JP2019106779A - 永久磁石回転機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ローターの回転を始動させた後、永久磁石によってローターを継続して回転させることができる永久磁石回転機を提供する。【解決手段】永久磁石回転機10Aは、それら固定子永久磁石の極性がそれら回転子永久磁石の極性と同一であってその磁界がローター15の外周面に位置する回転子永久磁石の磁界に対向し、それら回転子永久磁石の極性がそれら固定子永久磁石の極性と同一であってその磁界がステーター14の内周面に位置する固定子永久磁石の磁界に対向し、所定の外力によってローター15の回転を始動させた後に外力を除去したとしても、それら固定子永久磁石の磁界に対するそれら回転子永久磁石の磁界の反発力によってローター15が回転を継続する。【選択図】図1

Description

本発明は、永久磁石を利用してローターを回転させる永久磁石回転機に関する。
回転自在に設置された非磁性体である円板状の回転子体(ローター)と、回転子体の外側に回転自在に設置された非磁性体である円板状の回転固定子体(ステーター)とを備えた永久磁石回転機が開示されている(特許文献1参照)。回転子体の外径側には、回転方向にN極、S極を交互に磁化した永久磁石を等間隔で複数個配した回転子磁石を1群とし、円360°に対して回転子磁石群の数n1=2以上の整数とし、分割数N=2・n1として回転子磁石群の配列を回転子磁石が無い空白部と回転子磁石群を交互に配置している。回転固定子体の外径側には、回転固定子体の中心より放射方向に磁化した永久磁石である回転固定子磁石を等間隔にて最低2個固着している。永久磁石回転機では、回転子磁石と回転固定子磁石との間に空隙を設け、回転子体と回転固定子体を歯車等による増速機構にて連結して回転固定子体を増速回転し、増速比を1.0以上として回転固定子体を増速して連続回転させる。
特開2016−25835号公報
前記特許文献1に開示の永久磁石回転機は、フレームに回転自在に設置された第1シャフトに回転子体と大歯車とが取り付けられ、フレームに回転自在に設置された第2シャフトに回転子体に対向する回転固定子体と大歯車に係合する小歯車とが取り付けられている。回転固定子体の回転によって回転子体が回転を開始すると、大歯車と小歯車とによってその回転が回転子体から回転固定子体に伝達され、回転子体と回転固定子体との回転が継続する。
この永久磁石回転機は、回転子体(ローター)に設置された回転子磁石と回転固定子体(ステーター)に設置された回転固定子磁石とが対向しない領域(空白部)が回転子体および回転固定子体に形成されているから、その領域においてそれら磁石の吸着力および反発力を利用することができず、回転子体に大きな回転トルクを発生させることができない。また、大歯車と小歯車とを利用して回転子体(ローター)と回転固定子体(ステーター)とを連結しているから、その連結構造が複雑になるのみならず、それら歯車や回転子体、回転固定子体の回転時にそれら歯車どうしの間に大きな摩擦力が発生し、その摩擦力によって回転子体の回転トルクが減衰し、回転子体の回転が停止する場合がある。
本発明の目的は、永久磁石によってローターに大きな回転トルクを発生させることができ、ローターの回転を始動させた後、永久磁石によってローターを継続して回転させることができる永久磁石回転機を提供することにある。本発明の他の目的は、ステーターとローターとがギアを介して連結されることはなく、ローターの回転トルクの減衰を防ぐことができ、ローターの回転停止を防ぐことができる永久磁石回転機を提供することにある。
前記課題を解決するための本発明の前提は、ステーターと、ステーターの内側に回転可能に設置されたローターとを備え、永久磁石を利用してローターを回転させる永久磁石回転機である。
前記前提における本発明の特徴としては、ステーターが、ローターの外周面に対向する内周面と、内周面に位置してステーターの周り方向へ等間隔離間して並ぶ複数の固定子永久磁石とを有し、ローターが、ステーターの内周面に対向する外周面と、外周面に位置して固定子永久磁石に対向し、ローターの周り方向へ等間隔離間して並ぶ複数の回転子永久磁石とを有し、それら固定子永久磁石は、その極性がそれら回転子永久磁石の極性と同一であってその磁界がローターの外周面に位置する回転子永久磁石の磁界に対向し、それら回転子永久磁石は、その極性がそれら固定子永久磁石の極性と同一であってその磁界がステーターの内周面に位置する固定子永久磁石の磁界に対向し、永久磁石回転機では、所定の外力によってローターの回転を始動させた後に外力を除去したとしても、それら固定子永久磁石の磁界に対するそれら回転子永久磁石の磁界の反発力によってローターが回転を継続することにある。
本発明の一例としては、ステーターが、その内周面から径方向外方へ延びる第1設置部を有し、ローターが、その外周面から径方向内方へ延びる第2設置部を有し、それら固定子永久磁石は、磁界発生方向へ長い磁石であって磁界発生方向へ延びる軸線がステーターの仮想中心点から径方向へ延びる第1基準線に対して所定角度で傾斜した状態で第1設置部に設置され、それら回転子永久磁石は、磁界発生方向へ長い磁石であって磁界発生方向へ延びる軸線がローターの仮想中心点から径方向へ延びる第2基準線に対して所定角度で傾斜した状態で第2設置部に設置されている。
本発明の他の一例として、永久磁石回転機では、それら固定子永久磁石が同一角度で同一方向へ傾斜し、それら回転子永久磁石が同一角度で同一方向へ傾斜し、それら固定子永久磁石とそれら回転子永久磁石とが同一方向へ傾斜するとともに、それら固定子永久磁石の傾斜角度とそれら回転子永久磁石の傾斜角度とが同一である。
本発明の他の一例としては、固定子永久磁石の第1基準線に対する傾斜角度が、18〜22度の範囲にあり、回転子永久磁石の第2基準線に対する傾斜角度が、18〜22度の範囲にある。
本発明の他の一例として、永久磁石回転機では、ローターの周り方向へ等間隔離間して並ぶ回転子永久磁石の数がステーターの周り方向へ等間隔離間して並ぶ固定子永久磁石の数と同一または固定子永久磁石の数よりも多い。
本発明の他の一例として、ステーターでは、固定子永久磁石の磁界発生方向の長さ寸法を調節することで、固定子永久磁石の磁力(残留磁束密度)を調節可能であり、ローターでは、回転子永久磁石の磁界発生方向の長さ寸法を調節することで、回転子永久磁石の磁力(残留磁束密度)を調節可能である。
本発明の他の一例として、第1設置部では、複数の固定子永久磁石がその磁界発生方向へ重なり合って磁界発生方向へ長い磁石を形成し、第2設置部では、複数の回転子永久磁石がその磁界発生方向へ重なり合って磁界発生方向へ長い磁石を形成し、ステーターでは、第1設置部に設置する固定子永久磁石の個数を調節することで、固定子永久磁石の磁界発生方向の長さ寸法を調節可能かつ固定子永久磁石の磁力(残留磁束密度)を調節可能であり、ローターでは、第2設置部に設置する回転子永久磁石の個数を調節することで、回転子永久磁石の磁界発生方向の長さ寸法を調節可能かつ回転子永久磁石の磁力(残留磁束密度)を調節可能である。
本発明の他の一例として、ステーターでは、所定の角度で傾斜する固定子永久磁石の第1設置部に対する設置位置を変更可能であり、ローターでは、所定の角度で傾斜する回転子永久磁石の第2設置部に対する設置位置を変更可能であり、永久磁石回転機では、固定子永久磁石のローターの外周面に対向する対向端面と回転子永久磁石のステーターの内周面に対向する対向端面との離間寸法を調節可能かつステーターとローターとの間のギャップ磁束密度を調節可能である。
本発明の他の一例としては、所定の角度で傾斜する固定子永久磁石の対向端面と所定の角度で傾斜する回転子永久磁石の対向端面との最大離間寸法が、6.5〜11.5mmの範囲で調節可能であり、所定の角度で傾斜する固定子永久磁石の対向端面と所定の角度で傾斜する回転子永久磁石の対向端面との最小離間寸法(ステーターの内周面とローターの外周面との離間寸法)が、0.5〜4mmの範囲で調節可能である。
本発明の他の一例として、永久磁石回転機では、ステーターとローターとのうちの少なくとも一方がその軸方向へ移動可能であり、ステーターとローターとのうちの少なくとも一方を軸方向へ移動させ、固定子永久磁石と回転子永久磁石との対向面積を増減させることでローターの回転トルクおよび回転速度を調節する。
本発明の他の一例としては、ステーターが、その軸方向へ並ぶ第1ステーター〜第nステーターで形成され、ローターが、その軸方向へ並ぶ第1ローター〜第nローターで形成され、第1ローターが、第1ステーターの内側に位置し、第2ローターが、第2ステーターの内側に位置し、・・・第nローターが、第nステーターの内側に位置している。
本発明の他の一例としては、固定子永久磁石と回転子永久磁石とが、磁界発生方向へ延びる円柱状または磁界発生方向へ延びるリング状のネオジム磁石である。
本発明に係る永久磁石回転機によれば、ステーターがその内周面に位置してステーターの周り方向へ等間隔離間して並ぶ複数の固定子永久磁石を有し、ローターがその外周面に位置してローターの周り方向へ等間隔離間して並ぶ複数の回転子永久磁石を有し、それら固定子永久磁石の磁界に対するそれら回転子永久磁石の磁界の反発力がローターに常時作用するから、所定の外力によってローターの回転を始動させた後にその外力を除去したとしても、それら固定子永久磁石の磁界とそれら回転子永久磁石の磁界との反発力によってローターの回転を継続させることができる。永久磁石回転機は、ステーターの内周面の全周に等間隔で固定子永久磁石が位置し、ローターの外周面の全周に等間隔で回転子永久磁石が位置し、ローターの時計回り方向または反時計回り方向への回転と同時に、ステーターの内周面の全周に並ぶ固定子永久磁石とローターの外周面の全周に並ぶ回転子永久磁石との反発力が順次継続して作用するから、それら永久磁石の反発力によってローターに大きな回転トルクを発生させることができる。永久磁石回転機は、ステーターの内側にローターが回転可能に設置され、ステーターとローターとがギアを介して連結されることはないから、大きな摩擦力の発生がなく、ローターの回転トルクの減衰を防ぐことができ、ローターの回転停止を防ぐことができる。
ステーターがその内周面から径方向外方へ延びる第1設置部を有し、ローターがその外周面から径方向内方へ延びる第2設置部を有し、それら固定子永久磁石が磁界発生方向へ長い磁石であって磁界発生方向へ延びる軸線がステーターの仮想中心点から径方向へ延びる第1基準線に対して所定角度で傾斜した状態で第1設置部に設置され、それら回転子永久磁石が磁界発生方向へ長い磁石であって磁界発生方向へ延びる軸線がローターの仮想中心点から径方向へ延びる第2基準線に対して所定角度で傾斜した状態で第2設置部に設置されている永久磁石回転機は、ステーターの内周面に並ぶそれら固定子永久磁石が第1基準線に対して所定角度で傾斜し、ローターの外周面に並ぶそれら回転子永久磁石が第2基準線に対して所定角度で傾斜することで、それら固定子永久磁石とそれら回転子永久磁石とが対向したときに、それら固定子永久磁石の磁界とそれら回転子永久磁石の磁界とがローターの回転方向へ反発し合い、ローターの回転方向へ回転トルクが発生するとともに、固定子永久磁石と回転子永久磁石とのローターの回転方向への反発力が順次継続して作用するから、それら固定子永久磁石の磁界とそれら回転子永久磁石の磁界との反発力によってローターに大きな回転トルクを発生させることができ、それら永久磁石の連続的かつ際限なく発生する反発力によってローターの回転を継続させることができる。
それら固定子永久磁石が同一角度で同一方向へ傾斜し、それら回転子永久磁石が同一角度で同一方向へ傾斜し、それら固定子永久磁石とそれら回転子永久磁石とが同一方向へ傾斜するとともに、それら固定子永久磁石の傾斜角度とそれら回転子永久磁石の傾斜角度とが同一である永久磁石回転機は、ステーターの内周面に並ぶそれら固定子永久磁石が第1基準線に対して同一角度で同一方向へ傾斜し、ローターの外周面に並ぶそれら回転子永久磁石が第2基準線に対して同一角度で同一方向へ傾斜するとともに、それら固定子永久磁石とそれら回転子永久磁石とが同一角度で同一方向へ傾斜することで、それら固定子永久磁石の磁界とそれら回転子永久磁石の磁界とがローターの回転方向へ確実に反発し合い、ローターの回転方向へ大きな回転トルクが発生しするとともに、固定子永久磁石と回転子永久磁石とのローターの回転方向への反発力が順次継続して作用するから、それら固定子永久磁石の磁界とそれら回転子永久磁石の磁界との反発力によってローターに大きな回転トルクを発生させることができ、それら永久磁石の連続的かつ際限なく発生する反発力によってローターの回転を継続させることができる。
固定子永久磁石の第1基準線に対する傾斜角度が18〜22度の範囲にあり、回転子永久磁石の第2基準線に対する傾斜角度が18〜22度の範囲にある永久磁石回転機は、それら固定子永久磁石の傾斜角度が前記範囲にあり、それら回転子永久磁石の傾斜角度が前記範囲にあるから、それら固定子永久磁石の磁界とそれら回転子永久磁石の磁界とがローターの回転方向へ確実に反発し合い、ローターの回転方向へ大きな回転トルクが発生しするとともに、固定子永久磁石と回転子永久磁石とのローターの回転方向への反発力が順次継続して作用するから、それら固定子永久磁石の磁界とそれら回転子永久磁石の磁界との反発力によってローターに大きな回転トルクを発生させることができ、それら永久磁石の連続的かつ際限なく発生する反発力によってローターの回転を継続させることができる。
ローターの周り方向へ等間隔離間して並ぶ回転子永久磁石の数がステーターの周り方向へ等間隔離間して並ぶ固定子永久磁石の数と同一または固定子永久磁石の数よりも多い永久磁石回転機は、ローターに設置される回転子永久磁石の数をステーターに設置される固定子永久磁石の数と同一または固定子永久磁石の数よりも多くすることで、固定子永久磁石の磁界に回転子永久磁石の磁界が反発してローターが回転した後、その固定子永久磁石の磁界に次の回転子永久磁石の磁界が即座に反発し、それら固定子永久磁石の磁界に対するそれら回転子永久磁石の磁界の反発力がローターに連続的に作用するから、それら固定子永久磁石の磁界とそれら回転子永久磁石の磁界との反発力によってローターの回転を確実に継続させることができ、固定子永久磁石と固定子永久磁石よりも多い数の回転子永久磁石との反発力によってローターに大きな回転トルクを発生させることができる。
固定子永久磁石の磁界発生方向の長さ寸法を調節することで、固定子永久磁石の磁力(残留磁束密度)を調節可能であり、回転子永久磁石の磁界発生方向の長さ寸法を調節することで、回転子永久磁石の磁力(残留磁束密度)を調節可能である永久磁石回転機は、固定子永久磁石の磁界発生方向の長さ寸法を調節することで、固定子永久磁石の磁力(残留磁束密度)を調節することができ、回転子永久磁石の磁界発生方向の長さ寸法を調節することで、回転子永久磁石の磁力(残留磁束密度)を調節することができるから、固定子永久磁石や回転子永久磁石の長さ寸法を調節することによってローターに発生する回転トルクを調節することができ、ローターの回転速度を調節することができる。永久磁石回転機は、ローターに発生する回転トルクやローターの回転速度を調節することができるから、所望の回転トルクおよび所望の回転速度でローターを回転させることができ、その回転トルクおよびその回転速度においてローターの回転を維持することができる。
複数の固定子永久磁石が第1設置部おいてその磁界発生方向へ重なり合って磁界発生方向へ長い磁石を形成し、複数の回転子永久磁石が第2設置部おいてその磁界発生方向へ重なり合って磁界発生方向へ長い磁石を形成し、第1設置部に設置する固定子永久磁石の個数を調節することで、固定子永久磁石の磁界発生方向の長さ寸法を調節可能かつ固定子永久磁石の磁力(残留磁束密度)を調節可能であり、第2設置部に設置する回転子永久磁石の個数を調節することで、回転子永久磁石の磁界発生方向の長さ寸法を調節可能かつ回転子永久磁石の磁力(残留磁束密度)を調節可能な永久磁石回転機は、第1設置部における固定子永久磁石の個数を調節することで、固定子永久磁石の磁力(残留磁束密度)を調節することができ、第2設置部における回転子永久磁石の個数を調節することで、回転子永久磁石の磁力(残留磁束密度)を調節することができるから、固定子永久磁石および回転子永久磁石の個数を増減することによってローターに発生する回転トルクを調節することができ、ローターの回転速度を調節することができる。永久磁石回転機は、ローターに発生する回転トルクやローターの回転速度を調節することができるから、所望の回転トルクおよび所望の回転速度でローターを回転させることができ、その回転トルクおよびその回転速度においてローターの回転を維持することができる。
所定の角度で傾斜する固定子永久磁石の第1設置部に対する設置位置を変更可能であり、所定の角度で傾斜する回転子永久磁石の第2設置部に対する設置位置を変更可能であり、固定子永久磁石のローターの外周面に対向する対向端面と回転子永久磁石のステーターの内周面に対向する対向端面との離間寸法を調節可能かつステーターとローターとの間のギャップ磁束密度を調節可能な永久磁石回転機は、固定子永久磁石の第1設置部に対する設置位置を変更し、回転子永久磁石の第2設置部に対する設置位置を変更することで、固定子永久磁石の対向端面と回転子永久磁石の対向端面との離間寸法を調節することができ、固定子永久磁石の対向端面と回転子永久磁石の対向端面との離間寸法を調節することで、ステーターとローターとの間のギャップ磁束密度を調節することができるから、固定子永久磁石の設置位置や回転子永久磁石の設置位置を変更することによってローターに発生する回転トルクを調節することができ、ローターの回転速度を調節することができる。永久磁石回転機は、ローターに発生する回転トルクやローターの回転速度を調節することができるから、所望の回転トルクおよび所望の回転速度でローターを回転させることができ、その回転トルクおよびその回転速度におけるローターの回転を維持することができる。
所定の角度で傾斜する固定子永久磁石の対向端面と所定の角度で傾斜する回転子永久磁石の対向端面との最大離間寸法が6.5〜11.5mmの範囲で調節可能であり、所定の角度で傾斜する固定子永久磁石の対向端面と所定の角度で傾斜する回転子永久磁石の対向端面との最小離間寸法が0.5〜4mmの範囲で調節可能である永久磁石回転機は、固定子永久磁石の対向端面と回転子永久磁石の対向端面との最大離間寸法および最小離間寸法を前記範囲で調節することで、ステーターとローターとの間のギャップ磁束密度を調節することができるから、固定子永久磁石の対向端面と回転子永久磁石の対向端面との最大離間寸法および最小離間寸法を調節することによってローターに発生する回転トルクを調節することができ、ローターの回転速度を調節することができる。
ステーターとローターとのうちの少なくとも一方がその軸方向へ移動可能であり、ステーターとローターとのうちの少なくとも一方を軸方向へ移動させ、固定子永久磁石と回転子永久磁石との対向面積を増減させることでローターの回転トルクおよび回転速度を調節する永久磁石回転機は、ステーターやローターを軸方向へ移動させ、固定子永久磁石と回転子永久磁石との対向面積を増減させることで固定子永久磁石と回転子永久磁石との互いに対向する磁束密度を増減させることができるから、固定子永久磁石と回転子永久磁石との対向面積を増減させることによってローターに発生する回転トルクを調節することができ、ローターの回転速度を調節することができる。
ステーターがその軸方向へ並ぶ第1ステーター〜第nステーターで形成され、ローターがその軸方向へ並ぶ第1ローター〜第nローターで形成され、第1ローターが第1ステーターの内側に位置し、第2ローターが第2ステーターの内側に位置し、・・・第nローターが第nステーターの内側に位置している永久磁石回転機は、軸方向へ並ぶ複数のステーターと、ステーターの内側に回転可能に設置されて軸方向へ並ぶ複数のローターとを有するから、ローターに発生する回転トルクをn倍にすることができ、第1〜第nステーターの内周面の全周に並ぶ第1〜第n固定子永久磁石と第1〜第nローターの外周面の全周に並ぶ第1〜第n回転子永久磁石との反発力によってローターに大きな回転トルクを発生させることができる。
固定子永久磁石と回転子永久磁石とが磁界発生方向へ延びる円柱状または磁界発生方向へ延びるリング状のネオジム磁石である永久磁石回転機は、強い磁力を有するネオジム磁石を利用することで、それら固定子ネオジム磁石の磁界とそれら回転子ネオジム磁石の磁界との反発力によってローターの回転を確実に継続させることができ、それらネオジム磁石の反発力によってローターに大きな回転トルクを発生させることができる。
一例として示す永久磁石回転機の斜視図。 一例として示すステーターおよびローの正面図。 図2のステーターおよびローターの部分拡大正面図。 図2のステーターおよびローターの部分拡大斜視図。 図1のA−A線矢視断面図。 他の一例として示すステーターおよびローターの部分拡大正面図。 固定子永久磁石と回転子永久磁石とが非対向の状態で示すステーターおよびローターの拡大正面図。 ステーターを軸方向へ移動させた状態で示す永久磁石回転機の斜視図。 図8のB−B線端面図。 他の一例として示す永久磁石回転機の斜視図。 図10のC−C線端面図。 第1〜第3固定子永久磁石と第1〜第3回転子永久磁石とが対向した状態で示す第1〜第3ステーターおよび第1〜第3ローターの拡大正面図。 第1〜第3固定子永久磁石と第1〜第3回転子永久磁石とが非対向の状態で示す第1〜第3ステーターおよび第1〜第3ローターの拡大正面図。 第1〜第3ステーターを軸方向へ移動させた状態で示す永久磁石回転機の斜視図。 図14のD−D線端面図。
一例として示す永久磁石回転機10Aの斜視図である図1等の添付の図面を参照し、本発明に係る永久磁石回転機の詳細を説明すると、以下のとおりである。なお、図2は、一例として示すステーター14およびロー15の正面図であり、図3は、図2のステーター14およびローター15の部分拡大正面図である。図4は、図2のステーター14およびローター15の部分拡大斜視図であり、図5は、図1のA−A線矢視断面図である。図3,図4では、ステーター14およびローター15を断面で示し、スペーサー26,34や固定子永久磁石27、回転子永久磁石35を露出させた状態で示す。図1では、軸方向を矢印Aで示し、図2では、径方向を矢印B、周り方向を矢印C、磁界発生方向(軸線方向)を矢印Dで示す。
永久磁石回転機10Aは、支持フレーム11aと、軸方向へ延びるスライド用ロッド12a(スライド軸)および軸方向へ延びる回転シャフト13a(回転軸)と、ステーター14(固定子)およびローター15(回転子)とから形成されている。永久磁石回転機10Aは、ネオジム磁石(永久磁石)を利用してローター15を回転させるとともに、回転シャフト13aを回転させる。永久磁石としては、ネオジム磁石の他に、フェライト磁石やサマリウムコバルト磁石を使用することもできる。
支持フレーム11aは、ABS樹脂やポリウレタン、ポリアミド等の合成樹脂またはステンレスやアルミ、合金等の金属から作られ、矩形の底板16と一対の矩形の側板17とを有する。それら側板17は、その一端面が底板16の両端面に固定され、底板16の両端面から上方へ延びている。それら側板17の上部両側には、スライド用ロッド12aを挿入固定する一対の固定孔18が穿孔されている。それら側板17の上部中央には、回転シャフト13aを回転可能に挿入する回転孔19が穿孔されている。なお、図示はしていないが、回転孔19には、ベアリング(軸受け)が設置されている。
それらスライド用ロッド12aは、ABS樹脂やポリウレタン、ポリアミド等の合成樹脂またはステンレスやアルミ、合金等の金属から作られ、円柱棒状に成形されている。それらスライド用ロッド12aは、その両端部が側板17に穿孔された固定孔18に挿入された状態でそれら固定孔18に固定されている。回転シャフト13aは、ABS樹脂やポリウレタン、ポリアミド等の合成樹脂またはステンレスやアルミ、合金等の金属から作られ、円柱棒状に成形されている。回転シャフト13aは、その両端部が側板17に穿孔された回転孔19に回転可能に挿入されている。
ステーター14(固定子)は、ABS樹脂やポリウレタン、ポリアミド等の合成樹脂(非磁性体)または非磁性金属(オーステナイトステンレス鋼、高マンガンオーステナイトステンレス鋼等)から作られ、略ドーナツ状に成形されている。ステーター14は、支持フレーム11aの内側に設置され、支持フレーム11aに対して軸方向へスライド可能である。ステーター14は、円環状(リング状)の内周面20(内周部)および円環状(リング状)の外周面21(外周部)と、内外周面20,21の間に延びる円環状(リング状)の両側面22(両側部)とを有する。ステーター14の内周面20は、ローター15の後記する外周面30に対向している。
ステーター14には、その外周面21から径方向外方(半径方向外方)へ延びる一対の支持アーム23(スライダー)が作られている。それら支持アーム23は、ステーター14と一体成形されている。それら支持アーム23には、スライド用ロッド12aを挿入する貫通孔24が穿孔されている。貫通孔14には、スライド用ロッド12aが摺動可能に挿入されている。支持アーム23の貫通孔24にスライド用ロッド12aが挿入されることで、ステーター14がスライド用ロッド12a(支持フレーム11a)に支持されている。
スライド用ロッド12aに対してそれら支持アーム23を軸方向へスライドさせることにより、ステーター14を支持フレーム11aに対して軸方向へスライドさせることができ、ローター15に対向するステーター14の位置を変更することができる。ステーター14を支持フレーム11aに対して軸方向へスライドさせてローター15に対するステーター14の固定位置を決めた後、所定の固定手段(ネジ)(図示せず)によって支持フレーム11aのスライド用ロッド12aに支持アーム23(ステーター14)をスライド不能に固定することができる。図1では、ステーター14の内周面20とローター15の外周面30とが径方向へ完全に一致(ステーター14の内周面20の全域とローター15の外周面30の全域とが径方向へ対向)した状態で(図5参照)、スライド用ロッド12aに支持アーム23(ステーター14)がスライド不能に固定されている。
ステーター14には、その内周面20から径方向外方へ延びる複数の第1設置部25が作られている。それら第1設置部25は、ステーター14の内周面20と外周面21との間に延びる角筒状の貫通孔であり、ステーター14の周り方向の全周に等間隔離間して形成され、ステーター14の周り方向へ並んでいる。それら第1設置部25は、ステーター14の仮想中心点から径方向(半径方向)へ延びる第1基準線S1に対して所定角度で傾斜している。それら第1設置部25は、同一角度で傾斜しているとともに、同一方向へ傾斜している。それら第1設置部25には、スペーサー26と固定子永久磁石27(ネオジム磁石)とが設置(収容)されている。ステーター14の周り方向へ並ぶそれら第1設置部25の数は、ステーター14の大きさ(直径)によって決定され、ステーター14の直径が大きいほど、第1設置部25の数が多くなる。
スペーサー26は、ABS樹脂やポリウレタン、ポリアミド等の合成樹脂(非磁性体)または非磁性金属(オーステナイトステンレス鋼、高マンガンオーステナイトステンレス鋼等)から作られ、磁界発生方向(軸線方向)へ長い角柱状に成型されている。それらスペーサー26は、それら第1設置部25に収容(挿入)された状態で、所定の固定手段(固定ネジや接着剤等)によって第1設置部25に固定されている。
それら固定子永久磁石27は、磁界発生方向(軸線方向)へ延びるリング状のネオジム磁石である。4個の固定子永久磁石27が磁界発生方向へ重なり合った状態で第1設置部25に設置(挿入)され、4個の固定子永久磁石27がその磁界発生方向へ重なり合って磁界発生方向へ長い固定子永久磁石27(ネオジム磁石)を形成している。それら固定子永久磁石27は、所定の固定手段(固定ネジや接着剤等、図3では固定ネジ)によってスペーサー26に固定されている。
それら固定子永久磁石27は、ステーター14の内周面20に位置して回転子永久磁石35に対向し、ステーター14の周り方向の全周に等間隔離間して配置され、ステーター14の周り方向へ整然と並んでいる。それら固定子永久磁石27は、ステーター14の内周面20の側に位置する対向端面28(対向端部)と、スペーサー26に当接する当接端面29(当接端部)とを有する。対向端面28は、ローター15の外周面30(回転子永久磁石35の対向端面36)に対向している。
それら固定子永久磁石27は、その対向端面28の極性(S極またはN極)がそれら回転子永久磁石35の対向端面36の極性(S極またはN極)と同一であってその磁界がローター15の外周面30に位置する回転子永久磁石35の磁界に対向し、それら固定子永久磁石27およびそれら回転子永久磁石35の対向端面36の極性どうし(S極どうしまたはN極どうし)が対向している。
なお、第1設置部25において磁界発生方向(軸線方向)へ重なり合う固定子永久磁石27の個数に制限はなく、4個未満または5個以上であって第1設置部25に収容可能な個数まで重ね合わせることができる。第1設置部25に設置(収容)する固定子永久磁石27の個数を調節することで、固定子永久磁石27の磁界発生方向の長さ寸法を調節可能であり、固定子永久磁石27の磁界発生方向の長さ寸法を調節することで、固定子永久磁石27の磁力(残留磁束密度)を調節可能である。
それら固定子永久磁石27は、磁界発生方向(軸線方向)へ延びるその軸線S2が第1基準線S1に対して時計回り方向へ所定角度α1で傾斜している。したがって、固定子永久磁石25は、第1基準線S1に対して所定角度α1で傾斜した状態で第1設置部25に設置されている。それら固定子永久磁石27は、同一角度α1で傾斜しているとともに、同一方向(時計回り方向)へ傾斜している。それら固定子永久磁石27の第1基準線S1に対する傾斜角度α1は18〜22度の範囲にあり、前記範囲で傾斜角度α1を調節することができる。
ステーター14では、それら固定子永久磁石27が反時計回り方向へ所定の角度α1で傾斜していてもよい。それら固定子永久磁石27が反時計回り方向へ傾斜する場合、第1基準線S1に対する傾斜角度α1は18〜22度の範囲にあり、前記範囲で傾斜角度α1を調節することができる。ステーター14では、長さ寸法が異なるスペーサー26を第1設置部25に固定することで、所定の角度α1で傾斜する固定子永久磁石27の第1設置部25に対する設置位置を変更することができる。
ローター15(回転子)は、ABS樹脂やポリウレタン、ポリアミド等の合成樹脂(非磁性体)または非磁性金属(オーステナイトステンレス鋼、高マンガンオーステナイトステンレス鋼等)から作られ、略ドラム状に成形されている。ローター15は、ステーター14の内周面20の内側(支持フレーム11aの内側)に設置され、ステーター14に対して回転可能である。ローター15は、円状の外周面30(外周部)と、円状の両側面31(両側部)とを有する。ローター15の外周面30は、ステーター14の内周面20に対向している。ローター15の中心には、回転シャフト13aを挿入する挿通孔32が穿孔されている。挿通孔32には、回転シャフト13aが回転不能に固定されている。回転シャフト13aが支持フレーム11aの回転孔19に回転可能に挿入されることで、ローター15が支持フレーム11aに回転可能に支持される。
ローター15には、その外周面30から径方向内方へ延びる複数の第2設置部33が作られている。それら第2設置部33は、ローター15の外周面30から径方向内方へ凹む角筒状の凹部であり、ローター15の周り方向の全周に等間隔離間して形成され、ローター15の周り方向へ並んでいる。それら第2設置部33は、ローター15の仮想中心点から径方向(半径方向)へ延びる第2基準線S3に対して所定角度で傾斜している。それら第2設置部33は、同一角度で傾斜しているとともに、同一方向へ傾斜している。それら第2設置部33には、スペーサー34と回転子永久磁石35(ネオジム磁石)とが設置(収容)されている。
ローター15の周り方向へ並ぶそれら第2設置部33の数は、ローター15の大きさ(直径)によって決定され、ローター15の直径が大きいほど、第2設置部33の数が多くなる。図示の永久磁石回転機10Aでは、ステーター14に形成された第1設置部25の数よりもローター15に形成された第2設置部33の数が多いが、ステーター14に形成される第1設置部25の数とローター15に形成される第2設置部33の数とが同数であってもよい。なお、図2では、ステーター14に形成された第1設置部25の数が18、ローター15に形成された第2設置部33の数が20であるが、第2設置部33の数が18であってもよい。
スペーサー34は、ABS樹脂やポリウレタン、ポリアミド等の合成樹脂(非磁性体)または非磁性金属(オーステナイトステンレス鋼、高マンガンオーステナイトステンレス鋼等)から作られ、磁界発生方向(軸線方向)へ長い角柱状に成型されている。それらスペーサー34は、それら第2設置部33に収容(挿入)された状態で、所定の固定手段(固定ネジや接着剤等)によって第2設置部33に固定されている。
それら回転子永久磁石35は、磁界発生方向へ延びるリング状のネオジム磁石である。4個の回転子永久磁石35が磁界発生方向へ重なり合った状態で第2設置部33に設置(挿入)され、4個の回転子永久磁石35がその磁界発生方向へ重なり合って磁界発生方向へ長い回転子永久磁石35(ネオジム磁石)を形成している。それら回転子永久磁石35は、所定の固定手段(固定ネジや接着剤等、図3では、固定ネジ)によってスペーサー34に固定されている。
それら回転子永久磁石35は、ローター15の外周面30に位置して固定子永久磁石27に対向し、ローター15の周り方向の全周に等間隔離間して配置され、ローター15の周り方向へ整然と並んでいる。それら回転子永久磁石35は、ローター15の外周面30の側に位置する対向端面36(対向端部)と、スペーサー34に当接する当接端面37(当接端部)とを有する。対向端面36は、ステーター14の内周面20(固定子永久磁石27の対向端面28)に対向している。ローター15の周り方向へ並ぶ回転子永久磁石35はその数(たとえば、20個)がステーター14の周り方向へ並ぶ固定子永久磁石27の数(たとえば、18個)よりも多いが、ローター15の周り方向へ並ぶ回転子永久磁石35の数(たとえば、18個)とステーター14の周り方向へ並ぶ固定子永久磁石27の数(たとえば、18個)とが同数であってもよい。
それら回転子永久磁石35は、その対向端面36の極性(S極またはN極)がそれら固定子永久磁石27の対向端面28の極性(S極またはN極)と同一であってその磁界がステーター14の内周面20に位置する固定子永久磁石27の磁界に対向し、それら回転子永久磁石35およびそれら固定子永久磁石27の対向端面28,36の極性どうし(S極どうしまたはN極どうし)が対向している。
なお、第2設置部33において磁界発生方向(軸線方向)へ重なり合う回転子永久磁石35の個数に制限はなく、4個未満または5個以上であって第2設置部33に収容可能な個数まで重ね合わせることができる。第2設置部33に設置(収容)する回転子永久磁石35の個数を調節することで、回転子永久磁石35の磁界発生方向の長さ寸法を調節可能であり、回転子永久磁石35の磁界発生方向の長さ寸法を調節することで、回転子永久磁石35の磁力(残留磁束密度)を調節可能である。
それら回転子永久磁石35は、磁界発生方向へ延びる軸線S4が第2基準線S3に対して所定角度α2で傾斜している。したがって、回転子永久磁石35は、第2基準線S3に対して所定角度α2で傾斜した状態で第2設置部33に設置されている。それら回転子永久磁石35は、同一角度α2で傾斜しているとともに、同一方向(時計回り方向)へ傾斜している。それら回転子永久磁石35の第2基準線S3に対する傾斜角度α2は、18〜22度の範囲にあり、前記範囲で調節することができる。
ローター15では、それら回転子永久磁石35が反時計回り方向へ所定の角度α2で傾斜していてもよい。それら回転子永久磁石35が反時計回り方向へ傾斜する場合、第2基準線S3に対する傾斜角度α2は18〜22度の範囲にあり、前記範囲で傾斜角度α2を調節することができる。ローター15では、長さ寸法が異なるスペーサー34を第2設置部33に固定することで、所定の角度α2で傾斜する回転子永久磁石35の第2設置部33に対する設置位置を変更することができる。
図2に示すステーター14およびローター15では、それら固定子永久磁石27とそれら回転子永久磁石35とが同一方向へ傾斜するとともに、それら固定子永久磁石27の傾斜角度α1(18〜22度)とそれら回転子永久磁石35の傾斜角度α2(18〜22度)とが同一である。図2に示すステーター14およびローター15では、ステーター14を軸方向へ移動させることで、ステーター14に設置された固定子永久磁石27の対向端面28とローター15に設置された回転子永久磁石35の対向端面36との対向面積を増減させることができ、固定子永久磁石27と回転子永久磁石35との互いに対向する磁束密度を増減させることができる。
図2のステーター14およびローター15を備えた永久磁石回転機10Aは、固定子永久磁石27の対向端面28と回転子永久磁石35の対向端面36との対向面積を増減させ、固定子永久磁石27と回転子永久磁石35との互いに対向する磁束密度を増減させることで、ローター15の回転トルクおよび回転速度を調節する。固定子永久磁石27の対向端面28と回転子永久磁石35の対向端面36との対向面積を減少させることで、ローター15の回転トルクが減少し、ローター15の回転速度が遅くなる。逆に、固定子永久磁石27の対向端面28と回転子永久磁石35の対向端面36との対向面積を増加させることで、ローター15の回転トルクが増加し、ローター15の回転速度が速くなる。
図2に示すステーター14およびローター15を備えた永久磁石回転機10Aは、所定の角度α1で傾斜する固定子永久磁石27の第1設置部25に対する設置位置を変更(スペーサー26の長さ寸法を変更および/または磁界発生方向(軸線方向)へ重なり合う固定子永久磁石27の数を調節)し、所定の角度α2で傾斜する回転子永久磁石35の第2設置部33に対する設置位置を変更(スペーサー34の長さ寸法を変更および/または磁界発生方向(軸線方向)へ重なり合う回転子永久磁石35の数を調節)することで、固定子永久磁石27のローター15の外周面30に対向する対向端面28と回転子永久磁石35のステーター14の内周面20に対向する対向端面36との離間寸法を調節可能であり、固定子永久磁石27の対向端面28と回転子永久磁石35の対向端面36との離間寸法を調節することで、ステーター14とローター15との間のギャップ磁束密度を調節可能である。
図6は、他の一例として示すステーター14およびローター15の部分拡大正面図である。図6では、ステーター14およびローター15を断面で示し、スペーサー26,34や固定子永久磁石27、回転子永久磁石35を露出させた状態で示す。図6に示すステーター14では、それら第1設置部25に磁界発生方向(軸線方向)へ長い円柱状の1個の固定子永久磁石27(ネオジム磁石)が設置されている。固定子永久磁石27は、ステーター14の内周面20に位置して回転子永久磁石35に対向し、ステーター14の周り方向の全周に等間隔離間して配置され、ステーター14の周り方向へ整然と並んでいる。
固定子永久磁石27は、ステーター14の内周面20の側に位置する対向端面28(対向端部)と、スペーサー26に当接する当接端面29(当接端部)とを有する。対向端面28は、ローター15の外周面30(回転子永久磁石35の対向端面36)に対向している。固定子永久磁石27の磁界発生方向の長さ寸法を調節(異なる長さ寸法の固定子永久磁石27を第1設置部25に設置)することで、固定子永久磁石28の磁力(残留磁束密度)を調節可能である。
固定子永久磁石27は、磁界発生方向へ延びる軸線S2が第1基準線S1に対して所定角度α1(18〜22度)で傾斜している。したがって、固定子永久磁石27は、第1基準線S1に対して所定角度α1で傾斜した状態で第1設置部25に設置されている。それら固定子永久磁石27は、同一角度α1で傾斜しているとともに、同一方向(時計回り方向)へ傾斜している。
ステーター14では、固定子永久磁石27が反時計回り方向へ所定の角度α1で傾斜していてもよい。固定子永久磁石27が反時計回り方向へ傾斜する場合、第1基準線S1に対する傾斜角度α1は18〜22度の範囲にあり、前記範囲で傾斜角度α1を調節することができる。ステーター14では、長さが異なるスペーサー26を第1設置部25に固定することで、所定の角度α1で傾斜する固定子永久磁石27の第1設置部25に対する設置位置を変更することができる。
それら固定子永久磁石27は、その対向端面28の極性(S極またはN極)がそれら回転子永久磁石35の対向端面36の極性(S極またはN極)と同一であってその磁界がローター15の外周面30に位置する回転子永久磁石35の磁界に対向し、それら固定子永久磁石27およびそれら回転子永久磁石35の対向端面28,36の極性どうし(S極どうしまたはN極どうし)が対向している。
図6に示すローター15では、それら第2設置部33に磁界発生方向(軸線方向)へ長い円柱状の1個の回転子永久磁石35(ネオジム磁石)が設置されている。回転子永久磁石35は、ローター15の外周面30に位置して固定子永久磁石27に対向し、ローター15の周り方向の全周に等間隔離間して配置され、ローター15の周り方向へ整然と並んでいる。
回転子永久磁石35は、ローター15の外周面30の側に位置する対向端面36(対向端部)と、スペーサー34に当接する当接端面37(当接端部)とを有する。対向端面36は、ステーター14の内周面20(固定子永久磁石27の対向端面28)に対向している。回転子永久磁石35の磁界発生方向の長さ寸法を調節(異なる長さ寸法の回転子永久磁石35を第2設置部33に設置)することで、回転子永久磁石35の磁力(残留磁束密度)を調節可能である。
回転子永久磁石35は、磁界発生方向へ延びる軸線S4が第2基準線S3に対して所定角度(18〜22度)で傾斜している。したがって、回転子永久磁石35は、第2基準線S3に対して所定角度α2で傾斜した状態で第2設置部33に設置されている。それら回転子永久磁石35は、同一角度α2で傾斜しているとともに、同一方向(時計回り方向)へ傾斜している。
ローター15では、回転子永久磁石35が反時計回り方向へ所定の角度α2で傾斜していてもよい。回転子永久磁石35が反時計回り方向へ傾斜する場合、第2基準線S3に対する傾斜角度α2は18〜22度の範囲にあり、前記範囲で傾斜角度α2を調節することができる。ローター15では、長さが異なるスペーサー34を第2設置部33に固定することで、所定の角度α2で傾斜する回転子永久磁石35の第2設置部33に対する設置位置を変更することができる。
それら回転子永久磁石35は、その対向端面36の極性(S極またはN極)がそれら固定子永久磁石27の対向端面28の極性(S極またはN極)と同一であってその磁界がステーター14の内周面20に位置する固定子永久磁石27の磁界に対向し、それら回転子永久磁石35およびそれら固定子永久磁石27の対向端面28,36の極性どうし(S極どうしまたはN極どうし)が対向している。
図6に示すステーター14およびローター15では、それら固定子永久磁石27とそれら回転子永久磁石35とが同一方向(時計回り方向)へ傾斜するとともに、それら固定子永久磁石27の傾斜角度α1(18〜22度)とそれら回転子永久磁石35の傾斜角度α2(18〜22度)とが同一である。図6に示すステーター14およびローター15を備えた永久磁石回転機10Aでは、ステーター14を軸方向へ移動させることで、ステーター14に設置された固定子永久磁石27の対向端面28とローター15に設置された回転子永久磁石35の対向端面36との対向面積を増減させることができ、固定子永久磁石27と回転子永久磁石35との互いに対向する磁束密度を増減させることができる。
図6のステーター14およびローター15を備えた永久磁石回転機10Aは、図2のステーター14およびローター15を備えた永久磁石回転機10Aと同様に、固定子永久磁石27の対向端面28と回転子永久磁石35の対向端面36との対向面積を増減させ、固定子永久磁石27と回転子永久磁石35との互いに対向する磁束密度を増減させることで、ローター15の回転トルクおよび回転速度を調節する。
図6に示すステーター14およびローター15を備えた永久磁石回転機10Aは、所定の角度α1で傾斜する固定子永久磁石27の第1設置部25に対する設置位置を変更(スペーサー26の長さ寸法を変更および/または固定子永久磁石27の長さ寸法を変更)し、所定の角度α2で傾斜する回転子永久磁石35の第2設置部33に対する設置位置を変更(スペーサー34の長さ寸法を変更および/または回転子永久磁石35の長さ寸法を変更)することで、固定子永久磁石27の対向端面28と回転子永久磁石35の対向端面36との離間寸法を調節可能であり、ステーター14とローター15との間のギャップ磁束密度を調節可能である。
図2および図6に示すステーター14およびローター15を備えた永久磁石回転機10Aは、所定の角度α1で傾斜する固定子永久磁石27の対向端面28と所定の角度α2で傾斜する回転子永久磁石35の対向端面36との最大離間寸法L1を6.5〜11.5mmの範囲で調節可能であり、所定の角度α1で傾斜する固定子永久磁石27の対向端面28と所定の角度α2で傾斜する回転子永久磁石35の対向端面36との最小離間寸法L2(ステーター14の内周面20とローター15の外周面30との離間寸法L2)を0.5〜4mmの範囲で調節可能である。
図7は、固定子永久磁石27と回転子永久磁石35とが非対向の状態で示すステーター14およびローター15の拡大正面図である。永久磁石回転機10Aでは、図2および図3に示すように、固定子永久磁石27の対向端面28と回転子永久磁石35の対向端面36とが対向した状態になった場合、固定子永久磁石27の対向端面28の極性(S極またはN極)と回転子永久磁石35の対向端面36の極性(S極またはN極)とが同一であるから、固定子永久磁石27と回転子永久磁石35とが反発する。
固定子永久磁石27と回転子永久磁石35とが第1および第2基準線S1,S3に対して所定の角度α1,α2(18〜22度)で傾斜し、固定子永久磁石27に対する回転子永久磁石35の反発力が回転子永久磁石35の軸線方向(ローター15の回転方向)に作用し、固定子永久磁石27の磁界に対するそれら回転子永久磁石35の磁界の反発力により、図2および図3の状態においてローター15が矢印L3で示す時計回り方向へ回転(移動)する。
図2および図3の状態からローター15が時計回り方向へ回転(移動)すると、回転子永久磁石35が時計回り方向へ回転(移動)し、図7に示すように、固定子永久磁石27と回転子永久磁石35とが非対向の状態になるが、ローター15の回転の慣性によって次の回転子永久磁石35が固定子永久磁石27に対向し、再び図2および図3の状態になり、ローター15が矢印L3で示す時計回り方向へ回転(移動)する。
なお、ローター15の周り方向へ並ぶ回転子永久磁石35の数がステーター14の周り方向へ並ぶ固定子永久磁石27の数よりも多いから、図7に示す固定子永久磁石27と回転子永久磁石35とが非対向の状態になったとしても、ステーター14およびローター15の他の箇所において回転子永久磁石27と固定子永久磁石35とが対向する状態が発生し、それら永久磁石27,35の反発力によってローター15が時計回り方向へ回転し、ローター15の慣性と相まってローター15の時計回り方向への回転が維持される。
永久磁石回転機10Aでは、その起動時に、スターター(所定の外力)(図示せず)を回転軸13aに設置し、スターターによって回転軸13aを回転させることで、ローター15の回転を始動させるが、スターターを回転軸13aから外し、スターターによる回転力を除去(外力を除去)したとしても、それら固定子永久磁石27の磁界に対するそれら回転子永久磁石35の磁界の反発力によってローター15がその回転を継続する。
それら固定子永久磁石27の第1基準線S1に対する傾斜角度α1が18度未満であり、それら回転子永久磁石35の第2基準線S3に対する傾斜角度α2が18度未満では、固定子永久磁石27に対する回転子永久磁石35の反発力がローター15の回転方向(時計回り方向または反時計回り方向)に作用せず、ローター15を時計回り方向または反時計回り方向へ円滑に回転させることができない。
それら固定子永久磁石27の第1基準線S1に対する傾斜角度α1が22度を超過し、それら回転子永久磁石35の第2基準線S3に対する傾斜角度α2が22度を超過すると、固定子永久磁石27に対する回転子永久磁石35の反発力がローター15の周縁に向かって作用し、ローター15に強い回転トルクを発生させることができず、ローター15を時計回り方向または反時計回り方向へ回転させることができない場合がある。
固定子永久磁石27の対向端面28と回転子永久磁石35の対向端面36との最大離間寸法L1が11.5mmを超過し、固定子永久磁石27の対向端面28と回転子永久磁石35の対向端面36との最小離間寸法L2(ステーター14の内周面20とローター15の外周面30との離間寸法L2)が4mmを超過すると、それら固定子永久磁石27の磁界に対するそれら回転子永久磁石35の磁界の反発力が弱くなり、ローター15を時計回り方向または反時計回り方向へ回転させることができない場合がある。
永久磁石回転機10Aは、ステーター14がその内周面20に位置してステーター14の周り方向へ等間隔離間して並ぶ複数の固定子永久磁石27を有し、ローター15がその外周面30に位置してローター15の周り方向へ等間隔離間して並ぶ複数の回転子永久磁石35を有し、それら固定子永久磁石27が第1基準線S1に対して同一角度α1(18〜22度)で同一方向へ傾斜するとともに、それら回転子永久磁石35が第2基準線S3に対して同一角度α2(18〜22度)で同一方向へ傾斜し、それら固定子永久磁石27の磁界とそれら回転子永久磁石35の磁界とがローター15の回転方向へ反発し合い、ローター15に回転方向(時計回り方向または反時計回り方向)への回転トルクが発生するとともに、固定子永久磁石27と回転子永久磁石35とのローター15の回転方向への反発力が順次継続して常時作用するから、スターター(所定の外力)によってローター15の回転を始動させた後にスターターを外したとしても(その外力を除去したとしても)、それら固定子永久磁石27の磁界とそれら回転子永久磁石35の磁界との反発力によってローター15の回転を継続させることができる。
永久磁石回転機10Aは、ステーター14の内周面20の全周に等間隔で固定子永久磁石27が位置し、ローター15の外周面30の全周に等間隔で回転子永久磁石35が位置し、ローター15の時計回り方向または反時計回り方向への回転と同時に、ステーター14の内周面20の全周に並ぶ固定子永久磁石27とローター15の外周面30の全周に並ぶ回転子永久磁石35との反発力が順次継続して作用するから、それら永久磁石27,25の反発力によってローター15に大きな回転トルクを発生させることができる。永久磁石回転機10Aは、ステーター14の内側にローター15が回転可能に設置され、ステーター14とローター15とがギアを介して連結されることはないから、大きな摩擦力の発生がなく、ローター15の回転トルクの減衰を防ぐことができ、ローター15の回転停止を防ぐことができる。
永久磁石回転機10Aは、固定子永久磁石27の磁界発生方向(軸線方向)の長さ寸法を調節することで、固定子永久磁石27の磁力(残留磁束密度)を調節することができ、回転子永久磁石35の磁界発生方向(軸線方向)の長さ寸法を調節することで、回転子永久磁石35の磁力(残留磁束密度)を調節することができるとともに、固定子永久磁石27の対向端面28と回転子永久磁石35の対向端面36との最大離間寸法L1(6.5〜11.5mm)および最小離間寸法L2(0.5〜4mm)を調節することで、ステーター14とローター15との間のギャップ磁束密度を調節することができるから、ローター15に発生する回転トルクを調節することができ、ローター15の回転速度を調節することができる。
図8は、ステーター14を軸方向へ移動させた状態で示す永久磁石回転機10Aの斜視図であり、図9は、図8のB−B線端面図である。永久磁石回転機10Aは、ステーター14の内周面20とローター15の外周面30とが径方向へ完全に一致(ステーター14の内周面20の全域とローター15の外周面30の全域とが径方向へ対向)した図5の状態から、それら支持アーム23をスライド用ロッド12aに対して軸方向へスライド(移動)させ、ローター15の外周面30に対向するステーター14の内周面20の位置を変更する。
永久磁石回転機10Aでは、図8および図9に示すように、ローター15の外周面30に対向するステーター14の内周面20の位置を変更することで、ステーター14の内周面20とローター15の外周面30とが径方向へ部分的に一致した状態(ステーター14の内周面20とローター15の外周面30とが径方向へ部分的に重なり合った状態)で、スライド用ロッド12aに支持アーム23(ステーター14)がスライド不能に固定されている。
図8および図9の永久磁石回転機10Aでは、図1の状態の永久磁石回転機10Aと比較し、ステーター14がローター15に対して軸方向へズレていることで、ステーター14に設置された固定子永久磁石27の対向端面28とローター15に設置された回転子永久磁石35の対向端面36との対向面積(径方向へ互いに重なり合う対向端面28,36の面積)が減少し、固定子永久磁石27と回転子永久磁石35との互いに対向する磁束密度が減少し、それによってそれら固定子永久磁石27の磁界とそれら回転子永久磁石35の磁界との反発力が減少している。
固定子永久磁石27の磁界と回転子永久磁石35の磁界との反発力が減少することで、ローター15に作用する回転トルクが減少し、ローター15(回転シャフト13a)の回転速度が遅くなる。なお、固定子永久磁石27の対向端面28と回転子永久磁石35の対向端面36との部分的に対向する対向面積を増加させ、固定子永久磁石27と回転子永久磁石35との互いに対向する磁束密度を増加させることで、ローター15に作用する回転トルクが増加し、ローター15(回転シャフト13a)の回転速度が速くなる。
永久磁石回転機10Aは、ステーター14を軸方向へ移動させ、固定子永久磁石27の対向端面28と回転子永久磁石35の対向端面36との対向面積(径方向へ互いに重なり合う対向端面28,36の面積)を増減させることで固定子永久磁石27と回転子永久磁石35との互いに対向する磁束密度を増減させることができるから、固定子永久磁石27の対向端面28と回転子永久磁石35の対向端面36との対向面積を増減させることによってローター15に発生する回転トルクを調節(増減)することができ、ローター15(回転シャフト13a)の回転速度を調節(増減)することができる。
図10は、他の一例として示す永久磁石回転機10Bの斜視図であり、図11は、図10のC−C線端面図である。図12は、第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cと第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cとが対向した状態で示す第1〜第3ステーター14a〜14cおよび第1〜第3ローター15a〜15cの拡大正面図であり、図13は、第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cと第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cとが非対向の状態で示す第1〜第3ステーター14a〜14cおよび第1〜第3ローター15a〜15cの拡大正面図である。
永久磁石回転機10Bは、支持フレーム11bと、軸方向へ延びるスライド用ロッド12b(スライド軸)および軸方向へ延びる回転シャフト13b(回転軸)と、3個の第1〜第3ステーター14a〜14c(固定子)(第1〜第nステーター)および3個の第1〜第3ローター35a〜35c(回転子)(第1〜第nローター)とから形成されている。永久磁石回転機10Bは、ネオジム磁石(永久磁石)を利用してそれらローター35a〜35cを回転させるとともに、回転シャフト13bを回転させる。なお、ステーター14の個数やローター35の個数に特に制限はなく、軸方向へ並ぶ4個以上のステーター14やローター35を利用することもできる。
支持フレーム11bは、永久磁石回転機10Aのそれと同様に、ABS樹脂やポリウレタン、ポリアミド等の合成樹脂またはステンレスやアルミ、合金等の金属から作られ、矩形の底板16と一対の矩形の側板17とを有する。それら側板17は、その一端面が底板16の両端面に固定され、底板16の両端面から上方へ延びている。支持フレーム11bは、永久磁石回転機10Aのそれと比較し、底板16の軸方向の長さが長く、それら側板17の離間寸法が大きく、収容容積が大きい。それら側板17の上部両側には、スライド用ロッド12bを挿入固定する一対の固定孔18が穿孔されている。それら側板17の上部中央には、回転シャフト13bを回転可能に挿入する回転孔19が穿孔されている。なお、図示はしていないが、回転孔19には、ベアリング(軸受け)が設置されている。
それらスライド用ロッド12bは、永久磁石回転機10Aのそれと同様に、ABS樹脂やポリウレタン、ポリアミド等の合成樹脂またはステンレスやアルミ、合金等の金属から作られ、円柱棒状に成形されている。それらスライド用ロッド12bは、その両端部が側板17に穿孔された固定孔18に挿入された状態でそれら固定孔18に固定されている。スライド用ロッド12bは、永久磁石回転機10Aのそれと比較し、軸方向の長さが長い。回転シャフト13bは、ABS樹脂やポリウレタン、ポリアミド等の合成樹脂またはステンレスやアルミ、合金等の金属から作られ、円柱棒状に成形されている。回転シャフト13bは、その両端部が側板17に穿孔された回転孔19に回転可能に挿入されている。回転シャフト13bは、永久磁石回転機10Aのそれと比較し、軸方向の長さが長い。
第1〜第3ステーター14a〜14c(固定子)は、図1の永久磁石回転機10Aのそれと同様に、ABS樹脂やポリウレタン、ポリアミド等の合成樹脂(非磁性体)または非磁性金属(オーステナイトステンレス鋼、高マンガンオーステナイトステンレス鋼等)から作られ、略ドーナツ状に成形されている。第1〜第3ステーター14a〜14cは、支持フレーム11bの内側に設置され、軸方向へ等間隔離間して並んでいる。第1〜第3ステーター14a〜14cは、支持フレーム11bに対して軸方向へスライド可能である。第1〜第3ステーター14a〜14cは、円環状(リング状)の内周面20(内周部)および円環状(リング状)の外周面21(外周部)と、内外周面20,21の間に延びる円環状(リング状)の両側面22(両側部)とを有する。第1ステーター14aの内周面20が第1ローター15aの外周面30に対向し、第2ステーター14bの内周面20が第2ローター15bの外周面30に対向しているとともに、第3ステーター14cの内周面20が第3ローター15cの外周面30に対向している。
第1〜第3ステーター14a〜14cには、それらの外周面21から径方向外方(半径方向外方)へ延びる一対の第1〜第3支持アーム23a〜23c(スライダー)が作られている。第1支持アーム23aが第1ステーター14aと一体成形され、第2支持アーム23bが第2ステーター14bと一体成形されているとともに、第3支持アーム23cが第3ステーター14cと一体成形されている。第1〜第3支持アーム23a〜23cは、軸方向へ延びる連結板38によって連結されている。第1〜第3支持アーム23a〜23cには、スライド用ロッド12bを挿入する貫通孔24が穿孔されている。貫通孔24には、スライド用ロッド12bが摺動可能に挿入されている。第1〜第3支持アーム23a〜23cの貫通孔24にスライド用ロッド12bが挿入されることで、第1〜第3ステーター14a〜14cがスライド用ロッド12b(支持フレーム11b)に支持されている。
スライド用ロッド12bに対して第1〜第3支持アーム23a〜23cを軸方向へスライドさせることにより、第1〜第3ステーター14a〜14cを支持フレーム11bに対して軸方向へスライドさせることができ、第1〜第3ローター15a〜15cに対向する第1〜第3ステーター14a〜14cの位置を変更することができる。第1〜第3ステーター14a〜14cを支持フレーム11bに対して軸方向へスライドさせて第1〜第3ローター15a〜15cに対する第1〜第3ステーター14a〜14cの固定位置を決めた後、所定の固定手段(ネジ)によって支持フレーム11bのスライド用ロッド12bに第1〜第3支持アーム23a〜23c(第1〜第3ステーター14a〜14c)をスライド不能に固定することができる。なお、第1〜第3支持アーム23a〜23cが連結板38によって連結されているから、それら支持アーム23a〜23cが一度にスライドする。
図10に示す永久磁石回転機10Bでは、第1ステーター14aの内周面20と第1ローター15aの外周面30とが径方向へ完全に一致(第1ステーター14aの内周面20の全域と第1ローター15aの外周面30の全域とが径方向へ対向)し、第2ステーター14bの内周面20と第2ローター15bの外周面30とが径方向へ完全に一致(第2ステーター14bの内周面20の全域と第2ローター15bの外周面30の全域とが径方向へ対向)するとともに、第3ステーター14cの内周面20と第3ローター15cの外周面30とが径方向へ完全に一致(第3ステーター14bの内周面20の全域と第3ローター15cの外周面30の全域とが径方向へ対向)した状態で(図11参照)、スライド用ロッド12bに第1〜第3支持アーム23a〜23c(第1〜第3ステーター14a〜14c)がスライド不能に固定されている。
第1〜第3ステーター14a〜14cには、それら内周面20から径方向外方へ延びる複数の第1設置部25が作られている。第1設置部25は、図1の永久磁石回転機10Aのそれと同一であり、第1〜第3ステーター14a〜14cの周り方向の全周に等間隔離間して形成され、それらステーター14a〜14cの周り方向へ並んでいる。
第1ステーター14aの第1設置部25には、第1スペーサー26aと第1固定子永久磁石27a(ネオジム磁石)とが設置(収容)され、第2ステーター14bの第1設置部25には、第2スペーサー26bと第2固定子永久磁石27b(ネオジム磁石)とが設置(収容)されている。第3ステーター14cの第1設置部25には、第3スペーサー26cと第3固定子永久磁石27c(ネオジム磁石)とが設置(収容)されている。第1〜第3スペーサー26a〜26cは、図1の永久磁石回転機10Aのそれと同一である。
第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cは、図1の永久磁石回転機10Aのそれと同一であり、第1〜第3ステーター14a〜14cの内周面20に位置して第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cに対向し、それらステーター14a〜14cの周り方向の全周に等間隔離間して配置され、それらステーター14a〜14cの周り方向へ整然と並んでいる。第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cは、所定の固定手段(固定ネジや接着剤等)によって第1〜第3スペーサー26a〜26cに固定されている。
第1固定子永久磁石27aは、第1ステーター14aの内周面20の側に位置する対向端面28(対向端部)と、第1スペーサー26aに当接する当接端面28(当接端部)とを有し、その対向端面28が第1ローター15aの外周面30(第1回転子永久磁石35aの対向端面36)に対向している。第2固定子永久磁石27bは、第2ステーター14bの内周面20の側に位置する対向端面28(対向端部)と、第2スペーサー26bに当接する当接端面29(当接端部)とを有し、その対向端面28が第2ローター15bの外周面30(第2回転子永久磁石35bの対向端面36)に対向している。第3固定子永久磁石27cは、第3ステーター14cの内周面20の側に位置する対向端面28(対向端部)と、第3スペーサー26cに当接する当接端面29(当接端部)とを有し、その対向端面28が第3ローター15cの外周面30(第3回転子永久磁石35cの対向端面36)に対向している。
第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cは、その対向端面28の極性(S極またはN極)が第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cの対向端面36の極性(S極またはN極)と同一であってその磁界が第1〜第3ローター15a〜15cの外周面30に位置する第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cの磁界に対向し、第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cおよび第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cの対向端面28,36の極性どうし(S極どうしまたはN極どうし)が対向している。第1設置部25に設置(収容)する第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cの個数を調節し、または、第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cの長さ寸法を調節することで、第1〜第3固定子永久磁石の磁力27a〜27c(残留磁束密度)を調節可能である。
第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cは、磁界発生方向(軸線方向)へ延びるその軸線S2が第1基準線S1に対して時計回り方向へ所定角度α1で傾斜している。第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cは、同一角度α1で傾斜しているとともに、同一方向(時計回り方向)へ傾斜している。第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cの第1基準線S1に対する傾斜角度α1は18〜22度の範囲にあり、前記範囲で傾斜角度α1を調節することができる。
第1〜第3ローター15a〜15c(回転子)は、図1の永久磁石回転機10Aのそれと同様に、ABS樹脂やポリウレタン、ポリアミド等の合成樹脂(非磁性体)または非磁性金属(オーステナイトステンレス鋼、高マンガンオーステナイトステンレス鋼等)から作られ、略ドラム状に成形されている。第1〜第3ローター15a〜15cは、第1〜第3ステーター14a〜14cの内周面20の内側(支持フレーム11bの内側)に回転可能に設置され、軸方向へ等間隔離間して並んでいる。
第1〜第3ローター15a〜15cは、円環状(リング状)の外周面30(外周部)と、円状の両側面31(両側部)とを有する。第1ローター15aの外周面30が第1ステーター14aの内周面20に対向し、第2ローター15bの外周面30が第2ステーター14bの内周面20に対向しているとともに、第3ローター15cの外周面30が第3ステーター14cの内周面20に対向している。第1〜第3ローター15a〜15cの中心には、回転シャフト13bを挿入する挿通孔32が穿孔されている。回転シャフト13bが挿通孔32に回転不能に固定され、回転シャフト13bが支持フレーム11bの回転孔19に回転可能に挿入されることで、第1〜第3ローター15a〜15cが支持フレーム11bに回転可能に支持されている。
第1〜第3ローター15a〜15cには、それらの外周面30から径方向内方へ延びる複数の第2設置部33が作られている。それら第2設置部33は、図1の永久磁石回転機10Aのそれと同一であり、第1〜第3ローター15a〜15cの周り方向の全周に等間隔離間して形成され、それらローター15a〜15cの周り方向へ並んでいる。第1ローター15aの第2設置部33には、第1スペーサー34aと第1回転子永久磁石35a(ネオジム磁石)とが設置(収容)され、第2ローター15bの第2設置部33には、第2スペーサー34bと第2回転子永久磁石35b(ネオジム磁石)とが設置(収容)されている。第3ローター15cの第2設置部33には、第3スペーサー34cと第3回転子永久磁石35c(ネオジム磁石)とが設置(収容)されている。
第1〜第3スペーサー34a〜34cは、図1の永久磁石回転機10Aのそれと同一である。永久磁石回転機10Bでは、第1〜第3ステーター14a〜14cに形成された第1設置部25の数よりも第1〜第3ローター15a〜15cに形成された第2設置部33の数が多いが、第1〜第3ステーター14a〜14cに形成された第1設置部25の数と第1〜第3ローター15a〜15cに形成された第2設置部33の数とが同数であってもよい。
第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cは、図1の永久磁石回転機10Aのそれと同一であり、第1〜第3ローター15a〜15cの外周面30に位置して第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cに対向し、それらローター15a〜15cの周り方向の全周に等間隔離間して配置され、それらローター15a〜15cの周り方向へ整然と並んでいる。第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cは、所定の固定手段(固定ネジや接着剤等)によって第1〜第3スペーサー34a〜34cに固定されている。
第1回転子永久磁石35aは、第1ローター15aの外周面30の側に位置する対向端面36(対向端部)と、第1スペーサー34aに当接する当接端面37(当接端部)とを有し、その対向端面36が第1ステーター14aの内周面20(第1固定子永久磁石27aの対向端面28)に対向している。第2回転子永久磁石35bは、第2ローター15bの外周面30の側に位置する対向端面36(対向端部)と、第2スペーサー34bに当接する当接端面37(当接端部)とを有し、その対向端面36が第2ステーター14bの内周面20(第2固定子永久磁石27bの対向端面28)に対向している。第3回転子永久磁石35cは、第3ローター15cの外周面30の側に位置する対向端面36(対向端部)と、第3スペーサー34cに当接する当接端面37(当接端部)とを有し、その対向端面36が第3ステーター14cの内周面20(第3固定子永久磁石27cの対向端面28)に対向している。
永久磁石回転機10Bでは、第1〜第3ローター15a〜15cの周り方向へ並ぶ回転子永久磁石35a〜35cの数(たとえば、20個)が第1〜第3ステーター14a〜14cの周り方向へ並ぶ固定子永久磁石27a〜27cの数(たとえば、18個)よりも多いが、それらローター15a〜15cの周り方向へ並ぶ回転子永久磁石35a〜35cの数(たとえば、18個)とそれらステーター14a〜14cの周り方向へ並ぶ固定子永久磁石27a〜27cの数(たとえば、18個)とが同数であってもよい。
第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cは、その対向端面36の極性(S極またはN極)が第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cの対向端面28の極性(S極またはN極)と同一であってその磁界が第1〜第3ステーター14a〜14cの内周面20に位置する第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cの磁界に対向し、第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cおよび第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cの対向端面28,36の極性どうし(S極どうしまたはN極どうし)が対向している。第2設置部33に設置(収容)する第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cの個数を調節し、または、第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cの長さ寸法を調節することで、第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cの磁力(残留磁束密度)を調節可能である。
第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cは、磁界発生方向(軸線方向)へ延びるその軸線S4が第2基準線S3に対して時計回り方向へ所定角度で傾斜している。第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cは、同一角度α2で傾斜しているとともに、同一方向(時計回り方向)へ傾斜している。第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cの第2基準線S3に対する傾斜角度α2は、18〜22度の範囲にあり、前記範囲で傾斜角度α2を調節することができる。
第1〜第3ステーター14a〜14cおよび第1〜第3ローター15a〜15cでは、第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cと第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cとが同一方向へ傾斜するとともに、それら固定子永久磁石27a〜27cの傾斜角度α1(18〜22度)とそれら回転子永久磁石35a〜35cの傾斜角度α2(18〜22度)とが同一である。
第1〜第3ステーター14a〜14cおよび第1〜第3ローター15a〜15cでは、それらステーター14a〜14cを軸方向へ移動させることで、それらステーター14a〜14cに設置された固定子永久磁石27a〜27cの対向端面28とそれらローター15a〜15cに設置された回転子永久磁石35a〜35cの対向端面36との対向面積を増減させることができ、固定子永久磁石27a〜27cと回転子永久磁石35a〜35cとの互いに対向する磁束密度を増減させることができる。
永久磁石回転機10Bでは、第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cの対向端面28と第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cの対向端面36との対向面積(径方向へ互いに重なり合う対向端面28,36の面積)を増減させ、それら固定子永久磁石27a〜27cとそれら回転子永久磁石35a〜35cとの互いに対向する磁束密度を増減させることで、第1〜第3ローター15a〜15cの回転トルクおよび回転速度を調節する。
第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cの対向端面28と第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cの対向端面36との対向面積を減少させることで、第1〜第3ローター15a〜15cの回転トルクが減少し、それらローター15a〜15cの回転速度が遅くなる。逆に、第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cの対向端面28と第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cの対向端面36との対向面積を増加させることで、第1〜第3ローター15a〜15cの回転トルクが増加し、それらローター15a〜15cの回転速度が速くなる。
永久磁石回転機10Bでは、所定の角度α1で傾斜する第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cの第1設置部25に対する設置位置を変更(スペーサー26a〜26cの長さ寸法を変更および/または磁界発生方向(軸線方向)へ重なり合うそれら固定子永久磁石27a〜27cの数を調節または磁界発生方向(軸線方向)へ延びる固定子永久磁石27a〜27cの長さ寸法を調節)し、所定の角度α2で傾斜する第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cの第2設置部33に対する設置位置を変更(スペーサー34a〜34cの長さ寸法を変更および/または磁界発生方向(軸線方向)へ重なり合うそれら回転子永久磁石35a〜35cの数を調節または磁界発生方向(軸線方向)へ延びる回転子永久磁石35a〜35cの長さ寸法を調節)することで、第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cの対向端面28と第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cの対向端面36との離間寸法を調節可能であり、第1〜第3ステーター14a〜14cと第1〜第3ローター15a〜15cとの間のギャップ磁束密度を調節可能である。
永久磁石回転機10Bでは、所定の角度α1で傾斜する第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cの対向端面28と所定の角度α2で傾斜する第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cの対向端面36との最大離間寸法L1を6.5〜11.5mmの範囲で調節可能であり、所定の角度α1で傾斜するそれら固定子永久磁石27a〜27cの対向端面28と所定の角度α2で傾斜するそれら回転子永久磁石35a〜35cの対向端面36との最小離間寸法L2(ステーター14a〜14cの内周面20とローター15a〜15cの外周面30との離間寸法L2)を0.5〜4mmの範囲で調節可能である。
永久磁石回転機10Bでは、図12に示すように、第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cの対向端面28と第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cの対向端面36とが対向した状態になった場合、それら固定子永久磁石27a〜27cの対向端面28の極性(S極またはN極)とそれら回転子永久磁石35a〜35cの対向端面36の極性(S極またはN極)とが同一であるから、固定子永久磁石27a〜27cと回転子永久磁石35a〜35cとが反発する。
第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cと第1〜第3回転子永久磁石27a〜27cとが第1および第2基準線S1,S3に対して所定の角度α1,α2(18〜22度)で傾斜し、それら固定子永久磁石27a〜27cに対するそれら回転子永久磁石35a〜35cの反発力が回転子永久磁石35a〜35cの軸線方向(第1〜第3ローター15a〜15cの回転方向)に作用し、固定子永久磁石27a〜27cの磁界に対するそれら回転子永久磁石35a〜35cの磁界の反発力により、図12に矢印L3で示すように、第1〜第3ローター15a〜15cが時計回り方向へ回転(移動)する。
図12の状態から第1〜第3ローター15a〜15cが時計回り方向へ回転(移動)すると、第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cが時計回り方向へ回転(移動)し、図13に示すように、第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cと第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cとが非対向の状態になるが(図11参照)、第1〜第3ローター15a〜15cの回転の慣性によって次の回転子永久磁石35a〜35cが固定子永久磁石27a〜27cに対向し、第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cと第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cとが再び対向し、それらローター15a〜15cが時計回り方向へ回転(移動)する。
第1〜第3ローター15a〜15cの周り方向へ並ぶ第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cの数が第1〜第3ステーター14a〜14cの周り方向へ並ぶ第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cの数よりも多いから、図13に示すそれら固定子永久磁石27a〜27cとそれら回転子永久磁石35a〜35cとが非対向の状態になったとしても、第1〜第3ステーター14a〜14cおよび第1〜第3ローター15a〜15cの他の箇所において回転子永久磁石27a〜27cと固定子永久磁石35a〜35cとが対向した状態が発生し、回転子永久磁石27a〜27cと固定子永久磁石35a〜35cとの反発力によってそれらローター15a〜15cが時計回り方向へ回転し、ローター15a〜15cの慣性と相まってローター15a〜15cの時計回り方向への回転が維持される。
永久磁石回転機10Bでは、その起動時に、スターター(所定の外力)(図示せず)を回転軸13bに設置し、スターターによって回転軸13bを回転させることで、第1〜第3ローター15a〜15cの回転を始動させるが、スターターを回転軸13bから外し、スターターによる回転力を除去(外力を除去)したとしても、第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cの磁界に対する第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cの磁界の反発力によってそれらローター15a〜15cがその回転を継続する。
第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cの第1基準線S1に対する傾斜角度α1が18度未満であり、第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cの第2基準線S3に対する傾斜角度α2が18度未満では、それら固定子永久磁石27a〜27cに対するそれら回転子永久磁石35a〜35cの反発力が第1〜第3ローター15a〜15cの回転方向(時計回り方向または反時計回り方向)に作用せず、それらローター15a〜15cを時計回り方向または反時計回り方向へ円滑に回転させることができない。
第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cの第1基準線S1に対する傾斜角度α1が22度を超過し、第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cの第2基準線S3に対する傾斜角度α2が22度を超過すると、それら固定子永久磁石27a〜27cに対するそれら回転子永久磁石35a〜35cの反発力が第1〜第3ローター15a〜15cの周縁に向かって作用し、それらローター15a〜15cに強い回転トルクを発生させることができず、ローター15a〜15cを時計回り方向または反時計回り方向へ回転させることができない場合がある。
第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cの対向端面28と第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cの対向端面36との最大離間寸法L1が11.5mmを超過し、第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cの対向端面28と第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cの対向端面36との最小離間寸法L2(ステーター14a〜14cの内周面20とローター15a〜15cの外周面30との離間寸法L2)が4mmを超過すると、それら固定子永久磁石27a〜27cの磁界に対するそれら回転子永久磁石35a〜35cの磁界の反発力が弱くなり、第1〜第3ローター15a〜15cを時計回り方向または反時計回り方向へ回転させることができない場合がある。
永久磁石回転機10Bは、第1〜第3ステーター14a〜14cがその内周面20に位置してそれらステーター14a〜14cの周り方向へ等間隔離間して並ぶ複数の第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cを有し、第1〜第3ローター15a〜15cがその外周面30に位置してそれらローター15a〜15cの周り方向へ等間隔離間して並ぶ複数の第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cを有し、それら固定子永久磁石27a〜27cが第1基準線S1に対して同一角度α1(18〜22度)で同一方向へ傾斜するとともに、それら回転子永久磁石35a〜35cが第2基準線S3に対して同一角度α2(18〜22度)で同一方向へ傾斜し、それら固定子永久磁石27a〜27cの磁界とそれら回転子永久磁石35a〜35cの磁界とが第1〜第3ローター15a〜15cの回転方向へ反発し合い、それらローター15a〜15cに回転方向(時計回り方向または反時計回り方向)への回転トルクが発生するとともに、固定子永久磁石27a〜27cと回転子永久磁石35a〜35cとのローター15a〜15cの回転方向への反発力が順次継続して常時作用するから、スターター(所定の外力)によって第1〜第3ローター15a〜15cの回転を始動させた後にスターターを外したとしても(その外力を除去したとしても)、それら固定子永久磁石27a〜27cの磁界とそれら回転子永久磁石35a〜35cの磁界との反発力によってそれらローター15a〜15cの回転を継続させることができる。
永久磁石回転機10Bは、第1〜第3ステーター14a〜14cの内周面20の全周に等間隔で第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cが位置し、第1〜第3ローター15a〜15cの外周面30の全周に等間隔で第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cが位置し、それらローター15a〜15cの時計回り方向または反時計回り方向への回転と同時に、それらステーター14a〜14cの内周面20の全周に並ぶ固定子永久磁石27a〜27cとそれらローター15a〜15cの外周面30の全周に並ぶ回転子永久磁石35a〜35cとの反発力が順次継続して作用するから、固定子永久磁石27a〜27cとそれら回転子永久磁石35a〜35cとの反発力によって第1〜第3ローター15a〜15cに大きな回転トルクを発生させることができる。
永久磁石回転機10Bは、第1〜第3ステーター14a〜14cの内側に第1〜第3ローター15a〜15cが回転可能に設置され、それらステーター14a〜14cとそれらローター15a〜15cとがギアを介して連結されることはないから、大きな摩擦力の発生がなく、第1〜第3ローター15a〜15cの回転トルクの減衰を防ぐことができ、それらローター15a〜15cの回転停止を防ぐことができる。
永久磁石回転機10Bは、軸方向へ並ぶ3個の第1〜第3ステーター14a〜14c(第1〜第nステーター)と、それらステーター14a〜14cの内側に回転可能に設置されて軸方向へ並ぶ3個の第1〜第3ローター15a〜15c(第1〜第nローター)とを有するから、ローター15に発生する回転トルクを3倍(n倍)にすることができ、第1〜第3ステーター14a〜14cの内周面20の全周に並ぶ固定子永久磁石27a〜27cと第1〜第3ローター15a〜15cの外周面の全周に並ぶ回転子永久磁石35a〜35cとの反発力によってローター15a〜15cに大きな回転トルクを発生させることができる。
永久磁石回転機10Bは、第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cの磁界発生方向の長さ寸法を調節することで、それら固定子永久磁石27a〜27cの磁力(残留磁束密度)を調節することができ、第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cの磁界発生方向の長さ寸法を調節することで、それら回転子永久磁石35a〜35cの磁力(残留磁束密度)を調節することができるとともに、固定子永久磁石27a〜27cの対向端面28と回転子永久磁石35a〜35cの対向端面36との最大離間寸法L1(6.5〜11.5mm)および最小離間寸法L2(0.5〜4mm)を調節することで、第1〜第3ステーター14a〜14cと第1〜第3ローター15a〜15cとの間のギャップ磁束密度を調節することができるから、第1〜第3ローター15a〜15cに発生する回転トルクを調節することができ、それらローター15a〜15cの回転速度を調節することができる。
図14は、第1〜第3ステーター14a〜14cを軸方向へ移動させた状態で示す永久磁石回転機10Bの斜視図であり、図15は、図14のD−D線端面図である。永久磁石回転機10Bは、第1〜第3ステーター14a〜14cの内周面20と第1〜第3ローター15a〜15cの外周面30とが径方向へ完全に一致(第1〜第3ステーター14a〜14cの内周面20の全域と第1〜第3ローター15a〜15cの外周面30の全域とが径方向へ対向)した図10の状態から、それら支持アーム23a〜23cをスライド用ロッド12bに対して軸方向へスライド(移動)させ、それらローター15a〜15cの外周面30に対向するそれらステーター14a〜14cの内周面20の位置を変更する。
永久磁石回転機10Bでは、図14,図15に示すように、第1〜第3ローター15a〜15cの外周面30に対向する第1〜第3ステーター14a〜14cの内周面20の位置を変更することで、それらステーター14a〜14cの内周面20とそれらローター15a〜15cの外周面30とが径方向へ部分的に一致した状態(第1〜第3ステーター14a〜14cの内周面20と第1〜第3ローター15a〜15cの外周面30とが径方向へ部分的に重なり合った状態)で、スライド用ロッド12bに第1〜第3支持アーム23a〜23c(第1〜第3ステーター14a〜14c)がスライド不能に固定されている。
図14および図15の永久磁石回転機10Bでは、図10の状態の永久磁石回転機10Bと比較し、第1〜第3ステーター14a〜14cが第1〜第3ローター15a〜15cに対して軸方向へズレていることで、それらステーター14a〜14cに設置された第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cの対向端面28とそれらローター15a〜15cに設置された第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cの対向端面36との対向面積(径方向へ互いに重なり合う対向端面28,35の面積)が減少し、固定子永久磁石27a〜27cと回転子永久磁石35a〜35cとの互いに対向する磁束密度が減少し、それによってそれら固定子永久磁石27a〜27cの磁界とそれら回転子永久磁石35a〜35cの磁界との反発力が減少している。
第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cの磁界と第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cの磁界との反発力が減少することで、第1〜第3ローター15a〜15cに作用する回転トルクが減少し、それらローター15a〜15c(回転シャフト13b)の回転速度が遅くなる。なお、第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cの対向端面28と第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cの対向端面36との部分的に対向する対向面積を増加させ、それら固定子永久磁石27a〜27cとそれら回転子永久磁石35a〜35cとの互いに対向する磁束密度を増加させることで、第1〜第3ローター15a〜15cに作用する回転トルクが増加し、それらローター15a〜15c(回転シャフト13b)の回転速度が速くなる。
永久磁石回転機10Bは、第1〜第3ステーター14a〜14cを軸方向へ移動させ、第1〜第3固定子永久磁石27a〜27cの対向端面28と第1〜第3回転子永久磁石35a〜35cの対向端面36との対向面積(径方向へ互いに重なり合う対向端面28,36の面積)を増減させることでそれら固定子永久磁石27a〜27cとそれら回転子永久磁石35a〜35cとの互いに対向する磁束密度を増減させることができるから、固定子永久磁石27a〜27cの対向端面28と回転子永久磁石35a〜35cの対向端面36との対向面積を増減させることによって第1〜第3ローター15a〜15cに発生する回転トルクを調節(増減)することができ、それらローター15a〜15c(回転シャフト13b)の回転速度を調節(増減)することができる。
10A 永久磁石回転機
10B 永久磁石回転機
11a 支持フレーム
11b 支持フレーム
12a スライド用ロッド
12b スライド用ロッド
13a 回転シャフト
13b 回転シャフト
14 ステーター
14a〜14c 第1〜第3ステーター
15 ローター
15a〜15c 第1〜第3ローター
16 底板
17 側板
18 固定孔
19 回転孔
20 内周面
21 外周面
22 両側面
23 支持アーム
23a〜23c 第1〜第3支持アーム
24 貫通孔
25 第1設置部
26 スペーサー
26a〜26c 第1〜第3スペーサー
27 固定子永久磁石
27a〜27c 第1〜第3固定子永久磁石
28 対向端面
29 当接端面
30 外周面
31 両側面
32 挿通孔
33 第2設置部
34 スペーサー
34a〜34c 第1〜第3スペーサー
35 回転子永久磁石
35a〜35c 第1〜第3回転子永久磁石
36 対向端面
37 当接端面
38 連結板

Claims (12)

  1. ステーターと、前記ステーターの内側に回転可能に設置されたローターとを備え、永久磁石を利用して前記ローターを回転させる永久磁石回転機において、
    前記ステーターが、前記ローターの外周面に対向する内周面と、前記内周面に位置して該ステーターの周り方向へ等間隔離間して並ぶ複数の固定子永久磁石とを有し、前記ローターが、前記ステーターの内周面に対向する外周面と、前記外周面に位置して前記固定子永久磁石に対向し、該ローターの周り方向へ等間隔離間して並ぶ複数の回転子永久磁石とを有し、
    それら固定子永久磁石は、その極性がそれら回転子永久磁石の極性と同一であってその磁界が前記ローターの外周面に位置する回転子永久磁石の磁界に対向し、それら回転子永久磁石は、その極性がそれら固定子永久磁石の極性と同一であってその磁界が前記ステーターの内周面に位置する固定子永久磁石の磁界に対向し、
    前記永久磁石回転機では、所定の外力によって前記ローターの回転を始動させた後に該外力を除去したとしても、それら固定子永久磁石の磁界に対するそれら回転子永久磁石の磁界の反発力によって該ローターが回転を継続することを特徴とする永久磁石回転機。
  2. 前記ステーターが、その内周面から径方向外方へ延びる第1設置部を有し、前記ローターが、その外周面から径方向内方へ延びる第2設置部を有し、それら固定子永久磁石は、磁界発生方向へ長い磁石であって該磁界発生方向へ延びる軸線が前記ステーターの仮想中心点から径方向へ延びる第1基準線に対して所定角度で傾斜した状態で前記第1設置部に設置され、それら回転子永久磁石は、磁界発生方向へ長い磁石であって該磁界発生方向へ延びる軸線が前記ローターの仮想中心点から径方向へ延びる第2基準線に対して所定角度で傾斜した状態で前記第2設置部に設置されている請求項1に記載の永久磁石回転機。
  3. 前記永久磁石回転機では、それら固定子永久磁石が同一角度で同一方向へ傾斜し、それら回転子永久磁石が同一角度で同一方向へ傾斜し、それら固定子永久磁石とそれら回転子永久磁石とが同一方向へ傾斜するとともに、それら固定子永久磁石の傾斜角度とそれら回転子永久磁石の傾斜角度とが同一である請求項2に記載の永久磁石回転機。
  4. 前記固定子永久磁石の前記第1基準線に対する傾斜角度が、18〜22度の範囲にあり、前記回転子永久磁石の前記第2基準線に対する傾斜角度が、18〜22度の範囲にある請求項2または請求項3に記載の永久磁石回転機。
  5. 前記永久磁石回転機では、前記ローターの周り方向へ等間隔離間して並ぶ回転子永久磁石の数が前記ステーターの周り方向へ等間隔離間して並ぶ固定子永久磁石の数と同一または固定子永久磁石の数よりも多い請求項1ないし請求項4いずれかに記載の永久磁石回転機。
  6. 前記ステーターでは、前記固定子永久磁石の磁界発生方向の長さ寸法を調節することで、該固定子永久磁石の磁力(残留磁束密度)を調節可能であり、前記ローターでは、前記回転子永久磁石の磁界発生方向の長さ寸法を調節することで、該回転子永久磁石の磁力(残留磁束密度)を調節可能である請求項1ないし請求項5いずれかに記載の永久磁石回転機。
  7. 前記第1設置部では、複数の前記固定子永久磁石がその磁界発生方向へ重なり合って該磁界発生方向へ長い磁石を形成し、前記第2設置部では、複数の前記回転子永久磁石がその磁界発生方向へ重なり合って該磁界発生方向へ長い磁石を形成し、前記ステーターでは、前記第1設置部に設置する前記固定子永久磁石の個数を調節することで、前記固定子永久磁石の磁界発生方向の長さ寸法を調節可能かつ該固定子永久磁石の磁力(残留磁束密度)を調節可能であり、前記ローターでは、前記第2設置部に設置する前記回転子永久磁石の個数を調節することで、前記回転子永久磁石の磁界発生方向の長さ寸法を調節可能かつ該回転子永久磁石の磁力(残留磁束密度)を調節可能である請求項6に記載の永久磁石回転機。
  8. 前記ステーターでは、所定の角度で傾斜する前記固定子永久磁石の前記第1設置部に対する設置位置を変更可能であり、前記ローターでは、所定の角度で傾斜する前記回転子永久磁石の前記第2設置部に対する設置位置を変更可能であり、前記永久磁石回転機では、前記固定子永久磁石の前記ローターの外周面に対向する対向端面と前記回転子永久磁石の前記ステーターの内周面に対向する対向端面との離間寸法を調節可能かつ該ステーターと該ローターとの間のギャップ磁束密度を調節可能である請求項2ないし請求項7いずれかに記載の永久磁石回転機。
  9. 所定の角度で傾斜する前記固定子永久磁石の対向端面と所定の角度で傾斜する前記回転子永久磁石の対向端面との最大離間寸法が、6.5〜11.5mmの範囲で調節可能であり、所定の角度で傾斜する前記固定子永久磁石の対向端面と所定の角度で傾斜する前記回転子永久磁石の対向端面との最小離間寸法(ステーターの内周面とローターの外周面との離間寸法)が、0.5〜4mmの範囲で調節可能である請求項8に記載の永久磁石回転機。
  10. 前記永久磁石回転機では、前記ステーターと前記ローターとのうちの少なくとも一方がその軸方向へ移動可能であり、前記ステーターと前記ローターとのうちの少なくとも一方を前記軸方向へ移動させ、前記固定子永久磁石と前記回転子永久磁石との対向面積を増減させることで該ローターの回転トルクおよび回転速度を調節する請求項1ないし請求項9いずれかに記載の永久磁石回転機。
  11. 前記ステーターが、その軸方向へ並ぶ第1ステーター〜第nステーターで形成され、前記ローターが、その軸方向へ並ぶ第1ローター〜第nローターで形成され、前記第1ローターが、前記第1ステーターの内側に位置し、前記第2ローターが、前記第2ステーターの内側に位置し、・・・前記第nローターが、前記第nステーターの内側に位置している請求項1ないし請求項10いずれかに記載の永久磁石回転機。
  12. 前記固定子永久磁石と前記回転子永久磁石とが、前記磁界発生方向へ延びる円柱状または該磁界発生方向へ延びるリング状のネオジム磁石である請求項1ないし請求項11いずれかに記載の永久磁石回転機。



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