JP2019115078A - 光電変換素子、画像読取装置及び画像形成装置 - Google Patents

光電変換素子、画像読取装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】光の入射に使用される光学系を限定することなく、各画素が受光する光量のムラを低減する。【解決手段】画素毎に光電変換してアナログ画像信号を出力する直線上に配列された複数の受光素子と、配線層に形成され、受光素子、又は受光素子の周辺回路に用いる信号線、電源及びグランドの少なくともいずれかとして使用可能にされた配線と、を有し、受光素子は、直線上に位置する配線に挟まれて開口する開口部を通った光が受光面に対して垂直に入射された場合に、開口部を挟んで直線上に位置する配線それぞれによって遮光される第1遮光領域及び第2遮光領域を備えるように形成されている。【選択図】図9

Description

本発明は、光電変換素子、画像読取装置及び画像形成装置に関する。
スキャナに使用される光電変換素子は、従来CCDが使われていたが、近年の高速化の要求により、CMOSリニアイメージセンサ(CMOSセンサ)が注目されている。CMOSセンサは、入射光をフォトダイオード(PD)によって光電変換する点はCCDと同じである。しかし、CMOSセンサは、画素付近で電荷−電圧変換を行って後段に出力する点がCCDとは異なる。また、CMOSセンサは、CMOSプロセスが使用されることからADC(Analog Digital Converter)等の回路を内蔵することが可能であり、高速性の面でCCDより有利となる。
しかし、CMOSリニアイメージセンサでは、PDの電荷をFD(Floating Diffusion)に転送する転送トランジスタ、FDをリセットするリセットトランジスタ、及び後段に信号を出力する増幅トランジスタ(ソースフォロワ)などの複数の回路を例えば画素内に構成する必要がある。
そのため、CMOSリニアイメージセンサは、画素内に各回路の駆動信号、及び電源・GNDなどの複数の配線が多層に配置されており、これら多層配線によって画素の開口(光を入射可能な領域)が制限されてしまう。特に、CMOSリニアイメージセンサの画素の開口は、光の入射角に影響を与えるため、画素位置毎に光の入射角が異なるスキャナでは、光量のムラ(シェーディング)の原因となり、主走査方向にS/Nのムラを発生させることがあるという問題があった。
上記の問題に対して、例えば特許文献1には、各撮像エリアの周辺部において、マイクロレンズと開口部の位置が、対応する光電変換領域よりも各撮像エリアの中心方向にずれた配置となっている固体撮像装置が開示されている。
しかしながら、画素毎に開口位置を変える構成では、光の入射角に応じて開口位置が固定化されるため、光の入射に使用される光学系が限定されてしまうという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、光の入射に使用される光学系を限定することなく、各画素が受光する光量のムラを低減することができる光電変換素子、画像読取装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、画素毎に光電変換してアナログ画像信号を出力し、受光する光の色ごとに一方向に配列された複数の受光素子と、配線層に形成され、前記受光素子、又は前記受光素子の周辺回路に用いる信号線、電源及びグランドの少なくともいずれかとして使用可能にされた配線と、を備え、前記受光素子は、受光面を有し、前記光電変換素子に垂直に入射された光は、入射角を変更することなく前記直線上に位置する前記配線に挟まれて開口する開口部を通って前記受光面に入射され、前記光が前記開口部を挟んで前記直線上に位置する前記配線それぞれにより遮光されることによって形成される第1遮光領域及び第2遮光領域を前記受光面上に有する。
本発明によれば、光の入射に使用される光学系を限定することなく、各画素が受光する光量のムラを低減することができるという効果を奏する。
図1は、画像読取装置の縮小光学系の概要を示す図である。 図2は、光電変換素子の画素構成の概要を例示する図である。 図3は、光の入射角による感度の低下を示す光電変換素子の第1の主走査方向の概略断面図である。 図4は、主走査方向に配列された画素の位置、及び画素に対する光の入射角に応じて変化する光の実効感度を示すグラフである。 図5は、配線に挟まれて開口する開口部の構成例を対比させて示す光電変換素子の主走査方向の概略断面図である。 図6は、図5(b)に示した構成における主走査方向の画素の位置に対する光の実効感度を示すグラフである。 図7は、図5(b)に示した構成におけるPDに対する開口部及びPDの受光範囲を示す図である。 図8は、主走査方向に配列された画素の位置、及び画素に対する光の入射角に応じて変化する光の実効感度をレンズの種類に応じて示すグラフである。 図9は、実施形態にかかる光電変換素子の主走査方向の概略断面図である。 図10は、主走査方向に配列された画素の位置、及び画素に対する光の入射角に応じて変化する光の実効感度をレンズの種類に応じて示すグラフである。 図11は、実施形態にかかる光電変換素子の変形例の主走査方向の概略断面図である。 図12は、主走査方向に配列された画素の位置、及び画素に対する光の入射角に対応する光の実効感度を示すグラフである。 図13は、受光する光の色毎にシェーディングに差が生じることを防止した光電変換素子の構成の概要を示す図である。 図14は、画素からの読出配線と、読出配線におけるクロストークを抑制する第1の構成例を示す図である。 図15は、画素からの読出配線と、読出配線におけるクロストークを抑制する第2の構成例を示す図である。 図16は、画素からの読出配線と、読出配線におけるクロストークを抑制する第3の構成例を示す図である。 図17は、光電変換素子の全体構成を例示する図である。 図18は、光電変換素子を有する画像読取装置を備えた画像形成装置の概要を示す図である。
まず、本発明をするに至った背景について説明する。図1は、画像読取装置の縮小光学系の概要を示す図である。画像読取装置の縮小光学系は、原稿からの反射光を集光レンズ10によってCMOSリニアイメージセンサ(光電変換素子)11上に縮小して結像する。
図1に示した縮小光学系では、原稿の主走査方向中央部からと、原稿の端部からの反射光が光電変換素子11に入射される様子が示されている。ここで、実線は主光線を示し、点線は左・右光線である。
原稿主走査方向中央部からの反射光(主光線)は、レンズ10を介し、光電変換素子11の受光面に対して略垂直に入射される。原稿端部からの反射光は、予め定められた角度θをもって光電変換素子11の受光面に対して入射される。レンズ10の焦点距離等によって決められる画角が大きいほど、入射角θは大きくなる。また、入射角θは、原稿主走査方向中央部付近では小さいが、中央部から離れていくに従って大きくなる。
これを光電変換素子11側から見ると、主走査方向中央部付近からの反射光が入射される画素では光の入射角θが略0である。入射角θは、光電変換素子11の中央から離れるにしたがって徐々に大きくなり、光電変換素子11の端部の画素で最も大きくなる。
このように、縮小光学系に用いられる光電変換素子11は、予め定められた角度がついた光が入射される。ただし、光電変換素子11は、縮小光学系の構成が変われば、同じ画素に対する光の入射角θも変わってくる。なお、図1においては、原稿からの反射光を集光するためにレンズ10を用いているが、必ずしもレンズである必要はなく曲面ミラーが用いられてもよい。
図2は、CMOSリニアイメージセンサ(光電変換素子)の画素構成の概要を例示する図である。画像読取装置に用いられるCMOSリニアイメージセンサは、入射光をフォトダイオード(PD)によって光電変換する点がCCDと同じであるが、画素付近で電荷−電圧変換を行って後段に出力する点がCCDとは異なる。
CMOSリニアイメージセンサの画素は、入射光を光電変換する受光素子(フォトダイオード:PD)と、PDで蓄積された電荷(アナログ画像信号)を電圧信号に変換する画素回路(PIX_BLK)とを有する。PIX_BLKには、電荷−電圧変換を行うフローティングディフュージョン(FD)、FDをリセットするリセットトランジスタ、及びPDの電荷をFDに転送する転送トランジスタ等が含まれるが、図2では図示していない。
また、各画素はRGBの色毎に一方向に配列され、PIX_BLKによって電圧に変換された画像信号は、読出線(R、G、B)を介して後段に読み出される。読出線の後段には、図示しないPGA(Programable Gain Amplifier)や、ADC(Analog Digital Converter)等が接続される。
CMOSリニアイメージセンサは、画素毎に画素回路を持つ点がCCDとは異なっている。これにより、CMOSリニアイメージセンサは、PIX_BLKから画像信号を読み出すための読出配線や、図2には図示していないPIX_BLKの制御信号(リセット信号、転送信号)や電源、GNDといった多数の配線が画素の周りに配置されることになる。
特に、PDの周りに配線が多い場合、配線領域を確保するためにPDの面積を縮小する必要があるため感度が低下する。よって、CMOSリニアイメージセンサでは、配線層を多層構造にして複数の配線層を用いて配線を配置することが一般的である。
図3は、光の入射角による感度の低下を示す光電変換素子(CMOSリニアイメージセンサ)の第1の主走査方向の概略断面図である。図3に示すように、光電変換素子は、画素毎にPDを有し、各画素を分離するための画素分離領域(STI:Shallow−Trench−Isolation)12が形成されている。また、光電変換素子は、画素からの信号を読み出す読出配線、電源、GND(グランド)などに使用される配線が例えば2つの配線層(M1、M2)に跨って構成されており、配線層の上にはカラーフィルタ(CF)が配置されている。各層の間は絶縁膜層である。
また、配線は、例えばSTIの上方に形成される。そして、光電変換素子は、配線が存在していない領域(PDを開口させる開口部)を介して光が通ることになる。つまり、画素の開口幅(光をPDの受光面に照射可能な幅)は、光の入射方向に対して、配線が存在しない領域と、PDが存在する領域とが重なる領域の幅で決まる。なお、図3においては、配線が存在しない幅と、PDの幅とを同じとしている。
図1に示したように、光電変換素子の中央部の画素に入射される光は、PDの受光面に対して略垂直に入射され、開口幅(Wc)はPD全域となる(図3(a))。一方、光電変換素子の端部の画素へ入射される光は、予め定められた角度がついて入射されることになるため、開口幅(We)は中央部での開口幅(Wc)に対してWdほど減少する(Wc>We:図3(b))。
PDの受光面に対して角度が付いた光が入射される場合、図3(b)に示すように、M1の配線によって入射される光が蹴られてしまう。つまり、配線がPD上に影を作っている。この配線による影響は、配線数(配線層)が多いほど生じやすくなるため、CMOSリニアイメージセンサでは特に不利である。
図3に示したように、PDの幅と、PDの上方に設けられた配線が存在しない幅とが同じである場合、光電変換素子の中央部の画素に比べて端部の画素になるほど感度が低減するシェーディング(受光量のばらつき)の問題が発生する。このシェーディングは、S/Nのムラとなって画質劣化を引き起こし、特に画素間の配線数が多いCMOSリニアイメージセンサでは影響が顕著となる。
なお、CCDは、一般に画素と画素との間に配線はない(又は少ない)ことから、上述した光の入射角による感度低下の影響がほとんどない。また、CIS(Contact Image Sensor)のような等倍光学系では、原稿から角度がついた光が入射されること自体がそもそもないために問題にはならない。すなわち、上述したシェーディングは、縮小光学系でのCMOSリニアイメージセンサにおいて特に影響が大きい課題である。具体的には、図2に示したように、CMOSリニアイメージセンサではPDから出力された信号がPIX_BLKから画素毎に配置された読出配線から出力されることに対し、エリアセンサでは1列に1本読出配線が設けられることが一般的であるためである。つまり、CMOSリニアイメージセンサの方がエリアセンサよりもPD間に配置される配線数が多いために影響が大きくなっている。
図4は、主走査方向に配列された画素の位置、及び画素に対する光の入射角に応じて変化する光の実効感度を示すグラフである。図4(a)は、主走査方向に配列された画素の位置ごとに、配線によるシェーディングへの影響を示している。図3に示したように、縮小光学系におけるCMOSリニアイメージセンサでは、画素への光の入射角に応じて、配線によって光が蹴られてしまうため、主走査方向中央部の画素から離れた位置に配置された画素ほど感度が低下する(図4(a))。また、任意の主走査方向端部の画素に着目すると、光の入射角に依存して感度低下が大きくなる(図4(b))。
なお、図4は、各画素から見た実効的な感度の分布を表したものであり、配線による光の蹴られがない場合は点線で示すような平坦な理想特性となる。実際には、レンズのcos4乗則等による入射光量の減衰があるが、図4は、説明を簡略化するために、配線による光の蹴られ以外の減衰分は除外して記載されている。
図5は、配線に挟まれて開口する開口部の構成例を対比させて示す光電変換素子(CMOSリニアイメージセンサ)の主走査方向の概略断面図である。図5(a)は、図3(a)と同じである。図5(b)は、図3(b)と同様に光電変換素子の端部の画素に対する入射光の様子を示しているが、PDやSTIの位置に対して、M1、M2層の配線の位置がそれぞれΔ1、Δ2分シフトしている点が図3(b)と異なる。
図3(b)では、配線によって入射光の蹴られが発生していたが、図5(b)に示した構成では配線によって光が蹴られないように画素毎に開口部の位置がシフトされているためシェーディングが低減されている。なお、図5(b)に示した例では、光電変換素子の端部の画素について示したが、端部以外の画素においても同様であり、配線のシフト量(Δ1、Δ2)が主走査方向の画素位置に応じて画素毎に少しずつ異なるように配置される。
図6は、図5(b)に示した構成における主走査方向の画素の位置に対する光の実効感度を示すグラフである。図5(b)に示した構成では、画素毎に光の蹴られを最小限となるように配線の位置がシフトされているために、シェーディングの影響が低減されている。
図7は、図5(b)に示した構成におけるPDに対する開口部及びPDの受光範囲を示す図である。図5(b)に示した構成では、光の入射角に予め対応させるように画素毎に配線の位置(すなわち開口部)を最適化するように定めることによってシェーディングを低減している。図7に示すように、例えば図5(b)で用いられていた集光レンズよりも画角が狭い、つまり光の入射角が小さい場合には、配線による蹴られが発生してシェーディングが悪化してしまう。
このように、図5(b)に示した構成では、画素毎にそれぞれ予め定められた入射角に最適化された位置に配線が配置される構成となっているものの、異なる入射角で光が照射された場合には最適な条件とならず、光の蹴られが発生してしまう。したがって、画素毎に開口位置をシフトさせてシェーディングを低減する技術では、CMOSリニアイメージセンサによって画角、すなわち使用できる集光レンズが限定されてしまい、汎用性がなくなってしまう。
また、マイクロレンズ(オンチップレンズ)が組み合わされたイメージセンサが図5(b)に示した構成である場合、光の入射角が変えられてしまうと、光の蹴られの影響が大きくなってしまう。すなわち、マイクロレンズによって集光された光が配線によって蹴られると、画素に入射されるべき略全ての光が蹴られることになるので、その影響はシェーディング補正によって補正できる程度にとどまらず、画素抜けと呼ばれる画像を読めない画素を作ることになってしまう。
図8は、主走査方向に配列された画素の位置、及び画素に対する光の入射角に応じて変化する光の実効感度をレンズの種類に応じて示すグラフである。画素毎に変えられた開口位置に最適な画角をもつ集光レンズが図5(b)に示した構成に対して用いられた場合には、シェーディングの影響は低減されるが、最適でない狭い画角を持つ集光レンズ(光入射角は小さくなる)が図5(b)に示した構成に対して用いられた場合には、元来入射角が小さくシェーディングの影響も小さかったはずが、逆にシェーディングを悪化させてしまうことになる(図8(a))。
つまり、図8(b)に示された任意の端部の画素における光入射角に対する感度の特性からも分かるように、画素毎に任意の入射角(θ)で最適化されて配線のシフト量が決められている場合、入射角θの所では感度低下が抑えられるものの、それ以外の入射角(θ’)では最適な条件から外れるためにシェーディングを低減するどころか逆に悪化させてしまう。つまり、入射角がθとなる集光レンズ以外は使用できないことになる。このように、配線のシフト量を画素毎に変えられた光電変換素子では、最適化されていない入射角で光が入射されるとシェーディングが悪化してしまうので、使用可能なレンズの範囲が制限されてしまう。
なお、エリアイメージセンサは、カメラ用途が主であり、エリアイメージセンサと集光レンズ間の距離(共役長)は一般に数cmと範囲が狭い。したがって、共役長によって決まる画角は、どの集光レンズが選択されてもその差は小さく、シェーディングへの影響は小さい。しかし、リニアイメージセンサは、スキャナ用途が主であり、様々な光学方式に対応する必要があるため、共役長は十〜数十cmと範囲が広い。したがって、集光レンズによる画角の差が大きく、上述したように集光レンズによってシェーディングが悪化してしまうことはリニアイメージセンサ特有の課題とも言える。
図9は、実施形態にかかる光電変換素子(CMOSリニアイメージセンサ)の主走査方向の概略断面図である。上述した図3(b)に示した光電変換素子の構成では、光が蹴られていない側の配線には光路が接していなかった。このことは、配線の端部とPDの端部が揃うように形成されていたことによるが、逆に言えば、PDに受光されず配線によって蹴られない光がまだ存在していることを意味する。図9に示した実施形態にかかる光電変換素子は、光電変換素子を上方から見た場合に、配線の下にPDの領域が存在するように構成されている。また、PDは、例えば主走査方向の直線上に色毎に配列されている。
図9(a)は、光電変換素子の主走査方向の中央部の画素に対する光入射の様子を示している。図9(a)に示した構成は、図3(a)に示した構成に対して、PDの領域が主走査方向に延びる直線上の両外側にそれぞれ△だけ広くなるように形成され、開口部を形成するM1層の配線それぞれの下にPDが存在している点が異なる。ここで、M1層による開口と、M2層による開口とは変わらないため、図9(a)に示した構成の中央部の画素における最終的な開口幅は、図3(a)と同じWcである。以下、図9(a)に示したPDの両側に形成された主走査方向の幅が△である2つの遮光領域(及び相当する遮光領域)を、それぞれ第1遮光領域及び第2遮光領域と記すことがある。
図9(b)は、光電変換素子の主走査方向の端部の画素に対する光入射の様子を示している。図9(b)に示した構成では、まず、配線による光の蹴られがM2層で発生しており、実質的な開口幅がWdだけ減少している点は図3(b)に示した構成と同じである。しかし、図9(b)に示した構成は、図3(b)に示した構成とは異なり、光の蹴られが発生していない側では配線下にPDの領域が形成されているため、光の入射に角度がつけられたことによって配線下に進入する光がPDに照射されることになる。すなわち、光が蹴られたことによって減少する開口幅(Wd)がある一方で、図3(b)に示した構成ではPDに照射されていなかった光がPDに照射されるために増加する開口幅(Wu)が存在することになる。つまり、最終的な開口幅(We)は、下式1によって示される。
We = Wc − Wd + Wu ・・・(1)
We : 端部画素での開口幅
Wc : 中央部画素での開口幅
Wd : 配線での蹴られによって減少する端部画素の開口幅
Wu : PD幅が広げられたことによって増加する端部画素の開口幅
このように、図9(b)に示した構成は、蹴られによる光の減少分をPDが広げられて形成されることによる増加分によって改善されるようになり、図3(b)に示した構成での開口幅(=Wc−Wd)よりもWu分だけ受光する光量が増加する。
また、図9(c)には、光の入射角が図9(b)よりも小さい場合が示されているが、この場合の開口幅も同様に上式1によって決められ、蹴られによる光の減少分をPDが広げられたことによる増加分で改善される。
ここで、図9(b)に示した構成は、光の蹴られ量と、PDが広げられたことによる増加量は入射角に応じて変化し、入射角が小さくなるにつれて開口幅が増加するような単調傾向をもつ。このことは、図5(b)に示した構成のように、画素毎にある固定の開口方向を持つ構成ではないことによる。すなわち、図7に示したような、光の入射角によって特異的にシェーディングが悪化するようなことがないため、画像読取装置に使用される集光レンズ(画角)の限定が少なくなる。
図10は、図9に示した光電変換素子の構成において、主走査方向に配列された画素の位置、及び画素に対する光の入射角に応じて変化する光の実効感度をレンズの種類に応じて示すグラフである。図9に示した構成では、集光レンズの画角(光入射角)によらずシェーディングの影響が低減される(図10(a))。これは、図5(b)に示した構成のように、光電変換素子がある固定の開口方向を持つ構成ではないため、任意の端部画素においてある入射角(θ)での感度低下が抑えられている場合、入射角(θ)よりも小さい入射角(θ’)では感度低下がさらに抑えられるためである(図10(b))。したがって、図9に示した光電変換素子の構成では、図8に示したような使用可能なレンズの範囲が制限されてしまうことが改善されている。
このように、光電変換素子は、直線上に位置する配線に挟まれて開口する開口部を通った光が受光面に対して垂直に入射された場合に、開口部を挟んで直線上に位置する配線それぞれによって遮光される2つの領域(第1遮光領域及び第2遮光領域)を備えるように形成されることにより、受光素子に対する配線による光の蹴られ分を補うことができ、集光レンズ(画角)の違いによるシェーディングを低減することが可能となる。また、図9(b)に示した構成は、全画素一律に同じ構成とされることができるため、図5に示した構成よりも開発コストが抑えられる。
図11は、実施形態にかかる光電変換素子(CMOSリニアイメージセンサ)の変形例の主走査方向の概略断面図である。図9に示した構成では、光の入射角によらずにシェーディング低減の効果が得られるが、シェーディング自体は発生するために必ずしも十分とは言えない。また、図9(b)にも示されたように、シェーディングの原因となる光の蹴られは、より上位の(PDから遠い位置にある)配線ほど寄与が大きい。例えば図9(b)に示された場合では、M1とM2層の配線は主走査方向の位置が同じであるが、光に入射角度がつけられた場合、PDから遠いM2層の配線によって光が蹴られ、M1層の配線は蹴られに全く寄与していない。これは、PDから遠い上位の配線ほど蹴られに大きく影響し、この上位の層での蹴られを低減することがシェーディング低減に重要であることを意味している。
そこで、実施形態にかかる光電変換素子の変形例では、PDからの距離が遠い配線層ほど開口(光を通過させることができる領域)が大きくなるように配線が配置されることによってさらにシェーディングが低減される構成となっている。具体的には、図11に示した光電変換素子の変形例は、図9に示した光電変換素子と比較すると、M1、M2層に2本ずつ配置されていた配線が、M1に3本、M2に1本配置されるように変えられている。
図11に示した光電変換素子は、M1による開口幅(Wm1)に対してM2による開口幅(Wm2)が大きくされている。図11(a)では、図9(a)に示された場合と同様に、光電変換素子の中央部の画素に対する光の入射の様子を示しているが、PDの受光面に対して垂直に光が入射される場合には受光量は変わらない。
一方、図11(b)に示された光電変換素子の端部画素に対する光の入射では、図9(b)に示された場合に比べて光の蹴られが低減されている。これはM2層での開口が大きくされたことにより、M2層の配線による光の蹴られがなくなったためであり、図5(b)に示された配線位置のシフトと同等の効果が得られていると考えられる。ただし、図11に示した光電変換素子は、開口する方向を光が入射される方向に応じて固定せず、開口する方向が広げられている構成であるため、図7に示したような光の入射角が小さい場合であっても光の蹴られが悪化することはない。
また、図11に示した構成では、M2層の配線による光の蹴られがなくなり、M1層の配線によって光が蹴られることになる。このとき、光の入射角がつけられた場合の開口幅(We’)は下式2によって示される。
We’ = Wc’ − Wd’ + Wu’ ・・・(2)
We’ : 端部画素での開口幅
Wc’ : 中央部画素での開口幅
Wd’ : 配線での蹴られによって減少する端部画素の開口幅
Wu’ : PDが広げられたことによって増加する端部画素の開口幅
また、配線の厚み(図中の高さ方向)が幅に対して小さいことから、Wd’≒Wu’となり、下式3の関係が成り立つ。
We’ ≒ Wc’ ・・・(3)
つまり、図11に示した光電変換素子の構成では、受光される光の減少分と増加分が相殺され、中央部画素の感度と端部画素の感度が略同じになる。このように、実施形態にかかる光電変換素子は、PDからの距離が遠い配線ほど開口が大きく取られることにより、配線による光の蹴られが相殺され、シェーディングを抑制することができる。
なお、図11に示した構成では、画素間の配線が4本である場合の例を示しているが、必ずしも4本でなくても同様の効果が得られる。また、図11に示した構成では、各配線層に配置する配線の数を変えて開口幅が変えられているが、光電変換素子は、例えば配線の数が各配線層で同じであっても、配線の幅等が変えられることによって同様の効果が得られるように構成されてもよい。また、図11では主走査方向に配列された画素間についての例が示されているが、光電変換素子は、副走査方向の画素間においても同様の構成とされることにより、同様の効果が生じるように構成されてもよい。
なお、図11に示された構成では、M2の開口が大きくされている反面、M1の開口は小さくなっている。そのため、中央部画素の感度が低下することになるが、一般にCMOSリニアイメージセンサでは、PDの幅に対して配線の幅が1/20程度であり、中央部画素での感度低下の影響は小さく無視できる。
図12は、図11に示した光電変換素子の構成において、主走査方向に配列された画素の位置、及び画素に対する光の入射角に対応する光の実効感度を示すグラフである。図12に示すように、図11に示した光電変換素子の構成では、光の入射角によらず感度低下が相殺されるため、シェーディングが発生しない。
次に、受光する光の色毎にシェーディングに差が生じることを防止する光電変換素子の構成について説明する。図9に示した配線には、図2に示したPIX_BLKからの読出配線が含まれる。このとき、図2に示した各色毎のPD−PD間に配置された読出配線に注目すると、Redでは読出配線が存在せず、GreenではRedの読出配線が配置され、BlueではRed・Greenの読出し配線がそれぞれ配置されている。つまり、色毎に画素間に配置される読出配線が異なっている。これは任意の一方向に信号を読み出す(図2では下側の後段に読み出している例である)ために生じている。このとき、PD周辺に配置される配線の違いによって、色毎のシェーディングに差が生じてしまう。
図13は、受光する光の色毎にシェーディングに差が生じることを防止した光電変換素子の構成の概要を示す図である。図13に示すように、光電変換素子は、破線で示したダミーの読出配線をRedの画素間などにも形成することにより、各色毎のPD−PD間に配置された読出配線がいずれも同じにされている。
例えば、図13に示した構成では、Redの読出配線は図の下方に位置する図示しない後段へ信号を読み出すために、本来PIX_BLKよりも下側の配線部分しか必要がないが、図2に示した構成に対して破線で示す部分の配線が延長されている。Greenの画素についても同様である。よって、色毎のPD−PD間にはRとGの読出配線が配置されることになり、色毎の構成の差異がなくなる。このように、光電変換素子は、色毎の画素間に配置される配線がいずれの色においても同じように形成されることにより、色毎のシェーディング差が抑制されている。なお、図13においては、説明に必要な読出配線(R、G、B)以外の配線は図示していないが、実際には電源、GND、各種制御線が配置されている。
次に、信号線間のクロストークを抑制する構成について説明する。図11に示した構成では、上位のM2層での開口を大きくするために下位のM1層に多く配線を配置する構成となっている。このとき、M1層では複数の配線が配置されているので、配線間のクロストークが問題となる場合がある。特に、図13に示したように、PD−PD間にはPIX_BLKからの信号読出線が配置されるが、配線と配線の間の距離は開口幅を犠牲にしないよう最小幅とするのが一般的である。よって、出力画像に対してクロストークの影響が無視できなくなる。
図14は、画素からの読出配線と、読出配線におけるクロストークを抑制する第1の構成例を示す図である。図14(a)に示すように、PDが出力する画像信号は、信号読出線に対してバッファリングされて出力される。つまり、光電変換素子は、バッファリングされた画像信号を読み出す構成となっている。具体的には、図14(a)に示すように、光電変換素子は、PIX_BLK内にソースフォロワ(SF)が構成されており、このSFの出力を読出線(R、G)に信号を読み出す構成とされている。
図14(b)は、図14(a)に示した構成における信号の変化の様子を示している。図14(b)に示すように、読出線(ここではG)に対して周辺の配線(ここではR)の信号レベルが変化すると、配線間の寄生容量を介してGにもその変化が重畳される(クロストーク)。しかし、読出配線Gに接続されているSFによって信号が元に戻され、やがて元のG本来のレベルに戻される。これは、SFの低インピーダンス性により、読出線での信号の(元に戻る)応答が早くなっていると解釈される。なお、図14(b)では、点線はSFがない場合の信号変化の様子を示しており、SFがある場合に比べて信号が本来のレベルにまで戻りきっていない。この場合、R−G間の色間クロストークの原因となり、画像上に混色や偽色となって現れてしまう。
以上のように、光電変換素子は、バッファリングされた信号を画素間の読出配線に出力する構成にされているので、クロストークの影響が低減される。なお、CMOSリニアイメージセンサである光電変換素子は、RGB(全画素)をそれぞれ色毎に独立に読み出すので、読出配線がRGB(画素)毎に構成されている。そのため、画素間に配置される配線が複数となり、隣接する配線が存在するため、クロストークが問題となり得る。一方、エリアセンサでは列並列処理(カラム処理)が一般的であり、行毎に画素の信号を読み出すので、画素間に配置される配線は単一である。つまり、上記のようなクロストーク(特に色間のクロストーク)はリニアセンサ固有の問題である。
また、図14に示した構成であっても、SFの応答性が有限なものと考えると、PIX_BLKを高速動作させる場合には、読出線を低インピーダンス化するだけでは、クロストークの低減が必ずしも十分とはいえない場合がある。図15は、画素からの読出配線と、読出配線におけるクロストークを抑制する第2の構成例を示す図である。図15に示すように光電変換素子のクロストークを抑制する第2の構成例では、任意の読出線と他の信号線との間にGNDが挟まれる構成となっている(図15(a),(b))。
図15(a),(b)に示した構成においていは、読出線から見るとGNDはシールドとして機能する。このとき、図15(c)に示すように、読出線(ここではG)に対して周辺の配線(ここではR)の信号レベルが変化すると、配線間の寄生容量を介してGNDにその変化が重畳することになるが、GNDは低インピーダンスラインになっているのでその変化分は抑圧され、GNDではその変化が見えない(交流的に接地されている)。したがって、仮に読出線GとGNDの間に寄生容量が存在しても読出線Rの変化がGに伝わることがない。つまり、クロストークの影響がそもそも伝わることがなくなる。なお、図15(c)の点線は、図14(b)において説明した状態と同じ状態を示している。
なお、図15に示した構成では、GNDを信号線の間に挟む例を示しているが、電源を信号線の間に挟む構成としても同様の効果を得ることができる。また、図15(a)に図示していない図15(b)のM2層に配置している配線は、任意信号を割り当てることが可能である。
図16は、画素からの読出配線と、読出配線におけるクロストークを抑制する第3の構成例を示す図である。図16に示した構成では、クロストークを抑制するための専用の配線が設けられることなく、クロストークを抑制する。CMOSリニアイメージセンサでは、動作を高速化するために複数画素を1つの処理回路で処理するカラム構成となっている場合がある。この場合、画素及び画素回路(PIX_BLK)の信号は、カラム回路にRGBの信号が同時に読み出されるが、それ以降は時系列的に1画素ずつ信号が処理される(図16(a))。このとき、カラム回路(COL)にはソースフォロワ(SF2)が構成され、SF2によって後段に信号が出力されるが、PGAやADCといった後段回路(図17参照)が画素を挟んだ向こう側に配置されている回路レイアウトの場合、SF2の出力信号線は画素を跨なければならない。
図16(a),(b)に示した構成では、図15(a)に示したクロストークを抑制するGNDの代わりに上述したSF2の信号線が配置されている。SF2の出力は、バッファリングされた信号であるため、図15に示したGNDと同様に低インピーダンスの信号線となる。すなわち、図16に示した構成は、図15に示した構成と同様に、読出配線R−G間のクロストークを抑制することが可能である。
ここで、SF2の信号線は、低インピーダンスではあるものの電源・GNDとは異なり信号線であるため、SF2での信号変化は読出配線RやGに重畳されることになる(クロストークの原因となり得る)。しかし、読出配線(R、G)が有効となる期間と、SF2信号線が有効となる期間は、重なることなく異なっている。仮に、SF2の信号線のクロストークが読出配線R、G側に重畳されても、画素の信号が有効な期間が終了しているため、有効な画素の信号には何の影響も及ぼさない。逆に、読出配線R、GのクロストークがSF2の信号線側に重畳されても、SF2の出力信号が有効な期間が終了しているため、同様に何の影響も及ぼさない。つまり、読出配線とSF2での動作の有効タイミングが異なることにより、それぞれでクロストークがあってもその影響は問題にならない。これにより、SF2の信号線によっても、図15(a)に示したGNDと同等にクロストークが抑制される。
このように、例えばカラム構成のCMOSリニアイメージセンサでは、専用の電源・GNDが設けられなくても、SF2の出力等の元々存在する低インピーダンスの信号線が読出線の間に配置されることにより、クロストークを抑制することが可能となっている。
図17は、上述した構成が適用されたCMOSリニアイメージセンサ(光電変換素子)40の全体構成を例示する図である。PIX(R)20、PIX(G)22、及びPIX(B)24は、それぞれ約7000個のPDを有し、RGBの色毎に構成されている。また、PIX_BLK(R)21、PIX_BLK(G)23、及びPIX_BLK(B)25は、それぞれ約7000個の画素回路(PIX_BLK)を有し、RGBの色毎に構成されている。つまり、各PDには画素回路(PIX_BLK)がそれぞれ設けられている。
各画素回路(PIX_BLK)は、PDが蓄積した電荷をそれぞれ電圧信号に変換し、読出線を通してアナログメモリに信号を出力する。PIX_BLKには、PDの電荷をFDに転送する転送トランジスタ、FDをリセットするリセットトランジスタ、及びFD電圧をバッファリングして読出線に出力するソースフォロワトランジスタが構成されている。リニアセンサは、エリアセンサとは異なり、RGB各画素から独立に信号が読み出されるため、読出し線が画素毎に独立に存在する。
AMEM26は、例えばRGBの色毎にそれぞれ約7000個のアナログメモリを有し、画素毎に信号を保持して、カラム単位で画像信号を順次に出力する。このAMEM26が信号を保持することにより、PIX及びPIX_BLKの動作タイミング、つまり露光タイミングがRGBで同時となるグローバルシャッタ方式が実現される。なお、図16を用いて上述したSF2は、例えばAMEM26の出力側に構成される。
ADC27は、カラム数と同じ数のAD変換器を有し、カラム単位で画像信号を順次にAD変換する。ADC27は、カラム数と同じ数のAD変換器を有して並列処理を行うことにより、AD変換器の動作速度を抑えつつ、光電変換素子としての高速化を実現している。
ADC27がAD変換した信号は、パラレル−シリアル変換部(P/S)28によって画素毎に保持され、保持された信号がLVDS29に順次出力される。光電変換素子40は、P/S28よりも上流側では、主走査方向の各画素に対して並列処理したパラレルデータを処理するが、P/S28から下流側ではRGB色毎のシリアルデータを処理する。P/S28が出力した信号は、LVDS29が低電圧差動シリアル信号に変換し、後段に対して出力する。タイミング制御部(TG)30は、光電変換素子40を構成する各部を制御する。
次に、実施形態にかかる光電変換素子を有する画像読取装置を備えた画像形成装置について説明する。図18は、例えば光電変換素子40を有する画像読取装置60を備えた画像形成装置50の概要を示す図である。画像形成装置50は、画像読取装置60と画像形成部70とを有する例えば複写機やMFP(Multifunction Peripheral)などである。
画像読取装置60は、例えば光電変換素子40、LEDドライバ(LED_DRV)600及びLED602を有する。LEDドライバ600は、タイミング制御部(TG)30が出力するライン同期信号などに同期して、LED602を駆動する。LED602は、原稿に対して光を照射する。光電変換素子40は、ライン同期信号などに同期して、原稿からの反射光を受光して図示しない複数のPDが電荷を発生させて蓄積を開始する。そして、光電変換素子40は、AD変換及びパラレルシリアル変換等を行った後に、画像データを画像形成部70に対して出力する。
画像形成部70は、処理部80とプリンタエンジン82とを有し、処理部80とプリンタエンジン82とがインターフェイス(I/F)84を介して接続されている。
処理部80は、LVDS800、画像処理部802及びCPU804を有する。CPU804は、光電変換素子40などの画像形成装置50を構成する各部を制御する。また、CPU804(又はタイミング制御部30)は、各PDが受光量に応じて電荷を発生させることを略同時に開始するよう制御する。
光電変換素子40は、LVDS800に対して例えば画像読取装置60が読取った画像の画像データ、ライン同期信号及び伝送クロックなどを出力する。LVDS800は、受入れた画像データ、ライン同期信号及び伝送クロックなどをパラレル10ビットデータに変換する。画像処理部802は、変換された10ビットデータを用いて画像処理を行い、画像データなどをプリンタエンジン82に対して出力する。プリンタエンジン82は、受入れた画像データを用いて印刷を行う。
このように、実施形態にかかる光電変換素子は、受光素子が、直線上に位置する配線に挟まれて開口する開口部を通った光が受光面に対して垂直に入射された場合に、開口部を挟んで直線上に位置する配線それぞれによって遮光される第1遮光領域及び第2遮光領域を備えるように形成されているので、光の入射に使用される光学系を限定することなく、各画素が受光する光量のムラを低減することができる。
10 レンズ
11,40 光電変換素子
20 PIX(R)
21 PIX_BLK(R)
22 PIX(G)
23 PIX_BLK(G)
24 PIX(B)
25 PIX_BLK(B)
26 AMEM
27 ADC
28 P/S
29 LVDS
30 TG
50 画像形成装置
60 画像読取装置
70 画像形成部
PD 受光素子(フォトダイオード)
M1,M2 配線
PIX_BLK 画素回路
特開2002−170944号公報

Claims (9)

  1. 画素毎に光電変換してアナログ画像信号を出力し、受光する光の色ごとに一方向に配列された複数の受光素子と、
    配線層に形成され、前記受光素子、又は前記受光素子の周辺回路に用いる信号線、電源及びグランドの少なくともいずれかとして使用可能にされた配線と、
    を備え、
    前記受光素子は、
    受光面を有し、
    前記光電変換素子に垂直に入射された光は、入射角を変更することなく前記直線上に位置する前記配線に挟まれて開口する開口部を通って前記受光面に入射され、
    前記光が前記開口部を挟んで前記直線上に位置する前記配線それぞれにより遮光されることによって形成される第1遮光領域及び第2遮光領域を前記受光面上に有すること
    を特徴とする光電変換素子。
  2. 前記受光素子は、
    前記開口部を通った光が前記受光面に対して斜めに入射された場合、前記いずれか一方の遮光領域が、入射された光の入射角に応じて増加すると共に、他方の遮光領域が減少すること
    を特徴とする請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 前記配線は、
    複数の配線層に形成されて、配線層毎に前記開口部を構成し、前記受光素子からの距離が遠い前記開口部ほど開口幅が広くされていること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の光電変換素子。
  4. 前記周辺回路は、
    前記受光素子が出力する信号をバッファリングして出力する画素回路を有し、
    前記配線の少なくともいずれかは、
    前記画素回路が出力する信号を伝達する信号線であること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光電変換素子。
  5. 前記画素回路が出力する信号を伝達する信号線には、電源又はグランドとして使用可能にされた前記配線が隣接するように形成されていること
    を特徴とする請求項4に記載の光電変換素子。
  6. 複数の前記画素回路が出力する信号をそれぞれ伝達する複数の信号線が隣接するように形成されていること
    を特徴とする請求項4に記載の光電変換素子。
  7. 前記画素間に形成される前記配線は、各画素に対していずれも一律に同じ構成をとること
    を特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光電変換素子。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光電変換素子を有すること
    を特徴とする画像読取装置。
  9. 請求項8に記載の画像読取装置と、
    前記画像読取装置が読取った画像を形成する画像形成部と
    を有することを特徴とする画像形成装置。
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