JP2019108157A - リテーナ、容器供給システム及び容器供給方法 - Google Patents

リテーナ、容器供給システム及び容器供給方法 Download PDF

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永 一 生 福
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野 学 森
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Abstract

【課題】局所的に他の部分よりも厚さが大きい厚み部を有する複数の容器を空間効率良く簡単に収容可能なリテーナ、及びそのようなリテーナを利用した容器供給システム及び容器供給方法を提供する。【解決手段】リテーナ10は、水平方向に延在する底部11と、底部11から高さ方向に延在する壁部12と、底部11及び壁部12によって囲まれ、複数の容器100が収容される収容部14と、を備える。各容器100は、局所的に他の部分よりも厚さが大きい厚み部102を有する。収容部14に収容されている複数の容器100の全ては、高さ方向と平行な方向に延びる共通の基準軸線Arを通過する。複数の容器100の厚み部102が基準軸線Arから3以上の互いに異なる水平方向に位置づけられた状態で、収容部14は複数の容器100を収容する。【選択図】図2

Description

本発明は、複数の容器を収容可能なリテーナ、そのようなリテーナを利用した容器供給システム、及びそのようなリテーナを利用した容器供給方法に関する。
多数のスパウト付き袋を概ね起立姿勢で保持しつつ、これらの袋が相互に重ねられた状態で並べられるリテーナが知られている。このリテーナでは、各袋のスパウト部分が他の部分よりも厚いため、各袋が占める水平方向のスペースが、スパウトを持たない袋と比べて大きくなる。そのためスパウト付き袋を収容するリテーナは、スパウトを持たない袋を複数収容するリテーナに比べ、収容スペースの大きさに対する袋の収容可能数が少ない。
この課題を解消しうる装置が特許文献1に開示されている。特許文献1が開示する装置では、多数の空袋(空袋群)が長手方向に少しずつずらされて重ねられた状態でトレイ(リテーナ)に収容され、そのトレイが複数設けられることで収容可能な袋の数の増加が図られている。また特許文献2は、抽出部(スパウト)を備える複数の包装袋の位置をずらして整列して箱詰めすることを開示する。
特開2006−001598号公報 特開2014−201349号公報 特開2007−118961号公報
しかしながら特許文献1の装置では、トレイ自体のサイズが大きく、トレイを搬送するラインも大型になり、トレイから袋を取り出す装置も大型になる。このように特許文献1の装置は、構成が大型且つ複雑になり、コストも高くなる。また特許文献2の装置においても、抽出部付きの複数の包装袋が直線方向にずらされて箱詰めされるため、1つの箱に詰められる包装袋の数が増えるに従って、箱のサイズをその直線方向に大きくする必要がある。
また製袋メーカーから供給される梱包箱において向きがばらばらな状態で多数のスパウト付き袋が収容されている場合、梱包箱から袋を取り出すとともに向きを揃えて当該袋をリテーナに収容する作業者の作業は時間及び手間がかかり、作業者の負担が重い。
そのためスパウト付き袋のように局所的に膨らんだ箇所を有する複数の袋を空間効率良く収容可能なリテーナや、局所的に膨らんだ箇所を有する複数の袋をそのようなリテーナに収容する作業者の負担を軽減することができるリテーナ、及びそのようなリテーナを用いた他の装置及び方法の提案が望まれている。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、局所的に他の部分よりも厚さが大きい厚み部を有する複数の容器を空間効率良く簡単に収容可能なリテーナ、及びそのようなリテーナを利用した装置及び方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、水平方向に延在する底部と、底部から高さ方向に延在する壁部と、底部及び壁部によって囲まれ、複数の容器が収容される収容部と、を備え、複数の容器の各々は、局所的に他の部分よりも厚さが大きい厚み部を有し、収容部に収容されている複数の容器の全ては、高さ方向と平行な方向に延びる共通の基準軸線によって通過され、複数の容器の厚み部が基準軸線から3以上の互いに異なる水平方向に位置づけられた状態で、収容部は複数の容器を収容し、収容部は、高さ方向と平行な方向に延在する重なり領域であって、基準軸線が通過する重なり領域を有し、収容部に収容されている複数の容器の全ては、少なくとも重なり領域において互いに重なり合っているリテーナに関する。
複数の容器の各々は、空容器であってもよい。
収容部に収容されている複数の容器の各々の長手方向に延びる中心線は、基準軸線又は基準軸線の近傍を通ってもよい。
収容部の水平方向に関する断面形状は円形状であってもよい。
収容部は、3以上のサブ収容領域を含み、3以上のサブ収容領域の各々は、複数の容器のうちの1以上を収容可能に設けられ、3以上のサブ収容領域の全ては、共通のオーバーラップ部を有し、基準軸線は、オーバーラップ部を通過してもよい。
基準軸線は、水平方向に関する収容部の断面の中心位置を通過してもよい。
本発明の他の態様は、上記のリテーナの収容部から、収容部において最上位置に配置されている容器を取り出して、容器受け取り装置に渡す工程と、容器受け取り装置に渡された容器の向きを検出する工程と、容器の向きの検出結果に応じて、容器受け取り装置に渡された容器の向きを所定の向きに揃える工程と、を含む容器供給方法に関する。
収容部に収容されている複数の容器のうち最上位置に配置されている容器は、重なり領域に存在する部分が吸着されて、収容部から取り出されてもよい。
搬送装置によってリテーナを取り出しエリアに搬送する工程と、取り出しエリアにおいて、リテーナの収容部における容器の有無を容器検出部によって検出する工程と、容器検出部の検出結果に基づいて、収容部に容器が収容されていないリテーナを取り出しエリアから移動させる工程と、を更に含み、取り出しエリアに配置されているリテーナの収容部から最上位置に配置されている容器が取り出されて、容器受け取り装置に渡されてもよい。
容器受け取り装置に渡された容器が容器受け取り装置から容器ストック部に渡される工程を更に含み、容器ストック部は、容器受け取り装置から渡される容器を複数ストックし、容器受け取り装置に渡された容器の向きを所定の向きに揃える工程は、当該容器が容器受け取り装置から容器ストック部に渡される間に行われてもよい。
複数の容器の各々は袋であってもよい。
袋にはスパウトが取り付けられており、スパウトが厚み部の少なくとも一部を構成してもよい。
本発明の他の態様は、上記のリテーナの収容部から、収容部において最上位置に配置されている容器を取り出して、容器受け取り装置に渡す取り出し装置と、容器受け取り装置に渡された容器の向きを検出する向き検出装置と、容器の向きの検出結果に応じて、容器受け取り装置に渡された容器の向きを所定の向きに揃える姿勢矯正装置と、を備える容器供給システムに関する。
取り出し装置は、収容部において最上位置に配置されている容器を吸着する吸着部を有し、収容部は、高さ方向と平行な方向に延在する重なり領域であって、基準軸線が通過する重なり領域を有し、収容部に収容されている複数の容器の全ては、重なり領域において互いに重なり合っており、取り出し装置は、最上位置に配置されている容器のうちの重なり領域に存在する部分を吸着部によって吸着した状態で、当該容器を収容部から取り出してもよい。
容器供給システムは、リテーナを取り出しエリアに搬送するとともに、取り出しエリアからリテーナを移動させる搬送装置と、取り出しエリアにおいて、リテーナの収容部における容器の有無を検出する容器検出部と、を更に備え、取り出し装置は、取り出しエリアに配置されているリテーナの収容部から最上位置の容器を取り出して、容器受け取り装置に渡し、搬送装置は、容器検出部の検出結果に応じて、収容部に容器が収容されていないリテーナを取り出しエリアから移動させてもよい。
搬送装置は、リテーナが載せられた状態で当該リテーナを移動させるコンベアと、取り出しエリアに設けられるストッパーと、を有し、ストッパーは制止位置及び解放位置に配置可能に設けられ、制止位置に配置されたストッパーは、コンベアに載せられて取り出しエリアに搬送されたリテーナに接触して当該リテーナを取り出しエリアで停止させ、解放位置に配置されたストッパーは、コンベアに載せられて取り出しエリアに配置されているリテーナから離れてコンベアによる当該リテーナの移動を許容し、取り出し装置によってリテーナの収容部から最上位置の容器が取り出される間、ストッパーは制止位置に配置され、容器検出部の検出結果に応じてリテーナが取り出しエリアから移動させられる場合、ストッパーは解放位置に配置されてもよい。
容器供給システムは、リテーナの底部は貫通孔を有し、取り出しエリアに配置されたリテーナの底部の貫通孔を介して、当該リテーナの収容部への進入及び収容部からの退避が可能な昇降部を更に備え、昇降部は、容器が収容されている収容部に進入し、当該容器を少なくとも部分的に高さ方向へ押し上げてもよい。
容器供給システムは、底部は、壁部に対して高さ方向と平行な方向に移動可能に設けられ、取り出しエリアに配置されたリテーナの底部を押し上げる押し上げ部であって、当該リテーナの収容部における容器の数に応じて底部を押し上げる押し上げ部を更に備えてもよい。
複数の容器の各々は袋であってもよい。
袋にはスパウトが取り付けられており、スパウトが厚み部の少なくとも一部を構成してもよい。
本発明によれば、局所的に他の部分よりも厚さが大きい厚み部を有する複数の容器を空間効率良く簡単にリテーナに収容することができる。
図1は、第1実施形態に係るリテーナの平面図であり、収容部に包装袋が収容されていない状態を示す。 図2は、図1に示すリテーナの平面図であり、収容部に複数の包装袋が収容されている状態を示す。 図3は、図1に示すリテーナの断面を側方から見た図であり、収容部に包装袋が収容されていない状態を示す。 図4は、容器供給システムの概略構成を示す平面図である。 図5は、容器供給システムの概略構成を示す正面図である。 図6は、昇降部を示す図であり、昇降部の先端部のみを示す。 図7は、図4及び図5に示す容器ストック部の拡大図である。 図8は、制御系を示すブロック図である。 図9は、リテーナから中継コンベアへの包装袋の搬送を説明するための拡大図である。 図10は、リテーナから中継コンベアへの包装袋の搬送を説明するための拡大図である。 図11は、リテーナから中継コンベアへの包装袋の搬送を説明するための拡大図である。 図12は、第1変形例に係るリテーナの平面図であり、収容部に複数の包装袋が収容されている状態を示す。 図13は、第2変形例に係るリテーナの断面を側方から見た図であり、収容部に包装袋が収容されていない状態を示す。 図14は、第3変形例に係るリテーナの断面を側方から見た図であり、収容部に包装袋が収容されていない状態を示す。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
以下の実施形態で用いられる各容器は、局所的に他の部分よりも厚さが大きい厚み部を有する。
厚み部は、様々なタイプの形状、配置及び用途を持ち、基本的には限定されない。典型的には、スパウト、ファスナー(例えば、スライダー式ファスナー及び非スライダー式ファスナー)、ストロー、多重層から成る部分、及び壁部の内側に局所的にエアを封入した部分を、容器の厚み部を構成する要素としうる。例えば、平らに折り畳まれた際に、底部分が他の部分よりも多くの形成層を含み、局所的に底部分が大きな厚みを有する自立式の袋を、以下の実施形態の装置及び方法において好適に用いることが可能である。また局所的にエアが封入される袋(例えば特開2007−118961号公報(特許文献3)に開示されているエアバッグ付き袋)も、以下の実施形態の装置及び方法において好適に用いることが可能である。
厚み部は、点状に設けられていてもよいし、ホース等によって線状に設けられていてもよいし、ある大きさの広がりを持った面状に設けられてもよい。
容器のうち厚み部が設けられる箇所は、基本的には限定されない。ただし、リテーナの収容部に容器が収容された際に、当該収容部における後述の重なり領域(すなわちリテーナに収容される複数の容器が相互に重なり合う領域であって、基準軸線が通過する領域)には厚み部が配置されないように、厚み部の位置が定められることが好ましい。典型的には、容器のうちの端部に厚み部が設けられ、例えば容器の縦方向端部(すなわち長手方向端部)、横方向端部(すなわち長手方向と垂直を成す方向の端部)、或いは縦方向端部及び横方向端部の両方に厚み部が設けられる。また縦方向端部及び/又は横方向端部のうちの一方側の端部のみ或いは両方側の端部に厚み部を設けることが可能である。また容器のうちの端部以外の箇所に厚み部が設けられていてもよい。ただし、容器の周囲部分の全部(すなわちリテーナに収容された状態の容器の外周部分の全体)にわたって厚み部が設けられているような容器は、好ましくない場合もある。
厚み部は、1つの容器に複数設けられていてもよい。その場合、1つの容器に設けられる複数の厚み部は、互いに同じ厚さを有していてもよいし、互いに異なる厚さを有していてもよい。互いに異なる厚さの2以上の厚み部が1つの容器に設けられる場合、最も大きな厚みを有する厚み部が、リテーナの収容部のうちの重なり領域(基準軸線が通過する領域)以外の領域に配置されるように、収容部に複数の容器を収容することで、これらの複数の容器を収容部にコンパクトに収容することが可能である。
リテーナの収容部における容器の姿勢も基本的には限定されないが、各容器は、リテーナの収容部において水平方向に延在した状態で収容され、収容部において容器同士は重力が作用する鉛直方向と平行な方向に関して重ねられている。ここでいう「水平方向に延在した状態」とは、各容器が水平方向と完全に一致する方向に延在する状態だけではなく、各容器が水平方向に対して傾斜する方向に延在する状態も含みうる。典型的には容器は全体が概ね水平状態で収容部に収容されるが、容器の一部が鉛直方向に向けられていてもよい。
容器の一部又は全部は、基本的に湾曲しない材料により構成されていてもよいし、湾曲可能な材料により構成されていてもよい。したがって厚み部自体は、湾曲可能に設けられてもよいし、基本的に湾曲しないように設けられてもよい。容器の形状及び用途は限定されないが、とりわけ薄膜状の容器を以下の実施形態に係る装置及び方法において好適に用いることができる。
以下の説明では、スパウトが取り付けられた自立式の包装袋であって、本体部分が平らに折り畳まれた状態の包装袋を容器として使用し、スパウトが各包装袋の主たる厚み部の少なくとも一部を構成する場合について例示する。また、以下に説明する包装袋(容器)は、空袋(空容器)であり、リテーナの収容部には空袋(空容器)が収容される。
[空袋群収容リテーナ]
図1は、第1実施形態に係るリテーナ10の平面図であり、収容部14に包装袋100が収容されていない状態を示す。図2は、図1に示すリテーナ10の平面図であり、収容部14に複数の包装袋100が収容されている状態を示す。図3は、図1に示すリテーナ10の断面を側方から見た図であり、収容部14に包装袋100が収容されていない状態を示す。
リテーナ10は、水平方向Hに延在する底部11と、底部11から高さ方向Vに延在する壁部12と、底部11及び壁部12によって囲まれ、複数の包装袋(容器)100が収容される収容部14とを備える。
底部11は円盤形状を有し、底部11の外周面により形成される底部11の外形は円形の断面形状を有する。ここでいう断面形状は、水平方向Hに切断した際の切断部分の形状であり、図示の底部11の断面形状は平面視形状と一致する。なお底部11の形状は円盤形状に限定されず、壁部12及び収容部14の形状に応じて底部11の形状が決められ、特に底部11の外周面の形状は、リテーナ10の搬送性やハンドリング性を考慮して適宜決められることが好ましい。
底部11は貫通孔13を有する。貫通孔13は、後述の基準軸線Arが通過する位置に設けられ、包装袋100が通過しない程度の大きさに形成される。貫通孔13は様々な用途に利用可能である。例えば後述のように昇降部(図6の符合「38」参照)が貫通孔13を介して収容部14に進入することで、収容部14における包装袋100(特に貫通孔13の位置に対応する包装袋100の中央部分)が押し上げられる。また図示しないセンサや撮像装置により貫通孔13を介して収容部14をモニターすることで、収容部14内における包装袋100の有無を検出することも可能である。
壁部12は筒状の形状を有し、均一な厚さを有する。本実施形態において筒状の壁部12の外面(すなわち外周面)の断面形状及び内面(すなわち内周面)の断面形状は、収容部14の中心軸線(基準軸線Ar)上において共通の中心を持つ円の形状を有するが、壁部12の外面の断面形状及び/又は内面の断面形状は円以外の形状であってもよい。また筒状の壁部12の外面及び内面は互いに異なる形状を有していてもよく、例えば壁部12の外面及び内面のうちの一方の断面形状を円形としつつ、他方の断面形状を円以外の形状としてもよい。壁部12の内面の断面形状は、収容部14の形状を定めるため、収容部14の形状及び収容部14における包装袋100の収容形態に応じて定められることが好ましい。壁部12の外面の断面形状は、リテーナ10の搬送性及びハンドリング性に影響するため、そのような搬送性及びハンドリング性を考慮して適宜定められることが好ましい。
本実施形態の収容部14の水平方向Hに関する断面形状及び平面視形状は円形状である。収容部14の断面形状が円形の場合、とりわけ効率的に、多数の包装袋100を収容部14に収容することができる。
なお収容部14の断面形状及び平面視形状は、円形に限定されず、他の形状(例えば多角形状及び十字形状等)であってもよい。他の断面形状及び平面視形状を持つ収容部14の典型例については、後述の変形例(図12参照)に関連づけて説明する。収容部14の断面形状は、底部11及び壁部12の形状に応じて定められ、特に壁部12の内面形状に応じて定められる。
収容部14には、複数の包装袋100が互いに重ねられて収容される。収容部14に収容される複数の包装袋100の姿勢(すなわち延在方向(向き))は互いにずらされる。包装袋100の姿勢のずらし方については、例えば、互いに隣接する個々の包装袋100間でずらされてもよいし、互いに隣接する2以上の包装袋100によって構成される束毎にずらされてもよい。したがって収容部14において、2以上の隣接する包装袋100が互いに同じ向きで延在して同じ姿勢をとりつつ、それらの同じ姿勢をとる包装袋100の上方及び下方で収容部14に収容される1又は2以上の包装袋100の姿勢が、それらの同じ姿勢をとる包装袋100の姿勢からずらされてもよい。
具体的には、高さ方向V及び鉛直方向と平行に延びる基準軸線Ar(本実施形態では収容部14の中心軸線)を基準とした場合、水平方向Hにおいて包装袋100の長手が収容部14内で延在する方向(すなわち長手方向DL)が、基準軸線Ar周りの角度方向にずれている(図2参照)。このように複数の包装袋100の厚み部102が基準軸線Arから3以上の互いに異なる水平方向Hに位置づけられた状態で、複数の包装袋100が収容部14に収容される。
収容部14は、高さ方向V及び鉛直方向と平行な方向に延在する重なり領域Roであって、基準軸線Arが通過する重なり領域Roを有する。収容部14に収容されている複数の包装袋100の全ては、少なくとも重なり領域Roにおいて互いに重なり合い、共通の基準軸線Arによって通過される。このように基準軸線Arは、高さ方向V及び鉛直方向と平行な方向に重なり領域Roを貫通するように延びる軸線として定められ、収容部14に収容されている複数の包装袋100の全ての本体部101を通過する。
基準軸線Arは、水平方向Hに関する収容部14の断面の中心位置を通過する。円形の断面形状を持つ収容部14を具備する本実施形態のリテーナ10では、収容部14の断面の中心を通過する中心軸線が基準軸線Arと一致する。収容部14の中心軸線は、断面円形の壁部12の内周面から水平方向Hに等距離の位置において、高さ方向V及び鉛直方向と平行に延びる。したがって収容部14に複数の包装袋100が収容されている場合、収容部14の中心軸線(基準軸線Ar)を通過する位置に、収容部14内の最上位置の包装袋100及び他の包装袋100が存在する。これにより、リテーナ10の収容部14から包装袋100が取り出されるたびに収容部14における最上位置の包装袋100は変わるが、常に、最上位置の包装袋100の一部は基準軸線Arが貫通する重なり領域Roに存在する。
収容部14に収容されている複数の包装袋100の各々の長手方向に延びる中心線(以下「長手中心線」とも称する)は、基準軸線Ar又は基準軸線Arの近傍を通る。ここで「各包装袋100の長手中心線が基準軸線Arの近傍を通る場合」とは、例えば、各包装袋100の長手中心線が、基準軸線Arから、基準軸線Arと壁部12との間の距離(すなわち収容部14の水平方向Hの断面の半径)の2分の1以内を通過する場合が該当しうる。図2において符合「DL」で示されるラインは、各包装袋100の長手中心線とも一致する。この長手中心線上には、長手方向と垂直な方向(すなわち幅方向)に関する各包装袋100の中心位置が存在する。
収容部14には包装袋100の全体が収容されるため、収容部14の水平方向Hのサイズは、包装袋100の長手方向のサイズよりも大きい。実際には、収容部14に包装袋100を投入するために、収容部14の水平方向Hのサイズ(断面サイズ)には多少の遊び(クリアランス)がある。このクリアランスが大きいほど、各包装袋100の長手中心線が収容部14の中心軸線(基準軸線Ar)から離れる傾向が強くなる。一方、このクリアランスが小さいほど、各包装袋100の長手中心線が収容部14の中心軸線(基準軸線Ar)に近くなる傾向が強くなる。このように収容部14における各包装袋100の長手中心線は、収容部14の中心軸線(基準軸線Ar)を通過するとは限らないが、収容部14の中心軸線(基準軸線Ar)又はその近傍を通過する。収容部14における各包装袋100の延在方向が水平方向Hとほぼ一致する場合、包装袋100の平面形状が正方形に近いほど(すなわち包装袋100の平面形状の縦寸法と横寸法との比率が1:1に近いほど)、包装袋100のサイズに対して大きな寸法的なゆとり(クリアランス)を収容部14の断面サイズ(断面径)に持たせることが可能である。一方、包装袋100の平面形状が細長くなるほど(すなわち包装袋100の平面形状の縦寸法と横寸法との比率差が大きくなるほど)、包装袋100のサイズに対する収容部14の径の寸法的なゆとり(クリアランス)を小さくする必要がある。
したがって収容部14の断面径は、包装袋100の長手方向のサイズよりも大きく、包装袋100の長手方向のサイズの2倍未満のサイズとすることができる場合があるが、この「2倍未満」の条件を満たす収容部14であっても、本実施形態の収容部14として不適切な場合がありうる。そのため収容部14の具体的な断面サイズは、収容部14における包装袋100の縦横比(すなわち収容部14に収容された状態での包装袋100の縦寸法と横寸法との比率)に応じて決められることが好ましい。すなわち、収容部14に収容される全ての包装袋100が存在する共通の重なり領域Roの位置及び範囲は、収容部14の断面サイズと包装袋100の縦横比とに応じて変化しうる。そのため、適切な重なり領域Roを収容部14に設ける観点から、包装袋100の縦横比に応じて収容部14の断面サイズを決める必要がある。
[容器供給システム]
次に、上述のリテーナ10を用いた容器供給システムについて説明する。ただし、以下に説明する容器供給システムは一例に過ぎず、上述以外の構成を有するリテーナ10に対しても応用可能である。
図4は、容器供給システム30の概略構成を示す平面図である。図5は、容器供給システム30の概略構成を示す正面図である。
容器供給システム30は、搬送装置31、容器受け取り装置40及び容器ストック部50を備える。
搬送装置31は、リテーナ10を取り出しエリアR1に搬送するとともに、取り出しエリアR1からリテーナ10を移動させる。本実施形態の搬送装置31は、リテーナ10が載せられた状態で当該リテーナ10を移動させるベルト状の搬送コンベア32と、取り出しエリアR1に設けられる第1ストッパー33と、を有する。
図示の容器供給システム30では、作業者Wが供給エリアR2にリテーナ10を配置する。供給エリアR2に配置されるリテーナ10には複数の包装袋100が収容される。リテーナ10に複数の包装袋100を投入するタイミングは限定されない。例えば、作業者Wが空のリテーナ10を搬送コンベア32上に配置し、搬送コンベア32上でリテーナ10に複数の包装袋100を投入してもよい。また作業者Wは、予め搬送コンベア32上に配置されている空のリテーナ10に複数の包装袋100を投入してもよい。これらの場合、作業者Wが包装袋100をリテーナ10に投入している間、リテーナ10が移動しないように、第2ストッパー(図8の符合「55」参照)によってリテーナ10の移動を制限してもよい。所望数の包装袋100がリテーナ10に収容された後、搬送コンベア32のうち第2ストッパーによる制限を受けない位置に当該リテーナ10は置かれる。或いは、作業者Wは、複数の包装袋100が既に収容されたリテーナ10を、搬送コンベア32外から供給エリアR2における搬送コンベア32上に載せてもよい。
図示の搬送装置31では、搬送コンベア32が円環状に設けられ、搬送コンベア32上に載せられた各リテーナ10は、円環状の搬送路を循環する。この円環状の搬送路の途中に、取り出しエリアR1及び供給エリアR2が存在する。複数の包装袋100が収容されたリテーナ10は、供給エリアR2から取り出しエリアR1に搬送コンベア32によって搬送される。取り出しエリアR1において全ての包装袋100が取り出されて空になったリテーナ10は、取り出しエリアR1から供給エリアR2に搬送コンベア32によって搬送される。
搬送コンベア32の周囲にはガイド36が設けられている。このガイド36は、搬送コンベア32上の各リテーナ10を搬送路に沿って案内する。本実施形態のガイド36は、搬送コンベア32上の各リテーナ10の底部11に接触可能に設けられている。上述のように各リテーナ10の底部11を円盤状に設けることによって(特にガイド36と接触する底部11の外周面を円形状にすることによって)、円環状の搬送路のカーブ部分においてもリテーナ10をスムーズに搬送することができる。
第1ストッパー33は、供給エリアR2から取り出しエリアR1に送られてくるリテーナ10を、取り出しエリアR1に留めるために設けられ、制止位置及び解放位置に配置可能である。制止位置に配置された第1ストッパー33は、搬送コンベア32に載せられて取り出しエリアR1に搬送されたリテーナ10に接触し、当該リテーナ10を取り出しエリアR1で停止させる(後述の図9及び図10参照)。一方、解放位置に配置された第1ストッパー33は、搬送コンベア32に載せられて取り出しエリアR1に配置されているリテーナ10から離れ、搬送コンベア32による当該リテーナ10の移動を許容する(図11参照)。この構成によれば、搬送コンベア32を停止させることなく連続的に走行させても、第1ストッパー33を制止位置及び解放位置に適切なタイミングで配置することで、取り出しエリアR1におけるリテーナ10の停止及び解放を所望のタイミングで行うことができる。
第1ストッパー33の配置制御は、取り出しエリアR1に配置されたリテーナ10内における包装袋100の有無に応じて行われる。具体的には、搬送装置31は、容器検出部47の検出結果に応じて、収容部14に包装袋100が収容されていないリテーナ10を取り出しエリアR1から移動させる。
容器検出部47は、取り出しエリアR1において、リテーナ10の収容部14における包装袋100の有無を検出する。本実施形態では、取り出し装置34の第1吸着部35が容器検出部47としても機能し、第1吸着部35の吸引圧をモニターすることによってリテーナ10が空か否かが検出される。すなわちリテーナ10の収容部14に包装袋100が存在する場合、最上位置の包装袋100が第1吸着部35によって吸着され、第1吸着部35が包装袋100を吸着している間は第1吸着部35の吸引圧が相対的に大きくなる。一方、リテーナ10の収容部14に包装袋100が存在しない場合、第1吸着部35は基本的に周囲の空気を吸い続けるため、第1吸着部35の吸引圧は相対的に小さくなる。この第1吸着部35の吸引圧特性に基づいて、第1吸着部35の吸引圧を制御部(図8の符合「60」参照)によってモニターすることにより、リテーナ10の収容部14における包装袋100の有無を検出することができる。なお容器検出部47は、第1吸着部35とは別体のデバイスによって構成されてもよい。例えば、上述のように、貫通孔13を介して収容部14をモニターすることができるセンサや撮像装置(図示省略)により、容器検出部47が構成されてもよい。
このように取り出し装置34によってリテーナ10の収容部14から最上位置の包装袋100が取り出される間、第1ストッパー33は制止位置に配置され、当該リテーナ10は取り出しエリアR1に配置された状態を維持する。一方、取り出しエリアR1に配置されているリテーナ10から全ての包装袋100が取り出された後、第1ストッパー33は解放位置に配置され、当該リテーナ10は移動させられる。このように容器検出部47の検出結果に応じてリテーナ10が取り出しエリアR1から移動させられる場合、第1ストッパー33は解放位置に配置される。
取り出し装置34は、リテーナ10の収容部14から、収容部14において最上位置に配置されている包装袋100を取り出し、容器受け取り装置40に渡す。図示の取り出し装置34は、取り出しエリアR1に配置されているリテーナ10の収容部14から最上位置の容器を取り出して、容器受け取り装置40の中継コンベア41に渡す。
本実施形態の取り出し装置34は、収容部14において最上位置に配置されている包装袋100を吸着する第1吸着部35を有する。第1吸着部35は、制御部60の制御下で吸引動作及び吸引解除動作を行う。図示の取り出し装置34は、移送レール39と、移送レール39に沿って移動させられる移動部46と、移動部46とともに移動するエアシリンダ37及び第1吸着部35とを有する。第1吸着部35は、取り出しエリアR1に配置されているリテーナ10の上方の位置と、容器受け取り装置40の中継コンベア41の上方の位置との間で、移動部46及びエアシリンダ37とともに水平方向Hへ往復移動する。また第1吸着部35は、エアシリンダ37によって高さ方向V及び鉛直方向に関して昇降させられる。これらの水平方向移動及び昇降が組み合わされることによって、第1吸着部35は、取り出しエリアR1におけるリテーナ10から包装袋100をピックアップし、その包装袋100を搬送コンベア32上に置くことができる。
このように第1吸着部35は、取り出しエリアR1に配置されているリテーナ10に収容されている最上位置の包装袋100に接触する取り出し位置と、リテーナ10から取り出した包装袋100を容器受け取り装置40の中継コンベア41に渡す受け渡し位置との間で移動する。図示の第1吸着部35の取り出し位置は、リテーナ10の収容部14の中心軸線(基準軸線Ar)によって通過され、第1吸着部35が包装袋100の露出面(上方を向く面)に当接する位置に設定されている。すなわち取り出し装置34は、取り出しエリアR1に配置されているリテーナ10において最上位置に配置されている包装袋100のうちの重なり領域Ro(図1〜3参照)に存在する部分を第1吸着部35によって吸着した状態で、当該包装袋100を収容部14から取り出す。なお、リテーナ10から中継コンベア41への包装袋100の搬送の詳細については、図9〜図11を参照して後述する。
図6は、昇降部38を示す図であり、昇降部38の先端部のみを示す。取り出しエリアR1には昇降部38が設けられている。昇降部38は、取り出しエリアR1に配置されたリテーナ10の底部11の貫通孔13を介して、当該リテーナ10の収容部14への進入(図6の一点鎖線で示される昇降部38を参照)及び収容部14からの退避(図6の実線で示される昇降部38を参照)が可能に設けられている。この昇降部38は、包装袋100が収容されている収容部14に進入し、この収容部14における包装袋100を少なくとも部分的に高さ方向Vへ押し上げる。図2及び図4に示すよう複数の包装袋100を各リテーナ10に積載した場合、包装袋100の厚みの違いによって、各リテーナ10内の複数の包装袋100は、リテーナ10の外側に近い部分よりも中心部に配置される部分の方が凹んで落ち込む。このような状態で第1吸着部35を最上位置の包装袋100の露出面(上面)に当接させると、当該露出面が水平な状態ではないため、第1吸着部35が当該露出面を適切に吸引することができず、包装袋100の取り出し不良が発生しうる。一方、昇降部38によって収容部14における包装袋100の中心部を押し上げて収容部14における包装袋100を水平状態に近づけることにより、第1吸着部35による包装袋100の取り出しを安定させることができる。
図4及び図5に示すように、容器供給システム30は、更に向き検出装置42を備える。向き検出装置42は、容器受け取り装置40の中継コンベア41に渡された包装袋100の向きを検出する。本実施形態の向き検出装置42は、スタンド45に取り付けられる撮像装置(カメラ)43と、撮像装置43によって取得される中継コンベア41上の包装袋100の画像データを解析して包装袋100の向き及び位置を検出する画像処理装置(図8の符合「56」参照)と、を含む。撮像装置43は、中継コンベア41上の包装袋100を撮影可能な位置であって、ピックアップ装置44と干渉しない位置に設置される。向き検出装置42を構成する画像処理装置は、撮像装置43から送られてくる画像データを解析して、中継コンベア41上における各包装袋100の位置及び向きを取得する。
本実施形態の容器供給システム30は、更にピックアップ装置44を備える。図示のピックアップ装置44は3次元的に移動可能なロボットアームを具備し、ロボットアームの先端には中継コンベア41上の包装袋100の露出面(上面)を吸着する第2吸着部48が設けられている。ロボットアーム及び第2吸着部48が組み合わされることによって、ピックアップ装置44は包装袋100を中継コンベア41から移送することができる。本実施形態のピックアップ装置44は、容器受け取り装置40の中継コンベア41から容器ストック部50に包装袋100を渡す中継搬送装置として機能するとともに、包装袋100の向きの検出結果(すなわち向き検出装置42により検出された包装袋100の向き)に応じて、容器受け取り装置40の中継コンベア41に渡された包装袋100の向き(すなわち姿勢)を所定の向きに揃える姿勢矯正装置として機能する。
ピックアップ装置44の具体的構成は限定されない。図示の容器供給システム30では、複数(2つ)のピックアップ装置44が設けられているが、単一のピックアップ装置44のみが設けられていてもよい。またロボットアーム以外のデバイスによってピックアップ装置44が構成されてもよい。本実施形態ではピックアップ装置44が中継搬送装置及び姿勢矯正装置として働くが、中継搬送装置及び姿勢矯正装置を別々のデバイスによって構成してもよい。その場合、ピックアップ装置44の上流側に姿勢矯正装置を設置し、中継コンベア41によって搬送される各包装袋100は、姿勢矯正装置によって姿勢(向き)が矯正された後に、中継搬送装置として機能するピックアップ装置44によりピックアップされて容器ストック部50に渡されてもよい。
図7は、図4及び図5に示す容器ストック部50の拡大図である。容器ストック部50は、ピックアップ装置44を介して容器受け取り装置40の中継コンベア41から渡される包装袋100を保持する。上述のようにピックアップ装置44により向きが矯正された包装袋100が容器ストック部50に渡され、容器ストック部50は、互いに向きが揃えられた状態の複数の包装袋100を保持する。本実施形態の容器ストック部50は、レール支持スタンド52(図5参照)によって支持される保持レール51を具備し、保持レール51は、各包装袋100のスパウト部(厚み部102)をスライド可能に支持する。この保持レール51は、各包装袋100のスパウト部(厚み部102)の溝に係合可能な爪を有する。保持レール51によって係合保持された包装袋100は、保持レール51に沿って下流側に移動させられる。
このように各包装袋100は容器ストック部50によって吊り下げ保持され、スパウト部(厚み部102)が保持レール51にスライド自在に係合する。これにより、容器ストック部50において包装袋100の位置決めを再度行う必要がない。また容器ストック部50の保持レール51を、包装袋100を一時的にストックする場所としても活用することができる。すなわち容器ストック部50は、容器受け取り装置40の中継コンベア41からピックアップ装置44を介して渡される複数の包装袋100をストックすることができる。これにより、例えば搬送装置31及び容器受け取り装置40から容器ストック部50への包装袋100の供給が遅滞又は停止しても、容器ストック部50にストックされている包装袋100を後段に送ることが可能である。
図8は、制御系を示すブロック図である。上述の容器供給システム30を構成する各要素は制御部60によって制御される。制御部60は、図8に示すように、例えば搬送コンベア32、第1ストッパー33、第2ストッパー55、移動部46、エアシリンダ37、容器検出部47、取り出し装置34、昇降部38、中継コンベア41、撮像装置43、画像処理装置56及びピックアップ装置44に接続され、これらの要素を制御する。このように容器供給システム30を構成する各要素は、制御部60の制御下で、上述及び下述の動作を行う。
なお図8には、制御部60によって制御される代表的な要素が図示されているが、制御部60は、図8に図示されていない他の要素を制御してもよいし、上述及び下述の作動以外にも容器供給システム30の稼働に必要な作動を制御してもよい。また制御部60の制御態様も限定されず、制御部60は各要素に駆動信号を送信したり、各要素の作動状態(例えば第1吸着部35及び第2吸着部48の吸引圧)をモニターしたりすることができる。
また図8には便宜的に単一のブロックによって制御部60が示されているが、制御部60は単一のデバイスによって実現されてもよいし、複数のデバイスが組み合わされて実現されてもよい。また、ソフトウエアによって実現可能な要素(例えば画像処理装置56)等は、ハードウエア及びソフトウエアが組み合わされた制御部60によって適宜実現することも可能である。
[包装袋の取り出し]
次に、リテーナ10から中継コンベア41への包装袋100の搬送の詳細を説明する。図9〜図11は、リテーナ10から中継コンベア41への包装袋100の搬送を説明するための拡大図である。なお以下の説明では、リテーナ10に3つの包装袋100a、100b、100cが収容されている場合について説明するが、リテーナ10に収容される複数の包装袋100の具体的な数は限定されない。また図9〜図11は簡略図であり、1つのリテーナ10のみが示されている。
図9に示すように、複数の包装袋100a〜100cを収容するリテーナ10は、制止位置に配置された第1ストッパー33によって制止され、取り出しエリアR1において停止させられる。この際、搬送コンベア32は供給エリアR2に向けて(図9の上方向に向けて)走行し続けていてもよい。
そして、リテーナ10の収容部14に収容されている複数の包装袋100a〜100cのうち最上位置に配置されている包装袋100aの上面(露出面)が第1吸着部35によって吸着される。この際、リテーナ10内の複数の包装袋100a〜100cの中央部分が昇降部38(図6参照)により押し上げられ、最上位置に配置されている包装袋100aの上面は概ね水平に保たれている。
そして図10に示すように、第1吸着部35は、包装袋100aを吸着した状態を維持しつつ、リテーナ10の上方の位置から容器受け取り装置40の中継コンベア41の上方の位置に移動させられる。そして第1吸着部35は、中継コンベア41の上方の位置において包装袋100aの吸着を解除して包装袋100aをリリースし、この包装袋100aを中継コンベア41上に載せる。なお第1吸着部35の吸着動作及び吸着解除動作は制御部60の制御下で行われる。
このようにして包装袋100aはリテーナ10から中継コンベア41に移送される。取り出し装置34は、上述の動作を繰り返し行うことで、リテーナ10の収容部14において最上位に配置される包装袋100b、100cを順次、リテーナ10から中継コンベア41に移送する。
図9及び図10からも明らかなように本実施形態では、リテーナ10の収容部14に収容されている全ての包装袋100a、100b、100cを通過する基準軸線Arが設定され、収容部14に収容されている全ての包装袋100a、100b、100cは基準軸線Arの周りに設定される重なり領域Roを必ず占有する。したがって、重なり領域Roのうちの特定エリア(取り出し位置)に第1吸着部35を移動させることによって、第1吸着部35は収容部14において最上位置に配置される包装袋100を適切に吸引保持することができる。
一般に、複数の包装袋がランダムに重なっている場合には、包装袋毎に吸着に適した箇所の位置がずれており、そのような吸着に適した箇所を包装袋毎に求める必要がある。例えば撮像装置によって重なっている状態の複数の包装袋を撮影し、その画像データを解析することで包装袋毎に吸着に適した箇所の位置が求められることもある。ただし同種の包装袋がランダムに重なっている場合には、そのような画像解析では、吸着に適した箇所の位置を包装袋毎に精度良く求められない場合もある。一方、本実施形態によれば、第1吸着部35の取り出し位置を固定的に定めることができるため、包装袋100毎に第1吸着部35の取り出し位置(特に水平方向に関する取り出し位置)を変動させる必要がなく、画像解析等の複雑な処理が不要である。
なお、収容部14において最上位置に配置される包装袋100の、高さ方向Vに平行な方向の位置が変動する場合、第1吸着部35の取り出し位置は水平方向Hに関しては固定することが可能であるが、高さ方向Vに平行な方向に関しては最上位置に配置される包装袋100の位置に応じて変動させる必要がある。本実施形態では、第1吸着部35が収容部14における最上位置の包装袋100に接触するまでエアシリンダ37が伸長することで、高さ方向Vに平行な方向に関する第1吸着部35の取り出し位置の変動が補償されている。一方、収容部14において最上位置に配置される包装袋100の、高さ方向Vに平行な方向の位置が変動しない場合、第1吸着部35の取り出し位置は、高さ方向Vに平行な方向及び水平方向Hの両方向に関して固定することが可能である。
そして図11に示すようにリテーナ10から全ての包装袋100が取り出された後、容器検出部47の検出結果に基づいて第1ストッパー33は解放位置に配置され、リテーナ10は搬送コンベア32によって取り出しエリアR1から供給エリアR2に向かって移動させられる。そして、空になったリテーナ10が取り出しエリアR1から移動し、後続のリテーナ10が取り出しエリアR1に搬送されて到着するタイミングで、第1ストッパー33が再び制止位置に配置され、その後続のリテーナ10が取り出しエリアR1において停止させられる(図9参照)。第1ストッパー33を制止位置及び解放位置に配置するタイミングの調整は、任意の手法に基づいて行うことができる。例えば、取り出しエリアR1におけるリテーナ10の有無をセンサ(図示省略)によって検知し、そのセンサの検知結果に基づいて制御部60の制御下で第1ストッパー33の位置が変更されてもよい。
上述のようにして、複数の包装袋100が収容されたリテーナ10が次々と取り出しエリアR1に搬送され、リテーナ10から取り出された包装袋100が容器受け取り装置40の中継コンベア41上に載せられる。
[空袋群供給方法]
次に、上述のリテーナ10及び容器供給システム30を使って行われる容器供給方法について説明する。
[リテーナ搬送工程]
搬送装置31によって、リテーナ10を供給エリアR2から取り出しエリアR1に搬送する。取り出しエリアR1に搬送されるリテーナ10には複数の包装袋100が収容されている。
取り出しエリアR1に搬送されたリテーナ10は、制止位置に配置された第1ストッパー33によって、取り出しエリアR1において停止させられる。
また取り出しエリアR1において、リテーナ10の収容部14における包装袋100の有無が容器検出部47によって検出される。そして容器検出部47の検出結果に応じて、取り出しエリアR1におけるリテーナ10の保持及び解放が制御される。すなわち容器検出部47の検出結果に基づいて、全ての包装袋100が取り出されて収容部14に包装袋100が収容されていないリテーナ10は、取り出しエリアR1から移動させられる。
したがって例えば、誤って、包装袋100が収容されていない空のリテーナ10が供給エリアR2から取り出しエリアR1に搬送された場合、当該リテーナ10は、空であることが容器検出部47により検出され、その容器検出部47の検出結果に基づいて取り出しエリアR1から移動させられることになる。この場合、空のリテーナ10は第1ストッパー33によって一旦停止されてもよいし、第1ストッパー33によってリテーナ10が停止させられる前にリテーナ10が空であることを容器検出部47が検出することができる場合には、空のリテーナ10が第1ストッパー33によって一旦停止されなくてもよい。また、そのような空のリテーナ10の誤搬送の際に、空のリテーナ10を第1ストッパー33によって停止させずに速やかに取り出しエリアR1から移動させるために、容器検出部47とは別の空容器検出部(図示省略)を設置してもよい。その空容器検出部は、容器検出部47による検出位置に到達する前のリテーナ10を検出対象とし、具体的には取り出しエリアR1の上流側や取り出しエリアR1よりも上流側に位置するリテーナ10を検出することが可能な位置に設置可能である。制御部60は、空容器検出部の検出結果に応じて、第1ストッパー33を制止位置又は解放位置に配置するように制御を行い、包装袋100が収容されているリテーナ10のみを第1ストッパー33によって停止させることができる。
なお図4に示すように、供給エリアR2から取り出しエリアR1までのリテーナ10の搬送路(すなわち搬送コンベア32上)には、複数のリテーナ10をストックしておくことができる。包装袋100を取り出しエリアR1から容器受け取り装置40(すなわち中継コンベア41)に可能な限り連続的に移送する観点からは、供給エリアR2から取り出しエリアR1までのリテーナ10の搬送路に1又は複数のリテーナ10をストックしておくことが好ましい。したがって作業者Wは、供給エリアR2から取り出しエリアR1までのリテーナ10の搬送路に1又は複数の包装袋100がストックされるように、複数の包装袋100が収容されたリテーナ10を供給エリアR2に次々に供給することが好ましい。
同様に、取り出しエリアR1から供給エリアR2までのリテーナ10の搬送路(すなわち搬送コンベア32上)にも、複数のリテーナ10をストックしておくことができる。供給エリアR2において作業者Wがリテーナ10に包装袋100を可能な限り連続的に補給する観点からは、取り出しエリアR1から供給エリアR2までのリテーナ10の搬送路に1又は複数の空の包装袋100をストックしておくことが好ましい。したがって図示の容器供給システム30のように搬送コンベア32により円環状の搬送路を構成することによって、取り出しエリアR1から排出される空のリテーナ10が自動的に供給エリアR2に送られるようにすることが好ましい。
[袋群取り出し工程]
取り出し装置34によって、取り出しエリアR1に配置されているリテーナ10の収容部14から最上位置に配置されている包装袋100が取り出されて、容器受け取り装置40の中継コンベア41に渡される。この際、取り出し装置34は、収容部14に収容されている複数の包装袋100のうち最上位置に配置されている包装袋100の重なり領域Roに存在する部分を第1吸着部35によって吸着した状態で、その包装袋100を収容部14から取り出す。
リテーナ10から取り出された包装袋100は、第1吸着部35が包装袋100を吸着した状態で移動部46が移送レール39に沿って移動することで、中継コンベア41の上方に配置される。そして、エアシリンダ37が伸長して第1吸着部35を中継コンベア41に近づけた状態で、第1吸着部35の吸着を解除することで、包装袋100は第1吸着部35からリリースされて中継コンベア41上に載置される。
[袋向き揃え工程]
向き検出装置42によって、搬送装置31から容器受け取り装置40に渡された包装袋100の向きが検出される。そして包装袋100の向きの検出結果に応じて、容器受け取り装置40の中継コンベア41に渡された包装袋100の向きが所定の向きに調整される。また包装袋100は、容器受け取り装置40の中継コンベア41から容器ストック部50の保持レール51に渡される。
上述のように本実施形態では、容器受け取り装置40によって、包装袋100の向きの調整と、容器受け取り装置40から容器ストック部50への包装袋100の受け渡しと、が同時的に行われる。これにより、包装袋100は適正な姿勢で容器ストック部50の保持レール51に供給されて保持される。このように、包装袋100の向きを所定の向きに揃える工程は、当該包装袋100が容器受け取り装置40の中継コンベア41から容器ストック部50の保持レール51に渡される間に行われる。
以上説明したように本実施形態によれば、リテーナ10の収容部14において複数の包装袋100を、厚み部102を互いにずらしつつ積載することができるため、多数の包装袋100を空間効率良くリテーナ10に簡単に収容することができる。
特に、収容部14の断面を円形状にすることで、水平方向Hに関して収容部14の形状に異方性がなくなるため、収容部14において各包装袋100を任意の水平方向Hに向けて収容することができる。そのため作業者Hは、各包装袋100の向きを気にせずに収容部14に複数の包装袋100を連続的に投入することができ、包装袋100の収容作業を簡単且つ高速に行うことが可能である。
また収容部14に収容される全ての包装袋100が、収容部14のうちの基準軸線Ar(本実施形態では収容部14の中心軸線)が通過する重なり領域Roに必ず存在する。そのため、取り出し装置34の第1吸着部35によってリテーナ10内の包装袋100(特に最上位置の包装袋100)を吸着する位置を、重なり領域Ro内の特定位置に決めることができる。これにより、取り出し装置34(第1吸着部35)の移動制御を簡単化しつつ、包装袋100の取り出し精度を高水準に保つことができる。
また収容部14において複数の包装袋100を空間効率良く収容することでリテーナ10自体を小型化することが可能であり、容器供給システム30(例えば搬送装置31)の設置面積を縮小することも可能である。
また円形断面を持つ底部11及び環状断面を持つ壁部12により各リテーナ10を構成することによって、リテーナ10の向きを気にせずに、多数のリテーナ10を搬送装置31(特に搬送コンベア32上)に載せることできる。また搬送路では、直線部分だけではなくカーブ部分においても各リテーナ10をスムーズに移動させることができる。
[第1変形例]
図12は、第1変形例に係るリテーナ10の平面図であり、収容部14に複数の包装袋100が収容されている状態を示す。
収容部14は、3以上のサブ収容領域70を含んでいてもよい。各サブ収容領域70は、1以上の包装袋100を収容可能に設けられている。この場合、全てのサブ収容領域70は共通のオーバーラップ部71を有し、基準軸線Arはオーバーラップ部71を通過することが好ましい。すなわち各サブ収容領域70は、包装袋100が配置されるオーバーラップ部71と固有の収容エリアとを有し、固有の収容エリアには、他のサブ収容領域70に収容されている包装袋100は配置されないが、オーバーラップ部71には各サブ収容領域70に収容されている全ての包装袋100(すなわち収容部14に収容されている全ての包装袋100)が配置されることが好ましい。
図12に示すリテーナ10では、収容部14が十字形状の水平方向断面を有し、4つのサブ収容領域70が設けられ、収容部14の水平方向断面の中央の正方形エリアがオーバーラップ部71を構成する。基準軸線Arは収容部14の中心位置に設定され、重なり領域Roはオーバーラップ部71の範囲内に設定される。収容部14のサイズは包装袋100のサイズに応じて決められ、各サブ収容領域70に収容される包装袋100の全てが重なり領域Roを占め且つ基準軸線Arが各サブ収容領域70に収容される包装袋100の全てを貫通するように、収容部14のサイズは決められる。
本変形例では、各包装袋100の厚み部(スパウト部)102が収容部14の外周側(すなわち壁部12に近い側)に配置され、オーバーラップ部71(特に重なり領域Ro)に厚み部102が配置されないように、各包装袋100をリテーナ10に投入することが求められる。
本変形例においても、局所的に他の部分よりも厚さが大きい厚み部102を有する複数の包装袋100を空間効率良く簡単にリテーナ10に収容することができる。また特に本変形例では、収容部14に収容される包装袋100の向きが壁部12によって制限され、リテーナ10において複数の包装袋100を特定方向(本変形例では4方向)に揃えて収容することができる。なお本変形例では、4つのサブ収容領域70が等角度間隔に設けられているが、収容部14は3つ又は5以上のサブ収容領域70を含んでいてもよい。
[第2変形例]
図13は、第2変形例に係るリテーナ10の断面を側方から見た図であり、収容部14に包装袋100が収容されていない状態を示す。図13において、昇降部38及び押し上げ部75は先端部のみが示されている。
底部11は、壁部12に対して高さ方向Vと平行な方向に移動可能に設けられていてもよい。この場合、容器供給システム30は、取り出しエリアR1に配置されたリテーナ10の底部11を押し上げる押し上げ部75を更に備えることが好ましい。押し上げ部75は、制御部60の制御下で、リテーナ10の収容部14における包装袋100の数に応じて、底部11を押し上げる。
図13に示すリテーナ10では、底部11が壁部12に沿って昇降可能に設けられている。押し上げ部75は、底部11を水平に保ちつつ、底部11を高さ方向Vに押し上げることができる。
本変形例では、制御部60の制御下で、収容部14において最上位置に配置される包装袋100の、高さ方向Vに平行な方向の位置が実質的に変動しないように、底部11が押し上げ部75によって押し上げられる。そのため制御部60は、押し上げ部75による底部11の押し上げ量を収容部14における包装袋100の数に応じて決め、その決められた押し上げ量に基づいて押し上げ部75及び底部11を昇降させてもよい。収容部14に収容されている包装袋100の数は任意の方法で取得可能である。例えば予め定められた数の包装袋100をリテーナ10に収容しておくことで、取り出し装置34を介してリテーナ10から取り出された包装袋100の数に応じて、制御部60は収容部14に収容されている包装袋100の数を推測して取得することができる。また制御部60は、図示しない重量計によって計測される収容部14に収容されている物の重量の値に基づいて、収容部14に収容されている包装袋100の数を推測して取得することができる。また制御部60は、収容部14において最上位置に配置される包装袋100の、高さ方向Vに平行な方向の位置を検知するセンサ(図示省略)の検知データに基づいて、押し上げ部75による底部11の押し上げ量を決めて、押し上げ部75及び底部11を昇降させてもよい。
[第3変形例]
図14は、第3変形例に係るリテーナ10の断面を側方から見た図であり、収容部14に包装袋100が収容されていない状態を示す。図14において、昇降部38及び押し上げ部75は先端部のみが示されている。
本変形例では、昇降部38が押し上げ部75としても機能する。また本変形例の押し上げ部75は、上述の第2変形例と同様に制御部60の制御下で昇降可能に設けられる。ただし本変形例の押し上げ部75は、取り出しエリアR1に配置されたリテーナ10の底部11の貫通孔13を介して、当該リテーナ10の収容部14への進入及び収容部14からの退避が可能に設けられている。すなわち本変形例では、底部11のうち押し上げ部75に対応する位置にも貫通孔13が設けられており、押し上げ部75は、リテーナ10の底部11を押し上げないが、収容部14における包装袋100を押し上げるように設けられる。
図14に示すリテーナ10の底部11は、壁部12に対して固定的に設けられており、昇降しない。押し上げ部75は、収容部14における1又は複数の包装袋100を概ね水平に保ちつつ、その1又は複数の包装袋100を高さ方向Vに押し上げることができる。したがって押し上げ部75は複数の突出部(図14では3つの突出部)を有し、これらの複数の突出部を、水平方向Hに関して収容部14の全体にわたって満遍なく分布させて収容部14に進入可能に設けることが好ましい。このような押し上げ部75の複数の突出部を、貫通孔13を介して収容部14に向かって同時に進行させることで、収容部14における1又は複数の包装袋100を全体的にほぼ均等に上昇させることができる。
本変形例では、制御部60の制御下で、収容部14において最上位置に配置される包装袋100の、高さ方向Vに平行な方向の位置が実質的に変動しないように、収容部14における包装袋100が押し上げ部75によって押し上げられる。なお制御部60は、上述の第2変形例と同様に、押し上げ部75による包装袋100の押し上げ量を、収容部14における包装袋100の数に応じて決めてもよい。
[他の変形例]
本発明は、上述の実施形態及び変形例には限定されない。
例えば、第1吸着部35は2以上の吸着部によって構成されてもよい。その場合、収容部14の中心軸線(基準軸線Ar)が第1吸着部35の取り出し位置を通過していなくてもよく、当該中心軸線を挟む位置(例えば当該中心軸線を中心とした点対称位置或いは線対称位置)を第1吸着部35(すなわち複数の吸着部)の取り出し位置に設定してもよい。
また上述の実施形態及び変形例では、第1ストッパー33によってリテーナ10が取り出しエリアR1において停止した状態で包装袋100が当該リテーナ10から取り出されるが、取り出しエリアR1においてリテーナ10を移動しつつ当該リテーナ10から包装袋100が取り出し装置34によって取り出されてもよい。この場合、取り出し装置34は、取り出しエリアR1において移動するリテーナ10(特に収容部14)に追従するように移動可能に設けられてもよい。またこの場合、制御部60は取り出しエリアR1におけるリテーナ10の位置の情報を、図示しないセンサによる検知情報及び/又は搬送コンベア32の移動情報等に基づいて直接的又は間接的に取得し、取り出し装置34は、制御部60の制御下で、取得されたリテーナ10の位置の情報に基づいてリテーナ10内の最上位置の包装袋100をピックアップすることが好ましい。或いは、取り出し装置34は、複数の第1吸着部35及びそれぞれの第1吸着部35を移動させる機構(例えば移送レール39、移動部46及びエアシリンダ37)を具備し、それぞれの第1吸着部35には取り出しエリアR1において互いに異なる固有の取り出し場所が割り当てられていてもよい。この場合、リテーナ10が取り出しエリアR1における各取り出し場所を通過するタイミングで、対応の第1吸着部35によって最上位置の包装袋100がピックアップされ、容器受け取り装置40の中継コンベア41に載せられることが可能である。この場合にも、制御部60は取り出しエリアR1におけるリテーナ10の位置の情報を直接的又は間接的に取得し、制御部60の制御下で、取得されたリテーナ10の位置の情報に基づいて各第1吸着部35により最上位置の包装袋100をピックアップすることが好ましい。
また上述の実施形態及び変形例では、スパウトが取り付けられた自立式の包装袋を容器として使用したが、容器の種類は限定されない。例えば歯磨き剤等を封入するためのチューブを容器として使用してもよく、その場合、チューブの口部によって厚み部の少なくとも一部が構成されてもよい。また上述の実施形態及び変形例では、容器として空の包装袋が用いられているが、空袋(空容器)だけではなく、内側に内容物が入れられた袋(容器)に対しても上述の実施形態及び変形例を適用することが可能である。
また上述の実施形態及び変形例の各要素に各種の変形が加えられてもよい。また、上述の構成要素及び/又は方法以外の構成要素及び/又は方法を含む形態も、本発明の実施形態に含まれうる。また、上述の構成要素及び/又は方法のうちの一部の要素が含まれない形態も、本発明の実施形態に含まれうる。また、本発明のある実施形態に含まれる一部の構成要素及び/又は方法と、本発明の他の実施形態に含まれる一部の構成要素及び/又は方法とを含む形態も、本発明の実施形態に含まれうる。したがって、上述の実施形態及び変形例、及び上述以外の本発明の実施形態の各々に含まれる構成要素及び/又は方法同士が組み合わされてもよく、そのような組み合わせに係る形態も本発明の実施形態に含まれうる。また、本発明によって奏される効果も上述の効果に限定されず、各実施形態の具体的な構成に応じた特有の効果も発揮されうる。このように、本発明の技術的思想及び趣旨を逸脱しない範囲で、特許請求の範囲、明細書、要約書及び図面に記載される各要素に対して種々の追加、変更及び部分的削除が可能である。
10 リテーナ
11 底部
12 壁部
13 貫通孔
14 収容部
30 容器供給システム
31 搬送装置
32 搬送コンベア
33 第1ストッパー
34 取り出し装置
35 第1吸着部
36 ガイド
37 エアシリンダ
38 昇降部
39 移送レール
40 容器受け取り装置
41 中継コンベア
42 向き検出装置
43 撮像装置
44 ピックアップ装置
45 スタンド
46 移動部
47 容器検出部
48 第2吸着部
50 容器ストック部
51 保持レール
52 レール支持スタンド
55 第2ストッパー
56 画像処理装置
60 制御部
70 サブ収容領域
71 オーバーラップ部
75 押し上げ部
100 包装袋
101 本体部
102 厚み部
Ar 基準軸線
DL 長手方向
H 水平方向
R1 取り出しエリア
R2 供給エリア
Ro 重なり領域
V 高さ方向
W 作業者

Claims (20)

  1. 水平方向に延在する底部と、
    前記底部から高さ方向に延在する壁部と、
    前記底部及び前記壁部によって囲まれ、複数の容器が収容される収容部と、を備え、
    前記複数の容器の各々は、局所的に他の部分よりも厚さが大きい厚み部を有し、
    前記収容部に収容されている前記複数の容器の全ては、前記高さ方向と平行な方向に延びる共通の基準軸線によって通過され、
    前記複数の容器の前記厚み部が前記基準軸線から3以上の互いに異なる水平方向に位置づけられた状態で、前記収容部は前記複数の容器を収容し、
    前記収容部は、前記高さ方向と平行な方向に延在する重なり領域であって、前記基準軸線が通過する重なり領域を有し、
    前記収容部に収容されている前記複数の容器の全ては、少なくとも前記重なり領域において互いに重なり合っているリテーナ。
  2. 前記複数の容器の各々は、空容器である請求項1に記載のリテーナ。
  3. 前記収容部に収容されている前記複数の容器の各々の長手方向に延びる中心線は、前記基準軸線又は前記基準軸線の近傍を通る請求項1又は2に記載のリテーナ。
  4. 前記収容部の前記水平方向に関する断面形状は円形状である請求項1〜3のいずれか一項に記載のリテーナ。
  5. 前記収容部は、3以上のサブ収容領域を含み、
    前記3以上のサブ収容領域の各々は、前記複数の容器のうちの1以上を収容可能に設けられ、
    前記3以上のサブ収容領域の全ては、共通のオーバーラップ部を有し、
    前記基準軸線は、前記オーバーラップ部を通過する請求項1〜3のいずれか一項に記載のリテーナ。
  6. 前記基準軸線は、前記水平方向に関する前記収容部の断面の中心位置を通過する請求項1〜5のいずれか一項に記載のリテーナ。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のリテーナの収容部から、前記収容部において最上位置に配置されている容器を取り出して、容器受け取り装置に渡す工程と、
    前記容器受け取り装置に渡された前記容器の向きを検出する工程と、
    前記容器の向きの検出結果に応じて、前記容器受け取り装置に渡された容器の向きを所定の向きに揃える工程と、を含む容器供給方法。
  8. 前記収容部に収容されている前記複数の容器のうち最上位置に配置されている容器は、前記重なり領域に存在する部分が吸着されて、前記収容部から取り出される請求項7に記載の容器供給方法。
  9. 搬送装置によって前記リテーナを取り出しエリアに搬送する工程と、
    前記取り出しエリアにおいて、前記リテーナの前記収容部における容器の有無を容器検出部によって検出する工程と、
    前記容器検出部の検出結果に基づいて、前記収容部に容器が収容されていない前記リテーナを前記取り出しエリアから移動させる工程と、を更に含み、
    前記取り出しエリアに配置されている前記リテーナの前記収容部から前記最上位置に配置されている容器が取り出されて、前記容器受け取り装置に渡される請求項7又は8に記載の容器供給方法。
  10. 前記容器受け取り装置に渡された容器が前記容器受け取り装置から容器ストック部に渡される工程を更に含み、
    前記容器ストック部は、前記容器受け取り装置から渡される容器を複数ストックし、
    前記容器受け取り装置に渡された容器の向きを所定の向きに揃える工程は、当該容器が前記容器受け取り装置から前記容器ストック部に渡される間に行われる請求項7〜9のいずれか一項に記載の容器供給方法。
  11. 前記複数の容器の各々は袋である請求項10に記載の容器供給方法。
  12. 前記袋にはスパウトが取り付けられており、
    前記スパウトが前記厚み部の少なくとも一部を構成する請求項11に記載の容器供給方法。
  13. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のリテーナの収容部から、前記収容部において最上位置に配置されている容器を取り出して、容器受け取り装置に渡す取り出し装置と、
    前記容器受け取り装置に渡された容器の向きを検出する向き検出装置と、
    前記容器の向きの検出結果に応じて、前記容器受け取り装置に渡された容器の向きを所定の向きに揃える姿勢矯正装置と、を備える容器供給システム。
  14. 前記取り出し装置は、前記収容部において前記最上位置に配置されている容器を吸着する吸着部を有し、
    前記収容部は、前記高さ方向と平行な方向に延在する重なり領域であって、前記基準軸線が通過する重なり領域を有し、
    前記収容部に収容されている前記複数の容器の全ては、前記重なり領域において互いに重なり合っており、
    前記取り出し装置は、前記最上位置に配置されている容器のうちの前記重なり領域に存在する部分を前記吸着部によって吸着した状態で、当該容器を前記収容部から取り出す請求項13に記載の容器供給システム。
  15. 前記リテーナを取り出しエリアに搬送するとともに、前記取り出しエリアから前記リテーナを移動させる搬送装置と、
    前記取り出しエリアにおいて、前記リテーナの前記収容部における容器の有無を検出する容器検出部と、を更に備え、
    前記取り出し装置は、前記取り出しエリアに配置されている前記リテーナの前記収容部から最上位置の容器を取り出して、前記容器受け取り装置に渡し、
    前記搬送装置は、前記容器検出部の検出結果に応じて、前記収容部に容器が収容されていない前記リテーナを前記取り出しエリアから移動させる請求項13又は14に記載の容器供給システム。
  16. 前記搬送装置は、前記リテーナが載せられた状態で当該リテーナを移動させるコンベアと、前記取り出しエリアに設けられるストッパーと、を有し、
    前記ストッパーは制止位置及び解放位置に配置可能に設けられ、前記制止位置に配置された前記ストッパーは、前記コンベアに載せられて前記取り出しエリアに搬送された前記リテーナに接触して当該リテーナを前記取り出しエリアで停止させ、前記解放位置に配置された前記ストッパーは、前記コンベアに載せられて前記取り出しエリアに配置されている前記リテーナから離れて前記コンベアによる当該リテーナの移動を許容し、
    前記取り出し装置によって前記リテーナの前記収容部から最上位置の容器が取り出される間、前記ストッパーは前記制止位置に配置され、
    前記容器検出部の検出結果に応じて前記リテーナが前記取り出しエリアから移動させられる場合、前記ストッパーは前記解放位置に配置される請求項15に記載の容器供給システム。
  17. 前記リテーナの前記底部は貫通孔を有し、
    前記取り出しエリアに配置された前記リテーナの前記底部の前記貫通孔を介して、当該リテーナの前記収容部への進入及び前記収容部からの退避が可能な昇降部を更に備え、
    前記昇降部は、前記容器が収容されている前記収容部に進入し、当該容器を少なくとも部分的に前記高さ方向へ押し上げる請求項15又は16に記載の容器供給システム。
  18. 前記底部は、前記壁部に対して前記高さ方向と平行な方向に移動可能に設けられ、
    前記取り出しエリアに配置された前記リテーナの前記底部を押し上げる押し上げ部であって、当該リテーナの前記収容部における容器の数に応じて前記底部を押し上げる押し上げ部を更に備える請求項15〜17のいずれか一項に記載の容器供給システム。
  19. 前記複数の容器の各々は袋である請求項13〜18のいずれか一項に記載の容器供給システム。
  20. 前記袋にはスパウトが取り付けられており、
    前記スパウトが前記厚み部の少なくとも一部を構成する請求項19に記載の容器供給システム。
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