JP2019109968A - 放熱構造体およびそれを備えるバッテリー - Google Patents
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Abstract
【課題】バッテリーセルと着脱自在で変形して密着可能であって、バッテリーセル内の液漏れのリスクの少ないように、バッテリーセルと冷却部材との間に配置される放熱性に優れた放熱構造体、および該放熱構造体を備えるバッテリーを提供する。【解決手段】本発明は、バッテリーセル20と冷却部材15との間にあってバッテリーセル20から冷却部材15に熱を伝導させ、バッテリーセル20からの放熱を促進するための放熱構造体30であって、バッテリーセル20の端部25を着脱自在に挟持可能な挟持部材31,32を有する放熱構造体30、および当該放熱構造体30を備えたバッテリー1に関する。【選択図】図3
Description
本発明は、放熱構造体およびそれを備えるバッテリーに関する。
現在、世界中で、地球環境への負荷軽減を目的として、従来からのガソリン車あるいはディーゼル車を徐々に電気自動車に転換しょうとする動きが活発化している。特に、フランス、オランダ、ドイツをはじめとする欧州諸国の他、中国でも、2040年までにガソリン車とディーゼル車から完全に電気自動車に切り替えることを宣言している。電気自動車の普及には、高性能バッテリーの開発の他、多数の充電スタンドの設置などの課題がある。特に、リチウム系の自動車用バッテリーの充放電機能を高めるための技術開発が大きな課題となっている。上記自動車バッテリーは、摂氏60度以上の高温下では充放電の機能を十分に発揮できないことが良く知られている。このため、先に説明した回路基板と同様、バッテリーにおいても、放熱性(=除熱特性)を高めることが重要視されている。
バッテリーの速やかな放熱を実現するには、アルミニウム等の熱伝導性に優れた金属製の筐体に水冷パイプを配置し、当該筐体にバッテリーセルを多数配置し、バッテリーセルと筐体の底面との間に密着性のゴムシートを挟んだ構造が採用されている。
また、最近では、樹脂層と金属層とのラミネート構造を有するバッテリーセルも開発されてきている。かかるバッテリーセルは、袋形状を有してその外周囲(特に、上端部と下端部)を密封した構造を有している。このため、バッテリーセルを搭載した筐体の例えば底部に冷却水を流す構造を有している場合、バッテリーセルの下端部と冷却水を流している部位との密着性が悪くなるという問題がある。このような問題を解決するために、バッテリーセルの下端部に熱伝導性部材を接続する方法が考えられている(特許文献1を参照)。
しかし、特許文献1に開示される放熱構造には、解決すべき問題がある。第一の問題は、熱伝導性部材をバッテリーセルの密封部分に接着すると、バッテリーセルの交換時に一緒に廃棄せざるを得ないことである。また、第二の問題は、熱伝導性部材を密封部分の上下両シート間に挿入固定すると、上記第一の問題に加え、バッテリーセル内の液漏れを招くリスクが高まることである。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、バッテリーセルと着脱自在で変形して密着可能であって、バッテリーセル内の液漏れのリスクの少ないように、バッテリーセルと冷却部材との間に配置される放熱性に優れた放熱構造体、および該放熱構造体を備えるバッテリーを提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するための一実施形態に係る放熱構造体は、バッテリーセルと冷却部材との間にあってバッテリーセルから冷却部材に熱を伝導させ、バッテリーセルからの放熱を促進するための放熱構造体であって、バッテリーセルの端部を着脱自在に挟持可能な挟持部材を有する。本願では、「放熱構造体」は、熱源の一例であるバッテリーセルから速やかに放熱させるための部材を意味する。放熱構造体は、バッテリーセルから冷却部材へと熱を伝える伝熱構造体若しくは伝熱部材と言い換えても良い。
(2)別の実施形態に係る放熱構造体では、好ましくは、前述の挟持部材は、袋状のバッテリーセルの外周囲の突出片の両側から弾性的な変形により挟持する。
(3)別の実施形態に係る放熱構造体では、好ましくは、前述のいずれかの挟持部材は、主としてゴム状弾性体から成る。
(4)別の実施形態に係る放熱構造体は、好ましくは、前述のいずれかの挟持部材を複数備えるシートであって冷却部材側に接するシートを、さらに備える。
(5)別の実施形態に係る放熱構造体は、好ましくは、前述のいずれかのバッテリーセル同士の隙間に配置される放熱板をさらに備える。
(6)別の実施形態に係る放熱構造体では、好ましくは、前述の放熱板は、バッテリーセルの発熱前よりも発熱時により密着可能な厚さを有する。
(7)また、一実施形態に係るバッテリーは、冷却部材を接触させる筐体内にバッテリーセルを備え、バッテリーセルの冷却部材に近い側の端部と冷却部材に近い側の筐体の一部との間に、バッテリーセルから冷却部材に熱を伝導させ、バッテリーセルからの放熱を促進するための放熱構造体を備え、放熱構造体は、バッテリーセルの端部を着脱自在に挟持可能な挟持部材を有する。
(8)別の実施形態に係るバッテリーでは、好ましくは、前述の挟持部材は、袋状のバッテリーセルの外周囲の突出片の両側から弾性的な変形により挟持する。
(9)別の実施形態に係るバッテリーでは、好ましくは、前述のいずれかの挟持部材は、主としてゴム状弾性体から成る。
(10)別の実施形態に係るバッテリーは、好ましくは、前述のいずれかの挟持部材を複数備えるシートであって冷却部材側に接するシートを、さらに備える。
(11)別の実施形態に係るバッテリーは、好ましくは、前述のいずれかのバッテリーセル同士の隙間に配置される放熱板をさらに備える。
(12)別の実施形態に係るバッテリーでは、好ましくは、前述の放熱板は、バッテリーセルの発熱前よりも発熱時により密着可能な厚さを有する。
本発明によれば、バッテリーセルと着脱自在で変形して密着可能であって、バッテリーセル内の液漏れのリスクの少ないように、バッテリーセルと冷却部材との間に配置される放熱性に優れた放熱構造体、および該放熱構造体を備えるバッテリーを提供できる。
次に、本発明の各実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する各実施形態は、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また、各実施形態の中で説明されている諸要素及びその組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須であるとは限らない。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る放熱構造体にバッテリーセルを取り付ける状況の斜視図を示す。図2は、図1の状況を経てバッテリーセルを放熱構造体に取り付けた状態の斜視図を示す。図3は、図1の放熱構造体を備えるバッテリーの縦断面図を示す。
図1は、第1実施形態に係る放熱構造体にバッテリーセルを取り付ける状況の斜視図を示す。図2は、図1の状況を経てバッテリーセルを放熱構造体に取り付けた状態の斜視図を示す。図3は、図1の放熱構造体を備えるバッテリーの縦断面図を示す。
第1実施形態に係る放熱構造体30は、バッテリーセル20と冷却部材15との間にあってバッテリーセル20から冷却部材15に熱を伝導させ、バッテリーセル20からの放熱を促進するための構造体である。放熱構造体30は、バッテリーセル20の端部を着脱自在に挟持可能な挟持部材31,32を有する。挟持部材31,32は、好ましくは、袋状のバッテリーセル20の外周囲の突出片25(バッテリーセル20の端部の一例)の両側から弾性的な変形により挟持する。以下、バッテリーセル20、放熱構造体30およびバッテリー1について説明する。
(1)バッテリーセル
バッテリーセル20は、バッテリー1の構成要素であるが、放熱構造体30の構成要素ではない。この実施形態において、バッテリーセル20は、好ましくは樹脂層と金属層とのラミネート構造を有する袋状のセルである。バッテリーセル20は、その外周囲に、袋を閉じるための密封縁を備える。密封縁は、バッテリーセル20の全周にわたって設けられていても良いが、この実施形態では、図1の縦方向の上端部と下端部に形成されている。バッテリーセル20は、上端部に、密封縁としての突出片21を備える。バッテリーセル20は、突出片21近傍に、セル内から外に露出する2つの電極22,23を備える。バッテリーセル20は、下端部にも、密封縁としての突出片25を備える。放熱構造体30は、バッテリーセル20の下端部に存在する突出片25をその両面から挟持可能な構造を有する。
バッテリーセル20は、バッテリー1の構成要素であるが、放熱構造体30の構成要素ではない。この実施形態において、バッテリーセル20は、好ましくは樹脂層と金属層とのラミネート構造を有する袋状のセルである。バッテリーセル20は、その外周囲に、袋を閉じるための密封縁を備える。密封縁は、バッテリーセル20の全周にわたって設けられていても良いが、この実施形態では、図1の縦方向の上端部と下端部に形成されている。バッテリーセル20は、上端部に、密封縁としての突出片21を備える。バッテリーセル20は、突出片21近傍に、セル内から外に露出する2つの電極22,23を備える。バッテリーセル20は、下端部にも、密封縁としての突出片25を備える。放熱構造体30は、バッテリーセル20の下端部に存在する突出片25をその両面から挟持可能な構造を有する。
(2)放熱構造体
放熱構造体30は、挟持部材31,32と、それら挟持部材31,32を複数備えるシート33とを含む。この実施形態では、挟持部材31,32およびシート33は、ともに、主としてゴム状弾性体から成る。「主として」とは、体積比率にて50%を超える領域(100%も含まれる)をゴム状弾性体で占め、残り(0%も含まれる)をゴム状弾性体以外の材料で占めることを意味する。この実施形態では、挟持部材31,32は、好ましくは、円筒形状のパイプである。各パイプは、その中心軸の位置に、各パイプの両端を貫通する貫通孔34を有する。挟持部材31,32は、1組にて、1つのバッテリーセル20の突出片25を挟持する。この実施形態では、図2および図3に示すように、バッテリー1は、8個のバッテリーセル20を備える。このため、放熱構造体30は、8組の挟持部材31,32(合計16本の挟持部材)をシート33上に備える。なお、図1は、3個のバッテリーセル20のみを示し、残り5個のバッテリーセル20を省略している。
放熱構造体30は、挟持部材31,32と、それら挟持部材31,32を複数備えるシート33とを含む。この実施形態では、挟持部材31,32およびシート33は、ともに、主としてゴム状弾性体から成る。「主として」とは、体積比率にて50%を超える領域(100%も含まれる)をゴム状弾性体で占め、残り(0%も含まれる)をゴム状弾性体以外の材料で占めることを意味する。この実施形態では、挟持部材31,32は、好ましくは、円筒形状のパイプである。各パイプは、その中心軸の位置に、各パイプの両端を貫通する貫通孔34を有する。挟持部材31,32は、1組にて、1つのバッテリーセル20の突出片25を挟持する。この実施形態では、図2および図3に示すように、バッテリー1は、8個のバッテリーセル20を備える。このため、放熱構造体30は、8組の挟持部材31,32(合計16本の挟持部材)をシート33上に備える。なお、図1は、3個のバッテリーセル20のみを示し、残り5個のバッテリーセル20を省略している。
挟持部材31,32は、好ましくは、突出片25の長さと同一若しくは当該長さを超える長さを有する。バッテリーセル20から突出片25に伝わる熱を挟持部材31,32に効率よく伝えるためである。ただし、挟持部材31,32の長さは、突出片25の長さに比べて短くすることもできる。挟持部材31,32のセット同士の隙間は、一般的には、挟持部材31と挟持部材32との隙間よりも広い。突出片25の厚さとバッテリーセル20の厚さとを比較すると、一般的には、バッテリーセル20の厚さが格段に大きいからである。挟持部材31,32は、主としてゴム状弾性体から構成されていることに加えて貫通孔34を有しているので、突出片25の挿脱時に、挟持部材31と挟持部材32との隙間を容易に変えることができる。このため、突出片25の厚さより若干小さい隙間にて挟持部材31,32を備えることにより、突出片25を挿入したときに挟持部材31,32を突出片25の両面に密着させることができる。この結果、バッテリーセル20からの熱を挟持部材31,32に効果的に伝えることができる。
シート33は、8組の挟持部材31,32を備え、バッテリー1の筐体11において冷却部材15側(図3に示す筐体11の底部12の内面)に接する部分である。シート33の面積は、特に制約はなく、好ましくは、全ての挟持部材31,32を固定可能な大きさである。シート33の厚さも、特に制約はないが、可能な限り薄い方が好ましい。挟持部材31,32に伝わった熱をすみやかに底部12、冷却部材15へと伝えるためである。
挟持部材31,32および/またはシート33を主として構成するゴム状弾性体は、好ましくは、シリコーンゴム、ウレタンゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ニトリルゴム(NBR)あるいはスチレンブタジエンゴム(SBR)等の熱硬化性エラストマー; ウレタン系、エステル系、スチレン系、オレフィン系、ブタジエン系、フッ素系等の熱可塑性エラストマー、あるいはそれらの複合物等を含むように構成される。ゴム状弾性体は、挟持部材31,32およびシート33を伝わる熱によって溶融あるいは分解等せずにその形態を維持できる程度の耐熱性の高い材料から構成されるのが好ましい。この実施形態では、ゴム状弾性体は、より好ましくは、ウレタン系エラストマー中にシリコーンを含浸したもの、あるいはシリコーンゴムにより構成される。ゴム状弾性体は、その熱伝導性を少しでも高めるために、好ましくは、ゴム中にAlN、アルミナ、水酸化アルミニウム、アルミニウム、cBN、hBN、グラファイト、カーボン、ダイヤモンド、窒化ケイ素、銅、銀の各種粒子、繊維、ウィスカー、板状体等に代表されるフィラーを分散して成る。
挟持部材31,32およびシート33の少なくともいずれか1つは、上記ゴム状弾性体以外の材料、例えば、金属、セラミックス、炭素材料あるいは硬質の樹脂にて構成されていても良い。挟持部材31,32あるいはシート33を金属で構成する場合、金属としては、比較的熱伝導性の高いアルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金などを用いることができる。また、挟持部材31,32あるいはシート33をセラミックスで構成する場合、弾性変形を利用することは難しいが、高い熱伝導性を利用するために、窒化アルミニウム、cBN、アルミナなどから挟持部材31,32あるいはシート33を構成することができる。また、挟持部材31,32あるいはシート33を炭素材料で構成する場合、ダイヤモンドライクカーボン、ダイヤモンド、グラファイトなどの成形体の他、シート積層体、繊維を分散した若しくは繊維を編んだ構成体にて挟持部材31,32あるいはシート33を形成可能である。挟持部材31,32あるいはシート33を硬質の樹脂で構成する場合には、耐熱性の高い樹脂を母材として、当該樹脂より熱伝導性の高いセラミックス、金属あるいは炭素材料を分散させるのが好ましい。
(3)バッテリー
この実施形態におけるバッテリー1は、冷却部材15を接触させる筐体11内にバッテリーセル20を備え、バッテリーセル20の冷却部材15に近い側の端部と冷却部材15に近い側の筐体11の一部(底部12)との間に、バッテリーセル20から冷却部材15に熱を伝導させ、バッテリーセル20からの放熱を促進するための放熱構造体30を備える。放熱構造体30は、バッテリーセル20の端部を着脱自在に挟持可能な挟持部材31,32を有する。以下、バッテリー1の構成について詳述する。
この実施形態におけるバッテリー1は、冷却部材15を接触させる筐体11内にバッテリーセル20を備え、バッテリーセル20の冷却部材15に近い側の端部と冷却部材15に近い側の筐体11の一部(底部12)との間に、バッテリーセル20から冷却部材15に熱を伝導させ、バッテリーセル20からの放熱を促進するための放熱構造体30を備える。放熱構造体30は、バッテリーセル20の端部を着脱自在に挟持可能な挟持部材31,32を有する。以下、バッテリー1の構成について詳述する。
この実施形態において、バッテリー1は、例えば、電気自動車用のバッテリーであって、8個のバッテリーセル20を備える。ただし、バッテリーセル20の数は1若しくは2〜7個、あるいは9個以上(例えば、100個)でも良い。バッテリー1は、一方に開口する有底型の筐体11を備える。筐体111は、好ましくは、アルミニウム若しくはアルミニウム基合金から成る。バッテリーセル20は、筐体11の内部14に隣り合わせにて配置される。各バッテリーセル20の上方には、前述のように、電極22,23が突出して設けられている。筐体11の底部12には、冷却部材15の一例である冷却水を流すために、1または複数の水冷パイプ13が備えられている。バッテリーセル20は、底部12との間に、放熱構造体30を挟むようにして筐体11内に配置されている。各バッテリーセル20は、下端部に位置する突出片25を挟持部材31,32で挟持された状態に保持されて、図3において図示されていない上方固定部材によって上端部近傍を保持される。このため、各バッテリーセル20は、互いに一定間隔で立設した状態にて筐体11の内部14に固定される。このような構造のバッテリー1では、バッテリーセル20は、放熱構造体30を通じて筐体11に伝熱して、水冷によって効果的に除熱される。なお、冷却部材15は、冷却水に限定されず、液体窒素、エタノール等の有機溶剤も含むように解釈される。冷却部材15は、冷却に用いられる状況下にて、液体であるとは限らず、気体あるいは固体でも良い。また、本願の「冷却部材」は、水冷パイプ13を流れる水等ではなく、水冷パイプ13を備える底部12を意味するように解釈することも可能である。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図4は、第2実施形態に係る放熱構造体の組み立て状況およびバッテリーセルを放熱構造体に取り付ける状況の斜視図を示す。図5は、図4の放熱構造体を備えるバッテリーの縦断面図を示す。
第2実施形態は、第1実施形態に、バッテリーセル20同士の間に放熱板をさらに備える点で、第1実施形態と異なる。それ以外の構成については、概略、共通する。したがって、以下、主に、放熱板に関する事項について説明し、それ以外の構成については、第1実施形態における前述の説明に代えて、重複した説明を省略する。
第2実施形態に係るバッテリー1aは、バッテリーセル20同士の隙間18に配置される放熱板35をさらに備える放熱構造体30を有する。放熱板35は、シート33上に立設されている。放熱板35とシート33との接合は、特に制約はなく、接着、嵌め込み、あるいは何らの接着剤をも介在させずに一体成形にて実現できる。放熱板35は、挟持部材31,32の1セット同士の間に備えられている。放熱板35は、バッテリー1aにおいて、バッテリーセル20同士の隙間18にのみ配置されているが、筐体11の内側面とバッテリーセル20との間にも配置可能である。
放熱板35は、好ましくは、バッテリーセル20の側面の幅(突出片25の長さ方向の長さを意味する)と同一若しくは当該幅を超える幅を有する。また、放熱板35は、好ましくは、バッテリーセル20の側面の高さと同一若しくは当該高さを超える高さを有する。バッテリーセル20の側面から放熱板35に伝わる熱をシート33に効率よく伝えるためである。ただし、放熱板35の幅または高さは、それぞれ、バッテリーセル20の幅または高さに比べて短くすることもできる。
放熱板35は、熱伝導性の高いゴム状弾性体、金属、セラミックスあるいは炭素材料により構成可能である。放熱板35をゴム状弾性体にて構成する場合には、第1実施形態において説明したシート33と同様の材料を用いることができる。したがって、ゴム状弾性体には、熱伝導性を少しでも高めるために、好ましくは、ゴム中にAlN、アルミナ、水酸化アルミニウム、アルミニウム、cBN、hBN、グラファイト、カーボン、ダイヤモンド、窒化ケイ素、銅、銀の各種粒子、繊維、ウィスカー、板状体等に代表されるフィラーを分散できる。
放熱板は、ゴム状弾性体以外の材料、例えば、金属、セラミックス、炭素材料あるいは硬質の樹脂にて構成されていても良い。放熱板35を金属で構成する場合、金属としては、比較的熱伝導性の高いアルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金などを用いることができる。また、放熱板35をセラミックスで構成する場合、窒化アルミニウム、cBN、アルミナなどを用いることができる。また、放熱板35を炭素材料で構成する場合、ダイヤモンドライクカーボン、ダイヤモンド、グラファイトなどの成形体の他、シート積層体、繊維を分散した若しくは繊維を編んだ構成体にて放熱板35を形成可能である。放熱板35を硬質の樹脂で構成する場合には、耐熱性の高い樹脂を母材として用い、母材中に当該樹脂より熱伝導性の高いセラミックス、金属あるいは炭素材料を分散させるのが好ましい。例えば、分散物には、上記放熱板35に分散可能なAlN等の各種フィラーを用いることができる。
図6は、図5の放熱板がバッテリーセル同士の隙間に配置されている状態の変化を示す。
放熱板35の厚さは、バッテリーセル20同士の隙間18の幅に比べて小さい。バッテリーセル20の充放電以外(発熱以外)のときには、放熱板35は、図6の左側に図示するように、バッテリーセル20の側面に接触していない。一方、バッテリーセル20の充放電時(発熱時)には、バッテリーセル20が膨張して隙間18の幅が狭くなる。放熱板35は、図6の右側に図示するように、充放電時に膨張したバッテリーセル20の側面に接触している。放熱板35は、バッテリーセル20の発熱前よりも発熱時により密着可能な厚さを有している。放熱板35は、バッテリーセル20の発熱前および発熱時に、バッテリーセル20の側面に接触しないほどに薄く形成されていない。
この実施形態では、隙間18と放熱板35の厚さとの差は、2つのバッテリーセル20の膨張前後の厚さの差以下となっている。このように、バッテリーセル20の発熱していないときに、放熱板35がバッテリーセル20と非接触状態にあり、バッテリーセル20が発熱しているときに、放熱板35がバッテリーセル20と接触状態にある。これによって、放熱板35は、バッテリーセル20の充放電時には放熱部材として機能し、それ以外のときには空気を介在させる保温部材として機能する。ただし、隙間18と同一若しくはそれ以上の厚さを有する放熱板35を放熱構造体30に備えるようにしても良い。その場合、発熱前後において、常に放熱板35はバッテリーセル20の側面に接触しているが、バッテリーセル20の発熱時に、バッテリーセル20は、膨張して放熱板35により密着する。また、放熱板35は、その厚さが変化自在な板であるのも好ましい。放熱板35として、例えば、スポンジが貼ってあるアルミ板、あるいはバネ状に変形・回復可能な断面波板形状のシート、部分的にゴムやゲルが島状に形成してあるアルミ板を例示できる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図7は、第3実施形態に係る放熱構造体を備えるバッテリーの縦断面図を示す。
第3実施形態は、第1実施形態からシートを除外した放熱構造体を備える点で、第1実施形態と異なる。それ以外の構成については、概略、共通する。したがって、以下、主に、第1実施形態と異なる事項について説明し、それ以外の共通する構成については、第1実施形態における前述の説明に代えて、重複した説明を省略する。
第3実施形態に係るバッテリー1bは、シート33を備えていない放熱構造体30を含む。このため、第3実施形態に係る放熱構造体30は、挟持部材31,32のみからなる。挟持部材31,32は、互いに分離して、あるいは互いに接合して、筐体11の底部12の内面に固定されている。各バッテリーセル20は、各突出片25を、挟持部材31と挟持部材32との間に挟持した状態で、筐体11の内部14に保持されている。各バッテリーセル20の充放電時に発せられた熱は、各突出片25から挟持部材31,32を経て底部12、冷却部材15へと伝わる。この結果、各バッテリーセル20の除熱が効率良く行われる。
なお、第2実施形態に係る放熱板35を、第3実施形態に係るバッテリー1bに備えても良い。その場合、放熱板35は、好ましくは、底部12の内面に接着若しくは接合等により固定される。変形例として、放熱板35は、1つのバッテリーセル20を固定する挟持部材32と、当該1つのバッテリーセル20の隣のバッテリーセル20を固定する挟持部材31と接合され、底部12から浮いた形態で隙間18に挿入されるようにしても良い。このような形態の放熱構造体30は、シート33を備えていないが、8組の挟持部材31,32と、7枚の放熱板35とを備える。放熱板35の厚さとバッテリーセル20同士の隙間18の幅との関係は、第2実施形態で説明した内容と共通する。
(変形例)
図8は、放熱構造体の各種変形例を示す。
図8は、放熱構造体の各種変形例を示す。
(a)に示す放熱構造体30aは、挟持部材31aと挟持部材32aとを隙間38を隔てて連接部37に配置した構造を有する。連接部37は、第1実施形態に係る放熱構造体30のシート33を幅狭く構成した部材である。挟持部材31a,32aには、それぞれ貫通孔34が形成されている。放熱構造体30aは、第3実施形態に係る放熱構造体30と酷似した形態を有する。バッテリーセル20の突出片25は、隙間38に挿入されて、挟持部材31aおよび挟持部材32aにより挟持される。
(b)に示す放熱構造体30bは、挟持部材31b,32bが共に貫通孔34を持たない円柱形状を有する構造体である。それ以外の構成は、(a)の放熱構造体30aと同様である。挟持部材31b,32bは、好ましくはゴム状弾性体にて形成されており、貫通孔34を有していなくとも、挟持部材31b,32b自身の弾性変形によって、突出片25を挟持可能に、隙間38を変化できる。
(c)に示す放熱構造体30cは、金属シート若しくは金属線をコイル状に巻回した断面を有する挟持部材31c,32cを備える構造体である。挟持部材31cと挟持部材32cの隙間38に突出片25を挿入すると、隙間38は、挟持部材31c,32cを各内方に巻くように変形して広がる。挟持部材31c,32cは、元の形状に戻り隙間38を初期の状態にする方向に付勢される。突出片25は、挟持部材31c,32cの復元力を利用して、挟持部材31c,32cに挟持される。すなわち、挟持部材31c,32cは、バネ状変形による突出片25の挟持を可能とする。挟持部材31c,32cのような断面が渦巻き状になっているパイプ状のバネ状部材の他、らせん状に巻いてあるバネ状部材なども用いることができる。このようなバネ状部材の材質としては、例えば、ばね鋼を例示できる。連接部37を放熱構造体30cに備える点は、(a)の放熱構造体30aと同様である。
(d)に示す放熱構造体30dは、紙面奥行き方向に延出する直方体形状の挟持部材31d,32dを備える構造体である。それ以外の構成は、(b)の放熱構造体30bと同様である。挟持部材31d,32dは、好ましくはゴム状弾性体にて形成されており、貫通孔を有していなくとも、挟持部材31d,32d自身の弾性変形によって、突出片25を挟持可能に、隙間38を変化できる。
(e)に示す放熱構造体30eは、紙面奥行き方向に延出する1本の直方体を備える。当該直方体は、断面V字形状の隙間38(溝39ともいう)を有する。隙間38の図中左右領域は、それぞれ、挟持部材31eおよび挟持部材32eを構成する。それ以外の構成は、(d)の放熱構造体30dと同様である。挟持部材31e,32eは、好ましくはゴム状弾性体にて形成されており、挟持部材31e,32e自身の弾性変形によって、突出片25を隙間38にて挟持可能である。
(各実施形態の作用・効果)
各実施形態に係る放熱構造体30,30a,30b,30c,30d,30e(「放熱構造体30等」という。)は、バッテリーセル20と冷却部材15との間にあってバッテリーセル20から冷却部材15に熱を伝導させ、バッテリーセル20からの放熱を促進するための放熱構造体であって、バッテリーセル20の端部(例えば、突出片25)を着脱自在に挟持可能な挟持部材31,32、挟持部材31a,32a、挟持部材31b,32b、挟持部材31c,32c、挟持部材31d,32d、挟持部材31e,32e(「挟持部材31,32等」という。)を有する。
各実施形態に係る放熱構造体30,30a,30b,30c,30d,30e(「放熱構造体30等」という。)は、バッテリーセル20と冷却部材15との間にあってバッテリーセル20から冷却部材15に熱を伝導させ、バッテリーセル20からの放熱を促進するための放熱構造体であって、バッテリーセル20の端部(例えば、突出片25)を着脱自在に挟持可能な挟持部材31,32、挟持部材31a,32a、挟持部材31b,32b、挟持部材31c,32c、挟持部材31d,32d、挟持部材31e,32e(「挟持部材31,32等」という。)を有する。
また、各実施形態に係るバッテリー1,1a,1b(「バッテリー1等」という。)は、冷却部材15を接触させる筐体11内にバッテリーセル20を備え、バッテリーセル20の冷却部材15に近い側の端部(例えば、突出片25)と冷却部材15に近い側の筐体11の一部(例えば、底部12)との間に、バッテリーセル20から冷却部材15に熱を伝導させ、バッテリーセル20からの放熱を促進するための放熱構造体30等を備える。放熱構造体30等は、バッテリーセル20の端部(例えば、突出片25)を着脱自在でかつ変形して密着状態で挟持可能な挟持部材31,32等を有する。
上記の放熱構造体30等およびバッテリー1等の構成によれば、バッテリー20から冷却部材15への放熱性を高めることができることに加えて、バッテリーセル20と放熱構造体30等とが着脱自在となる。また、挟持部材31,32等はバッテリーセル20に対して変形して密着可能であるため、バッテリーセル20との伝熱性も高い。また、放熱構造体30等がバッテリーセル20の外部に取り付けられており内部に侵入していないので、バッテリーセル20内の液漏れのリスクも少なくなる。
また、放熱構造体30等において、好ましくは、挟持部材31,32等は、袋状のバッテリーセル20の外周囲の突出片25の両側から弾性的な変形により挟持する。このため、バッテリーセル20が変形自在な袋状であっても、バッテリーセル20の外周に形成されている密封縁としての突出片25を挟持部材31,32等の隙間18にて挟持して、放熱構造体30等の一部(シート33、連結部37あるいは挟持部材31,32等)を底部12に接続することで、バッテリーセル20からの除熱を効率よく行うことができる。挟持部材31,32等は、シート33に対してあるいはそれ自体にて弾性変形により隙間18(図8を参照)の幅を変化できるので、挟持部材31,32等を移動自在に構成することなく、容易に、バッテリーセル20の端部を挟持可能である。
また、挟持部材31,32等は、主としてゴム状弾性体から成る。このため、バッテリーセル20の端部に密着して、熱伝導性を高めることができる。加えて、挟持部材31,32等の弾性変形をより容易に実現できる。さらには、ゴム状弾性体から主として成る挟持部材31,32等は、バッテリー1等の軽量化にも寄与する。
放熱構造体30等は、好ましくは、挟持部材31,32等を複数備えるシートであって冷却部材15側に接するシート33を、さらに備える。このため、放熱構造体30等をバッテリー1等の筐体11内に容易にセットできる。また、挟持部材31,32等以外の構成部品(例えば、放熱板35)を、放熱構造体30等に固定しやすくなる。
放熱構造体30等は、好ましくは、バッテリーセル20同士の隙間18に配置される放熱板35をさらに備える。これにより、バッテリーセル20の側面からの除熱を実現でき、バッテリーセル20全体の放熱性を高めることができる。
特に、放熱板35は、バッテリーセル20の発熱前よりも発熱時に、より密着可能となるような厚さを有するものにすると、バッテリーセル20の充放電時に放熱性を高めるようにできる。また、放熱板35の厚さを、バッテリーセル20の充放電時以外のときに放熱板35がバッテリーセル20の側面に接触しないようにすることで、充放電時以外の時に、バッテリーセル20同士の隙間18に空気を保持できる。これによって、充放電時以外の時の保温性を発揮できる。これは、寒冷地でのバッテリー1等の使用に有益である。バッテリー1は、低温でも性能低下する。このため、寒冷地では、バッテリーセル20からの除熱のみならず、バッテリーセル20を加熱する必要も生じる。放熱板35は、バッテリーセル20を一定温度範囲に温調する機能も発揮可能である。
(その他の実施形態)
上述のように、本発明の好適な各実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されることなく、種々変形して実施可能である。
上述のように、本発明の好適な各実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されることなく、種々変形して実施可能である。
例えば、挟持部材31,32等は、バッテリーセル20の下端に位置する突出片25のみならず、突出片25を含めたバッテリーセル20本体の下部を挟持するもの、あるいは突出片25が下端に存在しない場合には突出片25の無い下部を挟持するものでも良い。また、挟持部材31,32等は、バッテリーセル20の側部あるいは上部、さらにはバッテリーセル20の外周を挟持するものでも良い。
バッテリーセル20は、袋状の(いわゆるバッテリーパックの)形態ではなく、硬質容器の形態を持つセルでも良い。そのような場合、挟持部材31,32等は、バッテリーセル20の下端部、側端部、上端部といった外周部の一部若しくは全部を挟持できるようにするのが好ましい。また、挟持部材31,32等は、複数個のバッテリーセル20を挟持できるものでも良い。
また、挟持部材31,32は、放熱構造体30等において移動自在に設けられていても良い。その場合には、バッテリーセル20の端部(突出片25がある場合には突出片25を含む場合もある)の両側から挟持部材31,32を近づけて挟持させることができる。
また、上述の各実施形態の複数の構成要素は、互いに組み合わせ不可能な場合を除いて、自由に組み合わせ可能である。例えば、変形例に係る放熱構造体30a〜30eのいずれかを、第1〜第3のいずれかの実施形態に備えても良い。また、第1若しくは第2実施形態におけるシート33は、変形例に係る放熱構造体30a〜30eのいずれかに備えても良い。
本発明に係る放熱構造体は、例えば、自動車用のバッテリー、家庭用の充放電可能なバッテリー、PCや携帯電子機器等のバッテリーにも利用できる。
1,1a,1b・・・バッテリー、11・・・筐体、12・・・底部(筐体の一部の例)、15・・・冷却部材、18・・・隙間、20・・・バッテリーセル、25・・・突出片(端部の一例)、30,30a,30b,30c,30d,30e・・・放熱構造体、31,31a,31b,31c,31d,31e・・・挟持部材、32,32a,32b,32c,32d,32e・・・挟持部材、33・・・シート、35・・・放熱板、38・・・隙間。
Claims (12)
- バッテリーセルと冷却部材との間にあって前記バッテリーセルから前記冷却部材に熱を伝導させ、前記バッテリーセルからの放熱を促進するための放熱構造体であって、前記バッテリーセルの端部を着脱自在に挟持可能な挟持部材を有する放熱構造体。
- 前記挟持部材は、袋状の前記バッテリーセルの外周囲の突出片の両側から弾性的な変形により挟持する請求項1に記載の放熱構造体。
- 前記挟持部材は、主としてゴム状弾性体から成る請求項1または請求項2に記載の放熱構造体。
- 前記挟持部材を複数備えるシートであって前記冷却部材側に接するシートを、さらに備える請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の放熱構造体。
- 前記バッテリーセル同士の隙間に配置される放熱板をさらに備える請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の放熱構造体。
- 前記放熱板は、前記バッテリーセルの発熱前よりも発熱時により密着可能な厚さを有する請求項5に記載の放熱構造体。
- 冷却部材を接触させる筐体内にバッテリーセルを備えたバッテリーであって、
前記バッテリーセルの前記冷却部材に近い側の端部と前記冷却部材に近い側の前記筐体の一部との間に、前記バッテリーセルから前記冷却部材に熱を伝導させ、前記バッテリーセルからの放熱を促進するための放熱構造体を備え、前記放熱構造体は、前記バッテリーセルの端部を着脱自在に挟持可能な挟持部材を有するバッテリー。 - 前記挟持部材は、袋状の前記バッテリーセルの外周囲の突出片の両側から弾性的な変形により挟持する請求項7に記載のバッテリー。
- 前記挟持部材は、主としてゴム状弾性体から成る請求項7または請求項8に記載のバッテリー。
- 前記挟持部材を複数備えるシートであって前記冷却部材側に接するシートを、さらに備える請求項7から請求項9のいずれか1項に記載のバッテリー。
- 前記バッテリーセル同士の隙間に配置される放熱板をさらに備える請求項7から請求項10のいずれか1項に記載のバッテリー。
- 前記放熱板は、前記バッテリーセルの発熱前よりも発熱時により密着可能な厚さを有する請求項11に記載のバッテリー。
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