JP2019111313A - 発熱体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】かさ密度が低い被酸化性金属を含有し、発熱特性に優れた発熱体の製造方法を提供すること。【解決手段】本発明の発熱体1の製造方法は、かさ密度が0.3g/cm3以上1.5g/cm3以下である被酸化性金属、炭素材料及び水を含有し、且つ流動性を有する発熱組成物3を基材シート2上に塗布して塗布体4を形成し、塗布体4から水を除去して、塗布体4の水分量を調整する。水を除去した後の塗布体4に含まれる水分量が、最終的に得られる発熱体1に含まれる水分量以下となるように、塗布体4から水を除去し、次いで最終的に得られる発熱体1に含まれる水分量となるように、塗布体4に水を添加することが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、発熱体の製造方法に関する。
従来、通気性を有する包材内に発熱体を封入した発熱具は、使い捨てカイロなどとして、人体に温熱を付与するために広く利用されている。このような発熱体は、それに含有されている鉄粉の酸化反応によって生じる反応熱を利用して発熱するが、単に鉄粉と大気中の酸素だけでは発熱温度や発熱の持続性が充分でないことから、一般には、発熱体には、鉄粉などの被酸化性金属に加えてさらに、食塩や水等の反応助剤や、活性炭、吸水性ポリマー等の保水剤が含有される。特許文献1には、これらの組成からなる発熱組成物をインキ状ないしクリーム状に形成し、該発熱組成物をフィルム状ないしシート状の基材に塗工する工程を経て、発熱体を製造することが記載されている。
特開平9−075388号公報
ところで、発熱体の製造において、かさ密度が低い被酸化性金属などの原料を使用する場合には、水分が原料粒子内に存在する空隙や原料粒子間に保持されやすくなってしまうので、添加する水分量を通常より多くして、流動性を有する発熱組成物を形成する必要がある。
発熱組成物の流動性を向上させるために発熱組成物に添加する水分量を多くすると、基材への発熱組成物の塗工性は向上する。しかしながら、被酸化性金属と空気との接触に起因した酸化反応(発熱反応)が過剰な水分によって抑制され、さらには発熱体の熱容量増加に伴い温度上昇に必要な熱量が増加し、発熱体の発熱特性が低下してしまう。
したがって、本発明の課題は、かさ密度が低い被酸化性金属を含有し、発熱特性に優れる発熱体の製造方法を提供することにある。
本発明は、かさ密度が0.3g/cm以上1.5g/cm以下である被酸化性金属、炭素材料及び水を含有し、且つ流動性を有する発熱組成物を基材シート上に塗布して塗布体を形成し、前記塗布体から水を除去して、該塗布体の水分量を調整する、発熱体の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、発熱特性に優れる発熱体を製造することができる。
図1は、本発明に好適に用いられる製造装置を示す模式図である。 図2は、図1に示す製造装置の別の実施形態を示す模式図である。 図3は、本発明によって製造された発熱体の断面の模式図である。
以下に本発明を、その好ましい実施形態に基づき、図面を参照しながら説明する。本発明の発熱体の製造方法は、かさ密度が所定の低い範囲である被酸化性金属、炭素材料及び水を含有し、且つ流動性を有する発熱組成物を用いる。本発明に用いられる発熱組成物及び発熱組成物に含有される各成分については後に詳述する。
本発明の発熱体1は、例えば図1及び図2に示す製造装置10によって好適に製造することができる。図1及び図2に示す製造装置10は、塗布体形成部20、水分調整部30、シート積層部40に大別される。
図1及び図2に示すように、製造装置10は、塗布体形成部20を備えている。塗布体形成部20は、原反ロール21から基材シート2を搬送方向Rへ案内するガイドロール22及び受けロール23と、後述する発熱組成物3を貯蔵する貯蔵タンク24と、発熱組成物3を基材シート2の一面に塗布する塗布ヘッド25と、貯蔵タンク24から塗布ヘッド25に発熱組成物3を供給する供給路26と、形成された塗布体4に塩を散布する塩散布装置27とを備えている。
塗布体形成部20に備えられている貯蔵タンク24は、そのタンク24内に発熱組成物3が蓄えられている。貯蔵タンク24内の発熱組成物3は、撹拌翼24aによって撹拌されて均一化されている。撹拌翼24aは、シャフト24bを介してモータ等の回転駆動源24cに接続されている。貯蔵タンク24の底部には供給路26の一端が接続されている。供給路26の他端は塗布ヘッド25に接続されている。
塗布体形成部20は、塗布ヘッド25を備えている。塗布ヘッド25は、供給路26を介して貯蔵タンク24から供給された流動性を有する発熱組成物3を、受けロール23によって支持されている帯状の基材シート2の一面上に塗布して、塗布体4を形成する部分である。塗布ヘッド25は、搬送方向Rに直交する方向である基材シート2の幅方向全域にわたって発熱組成物3を塗布できるようになっている。塗布ヘッド25としては、ダイコータ等の流動体の塗布が可能なものが用いられる。
図1及び図2に示すように、塗布体形成部20は、更に塩散布装置27を備えていることが好ましい。塩散布装置27は、形成された塗布体4の発熱組成物3側に塩を散布する部分である。塩散布装置27は、塗布体4の搬送方向Rに直交する方向である幅方向全域にわたって塩を散布できるようになっている。
製造装置10は、水分調整部30を備えている。水分調整部30は、塗布体4から水を除去する水除去部31と、その下流に位置し、塗布体4の含水率を調整する水添加部32とを備えている。
水除去部31は、湿潤している塗布体4から、乾燥や吸水等の手段によって水を除去する部分である。水除去部31は、塗布体4から所望の水分を除去することができれば、その形態や方法に特に制限はない。例えば、図1に示す水除去部31には、その内部に案内した塗布体4を乾燥して、水を揮発又は蒸発させて除去する乾燥装置31Aが備えられている。図1に示す実施形態では、乾燥装置31Aは単独で備えられているが、搬送方向Rに沿って複数設けられていてもよい。乾燥装置31Aが複数設けられている場合、各乾燥装置31Aにおける乾燥温度はそれぞれ同じでもよく、異なっていてもよい。
また、図2に示す水除去部31は、乾燥装置31Aに代えて、吸水対象(塗布体4)との接触部が水を吸収可能な吸水性材料を含む吸水ロール31Bを備えている。吸水ロール31Bは、その軸方向が塗布体4の幅方向と一致しており、塗布体4の幅と同じか、それよりも大きくなっている。吸水ロール31Bは、塗布体4と接触して、塗布体4に含まれる水を吸収して除去する。吸水ロール31Bとしては、例えば、吸水対象(塗布体4)との接触部である、吸水ロール31Bの周面(外周部)が、スポンジやパルプ紙などの吸水性材料からなるものが挙げられる。吸水ロール31Bと対向する位置には、補助ロール31Cが配されている。補助ロール31Cは、ロールに代えて、ベルトコンベアの態様とすることもできる。
水添加部32は、水除去部31によって水分が除去された塗布体4に、水を更に添加して、塗布体4の水分量を調節する部分である。水添加部32は、塗布ヘッド25や塩散布装置27と同様に、塗布体4の幅方向全域にわたって水を添加できるようになっていることが好ましい。なお、水除去部31に通過させた後の塗布体4が所望の水分量となっている場合は、水添加部32を備えていなくてもよい。塗布体4の発熱特性を好適に発揮し得る水分量については後述する。
製造装置10には、図1及び図2に示すように、シート積層部40が備えられている。シート積層部40は、第2原反ロール41から繰り出された帯状の第2基材シート5を下流へ案内するガイドロール42と、塗布体4を搬送方向Rへ案内するガイドロール43を備えている。第2基材シート5は、塗布体4における発熱組成物3側の面上に配されるように搬送される。
以上は、図1及び図2に示す製造装置10の説明であったところ、以下に製造装置10を用いた本発明の発熱体の好適な製造方法を説明する。
まず、かさ密度が所定の範囲である被酸化性金属、炭素材料及び水を含有する発熱組成物3を貯蔵タンク24に充填する。発熱組成物3は、他の撹拌装置(図示せず)を用いてあらかじめ調製したものを貯蔵タンク24に充填してもよく、貯蔵タンク24内に被酸化性金属、炭素材料及び水を入れて撹拌混合することで調製してもよい。発熱組成物3は高い水分量を有していることに起因して、流動性を有する塗料(スラリー状の発熱組成物)となっている。発熱組成物3の成分の沈殿等を抑制し、均一性を維持する観点から、発熱組成物3はその供給時に撹拌されていることが好ましい。
次に、塗布ヘッド25において、原反ロール21から繰り出された基材シート2が受けロール23の周面に位置している状態で、発熱組成物3を基材シート2上に塗布する。発熱組成物3は、貯蔵タンク24から供給路26を介して塗布ヘッド25に連続的に供給されているので、基材シート2が搬送方向Rに搬送されていくにつれて、基材シート2上にその搬送方向Rに沿って且つ連続的に塗布される。これによって、基材シート2の上面に発熱組成物3が塗布された塗布体4が連続的に形成されながら下流に搬送される。この工程では、発熱組成物3は流動性を有する塗料(スラリー状の発熱組成物)となっている。
次いで、図1及び図2に示すように、塗布ヘッド25の下流側に位置する塩散布装置27において、塗布体4の発熱組成物3側に塩を散布する。この工程を経ることによって、発熱体の被酸化性金属の酸化反応に起因した発熱特性をより向上させることができるようになる。塩散布装置27は、塗布体4における発熱組成物3が塗布された側の上方に位置しているので、塗布体4における発熱組成物3の上面に、搬送方向Rに沿って且つ連続的に塩を散布する。製造装置の腐食等の不具合や、製造装置周囲への塩の飛散を抑制する観点から、塩の散布は、固体の状態で行うことが好ましい。固体状態で散布された塩は、その一部又は全部が発熱組成物3中に含まれる水に溶解した状態で下流に搬送される。この工程でも、発熱組成物3は流動性を有する塗料(スラリー状の発熱組成物)となっている。
続いて、図1及び図2に示すように、塩散布装置の下流側に位置する水除去部31に塗布体4を供給して、塗布体4から水を除去する。発熱組成物3に含まれる被酸化性金属は、かさ密度が低いことに起因して、水分が金属粒子内に存在する空隙や金属粒子間に保持されやすくなっている。そのため、塗布体4を形成する際には、発熱組成物3の製造時に添加する水分量を最適量よりも多くして、発熱組成物3の流動性を確保しておく必要がある。その一方で、発熱組成物3中の水分が過剰であると、水の存在によって被酸化性金属の酸化反応が阻害され、さらに発熱体の熱容量が増加し、発熱体として所望の発熱特性を得ることが困難となる。本工程は、塗布体4の水分量を低下させて最適量に近づけ、被酸化性金属の酸化反応に起因した安定的な発熱を長時間にわたって得るためのものである。
図1に示すように、水除去部31において乾燥装置31Aを用いた実施形態では、乾燥装置31Aの内部に塗布体4を供給して乾燥し、塗布体4を構成する発熱組成物3に含まれる水を揮発又は蒸発させて除去する。乾燥装置31Aにおける塗布体4の乾燥方法としては、塗布体4から水を除去できる方法であれば特に制限はなく、例えば熱風の吹き付け、乾燥気体の吹き付け、ヒーターによる加熱、赤外線の照射、加熱ローラーによる加圧下での加熱等の方法が挙げられる。本実施形態においては、塗布体4に含まれる水の一部を除去してもよく、その全部を除去してもよい。つまり、塗布体4は湿潤状態が維持されていてもよく、絶乾状態としてもよい。塗布体4に含まれる水の一部を除去する場合、除去後の塗布体4に含まれる水分量が、最終的に得られる発熱体に含まれる水分量以下となるように、水を除去することが好ましい。
塗布体4の乾燥時における雰囲気は、被酸化性金属の意図しない酸化反応を抑制する観点から、窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気であることが好ましい。塗布体4の乾燥温度は、塗布体4を構成する基材シート2及び発熱組成物3の構成成分に依存するが、10℃以上であることが好ましく、30℃以上であることがより好ましく、また300℃以下であることが好ましく、100℃以下であることがより好ましい。塗布体4の乾燥時間は、乾燥温度や目標とする水分量に依存するが、2分以上であることが好ましく、10分以上であることがより好ましく、また180分以下であることが好ましく、120分以下であることがより好ましい。
図2に示すように、水除去部31として吸水性材料を含む吸水ロール31Bを用いた実施形態では、吸水ロール31Bと補助ロール31Cとの間に塗布体4を供給して、塗布体4と吸水性材料とを接触させ、塗布体4から水を吸収して除去する。本実施形態においては、塗布体4に含まれる水の全てを吸収することは困難であるから、塗布体4は湿潤状態が維持されて下流へ搬送される。この場合、水の除去後の塗布体4に含まれる水分量が、最終的に得られる発熱体に含まれる水分量以下となるように、水を除去することが好ましい。
水の吸収除去効率の観点から、塗布体4に接触させる吸水性材料は、ポリビニルアルコールやウレタン、パルプ紙等の材料であることが好ましい。また同様の観点から、塗布体4の吸水性材料への接触は、少なくとも塗布体4の発熱組成物3側から行うことが好ましい。図2に示すように、吸水性材料を吸水ロール31Bの形態で用いた場合のプレス圧(プレス線圧)は、水の吸収除去効率の観点から、0.5N/m以上であることが好ましく、1.5N/m以上であることがより好ましく、吸水ロール31Bへの発熱組成物3の付着を抑制し、装置保守を行いやすくする観点から、300N/m以下であることが好ましく、50N/m以下であることがより好ましい。吸水ロール31Bへの発熱組成物3の付着を抑制しつつ、水分を吸収除去する観点から、吸水ロール31Bと発熱組成物3との間に、透水性を有する繊維シートやメッシュシート等の別の透水性シート(図示せず)を配しておくことが好ましい。
水除去部31において、水の除去後の塗布体4の水分量である、最終的に得られる発熱体に含まれる水分量以下とは、被酸化性金属100質量部に対して、好ましくは0質量部以上110質量部以下であり、より好ましくは0質量部以上100質量部以下である。水の除去後の塗布体4の水分量は、例えばJIS K 0068:2001に準じて測定することができる。また、水の除去後の塗布体4の水分量は、塗布ヘッドにより基材シート2の一面上に塗布された塗布体4の坪量と、水の除去後の塗布体4の坪量との差により算出することもできる。また、水の除去後の塗布体4の水分量は、赤外水分計、近赤外水分計、マイクロ波透過型水分計によりインラインにて測定することもできる。
続いて、図1及び図2に示すように、水除去部31の下流側に位置する水添加部32において、塗布体4の発熱組成物3が塗布されている面側から水を添加する。図1及び図2では、水添加部32から、塗布体4の発熱組成物3上へ水を散布して塗布体に添加している。水の添加後の塗布体4に含まれる水分量は、最終的に得られる発熱体に含まれる水分量となるようにすることが好ましい。本工程によって、水除去部31において塗布体4から水を過剰に除去した場合でも、被酸化性金属の酸化反応が十分に進行する水分量に調整することが可能となる。なお水除去部31を通過した後の塗布体4において、塗布体4の水分量が後述する範囲内となっていれば、水添加部32における水の添加は必要としない。
この工程を経ることによって、塗布体4は、その水分量が最適量として、被酸化性金属100質量部に対して、好ましくは30質量部以上、より好ましくは40質量部以上、また、好ましくは110質量部以下、より好ましくは100質量部以下に調整されて下流側へ搬送される。塗布体4の水分量がこのような範囲に調整されることによって、被酸化性金属の酸化反応を十分に進行させることができ、安定した発熱が長時間にわたって維持される。その結果、発熱体の発熱特性が優れたものとなる。
最後に、第2原反ロール41から繰り出された第2基材シート5を、塗布体4の発熱組成物3側に積層して、図3に示すような発熱体1を製造する。必要に応じて、ニップロール等の圧着手段(図示せず)によって圧着を施すこともできる。なお、上述した塗布体4の最適な水分量は発熱体1の製造時においても維持されているので、上述の塗布体4の最適な水分量と、最終的に得られる発熱体1内の塗布体4の水分量とは実質的に同一である。また、上述の塗布体4の最適な水分量と、最終的に得られる発熱体1に含まれる水分量とは実質的に同一である。
これらの製造工程を経て製造された発熱体1は、図3に示すように、基材シート2と第2基材シート5との間に発熱組成物3を原料とする発熱層3’が配された構造となっている。各基材シート2,5の構成材料としては、当該技術分野において従来用いられてきたものと同様のものを用いることができ、例えば、合成樹脂フィルム等の不透気性材料、不織布や紙等の繊維シートからなる透気性材料、あるいは該不透気性材料と該繊維シートとのラミネート等が挙げられる。また、各基材シート2,5は吸水性を有していても良く、例えば親水性繊維を含む繊維シート、吸水性ポリマーの粒子及び親水性繊維を含む繊維シート等が挙げられる。各基材シート2,5は同じ材料で構成されていてもよく、異なる材料から構成されていてもよい。酸化反応に起因した発熱体の発熱持続性の観点から、各基材シート2,5のうち、少なくとも一方のシートは透気性を有していることが好ましい。
塗布体4の形成時における水の透過を防ぐ観点から、基材シート2としては、合成樹脂フィルム等の不透気性材料と、親水性繊維を含み、且つ吸水性ポリマーを含まない不織布や紙等の繊維シートとのラミネートを用いることが好ましい。発熱組成物3の水分量を発熱可能な程度に調整することが容易になる観点から、第2基材シート5としては、吸水性ポリマーを含む繊維シート(高吸水性シート)を用いることが好ましい。高吸水性シートにおける吸水性ポリマーの含有量は、該高吸水性シートの全質量に対して通常10〜70質量%程度である。
各基材シート2,5の坪量は、それぞれ独立して10g/m以上であることが好ましく、20g/m以上であることがより好ましく、また、300g/m以下であることが好ましく、さらに好ましくは200g/m以下であることがより好ましい。また、発熱体1における発熱組成物3の坪量は、50g/m以上であることが好ましく、100g/m以上であることがより好ましく、また、2500g/m以下であることが好ましく、2000g/m以下であることがより好ましい。
本発明によって製造された発熱体1は、これをそのままの状態で、又は発熱体1の全体を、通気性を有する多孔性シートなどの包材で被覆又は封入された状態で、使い捨てカイロなどの発熱具として使用することができる。本発明が適用可能な発熱具は、人体に直接適用されるか、又は衣類に適用されて、人体の加温に好適に用いられる。人体における適用部位としては例えば肩、首、顔、目、腰、肘、膝、太腿、下腿、腹、下腹部、手、足裏等が挙げられる。また、本発明が適用可能な発熱具は、人体の他に、各種の物品に適用されてその加温や保温等にも好適に用いられる。また、発熱具を適用部位に固定するために、包材の外面に公知の粘着剤が塗工されていてもよい。
以上は、本発明の発熱体の製造方法に関する説明であったところ、以下に本発明の発熱体の製造に好適に用いられる発熱組成物について説明する。本発明の発熱体の製造に用いられる発熱組成物は、被酸化性金属、炭素材料及び水を含有するものであり、且つ流動性を有している。
本発明の発熱体の製造に用いられる発熱組成物は、被酸化性金属を含む。本明細書における被酸化性金属とは、空気中の酸素と反応して酸化し、熱を発生する性質を有する金属を指す。被酸化性金属としては、例えば鉄、アルミニウム、亜鉛、マンガン、マグネシウム、カルシウム等が挙げられ、これらのうち一種を単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。取り扱い性、安全性、製造コスト及び保存安定性の観点から、被酸化性金属は鉄を主体として含んでいることが好ましく、酸化反応の反応性及び発熱組成物の流動性の確保の観点から、その形状は粒状又は粉状であることが好ましく、これらの利点を好適に得る観点から、粉状の鉄、つまり鉄粉を用いることが特に好ましい。鉄粉としては、例えば、還元鉄粉、アトマイズ鉄粉などが挙げられる。
鉄を主体として含んでいる被酸化性金属を用いた場合、被酸化性金属中の金属鉄分の含有量は、60質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、またその上限は、95質量%以下であることが好ましく、90質量%以下であることがより好ましい。被酸化性金属中の金属鉄分の含有量がこのような範囲にあることで、発熱体の発熱特性をより確実に発揮することができる。被酸化性金属における金属鉄分の含有量は、例えばISO5416に規定される臭素−メタノール溶解法によって測定することができる。
発熱組成物に含まれる被酸化性金属は、そのかさ密度が0.3g/cm以上であることが好ましく、0.4g/cm以上であることがより好ましく、またその上限は、1.5g/cm以下であることが好ましく、1.4g/cm以下であることがより好ましい。具体的には、被酸化性金属のかさ密度は、0.3g/cm以上1.5g/cm以下であることが好ましく、0.4g/cm以上1.4g/cm以下であることがより好ましい。このようなかさ密度を有する被酸化性金属を発熱組成物に用いることによって、被酸化性金属の酸化反応の反応率を向上することができ、これに起因して発熱体の発熱特性を向上させることができる。被酸化性金属のかさ密度は、例えば、JIS Z 2504:2012に従って、かさ密度測定器(JISカサ比重測定器、筒井理化学器械株式会社製)を用いて測定することができる。かさ密度の値が低いほど、嵩高い粒子であるといえる。
発熱組成物に含まれる被酸化性金属として粒状又は粉状のものを用いたときに、その平均粒子径は10μm以上であることが好ましく、20μm以上であることがより好ましく、またその上限は、150μm以下であることが好ましく、100μm以下であることがより好ましい。具体的には、被酸化性金属の平均粒子径は10μm以上150μm以下であることが好ましく、20μm以上100μm以下であることがより好ましい。このような平均粒子径を有する被酸化性金属を発熱組成物に用いることによって、発熱体の発熱特性を向上させるとともに、発熱体の薄型化を図ることができる。
被酸化性金属の平均粒子径としては、例えばレーザー回折式粒度分布測定装置によって測定される体積基準のメジアン径を用いる。被酸化性金属として鉄粉を用いた場合には、例えば、株式会社堀場製作所製LA‐950V2を用い、標準の湿式循環セルを利用し、鉄粉の屈折率を実数部3.5、虚数部3.8iとし、分散媒として水を用い屈折率を1.33とし、循環速度を15に、撹拌を5にそれぞれ設定し、体積基準のメジアン径をもって、鉄粉の平均粒子径の測定結果とする方法が用いられる。
発熱組成物3に含まれる被酸化性金属のBET比表面積は、0.1m/g以上であることが好ましく、0.2m/g以上であることがより好ましく、またその上限は、50m/g以下であることが好ましく、40m/g以下であることがより好ましい。被酸化性金属のBET比表面積がこのような範囲にあることによって、被酸化性金属の酸化反応の活性が高くなり、その結果、発熱体の発熱特性を向上させることができる。被酸化性金属のBET比表面積は、例えば公知のBET法に準じて測定することができる。BET法は、窒素やアルゴン等の粉体表面への吸着量を測定することによって、粉体の比表面積を測定する方法である。
発熱組成物に含まれる被酸化性金属の水銀圧入法による細孔容量は、1μm以上の範囲で、好ましくは0.3cm/g以上が好ましく、0.5cm/g以上であることがより好ましく、またその上限は、4.0cm/g以下であることが好ましく、3.0cm/g以下であることがより好ましい。また、被酸化性金属の水銀圧入法による細孔容量が1μm以上の範囲で上述の特定範囲にあることを条件として、被酸化性金属の全細孔容量は、0.3cm/g以上であることが好ましく、0.5cm/g以上であることがより好ましく、またその上限は、4.0cm/g以下であることが好ましく、3.0cm/g以下であることがより好ましい。被酸化性金属の水銀圧入法による細孔容量がこれらのような範囲にあることによって、被酸化性金属の酸化反応の活性が高くなり、発熱体の発熱特性を向上させることができる。水銀圧入法による細孔容量は、例えばJIS R 1655:2003の方法に準じて測定することができる。
本発明に用いられる被酸化性金属の好適な態様である、鉄を主体として含んでおり、且つ上述した平均粒子径、BET比表面積及び水銀圧入法による細孔容量を満たす粉状の被酸化性金属は、以下のように製造することができる。例えば、酸化鉄(III)を含む鉄鉱石を原料として、これをロータリーキルンなどの還元炉にて還元剤を用いて還元処理して還元鉄とした後、該還元鉄を粉砕機で粉砕し、必要に応じて所望の粒度にふるい分けすることで得ることができる。特に、還元鉄を粉砕する際には、粉砕の程度を弱くすることが好ましい。具体的には、例えば0.05kgの還元鉄に対して、振動式ディスクミル(例えば、ヴァーダー・サイエンティフィック株式会社製、商品名「RS200」)を用いて、回転数700〜1000rpmで5〜30秒程度の粉砕処理を実施することが好ましい。このような粉砕処理を行うことによって、上述した平均粒子径、BET比表面積及び水銀圧入法による細孔容量を満たす粉状の被酸化性金属を容易に得ることができる。
被酸化性金属における金属鉄分の含有量は、還元条件や、還元後の熱処理条件等を適宜変更することで調整することができる。また、被酸化性金属の平均粒子径、BET比表面積及び水銀圧入法による細孔容量は、粉砕処理における粉砕の程度を適宜調整することによって調整することができる。
なお、被酸化性金属には、他の成分として、例えばシリカ(SiO)を3質量%以下程度、炭素(C)を15質量%以下程度、アルミナ(Al)を3質量%以下程度含有していてもよい。また被酸化性金属は、その製造時においても大気中の酸素と常温で反応して不可避的に酸化されているため、酸素(O)を10質量%以下程度含有しうる。これらの他の成分は、主として、被酸化性金属の製造工程において不可避的に混入するものである。
本発明の発熱体の製造に用いられる発熱組成物は、炭素材料を含む。発熱組成物に含有される炭素材料は、保水能、酸素保持能、酸素供給能、及び触媒能の少なくとも一つの機能を有するものであり、これらの機能を全て有しているものが好ましい。これらのような機能を有する炭素材料としては、例えば活性炭、アセチレンブラック、黒鉛、グラファイト、石炭等が挙げられ、これらのうち一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、高い比表面積を有することに起因して、保水能、酸素保持能及び酸素供給能を十分に発揮できる観点から、炭素材料として活性炭を用いることが好ましい。炭素材料として用いられる活性炭は、例えばヤシ殻炭、木炭粉、ピート炭等の粉状物や粒状物が挙げられる。
発熱組成物に含有される炭素材料の含有量は、発熱組成物中の被酸化性金属100質量部に対して、3質量部以上であることが好ましく、5質量部以上であることがより好ましく、またその上限は、30質量部以下であることが好ましく、25質量部以下であることがより好ましい。炭素材料の含有量がこのような範囲であることによって、被酸化性金属の酸化反応効率を長時間維持させることができる。その結果、発熱体の発熱特性を十分に発揮させることができる。
本発明の発熱体の製造に用いられる発熱組成物は、水を含む。水は、被酸化性金属の酸化反応に用いられるほか、発生する熱を適温に冷却する冷媒としても用いられる。発熱体の製造において、かさ密度が低い被酸化性金属を原料として使用する場合、水分が原料粒子内に存在する空隙や原料粒子間に保持されやすくなってしまうので、発熱組成物の製造時に添加する水分量を通常より多くして、塗布に適した流動性を確保する必要がある。
発熱組成物における水の含有量は、発熱組成物の流動性を確保して塗布性を向上させる観点から、発熱組成物中の被酸化性金属100質量部に対して、70質量部以上であることが好ましく、80質量部以上であることがより好ましく、またその上限は、160質量部以下であることが好ましく、150質量部以下であることがより好ましい。発熱組成物中に水をこのような範囲で含むことによって、発熱組成物の形状は、流動性を有する塗料(スラリー状の発熱組成物)となっている。
被酸化性金属の酸化反応効率を上げるとともに、被酸化性金属の酸化反応を持続させる観点から、本発明の発熱体の製造に用いられる発熱組成物は、更に塩を含有していてもよい。発熱組成物中に塩を含む場合には、水に溶解した状態となっている。塩としては、例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化第一鉄、塩化第二鉄等の塩化物(ハロゲン化物の塩)や、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム等の硫酸塩、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム等のリン酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化物等が挙げられる。これらの塩は一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。発熱組成物中の塩の含有量は、発熱組成物中の被酸化性金属100質量部に対して、2質量部以上であることが好ましく、3質量部以上であることがより好ましく、またその上限は、30質量部以下であることが好ましく、25質量部以下であることがより好ましい。
発熱組成物には、被酸化性金属、炭素材料及び水のほかに、必要に応じて他の添加剤を含有することもできる。添加剤としては、例えば、水分保持や酸素供給を目的とした反応促進剤や、発熱組成物の塗布性を良好にすることを目的とした増粘剤及び界面活性剤などが挙げられる。反応促進剤としては、例えばゼオライト、パーライト、バーミキュライト、シリカ、アルミナ、チタニア、おがくず等を含有させることができる。増粘剤としては、例えば水分を吸収し、稠度を増大させるか、又はチキソトロピー性を付与する物質が挙げられ、ベントナイト、ステアリン酸塩、ポリアクリル酸ソーダ等のポリアクリル酸塩;ゼラチン、トラガカントゴム、ローカストビーンガム、グアーガム、アラビアガム、アルギン酸ソーダ等のアルギン酸塩;ペクチン、カルボキシビニルボリマー、デキストリン、α化澱粉及び加工用澱粉などの澱粉系吸水剤;カラギーナン及び寒天などの多糖類系増粘剤;カルボキシメチルセルロース、酢酸エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース及びヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース誘導体系増粘剤などを用いることができる。界面活性剤としては、例えば芳香族スルホン酸とホルマリンとの縮合物、又は特殊カルボン酸型高分子界面活性剤を主成分とする陰イオン性界面活性剤などを用いることができる。
以上の成分を含有する発熱組成物は、その粘度が3000mPa・s以上であることが好ましく、4000mPa・s以上であることがより好ましく、またその上限は18000mPa・s以下であることが好ましく、10000mPa・s以下であることがより好ましい。発熱組成物はこのような粘度を有していることによって、基材シートにおける目的の塗布位置に、発熱組成物3を均一に塗布して、発熱特性が均一となる発熱体1を製造することができる。発熱組成物の粘度は、東機産業株式会社製のB型粘度計TVB−10を用いて、ローターNo.4、6rpm、24℃、60秒間の測定条件で測定することができる。
このような成分を含有する発熱組成物は、被酸化性金属、炭素材料及び水を含有し、且つ流動性を有していれば、その製造方法に特に制限はなく、例えば被酸化性金属、炭素材料及び水を公知の攪拌装置を用いて混合して製造することができる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば、図1及び図2に示す実施形態では、塩散布装置27において塗布体4に塩を散布した後で、水除去部31において水を除去したが、これに代えて、水除去部31において水の除去を行った後に、塩散布装置27において塗布体4に塩を散布し、第2基材シート5を積層して発熱体1を製造することもできる。特に図2に示す実施形態では、塩を散布した後に吸水ロール31Bによって水を除去する場合、水分の除去とともに、水に溶解した塩も除去されてしまう可能性があるため、水除去部31によって水を除去した後、塩散布装置27において塩を散布し、必要に応じて水添加部32において、塗布体4を含む積層体へ水の添加を更に行うことが好ましい。
また、図1及び図2に示す水除去部31では、乾燥装置31A又は吸水ロール31Bがそれぞれ単独で備えられているが、これらは搬送方向Rに沿って複数設けられていてもよい。この場合、乾燥装置31Aが複数設けられていてもよく、吸水ロール31Bが複数設けられていてもよく、又はこれらを組み合わせて複数設けられていてもよい。
また、図2における水除去部31では、吸水性材料を含む吸水ロール31Bの態様で説明したが、吸水性材料を用いていれば図2に示す態様に限られず、吸水ロール31Bに代えて、例えば矩形状などの形状を有し、吸水性材料からなる吸水性スポンジと、塗布体4の上面(塗布体4の発熱組成物3側の面)とを面接触させることによって、塗布体4から水を除去してもよい。塗布体4と吸水性材料とを面接触させたときのプレス圧は、2000N/m以上600000N/m以下であることが好ましく、3500N/m以上40000N/m以下であることが更に好ましい。
また、図1及び図2に示す実施形態では、塗布体4から水の除去を行った後で第2基材シート5を積層して発熱体1を製造したが、水の除去を行っていない塗布体4の発熱組成物3側に第2基材シート5を積層して積層体を形成した後で、水の除去を行って発熱体1を製造することもできる。積層体を形成した後で発熱体1を製造するためには、塩散布装置27における塗布体4への塩散布を施した後、第2基材シート5を積層して積層体を形成し、その後、水除去部31において、塗布体4を含む積層体から水の除去を行い、必要に応じて水添加部32において、塗布体4を含む積層体へ水の添加を更に行えばよい。製造工程の簡便性の観点から、塗布体4を含む積層体に水の添加を行う場合には、第2基材シート5側から水の添加を行うことが好ましい。このように製造された発熱体1であっても、本発明の効果である発熱特性は十分に奏される。
上述した実施形態に関し、本発明は更に以下の発熱体の製造方法を開示する。
<1>
かさ密度が0.3g/cm以上1.5g/cm以下である被酸化性金属、炭素材料及び水を含有し、且つ流動性を有する発熱組成物を基材シート上に塗布して塗布体を形成し、
前記塗布体から水を除去して、該塗布体の水分量を調整する、発熱体の製造方法。
<2>
前記発熱組成物における水の含有量は、該発熱組成物中の被酸化性金属100質量部に対して、70質量部以上であることが好ましく、80質量部以上であることがより好ましく、またその上限は、160質量部以下であることが好ましく、150質量部以下であることがより好ましい、前記<1>に記載の発熱体の製造方法。
<3>
水を除去した後の前記塗布体に含まれる水分量が、最終的に得られる前記発熱体に含まれる水分量以下となるように、該塗布体から水を除去し、次いで
最終的に得られる前記発熱体に含まれる水分量となるように、前記塗布体に水を添加する、前記<1>又は<2>に記載の発熱体の製造方法。
<4>
前記の「最終的に得られる前記発熱体に含まれる水分量以下」は、被酸化性金属100質量部に対して、好ましくは0質量部以上110質量部以下であり、より好ましくは0質量部以上100質量部以下である、前記<3>に記載の発熱体の製造方法。
<5>
前記塗布体の前記発熱組成物が塗布されている面側から水を添加する、前記<3>又は<4>に記載の発熱体の製造方法。
<6>
不活性ガス雰囲気下で10℃以上300℃以下で乾燥して前記塗布体から水を除去する、前記<1>ないし<5>のいずれか1に記載の発熱体の製造方法。
<7>
前記塗布体の乾燥温度は、10℃以上であることが好ましく、30℃以上であることがより好ましく、また300℃以下であることが好ましく、100℃以下であることがより好ましい、前記<6>に記載の発熱体の製造方法。
<8>
前記塗布体の乾燥時間は、2分以上であることが好ましく、10分以上であることがより好ましく、また180分以下であることが好ましく、120分以下であることがより好ましい、前記<6>又は<7>に記載の発熱体の製造方法。
<9>
前記塗布体と吸水性材料とを接触させて該塗布体から水を除去する、前記<1>ないし<5>のいずれか1に記載の発熱体の製造方法。
<10>
周面が前記吸水性材料からなる吸水ロールと補助ロールとの間に前記塗布体を供給して、該塗布体を該吸水性材料に接触させ、該塗布体から水を吸収して除去する、前記<9>に記載の発熱体の製造方法。
<11>
前記吸水ロールのプレス線圧は、0.5N/m以上であることが好ましく、1.5N/m以上であることがより好ましく、300N/m以下であることが好ましく、50N/m以下であることがより好ましい、前記<10>に記載の発熱体の製造方法。
<12>
前記吸水ロールによって前記塗布体から水を除去し、次いで、前記塗布体に塩を散布する、前記<10>又は<11>に記載の発熱体の製造方法。
<13>
前記塗布体と、前記吸水性材料からなる吸水性スポンジとを、好ましくは2000N/m以上600000N/m以下、更に好ましくは3500N/m以上40000N/m以下のプレス圧で面接触させて、該塗布体から水を除去する、前記<9>に記載の発熱体の製造方法。
<14>
前記吸水性材料と前記基材シート上に塗布された前記発熱組成物との間に、透水性を有するシートを配しておくことが好ましい、前記<9>ないし<13>のいずれか1に記載の発熱体の製造方法。
<15>
前記塗布体の水分量を最適量として、被酸化性金属100質量部に対して、好ましくは30質量部以上、より好ましくは40質量部以上、また、好ましくは110質量部以下、より好ましくは100質量部以下となるように調整する、前記<1>ないし<14>のいずれか1に記載の発熱体の製造方法。
<16>
前記発熱体における前記発熱組成物の坪量は、50g/m以上であることが好ましく、100g/m以上であることがより好ましく、また、2500g/m以下であることが好ましく、2000g/m以下であることがより好ましい、前記<1>ないし<15>のいずれか1に記載の発熱体の製造方法。
<17>
前記被酸化性金属は鉄を主体として含み、
前記被酸化性金属中の金属鉄分の含有量は、60質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、またその上限は、95質量%以下であることが好ましく、90質量%以下であることがより好ましい、前記<1>ないし<16>のいずれか1に記載の発熱体の製造方法。
<18>
前記被酸化性金属は、そのかさ密度が0.3g/cm以上であることが好ましく、0.4g/cm以上であることがより好ましく、またその上限は、1.5g/cm以下であることが好ましく、1.4g/cm以下であることがより好ましく、具体的には、0.3g/cm以上1.5g/cm以下であることが好ましく、0.4g/cm以上1.4g/cm以下であることがより好ましい、前記<1>ないし<17>のいずれか1に記載の発熱体の製造方法。
<19>
前記被酸化性金属として粒状又は粉状のものを用い、
前記被酸化性金属の平均粒子径は、10μm以上であることが好ましく、20μm以上であることがより好ましく、またその上限は、150μm以下であることが好ましく、100μm以下であることがより好ましく、具体的には、10μm以上150μm以下であることが好ましく、20μm以上100μm以下であることがより好ましい、前記<1>ないし<18>のいずれか1に記載の発熱体の製造方法。
<20>
前記被酸化性金属のBET比表面積は、0.1m/g以上であることが好ましく、0.2m/g以上であることがより好ましく、またその上限は、50m/g以下であることが好ましく、40m/g以下であることがより好ましい、前記<1>ないし<19>のいずれか1に記載の発熱体の製造方法。
<21>
前記被酸化性金属の水銀圧入法による細孔容量は、1μm以上の範囲で、好ましくは0.3cm/g以上が好ましく、0.5cm/g以上であることがより好ましく、またその上限は、4.0cm/g以下であることが好ましく、3.0cm/g以下であることがより好ましく、且つ
前記被酸化性金属の全細孔容量は、0.3cm/g以上であることが好ましく、0.5cm/g以上であることがより好ましく、またその上限は、4.0cm/g以下であることが好ましく、3.0cm/g以下であることがより好ましい、前記<1>ないし<20>のいずれか1に記載の発熱体の製造方法。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。
〔実施例1〕
<発熱組成物の調製>
被酸化性金属、炭素材料及び水を含有する発熱組成物を調製した。ここで用いた被酸化性金属は、かさ密度0.6g/cm、平均粒子径53μm、BET比表面積12m/g、水銀圧入法による細孔容量が1μm以上の範囲で0.9cm/gであった。被酸化性金属(鉄粉)100質量部に対して、炭素材料(活性炭)を8質量部混合して混合物を調製した後、その混合物に水を114質量部、リン酸三カリウムを1.8質量部、増粘剤としてグアーガムを0.25質量部、及び48%水酸化カリウムを0.47質量部添加して更に混合し、目的とする発熱組成物を調製した。この発熱組成物は、流動性を有するものであった。
<発熱体の製造>
製造装置として図1に示す製造装置10にて想定される工程をラボスケールにて再現し、発熱体の製造を行った。基材シート2として5cm×5cmの坪量32g/mの木材パルプ繊維からなる紙を用いて、その一面に発熱組成物を均一に塗布して塗布体を形成し、該塗布体4の上面全体に塩として塩化ナトリウムを均一に散布した。次に、第2基材シート5として5cm×5cmの坪量120g/mの高吸収性シートを該塗布体4の上面に重ねて積層体とした。この積層体を窒素雰囲気下で80℃、2時間加熱して、塗布体4を含む積層体から水を除去して絶乾状態とした後に、高吸収性シート側から被酸化性金属(鉄粉)100質量部に対して水を62質量部添加して、図3に示す発熱体1と同様の構成の発熱体を製造した。塗布体4上に散布した塩の含有量は、被酸化性金属(鉄粉)100質量部に対して10質量部とした。製造した発熱体における水分量は被酸化性金属(鉄粉)100質量部に対して62質量部であった。製造した発熱体における発熱組成物の坪量は600g/mであった。
〔実施例2〕
前記<発熱体の製造>において、窒素雰囲気下で20℃、20分乾燥して、塗布体から水を除去して湿潤状態とした後に、水を添加しなかった他は実施例1と同様に発熱体を製造した。製造した発熱体における水分量は、被酸化性金属(鉄粉)100質量部に対して62質量部であった。製造した発熱体における発熱組成物の坪量は600g/mであった。
〔実施例3〕
前記<発熱体の製造>において、発熱組成物3を均一に塗布して塗布体を形成したのち、乾燥による水の除去に代えて、吸水性材料であるポリビニルアルコール製の吸水スポンジ(アイオン社製、ベルクリンD−3)をプレス圧7800N/mで接触させて吸水して、塗布体から水を除去して湿潤状態とした。次に、塗布体の上面全体に塩化ナトリウムを均一に散布し、高吸収性シートを塗布体の上面に重ねて発熱体を製造した。製造した発熱体における水分量は、被酸化性金属(鉄粉)100質量部に対して68質量部であった。製造した発熱体における発熱組成物の坪量は620g/mであった。
〔実施例4〕
前記<発熱組成物の調整>において、かさ密度0.4g/cm、平均粒子径98μm、BET比表面積26m/g、水銀圧入法による細孔容量が1μm以上の範囲で1.3cm/gである被酸化性金属を用い、被酸化性金属100質量部に対して水154質量部を添加した以外は、実施例1と同様にして、実施例4用の発熱組成物を調製した。そして、前記<発熱体の製造>において、実施例4用の発熱組成物を用い、且つ塗布体から水を除去して絶乾状態とした後、水110質量部を添加した以外は、実施例1と同様にして、発熱体を製造した。製造した発熱体における水分量は、被酸化性金属(鉄粉)100質量部に対して110質量部であった。製造した発熱体における発熱組成物の坪量は770g/mであった。
〔実施例5〕
前記<発熱組成物の調整>において、かさ密度1.5g/cm、平均粒子径15μm、BET比表面積48m/g、水銀圧入法による細孔容量が1μm以上の範囲で0.3cm/gである被酸化性金属を用い、被酸化性金属100質量部に対して水72質量部を添加した以外は、実施例1と同様にして、実施例5用の発熱組成物を調製した。そして、前記<発熱体の製造>において、実施例5用の発熱組成物を用い、且つ塗布体から水を除去して絶乾状態とした後、水110質量部を添加した以外は、実施例1と同様にして、発熱体を製造した。製造した発熱体における水分量は、被酸化性金属(鉄粉)100質量部に対して110質量部であった。製造した発熱体における発熱組成物の坪量は770g/mであった。
〔実施例6〕
前記<発熱体の製造>において、塗布体から水を除去するための積層体の加熱条件を窒素雰囲気下、200℃、1時間とした以外は、実施例1と同様にして、発熱体を製造した。製造した発熱体における水分量は、被酸化性金属(鉄粉)100質量部に対して62質量部であった。製造した発熱体における発熱組成物の坪量は600g/mであった。
〔実施例7〕
塗布体から水を除去するのに使用する吸水性材料としてパルプ紙(日本製紙クレシア(株)製、ケイドライ132−S)を用い、且つ該パルプ紙をプレス圧11800N/mで塗布体に接触させて吸水した以外は、実施例3と同様にして、発熱体を製造した。製造した発熱体における水分量は、被酸化性金属(鉄粉)100質量部に対して71質量部であった。製造した発熱体における発熱組成物の坪量は630g/mであった。
〔比較例1〕
発熱体の製造において、水の除去及び添加を行わなかったほかは実施例1と同様に発熱体を製造した。製造した発熱体における水分量は、被酸化性金属(鉄粉)100質量部に対して114質量部であった。製造した発熱体における発熱組成物の坪量は780g/mであった。
〔比較例2〕
発熱組成物の調製において、被酸化性金属(鉄粉)及び炭素材料(活性炭)の混合物に水62質量部を更に混合した発熱組成物は、流動性を有さない粒状のものであった。本比較例の発熱組成物は流動性を有さないので、該発熱組成物を基材シートに塗布できず、発熱体を製造することができなかった。
〔比較例3〕
発熱体の製造において、窒素雰囲気下で20℃、1時間乾燥して、塗布体から水を除去して湿潤状態とした後に、水を添加しなかった他は実施例1と同様に発熱体を製造した。製造した発熱体における水分量は、被酸化性金属(鉄粉)100質量部に対して20質量部であった。製造した発熱体における発熱組成物の坪量は452g/mであった。
〔塗布特性の評価〕
各実施例及び比較例で製造した発熱組成物3を基材シート2上に塗布した際の、塗布性の良否を以下の基準によって評価した。結果を以下の表1に示す。
A:発熱組成物を基材シート上に均一に塗布することができる。
B:発熱組成物を基材シート上に塗布できない。
〔発熱特性の評価〕
各実施例及び比較例で製造した発熱体は、一方の面が6.3cm×6.3cmの透気度3500秒/100mLの透気性シートと、他方の面が6.3cm×6.3cmの非透気性シートとからなる包材の内部に、透気性シートと発熱体1の高吸水性シートとが接するように封入し、各実施例及び比較例で製造した発熱体を内包した発熱具を作製した。包材は、透気性シート及び非透気性シートの周囲をシールすることで作製したものである。得られた各発熱具の発熱特性の評価を、JIS S 4100:2007の方法に準じて行った。詳細には、坪量100g/mのニードルパンチ不織布製の袋に挿入した各実施例及び比較例の発熱具を、40℃の恒温槽の上に置いて発熱特性を評価した。この袋は、ニードルパンチ不織布の三方をシールすることで袋状に形成したものである。温度計は、発熱具と恒温槽表面との間に配置し、且つ発熱具の非透気性シートが該温度計と対向するように配置した。発熱特性は、時間に対する温度の変化をプロットし、温度が45℃を上回る領域を時間で積分し、その面積(K・min)を算出した。各実施例及び比較例の発熱体を用いて作製した発熱具の発熱特性は、以下の基準によって評価した。結果を以下の表1に示す。
A:発熱特性が500K・min以上である。
B:発熱特性が500K・min未満である。
Figure 2019111313
表1に示すとおり各実施例は、かさ密度が0.3g/cm以上1.5g/cm以下の範囲にある被酸化性金属を用い、且つ発熱組成物の水分量(水の混合量)を被酸化性金属100質量部に対して70〜160質量部の範囲に調整したことに起因して、発熱組成物が流動性を有しており、塗料特性が良好であった。また各実施例は、かさ密度が0.3g/cm以上1.5g/cm以下の範囲にある被酸化性金属を用い、且つ水の除去によって塗布体の水分量を被酸化性金属100質量部に対して30〜110質量部の範囲に調整したことに起因して、得られた発熱体を内包した発熱具の発熱特性が良好であった。これに対して比較例1及び3は、発熱組成物の塗料特性は良好であったが、比較例1及び3で得られた発熱体を内包した発熱具の発熱特性は不良であった。また、上述のとおり、比較例2は、発熱組成物の流動性がなく、発熱体を製造することができなかった。
1 発熱体
2 基材シート
3 発熱組成物
3’ 発熱層
4 塗布体
5 第2基材シート
10 製造装置
20 塗布体形成部
21 原反ロール
24 貯蔵タンク
25 塗布ヘッド
27 塩散布装置
30 水分調整部
31 水除去部
32 水添加部
40 シート積層部
41 第2原反ロール

Claims (4)

  1. かさ密度が0.3g/cm以上1.5g/cm以下である被酸化性金属、炭素材料及び水を含有し、且つ流動性を有する発熱組成物を基材シート上に塗布して塗布体を形成し、
    前記塗布体から水を除去して、該塗布体の水分量を調整する、発熱体の製造方法。
  2. 水を除去した後の前記塗布体に含まれる水分量が、最終的に得られる前記発熱体に含まれる水分量以下となるように、該塗布体から水を除去し、次いで
    最終的に得られる前記発熱体に含まれる水分量となるように、前記塗布体に水を添加する、請求項1に記載の発熱体の製造方法。
  3. 不活性ガス雰囲気下で10℃以上300℃以下で乾燥して前記塗布体から水を除去する、請求項1又は2に記載の発熱体の製造方法。
  4. 前記塗布体と吸水性材料とを接触させて該塗布体から水を除去する、請求項1又は2に記載の発熱体の製造方法。
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