的な脱硫装置の装置・運転条件および原料油の性状により異なるが、この温度は得られる軽油組成物の芳香族を測定(例えばJPI法)し、多環芳香族分と反応塔出口温度を測定して決定することができる。多環ナフテンの脱水素反応が支配的となる領域(温度)は、T0℃〜T0+40℃の範囲内から選ばれることが好ましく、T0℃〜T0+20℃の範囲内から選ばれることがより好ましい。この範囲内から任意の範囲、即ち上限下限を決めて多環ナフテンの脱水素反応が支配的となる領域(温度)とすることができる。支配的となる領域(温度)が低すぎると所望の酸化安定性が得られづらくなり、高すぎると多環芳香族が増加し排ガス性状が悪化することがある。
本発明において、軽油組成物は、製品軽油であってもよいし、製品軽油を構成する基材であってもよい。したがって、本発明に係る軽油組成物を製品としてそのまま用いることもできるし、基材として用いることもできる。
本発明に係る軽油組成物をそのまま製品とする場合、基材とする場合、いずれの場合でも、添加剤を混合してもよい。基材として用いる場合は、例えば、1種または2種以上の灯油基材、または1種または2種以上の軽油基材と混合することができる。
灯油基材としては、例えば、原油を常圧蒸留して得られる灯油留分およびそれを脱硫した脱硫灯油を用いることができる。また常圧蒸留装置から得られる灯油留分と分解灯油を適切な割合で混合、脱硫処理して得られた硫黄分10質量ppm以下の灯油基材も用いることができる。なお、分解灯油とは、流動接触分解装置から得られる灯油留分や熱分解装置から得られる灯油留分などの重油のアップグレーディングプロセスから留出する灯油留分をいい、近年の社会的要請に従えば、それの混合比率はできるだけ高くすることが好ましい。
また、軽油基材としては、例えば、一酸化炭素と水からフィッシャートロップシュ反応を利用してパラフィン化合物が製造されたGTL軽油などが挙げられる。
添加剤としては、酸化防止剤、潤滑性向上剤、および低温流動性向上剤などが挙げられる。酸化防止剤としては、市販品が挙げられる。潤滑性向上剤としては、脂肪酸を主成分とする酸系およびグリセリンモノ脂肪酸エステルを主成分とするエステル系などの市販品が挙げられる。これらの化合物は単独で、または2種以上を組み合わせて使用できる。潤滑性向上剤に用いられる脂肪酸としては、炭素数が12〜22程度、好ましくは炭素数が18程度の不飽和脂肪酸、即ちオレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の混合物を主成分とするのが好ましい。低温流動性向上剤としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アルキルアクリレート共重合体、アルケニルコハク酸アミド、塩素化ポリエチレン、およびポリアルキルアクリレートなどの市販品が挙げられる。
≪原料油の調製≫
分解系軽油留分として、RGOおよびLCOを、それに混合する原料油基材として原油種及び硫黄分など性状が異なる軽油留分1(LGO1)および軽油留分2(LGO2)を用いた。これらの性状等を表1に示す。RGO、LCO、LGO1およびLGO2を表2に記載の容量割合で混合して、原料油1〜4を得た。原料油1〜4の性状を表2に示す。なお、全ての性状等は、下記のようにして求めた。
組成:
(芳香族分)
JPI−5S−49−97「石油製品−炭化水素タイプ試験方法−高速液体クロマトグラフ法」により測定される1環芳香族分と2環芳香族分と3環以上芳香族炭化水素分。これらの総和を全芳香族分とした。
(ナフテン分,ナフテノベンゼン類)
Agilent Technologies社製HP−6890Nガスクロマトグラムを接続したJEOL社製JMS−T100GC飛行時間型質量分析計を用い、FI−MS測定し、測定したデータをノルマルパラフィン標準試料を用いて求めたイオン強度(%)と濃度(質量%)補正グラフを用いて補正後、全体の強度を100質量%として各質量比(%)を求めた。分析条件は以下の通りである。
GCカラム: FS、Deactivated (0.250mm×5m, Agilent technologies)
カラム温度条件:300℃(7分)
試料気化室条件:300℃一定
MS検出器部:300℃
硫黄分:
JIS K 2541−4「原油及び石油製品−硫黄分試験方法 第4部:放射線式励起法」により測定した。
密度(@15℃):
JIS K 2249「原油及び石油製品−密度試験方法及び密度・質量・容積換算表」により測定した。
蒸留性状:
JIS K 2254「石油製品―蒸留試験方法」により測定した。
動粘度(@30℃):
JIS K 2283「原油及び石油製品−動粘度試験方法及び粘度指数算出方法」により測定した。
流動点:
JIS K 2269「原油及び石油製品の流動点並びに石油製品曇り点試験方法」により測定した。
目詰まり点:
JIS K 2288「石油製品−軽油−目詰まり点試験方法」により測定した。
ASTM色:
JIS K 2580「石油製品−色試験方法」の刺激値換算法により測定した。色彩・濁度同時測定器COH400(日本電色株式会社製)を用いて、小数点1桁まで測定した。
セタン指数:
JIS K 2280−5「石油製品−オクタン価及びセタン価並びにセタン指数の求め方−第5部セタン指数」に従って測定した。
PetroOXY法による誘導期間(誘導期間):
酸化安定性の指標として、酸化安定性試験装置PetroOXY(Petrotest社製)を用いて、初期酸素圧力を700kPaに設定し、最大圧より圧力が10%低下するまでの経過時間を測定した。なお、本試験においては、高温での酸化安定性を評価するため試験温度は140℃とした。
(実施例1)
原料油1を市販の脱硫触媒を用い、液空間速度1.0h−1、水素分圧5.6MPa、水素オイル比150NL/Lの条件で、装置出口温度が、多環ナフテンの脱水素反応が支配的となる領域(温度)で、硫黄分が10massppm以下となるまで脱硫処理して実施例1に係る軽油組成物を得た。得られた軽油組成物の性状等を表3に示す。
(実施例2〜3)
原料油1の代わりに原料油2または3を用いた以外は実施例1と同様にして、実施例2〜3に係る軽油組成物を得た。得られた軽油組成物の性状等を表3に示す。
(比較例1)
原料油1の代わりに原料油4を用いた以外は実施例1と同様にして、比較例1に係る軽油組成物を得た。得られた軽油組成物の性状等を表3に示す。
本発明は、ディーゼルエンジン等に使用される軽油組成物およびその原料油に関するものである。
しかしながら、分解系軽油留分は、上述の通り、軽油の基材として用いるためには、酸化安定性に課題がある。一方、ディーゼル車においては、排ガス規制強化の影響を受け、エンジン燃焼筒内への噴射圧が年々高まり、燃料噴射ポンプやインジェクター内の燃料は高圧・高温化にさらされることとなり、より一層、酸化安定性に優れた軽油組成物の提供が望まれている。そこで、本発明は、分解系軽油留分を原料油として用いた、酸化安定性に優れる軽油組成物を提供することを目的とする。
本発明は、全芳香族分を20.0〜25.0容量%、二環芳香族分を1.0〜3.0容量%、三環以上芳香族分を0.2〜1.2容量%、ナフテノベンゼン類を13.0〜18.0質量%、及び硫黄分を10質量ppm以下含み、密度(15℃)が0.8200〜0.8600g/cm 及びASTM色が0.2〜2.0である軽油組成物である。
また、本発明は、全芳香族分を20.0〜25.0容量%、二環芳香族分を1.0〜3.0容量%、三環以上芳香族分を0.2〜1.2容量%、ナフテノベンゼン類を13.0〜18.0質量%、及び硫黄分を10質量ppm以下含み、密度(15℃)が0.8200〜0.8600g/cm 及びASTM色が0.2〜2.0である軽油組成物を水素化脱硫によって製造するための原料油であって、前記原料油が分解系軽油留分を含み、前記原料油が全芳香族分を25.0〜35.0容量%、全ナフテン分を15.0〜25.0質量%、二環ナフテン分を4.0〜7.0質量%、三環ナフテン分を1.0〜2.5質量%、及び硫黄分を0.50〜1.60質量%含み、90%留出温度が340.0〜380.0℃である原料油である。
本発明によれば、分解系軽油留分を原料油として用いた、酸化安定性に優れる軽油組成物を提供することができる。
本発明においては、上記原料油を水素化脱硫して軽油組成物を得る。得られる軽油組成物は、全芳香族分が20.0〜25.0容量%、好ましくは21.0〜25.0容量%である。一環芳香族分は、例えば18.0〜22.0容量%である。二環芳香族分は、1.0〜3.0容量%、好ましくは2.0〜3.0容量%である。三環以上芳香族分は、0.2〜1.2容量%、好ましくは0.5〜1.2容量%である。芳香族分が少ないと燃料噴射系のシール材を収縮し、燃料にじみを起こすることがあり、多いと排気ガス中の黒煙が増加することがある。
得られる軽油組成物は、ナフテノベンゼン類が13.0〜18.0質量%、好ましくは13.0〜16.5質量%、より好ましくは13.0〜15.0質量%である。ナフテノベンゼン類が少ないと、燃料供給系のシール材を収縮し燃料にじみを起こすことがあり、多いと酸化安定性が悪くなることがある。一環ナフテノベンゼン類は、好ましくは15.0質量%以下、より好ましくは9.0〜13.0質量%、さらに好ましくは9.0〜12.0質量%、特に好ましくは9.0〜11.0質量%である。一環ナフテノベンゼン類が少ないと、燃料供給系のシール材を収縮し燃料にじみを起こすことがあり、多いと酸化安定性が悪くなることがある。二環ナフテノベンゼン類は、好ましくは5.0質量%以下、より好ましくは1.0〜4.0質量%、さらに好ましくは1.0〜3.0質量%である。二環ナフテノベンゼン類が多すぎると、酸化安定性が悪くなる傾向にあり好ましくない。硫黄分は、10質量ppm以下である。
ASTM色は、0.2〜2.0であり、好ましくは0.5〜2.0、より好ましくは1.0〜2.0である。ASTM色は小さすぎると酸化安定性が悪くなり、また大きすぎると排ガス中の黒煙が増加し好ましくない。密度(15℃)は、0.8200〜0.8600g/cmである。10%留出温度は220.0〜250.0℃、50%留出温度は270.0〜300.0℃、90%留出温度は330.0〜360.0℃と例えばすることができる。動粘度は2.5〜5.5mm/s、流動点は2.5℃以下、目詰まり点は+1℃以下、セタン指数は、好ましくは45〜60、より好ましくは50〜60、さらに好ましくは55〜58である。セタン指数が大きすぎると排ガス中の未燃炭化水素が増加する場合があり、小さすぎると始動不良を起こす場合がある。

Claims (3)

  1. 全芳香族分を20.0容量%以上、二環芳香族分を1.0容量%以上、三環以上芳香族分を0.2容量%以上、ナフテノベンゼン類を18.0質量%以下、及び硫黄分を10質量ppm以下含み、密度(15℃)が0.8200g/cm以上、及びASTM色が0.2以上である軽油組成物であって、
    分解系軽油留分を含む下記原料油を水素化脱硫して得られることを特徴とする軽油組成物。
    原料油:全芳香族分を25.0容量%以上、全ナフテン分を15.0質量%以上、二環ナフテン分を4.0質量%以上、三環ナフテン分を1.0質量%以上、及び硫黄分を0.50質量%以上含み、90%留出温度が340.0℃以上である。
  2. 前記分解系軽油留分が下記直脱軽油であり、前記原料油中に前記直脱軽油を5〜30容量%含む請求項1記載の軽油組成物。
    直脱軽油:全芳香族分を25.0容量%以上、全ナフテン分を15.0質量%以上、二環ナフテン分を4.0質量%以上、三環ナフテン分を1.0質量%以上、及び硫黄分を0.01質量%以上含み、90%留出温度が380.0℃以下、及び密度(15℃)が0.8700g/cm以下である。
  3. 前記分解系軽油留分が下記ライトサイクルオイルであり、前記原料油中に前記ライトサイクルオイルを1〜10容量%含む請求項1記載の軽油組成物。
    ライトサイクルオイル:全芳香族分を60.0容量%以上、全ナフテン分を15.0質量%以上、二環ナフテン分を3.0質量%以上、三環ナフテン分を1.0質量%以上、及び硫黄分を0.07質量%以上含み、90%留出温度が370.0℃以下、及び密度(15℃)が0.9800g/cm以下である。
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