JP2019110793A - 水田用水位調節装置 - Google Patents
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Abstract
Description
即ち、本発明は、水田の水位を任意の高さ位置に調節する水田用水位調節装置であって、一端および他端が開放面を成し、内部を水田の用水が流出する円筒管状の可動管と、該可動管が中心軸方向に沿って摺動自在に挿通される開口を備えた支持体と、前記可動管および前記支持体に形成され、前記可動管を中心軸方向に沿って前記支持体に対して任意の位置に係止させる係止手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明の水田用水位調節装置10は、例えば、貯水池1の下流側に設けられている水田2の排水部3に設置される。そして、水田用水位調節装置10は、例えば地中の排水管4を介して水田2よりも下流側の排水路(用水路)5に接続され、所定の水位を超えた分の水が排水路(用水路)5に排水される。
図2は、本発明の第1実施形態の水田用水位調節装置を示す斜視図である。また、図3は、本発明の第1実施形態の水田用水位調節装置を示す断面図である。
水田用水位調節装置10は、一端11aおよび他端11bが開放面を成し、内部を水田の用水が流出する円筒管状の可動管11と、この可動管11と係合して支持する円板状の支持体12と、可動管11を支持体12に任意の位置で係止させる係止手段13とを備えている。本実施形態では、係止手段13は、後述する突起14と凹部23とから構成されている。
本発明の水田用水位調節装置10は、例えば、地中に排水管4が設置された水田2の排水部3(図1参照)に、可動管11の中心軸方向Cが鉛直方向(上下方向)に合致するように設置される。水田用水位調節装置10は、水田2に可動管11が突出するように水田2に埋設される。
水田用水位調節装置10は、特定の位置の突起14が支持体12に係合した状態、即ちこの突起14が凹部23以外の位置において、支持体12の開口22の縁部に引っ掛かった状態にすることで、可動管11の自重によって中心軸方向Cに沿った特定の位置で可動管11が支持体12に支持される。本実施形態では、可動管11を周回方向Rに沿って回転させて、突起14を支持体12の突起係止溝24に嵌め込んでおくことで、可動管11が振動や強風などによって不用意に回動することを防止している(図4(a)参照)。
第1実施形態における支持体12に形成された凹部23は、外周方向への凹み量が可動管11の突起14の突出量よりも大幅に大きなスリット状に形成されているが、凹部23の外周方向への凹み量は、少なくとも突起14が円板状の支持体12の一面12aと他面12bとの間を通過可能なサイズに形成されていればよい。例えば、凹部23の外周方向への凹み量を突起14の突出量よりも僅かに大きい程度にすれば、支持体12に占める凹部23の面積が減らせるので、円板状の支持体12の強度を増加させることができる。
また、第1実施形態における支持体12に形成された凹部23は、互いに対向する位置に2箇所形成さているが、凹部23の形成数はこれに限定されるものでは無く、任意の数の凹部23を形成することができる。凹部23の形成数を増加させれば、可動管11を上下動させる際に、可動管11を回動させる量を少なくすることができ、操作をより一層容易にすることができる。
また、第1実施形態における可動管11の外周面11fに配された突起14は、直方体状に形成しているが、突起14の形状はこれに限定されるものでは無く、任意の形状の突起14を形成することができる。例えば、突起14として、1つの角が下向きになった三角柱状に形成することで、可動管11を上下動させる際に、突起14と凹部23との位置合わせが容易になる。突起14と凹部23とが完全に重なっていなくても、突起14を成す三角柱の下向きの角が凹部23の範囲内に重なれば、三角柱状の突起14が容易に凹部23を通過することができ、可動管11の上下動操作をより一層容易にすることができる。
また、第1実施形態における支持体12に形成された開口22を楕円形状にすることもできる。これと共に、例えば、半球状の突起14を可動管11の周回方向Rに沿って互いに45°ずつ空けて4つ形成し、これと同様の配列で可動管11の中心軸方向Cに沿って所定の間隔で半球状の突起14を形成する。
図5は、本発明の第2実施形態の水田用水位調節装置を示す斜視図である。なお、この第2実施形態において、前述した第1実施形態と同様の構成部材には同一の番号を付し、重複する説明を省略する。
第2実施形態の水田用水位調節装置30は、一端11aおよび他端11bが開放面を成し、内部を水田の用水が流出する円筒管状の可動管11と、この可動管11と係合して支持する円板状の支持体12と、可動管11を支持体12に任意の位置で係止させる係止手段33とを備えている。本実施形態では、係止手段33は、後述する突条34と溝部43とから構成されている。
なお、本実施形態では、この溝部43と突条34の間には図示しない止水材を設けている。
また、溝部43を突条34が摺動可能な程度の大きさに形成して止水材を省略しても良い。
図6は、本発明の第3実施形態の水田用水位調節装置を示す斜視図である。図6の左側は支持体に可動管を支持させる前の状態を示し、図6の右側は、支持体に可動管を支持させた状態における係止手段を拡大した図である。また、この第3実施形態においても、前述した第1実施形態と同様の構成部材には同一の番号を付し、重複する説明を省略する。
第3実施形態の水田用水位調節装置50は、一端11aおよび他端11bが開放面を成し、内部を水田の用水が流出する円筒管状の可動管11と、この可動管11と係合して支持する筒状の支持体52と、可動管11を支持体52に任意の位置で係止させる係止手段53とを備えている。本実施形態では、係止手段53は、後述する可動突起54と係合穴63とから構成されている。
11…可動管
12…支持体
13…係止手段
14…突起
23…凹部
Claims (7)
- 水田の水位を任意の高さ位置に調節する水田用水位調節装置であって、
一端および他端が開放面を成し、内部を水田の用水が流出する円筒管状の可動管と、該可動管が中心軸方向に沿って摺動自在に挿通される開口を備えた支持体と、前記可動管および前記支持体に形成され、前記可動管を中心軸方向に沿って前記支持体に対して任意の位置に係止させる係止手段と、を備えたことを特徴とする水田用水位調節装置。 - 前記係止手段は、前記可動管の外周面に互いに離間して形成された複数個の突起と、前記支持体の前記開口の内周面に形成され、前記可動管の中心軸方向に沿って前記突起の通過を許容する凹部と、を有することを特徴とする請求項1記載の水田用水位調節装置。
- 複数個の前記突起は、前記可動管の中心軸方向に互いに異なる位置で、かつ、前記可動管の周回方向に互いに異なる位置に形成されていることを特徴とする請求項2記載の水田用水位調節装置。
- 複数個の前記突起は、前記可動管の一端と他端との間で前記可動管の外周面を周回する仮想螺旋線に沿って配列されていることを特徴とする請求項3記載の水田用水位調節装置。
- 前記支持体には、前記突起と係合して、前記可動管の中心軸方向に沿って前記突起を通過させず、かつ前記可動管の周回方向への移動を抑制する突起係止溝が更に形成されていることを特徴とする請求項2ないし4いずれか一項記載の水田用水位調節装置。
- 前記係止手段は、前記可動管の一端と他端との間で前記可動管の外周面を周回する仮想螺旋線に沿って延びる突条と、前記支持体の前記開口の内周面に形成され、前記仮想螺旋線に沿って前記突条の通過を許容する溝部と、を有することを特徴とする請求項1記載の水田用水位調節装置。
- 前記係止手段は、前記可動管に形成され、先端部が前記支持体の前記開口の内周面よりも内側と内周面よりも外側との間で変位可能な可動突起と、前記支持体に形成され、前記可動突起の前記先端部が係合する係合穴と、を有することを特徴とする請求項1記載の水田用水位調節装置。
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