JP2019105610A - 歪み画像検査装置および歪み画像検査方法 - Google Patents

歪み画像検査装置および歪み画像検査方法 Download PDF

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邦光 豊島
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Abstract

【課題】物品の図柄が少なくとも一部歪む歪み画像を検査する場合でも、欠点を正確に検出できる歪み画像検査装置および歪み画像検査方法を提供する。【解決手段】ラベル検査装置11(歪み画像検査装置)は、良品である容器の周方向に位置の異なる部分画像からなる良品画像を、容器の周方向の位置と対応付けて全周分に相当する複数記憶する記憶部52と、検査対象の容器(物品)を撮影した部分画像である検査画像を取得する画像取得処理部62と、容器の周方向における検査画像の位置を特定する位置特定部63とを備える。また、ラベル検査装置11は、位置特定部63が特定した位置に対応する良品画像と検査画像とのうち少なくとも一方に、両画像の歪み度合を近づける変形処理を施す変形処理部66と、変形処理後における検査画像と良品画像との比較結果に基づきラベルの欠点を検出する検出部67とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、物品を撮影した画像を用いて行う物品の検査において、物品の形状等に応じてラベル等の図柄の少なくとも一部が歪んだ歪み画像(例えばラベル画像)を対象に検査する歪み画像検査装置および歪み画像検査方法に関する。
従来、容器等の物品の外面に付されたラベル等の検査対象を検査する容器検査装置が知られている。例えば、特許文献1に記載された容器検査装置は、容器の良品の検査対象表示を含む外面全周を示す全周画像を記憶する記憶部と、容器の外面の全周区間のうちの一部区間を撮像して、検査対象表示の少なくとも一部が写り込んだ容器の部分画像を生成する撮像部とを備える。また、容器検査装置は、部分画像に写り込んだ検査対象表示の写り込み部分の検査対象表示における位置を、全周画像を用いて特定する位置特定部と、特定された写り込み部分の位置に応じた外観検査を、全周画像と部分画像とを比較することにより行う容器検査部と、を備える。
また、特許文献2には、容器を撮像して検査対象のラベルの少なくとも一部を含む部分画像を生成する撮像部と、部分画像に写り込んだ検査対象ラベルの写り込み画像を、良品ラベル画像(全周画像)と部分画像とを比較することによって特定する画像特定部とを備える容器検査装置が開示されている。この容器検査装置は、写り込み画像を複数の特定色の検査画像に変換する画像変換部と、検査画像における複数の特定色のうちの少なくとも一つの特定色の画像領域を用いて、検査対象ラベルの良否判定を行う容器検査部とを備える。
特開2016−17810号公報 特開2016−17811号公報
ところで、特許文献1、2に記載された容器検査装置では、容器の形状等に応じて図柄が少なくとも一部歪む歪み画像を対象に検査する場合、良品画像と検査画像とを比較する処理の際に、図柄の歪みの差異を欠点として誤検出する虞があった。なお、この種の課題は容器に限らず、容器以外の他の物品であっても、歪み画像を対象とする検査において共通する。
本発明の目的は、物品の図柄が少なくとも一部歪む歪み画像を検査する場合でも、欠点を正確に検出できる歪み画像検査装置および歪み画像検査方法を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段およびその作用効果について記載する。
上記課題を解決する歪み画像検査装置は、物品の図柄が少なくとも一部歪む撮影画像である歪み画像を検査して前記物品の欠点を検出する歪み画像検査装置であって、良品である物品の周方向に位置の異なる部分画像である良品画像を当該物品の周方向の位置と対応付けて全周分に相当する複数記憶する記憶部と、検査対象の物品を撮影した部分画像である検査画像を取得する画像取得部と、前記検査画像を基に前記物品の周方向における当該検査画像の位置を特定する位置特定部と、前記位置特定部が特定した前記位置に対応する前記良品画像と前記検査画像とのうち少なくとも一方に、当該良品画像と当該検査画像との歪み度合を近づける変形処理を施す変形処理部と、前記変形処理後における前記検査画像と前記良品画像との比較結果に基づいて、前記物品の欠点を検出する検出部とを備えている。
この構成によれば、物品を撮影した部分画像である検査画像を基に物品の周方向の位置を特定し、その位置に対応する良品画像と検査画像との歪み度合が変形処理により近づけられる。このため、検査画像と良品画像との比較結果に基づき欠点を検出する際に、両画像の歪みの差異を欠点とする誤検出を低減できる。よって、物品の図柄の少なくとも一部が歪む歪み画像を検査する場合でも、欠点を正確に検出できる。
上記歪み画像検査装置では、前記変形処理部は、前記検査画像と前記良品画像とのマッチング処理で前記歪み度合が合うまで前記変形処理を繰り返すことが好ましい。
この構成によれば、検査画像と良品画像のうち一方に、歪み度合を近づけるために施される変形処理は、検査画像と良品画像とのマッチング処理で歪み度合が合うまで繰り返し行われる。この結果、検査画像と良品画像との歪み度合が適切に合わせられる。よって、検査画像と良品画像との歪みの差異に起因する欠点の誤検出を効果的に低減できる。なお、歪み度合が合うとは、歪み度合が、合ったとみなしうる所定の閾値以上に近づくことを含む。
上記歪み画像検査装置では、前記変形処理部は、前記検査画像と前記良品画像のうち前記変形処理の対象である少なくとも一方を分割した複数の分割画像ごとに前記変形処理を行うことが好ましい。
この構成によれば、検査画像と良品画像のうち変形処理の対象である少なくとも一方を分割した分割画像ごとに変形処理によって歪み度合が近づけられる。よって、変形処理前の検査画像と良品画像との歪み度合が画像内の位置によって異なっても、両画像の歪みの差異に起因する欠点の誤検出を一層効果的に低減できる。
上記歪み画像検査装置では、前記記憶部には、前記物品の周方向に位置の異なる部分画像の特徴が抽出されたモデルが周方向の位置と対応付けられて記憶され、前記位置特定部は、前記検査画像に対して複数の前記モデルを基にマッチング処理して前記検査画像の位置を特定することが好ましい。
この構成によれば、検査画像に対するモデルのマッチング処理により物品の周方向における検査画像の位置を比較的簡単な処理で高速に特定できる。よって、歪み画像の検査を比較的高速に行うことができる。
上記歪み画像検査装置では、前記物品の周方向に位置の異なる複数の前記良品画像を当該物品の周方向の位置と対応付けて全周分に相当する複数生成する良品画像生成部を更に備え、前記良品画像生成部は、良品の物品を任意の向きで撮影した撮影画像を取得し、前記撮影画像に対して複数の前記モデルを基にマッチング処理して前記物品の周方向における前記撮影画像の位置を特定し、前記撮影画像から正面の所定領域を前記良品画像として取得するとともに当該良品画像を前記特定した位置と対応付けて前記記憶部に記憶し、当該処理を全周分に相当する複数の前記良品画像が蓄積されるまで繰り返すことが好ましい。
この構成によれば、良品画像生成部が全周分に相当する複数の良品画像を生成し、それらを物品の周方向の位置と対応付けて記憶部に記憶するので、作業者が手作業で全周分に相当する複数の良品画像を生成しそれらを位置と対応付ける手間を省くことができる。
上記歪み画像検査装置では、前記物品は、軸線方向の位置に応じて太さの異なる形状を有し、前記物品の外面に付されたラベルの前記図柄が当該物品の形状に応じて少なくとも一部歪む歪み画像である前記検査画像を検査して、前記ラベルの欠点を検出することが好ましい。
この構成によれば、物品の外面に付されたラベルの図柄が物品の形状に応じて歪んでも、ラベルの欠点を正確に検出できる。
上記課題を解決する歪み画像検査方法は、物品の図柄が少なくとも一部歪む撮影画像である歪み画像を検査して前記物品の欠点を検出する歪み画像検査方法であって、良品である物品の周方向に位置の異なる部分画像である良品画像を当該物品の周方向の位置と対応付けて全周分に相当する複数記憶し、検査対象の物品を撮影した部分画像である検査画像を取得する画像取得ステップと、前記検査画像を基に前記物品の周方向における当該検査画像の位置を特定する位置特定ステップと、前記位置特定ステップで特定した前記位置に対応する前記良品画像と前記検査画像とのうち少なくとも一方に、当該良品画像と当該検査画像との歪み度合を近づける変形処理を施す変形処理ステップと、前記変形処理後における前記検査画像と前記良品画像との比較結果に基づいて、前記物品の欠点を検出する検出ステップとを備える。この方法によれば、上記歪み画像検査装置と同様の作用効果を得ることができる。
本発明によれば、物品の図柄が少なくとも一部歪む歪み画像を検査する場合でも、欠点を正確に検出できる。
一実施形態におけるラベル検査装置を示す模式平面図。 ラベルが付された容器を示す正面図。 ラベル検査装置の電気的構成および機能的構成を示すブロック図。 オムニ・マッチングを説明する模式図。 モデルが登録されたラベルの全周をパノラマ展開した図。 検査用の良品画像データを示す模式図。 位置調整および変形処理に用いる特徴データを示す模式図。 ラベル検査処理ルーチンを示すフローチャート。 検査対象のラベルが付された容器の撮影画像を示す模式図。 変形処理を説明する模式図。 比較処理を説明する模式図。 容器の正面角度を検出する際に行われる演算処理を説明する模式図。
以下、歪み画像検査装置の一実施形態としてのラベル検査装置について、図面を参照して説明する。
図1に示すラベル検査装置11は、搬送部の一例としての搬送装置12を構成するコンベヤ13に載せて搬送される図2に示す容器20を撮影し、その撮影画像を基に容器20の外周面21に付されたラベル22を検査対象としてラベル22の欠点の有無を検査する。検査内容は、ラベル22の破れ、異物の付着、汚れ、ラベル収縮不良などの欠点(不良箇所)が挙げられる。また、本例のラベル検査装置11は、容器20に対するラベル22の高さ方向の位置ずれ(高さずれ)も検査する。
図1に示す搬送装置12は、コンベヤ13の上流側に設置された図示しないシュリンクラベラーによって容器20の外周面21にラベル22(シュリンクラベル)が付された容器20を搬送する。ラベル22は、図示しない加熱トンネルを通過して加熱されることにより熱収縮して容器20の外面に密着する状態で付されている。搬送装置12は、コンベヤ13の上流側かつシュリンクラベラーよりも下流側の位置に公知のタイミングスクリューを備え、容器20はタイミングスクリューによって搬送方向Xに所定の間隔が開けられた状態でコンベヤ13へ搬入される。コンベヤ13は、搬送装置12の動力源である電動モータの動力により駆動され、複数の容器20を所定の間隔を開けた状態で所定の搬送速度で搬送する。コンベヤ13に載置された容器20は任意の向きで搬送されてくる。なお、コンベヤ13上の容器20の転倒が心配される場合は、コンベヤ13に容器20の底面24(図2参照)を吸引する不図示の吸引孔を設け、吸引装置により吸引孔に負圧を及ぼすことで容器20をコンベヤ13に吸着させることが好ましい。
図1に示すように、ラベル検査装置11は、容器20を撮影する撮影装置30と、撮影装置30が容器20を撮影した撮影画像を用いてラベル22を検査する検査処理を行うコントローラ40とを備える。コントローラ40は、搬送装置12および撮影装置30の制御も行う。
図1に示すように、撮影装置30は、コンベヤ13の搬送経路上の途中に位置する所定の被撮影位置にある容器20を、複数方向(図1に示す例では4方向)から撮影する複数(例えば4つ)のカメラ31と、撮影対象である容器20を照明する照明機器32とを備える。図1に示す4つのカメラ31は、同図における平面視において被撮影位置にある容器20の周方向に約90度ずつずれた4つの位置に配置されている。各カメラ31の高さ位置は、コンベヤ13上を搬送される容器20のラベル22の高さに合わせられている。カメラ31は、レンズ等の光学系と2次元イメージセンサー等の撮像素子(CCD撮像素子又はCMOS撮像素子等)とを備える。
図1に示す照明機器32は、容器20を照明した光の正反射光がカメラ31に直接進入しない位置に配置されている。照明機器32は、例えば、容器20に対して斜め上方位置または斜め下方位置から容器20を照明する。照明機器32は、例えば白色光源であるが、ラベル22を検査可能であれば白色以外の他の色の光源を用いてもよい。
図1に示す容器センサ33は、コンベヤ13上の容器20が被撮影位置に到達する直前又は到達したときに容器20を検知する。コントローラ40は、容器センサ33が容器20を検知したタイミングで4つのカメラ31に撮影動作を指令する。この指令に基づいて4つのカメラ31は、容器20を4方向からほぼ同時に撮影する。このため、4つのカメラ31により容器20の側面全周のラベル22の画像が撮影される。
各カメラ31は、容器20の外周面21のラベル22を撮影した撮影画像の画像データ(画像信号)を逐次出力する。各カメラ31から出力された画像データは、コントローラ40に入力される。なお、容器20の全周を撮影可能な構成であれば、カメラ31の数は、4つ以外の複数(例えば3つ又は5つ)でもよいし、1つでもよい。例えばカメラ31に対して容器20を1回転以上回転(自転)させる構成としたり、容器20に対してカメラ31を回転(公転)させる構成としたりすれば、1つのカメラ31でも容器20の全周を撮影可能である。また、図1において、コンベヤ13の搬送経路を挟んだ両側に配置された2つずつのカメラ31を搬送方向Xに位置をずらして配置し、2つずつのカメラ31が、異なるタイミングで容器20を撮影する構成でもよい。
図2に示す容器20は、一例として略円筒形状のプラスチック容器からなり、その外周面21にラベル22(シュリンクラベル)が付されている。容器20は、底面側ほど外径が大きくなる台錘形状を有している。ラベル22は、容器20の高さH1に対して、その底面24から所定の高さH2までの範囲に付されている。ラベル22には、その全周に亘り図柄23が描かれている。図柄23には、製造会社・商品名あるいはロゴマーク等の図柄部23Aや、商品原料・保存法・製造工場等の品質詳細等の文字列が枠で囲まれた図柄部23B、バーコードが枠で囲まれた図柄部23C、イラストやデザイン(図案)等の図柄部23D等が含まれる。なお、図2に示すように、容器20はその天面25から若干下側の位置に少し外周径が小さく括れたネック部26を有している。
ラベル22は、図示しない加熱トンネルで熱収縮する前においては長方形のフィルムの両端を熱圧着してなる円筒形状を有し、熱収縮後においては容器20の外周面21の形状に応じて熱収縮率が位置によって違うため、収縮前のラベル22の原画(版下)(図5参照)に対して図柄23の歪みを含む。また、容器20の外周面21がその軸線に対して平行ではなく斜めに傾いている部分では、その傾き方向がカメラ31の撮影方向に対して直角とならないため、ラベル22のこの部分の撮影画像は図柄23の歪みを含む。このように、容器20の外径が変化している外面の部分にラベル22がある場合、ラベル22のその部分を撮影した画像は、図柄23が歪んだ歪み画像となる。本実施形態では、撮影画像が、ラベル22の図柄23が歪む歪み画像であっても、ラベル22を比較的高い精度で検査することを可能にしている。
次に、図3を参照してラベル検査装置11の電気的構成および機能的構成について説明する。図3に示すように、ラベル検査装置11のコントローラ40は、回路基板に実装されたチップセット等により構成されるコンピュータ50を内蔵する。また、コントローラ40には、搬送装置12、撮影装置30を構成するカメラ31および照明機器32、容器センサ33、入力装置41および表示部42が電気的に接続されている。コントローラ40は、搬送装置12の動力源である不図示の電動モータを駆動制御することによりコンベヤ13を一定速度で駆動して容器20を所定の搬送速度で搬送する。また、コントローラ40は、入力装置41から入力された指示信号に基づき、検査に必要な各種の設定やラベル検査装置11の運転の開始/停止を制御する。また、コントローラ40は、表示部42に、カメラ31が撮像した画像やラベル22の外観検査結果等を必要に応じて表示させる。なお、入力装置41および表示部42は、制御盤に備えられてもよいし、コントローラ40の一部又は全部をパーソナルコンピュータ(PC)により構成し、PCに接続されたマウスおよびキーボードにより入力装置41を構成し、モニタにより表示部42を構成してもよい。
図3に示すように、コンピュータ50は、CPU51(中央処理装置)および記憶部52を内蔵する。記憶部52は、ハードディスク、フラッシュメモリ又はRAMの一部の記憶領域により構成される。記憶部52には、CPU51が実行するための検査処理用のプログラムPR、検査処理で用いられるモデルデータMD、良品画像データGDおよび特徴画像データFD等が記憶されている。プログラムPRは、カメラ31が容器20を撮影して取り込んだ画像データに基づき、ラベル22の欠点の有無を検査する検査処理を行うためのものである。この検査処理には、撮影画像から容器20の周方向の位置(角度)を検出し特定する位置特定処理、および特定した位置に対応する良品画像を用いてラベル22の欠点の有無を検査する検査処理を含む。この検査処理は、ラベル22の検査画像と良品画像との間で歪み度合を近づける変形処理、変形処理後に検査画像と良品画像とを比較して欠点を検出する検出処理とを含む。
また、モデルデータMDは、容器20の外周面21に描かれた図柄23から特徴のある部分を作業者が画面上で選択し、その選択された部分の特徴が抽出された複数(n個(但し、nは3以上の自然数))のモデルM(位置特定用の特徴画像)が、容器20の周方向に異なる位置ごとに位置情報と対応付けて登録されたものである。本例では、ラベル22が周方向にn分割された角度範囲(360度/n)ごとにその角度範囲内のラベル22の一部の領域(例えば矩形領域)の図柄が指定される。モデルMは、ラベル22の一部の図柄の特徴を抽出した特徴データからなる。特徴データは、形状又は明るさを特徴として抽出したものであり、一例として図柄の形状(輪郭等のエッジ)の特徴を抽出した特徴データ(形状データ)からなるモデルMの例で説明する。なお、モデルMの特徴は形状や明るさ以外でも、カラーで撮影可能なカメラ31である場合は、色でもよく、モデルMは色の特徴を抽出した特徴データでもよい。本例では、n=8で、ラベル22を周方向に8分割し、45°の角度範囲ごとに1つのモデルMが設定され、計8つのモデルM1〜M8(図4参照)が登録されている。モデルM1〜M8は、容器20の周方向の位置を特定する位置情報(位置座標)と対応付けたモデルデータMDとして記憶部52に記憶されている。位置情報は、例えばn分割した角度範囲の中心角度(0度,45度,…,360度)と、中心角度に対する周方向における相対角度β(−22.5°<β≦22.5°)とにより表わされる。
また、良品画像データGDは、容器20に付されたラベル22の全周の図柄23を、容器20の周方向の異なる位置(角度)ごとに登録された複数(m個(但し、mはn以上の自然数)(m≧n))の良品画像RGからなる。本例では、mをnよりも大きな値としている(m>n)。また、良品画像RGは、良品のラベル22において周方向にm分割された角度(360°/m)を中心角度とする所定の幅角WRの範囲の部分画像(例えば矩形領域)として設定される。図5には、中心角度0度のときの良品画像RGの一例を示しており、この例の良品画像RGは、中心角度0度で幅角WRの矩形領域が設定される。本例ではm=36であり、良品画像RGは、中心角度が10度刻みで計36枚設定されている。
詳しくは、図6に示すように、良品画像データGDには、0度の良品画像RG0、10度の良品画像RG1、…、350度の良品画像RG35の計36枚の良品画像RG0〜G35が含まれる。m=36である場合、ラベル22を周方向に36分割した位置ごとに、計36個の良品画像RG0〜RG35が登録されている。良品画像RG0〜RG35は、容器20の周方向の位置を特定する位置情報(位置座標)と対応付けて記憶部52に記憶されている。位置情報は、例えばm分割した角度の中心角度(0度,10度,…,350度)と、中心角度に対する周方向における相対角度γ(−5°<γ≦5°)とにより表わされる。良品画像RGの周方向の幅角WR(°)は、例えば90〜170度の範囲内の所定値(例えば110度)に設定されている。なお、幅角WRの最小値は、カメラ31の数Kに応じて変更可能であり、カメラ31の数Kに応じて幅角WRの最小値は360°/Kとすればよい。図6の例では、γ=0度となっている。
良品画像RGは、良品の容器20を撮影した撮影画像から取得したものでもよいし、ラベル22の原画(版下)(図5参照)を周方向にm分割したものでもよい。前者の良品画像RGは図柄23の歪みを含むが、後者の良品画像RGは図柄23の歪みを含まない。但し、良品画像RG0〜G35は、容器20を撮影して得られる場合、容器20を中心角度0度,10度,…,350度が正確に正面となる向きで撮影することは困難であるため、通常、周方向に多少の位置ずれが生じる。そのため、多少周方向に位置がずれた画像を用いても、容器20の正面角度を比較的正確に取得できるように、良品画像RGと対応付けた位置情報は、中心角度と相対角度γとで管理されている。
また、図3、図7に示す特徴画像データFDは、良品画像RGの特徴を抽出した特徴データからなる複数の特徴画像FGを含む。特徴画像FGは、良品画像RGの形状又は明るさを特徴として抽出したものである。本例では、一例として形状の特徴を抽出した特徴画像FGの例で説明するが、特徴は明るさでもよいし、カラーで撮影可能なカメラ31であれば、色の特徴を抽出した特徴画像FGでもよい。本例では、m=36で、ラベル22を周方向に36分割した10度刻みで、計36枚の特徴画像FG0〜FG35(図7参照)が登録されている。
図7に示す特徴画像FG0〜FG35は、良品画像RG0〜RG35の図柄から形状(例えばエッジ)の特徴を抽出した形状画像(エッジ画像)である。図7に示すように、特徴画像データFDには、0°の特徴画像FG0、10°の特徴画像FG1、…、350°の特徴画像FG35の計36枚の特徴画像FG0〜FG35が含まれる。特徴画像FG0〜FG35は、容器20の周方向の位置を特定する位置情報と対応付けて記憶部52に記憶されている。位置情報は、良品画像RG0〜RG35と対応付けられた位置情報と同じである。すなわち、図7に示す特徴画像FG0〜FG35は、良品画像RG0〜RG35と同様に、中心角度と相対角度γとで位置が管理される。
図3に示すコンピュータ50は、CPU51がプログラムPRを実行することによりラベル検査処理装置60として機能する。図3において、CPU51内に模式的に示された各機能ブロックは、CPU51がプログラムPRを実行することで実現される各機能部である。すなわち、ラベル検査処理装置60は、ソフトウェアよりなる機能部として、制御部61、画像取得処理部62、位置特定部63、ラベル高さ検査部64、位置調整部65、変形処理部66および検出部67を備えている。検出部67は、比較処理部68および判定部69を備える。ラベル検査処理装置60は、カメラ31が撮影して取り込んだ画像データ中の検査画像KGと、予め記憶する良品画像RGとを比較してラベル22の欠点の有無を検査するラベル検査処理を行う。
図3に示す制御部61は、ラベル検査装置11の制御の全体を司り、各部62〜67に所定の処理等を指示する。また、制御部61は、入力装置41を作業者が操作した操作信号に基づいて必要なデータを設定したり検査開始の指示を受け付けたりする。また、制御部61は、容器センサ33の検知信号に基づいてカメラ31の撮影動作を制御する。さらに制御部61は、検査結果などを表示部42に表示させる各種の表示制御などを行う。
画像取得処理部62は、カメラ31が撮影した撮影画像(画像データ)を取り込む処理を行う。本例の画像取得処理部62は、4つのカメラ31が容器20を4方向から撮影して得た4つの撮影画像(画像データ)をカメラ31から取得する。画像取得処理部62は、撮影画像にその後の検査処理で扱うのに適した画像にすべく必要に応じて所定の画像処理等を施す。撮影画像の少なくとも一部の領域内の画像が検査画像KGとして用いられる。なお、本実施形態では、撮影装置30および画像取得処理部62により、画像取得部の一例が構成される。
位置特定部63は、撮影された容器20の周方向における検査画像(撮影画像)の位置(正面角度)を特定する。ここで、正面角度は、ラベル22の周方向の所定位置を0度とし、撮影時にカメラ31と対向する容器20の正面の位置を角度で表わした値である(図5参照)。位置特定部63は、図4に示すモデルMを用いて、容器20の周方向の位置(正面角度)を特定する位置特定処理を行う。本例の位置特定部63は、撮影画像におけるラベル22の図柄の中から、予め容器20の周方向に異なる位置ごとに登録されたモデルMと類似する図柄部を探索し、その探索した類似図柄部の位置(角度)がモデルMに登録された位置とみなして検査画像の位置を特定するオムニ・マッチング処理を行う。
ここで、図4、図5を参照してオムニ・マッチング処理で使用されるモデルMについて説明する。図4、図5に示すように、容器20を周方向にn分割(同図の例では8分割)した各角度範囲(45度)の中心位置を正面角度とし、0度、360/n度、…、360・(n−1)/n度を正面角度とする角度範囲ごとに、それぞれの角度範囲内のラベル領域において特徴のある一部の小領域(例えば矩形領域)の図柄部がモデルMとして選択されている。モデルMは、その小領域の図柄部の形状または明るさ等の特徴が抽出された画像データである。
図4に示す例では、8つのモデルM1〜M8が登録されている。モデルM1,M2,M8は、商品名のロゴマーク等のデザイン(図案)や文字の輪郭線の形状を特徴にもつ。また、モデルM3,M4は、バーコードを囲む枠の一部を含み、その枠の一部によってできる逆L字形状を特徴にもつ。また、モデルM5,M7は、文字列を囲む枠の一部によってできる逆L字形状を主な特徴にもつ。さらにモデルM6は、文字列を囲む枠の一部が2つ左右に並んでできるT字形状を主な特徴にもつ。
各モデルM1〜M8は、これらが位置する容器20の周方向の位置を示す位置情報(角度)と対応付けられている。詳しくは、n個のモデルM1〜M8の位置情報は、n分割された各角度範囲の中心位置を示す0度、360/n度、…、360・(n−1)/n度を基準とする周方向の相対位置(相対角度)として登録される。8分割(n=8)の例では、各モデルM1〜M8は、0度、45度、90度、135度、180度、225度、270度、315度の中心位置を基準とする周方向の相対位置(相対角度)として登録される。このようにn個(8つ)のモデルM1〜M8は、中心位置(中心角度)および相対位置(相対角度)を含む位置情報と対応付けられたモデルデータMDとして記憶部52に記憶されている。
図5では、ある1台のカメラ31が、正面角度が0度となる向きで容器20を撮影したときの撮影範囲IRを一例として示している。カメラ31が撮影した撮影範囲IRがマッチング処理時の探索対象領域とされる。まず1つのモデルM1について撮影範囲IR内を探索し、次いでモデルM2について撮影範囲IRを探索し、これをモデルM1からモデルM8まで順番に探索を行う。
オムニ・マッチング処理では、探索対象領域内で探索の対象とする図柄部をモデルMの中心位置を起点として、所定ピッチ(例えば1画素又は数画素)ずつずらして変更しながら、図柄部のモデルMとの類似度のスコアを順次求める。類似度のスコアが所定の閾値を超えれば、マッチしたものとし、そのマッチ時の類似度のスコアと、その類似図柄部の位置情報とを記憶部52に一時記憶する。そして、全てのモデルM1〜M8について探索処理を終えると、記憶部52に記憶された全ての類似図柄部に関する情報を読み出して比較し、類似度のスコアが一番高い類似図柄部を選択する。その選択した1つの類似図柄部と対応するモデルMの位置情報を基に、幾何学的な関係を用いた計算を行って容器20の周方向の位置(角度)を特定する。
このように図3に示す位置特定部63は、モデルM1〜M8を用いたオムニ・マッチング処理により、容器20の周方向における検査画像(撮影画像)の位置(正面角度)を特定する。なお、オムニ・マッチング処理では、8つのモデルM1〜M8を順番に切り換えて探索処理を直列処理で行ってもよいが、例えばマルチコアのCPU51を用いて8つのモデルM1〜M8を用いた各探索処理を並列処理で行うことが好ましい。
図3に示すラベル高さ検査部64は、容器20に対してラベル22の付された高さ方向Zの位置のずれ(高さずれ)を検査する。本例のラベル高さ検査部64は、位置特定部63がオムニ・マッチング処理で特定したモデルMに類似する類似図柄部の高さ方向Zの位置と、その類似図柄部と対応するモデルMの高さ方向Zにおける登録位置との差から、容器20に対するラベル22の高さ方向Zの位置ずれ量(高さずれ量)を取得する。そして、ラベル高さ検査部64は、その高さずれ量を基に容器20に対するラベル22の高さずれを検査する。なお、カメラ31の撮影エリアは、容器20が載置されるコンベヤ13の上面から既知の所定高さに設定されている。
位置調整部65は、位置特定部63が特定した撮影画像SG(検査画像KGを含む)(例えば図9)の周方向の位置情報(正面角度θc)を用いて、撮影画像SGから検査画像KGを切り出す領域を位置調整する。詳しくは、位置調整部65は、位置特定部63が特定した撮影画像SGの周方向の位置情報と対応する特徴画像FGを記憶部52から読み出す。また、位置調整部65は、撮影画像SGの特徴を抽出して撮影特徴画像を作成し、撮影特徴画像に対して特徴画像FGを用いて1次マッチング処理を行って、撮影画像SGから検査画像KGを切り出す領域を位置調整する。そして、位置調整部65は、1次マッチング処理でマッチした領域を撮影画像SGから切り出して検査画像KGを取得する。
変形処理部66は、検査画像KGと良品画像RGとの少なくとも一方に、検査画像KGと良品画像RGとの歪み度合を近づける変形処理を施す。本例の変形処理部66は、検査画像KGに、両画像KG,RGの歪み度合を近づける変形処理を施す。ここで、良品画像RGは、ラベル22の原画(版下)(図5参照)をm分割(例えば10度ごとの36分割)して生成したもの、または良品の容器20の撮影画像を基に生成されたものが使用される。また、本例の変形処理部66は、検査画像KGの特徴を抽出した検査用特徴画像KFを所定量ずつ変形させ、変形後の検査用特徴画像KFに対して特徴画像FGを用いて2次マッチング処理を行い、マッチするまで所定量ずつの変形を繰り返す。このとき、本例の変形処理部66は、検査用特徴画像KFをメッシュ分割して複数の分割画像KBに分けるとともに、特徴画像FGを同じ分割数でメッシュ分割して複数の分割画像FBに分ける(図10を参照)。そして、変形処理部66は、分割画像KBごとに変形処理を施すとともに、変形後の分割画像KBに対して分割画像FBを用いて2次マッチング処理を行い、マッチするまで分割画像KBの所定量ずつの変形を繰り返す。このように変形処理部66は、所定量ずつの変形と2次マッチング処理とを繰り返して変形条件を取得し、その変形条件に従って検査画像KGに変形処理を施す。なお、変形処理は、検査画像KGの全体に施してもよいし、検査画像KGにおいて図柄の歪みが存在する一部の領域(歪み領域)が既知である場合は、その一部の歪み領域のみに施してもよい。
検出部67は、変形処理後の検査画像KGと良品画像RGとの比較結果を基にラベル22の欠点FTを検出する。検出部67を構成する比較処理部68は、変形処理後の検査画像KGと良品画像RGとを比較する比較処理を行い、その比較結果として比較画像を取得する。本例では、比較処理として、変形処理後の検査画像KGと良品画像RGとの差分をとる差分処理を行い、比較画像として差分画像DG(図11を参照)を取得する。そして、検出部67を構成する判定部69は、比較処理部68が取得した差分画像DGに基づいて検査対象であるラベル22の欠点FTの有無を判定する。ここで、図9に示すように、欠点FTとしては、ラベル22の破れF1、異物F2の付着、汚れ(図示略)などが挙げられる。
また、本実施形態のラベル検査装置11は、検査時の比較処理で用いる複数の良品画像RGを含む良品画像データGDと、各良品画像RGの特徴を抽出した複数の特徴画像FGを含む特徴画像データFDとを、良品の容器20を撮影した複数の撮影画像を基に生成する良品画像生成部70を有している。
次に、ラベル検査装置11の作用を説明する。コンピュータ50(ラベル検査処理装置60)がプログラムPRを実行することで行われるラベル検査処理を、図8に示すフローチャートを参照して説明する。なお、記憶部52には、良品の容器20の全周画像から、ユーザが入力装置41を操作して0度から360/n度(例えば45度)の角度範囲ごとの部分画像の中の一部の領域がモデルM1〜M8として登録されている。モデルM1〜M8は、特徴が抽出された特徴画像(例えば形状画像)であり、容器20(又はラベル22)周方向の位置(角度)に対応付けられている。
また、記憶部52には、良品の容器20の周方向に異なる位置(角度)毎の部分画像、又はラベル22の原画(図5参照)を周方向に異なる位置(角度)毎に分割した部分画像である、複数の良品画像RGと、各良品画像RGの特徴が抽出された特徴画像FGとが、周方向の位置(角度)と対応付けられて記憶されている。本実施形態では、複数ずつの良品画像RGおよび特徴画像FGは、良品画像生成部70が、良品の容器20が撮影された複数の画像を基に自動で生成したもの、あるいはラベル22の原画(版下)を分割して生成したものであり、容器20の周方向の位置(角度)と対応付けられている。
前者の場合、良品画像生成部70は、次の処理を行って、良品画像データGDおよび特徴画像データFDを生成する。良品画像生成部70は、良品の容器20を任意の向きで撮影した複数の撮影画像を基に1周をm分割(一例として36分割)した角度範囲(例えば10°)毎に対応する部分画像を取得し、この部分画像を全周分の複数(例えば36枚)蓄積(登録)するまで処理を繰り返す。撮影画像を逐次読み込む過程で、既に登録済みの同じ角度範囲の部分画像が得られた場合は、その撮影画像の正面角度が角度範囲の中心角度により近い方の撮影画像を選択し、その選択した撮影画像から取得した部分画像を良品画像RGとして登録(更新)する。良品画像生成部70は、良品の容器20の撮影画像に対して、位置特定部63用に登録済みのモデルMを用いてオムニ・マッチング処理することにより、撮影画像SGの周方向の位置(正面角度)を特定し、良品画像RGをその位置と対応付けて記憶部52の所定記憶領域に記憶する。また、良品画像RGから特徴(形状又は明るさ)を抽出して特徴画像FGを生成し、位置と対応付けて記憶部52に記憶する。このように良品画像データGDおよびその特徴画像データFDの作成および各画像RG,FGの位置と対応付けた登録は、コンピュータ50が自動で行う。コンピュータ50のCPU51は、記憶部52に必要なデータGD,FDが記憶された状態で、図8にフローチャートで示されたラベル検査処理を実行する。
まずステップS11では、CPU51は、容器20の画像データを取得する。すなわち、カメラ31が容器20を撮影して得た画像データを取得する。このとき、4つのカメラ31が4方向から撮影した全周分(4つ)の撮影画像SGの画像データを取得する。図9は、4つのカメラ31のうち1つがラベル22に欠点FTのある容器20を撮影した撮影画像SGの一例を示す。図9に示す撮影画像SGには、容器20Gに付された検査対象のラベル22Gに破れF1と異物F2の付着などの欠点FTがある。なお、本実施形態では、ステップS11の処理が、画像取得ステップの一例に相当する。
ステップS12では、CPU51は、画像データを位置補正する。詳しくは、カメラ31が容器20を撮影して取り込んだ画像から、画像上の容器の幅(ピクセル値)を取得し、その容器の幅に予め設定された換算係数(mm/ピクセル)を乗じて容器視野角幅Wを求める。この容器視野角幅Wと予め設定された容器幅視野角度α(図12参照)とを用いて、容器の幅寸法(直径)2r(但しrは容器の半径)を、式 2r=W/(sin(α/2)・π/180)により計算する。また、画像上の容器の幅中心位置の座標を計算する。そして、容器の幅中心が画像の幅中心に合うように位置補正する。
ステップS13では、位置特定部63が、オムニ・マッチング処理を実行し、ラベル22の正面角度θc・高さを特定する。位置特定部63は、カメラ31が容器20を撮影して得た撮影画像SGのうちラベル22Gの領域、又は特にラベル22GのうちモデルM1〜M8が登録された高さ方向Zにラベル22の高さよりも短いモデル登録領域の中から、モデルMと類似する類似図柄部を探索するオムニ・マッチング処理を行う。このとき、図5に示す撮影範囲IRの高さ方向Zの全体又はモデル登録領域をマッチング処理の対象とする。モデル登録領域をマッチング対象とすることで、ラベル全体をマッチング対象とする場合に比べ、位置特定処理を短時間で終了できる。
位置特定部63は、このオムニ・マッチング処理において、モデルMと比較される比較対象の図柄領域を処理対象領域内で少しずつ移動させつつマッチング処理を行って、モデルMとの類似度のスコアが閾値以上となる類似図柄部を探索する。また、スコアが閾値以上の類似図柄部が検出されない場合は、次のモデルMに変更する。こうしてモデルMを順次変更しつつ、全てのモデルM1〜M8について類似図柄部を探索するマッチング処理を行う。本例では、位置特定処理において、4つの撮影画像のうち1つの撮影画像SGについてオムニ・マッチング処理を行ってもよいし、4つの撮影画像SGの全てについてオムニ・マッチング処理を行ってもよい。類似図柄部が複数検出された場合は、そのうち一番スコアの高い1つの類似図柄部に決定する。なお、オムニ・マッチング処理では、複数のモデルの全てについてマッチング処理を行ってもよいが、例えば類似度のスコアが目標値を超える類似図柄部が探索された時点でマッチング処理を中止してもよい。
1つの類似図柄部が決定すると、その類似図柄部と対応するモデルMの図12に示すモデル登録位置Cm(モデルMの正面角度の座標)を取得する。さらに、CPU51は、モデル登録位置Cmと、容器幅視野角度αなどの既知の値とを用いて、撮影画像を撮影したカメラ31に向く容器20の周方向の位置C0(正面角度θc)を計算する。この容器20の正面角度θcは、図12に示す容器20における各位置の幾何学的な関係から、以下の(1)式により与えられる。
θc=θmc+
(arcsin((C0−C1)/r)−arcsin((C0−Cm)/r))・180/π…(1)
ここで、θmcは、該当するモデルを登録したときの正面角度であり、0度から315度まで45度刻みの角度の値で示される。C0は、撮影画像における容器の中心位置(容器幅中心位置)である。Cmは、該当するモデルが登録されたときの位置を示すモデル登録位置である。C1は、該当するモデルの類似図柄部が検出された検出位置である。rは、容器20の半径である。本例では、一例として容器20のネック部26(図2参照)の下側の所定高さにおける半径を採用している。半径rは、容器幅視野角度αと容器視野角幅W(図12参照)を用いて、次の(2)式により与えられる。
r=W/2÷sin(α/2)・180/π…(2)
こうして位置特定部63は、上記(1)式および(2)式を用いて、容器20の周方向の位置である正面角度θcを算出する。オムニ・マッチング処理を1つの撮影画像についてのみ実施した場合、他の3つの撮影画像SGにおける正面角度θcは、4つのカメラ31の配置位置が周方向に90°ずつずれているので、計算で求められる。なお、本実施形態では、ステップS13の処理が、位置特定ステップの一例に相当する。
ステップS14では、CPU51は、ラベル22の高さずれを検査する。すなわち、ラベル高さ検査部64が、モデルMとの類似度のスコアが閾値以上でマッチングした類似図柄部の高さ(高さ方向Zの位置座標)を計算する。モデルデータMDには、コンベヤ13の載置面を基準とするモデルMの高さの情報が含まれている。ラベル高さ検査部64は、類似図柄部の高さと、対応するモデルMの高さとの差を、ラベル22の高さ方向Zのずれ量(高さずれ量)として算出する。ラベル高さ検査部64は、高さずれ量が許容範囲以下であればラベル高さずれなしと判定し、許容範囲を超えると、ラベル高さずれによる不良品であると判定する。なお、ラベル高さずれ不良である場合は、その時点で検査処理ルーチンを終了してもよい。
図8におけるステップS15では、CPU51(位置調整部65)は、正面角度θcに対応する特徴画像FG(検査用モデル)を記憶部52から読み出し、撮影画像SGの特徴を抽出した撮影特徴画像に対して特徴画像FGを用いて1次マッチング処理を行うことにより、撮影画像SGのうち特徴画像FGとマッチする領域を検査画像KGとして取得する。図9に示す撮影画像SGの例では、正面角度が12度であり、同図に破線で示す正面画像SAは、良品画像RG1(図6を参照)の正面角度(10度)と少し(2度)ずれている。このため、その後の検査処理で同じ正面角度の画像同士を比較するため、撮影画像SGのうち正面角度10°の一点鎖線で示す領域を検査画像KGとして取得する。
図8におけるステップS16では、CPU51は、検査画像を複数分割し、分割領域毎に良品画像と歪み度合を合わせる2次マッチング処理を行って変形条件を決定する。すなわち、変形処理部66は、まず検査画像KGについて特徴を抽出して検査用特徴画像KFを作成する。このとき、特徴画像FGと同様の特徴(形状又は明るさ等)を抽出する。本例では、形状の特徴を抽出して検査用特徴画像KFを作成する。次に、変形処理部66は、検査用特徴画像KFをメッシュ分割して複数(図10の例では「12」)の分割画像KBに分ける。また、変形処理部66は、記憶部52から、今回の正面角度(例えば10°)に対応する特徴画像FG(図10参照)を読み出し、その特徴画像FGを、先の分割数と同数にメッシュ分割し、複数(図10の例では「12」)の分割画像FBに分ける。さらに変形処理部66は、分割画像KBを1つずつ順番に所定量ずつ変形させつつ、変形後の分割画像KBと分割画像FB(良品分割モデル)との間で2次マッチング処理を行う。2次マッチング処理の結果、所定以上の類似度のスコアが得られなければ、さらに所定量の変形をさせ、再び2次マッチング処理を行い、所定値以上の類似度のスコアが得られるまで、所定量の変形と2次マッチング処理とを繰り返す。1組の分割画像KB,FBについて歪み度合が合ってマッチング処理を終えると、次の組の分割画像KB,FBに移り、両者が同様にマッチするまで変形と2次マッチング処理とを繰り返す。以下、同様に全ての組の分割画像KB,FBについて変形と2次マッチング処理とを行い、検査画像と良品画像との歪み度合を合わせる。こうしてステップS16の処理では、図10に示す元の特徴画像KFから図10に二点鎖線で示す変形後の特徴画像TFへの変形に必要な全ての分割画像KBの座標と変形量とを含む変形条件を取得する。ここで、変形量には上限値が設定され、変形量が上限値に達しても2次マッチング処理で類似度のスコアが所定値以上に達しない場合は、破れや変形不良等の可能性が高いため、ラベル不良であると判定する。なお、図10に示す例では検査画像を12分割しているが、分割数は適宜変更できる。例えば検査画像KGの分割数は、2分割又は4分割でもよいし、横10×縦10で分割した100分割でもよい。
図8におけるステップS17では、CPU51は、検査画像に変形処理を施す。すなわち、変形処理部66は、検査画像KGに対してステップS16で決定した変形条件に従って変形処理を施し、同じ正面角度の良品画像RGと歪み度合の合った変形後の検査画像KG1を取得する。本例では、良品画像RGが、ラベル22の原画から作成されたものであれば、変形量は、容器20の外面に熱収縮で付される際のラベル22の収縮変形量およびカメラの光軸に対してラベル22の面が傾斜することに起因するラベル画像の歪み量に応じた値となる。一方、良品画像RGが、良品の容器20を撮影したラベル22の画像を基に作成されたものであれば、変形量は少量とされる。なお、本実施形態では、ステップS16,S17の処理が、変形処理ステップの一例に相当する。
ステップS18では、CPU51は、変形処理後の検査画像と良品画像とを比較する比較処理を行う。詳しくは、比較処理部68が、変形処理後の検査画像KG1と良品画像RGとの差分を取得する演算を行い、比較結果として、図11に示す差分画像DGを取得する。差分画像DGは、ラベル22のうち正常な部分が白地となり、ラベル22における欠点FTの部分が黒色又は灰色となる画像である。図11に示す差分画像DGの例では、破れF1が灰色(図11ではハッチングで図示)、異物F2が黒色となっている。この場合、濃度(例えば輝度)が濃度閾値以下の領域(黒色又は灰色の領域)が欠点FTとなる。なお、図11の例とは両画像KG1,RGの差分を逆にとってもよい。この場合、正常な部分が黒地、欠点FTが白色又は灰色となる。つまり、濃度が濃度閾値以上の領域(白色又は灰色の領域)が欠点FTとなる。
図8におけるステップS19では、CPU51は、比較結果を基にラベル22の欠点FTの有無を判定する。すなわち、判定部69は、差分画像DGにおいて例えば濃度閾値以下(正常が白地の場合)又は濃度閾値以上(正常が黒地の場合)の濃度を有する領域が存在すれば、その領域を欠点FTであると判定する。また、判定部69は、濃度に加えサイズをみて、濃度条件成立かつサイズ閾値以上のサイズを有する領域を欠点FTであると判定してもよい。なお、本実施形態では、ステップS18,S19の処理が、検出ステップの一例に相当する。
ステップS20では、CPU51(判定部69)は、欠点FTがあるか否かを判定する。欠点FTがあればステップS21に進んで、CPU51(制御部61)は、欠点FTがある旨を表示部42に出力する。一方、欠点FTがなければ当該ルーチンを終了する。なお、CPU51は、欠点FTの有無に加え、欠点ありの場合に欠点FTの種類を判定し、ステップS21において、欠点ありの旨および欠点FTの種類を表示部42に出力してもよい。例えばステップS19において、判定部69は、濃度、形状、サイズ等をパラメータとし、パラメータごとに設定した閾値等を用いて欠点FTの種類を判定すればよい。
検査の結果、ラベル不良と判定された容器20が存在すれば、コントローラ40は、エアージェット等の不図示の排出装置を駆動させ、そのラベル不良の容器20をコンベヤ13上から排除する。排除された容器20は不良品回収部(図示せず)に回収される。こうしてコンベヤ13からは不良ラベルの容器が取り除かれた良品の容器20が搬出される。また、作業者は、表示部42の画面で、不良の容器20の画像を見て欠点FTを確認することができる。
以上詳述したように、この実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)ラベル検査装置11は、良品画像RGを容器20の周方向の位置と対応付けて全周分に相当する複数記憶する記憶部52と、検査画像KGを取得するカメラ31および画像取得処理部62と、検査画像KGを基に容器20Gの周方向における検査画像KGの位置を特定する位置特定部63とを備える。さらに、ラベル検査装置11は、位置特定部63が特定した位置に対応する良品画像RGと検査画像KGとの一方(例えば検査画像)に両者の歪み度合を近づける変形処理を施す変形処理部66と、変形処理後における検査画像KGと良品画像RGとの比較結果に基づいて、ラベル22の欠点FTを検出する検出部67とを備える。よって、検査画像KGと良品画像RGとの比較結果に基づき欠点FTを検出する際に、両画像KG,RGの歪みの差異を欠点とする誤検出を低減し、ラベル22の欠点FTを正確に検出することができる。また、位置特定部63が特定した位置に対応する1つの良品画像RG(部分画像)と検査画像KG(部分画像)との比較処理を行えばよいので、従来技術のように良品の全周画像と検査画像(部分画像)とを比較する構成に比べ、ラベル22を比較的短時間で検査することができる。
(2)変形処理部66は、検査画像KGと良品画像RGとのマッチング処理で歪み度合が合うまで変形処理を繰り返す。つまり、マッチング処理で所定値以上の類似度のスコアが得られるまで変形処理を繰り返す。よって、検査画像KGと良品画像RGとの歪み度合が適切に合わせられ、両画像KG,RGの歪みの差異に起因する欠点の誤検出を効果的に低減できる。
(3)変形処理部66は、検査画像KGを分割した複数の分割画像KBごとに変形処理を行う。よって、分割画像KBごとに歪み度合が近づけられるため、変形処理前の検査画像KGと良品画像RGとの歪み度合が画像内の位置によって異なっても、両画像KG,RGの歪みの差異に起因する欠点の誤検出を一層効果的に低減できる。
(4)位置特定部63は、記憶部52に記憶された複数のモデルMを基に検査画像KGに対してマッチング処理(オムニ・マッチング処理)を行って、検査画像KGが撮影された容器20の周方向の位置を特定する。よって、検査画像KGの位置を比較的簡単な処理で高速に取得できるため、ラベル22の検査を比較的高速に行うことができる。また、検査画像KGの位置を特定するための目印をラベル22の図柄23に含ませなくても、検査画像KGの位置を特定できる。
(5)ラベル検査装置11は、容器20の周方向に位置の異なる複数の良品画像RGを容器20の周方向の位置と対応付けて全周分に相当する複数生成する良品画像生成部70を備える。良品画像生成部70は、良品の容器20を任意の向きで撮影した撮影画像を取得し、撮影画像に対して複数のモデルMを基にマッチング処理して容器20の周方向における撮影画像の位置を特定し、撮影画像から正面の所定領域を良品画像RGとして取得するとともにその良品画像RGを特定した位置と対応付けて記憶部52に記憶する。そして、良品画像生成部70は、これらの処理を全周分に相当する複数の良品画像RGが蓄積されるまで繰り返す。よって、作業者が手作業で全周分に相当する複数の良品画像RGを生成しそれらを位置と対応付ける手間を省くことができる。
(6)検査対象の容器20は軸線方向の位置に応じて太さの異なる形状を有する。容器20の外面に付されたラベル22の図柄23が容器20の形状に応じて少なくとも一部歪む歪み画像である検査画像KGを検査してラベル22の欠点FTを検出する。よって、容器20の外面に付されたラベル22の図柄23が容器20の形状に応じて歪んでも、ラベル22の欠点FTを正確に検出できる。
(7)良品画像RGおよび特徴画像FGを、ラベル22の原画(版下)(パノラマ展開画像)から作成した場合でも、検査画像KGと良品画像RGとの歪み度合を合わせられるので、ラベル22の検査精度を高めることができる。また、良品画像RGおよび特徴画像FGを、周方向の位置と対応付けて作成する作業を、ラベル22の原画を利用して比較的簡単に行うことができる。
(8)良品画像RGおよび特徴画像FGを、良品の容器20を撮影して得た画像から作成した場合、ラベル22の収縮度のばらつきや、ラベル22の許容範囲内の位置ずれに起因する歪み度合のばらつきがあっても、歪み度合を合わせ込んで、ラベル22の検査精度を高めることができる。この場合、ラベル22の原画(版下)を入手できない場合にも対応できる。
(9)歪み画像検査方法は、容器20を撮影した部分画像である検査画像KGを取得する画像取得ステップ(S11)と、容器20の周方向における検査画像KGの位置を特定する位置特定ステップ(S13)とを含む。また、歪み画像検査方法は、特定した位置に対応する良品画像RGと検査画像KGとのうち少なくとも一方に、両画像RG,KGの歪み度合を近づける変形処理を施す変形処理ステップ(S16,S17)と、変形処理後に検査画像KGと良品画像RGとの比較結果に基づいて、容器20の欠点FTを検出する検出ステップ(S18,S19)とを備える。よって、検査画像KGと良品画像RGとの歪みの差異を欠点とする誤検出を低減し、ラベル22の欠点FTを正確に検出できる。
実施形態は、上記に限定されず、以下のように変更してもよい。
・画像取得部は、撮影装置30に替え、容器20を撮影した画像データが蓄積された外部記憶装置71(図3に二点鎖線で示す)又はネット回線を介してサーバ(図示せず)から画像データを読み込む入力部53(例えばUSBポート又は回線接続部)であってもよい。このように画像取得部が入力部53であって、外部記憶装置71から画像データ(検査画像)を取得したり、サーバから入力部53を介して画像データ(検査画像)を取得したりするものであっても、ラベル22の欠点の有無を検査することができる。
・容器は、ラベル22(その図柄23)が付された容器に限定されず、容器の外面に図柄が印刷された容器、2色成形等の複数色の成形手法を用いて図柄が一体的に成形された容器などでもよい。外面に何らかの図柄を有する各種の容器に適用することができる。
・容器20を挟持可能な一対のベルトの速度差を利用して容器20を回転させながら搬送する搬送装置としたり、容器を回転テーブルに載せて回転させる回転テーブル方式、チャック部又は負圧吸着部などの把持部により持ち上げた容器を回転させる回転方式としたりし、1つのカメラ31で、回転する容器20を1回転する間に複数回撮影してもよい。
・良品画像において容器の外周面を周方向に分割する分割数mは、36分割に限らず、3以上の自然数であればよい。ここで、分割数mが3以上の自然数がよい理由は下記のとおりである。例えば、2分割では180度毎の画像が2枚のみになり、この場合、検査画像が正面の0度または裏面の180度であった時のみ検査が可能となり、それ以外の例えば60度や90度では検査画像が2つの良品画像に跨ってしまい検査が成立しない。また、0度または180度であった場合でも光学系の影響で片面180度すべてが写る訳ではないので、検査範囲が限定され、検査漏れが発生する。通常、光学系の条件が良くても一方向から検査できる限度が120度程度なので、分割数mは3以上が好ましい。例えば20度ずつ分割した18分割、15度ずつ分割した24分割、5度ずつ分割した72分割、3度ずつ分割した120分割でもよい。さらには180分割、360分割、720分割でもよい。なお、位置特定部63が用いるモデルMの数n以上の数mの良品画像RGを用意することが好ましい。
・マッチング処理は、形状マッチング処理に限定されず、公知の他のマッチング処理でもよい。例えば正規化相関マッチング等の相関マッチング処理でもよい。
・良品画像RGと検査画像KGのうち少なくとも一方に、両者の歪み度合を近づける変形処理が施されればよい。例えば良品画像RGのみに変形処理を施してもよいし、検査画像KGと良品画像RGとの両方に変形処理を施してもよい。
・変形処理部66は、検査画像KGと良品画像RGとのうち変形処理の対象とする少なくとも一方に、複数に分割することなく変形処理を施してもよい。例えば前記実施形態において、検査画像KGの全体に変形処理を施してもよい。この場合、検査画像KGと良品画像RGとの歪み度合が合うまで検査画像KGに変形処理を繰り返すことが好ましい。
・位置特定部63による検査画像KGの周方向の位置(正面角度)の特定方法は、オムニ・マッチングによる方法に限定されない。容器20又はラベル22に印刷等により周方向の異なる位置(例えば等角度間隔の位置)に複数種(3つ以上)の目印を付け、撮影画像中の目印の位置から容器20の周方向における検査画像KGの位置(正面角度)を特定してもよい。
・照明機器32に替え、例えば、撮像対象の容器20を挟んでカメラ31等の撮像機器とは反対側に、赤外光(赤外線)を照射する照明機器を配置し、反射光と透過光との双方を用いたラベル22の外観検査を行ってもよい。また、透過光による検査のみを行ってもよい。この場合も、透過光により撮影された容器20の内周面からラベルを見た際の歪み画像を基にラベル22を検査できる。
・ラベルは、シュリンクラベルに限定されず、物品の外面に接着剤で接着したラベルでもよい。この場合、ラベルは樹脂製に限定されず、紙、金属、ラミネートでもよい。
・歪み画像検査装置は、ラベル22を検査するラベル検査装置に限定されない。図柄は、物品の外周面に印刷されたもの、あるいは物品の表面に溝又は凹部で描かれたものでもよい。また、ラベル、印刷および凹部のうちいずれか2つ以上の組合せでもよい。つまり、歪み画像検査装置は、容器20の図柄(ラベル22、印刷、凹部等を含む)を検査する容器検査装置であってもよい。
・図柄は、物品の全周に付されていなくてもよい。図柄は、例えば物品の周方向の一部のみに付されたラベルでもよい。
・容器の形状は、台錐形状に限らず、多角筒状の角ボトルでもよい。例えば、三角筒状、四角筒状、六角筒状などでもよい。また、容器は、図柄が位置する所定高さ範囲に周方向に亘る括れのある形状でもよい。
・容器は、ボトルに限らず、カップでもよい。例えば即席食品用のカップが挙げられる。また、容器は飲料液や食品の収容を目的とるものに限らず、液体の収容を目的とするもの、固形物の収容を目的とするもの、粒又は粉の収容を目的とするものでもよい。また、空の容器を検査してよいし、内容物が収容された容器を検査してもよい。
・容器の材質は、合成樹脂に限らず、金属やセラミック(例えばガラス又は陶磁器)でもよい。
・物品は、容器に限定されず、物品の外面に付された図柄が外面形状に応じて少なくとも一部に歪みを含むものであれば足りる。例えばシュリンクラベルが付された物品、図柄が印刷又は凹部で描かれた物品でもよい。また、物品は、部品又は製品でもよい。
11…歪み画像検査装置の一例としてのラベル検査装置、12…搬送装置、13…コンベヤ、20…容器、20G…容器(画像)、21…外周面(外面)、22…ラベル、22G…ラベル(画像)、23…図柄、24…底面、25…天面、26…ネック部、30…画像取得部の一例を構成する撮影装置、31…画像取得部の一例を構成するカメラ、32…照明機器、33…容器センサ、40……コントローラ、41…入力装置、42…表示部、50…コンピュータ、51…CPU、52…記憶部、53…入力部、60…ラベル検査処理装置、61…制御部、62…画像取得部の一例を構成する画像取得処理部、63…位置特定部、64…ラベル高さ検査部、65…位置調整部、66…変形処理部、67…検出部、68…比較処理部、69…判定部、70…良品画像生成部、71…外部記憶装置、PR…プログラム、MD…モデルデータ、M,M1〜M8…モデル、GD…良品画像データ、FD…特徴画像データ、KG…検査画像、RG,RG0〜RG35…良品画像、FG,FG0〜FG35…特徴画像、IR…撮影範囲、WR…幅角、SG…撮影画像、SA…正面画像、KF…検査用特徴画像、TF…変形後特徴画像、θc…正面角度、KB…分割画像、FB…分割画像、DG…差分画像(比較画像)、FT,F1,F2…欠点、X…搬送方向、Z…高さ方向。

Claims (7)

  1. 物品の図柄が少なくとも一部歪む撮影画像である歪み画像を検査して前記物品の欠点を検出する歪み画像検査装置であって、
    良品である物品の周方向に位置の異なる部分画像である良品画像を当該物品の周方向の位置と対応付けて全周分に相当する複数記憶する記憶部と、
    検査対象の物品を撮影した部分画像である検査画像を取得する画像取得部と、
    前記検査画像を基に前記物品の周方向における当該検査画像の位置を特定する位置特定部と、
    前記位置特定部が特定した前記位置に対応する前記良品画像と前記検査画像とのうち少なくとも一方に、当該良品画像と当該検査画像との歪み度合を近づける変形処理を施す変形処理部と、
    前記変形処理後における前記検査画像と前記良品画像との比較結果に基づいて、前記物品の欠点を検出する検出部と
    を備えたことを特徴とする歪み画像検査装置。
  2. 前記変形処理部は、前記検査画像と前記良品画像とのマッチング処理で前記歪み度合が合うまで前記変形処理を繰り返すことを特徴とする請求項1に記載の歪み画像検査装置。
  3. 前記変形処理部は、前記検査画像と前記良品画像のうち前記変形処理の対象である少なくとも一方を分割した複数の分割画像ごとに前記変形処理を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の歪み画像検査装置。
  4. 前記記憶部には、前記物品の周方向に位置の異なる部分画像の特徴が抽出されたモデルが周方向の位置と対応付けられて記憶され、
    前記位置特定部は、前記検査画像に対して複数の前記モデルを基にマッチング処理して前記検査画像の位置を特定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の歪み画像検査装置。
  5. 前記物品の周方向に位置の異なる複数の前記良品画像を当該物品の周方向の位置と対応付けて全周分に相当する複数生成する良品画像生成部を更に備え、
    前記良品画像生成部は、良品の物品を任意の向きで撮影した撮影画像を取得し、前記撮影画像に対して複数の前記モデルを基にマッチング処理して前記物品の周方向における前記撮影画像の位置を特定し、前記撮影画像から正面の所定領域を前記良品画像として取得するとともに当該良品画像を前記特定した位置と対応付けて前記記憶部に記憶し、当該処理を全周分に相当する複数の前記良品画像が蓄積されるまで繰り返すことを特徴とする請求項4に記載の歪み画像検査装置。
  6. 前記物品は、軸線方向の位置に応じて太さの異なる形状を有し、
    前記物品の外面に付されたラベルの前記図柄が当該物品の形状に応じて少なくとも一部歪む歪み画像である前記検査画像を検査して、前記ラベルの欠点を検出することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の歪み画像検査装置。
  7. 物品の図柄が少なくとも一部歪む撮影画像である歪み画像を検査して前記物品の欠点を検出する歪み画像検査方法であって、
    良品である物品の周方向に位置の異なる部分画像である良品画像を当該物品の周方向の位置と対応付けて全周分に相当する複数記憶し、
    検査対象の物品を撮影した部分画像である検査画像を取得する画像取得ステップと、
    前記検査画像を基に前記物品の周方向における当該検査画像の位置を特定する位置特定ステップと、
    前記位置特定ステップで特定した前記位置に対応する前記良品画像と前記検査画像とのうち少なくとも一方に、当該良品画像と当該検査画像との歪み度合を近づける変形処理を施す変形処理ステップと、
    前記変形処理後における前記検査画像と前記良品画像との比較結果に基づいて、前記物品の欠点を検出する検出ステップと
    を備えたことを特徴とする歪み画像検査方法。
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