JP2019105023A - 補強繊維織物及びその製造方法 - Google Patents

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重一 武田
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Abstract

【課題】太い炭素繊維糸条を用いても、ハンドレイアップ成形の樹脂の含浸性に優れ、成形によって得られる複合材料の機械的特性に優れる安価な炭素繊維強化織物ならびにその製造方法を提供する。【解決手段】たて糸に多数本の炭素繊維マルチフィラメント糸を配列し、該炭素繊維マルチフィラメント糸より細い補助繊維糸をよこ糸に配列してなる一方向性補強繊維織物であって、該炭素繊維マルチフィラメント糸のフィラメント数が50000〜100000本であるか総繊度33000〜74250デシテックスであり、該炭素繊維マルチフィラメント糸の糸幅が10mm以上であり、かつ織物目付けが300g/m2以下であることを特徴とする一方向性補強繊維織物。【選択図】なし

Description

本発明は繊維強化複合材料用として優れた特性を発揮する一方向性補強繊維織物及びその
製造方法に関するもので、特に土木建築用補強織物や一般的な産業用途などの最適な一方
向性補強繊維織物とその製造方法に関する。
従来から繊維強化複合材料用として優れた物性を発揮する補強繊維織物は土建用コンクリ
−ト構造物の補強材として幅広く使用されている。特に強度を必要とする分野ではアラミ
ド繊維や炭素繊維などの強化繊維素材を用いた強化繊維シート状物が多く使用されている
。例えば特許第3279049号や特許第3019004号では、橋、トンネル、煙突や
建物などコンクリ−ト構造物の補修ならびに補強に炭素繊維糸条を用いた補強繊維織物が
提案され、該織物に使用される炭素繊維糸条の多くがフィラメント数12000本の汎用
的な炭素繊維糸条を用いて製織されている。また、これらの提案されている織物の目付け
は300g/m前後の比較的低目付け織物が中心である。しかしながら、従来の炭素繊
維強化プラスチックは、たとえばフィラメント数3000本の細い炭素繊維糸条がたて方
向とよこ方向または、たて方向に配列した炭素繊維目付けが200〜400g/mの薄
い一方向或いは二方向性織物を用いてあらかじめ樹脂を含浸したプリプレグを多数枚積層
してオートクレーブ中で硬化して成形しているので、(1)炭素繊維糸条が細いので炭素
繊維糸条の生産性が低い、(2)細い糸条で織物を製造するために織物の生産性が低い、
(3)織物目付けが薄いので所定の厚みに積層するのに積層枚数が多くなり積層の手間が
大きくなる、(4)プリプレグ化工程が必要となるのでプリプレグの製造コストが加わる
、(5)樹脂を硬化するためのオートクレーブが必要となり大きな設備投資が必要となる
という課題があった。
近年、それらの課題を解決するため、ラ−ジトウといわれる太い炭素繊維糸条を用いた強
化繊維織物として特許第3991439号や特許第3991440号が提案されている。
特許第3991439号は織物目付けが400〜700g/m、また、特許第3991
440号は織物目付けが450〜1500g/mという非常に高目付け織物を提案して
いる。産業用途の比較的高目付けの繊維強化プラスチックを得るには、このような高目付
けの補強繊維織物は有効である。しかしながら、例えば土建用コンクリ−ト構造物の補強
材はハンドレイアップ成形であることから高目付け織物では樹脂の含浸性が悪くなるので
、ラ−ジトウを用いた強化繊維織物でありながら300g/m以下の比較的低目付けの
織物が望まれている。
特許第3279049号公報 特許第3019004号公報 特許第3991439号公報 特許第3991440号公報
本発明は、太い炭素繊維糸条を用いても、ハンドレイアップ成形の樹脂の含浸性に優れ
、成形されたときに機械的特性に優れる安価な炭素繊維織物ならびにその製造方法を提供
するものである。
即ち、本発明は、
[1]たて糸に多数本の炭素繊維マルチフィラメント糸を配列し、該炭素繊維マルチフィ
ラメント糸より細い補助繊維糸をよこ糸に配列してなる一方向性補強繊維織物であって、
該炭素繊維マルチフィラメント糸のフィラメント数が50000〜100000本である
か該炭素繊維マルチフィラメント糸の総繊度が33000〜74250デシテックスであ
り、織物を構成している状態での該炭素繊維マルチフィラメント糸の糸幅が10mm以上
であり、かつ、織物目付けが200g/m以下であることを特徴とするハンドレイアッ
プ成形用一方向性補強繊維織物である。
[2]前記炭素繊維マルチフィラメント糸が実質的に屈曲せずに炭素繊維糸条群を構成し
、該炭素繊維糸条群の両面それぞれに該炭素繊維糸条群と交差する複数のよこ糸補助繊維
糸からなるよこ糸補助繊維糸群を有し、さらに、複数のたて糸補助繊維糸からなるたて糸
補助繊維糸群を有し、該よこ糸補助繊維糸群と該たて方向補助繊維糸群とが織組織をなし
て該炭素繊維糸条群を一体に保持していることを特徴とする請求項1に記載の一ハンドレ
イアップ成形用方向性補強繊維織物である。
[3]前記炭素繊維マルチフィラメント糸および/またはたて糸補助繊維糸が、前記よこ
糸補助繊維との交点において、該よこ糸補助繊維糸に連続的に付着した熱可塑性ポリマー
によって接着されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のハンドレイアップ
成形用一方向性補強繊維織物である。
[4]たて方向に平行に配列した炭素繊維マルチフィラメント糸から構成された一方向性
補強繊維織物の製造方法であって、該炭素繊維マルチフィラメント糸のフィラメント数が
50000〜100000本であるか該炭素繊維マルチフィラメント糸の総繊度が330
00〜74250デシテックスであり、かつ、織物目付けが300g/m 以下であり、
該炭素繊維マルチフィラメント糸を拡幅し、メ−ル部の内寸口径幅が10mm以上である
ヘルドを用いて該炭素繊維マルチフィラメント糸を開口し、かつ、該炭素繊維マルチフィ
ラメント糸または織物を加熱することを特徴とする一方向性補強繊維織物の製造方法であ
る。
本発明によれば、太い炭素繊維糸条を用いても、ハンドレイアップ成形の樹脂の含浸性
に優れ、成形されたときに機械的特性に優れる安価な炭素繊維強化織物が得られる。
本発明に用いることができる織機の概略構成の一例を示す図である。 本発明で用いるヘルドの形状の一例を示す該略図である。 本発明で得られる一方向性補強繊維織物の斜視図の一例である。 本発明で得られる一方向性補強繊維織物の斜視図の一例である。
(補強繊維)
本発明で使用する炭素繊維マルチフィラメント糸はフィラメント数50000〜100
000本で糸条繊度が33000〜74250デシテックスの炭素繊維糸条である。
さらに、炭素繊維は引張強度が3000〜6000MPaのものを用いることが一般産
業用途用の繊維強化プラスチックとして好ましい。本発明において、炭素繊維の引張強度
とは、JISR7601に準拠して測定したストランド強度を指す。
本発明に用いる炭素繊維には、エポキシ基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、カル
ボン酸無水物基、アクリレート基およびメタクリレート基から選ばれる1種類以上の官能
基を持つ物質を0.01〜5質量%付着させ、繊維束の収束性や、繊維強化プラスチック
としたときの炭素繊維とマトリックス樹脂との接着性を改善するサイズ剤として用いるこ
とができる。
(よこ糸補助繊維糸)
本発明に用いるよこ糸補助繊維糸は、補強繊維である炭素繊維マルチフィラメント糸よ
り細い任意の有機繊維または無機繊維を用いることができる、よこ糸補助繊維糸には10
0tex以下のガラス繊維糸条を用いることが好ましい。炭素繊維マルチフィラメント糸
および/またはたて糸補助繊維糸を固定するため、熱可塑性ポリマーをガラス繊維糸条に
線状に連続的に付着せしめて、よこ糸補助繊維糸として用いることが好ましい。熱可塑性
ポリマーをガラス繊維糸条に付着する方法は合撚、カバリング、引き揃えなど何ら限定す
るものではない。
(たて糸補助繊維糸)
本発明に用いるたて糸補助繊維糸の繊度は補強繊維である炭素繊維マルチフィラメント
糸の1/3以下であることが好ましい。
(一方向性補強繊維織物)
本発明の一方向性補強繊維織物は、たて糸である多数の炭素繊維マルチフィラメント糸
とよこ糸補助繊維糸からなる。
また、本発明の一方向性補強繊維織物はたて糸である多数の炭素繊維マルチフィラメン
ト糸が実質的に屈曲せずに炭素繊維糸条群を構成し、該炭素繊維糸条群の両面それぞれに
該炭素繊維糸条群と交差する複数のよこ糸補助繊維糸からなるよこ糸補助繊維糸群を有し
、さらに、複数のたて糸補助繊維糸からなるたて糸補助繊維糸群を有し、該よこ糸補助繊
維糸群と、該たて糸補助繊維糸群とが織組織をなして該炭素繊維糸条群を一体に保持して
いることが好ましい。
該炭素繊維糸条群を屈曲させないために、たて糸補助繊維糸に炭素繊維マルチフィラメ
ント糸より細い糸を用い、該たて糸補助繊維糸群とよこ糸補助繊維糸群が織組織なして、
たて糸補助繊維糸が屈曲しながら交互によこ糸補助糸と交錯していることが好ましい。
さらに、本発明の一方向性補強繊維織物はたて糸である多数の炭素繊維マルチフィラメ
ント糸および/またはたて糸補助繊維糸が、よこ糸補助繊維糸との交点において、該よこ
糸補助繊維糸に連続的に付着した熱可塑性ポリマーによって接着されていることが好まし
い。
本発明の一方向性補強繊維織物によれば、従来の細い炭素繊維糸条を用いて得られる織
物に比べ、300g/m以下の目付であって織物の布厚が小さい、いわゆる嵩密度が0
.6g/cm前後である織物が容易に得られる。特許第3991439号には嵩密度0
.65g/cm以下の炭素繊維織物が挙げられているが、目付が400g/m以上の
高目付け織物である。
ここで、嵩密度は下記の算出式で計算される。
嵩密度=W/(t×A)
但し、
t:織物の厚み(cm)
A:織物の面積(cm
W:織物の面積A中における炭素繊維質量(g)
(織物の製造方法)
本発明の織物の製造方法は製織中に開繊工程を組み入れていることを特徴とする。フィ
ラメント数50000本以上の炭素繊維マルチフィラメント糸で低目付け織物を得るため
には、使用する炭素繊維糸条の本数が少ないので、織物を構成する各炭素繊維糸条の糸幅
を10mm以上に拡幅しないと目開きの少ない織物は得られない。炭素繊維糸条の糸幅が
10mm以下であると織物の目開きが大きくなり、外観品位が悪く、成形後の樹脂溜まり
となり繊維強化複合材料の機械物性にも悪影響を及ぼすことから適度な目開きのある織物
が良好である。
クリ−ル(図示しない)からよこ取りで供給された複数の炭素繊維マルチフィラメント
糸はバックテンションロール1で均一にシート化され、引き続いて擦過ロ−ル2へと導か
れる。本発明では該擦過ロールを介することが必須である。何故ならば低目付けでかつ目
開きのない織物を得るために、たて糸として配列された炭素繊維マルチフィラメント糸を
十分に開繊拡幅する必要があるからである。擦過ロールへの通し方は図1のように山型に
通す方法や、擦過ロールを複数本平行に設けてそれぞれの擦過ロールの上下を交互に通す
方法など特に限定するものではない。また、それぞれの擦過ロールは回転しないことが好
ましい。さらには擦過ロールに加熱装置を併用、或いは該ロール部に熱風を噴射、更には
振動装置を設けて併用することにより、炭素繊維マルチフィラメント糸を大きく開繊拡幅
することが可能となる。いずれにしても必要目的に応じて開繊拡幅に必要な装置を用いる
ことがより好ましい。しかし、上述したいずれの開繊拡幅方法も過度に適用することによ
り、毛羽の発生や補強繊維の機械特性を損なう危険があるため、問題が発生しない方法を
適宜選択することが好ましい。
次いで開繊拡幅された複数の炭素繊維マルチフィラメント糸は駆動搬送ロ−ル群3〜6
とダンサロール7を経てヘルド8に導かれる。一方向性補強繊維織物にたて糸補助繊維糸
を用いる場合は、たて糸補助繊維糸もそれぞれヘルド8に導かれる。
本発明では擦過ロ−ル2で拡幅した炭素繊維マルチフィラメント糸の糸幅を布巻きロ−
ル12まで保持するのが理想的であるが、織機の構造上、ヘルドによる開口運動、筬打ち
運動で必ず糸幅は収束される。よって、最終的に必要糸幅以上の糸幅をヘルド8通過時に
保持している必要がある。しかし、たとえ十分に開繊拡幅してもたて糸の張力の影響によ
って、また、ヘルドのメ−ル部の内寸口径幅が糸幅以下であることにより工程通過中に収
束される傾向にある。このような収束の傾向は、駆動搬送ロール以降のたて糸張力をでき
るだけ低張力で製織すること、また、炭素繊維マルチフィラメント糸を通すヘルドのメー
ル部の内寸口径幅d(図2に示す)を10mm以上にすることによって抑えられる。なお
、内寸口高さは特に限定するものではないが、好ましくは2mm以下とするのが好ましい
次に、筬通過後に熱可塑性ポリマーを添附したよこ糸補助繊維糸条(図示しない)をヘ
ルドで開口された、炭素繊維マルチフィラメント糸と炭素繊維マルチフィラメント糸との
開口内、もしくは、炭素繊維マルチフィラメント糸とたて糸補助繊維糸との開口内に挿入
し筬打ちによって織物が形成される。
引き続きロール10〜11、布巻きロール12へと順次巻き取る。よこ糸補助繊維糸と
たて糸をよこ糸補助繊維糸に付着させた熱可塑性ポリマーにより熱融着させる場合は、ガ
イドロールを加熱ロ−ルとしてこれに接触させることで熱融着させることができる。また
赤外線ヒーター等の非接触ヒーターを設けて熱融着させる手法でも良い。熱融着は、筬打
ち後、布巻ロールまでにおこなうことが望ましいが、巻き取った織物の巻き返し作業の中
で行うことも可能である。
実施例を以下に説明する。
(実施例1)
炭素繊維(三菱レイヨン株式会社製、パイロフィル(製品名))からなる50K(フィ
ラメント本数:50000本)のマルチフィラメント糸をたて糸に用い、又、22.5t
exのガラス繊維(ユニチカグラスファイバー社製)糸条に熱融着繊維(東レ株式会社製
)を付着させた補助繊維をよこ糸補助繊維糸として、平織組織を形成し、目付け200g
/mの一方向性補強繊維織物を製造し、得られた織物の織物開口率と炭素繊維糸条の真
直性を評価した。なお、使用したヘルドのメール部の内寸口径幅は18.8mmである。
得られた織物中では一方向に配列された炭素繊維は真直性が得られており、よこ糸補助繊
維糸と炭素繊維は接着固化され、しかも、空隙が少なく充分に開繊された補強繊維織物で
あった。また、作業取り扱い性も良好であった。
なお、ここでいう織物開口率とは織物10cm×10cm当たりの炭素繊維間の開口部
の面積を、織物10cm×10cmの面積に対する割合で表した数値であり、織物の下部
から光を照射し、その光の織物に対する透過を画像処理して下記の計算式により求める。
開口率=開口部面積の和/100cm × 100(%)
次に得られた一方向性補強繊維織物1plyに三菱樹脂株式会社製XL−800エポキ
シ樹脂を含浸させハンドレイアップ成形法で硬化板を作成し、JIS K7073のCF
RPの引張試験法に準拠して引張破断強度を評価した。結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1と同様な糸使いで目付け300g/mの一方向性補強強化繊維織物を製造し
、評価した。結果を表1に示す。
本実施例で使用したヘルドの内寸口径幅は12.5mmである。得られた織物は実施例
1で得られた織物より、やや炭素繊維の真直性に欠けるものの、空隙が少なく充分に開繊
され外観品位の良い補強強化繊維織物であった。また、作業取り扱い性も良好であった。
(比較例1)
炭素繊維(三菱レイヨン株式会社製、パイロフィル(製品名))からなる12K(フィ
ラメント本数:12000本)のマルチフィラメント糸をたて糸に用い、又、22.5t
exのガラス繊維(ユニチカグラスファイバー社製)糸条に熱融着繊維(東レ株式会社製
)を付着させた補助繊維をよこ糸補助繊維糸として、平織組織を形成し、目付け200g
/mの一方向補強繊維織物を製造し、評価した。結果を表1に示す。
Figure 2019105023
以上のことから太い炭素繊維糸条を用いて本発明の製織方法で製織することで低目付け
織物でありながら目開きが少なく、糸幅が安定した高品質な低目付け織物が低コストで製
造することができる。しかも、本発明の一方向性補強繊維織物から得られる繊維強化複合
材料は機械物性に於いても現行の土建分野の補強シ−トとして用いられる材料のスペック
値である3400MPaをクリアしており、工業上極めて有用である。

Claims (4)

  1. たて糸に多数本の炭素繊維マルチフィラメント糸を配列し、該炭素繊維マルチフィラメ
    ント糸より細い補助繊維糸をよこ糸に配列してなる一方向性補強繊維織物であって、該炭
    素繊維マルチフィラメント糸のフィラメント数が50000〜100000本であるか該
    炭素繊維マルチフィラメント糸の総繊度が33000〜74250デシテックスであり、
    織物を構成している状態での該炭素繊維マルチフィラメント糸の糸幅が10mm以上であ
    り、かつ、織物目付けが200g/m以下であることを特徴とするハンドレイアップ成
    形用一方向性補強繊維織物。
  2. 前記炭素繊維マルチフィラメント糸が実質的に屈曲せずに炭素繊維糸条群を構成し、該
    炭素繊維糸条群の両面それぞれに該炭素繊維糸条群と交差する複数のよこ糸補助繊維糸か
    らなるよこ糸補助繊維糸群を有し、さらに、複数のたて糸補助繊維糸からなるたて糸補助
    繊維糸群を有し、該よこ糸補助繊維糸群と該たて方向補助繊維糸群とが織組織をなして該
    炭素繊維糸条群を一体に保持していることを特徴とする請求項1に記載の一ハンドレイア
    ップ成形用方向性補強繊維織物。
  3. 前記炭素繊維マルチフィラメント糸および/またはたて糸補助繊維糸が、前記よこ糸補
    助繊維との交点において、該よこ糸補助繊維糸に連続的に付着した熱可塑性ポリマーによ
    って接着されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のハンドレイアップ成形
    用一方向性補強繊維織物。
  4. たて方向に平行に配列した炭素繊維マルチフィラメント糸から構成された一方向性補強
    繊維織物の製造方法であって、該炭素繊維マルチフィラメント糸のフィラメント数が50
    000〜100000本であるか該炭素繊維マルチフィラメント糸の総繊度が33000
    〜74250デシテックスであり、かつ、織物目付けが300g/m 以下であり、該炭
    素繊維マルチフィラメント糸を拡幅し、メ−ル部の内寸口径幅が10mm以上であるヘル
    ドを用いて該炭素繊維マルチフィラメント糸を開口し、かつ、該炭素繊維マルチフィラメ
    ント糸または織物を加熱することを特徴とする一方向性補強繊維織物の製造方法。
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