JP2019115915A - 湯口ブッシュおよび低圧鋳造機 - Google Patents

湯口ブッシュおよび低圧鋳造機 Download PDF

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Abstract

【課題】溶損性が優れ長寿命であるとともに、安価である湯口ブッシュ、ならびに該湯口ブッシュを備える低圧鋳造機の提供。【解決手段】耐溶損性鋳物1からなる湯口ブッシュであって、耐溶損性鋳物1が、母材金属層10と、母材金属層10表面に形成された酸化物層20と、を備え、酸化物層20の一部が、母材金属層10の結晶粒界に繊毛状22aに伸長しており、母材金属層10は、炭素元素と母材金属元素とを含み、酸化物層20が、母材金属層10表面に形成された被覆層であり、被覆層が、母材金属元素の熱酸化物からなり、母材金属層側の酸化物層20内には、母材金属層中の炭素元素と母材金属元素との反応生成物である複炭化物が含まれる、湯口ブッシュ。【選択図】図1

Description

本発明は、湯口ブッシュおよびこれを備える低圧鋳造機に関する。
アルミニウムやアルミニウム合金は、軽量で加工性、耐食性、機能的性質に優れることから、航空機、鉄道車両、自動車のシリンダーヘッド等の部品や、サッシなどの家庭用品に広く用いられている。アルミニウムは多様な方法により成形可能であるが、中でも鋳造法による成形が広く用いられている。
アルミニウム製部材を鋳造法により製造するために、低圧鋳造機が用いられる。低圧鋳造機は、一般に、金型と、この金型の入り口に設けられた湯口ブッシュに連通して設けられたストークと、溶湯が保持される坩堝とを備える。鋳造工程において、坩堝内の溶湯が加圧されることにより、溶融はストーク、次いで湯ブッシュを通じて金型内に供給充填され、冷却されて固化した後に金型から取り出され、次の溶湯が供給される。この一連の作業の過程で、その内側が溶湯に曝される湯口ブッシュは、アルミニウム溶湯との反応によりその一部が消失する、いわゆる溶損が発生する場合がある。溶損が発生すると、アルミニウム製部材に鉄分が解け出しコンタミネーションとなり、強度低下などを招き、アルミニウム製部材の製造歩留まりの低下を招く場合がある。また、溶損が生じた湯口ブッシュは新品に交換されるが、湯口ブッシュは交換した後、使用温度条件に安定するまでの保守時間が長く、その間鋳造機の作動を止めなければならず、計画的な生産ができないため生産性の低下を招く。
湯口ブッシュが短期間で使用不可となるこのような問題に対応するため、特許文献1では、アルミニウム溶湯に曝される内周部に面取り面を形成するとともに、耐食耐摩耗合金からなるライニング層を設けた湯口ブッシュが提案されている。特許文献1には、面取り面を備える基材に、0.6〜3.2重量%のBと、0.5〜8重量%のSiと、5〜37重量%のMoと、残部Niおよび不可避的不純物とからなり、Ni基の結合相にNi硼化物およびMo硼化物が分散している耐食耐摩耗性高強度Ni基合金を、溶射−再溶融法、拡散接合法、焼結接合法、またはろう付け法により形成する技術が記載されている。
特開2003−225749号公報
しかしながら、特許文献1に記載されるような加工・処理が施された湯口ブッシュであってもなお、基材とライニング層との間に物理的な特性が変化する界面が存在するため、アルミニウム溶湯との接触によりライニング層の剥離が生じる場合があった。また、ライニング層を設けるための専用設備が必要であるため、湯口ブッシュの製造コストが増大し、湯口ブッシュ自体が高価なものとなる。そのため、これを用いて製造されるアルミニウム製部材の製造コストが高騰する。
上記課題を解決する本発明によれば、耐溶損性が優れ長寿命である湯口ブッシュ、ならびに該湯口ブッシュを備える低圧鋳造機が提供される。
本発明によれば、耐溶損性鋳物からなる湯口ブッシュであって、
前記耐溶損性鋳物が、母材金属層と、該母材金属層表面に形成された酸化物層と、を備え、
前記酸化物層の一部が、該母材金属層の結晶粒界に繊毛状に伸長しており、
前記母材金属層は、炭素元素と母材金属元素とを含み、
前記酸化物層は、前記母材金属層表面に形成された被覆層であり、前記被覆層は、前記母材金属元素の熱酸化物からなり、
前記母材金属層側の前記酸化物層内には、前記母材金属層中の前記炭素元素と前記母材金属元素との反応生成物である複炭化物が含まれる、
湯口ブッシュが提供される。
また本発明によれば、上記湯口ブッシュを備える低圧鋳造機が提供される。
本発明によれば、耐溶損性が優れ長寿命であるとともに、安価である湯口ブッシュ、ならびに該湯口ブッシュを備える低圧鋳造機が提供される。
本発明の湯口ブッシュを構成する耐溶損性鋳物の部分断面顕微鏡写真である。(a)が倍率100倍、(b)が倍率200倍、(c)が倍率500倍である。 本発明の湯口ブッシュを構成する耐溶損性鋳物の母材金属の表面に形成された耐溶損性の被覆層を形成する工程における温度条件である。 本発明の湯口ブッシュを構成する耐溶損性鋳物の母材金属層の表面に形成された耐溶損性の酸化物層のうち繊毛状酸化物の部分を拡大した断面顕微鏡写真(倍率2000倍)である。 実施例で作製した湯口ブッシュの写真である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
本実施形態の湯口ブッシュは、耐溶損性鋳物からなる。耐溶損性鋳物は、母材金属層と、該母材金属層表面に形成された酸化物層とを備え、酸化物層の一部が、母材金属層の結晶粒界に繊毛状に伸長しており、母材金属層は、炭素元素と母材金属元素とを含み、酸化物層は、前記母材金属層表面に形成された被覆層であり、被覆層は、前記母材金属元素の熱酸化物からなり、母材金属層側の酸化物層内には、母材金属層中の炭素元素と母材金属元素との反応生成物である複炭化物(固溶体炭化物)が含まれることを特徴とする。
本実施形態の湯口ブッシュは、上記特徴を備える耐溶損性鋳物から構成されることにより、極めて優れた耐溶損性を備える。
さらに、本発明者らは、本実施形態の湯口ブッシュを備える低圧鋳造機を用いてアルミニウム製部材を鋳造した場合、充填不良や鋳巣形成をともなうことなく、正確に溶湯を金型へ注入することができ、それにより得られるアルミニウム製部品の製品不良の発生が低減されることを見出した。この理由は必ずしも明らかではないが、本実施形態の湯口ブッシュが、アルミニウム溶湯の温度低下の挙動を抑制するためと考えられる。通常、溶湯の金型への充填不良や鋳巣の形成は、坩堝から出た高温のアルミニウム溶湯が、ストーク、次いで湯口ブッシュを通って金型に到達する過程で、温度が低下し、これにより粘度が増加することにより生じる。溶湯の粘度が増加すると、溶湯が金型全体に到達する時間が長くなり、金型内の溶湯の場所により温度差生じる。ゆっくりと凝固する領域と、そうではない領域とでは強度や組成に差異が生じ、これは鋳巣の発生につながると考えられる。本実施形態の湯口ブッシュを構成する耐溶損性鋳物は、このような溶湯の温度差を招かないような熱伝導特性を有する。
一実施形態において、湯口ブッシュは円筒状であり、先端内周部にR面取りが設けられていることが好ましい。湯口ブッシュの先端内周部は、アルミニウム溶湯と接触する部分である。この先端内周部がR面取り加工されていることにより、アルミニウム溶湯によりこの部分にかかる応力集中が低減されるため、先端内周部の破損が低減される。
本実施形態の湯口ブッシュに用いられる耐溶損性鋳物の断面顕微鏡写真を図1に示す。図1(a)は耐溶損性鋳物の部分断面顕微鏡写真を示し(倍率100倍)、図1(b)は、図1(a)において円で囲まれた部分の部分拡大写真であり、第1領域22を拡大して示している(倍率200倍)。図1(c)は、図1(b)において円で囲まれた部分の部分拡大写真であり、第1領域22をさらに拡大して示している(倍率500倍)。
図1(a)の断面図(断面顕微鏡写真)に示すように、本実施形態の湯口ブッシュに用いられる耐溶損性鋳物1は、母材金属層10と、母材金属層10表面に形成された酸化物層20と、を備える。この酸化物層20は、母材金属層10を反応ガスを供給することなく加熱することにより直接酸化することにより得られる熱酸化物である。母材金属層10は、表層部側に結晶構造がフェライト構造であるフェライト領域12を備え、フェライト領域12の下(内部側)に結晶構造がパーライト構造であるパーライト領域14を備える。
母材金属層10は、熱間金型の素材として一般的な合金工具鋼のSKD61をベースとして、タングステンとコバルトを添加した合金から構成される。その組成は表1の通りである。
上記の組成によれば、耐溶損性を担う、繊毛状酸化物22aを備える酸化物層20の形成に好適であるばかりでなく、SKD61本来の機械的強度も備える。母材金属がSKD61にタングステンとコバルトを添加した合金であると、第2領域と第1領域を安定して形成することができる。
酸化物層20は、その一部である繊毛状酸化物22aが、図1(b)および(c)に示す部分拡大断面図に示すように、母材金属層20の結晶粒界(フェライト結晶粒界16)に繊毛状に伸びている。図3は、他の箇所に形成された繊毛状酸化物22aの断面顕微鏡写真(倍率1500倍)であるが、これによると繊毛状酸化物22aがフェライト結晶粒界16に植物の根のように侵入している様子を確認することができる。
このように繊毛状酸化物22aがフェライト結晶粒界16に伸びているので、耐溶損性に優れる酸化物層20は母材金属層10と強固に結合しており剥離が抑制されている。したがって、耐溶損性が飛躍的に向上するとともに、かかる特性の劣化が抑制されている。
図1によれば、酸化物層20は、第1領域22、第2領域24および第3領域26から構成されている。組成の違いにより、便宜的に酸化物層20を3つの領域に区別しているが、これら3つの領域は共に主体が酸化物であり、これら3つの領域間、特に第1領域22と第2領域24との間には、光学顕微鏡写真において物理的な界面は存在していないといえる。そのため、これらの領域間において剥離することはなく、特に第2領域24が第1領域22から剥離することはない。なお、電子線マイクロアナライザ(EPMA)等で定性分析すると、組成の違いによる界面の存在を確認することができる。図1(a)では、EPMAの分析結果に基づいて便宜的に界面を表示している。第1領域22は繊毛状酸化物22aを有しており、この繊毛状酸化物22aが母材金属10のフェライト結晶粒界16に伸長しており、アンカー効果を発揮する。そのため、酸化物層20と母材金属層10を非常に強固に結合し、耐溶損性鋳物は耐溶損性に優れる。
本実施形態の湯口ブッシュは、以下のように製造することができる。
まず、上記の組成を有する母材金属を湯口ブッシュの形状に鋳造および機械加工を施した後、酸化物層20を形成する。
酸化物層20を形成する工程は、母材金属を通常雰囲気の炉内で所定の温度に昇温・保持する第一の工程と、降温速度を制御しながら炉内で徐冷する第二の工程とからなり、その昇温〜保持〜降温条件は図2の通りである。使用する熱処理炉は一般的な焼鈍炉で、特別な雰囲気制御は必要としない。
母材金属を2時間かけて780〜980℃まで昇温し、そのままの温度で所定の時間保持する。昇温後に保持する温度範囲は、780〜980℃であるがより好ましくは900±30℃にすると良い。保持時間は母材金属の厚みに応じ調節するが、例えば、部材の厚みが25mmに対して保持時間を1時間と規定することができる。
この昇温・保持が本実施形態の第一の工程に相当し、母材金属の表層部に酸化物層20が生成・成長するとともに脱炭層(フェライトトリム)が形成され、遊離した炭素元素が母材金属層10の構成元素と反応して複炭化物(固溶体炭化物)28を形成すると考えられる。ここでこの酸化物層20は、反応ガスを供給することなく加熱して直接酸化する上記工程により生成される熱酸化物からなる。複炭化物28は母材金属層10側の第1領域22に多く分布し、第2領域24上には複炭化物がほとんど存在しない第3領域26が形成される。そのため、第3領域26は耐溶損性により優れる。
引き続き、母材金属を所定の降温速度で降温するが、降温速度は毎時30±10℃の範囲を維持する。
この降温が本発明の第二の工程に相当し、母材金属層10の表層側はパーライトからフェライトへと結晶構造が変化する。そして、前工程から引き続き成長を続ける酸化物がフェライト結晶粒界16に繊毛状に伸長する。第1領域22の一部である繊毛状酸化物22aは酸化物層20と母材金属層10を非常に強固に結合する。
本発明の最大の特徴である第1領域22は、降温速度を前述の範囲内に維持することで初めて形成されるため、降温制御は厳に行う必要がある。
このような工程を経て、母材金属層10の表面に耐溶損性に優れた酸化物層20が形成される。
上述の製造方法によれば、前述の一連の工程を同一の炉内で行うことができ、各種ガスを供給可能な専用の熱処理炉を設ける必要がないので、設備コストを低減することができる。さらに、熱処理中に各種ガスを供給し続ける必要もなく、製造する際のランニングコストも低減することができる。そのため、目的の湯口ブッシュを低コストで製造することができる。
耐溶損性鋳物の製造における第2領域24および第1領域22の形成メカニズムの詳細は不明ではあるが、以下の通りであると推測される。
第一の工程において、母材金属層10の表層部に酸化物層が生成・成長するとともに脱炭層(フェライトトリム)が形成され、遊離した炭素元素が母材金属の構成元素と反応して複炭化物28を含む第2領域24を形成する。複炭化物28は母材金属層10側の第1領域22に多く分布し、第2領域24の表面側には複炭化物が存在しない第3領域26が形成される。
第二の工程において、母材金属の表層側はパーライトからフェライトへと結晶構造を変化させ、前工程から引き続き成長を続ける酸化物がフェライト結晶粒界に繊毛状に伸長する。
このように、本実施形態の湯口ブッシュは、一般的な焼鈍炉を使用し、昇温温度と保持時間、および降温速度を制御して耐溶損性鋳物を作製することにより製造できる。本実施形態の湯口ブッシュは、熱処理工程で反応ガスを供給することはなく製造できるため、各種ガスを供給可能な専用の熱処理炉を必要としないため、低コストで製造できる。
本実施形態の湯口ブッシュは、低圧鋳造機に用いることができる。本実施形態の湯口ブッシュは、耐溶損性に優れているとともに、その熱伝導特性がアルミニウム溶湯の温度低下を制御するため、低圧鋳造機に好適に用いることができる。このような低圧鋳造機を用いて製造されたアルミニウム製部材は、鋳巣や充填不良のない高品質であり、高い製品信頼性を有する。
以下、実施例を参照して本発明を説明するが、本発明はこれらの例示に限定されるものではない。
(実施例1)
組成(wt%)が、C 0.50、Si 0.45、Mn 0.70、P 0.02、S 0.01、Cr 5.50、Mo 0.65、Co 0.85、V 0.20、W 0.60、Nb 0.05、Al 0.05、残部がFeおよび不可避的不純物元素からなる母材金属を、鋳造、加工して、図4に示す湯口ブッシュを作製した。
この母材金属を焼鈍炉内で900℃まで2時間掛けて昇温し、その温度で一時間保持してから降温速度30℃/時間で200℃まで炉冷し、炉から取り出して湯口ブッシュを作製した。
この湯口ブッシュは、図1に示すように母材金属層10の表面には第1領域22、第2領域24および第3領域26からなる酸化物層20が形成されていた。
(比較例1)
市販のSKD61(すなわち、実施例1の組成のうちタングステンとコバルトを添加しない組成の母材金属)を、鋳造、加工して、実施例1で作製したものと同様の寸法および形状の湯口ブッシュを作製した。
(耐久性評価)
実施例1の湯口ブッシュと、比較例2の湯口ブッシュを、低圧鋳造機(新東工業株式会社製、LP−Dシリーズ)に取り付けて、アルミニウムの鋳造を行った。鋳造条件は、溶湯:AC4C、溶湯温度:720℃、ショット数:7ショット/時間、であった。
実施例1の湯口ブッシュは、26日間使用した時点で、溶損により寿命を迎えた。
比較例1の湯口ブッシュは、12日間使用した時点で、溶損により寿命を迎えた。
(アルミニウム鋳造品の品質評価)
実施例1の湯口ブッシュと、比較例2の湯口ブッシュを、低圧鋳造機(新東工業株式会社製、LP−Dシリーズ)に取り付けて、アルミニウムの鋳造を行い、アルミニウム鋳造品を作製した。鋳造条件は、溶湯:AC4C、溶湯温度:720℃、であった。得られたアルミニウム鋳造品の外観を目視で観察し、内部をファイバースコープで観察した。得られたアルミニウム鋳造品のリークテストを行った。外観または内部に亀裂が観察されるか、リークテストに不合格であった鋳造品の割合を、鋳造不良率として以下に示す。
実施例1の湯口ブッシュを用いて得られたアルミニウム鋳造品の鋳造不良率:0.3%
比較例1の湯口ブッシュを用いて得られたアルミニウム鋳造品の鋳造不良率:0.2%
1 耐溶損性鋳物
10 母材金属層
12 フェライト領域
14 パーライト領域
16 フェライト結晶粒界
20 酸化物層
22 第1領域
22a 繊毛状酸化物
24 第2領域
26 第3領域
28 複炭化物

Claims (6)

  1. 耐溶損性鋳物からなる湯口ブッシュであって、
    前記耐溶損性鋳物が、母材金属層と、該母材金属層表面に形成された酸化物層と、を備え、
    前記酸化物層の一部が、前記母材金属層の結晶粒界に繊毛状に伸長しており、
    前記母材金属層は、炭素元素と母材金属元素とを含み、
    前記酸化物層は、前記母材金属層表面に形成された被覆層であり、前記被覆層は、前記母材金属元素の熱酸化物からなり、
    前記母材金属層側の前記酸化物層内には、前記母材金属層中の前記炭素元素と前記母材金属元素との反応生成物である複炭化物が含まれる、
    湯口ブッシュ。
  2. 前記酸化物層は互いに組成の異なる複数の領域を含み、最も前記母材金属層側の前記領域よりも、最も表面側の前記領域において、前記複炭化物が少ない、請求項1に記載の湯口ブッシュ。
  3. 前記母材金属層の組成(重量%)が、C 0.40〜0.70%、Si 0.35〜0.50%、Mn 0.50〜0.70%、P <0.03%、S <0.02%、Cr 4.50〜6.00%、Mo 0.50〜0.75%、Co 0.70〜0.90%、V 0.15〜0.30%、W 0.50〜0.70%、Nb <0.10%、Al <0.10%、残部がFeおよび不可避的不純物元素からなる、請求項1または2に記載の湯口ブッシュ。
  4. 耐溶損性鋳物からなる湯口ブッシュであって、
    前記耐溶損性鋳物が、組成(重量%)が、C 0.40〜0.70%、Si 0.35〜0.50%、Mn 0.50〜0.70%、P <0.03%、S <0.02%、Cr 4.50〜6.00%、Mo 0.50〜0.75%、Co 0.70〜0.90%、V 0.15〜0.30%、W 0.50〜0.70%、Nb <0.10%、Al <0.10%、残部がFeおよび不可避的不純物元素からなる母材金属層と、該母材金属層の表面に形成された酸化物層と、からなり、
    前記酸化物層の一部が、該母材金属層の結晶粒界に伸長しており、
    前記酸化物層は、前記母材金属層の表面に形成された被覆層であり、前記被覆層は、前記母材金属層を構成する母材金属の熱酸化物からなる、湯口ブッシュ。
  5. 当該湯口ブッシュが、先端内周部にR面取り面を備える円筒状である、請求項1乃至4のいずれかに記載の湯口ブッシュ。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の湯口ブッシュを備える低圧鋳造機。
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