JP2019111618A - 単結晶基板の加工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】単結晶基板の表面の平坦性を向上できる単結晶基板の加工方法を提供する。【解決手段】単結晶基板1および砥石4をそれぞれ回転駆動させながら砥石4を単結晶基板1に押し当てることで、単結晶基板1の表面を平面研削する単結晶基板の加工方法において、単結晶基板1の直径をD1、単結晶基板1の回転数をR1、砥石4の最外直径をD2、砥石4の回転数をR2とするとき、砥石4を単結晶基板1に対して送りながら行う研削時および砥石4の送りを止めたスパークアウト時に、単結晶基板1の直径と回転数の積と、砥石の最外直径と回転数の積との比(D2×R2)/(D1×R1)が非整数である。【選択図】図1
Description
本開示は、単結晶基板の製造技術に属し、特に単結晶基板の表面を円型の固定砥石で平面研削する加工方法に関するものである。
近年、タンタル酸リチウムLiTaO3(以下LT)やニオブ酸リチウムLiNbO3(以下LN)などの酸化物単結晶基板を用いて、携帯電話等に使用される各種の表面波デバイスが製造されている。デバイスに供される単結晶基板は、一般的に単結晶インゴットを円筒状へ研削した後、円型板状に切断し、次いで円型板状の基板をラッピングなどで平行平坦な形状へ加工し、その後、固定砥石を用いて基板の表面を平面研削し、最終的に表面をポリッシングなどで鏡面研磨することで製造されている。この製造過程において、基板の表面を平面研削する加工技術としては、ホイールと呼ばれる金属枠の外周部にセグメントと呼ばれる砥石を円型に配列したものを用い、このホイールを回転させながら砥石を、回転させた基板の半径部に押し当てることで、基板の研削を行う方式(以下、インフィード方式)が多く採用されている。
一方、半導体用シリコンウエハ加工工程においては、このインフィード方式による平面研削工程のスパークアウト時に、研削条痕の周期が1.6mm以下になるよう基板の回転数を調整すること、具体的にはスパークアウト時の砥石回転数を6〜16rpmへ調整すること(特許文献1)、スパークアウト時に砥石と基板の回転数比R2/R1を非整数とすることで(特許文献2)で基板の研削痕を低減できることが知られている。
LTやLNなどの単結晶基板を使用した弾性表面波フィルタ(SAWフィルタ)は主に、携帯電話などの移動通信機器において利用されている。近年、SAWフィルタは更なる高周波帯への対応が要求されおり、これに対応するため、SAWフィルタの櫛形電極ピッチをより狭くしたり、電極の形成精度を高める必要が出てきている。これを受け、LTやLNなどの単結晶基板に対して、より高い平坦性が要求されている。ここで、基板製造過程における基板の平坦性を悪化させる要因の一つとして、平面研削工程において基板表面に形成される比較的長い周期を持つ凹凸(うねり成分)が、その後の工程であるポリッシュ研磨加工においても十分に除去できず、残ったうねり成分がデバイス製造過程で品質異常を発生させてしまうという問題があった。
従来技術では、半導体シリコンウエハ加工工程において、平面研削後の基板のうねり周期を<1.6mm(特許文献1)、平面研削後の基板凹凸の高さを約0.5μm以内(特許文献2)程度に抑制することは出来るものの、シリコンにおける加工条件が脆性材料として知られるLN/LTの加工条件にそのまま適用可能であるかは確認されていない。また、平面研削後の基板の平坦性として、うねり周期<1.6mm、基板凹凸の高さ0.5μm以内という値は、近年のSAWフィルタ用基板としては不十分である。
本開示は、単結晶基板の表面の平坦性を向上できる単結晶基板の加工方法を提供することを目的とする。
本発明の実施形態の一観点に係る単結晶基板の加工方法は、吸着固定部に固定した単結晶基板と、円型の砥石とを、前記単結晶基板の回転軸の軸心に前記砥石の最外直径が一致するよう対向配置させ、前記単結晶基板および前記砥石をそれぞれ回転駆動させながら前記砥石を前記単結晶基板に押し当てることで、前記単結晶基板の表面を平面研削する単結晶基板の加工方法において、前記単結晶基板の直径をD1、前記単結晶基板の回転数をR1、前記砥石の最外直径をD2、前記砥石の回転数をR2とするとき、前記砥石を前記単結晶基板に対して送りながら行う研削時および前記砥石の送りを止めたスパークアウト時に、前記単結晶基板の前記直径と前記回転数の積と、前記砥石の前記最外直径と前記回転数の積との比(D2×R2)/(D1×R1)が非整数である。
本開示によれば、単結晶基板の表面の平坦性を向上できる単結晶基板の加工方法を提供できる。
以下、添付図面を参照しながら実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図1、図2を参照して、本実施形態に係る単結晶基板の加工方法を実施するインフィード方式の平面研削装置10の構成を説明する。図1は、インフィード方式の平面研削装置10の概略構成を示す斜視図である。図2は、図1に示す平面研削装置10を側方から視た部分断面図である。なお、図2では砥石4のみを断面視している。
図1、図2に示すように、平面研削装置10は、吸着固定部2と、ホイール3と、砥石4とを備える。吸着固定部2の表面に、平面研削加工の対象である単結晶基板1が固定される。
図1、図2に示すように、一般的なインフィード方式における単結晶基板1の平面研削加工では、直径D1の単結晶基板1は、吸着固定部2に固定された状態において回転数R1で回転しており、その上方にはホイール3の外周部に円型に配列された最外直径D2を持つ砥石4が回転数R2で回転している。砥石4の最外直径D2の回転軌道が単結晶基板1の中心点を通るように配置され(すなわち、単結晶基板1の回転軸の軸心に砥石4の最外直径D2が一致するよう対向配置され)、且つ、砥石4と単結晶基板1が接触したときに、研削軌跡5A,5B(図3、図4参照)が基板1の半径のみとなるようホイール3は予め傾斜させている。このような配置のホイール3を単結晶基板1の法線方向に徐々に下降させることで、単結晶基板1および砥石4をそれぞれ回転駆動させながら砥石4が単結晶基板1に押し当たり、単結晶基板1の表面の平面研削加工が行われる。
このような単結晶基板1の平面研削加工工程は、単結晶基板1の加工方法において、例えば、単結晶インゴットをワイヤー加工などで切断し円型の単結晶基板1とする工程、及び、円型の単結晶基板1を両面ラッピング加工などで加工する工程、の後に実施される。また、平面研削加工工程の後には、単結晶基板1の表面を鏡面研磨する鏡面研磨工程が実施される。
単結晶基板1の平面研削加工工程では、基板直径D1、基板回転数R1、および砥石最外直径D2、砥石回転数R2は任意の値が選択される。例えばタンタル酸リチウムなどの基板直径D1は50〜200mmが一般的であり、また平面研削装置10内のスペースを有効に活用する観点から、砥石最外直径D2は基板直径D1の50%〜150%程度が採用されるが、何ら制約を受けるものでは無い。
特に本実施形態では、単結晶基板1の平面研削加工工程において、砥石4を単結晶基板1に対して送りながら行う研削時(通常カット時)および砥石4の送りを止めたスパークアウト時に、単結晶基板1の直径D1と回転数R1の積と、砥石4の最外直径D2と回転数R2の積との比(D2×R2)/(D1×R1)が非整数である。より詳細には、比(D2×R2)/(D1×R1)の小数点第一位が2〜8の間であるのが好ましい。
ここで、図3、図4を参照して、上記の比(D2×R2)/(D1×R1)が非整数であることの効果を説明する。
図3は、比(D2×R2)/(D1×R1)が整数となる場合に単結晶基板1の表面に形成される研削軌跡5Aの概略を示す図である。例えば、単結晶基板1の直径D1を150mm、その回転数R1を200rpmとし、砥石の最外直径D2を200mm、その回転数R2を1500rpmとした場合に、比(D2×R2)/(D1×R1)を整数にできる。
このように比(D2×R2)/(D1×R1)が整数となる場合、ホイール3の砥石4を押し当てることで研削される基板表面の研削軌跡5Aは、図3に示すように、常に同一の軌跡を描くようになるため、結果として基板表面には砥石4の研削軌跡5Aに対応した周期性を持つ凹凸(うねり成分)が形成される。このうねり成分の周期は数百μmから数mmの比較的長いものとなる。平面研削加工工程の後の研磨加工工程では一般的に柔軟性を持つ研磨布が用いられるため、平面研削加工工程にて形成された長周期のうねり成分は十分に除去できない。
図4は、比(D2×R2)/(D1×R1)が非整数となる場合に単結晶基板1の表面に形成される研削軌跡5Bの概略を示す図である。例えば、単結晶基板1の直径D1を150mm、その回転数R1を200rpmとし、砥石4の最外直径D2を200mm、その回転数R2を1600rpmとした場合に、比(D2×R2)/(D1×R1)の小数点第一位を2〜8の間にできる。
このように比(D2×R2)/(D1×R1)が非整数となる場合、ホイール3の砥石4で研削される基板表面の研削軌跡5Bは、図4に示すように、常にランダムな軌跡を描くようになるため、結果として基板表面に形成される周期性の凹凸(うねり成分)を低減させることが可能となる。
ここで、本実施形態では、「うねり成分が低減する」とは、具体的には、うねり成分の凹凸断面において、うねり曲線の最大高さWz及び平均周期長さWsmが相対的に小さくなることを意味する。「うねり曲線」とは、断面曲線に所定のカットオフ値λf、λcの輪郭曲線フィルタを順次かけることによって得られる輪郭曲線である。「最大高さWz」とは、うねり曲線の高さ方向のパラメータであり、基準長さにおける輪郭曲線の中で、もっとも高い山の高さともっとも深い谷の深さの和である。「平均周期長さWsm」とは、基準長さにおける輪郭曲線要素の長さの平均である。
平面研削加工工程の後の研磨加工工程では、図4に示す研削軌跡5Bを実現することによってうねり成分を低減させた単結晶基板1を研磨加工することで、研磨加工後の単結晶基板1の平坦性を改善することができる。
単結晶基板1の材料は、タンタル酸リチウム及びニオブ酸リチウムを含む脆性材料であるのが好ましい。また、単結晶基板1の回転数R1と砥石4の回転数R2の比R2/R1が10以下であるのが好ましい。これにより、単結晶基板1の回転数R1に対して砥石4の回転数R2が極端に増大しすぎるのを防止でき、単結晶基板1の材料が脆性材料である場合でも研削を確実にできる。
本実施形態で加工する単結晶基板1の厚みは、例えば100〜500μmである。平面研削加工工程は、例えば所定の研削時間を設定して所定時間に亘って研削を実施する手法でもよいし、所定の基板厚さを設定して基板1の厚さが所定厚さになるまで研削を継続する手法でもよい。
以下、本発明の具体的な実施方法を示すため、実施例1〜3、および比較例1〜3を示すが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
(実施例1)
単結晶インゴットをワイヤー加工などで切断し円型の単結晶基板1とし、両面ラッピング加工を施した後、直径D1=100mmの単結晶基板1を吸着固定部2に固定し回転数R1=200rpmで回転させた。回転させている単結晶基板1の表面に、回転数R2=1950rpmで回転させた最外直径D2=200mmの砥石4を、送り速度0.5μm/minで押し当て、インフィード方式で平面研削加工を行った。この条件の場合、比(D2×R2)/(D1×R1)は19.50であり、非整数となった。
単結晶インゴットをワイヤー加工などで切断し円型の単結晶基板1とし、両面ラッピング加工を施した後、直径D1=100mmの単結晶基板1を吸着固定部2に固定し回転数R1=200rpmで回転させた。回転させている単結晶基板1の表面に、回転数R2=1950rpmで回転させた最外直径D2=200mmの砥石4を、送り速度0.5μm/minで押し当て、インフィード方式で平面研削加工を行った。この条件の場合、比(D2×R2)/(D1×R1)は19.50であり、非整数となった。
上記条件の平面研削で得られた基板表面のうねり成分を測定した。うねり成分の凹凸測定は、東京精密(株)製の触針式粗さ測定機Surfcom480Aを用い、図2、図3に示すように、単結晶基板1の半径の中心を通り、半径に垂直な方向へ評価長さ30mmで測定した。平面研削後のうねり成分を測定したところ、最大高さWzは44nm、平均周期長さWsmは0.75mmであった。このように研削加工した基板1の表面に対し、ポリッシュ研磨加工を行い厚み方向で10μm除去した後、基板表面のうねり成分を研削加工時と同様に測定したところ、最大高さWzは24nm、平均周期長さWsmは0.43mmであった。
(実施例2)
単結晶基板1の直径D1が150mmである点、砥石4の回転数R2が2000rpmである点以外は実施例1と同様の条件で単結晶基板1の加工を行った。この条件の場合、比(D2×R2)/(D1×R1)は13.33であり、非整数となった。
単結晶基板1の直径D1が150mmである点、砥石4の回転数R2が2000rpmである点以外は実施例1と同様の条件で単結晶基板1の加工を行った。この条件の場合、比(D2×R2)/(D1×R1)は13.33であり、非整数となった。
上記条件の平面研削で得られた基板表面のうねり成分を測定したところ、最大高さWzは31nm、平均周期長さWsmは0.64mmであった。研磨加工後の基板表面のうねり成分を測定したところ、最大高さWzは19nm、平均周期長さWsmは0.29mmであった。
(実施例3)
単結晶基板1の直径D1が200mmである点以外は実施例1と同様の条件で単結晶基板1の加工を行った。この条件の場合、比(D2×R2)/(D1×R1)は9.75であり、非整数となった。
単結晶基板1の直径D1が200mmである点以外は実施例1と同様の条件で単結晶基板1の加工を行った。この条件の場合、比(D2×R2)/(D1×R1)は9.75であり、非整数となった。
上記条件の平面研削で得られた基板表面のうねり成分を測定したところ、最大高さWzは36nm、平均周期長さWsmは0.68mmであった。研磨加工後の基板表面のうねり成分を測定したところ、最大高さWzは22nm、平均周期長さWsmは0.41mmであった。
(比較例1)
砥石4の回転数R2が2000rpmである点以外は実施例1と同様の条件で単結晶基板1の加工を行った。この条件の場合、比(D2×R2)/(D1×R1)は20.00であり、整数となった。
砥石4の回転数R2が2000rpmである点以外は実施例1と同様の条件で単結晶基板1の加工を行った。この条件の場合、比(D2×R2)/(D1×R1)は20.00であり、整数となった。
上記条件の平面研削で得られた基板表面のうねり成分を測定したところ、最大高さWzは126nm、平均周期長さWsmは7.83mmであった。研磨加工後の基板表面のうねり成分を測定したところ、最大高さWzは72nm、平均周期長さWsmは7.51mmであった。
(比較例2)
砥石4の回転数R2が1950rpmである点以外は実施例2と同様の条件で単結晶基板1の加工を行った。この条件の場合、比(D2×R2)/(D1×R1)は13.00であり、整数となる。
砥石4の回転数R2が1950rpmである点以外は実施例2と同様の条件で単結晶基板1の加工を行った。この条件の場合、比(D2×R2)/(D1×R1)は13.00であり、整数となる。
上記条件の平面研削で得られた基板表面のうねり成分を測定したところ、最大高さWzは159nm、平均周期長さWsmは8.77mmであった。研磨加工後の基板表面のうねり成分を測定したところ、最大高さWzは88nm、平均周期長さWsmは7.82mmであった。
(比較例3)
砥石4の回転数R2が2000rpmである点以外は実施例3と同様の条件で単結晶基板1の加工を行った。この条件の場合、比(D2×R2)/(D1×R1)は10.00であり、整数となった。
砥石4の回転数R2が2000rpmである点以外は実施例3と同様の条件で単結晶基板1の加工を行った。この条件の場合、比(D2×R2)/(D1×R1)は10.00であり、整数となった。
上記条件の平面研削で得られた基板表面のうねり成分を測定したところ、最大高さWzは145nm、平均周期長さWsmは9.18mmであった。研磨加工後の基板表面のうねり成分を測定したところ、最大高さWzは67nm、平均周期長さWsmは8.34mmであった。
(評価)
実施例1〜3、比較例1〜3の研削条件、加工後のうねり高さWz、うねり周期Wsm、回転数比R2/R1、比(D2×R2)/(D1×R1)を比較したものを表1に示す。
実施例1〜3、比較例1〜3の研削条件、加工後のうねり高さWz、うねり周期Wsm、回転数比R2/R1、比(D2×R2)/(D1×R1)を比較したものを表1に示す。
表1の比較例1〜3では、研削加工後の最大高さWzは概ね100〜200nm、平均周期長さWsmは5〜10mmの範囲であり、研磨加工後の最大高さWzは概ね50〜100nm、平均周期長さWsmは5〜10mmの範囲であった。
一方、実施例1〜3では、研削加工後の最大高さWzは概ね30〜50nm、平均周期長さWsmは0.5〜1mmの範囲であり、研磨加工後の最大高さWzは概ね10〜400nm、平均周期長さWsmは0.2〜0.5mmの範囲であった。
平面研削加工後の実施例1〜3の最大高さWz及び平均周期長さWsmは共に、比較例1〜3に対して1桁小さい値であった。したがって、その後の研磨加工後の実施例1〜3の最大高さWz及び平均周期長さWsmも、比較例1〜3に対して必然的に充分小さい値であった。実施例1〜3及び比較例1〜3に示す結果より、本実施形態による比(D2×R2)/(D1×R1)を非整数(好ましくは小数点第一位が2〜8)として研削加工を行う手法は、単結晶基板1の表面の平坦性を向上できることが示された。
なお、特許文献2では、砥石4と基板1の回転数比R2/R1が非整数であっても、小数部が0.25、0.5、0.75など特定の数値の場合、基板1が所定回数回転するごとに基板表面の研削軌跡の位置が重なって平坦性を担保しにくくなるため、好適な数値からは除外されている。これに対して、本実施形態では、比(D2×R2)/(D1×R1)が非整数となることを平坦性向上の条件としている。すなわち、回転数比R2/R1に加えて、さらに砥石4と基板1の直径比D2/D1も考慮している。これにより、例えば実施例1、3に示すように、回転数比R2/R1の小数部が0.75の場合(特許文献2では好適な数値から除外されるケース)でも、比(D2×R2)/(D1×R1)が非整数であれば平坦性を向上できる。したがって、実施例1,3に示す結果より、本実施形態の手法は、特許文献2などの回転数比R2/R1のみを考慮する手法と比べて、基板表面の平坦性を担保できる条件を拡張できることが示された。
以上、具体例を参照しつつ本実施形態について説明した。しかし、本開示はこれらの具体例に限定されるものではない。これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
1 単結晶基板
2 吸着固定部
3 ホイール
4 砥石
5A,5B 研削軌跡
D1 単結晶基板の直径
R1 単結晶基板の回転数
D2 砥石の最外直径
R2 砥石の回転数
2 吸着固定部
3 ホイール
4 砥石
5A,5B 研削軌跡
D1 単結晶基板の直径
R1 単結晶基板の回転数
D2 砥石の最外直径
R2 砥石の回転数
Claims (4)
- 吸着固定部に固定した単結晶基板と、円型の砥石とを、前記単結晶基板の回転軸の軸心に前記砥石の最外直径が一致するよう対向配置させ、前記単結晶基板および前記砥石をそれぞれ回転駆動させながら前記砥石を前記単結晶基板に押し当てることで、前記単結晶基板の表面を平面研削する単結晶基板の加工方法において、
前記単結晶基板の直径をD1、前記単結晶基板の回転数をR1、前記砥石の最外直径をD2、前記砥石の回転数をR2とするとき、
前記砥石を前記単結晶基板に対して送りながら行う研削時および前記砥石の送りを止めたスパークアウト時に、前記単結晶基板の前記直径と前記回転数の積と、前記砥石の前記最外直径と前記回転数の積との比(D2×R2)/(D1×R1)が非整数である、
単結晶基板の加工方法。 - 前記比(D2×R2)/(D1×R1)の小数点第一位が2〜8の間である、
請求項1に記載の単結晶基板の加工方法。 - 前記単結晶基板の前記回転数と前記砥石の前記回転数の比R2/R1が10以下である、
請求項1または2に記載の単結晶基板の加工方法。 - 前記単結晶基板の材料は、タンタル酸リチウム及びニオブ酸リチウムを含む脆性材料である、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の単結晶基板の加工方法。
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