JP2019105216A - 電動送風機及びそれを搭載した電気掃除機 - Google Patents

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誠二 坂上
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賢宏 伊藤
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武史 本多
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武史 本多
浩平 京谷
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Abstract

【課題】ブラシレスモータで電動送風機の始動を可能とし、送風機入口の漏れ流量を低減し、送風機効率の向上と、ごみ取り性能を向上させた電動送風機及び電気掃除機を提供する。【解決手段】吸込開口を有するシュラウド板とハブ板の間に放射状に複数の羽根を有する樹脂製の回転翼1および、該回転翼の外周部に複数のディフューザ翼3aを配置し、前記回転翼と前記ディフューザ翼を覆う樹脂製のファンケーシング2と、前記回転翼を回転駆動するセンサレスブラシレスモータ202とを備え、前記ファンケーシングの中央部に吸込口2aと、該吸込口を囲む環状凹部37を有し、該環状凹部にシール部材が設けられ、該シール部材38と前記シュラウド板の吸込開口が当接し、前記ブラシレスモータの起動トルクよりも前記シール部材と前記吸込開口の当接することによる摩擦トルクを小さくする。【選択図】図1

Description

本発明は、電動送風機及びそれを搭載した電気掃除機に関する。
近年需要が急速に高まっているコードレススティック掃除機や自走式電気掃除機においては、低電圧のバッテリー駆動でも十分な出力を得ると共に、振動や騒音を低減するためにDCブラシレスモータを用いた電動送風機が使用されている。また、電気掃除機の小型化を達成するために、電動送風機の小型化も求められている。電動送風機の小型化に関しては、電動送風機を高速化することでファンの外径を小さくすることが出来る。そのため、ブラシレスモータの回転数を毎分約8万回転以上としている例がある。
一方、キャニスター形の掃除機に用いられている電動送風機では、低コスト化なども踏まえ、従来よりブラシ付きモータを採用している。十分な吸込力を得るために電動送風機の高出力化が求められているなか、駆動する回転数は毎分4万回転〜5万回転程度である。ファン出力を確保するためにファンの外径はコードレススティック掃除機のファンに比べ、2倍以上も大きい。さらに、効率的な風の流路を確保するために、回転するファンと、それを覆う形で配置されるファンケーシングとの一部分を、摺動可能とするシール部材を介して当接させ、気密をとることで高効率なファン出力を得ている。
ブラシレスモータに置き換えると、小型軽量化のためファンの外径に関しては、回転数の高速化により補っているとして、ファンの気密による高出力化は応用し得る技術である。
シール部材を用いたシール方法の従来技術として、例えば、特開2000−179495号公報(特許文献1)、特開平9−236098号公報(特許文献2)、実開平4−11297号公報(特許文献3)、特開2015−175236号公報(特許文献4)に開示されているものがある。
特開2000−179495号公報に開示されている電動送風機は、電動機のハウジングに取り付けられ、遠心ファンおよびディフューザを覆うように形成したファンケーシングと、前記ファンケーシングの吸気孔部に、遠心ファンの吸気孔と同軸に円環状に形成した湾曲部と、シール保持部材に保持された状態で前記遠心ファンの吸気孔部と摺接するシール部材と、前記ファンケーシングに取り付けられ、前記シール部材を押圧するシール押さえ部材からなる電動送風機において、前記シール保持部材は前記シール部材を嵌合する凹溝を備え、かつ湾曲部に嵌合保持した構成としている。
また、特開平9−236098号公報に開示されている電動送風機は、ファンカバーの吸込口周縁に環状部を形成し、環状部にファンの吸込口縁が当接するシール材を設け、シール材を、耐熱性、低摩擦性、柔軟性を有すると共に、削れやすい合成樹脂を環状部に充填したことで構成されている。
さらに、実開平4-11297号広報に開示されている送風機は、上、下シュラウド板の間に放射状に複数のブレードを有する遠心羽根車および、該遠心羽根車外周に固定案内翼を配置し、それらを覆うファンカバーを有する送風機において、ファンカバーの前記上側シュラウド板に対向する面に環状に静電植毛により、短繊維を接着した構成としている。
また、特開2015−175236号公報に開示されている送風機は、回転軸を中心に回転して気体の流れを発生させる複数の翼を有する羽根車と、羽根車の翼の回転方向に沿って、翼の外周端より外側に壁面を形成し、気体を整流するベルマウスと、ベルマウスの内壁面の翼との対向部分に少なくとも設置され、ベルマウスの内壁面と翼との隙間の部分に柔毛素材を有する柔毛素材部とを備え、ベルマウスは、柔毛素材部を設置する部分における内壁面と気体流入側における内壁面との間に段差を有し、柔毛素材部は、柔毛素材の先端とベルマウスの気体流入側における内壁面とが連なるように設置される構成としている。
特開2000−179495号公報 特開平9−236098号公報 実開平4-11297号公報 特開2015−175236号公報
上述した特許文献1、2、3では、遠心ファンの吸気孔部とファンケーシングに取り付けられたシール部材とが確実に摺接される形となり気密が確保できるものの、摺接可能となる最初の摩擦トルクに打ち勝つために電動送風機の始動トルクは大きなものとなる。これはつまり、キャニスター形掃除機に採用されるブラシ付きモータのように大きな始動トルクを得られるモータに対して有効な気密方法となる。
しかし、コードレススティック掃除機や自走式電気掃除機の位置センサを用いていないセンサレス制御の小型のブラシレスモータでは、始動時の磁石の磁極位置を決定する動作が必要となり、小さなトルクしか生じないために、始動不可能となってしまう課題があった。
特許文献4においては、軸流式や斜流式の送風機で、ベルマウス内壁面側の翼と対抗する部分に柔毛素材を備えることで、翼とベルマウスとの間の翼端隙間を狭小化している。隙間を有しているために始動トルクの小さなブラシレスモータでも駆動することができる。しかし、翼と対抗するベルマウス内壁面全域に柔毛素材を配置しなければならなく、材料費や作業コストの上昇に繋がる。また、翼とベルマウス内壁面で隙間を有しているため、翼の圧力面側から負圧面側に漏れ流れが発生するため、翼間の流れに影響し送風機効率が低下するという課題があった。
本発明の目的は、上記課題を解決するものであり、小型の位置センサを用いていないブラシレスモータで電動送風機の始動を可能とし、低コストで遠心送風機入口の漏れ流量を低減することで送風機効率の向上を図り、ごみ取り性能を向上させた電動送風機及び電気掃除機を提供することにある。
上記課題を解決するために、代表的な本発明の電動送風機の一つには、吸込開口を有するシュラウド板とハブ板の間に放射状に複数の羽根を有する樹脂製の回転翼および、回転翼の外周部に複数のディフューザ翼を配置し、回転翼とディフューザ翼を覆う樹脂製のファンケーシングと、回転翼を回転駆動するセンサレスブラシレスモータとを備え、ファンケーシングの中央部に吸込口と、吸込口を囲む環状凹部を有し、環状凹部にシール部材が設けられ、シール部材と前記シュラウド板の吸込開口が当接し、ブラシレスモータの起動トルクよりもシール部材と吸込開口の当接することによる摩擦トルクを小さくしたことにより達成される。
本発明によれば、遠心羽根車のシュラウド板の吸込開口に対向するファンケーシング内面にシール部材を設け、ブラシレスモータの起動トルクよりもシール部材と吸込開口の当接による摩擦トルクを小さくしたことにより、始動トルクの小さなブラシレスモータでの駆動を可能とすることができる。
また、遠心羽根車の直径の一番小さな吸込開口でシールを行うため、シール部材の使用量を少なくすることができ、コスト低減を図ることができる。
さらに、遠心羽根車とファンケーシングの隙間を極力小さくすることができるので、漏れ流量を低減することで高効率、高出力な電動送風機及びそれを搭載した電気掃除機を提供することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の実施形態例における電動送風機を示す縦断面図ある。 本発明の実施形態例における電動送風機を示す分解図である。 本発明の実施形態例におけるロータ組立体を示す分解図である。 (a)は本発明の実施形態例における遠心羽根車の斜視図、(b)は遠心羽根車の縦断面図である。 (a)は本発明の実施形態例における案内翼の斜視図、(b)は案内翼の背面図、(c)は案内翼の縦断面図である。 (a)は本発明の実施形態例におけるファンケーシングの斜視図、(b)はファンケーシングの縦断面図である。 本発明の実施形態例における電動送風機の送風機部の吸込口付近の部分拡大図である。 本発明の一実施例における電動送風機を搭載した電気掃除機を示し、(a)はスティック型として使用する際の斜視図、(b)は電気掃除機をハンディ型として使用する際の側面図である。 本実施例における電動送風機を搭載した掃除機本体の縦断面図である。
以下、本発明の一実施例について、図面を参照し説明する。本実施の形態例において、回転翼は遠心羽根車を用いて説明する。
図1から図3により、本発明の一実施例に係る電動送風機200について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施例に係る電動送風機を示す断面図であり、図2は本発明の一実施例に係る電動送風機の分解図、図3は本発明の一実施例に係るロータ組立体を示す分解図である。
この電動送風機200は、送風機部201と電動機部202に大別される。送風機部201は、回転翼である遠心羽根車1と、該遠心羽根車1を収納するファンケーシング2及び、複数のディフューザ羽根3aと該ディフューザ羽根3aの裏面に複数のリターンガイド羽根3bを備えた案内翼3で構成される。ファンケーシング2には空気吸込口2aが設けられ、空気吸込口2aの外周内面には凹部37が設けられ、凹部37の内面にシール部材38が設けられている。ファンケーシング2の内面のディフューザ羽根3aと対抗する位置に弾性体を用いた気密保持部材2bがファンケーシング2に一体成形されている。本実施例ではインサート成形により気密保持部材2bとファンケーシング2を一体成形している。
遠心羽根車1は熱可塑性樹脂製で、回転軸4に直結されている。ここで、本実施例では、回転翼である遠心羽根車1を回転軸4に圧入固定しているが、回転軸4の端部にねじを設け、遠心羽根車1を固定ナットを用い固定しても良い。
電動機部202は、ハウジング5内に収納される回転軸4に固定されているロータコア6、及びハウジング5に固定されているステータ7から構成される。
ロータコア6は、回転軸4における遠心羽根車1が固定されている端部と逆側の軸方向Gの端部に設けられ、希土類系のボンド磁石からなる。希土類系のボンド磁石は、希土類系磁性粉末と有機バインダーとを混合して作られる。希土類系のボンド磁石としては、例えば、サマリウム鉄窒素磁石や、ネオジム磁石等を用いることができる。ロータコア6は回転軸4に一体成形されている。また、ロータコア6は、カバー6aにより周面に接した状態で覆われている。カバー6aは、非磁性の薄板を筒状に形成したものであり、例えば、ステンレス鋼にニッケル量を多く配合したもので構成される。
ステータ7はロータコア6の外周側に配置されハウジング5に固定ねじ8で固定されている。ステータ7は電磁鋼板を回転軸方向に積層し形成したステータコア9と、ステータコア9の周りに2つの巻枠10、11が配置され、巻枠10、11を介して界磁巻線12が巻かれている。界磁巻線12は、電動送風機200に備わる図示しない回路部に電気的に接続される。巻枠11の端部には巻枠11同士を固定する接続部材13が挿入固定されている。本実施例ではステータ7の剛性を高めるために、巻枠11同士を固定する接続部材13を設けているが、この限りではない。
遠心羽根車1とロータコア6の間には軸受14、15を備え、回転軸4を回転自在に支持している。軸受14と軸受15の間には、圧縮された状態でばね16が配置され、軸受14、15に予圧を付与している。軸受14、15と、ばね16は軸受カバー17に内包されている。回転軸4のロータコア6よりも端部にはバランス調整用のリング部材18が取り付けられている。回転体を回転させて遠心羽根車1の背面とリング部材18を削ることで2面バランス修正を行うことができる。バランス調整用リング部材18はロータコア6よりも比重が大きい金属材料で、例えば銅材などの焼結品(燒結体)や機械加工で製作される。なお、リング部材18としては、ロータコア6よりも比重が大きく、かつ、非磁性の材料であれば、銅に限定されるものではない。
ハウジング5は合成樹脂材であり、軸受14、15を内包する軸受カバー17を固定する支持部19を有している。軸受カバー17は非磁性金属材料で、樹脂製ハウジング5とインサート成形によって一体化される。なお、軸受カバー17はアルミニウム合金などの熱伝導率の高い材料が望ましい。
樹脂製ハウジング5の支持部19の端部には回転軸方向に延在するねじ穴20が形成されている。ねじ穴20には固定ねじ21が螺合可能で、固定ねじ21の螺合によって案内翼3が樹脂製ハウジング5に固定設置されている。ハウジング5には、ハウジング5内に空気が流れ込むように開口22と、電動送風機200の外部に空気を排出する排気口23が設けられている。ハウジング5の端部に配置されるステータ7のステータコア9、巻枠11は、固定ねじ8によってハウジング5に固定される。
次に、電動送風機200内における空気の流れを説明する。電動機部202を駆動して回転翼である遠心羽根車1を回転させると、ファンケーシング2の空気吸込口2aから空気が流入し、遠心羽根車1内に流入する。流入した空気は遠心羽根車1内で昇圧及び増速し、遠心羽根車1の外周から流出する。遠心羽根車1から流出した空気流は、案内翼3に導かれる。遠心羽根車1から流出した空気流の一部は、遠心羽根車1とファンケーシング2の間の隙間を通り、遠心羽根車1の吸込開口28側に漏れ流れを生じるが、ファンケーシング2の空気吸込口2aの内面に設けられているシール部材38により、気密性が保持される。これによって、遠心羽根車1への漏れ流れを防止でき送風機効率を向上させることができる。
案内翼3には複数のディフューザ羽根3aが設けられ、空気流がディフューザ羽根3aの羽根間で減速することによって、空気流のもつ運動エネルギーを圧力エネルギーに変換して圧力が上昇する。ディフューザ羽根3a間から流出された空気流は、ファンケーシング2の内面と案内翼3で形成された流路からリターンガイド羽根3bに流入する。
ディフューザ羽根3aがファンケーシング2の気密保持部材2bに食い込むことで、ファンケーシング2とディフューザ羽根3aとの気密性が保持される。これによって、案内翼3のディユーザ羽根3a間での漏れを防止することができ、送風機効率を向上させることができる。なお、本実施例では羽根付ディフューザを用いているが、羽根無しディフューザとしても良い。
リターンガイド羽根3bを通過した空気流は、ハウジング5の開口22からハウジング5内部に流入し、軸受カバー17の冷却フィン24を冷却し、これに伴い軸受カバー17を介して軸受14、15を冷却する。また、ロータコア6、ステータコア9、界磁巻線12などを冷却して外部へ排出する。これによって、ハウジング5内の各部が冷却される。リターンガイド羽根3bを通過した空気流の一部は、ハウジング5の排気口23から外部へ排出する。
本発明の一実施例の送風機部201を図4から図7を用い説明する。図4(a)は本発明による遠心羽根車の一実施例の斜視図で、(b)は遠心羽根車の断面図、図5(a)は本発明による案内翼の斜視図で、(b)は背面図、(c)は断面図、図6(a)は本発明によるファンケーシングの斜視図で、(b)は断面図、図7は本発明による電動送風機の吸込口付近の部分拡大図である。
先ず図4を用い、本発明に係る一実施例の遠心羽根車1について説明する。本発明に係る一実施例の遠心羽根車1は、シュラウド板25と、ハブ板26と複数枚の羽根27から構成されている。ハブ板26と羽根27は熱可塑性樹脂で一体成形されている。
熱可塑性樹脂製のシュラウド板25は、中央部に空気を吸い込む円環状の吸込開口28が形成されている。吸込開口28は回転軸4と略平行に板厚が薄く形成されている先端部29が設けられている。シュラウド板25は、吸込開口28から流入した軸方向流れを径方向流れに転向する曲面部30が設けられ、吸込開口28と曲面部30が滑らかに接続され、曲面部30から外径にかけて半径方向を向くように形成されている。
羽根27の上面には突起状の爪27aが形成され、シュラウド板25には貫通穴25aが設けられている。羽根27の突起状の爪27aとシュラウド板25の貫通穴25aを係合させることで、シュラウド板の位置を定めることができる。羽根27とシュラウド板25を溶着加工により接合することで遠心羽根車1が形成される。
ハブ板26の中央には、回転軸4が挿入されて固定される凸形状のボス26aが形成されている。ハブ板26と一体成形されている羽根27は周方向に等間隔で設置されており、内径側から径方向外側に向かうにつれ、回転方向に後退した羽根形状を有する。ボス26aは軸方向から径方向に向かうように曲面が形成されている。
ハブ板26の羽根27の裏面側の外周には凸部26bが設けられている。回転体を回転させて凸部26bと回転軸4の軸端に取り付けられているバランス調整用のリング部材18を削ることで2面バランス修正を行うことができる。これにより、遠心羽根車1を含めた回転体のアンバランス量を小さくでき、振動や騒音の低減が図られ、毎分80、000回転以上の高速回転を可能とすることができる。
遠心羽根車1は熱可塑性樹脂製であるが、電動機などにより発生する熱による変形等を防ぐために特に耐熱性が100℃以上、遠心応力に耐えるために引張強度が100MPa以上あるエンジニアリングプラスティック材料が望ましい。例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)や、PEEKにカーボン繊維が含まれているものであるとより望ましい。これにより、金属製の遠心羽根車よりも軽量化が図られ、強度を確保し、高速回転に耐えることができる樹脂製遠心羽根車1を実現できる。
次に図5を用い、本発明に係る一実施例の案内翼3について説明する。本発明に係る一実施例の案内翼3は樹脂製であり、複数枚のディフューザ羽根3aと、該ディフューザ羽根3aの下流側に形成された複数枚のリターンガイド羽根3bと、ディフューザ羽根3aとリターンガイド羽根3bとの間を仕切る仕切板3cとが一体に成形されている。
ディフューザ羽根13の上面にはリブ31が形成され、ファンケーシング2の機密保持部材2bに当接されている。ディフューザ羽根3aの外径側は軸方向にゆるやかに傾斜し、軸方向に傾斜したディフューザ流路を形成している。
仕切板3cには、案内翼3を樹脂製ハウジング5に固定するための貫通穴32が設けられている。貫通穴32に固定ねじ21を差し込み、ハウジング5のねじ穴20と固定ねじ21によって、案内翼3はハウジング5に固定される。
次に図6を用い、本発明に係る一実施例のファンケーシング2について説明する。本発明に係る一実施例のファンケーシング2は、遠心羽根車1及び案内翼3を外方から覆っており、平面視円形状の上板33と、上板33の周縁部に連続して軸方向に延在する円環状の側板34とを備えている。ファンケーシング2の側板34の反上板33側の端部には突起35が設けられ、ファンケーシング2をハウジング5に固定する取付穴36が設けられている。
ファンケーシング2の上板33の中央に空気吸込口2aが設けられている。空気吸込口2aの外周内面には凹部37が設けられ、凹部37内に遠心羽根車1の先端部29が配置される。ファンケーシング2の凹部37内にはシール部材38が設けられている。シール部材38は柔軟性に富んだ細径の繊維を形成され、静電植毛などでファンケーシング2の凹部37に接着されている。
ファンケーシング2の上板33の内面には弾性体を用いた気密保持部材2bが配置されている。気密保持部材25はゴムやエラストマー等の弾性材料からなり、ファンケーシング2に一体成形されている。本実施形態では、インサート成形により弾性部材2bとファンケーシング2を一体成形している。ディフューザ羽根3aに設けたリブ31が気密部保持部材2bに食い込むことで、ファンケーシング2と案内翼3との気密性が保持される。これによって、案内翼3のディユーザ羽根3a間での漏れを防止することができ、送風機効率を向上させることができる。
電動送風機200は電気掃除機の運転中にジャイロモーメント力等を受ける可能性や、各部品の寸法精度から、ファンケーシング2の凹部37と遠心羽根車1の先端部29の先端との隙間Gはおよそ0.5mmに設けられ、ファンケーシング2の凹部37の内面には、シール部材38が配置されている。
シール部材38は、例えば静電植毛などで柔軟性に富んだ細径の繊維をファンケーシング2の凹部37の内面に植え付けられている。なお、細径の繊維をテープなどに植え付け、そのテープをファンケーシング2の凹部37に貼付するようにしても良い。
本実施例の電動送風機は、センサレス制御のブラシレスモータのため、ロータコア6の磁極位置を決定する動作が必要となる。そのため、始動トルクは非常に小さいので、シール部材38の長さや密度、材質などは、電動機202の始動トルクよりも遠心羽根車1の先端部29とシール部材38の接触により発生する摩擦トルクが小さくなるように構成されている。本実施例では遠心羽根車1の先端部29とファンケーシング2のシール部材38との隙間はほぼゼロになるように構成されている。このため、シール部での摩擦トルクは小さくすることができる。
これにより、小型の位置センサを用いていないブラシレスモータで電動送風機200の始動を可能とし、遠心羽根車1で昇圧された空気が、遠心羽根車1とファンケーシング2の隙間を通って遠心羽根車1の吸込開口28側へ漏れる空気量を小さくすることができるので、送風機効率を高くすることができる。
また、遠心羽根車1の直径の一番小さな吸込開口28でシールを行うため、シール部材38の使用量を少なくすることができ、コスト低減を図ることができる。
さらに、ファンケーシング2の凹部37と遠心羽根車1の先端部29の先端は、およそ0.5mmの隙間を有しているため、電気掃除機の使用状況で、遠心羽根車1にジャイロモーメント力が加わっても遠心羽根車1とファンケーシング2が当たることによる破損の恐れも無く、信頼性の高い電動送風機を得ることができる。
次に、図8及び図9により、本発明の一実施例に係る電気掃除機400について図面を参照しながら説明する。
なお、以下では、スティック型とハンディ型とを適宜切り替えて使用できる充電式の電気掃除機400に適用した場合を例に挙げて説明するが、スティック型のみ、ハンディ型のみ、など様々なタイプの電気掃除機に適用することができる。
図8は本実施例における電動送風機を搭載した電気掃除機を示し、(a)はスティック型として使用する際の斜視図、(b)は電気掃除機をハンディ型として使用する際の側面図である。
図8(a)に示すように、電気掃除機400は、塵埃を集塵する集塵室401および集塵するのに必要な吸込気流を発生させる電動送風機200(図1)を収納する掃除機本体410、掃除機本体410に対して伸縮自在に設けられた伸縮パイプ402、伸縮パイプ402の一端に設けられたグリップ部403、グリップ部403に設けられた電動送風機200の入切を行うスイッチ部404を備えて構成されている。
図8(a)に示す電気掃除機400は、スティック状態であり、伸縮パイプ402が伸ばされた状態である。また、掃除機本体410の他端には吸口体405が取り付けられ、掃除機本体410と吸口体405とが接続部406で繋がれている。
図8(b)に示す電気掃除機400は、ハンディ状態であり、伸縮パイプ402が掃除機本体410内に収納され、グリップ部403が伸縮パイプ402側に近接した状態である。また、ハンディ状態での持ち手となるハンディグリップ部407は、掃除機本体410の上面側に、近接されたグリップ部403と集塵室401との間に設けられている。また、掃除機本体410の他端部には吸口体(隙間ノズル)408が取り付けられ、掃除機本体410と吸口体408とが接続部406で繋がれている。
以上の電気掃除機400において、グリップ部403のスイッチ部404を操作することで、掃除機本体410に収納された電動送風機200(図1参照)が作動し、吸込気流を発生させる。そして、吸口体405、408から塵埃を吸込み、接続部406を通して掃除機本体410の集塵室401に集塵する。
図9は本実施例における電動送風機を搭載した掃除機本体の縦断面図である。なお、図9は、ハンディ状態であり、掃除機本体410から吸口体408を取り外した状態である。
図9に示すように、掃除機本体410の内部には、吸引力を発生させる電動送風機200、電動送風機200に電力を供給する電池ユニット420、駆動用回路430が設けられている。
吸口体405、408(図8(a)、(b)参照)から吸い込まれた空気は、掃除機本体410に設けられた流路440(図8(a)参照)を通って電動送風機200の前方に配置された集塵室401に送られ、集塵室401内に集塵される。そして、集塵室401で塵挨が分離された後の空気は、電動送風機200、駆動用回路430を通り、掃除機本体410に形成された排気口(不図示)から外部に排出される。
本実施例の電動送風機200を電気掃除機に搭載することにより、高い吸込性能を有する電気掃除機を得ることができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分りやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部については、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1 遠心羽根車
2 ファンケーシング
3 案内翼
4 回転軸
5 ハウジング
6 ロータコア
7 ステータ
8 固定ねじ
9 ステータコア
10、11 巻枠
12 界磁巻線
13 接続部材
14、15 軸受
16 ばね
17 軸受カバー
18 バランスリング
19 ハウジング支持部
20 ねじ穴
21 固定ねじ
22 ハウジング開口
23 ハウジング排気口
24 冷却フィン
25 シュラウド板
26 ハブ板
27 インペラ羽根
28 吸込開口
29 先端部
30 曲面部
31 リブ
32 ねじ穴
33 上板
34 側板
35 突起
36 取付穴
37 凹部
38 シール部材
200 電動送風機
201 送風機部
202 電動機部
400 電気掃除機本体

Claims (4)

  1. 吸込開口を有するシュラウド板とハブ板の間に放射状に複数の羽根を有する樹脂製の回転翼および、該回転翼の外周部に複数のディフューザ翼を配置し、前記回転翼と前記ディフューザ翼を覆う樹脂製のファンケーシングと、前記回転翼を回転駆動するセンサレスブラシレスモータとを備え、
    前記ファンケーシングの中央部に吸込口と、該吸込口を囲む環状凹部を有し、該環状凹部にシール部材が設けられ、該シール部材と前記シュラウド板の吸込開口が当接し、
    前記ブラシレスモータの起動トルクよりも前記シール部材と前記吸込開口の当接することによる摩擦トルクを小さくしたことを特徴とする、電動送風機。
  2. 前記シール部材は、静電植毛により細径繊維を接着したことを特徴とする、請求項1に記載の電動送風機。
  3. 前記シール部材と前記シュラウド板の吸込開口の隙間がほぼゼロで接していることを特徴とする、請求項1又は2に記載の電動送風機。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の電動送風機を備え、塵埃を集塵する集塵室と、操作するための持ち手となるグリップ部と、電気の入切をするためのスイッチ部を有した電気掃除機。
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