JP2019115957A - 硬質被覆層が優れた耐摩耗性を発揮する表面被覆切削工具 - Google Patents
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Abstract
Description
ただ、前記従来のTi−Al系の複合炭窒化物層を被覆形成した被覆工具は、比較的耐摩耗性に優れるものの、高速断続切削条件で用いた場合にチッピング等の異常損耗を発生しやすいことから、硬質被覆層の潤滑性の改善についての種々の提案がなされている。
「(1)炭化タングステン基超硬合金、炭窒化チタン基サーメットまたは立方晶窒化ホウ素基超高圧焼結体のいずれかで構成された工具基体の表面に、硬質被覆層を設けた表面被覆切削工具において、
(a)前記硬質被覆層は、平均層厚1.0〜20.0μmのTiとAlの複合窒化物または複合炭窒化物層を少なくとも含み、
(b)前記複合窒化物または複合炭窒化物層は、NaCl型の面心立方構造を有する複合窒化物または複合炭窒化物の結晶粒を少なくとも含み、
(c)前記複合窒化物または複合炭窒化物層を組成式:(Ti1−xAlx)(C1−yNy)で表した場合、AlのTiとAlの合量に占める平均含有割合xとNのCとNの合量に占める平均含有割合y、(ここで、x、yはいずれも原子比)がそれぞれ、0.65≦x≦0.95、0.995<y≦1.000を満足し、
(d)前記複合窒化物または複合炭窒化物層は、微量のClを含有し、ClのTiとAlとCとNとClの合量に占めるClの含有割合α(但し、αは原子比)は、0.001≦α≦0.020を満足し、
(e)前記複合窒化物または複合炭窒化物層は、微量のSを含有し、SのTiとAlとCとNとClとSの合量に占めるSの含有割合β(但し、βは原子比)が、0.002≦β≦0.050を満足し、
(f)前記複合窒化物または複合炭窒化物層におけるClとSの前記含有割合αとβの比が、β/α≧2.0であり、
(g)前記複合窒化物または複合炭窒化物層の工具基体表面の法線方向に対する前記結晶粒の結晶面である{111}面の法線がなす傾斜角を測定し、前記測定傾斜角のうち、法線方向に対して0〜45度の範囲内にある測定傾斜角を0.25度のピッチ毎に区分して各区分内に存在する度数を集計し傾斜角度数分布を求めたとき、0〜10度の範囲内の傾斜角区分に最高ピークが存在すると共に、前記0〜10度の範囲内に存在する度数の合計が、前記傾斜角度数分布における度数全体の40%以上の割合を占める、ことを特徴とする表面被覆切削工具。
(2)前記TiとAlの複合窒化物または複合炭窒化物層は、NaCl型の面心立方構造を有するTiとAlの前記複合窒化物または複合炭窒化物の前記結晶粒の占める割合が60面積%以上であることを特徴とする(1)に記載の表面被覆切削工具。」
である。
本発明の硬質被覆層は、組成式:(Ti1−xAlx)(CyN1−y)で表されるTiとAlの複合窒化物または複合炭窒化物(以下、「TiAlCN」とも表記する)層を少なくとも含む。このTiAlCN層は、硬さが高く、すぐれた耐摩耗性を有するが、特に平均層厚が1.0〜20.0μmのとき、その効果が際立って発揮される。その理由は、平均層厚が1.0μm未満では、層厚が薄いため長期の使用にわっての耐摩耗性を十分確保することができず、一方、その平均層厚が20.0μmを越えると、TiAlCN層の結晶粒が粗大化し易くなり、チッピングを発生しやすくなる。
前記TiAlCN層におけるNaCl型の面心立方晶構造を有する結晶粒が存在することが必要であり、その面積割合として少なくとも40面積%以上が好ましい。これにより、高硬度であるNaCl型の面心立方晶構造を有する結晶粒の面積比率がある程度存在するため、硬さが向上する。さらに、この面積割合が60面積以上となると、NaCl型の面心立方晶構造を有する結晶粒が六方晶構造の結晶粒に比べて相対的に高くなり、硬さがより向上するという効果を得ることができる。この面積率は、より好ましくは75面積%以上である。
ここで、NaCl型の立方晶構造を有する結晶粒の面積割合は、測定範囲を、縦断面方向(縦断面に垂直な方向(工具基体表面に平行な方向))に100μm、膜厚の測定範囲で十分な長さの範囲とし、前記TiAlCN層の縦断面を研磨し、電子線後方散乱回折像装置を用いて、前記研磨面に70度の入射角度で15kVの加速電圧の電子線を1nAの照射電流で、電子線を0.01μm間隔で照射して得られる電子線後方散乱回折像に基づき個々の結晶粒の結晶構造を解析することにより求めた。
本発明のTiAlCN層は、上記組成式:(Ti1−xAlx)(C1−yNy)で表した場合、AlのTiとAlの合量に占める平均含有割合xおよびNのCとNの合量に占める平均含有割合y(但し、x、yはいずれも原子比)が、それぞれ、0.65≦x≦0.95、0.995<y≦1.000を満足するように制御する。
その理由は、Alの平均含有割合xが0.65未満であると、TiAlCN層は耐酸化性に劣るため、合金鋼等の高速断続切削に供した場合には、耐摩耗性が十分でない。一方、Alの平均含有割合xが0.95を超えると、硬さに劣る六方晶の析出量が増大し硬さが低下するため、耐摩耗性が低下する。
また、TiAlCN層に含まれるN成分の平均含有割合yは、0.995<y≦1.000の範囲の微量であるとき、TiAlCN層と工具基体もしくは下部層との密着性が向上し、かつ、潤滑性が向上することによって切削時の衝撃を緩和し、結果としてTiAlCN層の耐欠損性および耐チッピング性が向上する。一方、N成分の平均含有割合yが0.995<y≦1.000の範囲を外れると、TiAlCN層の靭性が低下するため耐欠損性および耐チッピング性が逆に低下するため好ましくない。また、TiAlCN層のAlの平均含有割合x、後述するClの平均含有割合αおよびSの平均含有割合βについては、電子線マイクロアナライザ(Electron−Probe−Micro−Analyser:EPMA)を用い、表面を研磨した試料において、電子線を試料表面側から照射し、得られた特性X線の解析結果の10点平均から求めた。
Nの平均含有割合yについては、二次イオン質量分析(Secondary−Ion−Mass−Spectroscopy:SIMS)により求めた。イオンビームを試料表面側から70μm×70μmの範囲に照射し、スパッタリング作用によって放出された成分について深さ方向の濃度測定を行った。Nの平均含有割合yはTiAlCN層についての深さ方向の平均値を示す。
ただし、Nの含有割合には、意図的にガス原料としてCを含むガスを用いなくても含まれる不可避的なCの含有割合を除外している。具体的にはC2H4の供給量を0とした場合のTiAlCN層に含まれるCの含有割合(原子比)を不可避的なCの含有割合として求め、C2H4を意図的に供給した場合に得られるTiAlCN層に含まれるNの含有割合(原子比)から前記不可避的なCの含有割合を差し引いた値をyとして求めた。
TiAlCN層中には微量のClが含まれ、Ti、Al、C、N、Clの合量に対するClの平均含有割合α(原子比)は、0.001≦α≦0.020でなくてはならない。この範囲とした理由は、0.001以上でなければ潤滑性の向上が期待できず、一方、0.020を超えると靱性が低下して耐チッピング性が低下してしまうためである。
TiAlCN層中にはSが含まれ、Ti、Al、C、N、Clの合量に対するSの平均含有割合β(原子比)は、0.002≦β≦0.050でなくてはならない。この範囲とした理由は、0.002以上でなければ潤滑性の向上が期待できず、一方、0.050を超えると結晶粒中の六方晶が増え硬さが低下して耐摩耗性が低下してしまうためである。
TiAlCN層中のCl含有量とS含有量との関係は、β/α≧2.0を満足しなければならない。この関係を満足しなければ、十分な潤滑性を得ることができない。
TiAlCN層の結晶粒の結晶面である{111}面の法線がなす傾斜角を測定し、前記測定傾斜角のうち、法線方向に対して0〜45度の範囲内にある測定傾斜角を0.25度のピッチ毎に区分して各区分内に存在する度数を集計し傾斜角度数分布を求めたとき、前記0〜10度の範囲内の傾斜角区分に最高ピークが存在すると共に、前記0〜10度の範囲内に存在する度数の合計が、前記傾斜角度数分布における度数全体の40%以上の割合を占めている。
これは、{111}面に配向しても潤滑性を有するCVD法によって成膜した硬質被覆層を得るという本発明の前提を表現したものである。
まず、面心立方晶構造のTiとAlの複合窒化物層または複合炭窒化物層を含む硬質被覆層の工具基体表面に垂直な断面(縦断面)を研磨面とした状態で、電界放出型走査電子顕微鏡の鏡筒内にセットした。前記研磨面(断面研磨面)において、工具基体表面と水平方向に長さ100μm、工具基体表面と垂直な方向に膜厚に対して、十分な長さの範囲を測定範囲とし、この測定範囲の研磨面に70度の入射角度で15kVの加速電圧の電子線を1nAの照射電流で、前記断面研磨面の測定範囲内に存在する立方晶結晶格子を有する結晶粒個々に0.01μm/stepの間隔で照射し、得られた電子線後方散乱回折像に基づき、基体表面の法線(断面研磨面における基体表面と垂直な方向)に対して、前記結晶粒の結晶面である{111}面の法線がなす傾斜角を測定点(電子線を照射した点)毎にそれぞれ測定した。そして、この測定結果に基づいて、測定された傾斜角のうち、0〜45度の範囲内にある傾斜角を0.25度のピッチ毎に区分すると共に、各区分内に存在する度数を集計することにより、傾斜角度数分布を求めた。得られた傾斜角度数分布から、0〜10度の範囲内に存在する度数の最高ピークの有無を確認し、かつ0〜45度の範囲内に存在する度数(傾斜角度数分布における度数全体)に対する0〜10度の範囲内に存在する度数の割合を求めた。なお、傾斜角度分布グラフにおいて、前記0〜10度の範囲内に存在する度数の合計が、傾斜角度数分布における度数全体の50%以上であることがより好ましい。
本発明は、硬質被覆層として前記TiAlCN層は十分な耐チッピング性、耐摩耗性を有するが、Tiの炭化物層、窒化物層、炭窒化物層、炭酸化物層および炭窒酸化物層のうちの1層または2層以上からなり、0.1〜20.0μmの合計平均層厚を有するTi化合物層を含む下部層を工具基体に隣接して設けた場合、および/または、少なくとも酸化アルミニウム層が1.0〜25.0μmの合計平均層厚で上部層として前記TiAlCN層の上に設けられた場合には、これらの層が奏する効果と相俟って、一層優れた耐摩耗性および熱的安定性を発揮することができる。
ここで、下部層の合計平均層厚が0.1μm未満では、下部層の効果が十分に奏されず、一方、20.0μmを超えると下部層の結晶粒が粗大化しやすくなり、チッピングを発生しやすくなる。また、酸化アルミニウム層を含む上部層の合計平均層厚が1.0μm未満では、上部層の効果が十分に奏されず、一方、25.0μmを超えると上部層の結晶粒が粗大化しやすくなり、チッピングを発生しやすくなる。
本発明のCl及びSを含んだTiAlCN層は、例えば、工具基体もしくは当該工具基体上にあるTiの炭化物層、窒化物層、炭窒化物層、炭酸化物層および炭窒酸化物層の少なくとも一層以上の上に、例えば、NH3とH2とN2からなるガス群Aと、TiCl4、AlCl3、N2、C2H4,H2S,H2からなるガス群Bをそれぞれ供給することによって得ることができる。
ガス組成の一例として、%は容量%(ガス群Aとガス群Bの和を全体としている)として、
ガス群A:NH3:1.0〜3.0%、N2:0.0〜6.0%、H2:60〜65%、
ガス群B:AlCl3:0.3〜0.9%、TiCl4:0.1〜0.4%、
N2:0.0〜10.0%、C2H4:0.0〜0.5%
H2S:0.1〜2.0%、H2:残
反応雰囲気圧力:4.5〜5.0kPa
反応雰囲気温度:700〜900℃
供給周期:4.0〜10.0秒
1周期当たりのガス供給時間:0.15〜0.25秒
ガス群Aとガス群Bの供給の位相差:0.10〜0.20秒
をあげることができる。
ここでは、本発明被覆工具の具体例として、工具基体としてWC基超高圧焼結体を用いたインサート切削工具に適用したものについて述べるが、工具基体として、TiCN基サーメット、cBN基超高圧焼結体を用いた場合であっても同様であるし、ドリル、エンドミルに適用した場合も同様である。
原料粉末として、いずれも1〜3μmの平均粒径を有するWC粉末、TiC粉末、TaC粉末、NbC粉末、Cr3C2粉末およびCo粉末を用意し、これら原料粉末を、表1に示される配合組成に配合し、さらにワックスを加えてアセトン中で24時間ボールミル混合し、減圧乾燥した後、98MPaの圧力で所定形状の圧粉体にプレス成形し、この圧粉体を5Paの真空中、1370〜1470℃の範囲内の所定の温度に1時間保持の条件で真空焼結し、焼結後、ISO規格SEEN1203AFSNのインサート形状をもったWC基超硬合金製の工具基体A〜Cをそれぞれ製造した。
成膜条件は、表2に記載したとおりであるが、概ね、次のとおりである。ガス組成の%は容量%(ガス群Aとガス群Bの和を全体としている)である。
ガス群A:NH3:1.0〜3.0%、N2:0.0〜6.0%、H2:60〜65%、
ガス群B:AlCl3:0.3〜0.9%、TiCl4:0.1〜0.4%、
N2:0.0〜10.0%、C2H4:0.0〜0.5%
H2S:0.1〜2.0%、H2:残
反応雰囲気圧力:4.5〜5.0kPa
反応雰囲気温度:700〜900℃
供給周期:4.0〜10.0秒
1周期当たりのガス供給時間:0.15〜0.25秒
ガス群Aとガス群Bの供給の位相差:0.10〜0.20秒
なお、本発明被覆工具は4〜9は、表3に記載された成膜条件により、表4に示された下部層および/または上部層を形成した。
なお、比較被覆工具4〜9については、表3に示される形成条件により、表4に示された下部層および/または上部層を形成した。
なお、平均層厚は、本発明被覆工具1〜10、比較被覆工具1〜10の各構成層の工具基体に垂直な方向の断面(縦断面)を、走査型電子顕微鏡を用いて適切な倍率(例えば倍率5000倍)を選択して観察し、観察視野内の5点の層厚を測って平均して求めた。
切削試験:乾式高速正面フライス、センターカット切削加工
被削材:JIS・SCM430幅100mm、長さ400mmのブロック材
回転速度:1019min−1
切削速度:400m/min
切り込み:1.5mm
一刃送り量:0.15mm/刃
切削時間:8分
(通常の切削速度は、150〜200m/min、通常の一刃送り量:0.1〜0.2mm/刃)
表6に、切削試験の結果を示す。なお、比較被覆工具1〜10については、チッピング発生が原因で寿命に至ったため、寿命に至るまでの時間を示す。
原料粉末として、いずれも1〜3μmの平均粒径を有するWC粉末、TiC粉末、ZrC粉末、TaC粉末、NbC粉末、Cr3C2粉末、TiN粉末およびCo粉末を用意し、これら原料粉末を、表7に示される配合組成に配合し、さらにワックスを加えてアセトン中で24時間ボールミル混合し、減圧乾燥した。その後、98MPaの圧力で所定形状の圧粉体にプレス成形し、この圧粉体を5Paの真空中、1370〜1470℃の範囲内の所定の温度に1時間保持の条件で真空焼結した。焼結後、切刃部にR:0.07mmのホーニング加工を施すことによりISO規格CNMG120412のインサート形状をもったWC基超硬合金製の工具基体α〜γをそれぞれ製造した。
なお、本発明被覆工具は14〜19は、表3に記載された成膜条件により、表8に示された下部層および/または上部層を形成した。
なお、比較被覆工具14〜19については、表3に示される形成条件により、表8に示された下部層および/または上部層を形成した。
なお、平均層厚は、本発明被覆工具11〜20、比較被覆工具11〜20の各構成層の工具基体に垂直な方向の断面(縦断面)を、走査型電子顕微鏡を用いて適切な倍率(例えば倍率5000倍)を選択して観察し、観察視野内の5点の層厚を測って平均して求めた。
切削試験:湿式高速断続切削加工
被削材:JIS・FCD600の長さ方向等間隔8本縦溝入り丸棒
切削速度:390m/min
切り込み:2.0mm
送り:0.15mm/rev
切削時間:5分
(通常の切削速度は、250m/min、通常の一刃送り量:0.25mm/刃)
Claims (2)
- 炭化タングステン基超硬合金、炭窒化チタン基サーメットまたは立方晶窒化ホウ素基超高圧焼結体のいずれかで構成された工具基体の表面に、硬質被覆層を設けた表面被覆切削工具において、
(a)前記硬質被覆層は、平均層厚1.0〜20.0μmのTiとAlの複合窒化物または複合炭窒化物層を少なくとも含み、
(b)前記複合窒化物または複合炭窒化物層は、NaCl型の面心立方構造を有する複合窒化物または複合炭窒化物の結晶粒を少なくとも含み、
(c)前記複合窒化物または複合炭窒化物層を組成式:(Ti1−xAlx)(C1−yNy)で表した場合、AlのTiとAlの合量に占める平均含有割合xとNのCとNの合量に占める平均含有割合y、(ここで、x、yはいずれも原子比)がそれぞれ、0.65≦x≦0.95、0.995<y≦1.000を満足し、
(d)前記複合窒化物または複合炭窒化物層は、微量のClを含有し、ClのTiとAlとCとNとClの合量に占めるClの含有割合α(但し、αは原子比)は、0.001≦α≦0.020を満足し、
(e)前記複合窒化物または複合炭窒化物層は、微量のSを含有し、SのTiとAlとCとNとClとSの合量に占めるSの含有割合β(但し、βは原子比)が、0.002≦β≦0.050を満足し、
(f)前記複合窒化物または複合炭窒化物層におけるClとSの前記含有割合αとβの比が、β/α≧2.0であり、
(g)前記複合窒化物または複合炭窒化物層の工具基体表面の法線方向に対する前記結晶粒の結晶面である{111}面の法線がなす傾斜角を測定し、前記測定傾斜角のうち、法線方向に対して0〜45度の範囲内にある測定傾斜角を0.25度のピッチ毎に区分して各区分内に存在する度数を集計し傾斜角度数分布を求めたとき、0〜10度の範囲内の傾斜角区分に最高ピークが存在すると共に、前記0〜10度の範囲内に存在する度数の合計が、前記傾斜角度数分布における度数全体の40%以上の割合を占める、ことを特徴とする表面被覆切削工具。 - 前記TiとAlの複合窒化物または複合炭窒化物層は、NaCl型の面心立方構造を有するTiとAlの前記複合窒化物または複合炭窒化物の前記結晶粒の占める割合が60面積%以上であることを特徴とする請求項1に記載の表面被覆切削工具。
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