JP2019105780A - 光走査装置及びそれを備える画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 結像光学系の各光学面を加工が容易な形状としつつ、良好な結像性能を実現可能な光走査装置及び画像形成装置を提供すること。【解決手段】 光走査装置100は、光束を偏向して被走査面7を主走査方向に走査する偏向器5と、偏向器5によって偏向された光束を被走査面7に導光する結像光学系6とを備え、結像光学系6は、偏向器5の側から順に配置された第1乃至第3の結像光学素子から成り、第1乃至第3の結像光学素子の夫々の入射面及び出射面は、主走査断面及び副走査断面において円弧形状であり、第2及び第3の結像光学素子の夫々は、主走査断面において正のパワーを有し、|φ1|<|φ2|、|φ1|<|φ3|、1≦(R21+R22)/(R21−R22)≦200、1≦(R31+R32)/(R31−R32)≦200なる条件式を満足することを特徴とする。【選択図】 図1
Description
本発明は光走査装置に関し、例えば、レーザビームプリンタ(LBP)やデジタル複写機、マルチファンクションプリンタ(多機能プリンタ)等の画像形成装置に好適なものである。
近年、POD(Print On Demand)などの軽印刷向けの画像形成装置においては、光走査装置によって被走査面を走査する際の光束径(スポット径)を十分に小さくすることで、高精細な画像を形成することが要求されている。スポット径を十分に小さくするためには、光走査装置における結像光学系の被走査面の側のF値を十分に小さく(明るく)する必要があるため、それに伴って生じる収差を十分に補正することが求められる。なお、光走査装置における結像光学系のF値は、あるタイミングにおいて光束が通過する結像光学系の部分的領域の幅を有効口径とすることで算出される。
特許文献1には、結像光学系を三つの結像光学素子で構成し、各結像光学素子の形状や配置を工夫することで、像面湾曲を良好に補正することを図った光走査装置が記載されている。
しかしながら、特許文献1では、結像光学系のF値を十分に小さくした場合に生じる波面収差等について考慮されていない。また、特許文献1では、結像光学素子に主走査断面及び副走査断面において非円弧形状である光学面が設けられているため、結像光学素子の加工が容易ではない。
ここで、温度変化が生じた場合にも十分に小さなスポット径を維持するためには、温度変化による屈折率及び形状の変化が軽微なガラス材料等で各結像光学素子を構成することが望まれる。しかし、そのような材料で各結像光学素子を構成した場合、各結像光学素子の光学面を特許文献1に記載のような非円弧形状とすることは容易ではない。
本発明の目的は、結像光学系の各光学面を加工が容易な形状としつつ、良好な結像性能を実現可能な光走査装置及び画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するための、本発明の一側面としての光走査装置は、光束を偏向して被走査面を主走査方向に走査する偏向器と、該偏向器によって偏向された光束を前記被走査面に導光する結像光学系とを備え、前記結像光学系は、前記偏向器の側から順に配置された第1乃至第3の結像光学素子から成り、該第1乃至第3の結像光学素子の夫々の入射面及び出射面は、主走査断面及び副走査断面において円弧形状であり、前記第2及び第3の結像光学素子の夫々は、主走査断面において正のパワーを有し、主走査断面において、前記第1乃至第3の結像光学素子のパワーを各々φ1,φ2,φ3、前記第2の結像光学素子の入射面及び出射面の曲率半径を各々R21及びR22、前記第3の結像光学素子の入射面及び出射面の曲率半径を各々R31及びR32とするとき、|φ1|<|φ2|、|φ1|<|φ3|、1≦(R21+R22)/(R21−R22)≦200、1≦(R31+R32)/(R31−R32)≦200なる条件式を満足することを特徴とする。
本発明によれば、結像光学系の各光学面を加工が容易な形状としつつ、良好な結像性能を実現可能な光走査装置及び画像形成装置を提供することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各図面は、便宜的に実際とは異なる縮尺で描かれている場合がある。また、各図面において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明を省略する。
なお、以下の説明において、主走査方向とは、偏向器の回転軸(又は揺動軸)と結像光学系の光軸方向とに垂直な方向(偏向器により被走査面が光走査される方向)であり、副走査方向とは、偏向器の回転軸(又は揺動軸)に平行な方向である。また、主走査断面とは、光軸を含み主走査方向に平行な断面(副走査方向に垂直な断面)であり、副走査断面とは、光軸及び副走査方向に平行な断面(主走査方向に垂直な断面)である。
図1は本発明の実施形態に係る光走査装置100の要部概略図であり、図1(a)は主走査断面(XY断面)を示し、図1(b)は光軸を含む副走査断面(ZX断面)を示している。光走査装置100は、光源1からの光束を偏向して被走査面7を主走査方向(矢印Bの方向)に走査する偏向器5と、偏向器5により偏向された光束を被走査面7に導光する結像光学系6とを備えている。
結像光学系6は、偏向器5の側から順に配置された第1の結像光学素子61、第2の結像光学素子62、及び第3の結像光学素子63から成る。このように、結像光学系6を三つの結像光学素子で構成することにより、二つ以下の結像光学素子で構成された結像光学系と比較して、各光学面の設計自由度を向上させることができる。これにより、後述するように各光学面を円弧形状とした場合にも、良好な結像性能を得ることができる。
第1乃至第3の結像光学素子の夫々の入射面及び出射面は、主走査断面及び副走査断面において円弧形状である。これにより、各結像光学素子を温度変化による屈折率及び形状の変化が軽微なガラス材料等で構成する際に、研磨加工等の簡易な方法によって各光学面を形成することができる。また、後述するように、複数の結像光学素子を同時に加工することができるため、製造時のコストや工数を削減することが可能になる。
仮に各結像光学素子の各光学面を非円弧形状にしようとすると、金型によるモールド成形等を行うことが必要になる。この場合、ガラス材料の選択自由度が下がる上に、ガラス材料を成形する際の温度、荷重、気圧などを高速かつ高精度に調節することが求められるため、研磨加工等と比較して各結像光学素子の製造難易度が高くなってしまう。また、複数の結像光学素子を同時に加工するためには、その分の金型を製造することが必要になるため、製造時の工数やコストが増大してしまう。
なお、本実施形態における円弧形状とは、像高に依らず曲率が実質的に一定である形状を示している。ただし、ここでの円弧形状は、厳密な円弧形状に限られるものではなく、円弧形状から微小に変化した略円弧形状や略平面形状を含むものとする。一方、本実施形態における非円弧形状とは、像高に応じて曲率が変化するものを示している。
また、第2及び第3の結像光学素子の夫々は主走査断面において正のパワー(屈折力)を有している。そして、第1乃至第3の結像光学素子の夫々の主走査断面におけるパワーを各々φ1,φ2,φ3とするとき、本実施形態に係る光走査装置100は以下の条件式(1)及び(2)を満足する。
|φ1|<|φ2| ・・・(1)
|φ1|<|φ3| ・・・(2)
|φ1|<|φ2| ・・・(1)
|φ1|<|φ3| ・・・(2)
偏向器5によって被走査面7を等速で走査するためには、主走査断面において結像光学系6に正のパワーを持たせることが必要になる。さらに、結像光学系6は、主走査断面及び副走査断面の両方において良好な結像性能を実現することが求められる。よって、結像光学系6を構成する第1乃至第3の結像光学素子の夫々の各断面におけるパワーを適切に設定することが必要になる。
そこで、本実施形態では、主走査断面において第2及び第3の結像光学素子に条件式(1)及び(2)を満足する正のパワーを持たせている。これにより、結像光学系6の全系においても十分な正のパワーを確保することができる。また、第1の結像光学素子61のパワーを他の結像光学素子よりも小さくすることにより、第1の結像光学素子61にトーリック面を設けることが容易になるため、各断面において良好に収差を補正することが可能になる(詳細は後述)。なお、主走査断面において、第2の結像光学素子62のパワーを第3の結像光学素子63のパワーよりも大きく設定することが望ましい。
そして、主走査断面において、第2の結像光学素子62の入射面及び出射面の曲率半径を各々R21及びR22、第3の結像光学素子63の入射面及び出射面の曲率半径を各々R31及びR32とする。このとき、本実施形態に係る光走査装置100は、以下の条件式(3)及び(4)を満足する。
1≦(R21+R22)/(R21−R22)≦200 ・・・(3)
1≦(R31+R32)/(R31−R32)≦200 ・・・(4)
1≦(R21+R22)/(R21−R22)≦200 ・・・(3)
1≦(R31+R32)/(R31−R32)≦200 ・・・(4)
条件式(3)及び(4)は、第2及び第3の結像光学素子の主走査断面における形状を示している。主走査断面において、第2及び第3の結像光学素子は正のパワーを有するため、条件式(3)及び(4)を満たすことで、第2及び第3の結像光学素子は被走査面7の側に凸面を向けた平凸形状又はメニスカス形状となる。条件式(3)及び(4)の下限を下回ると、主走査断面における各結像光学素子の入射面が偏向器5に向かって凸形状となり、各入射面に対する光束の入射角が大きくなってしまうため、コマ収差を良好に補正することが困難になる。
一方、条件式(3)及び(4)の上限を上回ると、主走査断面において、各結像光学素子の夫々の入射面及び出射面の曲率半径の差が小さくなり過ぎてしまう。よって、装置全体の小型化及び軽量化のために各結像光学素子を薄型化した場合、各結像光学素子のパワーが不十分になり、像面湾曲及び波面収差を良好に補正することが困難になってしまう。あるいは、十分なパワーを持たせるために各結像光学素子の厚さを大きくした場合、装置全体の小型化及び軽量化が困難になる。さらに、以下の条件式(3a)及び(4a)を満足することがより好ましい。
1≦(R21+R22)/(R21−R22)≦50 ・・・(3a)
1≦(R31+R32)/(R31−R32)≦50 ・・・(4a)
1≦(R21+R22)/(R21−R22)≦50 ・・・(3a)
1≦(R31+R32)/(R31−R32)≦50 ・・・(4a)
このように、本実施形態に係る光走査装置100によれば、各結像光学素子の各光学面を加工が容易な円弧形状としつつ、諸収差を良好に補正することができる。これにより、結像光学系6の被走査面7の側のF値を十分に小さくして、被走査面7でのスポット径を十分に小さくした場合であっても、良好な結像性能を得ることができる。また、各結像光学素子を温度変化による屈折率及び形状の変化が軽微であるガラス材料等で構成することができるため、偏向器5を駆動するためのモータの発熱等により光走査装置100の内部が昇温した場合にも、スポット径の変化を抑制することが可能になる。
また、主走査断面において、第1の結像光学素子61の入射面及び出射面の曲率半径を各々R11及びR12とする。このとき、第1の結像光学素子61が主走査断面において正のパワーを有する場合は以下の条件式(5)を満足し、第1の結像光学素子61が主走査断面において負のパワーを有する場合は以下の条件式(6)を満足することが望ましい。
1≦(R11+R12)/(R11−R12)≦200 ・・・(5)
−200≦(R11+R12)/(R11−R12)≦−1 ・・・(6)
1≦(R11+R12)/(R11−R12)≦200 ・・・(5)
−200≦(R11+R12)/(R11−R12)≦−1 ・・・(6)
条件式(5)及び(6)は、第1の結像光学素子61の主走査断面における形状を示している。第1の結像光学素子61が主走査断面において正のパワーを有し、かつ条件式(5)を満たす場合、第1の結像光学素子61は被走査面7の側に凸面を向けた平凸形状又はメニスカス形状となる。一方、第1の結像光学素子61が主走査断面において負のパワーを有し、かつ条件式(6)を満たす場合、第1の結像光学素子61は偏向器5の側に凹面を向けた平凹形状又はメニスカス形状となる。
条件式(5)の下限を下回ると、主走査断面における第1の結像光学素子61の入射面が偏向器5に向かって凸形状となる。また、条件式(6)の上限を上回ると、主走査断面における第1の結像光学素子61の出射面が被走査面7に向かって凹形状となる。これらの場合、各面に対する光束の入射角が大きくなってしまうため、コマ収差を良好に補正することが困難になる。
一方、条件式(5)の上限を上回るか、条件式(6)の下限を下回ると、主走査断面において、第1の結像光学素子61の入射面及び出射面の曲率半径の差が小さくなり過ぎてしまう。その場合、第1の結像光学素子61のパワーが不十分になるか、第1の結像光学素子61の厚さが増大してしまう。さらに、以下の条件式(5a)又は(6a)を満足することがより好ましい。
1≦(R11+R12)/(R11−R12)≦50 ・・・(5a)
−50≦(R11+R12)/(R11−R12)≦−1 ・・・(6a)
1≦(R11+R12)/(R11−R12)≦50 ・・・(5a)
−50≦(R11+R12)/(R11−R12)≦−1 ・・・(6a)
また、主走査断面において、結像光学系6のパワーをφとするとき、以下の条件式(7)を満足することが望ましい。
0.00<|φ1/φ|≦0.35 ・・・(7)
0.00<|φ1/φ|≦0.35 ・・・(7)
条件式(7)の上限を上回ると、第1の結像光学素子61の主走査断面におけるパワーが大きくなり過ぎてしまい、第1の結像光学素子61が製造誤差などにより偏心した場合に結像光学系6の結像性能が大きく変化してしまう。ただし、φ1の符号は正又は負の何れであってもよい。さらに、以下の条件式(7a)を満足することがより好ましい。
0.00<|φ1/φ|≦0.30 ・・・(7a)
0.00<|φ1/φ|≦0.30 ・・・(7a)
また、結像光学系6のfθ係数をf、結像光学系6を構成する結像光学素子のうち中心肉厚が最大となる結像光学素子の中心肉厚をDとするとき、以下の条件式(8)を満足することが望ましい。ただし、fθ係数とは、偏向器5の走査角度をθ(deg)、被走査面7での主走査方向における像高をY[mm]としたときの、結像光学系6の走査特性(fθ特性)を示すY=f×θなる式における係数fである。また、中心肉厚とは、結像光学系6の光軸上における結像光学素子の光軸方向の厚さである。
0.0<D/f≦0.15 ・・・(8)
0.0<D/f≦0.15 ・・・(8)
条件式(8)は、結像光学系6を構成する全ての結像光学素子が十分に薄いということを示している。すなわち、中心肉厚が最大となる結像光学素子が条件式(8)を満たすということは、他の結像光学素子の中心肉厚をDとしたときにも条件式(8)が満たされるということを意味する。条件式(8)の上限を上回ると、各結像光学素子の中心肉厚が厚くなり過ぎてしまい、光走査装置100の大型化及び重量化やコストアップを招いてしまう。さらに、以下の条件式(8a)を満足することがより好ましい。
0.0<D/f≦0.10 ・・・(8a)
0.0<D/f≦0.10 ・・・(8a)
また、結像光学系6の光軸上において、偏向器5の軸上偏向点から第1の結像光学素子61までの距離をS1、軸上偏向点から被走査面7までの距離をLとするとき、以下の条件式(9)を満足することが望ましい。ただし、ここでの軸上偏向点とは、光源1から出射して被走査面7の軸上像高に向かう光束(軸上光束)の主光線と偏向器5の偏向面51との交点(光軸と偏向面51との交点)を示す。
0.10≦S1/L≦0.50 ・・・(9)
0.10≦S1/L≦0.50 ・・・(9)
条件式(9)の下限を下回ると、第1の結像光学素子61が偏向器5に近付き過ぎてしまうため、主走査断面におけるfθ特性と像面湾曲の補正との両立が難しくなる。条件式(9)の上限を上回ると、第1の結像光学素子61が偏向器5から離れすぎてしまい、装置全体の小型化が難しくなる。さらに、以下の条件式(9a)を満足することがより好ましい。
0.15≦S1/L≦0.30 ・・・(9a)
0.15≦S1/L≦0.30 ・・・(9a)
また、副走査断面において、結像光学系6のうち偏向器5に最も近い第1の結像光学素子61に負のパワーを持たせることが望ましい。これにより、結像光学系6の副走査断面における横倍率(副走査倍率)を低減することができるため、各結像光学素子を通過する光束の幅を小さくし、波面収差の発生を抑制することが可能になる。
さらに、各結像光学素子の少なくとも一つを、副走査断面において光軸に対してチルトさせることが望ましい。これにより、各光学面を円弧形状とした場合であっても、非円弧形状とした場合と同様に被走査面7における走査線の湾曲などを良好に補正することができる。なお、ここでのチルトとは、結像光学素子の各光学面の面頂点における面法線が、結像光学系6の光軸に対して傾くことを示している。
また、主走査断面及び副走査断面の両方において良好な結像性能を得るためには、結像光学系6が有する複数の光学面の何れかをトーリック面とすることが望ましい。ただし、ここでのトーリック面とは、主走査断面における曲率半径と副走査断面における曲率半径とが互いに異なるアナモフィック面のことを指している。このとき、より良好な結像性能を得るためには、結像光学系6に少なくとも二つのトーリック面を設けることが好ましい。
なお、球面(回転対称面)と比較すると、トーリック面の加工精度を向上させることは難しい。よって、パワーが大きい結像光学素子にトーリック面を設けた場合、製造誤差等による結像性能の変化が大きくなってしまう。このことを考慮すると、結像光学系6における全ての光学面をトーリック面にすることは望まれず、トーリック面にする光学面と球面にする光学面とを適切に選択することが必要になる。
そこで、結像光学系6においてパワーが比較的小さい結像光学素子にトーリック面を設けることが望ましい。上述したように、本実施形態に係る結像光学系6において、主走査断面でのパワーの絶対値が最も小さいのは第1の結像光学素子61であるため、第1の結像光学素子61の入射面及び出射面の少なくとも一方をトーリック面とすることが好ましい。
図2は、ガラス材料で構成された結像光学素子の光学面を加工する方法を説明するための図である。ここでは、例として複数の第1の結像光学素子61の出射面を同時に研磨加工する場合について説明する。まず、図2に示すような多角形状の回転皿8の周面に各結像光学素子を取り付ける。なお、回転皿8の外接円の半径は、各結像光学素子の曲率半径が研磨終了後に所望の値となるように設定されている。
そして、回転皿8を矢印Cの方向に回転させつつ、ZX断面において凸面又は凹面を有する研磨皿(不図示)を往復動させることで、各結像光学素子の表面を研磨する。各結像光学素子の各光学面を円弧形状とすることで、このような簡易な加工方法で各光学面を形成することができる。このとき、回転皿8の外接円の半径と研磨皿の凸面又は凹面の半径とを互いに異ならせることで、各結像光学素子の光学面をトーリック面とすることができる。
なお、図2で示すような簡易な方法で複数の結像光学素子のトーリック面を同時に形成することを可能にするためには、結像光学系6が有する光学面のうち主走査断面において凸形状である光学面をトーリック面とすることが望ましい。ただし、結像光学素子における一方の光学面の曲率中心が他方の光学面の側に存在する場合にその一方の光学面が凸形状であるとし、一方の光学面の曲率中心が他方の光学面とは反対側に存在する場合にその一方の光学面が凹形状であるとする。
ここで、トーリック面の主走査断面における曲率半径及び主走査方向における外径(最大径)を各々R及びWとするとき、以下の条件式(10)を満足することが望ましい。
4≦π/arcsin(W/2|R|) ・・・(10)
4≦π/arcsin(W/2|R|) ・・・(10)
条件式(10)の下限を下回ると、一つの回転皿に取り付けることができる結像光学素子の数が三つ以下になってしまうため、複数の結像光学素子の加工に要する時間が増大してしまう。また、後述するような四つの被走査面を有するカラー画像形成装置に光走査装置100を適用する場合、同一の結像光学素子を四つ用意することが必要になるが、条件式(10)を満足しない場合は全ての結像光学素子を同時に加工することができなくなる。この場合、結像光学素子ごとに生じる光学面のクセ(歪曲)を揃えることができず、カラー画像形成装置により形成される画像に色ずれが発生してしまう。
また、必要に応じて、光源1として複数の発光点を有するものを採用してもよい。この場合、偏向器5は、同一の偏向面51により複数の光束を同時に偏向し、その複数の光束により同一の被走査面7を同時に走査することができる。これにより、画像形成装置における画像の形成に要する時間を短縮することが可能になる。この構成において、各発光点から出射する光束の光量を像高ごとに変化させることで、被走査面7における複数の走査線の副走査方向の間隔(走査間隔)のばらつき(誤差)を目立たなくしてもよい。
なお、上述したように、被走査面7におけるスポット径を十分に小さくするためには、結像光学系6の被走査面7の側のF値を十分に小さくする必要がある。そこで、主走査断面において、結像光学系6の被走査面7の側のF値をFnoとするとき、以下の条件式(11)を満足することが望ましい。
Fno≦40 ・・・(11)
Fno≦40 ・・・(11)
さらに、以下の条件式(11a)を満足することがより好ましい。
Fno≦35 ・・・(11a)
Fno≦35 ・・・(11a)
また、以下の条件式(12)及び(13)の少なくとも一方を満足することが望ましい。
0.60<|φ2/φ|≦0.95 ・・・(12)
0.10<|φ3/φ|≦0.50 ・・・(13)
0.60<|φ2/φ|≦0.95 ・・・(12)
0.10<|φ3/φ|≦0.50 ・・・(13)
条件式(12)又は(13)の上限を上回ると、第2又は第3の結像光学素子の主走査断面におけるパワーが大きくなり過ぎてしまい、諸収差の補正が難しくなる。また、条件式(12)又は(13)の下限を下回ると、第2又は第3の結像光学素子の主走査断面におけるパワーが小さくなり過ぎてしまい、結像光学系6において良好なfθ特性を実現することが難しくなる。さらに、以下の条件式(12a)及び(13a)の少なくとも一方を満足することがより好ましい。
0.65<|φ2/φ|≦0.90 ・・・(12a)
0.15<|φ3/φ|≦0.45 ・・・(13a)
0.65<|φ2/φ|≦0.90 ・・・(12a)
0.15<|φ3/φ|≦0.45 ・・・(13a)
また、上述したように、各結像光学素子を温度変化による屈折率及び形状の変化が軽微な材料で構成することが望ましい。具体的には、各結像光学素子の夫々の材料の線膨張係数をα[10−7/℃]とするとき、以下の条件式(14)を満足することが望ましい。ただし、ここでの線膨張係数は、−30℃〜70℃の範囲における値を示す。
40≦α≦150 ・・・(14)
40≦α≦150 ・・・(14)
条件式(14)の上限を上回ると、各結像光学素子の材料の線膨張係数が大きくなり過ぎてしまい、光走査装置100の内部が昇温した際のスポット径の変化を抑制することが難しくなる。また、条件式(14)の下限を下回ると、各結像光学素子の材料を入手することが難しくなる。
次に、光走査装置100の実施例について詳細に説明する。表1に、後述する実施例1乃至3における上述した条件式(1)乃至(14)に対応する数値を示す。なお、表1の条件式(10)の欄については、上段に第1の結像光学素子61の出射面に関する値を示し、下段に第2の結像光学素子62の出射面に関する値を示している。また、条件式(14)の欄については、上から順に第1乃至第3の結像光学素子の夫々に関する値を示している。表1に示すように、何れの実施例に係る光走査装置も各条件式を満足している。
[実施例1]
以下、本発明の実施例1に係る光走査装置100について説明する。本実施例に係る光走査装置100は、上述した実施形態に係る光走査装置100と同等の構成を採っているため、重複する説明を省略する。本実施例に係る光走査装置100は、光源1と、光源1からの光束を偏向器5の偏向面51に導光する入射光学系9と、上述した偏向器5及び結像光学系6とを備えている。
以下、本発明の実施例1に係る光走査装置100について説明する。本実施例に係る光走査装置100は、上述した実施形態に係る光走査装置100と同等の構成を採っているため、重複する説明を省略する。本実施例に係る光走査装置100は、光源1と、光源1からの光束を偏向器5の偏向面51に導光する入射光学系9と、上述した偏向器5及び結像光学系6とを備えている。
光源1は、複数の発光点を有するモノリシック半導体レーザ(マルチビームレーザ)である。入射光学系9は、二つの集光レンズ(集光光学素子)21,22と、シリンドリカルレンズ3と、開口絞り4とで構成されている。
集光レンズ21,22は、光源1からの光束の集光状態(収束度)を変換するためのものであり、何れも主走査断面と副走査断面とで同じパワーを有する球面レンズである。具体的に、集光レンズ21,22は、光源1から出射した発散光束を、主走査断面及び副走査断面において平行光束に変換している。なお、ここでの平行光束とは、厳密な平行光束だけでなく、弱収束光束や弱発散光束などの略平行光束を含むものである。必要に応じて、集光レンズ21,22を一つの光学素子で構成してもよい。
シリンドリカルレンズ3は、副走査断面においてのみパワーを有するレンズであり、集光レンズ22を通過した光束を副走査断面において集光し、偏向器5の偏向面51又はその近傍に主走査方向に長い線像を形成している。なお、装置全体の更なる小型化及び低コスト化のために、集光レンズ21,22及びシリンドリカルレンズ3を一体化して一つの光学素子で構成してもよい。
開口絞り4は、シリンドリカルレンズ3からの光束を規制してその形状を成形するためのものであり、矩形の開口が設けられた矩形絞りである。ただし、開口絞り4に設けられる開口の形状はこれに限られるものではなく、例えば楕円形状の開口が設けられた楕円絞り等を採用してもよい。
偏向器5は、不図示の駆動部(モータ等)により図中の矢印Aの方向に一定速度(等角速度)で回転させられ、偏向面51にて入射光学系9からの光束を偏向することで、結像光学系6を介して被走査面7における有効領域を主走査方向に走査する。本実施例では、偏向器5として四つの偏向面51を有する回転多面鏡(ポリゴンミラー)を採用しているが、偏向面51の数はこれに限られるものではない。また、回転多面鏡の代わりに、一つ又は二つの偏向面が揺動軸まわりに揺動する揺動ミラーを採用してもよい。
本実施例に係る結像光学系6は、偏向器5の側から順に配置された第1乃至第3の結像光学素子(結像レンズ)で構成されている。結像光学系6は、偏向器5にて偏向された光束を被走査面7に導光及び集光し、主走査断面及び副走査断面の両方において、被走査面7又はその近傍に光源1の像(スポット像)を形成している。このスポット像は、結像光学系6のfθ特性によって被走査面7の上を等速で移動する。また、結像光学系6は、偏向面51又はその近傍と被走査面7又はその近傍とを副走査断面において共役関係にすることより、偏向面51が傾いた際の被走査面7での走査位置ずれの低減(面倒れ補償)を行っている。
本実施例に係る第1乃至第3の結像光学素子の夫々は、ガラス材料で構成されている。具体的に、第1の結像光学素子61の材料はS−TIH6(株式会社オハラ)、第2の結像光学素子62の材料はS−TIH53(株式会社オハラ)、第3の結像光学素子63の材料はS−BSL7(株式会社オハラ)である。各結像光学素子をガラス材料で構成することにより、偏向器5を駆動するモータの発熱等により光走査装置100の内部温度が上昇した際の、被走査面7におけるスポット径の変化を抑制することができる。また、各結像光学素子の入射面及び出射面は、何れも主走査断面及び副走査断面において円弧形状である。これにより、各結像光学素子をガラス材料で構成する際に、簡易な研磨加工によって各光学面を形成することができる。
本実施例に係る第1の結像光学素子61の入射面、第2の結像光学素子62の入射面、及び第3の結像光学素子63の入射面及び出射面の夫々は球面である。一方、第1の結像光学素子61の出射面及び第2の結像光学素子62の出射面の夫々はトーリック面である。また、第1の結像光学素子61は副走査断面においてチルトしている。
第1の結像光学素子61は主走査断面及び副走査断面において負のパワーを有し、第2結像光学素子62及び第3の結像光学素子63の夫々は主走査断面及び副走査断面において正のパワーを有する。このように、各結像光学素子のパワーや、球面、トーリック面、及びチルト面を設ける結像光学素子を適切に選択することで、良好な結像性能を得ることができる。
なお、本実施例に係る第1の結像光学素子61の入射面及び出射面は、何れも副走査断面において凹形状である。この構成により、副走査断面において、第1の結像光学素子61の各光学面の曲率半径の絶対値を大きくしつつ、第1の結像光学素子61に十分な負のパワーを持たせることができる。よって、第1の結像光学素子61の各光学面の加工を容易にしつつ、良好な結像性能を得ることが可能になる。
表2に、本実施例に係る光走査装置100の諸元値を示す。表2において、主走査開口幅は開口絞り4の開口の主走査方向における幅を示し、有効走査幅は被走査面7の有効領域の主走査方向における幅を示している。また、チルト角は副走査断面における結像光学素子の各光学面の面頂点における面法線の光軸に対する傾きを示し、主走査外径は結像光学素子の主走査方向における外径(最大幅)を示している。なお、表2における最大走査角度は、結像光学系6の光軸に対して対称となっており、光軸に対して一方の側の値を正、他方の側の値を負としている。
表3に、本実施例に係る結像光学系6の諸元値を示す。表3における面番号は、結像光学系6の物体面に相当する偏向器5の偏向面51から、結像光学系6の像面に相当する被走査面7までの各面の順番を示している。また、表3において、Rは光学面の主走査断面での曲率半径[mm]、rは光学面の副走査断面での曲率半径[mm]、dは光学面同士の光軸上での面間隔[mm]、nは光学面間の媒質の光源1の発振波長に対する屈折率を夫々示している。
図3乃至図5の夫々は、被走査面7における有効領域の全域(全像高)に対する光走査装置100の結像性能を示す図である。表1に示したように、結像光学系6の主走査断面における被走査面7の側のF値はFno=30と十分に小さいため、被走査面7におけるスポット径を十分に小さくして高精細な画像形成を実現することができる。そして、図3乃至図5に示すように、光走査装置100は良好な結像性能を実現している。以下、各図について詳細に説明する。
図3(a)は、主走査断面及び副走査断面における被走査面7の各像高でのデフォーカス量(像面湾曲)を示している。図3(a)より、主走査断面及び副走査断面の両方において像面湾曲が良好に補正されていることがわかる。
図3(b)は、結像光学系6について、軸上像高における主走査断面での部分倍率を0としたときの、軸外像高における主走査断面での部分倍率(正規化部分倍率)を示している。図3(b)より、全像高にわたって結像光学系6の部分倍率の均一性が保たれていることがわかる。
図4(a)は、被走査面7の各像高での波面収差を示している。図4(a)において、メリディオナルハロはメリディオナル面(主走査断面)におけるハロを示し、メリディオナルコマはメリディオナル面におけるコマ収差を示し、サジタルハロはサジタル面(副走査断面)におけるハロを示す。なお、ハロとは、スポット像の周辺部で生じる同心円状に広がるにじみのことである。図4(a)より、各波面収差が良好に補正されていることがわかる。
図4(b)は、結像光学系6について、軸上像高における副走査倍率に対する、軸上像高における副走査倍率と軸外像高における副走査倍率との差の比の値(副走査倍率比)を示したグラフである。図4(b)より、全像高にわたって結像光学系6の副走査倍率の均一性が保たれていることがわかる。なお、一般的には副走査倍率比の絶対値が全像高にわたって10%以下となっていることが望ましいが、本実施例における副走査倍率比は最大でも1.7%であり、全像高にわたって3%以下となっているため、非常に良好な副走査倍率の均一性を実現できている。
また、本実施例において、光源1は32個の発光点を有しており、光走査装置100の副走査方向における解像度は2400dpiである。そして、上述したように副走査倍率比の最大値は1.7%であるため、被走査面7に形成される32本の走査線の走査間隔の誤差は最大でも5.6μmとなり、十分に抑制されている。
図5は、主走査断面及び副走査断面における被走査面7の各像高でのスポット径を示している。図5より、主走査断面及び副走査断面の両方において、全像高でのスポット径のばらつきの発生を抑制し、かつ30μmと非常に小さいスポット径を実現できていることがわかる。
[実施例2]
以下、本発明の実施例2に係る光走査装置200について説明する。本実施例に係る光走査装置200において、上述した実施例1に係る光走査装置100と同等の構成については説明を省略する。
以下、本発明の実施例2に係る光走査装置200について説明する。本実施例に係る光走査装置200において、上述した実施例1に係る光走査装置100と同等の構成については説明を省略する。
図6は本実施例に係る光走査装置200の要部概略図であり、図6(a)は主走査断面を示し、図6(b)は光軸を含む副走査断面を示している。本実施例に係る光走査装置200において、実施例1に係る光走査装置100と異なる点は、各結像光学素子の形状及び配置である。
表4に本実施例に係る光走査装置200の諸元値を示し、表5に本実施例に係る結像光学系6の諸元値を示す。
図7乃至図9の夫々は、図3乃至図5と同様に、被走査面7における全像高に対する光走査装置200の結像性能を示したものである。図7乃至図9に示すように、本実施例に係る光走査装置200も十分に小さいF値(Fno=30)と良好な結像性能との両立を実現している。
なお、本実施例において、光源1は32個の発光点を有しており、光走査装置200の副走査方向における解像度は2400dpiである。そして、副走査倍率比の最大値は1.7%であるため、被走査面7に形成される32本の走査線の走査間隔の誤差は最大でも5.6μmとなり、十分に抑制されている。
[実施例3]
以下、本発明の実施例3に係る光走査装置300について説明する。本実施例に係る光走査装置300において、上述した実施例1に係る光走査装置100と同等の構成については説明を省略する。
以下、本発明の実施例3に係る光走査装置300について説明する。本実施例に係る光走査装置300において、上述した実施例1に係る光走査装置100と同等の構成については説明を省略する。
図10は本実施例に係る光走査装置300の要部概略図であり、図10(a)は主走査断面を示し、図10(b)は光軸を含む副走査断面を示している。本実施例に係る光走査装置300において、実施例1に係る光走査装置100と異なる点は、各結像光学素子の形状及び配置である。
表6に本実施例に係る光走査装置300の諸元値を示し、表7に本実施例に係る結像光学系6の諸元値を示す。
図11乃至図13の夫々は、図3乃至図5と同様に、被走査面7における全像高に対する光走査装置300の結像性能を示したものである。図11乃至図13に示すように、本実施例に係る光走査装置300も十分に小さいF値(Fno=30)と良好な結像性能との両立を実現している。
なお、本実施例において、光源1は32個の発光点を有しており、光走査装置300の副走査方向における解像度は2400dpiである。そして、副走査倍率比の最大値は1.4%であるため、被走査面7に形成される32本の走査線の走査間隔の誤差は最大でも4.6μmとなり、十分に抑制されている。
[画像形成装置]
図14は、本発明の実施形態に係る画像形成装置600の要部概略図(ZX断面図)である。画像形成装置600は、光走査ユニット500により並行して四つの感光ドラム(感光体)の感光面(被走査面)に画像情報を記録する、タンデムタイプのカラー画像形成装置である。
図14は、本発明の実施形態に係る画像形成装置600の要部概略図(ZX断面図)である。画像形成装置600は、光走査ユニット500により並行して四つの感光ドラム(感光体)の感光面(被走査面)に画像情報を記録する、タンデムタイプのカラー画像形成装置である。
画像形成装置600は、プリンタコントローラ530と、光走査ユニット500と、像担持体としての感光ドラム210,220,230,240と、現像器310,320,330,340と、搬送ベルト510と、定着器540とを備えている。光走査ユニット500としては、上述した何れかの実施例に係る光走査装置を四つ備える構成を採用することができる。このとき、光走査ユニット500は、副走査方向が感光ドラム210〜240の夫々の回転方向であるZ方向に一致するように配置される。
図14に示すように、パーソナルコンピュータ等の外部機器520からは、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色信号が出力される。各色信号は、プリンタコントローラ530によってY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各画像データ(ドットデータ)に変換され、光走査ユニット500に入力される。なお、プリンタコントローラ530は、前述した信号の変換だけでなく、後述するモータなどの画像形成装置600における各部の制御を行う。
光走査ユニット500は、各画像データに応じて変調された光束410,420,430,440の夫々によって、感光ドラム210〜240の各感光面を主走査方向(Y方向)に走査する。感光ドラム210〜240の夫々は、不図示のモータによって時計回りに回転させられ、この回転に伴って各感光面が光束410〜440に対して副走査方向(Z方向)に移動する。光束410〜440の夫々により、不図示の帯電ローラにより帯電させられた各感光面が露光されることで、各感光面上に静電潜像が形成される。
その後、感光ドラム210〜240の各感光面上に形成された各色に対応する静電潜像は、現像器310〜340の夫々によって各色のトナー像として現像される。そして、各色のトナー像は、不図示の転写器によって、搬送ベルト510により搬送されてきた被転写材に多重転写された後、定着器540によって定着させられる。以上の工程により、1枚のフルカラー画像が形成される。
なお、光走査ユニット500としては、四つの光走査装置で偏向器を共有し、一つの偏向器により四つの被走査面を同時に走査する構成を採用してもよい。また、例えばCCDセンサやCMOSセンサ等のラインセンサを備えたカラー画像読取装置を、外部機器520として画像形成装置600に接続することにより、カラーデジタル複写機を構成してもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態及び実施例について説明したが、本発明はこれらの実施形態及び実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の組合せ、変形及び変更が可能である。
5 偏向器
6 結像光学系
7 被走査面
61 第1の結像光学素子
62 第2の結像光学素子
63 第3の結像光学素子
100 光走査装置
6 結像光学系
7 被走査面
61 第1の結像光学素子
62 第2の結像光学素子
63 第3の結像光学素子
100 光走査装置
Claims (22)
- 光束を偏向して被走査面を主走査方向に走査する偏向器と、
該偏向器によって偏向された光束を前記被走査面に導光する結像光学系とを備え、
前記結像光学系は、前記偏向器の側から順に配置された第1乃至第3の結像光学素子から成り、
該第1乃至第3の結像光学素子の夫々の入射面及び出射面は、主走査断面及び副走査断面において円弧形状であり、
前記第2及び第3の結像光学素子の夫々は、主走査断面において正のパワーを有し、
主走査断面において、前記第1乃至第3の結像光学素子のパワーを各々φ1,φ2,φ3、前記第2の結像光学素子の入射面及び出射面の曲率半径を各々R21及びR22、前記第3の結像光学素子の入射面及び出射面の曲率半径を各々R31及びR32とするとき、
|φ1|<|φ2|
|φ1|<|φ3|
1≦(R21+R22)/(R21−R22)≦200
1≦(R31+R32)/(R31−R32)≦200
なる条件式を満足することを特徴とする光走査装置。 - 主走査断面において、前記第1の結像光学素子は正のパワーを有し、前記第1の結像光学素子の入射面及び出射面の曲率半径を各々R11及びR12とするとき、
1≦(R11+R12)/(R11−R12)≦200
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。 - 主走査断面において、前記第1の結像光学素子は負のパワーを有し、前記第1の結像光学素子の入射面及び出射面の曲率半径を各々R11及びR12とするとき、
−200≦(R11+R12)/(R11−R12)≦−1
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。 - 前記結像光学系の主走査断面におけるパワーをφとするとき、
0.00<|φ1/φ|≦0.35
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の光走査装置。 - 前記結像光学系のfθ係数をf、前記結像光学系を構成する結像光学素子のうち中心肉厚が最大となる結像光学素子の中心肉厚をDとするとき、
0.0<D/f≦0.15
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の光走査装置。 - 前記結像光学系の光軸上において、前記偏向器の軸上偏向点から前記第1の結像光学素子までの距離をS1、前記軸上偏向点から前記被走査面までの距離をLとするとき、
0.10≦S1/L≦0.50
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の光走査装置。 - 前記第1の結像光学素子は、副走査断面において負のパワーを有することを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の光走査装置。
- 前記第1乃至第3の結像光学素子の少なくとも一つは、主走査断面における曲率半径と副走査断面における曲率半径とが互いに異なるトーリック面を有することを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の光走査装置。
- 前記トーリック面は、主走査断面において凸形状であることを特徴とする請求項8に記載の光走査装置。
- 前記第1及び第2の結像光学素子の入射面、前記第3の結像光学素子の入射面及び出射面の夫々は球面であり、前記第1及び第2の結像光学素子の出射面の夫々は前記トーリックであることを特徴とする請求項8又は9に記載の光走査装置。
- 前記第1の結像光学素子は前記トーリック面を有し、該トーリック面は副走査断面において凹形状であることを特徴とする請求項8乃至10の何れか一項に記載の光走査装置。
- 前記トーリック面の主走査断面における曲率半径及び主走査方向における外径を各々R及びWとするとき、
4≦π/arcsin(W/2|R|)
なる条件式を満足することを特徴とする請求項8乃至11の何れか一項に記載の光走査装置。 - 前記結像光学系の主走査断面におけるパワーをφとするとき、
0.60<|φ2/φ|≦0.95
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至12の何れか一項に記載の光走査装置。 - 前記結像光学系の主走査断面におけるパワーをφとするとき、
0.10<|φ3/φ|≦0.50
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至13の何れか一項に記載の光走査装置。 - 前記結像光学系について、軸上像高における副走査倍率に対する、軸上像高における副走査倍率と軸外像高における副走査倍率との差の比の値の絶対値は、10%以下であることを特徴とする請求項1乃至14の何れか一項に記載の光走査装置。
- 前記第1乃至第3の結像光学素子の夫々の材料の線膨張係数をα[10−7/℃]とするとき、
40≦α≦150
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至15の何れか一項に記載の光走査装置。 - 前記第1乃至第3の結像光学素子の夫々は、ガラス材料で構成されていることを特徴とする請求項1乃至16の何れか一項に記載の光走査装置。
- 前記第1の結像光学素子は、副走査断面において前記結像光学系の光軸に対してチルトしていることを特徴とする請求項1乃至17の何れか一項に記載の光走査装置。
- 主走査断面において、前記結像光学系の前記被走査面の側のF値をFnoとするとき、
Fno≦40
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至18の何れか一項に記載の光走査装置。 - 前記偏向器は、同一の偏向面により複数の光束を偏向し、該複数の光束により同一の被走査面を走査することを特徴とする請求項1乃至19の何れか一項に記載の光走査装置。
- 請求項1乃至20の何れか一項に記載の光走査装置と、該光走査装置により前記被走査面に形成される静電潜像をトナー像として現像する現像器と、現像された前記トナー像を被転写材に転写する転写器と、転写された前記トナー像を前記被転写材に定着させる定着器とを備えることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1乃至20の何れか一項に記載の光走査装置と、外部機器から出力された信号を画像データに変換して前記光走査装置に入力するプリンタコントローラとを備えることを特徴とする画像形成装置。
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