JP2019109107A - 超音波探傷方法、超音波探傷装置、鋼材の製造設備列、鋼材の製造方法、及び鋼材の品質保証方法 - Google Patents

超音波探傷方法、超音波探傷装置、鋼材の製造設備列、鋼材の製造方法、及び鋼材の品質保証方法 Download PDF

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【課題】実験的又は経験的な決定方法によらずに理論的に決定した合成幅を用いた開口合成処理によって、検査材の各深さで高い検出能及び分解能の超音波探傷を実行可能な超音波探傷方法及び超音波探傷装置を提供すること。【解決手段】本発明に係る超音波探傷方法は、検査材と超音波探触子との位置関係を変化させながら超音波探触子において複数の欠陥信号を受信する受信ステップと、検査材と超音波探触子との各位置関係において、基準位置における欠陥信号の受信音圧に対する欠陥信号の受信音圧の比を受信音圧比として算出し、算出された受信音圧比に基づいて、検査材の各深さ位置での開口合成処理における合成幅を決定する決定ステップと、決定した合成幅に従って複数の欠陥信号を用いて開口合成処理を実行することによって検査材の内部を検査する検査ステップと、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、超音波探傷方法、超音波探傷装置、鋼材の製造設備列、鋼材の製造方法、及び鋼材の品質保証方法に関するものである。
丸棒体の内部欠陥は、その丸棒体を素材とする機械部品を製造する際に割れの起点となることがあり、製造後には機械部品の強度や寿命を低下させる。このため、丸棒体の内部を超音波探傷し、丸棒体の内部欠陥を評価することが従来から行われている。従来の丸棒体の超音波探傷装置では、垂直用及び斜角用の単一の超音波探触子を丸棒体の周方向及び軸方向に沿って相対的に移動させることによって、丸棒体の全面探傷を行っている。ところが、超音波探触子に非集束プローブを用いた場合、超音波探触子から遠方になるほど超音波信号が拡散するために、丸棒体の内部で反射された超音波信号(以下、この信号を欠陥信号と呼ぶ)の強度が小さくなる。一方、超音波探触子に集束プローブを用いた場合には、焦点付近での欠陥信号の強度は大きくなるが、焦点から離れると超音波信号が拡散するために欠陥信号の強度は小さくなる。このような背景から、特許文献1には、超音波探触子を走査しながら欠陥信号を受信し、受信した複数の欠陥信号に対してその受信位置に応じた遅延時間を設定して開口合成処理を行うことによって、小口径の超音波探触子を用いて欠陥の検出能及び分解能を向上させる方法が記載されている。
特開2005−233874号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、開口合成処理における合成幅が一定であるため、焦点位置から離れた位置では焦点位置に比べ欠陥信号のS/N比が低くなる。さらに、従来、合成幅は実験的又は経験的に決定されてきたが、最適な合成幅は超音波探触子の形状や寸法、探傷ピッチや探傷深さ等の探傷条件、検査材の形状や寸法に応じて変化する。このため、合成幅を逐一実験的又は経験的に決定することは非常に負荷が大きい。さらに、本発明の発明者らが詳細に検討したところ、上記の問題は丸棒体だけでなく厚板のような矩形体でも同様に存在することが明らかになった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、実験的又は経験的な決定方法によらずに理論的に決定した合成幅を用いた開口合成処理によって、検査材の各深さで高い検出能及び分解能の超音波探傷を実行可能な超音波探傷方法及び超音波探傷装置を提供することにある。また、本発明の他の目的は、鋼材を歩留まりよく製造可能な鋼材の製造設備列及び鋼材の製造方法を提供することにある。さらに、本発明の他の目的は、高品質の鋼材を提供可能な鋼材の品質保証方法を提供することにある。
本発明に係る超音波探傷方法は、超音波探触子から検査材に超音波信号を送信し、前記検査材の内部で反射された超音波信号を欠陥信号として超音波探触子において受信することによって、前記検査材の内部を検査する超音波探傷方法であって、前記検査材と前記超音波探触子との位置関係を変化させながら超音波探触子において複数の欠陥信号を受信する受信ステップと、前記検査材と前記超音波探触子との各位置関係において、基準位置における欠陥信号の受信音圧に対する欠陥信号の受信音圧の比を受信音圧比として算出し、算出された受信音圧比に基づいて、検査材の各深さ位置での開口合成処理における合成幅を決定する決定ステップと、決定した合成幅に従って複数の欠陥信号を用いて開口合成処理を実行することによって前記検査材の内部を検査する検査ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明に係る超音波探傷方法は、上記発明において、前記決定ステップは、前記受信音圧比の変化率から開口合成処理による欠陥信号のS/N比の変化率を算出し、欠陥信号のS/N比の変化率が所定値以上になる合成幅を開口合成処理における合成幅に決定するステップを含むことを特徴とする。
本発明に係る超音波探傷方法は、上記発明において、前記決定ステップは、前記超音波探触子が円形の超音波探触子である場合、以下に示す数式(1)及び数式(2)を利用して超音波信号の指向角ψを用いて受信音圧比Rを算出し、前記超音波探触子が矩形の超音波探触子である場合には、以下に示す数式(1)及び数式(3)を利用して超音波信号の指向角ψを用いて受信音圧比Rを算出するステップを含むことを特徴とする。但し、数式(2)及び数式(3)におけるパラメータmは、指向角ψによって決定される係数である。
本発明に係る超音波探傷方法は、上記発明において、前記検査ステップは、以下に示す数式(4),(5)を用いて、開口合成処理により得られた欠陥信号AをN点の受信音圧比R(n=0〜N)を加算平均した開口合成後受信音圧比Sで除算することにより、欠陥信号Aの強度を補正するステップを含むことを特徴とする。
本発明に係る超音波探傷方法は、上記発明において、前記決定ステップは、前記超音波探触子と内部欠陥の深さ位置との位置関係から検査材における任意の超音波信号の入射範囲を設定し、設定した超音波信号の入射範囲内においてスネルの法則に基づいて超音波信号の伝搬経路を算出し、座標計算によって超音波信号の伝搬経路が内部欠陥を通過するか否かを判定する計算を繰り返し行うことにより内部欠陥の各深さ位置に対する超音波信号の伝搬経路を算出し、算出された各深さ位置に対する超音波信号の伝搬経路に基づいて開口合成処理に必要な複数の欠陥信号の遅延時間を算出するステップを含むことを特徴とする。
本発明に係る超音波探傷方法は、上記発明において、前記決定ステップは、前記超音波探触子と内部欠陥の深さ位置との位置関係から検査材における任意の超音波信号の入射範囲を設定し、設定した超音波信号の入射範囲内において超音波信号の入射点における検査材の法線と、超音波探触子と超音波信号の入射点とを結ぶ線分とがなす角度及び想定欠陥位置と超音波信号の入射点とを結ぶ線分とのなす角度がスネルの法則を満たすか否かを判定する計算を繰り返し行うことにより内部欠陥の各深さ位置に対する超音波信号の伝搬経路を算出し、算出された各深さ位置に対する超音波信号の伝搬経路に基づいて開口合成処理に必要な複数の欠陥信号の遅延時間を算出するステップを含むことを特徴とする。
本発明に係る超音波探傷装置は、超音波探触子から検査材に超音波信号を送信し、前記検査材の内部で反射された超音波信号を欠陥信号として超音波探触子において受信することによって、前記検査材の内部を検査する超音波探傷装置であって、前記検査材と前記超音波探触子との位置関係を変化させながら超音波探触子において複数の欠陥信号を受信する受信手段と、前記検査材と前記超音波探触子との各位置関係において、基準位置における欠陥信号の受信音圧に対する欠陥信号の受信音圧の比を受信音圧比として算出し、算出された受信音圧比に基づいて、検査材の各深さ位置での開口合成処理における合成幅を決定する決定手段と、決定した合成幅に従って複数の欠陥信号を用いて開口合成処理を実行することによって前記検査材の内部を検査する検査手段と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る鋼材の製造設備列は、鋼材を製造する製造装置と、前記製造装置によって製造された前記鋼材の内部を検査する、本発明に係る超音波探傷装置と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る鋼材の製造方法は、鋼材を製造する製造ステップと、本発明に係る超音波探傷方法で、前記製造ステップにおいて製造された鋼材の内部を探傷する探傷ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明に係る鋼材の品質保証方法は、本発明に係る超音波探傷方法で、鋼材の内部を探傷する探傷ステップと、前記探傷ステップで得られた探傷結果から前記鋼材の品質保証を行う品質保証ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明に係る超音波探傷方法及び超音波探傷装置によれば、実験的又は経験的な決定方法によらずに理論的に決定した合成幅を用いた開口合成処理によって、検査材の各深さで高い検出能及び分解能の超音波探傷を実行できる。また、本発明に係る鋼材の製造設備列及び鋼材の製造方法によれば、鋼材を歩留まりよく製造することができる。さらに、本発明に係る鋼材の品質保証方法によれば、高品質の鋼材を提供することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態である超音波探傷装置の構成を示す模式図である。 図2は、本発明の第1の実施形態である開口合成処理条件の決定の流れを示すフローチャートである。 図3は、本発明の第1の実施形態である伝搬経路算出処理の一態様を説明するための模式図である。 図4は、本発明の第1の実施形態である伝搬経路算出処理の他の態様を説明するための模式図である。 図5は、本発明の第1の実施形態である遅延時間算出処理を説明するための模式図である。 図6は、合成幅の違いに伴う欠陥深さと欠陥信号のS/N比との関係の変化の一例を示す図である。 図7は、本発明の第1の実施形態である最適合成幅算出処理を説明するための模式図である。 図8は、本発明の第1の実施形態である最適合成幅算出処理の流れを示すフローチャートである。 図9は、受信音圧比と回転角度との関係の一例を示す図である。 図10は、図9に示す受信音圧比の分布に基づき計算した合成幅とS/N比向上係数Eとの関係を示す図である。 図11は、本発明による信号処理をせずに超音波探傷を行った結果を示す図である。 図12は、本発明による信号処理を行って超音波探傷を行った結果を示す図である。 図13は、本発明の第2の実施形態である超音波探傷装置の構成を示す模式図である。 図14は、本発明の第2の実施形態である伝搬経路算出処理の一態様を説明するための模式図である。 図15は、本発明の第2の実施形態である伝搬経路算出処理の他の態様を説明するための模式図である。 図16は、本発明の第2の実施形態である遅延時間算出処理を説明するための模式図である。 図17は、合成幅とS/N比向上係数Eとの関係をシミュレーションした結果を示す図である。 図18は、本発明の第2の実施形態である最適合成幅算出処理を説明するための模式図である。
以下、図面を参照して、本発明の第1及び第2の実施形態である超音波探傷装置の構成及びその動作について詳しく説明する。
〔第1の実施形態〕
[構成]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施形態である超音波探傷装置の構成について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態である超音波探傷装置の構成を示す模式図である。図1に示すように、本発明の第1の実施形態である超音波探傷装置1は、水浸探傷法を利用した超音波探傷方法によって、鋳造された鋼片を圧延して製造された丸棒体RBを超音波探傷する装置である。この超音波探傷装置1は、複数の超音波探触子11、プローブヘッド12、架台13、回転駆動装置14、パルサ15、レシーバ16、A/Dコンバータ17、記録装置18、信号処理装置19、及び表示装置20を主な構成要素として備えている。
本発明に係る超音波探傷装置は、検査材と超音波探触子との位置関係を変化させながら超音波探触子において欠陥信号を受信する受信手段を備える。上記図1に示された超音波探傷装置1においては、レシーバ16、A/Dコンバータ17、及び記録装置18が受信手段に該当する。さらに、本発明に係る超音波探傷装置は、検査材と超音波探触子との各位置関係において、基準位置における欠陥信号の受信音圧に対する欠陥信号の受信音圧の比を受信音圧比として算出し、算出された受信音圧比に基づいて、検査材の各深さ位置での開口合成処理における合成幅を決定する決定手段を備える。さらに加えて、本発明に係る超音波探傷装置は、決定した合成幅に従って複数の欠陥信号を用いて開口合成処理を実行することによって検査材の内部を検査する検査手段を備える。上記図1に示された超音波探傷装置1においては、信号処理装置19が決定手段及び検査手段に該当する。
超音波探傷子11は、水浸探傷法における媒質である水を介して丸棒体RBから所定距離離れた位置に配置されており、超音波探傷中はパルサ15から出力されるパルス信号によって励振されることにより超音波信号を丸棒体RBに送信する。そして、丸棒体RBの内部を伝搬し反射された超音波信号(以下、欠陥信号と表記)は超音波探触子11を介してレシーバ16によって受信される。
プローブヘッド12は、複数の超音波探触子11を備え、丸棒体RBの上部に配置された架台13上を移動することによって丸棒体RBの軸方向に走査される。丸棒体RBを回転駆動装置14によって矢印で示す円周方向に回転させながらプローブヘッド12を走査し、欠陥信号をレシーバ16で受信することにより、丸棒体RBの全体積を超音波探傷することができる。回転駆動装置14の回転速度及びプローブヘッド12の走査速度は、丸棒体RBの全体積が不足なく超音波探傷されるように設定されている。
レシーバ16によって受信されたアナログ形態の欠陥信号は、パルサ15から出力されるパルス信号に同期しながらA/Dコンバータ17によってデジタルデータに変換され、記録装置18に保存される。これにより、丸棒体RBの全体積の欠陥信号が記録装置18に保存される。保存された欠陥信号は、信号処理装置19によって信号処理され、信号処理結果は表示装置20に表示される。信号処理は、超音波探傷中に保存される欠陥信号に対して随時行われる場合や全ての欠陥信号が保存された後に行われる場合がある。
信号処理装置19は、信号処理の一つとして開口合成処理条件の決定を実行する。開口合成処理条件の決定では、信号処理装置19は、超音波探触子11の指向角から欠陥信号の受信音圧比を計算し、計算した受信音圧比に基づき超音波探傷範囲毎に最適な合成幅を決定する。そして、信号処理装置19は、信号処理の一つとして開口合成処理を実行する。決定した合成幅に従って複数の欠陥信号を用いた開口合成処理を行うことにより、丸棒体RBの内部を検査し、丸棒体RBの内部欠陥を検出することで丸棒体RBの内部を探傷する。
次に、本発明に係る超音波探傷方法について説明する。本発明に係る超音波探傷方法は、(I)受信ステップ、(II)決定ステップ、及び(III)検査ステップの3つのステップを含む。また、各ステップは、(I)受信ステップの次に(II)決定ステップ、(II)決定ステップの次に(III)検査ステップの順に実行される。
受信ステップでは、検査材と超音波探触子との位置関係を変化させながら超音波探触子において複数の欠陥信号を受信する。受信ステップには、公知の超音波探触子による欠陥信号の受信方法を用いることができる。一例としては、上述したレシーバ16、A/Dコンバータ17、及び記録装置18の動作により実現させることができる。
決定ステップでは、検査材と超音波探触子との各位置関係において、基準位置における欠陥信号の受信音圧に対する欠陥信号の受信音圧の比を受信音圧比として算出し、算出された受信音圧比に基づいて、検査材の各深さ位置での開口合成処理における合成幅を決定する。検査材の各深さ位置での合成幅の算出は、本発明において最も重要な技術である。このため、合成幅の算出方法は、後程詳細に説明する。
決定ステップでは、加えて、開口合成処理に用いる遅延時間の算出も行う。また、合成幅と遅延時間は、決定ステップにより欠陥深さ毎に算出されることが、検出能の向上の点で望ましい。なお、遅延時間の算出は、開口合成処理として公知の方法を用いることができる。本明細書においては、送信された超音波信号の検査体中での伝搬経路を算出し、この算出された伝搬経路に基づいて遅延時間の決定を行う例を、後程説明する。
検査ステップでは、受信ステップにおいて受信された探傷信号に対して、決定ステップにより決定された遅延時間と合成幅に従い開口合成処理を実行し、開口合成処理の結果に基づき検査材の内部を検査する。検査ステップで行われる開口合成処理は、公知の方法を用いることができる。本明細書では、決定ステップによって決定された合成幅に含まれる複数波形に対して、同じく決定ステップによって決定された遅延時間をかけて足し合わせる処理を行う例を、後程説明する。
得られた開口合成処理の結果に基づき、検査材内部を検査し、検査材内部の状態を知ることで探傷することができる。探傷することができる検査材内部の状態の一例としては、欠陥からの反射信号の強度や受信時間等から、欠陥の有無、欠陥位置、欠陥サイズ等があげられる。得られた開口合成処理の結果の出力方法は、結果の利用目的等によって適宜決定すればよいが、位置(幅方向、圧延方向、深さ、厚さ等)に対する波形又は画像の形式で出力されるのが視認性も高いため望ましい。
本発明に係る超音波探傷方法によって、欠陥信号に対するノイズの比(S/N比)が改善されるため、検出能を向上させることができる。
[開口合成処理条件の決定]
図2を参照して、決定ステップにおいて開口合成処理条件、即ち、合成幅と遅延時間を決定する際の信号処理装置19の動作について説明する。加えて、決定ステップにおいて、遅延時間の決定に用いる送信された超音波信号の検査体中での伝搬経路を算出する方法の例、及び、合成幅の決定に用いる基準位置における欠陥信号の受信音圧に対する欠陥信号の受信音圧の比である受信音圧比を算出する方法の例についても説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態である開口合成処理条件の決定の流れを示すフローチャートである。開口合成処理条件の決定は、超音波探傷前に行われる場合だけでなく、超音波信号による丸棒体RBの厚み計測のように超音波探傷中に得られた値に基づいて超音波探傷開始後に行われる場合もある。
開口合成処理条件の決定は、探傷条件入力ステップ(S1)、伝搬経路算出ステップ(S2)、遅延時間算出ステップ(S3)、受信音圧比計算ステップ(S4)、及び最適合成幅算出ステップ(S5)の順で実行される。検査体を丸棒体RBとして、各ステップについて詳しく説明する。
ステップS1の処理では、信号処理装置19が、丸棒体RBの寸法、超音波探触子11の寸法及び形状、測定ピッチ、丸棒体RBとの位置関係、超音波探傷範囲等の超音波探傷条件を取得する。なお、超音波探傷条件は、超音波探傷前に取得される場合だけでなく、超音波探傷中若しくは超音波探傷後に取得される場合もある。これにより、ステップS1の処理は完了し、開口合成処理条件の決定はステップS2の処理に進む。
ステップS2の処理では、信号処理装置19が、ステップS1の処理において取得した超音波探傷条件を用いて、スネルの法則に従って超音波探触子11から丸棒体RBに入射して想定欠陥位置を通過する超音波信号の伝搬経路を算出する(伝搬経路算出処理)。この伝搬経路算出処理の詳細については後述する。これにより、ステップS2の処理は完了し、開口合成処理条件の決定はステップS3の処理に進む。
ステップS3の処理では、信号処理装置19が、基準となる欠陥信号に対する他の複数の欠陥信号の各受信位置での遅延時間を算出する(遅延時間算出処理)。この遅延時間算出処理の詳細については後述する。これにより、ステップS3の処理は完了し、開口合成処理条件の決定はステップS4の処理に進む。
ステップS4の処理では、信号処理装置19が、丸棒体RBと超音波探触子11との各位置関係での欠陥信号の受信音圧比を算出する(受信音圧比算出処理)。この受信音圧比算出処理の詳細については後述する。これにより、ステップS4の処理は完了し、開口合成処理条件の決定はステップS5の処理に進む。
ステップS5の処理では、信号処理装置19が、ステップS4の処理において算出された受信音圧比に基づいて、丸棒体RBの各深さ位置での開口合成処理における最適な合成幅を決定する。これにより、ステップS5の処理は完了し、一連の開口合成処理条件の決定は終了する。
<伝搬経路算出処理>
次に、図3,図4を参照して、ステップS2の伝搬経路算出処理について詳しく説明する。
開口合成処理よって高いS/N比の欠陥信号を得るためには、合成する各欠陥信号の遅延時間を正確に算出するのが望ましい。特に丸棒体RBのような曲面形状を有する鋼材を超音波探傷する場合には、曲面上での屈折現象によって超音波信号の伝搬経路が大きく変化するので、合成する各欠陥信号の遅延時間を正確に算出するのが望ましい。そこで、本実施形態では、超音波探触子11及び想定欠陥位置の座標に基づき、スネルの法則を満たしながら超音波探触子11から丸棒体RBに入射して想定欠陥位置を通過する超音波信号の伝搬経路を算出する。
以下、図3及び図4を参照して、本発明の第1の実施形態である伝搬経路算出処理の一態様及び他の態様について説明する。
図3は、本発明の第1の実施形態である伝搬経路算出処理の一態様を説明するための模式図である。以下、超音波探触子11の位置をP、想定欠陥位置をP、丸棒体RBの中心位置をO、水浸探傷法における媒質である水中での音速をVw、丸棒体RB中での音速をVsと表記する。また、図3に示すように、想定欠陥位置Pは線分ORを半径とする円周上にあるものとする。
本態様では、まず、超音波信号の入射点Xを設定し、線分PXと線分OXとのなす角度から超音波信号の入射角θwを求める。次に、スネルの法則によれば、超音波信号の屈折角θsは以下に示す数式(6)を満足する。従って、数式(6)に超音波信号の入射角θwを代入することによって超音波信号の屈折角θsを求めることができる。また、超音波信号の入射点Xを通過して屈折角θsで屈折する直線と線分ORを半径とする円の交点Cも求めることができる。従って、超音波信号の入射点Xを変化させながら交点Cと想定欠陥位置Pとが一致する超音波の入射点Xを探索することによって、入射点Xに入射して想定欠陥位置Pを通過する超音波信号の伝搬経路を算出することができる。
図4は、本発明の第1の実施形態である伝搬経路算出処理の他の態様を説明するための模式図である。本態様では、まず、超音波信号の入射点Xを設定し、線分PXと線分OXとのなす角度から超音波信号の入射角θwを求める。そして、超音波信号の入射点Xを変化させながら線分OXと線分PXとのなす角度θが以下の数式(7)に示すスネルの法則を満たす角度θを探索することによって、入射点Xに入射して想定欠陥位置Pを通過する超音波信号の伝搬経路を算出することができる。
なお、上述した伝搬経路算出処理では、丸棒体RBの回転に伴う想定欠陥位置Pの移動のみを考慮しているが、超音波探触子11が軸方向に走査される場合には、超音波探触子11の軸方向の移動量を考慮して超音波信号の伝搬経路を算出することが望ましい。また、上述した伝搬経路算出処理は基本的に丸棒体RBの寸法や探傷条件に基づいて超音波探傷を開始する前に行うが、丸棒体RBの表面形状や周速の不均一によって超音波信号の伝搬経路が事前計算結果と大きく異なる可能性がある場合には、超音波探傷中に得られる情報に基づいてリアルタイムで超音波信号の伝搬経路を算出することが望ましい。
<遅延時間算出処理>
次に、図5を参照して、ステップS3の遅延時間算出処理について詳しく説明する。
図5は、本発明の第1の実施形態である遅延時間算出処理を説明するための模式図である。図5に示すように、丸棒体RBの回転に伴い白丸印で示す内部欠陥の位置が移動するために、超音波探触子11によって受信される欠陥信号の強度及び受信時間は変化する。具体的には、図5に示す第1欠陥信号RW1及び第2欠陥信号RW2はそれぞれ、超音波探触子11によって受信された第1欠陥位置P1及び第2欠陥位置P2における欠陥からの超音波信号の反射信号である。ここで、水浸探傷法における媒質である水中の音速をVw、丸棒体RB中の音速をVsと表すと、第1欠陥信号RW1の伝搬時間T1は以下に示す数式(8)、第2欠陥信号RW2の伝搬時間T2は以下に示す数式(9)、伝搬時間T1と伝搬時間T2との差である遅延時間ΔTは以下に示す数式(10)で表される。
ここで、基準となる欠陥信号に対する他の複数の欠陥信号の各受信位置での遅延時間を計算して複数の欠陥信号を合成することによってランダムなノイズは打ち消しあうため、欠陥信号のS/N比は改善される。なお、第2欠陥信号RW2を基準とした場合、第1欠陥信号RW1は数式(10)で示される遅延時間ΔTだけ遅延されて足し合わされる。これにより、ランダムなノイズは打ち消し合い、位相が揃えられた欠陥信号は強め合うため、開口合成処理前と比べ欠陥信号のS/N比は高くなる。また、超音波探触子11の位置や丸棒体RBの深さ位置毎にそれぞれ遅延時間を計算して開口合成処理を行うことによって、丸棒体RB内のどの深さに欠陥がある場合でも高いS/N比で欠陥信号を検出することができる。
<受信音圧比算出処理及び最適合成幅算出処理>
次に、図6〜図9を参照して、図2に示すステップS4の受信音圧比算出処理及びステップS5の最適合成幅算出処理について詳しく説明する。
欠陥信号の強度は、超音波探触子11と内部欠陥との位置関係に応じて変化する。具体的には、遠距離音場においては、超音波探触子11の中心軸上に欠陥が存在する場合に最も欠陥信号の強度が強くなり、超音波探触子11の中心軸と内部欠陥を通過する超音波の伝搬経路とのなす角が大きくなるに従って欠陥信号の強度は小さくなっていく。開口合成処理によって高いS/N比の欠陥信号を得るためには、欠陥信号が十分な強度を有する範囲内で複数の欠陥信号を足し合わせる必要があり、強度が小さい欠陥信号を足し合わせた場合にはS/N比の向上効果は小さくなる。また、超音波探触子11から出力された超音波信号は、拡散しながら伝搬していくため、遠距離になるほどその音圧分布は広がって形成される。このとき、音圧分布内に欠陥が存在する場合、十分な強度の欠陥信号を得ることができる。つまり、超音波信号の音圧分布と音圧分布内での欠陥の移動位置によって十分な強度を持つ合成幅(足し合わせる欠陥信号数)は変化する。従って、開口合成処理によって高いS/N比の欠陥信号を得るためには、内部欠陥の位置及び探傷条件に基づいて合成幅を適切に設定する必要がある。そこで、本実施形態では、欠陥信号の受信音圧比に基づき内部欠陥の深さ位置毎に適切な合成幅を算出する。
図6は、合成幅の違いに伴う欠陥深さと欠陥信号のS/N比との関係の変化の一例を示す図である。具体的には、図6は、直径φ169mmの丸棒鋼の内部深さ5mm,21mm,42mm,63mmの位置に加工された直径φ0.2mmの4つの人工欠陥を探傷し、合成幅2.4°、合成幅8.4°、合成幅22.8°、及び本発明により開口合成処理を行った実験結果を示す。本実験では、超音波探触子11として、直径6.4mm、周波数5MHzの丸型超音波探触子を用いた。また、合成幅2.4°、合成幅8.4°、合成幅22.8°のプロットは、内部深さの異なる4つの人工欠陥信号に対して、それぞれ一定の合成幅(2.4°、8.4°、22.8°)で開口合成処理を行った結果を示す。但し、合成幅2.4°、8.4°、22.8°はそれぞれ、本発明によって決定された内部深さ5mm、21mm、42mmでの最適な合成幅である。
図6に示すように、深さ5mmの欠陥信号に対しては、合成幅2.4°であるときにS/N比が最も大きくなり、深さ21mmの欠陥信号に対しては、合成幅8.4°であるときにS/N比が最も大きくなり、深さ42mmの欠陥信号に対しては、合成幅22.8°であるときにS/N比が最も大きくなる。よって、各欠陥深さでS/N比を最大とする合成幅が異なり、欠陥深さ毎に適切な合成幅を設定することにより、全ての欠陥深さで最大のS/N比が得られることがわかる。実際、本発明では、全て欠陥深さで合成幅を一定に設定した場合と比べ、深さ位置によっては10dB以上のS/N比の向上が確認でき、本発明の有効性が示された。
図7は、本発明の第1の実施形態である最適合成幅算出処理を説明するための模式図である。図7に示すように、本実施形態では、伝搬経路算出処理によって算出された超音波信号の伝搬経路から超音波信号の指向角ψを算出し、想定欠陥位置が回転した時の欠陥信号の受信音圧比の変化を計算し、欠陥信号の受信音圧比の分布から合成幅を算出する。ここで、丸棒体RBの直径をR、丸棒体RBの回転速度をV1、丸棒体RB中の超音波の伝搬速度をVs、超音波探触子11のPRFをf、超音波探触子11の周波数をF、超音波探触子11の長さをD(丸型の場合は半径、矩形の場合は辺長)、超音波探触子11と丸棒体RB表面との間の距離をW、水浸探傷法における媒質である水中の音速をVw、超音波探触子11の中心軸上に存在する想定欠陥位置をP、想定欠陥位置Pの丸棒体RB表面からの深さをd、想定欠陥位置Pから角度θだけ回転移動した回転後の想定欠陥位置をP’、超音波探触子11の位置Pと想定欠陥位置P’について伝搬経路算出処理を行った場合の超音波信号の伝搬経路と超音波探触子11の中心軸とのなす角(指向角)をψとする。
受信音圧の計算は基本的には遠距離音場を仮定して行うため、想定欠陥位置Pが以下に示す数式(11)を満たすことが条件となる。ここで、近距離音場限界距離x0は以下に示す数式(12)で表される。但し、想定欠陥位置Pが数式(11)を満たさない場合には、近距離音場の音圧計算を適応することで合成幅を算出することができる。
超音波探触子11が丸型である場合、想定欠陥位置Pからの欠陥信号の受信音圧に対する回転後想定欠陥位置P’からの欠陥信号の受信音圧の比(受信音圧比)Rは指向角ψを用いて以下に示す数式(13)〜(15)により表すことができる。但し、数式(14)に示すJ1はベッセル関数を示し、数式(14),(15)に示すmは、指向角ψによって決定される係数である。
一方、超音波探触子11が矩形形状である場合には、受信音圧比Rは指向角ψを用い、数式(13),(15)及び以下に示す数式(16)により表すことができる。なお、超音波探触子11が円形形状や矩形形状でない複雑な形状を有する場合には、実験や有限要素法等を用いた物理解析の結果を用いて受信音圧比Rを決定してもよい。また、検出対象とする欠陥が強い指向性を有する場合には、数式(13)に欠陥の反射指向性関数を乗じたものを受信音圧比Rとすることがある。本実施形態では、上記手順により計算した受信音圧比Rを用いて合成幅を算出する。
具体的には、超音波探触子11によって、想定欠陥位置Pが角度ピッチΔθ回転する毎に欠陥信号が受信される。角度ピッチΔθは以下に示す数式(17)により表される。
想定欠陥位置Pが−nΔθからnΔθまで回転した範囲内で取得した欠陥信号に対して遅延時間をかけて加算平均をする開口合成処理を行った場合の開口合成後受信音圧比Sは、以下に示す数式(18)により表される。ここで、数式(18)において、R(nΔθ)は想定欠陥位置PからnΔθ回転した位置での受信音圧比を示す。想定欠陥位置Pは、超音波探触子11の中心軸上に限定されるものではなく、探傷条件に合わせて設定することができる。
加算回数N(=n+n+1)の加算平均によってノイズが1/N1/2になると仮定すると、想定欠陥位置PでのS/N比に対する開口合成処理後のS/N比向上係数Eは以下に示す数式(19)で表される。
そこで、数式(19)によりS/N比向上係数Eが最大となる合成幅Nを設定し、開口合成処理を行うことで、欠陥信号のS/N比を最大化することができる。また、以下に示す数式(20)を満たす加算回数Nを決定し、開口合成処理を行うことで十分に欠陥信号のS/N比を向上することができる。
なお、超音波探傷において欠陥信号を評価する場合、S/N比だけでなく欠陥信号の強度が重要となる。開口合成処理の前後で、欠陥信号の強度が大きく変動すると正確な内部欠陥の評価をすることができない。そこで、開口合成処理によって低減した強度を処理前の強度に復元することが望ましい。具体的には、開口合成処理後の出力値Aに対して、数式(18)で示される開口合成後受信音圧比Sを用いて以下に示す数式(21)により補正された補正出力値Bを出力することにより、開口合成処理前と開口合成処理後の欠陥信号の強度を一致させることができる。開口合成処理前と開口合成処理後の欠陥信号の強度を一致させることで、欠陥径や欠陥長に対して定量的な評価が可能となる。
以上の処理をまとめると、最適合成幅算出処理は図8に示すフローチャートのようになる。図8は、本発明の第1の実施形態である最適合成幅算出処理の流れを示すフローチャートである。図8に示すように、本実施形態の最適合成幅算出処理では、まず、信号処理装置19が、開口合成処理における合成幅を仮設定する(ステップS51)。次に、信号処理装置19が、仮設定した合成幅と数式(18)とを用いて欠陥信号の受信音圧比を加算平均することにより開口合成後受信音圧比(受信音圧比変化率)Sを算出する(ステップS52)。次に、信号処理装置19が、数式(19)を用いて開口合成後受信音圧比Sとノイズの変化率との比をとることで開口合成処理によるS/N比向上係数E(S/N比変化率)を計算する(ステップS53)。そして、信号処理装置19が、S/N比向上係数Eが数式(20)に示す条件等の所定の条件を満足するか否かを判断し(ステップS54)、S/N比向上係数Eが所定の条件を満足する場合、信号処理装置19は、ステップS51の処理において仮設定した合成幅を最適な合成幅に決定する(ステップS55)。一方、S/N比向上係数Eが所定の条件を満足しない場合には、信号処理装置19は、最適合成幅算出処理をステップS51の処理に戻す。
[実施例]
本発明に係る超音波探傷方法の優れた結果を実施例で説明する。本実施例では、人工欠陥を設けた丸棒体サンプルを超音波探傷し、本発明に係る超音波探傷方法による開口合成処理を行った。超音波探触子は、直径6.4mm、周波数5MHzの丸型超音波探触子を用い、丸棒体サンプルとして直径φ169mmの丸棒体内部にφ0.2mmの人工欠陥が加工されたものを用いた。超音波探触子と丸棒体サンプルは、局部水浸探傷法により音響結合を行い、水距離は50mm、測定角度ピッチは0.6°とした。また、超音波探触子の近距離音場限界距離は34.5mmであり、水距離50mmよりも短く、本手法の適用条件を満たしていた。
図9は、表面深さ21mm、φ0.2mmの人工欠陥からの欠陥信号の受信音圧比と回転角度との関係を示す図である。受信音圧比の実測値と計算値とは概ね一致しており、本発明手法における受信音圧比の計算の有効性が示された。図10は、図9に示す受信音圧比の分布に基づき計算した合成幅とS/N比向上係数Eとの関係を示す図である。但し、図10における計算値(曲線L1)は、図9に示す受信音圧比の計算値を用いて回転角度0°を中心として正負対称な合成幅で開口合成処理を行った結果得られた値である。
図10に示す計算値の曲線L1において、S/N比向上係数Eは合成幅8.4°で最大値9.2dBをとるため、合成幅NはS/N比向上係数E≧6.4dBを満たす2.4°≦N≦21.6°を満たすNを設定した。また、実測値の曲線L2は計算値の曲線L1の傾向とほぼ一致しており、合成幅8.4°でS/N比向上係数Eが最大となっており、本発明による合成幅の決定方法の有効性が示された。
図11(a),(b)は、表面深さ21mm、φ0.2mmの人工欠陥に対して、本発明による信号処理をせずに超音波探傷を行った結果を示す図である。図12(a),(b)は、表面深さ21mm、φ0.2mmの人工欠陥に対して、本発明による信号処理を行って超音波探傷を行った結果を示す図である。本実験では、S/N比が最大となる合成幅を計算し、合成幅は8.4°とした。図12(a),(b)に示すように、本発明による信号処理によれば、S/N比が6dB向上し、φ0.2mmの欠陥をS/N比21dBで検出することができた。
〔第2の実施形態〕
次に、図13〜図18を参照して、本発明の第2の実施形態である超音波探傷装置の構成及びその動作について説明する。
[構成]
まず、図13を参照して、本発明の第2の実施形態である超音波探傷装置の構成について説明する。
図13は、本発明の第2の実施形態である超音波探傷装置の構成を示す模式図である。図13に示すように、本発明の第2の実施形態である超音波探傷装置1は、(1)鋳造された鋼片を圧延して製造された鋼板SPが検査材である点、及び(2)鋼板SPが搬送ライン21によって鋼板SPの長手方向に沿って超音波探触子11の下方を通過するように搬送される点が、図1に示した本発明の第1の実施形態である超音波探傷装置1の構成と異なっている。その他の点は、図1に示した本発明の第1の実施形態である超音波探傷装置1の構成と同じであるので、以下ではその説明を省略する。
[開口合成処理条件の決定]
次に、図14〜図18を参照して、開口合成処理条件の決定を実行する際の信号処理装置19の動作について説明する。なお、開口合成処理条件の決定の全体の流れは、図2に示した本発明の第1の実施形態である開口合成処理条件の決定の流れと同じである。但し、検査材が丸棒体RBから鋼板SPに変わることによって、伝搬経路算出処理、遅延時間算出処理、受信音圧比算出処理、及び最適合成幅算出処理の内容の一部が第1の実施形態における内容とは異なっている。そこで、以下では、これら各処理の異なる点についてのみ説明する。
<伝搬経路算出処理>
図14は、本発明の第2の実施形態である伝搬経路算出処理の一態様を説明するための模式図である。以下、鋼板SPの長手方向に移動する超音波探触子11の位置をP,P’、想定欠陥位置をP、超音波探触子11の位置Pと想定欠陥位置Pとを結ぶ線分と鋼板SPの表面との交点をO、水浸探傷法における媒質である水中での音速をVw、鋼板SP中での音速をVsと表記する。
本実施形態では、まず、超音波信号の入射点Xを設定し、線分P’Xと線分XYとのなす角度から超音波信号の入射角θwを求める。なお、線分XYは、入射点Xを通る鋼板SPの法線を示す。次に、スネルの法則によれば、超音波信号の屈折角θsは上述した数式(6)を満足する。従って、数式(6)に超音波信号の入射角θwを代入することによって超音波信号の屈折角θsを求めることができる。また、超音波信号の入射点Xを通過して屈折角θsで屈折する直線と線分OPとの交点Cも求めることができる。従って、超音波の入射点Xを変化させながら交点Cと想定欠陥位置Pとが一致する超音波信号の入射点Xを探索することによって、入射点Xに入射して想定欠陥位置Pを通過する超音波信号の伝搬経路を算出することができる。
図15は、本発明の第2の実施形態である伝搬経路算出処理の他の態様を説明するための模式図である。本実施形態では、まず、超音波信号の入射点Xを設定し、線分P’Xと線分XYとのなす角度から超音波信号の入射角θwを求める。そして、超音波信号の入射点Xを変化させながら線分XYと線分PXとのなす角度θが上述した数式(7)に示すスネルの法則を満たす角度θを探索することによって、入射点Xに入射して想定欠陥位置Pを通過する超音波信号の伝搬経路を算出することができる。
<遅延時間算出処理>
図16は、本発明の第2の実施形態である遅延時間算出処理を説明するための模式図である。図16に示すように、超音波探触子11と想定欠陥位置Pに位置する内部欠陥との位置関係が変化すると、超音波探触子11によって受信される欠陥信号の強度及び受信時間は変化する。具体的には、第3欠陥信号RW3及び第4欠陥信号RW4はそれぞれ、超音波探触子11が位置P4及び位置P5にあるときに受信された欠陥からの超音波の反射信号である。ここで、水浸探傷法における媒質である水中の音速をVw、丸棒体RB中の音速をVsと表すと、第3欠陥信号RW3の伝搬時間T3は上述した数式(8)(T1をT3に置き換え)、第4欠陥信号RW4の伝搬時間T4は上述した数式(9)(T2をT4に置き換え)、伝搬時間T3と伝搬時間T4との差である遅延時間ΔT1は上述した数式(10)(ΔTをΔT1に置き換え)を用いて算出することができる。
ここで、基準となる欠陥信号に対する複数の欠陥信号の各受信位置での遅延時間を計算して複数の欠陥信号を合成することによってランダムなノイズは打ち消しあうため、欠陥信号のS/N比は改善される。なお、第4欠陥信号RW4を基準とした場合、第3欠陥信号RW3は遅延時間ΔT1だけ遅延されて足し合わされる。これにより、ランダムなノイズは打ち消し合い、位相が揃えられた欠陥信号は強め合うため、信号処理前と比べ欠陥信号のS/N比は高くなる。また、超音波探触子11の位置や鋼板SPの深さ位置毎にそれぞれ遅延時間を計算して開口合成処理を行うことによって、鋼板SP内のどの深さ位置に欠陥がある場合でも高いS/N比で欠陥信号を検出できる。
<受信音圧比算出処理及び最適合成幅算出処理>
図17は、合成幅とS/N比向上係数Eとの関係をシミュレーションした結果を示す図である。具体的には、図17は、周波数5MHz、直径12.6mmの丸型超音波探触子を0.05mmピッチで鋼板SPの幅方向に移動させながら板厚150mmの鋼板SPの超音波探傷を行い、深さ25,50,75,100,125mm(depth25,50,75,100,125)の位置にある内部欠陥に対し開口合成処理を行った時の合成幅とS/N比向上係数Eとの関係をシミュレーションした結果を示す。図17に示すように、各深さ位置でS/N比向上係数Eを最大とする合成幅は異なり、全深さ位置で合成幅を0.8,2.6mmで一定とした場合には、全深さ位置でそれぞれ最適な合成幅を設定した場合と比べてS/N比が最大4dB減少する。但し、合成幅0.8,2.6mmはそれぞれ深さ25,125mmの位置で開口合成処理を行う場合の合成幅の最適値である。
図18は、本発明の第2の実施形態である最適合成幅算出処理を説明するための模式図である。本実施形態では、伝搬経路算出処理によって算出された超音波信号の伝搬経路から超音波信号の指向角ψを算出し、超音波探触子11と欠陥の位置関係が変化した時の欠陥信号の受信音圧比の変化を計算し、受信音圧比の分布から合成幅を算出する。ここで、超音波探触子11の幅方向の移動速度をV1、鋼板SP中の音速をVs、超音波探触子11のPRFをf、超音波探触子11の周波数をF、超音波探触子11の長さをD(丸型の場合は半径、矩形の場合は辺長)、超音波探触子11と鋼板SP表面との間の距離をW、水浸探傷法における媒質である水中での音速をVw、超音波探触子11の中心軸上に存在する想定欠陥位置をP、想定欠陥位置Pの鋼板SP表面からの深さをd、超音波探触子11の初期位置Pからxだけ移動した時の超音波探触子11の位置をP’、超音波探触子11の位置P’と想定欠陥位置Pについて、伝搬経路算出処理を行った場合の超音波信号の伝搬経路と超音波探触子11の中心軸とのなす角をψ(指向角)とする。
受信音圧の計算は基本的には遠距離音場を仮定して行うため、想定欠陥位置Pが上述した数式(11)を満たすことが条件となる。ここで、近距離音場限界距離x0は上述した数式(12)で表される。但し、想定欠陥位置Pが上述した数式(11)を満たさない場合には、近距離音場の音圧計算を適応することで合成幅を算出することができる。
超音波探触子11が丸型である場合、位置Pにおける欠陥信号の受信音圧に対する位置P’における欠陥信号の受信音圧の比(受信音圧比)Rは指向角ψを用いて上述した数式(13)〜(15)により表すことができる。一方、超音波探触子11が矩形形状である場合には、受信音圧比Rは指向角ψを用い、上述した数式(13),(15),(16)により表すことができる。
本実施形態では、上記手順により計算した受信音圧比Rを用いて合成幅を算出する。具体的には、超音波探触子11によって、超音波探触子11が位置Δx移動する毎に欠陥信号が受信される。移動ピッチΔxは以下に示す数式(22)により表される。
超音波探触子11の位置が−nΔxからnΔxまで移動する範囲内で取得した欠陥信号に対して遅延時間をかけて加算平均をする開口合成処理を行った場合の開口合成後受信音圧比Sは、以下に示す数式(23)により表される。ここで、数式(23)において、R(nΔx)は超音波探触子11が位置PからnΔx移動した位置での受信音圧比を示す。超音波探触子11の位置Pは、超音波探触子11の中心軸上に限定されるものではなく、探傷条件に合わせて設定することができる。
加算回数N(=n+n+1)の加算平均によってノイズが1/N1/2になると仮定すると、超音波探触子11の位置PでのS/N比に対する開口合成処理後のS/N比向上係数Eは上述した数式(19)で表される。
そこで、数式(19)によりS/N比向上係数Eが最大となる合成幅Nを設定し、開口合成処理を行うことで、欠陥信号のS/N比を最大化することができる。また、上述した数式(20)を満たす加算回数Nを決定し、開口合成処理を行うことで十分に欠陥信号のS/N比を向上することができる。なお、第1の実施形態と同様、開口合成処理によって低減した強度を処理前の強度に補正することが望ましい。
以上、本発明者らによってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、本実施形態による本発明の開示の一部をなす記述及び図面により本発明は限定されることはない。例えば、本発明を鋼材の製造設備列を構成する検査装置として適用し、本発明に係る超音波探傷装置において製造装置によって製造された鋼材の内部を検査し探傷するようにしてもよい。また、本発明を鋼材の製造方法に含まれる検査ステップとして適用し、製造ステップにおいて製造された鋼材の内部を検査し探傷するようにしてもよい。探傷ステップでは、検査ステップにおける開口合成処理の結果に基づき鋼材内部の欠陥を探傷し、欠陥の有無、欠陥位置、欠陥サイズ等についての結果を得る。
さらに、本発明を鋼材の品質保証方法に適用し、鋼材の内部を検査し探傷することにより鋼材の品質保証を行うようにしてもよい。具体的には、本発明で鋼材の内部を探傷ステップで探傷し、探傷ステップで得られた探傷結果から鋼材の品質保証を行うことができる。探傷ステップでは、検査ステップにおける開口合成処理の結果に基づき鋼材内部の欠陥を探傷し、欠陥の有無、欠陥位置、欠陥サイズ等についての結果を得る。次に続く品質保証ステップでは、探傷ステップにより得られた、欠陥有無、欠陥位置、欠陥サイズに関わる結果に基づき、製造された鋼材が予め指定された基準を満たしているかどうか判定し、鋼材の品質を保証する。このように、本実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例、及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。
1 超音波探傷装置
11 超音波探触子
12 プローブヘッド
13 架台
14 回転駆動装置
15 パルサ
16 レシーバ
17 A/Dコンバータ
18 記録装置
19 信号処理装置
20 表示装置
RB 丸棒体

Claims (10)

  1. 超音波探触子から検査材に超音波信号を送信し、前記検査材の内部で反射された超音波信号を欠陥信号として超音波探触子において受信することによって、前記検査材の内部を検査する超音波探傷方法であって、
    前記検査材と前記超音波探触子との位置関係を変化させながら超音波探触子において複数の欠陥信号を受信する受信ステップと、
    前記検査材と前記超音波探触子との各位置関係において、基準位置における欠陥信号の受信音圧に対する欠陥信号の受信音圧の比を受信音圧比として算出し、算出された受信音圧比に基づいて、検査材の各深さ位置での開口合成処理における合成幅を決定する決定ステップと、
    決定した合成幅に従って複数の欠陥信号を用いて開口合成処理を実行することによって前記検査材の内部を検査する検査ステップと、
    を含むことを特徴とする超音波探傷方法。
  2. 前記決定ステップは、前記受信音圧比の変化率から開口合成処理による欠陥信号のS/N比の変化率を算出し、欠陥信号のS/N比の変化率が所定値以上になる合成幅を開口合成処理における合成幅に決定するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の超音波探傷方法。
  3. 前記決定ステップは、前記超音波探触子が円形の超音波探触子である場合、以下に示す数式(1)及び数式(2)を利用して超音波信号の指向角ψを用いて受信音圧比Rを算出し、前記超音波探触子が矩形の超音波探触子である場合には、以下に示す数式(1)及び数式(3)を利用して超音波信号の指向角ψを用いて受信音圧比Rを算出するステップを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の超音波探傷方法。但し、数式(2)及び数式(3)におけるパラメータmは、指向角ψによって決定される係数である。
  4. 前記検査ステップは、以下に示す数式(4),(5)を用いて、開口合成処理により得られた欠陥信号AをN点の受信音圧比R(n=0〜N)を加算平均した開口合成後受信音圧比Sで除算することにより、欠陥信号Aの強度を補正するステップを含むことを特徴とする請求項1〜3のうち、いずれか1項に記載の超音波探傷方法。
  5. 前記決定ステップは、前記超音波探触子と内部欠陥の深さ位置との位置関係から検査材における任意の超音波信号の入射範囲を設定し、設定した超音波信号の入射範囲内においてスネルの法則に基づいて超音波信号の伝搬経路を算出し、座標計算によって超音波信号の伝搬経路が内部欠陥を通過するか否かを判定する計算を繰り返し行うことにより内部欠陥の各深さ位置に対する超音波信号の伝搬経路を算出し、算出された各深さ位置に対する超音波信号の伝搬経路に基づいて開口合成処理に必要な複数の欠陥信号の遅延時間を算出するステップを含むことを特徴とする請求項1〜4のうち、いずれか1項に記載の超音波探傷方法。
  6. 前記決定ステップは、前記超音波探触子と内部欠陥の深さ位置との位置関係から検査材における任意の超音波信号の入射範囲を設定し、設定した超音波信号の入射範囲内において超音波信号の入射点における検査材の法線と、超音波探触子と超音波信号の入射点とを結ぶ線分とがなす角度及び想定欠陥位置と超音波信号の入射点とを結ぶ線分とのなす角度がスネルの法則を満たすか否かを判定する計算を繰り返し行うことにより内部欠陥の各深さ位置に対する超音波信号の伝搬経路を算出し、算出された各深さ位置に対する超音波信号の伝搬経路に基づいて開口合成処理に必要な複数の欠陥信号の遅延時間を算出するステップを含むことを特徴とする請求項1〜4のうち、いずれか1項に記載の超音波探傷方法。
  7. 超音波探触子から検査材に超音波信号を送信し、前記検査材の内部で反射された超音波信号を欠陥信号として超音波探触子において受信することによって、前記検査材の内部を検査する超音波探傷装置であって、
    前記検査材と前記超音波探触子との位置関係を変化させながら超音波探触子において複数の欠陥信号を受信する受信手段と、
    前記検査材と前記超音波探触子との各位置関係において、基準位置における欠陥信号の受信音圧に対する欠陥信号の受信音圧の比を受信音圧比として算出し、算出された受信音圧比に基づいて、検査材の各深さ位置での開口合成処理における合成幅を決定する決定手段と、
    決定した合成幅に従って複数の欠陥信号を用いて開口合成処理を実行することによって前記検査材の内部を検査する検査手段と、
    を備えることを特徴とする超音波探傷装置。
  8. 鋼材を製造する製造装置と、
    前記製造装置によって製造された前記鋼材の内部を検査する、請求項7に記載の超音波探傷装置と、
    を備えることを特徴とする鋼材の製造設備列。
  9. 鋼材を製造する製造ステップと、
    請求項1〜6のうち、いずれか1項に記載の超音波探傷方法で、前記製造ステップにおいて製造された鋼材の内部を探傷する探傷ステップと、
    を含むことを特徴とする鋼材の製造方法。
  10. 請求項1〜6のうち、いずれか1項に記載の超音波探傷方法で、鋼材の内部を探傷する探傷ステップと、
    前記探傷ステップで得られた探傷結果から前記鋼材の品質保証を行う品質保証ステップと、
    を含むことを特徴とする鋼材の品質保証方法。
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