JP2019109311A - 計測装置、リソグラフィ装置、物品の製造方法、および計測方法 - Google Patents

計測装置、リソグラフィ装置、物品の製造方法、および計測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板のエッジ位置を精度よく計測するために有利な計測装置を提供する。【解決手段】基板のエッジ位置を計測する計測装置は、第1光量で前記基板の端部に光を照射して前記端部で反射された光の第1強度分布と、前記第1光量とは異なる第2光量で前記端部に光を照射して前記端部で反射された光の第2強度分布とを検出する検出部と、強度分布上の位置が互いに対応する前記第1強度分布のピーク信号と前記第2強度分布のピーク信号とをそれぞれ含む複数の組のうち、前記第1強度分布のピーク信号の強度と前記第2強度分布のピーク信号の強度とが共に許容範囲内にある組を選択し、選択した組のピーク信号に基づいて前記基板のエッジ位置を決定する処理部と、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、基板のエッジ位置を計測する計測装置、それを含むリソグラフィ装置、物品の製造方法、および計測方法に関する。
FPD(Flat Panel Display)や半導体デバイスなどの製造には、ガラスプレートやウェハなどの基板にパターンを形成するリソグラフィ装置が用いられる。このようなリソグラフィ装置では、基板に形成されたマークの位置の検出結果に基づいて基板を高精度に位置決めする前に、ステージによって保持された基板のエッジ位置を計測して基板の位置を把握する、いわゆるプリアライメントが行われる。
基板のエッジ位置を計測する計測装置としては、例えば、基板の端部に光を照射して基板のエッジ位置を計測する光学式の計測装置がある。特許文献1には、ステージによって保持された基板の側方から該基板の端部に光を照射し、該基板の端部で反射された光を検出部で検出することによって基板のエッジ位置を計測する、いわゆる反射光方式の計測装置が開示されている。
特開2017−116868号公報
反射光方式の計測装置では、基板の端部で反射された光に加えて、リソグラフィ装置内の構造物などで反射(散乱)された迷光も検出部で検出されることがある。このような迷光が検出部で検出されると、検出部での検出結果に基づいて基板のエッジ位置を精度よく決定することが困難になりうる。
そこで、本発明は、基板のエッジ位置を精度よく計測するために有利な計測装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての計測装置は、基板のエッジ位置を計測する計測装置であって、第1光量で前記基板の端部に光を照射して前記端部で反射された光の第1強度分布と、前記第1光量とは異なる第2光量で前記端部に光を照射して前記端部で反射された光の第2強度分布とを検出する検出部と、強度分布上の位置が互いに対応する前記第1強度分布のピーク信号と前記第2強度分布のピーク信号とをそれぞれ含む複数の組のうち、前記第1強度分布のピーク信号の強度と前記第2強度分布のピーク信号の強度とが共に許容範囲内にある組を選択し、選択した組のピーク信号に基づいて前記基板のエッジ位置を決定する処理部と、を含むことを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、基板のエッジ位置を精度よく計測するために有利な計測装置を提供することができる。
第1実施形態の露光装置を示す概略図である。 複数の計測部の配置を示す図である。 計測部の構成を示す図である。 計測部の構成を示す図である。 基板のエッジ位置の計測方法を示すフローチャートである。 基板のエッジ位置の計測方法を示すフローチャートである。 基板端部の面取量と目標光量との関係を示す情報の一例を示す図である。 第1光量と第2光量とで基板の端部に光を照射したときの光強度分布を示す図である。 検出部で得られた光強度分布を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材ないし要素については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
以下の実施形態では、リソグラフィ装置として、基板を露光する露光装置を例示して説明するが、それに限られるものではない。例えば、モールドを用いて基板上にインプリント材のパターンを形成するインプリント装置や、荷電粒子線(ビーム)を基板に照射して該基板にパターンを形成する描画装置などのリソグラフィ装置においても、本発明を適用することができる。ここで、リソグラフィ装置は、光またはビームを基板に照射して該基板にパターンを形成する形成部を含む。露光装置では、光を用いてマスクのパターン像を基板に投影する投影光学系が形成部に相当しうる。インプリント装置では、モールドを保持し且つモールドを介して基板上のインプリント材に光を照射するインプリントヘッドが形成部に相当しうる。また、描画装置では、基板に荷電粒子線を照射する鏡筒が形成部に相当しうる。
<第1実施形態>
本発明に係る第1実施形態の露光装置100について、図1を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態の露光装置100を示す概略図である。露光装置100は、例えば、マスクステージ2と、照明光学系3と、投影光学系4と、基板ステージ6(ステージ)と、複数の計測部7(計測装置)と、制御部8とを含み、FPD用ガラス基板などの基板5を露光して該基板上にパターン(潜像)を形成する。制御部8は、例えばCPUやメモリを有するコンピュータによって構成され、露光装置100の各部を制御する(基板5を露光する処理を制御する)。また、露光装置100は、露光性能に関する特性を計測する各種センサなどを有する機構12を含む。機構12は、例えば、基板5の表面位置を計測するフォーカスセンサや基板上のマークを検出(観察)するオフアクシススコープなどを有し、投影光学系4に固定された支持部材13によって支持されうる。
ここで、以下の説明では、投影光学系4から射出された光の光軸と平行な方向をZ方向とし、該光軸に垂直かつ互いに直交する2つの方向をX方向およびY方向とする。即ち、基板ステージにより保持された基板の上面と平行かつ互いに直交する2つの方向をX方向およびY方向とする。
照明光学系3は、光源(不図示)から射出された光を用いて、マスクステージ2によって保持されたマスク1を照明する。投影光学系4は、所定の倍率を有し、マスク1に形成されたパターンを基板5に投影する。マスク1および基板5は、マスクステージ2および基板ステージ6によってそれぞれ保持されており、投影光学系4を介して光学的にほぼ共役な位置(投影光学系4の物体面および像面)に配置される。
基板ステージ6は、基板5の端部が露出するように基板5を保持し、投影光学系4(形成部)の下方を移動可能に構成される。具体的には、基板ステージ6は、真空チャックなどにより基板5を保持するチャック6aと、チャック6a(基板5)を駆動する駆動部6bとを有する。チャック6aは、基板5の端部がチャック6aから露出するように(即ち、基板5の端部がチャック6aからはみ出す(突出する)ように)基板5の中央部を保持する。駆動部6bは、チャック6a(基板5)をXY方向に駆動するように構成されうるが、それに限られず、例えばZ方向やθ方向(Z軸周りの回転方向)などにチャック6a(基板5)を駆動するように構成されてもよい。
また、基板ステージ6の位置は、位置検出部9によって検出される。位置検出部9は、例えばレーザ干渉計を含み、基板ステージ6に設けられた反射板6cにレーザ光を照射し、反射板6cで反射されたレーザ光に基づいて基板ステージ6の基準位置からの変位を求める。これにより、位置検出部9は、基板ステージ6の位置を検出することができ、制御部8は、位置検出部9による検出結果に基づいて、基板ステージ6の位置を制御することができる。
複数の計測部7は、基板ステージ6にそれぞれ設けられ、基板ステージ6によって保持された基板5の位置を把握するため(例えば、基板ステージ6に対する基板5の位置を把握するため)に用いられうる。複数の計測部7はそれぞれ、基板5の端部に光を照射し、該端部5で反射された光を検出した結果に基づいて基板5のエッジ位置を計測する。
複数の計測部7は、XY方向およびθ方向における基板5の位置(例えば、基板自体の位置)を求めることができるように、基板5の端部における互いに異なる箇所のエッジ位置を計測するように配置されることが好ましい。例えば、図2に示すように、計測部7aが、基板5のY方向側のエッジ位置を計測するように配置され、計測部7bおよび7cが、基板5のX方向側における互いに異なるエッジ位置を計測するように配置されうる。図2は、基板5を保持した状態の基板ステージ6(チャック6a)を上方(Z方向)から見た図である。このように複数(3つ)の計測部7を配置することにより、XY方向およびθ方向の基板5の位置を求めることができる。ここで、本実施形態では、各計測部7が基板ステージ6のチャック6aによって支持されているが、それに限られるものではなく、例えば各計測部7が基板ステージ6の駆動部6bによって支持されていてもよい。即ち、各計測部7は、基板ステージ6に設けられていればよい。
次に、計測部7の構成について、図3を参照しながら説明する。図3は、計測部7の構成を示す図であり、一例として、基板5のY方向側のエッジ位置を計測する計測部7aの構成を示している。計測部7は、基板5の端部5aに光10aを照射して該端部5aで反射された光の強度分布(以下では、光強度分布と言うことがある)を検出する検出部70と、該検出部70で得られた光強度分布に基づいて基板のエッジ位置を決定する処理部73とを含みうる。検出部70は、例えば、基板5の端部5aに光を照射する照射部71と、端部5aで反射された光を受光する受光部72とを含みうる。
照射部71は、基板ステージ6(チャック6a)によって保持された基板5の側方から該基板5の端部5aに光10aを照射する。照射部71は、例えば、光源71aから射出された例えば500〜1200nm程度の波長の光10aを、ミラー71bで反射させて、基板5の側方から基板5の端部5aを照射する。光源71aとしては、例えば半導体レーザやLED等が用いられうるが、コストの観点からはLEDが用いられることが好ましい。
また、受光部72は、照射部71により光10aが照射される基板5の端部5aの下方に配置され、該端部5aからの反射光10bを受光して反射光10bの強度分布を検出する。具体的には、受光部72は、複数のレンズ72a、72bと、受光素子72cとを有する。受光部72は、基板5の端部5aからの反射光10bを複数のレンズ72a、72bを介して受光素子72cで受光し、該反射光10bによって受光素子72cの受光面に形成された光強度分布を検出する。検出された光強度分布のデータは、処理部73に出力される。受光素子72cは、例えば、CCDやCMOSなどの光電変換素子によって構成されたラインセンサ(またはエリアセンサ)を含みうる。
処理部73は、検出部70(受光素子72c)から光強度分布のデータを取得し、取得した光強度分布のデータに基づいて、基板5のエッジ位置を決定する(基板5のエッジ位置情報を生成する)。例えば、処理部73は、検出部70で得られた光強度分布におけるピーク信号の位置に基づいて、基板ステージ6により保持された基板5のエッジ位置を決定することができる。ここで、処理部73は、CPUやメモリ(記憶部)などを有するコンピュータによって構成され、本実施形態では、処理部73を計測部7の構成要素としているが、それに限られるものではなく、例えば、制御部8の構成要素としてもよい。
このように構成された計測部7では、図4に示すように、照射部71から射出された光10aが機構12など装置内の構造物で反射されて迷光10cとなり、該迷光10cが検出部70(受光素子72c)で検出されることがある。この場合、検出部70で得られた光強度分布には、基板5の端部5aからの反射光10bと迷光10cとによって複数のピーク信号が生成されてしまう。そのため、処理部73では、光強度分布における複数のピーク信号のうち、どのピーク信号が反射光10bに対応する信号なのかを判断することができず、基板5のエッジ位置を精度よく決定することが困難になりうる。
そこで、本実施形態の計測部7(処理部73)では、検出部(受光部72)で得られた光強度分布における複数のピーク信号のうち、基板5の端部5aからの反射光10bに対応するピーク信号を選択する処理を行う。これにより、処理部73は、選択したピーク信号に基づいて、基板5のエッジ位置を精度よく決定することができる。以下に、本実施形態の計測部7における基板5のエッジ位置の計測方法について、図5および図6を参照しながら説明する。図5および図6は、計測部7における基板5のエッジ位置の計測方法を示すフローチャートである。以下の説明では、図5および図6に示すフローチャートの各工程は、処理部73によって行われうるが、制御部8によって行われてもよい。
図5におけるS11〜S16は、照射部71により基板5の端部5aに照射する光の光量を変更することで、検出部70で得られた光強度分布における複数のピーク信号の中から、基板5のエッジ位置を決定するために用いるピーク信号を選択する処理である。以下の説明において、エッジ位置の計測対象の基板5の端部5aの面取量は、事前に設定された規格内(規格下限値Rと規格上限値Rとの間)にあると推定されるが未知の値である。また、本実施形態の計測部7の構成では、基板端部で反射されて検出部70(受光素子72c)で検出される反射光10bのピーク信号の強度(信号強度、ピーク値とも言う)が、該基板端部の面取量に応じて変わりうる。
S11では、処理部73は、基板端部の面取量の規格下限値Rに対応する第1光量Iと、基板端部の面取量の規格上限値Rに対応する第2光量Iとを設定する。第1光量Iは、基板端部の面取量が規格下限値Rである場合において、基板端部からの反射光の強度(即ち、基板端部からの反射光に対応するピーク信号の強度)が目標強度Eになるように該基板端部に照射すべき光の目標光量である。また、第2光量Iは、基板端部の面取量が規格上限値Rである場合において、基板端部からの反射光の強度(即ち、基板端部からの反射光に対応するピーク信号の強度)が目標強度Eになるように該基板端部に照射すべき光の目標光量である。目標強度Eは、受光素子72cのダイナミックレンジ内における任意の強度(好ましくは、中心強度)に設定されうる。
例えば、処理部73は、基板端部の面取量と、該基板端部からの反射光の強度が目標強度Eになる目標光量との関係を示す情報に基づいて、第1光量Iおよび第2光量Iを設定しうる。図7は、基板端部の面取量と目標光量との関係を示す情報の一例を示す図である。当該関係は、実験やシミュレーションなどによって事前に取得され、式やテーブルなどの形態で処理部73に記憶されうる。このような図7に示す情報を用いることにより、処理部73は、基板端部の面取量の規格下限値Rに対応する第1光量Iと、基板端部の面取量の規格上限値Rに対応する第2光量Iとを設定することができる。第1光量Iと第2光量Iとは、互いに異なる光量である。
S12では、処理部73は、S11で設定した第1光量Iと第2光量Iとで基板5の端部5aに光をそれぞれ照射し、該端部5aで反射された光の強度分布を検出部70に検出させる。以下では、第1光量Iで端部5aに光を照射したときの強度分布を第1強度分布と呼び、第2光量Iで端部5aに光を照射したときの強度分布を第2強度分布と呼ぶことがある。ここで、S12では、第1強度分布を検出部70に検出させるときと、第2強度分布を検出部70に検出させるときとで、基板ステージ6の位置の変更は行わない。即ち、第1強度分布の検出時と第2強度分布の検出時とにおいて、基板ステージ6の位置が同じでありうる。
図8は、第1光量Iと第2光量Iとで基板5の端部5aに光を照射したときに検出部70で得られた光強度分布を示す図である。図8では、横軸は検出方向(光照射方向)の位置を、縦軸は信号強度をそれぞれ示しており、破線は、光量Iを用いて得られた第1強度分布11を、実線は、光量Iを用いて得られた第2強度分布12をそれぞれ示している。図8に示す例では、強度分布上の位置が互いに対応する第1強度分布11のピーク信号と第2強度分布12のピーク信号とをそれぞれ含む複数(3つ)の組13a〜13cが得られている。この複数の組13a〜13cのうち、1つの組のピーク信号が反射光10bに対応する信号であり、他の組のピーク信号が迷光10cに対応する信号でありうる。
S13では、処理部73は、検出部70で得られた光強度分布における複数の組13a〜13cのうち、第1強度分布11のピーク信号の強度と第2強度分布12のピーク信号の強度とが共に許容範囲内(許容範囲AR内)にある組を選択する。図8に示す例では、第1強度分布11のピーク信号の強度と第2強度分布のピーク信号の強度とが共に許容範囲AR内にあるのは組13bである。そのため、処理部73は、組13bを、エッジ位置の決定に用いるピーク信号の組として選択する。
ここで、許容範囲ARの下限値Vは、例えば、基板端部の面取量の規格下限値Rに対して第2光量Iを適用した場合に得られうるピーク信号の強度に設定されうる。また、許容範囲ARの上限値Vは、例えば、基板端部の面取量の規格上限値Rに対して第1光量Iを適用した場合に得られうるピーク信号の強度に設定されうる。許容範囲ARの下限値Vおよび上限値Vは、実験やシミュレーションなどの結果に基づいて、例えば処理部73によって設定されてもよい。このように許容範囲ARを設定すると、基板5の端部5aの面取量が規格内にあれば、端部5aへの照射光量を第1光量Iと第2光量Iとで変えても、それらの光量の双方において、反射光10bに対応するピーク信号の強度が許容範囲AR内に収まる。したがって、処理部73は、第1強度分布11のピーク信号と第2強度分布12のピーク信号とが共に許容範囲AR内にある組を、エッジ位置の決定に用いる信号成分として選択することができる。
S14では、処理部73は、S13において2以上の組が選択されたか否かを判定する。2以上の組が選択されていない場合(即ち、1つの組が選択された場合)にはS15に進む。一方、2以上の組が選択された場合には図6のS21に進む。S15では、処理部73は、S13で選択された組の位置に検出されるピーク信号の強度が目標強度Eになるように、基板5の端部5aへの照射光量を調整する。図8に示す例では、組13bの位置に検出されるピーク信号の強度が目標強度Eになるように照射光量が調整される。S16では、処理部73は、S13で選択された組13bのピーク信号の位置に基づいて、基板5のエッジ位置を決定する(エッジ位置情報を生成する)。
図6におけるS21〜S26は、上述したS13の工程において2以上の組が選択された場合において、該2以上の組の中から、エッジ位置の決定に用いる組を選択する処理である。具体的には、該2以上の組の中から、基板ステージ6の移動の前後において、ピーク信号の強度変化が最も小さい組を選択する処理である。ここで、本実施形態におけるS21〜S26の処理は、S11〜S16の処理で選択された2以上の組の中から、エッジ位置の決定に用いる組を選択するために行われるが、それに限られるものではない。例えば、S11〜S16の処理を行わずに、所定の照射光量で最初に検出部70で得られた光強度分布に含まれる複数のピーク信号の中から、エッジ位置の決定に用いるピーク信号を選択するために行われてもよい。即ち、S11〜S16の処理を行わずに、初めからS21〜S26の処理が行われてもよい。
S21では、処理部73は、S13で選択された組13bのピーク信号の強度が目標強度Eになるように、基板5の端部5aへの照射光量を調整する。S22では、処理部73は、S21で調整した照射光量で基板5の端部5aを照射したときの光強度分布を検出部70に検出させる。図9(a)は、S22において検出部70で得られた光強度分布を示す図であり、図9(a)に示す例では、S13で2つの組が選択された場合に、該2つの組の位置でそれぞれ検出された2つのピーク信号14a、14bが図示されている。S23では、処理部73(制御部8)は、基板ステージ6を移動させる。S24では、処理部73は、S21で調整した照射光量で基板5の端部5aを照射したときの光強度分布を検出部70に検出させる。図9(b)は、S24において検出部70で得られた光強度分布を示す図であり、図9(b)に示す例では、図9(a)と同様に、S13で選択された2つの組の位置でそれぞれ検出された2つのピーク信号14a、14bが図示されている。ここで、S22とS24とでは、光強度分布を検出する際における基板5の端部5aへの照射光量は同じでありうる。
S25では、処理部73は、S22で得られた光強度分布(図9(a))と、S24で得られた光強度分布(図9(b))とを比較する。そして、S13で選択された2以上の組(ピーク信号)のうち、基板ステージ6の移動による信号強度の変化が最も小さい組(ピーク信号)を選択する。S26では、処理部73は、S25で選択した組(ピーク信号)のピーク位置に基づいて、基板5のエッジ位置を決定する(エッジ位置情報を生成する)。
上述したように検出部70は基板ステージ6に設けられているため、基板5の端部5aからの反射光10bに対応するピーク信号の強度は、基板ステージ6を移動させても変化しない。一方、迷光10cに対応するピーク信号の強度は、基板ステージ6を移動させると変化する。つまり、処理部73は、光強度分布に現れた2以上のピーク信号のうち、基板ステージ6の移動によるピーク強度の変化が最も小さいピーク信号を、反射光10bに対応するピーク信号として選択することができる。図9に示す例では、基板ステージ6の移動による信号強度の変化がピーク信号14bよりピーク信号14aの方が小さいため、処理部73は、ピーク信号14aを、反射光10bに対応するピーク信号として選択することができる。ここで、基板ステージ6の移動方向は、XY方向、Z方向、θ方向のいずれでもよく、基板ステージ6の移動量も任意であるが、迷光10cに対応する信号成分の変化が閾値以上になるように設定されるとよい。
このように、本実施形態の計測部7では、検出部70で得られた光強度分布に複数のピーク信号が含まれている場合、基板5の端部5aへの照射光量の変更、または基板ステージ6の移動を行うことにより、反射光10bに対応するピーク信号を選択する。これにより、計測部7は、迷光10cに起因する計測誤差を低減し、基板5のエッジ位置を精度よく決定することができる。
<物品の製造方法の実施形態>
本発明の実施形態にかかる物品の製造方法は、例えば、半導体デバイス等のマイクロデバイスや微細構造を有する素子等の物品を製造するのに好適である。本実施形態の物品の製造方法は、上記のリソグラフィ装置(露光装置)を用いて基板上にパターンを形成する工程と、かかる工程でパターンを形成された基板を加工する工程とを含む。更に、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含む。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
1:マスク、2:マスクステージ、3:照明光学系、4:投影光学系、5:基板、6:基板ステージ、7:計測部、70:検出部、71:照射部、72:受光部、73:処理部、8:制御部、100:露光装置

Claims (12)

  1. 基板のエッジ位置を計測する計測装置であって、
    第1光量で前記基板の端部に光を照射して前記端部で反射された光の第1強度分布と、前記第1光量とは異なる第2光量で前記端部に光を照射して前記端部で反射された光の第2強度分布とを検出する検出部と、
    強度分布上の位置が互いに対応する前記第1強度分布のピーク信号と前記第2強度分布のピーク信号とをそれぞれ含む複数の組のうち、前記第1強度分布のピーク信号の強度と前記第2強度分布のピーク信号の強度とが共に許容範囲内にある組を選択し、選択した組のピーク信号に基づいて前記基板のエッジ位置を決定する処理部と、
    を含むことを特徴とする計測装置。
  2. 前記処理部は、基板端部の面取量が規格下限値である場合に該基板端部からの反射光の強度が目標強度になるように前記第1光量を設定し、基板端部の面取量が規格上限値である場合に該基板端部からの反射光の強度が前記目標強度になるように前記第2光量を設定する、ことを特徴とする請求項1に記載の計測装置。
  3. 前記処理部は、基板端部の面取量と該基板端部からの反射光の強度が前記目標強度になる光量との関係を示す情報に基づいて、前記第1光量および前記第2光量を設定する、ことを特徴とする請求項2に記載の計測装置。
  4. 前記処理部は、基板端部の面取量の規格下限値に対して前記第2光量を適用した場合に得られうるピーク信号の強度を下限値とし、基板端部の面取量の規格上限値に対して前記第1光量を適用した場合に得られうるピーク信号の強度を上限値として前記許容範囲を設定する、ことを特徴とする請求項2又は3に記載の計測装置。
  5. 前記基板を保持して移動可能なステージを更に含み、
    前記検出部は、前記ステージに設けられている、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の計測装置。
  6. 前記処理部は、2以上の組を選択した場合、選択した前記2以上の組のうち、前記ステージの移動によるピーク信号の強度変化が最も小さい組のピーク位置に基づいて前記基板のエッジ位置を決定する、ことを特徴とする請求項5に記載の計測装置。
  7. 前記検出部は、前記基板の側方から前記基板の端部に光を照射する照射部と、該端部の下方において、該端部で反射された光を受光する受光部とを含む、ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の計測装置。
  8. 基板のエッジ位置を計測する計測装置であって、
    前記基板を保持して移動可能なステージと、
    前記ステージに設けられ、前記基板の端部に光を照射して前記端部で反射された光の強度分布を検出する検出部と、
    前記検出部で検出された光強度分布における複数のピーク信号のうち、前記ステージの移動による強度変化が最も小さいピーク信号に基づいて前記基板のエッジ位置を決定する処理部と、
    を含むことを特徴とする計測装置。
  9. 基板にパターンを形成するリソグラフィ装置であって、
    前記基板のエッジ位置を計測する請求項1乃至8のいずれか1項に記載の計測装置を含む、ことを特徴とするリソグラフィ装置。
  10. 請求項9に記載のリソグラフィ装置を用いて基板上にパターンを形成する工程と、
    前記工程でパターンが形成された前記基板を加工する工程と、を含み、
    加工された前記基板から物品を製造することを特徴とする物品の製造方法。
  11. 基板のエッジ位置を計測する計測方法であって、
    第1光量で前記基板の端部に光を照射して前記端部で反射された光の第1強度分布と、前記第1光量とは異なる第2光量で前記端部に光を照射して前記端部で反射された光の第2強度分布とを検出する検出工程と、
    強度分布上の位置が互いに対応する前記第1強度分布のピーク信号と前記第2強度分布のピーク信号とをそれぞれ含む複数の組のうち、前記第1強度分布のピーク信号の強度と前記第2強度分布のピーク信号の強度とが共に許容範囲内にある組を選択する選択工程と、
    前記選択工程で選択した組のピーク信号に基づいて前記基板のエッジ位置を決定する決定工程と、
    を含むことを特徴とする計測方法。
  12. 移動可能なステージにより保持された基板のエッジ位置を計測する計測方法であって、
    前記ステージの移動の前後において、前記基板の端部に光を照射して前記端部で反射された光の強度分布を検出する検出工程と、
    前記検出工程で検出された光強度分布における複数のピーク信号のうち、前記ステージの移動による強度変化が最も小さいピーク信号の位置に基づいて前記基板のエッジ位置を決定する決定工程と、
    を含むことを特徴とする計測方法。
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