JP2019114991A - 車両用窓ガラス - Google Patents

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Abstract

【課題】FMアンテナが実装された車両用窓ガラスにおいて、その近傍に導体が配置されていても、FMアンテナの受信感度への影響を低減することができる、車両用窓ガラスを提供する。【解決手段】車両用窓ガラスは、ガラス板と、ガラス板の上下方向の中央付近に配置されるデフォッガ2と、デフォッガの上方に配置される第1FMアンテナ3と、デフォッガの下方に配置される調整素子5と、を備える。デフォッガは、ガラス板の左右の端部に沿って上下方向に延びる一対のバスバー21a、21bと、水平に延びる複数の加熱線と、複数の加熱線と交差し上下方向に延びる少なくとも1つの垂直線23と、を備える。第1FMアンテナは、水平方向に延びる第1〜第3FM水平部33〜35と、第1FM水平部と第2FM水平部とを連結し、上下方向に延びる第1FM垂直部37と、第1〜第3FM水平部のいずれかに接続された第1給電部31と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用窓ガラスに関する。
自動車に取り付けられる車両用の窓ガラス(特に、リアガラス)の表面には、種々のアンテナが設けられる。例えば、FM放送、AM放送、デジタルテレビ放送、DAB(Digital Audio Broadcasting。以下、「DAB」と称する)の放送など、種々のメディアの放送を受信するためのアンテナが設けられる。例えば、特許文献1では、FM放送、AM放送、及びデジタルテレビ放送を受信するためのアンテナが設けられている。また、このようなアンテナは、デフォッガの上方に配置されている。
特開2010−11005号公報
ところで、近年の自動車には、リアガラスに開閉式のサンシェードが設けられることがある。このようなサンシェードは一対の柱部材と、これらを連結する連結部材とを有し、これらが金属部材で形成されている。そして、サンシェードを広げたときには、これらの金属部材がガラス板の両側及び上辺に沿うように配置されるため、FM放送波の受信感度に影響を与えるおそれがあった。一方、サンシェードを閉じたときには、柱部材及び連結部材は、リアガラスの下辺付近に収納されるため、FM放送波の受信感度に対する影響が小さい。したがって、サンシェードを広げたときと閉じたときとで受信感度が変化し、特に、サンシェードを広げると受信感度が急に低下するという問題があった。
このような問題は、開閉式のサンシェードのみならず、金属などの導体で形成されている部材がガラス板の近傍に配置されている場合にも生じ得る問題である。本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、FMアンテナが実装された車両用窓ガラスにおいて、その近傍に導体が配置されていても、FMアンテナの受信感度への影響を低減することができる、車両用窓ガラスを提供することを目的とする。
本発明に係る車両用窓ガラスは、ガラス板と、前記ガラス板の上下方向の中央付近に配置されるデフォッガと、前記ガラス板において、前記デフォッガの上方に配置される第1FMアンテナと、前記ガラス板において、前記デフォッガの下方に配置される調整素子と、を備え、前記デフォッガは、前記ガラス板の左右の端部に沿って上下方向に延びる一対のバスバーと、前記一対のバスバーを結ぶように水平に延びる複数の加熱線と、前記複数の加熱線と交差し上下方向に延びる少なくとも1つの垂直線と、を備え、前記第1FMアンテナは、水平方向に延びる第1FM水平部と、前記第1FM水平部よりも前記デフォッガに近接し、水平方向に延びる第2FM水平部と、前記第1FM水平部と第2FM水平部とを連結し、上下方向に延びる第1FM垂直部と、前記第1FM水平部、第2FM水平部、及び第1FM水平部のいずれかに接続された第1給電部と、を備えている。
上記車両用窓ガラスにおいて、前記調整素子は、水平方向に延びる第1水平部、前記第1水平部よりも前記デフォッガに近接し、水平方向に延びる第2水平部、及び前記第1水平部と第2水平部とを連結し、上下方向に延びる第1垂直部、を有する素子本体と、いずれかの前記バスバーまたは前記加熱線から延び、前記素子本体と容量結合をする結合部と、を備えることができる。
上記車両用窓ガラスにおいては、前記デフォッガの垂直線の1つと、前記調整素子の第1垂直部とを、略同一線上に配置することができる。
上記車両用窓ガラスにおいては、前記第1FM垂直線と、前記デフォッガの垂直線の1つと、前記調整素子の第1垂直部とを、略同一線上に配置することができる。
上記各車両用窓ガラスにおいて、前記アンテナは、前記第1FMアンテナよりも前記デフォッガに近接して配置される、第2FMアンテナをさらに備え、前記第2FMアンテナは、前記デフォッガと容量結合するように構成することができる。
本発明に係る車両用窓ガラスによれば、その近傍に導体が配置されていても、FMアンテナの受信感度への影響を低減することができる。
本発明に係る車両用窓ガラスの一実施形態である自動車のリアガラスの正面図である。 図1の他の例を示すリアガラスの正面図である。 実施例を示す自動車のリアガラスの正面図である。 比較例を示す自動車のリアガラスの正面図である。 実施例及び比較例におけるサンシェードの位置を示すリアガラスの正面図である。 比較例における周波数とFMメインアンテナ(a)及びFMサブアンテナ(b)の受信感度との関係を示すグラフである。 実施例における周波数とFMメインアンテナ(a)及びFMサブアンテナ(b)の受信感度との関係を示すグラフである。 比較例(a)及び実施例(b)における電波受信時の電流分布を示すシミュレーション結果を示す図である。
以下、本発明に係る車両用窓ガラスの一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は本実施形態に係る車両用窓ガラスが適用される自動車のリアガラスの正面図である。なお、以下では、説明の便宜のため、図1の向きを基準に、図1の上下方向を、上下方向または垂直方向、図1の左右方向を、左右方向または水平方向と称することがある。但し、この向きは、本発明を限定するものではない。
<1.車両用窓ガラス>
図1に示すように、本実施形態に係る車両用窓ガラスは、ガラス板1上に、デフォッガ2、FMメインアンテナ3、FMサブアンテナ4、及び調整素子5が、実装されている。以下、各部材について、順に説明する。
<1−1.ガラス板>
ガラス板1は、自動車用の公知のガラス板を利用することができる。例えば、ガラス板1として、熱線吸収ガラス、一般的なクリアガラス若しくはグリーンガラス、又はUVグリーンガラスが利用されてもよい。ただし、このようなガラス板1は、自動車が使用される国の安全規格に沿った可視光線透過率を実現する必要がある。例えば、日射吸収率、可視光線透過率などが安全規格を満たすように調整することができる。以下に、クリアガラスの組成の一例と、熱線吸収ガラス組成の一例を示す。
(クリアガラス)
SiO2:70〜73質量%
Al23:0.6〜2.4質量%
CaO:7〜12質量%
MgO:1.0〜4.5質量%
2O:13〜15質量%(Rはアルカリ金属)
Fe23に換算した全酸化鉄(T−Fe23):0.08〜0.14質量%
(熱線吸収ガラス)
熱線吸収ガラスの組成は、例えば、クリアガラスの組成を基準として、Fe23に換算した全酸化鉄(T−Fe23)の比率を0.4〜1.3質量%とし、CeO2の比率を0〜2質量%とし、TiO2の比率を0〜0.5質量%とし、ガラスの骨格成分(主に、SiO2やAl23)をT−Fe23、CeO2及びTiO2の増加分だけ減じた組成とすることができる。
なお、ガラス板1の種類は、クリアガラス又は熱線吸収ガラスに限られず、実施の形態に応じて適宜選択可能である。例えば、ガラス板1は、アクリル系、ポリカーボネート系等の樹脂窓であってもよい。
また、このようなガラス板1は、単一のガラス板で構成するほか、複数のガラスで樹脂などの中間膜を挟持した合わせガラスであってもよい。
<1−2.デフォッガ>
次に、デフォッガ2について説明する。図1に示すように、デフォッガ2は、ガラス板1における上下方向の中央付近に配置されており、ガラス板1の左右方向全体に亘って延びるように形成されている。具体的には、このデフォッガ2は、ガラス板1の両側縁に沿って上下方向に延びる一対の給電用のバスバー21a,21bを備えている。両バスバー21a,21bの間には、水平に延びる複数の加熱線22が所定間隔をおいて平行に配置されており、バスバー21a,21bからの給電により、防曇用の熱が発生するようになっている。また、このデフォッガ2には、これら加熱線22を水平方向に概ね2等分するように、上下方向に延びる垂直線23が設けられている。また、垂直線23は、最も上方にある加熱線(以下、最上部加熱線という)221と、最も下方にある加熱線(以下、最下部加熱線という)222とを結ぶように延びているが、ガラス板1を加熱する機能は有さず、後述する各アンテナ3,4を補助する役割を果たす。
<1−3.FMメインアンテナ>
次に、FMメインアンテナ3について説明する。このFMメインアンテナは、デフォッガ2の上方に配置されている。具体的には、このFMメインアンテナ3は、ガラス板1の左端部に配置される第1給電部31と、この第1給電部31からガラス板1の左側縁に沿って上方に延びる第1延在部32と、この第1延在部32から右側に延びる3本の水平部、つまり第1水平部33、第2水平部34、及び第3水平部35と、を備えている。
第1〜第3水平部33〜35はそれぞれ平行に配置されており、第1水平部33が第1延在部32の上端に連結されている。そして、第2及び第3水平部34,35は、第1水平部33の下方に,この順で配置されている。さらに、このFMメインアンテナ3は、第1水平部33よりも上方でガラス板1の左端部付近から右側へ水平に延びる第4水平部36と、この第4水平部36の右端から下方に延びる第1垂直部37と、この第1垂直部37の下端に連結され、右側及び左側へ水平に延びる第5水平部38とを備えている。
第4水平部36は、第1水平部33と平行に延び、容量結合をしている。また、第4水平部36の右端部は、ガラス板1の左右の中央付近まで延びており、ここから第1垂直部37が下方に延びている。そのため、第1垂直部37は、デフォッガ2の垂直線23とほぼ対応する位置に配置されている。また、第2及び第3水平部34、35の右端部は、第1垂直部37に連結されている。さらに、第5水平部38は、デフォッガ2の最上部加熱線221と平行に延び、これと容量結合している。第5水平部38と最上部加熱線221との上下方向の距離は、例えば、10〜50mmとすることができる。なお、FMメインアンテナ3とデフォッガ2とを容量結合させるため、この距離は45mm以下であることが好ましく、40mm以下であることがさらに好ましい。但し、本実施形態に係るFMメインアンテナ3を、後述するようにAMアンテナと兼用とする場合には、デフォッガ2と近すぎると、AMの受信性能が低下するため、30mm以上であることが好ましい。
また、第1給電部31は、リード線などを介してアンプ(図示省略)及びFM用の受信機(図示省略)に接続されている。
<1−4.FMサブアンテナ>
次に、FMサブアンテナ4について説明する。FMサブアンテナ4は、デフォッガ2の上方に配置されており、ガラス板1の右端部に配置される第2給電部41と、この第2給電部41から下方に延びる第2延在部42と、この第2延在部42の下端から左側へ水平に延びる第6水平部43と、を備えている。第6水平部43は、第5水平部38よりも下方に配置され、且つ第5水平部38よりも右側に配置されている。また、第6水平部43と最上部加熱線221とは容量結合するように近接している。第6水平部43と最上部水平加熱線221との上下方向の距離は、例えば、5〜30mmとすることができる。
第2給電部41は、リード線などを介してアンプ(図示省略)及びFM用の受信機(図示省略)に接続されている。
<1−5.調整素子>
続いて、調整素子5について説明する。調整素子5は、デフォッガ2の下方に配置されており、互いに容量結合する本体部51と結合部52とを備えている。本体部51は、デフォッガ2の下方に配置されており、ガラス板1の中央付近で水平に延びる第1水平部511と、この第1水平部511よりも上方に配置され、ガラス板1の中央付近で水平に延びる第2水平部512と、第1及び第2水平部511,512を連結し上下方向に延びる第1垂直部513と、を備えている。そして、第2水平部52は、第1水平部51よりもやや長く形成されている。また、第1垂直部513は、デフォッガ2の第1垂直線23とほぼ対応する位置に配置されている。これより、デフォッガ2の垂直線23、FMメインアンテナ3の第1垂直部37、調整素子5の第1垂直部513は、ほぼ同一直線上に配置されている。
一方、結合部52は、左側のバスバー21aからガラス板1の左側縁に沿って下方に延びる延在部521と、この延在部521の下端から右側に延びる第3水平部522とを備えている。第3水平部522は、第1水平部511よりもやや上方に配置されており、第3水平部522の一部、つまり第3水平部522の右端部付近が第1水平部511と第2水平部512との間に配置されている。そして、第3水平部522と第1水平部511とは容量結合しており、その上下方向の距離は、例えば、3〜10mmとすることができる。なお、第3水平部522の右端部付近は、第1水平部511と容量結合させるために第1水平部511よりも下方に配置されてもよい。この場合、両者の上下方向の距離は、例えば3〜10mmとすることができる。
<1−6.材料>
上記のようなデフォッガ2、各アンテナ3,4、及び調整素子5は、線材を組み合わせることで構成されているが、これらは導電性を有する導電性材料をガラス板1の表面に所定のパターンを有するように積層することで形成することができる。そのような材料としては、導電性を有していればよく、実施形態に適宜選択可能であり、一例として、銀、金、白金等を挙げることができる。具体的には、例えば、銀粉末、ガラスフリット等を含む導電性の銀ペーストをガラス板1の表面に印刷し焼成することによって形成することができる。
<1−7.製造方法>
次に、本実施形態に係る窓ガラスの製造方法を説明する。本実施形態に係る窓ガラスのガラス板1は、プレスによって成形するプレス成形工法、ガラス板1の自重で曲げる自重曲げ工法等によって成形することができる。
ここで、それぞれの工法においてガラス板1を成形する際には、ガラス板1は加熱炉内で軟化点付近まで加熱される。この加熱炉内に搬入される前には、ガラス板1は、平板状に形成されており、上述した各材料用のペースト、例えば、銀ペーストがこのガラス板1の表面に印刷される。そして、ガラス板1を加熱炉内に搬入することで、ガラス板1を成形すると共に、ガラス板1に印刷された銀ペーストを焼成して、デフォッガ2、各アンテナ3,4、及び調整素子5を形成することができる。
<2.特徴>
本実施形態に係るリアガラスは、特に、自動車の後部座席のサンシェードを広げたときのFM放送波の受信感度の影響を低減することができる。サンシェードは、一対の柱部材と、これらを連結する連結部材とを有し、これらが金属で形成されている。そのため、サンシェードを広げたときには、これらの金属部材がガラス板の両側及び上辺に沿うように配置され、FM放送波の受信感度に影響を与えていた。一方、サンシェードを閉じたときには、柱部材及び連結部材は、ガラス板の下辺付近に収納されるため、FM放送波の受信感度に対する影響が小さい。したがって、サンシェードを広げたときと閉じたときとで受信感度が変化するという問題があった。
そこで、本実施形態では、上記のように、デフォッガ2の下方に調整素子5を設けることで、FM放送波の受信感度に対するサンシェードの影響を低減している。したがって、例えば、自動車の走行中にサンシェードを広げたとき、受信感度が急に低下するのを防止することができる。具体的には、以下(1)〜(3)の方策を施している。
(1)例えば、調整素子5を設けないと、FM放送波の受信に際して発生する電流分布がデフォッガ2よりも上方に集中するため、広げたサンシェードの金属部材と電流とが結合しやすくなり、受信性能が低下するおそれがある。これに対して、調整素子5を設け、デフォッガ2と容量結合させると、電流分布がリアガラスの下部にまで広がり、サンシェードの金属部材と電流との結合を弱めることができる。その結果、FM放送波の受信感度の低下を抑制することができ、サンシェードを広げたときと閉じたときとで受信感度に差が生じるのを抑制することができる。
(2)調整素子5には、本体部51に加え、結合部52を設けることで、バスバー21aと本体部51とが容量結合するため、調整素子とデフォッガ2との容量結合をさらに強めることができる。その結果、デフォッガ2よりも下方への電流分布をさらに広げることができる。したがって、FM放送波の受信感度の低下をさらに抑制することができる。
(3)FMサブアンテナ4を、FMメインアンテナ3よりもデフォッガ2に近づけて容量結合させているため、FMメインアンテナ3とFMサブアンテナ4との容量結合を弱めることができる。また、FMメインアンテナ3とFMサブアンテナ4は、上下方向において重なっていないため、これらの容量結合をさらに弱めることができる。その結果、FMサブアンテナ4とデフォッガ2との容量結合を強くすることができるため、電流分布をさらに広げることができる。
<3.変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。なお、以下の変形例は適宜組み合わせることができる。
<1>
上記実施形態のデフォッガ2の形態は一例であり、加熱線22の数、垂直線23の数、これらの交差数などは、特には限定されない。また、受信感度を向上するために、追加のエレメントを適宜設けることもできる。上記実施形態では、FMメインアンテナ3の第1垂直部37、デフォッガの垂直線23、調整素子5の第1垂直部513はほぼ同一線上に配置されているが、少なくとも一つがずれていてもよい。
<2>
上記実施形態におけるFMメインアンテナ3の構成は一例であり、エレメントの数、長さ、位置、方向などは、特には限定されない。例えば、FMメインアンテナ3は、少なくとも2本の水平部と、これを接続する垂直部と、これらのいずれかに接続される給電部とで構成し、下側の水平部がデフォッガ2と容量結合されていればよい。例えば、本実施形態のFMメインアンテナ3は、4本の水平部33〜36,38と1本の垂直部37を有しているが、この中から選択される少なくとも2本の水平部と1本の垂直部とで本発明に係る第1FMアンテナを構成することができる。また、上記実施形態では、第4水平部36が、第1垂直部37の左側にのみ延びているが、第4水平部36を右側に延ばしてもよい。したがって、2本の水平部と、1本の垂直部とでFMメインアンテナを構成する場合には、上側の水平部は垂直部に対して右側及び左側の両方に延びていてもよい。また、給電部は、いずれのエレメントに接続されていてもよい。
なお、デフォッガ2との容量結合を強めるには、第5水平部38とデフォッガ2との距離を短くすることが好ましいが、両者の距離が長くなる場合には、第5水平部38の水平方向の長さを長くすることで、容量結合を強くすることができる。
また、本発明に係る第2FMアンテナであるFMサブアンテナ4の構成についても特には限定されず、エレメントの数、長さ、位置、方向などは、適宜変更可能である。すなわち、FMメインアンテナ(第1FMアンテナ)3とともに、ダイバーシティアンテナとして機能すればよい。また、上記実施形態では、FMサブアンテナ4をデフォッガ2と容量結合させているが、必ずしも容量結合させなくてもよい。さらには、FMサブアンテナ4は必ずしも設ける必要はなく、設けないようにしてもよい。
<3>
上記実施形態のFMメインアンテナ3は、複数のエレメントを用いて構成され、面積が広いため、例えば、AMアンテナとの共用アンテナにすることもできる。この場合、第1給電部31には、AMの受信機も接続される。
<4>
FMサブアンテナ4の構成も特には限定されない。上記実施形態では、第6水平部43が、第5水平部38と上下方向に重ならないようにしているが、重なるようにしてもよい。また、第6水平部43と最上部加熱線221との距離は適宜変更することができる。さらに、FMサブアンテナ4は必ずしも必要ではなく、設けなくてもよい。
<5>
上記実施形態の調整素子5は一例であり、エレメントの数、長さ、位置、方向などは、特には限定されない。例えば、上記実施形態では、結合部52を第1水平部511と容量結合するように配置しているが、本体部51の他の部分と容量結合させてもよい。また、結合部52は、バスバー21aから延ばす以外に、加熱線22から延ばしてもよい。
<6>
リアガラスには、ブレーキランプ等のランプが設けられることがあり、この場合には、例えば、図2のように構成することができる。図2に示すように、この例ではデフォッガ2の最下部加熱線222に、下方へ突出するU字状の延長線223を連結している。すなわち、延長線223の両端部が最下部加熱線222に連結される。これにより、最下部加熱線222と延長部223との間に台形状の領域が形成され、この領域にランプが設けられる。
これに対応するように、調整素子5の本体部51を以下のように変形することができる。すなわち、第2水平部512が延長線223に沿うように、第2水平部512の中央付近を下方に突出させる。そして、突出した第2水平部512の中央付近に第1垂直部513を連結する。このように構成しても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
<7>
ガラス板1には他のメディアに係るアンテナを設けることもできる。例えば、AMアンテナ、デジタルテレビアンテナ、DABアンテナなどを設けることもできる。
<8>
上記実施形態では、本発明に係る車両用窓ガラスをリアガラスに適用しているが、車両の他の窓ガラスに適用することもできる。
以下、本発明の実施例について説明する。但し、本発明は以下の実施例に限定されない。
<1.受信感度の検討>
図3に示す実施例に係るリアガラスと図4に示す比較例に係るリアガラスとを準備した。実施例に係るリアガラスは、上記実施形態で示した車両用窓ガラスと同様の形態であり、図3中に示す数値は、単位をmmとする寸法である。一方、比較例に係るリアガラスと実施例との相違点は、比較例には調整素子を設けていない点であり、その他の構成は寸法も含めて同じである。
そして、これら実施例及び比較例を用いて、FMメインアンテナ及びFMサブアンテナにおけるFM周波数帯域(76〜108MHz)の受信性能を下記のとおり実測した。すなわち、上記実施例及び比較例に係るリアガラスを図5に示すようなサンシェードが設けられた自動車に装着した上で、車両に対して電波(V偏波、H偏波、斜め偏波、等)を放射した。そして、サンシェードを閉じたときと開いたときの、受信感度を測定した。測定に当たっての条件は以下の通りである。
・アンテナが実装された窓ガラスの取付角:水平方向に対して23度傾斜
・角度分解能:角度3度(又は5度)毎に自動車を360度回転させて測定
・電波の発信位置とアンテナとの仰角:1.7度(地面と水平方向を0度、天頂方向を90度とする)
また、図5(a)はサンシェード(点線)を開いた状態(open)を示し、図5(b)はサンシェード(点線)を閉じた状態(close)を示している。受信感度の測定結果は、図6及び図7に示すとおりである。図6は、比較例に係るFMメインアンテナ(a)とFMサブアンテナ(b)の周波数毎の受信感度を示している。同図によれば、FMメインアンテナでは、概ね100MHz以上の周波数域において、サンシェードを広げたときの受信感度が、サンシェードを閉じたときよりも低下している。また、FMサブアンテナでは、概ね100MHz以下の周波数域において、サンシェードを広げたときの受信感度が、サンシェードを閉じたときよりも低下している。但し、105MHz付近では、サンシェードを広げたときの受信感度が、サンシェードを閉じたときよりも高くなっている。
一方、図7は、実施例に係るFMメインアンテナ(a)とFMサブアンテナ(b)の周波数毎の受信感度を示している。同図によれば、FMメインアンテナでは、概ねすべての周波数で、サンシェードを広げたときと閉じたときの受信感度に大きい差が生じていない。FMサブアンテナでも同様の結果が得られている。したがって、調整素子を設けると、サンシェードを広げたときの受信感度の低下を防止でき、サンシェードを広げたときと閉じたときで受信感度に差が生じるのを防止することができる。
なお、調整素子から結合部を除いたとしても受信感度の低下抑制の効果はあるが、その効果は限定的であると考えられる。また、FMサブアンテナを設けず、FMメインアンテナだけ設けた場合であっても、FM放送波の受信感度にはほとんど影響がないことが本発明者により確認されている。すなわち、上述したようにサンシェードを広げたときにも受信感度の低下を防止できることが分かった。
<2.電流分布の検討>
次に、実施例と比較例とで電流分布の検討を行った。すなわち、上記実施例及び比較例と同様のデフォッガ、FMアンテナ、及び調整素子を有するモデルを作製した。そして、サンシェードを広げ、83MHzの周波数の電波を放射したときに生じる電流分布を得るために、シミュレーションを行った。結果は、図8に示すとおりである(色によって電流の強さを示した)。但し、図8の実施例及び比較例は、図4及び図5とは左右対称の形態になっている。
図8(a)は比較例の電流分布を示し、図8(b)は実施例の電流分布を示している。図8(a)に示すように、比較例では、丸で囲まれた部分に電流が集中している。すなわち、デフォッガの上方のFMメインアンテナ付近に強い電流分布が生じ、サンシェードと電流が結合しやすくなっている。一方、図8(b)の実施例では、デフォッガの下方に電流分布が広がっているため、サンシェードと電流との結合を弱めることができる。よって、実施例ではFMアンテナの受信感度の低下を抑制することができる。
1:ガラス板
2:デフォッガ
3:FMメインアンテナ(第1FMアンテナ)
4:FMサブアンテナ(第2FMアンテナ)
5:調整素子
51:本体部(素子本体)
52:結合部

Claims (5)

  1. ガラス板と、
    前記ガラス板の上下方向の中央付近に配置されるデフォッガと、
    前記ガラス板において、前記デフォッガの上方に配置される、第1FMアンテナと、
    前記ガラス板において、前記デフォッガの下方に配置される調整素子と、
    を備え、
    前記デフォッガは、
    前記ガラス板の左右の端部に沿って上下方向に延びる一対のバスバーと、
    前記一対のバスバーを結ぶように水平に延びる複数の加熱線と、
    前記複数の加熱線と交差し上下方向に延びる少なくとも1つの垂直線と、
    を備え、
    前記第1FMアンテナは、
    水平方向に延びる第1FM水平部と、
    前記第1FM水平部よりも前記デフォッガに近接し、水平方向に延びる第2FM水平部と、
    前記第1FM水平部と第2FM水平部とを連結し、上下方向に延びる第1FM垂直部と、
    前記第1FM水平部、第2FM水平部、及び第1FM水平部のいずれかに接続された第1給電部と、
    を備えている、車両用窓ガラス。
  2. 前記調整素子は、
    水平方向に延びる第1水平部、
    前記第1水平部よりも前記デフォッガに近接し、水平方向に延びる第2水平部、及び
    前記第1水平部と第2水平部とを連結し、上下方向に延びる第1垂直部、
    を有する素子本体と、
    いずれかの前記バスバーまたは前記加熱線から延び、前記素子本体と容量結合をする結合部と、
    を備えている、請求項1に記載の車両用窓ガラス。
  3. 前記デフォッガの垂直線の1つと、前記調整素子の第1垂直部とが、略同一線上に配置されている、請求項2に記載の車両用窓ガラス。
  4. 前記第1FM垂直線と、前記デフォッガの垂直線の1つと、前記調整素子の第1垂直部とが、略同一線上に配置されている、請求項2に記載の車両用窓ガラス。
  5. 前記第1FMアンテナよりも前記デフォッガに近接して配置される、第2FMアンテナをさらに備え、
    前記第2FMアンテナは、前記デフォッガと容量結合するように構成されている、請求項1から4のいずれかに記載の車両用窓ガラス。
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