JP2019106952A - 植物栽培設備 - Google Patents

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康裕 松村
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Yasushi Daimon
靖史 大門
義樹 浅井
Yoshiki Asai
義樹 浅井
和樹 近藤
Kazuki Kondo
和樹 近藤
邦広 西
Kunihiro Nishi
邦広 西
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Hajime Kinugasa
肇 衣笠
秀樹 上林
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秀樹 上林
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Abstract

【課題】安定した構造の植物栽培設備を提供する。【解決手段】植物栽培設備Fであって、支柱構造体Sは、互いに並行して鉛直方向に延びる複数の鉛直部材と、水平方向に延びる複数の水平部材とを組み合わせて構成され、二つの鉛直部材と二つの水平部材との組み合わせによって形成される矩形部分を少なくとも一つ含み、栽培棚ユニットRは、奥行方向の長さが、奥行方向と垂直な幅方向の長さよりも長く延びた形状になっており、栽培棚ユニットRは、奥行方向に沿って一列に並んで立設される複数の支柱構造体Sで構成される構造体群SG1と、奥行方向に沿って一列に並んで立設される複数の支柱構造体Sで構成される別の構造体群SG2との間に挟まれた状態でそれらの支柱構造体Sに固定され、支柱構造体Sのうち、矩形部分に含まれる水平部材は、栽培棚ユニットRの幅方向と平行に配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、栽培中の植物を保持する栽培パネルと養液収容ベッドとが設置される栽培棚が鉛直方向に複数段配列された栽培棚ユニットを備え、床面から鉛直上方に延びる支柱構造体を複数備え、栽培棚ユニットは床面から浮いた状態で複数の支柱構造体に固定されている植物栽培設備に関する。
特許文献1(特許第5338011号公報)には、栽培中の植物を保持する栽培パネル(栽培板300)と養液収容ベッド(搬送溝222)とが設置される栽培棚(支持パネル220)が鉛直方向に複数段配列された栽培棚ユニットを備える植物栽培設備(植物栽培部材200)が記載されている。このような多段の栽培棚は床面から浮いた状態で支柱構造体(支持棒)により支持されている。
特許文献1の植物栽培設備において、栽培棚に載置された栽培パネルは、先ず手前側の搬入口から奥側へと直線的に移動して最も奥の部分に至り、その後、栽培パネルは左方向に一定距離だけ移動し、続いて、奥側から手前側の搬出口へと直線的に移動する。この場合、栽培棚の搬入口には、植物種子が播種された直後の未生長植物を保持する栽培パネルが時間的に間隔をおいて周期的に搬入され、栽培パネルが栽培棚を上述のような経路で移動している間に植物は次第に生長する。そして、栽培パネルが搬出口に移動してきた頃には植物は十分に生長した状態になっている。つまり、特許文献1の植物栽培設備では、栽培棚の搬入口から搬出口までの長さ、即ち、栽培パネルが栽培棚の搬入口に搬入された後に搬出口から搬出されるまでの期間を、植物が十分に生長するまでに要する期間と等しくさせている。よって、植物の生長の初期段階から十分に生長するまでの間、植物を一つの栽培棚で継続して栽培できる。
このような植物栽培設備において、植物の生長の初期段階から十分に生長するまでの期間は長期にわたるため、一つの栽培棚での栽培パネルの移動経路には十分な長さが必要になる。特許文献1に記載の栽培棚は、栽培パネルの移動経路が途中で方向転換した構造を採用して、栽培パネルの移動経路に十分な長さを確保しようとしている。
他には、栽培棚が一直線に延びた構造になっている植物栽培設備もある。特許文献2(国際公開第2014/157671号)には、栽培中の植物を保持する栽培パネル(生物格納容器2)が設置される栽培棚(載置部材3−2)が鉛直方向に複数段配列された栽培棚ユニット(育成ユニット4)を備える植物栽培設備が記載されている。このような多段の栽培棚ユニットは床面から浮いた状態で支柱構造体(柱3−1)により支持されている。また、この栽培棚ユニットにおいて、各栽培棚は、一方向に相対的に長く延び、それと垂直な方向には相対的に短い形状、即ち、栽培棚が一直線に延びた構造になっている。そして、栽培棚上の栽培パネルが載置される部分にはコロやレールなどを設けることで、栽培棚での栽培パネルの移動には、搬入及び搬出の方向に力を加えるだけで一直線に移動できる構造にしている。
加えて、特許文献2には、並んで設けられる複数の栽培棚ユニットを固定式隔壁(8)で連結して固定することも記載されている。これにより、栽培棚ユニット又は栽培棚ユニット群の強度や安定性を確保しようとしている。
特許第5338011号公報 国際公開第2014/157671号
特許文献1に記載の植物栽培設備は、栽培パネルの移動経路が一直線に延びた構造ではなく、栽培パネルの移動経路が途中で方向転換する構造になっている。そのため、栽培棚において栽培パネルの移動方向を転換させる機構(横方ローラー232)や、栽培パネルを移動させる機構(回転ローラー230)を設ける必要がある。その結果、植物栽培設備の構造が複雑になるという問題がある。
それに対して、特許文献2に記載の栽培棚ユニットでは、栽培棚が一直線に延びた構造になっている。このように、栽培棚を、一方向に相対的に長く延びた構造にすると、栽培棚の搬入口から搬出口までの栽培パネルの移動を容易に行えるようになる。但し、このような構造の栽培棚ユニットを支柱構造体で床面に固定する場合、相対的に長い奥行方向には安定するが、相対的に短い幅方向には安定性が悪くなる可能性がある。
特許文献2に記載の栽培棚ユニットは、並んで設けられる複数の栽培棚ユニットを固定式隔壁(8)で連結して固定することで、栽培棚ユニット又は栽培棚ユニット群の強度や安定性を確保しようとしているが、栽培棚ユニットを支える支柱構造体は単なる一本の柱(3−1)であり、栽培棚ユニットをその支柱構造体のみで強固に支える構造になっているとは言い難い。また、複数の栽培棚ユニットを連結する固定式隔壁(8)も、例えば栽培棚ユニットの揺れや振動などを隣接する栽培棚ユニットに逃がすだけであり、固定式隔壁(8)は栽培棚ユニットの揺れや振動などを抑えることが困難である。尚、栽培棚ユニットの側面のうち、奥行方向に延びる側面及び幅方向に延びる側面のそれぞれに筋交い部材を設けることで栽培棚ユニットの強度を向上させることはできるが、そのような筋交い部材を設けると、栽培棚ユニットの栽培領域や給排水設備へのアクセスが困難になるという問題がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、安定した構造の植物栽培設備を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る植物栽培設備の特徴構成は、栽培中の植物を保持する栽培パネルと養液収容ベッドとが設置される栽培棚が鉛直方向に複数段配列された栽培棚ユニットを備え、床面から鉛直上方に延びる支柱構造体を複数備え、前記栽培棚ユニットは複数の前記支柱構造体に固定されている植物栽培設備であって、
前記支柱構造体は、互いに並行して鉛直方向に延びる複数の鉛直部材と、水平方向に延びる複数の水平部材とを組み合わせて構成され、二つの前記鉛直部材と二つの前記水平部材との組み合わせによって形成される矩形部分を少なくとも一つ含み、
前記栽培棚ユニットは、奥行方向の長さが、前記奥行方向と垂直な幅方向の長さよりも長く延びた形状になっており、
前記栽培棚ユニットは、前記奥行方向に沿って一列に並んで立設される複数の前記支柱構造体で構成される構造体群と、前記奥行方向に沿って一列に並んで立設される複数の前記支柱構造体で構成される別の構造体群との間に挟まれた状態でそれらの前記支柱構造体に固定され、
前記支柱構造体のうち、前記矩形部分に含まれる前記水平部材は、前記栽培棚ユニットの前記幅方向と平行に配置されている点にある。
上記特徴構成によれば、支柱構造体は、互いに並行して鉛直方向に延びる複数の鉛直部材と、水平方向に延びる複数の水平部材とを組み合わせて構成され、鉛直部材と水平部材との組み合わせによって形成される矩形部分を少なくとも一つ含む。つまり、鉛直部材と水平部材とが構造的に強固な矩形部分を形成するように組み合わされた状態で支柱構造体が構成される。その結果、支柱構造体は、栽培棚ユニットを安定して支えることができる。
加えて、栽培棚ユニットは、奥行方向に沿って一列に並んで立設される複数の支柱構造体で構成される構造体群と、奥行方向に沿って一列に並んで立設される複数の支柱構造体で構成される別の構造体群との間に挟まれた状態でそれらの支柱構造体に固定される。このように、栽培棚ユニットが構造体群によって両側から支えられた状態で固定されることで、植物栽培設備は幅方向の揺れなどにも強固な構造になる。
特に、支柱構造体のうち、矩形部分の一つの水平部材が、栽培棚ユニットの幅方向と平行に配置されているので、支柱構造体は栽培棚ユニットの幅方向の揺れなどに対して強固な構造になる。このように幅方向の揺れに強い支柱構造体が奥行方向に沿って複数並んで構成された構造体群によって栽培棚ユニットが両側から支えられるため、植物栽培設備は幅方向の揺れなどにも強固な構造になる。
ここで、栽培棚ユニットは、奥行方向の長さが、幅方向の長さよりも長く延びた形状になっているため、栽培棚ユニット自体は幅方向の揺れなどの影響を受けやすい。しかし、そのような形状の栽培棚ユニットであっても、栽培棚ユニットの幅方向の強度を増強する矩形部分を有する支柱構造体及び構造体群によって栽培棚ユニットが支持されることによって、安定した構造の植物栽培設備を提供できる。
本発明に係る植物栽培設備の別の特徴構成は、前記矩形部分は前記支柱構造体の下端部に位置し、前記矩形部分に含まれる二つの前記鉛直部材と二つの前記水平部材のうち少なくとも一つに、前記支柱構造体を前記床面に固定するための固定部が設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、構造的に強固な矩形部分を用いて、床面への支柱構造体の固定が行われる。それにより、支柱構造体は、栽培棚ユニットを安定して支えることができる。特に、支柱構造体のうち、固定部が設けられる矩形部分の一つの水平部材は、栽培棚ユニットの幅方向と平行に配置されているので、支柱構造体は栽培棚ユニットの幅方向の揺れなどに対して強固な構造になる。
本発明に係る植物栽培設備の更に別の特徴構成は、前記床面に相対する前記水平部材に、前記固定部が設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、矩形部分を構成する部材のうち、床面に相対する水平部材に固定部が設けられて、床面に固定される。それにより、支柱構造体は、栽培棚ユニットを安定して支えることができる。
本発明に係る植物栽培設備の更に別の特徴構成は、複数の前記栽培棚ユニットを並列に並べて備え、
複数の前記栽培棚ユニットの内の二つの前記栽培棚ユニットの間には、前記奥行方向に沿って一列に並んで立設される複数の前記支柱構造体で構成される構造体群が配置され、それら二つの前記栽培棚ユニットは、当該構造体群を構成する複数の前記支柱構造体に固定される点にある。
上記特徴構成によれば、隣接する二つの栽培棚ユニットは、それらの間に設けられる、奥行方向に沿って一列に並んで立設される複数の支柱構造体で構成される構造体群に固定される。また、一つの栽培棚ユニットに着目すると、その栽培棚ユニットは、奥行方向に沿って一列に並んで立設される複数の支柱構造体で構成される構造体群と、奥行方向に沿って一列に並んで立設される複数の支柱構造体で構成される別の構造体群との間に挟まれた状態でそれらの支柱構造体に固定される。このように、並列に並んで設けられる複数の栽培棚ユニットのそれぞれが、奥行方向に沿って一列に並んで立設される複数の前記支柱構造体で構成される構造体群によって幅方向で挟まれた状態で固定される。その結果、幅方向に沿って並んで設けられる複数の栽培棚ユニットの全てが、支柱構造体によって両側から強固に支えられた構造になる。
本発明に係る植物栽培設備の更に別の特徴構成は、前記構造体群の内部には、作業者が前記奥行方向に沿って通行できる空間が形成されている点にある。
上記特徴構成によれば、構造体群の空間に入った作業者が、栽培棚で栽培中の植物の様子を確認し、栽培棚内の植物や栽培機器の管理作業をすることができる。
本発明に係る植物栽培設備の更に別の特徴構成は、前記栽培棚は、互いに並行して前記奥行方向に延びる一対の第1横桟部材と、互いに並行して前記幅方向に延びる複数の第2横桟部材とを有して構成され、
前記第1横桟部材及び前記第2横桟部材のそれぞれは複数の前記支柱構造体にまたがって固定されている点にある。
上記特徴構成によれば、栽培棚を構成する第1横桟部材及び第2横桟部材のそれぞれは複数の支柱構造体にまたがって固定されるので、強固な構造の植物栽培設備を得ることができる。
本発明に係る植物栽培設備の更に別の特徴構成は、前記栽培棚ユニットの前記奥行方向に沿った一端側で、前記栽培棚に前記栽培パネルを搬入することができる第1の搬送装置と、
前記栽培棚ユニットの前記奥行方向に沿った他端側で、前記栽培棚から前記栽培パネルを搬出することができる第2の搬送装置とを備える点にある。
上記特徴構成によれば、第1の搬送装置は、栽培棚ユニットの奥行方向に沿った一端側で、栽培棚に栽培パネルを搬入することができ、第2の搬送装置は、栽培棚ユニットの奥行方向に沿った他端側で、栽培棚から栽培パネルを搬出することができる。よって、栽培棚ユニットの奥行方向に沿った一端側を、栽培棚への栽培パネルの搬入箇所としてその搬入作業を第1の搬送装置に担わせ、栽培棚ユニットの奥行方向に沿った他端側を、栽培棚からの栽培パネルの搬出箇所としてその搬出作業を第2の搬送装置に担わせるといった植物栽培設備を構築できる。
本発明に係る植物栽培設備の更に別の特徴構成は、前記支柱構造体は、鉛直方向に異なる高さで、三つ以上の前記水平部材が二つの前記鉛直部材の間に渡され、梯子形状を成すように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、支柱構造体は、二つの鉛直部材がそれらの間に渡された三つ以上の水平部材を介して支え合う梯子形状になっている。つまり、支柱構造体には上述した矩形部分が複数含まれる。その結果、支柱構造体の構造がより強固になる。
第1実施形態の植物栽培設備を斜め上方から見た図である。 第1実施形態の植物栽培設備を側方から見た図である。 第1実施形態の植物栽培設備を正面から見た図である。 植物栽培設備の一部を具体的に示した図である。 支柱構造体の構造を示す図である。 栽培棚の構造を示す正面図である。 栽培棚の構造を示す分解斜視図である。 植物栽培設備用の連結具の断面図である。 連結具に他の部材を組み付けた状態を示す断面図である。 第2実施形態の植物栽培設備を上方から見た図である。
<第1実施形態>
以下に図面を参照して本発明の第1実施形態に係る植物栽培設備F1(F)について説明する。
図1は第1実施形態の植物栽培設備F1を斜め上方から見た図であり、図2は第1実施形態の植物栽培設備F1を側方から見た図であり、図3は第1実施形態の植物栽培設備F1を正面から見た図である。図4は、植物栽培設備F1の一部を具体的に示した図である。図5は支柱構造体Sの構造を示す図である。図示するように、植物栽培設備F1は、栽培棚ユニットRを備え、床面8から鉛直上方に延びる支柱構造体Sを複数備える。栽培棚ユニットRは複数の支柱構造体Sに固定されている。栽培棚ユニットRは、奥行方向の長さが、奥行方向と垂直な幅方向の長さよりも長く延びた形状になっている。
栽培棚ユニットRは、奥行方向に沿って一列に並んで立設される複数の支柱構造体Sで構成される構造体群SG1(SG)と、奥行方向に沿って一列に並んで立設される複数の支柱構造体Sで構成される別の構造体群SG2(SG)との間に挟まれた状態で、それら構造体群SGの支柱構造体Sに固定される。栽培棚ユニットRは、奥行方向の長さが、幅方向の長さよりも長く延びた形状になっているため、栽培棚ユニットR自体は幅方向の揺れなどの影響を受けやすいが、栽培棚ユニットRが構造体群SGによって両側から支えられた植物栽培設備F1は幅方向の揺れなどにも強固な構造になる。
〔支柱構造体〕
支柱構造体Sは、互いに並行して鉛直方向に延びる複数の鉛直部材vと、水平方向に延びる複数の水平部材pとを組み合わせて構成され、二つの鉛直部材vと二つの水平部材pとの組み合わせによって形成される矩形部分9を少なくとも一つ含む。このように、鉛直部材vと水平部材pとが構造的に強固な矩形部分9を形成するように組み合わされた状態で支柱構造体Sが構成される。その結果、支柱構造体Sは、栽培棚ユニットRを安定して支えることができる。支柱構造体Sを構成する鉛直部材v及び水平部材pは例えば鉄、ステンレス、鋼などの材料を用いて作製される。また、それらに高耐食性のめっきを施してもよい。
本実施形態では、水平部材pとしての支柱横桟5及びベース板6と、鉛直部材vとしての二つのベース部分v1とを連結することで、矩形部分9を形成している。矩形部分9を構成する各部材は、例えば溶接などの確実な接合手段によって連結されていることが好ましい。鉛直部材vは、ベース部分v1に対して、延長部分v2が鉛直方向に連結されている。そして、二つの延長部分v2のそれぞれを、ベース部分v1に対して溶接やボルト及びナットなどにより連結することで、支柱構造体Sが得られる。
矩形部分9は支柱構造体Sの下端部に位置し、矩形部分9に含まれる一つの水平部材p(ベース板6)に、支柱構造体Sを床面8に固定するための固定部7が設けられている。例えば、固定部7はボルト孔であり、そのボルト孔に挿通されるボルトによってベース板6が床面8に固定される。このように、構造的に強固な矩形部分9が床面8に固定されるので、支柱構造体Sは栽培棚ユニットRを安定して支えることができる。特に、支柱構造体Sのうち、固定部7が設けられる矩形部分9の一つの水平部材p(ベース板6)は、栽培棚ユニットRの幅方向と平行に配置されているので、支柱構造体Sは栽培棚ユニットRの幅方向の揺れなどに対して強固な構造になる。そして、このように幅方向の揺れに強い支柱構造体Sが奥行方向に沿って複数並んで構成された構造体群SGによって栽培棚ユニットRが両側から支えられるため、植物栽培設備は幅方向の揺れなどにも強固な構造になる。上述したように、栽培棚ユニットRは、奥行方向の長さが、幅方向の長さよりも長く延びた形状になっているため、栽培棚ユニットR自体は幅方向の揺れなどの影響を受けやすい。しかし、そのような形状の栽培棚ユニットRであっても、栽培棚ユニットRの幅方向の強度を増強する矩形部分9を有する支柱構造体S及び構造体群SGによって栽培棚ユニットRが支持されることによって、安定した構造の植物栽培設備を提供できる。加えて、このような強固な構造を実現できるため、栽培棚ユニットRに筋交い部材などを追加で設ける必要性が低くなる。
また、支柱構造体Sのうち、矩形部分9よりも上方の部分には、鉛直部材vとしての二つの延長部分v2同士を連結する足場受け部材11が設けられている。この足場受け部材11は、上述した水平部材pでもあり、鉛直方向に並行して延びる二つの鉛直部材vを水平方向に連結している。このように、支柱構造体Sは、鉛直方向に異なる高さで、三つ以上の水平部材pが二つの鉛直部材vの間に渡され、梯子形状を成すように構成されている。つまり、支柱構造体Sには上述した矩形部分9が複数含まれるため、支柱構造体Sの構造がより強固になる。
支柱構造体Sを構成する二つの鉛直部材vは、それらの間に設けられる水平部材pの長さ分だけ間隔を空けて配置されているので、複数の支柱構造体Sで構成される構造体群SGの内部には、作業者が奥行方向に沿って通行できる空間10が形成される。例えば、上述した複数の足場受け部材11に跨って足場板17が渡されることで、その足場板17上を作業者が通行できる。そして、構造体群SGの空間10に入った作業者が、栽培棚rで栽培中の植物の様子を確認し、後述する照明器具25を取り替えるなどのメンテナンス作業を行い易くなる。
〔栽培棚ユニット〕
図6は栽培棚rの構造を示す正面図であり、図7は栽培棚rの構造を示す分解斜視図である。図8は植物栽培設備用の連結具3の断面図であり、図9は連結具3に他の部材を組み付けた状態を示す断面図である。尚、図6では、栽培棚rに設けられる複数の部材の位置関係が明確になるように、一部を断面図で示している。また、図7では、図面の複雑化を避けるため、一部の部材を省略して描いている。
図示するように、栽培棚ユニットRでは、栽培中の植物を保持する栽培パネル1と栽培パネル1に保持される植物に供給する養液が流れる樋2(養液収容ベッド)とが設置される栽培棚rが鉛直方向に複数段(即ち、複数の高さに)配列されている。つまり、本実施形態の養液収容ベッドは、奥行方向に沿って延びて、栽培パネル1に保持される植物に供給する養液が流れる樋2を有する。栽培棚rは、同じ水平面内で互いに並行して栽培棚ユニットRの奥行方向に延びる一対の第1横桟部材12(12a,12b,12c)と、同じ水平面内で互いに並行して栽培棚ユニットRの幅方向に延びる複数の第2横桟部材14,15とを有して構成される。第1横桟部材12及び第2横桟部材14,15のそれぞれは複数の支柱構造体Sにまたがって固定される。栽培棚ユニットRは、奥行方向に延びる第1横桟部材12を鉛直方向に複数段配列して有し、幅方向に延びる第2横桟部材14,15を鉛直方向に複数段配列して有する。また、一対の第1横桟部材12同士を繋ぐ補助部材21が設けられている。第1横桟部材12及び第2横桟部材14,15及び補助部材21は例えば鉄、ステンレス、鋼などの材料を用いて作製される。また、それらに高耐食性のめっきを施してもよい。
栽培棚ユニットRの第1横桟部材12は、奥行方向に隣接する二つの支柱構造体Sが有する鉛直部材vにまたがって固定される。第1横桟部材12が固定される二つの支柱構造体Sは、同じ構造体群SGに属する。このように、奥行方向に隣接する二つの支柱構造体Sがそれらの間に位置する第1横桟部材12に対して共に固定されることで、同じ構造体群SGを構成する複数の支柱構造体Sは第1横桟部材12を用いて連結された構造になっている。
栽培棚ユニットRの第2横桟部材14は、幅方向に隣接する二つの支柱構造体Sが有する鉛直部材vにまたがって固定される。第2横桟部材14が固定される二つの支柱構造体Sは、栽培棚ユニットRを挟んで隣接する別の構造体群SGに属する。このように、幅方向に隣接する二つの支柱構造体Sがそれらの間に位置する第2横桟部材14に対して共に固定されることで、幅方向に隣接する二つの構造体群SGを構成するそれぞれの支柱構造体Sは第2横桟部材14を用いて連結された構造になっている。
栽培棚ユニットRの第2横桟部材15と支柱構造体Sとの位置関係も第2横桟部材14と同様であり、第2横桟部材15は、幅方向に隣接する二つの支柱構造体Sが有する鉛直部材vにまたがって固定される。第2横桟部材15が固定される、幅方向に隣接する二つの支柱構造体Sの一方と、第2横桟部材14が固定される、幅方向に隣接する二つの支柱構造体Sの一方とは、同じ構造体群SGに属する、奥行方向に隣接する二つの支柱構造体Sである。そして、第2横桟部材15が固定される、幅方向に隣接する二つの支柱構造体Sの他方と、第2横桟部材14が固定される、幅方向に隣接する二つの支柱構造体Sの他方とは、同じ構造体群SGに属する、奥行方向に隣接する二つの支柱構造体Sである。
栽培パネル1は、一対の第1横桟部材12のそれぞれに設けられる連結具3によって支持される。具体的には、連結具3によって、栽培パネル1が奥行方向に沿って移動可能な状態で、その栽培パネル1の幅方向の両端部が支持される。それにより、栽培棚rの内側の栽培領域27に、栽培中の植物を保持する栽培パネル1が設置される。栽培パネル1には複数の挿通孔4が形成されている。そして、植物を支持する植物支持体Tがその挿通孔4に差し込まれることで栽培パネル1に植物が保持され、栽培パネル1の下方にはその植物の根が伸びる。本実施形態では、栽培パネル1の挿通孔4は格子状に配置されているが、挿通孔4は千鳥状に配置されていてもよい。また、栽培パネル1の寸法や挿通孔4の数なども適宜変更可能である。栽培パネル1の材料は、例えば硬質塩化ビニルなどである。
第2横桟部材14は、支柱構造体Sに固定される横桟本体14aと、その横桟本体14aに装着される樋ガイド14bとを有する。第2横桟部材15は、支柱構造体Sに固定される横桟本体15aと、その横桟本体15aに装着される樋ガイド15bとを有する。複数の第2横桟部材14,15のそれぞれは、樋ガイド14b,15bによって樋2の幅方向の位置を規制しながら、奥行方向に沿って延びる樋2を栽培パネル1の下方で支持する。特に、第2横桟部材14,15は、栽培棚rに設置された樋2を養液が奥行方向に沿った一端側から他端側へ向かって流れるように樋2を支持する。例えば、樋2に傾斜がつくように、栽培棚ユニットRにおいて樋2を支持する第2横桟部材14,15の樋ガイド14b,15bの上面の高さが調節されている。この高さの調節においては、植物栽培設備F1を床面8に設置するとき、その床面8の傾斜や凹凸なども考慮して、最終的に樋2に傾斜がつくように支柱構造体S及び栽培棚ユニットRの各部の寸法を調節すればよい。例えば、支柱構造体Sの矩形部分9の高さ(長さ)を調節する。このようにして樋2には養液が奥行方向に沿った一端側から他端側へ向かって流れるようになるので、栽培中の植物に対して新たな養液を供給し続けることができる。
植物に供給する養液が流れる樋2は、上方が開口した溝形状を有する樋本体2aと、その樋本体2aの上縁部である接触部2bとを有する。樋本体2aは、断面がU字形状の溝であるので、その溝内部に養液を流すことができる。本実施形態の植物栽培設備F1は、樋2の底付近にごく浅い水深となるよう養液を流し、樋2内で植物の根を空気に晒す薄膜水耕(NFT)方式を採用している。
栽培棚rの内側の、栽培パネル1が設けられている栽培領域27には、植物に対して光を照射するための照明器具25も設けられる。本実施形態の場合、栽培棚rの栽培領域27の上部に一対のランプ受け部材20が設けられ、それらランプ受け部材20に跨って棒状の照明器具(例えば、LEDランプなど)25が保持される。そして、照明器具25から放出された光が栽培パネル1に保持されている植物に当たる。植物の栽培期間中での照明器具25による光の照射時間帯、照射光強度、照射光波長などは、植物の種類や生長状況などに応じて適宜設定される。
栽培パネル1は、栽培棚ユニットRの奥行方向に沿って延びる複数の樋2上に直接載置される。具体的には、栽培パネル1と樋2とは、栽培棚rに栽培パネル1が設置された状態で、その栽培パネル1が樋2の上部の接触部2bに接触するような位置関係になっている。つまり、栽培パネル1は、下方から樋2の接触部2bによって支持される。また、栽培パネル1に形成される挿通孔4の奥行方向に沿った列と、奥行方向に延びる樋2の位置とが鉛直方向で重なるように配置される。それにより、栽培パネル1の下方に伸びた植物の根が、樋2を流れる養液に接触して、植物に養分が供給される。また、栽培パネル1が樋2の上部の接触部2bに接触し、栽培パネル1と樋2との間に隙間が生じないので、樋2内を流れる養液に光が殆ど当たらない。そのため、樋2内を流れる養液に藻などが発生することを防止できる。
接触部2bは上方に凸の円弧状に形成されている。接触部2bは、樋本体2aと一体で形成された構成にしてもよいし、或いは、樋本体2aとは別の部材を樋本体2aに装着した構成にしてもよい。前記材料は、例えば、4フッ化エチレン(PTFE)、ポリエチレン(PE)、ポリアセタール(POM)、ポリアミド(PA)、ポリプロピレン(PP)、ポリフェニリンサルファイド(PPS)、ポリスチレン(PS)、アクリル(MA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、モノマーキャスティングナイロン(MC)、ポリカーボネイト(PC)、塩化ビニル(PVC)、ポリフェニリンオキサイド(PPO)、ポリウレタン(PUR)などである。栽培パネル1には、樋2の接触部2bが接触するので、栽培パネル1と樋2との間に発生する摩擦力が小さくなる。その結果、樋2の上を栽培パネル1が滑らかに移動する。
図6及び図7で詳細に示すように、栽培棚ユニットRは、鉛直方向で隣接する二つの第1横桟部材12b,12c(12)に連結され且つ奥行方向で隣接する二つの支柱構造体Sの鉛直部材vに連結される板状部材16を有する。つまり、それら二つの第1横桟部材12b,12c及び二つの鉛直部材vが板状部材16と一体となって固定されることで、栽培棚ユニットRに、構造的に強固な部分を創り出すことができる。本実施形態では、鉛直方向で隣接する二つの第1横桟部材12b,12cと、板状部材16とが一体に形成された正面パネル18が、栽培棚ユニットRに設けられている。正面パネル18は、栽培棚ユニットR内の全スパンを固定する必要はなく、図2に示すように、部分的に設置すれば足りる。正面パネル18(板状部材16)を栽培棚ユニットRのどこに設けるのかは適宜変更可能である。板状部材16は、例えば鉄、ステンレス、鋼などの材料を用いて作製される。また、それらに高耐食性のめっきを施してもよい。尚、鉛直方向で隣接する二つの第1横桟部材12b,12cと、奥行方向で隣接する二つの支柱構造体Sの鉛直部材vと、板状部材16とを別部材で形成し、それらを例えばボルト及びナットなどで連結することで正面パネル18と同様の形状にしてもよい。
加えて、正面パネル18を構成する板状部材16は、メンテナンス用の開口部16aを有する。それにより、作業者は、開口部16aを通して栽培中の植物を観察することや、照明器具25を取り替えることなど、植物の栽培に関する様々なメンテナンス作業を行うことができる。
〔連結具〕
植物栽培設備用の連結具3は、第1横桟部材12が嵌まる横桟受入部31と、栽培パネル1の端部が嵌まるパネル受入部30と、栽培棚rの栽培パネル1が設置される栽培領域27の方向に光を反射できる板としての反射板26を係止する板係止部34とを有する。連結具3の材料は例えばアルミニウムなどであるので、加工が容易であり、強度も確保できる。例えば、連結具3は、横桟受入部31及びパネル受入部30及び板係止部34を含む形態で一体形成される。また、パネル受入部30及び板係止部34に、栽培パネル1や反射板26が摺動するのを容易にするための表面処理(例えばコーティングなど)を施してもよい。
本実施形態の場合、連結具3は、栽培棚rの奥行方向に沿って長い形状になっている。そして、連結具3に対して第1横桟部材12及び栽培パネル1を嵌め込むことができ、且つ、連結具3は反射板26を係止できる。つまり、連結具3は、横桟受入部31及びパネル受入部30及び板係止部34として機能するための複雑な形状を有するように作製される。その結果、構造的な強度を必要とする第1横桟部材12については、強固な材料を用いて比較的単純な構造に作製するだけでよくなる。
具体的に説明すると、栽培棚rの第1横桟部材12は、栽培領域27に向かって水平方向に突出する板状の突出部13を有している。そして連結具3の横桟受入部31は、突出部13が嵌まる溝を有する。例えば、連結具3は、第1横桟部材12の突出部13と奥行方向で同等の長さに形成されている。このように、第1横桟部材12が有する板状の突出部13が連結具3の横桟受入部31を構成する溝に嵌まり込むことで、連結具3は第1横桟部材12を溝で挟んだ状態で保持できる。そして、第1横桟部材12が有する板状の突出部13が連結具3の横桟受入部31を構成する溝に嵌まり込んだ状態で、両者はボルト等を用いて固定される。
パネル受入部30は、栽培パネル1が嵌まる溝を有する。このように、栽培パネル1が連結具3のパネル受入部30を構成する溝に嵌まり込むことで、連結具3は栽培パネル1を溝で挟んだ状態で保持できる。尚、上述したように、栽培パネル1の重量の大部分を複数の樋2が受けるような構造になっており、連結具3のパネル受入部30に栽培パネル1の重量が大きく加わる構造にはなっていない。つまり、パネル受入部30の機能は、栽培パネル1の移動を案内するガイドとしての機能が主なものである。
板係止部34は、鉛直方向で隣接する二つの第1横桟部材12の間を反射板26が立設された状態で塞ぐように反射板26を係止する。具体的には、板係止部34は、突起や溝など、反射板26を連結具3に係止できる形状であればよい。板係止部34は、上方に向かって開口した上方側係止溝32及び下方に向かって開口した下方側係止溝33を有する。このように、板係止部34により反射板26が係止されることで、栽培棚ユニットRの鉛直方向で隣接する二つの第1横桟部材12の間が、立設された反射板26で塞がれる。その結果、栽培棚rの内側の栽培領域27に照明器具25が設けられている場合には、その照明器具25から放出された光が反射板26によって栽培領域27の方向に反射し、照明器具25からの直接光だけでなく、反射板26からの反射光も、栽培領域27内の植物の生長に利用されるため、照明器具25のエネルギーを効率よく利用できる。特に、反射板26が連結具3の板係止部34を構成する溝に嵌まり込むことで、連結具3は反射板26を溝で挟んだ状態で保持できる。反射板26は、例えば樹脂製などの板を用いて作製でき、その反射率等の特性は適宜調節すればよい。また、本実施形態の場合、連結具3の上方側係止溝32と下方側係止溝33が鉛直方向の延長線上に位置するように形成される。このため、鉛直方向に隣接する二つの連結具3によって係止される反射板26は、下段の連結具3の上方側係止溝32及び上段の連結具3の下方側係止溝33によって係止され、直立した状態になる。
上述のように、各栽培棚rの栽培領域27の側面は反射板26によって塞がれる。また、栽培領域27の上方には、上段の栽培棚rの樋2及び栽培パネル1などがあり、栽培領域27の下方には栽培パネル1がある。よって、各栽培棚rの栽培領域27は、奥行方向に沿って細長い空間になっている。そして、その細長い空間が植物の蒸散作用を促進するための気流を形成するダクトとして機能する。
また、本実施形態の反射板26は、第1反射板26a及び第2反射板26bという二つの部材を組み合わせて構成される。例えば、第1反射板26a及び第2反射板26bは、栽培空間27の側方を、鉛直方向の全長及び奥行方向の半分強を塞ぐ大きさである。そして、第1反射板26a及び第2反射板26bは、栽培棚ユニットRに設置された状態では、栽培棚ユニットRの幅方向に沿う方向から見た場合、部分的に重なっている。このように、反射板26a,26bを奥行方向にずらした状態とすることにより、栽培棚ユニットRの奥行方向で隣接する二つの支柱構造体Sの鉛直部材vの間を塞ぐことができる。このように、栽培棚rの側方を一枚の反射板26によって塞ぐのではなく、二枚の反射板26を部分的に重ねた状態にして塞ぐので、例えば各反射板26a,26bを奥行方向に沿って移動させることのできる引き戸を実現できる。そして、各反射板26a,26bを移動させて引き戸を開けた状態にすることで、栽培棚ユニットRの外部から内部の栽培領域27へと作業者が手を伸ばすことも可能となる。
栽培棚ユニットRにおいて、鉛直方向で同じ段の栽培棚rには、複数の栽培パネル1が奥行方向において互いに接触又は隣接して並べられている。そして、栽培パネル1の両端部が、連結具3のパネル受入部30に差し込まれるので、栽培パネル1の鉛直上下方向の移動がパネル受入部30によって制限される。これにより、栽培パネル1を奥行方向に移動させようとして栽培パネル1に力を加えたとき、栽培パネル1は鉛直上下方向には殆ど移動することなく、奥行方向(水平方向)のみに移動する。その結果、奥行方向に隣り合う栽培パネル1同士が乗り上げるといった問題が起こり難くなる。
〔栽培パネル1の搬入及び搬出〕
栽培棚ユニットRの各栽培棚rでは、未生長植物を保持する栽培パネル1を奥行方向に沿った一端側に搬入し、栽培が終了した植物を保持する栽培パネル1を奥行方向に沿った他端側から搬出するようになっている。具体的に説明すると、栽培棚ユニットRで植物の栽培を行うとき、栽培終了後の栽培パネル1を順次栽培棚rから搬出し、新たな栽培パネル1を順次栽培棚rに搬入することが行われる。具体的には、まず、栽培が終了した植物を保持する栽培パネル1を栽培棚rの奥行方向に沿った他端側から搬出する。それにより、栽培棚rの一端側には、搬出された栽培パネル1の分だけ空きスペースができる。その後、植物を保持した新たな栽培パネル1を、栽培棚rの奥行方向に沿った一端側から栽培棚rに搬入する。このとき、搬入される栽培パネル1は栽培棚rの樋2の上に載置され、栽培パネル1の両端部は連結具3のパネル受入部30を構成する溝に嵌め込まれる。これにより、栽培パネル1は樋2によって下方から支持されつつ、両端部は連結具3によって鉛直上下方向から適度に拘束される。このような新たな栽培パネル1を搬入する工程では、その新たな栽培パネル1で、既に栽培棚rに載置されている複数の栽培パネル1を奥行方向に押すことになる。このようにして、最も生長した植物を保持する栽培パネル1が、栽培棚rの奥行方向に沿った他端側に移動してくる。
尚、栽培が終了した栽培パネル1を搬出する前に栽培パネル1を栽培棚rに搬入してもよい。そして、栽培棚rから押し出される栽培パネル1を搬出すればよい。
このように、栽培棚rには、未生長植物を保持する栽培パネル1が時間的に間隔をおいて(例えば、1日に一つの栽培パネル1といった頻度で)栽培棚rの一端側へ周期的に搬入される。そして、栽培パネル1が栽培棚rを奥行方向に沿って移動している間に植物は次第に生長し、栽培パネル1が栽培棚rの他端側に移動してきた頃には植物は十分に生長した状態になっている。つまり、栽培棚ユニットRの奥行方向の長さ、即ち、栽培パネル1が栽培棚rの一端側に搬入された後に他端側から搬出されるまでの期間を、植物が十分に生長するまでに要する期間と等しくさせている。よって、植物の生長の初期段階から十分に生長するまでの間、植物を一つの栽培棚rで継続して栽培できる。
<第2実施形態>
第2実施形態の植物栽培設備F2(F)は、複数の棚ユニットを備える点で上記実施形態と異なっている。以下に第2実施形態の植物栽培設備F2について説明するが、上記実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図10は第2実施形態の植物栽培設備F2を上方から見た図である。図示するように、植物栽培設備F2は、複数の栽培棚ユニットRを、相対的に長い側面部分を隣り合わせにした状態で並列に並べて備える。そして、複数の栽培棚ユニットRの内の二つの栽培棚ユニットRの間には、奥行方向に沿って一列に並んで立設される複数の支柱構造体Sで構成される構造体群SGが配置され、それら二つの栽培棚ユニットRは、その構造体群SGを構成する複数の支柱構造体Sに固定される。つまり、一つの支柱構造体Sは、二つの栽培棚ユニットRを支持するために兼用される。このように、幅方向に沿って並んで設けられる複数の栽培棚ユニットRのそれぞれが、奥行方向に沿って一列に並んで立設される複数の支柱構造体Sで構成される構造体群SGによって幅方向で挟まれた状態で固定される。その結果、幅方向に沿って並んで設けられる複数の栽培棚ユニットRの全てが、支柱構造体Sによって両側から強固に支えられた構造になる。
また、図10に示した植物栽培設備F2では、栽培棚ユニットRの奥行方向に沿った一端側で、栽培棚rに栽培パネル1を搬入することができる第1の搬送装置40と、栽培棚ユニットRの奥行方向に沿った他端側で、栽培棚rから栽培パネル1を搬出することができる第2の搬送装置42とを備える。第1の搬送装置40は走行経路41に沿って走行できる。第2の搬送装置42は走行経路43に沿って走行できる。第1の搬送装置40及び第2の搬送装置42は、例えばスタッカークレーン等を用いて実現できる。よって、栽培棚ユニットRの奥行方向に沿った一端側を、栽培棚rへの栽培パネル1の搬入箇所INとしてその搬入作業を第1の搬送装置40に担わせ、栽培棚ユニットRの奥行方向に沿った他端側を、栽培棚rからの栽培パネル1の搬出箇所OUTとしてその搬出作業を第2の搬送装置42に担わせるといった植物栽培設備F2を構築できる。
<別実施形態>
<1>
上記実施形態では、植物栽培設備F(F1,F2)の構成について具体例を挙げて説明したが、その構成については適宜変更可能である。
例えば、栽培棚ユニットRの栽培棚rの段数や栽培棚ユニットRの奥行方向の長さ及び幅方向の長さなどは適宜変更可能である。
<2>
上記実施形態では、支柱構造体Sを床面8に対してボルト等で固定する例を説明したが、支柱構造体Sをどこに固定するのか、及び、支柱構造体Sをどのように固定するのかは適宜変更可能である。例えば、支柱構造体Sを床面8及び天井の両方に固定してもよい。他にも、支柱構造体Sを床面8を構成するコンクリートなどに埋め込んだ状態で固定してもよい。或いは、建物内部に植物栽培設備Fを設置する場合、建物の柱や梁などの構造体に支柱構造体Sを連結して固定してもよい。
<3>
本発明の支柱構造体Sに含まれる矩形部分9は、その一部又は全部が建物の基礎、床下、天井、小屋裏空間に跨って、あるいはそれら構造体を利用して設けられていてもよい。
<4>
また、栽培棚ユニットRとして、幅方向に並列二つの栽培棚rの区画が形成されて並んだ構成とすることもできる。この場合、幅方向に並列に配置された二つの棚(以下、「並列棚」という)のそれぞれに栽培パネルや養液収容ベッドが設けられ、並列棚の両側が支柱構造体Sによって支えられる。並列棚の境界には、追加の鉛直部材やパネル連結具が適宜設けられる。
<5>
上記実施形態の植物栽培設備Fとして、養液収容ベッド内で植物の根を空気に晒す薄膜水耕(NFT)方式について説明したが、養液収容ベッド内に養液を湛えて、植物の根を養液中に浸す湛液水耕(DFT)方式の植物栽培設備とすることもできる。この場合、養液収容ベッドとしての樋2をそのまま用いてもよいが、DFT方式の養液の重量を考慮した形状や材質の容器に適宜変更可能である。
<6>
さらに、養液供給手段としてミスト供給ノズルを採用し、養液収納容器として、ミスト化された養液をパネル下の空間に閉じ込めるためのカバー状の容器を用いることによって、ミスト栽培方式の植物栽培設備に適用することもできる。
<7>
上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用でき、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変できる。
本発明は、安定した構造の植物栽培設備に利用できる。
1 栽培パネル
2 樋(養液収容ベッド)
5 支柱横桟(水平部材 p)
6 ベース板(水平部材 p)
7 固定部
8 床面
9 矩形部分
10 空間
11 足場受け部材(水平部材 p)
12(12a,12b,12c) 第1横桟部材
14 第2横桟部材
15 第2横桟部材
40 第1の搬送装置
42 第2の搬送装置
F(F1,F2) 植物栽培設備
p 水平部材
v 鉛直部材
S 支柱構造体
SG(SG1,SG2) 構造体群
R 栽培棚ユニット
r 栽培棚

Claims (8)

  1. 栽培中の植物を保持する栽培パネルと養液収容ベッドとが設置される栽培棚が鉛直方向に複数段配列された栽培棚ユニットを備え、
    床面から鉛直上方に延びる支柱構造体を複数備え、
    前記栽培棚ユニットは複数の前記支柱構造体に固定されている植物栽培設備であって、
    前記支柱構造体は、互いに並行して鉛直方向に延びる複数の鉛直部材と、水平方向に延びる複数の水平部材とを組み合わせて構成され、二つの前記鉛直部材と二つの前記水平部材との組み合わせによって形成される矩形部分を少なくとも一つ含み、
    前記栽培棚ユニットは、奥行方向の長さが、前記奥行方向と垂直な幅方向の長さよりも長く延びた形状になっており、
    前記栽培棚ユニットは、前記奥行方向に沿って一列に並んで立設される複数の前記支柱構造体で構成される構造体群と、前記奥行方向に沿って一列に並んで立設される複数の前記支柱構造体で構成される別の構造体群との間に挟まれた状態でそれらの前記支柱構造体に固定され、
    前記支柱構造体のうち、前記矩形部分に含まれる前記水平部材は、前記栽培棚ユニットの前記幅方向と平行に配置されている植物栽培設備。
  2. 前記矩形部分は前記支柱構造体の下端部に位置し、前記矩形部分に含まれる二つの前記鉛直部材と二つの前記水平部材のうち少なくとも一つに、前記支柱構造体を前記床面に固定するための固定部が設けられている請求項1に記載の植物栽培設備。
  3. 前記床面に相対する前記水平部材に、前記固定部が設けられている請求項2に記載の植物栽培設備。
  4. 複数の前記栽培棚ユニットを並列に並べて備え、
    複数の前記栽培棚ユニットの内の二つの前記栽培棚ユニットの間には、前記奥行方向に沿って一列に並んで立設される複数の前記支柱構造体で構成される構造体群が配置され、それら二つの前記栽培棚ユニットは、当該構造体群を構成する複数の前記支柱構造体に固定される請求項1〜3の何れか一項に記載の植物栽培設備。
  5. 前記構造体群の内部には、作業者が前記奥行方向に沿って通行できる空間が形成されている請求項4に記載の植物栽培設備。
  6. 前記栽培棚は、互いに並行して前記奥行方向に延びる一対の第1横桟部材と、互いに並行して前記幅方向に延びる複数の第2横桟部材とを有して構成され、
    前記第1横桟部材及び前記第2横桟部材のそれぞれは複数の前記支柱構造体にまたがって固定されている請求項1〜5の何れか一項に記載の植物栽培設備。
  7. 前記栽培棚ユニットの前記奥行方向に沿った一端側で、前記栽培棚に前記栽培パネルを搬入することができる第1の搬送装置と、
    前記栽培棚ユニットの前記奥行方向に沿った他端側で、前記栽培棚から前記栽培パネルを搬出することができる第2の搬送装置とを備える請求項1〜6の何れか一項に記載の植物栽培設備。
  8. 前記支柱構造体は、鉛直方向に異なる高さで、三つ以上の前記水平部材が二つの前記鉛直部材の間に渡され、梯子形状を成すように構成されている請求項1〜7の何れか一項に記載の植物栽培設備。
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