JP2019113058A - エジェクタ、冷凍サイクル装置、及びその制御方法 - Google Patents

エジェクタ、冷凍サイクル装置、及びその制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019113058A
JP2019113058A JP2018145210A JP2018145210A JP2019113058A JP 2019113058 A JP2019113058 A JP 2019113058A JP 2018145210 A JP2018145210 A JP 2018145210A JP 2018145210 A JP2018145210 A JP 2018145210A JP 2019113058 A JP2019113058 A JP 2019113058A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
flow path
needle
nozzle
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018145210A
Other languages
English (en)
Inventor
敏明 鈴木
Toshiaki Suzuki
敏明 鈴木
小林 誠
Makoto Kobayashi
誠 小林
崇 松崎
Takashi Matsuzaki
崇 松崎
和生 清水
Kazuo Shimizu
和生 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Samsung Electronics Co Ltd
Original Assignee
Samsung Electronics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Samsung Electronics Co Ltd filed Critical Samsung Electronics Co Ltd
Publication of JP2019113058A publication Critical patent/JP2019113058A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Jet Pumps And Other Pumps (AREA)

Abstract

【課題】ノズルの内部流路内にニードルを挿入することによるエジェクタの性能の劣化を抑制する。【解決手段】エジェクタ70は、内部流路が喉部712で絞られたノズル部71と、内部流路内でノズル部71の軸線方向に設けられたニードル74,78と、内部流路内でニードル74,78の外部にある駆動流体の流路である駆動冷媒流路771と、駆動冷媒流路771を通過した駆動流体がノズル部71から噴出されることにより吸入される吸入流体の流路である吸入冷媒流路772と、ニードル74,78の内部にノズル部71の軸線方向に設けられた駆動流体及び吸入流体の何れか一方の流路であるニードル内冷媒流路773と、ノズル部71から噴出された駆動流体と、吸入冷媒流路772を通過した吸入流体と、ニードル内冷媒流路773を通過した流体とを混合する混合部とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、エジェクタ、冷凍サイクル装置、及びその制御方法に関する。
ニードル弁の先端部が喉部より冷媒流れ上流側に位置する範囲内で変位させるとともに、ニードル弁とノズルとによって決定される冷媒の通路断面積が最小となる部位が、喉部より冷媒流れ上流側で発生し、かつ、ノズルに流入した冷媒が、喉部より上流側で気液二相域まで減圧されるように、ニードル弁の先端側形状及びノズルの内壁形状を設定したエジェクタ方式の減圧装置は、知られている(例えば、特許文献1参照)。
ニードル弁の先端側が先端側に向かうほど断面積が縮小するようにテーパ状に形成するとともに、少なくとも絞り開度が最小となっている場合には、ニードル弁の先端側が喉部より流体流れ下流側まで到達し、かつ、喉部以降、つまりノズルディフューザ部の通路断面積を略一定としたエジェクタも、知られている(例えば、特許文献2参照)。
ノズルを1本とするとともに、ノズルを貫通して混合部まで延びるニードルを、混合部内にて混合部内を流れる冷媒の流通方向と略平行な方向、つまり混合部の軸方向に変位させるエジェクタ方式の減圧装置も、知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開2003−302113号公報 特開2004−144043号公報 特開2004−45021号公報
ここで、ノズルの内部流路内にニードルを挿入する構成を採用した場合には、そうすることによるエジェクタの性能の劣化が生じる。
本発明の目的は、ノズルの内部流路内にニードルを挿入することによるエジェクタの性能の劣化を抑制することにある。
かかる目的のもと、本発明は、内部流路が喉部で絞られたノズルと、内部流路内でノズルの軸線方向に設けられたニードルと、内部流路内でニードルの外部にある駆動流体の流路である第1の流路と、第1の流路を通過した駆動流体がノズルから噴出されることにより吸入される吸入流体の流路である第2の流路と、ニードルの内部にノズルの軸線方向に設けられた駆動流体及び吸入流体の何れか一方の流路である第3の流路と、ノズルから噴出された駆動流体と、第2の流路を通過した吸入流体と、第3の流路を通過した流体とを混合する混合部とを備えたエジェクタを提供する。
ここで、エジェクタは、混合部で混合された流体を昇圧する昇圧部を更に備えた、ものであってよい。
また、第1の流路の流入口、第2の流路の流入口、及び、第3の流路の流入口は、エジェクタの同じ側に設けられている、ものであってよい。
更に、ニードルは、内部流路内でノズルの軸線方向に移動することにより喉部の開度を制御する、ものであってよい。その場合、ニードルは、内部流路内でノズルの軸線方向に移動して第1の流路を閉塞することにより、第1の流路から第3の流路に切り替える、ものであってよい。また、ニードルは、回転移動又は直動移動により、内部流路内でノズルの軸線方向に移動する、ものであってよい。
或いは、ニードルは、内部流路内で固定されている、ものであってもよい。
また、本発明は、冷媒を循環させる圧縮機と、圧縮機により循環された冷媒により、第1の空間を冷却する第1の冷却器と、圧縮機により循環された冷媒により、第2の空間を冷却する第2の冷却器と、内部流路が喉部で絞られたノズルと、内部流路内でノズルの軸線方向に設けられたニードルとを有し、第1の冷却器を通過した冷媒である駆動冷媒及び第2の冷却器を通過した冷媒である吸入冷媒の何れか一方を、内部流路内でニードルの外部にある第1の流路に流し、第1の流路を通過した冷媒がノズルから噴出されることにより吸入される吸入冷媒を、第2の流路に流し、駆動冷媒及び吸入冷媒の何れか一方を、ニードルの内部にノズルの軸線方向に設けられた第3の流路に流し、ノズルから噴出された冷媒と、第2の流路を通過した吸入冷媒と、第3の流路を通過した冷媒とを混合し、圧縮機に供給するエジェクタとを備えた冷凍サイクル装置も提供する。
ここで、第1の冷却器は、第1の空間として冷蔵室を冷却し、第2の冷却器は、第2の空間として冷凍室を冷却する、ものであってよい。
また、冷凍サイクルは、自装置の環境温度に応じて、駆動冷媒及び吸入冷媒のうちの第3の流路に流す冷媒を切り換える切り換え手段を更に備えた、ものであってよい。
このとき、環境温度は、第1の冷却器の蒸発温度、及び、第2の冷却器の蒸発温度であってよい。その場合、切り換え手段は、第1の冷却器の蒸発温度が閾値よりも高いことを1つの条件として、駆動冷媒を第3の流路に流し、第2の冷却器の蒸発温度が閾値よりも高いことを1つの条件として、吸入冷媒を第3の流路に流すように、切り換える、ものであってよい。
また、環境温度は、第1の空間の温度、及び、第2の空間の温度であってもよい。その場合、切り換え手段は、第1の空間の温度が閾値よりも高いことを1つの条件として、駆動冷媒を第3の流路に流し、第2の空間の温度が閾値よりも高いことを1つの条件として、吸入冷媒を第3の流路に流すように、切り換える、ものであってよい。
また、環境温度は、自装置が搭載された冷蔵庫の外部の温度であってもよい。
或いは、冷凍サイクルは、自装置の運転状態に応じて、駆動冷媒及び吸入冷媒のうちの第1の流路及び第3の流路に流す冷媒を切り換える切り換え手段を更に備えた、ものであってもよい。その場合、切り換え手段は、運転状態が、第2の空間のみを冷却する運転を行う状態である場合に、吸入冷媒を第1の流路及び第3の流路に流すように、切り換える、ものであってよい。
更に、冷媒を循環させる圧縮機と、圧縮機により循環された冷媒により、第1の空間を冷却する第1の冷却器と、圧縮機により循環された冷媒により、第2の空間を冷却する第2の冷却器と、内部流路が喉部で絞られたノズルと、内部流路内でノズルの軸線方向に設けられたニードルとを有し、第1の冷却器を通過した冷媒である駆動冷媒及び第2の冷却器を通過した冷媒である吸入冷媒の何れか一方を、内部流路内でニードルの外部にある第1の流路に流し、第1の流路を通過した冷媒がノズルから噴出されることにより吸入される吸入冷媒を、第2の流路に流し、駆動冷媒及び吸入冷媒の何れか一方を、ニードルの内部にノズルの軸線方向に設けられた第3の流路に流し、ノズルから噴出された冷媒と、第2の流路を通過した吸入冷媒と、第3の流路を通過した冷媒とを混合し、圧縮機に供給するエジェクタとを備えた冷凍サイクル装置において、冷凍サイクル装置の環境温度を取得するステップと、取得された環境温度に応じて、駆動冷媒及び吸入冷媒のうちの第3の流路に流す冷媒を切り換えるステップとを含む冷凍サイクル装置の制御方法も提供する。
本発明によれば、ノズルの内部流路内にニードルを挿入することによるエジェクタの性能の劣化を抑制することができる。
本発明の実施の形態が適用される冷蔵庫の全体構成の一例を示した図である。 本発明の第1の実施の形態におけるエジェクタの構成例を示した図である。 図2の一部の拡大図である。 本発明の第1の実施の形態における冷凍サイクルの構成例を示した図である。 本発明の第1の実施の形態における制御部の動作例を示したフローチャートである。 本実施の形態におけるエジェクタで実現可能な3つのモデルを示した図である。 3つのモデルについて駆動圧力と流量比との関係を示したグラフである。 本発明の第2の実施の形態におけるエジェクタの構成例を示した図である。 図8の一部の拡大図である。 本発明の第2の実施の形態における冷凍サイクルの構成例を示した図である。 本発明の第2の実施の形態における制御部の動作例を示したフローチャートである。
[冷蔵庫の全体構成]
図1は、本実施の形態が適用される冷蔵庫1の全体構成の一例を示した図である。図示するように、冷蔵庫1は、庫内の上部に形成された第1の空間の一例としての冷蔵室10と、庫内の下部に形成された第2の空間の一例としての冷凍室20とを含む。そして、冷蔵庫1は、冷媒を圧縮して循環させる圧縮機30を備え、冷蔵室10には、圧縮機30により循環された冷媒を蒸発させて冷蔵室10を冷却する冷蔵用蒸発器11と、冷蔵用蒸発器11で冷却された空気を冷蔵室10へ送風する冷蔵用ファン12とを備え、冷凍室20には、圧縮機30により循環された冷媒を蒸発させて冷凍室20を冷却する冷凍用蒸発器21と、冷凍用蒸発器21で冷却された空気を冷凍室20へ送風する冷凍用ファン22とを備える。また、冷蔵庫1は、冷蔵室10への食品の収納等のために開閉される冷蔵室ドア13と、冷凍室20への食品の収納等のために開閉される冷凍室ドア23と、冷蔵室10と冷凍室20とを仕切る中間隔壁31と、冷蔵室10から冷凍室20にかけての後部に共通に設けられた後壁32とを備える。
ところで、近年、冷蔵庫1等の製品に対する省エネニーズの1つの解としてエジェクタによるCOP(成績係数)の向上が図られている。但し、冷蔵庫1にエジェクタを搭載する際には、設置場所の環境温度等の外乱に応じてエジェクタに流れる冷媒流量を制御する必要がある。そのためには、エジェクタを、ニードルが挿入された構造とするのが一般的である。
しかしながら、冷媒流路内にニードルを挿入すると、ニードルは障害物であるので、ニードルが挿入されていないエジェクタと比較して、エジェクタのノズル部の開口面積を同等にしても性能が劣化してしまう。
そこで、本実施の形態は、ニードル内に冷媒が通過できる流路(以下、「ニードル内冷媒流路」という)を設けることにより、ニードルによる性能劣化を補うエジェクタを提案する。また、ニードル内冷媒流路に流す冷媒として、駆動冷媒及び吸入冷媒の何れか一方を、三方弁等の切換え弁で選択できるようにする。
[第1の実施の形態]
(エジェクタの構成)
図2は、第1の実施の形態におけるエジェクタ70の構成を示す図である。図3は、その一部の拡大図である。図示するように、エジェクタ70は、ノズル部71と、混合部72と、ディフューザ部73と、ニードル74と、駆動部75とを備える。また、エジェクタ70は、駆動冷媒流入口761と、吸入冷媒流入口762と、ニードル内冷媒流入口763と、混合冷媒流出口764とを備える。更に、エジェクタ70は、第1の流路の一例としての駆動冷媒流路771と、第2の流路の一例としての吸入冷媒流路772と、第3の流路の一例としてのニードル内冷媒流路773とを備える。
ノズル部71は、減圧部711と、喉部712と、末広部713とを含む。ノズル部71は、駆動冷媒流入口761から流入され駆動冷媒流路771を通過した高圧の駆動冷媒を、減圧部711で減圧膨張させ、喉部712で音速とし、末広部713で超音速として減圧し加速させる。これにより、超高速の気相冷媒がノズル部71から流出する。また、吸入冷媒流入口762から流入され吸入冷媒流路772を通過した吸入冷媒は、ノズル部71から流出した超高速の気相冷媒により引き込まれる。
混合部72は、ノズル部71から流出した超高速の駆動冷媒とこれにより引き込まれた低速の吸入冷媒とを混合させながら、互いの運動量交換により圧力を上昇させる。
ディフューザ部73は、昇圧部の一例であり、流路拡大による減速で圧力を回復し、混合冷媒流出口764から駆動冷媒と吸入冷媒とを混合した混合冷媒を流出する。
ニードル74は、図の左右方向に移動することにより、駆動冷媒流路771を流れる駆動冷媒の流量調整を行う。ここで、ニードル74とそれを囲む外壁とは、オーリングにより密閉支持される。これにより、外気圧とニードル74の内圧とを遮断することが可能となる。
駆動部75は、モータ軸751と、モータ本体752と、連結ネジ753とを含む。モータ軸751は、例えば、N極とS極が交互に配列された棒状磁石を含む。モータ本体752は、例えば、コイル部材を内蔵し、このコイル部材の励磁によりモータ軸751を直線動作させる直動式ステッピングモータである。連結ネジ753は、モータ軸751にニードル74を固定させて、モータ軸751の直線動作によりニードル74が直線動作することを可能とする。或いは、駆動部75は、ニードル74を回転させることにより直線動作させてもよい。ニードル74が回転移動又は直動移動の何れを行う場合であっても、ニードル74のニードル内冷媒流入口763に対向する開口部は、ニードル74を囲む外壁面に対してスライド移動することになるので、その面積は小さくなる。これにより、流体流入の微調整が可能となる。
また、本実施の形態では、これらに加え、ニードル74内部に、ニードル内冷媒流入口763から流入された駆動冷媒又は吸入冷媒が流れるニードル内冷媒流路773が設けられている。
(冷凍サイクルの構成)
図4は、第1の実施の形態における冷凍サイクル装置の一例である冷凍サイクル100の構成を示した図である。図示するように、この冷凍サイクル100は、冷媒を循環させる圧縮機30と、圧縮機30により循環された冷媒を凝縮する凝縮器40とを備える。また、冷凍サイクル100では、冷蔵室10を冷却する第1の冷却器の一例としての冷蔵用蒸発器11と、冷凍室20を冷却する第2の冷却器の一例としての冷凍用蒸発器21とが並列に接続される。尚、ここでは、冷蔵室10を冷却する冷蔵用蒸発器11と、冷凍室20を冷却する冷凍用蒸発器21とが接続されるものとしたが、これには限らない。より一般化して、第1の温度帯で第1の空間を冷却する蒸発器と、第1の温度帯よりも低い第2の温度帯で第2の空間を冷却する蒸発器とが接続されるものとしてもよい。更に、冷凍サイクル100には、凝縮器40により凝縮された冷媒の冷蔵用蒸発器11に流す流量と冷凍用蒸発器21に流す流量とを調整するための流量調整弁50が設けられ、冷蔵用蒸発器11の入口側には、冷蔵用蒸発器11に流入する冷媒を減圧させるために通過させる冷蔵用キャピラリーチューブ14が接続され、冷凍用蒸発器21の入口側には、冷凍用蒸発器21に流入する冷媒を減圧させるために通過させる冷凍用キャピラリーチューブ24が接続される。
また、冷凍サイクル100は、冷蔵用蒸発器11から流れてくる冷媒と、冷凍用蒸発器21から流れてくる冷媒とを混合するエジェクタ70を備える。エジェクタ70の詳細な構成については既に述べたので、説明を省略する。ここで、エジェクタ70の駆動冷媒流入口761には冷蔵用蒸発器11の出口側が接続され、エジェクタ70の吸入冷媒流入口762には冷凍用蒸発器21の出口側が接続される。つまり、エジェクタ70は、冷蔵用蒸発器11から流れてくる駆動冷媒と、冷凍用蒸発器21から流れてくる吸入冷媒とを混合するものである。一方で、エジェクタ70の混合冷媒流出口764には圧縮機30の入口側が接続される。つまり、エジェクタ70は、混合冷媒を圧縮機30に供給するものである。
また、本実施の形態では、エジェクタ70にニードル内冷媒流入口763が設けられており、このニードル内冷媒流入口763には、冷蔵用蒸発器11の出口側及び冷凍用蒸発器21の出口側のうち切換え弁81により選択された方が接続される。つまり、エジェクタ70は、切換え弁81がニードル内冷媒流入口763と冷蔵用蒸発器11の出口側を接続している場合には、冷蔵用蒸発器11から流れてくる駆動冷媒をニードル内冷媒流路773に流すものである。一方、エジェクタ70は、切換え弁81がニードル内冷媒流入口763と冷凍用蒸発器21の出口側とを接続している場合には、冷凍用蒸発器21から流れてくる吸入冷媒をニードル内冷媒流路773に流すものである。
更に、冷凍サイクル100では、冷蔵用蒸発器11の入口付近に、冷蔵用蒸発器11の蒸発温度(Trとする)を検知する冷蔵用温度センサ15が設けられ、冷凍用蒸発器21の入口付近に、冷凍用蒸発器21の蒸発温度(Tfとする)を検知する冷凍用温度センサ25が設けられている。但し、冷蔵用温度センサ15及び冷凍用温度センサ25の位置は、あくまで一例であり、それぞれ冷蔵用蒸発器11及び冷凍用蒸発器21の出口付近に設けてもよい。また、冷凍サイクル100は、冷蔵用温度センサ15が検知した蒸発温度Trと冷凍用温度センサ25が検知した蒸発温度Tfとに基づいて切換え弁81の切り換えを制御する制御部90を備える。例えば、制御部90は、冷蔵用温度センサ15により検知された蒸発温度Trが閾値より高くなった場合には、駆動冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように切換え弁81の切り換えを制御し、冷凍用温度センサ25により検知された蒸発温度Tfが閾値より高くなった場合には、吸入冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように切換え弁81の切り換えを制御する。
更にまた、冷凍サイクル100は、エジェクタ70から冷凍用蒸発器21への冷媒の逆流を防ぐ逆止弁26を備えている。また、冷凍サイクル100では、冷蔵用キャピラリーチューブ14と、冷凍用キャピラリーチューブ24と、エジェクタ出口パイプ79とが、熱交換器80を構成する。即ち、この冷凍サイクル100では、熱交換器80において、冷蔵用キャピラリーチューブ14及び冷凍用キャピラリーチューブ24とエジェクタ出口パイプ79との間で熱交換が行われる。
(制御部の動作)
図5は、第1の実施の形態における制御部90の動作例を示したフローチャートである。尚、以下では、冷蔵用蒸発器11の蒸発温度Trに対する閾値をTh1とし、冷凍用蒸発器21の蒸発温度Tfに対する閾値をTh2として、説明する。
図示するように、まず、制御部90は、冷蔵用温度センサ15から蒸発温度Trを取得し、冷凍用温度センサ25から蒸発温度Tfを取得する(ステップ901)。これにより、制御部90は、蒸発温度Trが閾値Th1よりも高いかどうかを判定する(ステップ902)。蒸発温度Trが閾値Th1よりも高いと判定すれば、制御部90は、蒸発温度Tfが閾値Th2よりも高いかどうかを判定する(ステップ903)。
その結果、蒸発温度Tfが閾値Th2よりも高いと判定しなければ、つまり、蒸発温度Tfが閾値Th2以下であると判定すれば、制御部90は、冷蔵用蒸発器11から流れてくる駆動冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように切換え弁81を制御する(ステップ904)。
一方、蒸発温度Tfが閾値Th2よりも高いと判定すれば、制御部90は、冷凍用蒸発器21から流れてくる吸入冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように切換え弁81を制御する(ステップ905)。また、ステップ902で蒸発温度Trが閾値Th1以下であると判定した場合も、制御部90は、冷凍用蒸発器21から流れてくる吸入冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように切換え弁81を制御する(ステップ905)。
尚、この動作例は、蒸発温度Trが閾値Th1よりも高い場合に、蒸発温度Tfが閾値Th2以下であれば、駆動冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように制御する、というものであったが、この限りではない。蒸発温度Trが閾値Th1よりも高い場合に、他の何らかの条件が満たされていれば、駆動冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように制御する、というものでもよい。即ち、これらは、蒸発温度Trが閾値Th1よりも高いことを1つの条件として、駆動冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように制御する、ということの一例であると言える。
また、この動作例は、蒸発温度Tfが閾値Th2よりも高い場合に、蒸発温度Trが閾値よりも高いかどうかに関係なく、吸入冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように制御する、というものであったが、この限りではない。蒸発温度Tfが閾値Th2よりも高い場合に、何らかの条件が満たされていれば、吸入冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように制御する、というものでもよい。即ち、これらは、蒸発温度Tfが閾値Th2よりも高いことを1つの条件として、吸入冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように制御する、ということの一例であると言える。
(効果)
図6(a)〜(c)は、本実施の形態におけるエジェクタ70で実現可能な3つのモデルを示した図である。
このうち、(a)は、ニードル内冷媒流入口763に何も流入されなかった場合のモデル(以下、「モデルA」という)である。このモデルAでは、駆動冷媒が駆動冷媒流入口761に流入され、吸入冷媒が吸入冷媒流入口762に流入され、混合冷媒が混合冷媒流出口764から流出されている。
また、(b)は、ニードル内冷媒流入口763に駆動冷媒が流入された場合のモデル(以下、「モデルB」という)である。このモデルBでは、駆動冷媒が駆動冷媒流入口761及びニードル内冷媒流入口763に流入され、吸入冷媒が吸入冷媒流入口762に流入され、混合冷媒が混合冷媒流出口764から流出されている。
更に、(c)は、ニードル内冷媒流入口763に吸入冷媒が流入された場合のモデル(以下、「モデルC」という)である。このモデルCでは、駆動冷媒が駆動冷媒流入口761に流入され、吸入冷媒が吸入冷媒流入口762及びニードル内冷媒流入口763に流入され、混合冷媒が混合冷媒流出口764から流出されている。
以下、これらのモデルA〜Cを用いて、駆動圧力と流量比(=吸入流量/駆動流量)との関係を測定した結果を示す。
図7は、ニードル74を移動させて駆動流量が10L/minとなったときの駆動圧力と流量比との関係を示したグラフである。具体的には、ニードル74をある位置に移動させて駆動流量が10L/minとなったときに駆動圧力及び吸入流量を測定し、駆動圧力に対して、流量比をプロットする。ニードル内冷媒流路773に何も流さなかったモデルAと比較して、ニードル内冷媒流路773に吸入冷媒を流したモデルCを用いた場合に、流量比が大きくなっていることが分かる。また、ニードル内冷媒流路773に何も流さなかったモデルAと比較して、ニードル内冷媒流路773に駆動冷媒を流したモデルBを用いた場合も、流量比が大きくなる範囲があることが分かる。そして、このように流量比が大きくなることにより、エジェクタ70の効率が向上する。
一方で、ニードル内冷媒流路773に吸入冷媒を流した場合、駆動冷媒流路771を流れる駆動冷媒は、その内周縁で、ニードル内冷媒流路773を流れる吸入冷媒に接触し、その外周縁で、吸入冷媒流路772を流れる吸入冷媒に接触することになる。即ち、駆動冷媒が吸入冷媒に接触する周長が長くなる。従って、駆動冷媒によるドローイング(引きずり)効果により、吸入流量を増加させる効果も期待できる。
(変形例)
本実施の形態では、冷蔵用蒸発器11の蒸発温度Trを検知する冷蔵用温度センサ15と、冷凍用蒸発器21の蒸発温度Tfを検知する冷凍用温度センサ25とを設け、制御部90は、冷蔵用温度センサ15が検知した蒸発温度Tr及び冷凍用温度センサ25が検知した蒸発温度Tfに基づいて切換え弁81の切り換えを制御するようにしたが、この限りではない。冷凍サイクル100の環境温度に基づいて切換え弁81の切り換えを制御するようにしてもよい。
ここで、環境温度としては、冷蔵室10の温度及び冷凍室20の温度を用いてよい。この場合、冷蔵室10の温度を検知する温度センサ(図示せず)と、冷凍室20の温度を検知する温度センサ(図示せず)とを設け、制御部90は、これらの温度センサが検知した冷蔵室10の温度及び冷凍室20の温度に基づいて切換え弁81の切り換えを制御する。具体的には、制御部90は、次のような動作を行う。即ち、冷蔵室10の庫内温度及び冷凍室20の庫内温度が正常(設定温度範囲)の場合は、吸入冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように制御する。また、冷蔵室10の扉の開閉や冷却負荷の増大により、冷蔵室10の温度が閾値よりも高くなり、冷蔵室10を優先的に冷却する必要がある場合には、駆動冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように制御する。一方、冷凍室20の扉の開閉や冷却負荷の増大により、冷凍室20の温度が閾値よりも高くなり、冷凍室20を優先的に冷却する必要がある場合には、吸入冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように制御する。循環冷媒量を増やして冷凍能力を向上させるためである。尚、この動作例も、冷蔵室10の温度が閾値よりも高いことを1つの条件として、駆動冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように制御し、冷凍室20の温度が閾値よりも高いことを1つの条件として、吸入冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように制御する、ということの一例であると言える。
また、環境温度としては、冷蔵室10の外部の温度を用いてもよい。この場合、冷蔵庫1の外部の温度を検知する温度センサ(図示せず)を設け、この温度センサが検知した外部の温度に基づいて切換え弁81の切り換えを制御するようにする。
更に、環境温度としては、凝縮器40の凝縮温度や、冷蔵用蒸発器11又は冷凍用蒸発器21の入口温度と出口温度との差を用いてもよい。
[第2の実施の形態]
(エジェクタの構成)
図8は、第2の実施の形態におけるエジェクタ700の構成を示す図である。図9は、その一部の拡大図である。図示するように、エジェクタ700は、ノズル部71と、混合部72と、ディフューザ部73と、ニードル78とを備える。即ち、第2の実施の形態におけるエジェクタ700は、第1の実施の形態におけるエジェクタ70とは異なり、駆動部75を備えていない。また、エジェクタ700は、駆動冷媒流入口761と、吸入冷媒流入口762と、ニードル内冷媒流入口763と、混合冷媒流出口764とを備える。更に、エジェクタ700は、第1の流路の一例としての駆動冷媒流路771と、第2の流路の一例としての吸入冷媒流路772と、第3の流路の一例としてのニードル内冷媒流路773とを備える。
ノズル部71は、減圧部711と、喉部712と、末広部713とを含む。ノズル部71は、駆動冷媒流入口761から流入され駆動冷媒流路771を通過した高圧の駆動冷媒を、減圧部711で減圧膨張させ、喉部712で音速とし、末広部713で超音速として減圧し加速させる。これにより、超高速の気相冷媒がノズル部71から流出する。また、吸入冷媒流入口762から流入され吸入冷媒流路772を通過した吸入冷媒は、ノズル部71から流出した超高速の気相冷媒により引き込まれる。
混合部72は、ノズル部71から流出した超高速の駆動冷媒とこれにより引き込まれた低速の吸入冷媒とを混合させながら、互いの運動量交換により圧力を上昇させる。
ディフューザ部73は、昇圧部の一例であり、流路拡大による減速で圧力を回復し、混合冷媒流出口764から駆動冷媒と吸入冷媒とを混合した混合冷媒を流出する。
ニードル78は、駆動冷媒流路771における駆動冷媒の通路断面積を狭める機構である。但し、第1の実施の形態におけるエジェクタ70とは異なり、図の左右方向に移動せず、固定されているので、駆動冷媒の流量調整は行わない。ここで、ニードル78とそれを囲む外壁とは、オーリングにより密閉支持される。これにより、外気圧とニードル78の内圧とを遮断することが可能となる。
また、本実施の形態では、これらに加え、ニードル78内部に、ニードル内冷媒流入口763から流入された駆動冷媒又は吸入冷媒が流れるニードル内冷媒流路773が設けられている。
(冷凍サイクルの構成)
図10は、第2の実施の形態における冷凍サイクル装置の一例である冷凍サイクル200の構成を示した図である。図示するように、この冷凍サイクル200は、冷媒を循環させる圧縮機30と、圧縮機30により循環された冷媒を凝縮する凝縮器40とを備える。また、冷凍サイクル200では、冷蔵室10を冷却する第1の冷却器の一例としての冷蔵用蒸発器11と、冷凍室20を冷却する第2の冷却器の一例としての冷凍用蒸発器21とが並列に接続される。尚、ここでは、冷蔵室10を冷却する冷蔵用蒸発器11と、冷凍室20を冷却する冷凍用蒸発器21とが接続されるものとしたが、これには限らない。より一般化して、第1の温度帯で第1の空間を冷却する蒸発器と、第1の温度帯よりも低い第2の温度帯で第2の空間を冷却する蒸発器とが接続されるものとしてもよい。更に、冷凍サイクル200には、凝縮器40により凝縮された冷媒の冷蔵用蒸発器11に流す流量と冷凍用蒸発器21に流す流量とを調整するための流量調整弁50が設けられ、冷蔵用蒸発器11の入口側には、冷蔵用蒸発器11に流入する冷媒を減圧させるために通過させる冷蔵用キャピラリーチューブ14が接続され、冷凍用蒸発器21の入口側には、冷凍用蒸発器21に流入する冷媒を減圧させるために通過させる冷凍用キャピラリーチューブ24が接続される。
また、冷凍サイクル200は、冷蔵用蒸発器11から流れてくる冷媒と、冷凍用蒸発器21から流れてくる冷媒とを混合するエジェクタ700を備える。エジェクタ700の詳細な構成については既に述べたので、説明を省略する。ここで、エジェクタ700の駆動冷媒流入口761には冷蔵用蒸発器11の出口側が接続され、エジェクタ700の吸入冷媒流入口762には冷凍用蒸発器21の出口側が接続される。つまり、エジェクタ700は、基本的には、冷蔵用蒸発器11から流れてくる駆動冷媒と、冷凍用蒸発器21から流れてくる吸入冷媒とを混合するものである。一方で、エジェクタ700の混合冷媒流出口764には圧縮機30の入口側が接続される。つまり、エジェクタ700は、基本的には、混合冷媒を圧縮機30に供給するものである。但し、流量調整弁50が冷蔵用蒸発器11へ冷媒を通過させないようにし、かつ、冷凍用蒸発器21から流れてくる吸入冷媒を切換え弁82,83が駆動冷媒流入口761及びニードル内冷媒流入口763に流した場合は、吸入冷媒のみを圧縮機30に供給するものとなる。
また、本実施の形態では、エジェクタ700にニードル内冷媒流入口763が設けられており、このニードル内冷媒流入口763には、冷蔵用蒸発器11の出口側及び冷凍用蒸発器21の出口側のうち切換え弁82,83及び流量調整弁50により選択された方が接続される。つまり、エジェクタ700は、切換え弁82,83及び流量調整弁50がニードル内冷媒流入口763と冷蔵用蒸発器11の出口側を接続している場合には、冷蔵用蒸発器11から流れてくる駆動冷媒をニードル内冷媒流路773に流すものである。一方、エジェクタ700は、切換え弁82,83及び流量調整弁50がニードル内冷媒流入口763と冷凍用蒸発器21の出口側とを接続している場合には、冷凍用蒸発器21から流れてくる吸入冷媒をニードル内冷媒流路773に流すものである。
更に、冷凍サイクル200では、冷蔵用蒸発器11の入口付近に、冷蔵用蒸発器11の蒸発温度(Trとする)を検知する冷蔵用温度センサ15が設けられ、冷凍用蒸発器21の入口付近に、冷凍用蒸発器21の蒸発温度(Tfとする)を検知する冷凍用温度センサ25が設けられている。但し、冷蔵用温度センサ15及び冷凍用温度センサ25の位置は、あくまで一例であり、それぞれ冷蔵用蒸発器11及び冷凍用蒸発器21の出口付近に設けてもよい。また、冷凍サイクル200は、冷蔵用温度センサ15が検知した蒸発温度Trと冷凍用温度センサ25が検知した蒸発温度Tfとに基づいて切換え弁82,83及び流量調整弁50を制御する制御部95を備える。例えば、制御部95は、冷蔵用温度センサ15により検知された蒸発温度Trが閾値より高くなった場合には、駆動冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように切換え弁82,83及び流量調整弁50を制御し、冷凍用温度センサ25により検知された蒸発温度Tfが閾値より高くなった場合には、吸入冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように切換え弁82,83及び流量調整弁50を制御する。
更にまた、冷凍サイクル200は、エジェクタ700から冷凍用蒸発器21への冷媒の逆流を防ぐ逆止弁26を備えている。また、冷凍サイクル200では、冷蔵用キャピラリーチューブ14と、冷凍用キャピラリーチューブ24と、エジェクタ出口パイプ79とが、熱交換器80を構成する。即ち、この冷凍サイクル200では、熱交換器80において、冷蔵用キャピラリーチューブ14及び冷凍用キャピラリーチューブ24とエジェクタ出口パイプ79との間で熱交換が行われる。
(制御部の動作)
図11は、第2の実施の形態における制御部95の動作例を示したフローチャートである。尚、以下では、冷蔵用蒸発器11の蒸発温度Trに対する閾値をTh1とし、冷凍用蒸発器21の蒸発温度Tfに対する閾値をTh2として、説明する。
図示するように、まず、制御部95は、圧縮機30が運転中であるかどうかを判定する(ステップ951)。圧縮機30が運転中でないと判定すれば、冷凍サイクル200は停止モードになっているので、制御部95は、処理を終了する。一方、圧縮機30が運転中であると判定すれば、冷凍サイクル200は、冷蔵室10及び冷凍室20の同時冷却を行うモード(RF同時冷却モード)、及び、冷凍室20のみの冷却を行うモード(Fのみ冷却モード)の何れかになっているので、制御部95は、冷凍サイクル200がRF同時冷却モードになっているかどうかを判定する(ステップ952)。
まず、冷凍サイクル200がRF同時冷却モードになっていると制御部95が判定した場合について説明する。この場合、制御部95は、冷蔵用温度センサ15から蒸発温度Trを取得し、冷凍用温度センサ25から蒸発温度Tfを取得する(ステップ953)。これにより、制御部95は、蒸発温度Trが閾値Th1よりも高いかどうかを判定する(ステップ954)。蒸発温度Trが閾値Th1よりも高いと判定すれば、制御部95は、蒸発温度Tfが閾値Th2よりも高いかどうかを判定する(ステップ955)。
その結果、蒸発温度Tfが閾値Th2よりも高いと判定しなければ、つまり、蒸発温度Tfが閾値Th2以下であると判定すれば、制御部95は、冷蔵用蒸発器11から流れてくる駆動冷媒が駆動冷媒流入口761及びニードル内冷媒流入口763に流入するように切換え弁82,83及び流量調整弁50を制御する(ステップ956)。このとき、吸入冷媒流入口762には、冷凍用蒸発器21から流れてくる吸入冷媒が流入する。
一方、蒸発温度Tfが閾値Th2よりも高いと判定すれば、制御部95は、冷蔵用蒸発器11から流れてくる駆動冷媒が駆動冷媒流入口761に流入し、冷凍用蒸発器21から流れてくる吸入冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように切換え弁82,83及び流量調整弁50を制御する(ステップ957)。また、ステップ954で蒸発温度Trが閾値Th1以下であると判定した場合も、制御部95は、冷蔵用蒸発器11から流れてくる駆動冷媒が駆動冷媒流入口761に流入し、冷凍用蒸発器21から流れてくる吸入冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように切換え弁82,83及び流量調整弁50を制御する(ステップ957)。このとき、吸入冷媒流入口762には、冷凍用蒸発器21から流れてくる吸入冷媒が流入する。
次に、冷凍サイクル200がRF同時冷却モードになっていない、つまり、Fのみ冷却モードになっていると制御部95が判定した場合について説明する。この場合、制御部95は、冷凍用蒸発器21から流れてくる吸入冷媒が駆動冷媒流入口761及びニードル内冷媒流入口763に流入するように切換え弁82,83及び流量調整弁50を制御する(ステップ958)。このとき、吸入冷媒流入口762には、冷凍用蒸発器21から流れてくる吸入冷媒が流入する。
尚、この動作例は、蒸発温度Trが閾値Th1よりも高い場合に、蒸発温度Tfが閾値Th2以下であれば、駆動冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように制御する、というものであったが、この限りではない。蒸発温度Trが閾値Th1よりも高い場合に、他の何らかの条件が満たされていれば、駆動冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように制御する、というものでもよい。即ち、これらは、蒸発温度Trが閾値Th1よりも高いことを1つの条件として、駆動冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように制御する、ということの一例であると言える。
また、この動作例は、蒸発温度Tfが閾値Th2よりも高い場合に、蒸発温度Trが閾値よりも高いかどうかに関係なく、吸入冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように制御する、というものであったが、この限りではない。蒸発温度Tfが閾値Th2よりも高い場合に、何らかの条件が満たされていれば、吸入冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように制御する、というものでもよい。即ち、これらは、蒸発温度Tfが閾値Th2よりも高いことを1つの条件として、吸入冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように制御する、ということの一例であると言える。
更に、この動作例は、冷凍サイクル200がFのみ冷却モードになっている場合に、吸入冷媒が駆動冷媒流入口761及びニードル内冷媒流入口763に流入するように制御する、というものであった。即ち、これは、運転状態が、第2の空間のみを冷却する運転を行う状態である場合に、吸入冷媒を第1の流路及び第3の流路に流すように、切り換える、ということの一例である。但し、これに限らず、冷凍サイクル200の運転状態に応じて、駆動冷媒又は吸入冷媒が駆動冷媒流入口761及びニードル内冷媒流入口763に流入するように制御する、というものでもよい。即ち、これは、自装置の運転状態に応じて、駆動冷媒及び吸入冷媒のうちの第1の流路及び第3の流路に流す冷媒を切り換える、ということの一例であると言える。
尚、このように、第2の実施の形態における制御部95は図11に示した動作を行うこととしたが、この動作は、第1の実施の形態における制御部90の図5に示した動作とは若干異なっている。しかしながら、第2の実施の形態における制御部95が図5に示した動作を行うこととしてもよいし、逆に、第1の実施の形態における制御部90が図11に示した動作を行うこととしてもよい。
(変形例)
本実施の形態では、冷蔵用蒸発器11の蒸発温度Trを検知する冷蔵用温度センサ15と、冷凍用蒸発器21の蒸発温度Tfを検知する冷凍用温度センサ25とを設け、制御部95は、冷蔵用温度センサ15が検知した蒸発温度Tr及び冷凍用温度センサ25が検知した蒸発温度Tfに基づいて切換え弁82,83及び流量調整弁50を制御するようにしたが、この限りではない。冷凍サイクル200の環境温度に基づいて切換え弁82,83及び流量調整弁50を制御するようにしてもよい。
ここで、環境温度としては、冷蔵室10の温度及び冷凍室20の温度を用いてよい。この場合、冷蔵室10の温度を検知する温度センサ(図示せず)と、冷凍室20の温度を検知する温度センサ(図示せず)とを設け、制御部95は、これらの温度センサが検知した冷蔵室10の温度及び冷凍室20の温度に基づいて切換え弁82,83及び流量調整弁50を制御する。具体的には、制御部95は、次のような動作を行う。即ち、冷蔵室10の庫内温度及び冷凍室20の庫内温度が正常(設定温度範囲)の場合は、吸入冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように制御する。また、冷蔵室10の扉の開閉や冷却負荷の増大により、冷蔵室10の温度が閾値よりも高くなり、冷蔵室10を優先的に冷却する必要がある場合には、駆動冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように制御する。一方、冷凍室20の扉の開閉や冷却負荷の増大により、冷凍室20の温度が閾値よりも高くなり、冷凍室20を優先的に冷却する必要がある場合には、吸入冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように制御する。循環冷媒量を増やして冷凍能力を向上させるためである。尚、この動作例も、冷蔵室10の温度が閾値よりも高いことを1つの条件として、駆動冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように制御し、冷凍室20の温度が閾値よりも高いことを1つの条件として、吸入冷媒がニードル内冷媒流入口763に流入するように制御する、ということの一例であると言える。
また、環境温度としては、冷蔵室10の外部の温度を用いてもよい。この場合、冷蔵庫1の外部の温度を検知する温度センサ(図示せず)を設け、この温度センサが検知した外部の温度に基づいて切換え弁82,83及び流量調整弁50の切り換えを制御するようにする。
更に、環境温度としては、凝縮器40の凝縮温度や、冷蔵用蒸発器11又は冷凍用蒸発器21の入口温度と出口温度との差を用いてもよい。
加えて、本実施の形態では、固定されたニードル78が設けられていることを前提としたが、固定されたニードル78が設けられていることは必ずしも前提としなくてよい。即ち、第1の実施の形態のエジェクタ70のように移動可能なニードル74が設けられている場合において、ニードル74を移動させることができない不具合が発生しても駆動冷媒又は吸入冷媒をニードル内冷媒流入口763に流すことができる構成と捉えることもできる。この場合は、ニードル74を移動させることができなくなったとしても、最低限の冷媒の流れは確保することができる。
[第1及び第2の実施の形態の変形例]
本実施の形態では、互いに異なる2つの温度帯で冷却する2つの空間として、冷蔵室10及び冷凍室20を例にとったが、これには限らない。このような2つの空間として、例えば、冷蔵室10の温度帯における互いに異なる2つの温度帯で冷却する2つの空間や、冷凍室20の温度帯における互いに異なる2つの温度帯で冷却する2つの空間等を用いてもよい。或いは、互いに異なる2つの温度帯とは言えないような温度帯、つまり、同じ温度帯とも言えるような温度帯で冷却する2つの空間を用いてもよい。
更に、本実施の形態は、冷蔵庫1に適用されるものとして説明したが、この限りでない。例えば、冷凍コンテナ、冷凍トラック等、互いに異なる2つの温度帯で冷却する2つの空間を含む様々な製品に適用可能である。
更にまた、本実施の形態におけるエジェクタ70,700は、冷凍サイクル100,200に適用されるものとして説明したが、この限りでない。冷凍サイクル100,200以外にも適用されるとすると、駆動冷媒、吸入冷媒、及び、混合冷媒は、より一般化し、それぞれ、駆動流体、吸入流体、及び、混合流体としてよい。
1…冷蔵庫、10…冷蔵室、11…冷蔵用蒸発器、12…冷蔵用ファン、13…冷蔵室ドア、14…冷蔵用キャピラリーチューブ、15…冷蔵用温度センサ、20…冷凍室、21…冷凍用蒸発器、22…冷凍用ファン、23…冷凍室ドア、24…冷凍用キャピラリーチューブ、25…冷凍用温度センサ、30…圧縮機、40…凝縮器、50…流量調整弁、70,700…エジェクタ、71…ノズル部、72…混合部、73…ディフューザ部、74,78…ニードル、75…駆動部、761…駆動冷媒流入口、762…吸入冷媒流入口、763…ニードル内冷媒流入口、764…混合冷媒流出口、771…駆動冷媒流路、772…吸入冷媒流路、773…ニードル内冷媒流路、80…熱交換器、81,82,83…切換え弁、90,95…制御部

Claims (18)

  1. 内部流路が喉部で絞られたノズルと、
    前記内部流路内で前記ノズルの軸線方向に設けられたニードルと、
    前記内部流路内で前記ニードルの外部にある駆動流体の流路である第1の流路と、
    前記第1の流路を通過した前記駆動流体が前記ノズルから噴出されることにより吸入される吸入流体の流路である第2の流路と、
    前記ニードルの内部に前記ノズルの軸線方向に設けられた前記駆動流体及び前記吸入流体の何れか一方の流路である第3の流路と、
    前記ノズルから噴出された前記駆動流体と、前記第2の流路を通過した前記吸入流体と、前記第3の流路を通過した流体とを混合する混合部と
    を備えたことを特徴とするエジェクタ。
  2. 前記混合部で混合された流体を昇圧する昇圧部を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載のエジェクタ。
  3. 前記第1の流路の流入口、前記第2の流路の流入口、及び、前記第3の流路の流入口は、前記エジェクタの同じ側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のエジェクタ。
  4. 前記ニードルは、前記内部流路内で前記ノズルの軸線方向に移動することにより前記喉部の開度を制御することを特徴とする請求項1に記載のエジェクタ。
  5. 前記ニードルは、前記内部流路内で前記ノズルの軸線方向に移動して前記第1の流路を閉塞することにより、当該第1の流路から前記第3の流路に切り替えることを特徴とする請求項4に記載のエジェクタ。
  6. 前記ニードルは、回転移動又は直動移動により、前記内部流路内で前記ノズルの軸線方向に移動することを特徴とする請求項4に記載のエジェクタ。
  7. 前記ニードルは、前記内部流路内で固定されていることを特徴とする請求項1に記載のエジェクタ。
  8. 冷媒を循環させる圧縮機と、
    前記圧縮機により循環された冷媒により、第1の空間を冷却する第1の冷却器と、
    前記圧縮機により循環された冷媒により、第2の空間を冷却する第2の冷却器と、
    内部流路が喉部で絞られたノズルと、当該内部流路内で当該ノズルの軸線方向に設けられたニードルとを有し、
    前記第1の冷却器を通過した冷媒である駆動冷媒及び前記第2の冷却器を通過した冷媒である吸入冷媒の何れか一方を、当該内部流路内で当該ニードルの外部にある第1の流路に流し、
    当該第1の流路を通過した冷媒が当該ノズルから噴出されることにより吸入される当該吸入冷媒を、第2の流路に流し、
    当該駆動冷媒及び当該吸入冷媒の何れか一方を、当該ニードルの内部に当該ノズルの軸線方向に設けられた第3の流路に流し、
    当該ノズルから噴出された冷媒と、当該第2の流路を通過した当該吸入冷媒と、当該第3の流路を通過した冷媒とを混合し、前記圧縮機に供給する
    エジェクタと
    を備えたことを特徴とする冷凍サイクル装置。
  9. 前記第1の冷却器は、前記第1の空間として冷蔵室を冷却し、
    前記第2の冷却器は、前記第2の空間として冷凍室を冷却することを特徴とする請求項8に記載の冷凍サイクル装置。
  10. 自装置の環境温度に応じて、前記駆動冷媒及び前記吸入冷媒のうちの前記第3の流路に流す冷媒を切り換える切り換え手段を更に備えたことを特徴とする請求項8に記載の冷凍サイクル装置。
  11. 前記環境温度は、前記第1の冷却器の蒸発温度、及び、前記第2の冷却器の蒸発温度であることを特徴とする請求項10に記載の冷凍サイクル装置。
  12. 前記切り換え手段は、前記第1の冷却器の蒸発温度が閾値よりも高いことを1つの条件として、前記駆動冷媒を前記第3の流路に流し、前記第2の冷却器の蒸発温度が閾値よりも高いことを1つの条件として、前記吸入冷媒を前記第3の流路に流すように、切り換えることを特徴とする請求項11に記載の冷凍サイクル装置。
  13. 前記環境温度は、前記第1の空間の温度、及び、前記第2の空間の温度であることを特徴とする請求項10に記載の冷凍サイクル装置。
  14. 前記切り換え手段は、前記第1の空間の温度が閾値よりも高いことを1つの条件として、前記駆動冷媒を前記第3の流路に流し、前記第2の空間の温度が閾値よりも高いことを1つの条件として、前記吸入冷媒を前記第3の流路に流すように、切り換えることを特徴とする請求項13に記載の冷凍サイクル装置。
  15. 前記環境温度は、自装置が搭載された冷蔵庫の外部の温度であることを特徴とする請求項10に記載の冷凍サイクル装置。
  16. 自装置の運転状態に応じて、前記駆動冷媒及び前記吸入冷媒のうちの前記第1の流路及び前記第3の流路に流す冷媒を切り換える切り換え手段を更に備えたことを特徴とする請求項8に記載の冷凍サイクル装置。
  17. 前記切り換え手段は、前記運転状態が、前記第2の空間のみを冷却する運転を行う状態である場合に、前記吸入冷媒を前記第1の流路及び前記第3の流路に流すように、切り換えることを特徴とする請求項16に記載の冷凍サイクル装置。
  18. 冷媒を循環させる圧縮機と、
    前記圧縮機により循環された冷媒により、第1の空間を冷却する第1の冷却器と、
    前記圧縮機により循環された冷媒により、第2の空間を冷却する第2の冷却器と、
    内部流路が喉部で絞られたノズルと、当該内部流路内で当該ノズルの軸線方向に設けられたニードルとを有し、
    前記第1の冷却器を通過した冷媒である駆動冷媒及び前記第2の冷却器を通過した冷媒である吸入冷媒の何れか一方を、当該内部流路内で当該ニードルの外部にある第1の流路に流し、
    当該第1の流路を通過した冷媒が当該ノズルから噴出されることにより吸入される当該吸入冷媒を、第2の流路に流し、
    当該駆動冷媒及び当該吸入冷媒の何れか一方を、当該ニードルの内部に当該ノズルの軸線方向に設けられた第3の流路に流し、
    当該ノズルから噴出された冷媒と、当該第2の流路を通過した当該吸入冷媒と、当該第3の流路を通過した冷媒とを混合し、前記圧縮機に供給する
    エジェクタと
    を備えた冷凍サイクル装置において、
    前記冷凍サイクル装置の環境温度を取得するステップと、
    取得された前記環境温度に応じて、前記駆動冷媒及び前記吸入冷媒のうちの前記第3の流路に流す冷媒を切り換えるステップと
    を含むことを特徴とする冷凍サイクル装置の制御方法。
JP2018145210A 2017-12-20 2018-08-01 エジェクタ、冷凍サイクル装置、及びその制御方法 Pending JP2019113058A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017243993 2017-12-20
JP2017243993 2017-12-20

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019113058A true JP2019113058A (ja) 2019-07-11

Family

ID=67221378

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018145210A Pending JP2019113058A (ja) 2017-12-20 2018-08-01 エジェクタ、冷凍サイクル装置、及びその制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019113058A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6857286B2 (en) Vapor-compression refrigerant cycle system
KR100884804B1 (ko) 냉동사이클 장치
JP4984453B2 (ja) エジェクタ式冷凍サイクル
US7059150B2 (en) Vapor-compression refrigerant cycle system with ejector
JP6547781B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP4600208B2 (ja) エジェクタを用いたサイクル
US6910343B2 (en) Vapor-compression refrigerant cycle with ejector
JP4923838B2 (ja) エジェクタ式冷凍サイクル
US6945074B2 (en) Vapor-compression refrigerant cycle system
JP2004044412A (ja) エジェクタ
JP2007051833A (ja) エジェクタ式冷凍サイクル
JP2005024103A (ja) エジェクタサイクル
US20050198978A1 (en) Refrigerating machine
JP4665601B2 (ja) エジェクタを用いたサイクル
JP4924436B2 (ja) 蒸気圧縮式サイクル
JP4725223B2 (ja) エジェクタ式サイクル
JP4577365B2 (ja) エジェクタを用いたサイクル
JP4270098B2 (ja) エジェクタサイクル
JP2005037056A (ja) エジェクタサイクル
US6918266B2 (en) Ejector for vapor-compression refrigerant cycle
JP2019113058A (ja) エジェクタ、冷凍サイクル装置、及びその制御方法
JP4259092B2 (ja) エジェクタサイクル、空調装置および車両用空調装置
JP2015116934A (ja) ヒートポンプサイクル装置。
JP4747967B2 (ja) 蒸気圧縮式サイクル
JP5045677B2 (ja) エジェクタ式冷凍サイクル