JP2019105726A - 空中映像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置の厚みの増大を抑えながら、移動する観察者に空中像を長時間観察させることができるとともに、複数人での使用にも好適となる空中映像表示装置を提供する。【解決手段】空中映像表示装置1は、複数の表示部4と、平板状の空中映像表示素子2と、位置検出部5と、制御部9とを備える。空中映像表示素子2は、互いに対向する2つの主面2a・2bを有し、一方の主面2a側に位置する複数の表示部4の少なくとも1つから出射される光を内部で反射させて他方の主面2b側の空中に導くことにより、少なくとも1つの表示部4に表示された映像の実像を空中に結像させる。制御部9は、位置検出部5によって検出された観察者101の位置に応じて、複数の表示部4の各々における映像の表示/非表示を切り替える。【選択図】図6

Description

本発明は、空中映像表示装置に関する。
従来から、被観察物からの光を、空中映像表示素子を介して空中に導くことにより、被観察物の実像を空中に結像させる空中映像表示装置が提案されている。上記の被観察物としては、例えば立体的な物体のほか、液晶表示装置などの表示部を用いることができる。このような空中映像表示装置では、空中映像表示素子と観察者の目との間の空中に、あたかも物体や映像が浮遊しているかのような表示が行われる。例えば、特許文献1では、1枚の液晶表示装置を平板状の空中映像表示素子に対して45°〜75°の角度で傾斜させることにより、浮遊感のある映像を空中像として結像させるようにしている。
国際公開第2011/052588号公報(請求項1、段落〔0010〕、図1(a)等参照)
ところが、空中映像表示装置では、原理上、観察者が空中像を観察できる空間領域(観察可能範囲)が限られており、観察者は観察可能範囲内にいるときしか空中像を観察することができない。このため、例えば観察者が歩きながら空中像を観察しようとすると、観察者は移動中に観察可能範囲に入った瞬間でしか、空中像を観察することができず、空中像の長時間の観察が困難となる。また、観察可能範囲が限られているため、例えば複数人で空中像を観察しようとしても、全員を1つの観察可能範囲内に位置させることが困難であり、空中像の観察可能な人数に制約が生じる。このことは、空中映像表示装置が複数人での使用に適さないことを意味する。
このような問題を解決する方法として、例えば被観察物を大型化して空中像を大型化し、これによって上記の観察可能範囲を広げる方法も考えられる。しかし、特許文献1のように、空中映像表示素子に対して液晶表示装置を傾斜して配置する構成では、液晶表示装置の大型化は、装置全体の厚みを増大させる方向に働くため、望ましくはない。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、装置の厚みの増大を抑えながら、移動する観察者に空中像を長時間観察させることができるとともに、複数人での使用にも好適となる空中映像表示装置を提供することにある。
本発明の一側面に係る空中映像表示装置は、複数の表示部と、互いに対向する2つの主面を有し、一方の主面側に位置する前記複数の表示部の少なくとも1つから出射される光を内部で反射させて他方の主面側の空中に導くことにより、少なくとも1つの前記表示部に表示された映像の実像を前記空中に結像させる平板状の空中映像表示素子と、観察者の位置を検出する位置検出部と、前記位置検出部によって検出された前記観察者の位置に応じて、前記複数の表示部の各々における映像の表示/非表示を切り替える制御部とを備えている。
上記の空中映像表示装置において、前記制御部は、観察者が前記実像の観察可能範囲に存在する場合に、前記観察可能範囲に対応する表示部に映像を表示させてもよい。
上記の空中映像表示装置において、前記制御部は、観察者が前記観察可能範囲から脱出した場合に、前記表示部において前記映像を非表示にしてもよい。
上記の空中映像表示装置において、前記制御部は、前記観察者の位置の変化に応じて、前記複数の表示部間で映像の表示を切り替えてもよい。
上記の空中映像表示装置において、前記制御部は、前記複数の表示部の各々に、同じ映像を順次表示させてもよい。
上記の空中映像表示装置において、前記制御部は、前記複数の表示部の各々に、1つの情報を前記表示部の数だけ分割した分割情報を順次表示させてもよい。
上記の空中映像表示装置において、前記制御部は、複数の観察者が複数の観察可能範囲にそれぞれ存在する場合に、前記複数の観察可能範囲のそれぞれに対応する各表示部に映像を同時に表示させてもよい。
上記の空中映像表示装置において、前記位置検出部は、前記観察者の位置を光学的に検知するカメラであってもよい。
上記の空中映像表示装置において、前記観察可能範囲は、前記実像の結像位置に応じて予め設定された範囲であってもよい。
上記の空中映像表示装置は、前記観察者が所有する端末装置と通信するための通信部をさらに備え、前記制御部は、前記通信部を介して前記端末装置から取得した情報に基づいて、前記映像として表示するコンテンツを決定し、決定した前記コンテンツを前記表示部に表示させてもよい。
上記の空中映像表示装置において、前記端末装置から取得される前記情報は、前記観察者の属性情報であってもよい。
上記の空中映像表示装置において、前記制御部は、前記カメラで取得される画像から得られる前記観察者の属性情報に基づいて、前記映像として表示するコンテンツを決定し、決定した前記コンテンツを前記表示部に表示させてもよい。
上記の空中映像表示装置において、前記属性情報は、前記観察者の性別、年齢、国籍、人種および人数の少なくともいずれかの情報を含んでいてもよい。
上記の空中映像表示装置において、前記空中映像表示素子は、平行な複数の反射面を各々が有する2つの基板を、各基板の反射面が平面視で直交するように積層した構成の光学素子であってもよい。
上記の空中映像表示装置において、前記空中映像表示素子は、互いに垂直な反射面を同一基板にアレイ状に有する光学素子であってもよい。
上記の空中映像表示装置は、前記複数の表示部の各々から出射された光を反射させて前記空中映像表示素子に導く複数のミラーをさらに備え、前記複数のミラーは、互いに平行に位置するとともに、前記空中映像表示素子の前記一方の主面に対して傾斜して位置しており、前記複数のミラーは、任意の表示部から出射され、表裏の一方の側から入射する光を反射させるとともに、前記任意の表示部と隣り合う他の表示部から出射され、表裏の他方の側から入射する光を反射させる少なくとも1枚の両側反射ミラーを含んでいてもよい。
上記の空中映像表示装置において、前記複数のミラーは、各々の面法線が、前記空中映像表示素子の前記2つの主面に垂直な方向から見て、前記空中映像表示素子の互いに垂直な各反射面に対して45°傾斜するように位置していてもよい。
前記複数のミラーにおいて、前記空中映像表示素子の一方の主面に平行な辺を長辺とし、前記長辺に垂直な辺を短辺とし、前記短辺の長さをL(mm)とし、前記表示部から出射されて隣り合うミラーを介して前記空中映像表示素子に入射する光線の前記空中映像表示素子の一方の主面とのなす角度をA(°)とし、前記空中映像表示素子と前記表示部との間の最短距離をH(mm)としたとき、
H=L・sin(A/2)
ただし、
A=22.5°〜67.5°
であってもよい。
前記複数のミラーのピッチをP(mm)としたとき、
P≧H
を満足することが望ましい。
前記空中映像表示素子の一方の主面に対する前記複数のミラーの各々の傾斜角をθ(°)としたとき、
θ=11.25°〜33.75°
であってもよい。
上記の構成によれば、装置の厚みの増大を抑えながら、移動する観察者に空中像を長時間観察させることができる。また、複数人での使用に好適な空中映像表示装置を実現することができる。
参考例の空中映像表示装置の概略の構成を示す説明図である。 上記空中映像表示装置が有する空中映像表示素子の概略の構成を模式的に示す斜視図である。 上記空中映像表示素子による2次元での実像の結像原理を示す説明図である。 3次元空間での光線の反射を模式的に示す説明図である。 3次元空間において、点光源から発せられた複数の光線が、別々の反射面を介して1点に集光する様子を模式的に示す説明図である。 本発明の実施形態の空中映像表示装置の概略の構成を示す説明図である。 上記空中映像表示装置の主要部を分解して示す斜視図である。 上記空中映像表示装置に用いられる両側反射ミラーの一構成例を示す断面図である。 上記両側反射ミラーの他の構成例を示す断面図である。 空中映像表示素子の主面に垂直な方向から見たときの、複数のミラーの面法線と空中映像表示素子の反射面との角度関係を模式的に示す説明図である。 観察者が移動する際の制御部による表示制御の一例を模式的に示す説明図である。 上記表示制御の他の例を模式的に示す説明図である。 複数の表示部に表示させる映像の一例を示す説明図である。 複数の表示部に表示させる映像の他の例を示す説明図である。 観察者が複数人いる場合の上記制御部による表示制御の一例を模式的に示す説明図である。 上記表示制御の他の例を模式的に示す説明図である。 任意の表示部に表示するコンテンツの一例を示す説明図である。 上記コンテンツの他の例を示す説明図である。 上記コンテンツのさらに他の例を示す説明図である。 上記空中映像表示素子の他の構成を示す平面図である。 図6の空中映像表示装置における各パラメータを示す説明図である。 上記空中映像表示装置の他の構成を示す説明図である。
本発明の実施の一形態に係る空中映像表示装置について、図面に基づいて説明すれば以下の通りである。
〔参考例の空中映像表示装置の構成〕
まず、本実施形態の空中映像表示装置について説明する前に、本実施形態の空中映像表示装置の前提となる参考例の空中映像表示装置について説明する。図1は、参考例の空中映像表示装置1aの概略の構成を示す説明図である。参考例の空中映像表示装置1aは、平板状の空中映像表示素子2と、表示部4とを備えている。
表示部4は、平板状のディスプレイで構成されている。このようなディスプレイとしては、例えば液晶表示装置を用いることができるが、有機EL(electro luminescence)表示装置などの他のディスプレイであってもよい。この表示部4は、空中映像表示素子2に対して傾斜して配置されている。
空中映像表示素子2は、互いに対向する2つの主面2a・2bを有している。上記した表示部4は、空中映像表示素子2の一方の主面2a側の空間に位置している。空中映像表示素子2は、表示部4からの光を内部で反射させて他方の主面2b側の空中に導くことにより、表示部4に表示された映像の実像M(空中像)を空中に結像させる。このような空中映像表示素子2は、例えば、平行な複数の反射面(後述するミラー21bまたはミラー31bに相当)を各々が有する2つの基板(後述する光学プレート20・30に相当)を、各基板の反射面が平面視で直交するように積層した構成の光学素子で構成される。以下、空中映像表示素子2の構成について説明する。
図2は、空中映像表示素子2の概略の構成を模式的に示す斜視図である。空中映像表示素子2は、2枚の光学プレート20・30を貼り合わせて構成されている。一方の光学プレート20は、光学プレート20・30の積層方向(例えばZ方向)に垂直な面内で互いに垂直な2方向のうちの一方向(例えばX方向)に、接着層を介して複数のミラー素子21を並べることによって形成されている。ミラー素子21は、透明部材21aを有している。透明部材21aは、例えばガラスからなる直方体状の透明基板(透明体)であり、Y方向に延びている。そして、透明部材21aにおいて、対向する2面(例えばYZ面に沿った2面)のうちの少なくとも一方の面に、アルミニウムなどの金属膜の蒸着によってミラー21bが形成されている。
他方の光学プレート30は、上記2方向のうちの他の方向(例えばY方向)に、接着層を介して複数のミラー素子31を並べることによって形成されている。ミラー素子31は、透明部材31aを有している。透明部材31aは、例えばガラスからなる直方体状の透明基板(透明体)であり、X方向に延びている。そして、透明部材31aにおいて、対向する2面(例えばZX面に沿った2面)のうちの少なくとも一方の面に、アルミニウムなどの金属膜の蒸着によってミラー31bが形成されている。
上記のようにX方向に複数のミラー素子21を並べて配置した光学プレート20と、上記のようにY方向に複数のミラー素子31を並べて配置した光学プレート30とをZ方向に積層することにより、光学プレート20のミラー21bと光学プレート30のミラー31bとは、平面視で(Z軸方向から見て)互いに直交する位置関係となる。このような構成の空中映像表示素子2を用いることにより、空中に映像を結像させることができる。以下、その結像原理について簡単に説明する。
図3は、2次元(ZX平面内)での実像の結像原理を示している。点光源Pから発せられた複数の光線は、Z軸に平行な反射面(ミラー21b)でそれぞれ反射され、X軸に対して点光源Pとは反対側の位置P’(点光源PとX軸に対して対称な位置)に集光する。これにより、位置P’にて、点光源Pの実像が結像される。
図4は、3次元空間(XYZ座標系)での光線の反射を模式的に示している。3次元空間では、点光源Oから発せられた光線Aを、ZX平面内の光線a1と、YZ平面内の光線a2とに分解し、図3に倣って、それぞれの光線a1・a2のZX平面内またはYZ平面内での反射を考えることで、光線AのZ軸との交点を求めることができる。つまり、ZX平面内の光線a1は、YZ面に平行な反射面(ミラー21b)で反射された後、Z軸に向かい、YZ平面内の光線a2は、ZX面に平行な反射面(ミラー31b)で反射された後、Z軸に向かう。これらの光線a1・a2は、Z軸上の1点、つまり、点O’で交わる。したがって、光線a1・a2の合成からなる光線Aは、ミラー21bおよびミラー31bにて計2回反射した後、Z軸上の点O’に向かうことになる。
図5は、3次元空間において、点光源Oから発せられた複数の光線が、別々の反射面を介して1点に集光する様子を模式的に示している。点光源Oから発せられた複数の光線は、図4と同様にして、YZ面に平行な反射面(ミラー21b)およびZX面に平行な反射面(ミラー31b)で反射され、Z軸上の同じ点O’に集光する。これにより、点O’にて、点光源Oの実像が結像される。表示部4の表示画面に含まれる各点を上記の点光源Oとして考えれば、表示画面の上記各点と空中で対応する各点O’の位置に、各点の実像が結像されることがわかる。このようにして、表示部4に表示された映像の実像が空中に結像される。
なお、平面視で交差するように配置される各反射面での計2回反射を利用して空中に映像を結像させる方式のことを、コーナーミラー方式と呼ぶことがある。本実施形態の空中映像表示素子2もコーナーミラー方式を採用しているが、コーナーミラー方式の空中映像表示素子は、一方の主面2a側に配置される表示部4の実像を他方の主面2b側の空中に結像させる結像素子(マイクロミラーアレイ、リフレクタアレイ、光学結像装置、反射型面対称結像素子群などを含む)であると言うこともできる。
〔本実施形態の空中映像表示装置〕
次に、本実施形態の空中映像表示装置について説明する。図6は、本実施形態の空中映像表示装置1の概略の構成を示す説明図である。本実施形態の空中映像表示装置1は、平板状の空中映像表示素子2と、複数のミラー3と、複数の表示部4と、位置検出部5と、制御ユニット6とを備えている。以下、参考例とは異なる部分について説明する。
複数の表示部4は、互いに平行に配置されているとともに、空中映像表示素子2の一方の主面2aに沿う一方向に並んで配置されている。また、複数の表示部4は、主面2aに対して傾斜している。複数の表示部4の主面2aに対する傾斜角は、例えば45°であるが、この数値に限定されるわけではない。
なお、本実施形態では、複数の表示部4が一方向に並ぶため、使用する空中映像表示素子2も各表示部4をカバーする大きさで形成される必要である。このような空中映像表示素子2は、ある大きさの空中映像表示素子を複数並列につなぎ合わせて構成されてもよいし、全体として1つの(複数のつなぎ合わせではない)空中映像表示素子で構成されてもよい。
位置検出部5は、観察者101の位置を検出する光学素子である。本実施形態では、位置検出部5は、観察者101の位置を光学的に検知するカメラで構成されている。このカメラは、画像認識機能を有しており、撮影によって取得された画像に対して、所定のアルゴリズムに基づいた画像認識処理を行うことにより、観察者101の存在の有無および位置を検知することができる。位置検出部5にて取得された情報(例えば観察者101の位置情報)は、制御ユニット6に送られる。
なお、位置検出部5は、例えば投光部および受光部を備え、投光部から出射された光の受光部での受光状態に応じて、観察者の位置を検出する構成であってもよい。例えば投光部と受光部との間に観察者が位置していると、投光部から出射される光の一部が観察者によって遮られて受光部で受光されなくなるため、観察者の存在(位置)を検出することができる。その他、位置検出部5は、公知の手法(例えばLight Coding方式(パターン照射方式)やTOF(Time of Flight)方式)で観察者の位置を検出するセンサで構成されてもよい。
制御ユニット6は、主に各表示部4における映像の表示を制御するために設けられており、通信部7と、記憶部8と、制御部9とを含む。通信部7は、観察者101が所有する端末装置101aと通信するための通信インターフェースであり、アンテナ、送受信回路、変調回路、復調回路などを含んで構成される。端末装置101aとしては、例えばスマートフォンやタブレットなどの携帯端末のほか、ノート型のパーソナルコンピュータなどを想定することができる。端末装置101aと通信部7との間の通信は、例えばBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信規格に基づいて行われるが、Wi−Fi(登録商標)などの高速無線通信規格に基づいて行われてもよい。
記憶部8は、制御部9を動作させるための動作プログラムのほか、外部(位置検出部5、端末装置101a)から送信される情報を記憶するメモリであり、例えばハードディスクや不揮発性メモリで構成されている。
制御部9は、例えば中央演算処理装置(CPU;Central Processing Unit)で構成されており、制御ユニット6を含む空中映像表示装置1の各部の動作を制御する。特に、制御部9は、位置検出部5によって検出された観察者101の位置に応じて、複数の表示部4の各々における映像の表示/非表示を切り替える。なお、制御部9による表示の切り替え制御の詳細については後述する。
複数のミラー3は、複数の表示部4と空中映像表示素子2との間の光路中に配置されており、各表示部4から出射された光を反射させて空中映像表示素子2に導く。複数のミラー3は、互いに平行に位置するとともに、空中映像表示素子2の一方の主面2aに対して傾斜して位置している。複数のミラー3の主面2aに対する傾斜角は、例えば22.5°であるが、この数値に限定されるわけではない。
図7は、本実施形態の空中映像表示装置1の主要部を分解して示す斜視図である。複数のミラー3は、枠状の保持フレーム40によって一体的に保持されている。保持フレーム40は、対向する2つの保持プレート41・41と、2つの保持プレート41・41の両端同士を連結する連結プレート42・42とを有しており、これらの端部を連結することで全体として枠状に形成されている。なお、図7では、便宜的に、保持フレーム40を一部分解して示している。保持プレート41・41には、各ミラー3の端部を保持するための切り込み41aが、空中映像表示素子2の主面2aに対して傾斜して形成されている。したがって、複数のミラー3の端部を切り込み41aに挿入して保持フレーム40に保持したときに、複数のミラー3は、空中映像表示素子2の主面2aに対して傾斜して位置する。なお、複数のミラー3は、主面2aに対して傾斜するように、対応する保持部材によって1枚1枚個別に保持されていてもよい。
また、複数のミラー3は、少なくとも1枚の両側反射ミラー3aを含んでいる。両側反射ミラー3aは、任意の表示部4から出射され、表裏の一方の側から入射する光を上記一方の側に反射させるとともに、任意の表示部4と隣り合う他の表示部4から出射され、表裏の他方の側から入射する光を上記他方の側に反射させるミラーである。このような両側反射ミラー3aは、基板の少なくとも一方の面に反射膜を形成して構成される。より具体的には、以下の通りである。
図8は、両側反射ミラー3aの一構成例を示す断面図である。両側反射ミラー3aは、透明なガラスや樹脂からなる基板51の両面に反射膜52(52a・52b)をそれぞれ形成して構成される(両面反射ミラーとも呼ばれる)。この構成では、両側反射ミラー3aに対して一方の側(例えば表面側)から入射する光は、基板51に対して上記一方の側に位置する反射膜52aで反射され、上記一方の側に出射される。また、両側反射ミラー3aに対して他方の側(例えば裏面側)から入射する光は、基板51に対して上記他方の側に位置する反射膜52bで反射され、上記他方の側に出射される。つまり、両側反射ミラー3aに入射する光は、基板51に対して上記光の入射側に位置する反射膜52によってそれぞれ反射されて、入射側の空間にそれぞれ出射される。
図9は、両側反射ミラー3aの他の構成例を示す断面図である。両側反射ミラー3aは、透明なガラスや樹脂からなる基板51の片面にのみ反射膜52を形成して構成されていてもよい。この構成では、両側反射ミラー3aに対して一方の側(例えば表面側、反射膜52の形成側とは反対側)から入射する光は、空気層と基板51との界面で屈折して基板51内部に進入し、裏面側の反射膜52で反射された後に再度基板51を通過して上記一方の側(空気層側)に出射される。また、基板51に対して他方の側(例えば裏面側、反射膜52の形成側)から入射する光は、反射膜52で反射され、上記他方の側に出射される。したがって、この構成では、両側反射ミラー3aに対して互いに反対側から入射する光は、同じ反射膜52で反射されるが、反射後は、光の入射側の空間にそれぞれ出射される。
本実施形態では、複数のミラー3が平行に並ぶ一方向において、両端のミラー3・3の間に位置するミラー3が、上記した両側反射ミラー3aで構成されている。なお、上記両端のミラー3も含めて全てのミラー3が、両側反射ミラー3aで構成されていてもよい。また、上記両端のミラー3は、片側から入射する光のみを反射させる片面反射ミラーであってもよい。このような片面反射ミラーは、例えば図8で示した両面反射ミラー3aにおいて、一方の反射膜52aの代わりに遮光膜を形成することによって容易に実現することができる。
また、図10は、複数のミラー3の各々の面法線Nを、空中映像表示素子2の2つの主面2a・2bに垂直な方向から見たときの、面法線Nと空中映像表示素子2の反射面(ミラー21b・31b)との角度関係を模式的に示している。同図のように、複数のミラー3は、各々の面法線Nが、上記主面2a・2bに垂直な方向から見て、互いに垂直な各ミラー21b・31bに対してそれぞれ所定角度だけ傾斜するように位置している。上記所定角度は特に限定されず、本実施形態では、例えば45°である。なお、0°および90°は、各ミラー21b・31bに対して「傾斜」する角度にならないため(平行または垂直となる角度であるため)、上記所定角度には含まれない。
上記の構成において、各表示部4から出射される光は、上記した複数のミラー3のうち、隣り合うミラー3・3を介して空中映像表示素子2に入射し、空中映像表示素子2の内部での反射によって空中の結像位置に導かれる。より詳しくは、以下の通りである。
例えば、図6のように、各表示部4として、2つの表示部4a・4bが設けられており、一方向に並ぶ複数の(ここでは3枚の)ミラー3の間隔が、各表示部4a・4bの幅に対応して設定されているとする。また、3枚のミラー3のうち、少なくとも中央のミラー3は両側反射ミラー3aであるとする。この場合、一端部のミラー3と中央の両側反射ミラー3aとは、表示部4aに対応する一対のミラー3・3を構成し、中央の両側反射ミラー3aと他端部のミラー3とは、表示部4bに対応する一対のミラー3・3を構成する。
表示部4aから出射される光束は、一端側のミラー3で反射された後、上記ミラー3と隣り合う中央の両側反射ミラー3aで反射され、空中映像表示素子2の主面2aに入射する。したがって、例えば、表示部4aから表示面に垂直な方向に出射される光線L1は、対応する一対のミラー3・3(両側反射ミラー3aを含む)を介して、空中映像表示素子2の主面2aに対して入射角45°で入射する。
また、表示部4bから出射される光束は、中央の両側反射ミラー3aで反射された後、上記両側反射ミラー3aと隣り合う他端側のミラー3で反射され、空中映像表示素子2の主面2aに入射する。したがって、例えば、表示部4bから表示面に垂直な方向に出射される光線L2は、対応する一対のミラー3・3(両側反射ミラー3aを含む)を介して、空中映像表示素子2の主面2aに対して入射角45°で入射する。
空中映像表示素子2は、各表示部4a・4bから出射されて、対応する一対のミラー3・3を介して入射する光束を、各表示部4a・4bとは反対側の空中にそれぞれ導く。これにより、各表示部4a・4bに表示された映像の実像M1・M2が、空中で異なる位置にそれぞれ結像される。ここで、各表示部4a・4bは主面2aに沿う一方向に離間して並んでおり、複数のミラー3も主面2aに沿う一方向に離間して並んでいるため、空中での実像M1・M2の結像位置も、各表示部4a・4bに対応して、主面2a(主面2b)に沿う一方向に離間して並び、各実像M1・M2が主面2bに対して傾斜するように結像される。したがって、観察者は、各実像M1・M2の観察可能範囲に位置するときに、それぞれの実像を観察することができる。
ここで、上記の観察可能範囲とは、観察者が実像を観察することができる空間領域を指し、空中に結像される実像の結像位置に応じて予め設定された範囲を指す。例えば、後で登場する図11を使って説明すると、実像M1についての観察可能範囲R1は、実像M1に対して空中映像表示素子2とは反対側の空間で一定の範囲(ハッチング部分)を指す。同様に、実像M2についての観察可能範囲R2は、実像M2に対して空中映像表示素子2とは反対側の空間で一定の範囲(ハッチング部分)を指す。
なお、以上では、表示部4が2つの表示部4a・4bを有し、3つのミラー3(両側反射ミラー3aを含む)を用いて各実像M1・M2を空中に結像する例について説明したが、表示部4がN個(Nは2以上の整数とする)である場合、上記と同様に考えて、(N+1)個のミラー3を用いればよい。このとき、両側反射ミラー3aは、少なくとも(N−1)個用いればよい。このようにすることで、各表示部4からの光束を、各表示部に対応する一対のミラー3・3(両側反射ミラー3を含む)で反射させて、空中映像表示素子2を介して空中に導き、各表示部4に表示された映像の実像を空中に結像させることができる。
以上のように、本実施形態では、空中映像表示素子2と表示部4との間に、複数のミラー3が互いに平行に位置するとともに、空中映像表示素子2の一方の主面2aに対して傾斜して位置している。そして、複数のミラー3は、少なくとも1枚の両側反射ミラー3aを含む。両側反射ミラー3aは、任意の表示部4(例えば表示部4a)から出射され、表裏の一方の側から入射する光を反射させるとともに、に任意の表示部4と隣り合う表示部4(例えば表示部4b)から出射され、表裏の他方の側から入射する光を反射させる。これにより、各表示部4a・4bからの光の光路が両側反射ミラー3aおよびそれと隣り合うミラー3で折り曲げられるため、空中映像表示素子2に対して表示部4側の空間を小さくすることができる。したがって、例えば複数の反射ミラー3を用いない参考例の構成(図1参照)に比べて、装置の薄型化を図ることが容易となる。
また、少なくとも1枚の両側反射ミラー3aは、複数のミラー3が平行に並ぶ一方向において、両端のミラー3・3の間に位置している。これにより、異なる表示部4a・4bから出射される各光束を、単一の両側反射ミラー3aでの表面側および裏面側での反射によって、空中映像表示素子2に確実に入射させることができる。
また、両側反射ミラー3aは、表示部4(例えば表示部4a)から出射され、両側反射ミラー3aと隣り合うミラー3(例えば配列方向の一端側のミラー3)で反射されて、両側反射ミラー3aの一方の面側から入射する光を反射させて空中映像表示素子2に導くとともに、上記表示部4と隣り合う他の表示部4(例えば表示部4b)から出射され、両側反射ミラー3aの他方の面側から入射する光を反射させて、両側反射ミラー3aと他方の面側で隣り合うミラー3(例えば配列方向の他端側のミラー3)に入射させる。このような両側反射ミラー3aを用いることにより、各表示部4a・4bからの光の光路を折り曲げて、装置の薄型化を図ることが確実に可能となる。
また、空中映像表示素子2は、平行な複数の反射面(ミラー21bまたはミラー31b)を各々が有する2つの基板(光学プレート20・30)を、各基板の反射面が平面視で直交するように積層した構成の光学素子である。このような2層構成の空中映像表示素子2を用いる構成で、本実施形態の効果を得ることができる。
また、複数のミラー3は、各々の面法線Nが、空中映像表示素子2の2つの主面2a・2bに垂直な方向から見て、空中映像表示素子2の互いに垂直な反射面(ミラー21b、ミラー31b)のそれぞれに対して所定角度だけ傾斜するように位置している(図10参照)。このような複数のミラー3の傾斜により、各ミラー3で反射されて空中映像表示素子2に入射する光を、空中映像表示素子2の互いに垂直なミラー21bおよびミラー31bで1回ずつ反射させて空中に導くことができる。つまり、複数のミラー3を用いる構成であっても、空中映像表示素子2による空中像の結像を阻害することなく、装置の薄型化を図ることができる。
特に、上記の所定角度が45°である場合、表示部4から複数のミラー3を介して空中映像表示素子2に入射する光の入射方向と、上記光がミラー21bおよびミラー31bで1回ずつ反射されて空中映像表示素子2から空中に出射される光の出射方向とが、どちらも、2つの主面2a・2bに垂直な方向から見て、ミラー21bおよびミラー31bに対して45°の方向となる。したがって、ミラー21bおよびミラー31bに対して上記45°の方向から空中像を観察させる構成に複数のミラー3を組み合わせて、装置の薄型化を図ることができる。
また、本実施形態では、複数の表示部4は、空中映像表示素子2の主面2aに対して傾斜しているため、各表示部4から出射される正面輝度の高い光(表示面に垂直な方向に出射される光)を、一対のミラー3・3および空中映像表示素子2を介して空中の結像位置に導くことができる。これにより、明るい空中像を観察者に提供することができる。
〔表示の切り替え制御の詳細について〕
次に、制御部9による各表示部4の表示の切り替え制御の詳細について説明する。上記したように、制御部9は、位置検出部5によって検出された観察者の位置に応じて、複数の表示部4の各々における映像の表示/非表示を切り替える。具体的には、以下の通りである。
(観察者が1人で移動する場合)
図11および図12は、観察者が平板状の空中映像表示素子2に沿って移動する際の、制御部9による表示制御を模式的に示している。なお、これらの図中、符号Eは、観察者の眼の位置を示しており、上記眼の位置で観察者の位置を示す。また、実像M1の観察可能範囲R1および実像M2の観察可能範囲R2の情報は、制御ユニット6の記憶部8に予め記憶されているとする。
位置検出部5で取得された情報(例えば観察者の位置情報)は、制御ユニット6に送られる。制御部9は、上記観察者の位置情報と、記憶部8に記憶された観察可能範囲R1の情報とに基づき、観察者が観察可能範囲R1に位置していると判断すると、観察可能範囲R1に対応する表示部4a、つまり、観察可能範囲R1で観察可能な実像M1の結像位置に向かう光を出射する表示部4aに、実像M1の元となる映像を表示させる(図11参照)。これにより、観察者は、表示部4aに表示された映像の実像M1を観察することが可能となる。このとき、制御部9は、表示部4aと隣り合う表示部4bにおける映像を非表示にしており、表示部4bに対応する実像R2は空中に結像されていない。
次に、観察者が移動して、実像M1の観察可能範囲R1から脱出すると、そのときの観察者の位置情報が位置検出部5から制御ユニット6に送られる。制御部9は、上記観察者の位置情報と、記憶部8に記憶された観察可能範囲R1の情報とに基づき、観察者が観察可能範囲R1から脱出したと判断すると、表示部4aにおいて映像を非表示にする。これにより、実像R1の表示が空中から消える。
続いて、観察者が移動して、実像M2の観察可能範囲R2に入ると、そのときの観察者の位置情報が位置検出部5から制御ユニット6に送られる。制御部9は、上記観察者の位置情報と、記憶部8に記憶された観察可能範囲R2の情報とに基づき、観察者が実像M2の観察可能範囲R2に存在していると判断すると、観察可能範囲R2に対応する表示部4b、つまり、観察可能範囲R2で観察可能な実像M2の結像位置に向かう光を出射する表示部4bに、実像M2の元となる映像を表示させる(図12参照)。これにより、観察者は、表示部4bに表示された映像の実像M2を観察することが可能となる。
さらに、観察者が移動して、実像M2の観察可能範囲R2から脱出すると、そのときの観察者の位置情報が位置検出部5から制御ユニット6に送られる。制御部9は、上記観察者の位置情報と、記憶部8に記憶された観察可能範囲R2の情報とに基づき、観察者が観察可能範囲R2から脱出したと判断すると、表示部4bにおいて映像を非表示にする。これにより、実像R2の表示が空中から消える。
図13は、複数の表示部4a・4bに表示させる映像の一例を示している。制御部9は、複数の表示部4a・4bの各々に映像を表示させる際に、同じ映像を順次表示させてもよい。同図では、外国人観光客向けに「WELCOME TO JAPAN」の文字を映像として各表示部4a・4bに表示させた状態を示している。なお、上記した切り替え制御により、各表示部4a・4bの表示は同時には行われない。上記のように各表示部4a・4bに同じ映像を表示することにより、観察者は、観察可能範囲R1の位置でも、観察可能範囲R2の位置でも、同じ実像(「WELCOME TO JAPAN」)を繰り返し観察することになる。
また、図14は、複数の表示部4a・4bに表示される映像の他の例を示している。例えば、観察者に対してある一続きの(連続性のある)メッセージや警告を行う場合、制御部9は、メッセージ等の情報を表示部4の数だけ(ここでは2つに)分割した分割情報を、各表示部4a・4bに順に表示させてもよい。同図では、「WELCOME TO JAPAN」の一続きのメッセージを2つに分割し、「WELCOME」の文字を映像として表示部4aに表示させ、残りの「TO JAPAN」の文字を映像として表示部4bに表示させた状態を示している。この場合、観察者は、観察可能範囲R1の位置と、観察可能範囲R2の位置とで、異なる映像の実像を観察するが、移動によって順に観察される各実像から、全体として一続きのメッセージ(「WELCOME TO JAPAN」)を把握することが可能となる。
(観察者が複数人いる場合)
図15および図16は、観察者が複数人いる場合の(ここでは2人とする)、制御部9による表示制御を模式的に示している。なお、これらの図中、符号E1は、一方の観察者の眼の位置を示し、符号E2は、他方の観察者の眼の位置を示し、各眼の位置で各観察者の位置を示す。
位置検出部5で取得された情報(例えば各観察者の位置情報)は、制御ユニット6に送られる。制御部9は、各観察者の位置情報と、記憶部8に記憶された観察可能範囲R1・R2の情報とに基づき、一方の観察者が観察可能範囲R1に位置しており、他方の観察者が観察可能範囲R2に位置していると判断すると、観察可能範囲R1に対応する表示部4aにおいて、実像M1の元となる映像を表示させるとともに、観察可能範囲R2に対応する表示部4bにおいて、実像M2の元となる映像を表示させる(図15参照)。これにより、一方の観察者は、表示部4aに表示された映像の実像M1を観察することが可能となり、他方の観察者は、表示部4bに表示された映像の実像M2を観察することが可能となる。
次に、一方の観察者が移動して、実像M1の観察可能範囲R1から脱出し、他方の観察者が移動して、実像M2の観察可能範囲R2から脱出すると、そのときの各観察者の位置情報が位置検出部5から制御ユニット6に送られる。制御部9は、上記各観察者の位置情報と、記憶部8に記憶された観察可能範囲R1・R2の情報とに基づき、各観察者が観察可能範囲R1・R2から脱出したと判断すると、表示部4a・4bにおいて映像を非表示にする(図16参照)。この結果、実像R1・R2の各表示が空中から消える。
〔効果〕
以上のように、制御部9は、位置検出部5によって検出された観察者の位置に応じて、複数の表示部4の各々における映像の表示/非表示を切り替える。これにより、観察者が移動する場合でも、同じ観察者に連続して空中像(実像M1・M2)を観察させることができ(図11、図12参照)、空中像を長時間観察させることができる。また、観察者が複数人いる場合でも、各観察者に同時に空中像を観察させることが可能となり(図15参照)、複数人での使用(空中像の観察)に好適な空中映像表示装置1を実現することができる。しかも、大型の表示部4を用いて空中像の観察可能範囲を広げなくても、上記の効果を得ることができるため、装置の厚みの増大は抑えられる。つまり、装置の薄型の構成で、上記した本実施形態の効果を得ることができる。
また、制御部9は、観察者が実像の観察可能範囲(例えば観察可能範囲R1)に存在する場合に、対応する表示部4(例えば表示部4a)に、実像の元となる映像を表示させる。これにより、観察者は、観察可能範囲において、対応する表示部4に表示された映像の実像を確実に観察することが可能となる。
また、制御部9は、観察者が上記観察可能範囲(例えば観察可能範囲R1)から脱出した場合に、上記の表示部4(例えば表示部4a)において映像を非表示にする。観察者が観察可能範囲から脱出すると、上記観察可能範囲に対応する実像を観察者は観察することができず、そのような実像の表示は無駄となる。したがって、映像を非表示にすることにより、無駄な空中表示をなくすことができる。また、一旦映像を非表示としておくことにより、次に、観察者が観察可能範囲に位置したときに、表示部4を「非表示」から「表示」に瞬時に切り替えて、実像を瞬時に空中に表示させることができる。この場合、実像を常時表示しておくよりも、観察者の目を引きやすくすることができ(アイキャッチ効果)、観察者に空中像の注視を促すことが容易となる。
また、図11および図12で示した制御から、制御部9は、観察者の位置の変化に応じて、複数の表示部4a・4b間で映像の表示を切り替えているとも言える。このような映像表示の切り替えにより、観察者の移動に追従するように、空中像の表示も切り替えて、観察者に空中像を時間的に長く観察させることが可能となる。
また、図13で示したように、制御部9が、複数の表示部4a・4bの各々に、同じ映像を順次表示させる場合、移動する観察者は、各表示部4a・4bでの映像表示によって空中に結像される同じ空中像を、異なる位置で連続して観察することができる。これにより、観察者は移動しながら同じ空中像を長時間観察することが可能となる。
また、図14で示したように、制御部9が、複数の表示部4a・4bの各々に、1つの情報(一続きのメッセージ等)を表示部の数だけ分割した分割情報を順次表示させる場合、観察者の位置(空中像を観察する場所)によって、空中像として提示される情報が異なる(内容が変化する)。このため、個々の情報(分割情報)に観察者の目が行きやすくなり、観察者に各々の空中像を注視させる効果が高くなる。
また、制御部9は、複数の観察者が複数の観察可能範囲(例えば観察可能範囲R1・R2)にそれぞれ存在する場合に、複数の観察可能範囲のそれぞれに対応する各表示部(例えば表示部4a・4b)に映像を同時に表示させる(図15参照)。これにより、観察者が複数人いる場合でも、各観察者は同時に空中像を観察することが可能となる。
また、本実施形態では、位置検出部5は、カメラで構成されている。この場合、カメラで取得された2次元的な画像に対して画像認識を行って、観察者の存在の有無および位置を確実に検出することができる。なお、本実施形態では、カメラ自体が画像認識を行う例について説明したが、制御ユニット6(制御部9)がカメラからの画像データを受け取って画像認識を行うようにしてもよい。
また、上記した観察可能範囲は、空中に結像される各実像の結像位置に応じて予め設定された範囲である。観察可能範囲が予め設定された一定の範囲であるため、上記観察可能範囲における観察者の存在の有無に基づいて各表示部の表示を制御して、移動する観察者または複数人の観察者に実像を観察させる本実施形態の効果を確実に得ることができる。
〔観察者の属性に基づく表示制御について〕
本実施形態では、図6で示したように、空中映像表示装置1の制御ユニット6が通信部7を有しており、観察者101が所有する端末装置101aと通信可能である。したがって、制御部9は、通信部7を介して端末装置101aから取得した情報に基づいて、各表示部4における映像表示を制御することが可能である。以下、このような表示制御について説明する。
なお、ここでは、観察者101の端末装置101aに、ユーザ情報として、観察者101の氏名、年齢、性別、国籍、人種などの属性情報が予め記憶(登録)されているとする。また、観察者101は、端末装置101aにおいて、外部との通信によって送信可能な情報を予め設定することができ、ここでは、観察者101の氏名以外の情報を送信可能に設定しているとする。
制御ユニット6が通信部7を介して端末装置101aと通信し、観察者101の情報を取得すると、制御部9は、端末装置101aから取得した上記情報に基づいて、映像として表示するコンテンツを決定し、決定したコンテンツを表示部4に表示させる。
例えば、制御部9は、端末装置101aから取得した情報から、観察者101の国籍が「アメリカ」であると判断した場合、映像として表示するコンテンツとして、例えば英語表記のコンテンツを記憶部8から抽出して決定し、決定したコンテンツを表示部4に表示させる。図17は、例えば施設の入口(entrance)を案内する案内表示をコンテンツとして選択(決定)して、表示部4aに表示させた例を示している。観察者101が他の国籍である場合には、制御部9は、その国籍に応じた言語での案内表示を記憶部8から選択して表示部4aに表示させることになる。また、制御部9は、観察者101の国籍ではなく人種を把握した場合でも、その人種から使用言語を概ね推定できるため、その推定した言語での案内表示を記憶部8から選択して表示部4aに表示させることになる。
また、制御部9は、端末装置101aから取得した情報に、観察者101の性別が含まれている場合、映像として表示するコンテンツとして、例えば性別に応じて案内の異なるコンテンツを記憶部8から抽出して決定し、決定したコンテンツを表示部4に表示させてもよい。図18は、コンテンツとして、例えばトイレ(restroom)を案内する案内表示を選択(決定)して、表示部4aに表示させた例を示している。
また、制御部9は、観察者101が複数人存在する場合、各観察者101のそれぞれの端末装置101aから各観察者101の情報を取得することで、観察者101の人数を把握することができる。したがって、制御部9は、各端末装置101aから取得される情報に含まれる観察者101の年齢と、観察者101の人数とに応じて、例えば施設の入場料金を自動計算し、その結果を表示部4に表示させることも可能である。図19は、観察者101の年齢および人数に基づいて施設の入場料を自動計算して表示部4aに表示させたコンテンツの例を示している。なお、図19では、表示部4aにコンテンツを日本語で表示しているが、表示言語は、観察者101の国籍に応じた言語であればよい。
以上のように、制御部9は、通信部7を介して端末装置101aから取得した情報に基づいて、映像として表示するコンテンツを決定し、決定したコンテンツを表示部4に表示させる。これにより、端末装置101aを所有する観察者101に関係のあるコンテンツのみを表示部4に表示させて、観察者101に有効な情報を空中像として提供することが可能となる。
特に、端末装置101aから取得される情報は、観察者101の属性情報であるため、観察者101の属性に応じた適切な情報を空中像として提供することが可能となる。
また、上記の属性情報が、観察者101の性別、年齢、国籍、人種および人数の少なくともいずれかの情報を含むため、これらの属性情報に応じた適切な空中像を提供することが可能となる。
ところで、本実施形態では、位置検出部5としてのカメラで取得される画像からも、観察者101の属性情報を取得することが可能である。例えば、カメラで取得された画像から、画像認識(例えば顔認証)によって、観察者101の性別、年齢、国籍、人種または人数を把握することができる。なお、画像認識は、上述したように、カメラで行われてもよいし、制御ユニット6(例えば制御部9)で行われてもよい。
したがって、制御部9は、上記カメラで取得される画像から得られる観察者101の属性情報に基づいて、端末装置101aとの通信による上述の表示制御と同様の制御を行ってもよい。つまり、上記画像から得られる上記属性情報に基づいて、映像として表示するコンテンツを決定し、決定したコンテンツを表示部4に表示させてもよい。この場合でも、観察者101に関係のあるコンテンツのみを表示部4に表示させて、観察者101に有効な情報を空中像として提供することができる。
なお、観察者101の国籍や人種については、画像認識による判断精度を高めることは一般的に困難であるが、例えばマイク等の音声入力部によって観察者101の音声情報を取得し、音声認識と併用することで、観察者101が英語圏の国籍または人種であるか、他の言語の国籍または人種であるかを推定し、これによって判断精度を高めてもよい。
〔空中映像表示素子の他の構成〕
図20は、本実施形態で用いる空中映像表示素子2の他の構成を示す平面図である。同図のように、空中映像表示素子2は、互いに垂直な反射面61・62を同一の基板60にアレイ状に有する光学素子であってもよい。基板60には、断面正方形の孔60aが複数形成されており、孔60aの4つの内面のうち、互いに垂直に交わる2つの面(隣り合う2つの面)に反射膜がそれぞれ形成されて、上記の反射面61・62が構成されている。なお、孔60aの4面全てに反射膜が形成されていてもよいが、この場合は、4面のうちの2面が空中像の結像に寄与し、残りの2面は結像に寄与しない(表示部4からの光が入射しないため)。
このように空中映像表示素子2が1層の基板60を用いる構成であっても、2層構成の場合と同様に、表示部4から一対のミラー3・3(両側反射ミラー3aを含む)を介して入射する光が、空中映像表示素子2の互いに垂直な反射面61・62で1回ずつ反射されて空中の結像位置に向かう。これにより、空中像を結像することができる。したがって、1層構成の空中映像表示素子2を用いても、上述した本実施形態の効果を得ることができる。
〔空中映像表示装置の設計例について〕
次に、本実施形態の空中映像表示装置1の設計例について説明する。図21は、図6の空中映像表示装置1における各パラメータを示す説明図である。
まず、複数のミラー3において、空中映像表示素子2の一方の主面2aに平行な辺を長辺とし、長辺に垂直な辺を短辺とし、短辺の長さをL(mm)とする。また、表示部4から出射されて隣り合うミラー3・3を介して空中映像表示素子2に入射する光線(例えば光線L1)の空中映像表示素子2の一方の主面2aとのなす角度をA(°)とする。そして、空中映像表示素子2と表示部4との間の最短距離をH(mm)とする。なお、複数のミラー3は、各々の面法線Nが、上記主面2a・2bに垂直な方向から見て、空中映像表示素子2の互いに垂直な反射面(例えばミラー21b、ミラー31b)に対してそれぞれ45°だけ傾斜しているとする。また、ミラー3の厚みは0.5mmとする。本実施形態の空中映像表示装置1においては、
H=L・sin(A/2)
ただし、
A=22.5°〜67.5°
である。なお、上記角度Aの範囲は、主面2aに対するミラー3の傾斜角θ(=A/2)の設定によって調整することができる。また、例えば、A=45°(θ=22.5°)、L=78.4mmである場合、H=L・sin22.5°≒30mmとなる。また、このときの空中像の投射高さ(空中映像表示素子2と実像M1・M2との最短距離)をTとすると、T≒60mmである。
角度Aが22.5°〜67.5°の範囲であることにより、表示部4から90°±22.5°方向に出射される光線を、隣り合うミラー3・3を介して空中映像表示素子2に導き、空中映像表示素子2から45°±22.5°の方向に出射させて、空中像の結像位置に導くことができる。そして、そのような構成において、最短距離Hを投射高さTの約半分にすることができ、複数のミラー3を配置しない構成に比べて、装置の薄型化を実現することができる。
また、複数のミラー3のピッチをP(mm)としたとき、本実施形態の空中映像表示装置1では、
P≧H
を満足している。例えば、A=45°(θ=22.5°)、L=78.4mmである場合、複数のミラー3のピッチPは、本実施形態では例えばP=42.43°に設定される。この場合、H≒30mmであり、上記の条件式を満足する。
Pが下限未満であると、表示部4から出射された光が、隣り合うミラー3・3の間で合計3回以上反射される場合が生じる。3回以上反射されて空中映像表示素子2に入射する光は、本来の結像位置とは異なる位置に導かれてゴースト像を生成する。上記の条件式を満足することにより、ゴースト像の発生を低減することができる。
また、空中映像表示素子2の一方の主面2aに対する複数のミラー3の各々の傾斜角を、上記のようにθ(°)としたとき、
θ=11.25°〜33.75°
である。本実施形態では、例えばθ=22.25°に設定されている。この設定では、表示部4から垂直方向に出射される光(正面輝度の高い光)を、一対のミラー3・3を介して、空中映像表示素子2に対して入射角45°で入射させ、空中映像表示素子2から空中像の結像位置に空中に向かって上記光を出射角45°で出射することができる。したがって、上記θの範囲では、表示部4から出射される正面輝度の高い光を極力利用して、明るい空中像を観察者に観察させることができる。
〔空中映像表示装置の他の構成〕
図22は、本実施形態の空中映像表示装置1の他の構成を示す説明図である。図22の空中映像表示装置1は、空中映像表示素子2と平行となるように、各表示部4を同一面上に並べて配置した以外は、図6で示した空中映像表示装置1と同様の構成である。
空中映像表示素子2と各表示部4とが平行であり、複数のミラー3も互いに平行であるため、各表示部4から同一方向に(例えば出射角45°で)出射され、対応する一対のミラー3・3を介して空中映像表示素子2に入射するときの各光の光路長は、表示部4aから出射される光と、表示部4bから出射される光とで同一となる。この結果、各表示部4a・4bで表示された映像の実像M1・M2が、空中で同一面上に連続して並ぶように結像される。このような構成においても、上述した本実施形態の表示制御を適用することは可能である。つまり、図22の構成において、制御部9が、位置検出部5によって検出された観察者101の位置に応じて、複数の表示部4の各々における映像の表示/非表示を切り替えることにより、装置の厚みの増大を抑えながら、移動する観察者に空中像を長時間観察させることが可能となり、また、複数人での空中像の観察も可能となる。
以上、本実施形態では、空中映像表示素子2と各表示部4との間に複数のミラー3を配置する例について説明したが、例えば、実像Mの結像位置を空中映像表示素子2に近づける場合には、複数のミラー3の配置を省略することもできる。したがって、本実施形態において、複数のミラー3は、必要に応じて配置されればよい。
なお、以上で説明した本実施形態の空中映像表示装置は、以下の構成であってもよいと言える。
複数の表示部は、空中映像表示素子の一方の主面に沿う一方向に並んでいてもよい。また、複数の表示部は、空中映像表示素子の一方の主面に対して傾斜していてもよい。さらに、複数の表示部は、互いに平行であってもよい。
複数の表示部は、空中映像表示素子の一方の主面と平行に位置していてもよい。
少なくとも1枚の両側反射ミラーは、複数のミラーが平行に並ぶ一方向において、両端のミラーの間に位置していてもよい。また、両側反射ミラーは、いずれかの表示部から出射され、該両側反射ミラーと隣り合うミラーで反射されて、該両側反射ミラーの一方の面側から入射する光を反射させて空中映像表示素子に導くとともに、前記表示部と隣り合う表示部から出射され、該両側反射ミラーの他方の面側から入射する光を反射させて、該両側反射ミラーと前記他方の面側で隣り合うミラーに入射させてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で拡張または変更して実施することができる。
本発明は、例えば、表示部の実像を空中に表示する空中映像表示装置に利用可能である。
1 空中映像表示装置
2 空中映像表示素子
2a 主面
2b 主面
3 ミラー
3a 両側反射ミラー
4 表示部
4a 表示部
4b 表示部
5 位置検出部
7 通信部
9 制御部
20 光学プレート(基板)
21b ミラー(反射面)
30 光学プレート(基板)
31b ミラー(反射面)
60 基板
61 反射面
62 反射面
M1 実像
M2 実像

Claims (20)

  1. 複数の表示部と、
    互いに対向する2つの主面を有し、一方の主面側に位置する前記複数の表示部の少なくとも1つから出射される光を内部で反射させて他方の主面側の空中に導くことにより、少なくとも1つの前記表示部に表示された映像の実像を前記空中に結像させる平板状の空中映像表示素子と、
    観察者の位置を検出する位置検出部と、
    前記位置検出部によって検出された前記観察者の位置に応じて、前記複数の表示部の各々における映像の表示/非表示を切り替える制御部とを備えていることを特徴とする空中映像表示装置。
  2. 前記制御部は、観察者が前記実像の観察可能範囲に存在する場合に、前記観察可能範囲に対応する表示部に映像を表示させることを特徴とする請求項1に記載の空中映像表示装置。
  3. 前記制御部は、観察者が前記観察可能範囲から脱出した場合に、前記表示部において前記映像を非表示にすることを特徴とする請求項2に記載の空中映像表示装置。
  4. 前記制御部は、前記観察者の位置の変化に応じて、前記複数の表示部間で映像の表示を切り替えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の空中映像表示装置。
  5. 前記制御部は、前記複数の表示部の各々に、同じ映像を順次表示させることを特徴とする請求項4に記載の空中映像表示装置。
  6. 前記制御部は、前記複数の表示部の各々に、1つの情報を前記表示部の数だけ分割した分割情報を順次表示させることを特徴とする請求項4に記載の空中映像表示装置。
  7. 前記制御部は、複数の観察者が複数の観察可能範囲にそれぞれ存在する場合に、前記複数の観察可能範囲のそれぞれに対応する各表示部に映像を同時に表示させることを特徴とする請求項1に記載の空中映像表示装置。
  8. 前記位置検出部は、前記観察者の位置を光学的に検知するカメラであることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の空中映像表示装置。
  9. 前記観察可能範囲は、前記実像の結像位置に応じて予め設定された範囲であることを特徴とする請求項2、3または7に記載の空中映像表示装置。
  10. 前記観察者が所有する端末装置と通信するための通信部をさらに備え、
    前記制御部は、前記通信部を介して前記端末装置から取得した情報に基づいて、前記映像として表示するコンテンツを決定し、決定した前記コンテンツを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の空中映像表示装置。
  11. 前記端末装置から取得される前記情報は、前記観察者の属性情報であることを特徴とする請求項10に記載の空中映像表示装置。
  12. 前記制御部は、前記カメラで取得される画像から得られる前記観察者の属性情報に基づいて、前記映像として表示するコンテンツを決定し、決定した前記コンテンツを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項8に記載の空中映像表示装置。
  13. 前記属性情報は、前記観察者の性別、年齢、国籍、人種および人数の少なくともいずれかの情報を含むことを特徴とする請求項11または12に記載の空中映像表示装置。
  14. 前記空中映像表示素子は、平行な複数の反射面を各々が有する2つの基板を、各基板の反射面が平面視で直交するように積層した構成の光学素子であることを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載の空中映像表示装置。
  15. 前記空中映像表示素子は、互いに垂直な反射面を同一基板にアレイ状に有する光学素子であることを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載の空中映像表示装置。
  16. 前記複数の表示部の各々から出射された光を反射させて前記空中映像表示素子に導く複数のミラーをさらに備え、
    前記複数のミラーは、互いに平行に位置するとともに、前記空中映像表示素子の前記一方の主面に対して傾斜して位置しており、
    前記複数のミラーは、任意の表示部から出射され、表裏の一方の側から入射する光を反射させるとともに、前記任意の表示部と隣り合う他の表示部から出射され、表裏の他方の側から入射する光を反射させる少なくとも1枚の両側反射ミラーを含むことを特徴とする請求項1から15のいずれかに記載の空中映像表示装置。
  17. 前記複数のミラーは、各々の面法線が、前記空中映像表示素子の前記2つの主面に垂直な方向から見て、前記空中映像表示素子の互いに垂直な各反射面に対して45°傾斜するように位置していることを特徴とする請求項16に記載の空中映像表示装置。
  18. 前記複数のミラーにおいて、前記空中映像表示素子の一方の主面に平行な辺を長辺とし、前記長辺に垂直な辺を短辺とし、前記短辺の長さをL(mm)とし、
    前記表示部から出射されて隣り合うミラーを介して前記空中映像表示素子に入射する光線の前記空中映像表示素子の一方の主面とのなす角度をA(°)とし、前記空中映像表示素子と前記表示部との間の最短距離をH(mm)としたとき、
    H=L・sin(A/2)
    ただし、
    A=22.5°〜67.5°
    であることを特徴とする請求項17に記載の空中映像表示装置。
  19. 前記複数のミラーのピッチをP(mm)としたとき、
    P≧H
    を満足することを特徴とする請求項18に記載の空中映像表示装置。
  20. 前記空中映像表示素子の一方の主面に対する前記複数のミラーの各々の傾斜角をθ(°)としたとき、
    θ=11.25°〜33.75°
    であることを特徴とする請求項18または19に記載の空中映像表示装置。
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