JP2019112363A - 制御性t細胞分化抑制剤、及び免疫調節用組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】制御性T細胞分化抑制作用を有し、免疫抑制解除または免疫賦活化用組成物として有用な免疫調節用組成物を提供する。【解決手段】下式(I)で示される化合物、その塩またはそれらの溶媒和物を有効成分とする制御性T細胞分化抑制剤、及び免疫調節用組成物:【化1】【選択図】なし
Description
本発明は制御性T細胞分化抑制剤、及び免疫調節用組成物に関する。
体内の免疫システムは、身体を多種多様な病原体から守っている。その司令塔としての役割を担っているルのがヘルパーT細胞である。ヘルパーT細胞は胸腺で生まれ、胸腺の外(末梢)に出て身体を循環し、身体に侵入した病原体の種類に応じて、Th1、Th2、Th17の3種類のいずれかのエフェクターT細胞に分化し、それぞれの病原体の排除に最適な免疫反応を誘導する。またヘルパーT細胞の中には、上記エフェクターT細胞を抑制し、免疫反応を適切に制御するT細胞(制御性T細胞:Treg)が存在する。制御性T細胞は、さまざまなメカニズムで免疫反応を抑制し、生体の恒常性(ホメオスターシス)の維持に重要な役割を果たしている。このため、制御性T細胞の異常(低下)は、エフェクターT細胞の過剰な活性化を招き、自己免疫疾患やアレルギー性疾患を引き起こす。つまり、リウマチ等の自己免疫疾患、アトピー性皮膚炎等の炎症性疾患、及び花粉症などのアレルギー性疾患は、免疫過剰状態、あるいは免疫寛容が破綻した状態であるといえる。このため、制御性T細胞の増強は上記疾患の治療に有効であると考えられる。
一方、がん組織においては、制御性T細胞の割合が増えており、免疫応答に反応しなくなる免疫不応答の状態が生じていることが知られている(非特許文献1及び2)。つまり、がん患者の体内は、異常に増えた制御性T細胞により免疫が抑制され、体内の免疫システムが正常に機能しない環境になっている。このため、がん患者の体内で異常に増えた制御性T細胞を減らすことができれば、つまり、制御性T細胞の分化を抑制することができれば、免疫抑制環境が改善されて免疫が正常に機能し、ウイルスや細菌、寄生虫などの感染を抑制したり、抗がん効果が期待できると考えられる。
こうしたコンセプトで開発された医薬品としてニボルマブが知られている。ニボルマブは、免疫抑制因子であるPD-1を特異抗体(抗PD-1抗体)でブロックすることで、免疫抑制環境を改善し、自己免疫を賦活化することで抗がん作用を発揮する医薬品である。またCCR4抗体陽性の制御性T細胞を殺傷し、その働きを抑えることで抗腫瘍効果を狙った医薬品(モガムリズマブ:抗CCR4抗体)(CCR4陽性の成人性T細胞白血病リンパ腫に対する医薬品)も知られている。
Wada J., et al., Anticancer Res., 28, 2401-2408, 2008
Wada J., et al., Anticancer Res., 30, 3747-3757, 2010
本発明は、制御性T細胞の分化を抑制する作用を有し、免疫賦活用組成物として有用な免疫調節用組成物を提供することを課題とする。
上記課題を解決すべく鋭意検討していたところ、下式(I)で示される化合物(以下、単に「化合物I」とも称する)に、制御性T細胞の分化を抑制する作用があること、つまり制御性T細胞の増殖を抑える作用があることを見出した。このため、当該化合物Iを用いて体内における制御性T細胞の機能を抑えることで、抑制された免疫反応が賦活化でき、その結果、ウイルスや細菌、寄生虫などの感染抑制、発がん予防、がん再発の予防などに有効に効果を発揮しえることを確信して本発明を完成するにいたった。
本発明は下記の実施形態を有する。
(I)制御性T細胞分化抑制剤
(I−1)下式(I)で示される化合物、その塩またはそれらの溶媒和物を有効成分とする制御性T細胞分化抑制剤:
(I−2)上記(I)で示される化合物が、下式(II)または(III)で示される立体異性体のいずれか少なくとも1つである、(I−1)に記載する制御性T細胞分化抑制剤:
(I)制御性T細胞分化抑制剤
(I−1)下式(I)で示される化合物、その塩またはそれらの溶媒和物を有効成分とする制御性T細胞分化抑制剤:
(II)免疫調節用組成物
(II−1)前記(I−1)または(I−2)に記載する制御性T細胞分化抑制剤を含有する免疫調節用組成物。
なお、ここで「(I−1)または(I−2)に記載する制御性T細胞分化抑制剤」という記載は、「(I−1)に記載する式(I)で示される化合物、その塩またはそれらの溶媒和物、または(I−2)に記載する式(II)または(III)で示される立体異性体のいずれか少なくとも1つ」と言い換えることができる(対応する請求項2においても同じ)。つまり、当該免疫調節用組成物には、制御性T細胞分化抑制剤という用途であるか否かにかかわらず、化合物(I)、または化合物(II)及び(III)の少なくとも1種を有効成分として含有する組成物が含まれる。
(II−2)免疫賦活化作用を有することを特徴とする(II−1)に記載する免疫調節用組成物。つまり、本発明の免疫調節用組成物は免疫賦活化用組成物ということができる。
(II−3)飲食物、医薬品、医薬部外品、化粧品、または飼料である(II−1)また(II−2)に記載する免疫調節用組成物。
(II−1)前記(I−1)または(I−2)に記載する制御性T細胞分化抑制剤を含有する免疫調節用組成物。
なお、ここで「(I−1)または(I−2)に記載する制御性T細胞分化抑制剤」という記載は、「(I−1)に記載する式(I)で示される化合物、その塩またはそれらの溶媒和物、または(I−2)に記載する式(II)または(III)で示される立体異性体のいずれか少なくとも1つ」と言い換えることができる(対応する請求項2においても同じ)。つまり、当該免疫調節用組成物には、制御性T細胞分化抑制剤という用途であるか否かにかかわらず、化合物(I)、または化合物(II)及び(III)の少なくとも1種を有効成分として含有する組成物が含まれる。
(II−2)免疫賦活化作用を有することを特徴とする(II−1)に記載する免疫調節用組成物。つまり、本発明の免疫調節用組成物は免疫賦活化用組成物ということができる。
(II−3)飲食物、医薬品、医薬部外品、化粧品、または飼料である(II−1)また(II−2)に記載する免疫調節用組成物。
本発明の制御性T細胞分化抑制剤及び免疫調節用組成物の有効成分である化合物Iは、文献未掲載の新規化合物である。従って本発明は、新規な化合物Iについて、その制御性T細胞の分化抑制作用に基づいて、制御性T細胞分化抑制剤、及び免疫調節用組成物、特に免疫賦活化用組成物の有効成分としての新たな用途を提供するものである。つまり、本発明によれば、化合物Iを有効成分とした新たな免疫調節用組成物、特に免疫賦活化用組成物を提供することができる。また当該免疫調節用組成物は、飲食物、医薬品、医薬部外品、化粧品、または飼料として広く用いることができる。
(I)制御性T細胞分化抑制剤及び免疫調節用組成物の有効成分
本発明の制御性T細胞分化抑制剤及び免疫調節用組成物は、下式(I)で示される化合物、その塩、並びにそれらの溶媒和物を有効成分として含有する:
本発明の制御性T細胞分化抑制剤及び免疫調節用組成物は、下式(I)で示される化合物、その塩、並びにそれらの溶媒和物を有効成分として含有する:
上記式(I)で示される化合物(以下、「化合物I」とも称する)には、下式(II)及び(III)で示される立体異性体(以下、それぞれ「化合物II」及び「化合物III」とも称する)の少なくとも1つが含まれる。以下、本明細書において、「化合物I」という用語は、化合物II及び化合物IIIを包括した総称として使用される。
本発明の制御性T細胞分化抑制剤及び免疫調節用組成物は、上記化合物IIまたはIIIのいずれか一方を有効成分として含有するものであってもよいし、両化合物を混合物の状態で含有するものであってもよい。
化合物Iの塩は、本発明の作用(制御性T細胞分化抑制作用)を有するものである限り、特に制限されないものの、生体に対して安全であることが好ましい。具体的には薬学的に許容される塩であることが好ましく、かかる薬学的に許容される塩としては、ヒトを含む生体に投与可能な無機酸、有機酸または無機塩基から形成された酸付加塩または塩基付加塩を挙げることができる。具体的には、酸付加塩を形成する無機酸としては、制限されないものの、塩酸、塩化水素酸などのハロゲン酸または硫酸;有機酸としては酢酸、乳酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸、フマル酸、コハク酸、アジピン酸、プロピオン酸、グリコール酸、ヒドロキシブチル酸、サリチル酸、酒石酸、グルタル酸、及びクエン酸等のカルボン酸;リン酸や2−又は3−グリセロリン酸等のホスホン酸;並びにメタンスルホン酸などのスルホン酸を例示することができる。塩基付加塩を形成する塩基としては、制限されないものの、アルカリ金属(ナトリウム、カリウム、リチウム)やアルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウム)の水酸化物、及びアンモニア水酸化物(テトラメチルアンモニウム水酸化物、第4アンモニウム水酸化物)を挙げることができる。また、アンモニア、アルキルアミン、ヒドロキシアルキルアミン、N−メチルグルカミン、ベンジルアミン、ピペリジン、及びピロリジン等の薬学的に許容されるアミンで形成される塩も、本発明の化合物の塩に含まれる。
化合物Iまたはその塩は、溶媒和物の状態であってもよい。化合物Iまたはその塩と溶媒和物を形成し得る溶媒としては、限定するものではないが、例えば、メタノール、エタノール、2-プロパノール(イソプロピルアルコール)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、酢酸、エタノールアミン若しくは酢酸エチルのような有機溶媒、又は水を挙げることができる。
化合物Iは、化学合成によっても製造することができるが、他の方法として、後述する実施例に記載するように、ジンチョウゲ科アクイラリア属フィラリア(学名:Aquilaria filaria Merrill)に由来するジンコウ(沈香)の抽出物から単離することもできる。
化合物Iの単離に使用されるジンコウ(沈香)は、前述するようにアクイラリア・フィラリア(A.filaria Merrill)の材の樹脂が沈着した部分である。これは商業的に入手することができ、商取引上、1級から6級までの等級がある。香木として最も品質の良い1級品は樹脂だけからなる塊であり、2級品は主に樹脂からなり一部分に材が見られ、等級番号が多くなるほど品質は低下する。なお、本発明の化合物Iは、実施例に示すように4級のジンコウ(沈香)から単離されたものである。
化合物Iの単離材料として使用される「ジンコウ抽出物」は、上記ジンコウから、各種の溶媒を用いて、化合物Iを含む特定成分を抽出した抽出物である。ここで使用される抽出溶媒としては、極性溶媒及び非極性溶媒のいずれをも使用することもでき、これらを混合して使用することもできる。抽出溶媒としては、水:メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどの炭素数1〜12の分岐を有していても良い一価アルコール:エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコールなどの多価アルコール:アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン:酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル:テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどのエーテル:ポリエチレングリコールなどのポリエーテル:ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化炭素:ヘキサン、シクロヘキサン、石油エーテルなどの炭化水素:ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素:ピリジン類、超臨界二酸化炭素、油脂、ワックスその他のオイル類を挙げることができる。これらは単独でも使用しても、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
化合物Iは、親油性を有する成分であるため、好適には当該化合物が溶解しうる親油性溶媒を用いて抽出し、この抽出物を精製することで、効率的に上記化合物を単離することができる。このような化合物が溶解しうる親油性溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン:酢酸エチルなどのエステル:テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどのエーテル:ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化炭素等の中極性の非プロトン溶媒を挙げることができる。かかる親油性溶媒による抽出液は、溶媒を除去して親油性画分として使用できるが、親油性溶媒抽出液を水洗し、次いで親油性溶媒を除去して親油性画分としてもよい。
なお、上記の親油性溶媒に代えて、親油性溶媒100質量部に対し、水:メタノールやエタノールなどの炭素数1〜3の一価低級アルコール:エチレングリコールなどの多価アルコール:これらの混合物、その他の親水性溶媒を60〜100容量部の範囲で添加した親油性溶媒−親水性溶媒混合液で抽出することもできる。親油性溶媒と親水性溶媒とは混合後の静置によって二層に分離する場合があり、このような親油性溶媒と親水性溶媒とを組み合わせることで、目的物を親油性溶媒層に移行させると共にジンコウに含まれる水溶性成分を親水性溶媒層に移行させることができる(液液分配)。このような親油性溶媒として酢酸エチルがあり、親水性溶媒として水やメタノールがある。酢酸エチルと水を4:5(容量比)で混合した混合液は、抽出後に放置すると酢酸エチル層と水層とに分離するため、目的成分を酢酸エチル層に回収すると共に、水溶性成分を水層に移行させ、親油性である目的成分と水溶性成分との分離を簡便に行うことができる。
より詳細には、後述する実施例に示すように、ジンコウから下記の操作に従って酢酸エチルによる抽出画分(AcOEt画分)を取得することで、「ジンコウ抽出物」を調製することができる。なお、下記操作のうち、特に言及しない操作は、室温で実施される。
(1)まずジンコウ(乾燥物)の細切、破砕または粉砕物を、室温で一晩メタノールに浸漬し抽出する(冷浸抽出)。得られた冷浸抽出液はエバポレーターなどで濃縮乾固し、ジンコウMeOH抽出物とする。
(2)これを、分液ロートを用いて、酢酸エチル(AcOEt)と水の混合溶媒(酢酸エチル:水=4:5(容量比))に分配し(液液分配)、酢酸エチルを2回換えて抽出して、AcOEt画分を取得する。
(1)まずジンコウ(乾燥物)の細切、破砕または粉砕物を、室温で一晩メタノールに浸漬し抽出する(冷浸抽出)。得られた冷浸抽出液はエバポレーターなどで濃縮乾固し、ジンコウMeOH抽出物とする。
(2)これを、分液ロートを用いて、酢酸エチル(AcOEt)と水の混合溶媒(酢酸エチル:水=4:5(容量比))に分配し(液液分配)、酢酸エチルを2回換えて抽出して、AcOEt画分を取得する。
上記方法で取得されるジンコウ抽出物(AcOEt画分)に化合物Iが含まれている。かかるジンコウ抽出物から化合物Iを単離する方法としては、制限されないものの、例えば本発明の化合物の分子量(549)に基づいてゲルろ過ないし分子篩クロマトグラフィーを用いて単離する方法、極性や溶媒への溶解度の違いに基づいて吸着カラムクロマトグラフィー(順相または逆相カラムクロマトグラフィー)を用いて単離する方法、その他、活性炭素処理等により夾雑物を除去するなどの方法を例示することができ、これらを単独で、またはこれらを組み合わせて行うことができる。また、本発明の化合物Iが有する活性(例えば、参考例に示す表皮細胞におけるプロフィラグリン発現促進活性など)を指標として、単離精製することもできる。前記ジンコウ抽出物(AcOEt画分)から化合物Iを単離取得する具体的な方法については、実施例において説明する。
本発明の化合物Iの塩及びその溶媒和は、上記方法で調製した本発明の化合物Iを原料として定法に従って製造することができる。
本発明の化合物Iは、後述するように、制御性T細胞の分化を抑制する作用を有するため、制御性T細胞分化抑制剤の有効成分として有用であるほか、免疫抑制を解除したり、また免疫を賦活化するなど、体内の免疫を調節する組成物(免疫調節用組成物)の有効成分として有用である。こうした目的または効果を期待して使用される化合物Iの投与経路は、外用組成物(外用医薬品、外用医薬部外品、化粧品)として塗布などの経皮投与のほか、サプリメントなどの飲食品、または経口用医薬品若しくは経口医薬部外品として口腔内投与や舌下投与などを含む経口投与を挙げることができる。
(II)制御性T細胞分化抑制剤
本発明の制御性T細胞分化抑制剤は、前述する化合物I及びその塩、並びにそれらの溶媒和物(以下、これらを総称して「化合物I等」と総称する)を有効成分として含有することを特徴とする。
本発明の制御性T細胞分化抑制剤は、前述する化合物I及びその塩、並びにそれらの溶媒和物(以下、これらを総称して「化合物I等」と総称する)を有効成分として含有することを特徴とする。
前述するように、制御性T細胞は、さまざまなメカニズムで免疫反応を抑制し、生体の恒常性の維持に重要な役割を果たしているが、例えば腫瘍組織においては、制御性T細胞への分化が亢進して免疫不応答の状態が生じていることが知られている。後述する実施例2に示すように、化合物I等によればヘルパーT細胞から制御性T細胞への分化を抑制することができるため、制御性T細胞の増加による免疫抑制を解除し、免疫を賦活化することが可能である。このため、化合物I等を制御性T細胞分化抑制作用を発揮する有効量含有する組成物は、制御性T細胞分化抑制剤として有用であるほか、免疫抑制解除用組成物または免疫賦活化用組成物等の免疫調節用組成物として有用である。
制御性T細胞分化抑制剤に含まれる化合物I等の割合は、制御性T細胞分化抑制剤が制御性T細胞分化抑制作用を発揮する量であれば制限されず、0.1〜100質量%の範囲から適宜選択することができる。なお、制御性T細胞分化抑制作用は、後述する実施例2に記載する方法に従って評価することができる。
本発明の制御性T細胞分化抑制剤は、これをそのまま、または必要に応じて各分野において許容される添加物などを配合して、制御性T細胞分化抑制用の飲食品、医薬品、医薬部外品、化粧品、または飼料として用いることができる。また本発明の制御性T細胞分化抑制剤は、これを適量を添加することにより、制御性T細胞分化抑制作用に基づく免疫抑制解除作用または免疫賦活化作用を、飲食品、医薬品、医薬部外品、化粧品、または飼料に付与することができる。
ここで添加物としては、制御性T細胞分化抑制剤の形態(経口または非経口)に応じて、例えば基剤、担体、増量剤、賦形剤、溶剤、分散剤、乳化剤、緩衝剤、安定剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、増粘剤、保湿剤、着色料、香料、及び矯味剤等を制限なく挙げることができる。かかる添加物を用いて、錠剤、丸剤、散剤、粉末剤、顆粒剤、液剤、乳化剤、カプセル剤などの経口用の剤型;または坐剤、注射剤、点滴剤、軟膏、クリーム剤、ローションなどの非経口用の剤型に調製することができる。
本発明の制御性T細胞分化抑制剤を生体に投与する場合の投与経路は、制限されないが、例えば経口投与、経管栄養投与、注腸投与などの経腸投与;経静脈投与、経動脈投与、筋肉内投与、皮下投与、皮内投与、腹腔内投与などのなどの非経腸投与を採用することができる。
本発明の制御性T細胞分化抑制剤をそのまま飲食品、医薬品、医薬部外品、化粧品、または飼料(これらを「飲食品等」と称する)として用いる場合、当該飲食品等の1日あたりの投与量(摂取量)は、対象者の状態や体重及び目的等によっても相違するが、制御性T細胞分化抑制剤に含まれる化合物Iの量に換算して、0.1〜100mgの範囲のなかから適宜選択して用いることができる。投与(摂取)は、1日に1回または複数回(例えば2〜5回)に分けて行っても良い。
(III)免疫調節用組成物
本発明では、化合物I等を含有する上記のような制御性T細胞分化抑制剤を、免疫調節用組成物として用いることができる。なお、本発明が対象とする免疫調節用組成物には、免疫抑制解除用組成物および免疫賦活化用組成物が含まれる。
本発明では、化合物I等を含有する上記のような制御性T細胞分化抑制剤を、免疫調節用組成物として用いることができる。なお、本発明が対象とする免疫調節用組成物には、免疫抑制解除用組成物および免疫賦活化用組成物が含まれる。
本発明において、免疫抑制解除と免疫賦活化はほぼ同じ意味で使用される。免疫抑制解除および免疫賦活化はいずれも、ヘルパーT細胞から制御性T細胞への分化を抑制することで免疫系の抑制を解除することを意味し、こうすることで低下した免疫反応(程度及び/または頻度)を正常化ないし賦活化することが可能になる。このため、本発明の免疫調節用組成物(免疫抑制解除用組成物、免疫賦活化用組成物)によれば、有効成分(関与成分)として含む化合物I等の制御性T細胞の分化抑制作用に基づいて免疫系の抑制を解除し賦活化することで、免疫反応の低下に起因する疾患や身体の不調を改善することが可能になる。また、本発明の免疫調節用組成物によれば、免疫系が過度に抑制されることを防止することで、免疫反応の低下による疾患や身体の不調を予防することが可能になる。
本発明の免疫調節用組成物は、飲食品、医薬品、医薬部外品、化粧品、または飼料の形態に調製することができる。免疫調節用組成物中に含まれる化合物I等の割合は、制御性T細胞の分化抑制作用に基づいて免疫系の抑制を解除する作用を発揮することを限度として制限されず、例えば0.1〜100質量%の範囲から免疫調節用組成物の使用目的及びその形態に応じて適宜設定することができる。
本発明は、本発明に係る免疫調節用組成物を被験体に投与する(摂取または服用させる)ことにより、被験体の免疫力を正常化ないし賦活化させる方法にも関する。この方法では、投与を受けた被験体の体内において、好ましくは、ヘルパーT細胞から制御性T細胞への分化が抑制され、その結果、免疫不応答の状態が抑制ないし緩和される。この方法において免疫調節用組成物を投与する被験体は、後述する投与対象と同じである。好適な被験体の例としては、妊産婦、授乳婦、乳幼児、高齢者、免疫機能の低下した者などが挙げられる。
(III−1)飲食品
前述の通り、本発明に係る免疫調節用組成物は飲食品の形態に調製することができる。本発明は免疫調節用(免疫抑制解除用、免疫賦活化用)の飲食品を提供する。本発明において飲食品(単に「食品」とも称する)とは、経口的に摂取可能なものであればよく、その形態に特に制限されない。液状、半液状、固体状のいずれであってもよく、飲料やゾル状又はゲル状の形態も包含される。飲食品には、一般の飲食品(生鮮食品、加工食品)のほか、機能性食品も包含される。
前述の通り、本発明に係る免疫調節用組成物は飲食品の形態に調製することができる。本発明は免疫調節用(免疫抑制解除用、免疫賦活化用)の飲食品を提供する。本発明において飲食品(単に「食品」とも称する)とは、経口的に摂取可能なものであればよく、その形態に特に制限されない。液状、半液状、固体状のいずれであってもよく、飲料やゾル状又はゲル状の形態も包含される。飲食品には、一般の飲食品(生鮮食品、加工食品)のほか、機能性食品も包含される。
機能性食品は、生体に対して一定の機能性を有する食品を意味し、例えば、特定保健用食品(条件付きトクホ[特定保健用食品]を含む)、機能性表示食品および栄養機能食品を含む保健機能食品;特別用途食品;栄養補助食品;健康補助食品;サプリメント(例えば、錠剤、被覆錠、糖衣錠、カプセルおよび液剤などの各種剤形のもの)および美容食品(例えばダイエット食品)などのいわゆる健康食品全般を包含する。本発明の機能性食品はまた、コーデックス(FAO/WHO合同食品規格委員会)の食品規格に基づく健康強調表示(Health claim)が適用される健康食品を包含する。
機能性食品として好ましい例として、病者用食品、妊産婦・授乳婦用食品、乳児用調製粉乳、高齢者用食品等の特別用途食品がある。本発明の免疫調節用組成物は、妊婦用または授乳婦用の食品、ならびに加齢、病気または治療等によって免疫機能の低下した高齢者や病者のための高齢者用食品および病者用食品としての使用は特に好適である。体質的または環境的に免疫機能が低下しやすい虚弱体質者用食品としての使用も好適である。さらに本発明の好適な機能性食品としては、免疫機能の増強や回復を目的とする、妊産婦・授乳婦用サプリメント、高齢者用サプリメント、病者用サプリメントまたは虚弱体質者用サプリメントが挙げられる。
本発明の機能性食品は、免疫の正常化ないし賦活化に有用である。このため本発明の機能性食品は、生体の免疫機能を正常化もしくは賦活化することを効果としてそれを謳ったものでもよい。特に、特定保健用食品、条件付きトクホ[特定保健用食品]、または機能性表示食品は、免疫正常化または賦活化効果を有する旨あるいは免疫正常化または賦活化をもたらす作用メカニズム(制御性T細胞の分化抑制)について記載または表示したものであってよい。なお免疫正常化または賦活化効果を有する旨の記載または表示は、保健機能食品制度において定められた規定に基づいて表示承認されたものでありうる。例えば本発明の機能性食品においては、「感染防御能を高める」、「風邪を引きにくくする」、「身体の抵抗力を高める」、「免疫システムの正常な機能に寄与する」、「健康的な免疫機能を維持する」などの記載が考えられる。
本発明の機能性食品は、錠剤、顆粒剤、散剤、丸剤、カプセル剤などの固形製剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤などの液体製剤、あるいはジェル剤などの製剤の形状であってもよいし、一般の飲食品の形状であってもよい。
本発明の免疫調節用の飲食品は、前述する化合物I等を当業者が利用可能である任意の適切な方法によって、飲食品に配合することで調製することができる。例えば、前述する制御性T細胞分化抑制剤を、液体状、ゲル状、固体状、粉末状または顆粒状に調製した後、それを飲食品に配合してもよい。あるいは化合物I等そのものを、飲食品の原料中に直接混合又は溶解してもよい。また本発明の化合物I等に適切な賦形剤等を加えた後、錠剤やカプセル剤などの製剤の形状に成形してもよい。
(III−2)医薬品または医薬部外品
本発明に係る免疫調節用組成物は医薬品または医薬部外品の形態に調製することができる。本発明は免疫調節用(免疫抑制解除用、免疫賦活化用)の医薬品または医薬部外品を提供する。
本発明に係る免疫調節用組成物は医薬品または医薬部外品の形態に調製することができる。本発明は免疫調節用(免疫抑制解除用、免疫賦活化用)の医薬品または医薬部外品を提供する。
本発明において医薬品または医薬部外品は、化合物I等を有効成分として含み、必要により、その形態に応じた担体、賦形剤、結合剤及び/または希釈剤等を含有する。これらは、経口または非経口的に投与することが可能であり、経口投与する場合には、顆粒剤、散剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、シロップ剤等の形態を有することができる。また、非経口用の投与形態としては、注射剤、点滴剤、経鼻投与製剤等の外用剤等が挙げられるが、これらに限られるものではない。
本発明の医薬品または医薬部外品は、免疫正常化または賦活化作用を発揮することが好ましい。本発明の医薬品または医薬部外品は、他の薬理物質を含む別の治療用途のための医薬品または医薬部外品に、本発明の化合物I等を配合したものであってもよい。
本発明の医薬品または医薬部外品の投与量は、投与対象の年齢および体重、投与経路、投与回数により異なり、当業者の裁量によって適宜に設定調整することができる。例えば、経口的に投与する場合には、1日あたりの投与量として、医薬品または医薬部外品に含まれる化合物Iの量に換算して、0.1〜100mgの範囲のなかから適宜選択して用いることができる。投与は、1日に1回または複数回(例えば2〜5回)に分けて行っても良い。非経口の場合、その用量の一例として、1回当たり、皮膚1cm2当たり、本発明の化合物Iが0.1〜20mg程度となる量で、1日1〜数回程度の頻度が挙げられる。
本発明の医薬品または医薬部外品を投与する対象は、ヒト、家畜、愛玩動物、実験(試験)動物等を含む哺乳動物である。特に、加齢、病気または治療などにより免疫機能の低下した哺乳動物、体質的または環境的に免疫機能が低下しやすい哺乳動物が、本発明の医薬品または医薬部外品を投与する対象として好ましい。
(III−3)化粧品
本発明に係る免疫調節用組成物は化粧品の形態に調製することができる。本発明は免疫調節用(免疫抑制解除用、免疫賦活化用)の化粧品を提供する。
本発明に係る免疫調節用組成物は化粧品の形態に調製することができる。本発明は免疫調節用(免疫抑制解除用、免疫賦活化用)の化粧品を提供する。
化粧品の剤型としては、軟膏、液剤、スプレー、硬膏、油脂、粉末剤などがある。美白化粧品としては、化粧水、乳液、クリーム、パックなどの基礎化粧品、化粧下地、日焼け止め、ファンデーション、おしろいなどのメーキャップ化粧品、シャンプー、洗顔料などの洗浄剤がある。これら化粧品に対する上記化合物Iの配合量は、基材によって適宜選択しうるが、0.00001%〜20質量%、好ましくは0.0001%〜5質量%、より好ましくは0.001〜3質量%である。
化粧品を構成する他の成分は、通常の化粧品、医薬部外品、医薬品などの化粧品に配合される成分を剤型その他に応じて配合することができる。このような成分としては、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル、フェノキシエタノール、チモールなどの保存料、亜硫酸水素ナトリウム、アスコルビン酸、トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエン、エデト酸ナトリウム水和物、ベンゾトリアゾールなどの抗酸化剤、モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、ポリソルベート60などの界面活性剤、クエン酸水和物、クエン酸ナトリウム水和物、乳酸、ジイソプロパノールアミン、酢酸、酢酸ナトリウム水和物などのpH調製剤、保湿剤、増粘剤、無機充填剤、着色料、香料、紫外線吸収剤、細胞賦活剤、各種皮膚栄養成分などがある。その他基材などを適宜添加し、外用液剤、外用固形剤、スプレー剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、貼付剤、その他のいずれにも調製することができる。
(III−4)飼料
本発明に係る免疫調節用組成物は飼料の形態に調製することができる。本発明は免疫調節用(免疫抑制解除用、免疫賦活化用)の飼料を提供する。
本発明に係る免疫調節用組成物は飼料の形態に調製することができる。本発明は免疫調節用(免疫抑制解除用、免疫賦活化用)の飼料を提供する。
本発明の飼料を与える対象は、家畜、愛玩動物、実験(試験)動物等を含む哺乳動物である。特に、加齢、病気または治療などにより免疫機能の低下した哺乳動物、体質的または環境的に免疫機能が低下しやすい哺乳動物が、本発明の飼料を投与する対象として好ましい。
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は何ら本発明を制限するものではない。
実施例1 化合物Iの調製
ジンチョウゲ科アクイラリア・フィラリア(A.filaria Merrill)に由来するジンコウ(沈香)(等級4)を用いてジンコウ抽出物を調製し、当該ジンコウ抽出物から化合物Iを単離した(図1参照)。なお、上記ジンコウとして、高砂薬業株式会社から販売されている「ジンコウ刻み生薬」を用いた。また下記の調製操作は、特に記載しない限り、室温条件で行った。
ジンチョウゲ科アクイラリア・フィラリア(A.filaria Merrill)に由来するジンコウ(沈香)(等級4)を用いてジンコウ抽出物を調製し、当該ジンコウ抽出物から化合物Iを単離した(図1参照)。なお、上記ジンコウとして、高砂薬業株式会社から販売されている「ジンコウ刻み生薬」を用いた。また下記の調製操作は、特に記載しない限り、室温条件で行った。
(1)ジンコウ抽出物(AcOEt画分)の調製(図1参照)
(i)ジンコウ刻み生薬(高砂薬業)50 gを、1000 mL の100%メタノールに1晩浸漬して抽出を行った。抽出後、濾紙で濾過を行い、残渣に再び1000 mL の100%メタノールを添加し、これに同条件下で1晩浸漬して抽出を行った(合計3回の抽出処理)。3回の抽出処理で得られた抽出液を一緒にして、エバポレーターで濃縮乾固し、ジンコウMeOH抽出エキス3.7gを得た。
(i)ジンコウ刻み生薬(高砂薬業)50 gを、1000 mL の100%メタノールに1晩浸漬して抽出を行った。抽出後、濾紙で濾過を行い、残渣に再び1000 mL の100%メタノールを添加し、これに同条件下で1晩浸漬して抽出を行った(合計3回の抽出処理)。3回の抽出処理で得られた抽出液を一緒にして、エバポレーターで濃縮乾固し、ジンコウMeOH抽出エキス3.7gを得た。
(ii)上記で得られたジンコウMeOH抽出エキスを、1L容量の分液ロートを用いて、酢酸エチル(AcOEt)(400 mL)と水(500 mL)の混合液で分配抽出した。静置して二層になったAcOEt層を回収し、水層に再び酢酸エチル(400 mL)を加えて分配抽出した(合計3回の分配抽出処理)。再び静置して二層になったAcOEt層を回収し、先に回収しておいたAcOEt層を一緒にして、濾紙を用いて濾過し、不溶物(不溶性画分)を除去した。回収したAcOEt層をエバポレーターで濃縮乾固してAcOEt画分(2.7g)とした。以下、これをジンコウ抽出物として、これを材料として化合物Iを単離した。
(2)順相カラムクロマトフィー(分離1)
上記で調製したジンコウ抽出物(AcOEt画分)2.7gを、充分量のメタノールに溶解して(検体)、順相担体(SiO2)に吸着させ、下記の分離条件を有する順相オープンカラムクロマトグラフィーの上部に供した。なお、下記担体を充填したオープンカラムには事前に酢酸エチル:n- Hexane=9:1(容量比)の溶液を流して平衡化しておいた。
上記で調製したジンコウ抽出物(AcOEt画分)2.7gを、充分量のメタノールに溶解して(検体)、順相担体(SiO2)に吸着させ、下記の分離条件を有する順相オープンカラムクロマトグラフィーの上部に供した。なお、下記担体を充填したオープンカラムには事前に酢酸エチル:n- Hexane=9:1(容量比)の溶液を流して平衡化しておいた。
[分離条件1]
カラム:GLサイエンス(内径45mm、長さ500mm)
充填担体:Silica Gel 60(ナカライテスク社製)(内径45mm、長さ300mm)
溶出溶媒:AcOEt:n-Hexane=9:1(容量比)2000mL
カラム:GLサイエンス(内径45mm、長さ500mm)
充填担体:Silica Gel 60(ナカライテスク社製)(内径45mm、長さ300mm)
溶出溶媒:AcOEt:n-Hexane=9:1(容量比)2000mL
上記担体を充填しAcOEt:n-Hexane=9:1の溶液で平衡化したオープンカラムに検体を供した後、溶出溶媒として同溶液を2000mLを流し、カラムからの溶出液を100mLずつ分取し、16の画分(Fr.1〜Fr.16)とした。各フラクションにおける収量は、Fr.1〜9(総量)が1198mg、Fr.10〜12(総量)が82mg、Fr.13〜14(総量)が37mg、Fr.15〜16(総量)が801mgであった。
(3)Fr.10〜12に含まれている化合物の単離
上記で調製したFr.10〜12(82mg)を100%メタノールに溶解し、下記条件のHPLCに供した。
上記で調製したFr.10〜12(82mg)を100%メタノールに溶解し、下記条件のHPLCに供した。
[HPLC条件]
固定相(カラム):COSMOSIL 5C8-MS(内径20 mm、長さ250 mm) (ナカライテスク)
移動相(溶離液):80%MeOH水溶液(40 min) アイソクラティック溶出
流速:5 mL/min
送液ポンプ:LC-10AD(SHIMADZU)
検出器:SPD-M10A(SHIMADZU)
システムコントローラー:SCL-10A(SHIMADZU)
ソフトウェア:LC-Solution(SHIMADZU)
デガッサー:DGU-14A(SHIMADZU)
固定相(カラム):COSMOSIL 5C8-MS(内径20 mm、長さ250 mm) (ナカライテスク)
移動相(溶離液):80%MeOH水溶液(40 min) アイソクラティック溶出
流速:5 mL/min
送液ポンプ:LC-10AD(SHIMADZU)
検出器:SPD-M10A(SHIMADZU)
システムコントローラー:SCL-10A(SHIMADZU)
ソフトウェア:LC-Solution(SHIMADZU)
デガッサー:DGU-14A(SHIMADZU)
その結果、保持時間27分にメインピークを有するクロマトグラムが得られた。当該保持時間27分のピーク画分を分取し(乾燥重量7.6mg)、そのUVスペクトルを測定したところ、図2に示すように、229nm、248nm、及び330nmをそれぞれ中心とする付近に極大吸収波長を有する化合物であることが確認された。
(4)化合物の構造決定
上記で単離した化合物はHR-ESI/TOF/MSでは、m/z 571.1734 [M+Na]+(Calcd. 571.1733)に疑似分子イオンピークを示すことから、分子式C34H28O7 (不飽和度:21)であると推定された。1H-NMRスペクトル(図3)では、オルトカップリングするプロトンシグナル [δH 7.08 (1H, d, J = 9.5), 7.27 (1H, overlap)] 、7.14-7.27に10H分のプロトンシグナルが存在することから、2個の一置換ベンゼンの存在が推定された。さらに4個のメチン [δH 4.37 (1H, dd, J = 2.0, 9.3), 4.46 (1H, brq), 4.69 (1H, m), 6.17 (1H, brt)] と思われるシグナルが観測された。
上記で単離した化合物はHR-ESI/TOF/MSでは、m/z 571.1734 [M+Na]+(Calcd. 571.1733)に疑似分子イオンピークを示すことから、分子式C34H28O7 (不飽和度:21)であると推定された。1H-NMRスペクトル(図3)では、オルトカップリングするプロトンシグナル [δH 7.08 (1H, d, J = 9.5), 7.27 (1H, overlap)] 、7.14-7.27に10H分のプロトンシグナルが存在することから、2個の一置換ベンゼンの存在が推定された。さらに4個のメチン [δH 4.37 (1H, dd, J = 2.0, 9.3), 4.46 (1H, brq), 4.69 (1H, m), 6.17 (1H, brt)] と思われるシグナルが観測された。
13C-NMRスペクトル(図4)およびDEPTスペクトルでは、8個の4級炭素 (δC: 120.5, 121.0, 121.1, 148.9, 150.9, 161.7, 165.9, 167.3), 18個のメチン (δC: 29.5, 63.0, 68.2, 73.7, 110.2, 112.7, 118.1, 121.4, 128.4―126.2), 4個のメチレン (δC: 31.9×2, 33.9, 34.2)、2個のカルボニル基 (δC: 177.1, 178.1) が観測された。またHMQCスペクトル(図5)を解析した結果、表1のような炭素と水素の繋がりが推定された。さらに1H-1H COSY(図6)およびHMBC(図7)の相関を詳細に検討したところ、表1や図8に示す相関が認められた。これらの結果により本化合物を決定した。表1の下に、当該化合物の構造とその位置番号を示す。
実施例2 制御性T細胞(Treg)分化抑制作用
下記の試験により実施例1において単離された化合物Iに制御性T細胞分化抑制作用があることが確認された。
下記の試験により実施例1において単離された化合物Iに制御性T細胞分化抑制作用があることが確認された。
(1)試験方法
(a)マウス(B6.Cg-Foxp3 tm1Mal /J:The Jackson Laboratory)から採取した脾臓・リンパをすりつぶし、細胞を採取した。
(b)採取した細胞より、自動磁気細胞分離装置(MACS[登録商標]システム:Miltenyi biotec社)を用いてナイーブCD4+T細胞(CD4+CD62L+ T細胞)を分離した。
(c)分離したナイーブCD4+T細胞を下記の「iTreg条件」に供し、3日培養した。
(d)培養したナイーブCD4+T細胞を抗体(anti-CD4抗体)で染色し、フローサイトメトリー(FACS:FACS Canto (BD biolegend社)およびEC-800(Sony社))を用いてCD4+T細胞数に対するFoxp3+T細胞数の割合(Foxp3陽性の割合)を測定して、CD4+T細胞に対する制御性T細胞(Treg)の割合を求めた。解析には解析ソフトFlowJo(FLOWJO社)を用いた。
(e)上記試験系において、化合物Iを加えない場合(コントロール)に対して化合物Iを添加した場合(実施例)に、制御性T細胞(Treg)の数が減少したか否かで、化合物IのTreg分化抑制作用を評価した。
(a)マウス(B6.Cg-Foxp3 tm1Mal /J:The Jackson Laboratory)から採取した脾臓・リンパをすりつぶし、細胞を採取した。
(b)採取した細胞より、自動磁気細胞分離装置(MACS[登録商標]システム:Miltenyi biotec社)を用いてナイーブCD4+T細胞(CD4+CD62L+ T細胞)を分離した。
(c)分離したナイーブCD4+T細胞を下記の「iTreg条件」に供し、3日培養した。
(d)培養したナイーブCD4+T細胞を抗体(anti-CD4抗体)で染色し、フローサイトメトリー(FACS:FACS Canto (BD biolegend社)およびEC-800(Sony社))を用いてCD4+T細胞数に対するFoxp3+T細胞数の割合(Foxp3陽性の割合)を測定して、CD4+T細胞に対する制御性T細胞(Treg)の割合を求めた。解析には解析ソフトFlowJo(FLOWJO社)を用いた。
(e)上記試験系において、化合物Iを加えない場合(コントロール)に対して化合物Iを添加した場合(実施例)に、制御性T細胞(Treg)の数が減少したか否かで、化合物IのTreg分化抑制作用を評価した。
[iTreg条件]
(A)対照試験条件(コントロール)
あらかじめanti-CD3ε抗体(145-2C11)(BioLegend)3 μg/mLを添加して、4℃で1晩もしくは37℃インキュベートしてコーティングしておいた培養プレート(Biolite)に調製した、2-メルカプトエタノール55 μM、anti-CD28抗体2 μg/mL、TGF-β 5 ng/mL、及びIL-2 20 ng/mLを含む10%FBS含有 RPMI1640培地(ナカライテスク社)を用いて、ナイーブCD4+T細胞を3日間CO2インキュベーターで培養し、フローサイトメトリーにて評価した(上記(d)工程へ)。
(A)対照試験条件(コントロール)
あらかじめanti-CD3ε抗体(145-2C11)(BioLegend)3 μg/mLを添加して、4℃で1晩もしくは37℃インキュベートしてコーティングしておいた培養プレート(Biolite)に調製した、2-メルカプトエタノール55 μM、anti-CD28抗体2 μg/mL、TGF-β 5 ng/mL、及びIL-2 20 ng/mLを含む10%FBS含有 RPMI1640培地(ナカライテスク社)を用いて、ナイーブCD4+T細胞を3日間CO2インキュベーターで培養し、フローサイトメトリーにて評価した(上記(d)工程へ)。
(B)化合物I試験条件(実施例)
あらかじめanti-CD3ε抗体(145-2C11)(BioLegend)3 μg/mLを添加して、4℃で1晩もしくは37℃インキュベートしてコーティングしておいた培養プレート(Biolite)に調製した、2-メルカプトエタノール55 μM、anti-CD28抗体2 μg/mL、及びTGF-β5 ng/mL、及びIL-2 20 ng/mLを含む10%FBS含有 RPMI1640培地(ナカライテスク社)に化合物Iを複数の濃度で添加し、これを用いてナイーブCD4+T細胞を3日間CO2インキュベーターで培養し、フローサイトメトリーにて評価した(上記(d)工程へ)。
あらかじめanti-CD3ε抗体(145-2C11)(BioLegend)3 μg/mLを添加して、4℃で1晩もしくは37℃インキュベートしてコーティングしておいた培養プレート(Biolite)に調製した、2-メルカプトエタノール55 μM、anti-CD28抗体2 μg/mL、及びTGF-β5 ng/mL、及びIL-2 20 ng/mLを含む10%FBS含有 RPMI1640培地(ナカライテスク社)に化合物Iを複数の濃度で添加し、これを用いてナイーブCD4+T細胞を3日間CO2インキュベーターで培養し、フローサイトメトリーにて評価した(上記(d)工程へ)。
(2)試験結果
図10に示すように、化合物Iを添加した試験系(実施例)においては濃度依存的にTregの分化が抑制された。このことから、化合物Iに制御性T細胞分化抑制作用があることが確認された。
図10に示すように、化合物Iを添加した試験系(実施例)においては濃度依存的にTregの分化が抑制された。このことから、化合物Iに制御性T細胞分化抑制作用があることが確認された。
参考例 プロフィラグリン発現促進作用
下記の試験により化合物Iには、別の作用として表皮細胞においてプロフィラグリン発現促進作用があることを確認した。
下記の試験により化合物Iには、別の作用として表皮細胞においてプロフィラグリン発現促進作用があることを確認した。
(1)試験材料
(細胞)
本試験例において細胞は、下記の表皮モデル細胞を使用した。
(A)表皮モデル細胞(HaCaT細胞)
表皮モデル細胞として、HaCaT細胞(ヒト表皮角化細胞(Deutsches Krebsforschungszentrum,Stiftung desoffentlichen Rechts(DKFZ), Heidelberg, Germany))を使用した。
(細胞)
本試験例において細胞は、下記の表皮モデル細胞を使用した。
(A)表皮モデル細胞(HaCaT細胞)
表皮モデル細胞として、HaCaT細胞(ヒト表皮角化細胞(Deutsches Krebsforschungszentrum,Stiftung desoffentlichen Rechts(DKFZ), Heidelberg, Germany))を使用した。
(培地)
D−MEM/Ham’s F−12(和光純薬工業株式会社)/10%FCS添加
D−MEM/Ham’s F−12(和光純薬工業株式会社)/10%FCS添加
(被験物質)
実施例1で単離した化合物I
実施例1で単離した化合物I
(2)試験方法
12ウェルプレートの各ウェルに表皮モデル細胞を4×105個/ウェルの濃度で播種し、37℃、5%CO2条件下で培養した。翌日に、ウェルに化合物Iを1μg/mLまたは10μg/mLとなるように添加し、37℃、5%CO2条件下で培養した。その翌日に、表皮モデル細胞を回収し、RNeasy mini kit(株式会社キアゲン製)を用いて全RNAを抽出した。その後、ReverTra Ace(東洋紡株式会社製)を用いて逆転写を行い、cDNAを合成した。次いで、MyGo Pro(アイティ−アイエスライフサイエンス株式会社製)を用いて、qRT-PCRにてプロフィラグリン遺伝子の増幅を行った。β−アクチンを内部標準として使用し、プロフィラグリンmRNAの発現量を標準化した。このmRNAの発現量を、化合物Iを添加しなかった以外は前記と同様にして確認したmRNAの発現量(コントロール値)で除算した。
12ウェルプレートの各ウェルに表皮モデル細胞を4×105個/ウェルの濃度で播種し、37℃、5%CO2条件下で培養した。翌日に、ウェルに化合物Iを1μg/mLまたは10μg/mLとなるように添加し、37℃、5%CO2条件下で培養した。その翌日に、表皮モデル細胞を回収し、RNeasy mini kit(株式会社キアゲン製)を用いて全RNAを抽出した。その後、ReverTra Ace(東洋紡株式会社製)を用いて逆転写を行い、cDNAを合成した。次いで、MyGo Pro(アイティ−アイエスライフサイエンス株式会社製)を用いて、qRT-PCRにてプロフィラグリン遺伝子の増幅を行った。β−アクチンを内部標準として使用し、プロフィラグリンmRNAの発現量を標準化した。このmRNAの発現量を、化合物Iを添加しなかった以外は前記と同様にして確認したmRNAの発現量(コントロール値)で除算した。
3.試験結果
得られた結果を図11に示す。図11から分かるように、表皮モデル細胞において、化合物Iを添加した条件で、フィラグリンの前駆体であるプロフィラグリンmRNAの発現量の増加が認められた。この結果から、化合物Iは、表皮細胞においてプロフィラグリンmRNAの発現量を増大させる作用があり、その結果、フィラグリンの産生を促進することが示された。
得られた結果を図11に示す。図11から分かるように、表皮モデル細胞において、化合物Iを添加した条件で、フィラグリンの前駆体であるプロフィラグリンmRNAの発現量の増加が認められた。この結果から、化合物Iは、表皮細胞においてプロフィラグリンmRNAの発現量を増大させる作用があり、その結果、フィラグリンの産生を促進することが示された。
Claims (5)
- 下式(I)で示される化合物、その塩またはそれらの溶媒和物を有効成分とする制御性T細胞分化抑制剤:
- 上記(I)で示される化合物が、下式(II)または(III)で示される立体異性体のいずれか少なくとも1つである、請求項1に記載する制御性T細胞分化抑制剤:
- 請求項1または2に記載する制御性T細胞分化抑制剤を含有する免疫調節用組成物。
- 免疫賦活化作用を有することを特徴とする請求項3に記載する免疫調節用組成物。
- 飲食物、医薬品、医薬部外品、化粧品、または飼料である請求項3または4に記載する免疫調節用組成物。
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