JP2019108223A - 搬送方法および搬送装置 - Google Patents
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しかし、特許文献1および特許文献2に提案されたいずれの方法も、円筒ころに適用したとき、ベルトコンベアの下流側でコンベア幅が狭められることにより円筒ころ同士が擦れ合い、一列に整列されて移動する第2搬送路(特許文献1)または下流側排出路(特許文献2)においても前後の円筒ころが接触して、その表面に疵等が発生する虞がある。
本発明に係る、断面形状円形の転がりやすい物を搬送するための搬送装置1(以下「搬送装置1」という)は、基部2、コンベア支持部3およびコンベア4からなる。
基部2は、コンベア支持部3およびコンベア4を支えるためのものである。基部2は、その上部に板状の支持部11を備える。支持部11は、平面視の形状が、搬送装置1の搬送方向を長手方向とする矩形である。ここで「搬送装置1の搬送方向」とは、搬送装置1が搬送対象物例えば円筒ころを搬送する(移動させる)方向をいう。以下「搬送方向」と略す。
基板12は矩形の厚板で製作される。基板12は、コンベア支持部3の最下部に位置する。基板12は、その長手方向を基部2の支持部11の長手方向に揃えその下面を支持部11の上面に対向させて、2組のリニアガイド18,18によって支持部11に連結されている。
リニアガイド18,18のレール21,21は、支持部11の上面に、互いに離れて平行に搬送方向に延びた状態で固定されている。それぞれのリニアガイド18の2つのスライダ22,22は、基板12におけるその長手方向のそれぞれの端近傍の下面に固定されている。リニアガイドクランパー23は、一方のリニアガイドにおける2つのスライダ22,22の間かつ一方のスライダ22に近い位置において、基板12の下面に固定されている。
基板12の上面には、断面が円形の4つの雌ネジ孔19,19が設けられている。4つの雌ネジ孔19,19は、搬送方向に2列に並び、平面視において矩形の頂角の位置に配されている。
水平移動板13は、水平ガイド孔25を貫通して雌ネジ孔19に螺合するボルト26により基板12に一体化されている。水平移動板13は、4つのボルト26,26,26,26を締め付けることにより基板12に固定される。水平移動板13は、4つのボルト26,26,26,26を緩めることにより、基板12に対して、水平ガイド孔25の長手方向寸法から雌ネジ孔19の径を減じた距離だけ、幅方向に移動可能である。
支持板14の搬送方向における寸法は、水平移動板13の搬送方向における寸法と略同じである。支持板14は、水平移動板13との一体化が複数の補強リブにより強化されている。
コンベア保持板16は、その下方に4つの垂直ガイド孔34,34,34,34が貫通する。垂直ガイド孔34は、その断面形状が上下に長い長円形であり、それぞれの垂直ガイド孔34は搬送方向に間隔を有して互いに平行である。4つの垂直ガイド孔34,34,34,34は、異なるいずれかの雌ネジ孔20,20の並びに重なる位置に設けられ、その長円は2つの雌ネジ孔20,20の間隔よりも大きい。
傾斜固定部36は、断面が長円形で有底の2つの固定孔38,38で形成される。固定孔38における長円の長手方向の両端近傍には、それぞれ雌ネジ孔39,39が貫通する。2つの固定孔38,38は、正面視(図1)において一方の固定孔38の雌ネジ孔39,39の中心を通る直線と他方の固定孔38の雌ネジ孔39,39の中心を通る直線とが鈍角を形成するように、上下に並ぶ。また、2つの固定孔38,38と揺動軸受35との位置関係については、いずれの固定孔38もその雌ネジ孔39,39の中心と揺動軸受35が支持する揺動軸37の軸心とで二等辺三角形となり、これら2つの固定孔38,38についての三角形は同一形状である。
コンベア保持板16は、それぞれの垂直ガイド孔34を貫通して雌ネジ孔20,20に螺合されるボルト40,40により、支持板14に対して上下動可能に支持板14に一体化されている。
における外方を向く面に固定されている。ネジ用ブロック42は、アジャストボルト用ブロック41の下方で、そのネジ孔の軸心の延長がアジャストボルト用ブロック41の凹部を通るように配されて、支持板14の外方を向く面に固定されている。アジャストボルト43は、その頭部をアジャストボルト用ブロック41よりも上方に位置させ、そのネジ部がネジ用ブロック42の雌ネジに螺合されている。
コンベア4は、動力部51、従動部52、コンベアベルト53、コンベア本体54および検出部55からなる。
動力部51は、ドライブプーリー61およびドライブモータ62等で構成される。動力部51は、コンベア4において搬送方向の一方の端に位置する。ドライブプーリー61は、無端帯状のコンベアベルト53の内側に位置してコンベアベルト53を循環移動させるためのものである。ドライブモータ62は2つのタイミングプーリー68,69およびタイミングベルト63を介してドライブプーリー61を回転させる。ドライブモータ62としてサーボモータが使用される。
コンベアベルト53は、可とう性を有する材料例えばゴムにより、無端帯状に形成される。コンベアベルト53の外周面には、その長手方向の端縁(端面)をコンベアベルト53の幅方向両端に一致させ外方に拡がる(起立している)略矩形板状の桟65が複数設けられている。桟65は、周方向に略等間隔に配されている。桟65の高さは、搬送装置1の搬送対象物の最大外径に応じて決定される。なお、コンベアベルト53の「外周面」とは、搬送時に搬送物を載せる、外側を向く表面である。
コンベア支持部3に対するコンベア4の揺動は、揺動停止ボルト45を雌ネジ孔39に進入させてその先端に側板66の表面を押圧させることにより停止し、コンベア4の傾斜が固定化する。
次に、搬送装置1が円筒ころWを搬送する様子を説明する。
円筒ころWを搬送するとき、搬送装置1は、搬送元側および搬送先側のいずれか一方が高くなるようにコンベア4が傾けられる。図6に示される搬送装置1では、搬送元側よりも搬送先側が高くなっている。コンベア4の傾斜は、揺動停止ボルト45,45を緩めてコンベア4を揺動軸37回りに回動させて行う。コンベア4が適切に傾斜したら、揺動停
止ボルト45,45を締めてコンベア4をコンベア支持部3に固定する。傾斜固定部36の固定孔38は長円形であって、両端にそれぞれ雌ネジ孔39が設けられている。したがって、コンベア4は、揺動停止ボルト45を螺合させる雌ネジ孔39を変更することにより、2つの雌ネジ孔39,39間を底辺とし揺動軸37を頂点とする二等辺三角形の頂角θの略2倍の角度の範囲で傾斜可能である。また、揺動停止ボルト45を1つのみいずれかの雌ネジ孔39に螺合させて固定することにより、さらに広い角度範囲でコンベア4の傾斜が可能である。
搬送装置1は、検出部55およびドライブモータ62が連携し、隣り合う桟65,65の間には円筒ころWが1つのみ載るように、コンベアベルト53を移動させる。
図7を参照して、コンベアベルト53の桟65の高さおよび検出部55の投光器56と受光器57との位置(高さ)は、搬送を意図する対象物のうちその外径が最も小さな物を基準に決定される。
図8および図9は他の形態のコンベアベルト53B,53Cの概要を示す図である。
図8に記載されたコンベアベルト53Bは、複数の桟65,65,65に加え、隣り合う桟65,65の間に複数の突出体71B,71B,71Bを備える。
らな表面に接するように、突出体71Bの高さ、および隣り合う突出体71B,71Bの間隔が決定される。
図9に記載されたコンベアベルト53Cは、隣り合う桟65,65の間に高さが異なる複数の突出体71Cを備える。
突出体71Cは、いずれもコンベアベルト53Cの表面から外方に突出して幅方向の一方の端から他方の端に帯状に延び、その高さは桟65よりも低い。隣り合う桟65(65a),65(65b)の間において、一方の桟65aに直近の突出体71Cはその高さが最も高く、この桟65aから遠いほど突出体71Cの高さは低くなる。突出体71Cの高さは、隣り合う桟65a,65bの略中央付近で最も低くなる。略中央付近よりも他方の桟65bまでは、この最も低い突出体72Cがその高さを変えずに複数並ぶ。同じ高さの低い突出体72C,72Cの高さおよび隣り合う相互の間隔は、最大予定搬送物の最大径を考慮して、前述したコンベアベルト53Bの突出体71Bにおける高さおよび隣り合う相互の間隔と同じ基準で決められる。
なお、コンベアベルト53Cは、基本的に搬送方向における一方の側に搬送物Wl,Wm,Wsが移動するので、略中央よりも他方の桟65b側に設けられる同じ高さの突出体72Cを設けないものとしても良い。
搬送装置1は、円筒ころの他、円すいころ、および断面が楕円の柱状体等の、回転容易な搬送対象物を、隣り合う2つが接触等しないように搬送する用途に適する。
3 コンベア支持部
4 コンベア
37 揺動軸
53,53B,53C コンベアベルト(ベルト)
65 桟
W,W1,W2,Ws 円筒ころ(断面形状円形の物)
Claims (2)
- ベルトコンベアを用いて断面形状円形の物を搬送するための搬送方法であって、
搬送時に循環する前記ベルトコンベアのベルトの外周面に、外方に起立する板状の桟を周方向に間隔を設けて複数配し、
前記ベルトコンベアにおける、前記断面形状円形の物の搬送元側および搬送先側のいずれか一方が高くなるようにし、隣り合う前記桟の間に前記断面形状円形の物を1つ載せて搬送する
ことを特徴とする搬送方法。 - 断面形状円形の物を搬送するための搬送装置であって、
循環するコンベアベルトを備えたコンベアと、
前記コンベアを支持するコンベア支持部と、を有し、
前記コンベアは、前記コンベア支持部に対して、前記コンベアベルトの幅方向に延びる揺動軸回りに揺動可能であり、
前記コンベアベルトは、その外周面に、外方に起立する板状の桟が周方向に間隔を設けて複数配されている
ことを特徴とする搬送装置。
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JPS5713505U (ja) * | 1980-06-26 | 1982-01-23 |
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