JP2019116056A - 記録装置及び記録システム - Google Patents
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Abstract
Description
また、液体成分を含んだ媒体は、媒体表面、特に記録面の摩擦抵抗が大きくなる。このため、記録後の媒体がスタッカーに排出された場合に、表面が湿った状態で先に排出された媒体が、後から排出される媒体の裏面との摩擦で押し出されてしまい、整列性が悪くなる虞がある。
また、乾ききっていない液体が、ローラー等の搬送部に付着する虞がある。
また近年、環境保護に対する意識が強まっており、その様な観点においてもより一層の消費電力の抑制が望まれる。
そこで本発明はこの様な状況に鑑みなされたものであり、その目的は、記録後の媒体の効率のよい乾燥と、消費電力の抑制と、の双方に考慮された記録装置、及び、前記記録装置を備える記録システムを提供することにある。
例えば、前記媒体の乾燥を図る際の条件が、前記媒体の乾燥に好適な条件であれば、前記乾燥部による乾燥時間を短くする、或いは乾燥のための加熱温度を低くする、或いは乾燥のための加熱を行わない等により、前記乾燥部における消費電力を抑制することができる。
尚、本明細書において「消費電力の抑制」とは、電力を消費しない場合も含むものとする。
本態様によれば、前記制御部は、前記乾燥を図る際の条件として複数の条件を用い、前記複数の条件に基づいて前記乾燥部を制御するので、より適切に前記乾燥部を制御することができ、ひいてはより一層前記乾燥部における消費電力を低減することができる。
本態様によれば、上記複数の条件の少なくとも二つに基づいて、より適切に前記乾燥部を制御することができ、ひいてはより一層前記乾燥部における消費電力を低減することができる。
本態様によれば、前記乾燥部が、第1ローラーと第2ローラーとで前記媒体を挟持するローラー対を備えて構成され、前記第1ローラーと前記第2ローラーのうち、少なくとも一方が加熱される構成において、上述した第4の態様の作用効果が得られる。
本態様によれば、前記第1ローラー及び前記第2ローラーの双方が加熱される構成であるので、前記媒体の乾燥をより確実に行うことができる。
しかし本態様によれば、前記制御部は、前記ローラー対を加熱しない非加熱状態とした際には前記ローラー対を前記離間状態にするので、前記非加熱状態にされて温度が低下した前記ローラー対に、記録面の液体が付着する虞を抑制できる。
本態様によれば、前記制御部は、前記ローラー対が前記目標加熱状態に達していない場合に、前記ローラー対を前記離間状態にして、前記ローラー対が前記目標加熱状態に達した場合に、前記ローラー対を前記挟持状態にするので、前記ローラー対が目標加熱状態に達していない状態で当該ローラー対に前記媒体が接触して、前記ローラー対に、記録面の液体が付着する虞を抑制できる。
例えば、前記媒体の乾燥を図る際の条件が、前記媒体の乾燥に好適な条件であれば、前記乾燥部による乾燥時間を短くする、或いは乾燥のための加熱温度を低くする、或いは乾燥のための加熱を行わない等により、前記乾燥部における消費電力を抑制することができる。
以下、本発明の実施形態の一例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る記録システムの概略図である。図2は、記録ユニットの一部及び中継ユニットの側断面図である。図3は、両面記録時の搬送経路について説明する図である。図4は、ヒートローラー対の構成を説明する図である。図5は、制御部が記録後の用紙の搬送先に応じてヒートローラー対の動作を制御する場合の流れを示すフローチャートである。図6は、乾燥環境における温度と湿度の関係に応じた区分を示す図である。図7は、制御部がヒートローラー対による用紙の乾燥を図る際の条件として複数の条件を用いてヒートローラー対の動作を制御する場合の流れを示すフローチャートである。
図1に示す記録システム1は、「媒体」としての用紙に記録を行う「記録装置」としての記録ユニット2と、中継ユニット3と、後処理ユニット4とを備えている。記録システム1は、一例として、図1の右方から左方に向かって順に記録ユニット2と、中継ユニット3と、後処理ユニット4とを備えている。そして、これらの装置は互いに接続されて、記録ユニット2から後処理ユニット4まで媒体を搬送可能に構成されている。本実施形態において、中継ユニット3は、記録ユニット2(記録装置)に隣接して設けられる「隣接ユニット」である。
記録システム1は、記録ユニット2に設けられる操作パネル(図示省略)から、記録ユニット2、中継ユニット3及び後処理ユニット4における媒体への処理(記録動作の条件設定やその実行指示など)を入力することができるように構成されている。
以下、主として図1を参照して、記録ユニット2、中継ユニット3、後処理ユニット4の順にそれぞれの概略構成を説明する。
図1に示す記録ユニット2(記録装置)は、用紙に「液体」の一例としてのインクを吐出して記録を行う「記録部」としてのラインヘッド10を備えるプリンター部5と、スキャナー部6とを備える複合機として構成されている。本実施形態において、インクは水性インク等の水系インクであり、プリンター部5は、所謂インクジェットプリンターである。
記録ユニット2は、用紙の第1面(おもて面とも言う)への記録後に、用紙を反転して第2面(裏面とも言う)への記録を行う両面記録が可能に構成されている。
記録後の用紙が第2排出部40から排出される場合、用紙は受渡部28から中継ユニット3に送られ、更に中継ユニット3から後処理ユニット4に向けて送られる。第2排出部40には、後処理ユニット4において裁断やステープル等の後処理を実行した後の媒体が排出される。
尚、プリンター部5における用紙搬送経路については後で詳述する。
図1に示す中継ユニット3(隣接ユニット)は、記録ユニット2と後処理ユニット4との間に配置され、受渡部28から受け渡される用紙を上流側中継部34で受けて、ラインヘッド10による記録後の用紙を記録ユニット2から後処理ユニット4に搬送するように構成されている。
中継ユニット3の内部を搬送された用紙は、中継ユニット3に設けられる下流側中継部35から後処理ユニット4の受入部41を介して後処理ユニット4内に送られる。
中継ユニット3における用紙搬送経路(中継ユニット経路32)の詳細については、本実施形態(第1実施形態)と、その後に説明する第2実施形態と、の説明後に説明する。
また、図1に示す後処理ユニット4は、記録ユニット2において記録された用紙に対して後処理を行うように構成されている。後処理としては、一例として裁断、紙折り、パンチ穴あけ、ステープル及びソート等が挙げられる。
後処理ユニット4における用紙搬送経路(後処理ユニット経路33)の詳細についても、プリンター部5における中継ユニット経路32とともに後で説明する。
次に、図2を用いて、記録ユニット2における用紙搬送経路について説明する。
図2において、符号Tで示す点線は、用紙収容カセット7からの用紙搬送経路の一部を示している。用紙搬送経路Tは、用紙収容カセット7からピックアップされた用紙を送る給送経路14と、給送経路14に接続されて、ラインヘッド10による記録領域を含むストレート経路12とを備えて構成されている。
第1の下流側搬送経路13及び第2の下流側搬送経路30は、いずれも記録後の用紙の搬送経路である。言い換えると、ラインヘッド10の下流側に位置する分岐部G1で分岐する複数の下流側搬送経路である。第1の下流側搬送経路13は、記録後の用紙を中継ユニット3に受け渡さず排出する第1排出部8に連なる経路である。つまり、ラインヘッド10の下流側から第1排出部8までの経路である。第2の下流側搬送経路30は、記録後の用紙が中継ユニット3の媒体搬送経路である中継ユニット経路32を搬送された後に排出される第2排出部40に連なる経路である。つまり、ラインヘッド10の下流側から第2排出部40までの経路である。
尚、本実施形態において、第2の下流側搬送経路30は、第1の下流側搬送経路13よりも長い構成の経路である。
本実施形態において、ヒートローラー対11は、後述するベルト搬送手段20のすぐ下流側に設けられている。
本発明は、制御部27によるヒートローラー対11の動作の制御に特徴を有している。制御部27が行うヒートローラー対11の動作の制御についても、記録ユニット2における媒体搬送経路についての説明後に説明する。
以下において、記録ユニット2における媒体搬送経路、つまり用紙収容カセット7から第1排出部8までの用紙の搬送と、両面記録を行う際の用紙の搬送について説明する。
図2に示す給送経路14には、媒体搬送方向に沿って順に給送ローラー17と、複数枚の用紙を1枚に分離する分離ローラー対18が設けられている。
給送ローラー17は、図示しない駆動源により回転駆動する様に構成されている。また、分離ローラー対18はリタードローラーとも呼ばれ、後述するストレート経路12に向けて用紙を送る駆動ローラー18aと、駆動ローラー18aとの間で用紙をニップして分離する従動ローラー18bと、を備えて構成されている。
ストレート経路12は略直線状に延びる経路として構成され、レジストローラー対19の下流側に、ベルト搬送手段20、除電部25、及びラインヘッド10が設けられている。
本実施形態において、ベルト搬送手段20は、ラインヘッド10のヘッド面と対向する領域に配置されており、用紙の記録面と反対側を支持している。
尚、本実施例の記録ユニット2はラインヘッド10を備えているが、キャリッジに搭載されて媒体搬送方向と交差する方向に往復移動しながら媒体に液体を噴射して記録を行うシリアル型記録ヘッドを備えていてもよい。
第1の下流側搬送経路13に入った用紙は、搬送ローラー対21、22、及び搬送ローラー対群23により搬送され、第1排出部8から排出されるとともに、記録面を下にして媒体載置部9に載置される。
図2に示す記録ユニット2は、両面記録を実行可能に構成されており、ラインヘッド10の下流側であって第1の下流側搬送経路13よりも上流側(本実施形態においては図2における搬送ローラー対21の上流側)においてストレート経路12から分岐する両面記録用スイッチバック経路15と、両面記録用スイッチバック経路15に接続され、用紙の表裏(第1面と第2面)を反転させてストレート経路12に戻す反転経路16と、を備えている。尚、ストレート経路12と両面記録用スイッチバック経路15の接続部、及び両面記録用スイッチバック経路15と反転経路16の接続部には、それぞれ案内フラップ36、37が設けられており、これらの切り替えによって用紙が送られる経路が切り替えられるようになっている。案内フラップ36、37の動作も制御部27によって制御される。また、ベルト搬送手段20や各種搬送ローラー対を駆動して行う搬送タイミングも制御部27が制御する。
図3の一番上の図は、ラインヘッド10によって用紙の第1面に記録を行っている状態を示している。第1面への記録後、図3の上から二番目の図に示すように、用紙(図3の各図において符号Pで示す)はストレート経路12から両面記録用スイッチバック経路15(図2も参照)へ送られる。
両面に記録が行われた用紙Pは、ストレート経路12から、第1の下流側搬送経路13に入り、第1排出部8から排出されて媒体載置部9(図2)に載置される(図3の一番下の図)。
以下、「乾燥部」としてのヒートローラー対の構成について説明する。
図2に示すように、ヒートローラー対11は、「第2ローラー」としての駆動ローラー11aと、「第1ローラー」としての従動ローラー11bとで用紙を挟持するローラー対である。
本実施形態においては、駆動ローラー11aと従動ローラー11bとの双方が加熱されるように構成されている。
尚、ヒートローラー対11は、ヒートローラー対11を構成する駆動ローラー11aと従動ローラー11bのうち、少なくとも一方が加熱される構成であればよい。すなわち、
駆動ローラー11aと従動ローラー11bのいずれかが加熱される構成とすることができる。駆動ローラー11aと従動ローラー11bとの双方が加熱される構成であれば、用紙の両面を加熱して、より確実な用紙の乾燥を実現できる。
駆動ローラー11a及び従動ローラー11bの加熱温度は、加熱のオンオフにより調整することができる。また、例えば、電流のデューティ比の制御により調整可能とすることもできる。
尚、駆動ローラー11a及び従動ローラー11bのそれぞれには、ローラー温度を検出する不図示の温度検出部が設けられている。
また、駆動ローラー11a及び従動ローラー11bの加熱は、個別に制御可能に構成することができる。
尚、以下において、離間状態のうち、図4の中図の状態を第1の離間状態、図4の右図の状態を第2の離間状態という。
駆動ローラー11aは、Z軸方向に進退可能に構成されている。より具体的には、図4に示すように、駆動ローラー11aはホルダー85に保持されており、ホルダー85が押圧部材86によって押圧されることにより、駆動ローラー11aが媒体搬送経路側に向けて押圧されている。
駆動ローラー11aはホルダー85ごとZ軸方向に進退するように変位可能に構成されており、制御部27によって制御される不図示の駆動源から動力を受けて回転する偏心カム87を回転させることにより、駆動ローラー11aが媒体搬送経路に進出して従動ローラー11bと接触する挟持状態(図4の左図)と、駆動ローラー11aが媒体搬送経路から退避して従動ローラー11bから離間する離間状態(図4の中図)と、を切り換え可能になっている。
このように、駆動ローラー11a及び従動ローラー11bの双方が媒体搬送経路から退避する第1の離間状態をとることにより、例えば各ローラーの加熱が充分でない状態で用紙Pが接触する際に、より確実に記録面のインクがヒートローラー対11に付着する虞を低減できる。
ギザローラー84は、第2保持部82に回転可能に保持されており、従動ローラー11bを保持する第1保持部81と同じ軸部83を軸として、従動ローラー11bの揺動に追従して揺動するように構成されている。
尚、第2の離間状態において、駆動ローラー11aは、媒体搬送経路に対して進出した状態となっている。
制御部27は、ヒートローラー対11により用紙の乾燥を図る際の条件に応じて、ヒートローラー対11を制御することができる。
ヒートローラー対11により用紙の乾燥を図る際の条件としては、例えば、用紙の種別、用紙サイズ、インクの吐出量、余白量、用紙搬送速度、直近の用紙の記録面が既に記録が行われた面の裏面であるか否か、記録環境(温度、湿度)等が挙げられる。用紙の種別は、材質の他、厚み、坪量(単位面積当たりの重さ)等の違いによる種別も含むものとする。
例えば、用紙の乾燥を図る際の条件が、用紙の乾燥に好適な条件であれば、ヒートローラー対11による乾燥時間を短くする、或いは乾燥のための加熱温度を低くする、或いは乾燥のための加熱を行わない等により、ヒートローラー対11における消費電力を抑制することができる。
ヒートローラー対11により用紙の乾燥を図る際の条件の具体的な例を挙げて、ヒートローラー対11の動作の制御について説明する。
<<用紙種類に応じた制御>>
記録システム1の記録ユニット2において用いられる用紙としては、所謂、普通紙の他、表面にコート剤が塗布されたコート紙、ハガキ、封筒等がある。
制御部27は、これらの用紙種類に応じて、ヒートローラー対11の動作を制御することができる。
表1に、用紙種類に応じたヒートローラー対11の動作制御の一例を示す。
記録された用紙が普通紙である場合には、より加熱した第2の状態のヒートローラー対11による乾燥を行う。一方、コート紙は表面にコート剤が塗布されているため、加熱するとコート剤にダメージを与える虞がある。したがって、第2の状態よりも加熱を抑制した第1の状態のヒートローラー対11で乾燥を行う。
また、普通紙よりも厚みがあるハガキや、紙が二重になっている封筒は、吐出されたインクによって用紙がカールしたり剛性が低くなったりする虞が低いため、第1の状態のヒートローラー対11で乾燥を行う。
尚、第1の状態において、ヒートローラー対11の加熱を抑制する場合、加熱をオフにする、すなわち、加熱しない状態にしてもよい。
以上のように、用紙種類に応じて、ヒートローラー対11の第1の状態(加熱オフの場合も含む)と第2の状態とを切り替えるので、ヒートローラー対11における消費電力を抑制することができる。
ヒートローラー対11の第1の状態と第2の状態とを切り替える構成については後で詳しく説明する。
例えば、紙種(紙質)が同じでも、用紙坪量(g/m2)が異なる場合がある。
制御部27は、用紙坪量に応じて、ヒートローラー対11の動作を制御することができる。
表2に、用紙坪量に応じたヒートローラー対11の動作制御の一例を示す。
以上のように、用紙坪量に応じて、ヒートローラー対11の第1の状態と第2の状態とを切り替えるので、ヒートローラー対11における消費電力を抑制することができる。
尚、用紙坪量100g/m2未満の条件を、更に細かく分け(例えば、60g/m2未満、60g/m2以上80g/m2未満、80g/m2以上100g/m2未満等)、坪量が小さくなるに従って、加熱温度を段階的に低くしたり、加熱時間を段階的に短くしたりすることもできる。
制御部27は、用紙サイズに応じて、ヒートローラー対11の動作を制御することができる。
表3に、用紙サイズに応じたヒートローラー対11の動作制御の一例を示す。
以上のように、用紙サイズに応じて、ヒートローラー対11の第1の状態と第2の状態とを切り替えるので、ヒートローラー対11における消費電力を抑制することができる。
制御部27は、用紙へのインクの吐出量W(ml/m2)に応じて、ヒートローラー対11の動作を制御することができる。
表4に、用紙へのインクの吐出量Wに応じたヒートローラー対11の動作制御の一例を示す。
従って、インクの吐出量Wの多い用紙を確実に乾燥するため、例えば、用紙への単位面積当たりのインクの吐出量W(ml/m2)が所定のしきい値W1を超えた場合に、第1の状態より加熱する第2の状態のヒートローラー対11による乾燥を行う。また、インクの吐出量Wがそれほど多くなく、所定のしきい値W1以下である場合に、第1の状態(第2の状態よりも加熱が抑制されている)のヒートローラー対11による乾燥を行う。
尚、インクの吐出量Wの条件を細かく分け、例えば、インクの吐出量Wが少なくなるに従って、加熱温度を段階的に低くしたり、加熱時間を段階的に短くしたりすることもできる。
制御部27は、用紙の先端領域の余白量N(mm)に応じて、ヒートローラー対11の動作を制御することができる。
表5に、用紙の先端領域の余白量Nに応じたヒートローラー対11の動作制御の一例を示す。
従って、例えば、用紙の先端領域の用紙の余白量Nが所定の閾値N1以下である場合に、第1の状態より加熱した第2の状態のヒートローラー対11による乾燥を行う。また、用紙の先端領域の用紙の余白量Nが所定の閾値N1を超える場合に、加熱を抑制した第1の状態のヒートローラー対11による乾燥を行う。
以上のように、用紙の余白量Nに応じて、ヒートローラー対11の第1の状態と第2の状態とを切り替えるので、ヒートローラー対11における消費電力を抑制することができる。
制御部27は、ヒートローラー対11による乾燥を行う際の用紙の搬送速度に応じて、ヒートローラー対11の動作を制御することができる。
本実施形態において、ヒートローラー対11の上流側に位置するベルト搬送手段20によって搬送される用紙の搬送速度は、所定の搬送速度Vと、搬送速度Vに対して3/4の速度(以下、3/4V)、1/2の速度(以下、1/2V)、1/4の速度(以下、1/4V)と、に変更可能になっている。
表6に、用紙搬送速度に応じたヒートローラー対11の動作制御の一例を示す。
以上のように、用紙の搬送速度に応じて、ヒートローラー対11の第1の状態と第2の状態とを切り替えるので、ヒートローラー対11における消費電力を抑制することができる。
制御部27は、乾燥される用紙の直近の記録面が、既に記録が行われた面の裏面であるか否かに応じて、ヒートローラー対11の動作を制御することができる。「直近の用紙の記録面が既に記録が行われた面の裏面である」とは、つまり、両面記録の際の、第1面への記録後に第2面に記録が行われた用紙の、第2面を指す。「直近の用紙の記録面が既に記録が行われた面の裏面ではない」とは、単に片面記録を行った場合の用紙の片面の他、両面記録を行う場合の第1面への記録後の用紙の第1面を指す。
表7に、用紙搬送速度に応じたヒートローラー対11の動作制御の一例を示す。
以上のように、乾燥される用紙が、直近の用紙の記録面が既に記録が行われた面の裏面であるか否かに応じて、ヒートローラー対11の第1の状態と第2の状態とを切り替えるので、ヒートローラー対11における消費電力を抑制することができる。
制御部27は、乾燥を行う際の環境に応じて、ヒートローラー対11の動作を制御することができる。乾燥を行う際の環境としては、例えば、温度及び湿度の一方または両方を用いることができる。また、温度及び湿度は、記録システム1が設置される室内の温度及び湿度をもちいることができる。記録ユニット2内に不図示の湿度計測部及び温度計測部を設け、これらの計測結果を用いてもよい。
本実施形態においては、温湿度環境における温度と湿度の関係に応じ、記録環境を図6に示すような9つの区分K1〜区分K9に分け、区分K1〜区分K9に応じてヒートローラー対11の動作を制御する。
表8に、温湿度環境に応じたヒートローラー対11の動作制御の一例を示す。
また、温湿度環境の湿度だけの観点で言えば、湿度が高いほど乾燥し難く、温度が低いほど乾燥し易い。よって、温湿度環境の湿度に応じてヒートローラー対11の動作を制御する場合には、湿度が低くなるに従って、ヒートローラー対11の加熱温度を段階的に低くしたり、ヒートローラー対11による加熱時間を段階的に短くしたりすることができる。
上述した用紙の乾燥を図る際の条件のうち、特に、用紙の乾燥し易さへの影響が大きい条件に応じて、ヒートローラー対11の動作を制御するとよい。
例えば、インクの吐出量、用紙の種別、両面記録か片面記録か、等の条件は、用紙の乾燥し易さに特に影響し易い。また、季節によっては、乾燥環境(温度、湿度)の影響も大きくなる。このような条件を優先して用いることにより、ヒートローラー対11の動作(例えば、温度の切り替え)を効果的に制御して、効率よく消費電力を抑制することができる。
例えば、記録後の用紙が第2の下流側搬送経路30に搬送され、第2の状態のヒートローラー対11で用紙を乾燥する場合の基準温度をT1とする。この基準温度T1は、乾燥環境に拘わらず定められた一定の温度である。
そして、この基準温度T1を基準にして、乾燥環境に応じてT1を変動させる。例えば、表8の高温区分になる場合には、基準温度T1に対して1より大きい係数(例えば、「1.2」など)を掛ける。逆に低温区分になる場合には、基準温度T1に対して1より小さい係数(例えば、「0.8」など)を掛ける。この様にすることで、より適切な乾燥を行うことができる。
更にこの場合において、用紙の乾燥し易さに対する影響の大小に鑑みて上記係数を異ならせるようにしても良い。例えば、用紙サイズは、インクの吐出量や用紙種別などの観点よりも、用紙の乾燥し易さに対する影響は小さいと考えられる。
従って、用紙サイズの観点で高温区分になる場合の上記係数を例えば「1.1」とし、インクの吐出量の観点で高温区分になる場合の上記係数を例えば「1.2」とする様にして、条件に応じて重み付けを行う様にしても良い。この場合において、例えば、用紙種別、インク吐出量、余白量、直近の記録面が既に記録が行われた面の裏面であるか否か、のこれらの観点は、用紙サイズ、用紙の搬送速度、のこれらの観点よりも重みが重いと言える。
制御部27は、ヒートローラー対11による用紙の乾燥を図る際の条件として複数の条件を用い、複数の条件に基づいてヒートローラー対11を制御することができる。
複数の条件としては、前述した、インクの吐出量と、用紙の種別(紙種、坪量、厚み、剛性等)と、用紙のサイズと、乾燥環境における温度と、乾燥環境における湿度と、用紙の先端領域の余白量と、直近の用紙の記録面が、既に記録が行われた面の裏面であるか否かと、用紙の搬送速度と、のこれらの少なくとも二つを含む。
制御部27は、まず、直近の用紙の記録面が、既に記録が行われた面の裏面であるか否かを判断する(ステップS11)。直近の用紙の記録面が、既に記録が行われた面の裏面ではない場合(ステップS11においてNO)、ステップS12に進み、直近の用紙の記録面が、既に記録が行われた面の裏面である場合(ステップS11においてYES)、ステップS15に進む。
尚、以下において、「直近の記録面が既に記録が行われた面の裏面ではない場合」を片面記録後といい、「直近の記録面が既に記録が行われた面の裏面である場合」を片面記録後という。
尚、本実施形態において、A4、A5、A6、B5、B6、またはレター(LTR)を小サイズとし、これらより大きいサイズ[例えば、A3、B4、リーガル(LGL)サイズ等]を大サイズとする。
尚、各テーブルにおいて、記録濃度(%)とは、インク吐出量に対応して増減する値であり、1枚の用紙の記録可能領域への最大インク打込可能量(g)に対する、総インク吐出量(g)の割合である。つまり、記録濃度(%)=1枚の用紙への総インク吐出量(g)/最大インク打込可能量(g)×100である。1枚の用紙の記録可能領域への最大インク打込可能量(g)は、記録ユニット2に設けられるラインヘッド10による単位面積当たりにおける最大インク打込可能量(g)から求めることができる。
また、これに限られず、記録濃度(%)は、1枚の用紙の面積に対するインクが吐出された領域の面積の割合とすることもできる。
また、ステップS15において、用紙が小サイズと判断された場合、ステップS16に進み、第3テーブル(表11)を用いてヒートローラー対11の動作を制御する。また、ステップS15において、用紙が大サイズと判断された場合、ステップS17に進み、第4テーブル(表12)を用いてヒートローラー対11の動作を制御する。
ヒートローラー対11の第1の状態と第2の状態との切り替えは、以下の様にして行うとよい。
すなわち、制御部27は、ヒートローラー対11の第1の状態を、ヒートローラー対11を加熱しない非加熱状態とするとともに離間状態(図4の中図または図4の右図)にし、ヒートローラー対11の第2の状態を、ヒートローラー対11を加熱する加熱状態とするとともに挟持状態(図4の左図)にする。
しかし、制御部27が、ヒートローラー対11を加熱しない非加熱状態とした際にはヒートローラー対11を離間状態にするので、非加熱状態にされて温度が低下したヒートローラー対11に、記録面のインクが付着する虞を抑制できる。
このため、ヒートローラー対11の加熱を開始してから目標加熱状態に昇温するまでに時間がかかる場合がある。目標加熱状態になっていない低い温度のヒートローラー対11を挟持状態にすると、低温のヒートローラー対11に、記録面のインクが付着する虞がある。
このことによって、ヒートローラー対11が目標加熱状態に達していない状態でヒートローラー対11に用紙が接触し、ヒートローラー対11に、記録面のインクが付着する虞を抑制できる。
例えば、従動ローラー11bを駆動ローラー11aよりも加熱するように制御する。直近の記録面に接する従動ローラー11bを、直近の記録面の反対面に接する駆動ローラー11aよりも加熱するので、記録面の乾燥は確実に行いつつ、消費電力を抑制することができる。
続いて、制御部27によるヒートローラー対11の動作の制御の他の例について説明する。
前述した様に、ヒートローラー対11(乾燥部)は、ラインヘッド10(記録部)と、媒体搬送経路が複数の下流側搬送経路(第1の下流側搬送経路13と第2の下流側搬送経路30)に分岐する分岐部G1と、の間の媒体搬送経路に設けられている。また、ヒートローラー対11が設けられている位置は、媒体搬送経路が第3の下流側搬送経路としての両面記録用スイッチバック経路15に分岐する分岐部G2と、ラインヘッド10と、の間でもある。
長く複雑な媒体搬送経路を記録後の用紙が通る場合、記録後の用紙の乾燥が不十分であると、記録後に用紙に生じるカールや、インク(液体)を含んむことによる用紙の剛性の低下などに起因する、媒体搬送経路への用紙の引っ掛かり、或いは詰まり等の虞が増す。したがって、記録後の用紙をしっかりと乾燥する必要がある。
一方、比較的単純な形状の媒体搬送経路である第1の下流側搬送経路13を用紙が搬送される際には、記録後の用紙の乾燥が充分でなくとも、媒体搬送経路への用紙の引っ掛かり、或いは詰まり等が発生する虞は少ない。したがって、ある程度の乾燥で足りる場合がある。
以下、具体例を挙げて更に説明する。
そして、制御部27は、記録後の用紙が第1の下流側搬送経路13に送られる場合に、ヒートローラー対11を低温にして、記録後の用紙が第2の下流側搬送経路30に送られる場合に、ヒートローラー対11を低温よりも高温にする。尚、ここで言う高温と低温とは、互いに相対的な関係(温度の高低)を示している。
ステップS1において、記録後の用紙が、比較的単純な形状の媒体搬送経路である第1の下流側搬送経路13に搬送されると判断された場合には、ヒートローラー対11の加熱を低温にして用紙を乾燥する(ステップS2)。また、ステップS1において、記録後の用紙が、第1の下流側搬送経路13よりも複雑で経路長の長い第2の下流側搬送経路30に搬送されると判断された場合には、ヒートローラー対11を低温状態の場合よりも相対的に加熱された高温状態にして用紙を乾燥する(ステップS3)。
尚、ヒートローラー対11を低温にする場合、ヒートローラー対11の加熱をオフにする、すなわち、加熱しない状態にしてもよい。
一方、経路長が短く、第2の下流側搬送経路30よりも相対的に不具合の発生し難い第1の下流側搬送経路13に記録後の用紙が送られる場合には、ヒートローラー対11の加熱を抑制し、装置のランニングコストの抑制を図ることができる。
具体的には、記録後の用紙が第1の下流側搬送経路13に搬送される場合には、ヒートローラー対11の加熱時間を第1の加熱時間にして、記録後の用紙が第2の下流側搬送経路30に搬送される場合に、ヒートローラー対11の加熱時間を第1の加熱時間よりも相対的に長い第2の加熱時間とする。このことによっても、第2の下流側搬送経路30に搬送される用紙の乾燥の確実性を高めるとともに、第2の下流側搬送経路30よりも相対的に不具合の発生し難い第1の下流側搬送経路13に記録後の用紙が送られる場合には、ヒートローラー対11の加熱時間を短くして、装置のランニングコストの抑制を図ることができる。
両面記録用スイッチバック経路15に搬送された用紙は、反転経路16に搬送されることになるので、結果として、第1の下流側搬送経路13よりも経路長が長く、経路の湾曲も多い複雑な媒体搬送経路を搬送されることになる。よって、例えば、第2の下流側搬送経路30と同様の条件で用紙に対する乾燥を行うことができる。
また、両面記録用スイッチバック経路15と反転経路16は、第2の下流側搬送経路30よりは経路長が短く、経路の形状も単純であるため、第1の下流側搬送経路13に用紙を送る場合よりはヒートローラー対11を加熱するが、第2の下流側搬送経路30に用紙を送る場合よりもヒートローラー対11の加熱を抑制することもできる。
例えば、記録後の用紙が、第1の下流側搬送経路13よりも複雑で経路長の長い第2の下流側搬送経路30に搬送されると判断された場合における、ヒートローラー対11の高温状態を、乾燥環境の条件に応じて変えることができる。
同様に、記録後の用紙が、第1の下流側搬送経路13に搬送されると判断された場合における、ヒートローラー対11の低温状態を、乾燥環境の条件に応じて変えることができる。
以下、本実施例に係る記録ユニット2における他の構成について説明する。
記録ユニット2(図2)は、用紙収容カセット7に収容された用紙を給送して記録を行う場合の他、手差しトレイ70からの給紙が可能に構成されている。図2において、点線Rは、手差しトレイ70から給紙した場合の搬送経路を示している。
手差しトレイ70から給紙された用紙は、搬送ローラー対71により送られ、ストレート経路12に合流し、ラインヘッド10による記録が行われる。両面記録を行う場合には、第1面への記録後に、両面記録用スイッチバック経路15及び反転経路16を通って反転され、第2面への記録が行われる。
記録後の用紙は、ストレート経路12に連なり、直線的に延設される第4の下流側搬送経路74を搬送され、排出部72を通って排紙トレイ73に載置される。
また、記録ユニット2は、中継ユニット3及び後処理ユニット4以外の他の構成の中継ユニットや後処理ユニットが接続されたときにも、制御部27の制御により、ヒートローラー対11の各種動作の制御を実行可能に構成されている。
本実施形態では、図8を参照して、「乾燥部」としてのヒートローラー対の配置の異なる記録ユニット2Aを備える記録システム1Aについて説明する。図8は、第2実施形態に係る記録システムを示す概略図である。
尚、本実施形態において、第1実施形態と同じ構成部については、第1実施形態と同じ符号を付して、その説明を省略する。
より具体的には、ヒートローラー対11Aは、記録ユニット2Aの記録ユニット経路31に設けられている。言い換えると、分岐部Gと、受渡部28と、の間の媒体搬送経路に設けられている。
一方、経路長が短く、不具合の発生し難い第1の下流側搬送経路13に用紙が送られる場合には、乾燥部による乾燥を行わず、無駄な電力消費を回避し、記録装置のランニングコストを抑制することができる。
中継ユニット3内の媒体搬送経路(中継ユニット経路32)の形状や経路長によっては、後処理ユニット4の媒体搬送経路(後処理ユニット経路)にヒートローラー対11Aを設けることも可能である。
本実施形態では、図9を参照して、本発明に係る記録システムの更に他の例について説明する。図9は、第3実施形態に係る記録システムを示す概略図である。
尚、本実施形態においても、先に説明した実施形態と同じ構成部については、第1実施形態と同じ符号を付して、その説明を省略する。
ヒートローラー対11A、11B、11Cは、それぞれ個別に制御部27によって制御される。
以下において、主として図10〜図12を参照して、ラインヘッド10における記録後の用紙が第2排出部40から排出される場合の用紙搬送経路である第2の下流側搬送経路30について説明する。
図10は、中継ユニットの搬送経路を示す概略図である。図11は、中継ユニット経路における第1経路を示す概略図である。図12は、中継ユニット経路における第2経路を示す概略図である。
記録後の用紙は、記録ユニット2の受渡部28から中継ユニット3に送られる。具体的には、記録後の用紙は記録ユニット経路31(図2)に送られ、受渡部28を通り、中継ユニット3の上流側中継部34から中継ユニット経路32に入る。
補正ローラー対62は、第5の搬送ローラー対群61に対して搬送方向の下流側に位置し、補正ローラー対62による搬送中に、用紙の先端が下流側中継部35に到達するように配置されている。すなわち、補正ローラー対62は、下流側中継部35の近くに配置されている。
図11の実線で示すように、用紙が搬送される第1経路32aは、導入経路50と、第1分岐経路51と、第1スイッチバック経路52と、第1合流経路53と、導出経路64とで構成される。
第2経路32bでは、上流側中継部34から搬入された用紙は、導入経路50を通過し、第2分岐経路54を搬送方向H1に進行し、第2スイッチバック経路55に搬入される。第2スイッチバック経路55に搬入された用紙は、搬送方向H2に進行した後、用紙の進行方向が反転され(スイッチバックされ)、搬送方向H2と逆方向の搬送方向H3に進行し、第2合流経路56に搬入される。続いて用紙は、第2合流経路56において搬送方向H4に進行し、導出経路64に搬入され、導出経路64において搬送方向H5及び搬送方向H6に進行し、下流側中継部35から後処理ユニット4の受入部41(図1)に向けて搬出される。
そして、第1経路32aによる用紙の搬送と、第2経路32bによる用紙の搬送とが交互に繰り返される。
以上のように、第2の下流側搬送経路30は、中継ユニット経路32が第1スイッチバック経路52、第2スイッチバック経路55を含んで構成されるので、より長い搬送距離を用紙が搬送されることになる。
後処理部44に設定された枚数(1枚でもよい)の用紙がスタックされると、後処理(裁断、ステープル処理等)が実行される。後処理が実行された後の用紙、或いは用紙束は、排出ローラー46によって+Y軸方向に排出され、排出トレイ47に載置される。
このため、上流側中継部34から搬入された用紙は、第1経路32aまたは第2経路32bを搬送される間に、搬送方向に対する表裏(第1面と第2面の位置)が反転される。そして、搬送方向に対する表裏が反転された状態で、用紙が下流側中継部35から後処理ユニット4(図1)に向けて搬出される。
Claims (14)
- 媒体に液体を吐出して記録を行う記録部と、
前記媒体に接触するとともに加熱により記録後の前記媒体の乾燥を図る乾燥部と、
前記乾燥部の動作を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記乾燥部により前記媒体の乾燥を図る際の条件に応じて、前記乾燥部を制御する、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項1に記載の記録装置において、前記制御部は、前記乾燥を図る際の条件として複数の条件を用い、前記複数の条件に基づいて前記乾燥部を制御する、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項2に記載の記録装置において、前記複数の条件は、
前記液体の吐出量と、
前記媒体の種別と、
前記媒体のサイズと、
装置の設置環境における温度と、
前記設置環境における湿度と、
前記媒体の先端領域の余白量と、
直近の前記媒体の記録面が、既に記録が行われた面の裏面であるか否かと、
前記媒体の搬送速度と、
のこれらの少なくとも二つを含む、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項1に記載の記録装置において、前記制御部は、前記乾燥を図る際の条件として前記液体の吐出量を用い、
前記液体の吐出量が所定のしきい値以下の場合、前記乾燥部を第1の状態とし、
前記液体の吐出量が前記しきい値を越えた場合、前記乾燥部を前記第1の状態よりも加熱する第2の状態にする、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項4に記載の記録装置において、
前記乾燥部は、第1ローラーと第2ローラーとで前記媒体を挟持するローラー対を備えて構成され、前記第1ローラーと前記第2ローラーのうち、少なくとも一方が加熱される構成である、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項5に記載の記録装置において、
前記第1ローラー及び前記第2ローラーの双方が加熱される構成である、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項5または請求項6に記載の記録装置において、
前記ローラー対は、前記第1ローラーと前記第2ローラーとで前記媒体を挟持可能な挟持状態と、前記第1ローラーと前記第2ローラーとが離間する離間状態と、の間で切り換え可能に構成される、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項7に記載の記録装置において、前記制御部は、
前記乾燥部の前記第1の状態を、前記ローラー対を加熱しない非加熱状態とするとともに前記離間状態にし、
前記乾燥部の前記第2の状態を、前記ローラー対を加熱する加熱状態とするとともに前記挟持状態にする、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項7に記載の記録装置において、前記制御部は、
前記ローラー対が目標加熱状態に達していない場合に、前記ローラー対を前記離間状態にし、
前記ローラー対が前記目標加熱状態に達した場合に、前記ローラー対を前記挟持状態にする、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項7から請求項9のいずれか一項に記載の記録装置において、
前記ローラー対の前記挟持状態において、前記第1ローラー及び前記第2ローラーの双方が媒体搬送経路に進出し、前記ローラー対の前記離間状態において、前記第1ローラー及び前記第2ローラーの双方が媒体搬送経路から退避する構成である、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項7から請求項10のいずれか一項に記載の記録装置において、
前記第1ローラーが、前記媒体の直近の記録面の側に設けられるとともに媒体搬送経路に対して進退可能に設けられ、前記離間状態において媒体搬送経路から離間し、
前記媒体の直近の記録面の側に、媒体搬送経路に対して進退可能な拍車が設けられ、
前記拍車は、前記第1ローラーが媒体搬送経路から離間した状態において、媒体搬送経路に進出した状態となって前記第2ローラーとの間で前記媒体を挟持する、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の記録装置において、前記記録部の下流側に位置する分岐部で分岐する複数の下流側搬送経路を備え、
前記乾燥部は、前記記録部と、前記分岐部と、の間の媒体搬送経路に設けられる、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の記録装置において、前記記録部の下流側に位置する分岐部で分岐する複数の下流側搬送経路を備え、
前記乾燥部は、複数の前記下流側搬送経路のそれぞれに設けられ、前記制御部により個別に制御される、
ことを特徴とする記録装置。 - 媒体に液体を吐出して記録を行う記録部を有する記録ユニットと、
前記記録ユニットに隣接して設けられ、前記記録ユニットから前記媒体を受け入れて搬送する隣接ユニットと、
前記媒体に接触するとともに加熱により記録後の前記媒体の乾燥を図る乾燥部と、
前記乾燥部の動作を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記乾燥部により前記媒体の乾燥を図る際の条件に応じて、前記乾燥部を制御する、
ことを特徴とする記録システム。
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