JP2019112104A - 折り曲げ開封包装体およびその製造方法、折り曲げ開封包装体の表材、ならびに折り曲げ開封構造 - Google Patents

折り曲げ開封包装体およびその製造方法、折り曲げ開封包装体の表材、ならびに折り曲げ開封構造 Download PDF

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Abstract

【課題】輸送時や保管時等で意図しない外力が作用してもシート体が折れ曲がって破断開封部が開口するおそれがなく、かつ、大量生産を可能にした折り曲げ開封包装体を提供する。【解決手段】折り曲げ開封包装体は、折り曲げたときに破断開封する表材を備える。表材は、折り曲げ可能な折り曲げ部、および折り曲げ部で折り曲げられたときに開口を形成する破断開封部を有するシート材と、シート材における破断開封部およびその周辺部に接着されて破断開封部を封止する封止材と、封止材を覆うカバー材とを備えている。カバー材は、封止材における破断開封部を覆う被覆部分以外の部分において折り曲げ部を覆うように接着され、封止材の被覆部分の上方および/または下方には、被覆部分がカバー材およびシート材のうちの少なくとも1つとの接着を回避または接着面積を減少させる接着回避部が形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は液状、ペースト状、粉末状、または錠剤タイプの食品、医薬品、または化粧品などを小分けして個別包装する折り曲げ開封包装体に関する。さらに詳しくは、搬送時や保管時に折り曲がる不具合がなく、かつ大量生産が可能な折り曲げ開封包装体およびその製造方法、折り曲げ開封包装体の表材、ならびに折り曲げ開封構造に関する。
従来、液状、ペースト状、粉末状、または錠剤タイプの食品、医薬品、または化粧品などを小分けして個別包装する包装体が種々提案されている。このような個別包装の包装体において、開封しやすい包装体として、薄板状の表材および裏材を貼り合わせて収容部が形成され、折り曲げることにより破断開封することが可能な折り曲げ開封包装体が知られている。
このような折り曲げ開封包装体の表材は、基本的には、特許文献1に記載された構造、すなわち、図11(a)〜(c)に示されるように、硬質のシート材(51)と、封止材(52)とを備えている。シート材(51)は、長方形の薄板であり、長辺の延びる方向の中間位置において2つに折り曲げたときに部分的に開口を形成する破断開封部(53)を有する。破断開封部(53)は、例えば、複数のX字状、複数のV字状、または大きなU字状などの形状を有する。封止部(52)は、アルミニウムなどの金属箔などで製造され、シート材(51)が2つに折り曲げられたときに破断開封部(53)が開口を形成するとともに封止材(52)を開封して包装体に収容された内容物を取り出すことが可能である。
しかし、図11に示される折り曲げ開封包装体では、封止材(52)でシート材(51)の上面を覆っているのみの構造であるため、包装体の輸送時や保管時等で意図しない外力が包装体にかかったときにシート材(51)が折れ曲がり破断開封部(53)が開口するとともに封止材(52)が開封するおそれがある。また、封止材(52)は破断可能であることが要求されているので、印刷加工性を犠牲にする要因が多くあり、当該封止材(52)に美麗な印刷を施すことも困難である。
また、図12に示される特許文献2に記載される折り曲げ開封包装体は、シート状硬質材(61a)および両側のシール(61b)を有するシート材(61)と、封止材(62)とを備える。シート材(61)には、切れ目からなる破断開封部(63)が形成されている。封止材(62)は、シート材(61)のうち破断開封部(63)だけを被覆している。封止材(62)の剥がれ防止のために、封止材(62)の周縁部は、シート材(61)に押し込まれて加熱圧着されている。
図12に示される折り曲げ開封包装体では、封止材(62)の剥がれ防止のために、封止材(62)が加熱圧着されているので、包装体を大量生産をすることが難しいという問題がある。また、封止材(62)を加熱圧着する加工費が高くなるので、安価な内容物を収容する包装体の製造には不向きである。しかも、封止材(62)を加熱圧着しても輸送時等では包装体全体の変形を抑えることができず、封止材(62)が破損するおそれがある。一方、封止材(62)を厚くすれば開封しにくくなるとともに製造コストが高くなるという問題がある。
さらに、図13に示される特許文献3に記載される折り曲げ開封包装体は、内側支持層(71a)および外側支持層(71b)からなる2層構造のシート材(71)と、ガス遮断フィルムからなる封止材(72)とを有する。封止材(72)は、シート材(71)の内側支持層(71a)および外側支持層(71b)に挟まれている。内側支持層(71a)には内側切込み(73a)が形成され、外側支持層(71b)には外側切込み(73b)が形成されている。内側切込み(73a)および外側切込み(73b)は、互いに対向する位置に形成されている。これら内側切込み(73a)および外側切込み(73b)によって、破断開封部(73)が形成されている。
シート材(71)を折り曲げたときには、シート材(71)の内側支持層(71a)および外側支持層(71b)は、それぞれ破断開封部(73)を構成する内側切込み(73a)および外側切込み(73b)の位置で破断し、それとともに、封止材(72)が開封される。
この図13に示される構造では、シート材(71)を構成する内側支持層(71a)および外側支持層(71b)において、内側切込み(73a)および外側切込み(73b)を互いに対向する位置に形成する加工は非常に困難であり、当該加工を高速化することはさらに難しい。したがって、包装体を大量生産することが難しいという問題がある。しかも、このような一対の切込み(73a)および(73b)を加工する場合、製造コストが高くなる。また、破断開封部(73)が開口したときの開口部の形状も直線的なものに限定されるという問題もある。
特公昭55−36552号公報 特許第5802679号公報 特開2016−88597号公報
本発明は、上記したような従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、輸送時や保管時等で意図しない外力が作用してもシート体が折れ曲がって破断開封部が開口するおそれがなく、かつ、大量生産を可能にした折り曲げ開封包装体を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る折り曲げ開封包装体は、内容物を封入する包装体を折り曲げることによって包装体の一部が破断開封して、該内容物を包装体から取り出すことが可能な構成を有する折り曲げ開封包装体であって、折り曲げたときに破断開封する表材と、裏材を備え、表材と裏材の周縁が接着されていることによって、表材と裏材との間に内容物を収容可能な収容部が形成され、前記表材は、二つ折り状態に折り曲げ可能な折り曲げ部、および折り曲げ部で折り曲げられたときに開口を形成する破断開封部を有するシート材と、前記シート材における少なくとも前記破断開封部およびその周辺部に接着されて前記破断開封部を封止し、前記シート材が前記折り曲げ部で折り曲げられたときに前記破断開封部によって破断されて開封されることが可能な破断強度を有する封止材と、前記封止材を覆うカバー材とを備えており、前記カバー材は、前記封止材における前記破断開封部を覆う被覆部分以外の部分において前記折り曲げ部を覆うように接着され、前記封止材の前記被覆部分の上方および/または下方には、前記被覆部分が前記カバー材および前記シート材のうちの少なくとも1つとの接着を回避または接着面積を減少させる接着回避部が形成されている、ことを特徴とする。
本発明の請求項2に係る折り曲げ開封包装体では、前記接着回避部は、前記被覆部分の上方および/または下方に形成された空間部によって構成されている。
本発明の請求項3に係る折り曲げ開封包装体では、前記カバー材は、前記封止材の前記被覆部分に対応する位置において貫通孔を有し、前記空間部は、前記貫通孔の内部空間によって構成されている。
本発明の請求項4に係る折り曲げ開封包装体では、前記カバー材は、前記封止材の前記被覆部分を覆う閉鎖部分を有し、当該閉鎖部分が当該被覆部分から離間する方向に凹むことにより、凹部が形成され、前記空間部は、前記凹部によって構成され、前記閉鎖部分は、前記カバー材における前記閉鎖部分以外の他の部分よりも破断しやすい脆弱部を有する。
本発明の請求項5に係る折り曲げ開封包装体では、前記脆弱部は、前記閉鎖部分において当該閉鎖部分の厚さ方向に形成された切れ目によって構成されている。
本発明の請求項6に係る折り曲げ開封包装体では、前記閉鎖部分は、本体部と、前記本体部の周縁に形成され、前記本体部の厚さよりも薄いつば部とを有し、前記つば部は、前記カバー材における前記閉鎖部分以外の部分に連結され、前記脆弱部は、前記つば部によって構成されている。
本発明の請求項7に係る折り曲げ開封包装体では、前記カバー材は、前記封止材の前記被覆部分を覆う閉鎖部分を有し、前記封止材の前記被覆部分の上面および/または前記カバー材の前記閉鎖部分の下面に突起が設けられ、前記突起が前記被覆部分の上面と前記閉鎖部分の下面との間に介在することにより、前記カバー材と前記被覆部分との接着面積を減少させる前記空間部が形成されている。
本発明の請求項8に係る折り曲げ開封包装体では、前記封止材の前記被覆部分の下面および/または前記シート材の上面に突起が設けられ、前記突起が前記被覆部分の下面と前記シート材の上面との間に介在することにより、前記シート材と前記被覆部分との接着面積を減少させる前記空間部が形成されている。
本発明の請求項9に係る折り曲げ開封包装体では、前記接着回避部は、前記被覆部分の上方および/または下方に形成された剥離剤層によって構成されている。
本発明の請求項10に係る折り曲げ開封包装体では、前記カバー材の厚さは、前記シート材の厚さの3倍以下である。
本発明の請求項11に係る折り曲げ開封包装体では、前記カバー材の厚さは、前記封止材の厚さの0.1〜30倍である。
本発明の請求項12に係る折り曲げ開封包装体では、前記カバー材は、前記封止材よりも色材が定着しやすい材料で製造されている。
本発明の請求項13に係る折り曲げ開封包装体では、 前記封止材が金属箔で製造され、前記金属箔よりも色材が定着しやすい材料は、紙、不織布、樹脂シート、木製シート、プラスチックフィルム、木材、ポリ乳酸樹脂(PLA)(植物から取れた樹脂)等の単体または複合材からなる群から選択された少なくとも1種からなる。
本発明の請求項14に係る折り曲げ開封包装体では、前記カバー材における前記封止材に対向する面には、色材層が形成されている。
本発明の請求項15に係る折り曲げ開封包装体では、前記接着回避部は、前記色材層に形成されている。
本発明の請求項16に係る折り曲げ開封包装体の製造方法は、内容物を封入する包装体を折り曲げることによって包装体の一部が破断開封して、該内容物を包装体から取り出すことが可能な構成を有し、折り曲げたときに破断開封する表材と、裏材を備え、表材と裏材の周縁が接着されていることによって、表材と裏材との間に内容物を収容可能な収容部が形成された折り曲げ開封包装体の製造方法であって、前記表材を構成するシート材に、二つ折り状態に折り曲げ可能な折り曲げ部、および折り曲げ部で折り曲げられたときに開口を形成する破断開封部を形成するシート材加工工程と、前記シート材における少なくとも前記破断開封部およびその周辺部に封止材を接着する封止材接着工程と、カバー材に貫通孔または上側に凹んだ凹部または切り込みを形成するカバー材加工工程と、前記カバー材に形成された貫通孔または凹部を、前記封止材における前記破断開封部を覆う被覆部分の位置に合わせながら、前記封止材における被覆部分以外の部分の上面に前記折り曲げ部を覆うように接着するカバー材接着工程とを含むことを特徴とする。
本発明の請求項17に係る折り曲げ開封包装体の表材は、内容物を封入する包装体を折り曲げることによって包装体の一部が破断開封して、該内容物を包装体から取り出すことが可能な構成を有し、折り曲げたときに破断開封する表材と、裏材を備え、表材と裏材の周縁が接着されていることによって、表材と裏材との間に内容物を収容可能な収容部が形成された折り曲げ開封包装体の表材であって、前記表材は、二つ折り状態に折り曲げ可能な折り曲げ部、および折り曲げ部で折り曲げられたときに開口を形成する破断開封部を有するシート材と、前記シート材における少なくとも前記破断開封部およびその周辺部に接着されて前記破断開封部を封止し、前記シート材が前記折り曲げ部で折り曲げられたときに前記破断開封部によって破断されて開封されることが可能な破断強度を有する封止材と、前記封止材を覆うカバー材とを備えており、前記カバー材は、前記封止材における前記破断開封部を覆う被覆部分以外の部分において前記折り曲げ部を覆うように接着され、前記封止材の前記被覆部分の上方および/または下方には、前記被覆部分が前記カバー材および前記シート材のうちの少なくとも1つとの接着を回避または接着面積を減少させる接着回避部が形成されている、ことを特徴とする。
本発明の請求項18に係る折り曲げ開封構造は、内容物を封入する包装体を折り曲げることによって包装体の一部が破断開封して、該内容物を包装体から取り出すことが可能な包装体の折り曲げ開封構造であって、前記折り曲げ開封構造は、二つ折り状態に折り曲げ可能な折り曲げ部、および折り曲げ部で折り曲げられたときに開口を形成する破断開封部を有するシート材と、前記シート材における少なくとも前記破断開封部およびその周辺部に接着されて前記破断開封部を封止し、前記シート材が前記折り曲げ部で折り曲げられたときに前記破断開封部によって破断されて開封されることが可能な破断強度を有する封止材と、前記封止材を覆うカバー材とを備えており、前記カバー材は、前記封止材における前記破断開封部を覆う被覆部分以外の部分において前記折り曲げ部を覆うように接着され、前記封止材の前記被覆部分の上方および/または下方には、前記被覆部分が前記カバー材および前記シート材のうちの少なくとも1つとの接着を回避または接着面積を減少させる接着回避部が形成されている、ことを特徴とする。
本発明の請求項1に係る折り曲げ開封包装体によれば、折り曲げ開封包装体は、シート材を補強するために、封止材を覆うカバー材を備えている。カバー材は、封止材における破断開封部を覆う被覆部分以外の部分において折り曲げ部を覆うように接着されている。また、封止材の被覆部分の上方および/または下方には、被覆部分がカバー材およびシート材のうちの少なくとも1つとの接着を回避または接着面積を減少させる接着回避部が形成されている。このようなカバー材によってシート材の折り曲げ部が補強されているので、折り曲げ開封包装体の輸送時および保管時において包装体に対して意図しない外力が作用しても、カバー材の引張抵抗および曲げ抵抗によってシート材に作用する力が減少する。その結果、シート材が折れ曲がって破断開封部が開口し、封止部が開封されるという不具合を確実に防止することが可能である。
また、この構成では、被覆部分とカバー材および/またはシート材とは接着回避部によって接着を回避または接着面積を減少させている。そのため、シート材、封止材の被覆部分、およびカバー材の3層が互いに接着されている場合と比較して、シート材の破断開封部が封止材を破断開封する際の抵抗が小さくなる。その結果、シート材を折り曲げたときに、破断開封部は、カバー材が存在していても、封止材の被覆部分を容易かつ確実に破断開封することが可能である。
さらに、この構成では、シート材および封止材の曲げ剛性を上げる必要がないので、シート材および封止材は従来通り薄いシートを用いることが可能であり、薄いシート状の樹脂や金属箔などからなるシート材および封止材を用いて折り曲げ開封包装体を連続的に大量に生産することが可能になる。
本発明の請求項2に係る折り曲げ開封包装体によれば、接着回避部は、被覆部分の上方および/または下方に形成された空間部によって構成されている。この空間部によって、被覆部分とカバー材および/またはシート材との間の接着を回避または接着面積を減少させることが可能である。したがって、接着を回避または接着面積を減少させるために剥離剤等の塗布が不要であり、包装体の構造が簡単になるとともに製造コストの低減が可能である。
本発明の請求項3に係る折り曲げ開封包装体によれば、カバー材に貫通孔を形成するだけで、カバー材と封止材の被覆部分との接着を回避または接着面積を減少させる空間部を、容易に形成することが可能である。したがって、薄いシート状の材料からカバー材を連続的に大量に製造するときにカバー材に貫通孔を連続的に開けるだけで空間部を確保することが可能になる。その結果、カバー材と被覆部分との接着を避ける空間部を有する構造の折り曲げ開封包装体を連続的に大量に生産することが可能である。
本発明の請求項4に係る折り曲げ開封包装体によれば、封止材の被覆部分を覆う閉鎖部分が当該被覆部分から離間する方向に凹むことにより、カバー材に凹部を形成するだけで、カバー材と封止材の被覆部分との接着を回避または接着面積を減少させる空間部を、容易に形成することが可能である。したがって、薄いシート状の材料からカバー材を連続的に大量に製造するときにカバー材に凹部をエンボス加工などで形成するだけで空間部を確保することが可能になる。その結果、カバー材と被覆部分との接着を避ける空間部を有する構造の折り曲げ開封包装体を連続的に大量に生産することが可能である。
また、閉鎖部分は、カバー材の他の部分よりも破断しやすい脆弱部を有するので、カバー材を折り曲げたときに閉鎖部分の脆弱部で局所的に破断して開口することが可能である。そのため、シート部材の破断開封部に形成された開口から収容部外部へ流れ出た内容物が、カバー材の閉鎖部分に接触することを回避することが可能である。
本発明の請求項5に係る折り曲げ開封包装体によれば、カバー材の閉鎖部分に切れ目を形成することにより、閉鎖部分に脆弱部を容易に形成することが可能である。また、閉鎖部分は、シート材から離間しているので、閉鎖部分の切れ目とシート材の破断開封部との位置がずれていても、折り曲げ開封包装体を折り曲げたときには、閉鎖部分の切れ目は、シート材の破断開封部の開口動作の影響を受けずに良好に開口することが可能である。
本発明の請求項6に係る折り曲げ開封包装体によれば、カバー材の閉鎖部分は、本体部の周縁に当該本体部よりも薄いつば部を有し、前記脆弱部がつば部によって構成されている。そのため、カバー材を折り曲げたときに脆弱部であるつば部が局所的に破断して開口することが可能である。
本発明の請求項7に係る折り曲げ開封包装体によれば、封止材の被覆部分の上面および/またはカバー材の閉鎖部分の下面に突起が設けられ、突起が被覆部分の上面と閉鎖部分の下面との間に介在することにより、カバー材と被覆部分との接着面積を減少させる空間部が形成されている。そのため、カバー材をエンボス加工などによって凹ませる処理が不要になる。その結果、カバー材と封止材の被覆部分との接着面積を減少させる空間部を有する構造の折り曲げ開封包装体を連続的に大量に生産することが可能である。
本発明の請求項8に係る折り曲げ開封包装体によれば、封止材の被覆部分の下面および/またはシート材の上面に突起が設けられ、突起が被覆部分の下面とシート材の上面との間に介在することにより、シート材と被覆部分との接着面積を減少させる空間部が形成されている。そのため、シート材と封止材の被覆部分との間に剥離剤層を形成する必要が無くなる。その結果、シート材と封止材の被覆部分との接着面積を減少させた折り曲げ開封包装体を連続的に大量に生産することが可能である。
本発明の請求項9に係る折り曲げ開封包装体によれば、接着回避部は、被覆部分の上方および/または下方に形成された剥離剤層によって構成されている。そのため、接着回避部として空間部を形成する場合と比較して、剥離剤層によって当該空間部よりも薄い接着回避部を構成することが可能である。その結果、折り曲げ開封包装体の薄型化、ならびに表面の平坦化を容易に達成することが可能である。
本発明の請求項10に係る折り曲げ開封包装体によれば、カバー材の厚さがシート材の厚さの3倍以下であれば、シート材を手で折り曲げて破断開封する動作に支障を与えるおそれが低くなる。なお、カバー材の厚さがシート材の厚さの3倍を超える場合には、折り曲げ容易性を補助する必要があるので、ミシン目や折り曲げ罫線を設ける必要があるが、カバー材の厚さがシート材の厚さの3倍以下であれば、ミシン目や折り曲げ罫線を設ける必要は無い。但し、材質が硬いカバー材の場合には、ミシン目や折り曲げ罫線を設けてもよい。
本発明の請求項11に係る折り曲げ開封包装体によれば、前記カバー材の厚さが前記封止材の厚さの0.1〜30倍であれば、カバー材を封止材に接着する際に破れたり、しわが発生するおそれが低く、かつ、カバー材を折り曲げて封止材を破断させる動作に支障を与えるおそれが低くなる。
本発明の請求項12に係る折り曲げ開封包装体によれば、カバー材が封止材よりも顔料、染料またはインクなどの色材が定着しやすい材料によって製造されているので、従来の折り曲げ開封包装体のように封止材が表材の表面を構成する構造と比較して、表材に容易に印刷することが可能であり、包装体の生産性が向上する。
本発明の請求項13に係る折り曲げ開封包装体によれば、前記封止材が金属箔で製造された場合、前記金属箔よりも色材が定着しやすい材料は、紙、不織布、樹脂シート、木製シート、プラスチックフィルム、木材、ポリ乳酸樹脂(PLA)等の単体または複合材からなる群から選択された少なくとも1種からなるので、入手しやすく、かつ金属箔よりも色材が定着しやすく、カバー材の連続加工が容易である。
本発明の請求項14に係る折り曲げ開封包装体によれば、色材層がカバー材における封止材に対向する面、すなわち、カバー材における外部に露出していない面に形成されているので、色材層が外部の異物に接触して剥離や脱落するおそれが無い。その結果、カバー材における色材層による装飾や表示が剥がれたり、劣化しない。
本発明の請求項15に係る折り曲げ開封包装体によれば、接着回避部が色材層に形成されているので、接着回避部を色材層とともに、カバー材における封止材に対向する面に一括して形成することが可能である。その結果、作業工程の削減が可能になるとともに、カバー材に対する接着回避部を設けるための加工が不要になる。
本発明の請求項16に係る折り曲げ開封包装体の製造方法によれば、カバー材が封止材の上面において破断開封部を避けながら接着された構造を有する折り曲げ開封包装体を製造する際に、カバー材加工工程において、カバー材に貫通孔または上側に凹んだ凹部または切り込みをあらかじめ形成し、その後、カバー材接着工程において、カバー材に形成された貫通孔または凹部または切り込みを、封止材における破断開封部を覆う被覆部分の位置に合わせながら、封止材における被覆部分以外の部分の上面に折り曲げ部を覆うように接着する。これにより、カバー材を、封止材における破断開封部を覆う被覆部分を避けながら、封止材の上面に容易かつ確実に接着させることが可能である。
その結果、シート材、封止材、およびカバー材を圧着ローラなどを用いて連続的に互いに接着することが可能になり、カバー材が封止材の上面において破断開封部を避けながら接着された構造を有する折り曲げ開封包装体を連続的に製造することが可能である。
本発明の請求項17に係る折り曲げ開封包装体の表材、および請求項18に係る折り曲げ開封構造は、シート材を補強するために、封止材を覆うカバー材を備えている。カバー材は、封止材における破断開封部を覆う被覆部分以外の部分において折り曲げ部を覆うように接着されている。また、封止材の被覆部分の上方および/または下方には、被覆部分がカバー材およびシート材のうちの少なくとも1つとの接着を回避または接着面積を減少させる接着回避部が形成されている。このようなカバー材によってシート材の折り曲げ部が補強されているので、折り曲げ開封包装体の輸送時および保管時において包装体に対して意図しない外力が作用しても、カバー材の引張抵抗および曲げ抵抗によってシート材に作用する力が減少する。その結果、シート材が折れ曲がって破断開封部が開口し、封止部が開封されるという不具合を確実に防止することが可能である。
また、これらの構成では、被覆部分とカバー材および/またはシート材とは接着回避部によって接着を回避または接着面積を減少させている。そのため、シート材、封止材の被覆部分、およびカバー材の3層が互いに接着されている場合と比較して、シート材の破断開封部が封止材を破断開封する際の抵抗が小さくなる。その結果、シート材を折り曲げたときに、破断開封部は、カバー材が存在していても、封止材の被覆部分を容易かつ確実に破断開封することが可能である。
さらに、これらの構成では、シート材および封止材の曲げ剛性を上げる必要がないので、シート材および封止材は従来通り薄いシートを用いることが可能であり、薄いシート状の樹脂や金属箔などからなるシート材および封止材を用いて折り曲げ開封包装体の表材を連続的に大量に生産することが可能になる。
本発明の実施形態に係る折り曲げ開封包装体の構造を示す断面図である。 図1の表材を示す図であって、(a)は平面図、(b)はA−A’断面図、(c)はB−B’断面図である。 図2の表材を少し折り曲げた状態を示す斜視説明図である。 図1の折り曲げ開封包装体を大きく折り曲げて破断開封して内容物を取り出す状態を示す説明図である。 破断開封部および貫通孔を示す図であって、(a)は図1のシート材の破断開封部とカバー材の貫通孔の寸法関係を示す説明図、(b)は本発明の変形例としてH形状の破断開封部に対応するH形状の貫通孔を示す図、(c)は本発明の変形例として波形の破断開封部の全体が入る大きさの貫通孔を示す図である。 (a)〜(e)は本発明の変形例として種々の形状の表材を示す図である。 (a)〜(c)は本発明が適用可能な折り曲げ包装体の種々の包装形態を示す図である。 (a)〜(d)は本発明の変形例として接着回避部を構成する空間部を有するカバー材の種々の形態を示す図である。 (a)〜(c)は本発明の他の変形例として接着回避部の種々の形態を示す図である。 本発明の実施形態に係る折り曲げ開封包装体の製造方法を実施するための製造装置の構造を示す図である。 (a)〜(c)は従来の折り曲げ開封包装体の一例であって、封止材がシート材の破断開封部を覆う構造を示す斜視図である。 従来の折り曲げ開封包装体の他の例であって、封止材がシート材の破断開封部の部分だけ覆い、加熱圧着された構造を示す断面図である。 従来の折り曲げ開封包装体のさらに他の例であって、封止材がシート材を構成する内側支持層および外側支持層に挟まれ、内側支持層および外側支持層には互いに対向する一対の切り込みが形成された構造を示す断面図である。
つぎに図面を参照しながら本発明の折り曲げ開封包装体およびその製造方法、ならびに折り曲げ開封包装体の表材の実施形態についてさらに詳細に説明する。
図1〜4に示される折り曲げ開封包装体(1)は、内容物(P)を封入する包装体を折り曲げることによって包装体の一部が破断開封して、該内容物(P)を包装体(1)から取り出すことが可能な構成を有する。具体的には以下のように構成されている。
折り曲げ開封包装体(1)は、折り曲げたときに破断開封する表材(2)と、容器材となる裏材(3)を備える。表材(2)と裏材(3)の四方の周縁におけるシール部(30)においてホットメルトなどによって接着されている。これによって、表材(2)と裏材(3)との間に内容物(P)を収容可能な収容部(4)が形成されている。
表材(2)は、内容物(P)を封入する包装体(1)を折り曲げることによって包装体(1)の一部が破断開封して、該内容物(P)を包装体(1)から取り出すことが可能な包装体(1)の折り曲げ開封構造を有している。
このような折り曲げ開封構造を有する表材(2)は、具体的には、シート材(5)と、封止材(6)と、カバー材(7)と、溶着材(8)とを備える。
シート材(5)は、二つ折り状態に折り曲げ可能な折り曲げ部(9)、および折り曲げ部(9)で折り曲げられたときに開口を形成する破断開封部(10)を有する。
シート材(5)の材質や寸法は、包装体(1)の大きさ、折り曲げ開封角度、カバー材(7)の後述の貫通孔(13)(空間部(12))の形状、大きさ、等々の条件により決定される。
シート材(5)の材料としては、アモルファスポリエチレンテレフタレート(APET)、ポリプロピレン(PP)、 スチレンなどの樹脂材料の単体や複合材からなる膜状または薄板状の部材が用いられる。
折り曲げ部(9)は、折り曲げ性を補助するものでシート材(5)に設けられる。折り曲げ部(9)は、深さ・幅・長さ・残厚寸法やその形状は包装体(1)全体の構造により任意に決定される。
例えば、図2〜3に示される折り曲げ部(9)は、折り曲げ罫線によって構成されている。折り曲げ罫線は、シート材(5)における折り曲げ予定箇所を連続的または断続的にV字状または半円状に凹ませることにより、折り曲げ可能になっている。なお、図6の(d)、(e)に示されるような折り曲げ部(9)が狭い場合には折り曲げ罫線は必要ない。
破断開封部(10)は、シート材(5)が折り曲げ部(9)で折り曲げられたときに開口を形成するように構成されている。図2に示される破断開封部(10)は、シート材(5)における線状の折り曲げ部(9)の途中に形成されている。この破断開封部(10)は、シート材(5)を貫通して形成された溝であり、トムソン型による打ち抜きまたはレーザー加工によって形成される。なお、溝は、シート材(5)を折り曲げたときに開口すればよいので、シート材(5)を完全に貫通していなくてもよく、ハーフカットでもよい。
図2および図5(a)に示される破断開封部(10)は、断続的に形成された溝によって構成されているが、本発明は開口を形成可能な形状であれば破断開封部(10)の形状について特に限定しない。したがって、破断開封部(10)は、図5(b)に示されるH形状、図5(c)に示される波形だけでなく、内容物の種類や使用方法などに対応して種々の形状を採用してもよい。
図5(c)に示される波形の破断開封部(10)は、カバー材(7)に接着されておらず、大きい矩形の貫通孔(13)を通して外部に露出している。そのため、包装体(10)が少し折れ曲がったときに、波形の破断開封部10が浮き上がり、波形の破断開封部(10)にゴミ等の異物が侵入するおそれがある。
そこで、ゴミ等の異物が侵入防止するために、図5(c)に示されるように、波形の破断開封部(10)の少なくとも1か所(図5(c)では4か所)に止め部(14)を設けることが好ましい。止め部(14)は、包装体(1)を折り曲げたときに破断開封部(10)が破損して開封できる程度の力で、破断開封部(10)が開封することを止める(仮止めする)ことが可能な構成を有する。止め部(14)は、例えば、破断開封部(10)の隙間を部分的に閉じる処理、例えばヒートシールやプレスなどによって形成される。
封止材(6)は、シート材(5)における少なくとも破断開封部(10)およびその周辺部に接着されて破断開封部(10)を封止する。本実施形態の封止材(6)は、シート材(5)の全面に接着されているが、少なくとも破断開封部(10)およびその周辺部に接着されていればよい。いいかえれば、封止材(6)は、少なくとも破断開封部(10)を覆う被覆部分(11)およびその周辺部に接着されていればよい。
封止材(6)は、シート材(5)が折り曲げ部(9)で折り曲げられたときに破断開封部(10)によって破断されて開封されることが可能な破断強度を有する。
封止材(6)は、具体的には、内容物(P)によりガスバリア性、防湿性等の条件を満足するフィルム状のものであって、包装体(1)を折り曲げた時に破断する物性を持ったものである。封止材(6)は、例えば、アルミニウムなどの金属箔や薄い樹脂製フィルム等などの単体や複合材である。
封止材(6)の厚さは、内容物(P)、包装体(1)の大きさ、内容物(P)の物性や体積などの条件により決定される。また、封止材(6)の表面には印刷加工やエンボス加工などが施されてもよい。
カバー材(7)は、封止材(6)を覆い、封止材(6)における破断開封部(10)を覆う被覆部分(11)以外の部分において折り曲げ部(9)を覆うように接着されている。
カバー材(7)は、包装体(1)の表材(2)全体を覆う広さ(シート材(5)と同じ面積)でなくてもよく、折り曲げ部(9)と破断開封部(10)の周囲を覆い、かつ、折り曲げ部(9)の少なくとも一部を覆う程度の面積があればよい。
封止材(6)の被覆部分(11)の上方および/または下方(図1〜4の例では上方)には、被覆部分(11)がカバー材(7)およびシート材(5)のうちの少なくとも1つ(図1〜4の例ではカバー材(7))との接着を回避または接着面積を減少させる接着回避部として空間部(12)が形成されている。具体的には、カバー材(7)における封止材(6)の被覆部分(11)に対応する位置において貫通孔(13)を有している。これにより、貫通孔(13)の内部空間によって、カバー材(7)と被覆部分(11)との接着を回避または接着面積を減少させる空間部(12)が構成されている。
言い換えれば、接着回避部は、被覆部分(11)の上方および/または下方(図1〜4の例では上方)に形成された空間部(12)によって構成されている。なお、被覆部分(11)の下方に空間部(27)が形成された例(図9(a))、および被覆部分(11)の上方および下方に空間部(12)、(27)が形成された例(図9(b))については後段で説明する。
図1〜2に示される貫通孔(13)は、線状の折り曲げ部(9)の中間位置において、線状の破断開封部(10)およびその周辺部を覆う位置に配置され、細長い矩形のスリット状である。
図5(a)に示されるように、破断開封部(10)が延びる方向に直交する方向(すなわち、貫通孔(13)の幅方向)における破断開封部(10)と貫通孔(13)の内周縁との間隔Hは、0.1〜10mm程度が望ましい。ただし、貫通孔(13)および破断開封部(10)の形状によってはカバー材(7)の内周縁と破断開封部(10)との間隔が0であっても、内容物(P)が吐出時にカバー材(7)に引っ掛かっても、問題なく出ればよい。間隔Hが10mmより大きいと空間部(12)による破断開封部(10)を保護する性能が大きく劣る。これらの条件を考慮すれば、間隔Hは0〜10mm程度が望ましい。
また、破断開封部(10)が延びる方向における破断開封部(10)と貫通孔(13)の内周縁との間隔H’は、包装体(1)の大きさにもよるが、破断開封部(10)が延びる方向の延長線上であるので、間隔H’は0でも内容物(P)の流出にとってはとくに問題がない。しかし、間隔H’が5mm以上になると折り曲げ罫線からなる折り曲げ部(9)の補強効果が劣る。よって間隔H’は0~5mm程度が望ましい。
貫通孔(13)の形状は、破断開封部(10)の形状に対応する形状や大きさに設定されればよく、例えば、図5(b)に示されるH形状の破断開封部(10)に対応してH形状の貫通孔(13)を形成すればよい。また、図5(c)に示される波形の破断開封部(10)の全体が入る大きさの矩形の貫通孔(13)を形成すればよい。また、貫通孔(13)の形状や大きさは、内容物(P)の流出量、粘度や用途、あるいはカバー材(7)の厚さ、材質の硬さなどの条件を考慮して設定される。
なお、破断開封部(10)の一部がカバー材(7)によってふさがれていても内容物(P)の流出に問題がなければよい。すなわち、貫通孔(13)の大きさが破断開封部(10)の全体が入る大きさよりも小さい場合でも、カバー材(7)と封止材(6)の被覆部分(11)との接着面積を減少させる空間部(12)を形成することが可能である。
カバー材(7)は、封止材(6)の保護と包装体(1)の美麗化に必要な文字、柄、デザイン等を印刷加工してもよい。カバー材(7)の材質としては、紙、不織布、樹脂シート、木製シート、プラスチックフィルム、金属箔、木材、ポリ乳酸樹脂(PLA)(植物から取れた樹脂)等の単体、複合材など種々の材料を用いることが可能である。
カバー材(7)は、封止材(6)よりも色材が定着しやすい材料で製造されているのが好ましい。この場合、カバー材(7)が封止材(6)よりも顔料、染料またはインクなどの色材が定着しやすい材料によって製造されているので、従来の折り曲げ開封包装体(1)のように封止材(6)が表材(2)の表面を構成する構造と比較して、表材(2)に容易に印刷することが可能であり、包装体(1)の生産性が向上する。
封止材(6)が金属箔によって製造されている場合、金属箔よりも色材が定着しやすい材料は、紙、不織布、樹脂シート、木製シート、プラスチックフィルム、木材、ポリ乳酸樹脂(PLA)等の単体または複合材からなる群から選択された少なくとも1種からなるのが好ましい。この場合、これらの材料をカバー材(7)の材料として用いれば、入手しやすく、かつ金属箔よりも色材が定着しやすく、カバー材(7)の連続加工が容易であるので、好ましい。
カバー材(7)と封止材(6)との接着は、ホットメルト材での溶着、接着剤での接着、粘着剤での接着等々によって行われ、これらカバー材(7)および封止材(6)の材質や厚さに応じて決定される。なお、封止材(6)とシート材(5)の接着についても同様である。さらに、シート材(5)と溶着材(8)との接着についても同様である。
カバー材(7)の厚さは、シート材(5)の厚さの3倍以下であるのが好ましい。カバー材(7)の厚さがシート材(5)の厚さの3倍以下であれば、シート材(5)を手で折り曲げて破断開封する動作に支障を与えるおそれが低くなる。
カバー材(7)の厚さは、封止材(6)の厚さの0.1〜30倍であるのが好ましい。上記範囲内であれば、カバー材(7)を封止材(6)に接着する際に破れたり、しわが発生するおそれが低く、かつ、カバー材(7)を折り曲げて封止材(6)を破断させる動作に支障を与えるおそれが低くなる。
溶着材(8)は、容器材となる裏材(3)との加熱接着性のある部材であればよい。
容器材となる裏材(3)は、折り曲げ可能な形状と物性があり、溶着材(8)と溶着可能な材料であればよい。容器材となる裏材(3)は、例えば、ポリエチレンなどの柔軟な材料で製造された薄肉フィルムなどからなる。
上記のように構成された折り曲げ開封包装体(1)、具体的には、当該包装体(1)が備える表材(2)、および折り曲げ開封構造では、折り曲げ開封包装体(1)の表材(2)は、シート材(5)を補強するために、封止材(6)を覆うカバー材(7)を備えている。カバー材(7)は、封止材(6)における破断開封部(10)を覆う被覆部分(11)以外の部分において折り曲げ部(9)を覆うように接着されている。また、封止材(6)の被覆部分(11)の上方および/または下方には、被覆部分がカバー材(7)およびシート材(5)のうちの少なくとも1つとの接着を回避または接着面積を減少させる接着回避部として空間部(12)、(27)(図1および図9(a)、(b)参照)が形成されている。
このようなカバー材(7)によってシート材(5)の折り曲げ部(9)が補強されているので、折り曲げ開封包装体(1)の輸送時および保管時において包装体(1)に対して意図しない外力が作用しても、カバー材(7)の引張抵抗および曲げ抵抗(図3の折り曲げ部(9)を横断する引張りおよび曲げを示す矢印参照)によってシート材(5)に作用する力が減少する。その結果、シート材(5)が折れ曲がって破断開封部(10)が開口し、封止部が開封されるという不具合を確実に防止することが可能である。
例えば、図3に示されるように、包装体(1)少し折り曲げられた状態(10〜20度程度の角度範囲内)では、カバー材(7)の引張抵抗および曲げ抵抗によってシート材(5)に作用する力が減少するとともに、カバー材(7)が平板の状態に戻ろうとする復元力によって、包装体(1)が元の形状に早期に回復する。その結果、包装体(1)の保管時および輸送時などにおいて、意図しない外力が包装体(1)に作用しても破断開封を回避することが可能である。
また、この構成では、被覆部分とカバー材(7)および/またはシート材(5)とは接着回避部である空間部(12)、(27)(図1および図9(a)、(b)参照)を介して接着を回避または接着面積を減少させている。そのため、シート材(5)、封止材(6)の被覆部分(11)、およびカバー材(7)の3層が互いに接着されている場合と比較して、シート材(5)の破断開封部(10)が封止材(6)を破断開封する際の抵抗が小さくなる。その結果、シート材(5)を折り曲げたときに、破断開封部(10)は、カバー材(7)が存在していても、破断開封部(10)によって封止材(6)の被覆部分(11)を容易かつ確実に破断開封することが可能である。
さらに、この構成では、シート材(5)および封止材(6)の曲げ剛性を上げる必要がないので、シート材(5)および封止材(6)は従来通り薄いシートを用いることが可能であり、薄いシート状の樹脂や金属箔などからなるシート材(5)および封止材(6)を用いて表材(2)およびそれを備えた折り曲げ開封包装体(1)を連続的に大量に生産することが可能になる。
また、上記の折り曲げ開封包装体(1)では、接着回避部は、被覆部分(10)の上方および/または下方に形成された空間部(12)、(27)(図1および図9(a)、(b)参照)によって構成されている。これらの空間部(12)、(27)によって、被覆部分(10)とカバー材(7)および/またはシート材(5)との間の接着を回避または接着面積を減少させることが可能である。したがって、接着を回避または接着面積を減少させるために剥離剤等の塗布が不要であり、包装体の構造が簡単になるとともに製造コストの低減が可能である。
また、上記の折り曲げ開封包装体(1)では、カバー材(7)は、封止材(6)の被覆部分(11)に対応する位置において貫通孔(13)を有し、空間部(12)は、貫通孔(13)の内部空間によって構成されている。そのため、カバー材(7)に貫通孔(13)を形成するだけで、カバー材(7)と封止材(6)の被覆部分(11)との接着を回避または接着面積を減少させる空間部(12)を、容易に形成することが可能である。したがって、薄いシート状の材料からカバー材(7)を連続的に大量に製造するときにカバー材(7)に貫通孔(13)を連続的に開けるだけで空間部(12)を確保することが可能になる。その結果、カバー材(7)と被覆部分(11)との接着を避ける空間部(12)を有する構造の折り曲げ開封包装体(1)を連続的に大量に生産することが可能である。
図6(a)〜(d)に示されるように、表材(2)およびその最上層を構成するカバー材(7)は、種々の形状を採用され得る。例えば、図6(a)に示される表材(2)は、ビンのように、一部が細長くなっている部分を有する。細長い部分には、シート材(5)の折り曲げ部(9)および破断開封部(10)が横断するように形成されている。カバー材(7)の貫通孔(13)は、破断開封部(10)が入るように、すなわち、破断開封部(10)の上方に空間部(12)が形成されるように配置されている。図6(a)に示される表材(2)では、表材(2)の細長い部分を折り曲げることにより、破断開封部(10)を容易に破断し開口することが可能であり、小さい力で包装体(1)の開封が可能になる。
また、図6(b)に示されるように、矩形の表材(2)の角部を横切るように、折り曲げ部(9)、破断開封部(10)、および貫通孔(13)を配置しても、小さい力で包装体の開封が可能である。なお、大きい開口を開けたいときには、図6(c)に示されるように、矩形の表材(2)の短辺の近傍に、短辺と平行に延びるように、折り曲げ部(9)、破断開封部(10)、および貫通孔(13)を配置すればよい。
さらに、図6(d)、(e)に示される表材(2)のように、表材(2)の長手方向における中間位置付近を部分的にくびれた形状にして表材(2)を折り曲げやすくした折り曲げ部(9)が形成され、折り曲げ部(9)が延びる方向に破断開封部(10)および貫通孔(13)を配置してもよい。この場合も、表材(2)を折り曲げ部(9)の位置で容易に折り曲げて破断開封することが可能である。
また、本発明の折り曲げ開封包装体(1)では、図7(a)〜(c)に示されるように、容器材となる裏材(3)が種々の形状であっても、上記実施形態の効果を奏することが可能である。例えば、図7(a)に示される内容物(P)を収容する部分が2つに分かれている包装体(1)、扁平な薄型直方体の容器材からなる裏材(3)を有する包装体(1)、または薄肉フィルムからなる柔軟な裏材(3)を有する包装体(1)など種々の形状の包装体に本発明を適用することが可能である。
本発明の変形例として、図8(a)〜(c)に示されるように、カバー材(7)は、封止材(6)の被覆部分(11)を覆う閉鎖部分(21)を有し、閉鎖部分(21)が被覆部分(11)から離間する方向に凹むことにより、凹部(22)が形成されてもよい。
図8(a)〜(c)の例では、空間部(12)は、凹部(22)によって構成されている。
図8(a)〜(b)の例では、閉鎖部分(21)は、カバー材(7)における閉鎖部分(21)以外の他の部分よりも破断しやすい脆弱部として、閉鎖部分(21)の厚さ方向に形成された切れ目(23)を有する。
また、図8(c)の例では、閉鎖部分(21)は、本体部(24)と、本体部(24)の周縁に形成され、本体部(24)の厚さよりも薄いつば部(25)とを有する。つば部(25)は、カバー材(7)における閉鎖部分(21)以外の部分に連結されている。脆弱部は、つば部(25)によって構成されている。
これら図8(a)〜(c)に示される構成によれば、封止材(6)の被覆部分(11)を覆う閉鎖部分(21)が当該被覆部分(11)から離間する方向に凹むことにより、カバー材(7)に凹部(22)を形成するだけで、カバー材(7)と封止材(6)の被覆部分(11)との接着を回避または接着面積を減少させる空間部(12)を、容易に形成することが可能である。したがって、薄いシート状の材料からカバー材(7)を連続的に大量に製造するときにカバー材(7)に凹部(22)をエンボス加工などで形成するだけで空間部(12)を確保することが可能になる。その結果、カバー材(7)と被覆部分(11)との接着を避ける空間部(12)を有する構造の折り曲げ開封包装体(1)を連続的に大量に生産することが可能である。
また、閉鎖部分(21)は、カバー材(7)の他の部分よりも破断しやすい脆弱部(図8(a)、(b)に示される切れ目(23)、および図8(c)に示されるつば部(25))を有するので、カバー材(7)を折り曲げたときに閉鎖部分(21)の脆弱部(切れ目(23)およびつば部(25))で局所的に破断して開口することが可能である。そのため、シート材(5)の破断開封部(10)に形成された開口から収容部(4)外部へ流れ出た内容物(P)が、カバー材(7)の閉鎖部分(21)に接触することを回避することが可能である。
また、図8(a)、(b)に示される例では、カバー材(7)の閉鎖部分(21)に切れ目(23)を形成することにより、閉鎖部分(21)に脆弱部を容易に形成することが可能である。また、閉鎖部分(21)は、シート材(5)から離間しているので、閉鎖部分(21)の切れ目(23)とシート材(5)の破断開封部(10)との位置がずれていても、折り曲げ開封包装体(1)を折り曲げたときには、閉鎖部分(21)の切れ目(23)は、シート材(5)の破断開封部(10)の開口動作の影響を受けずに良好に開口することが可能である。その結果、カバー材(7)側の切れ目(23)とシート材(5)側の破断開封部(10)との位置合わせをする必要がなく、包装体の生産性が向上する。
なお、閉鎖部分(21)の切れ目(23)とシート材(5)の破断開封部(10)との位置が一致していても、閉鎖部分(21)が、シート材(5)から離間しているので、閉鎖部分(21)の切れ目(23)は、シート材(5)の破断開封部(10)の開口動作の影響を受けずに良好に開口することが可能である。
図8(c)に示される例では、カバー材(7)の閉鎖部分(21)は、本体部(24)の周縁に当該本体部(24)よりも薄いつば部(25)を有し、脆弱部がつば部(25)によって構成されている。そのため、カバー材(7)を折り曲げたときに脆弱部であるつば部(25)が局所的に破断して開口することが可能である。
なお、脆弱部は、上記の切れ目(23)やつば部(25)以外の他の態様、例えば、カバー材(7)の閉鎖部分(21)の少なくとも一部の厚さを薄くしたり、切り込みを入れたりしてもよい。また、脆弱部として、閉鎖部分(21)の少なくとも一部をカバー材(7)の他の部分よりも破断強度の弱い材料で形成してもよい。
また、本発明のさらに他の変形例として、図8(d)に示されるように、カバー材(7)が封止材(6)の被覆部分(11)を覆う閉鎖部分(21)を有する構成において、封止材(6)の被覆部分(11)の上面および/またはカバー材(7)の閉鎖部分(21)の下面に少なくとも1つ(図8(d)では複数)の突起(26)が設けられてもよい。この突起(26)が被覆部分(11)の上面と閉鎖部分(21)の下面との間に介在することにより、カバー材(7)と被覆部分(11)との接着面積を減少させる空間部(12)が形成されている。図8(d)の閉鎖部分(21)においても、上記の切れ目(23)からなる脆弱部が形成されている。
図8(d)に示される構成によれば、封止材(6)の被覆部分(11)の上面および/またはカバー材(7)の閉鎖部分(21)の下面に突起(26)が設けられ、突起(26)が被覆部分(11)の上面と閉鎖部分(21)の下面との間に介在することにより、カバー材(7)と被覆部分(11)との接着面積を減少させる空間部(12)が形成されている。そのため、カバー材(7)をエンボス加工などによって凹ませる処理が不要になる。その結果、カバー材(7)と封止材(6)の被覆部分(11)との接着面積を減少させる空間部(12)を有する構造の折り曲げ開封包装体(1)を連続的に大量に生産することが可能である。
また、本発明における接着回避部のさらに他の変形例として、図9(a)、(b)に示されるように、封止材(6)の被覆部分(11)の下面および/または封止材(6)の被覆部分(11)の下方におけるシート材(5)の上面に突起(28)が設けられ、突起(28)が被覆部分(28)の下面とシート材(5)の上面との間に介在することにより、シート材(5)と被覆部分(11)との接着面積を減少させる接着回避部として空間部(27)が形成されているようにしてもよい。
図9(b)に示される例では、被覆部分(11)の下面側の空間部(27)だけでなく、上面側の空間部(26)が形成されているので、被覆部分(11)の上下両面において接着面積が減少しており、破断開封部(10)が封止材(6)の被覆部分(11)の破断開封する際の抵抗をさらに減少することが可能である。
図9(a)、(b)に示される折り曲げ開封包装体では、封止材(6)の被覆部分(11)の下面および/または封止材の被覆部分(11)の下方におけるシート材(5)の上面に突起(28)が設けられ、突起(28)が被覆部分(11)の下面とシート材(5)の上面との間に介在することにより、シート材(5)と被覆部分(11)との接着面積を減少させる空間部(27)が形成されている。そのため、シート材(5)と封止材(6)の被覆部分(11)との間に剥離剤層を形成する必要が無くなる。その結果、シート材(5)と封止材(6)の被覆部分(11)との接着面積を減少させた折り曲げ開封包装体を連続的に大量に生産することが可能である。
さらに、本発明における接着回避部のさらに他の変形例として、 図9(c)(i)に示されるように、色材層(29)として印刷インキ層を形成する印刷方式でも凹部からなる空間部(12)を形成することが可能である。それとともに、空間部(12)の内面に接着を妨げる剥離剤を印刷塗工して剥離剤層(40)を形成することが可能である。
図9(c)(i)、(ii)に示される例では、接着回避部は、封止材(6)の被覆部分(11)の下方に形成された剥離剤層(40)によって構成されている。なお、接着回避部は、封止材(6)の被覆部分(11)の上方および/または下方に形成された剥離剤層(40)によって構成されていればよい。このように接着回避層として剥離剤層(40)を形成した場合、接着回避部として空間部を形成する場合と比較して、剥離剤層(40)によって当該空間部よりも薄い接着回避部を構成することが可能である。その結果、折り曲げ開封包装体の薄型化、ならびに表面の平坦化を容易に達成することが可能である。
図9(c)(i)に示される例では、空間部(12)の内部に剥離剤層(40)が形成されているので、空間部(12)の深さが小さくても内部の剥離剤層(40)によって接着回避部における接着を回避する効果を十分に発揮することが可能である。
図9(c)(i)、(ii)に示される例では、カバー材(7)における封止材(6)に対向する面には、印刷インキ層からなる色材層(29)が形成されている。色材層(29)がカバー材(7)における封止材(6)に対向する面、すなわち、カバー材(7)における外部に露出していない面に形成されているので、色材層(29)が外部の異物に接触して剥離や脱落するおそれが無い。その結果、カバー材(7)における色材層(29)による装飾や表示が剥がれたり、劣化しない。
なお、色材層(29)は、印刷による印刷インキ層だけでなく、顔料や塗料などの色材をカバー材(7)の面に塗布するなどの印刷以外の他の方法によって与えることによって形成してもよい。
図9(c)(i)に示される例では、接着回避部である凹部(12)および剥離剤層(40)は、色材層(29)の内部に形成されている。 図9(c)(ii)に示される例では、接着回避部である剥離剤層(40)は、色材層(29)の下面に形成されている。
上記の図9(c)(i)、(ii)に示される例では、接着回避部(凹部(12)または剥離剤層(40))が色材層(29)に形成されているので、これら接着回避部(凹部(12)または剥離剤層(40))を色材層(29)とともに、カバー材(7)における封止材(6)に対向する面に一括して形成することが可能である。その結果、作業工程の削減が可能になるとともに、カバー材(7)に対する接着回避部を設けるための加工が不要になる。
なお、以上の実施形態に係る折り曲げ開封包装体では、表材(2)が、シート材(5)と、封止材(6)と、カバー材(7)と、溶着材(8)とを備え、シート材(5)が溶着材(8)を介して裏材(3)に接着されているが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明の折り曲げ開封包装体(1)の変形例として、裏材(3)が薄肉フィルムからなり、表材(2)がシート材(5)の下面側に裏材(3)と同一素材の薄肉フィルムの層をさらに備えるようにしてもよい。その場合、表材(2)の最下層の薄肉フィルムの層と薄肉フィルムからなる裏材(3)とが四方の周縁全体が接着されることにより、四方の周縁が閉じられた矩形の包装体、いわゆる「四方シート」を形成することが可能である。その場合も、上記のように、カバー材(7)を有する表材(2)を有することにより、上記実施形態の作用効果を奏することが可能である。
本発明の折り曲げ開封包装体(1)は、以上のように、破断開封部(10)の破開防止が図れ、輸送時等でのクレーム発生が減少する効果がある。
また、従来の折り曲げ開封包装体は、揃えて紙箱等の容器に詰めて搬送されているが、包装体に大きな曲げ荷重がかからないように注意しながら揃える作業性が大変であったが、本発明の折り曲げ開封包装体(1)では、破断開封部(10)の保護がカバー材(7)でなされているため外力による破断開封部(10)の破開が少なく、ばらばらでの袋詰め包装で搬送されても問題なく、包装の大幅な合理化とコスト削減を図ることが可能である。
また、カバー材(7)は肉厚12μm程度の薄いシートを採用することができるので、表示・説明書き・デザイン等の印刷加工を薄いカバー材(7)に容易に施すことが可能になる。そのため、包装体の大幅な製造コスト削減を図ることが可能である。従来の折り曲げ開封包装体では、包装体の輸送時等における折り曲げ防止のために0.3〜0.7mm程度の厚いシート材(5)に印刷するため高速印刷が出来なかった。印刷コスト比較では、本実施形態の折り曲げ開封包装体の場合、約70%程度削減することが可能である。
したがって、本発明の折り曲げ開封包装体の生産コストは、従来品と比較して約50%削減することが可能である。
また、本発明の折り曲げ開封包装体の充填能力は、1分間当たり400個の包装体に内容物を充填することが可能であり、従来品(例えば、特開2006−240747号公報記載の包装体)などと比較して、約2倍程度向上する。
本発明の折り曲げ開封包装体は、以上のように、従来品と比較して、外観性にすぐれ、生産性が2倍に向上し、さらにガスバリア性および防湿性が非常にすぐれている。
以下、本発明の折り曲げ開封包装体(1)の製造方法について説明する。
本発明の折り曲げ開封包装体(1)の製造方法は、上記実施形態の折り曲げ開封包装体(1)の製造方法であって、
表材(2)を構成するシート材(5)に、二つ折り状態に折り曲げ可能な折り曲げ部(9)、および折り曲げ部(9)で折り曲げられたときに開口を形成する破断開封部(10)を形成するシート材加工工程と、
シート材(5)における少なくとも破断開封部(10)およびその周辺部に封止材(6)を接着する封止材接着工程と、
カバー材(7)に貫通孔(13)または上側に凹んだ凹部(22)または切り込みを形成するカバー材加工工程と、
カバー材(7)に形成された貫通孔(13)または凹部(22)を、封止材(6)における破断開封部(10)を覆う被覆部分(11)の位置に合わせながら、封止材(6)における被覆部分(11)以外の部分の上面に折り曲げ部(9)を覆うように接着するカバー材接着工程とを含む。
カバー材加工工程で形成される「切り込み」は、例えば、破断開封部(10)の上方において、平らなカバー材(7)に厚さ方向に形成された切り込みであり、図8(a)、(b)に示される切れ目(23)のようにカバー材(7)の厚さ方向の全部または一部に形成されている。
これらシート材加工工程、封止材接着工程、カバー材加工工程、およびカバー材接着工程によって、表材(2)を連続的に製造することが可能である。
上記のように表材(2)を製造後、表材(2)と裏材(3)との四方を熱溶着などによって接着しながら内容物(P)を充填することにより、上記図1に示されるような折り曲げ開封包装体(1)を連続的に製造することが可能である。
具体的には、以下の実施例に示される手順で折り曲げ開封包装体(1)の表材(2)が連続的に製造される。
[実施例]
表材(2)は、図10に示される連続製造装置によって製造される。
シート材(5)としては、0.3mmの厚さのAPETが用いられる。
封止材(6)としては、12μmの厚さのアルミ箔の両面にホットメルト接着剤を塗工したものが用いられる。
カバー材(7)としては、12μmの厚さの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(OPET)が用いられる。このカバー材(7)には、片面に5色グラビア印刷加工が施されている。
溶着材(8)としては、30μmの厚さの直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)が用いられ、予めシート材(5)とドライラミネート加工で貼り合わされている。
以上の材料を用いて図10に示される製造装置を用いて、表材(2)が以下の手順1〜2で製造される。
(手順1)帯状のシート材(5)、封止材(6)、カバー材(7)が一対の加熱ローラ(34)に送り込まれる。
具体的には、カバー材(7)は、カバー材送りローラ(33)からロータリーダイカッター(37)へ送り出される。カバー材(7)の印刷ピッチがセンサ(フォトセンサなど)(図示せず)でキャッチ(検出)され、サーボモータ(図示せず)で封止材送りローラ(33)およびロータリーダイカッター(37)の回転速度を調整しながら、カバー材(7)は所定の位置でロータリーダイカッター(37)によって貫通孔(13)を切り取られる。貫通孔(13)が形成されたカバー材(7)は、加熱ローラ(34)に引っ張られながら送られる。
シート材(5)は、シート材送りローラ(31)からロータリーダイカッター(36)へ送り出される。カバー材(7)側の上記のセンサに連動させてサーボモータ(図示せず)でシート材送りローラ(31)およびロータリーダイカッター(36)の回転速度を調整しながら、シート材(5)には、上記のカバー材(7)の貫通孔(13)に対応する位置で、ロータリーダイカッター(36)によって折り曲げ部(9)および破断開封部(10)が形成される。これら折り曲げ部(9)および破断開封部(10)が形成されたシート材(5)は、加熱ローラ(34)に引っ張られながら送られる。
なお、この工程で形成される破断開封部(10)の形状については、本発明はとくに限定するものでなく、種々の形状の破断開封部(10)を形成してもよい。例えば、図5(a)〜(c)に示されるような破線、H形、波形など種々の形状の破断開封部(10)を形成することが可能である。
封止材(6)は、封止材送りローラ(32)から加熱ローラ(34)へ、シート材(5)とカバー材(7)との間に挟まれるように送り出される。
(手順2)2本の加熱ローラ(34)(直径120mmの硬質耐熱ゴム製・加熱温度120℃)は、上記のシート材(5)、封止材(6)、およびカバー材(7)を重ねた状態で挟み、これらを毎分5mの送り速度で引っ張りながら加熱圧着する。これにより、表材(2)を連続的に精度よく製造することが可能である。なお、製造装置の幅を広くすれば複数列の表材(2)の加工が可能であり、さらに生産性が向上する。
本発明の折り曲げ開封包装体(1)の製造方法によれば、カバー材(7)が封止材(6)の上面において破断開封部(10)を避けながら接着された構造を有する折り曲げ開封包装体(1)を製造する際に、カバー材加工工程において、カバー材(7)に貫通孔(13)または上側に凹んだ凹部(22)または切り込みをあらかじめ形成し、その後、カバー材接着工程において、カバー材(7)に形成された貫通孔(13)または凹部(22)または切り込みを、封止材(6)における破断開封部(10)を覆う被覆部分(11)の位置に合わせながら、封止材(6)における被覆部分(11)以外の部分の上面に折り曲げ部(9)を覆うように接着する。これにより、カバー材(7)を、封止材(6)における破断開封部(10)を覆う被覆部分(11)を避けながら、封止材(6)の上面に容易かつ確実に接着させることが可能である。
その結果、シート材(5)、封止材(6)、およびカバー材(7)を上記の加熱ローラ(34)のような圧着ローラなどを用いて連続的に互いに接着することが可能になり、カバー材(7)が封止材(6)の上面において破断開封部(10)を避けながら接着された構造を有する表材(2)をおよびそれを用いた折り曲げ開封包装体(1)を連続的に製造することが可能である。
なお、上記実施形態の表材(2)をおよびそれを用いた折り曲げ開封包装体(1)では、図2〜4に示されるように、破断開封部(10)がシート材(5)および溶着材(8)を貫通して形成して形成されているが、破断開封部(10)の下端(溶着材(8)側の端部)を封止する第2封止材を設けることが好ましい。この場合、第2封止材が破断開封部(10)の下端を封止するので、溶着材(8)、シート材(5)、および封止材(6)の各層間を接着する接着剤、またはカバー材(7)等を印刷するための印刷インキが、破断開封部(10)を通して、内容物(P)に直接接触するおそれがない。その結果、包装体(1)の衛生性や安全性が向上する。また、内容物(P)の種類によっては上記の接着剤を溶解する物質があるが、第2封止材を設ければそのような問題も解消される。
また、第2封止材が破断開封部(10)の下端を封止することによって、内容物(P)が破断開封部(10)を通って上記のような各層間を接着する接着剤に浸透することを防ぎ、接着力の低下およびそれによる各層間の剥離を防ぐことができる。
破断開封部(10)の下端を封止する第2封止材の材質としては、5〜10μmの厚さを有するフィルムであって、溶着材(8)と溶着するものであって、包装体(1)の折り曲げ開封時に第2封止材も破断開封する程度の強度を有するものが適している。第2封止材を塗工によって形成する場合も同様である。
第2封止材が破断開封可能であるための条件としては、(1)強度が弱いこと、(2)
フィルムが薄いこと、(3)熱シール性を有すること、(4)第2封止材を高速で形成するために高速加工性に優れていること(100回/分以上)であって安定生産可能なこと、などが挙げられる。
第2封止材の材質としては、ポリプロピレン(PP)(とくに、無延伸ポリプロピレン(CPP))、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)等のフィルムや被覆溶液などが用いられる。
第2封止材の厚さは、破断開封可能な強度になるために、シート材(5)の厚さの15%以下が好ましい。
また、第2封止材の厚さは、5μm以上であれば、加熱溶着時にしわが発生することがなく、高速加工が可能であるので、好ましい。
第2封止材の加工工程としては、例えば、20μmの厚さのポリエチレンを加熱して長さ方向(搬送方向)に伸ばし、10μm以下の厚さになるように加工し、破断開封部(10)の下端を封止ことが可能な範囲に、溶着材(8)を介してシート材(5)に溶着する。
第2封止材の加工工程の他の方法として、上記のPE、PP、PETその他の液状物を表材(2)に塗工して乾燥させることにより、第2封止材の膜を形成することも可能である。
本発明の折り曲げ開封包装体は、液状、ペースト状、粉末状、または錠剤タイプの食品、医薬品、または化粧品などを小分けして個別包装する折り曲げ開封包装体に利用することが可能である。さらに詳しくは、搬送時や保管時に折り曲がる不具合がなく、かつ大量生産が可能な折り曲げ開封包装体およびその製造方法、ならびに折り曲げ開封包装体の表材に利用することが可能である。
1 折り曲げ開封包装体
2 表材
3 容器材(裏材)
4 収容部
5 シート材
6 封止材
7 カバー材
8 溶着材
9 折り曲げ部
10 破断開封部
11 被覆部分
12、27 空間部(接着回避部)
13 貫通孔
14 止め部
21 閉鎖部分
22 凹部
23 切れ目(脆弱部)
24 本体部
25 つば部(脆弱部)
26、28 突起
29 色材層
30 シール部
31 シート材送りローラ
32 封止材送りローラ
33 カバー材送りローラ
34 加熱ローラ
35 巻き取りローラ
36、37 ロータリダイカッター
40 剥離剤層
P 内容物
本発明の請求項16に係る折り曲げ開封包装体の製造方法は、内容物を封入する包装体を折り曲げることによって包装体の一部が破断開封して、該内容物を包装体から取り出すことが可能な構成を有し、折り曲げたときに破断開封する表材と、裏材とを備え、表材と裏材の周縁が接着されていることによって、表材と裏材との間に内容物を収容可能な収容部が形成された折り曲げ開封包装体の製造方法であって、
前記表材を構成するシート材に、二つ折り状態に折り曲げ可能な折り曲げ部、および折り曲げ部で折り曲げられたときに開口を形成する破断開封部を形成するシート材加工工程と、
前記シート材における少なくとも前記破断開封部およびその周辺部に封止材を接着する封止材接着工程と、
カバー材に貫通孔または上側に凹んだ凹部を形成するカバー材加工工程と、
前記カバー材に形成された前記貫通孔または凹部を、前記封止材における前記破断開封部を覆う被覆部分の位置に合わせながら、前記封止材における被覆部分以外の部分の上面に前記折り曲げ部を覆うように接着するカバー材接着工程とを含む、ことを特徴とする。
本発明の請求項17に係る折り曲げ開封包装体の表材は、内容物を封入する包装体を折り曲げることによって包装体の一部が破断開封して、該内容物を包装体から取り出すことが可能な構成を有し、折り曲げたときに破断開封する表材と、裏材とを備え、表材と裏材の周縁が接着されていることによって、表材と裏材との間に内容物を収容可能な収容部が形成された折り曲げ開封包装体の製造方法であって、
前記表材を構成するシート材に、二つ折り状態に折り曲げ可能な折り曲げ部、および折り曲げ部で折り曲げられたときに開口を形成する破断開封部を形成するシート材加工工程と、
前記シート材における少なくとも前記破断開封部およびその周辺部に封止材を接着する封止材接着工程と、
カバー材に切り込みを形成するカバー材加工工程と
前記切り込みは、前記カバー材の厚さ方向の全部または一部に形成されている切り込みであり、
前記カバー材に形成された前記切り込みを、前記封止材における前記破断開封部を覆う被覆部分の位置に合わせながら、前記封止材における被覆部分以外の部分の上面に前記折り曲げ部を覆うように接着するカバー材接着工程とを含む、ことを特徴とする。
本発明の請求項18に係る折り曲げ開封構造は、内容物を封入する包装体を折り曲げることによって包装体の一部が破断開封して、該内容物を包装体から取り出すことが可能な構成を有し、折り曲げたときに破断開封する表材と、裏材とを備え、表材と裏材の周縁が接着されていることによって、表材と裏材との間に内容物を収容可能な収容部が形成された折り曲げ開封包装体の表材であって、
前記表材は、
二つ折り状態に折り曲げ可能な折り曲げ部、および折り曲げ部で折り曲げられたときに開口を形成する破断開封部を有するシート材と、
前記シート材における少なくとも前記破断開封部およびその周辺部に接着されて前記破断開封部を封止し、前記シート材が前記折り曲げ部で折り曲げられたときに前記破断開封部によって破断されて開封されることが可能な破断強度を有する封止材と、
前記封止材を覆うカバー材と
を備えており、
前記カバー材は、前記封止材における前記破断開封部を覆う被覆部分以外の部分において前記折り曲げ部を覆うように接着され、
前記封止材の前記被覆部分の上方および/または下方には、前記被覆部分が前記カバー材および前記シート材のうちの少なくとも1つとの接着を回避または接着面積を減少させる接着回避部が形成されている、ことを特徴とする。
本発明の請求項19に係る折り曲げ開封構造は、内容物を封入する包装体を折り曲げることによって包装体の一部が破断開封して、該内容物を包装体から取り出すことが可能な包装体の折り曲げ開封構造であって、
前記折り曲げ開封構造は、
二つ折り状態に折り曲げ可能な折り曲げ部、および折り曲げ部で折り曲げられたときに開口を形成する破断開封部を有するシート材と、
前記シート材における少なくとも前記破断開封部およびその周辺部に接着されて前記破断開封部を封止し、前記シート材が前記折り曲げ部で折り曲げられたときに前記破断開封部によって破断されて開封されることが可能な破断強度を有する封止材と、
前記封止材を覆うカバー材と
を備えており、
前記カバー材は、前記封止材における前記破断開封部を覆う被覆部分以外の部分において前記折り曲げ部を覆うように接着され、
前記封止材の前記被覆部分の上方および/または下方には、前記被覆部分が前記カバー材および前記シート材のうちの少なくとも1つとの接着を回避または接着面積を減少させる接着回避部が形成されている、ことを特徴とする。
本発明の請求項17に係る折り曲げ開封包装体の表材は、内容物を封入する包装体を折り曲げることによって包装体の一部が破断開封して、該内容物を包装体から取り出すことが可能な構成を有し、折り曲げたときに破断開封する表材と、裏材とを備え、表材と裏材の周縁が接着されていることによって、表材と裏材との間に内容物を収容可能な収容部が形成された折り曲げ開封包装体の製造方法であって、
前記表材を構成するシート材に、二つ折り状態に折り曲げ可能な折り曲げ部、および折り曲げ部で折り曲げられたときに開口を形成する破断開封部を形成するシート材加工工程と、
前記シート材における少なくとも前記破断開封部およびその周辺部に封止材を接着する封止材接着工程と、
カバー材に切り込みを形成するカバー材加工工程と、
前記切り込みは、前記カバー材の厚さ方向の全部または一部に形成されている切り込みであり、
前記カバー材に形成された前記切り込みを、前記封止材における前記破断開封部を覆う被覆部分の位置に合わせながら、前記封止材における被覆部分以外の部分の上面に前記折り曲げ部を覆うように接着するカバー材接着工程とを含み、
前記封止材の前記被覆部分の上方および/または下方には、前記被覆部分が前記カバー材および前記シート材のうちの少なくとも1つとの接着を回避または接着面積を減少させる接着回避部が形成されている、ことを特徴とする。


Claims (18)

  1. 内容物を封入する包装体を折り曲げることによって包装体の一部が破断開封して、該内容物を包装体から取り出すことが可能な構成を有する折り曲げ開封包装体であって、
    折り曲げたときに破断開封する表材と、裏材とを備え、表材と裏材の周縁が接着されていることによって、表材と裏材との間に内容物を収容可能な収容部が形成され、
    前記表材は、
    二つ折り状態に折り曲げ可能な折り曲げ部、および折り曲げ部で折り曲げられたときに開口を形成する破断開封部を有するシート材と、
    前記シート材における少なくとも前記破断開封部およびその周辺部に接着されて前記破断開封部を封止し、前記シート材が前記折り曲げ部で折り曲げられたときに前記破断開封部によって破断されて開封されることが可能な破断強度を有する封止材と、
    前記封止材を覆うカバー材と
    を備えており、
    前記カバー材は、前記封止材における前記破断開封部を覆う被覆部分以外の部分において前記折り曲げ部を覆うように接着され、
    前記封止材の前記被覆部分の上方および/または下方には、前記被覆部分が前記カバー材および前記シート材のうちの少なくとも1つとの接着を回避または接着面積を減少させる接着回避部が形成されている、
    ことを特徴とする折り曲げ開封包装体。
  2. 前記接着回避部は、前記被覆部分の上方および/または下方に形成された空間部によって構成されている、
    請求項1に記載の折り曲げ開封包装体。
  3. 前記カバー材は、前記封止材の前記被覆部分に対応する位置において貫通孔を有し、
    前記空間部は、前記貫通孔の内部空間によって構成されている、
    請求項2に記載の折り曲げ開封包装体。
  4. 前記カバー材は、前記封止材の前記被覆部分を覆う閉鎖部分を有し、
    当該閉鎖部分が当該被覆部分から離間する方向に凹むことにより、凹部が形成され、
    前記空間部は、前記凹部によって構成され、
    前記閉鎖部分は、前記カバー材における前記閉鎖部分以外の他の部分よりも破断しやすい脆弱部を有する、
    請求項2に記載の折り曲げ開封包装体。
  5. 前記脆弱部は、前記閉鎖部分において当該閉鎖部分の厚さ方向に形成された切れ目によって構成されている、
    請求項4に記載の折り曲げ開封包装体。
  6. 前記閉鎖部分は、本体部と、前記本体部の周縁に形成され、前記本体部の厚さよりも薄いつば部とを有し、
    前記つば部は、前記カバー材における前記閉鎖部分以外の部分に連結され、
    前記脆弱部は、前記つば部によって構成されている、
    請求項4に記載の折り曲げ開封包装体。
  7. 前記カバー材は、前記封止材の前記被覆部分を覆う閉鎖部分を有し、
    前記封止材の前記被覆部分の上面および/または前記カバー材の前記閉鎖部分の下面に突起が設けられ、
    前記突起が前記被覆部分の上面と前記閉鎖部分の下面との間に介在することにより、前記カバー材と前記被覆部分との接着面積を減少させる前記空間部が形成されている、
    請求項2に記載の折り曲げ開封包装体。
  8. 前記封止材の前記被覆部分の下面および/または前記シート材の上面に突起が設けられ、
    前記突起が前記被覆部分の下面と前記シート材の上面との間に介在することにより、前記シート材と前記被覆部分との接着面積を減少させる前記空間部が形成されている、
    請求項2に記載の折り曲げ開封包装体。
  9. 前記接着回避部は、前記被覆部分の上方および/または下方に形成された剥離剤層によって構成されている、
    請求項1に記載の折り曲げ開封包装体。
  10. 前記カバー材の厚さは、前記シート材の厚さの3倍以下である、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の折り曲げ開封包装体。
  11. 前記カバー材の厚さは、前記封止材の厚さの0.1〜30倍である、
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の折り曲げ開封包装体。
  12. 前記カバー材は、前記封止材よりも色材が定着しやすい材料で製造されている、
    請求項1〜11のいずれか1項に記載の折り曲げ開封包装体。
  13. 前記封止材が金属箔で製造され、
    前記金属箔よりも色材が定着しやすい材料は、紙、不織布、樹脂シート、木製シート、プラスチックフィルム、木材、ポリ乳酸樹脂(PLA)等の単体または複合材からなる群から選択された少なくとも1種からなる、
    請求項12に記載の折り曲げ開封包装体。
  14. 前記カバー材における前記封止材に対向する面には、色材層が形成されている、
    請求項12または13に記載の折り曲げ開封包装体。
  15. 前記接着回避部は、前記色材層に形成されている、
    請求項14に記載の折り曲げ開封包装体。
  16. 内容物を封入する包装体を折り曲げることによって包装体の一部が破断開封して、該内容物を包装体から取り出すことが可能な構成を有し、折り曲げたときに破断開封する表材と、裏材とを備え、表材と裏材の周縁が接着されていることによって、表材と裏材との間に内容物を収容可能な収容部が形成された折り曲げ開封包装体の製造方法であって、
    前記表材を構成するシート材に、二つ折り状態に折り曲げ可能な折り曲げ部、および折り曲げ部で折り曲げられたときに開口を形成する破断開封部を形成するシート材加工工程と、
    前記シート材における少なくとも前記破断開封部およびその周辺部に封止材を接着する封止材接着工程と、
    カバー材に貫通孔または上側に凹んだ凹部または切り込みを形成するカバー材加工工程と、
    前記カバー材に形成された貫通孔または凹部または切り込みを、前記封止材における前記破断開封部を覆う被覆部分の位置に合わせながら、前記封止材における被覆部分以外の部分の上面に前記折り曲げ部を覆うように接着するカバー材接着工程とを含む
    ことを特徴とする折り曲げ開封包装体の製造方法。
  17. 内容物を封入する包装体を折り曲げることによって包装体の一部が破断開封して、該内容物を包装体から取り出すことが可能な構成を有し、折り曲げたときに破断開封する表材と、裏材とを備え、表材と裏材の周縁が接着されていることによって、表材と裏材との間に内容物を収容可能な収容部が形成された折り曲げ開封包装体の表材であって、
    前記表材は、
    二つ折り状態に折り曲げ可能な折り曲げ部、および折り曲げ部で折り曲げられたときに開口を形成する破断開封部を有するシート材と、
    前記シート材における少なくとも前記破断開封部およびその周辺部に接着されて前記破断開封部を封止し、前記シート材が前記折り曲げ部で折り曲げられたときに前記破断開封部によって破断されて開封されることが可能な破断強度を有する封止材と、
    前記封止材を覆うカバー材と
    を備えており、
    前記カバー材は、前記封止材における前記破断開封部を覆う被覆部分以外の部分において前記折り曲げ部を覆うように接着され、
    前記封止材の前記被覆部分の上方および/または下方には、前記被覆部分が前記カバー材および前記シート材のうちの少なくとも1つとの接着を回避または接着面積を減少させる接着回避部が形成されている、
    ことを特徴とする折り曲げ開封包装体の表材。
  18. 内容物を封入する包装体を折り曲げることによって包装体の一部が破断開封して、該内容物を包装体から取り出すことが可能な包装体の折り曲げ開封構造であって、
    前記折り曲げ開封構造は、
    二つ折り状態に折り曲げ可能な折り曲げ部、および折り曲げ部で折り曲げられたときに開口を形成する破断開封部を有するシート材と、
    前記シート材における少なくとも前記破断開封部およびその周辺部に接着されて前記破断開封部を封止し、前記シート材が前記折り曲げ部で折り曲げられたときに前記破断開封部によって破断されて開封されることが可能な破断強度を有する封止材と、
    前記封止材を覆うカバー材と
    を備えており、
    前記カバー材は、前記封止材における前記破断開封部を覆う被覆部分以外の部分において前記折り曲げ部を覆うように接着され、
    前記封止材の前記被覆部分の上方および/または下方には、前記被覆部分が前記カバー材および前記シート材のうちの少なくとも1つとの接着を回避または接着面積を減少させる接着回避部が形成されている、
    ことを特徴とする折り曲げ開封構造。
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