JP2019104242A - 熱可塑性cfrp材料で厚さが不均一な立体を成形する方法 - Google Patents

熱可塑性cfrp材料で厚さが不均一な立体を成形する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】比較的厚い板状の熱可塑性CFRP材料で不均一な厚さの立体を成形する場合であっても、炭素繊維の破断を生じさせることなく立体成形できる方法を提供する。【解決手段】炭素繊維11に予め熱可塑性樹脂14が含浸された複数枚のプリプレグシート12を積層して構成された熱可塑性CFRP材料10を熱可塑性樹脂14の熱変形温度以上に加熱し、加熱された熱可塑性CFRP材料10を一対の金型110,112の間で複数回加圧することにより、上記課題を解決できる。【選択図】図3

Description

本発明は、熱可塑性CFRP材料で厚さが不均一な立体を成形する方法に関する。
軽くて強い炭素繊維強化プラスチック(本明細書では「CFRP」という)は、金属に代わる軽量化材料として、自動車をはじめとする様々な産業分野での利用が期待されている。
早い時期から航空機用の部品等に使用されてきたCFRPには成形後に熱処理が必要な熱硬化性樹脂が使用されていたことから、成形時間が長く、かつ、高価な設備が必要であり、安価で量産向きの部品製造には不向きであった。
これに対し、近年では、加熱すると軟化して成形可能となり、常温では固化する性質を有する熱可塑性樹脂を用いたCFRP(以下、「熱可塑性CFRP」という。)が開発されている(例えば、特許文献1)。このような熱可塑性CFRP材料は、炭素繊維に予め熱可塑性樹脂が含浸されたプリプレグシートを何層も積層することによって構成される。
特開2000−351858号公報
ところで、このような熱可塑性CFRP材料を加工成形する技術についても数多くの検討がなされており、例えば、熱可塑性CFRP材料をプレス加工する技術も開発されている。
このプレス加工の工程は、例えば図6に示すように、加熱工程1とプレス工程2とを有している。また、プレス工程2は、例えば図7に示すように、加熱した熱可塑性CFRP材料をプレス機に投入した後、加圧スライドを下方へ移動させて当該熱可塑性CFRP材料を金型に押し当てて保持し(下死点保持)、所定の時間保持した後、加圧スライドを上方へ移動させて金型から成形された熱可塑性CFRP材料を取り出すようになっている。
しかしながら、このようなプレス加工には問題があった。すなわち、プレス加工では、比較的薄い熱可塑性CFRP材料を用いてほぼ均一な厚さの立体を成型することしかできなかった。もし、プレス加工で、比較的厚い(例えば5mm厚)板状の熱可塑性CFRP材料で不均一な厚さの立体を成形した場合、変形量の多い加工点において炭素繊維の破断が生じてしまい、熱可塑性CFRP材料が本来備えている材料強度が維持できていない部分が加工品に生じるおそれがあった。
本発明は、このような従来技術の問題に鑑みて開発されたものである。それゆえに本発明の主たる課題は、比較的厚い板状の熱可塑性CFRP材料で不均一な厚さの立体を成形する場合であっても、炭素繊維の破断を生じさせることなく成形できる方法を提供することにある。
本発明の一局面によれば、
炭素繊維に予め熱可塑性樹脂が含浸された複数枚のプリプレグシートを積層して構成された熱可塑性CFRP材料を前記熱可塑性樹脂の熱変形温度以上に加熱し、
加熱された前記熱可塑性CFRP材料を一対の金型の間で複数回加圧する、
熱可塑性CFRP材料で厚さが不均一な立体を成形する方法が提供される。
好適には、
加熱された前記熱可塑性CFRP材料は、前記金型を介して加圧される度に放熱されて、加圧される度に硬化が進むようになっている。
好適には、
前記熱可塑性CFRP材料は5mm以上の厚さを有する板材である。
好適には、
前記熱可塑性CFRP材料は、織られた状態の前記炭素繊維を含む一対の前記プリプレグシート同士の間に、前記プリプレグシートよりも小さい複数のチョップ材を挟むことによって構成されている。
好適には、
表面側に使用される前記プリプレグシートにおける前記熱可塑性樹脂の融点が中心側に使用される前記プリプレグシートにおける前記熱可塑性樹脂の融点もよりも高く設定されている。
好適には、
前記熱可塑性CFRP材料の中心側に使用された前記プリプレグシートの体積を最終的に成形される立体の体積に比べて大きい目に準備しておき、
加圧が終了した段階で、一対の表面側の前記プリプレグシートの端縁から、中心側に使用された前記プリプレグシートがはみ出るようにする。
好適には、
前記熱可塑性CFRP材料の中心側に使用された前記チョップ材の体積を最終的に成形される立体の体積に比べて大きい目に準備しておき、
加圧が終了した段階で、一対の表面側の前記プリプレグシートの端縁から、中心側に使用された前記チョップ材がはみ出るようにする。
本発明によれば、比較的厚い板状の熱可塑性CFRP材料で不均一な厚さの立体を成形する場合であっても、炭素繊維の破断を生じさせることなく立体成形できる方法を提供できる。
本発明に係る成形方法が適用される熱可塑性CFRP材料10の一例を示す断面図である。 熱可塑性CFRP材料10の成形に用いられる成形装置100の一例を示す図である。 本発明に係る成形方法の一例を示す図である。 本発明に係る成形方法における加圧工程154の例を示す図である。 本発明に係る成形方法における加圧工程154の他の例を示す図である。 従来のプレス加工の工程を示す図である。 従来のプレス加工におけるプレス工程2を示す図である。 熱可塑性CFRP材料10に関する他の実施例1を示す図である。 熱可塑性CFRP材料10に関する他の実施例1を示す図である。 熱可塑性CFRP材料10に関する他の実施例2を示す図である。 熱可塑性CFRP材料10に関する他の実施例3を示す図である。 熱可塑性CFRP材料10に関する他の実施例5を示す図である。 熱可塑性CFRP材料10に関する他の成形方法例1を示す図である。 熱可塑性CFRP材料10に関する他の成形方法例1を示す図である。
(熱可塑性CFRP材料10の例)
本発明に係る成形方法が適用される熱可塑性CFRP材料10の一例を図1に示す。熱可塑性CFRP材料10は、炭素繊維11に熱可塑性樹脂14が含浸された複数枚のプリプレグシート12を積層することによって構成されている。
プリプレグシート12としては、網状に織られた状態の炭素繊維11に熱可塑性樹脂を含浸したものを使用してもよいし、所定の長さを有する多数の炭素繊維11が互いに絡まり合った状態(不織状態)のものに熱可塑性樹脂を含浸したものを使用してもよい。さらに言えば、ひとつの熱可塑性CFRP材料10に、織られた状態の炭素繊維11を含むプリプレグシート12、および、不織状態の炭素繊維11を含むプリプレグシート12の両方を混在させてもよい。例えば、織られた状態の炭素繊維11を含む一対のプリプレグシート12同士の間に、不織状態の炭素繊維11を含むプリプレグシート12を挟んで熱可塑性CFRP材料10を(3種類の層で)構成することが考えられる。また、織られた状態の炭素繊維11を含むプリプレグシート12に、不織状態の炭素繊維11を含むプリプレグシート12を載置して熱可塑性CFRP材料10を(2種類の層で)構成することも考えられる。
熱可塑性樹脂14の種類(材質)は特に限定されるものではなく、炭素繊維11との関係でプリプレグシート12を構成できるものであれば、どのような種類のものでも使用できる。
(熱可塑性CFRP材料の成形に用いられる成形装置100の例)
次に、上述の熱可塑性CFRP材料10の成形に用いられる成形装置100の一例を図2に示す。成形装置100は、大略、加熱器102と、加圧機104とを備えている。
加熱器102は、成形に先立って熱可塑性CFRP材料10を加熱するものである。加熱器102の大きさは成形する熱可塑性CFRP材料10を収容できればよく、また、加熱器102の熱源についても、後述するようにプリプレグシート12を構成する熱可塑性樹脂14の熱変形温度以上まで熱可塑性CFRP材料10を加熱することができれば、電気式や燃料式を問わずどのような熱源を使用してもよい。
加圧機104は、一例として、雄金型110および雌金型112を有する金型114と、雌金型112が載置固定されたベッド116と、図中下端に雄金型110が固定されたスライダ118とを備えている。なお、図2に示す加圧機104はあくまで一例であり、他のタイプの加圧機104を使用してもよい。
雄金型110および雌金型112における互いに向かい合う面には熱可塑性CFRP材料10を成形するための凹凸形状が形成されている。この凹凸形状は、厚さが不均一な所望の立体Sを成型できるような形状になっている。例えば、図2に示すように、成形された立体Sにおける厚さT1,T2,T3は、それぞれ互いに異なる厚さに形成されている。両金型112,114の間で熱可塑性CFRP材料10を挟むとともに加圧して熱可塑性CFRP材料10の成形を行う。
ベッド116は、その上端面に雌金型112が固定される部材であり、その下端が床面等に固定されることにより、雄金型110が雌金型112に押し付けられる力を受け止めるようになっている。
スライダ118は、雄金型110を上下方向に移動させるとともに、熱可塑性CFRP材料10を雄金型110と雌金型112との間で加圧する力を与える役割を有している。
(熱可塑性CFRP材料の成形方法)
本発明が適用された成形方法について、図3を用いて説明する。成形方法は、大略、準備工程150と、加熱工程152と、加圧工程154とを有している。
準備工程150は、上述したような熱可塑性CFRP材料10を用意する工程である。
加熱工程152は、用意した熱可塑性CFRP材料10を熱可塑性樹脂14の熱変形温度以上にまで加熱する工程である。熱変形温度は、熱可塑性CFRP材料10に使用される熱可塑性樹脂14によって異なる。
加圧工程154は、加熱された熱可塑性CFRP材料10を一対の金型(雄金型110および雌金型112)の間で複数回加圧する工程である。
「複数回加圧」については、図4(a)に示すように、熱可塑性CFRP材料10を加圧する期間(図中のX期間)と、圧力がゼロになる期間(図中のY期間)とを繰り返すようにしてもよいし、図4(b)に示すように、熱可塑性CFRP材料10を加圧する期間(図中のX期間)と、X期間よりも低い圧力で加圧する期間(図中のZ期間)とを繰り返すようにしてもよい。また、「圧力がゼロになる期間」が存在する場合、当該「圧力がゼロになる期間」において、少なくとも一方の金型(雄金型110あるいは雌金型112)が熱可塑性CFRP材料10から離れるようにしてもよいし、両方の金型(雄金型110および雌金型112)が熱可塑性CFRP材料10に接した状態を維持してもよい。もちろん、加圧する期間(X期間)、圧力がゼロになる期間(Y期間)、および、X期間よりも低い圧力で加圧する期間(Z期間)を混ぜて「複数回加圧」を実行してもよい。また、図5(a)に示すように、加圧する期間(時間)を変えて「複数回加圧」を実施してもよいし、図5(b)に示すように、加圧する際の圧力を変えて「複数回加圧」を実施してもよい。
さらに、この加圧工程154では、加熱された熱可塑性CFRP材料10の冷却も行われる。具体的には、熱可塑性CFRP材料10に接する金型(雄金型110および雌金型112)を介して放熱されることにより、熱可塑性CFRP材料10が冷却される。この成形方法では、上述のように熱可塑性CFRP材料10への加圧が複数回行われることから、熱可塑性CFRP材料10が加圧される度に放熱(冷却)が進むことになる。換言すれば、熱可塑性CFRP材料10が加圧される度に硬化が進むことになる。また、上述のように、少なくとも一方の金型(雄金型110あるいは雌金型112)が熱可塑性CFRP材料10から離れるようにしている場合、一方の金型が離れているときにも放熱(冷却)させることができる。
所定の回数の加圧が終わると、熱可塑性CFRP材料10は加圧機104から取り出されて成形が完成する。
(本成形方法の特徴)
本実施例に係る成形方法によれば、熱可塑性CFRP材料10を熱可塑性樹脂14の熱変形温度以上に加熱してから複数回加圧して成形していること、さらに言えば、放熱を複数回に分けて進行させていることにより、比較的厚い板状の熱可塑性CFRP材料10であっても、炭素繊維11の破断を生じさせることなく、厚さが不均一な立体を成形することが可能となる。とりわけ、厚さが5mm以上の板状の熱可塑性CFRP材料10であっても炭素繊維11の破断を生じさせることなく立体成形することができるようになる。また、成形前の熱可塑性CFRP材料10内に含まれていた気泡等も、加圧工程154によって外部へ排出される。
(熱可塑性CFRP材料10に関する他の実施例1)
本発明に係る成形方法で使用される熱可塑性CFRP材料10は、図8に示すように、織られた状態(網状態)の炭素繊維11を含む一対のプリプレグシート160同士の間に、小さく破断等された複数のチョップ材200を挟むことによって構成してもよい。
このチョップ材200は、織られた状態(網状態)の炭素繊維11を含む一対のプリプレグシート160よりも小さい材料であり、織られた状態の炭素繊維11を含むプリプレグシートを破断等したものでもよいし、不織状態の炭素繊維11を含むプリプレグシートを破断等したものでもよい。さらに言えば、織られた状態の炭素繊維11を含むプリプレグシートを破断等したものと、不織状態の炭素繊維11を含むプリプレグシートを破断等したものとを混在させたものであってもよい。また、新品材料であってもよいし、リサイクル材料であってもよい。
この「他の実施例1」に係る熱可塑性CFRP材料10であればチョップ材200同士の間に隙間が存在していることから、加熱器102を用いて熱可塑性CFRP材料10を加熱する際、加熱された周囲の空気が当該隙間に入り込むことによって、チョップ材200全体をより均一に加熱できるという利点がある。
加えて、図9に示すように、加熱された周囲の空気をチョップ材200同士の間に強制的に移動させる例えばファン等の器具201を用いることにより、チョップ材200をさらに均一に加熱できる。
(熱可塑性CFRP材料10に関する他の実施例2)
図10に示すように、熱可塑性CFRP材料10を、織られた状態(網状態)の炭素繊維11を含む一対のプリプレグシート202同士の間に、不織状態の炭素繊維11を含み一対のプリプレグシート202よりも厚く形成された第2プリプレグシート204を挟むことによって構成し、さらに、一対のプリプレグシート202に含浸されている熱可塑性樹脂203の材質として、当該熱可塑性樹脂203の融点が第2プリプレグシート204に含浸されている熱可塑性樹脂205の融点よりも高いものを使用してもよい。
もちろん、これまでに説明してきた各熱可塑性CFRP材料10に対して、この「他の実施例2」の考え方を適用してもよい。つまり、各熱可塑性CFRP材料10の表面側に使用されるプリプレグシート12・160に含浸されている熱可塑性樹脂14の材質として、各熱可塑性CFRP材料10の中心側に使用されるプリプレグシート12(表面側に使用されるプリプレグシート12・160よりも厚く形成してもよい)やチョップ材200に含浸されている熱可塑性樹脂14の融点よりも高い融点を有するものを使用してもよい。
このように、表面側に使用されるプリプレグシート12・160・202における熱可塑性樹脂14・203の融点を、中心側に使用されるプリプレグシート12・204やチョップ材200に使用されている熱可塑性樹脂14・205の融点よりも高く設定することにより、熱可塑性CFRP材料10を用いて比較的厚くかつ不均一な厚さの立体を成形するときに、中心側に使用されるプリプレグシート12・204やチョップ材200が表面側に使用されるプリプレグシート12・160・202の変形を不所望に妨げることが少なくなり、結果として、表面側に使用されるプリプレグシート12・160・202に含まれている炭素繊維11の破断を生じさせることなく成形を実施できる。
(熱可塑性CFRP材料10に関する他の実施例3)
また、図11に示すように、熱可塑性CFRP材料10を、織られた状態(網状態)の炭素繊維11を含む一対のプリプレグシート210同士の間に、CFRP以外の材料212(例えば、樹脂、木材、建築用材料等)を挟むことによって構成してもよい。
これにより、上述した「他の実施例2」の場合と同様、熱可塑性CFRP材料10を用いて比較的厚くかつ不均一な厚さの立体を成形するときに、中心側に使用されるCFRP以外の材料212が表面側に使用されるプリプレグシート210の変形を不所望に妨げることが少なくなり、結果として、表面側に使用されるプリプレグシート210に含まれている炭素繊維11の破断を生じさせることなく成形を実施できる。
(熱可塑性CFRP材料10に関する他の実施例4)
さらに、表面側に使用される一対のプリプレグシート12・160・202・210の間に挟む材料を蓄熱性が高いものにするのが好適である。
熱可塑性CFRP材料10を加熱後に加圧する際、上述のように熱可塑性CFRP材料10の冷却が行われるが、このように表面側に使用される一対のプリプレグシート12・160・202・210の間に蓄熱性の高い材料を挟むことで熱可塑性CFRP材料10全体が急激に冷えるのを防止することができる。これにより、例えば、加圧に使用される金型114を加熱する必要がなくなるといった効果が期待できる。
(熱可塑性CFRP材料10に関する他の実施例5)
これまでに説明してきた各熱可塑性CFRP材料10では、一対の表面側のプリプレグシート12・160・202・210に1層の中心側のプリプレグシート12・204やチョップ材200が挟まれるようになっていたが、図12に例示するように、表面側と同様の織られた状態(網状態)の炭素繊維11を含むプリプレグシート214を一対の表面側のプリプレグシート214の間にさらに加えて、中心側のプリプレグシート(例えば、不織状態の炭素繊維11を含むプリプレグシート)216が2層となるように構成にしてもよい。もちろん、織られた状態(網状態)の炭素繊維11を含むプリプレグシート214をさらに加えて3層以上であってもよい。
(熱可塑性CFRP材料10に関する他の成形方法例1)
上述した成形方法に代えて、熱可塑性CFRP材料10の中心側に使用されるプリプレグシート220(例えば、不織状態の炭素繊維11を含むプリプレグシート。あるいは、チョップ材200であってもよい。)やチョップ材200の体積を最終的に成形される成形品(立体)の体積に比べて大きい目に準備しておき、加圧工程154が終了した段階で、図13に示すように、一対の表面側のプリプレグシート(例えば、織られた状態(網状態)の炭素繊維11を含むプリプレグシート)218の端縁から、中心側に使用されたプリプレグシート220(あるいは、熱で溶融して一体的になったチョップ材200)がはみ出るようにしてもよい。
その後、中心側に使用されるプリプレグシート220における当該はみ出た部分、および、必要に応じて一対の表面側のプリプレグシート218の端縁部をカットする。
これにより、図14に示すように、一対の表面側のプリプレグシート218同士の間における中心側に使用されるプリプレグシート220の充填率が高いことから一対の表面側のプリプレグシート218同士の間に空間がほとんど存在せず、かつ、織られた状態(網状態)で破断が生じていない炭素繊維11を含む表面側のプリプレグシート218で図中側面部分まで覆われた、より強度の高い成形品(立体)を成形することができる。この「他の成形方法例1」は、高い強度が求められる手工具等の成形に用いることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10…熱可塑性CFRP材料、11…炭素繊維、12・160・202・210・214・216・218・220…プリプレグシート、14・203・205…熱可塑性樹脂
100…成形装置、102…加熱器、104…加圧機、110…雄金型、112…雌金型、114…金型、116…ベッド、118…スライダ
150…準備工程、152…加熱工程、154…加圧工程
200…チョップ材、201…器具、204…第2プリプレグシート、212…CFRP以外の材料
本発明の一局面によれば、
め熱可塑性樹脂が含浸されており、織られた状態の炭素繊維を含む一対のプリプレグシート同士の間に、予め熱可塑性樹脂が含浸されており、不織状態の炭素繊維を含むプリプレグシートを挟んで構成された熱可塑性CFRP材料を前記熱可塑性樹脂の熱変形温度以上に加熱し、
加熱された前記熱可塑性CFRP材料を一対の金型の間で複数回加圧することにより
織られた状態の炭素繊維を含む一対の前記プリプレグシート間の距離が不均一な立体を成形する方法が提供される。
本発明の他の局面によれば、
予め熱可塑性樹脂が含浸されており、織られた状態の炭素繊維を含む一対のプリプレグシート同士の間に、予め熱可塑性樹脂が含浸されており、前記プリプレグシートよりも小さい複数個のチョップ材を挟むことによって構成された熱可塑性CFRP材料を前記熱可塑性樹脂の熱変形温度以上に加熱し、
加熱された前記熱可塑性CFRP材料を一対の金型の間で複数回加圧することにより、
織られた状態の炭素繊維を含む一対の前記プリプレグシート間の距離が不均一な立体を成形する方法が提供される。
本発明の他の局面によれば、
予め熱可塑性樹脂が含浸されており、織られた状態の炭素繊維を含む一対のプリプレグシート同士の間に、予め熱可塑性樹脂が含浸されており、不織状態の炭素繊維を含むプリプレグシートを挟んで構成された熱可塑性CFRP材料を前記熱可塑性樹脂の熱変形温度以上に加熱し、
加熱された前記熱可塑性CFRP材料を一対の金型の間で複数回加圧することにより、
熱可塑性CFRP材料で厚さが不均一な立体を成形する方法であって、
前記熱可塑性CFRP材料の不織状態の炭素繊維を含む前記プリプレグシートの体積を最終的に成形される立体の体積に比べて大きい目に準備しておき、
加圧が終了した段階で、不織状態の炭素繊維を含む前記プリプレグシートが一対の表面側の前記プリプレグシートで側面部分まで覆われており、かつ、不織状態の炭素繊維を含む前記プリプレグシートが表面側の前記プリプレグシートの端縁からはみ出るようにすることを特徴とする
成形方法が提供される。
本発明の他の局面によれば、
予め熱可塑性樹脂が含浸されており、織られた状態の炭素繊維を含む一対のプリプレグシート同士の間に、予め熱可塑性樹脂が含浸されており、前記プリプレグシートよりも小さい複数個のチョップ材を挟むことによって構成された熱可塑性CFRP材料を前記熱可塑性樹脂の熱変形温度以上に加熱し、
加熱された前記熱可塑性CFRP材料を一対の金型の間で複数回加圧することにより、
熱可塑性CFRP材料で厚さが不均一な立体を成形する方法であって、
前記熱可塑性CFRP材料の中心側に使用された前記チョップ材の体積を最終的に成形される立体の体積に比べて大きい目に準備しておき、
加圧が終了した段階で、前記チョップ材が一対の表面側の前記プリプレグシートで側面部分まで覆われており、かつ、前記チョップ材が前記プリプレグシートの端縁からはみ出るようにすることを特徴とする
成形方法が提供される。
好適には、
表面側に使用される前記プリプレグシートにおける前記熱可塑性樹脂の融点が不織状態の炭素繊維を含む前記プリプレグシートにおける前記熱可塑性樹脂の融点もよりも高く設定されている
好適には、
表面側に使用される前記プリプレグシートにおける前記熱可塑性樹脂の融点が前記チョップ材における前記熱可塑性樹脂の融点もよりも高く設定されている
好適には、
前記熱可塑性CFRP材料は5mm以上の厚さを有する板材である

Claims (7)

  1. 炭素繊維に予め熱可塑性樹脂が含浸された複数枚のプリプレグシートを積層して構成された熱可塑性CFRP材料を前記熱可塑性樹脂の熱変形温度以上に加熱し、
    加熱された前記熱可塑性CFRP材料を一対の金型の間で複数回加圧する、
    熱可塑性CFRP材料で厚さが不均一な立体を成形する方法。
  2. 加熱された前記熱可塑性CFRP材料は、前記金型を介して加圧される度に放熱されて、加圧される度に硬化が進むことを特徴とする請求項1に記載の成形方法。
  3. 前記熱可塑性CFRP材料は5mm以上の厚さを有する板材であることを特徴とする請求項1または2に記載の成形方法。
  4. 前記熱可塑性CFRP材料は、織られた状態の前記炭素繊維を含む一対の前記プリプレグシート同士の間に、前記プリプレグシートよりも小さい複数のチョップ材を挟むことによって構成されていることを特徴とする、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の成形方法。
  5. 表面側に使用される前記プリプレグシートにおける前記熱可塑性樹脂の融点が中心側に使用される前記プリプレグシートにおける前記熱可塑性樹脂の融点もよりも高く設定されていることを特徴とする、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の成形方法。
  6. 前記熱可塑性CFRP材料の中心側に使用された前記プリプレグシートの体積を最終的に成形される立体の体積に比べて大きい目に準備しておき、
    加圧が終了した段階で、一対の表面側の前記プリプレグシートの端縁から、中心側に使用された前記プリプレグシートがはみ出るようにすることを特徴とする、
    請求項1から3および5のいずれか1項に記載の成形方法。
  7. 前記熱可塑性CFRP材料の中心側に使用された前記チョップ材の体積を最終的に成形される立体の体積に比べて大きい目に準備しておき、
    加圧が終了した段階で、一対の表面側の前記プリプレグシートの端縁から、中心側に使用された前記チョップ材がはみ出るようにすることを特徴とする、
    請求項4に記載の成形方法。
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