JP2019113096A - 交差型歯車および交差型歯車駆動機構 - Google Patents

交差型歯車および交差型歯車駆動機構 Download PDF

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Abstract

【課題】さらなる小型化が可能であり、応用範囲を拡張することができる交差型歯車および交差型歯車駆動機構を提供する。【解決手段】交差型歯車11が、平面および/または曲面から成る歯合面21を有し、歯合面21の表面に、等間隔で互いに平行に設けられた複数の第1の歯溝22aと、第1の歯溝22aと交差して、等間隔で互いに平行に設けられた複数の第2の歯溝22bとを有している。1対の駆動歯車12が、歯すじ方向が回転軸方向に対して斜交しており、一方の駆動歯車12の歯が第1の歯溝22aと噛み合い、他方の駆動歯車12の歯が第2の歯溝22bと噛み合うよう設けられている。一方の駆動歯車12を回転させることにより、歯合面21を所定の方向に沿って移動可能であり、他方の駆動歯車12を回転させることにより、歯合面21を所定の方向と交差する方向または所定の方向に沿って移動可能に構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、交差型歯車および交差型歯車駆動機構に関する。
従来、歯車等を利用した様々な回転機構が開発され、全方向移動車輪等に応用されている。このような全方向移動車輪に応用可能な回転機構として、いわゆるスクリュー式差動回転機構が本発明者等により開発されている。このスクリュー式差動回転機構は、回転体と、ウォームから成る1対の第1歯車と、ウォームホイールから成る1対の第2歯車とを有し、各第1歯車は同軸で回転可能に設けられ、各第2歯車は、それぞれ異なる第1歯車の回転により、第1歯車の回転軸に対してほぼ垂直な軸を中心として回転可能かつ、それぞれの回転を回転体に伝達可能に設けられ、各第1歯車を同じ方向に回転させたとき、各第2歯車が互いに回転体を逆方向に回転させようとして停止すると共に、各第1歯車の回転軸を中心として全体が一体的に回転し、各第1歯車を逆方向に回転させたとき、各第2歯車が回転体を同じ方向に回転させるよう構成されている(例えば、特許文献1参照)。
また、歯車ではなく、右ねじれのネジと左ねじれのネジとを積集合した形状の回転ネジと、ナットとを組み合わせて、回転ネジの回転運動をナットの回転・並進運動に変換したり、ナットの並進運動を回転ネジの回転・並進運動に変換したりする差動ネジ駆動機構も開発されている(例えば、非特許文献1参照)。
国際公開WO2017/212754号
藤井賢吾、原田孝、「Gaudi-inspired差動ネジ駆動機構の研究」、日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会2017、2017年、2A2-A04
特許文献1に記載のスクリュー式差動回転機構は、部品数が少なく、製造やメンテナンスが容易であり、かつ小型化を図ることができるという特徴を有しているが、応用範囲をさらに拡げるためには、さらなる小型化が望まれている。また、非特許文献1に記載の差動ネジ駆動機構は、回転ネジを利用しているため、歯車よりも応用範囲が狭くなってしまうという課題があった。
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、さらなる小型化が可能であり、応用範囲を拡張することができる交差型歯車および交差型歯車駆動機構を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る交差型歯車は、平面および/または曲面から成る歯合面を有し、前記歯合面の表面に、等間隔で互いに平行に設けられた複数の第1の歯溝と、前記第1の歯溝と交差して、等間隔で互いに平行に設けられた複数の第2の歯溝とを有することを特徴とする。
本発明に係る交差型歯車駆動機構は、本発明に係る交差型歯車と、歯すじ方向が回転軸方向に対して斜交するよう設けられた1対の駆動歯車とを有し、一方の駆動歯車の歯が前記第1の歯溝と噛み合い、他方の駆動歯車の歯が前記第2の歯溝と噛み合うよう設けられ、前記一方の駆動歯車の歯を前記第1の歯溝に噛み合わせて回転させることにより、前記歯合面を所定の方向に沿って移動可能であり、前記他方の駆動歯車の歯を前記第2の歯溝に噛み合わせて回転させることにより、前記歯合面を前記所定の方向と交差する方向または前記所定の方向に沿って移動可能に構成されていることを特徴とする。
本発明に係る交差型歯車は、本発明に係る交差型歯車駆動機構で好適に使用される。本発明に係る交差型歯車駆動機構は、1対の駆動歯車をそれぞれ回転させることにより、本発明に係る交差型歯車を移動させたり、停止させたりすることができる。本発明に係る交差型歯車駆動機構は、各駆動歯車の回転を直接、交差型歯車に伝達することができると共に、各駆動歯車のみで交差型歯車の動きを制御することができる。このため、回転の伝達や制御のための部品数が少なく、機構全体の小型化を図ることができる。
本発明に係る交差型歯車駆動機構は、交差型歯車の第1の歯溝と第2の歯溝との交差角度や、各駆動歯車の回転軸方向に対する歯すじ方向の向きや角度、各駆動歯車がそれぞれ第1の歯溝と第2の歯溝と噛み合う向き、各駆動歯車の回転の向きや回転速度などを変えることにより、交差型歯車の移動方向や移動速度を任意に調整することができる。また、交差型歯車の歯合面を、平面にしたり、曲面にしたり、平面と曲面とが組み合わされた面にしたり、異なる曲率の曲面を組み合わせた面にしたりすることにより、応用範囲を拡張することができる。
本発明に係る交差型歯車は、回転軸を中心とした円柱形状を成し、その円柱の外側面が前記歯合面を成していてもよい。この場合、本発明に係る交差型歯車駆動機構で交差型歯車を使用したとき、各駆動歯車により、回転体として、その回転軸を中心として回転させることができる。このように、各駆動歯車により直接、交差型歯車の回転体を制御することができるため、特許文献1の機構に比べて、さらなる小型化が可能である。
本発明に係る交差型歯車で、前記第1の歯溝および前記第2の歯溝は、いかなるねじれ角およびねじれ方向であってもよく、例えば、対称性や応用しやすさ等を考慮して、ねじれ角が45°であり、ねじれ方向が互いに逆であってもよい。
本発明に係る交差型歯車は、隣り合う第1の歯溝と、隣り合う第2の歯溝とに囲まれた凸部が、底部から先端に向かって徐々に細くなる形状を成していることが好ましい。この場合、本発明に係る交差型歯車駆動機構で交差型歯車を使用したとき、各駆動歯車がそれぞれ第1の歯溝と第2の歯溝と滑らかに接触して噛み合うようにすることができる。これにより、各駆動歯車と交差型歯車との間の摩擦を低減することができ、それぞれの摩耗や破損を抑制して寿命を延ばすことができる。また、前記凸部は、その底部の中心と先端の中心とを通る軸を中心として回転可能に設けられていてもよい。これにより、各駆動歯車と交差型歯車との間の摩擦をさらに低減することができ、寿命をさらに延ばすことができる。
本発明に係る交差型歯車駆動機構で、各駆動歯車は、それぞれ歯すじ方向が回転軸方向に対して斜交するよう設けられていればよく、例えば、はすば歯車やウォームなどから成っている。各駆動歯車がウォームから成る場合、ウォームの進み角を小さくすることにより、交差型歯車から各駆動歯車に向かって、回転力を伝達しにくくすることができる。これにより、各駆動歯車の回転を停止したとき、交差型歯車が動くのを防ぐことができ、ブレーキがかかった状態にすることができる。
本発明に係る交差型歯車駆動機構は、それぞれ異なる駆動歯車を回転駆動可能、かつ、その回転方向および回転速度を制御可能に設けられた1対のモータを有することが好ましい。この場合、各モータの回転を制御することにより、各駆動歯車の回転を制御して、交差型歯車の移動方向や移動速度を制御することができる。
本発明に係る交差型歯車駆動機構で、各駆動歯車は同軸で回転可能に設けられ、互いに同じ方向に回転させたとき、前記歯合面に対して前記所定の方向に沿って逆方向の力を及ぼすと共に、互いに逆方向に回転させたとき、前記歯合面に対して前記所定の方向に沿って同じ方向の力を及ぼすよう構成されており、各駆動歯車および前記交差型歯車は、各駆動歯車の回転軸を中心として、一体的に回転可能に設けられ、各駆動歯車の回転方向および回転速度に応じて、前記交差型歯車を各駆動歯車に対して停止または移動させると共に、各駆動歯車および前記交差型歯車を一体的に回転または停止させるよう構成されていてもよい。この場合、各駆動歯車の回転を制御することにより、歯合面の移動方向および移動速度、並びに、一体的に回転する各駆動歯車および前記交差型歯車の回転方向および回転速度を制御することができる。
本発明に係る交差型歯車駆動機構で、前記交差型歯車は複数から成り、各駆動歯車は、それぞれの別の位置で各交差型歯車の歯合面と噛み合っていてもよい。この場合、複数の交差型歯車の移動や回転を、1対の駆動歯車により制御することができる。
本発明によれば、さらなる小型化が可能であり、応用範囲を拡張することができる交差型歯車および交差型歯車駆動機構を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態の交差型歯車駆動機構を示す、交差型歯車の歯合面が平面の場合の、各駆動歯車の回転軸が(a)同軸(Coaxial)、(b)平行(Parallel)、(c)平行ではあるが、歯車自体の位置がずれた配置(Parallel with Offset)、(d)直交(orthogonal)のときの使用状態を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態の交差型歯車駆動機構を示す、交差型歯車の歯合面が凸状の曲面の場合の、各駆動歯車の回転軸が(a)同軸(Coaxial)の第1の配置、(b)同軸(Coaxial)の第2の配置、(c)平行(Parallel)の第1の配置、(d)平行(Parallel)の第2の配置、(e)直交(orthogonal)のときの使用状態を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態の交差型歯車駆動機構を示す、交差型歯車の歯合面が凹状の曲面の場合の、各駆動歯車の回転軸が(a)同軸(Coaxial)の第1の配置、(b)同軸(Coaxial)の第2の配置、(c)平行(Parallel)の第1の配置、(d)平行(Parallel)の第2の配置、(e)直交(orthogonal)のときの使用状態を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態の交差型歯車駆動機構の、各駆動歯車がウォームから成る変形例を示す、各駆動歯車の回転軸が(a)直交のときの斜視図、(b)同軸のときの平面図である。 本発明の第1の実施の形態の交差型歯車駆動機構の、交差型歯車の歯合面の曲率を変形可能な変形例を示す、歯合面を(a)凸状の曲面、(b)平面、(c)凹状の曲面にしたときの側面図である。 本発明の第2の実施の形態の交差型歯車駆動機構の、(a)ケーシングを外した状態を示す斜視図、(b)使用状態を示す斜視図である。 本発明の第1および第2の実施の形態の交差型歯車駆動機構の、各駆動歯車の歯が回転体から成る変形例を示す、(a)駆動歯車の斜視図、(b)一部を切り欠いた各歯の拡大斜視図である。 本発明の第1および第2の実施の形態の交差型歯車駆動機構の、交差型歯車の凸部がテーパー状を成す変形例を示す、(a)交差型歯車の斜視図、(b)一部を切り欠いた凸部の拡大斜視図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至図5は、本発明の第1の実施の形態の交差型歯車および交差型歯車駆動機構を示している。
図1乃至図3に示すように、第1の本発明の実施の形態の交差型歯車駆動機構10は、交差型歯車11と1対の駆動歯車12と1対のモータ(図示せず)とを有している。
交差型歯車11は、平面および/または曲面から成る歯合面21を有している。交差型歯車11は、歯合面21の表面に、等間隔で互いに平行に設けられた複数の第1の歯溝22aと、第1の歯溝22aと交差して、等間隔で互いに平行に設けられた複数の第2の歯溝22bとを有している。交差型歯車11の歯合面21が平面のものを図1に、凸状の曲面のものを図2に、凹状の曲面のものを図3に示す。
なお、交差型歯車11は、図1乃至図3に示す形状に限らず、歯合面21が、平面と曲面とが組み合わされた面であったり、異なる曲率の曲面を組み合わせた面であったりしてもよい。また、第1の歯溝22aおよび第2の歯溝22bは、いかなるねじれ角およびねじれ方向であってもよい。図1乃至図3に示す具体的な一例では、対称性や応用しやすさ等を考慮して、ねじれ角が45°で、ねじれ方向が互いに逆になっている。
1対の駆動歯車12は、歯すじ方向が回転軸方向に対して斜交するよう設けられている。各駆動歯車12は、一方の駆動歯車12の歯が、交差型歯車11の第1の歯溝22aと噛み合い、他方の駆動歯車12の歯が、交差型歯車11の第2の歯溝22bと噛み合うよう設けられている。図1乃至図3に示す具体的な一例では、各駆動歯車12は、はすば歯車から成っているが、ウォームなどから成っていてもよい。また、直径が一定の円柱状のものに限らず、例えば、第1の歯溝22aや第2の歯溝22bとの噛み合わせを増やすために、歯面の中央部が凸状に盛り上がった鼓型の形状を成していてもよい。
交差型歯車駆動機構10は、一方の駆動歯車12の歯を第1の歯溝22aに噛み合わせて回転させることにより、交差型歯車11の歯合面21を第1の方向に沿って移動可能であり、かつ、他方の駆動歯車12を第2の歯溝22bに噛み合わせて回転させることにより、交差型歯車11の歯合面21を第1の方向と交差する第2の方向、または第1の方向に沿って移動可能に構成されている。
図1乃至図3に示すように、交差型歯車駆動機構10は、各駆動歯車12を、歯合面21に対して様々な方向および位置に配置することができる。例えば、各駆動歯車12の回転軸が同軸となるよう配置したり(図1〜図3中のCoaxial)、各駆動歯車12の回転軸が平行となるよう配置したり(図1〜図3中のParallel)、各駆動歯車12の回転軸が平行ではあるが、歯車自体の位置がずれるよう配置したり(図1中のParallel with Offset)、各駆動歯車12の回転軸が互いに直交するよう配置したり(図1〜図3中のorthogonal)することができる。いずれの配置でも、交差型歯車11を任意の方向に移動可能に構成することができる。
各モータは、それぞれ異なる駆動歯車12の回転軸に接続され、各駆動歯車12を回転駆動可能、かつ、その回転方向および回転速度を制御可能に設けられている。
次に、作用について説明する。
交差型歯車駆動機構10は、各モータにより各駆動歯車12をそれぞれ回転させることにより、交差型歯車11を移動させたり、停止させたりすることができる。例えば、図1の場合、各駆動歯車12を回転させることにより、矢印Aおよび矢印Bの縦横方向に交差型歯車11を移動させることができる。また、図2および図3の場合、各駆動歯車12を回転させることにより、矢印Aの回転方向および矢印Bの直進方向に交差型歯車11を移動させることができる。交差型歯車駆動機構10は、各駆動歯車12の回転を直接、交差型歯車11に伝達することができると共に、各駆動歯車12のみで交差型歯車11の動きを制御することができる。このため、回転の伝達や制御のための部品数が少なく、機構全体の小型化を図ることができる。
交差型歯車駆動機構10は、交差型歯車11の第1の歯溝22aと第2の歯溝22bとの交差角度や、各駆動歯車12の回転軸方向に対する歯すじ方向の向きや角度、各駆動歯車12がそれぞれ第1の歯溝22aと第2の歯溝22bと噛み合う向き、各駆動歯車12の回転の向きや回転速度などを変えることにより、交差型歯車11の移動方向や移動速度を任意に調整することができる。また、交差型歯車11の歯合面21として様々な形状を採用することができ、応用範囲を拡張することができる。
なお、図4(a)および(b)に示すように、交差型歯車駆動機構10は、各駆動歯車12がウォームから成っていてもよい。図4(a)は、ウォームから成る各駆動歯車12の回転軸が互いに垂直になるよう、各駆動歯車12を配置した構成であり、図4(b)は、ウォームから成る各駆動歯車12の回転軸が同軸になるよう、各駆動歯車12を配置した構成である。この場合、各駆動歯車12を回転させることにより、矢印Aおよび矢印Bの縦横方向に交差型歯車11を移動させることができる。また、ウォームの進み角を小さくすることにより、交差型歯車11から各駆動歯車12に向かって、回転力を伝達しにくくすることができる。これにより、各駆動歯車12の回転を停止したとき、交差型歯車11が動くのを防ぐことができ、ブレーキがかかった状態にすることができる。なお、図4(b)の場合、第1の歯溝22aと第2の歯溝22bとは直交しない。
また、図5(a)〜(c)に示すように、交差型歯車11は、歯合面21を凸状の曲面にしたり(図5(a)参照)、平面にしたり(図5(b)参照)、凹状の曲面にしたり(図5(c)参照)して、歯合面21の曲率を変化可能に構成されていてもよい。この場合、例えば、交差型歯車11の内部に流体室を設け、その流体室に空気等の流体を供給したり、流体室から流体を排出したりして、流体室内部の圧力を変化させる構成や、2つの伸縮アクチュエータ等で、歯合面21の中央部に対して、両端部を上下動させる構成により、歯合面21の曲率を変化させることができる。
図6は、本発明の第2の実施の形態の交差型歯車および交差型歯車駆動機構を示している。
図6に示すように、本発明の第2の実施の形態の交差型歯車駆動機構30は、1対の交差型歯車11と1対の駆動歯車12とケーシング31と1対のモータ(図示せず)とを有している。なお、以下の説明では、本発明の第1の実施の形態の交差型歯車駆動機構10と同一の構成には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
図6(a)および(b)に示すように、各交差型歯車11は、回転軸を中心とした円柱形状を成し、その円柱の外側面が歯合面21を成している。すなわち、歯合面21は、曲面である。各駆動歯車12は、同軸で回転可能に、互いに接触して並んで設けられている。各駆動歯車12は、互いの接触面に対して歯すじ方向が対称になるよう設けられている。図6に示す具体的な一例では、各駆動歯車12は、はすば歯車から成っているが、ウォームから成っていてもよい。
各交差型歯車11は、各駆動歯車12の回転軸に対してそれぞれ反対側に位置するよう配置されている。各交差型歯車11は、回転軸が各駆動歯車12の回転軸に対して垂直を成し、回転軸が各駆動歯車12の接触面を含む平面上に位置するよう設けられている。各交差型歯車11は、各駆動歯車12の回転軸に対して対称の位置で、第1の歯溝22aに一方の駆動歯車12の歯が噛み合い、第2の歯溝22bに他方の駆動歯車12の歯が噛み合うよう設けられている。
図6(b)に示すように、ケーシング31は、外形が直方体状を成し、内側に各交差型歯車11および各駆動歯車12を収納している。ケーシング31は、各交差型歯車11および各駆動歯車12の回転軸を回転可能に支持するよう設けられている。また、ケーシング31は、対向する1対の側面から各駆動歯車12の回転軸が突出し、対向する他の1対の側面から各交差型歯車11の一部が突出するよう設けられている。これにより、交差型歯車駆動機構30は、各駆動歯車12、交差型歯車11およびケーシング31が、各駆動歯車12の回転軸を中心として、一体的に回転可能になっている。
各モータは、ケーシング31の外側で、ケーシング31の側面から突出した各駆動歯車12の回転軸に接続されている。
次に、作用について説明する。
交差型歯車駆動機構30は、各駆動歯車12を回転させることにより(図6(b)中のInputAおよびInputBの回転)、以下のような動作をすることができる。すなわち、各駆動歯車12を逆方向に同じ速度で回転させると、各駆動歯車12が、各交差型歯車11の歯合面21に対して、各交差型歯車11の回転方向に沿って同じ方向の力を及ぼすため、各交差型歯車11をその力の方向に回転させることができる(図6(b)中のOutput2の回転)。このとき、各駆動歯車12の回転が互いに無駄なく各交差型歯車11に伝達されるため、ケーシング31は回転しない。
また、各駆動歯車12を同じ方向に同じ速度で回転させると、各駆動歯車12が、各交差型歯車11の歯合面21に対して、各交差型歯車11の回転方向に沿って逆方向の力を及ぼすため、その力が打ち消し合い、各交差型歯車11を停止させることができる。このとき、各駆動歯車12の回転が、各交差型歯車11を介してケーシング31に伝わるため、ケーシング31、各駆動歯車12および各交差型歯車11を、各駆動歯車12と同じ方向に同じ速度で一体的に回転させることができる(図6(b)中のOutput1の回転)。
また、各駆動歯車12を異なる速度で回転させると、各交差型歯車11に異なる速度で回転する力を伝達するため、その力の差に応じて、各交差型歯車11をその回転軸周りに回転させるだけでなく(図6(b)中のOutput2の回転)、ケーシング31、各駆動歯車12および各交差型歯車11を、各駆動歯車12の回転軸周りに一体的に回転させることができる(図6(b)中のOutput1の回転)。また、各交差型歯車11に伝達される力の差に応じて、それぞれの回転の回転方向および回転速度が決まる。このように、交差型歯車駆動機構30は、各駆動歯車12の回転方向および回転速度に応じて、各交差型歯車11を各駆動歯車12に対して停止または回転させると共に、ケーシング31、各駆動歯車12および各交差型歯車11を一体的に回転または停止させることができる。
交差型歯車駆動機構30は、各駆動歯車12により直接、各交差型歯車11の回転を制御することができるため、特許文献1の機構に比べて、さらなる小型化が可能である。このため、交差型歯車駆動機構30は、例えば、特許文献1に記載のような全方向移動車輪の駆動機構として使用可能であり、任意の方向に任意の速度で移動可能な全方向移動車輪を構成することができる。
なお、図7(a)および(b)に示すように、交差型歯車駆動機構10および30で、各駆動歯車12は、各歯12aが薄い円板状の回転体で構成されており、各駆動歯車12の回転軸に対して斜交する軸12bを中心として、円柱状の歯車本体の側面に回転可能に設けられていてもよい。各歯12aは、軸12bから周縁に向かって徐々に薄くなっており、ベアリング12cにより歯すじ方向に沿って滑らかに回転可能になっている。この場合、各駆動歯車12の歯12aの回転により、各駆動歯車12が交差型歯車11に対して滑らかに接触するため、各駆動歯車12と交差型歯車11との間の摩擦を低減することができ、それぞれの摩耗や破損を抑制して寿命を延ばすことができる。
また、図8(a)に示すように、交差型歯車駆動機構10および30で、交差型歯車11は、隣り合う第1の歯溝22aと、隣り合う第2の歯溝22bとに囲まれた凸部23が、底部から先端に向かって徐々に細くなるテーパー状を成していてもよい。さらに、図8(b)に示すように、凸部23が、その底部の中心と先端の中心とを通る軸23aを中心として、ベアリング23bにより滑らかに回転可能に設けられていてもよい。この場合にも、各駆動歯車12がそれぞれ第1の歯溝22aと第2の歯溝22bと滑らかに接触して噛み合うため、各駆動歯車12と交差型歯車11との間の摩擦を低減することができ、それぞれの摩耗や破損を抑制して寿命を延ばすことができる。
10 交差型歯車駆動機構
11 交差型歯車
21 歯合面
22a 第1の歯溝
22b 第2の歯溝
23 凸部
23a 軸
23b ベアリング
12 駆動歯車
12a 歯
12b 軸
12c ベアリング

30 交差型歯車駆動機構
31 ケーシング

Claims (10)

  1. 平面および/または曲面から成る歯合面を有し、前記歯合面の表面に、等間隔で互いに平行に設けられた複数の第1の歯溝と、前記第1の歯溝と交差して、等間隔で互いに平行に設けられた複数の第2の歯溝とを有することを特徴とする交差型歯車。
  2. 回転軸を中心とした円柱形状を成し、その円柱の外側面が前記歯合面を成していることを特徴とする請求項1記載の交差型歯車。
  3. 前記第1の歯溝および前記第2の歯溝は、ねじれ角が45°であり、ねじれ方向が互いに逆であることを特徴とする請求項2記載の交差型歯車。
  4. 隣り合う第1の歯溝と、隣り合う第2の歯溝とに囲まれた凸部が、底部から先端に向かって徐々に細くなる形状を成していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の交差型歯車。
  5. 前記凸部は、その底部の中心と先端の中心とを通る軸を中心として回転可能に設けられていることを特徴とする請求項4記載の交差型歯車。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の交差型歯車と、
    歯すじ方向が回転軸方向に対して斜交するよう設けられた1対の駆動歯車とを有し、
    一方の駆動歯車の歯が前記第1の歯溝と噛み合い、他方の駆動歯車の歯が前記第2の歯溝と噛み合うよう設けられ、
    前記一方の駆動歯車の歯を前記第1の歯溝に噛み合わせて回転させることにより、前記歯合面を所定の方向に沿って移動可能であり、前記他方の駆動歯車の歯を前記第2の歯溝に噛み合わせて回転させることにより、前記歯合面を前記所定の方向と交差する方向または前記所定の方向に沿って移動可能に構成されていることを
    特徴とする交差型歯車駆動機構。
  7. 各駆動歯車はそれぞれはすば歯車またはウォームから成ることを特徴とする請求項6記載の交差型歯車駆動機構。
  8. それぞれ異なる駆動歯車を回転駆動可能、かつ、その回転方向および回転速度を制御可能に設けられた1対のモータを有することを特徴とする請求項6または7記載の交差型歯車駆動機構。
  9. 各駆動歯車は同軸で回転可能に設けられ、互いに同じ方向に回転させたとき、前記歯合面に対して前記所定の方向に沿って逆方向の力を及ぼすと共に、互いに逆方向に回転させたとき、前記歯合面に対して前記所定の方向に沿って同じ方向の力を及ぼすよう構成されており、
    各駆動歯車および前記交差型歯車は、各駆動歯車の回転軸を中心として、一体的に回転可能に設けられ、
    各駆動歯車の回転方向および回転速度に応じて、前記交差型歯車を各駆動歯車に対して停止または移動させると共に、各駆動歯車および前記交差型歯車を一体的に回転または停止させるよう構成されていることを
    特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の交差型歯車駆動機構。
  10. 前記交差型歯車は複数から成り、
    各駆動歯車は、それぞれの別の位置で各交差型歯車の歯合面と噛み合っていることを
    特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項に記載の交差型歯車駆動機構。
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