JP2019103294A - 単相モータ - Google Patents

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渉 日下部
Wataru Kusakabe
渉 日下部
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Abstract

【課題】高速回転時のモータの出力の改善し且つトルクリップルを抑制しつつ駆動時トルクが0となる状況が生じないようにして始動性を確保できる単相モータを提供する。【解決手段】永久磁石を有するロータ1と、ロータ1の外周にロータ1と空隙を介して配置されロータ1と対向する一対のティース部33を有するステータコア30及びティース部の周囲に装備されたコイル34からなるステータ3と、を備える単相モータであって、ティース部33の先端のロータ外周に面する角度領域の機械角度であるティース角度が40°以上120°以下であり、逆誘起電圧が0となるときのロータ位相から設定されたティース部の周方向位置を基準位置として、上記角度領域を基準位置で二分した進行側角度θ1とティース角度θとの角度比R(=θ1/θ)が、0.51以上である。【選択図】図1

Description

本発明は、永久磁石ロータを用いた単相モータに関するものである。
永久磁石ロータを用いた単相モータは、ロータを挟んで1対のティース部が対向して配置される。このような単相モータは、駆動回路も含めて簡素に構成することができて比較的安価であるが、原理的に始動性に課題がある。このため、始動性を向上させる技術が開発されている。例えば特許文献1等には、ティース部のロータと対向する面を偏心させたりティース部に凹部を設けたりして始動性の向上を図る技術が開示されている。
特許第3462043号公報
ところで、上記の単相モータでは、ティース部のロータの外周に面する角度(ティース先端角度、以下、ティース角度という)を大きくして永久磁石ロータとの鎖交磁束を増加させると、電流量に対するモータ出力の効率を上昇させることができる。しかし、ティース角度を広げることによってインダクタンスが増加するため、高速回転時にモータの出力が著しく低下してしまうという課題が発生する。
一方、ティース角度を狭めれば、上記とは逆に、高速回転時のモータ出力低下は改善されるものの、永久磁石ロータとの鎖交磁束が低下するためモータの効率が低下してしまい、これに加えて、駆動時(通電時)のモータの振動要因となるトルクリップルが増大してしまうという課題が発生する。また、トルクリップルが増大すると、単相モータの場合、始動性が悪化する場合がある。
特許文献1には、始動性に関する着目はあるものの、高速回転時のモータ出力の低下に関する着目や、トルクリップルに関する着目はなされていない。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、高速回転時のモータの出力を改善し、且つトルクリップルを抑制しつつ駆動時トルクが0となる状況(デッドポイント)が生じないようにして始動性を確保することができるようにした単相モータを提供することを目的としている。
(1)本発明の単相モータは、永久磁石を有するロータと、前記ロータの外周に空隙を介して配置された先端壁部を備えた一対のティース部を有するステータコア及び前記ティース部の周囲に装備されたコイルからなるステータと、を備える単相モータであって、前記ティース部の前記先端壁部の前記ロータの外周の周方向に沿った角度領域の機械角度であるティース角度θが40°以上且つ120°以下であり、逆誘起電圧が0となるときの前記ロータの位相から設定された前記ティース部の前記周方向の位置を基準位置として、前記角度領域を前記基準位置で二分した前記ロータの回転進行方向側の角度である進行側角度θ1と前記ティース角度θとの角度比R(=θ1/θ)が、0.51以上であることを特徴としている。
(2)前記ティース角度が80°以上であって、前記角度比Rが0.65以下であることが好ましい。
(3)前記ステータコアは、前記ロータの外周を包囲するヨーク部と、前記ヨーク部の前記ロータを挟んで位置する一対のティース形成箇所とを備え、前記ティース部は前記ティース形成箇所からそれぞれ前記ロータに向けて突設され、前記ヨーク部は、開磁路を形成していることが好ましい。
(4)前記ヨーク部は、それぞれ前記ティース形成箇所を有する一対の対向辺部と、前記一対の対向辺部を接続する接続辺部とを有し、前記ロータの軸方向視においてコ字状に形成されていることが好ましい。
(5)前記ステータコアは、前記ロータの外周を包囲するヨーク部と、前記ヨーク部の前記ロータを挟んで位置する一対のティース形成箇所とを備え、前記ティース部は前記ティース形成箇所からそれぞれ前記ロータに向けて突設され、前記ヨーク部は、閉磁路を形成していることが好ましい。
(6)前記ヨーク部は、前記ロータの軸方向視において一対の長辺部と一対の短辺部とからなる矩形に形成され、前記ティース部は、前記各長辺部にそれぞれ形成されていることが好ましい。
(7)それぞれの前記ティース部の前記先端壁部は、前記ロータの外周に沿うように弧状に形成され、前記ティース形成箇所からの前記先端壁部の突出量は、前記先端壁部の一縁側と他縁側とで異なる大きさに設定されていることが好ましい。
(8)前記ティース部の周囲に巻回される巻線は、前記ティース部の周壁面から離隔した位置に配置されていることが好ましい。
(9)モータ回転数を70000rpm以上とする交流電源に接続されていることが好ましい。
本発明によれば、高速回転時のモータの出力を改善することができる。また、ティース角度θと進行側角度θ1との角度比Rの設定によりティース部を基準位置に対して十分に非対称にすることができ始動性を確保できる。さらに、モータ駆動時のトルクリップルも低減されて、駆動時トルクが0となる状況を回避することもできる。
一実施形態に係る単相モータの要部を軸方向から見た状態で示す構成図である。 逆誘起電力が0となる基準位置を説明するグラフである。 ティース角度を変化させたときのステータコアを通過する磁束及びステータコイルのインダクタンスの各特性を示すグラフである。 モータの回転数に対するモータのトルク特性をティース角度θごとに示すグラフである。 進行側角度θ1に対するモータのトルクリップル特性をティース角度θごとに示すグラフである。 角度比Rに対するモータのトルクリップル特性をティース角度θごとに示すグラフである。 角度比Rに対するずれ角(ロータの誘起電圧0となる位相のコギングトルクが0となる位相からのずれ角)をティース角度θ毎に示すグラフである。 角度比Rが0.65よりも大きい場合の単相モータの例を示す構成図である。 各ティース角度θの出力最大となる角度比Rとしたときの出力及びずれ角の変化を示すグラフである。 閉磁路モータに本発明を適用した例を示す構成図である。
以下、図面を参照して、実施形態としての単相モータについて説明する。以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
(構成)
図1に示すように、この単相モータ(以下、単にモータともいう)1は、内側に配置されたロータ2と、外側に配置されたステータ3とを有する、インナーロータ型の2極2スロットの単相ブラシレスモータである。
ロータ2は、永久磁石を有しており、ロータ2の外周にはN極21とS極22とが180度位相をずらして配置されている。このロータ2は回転中心Oの周りに回転する。
ステータ3は、複数の薄板(例えばケイ素鋼板)が積層されて構成されたステータコア30とステータコア30に絶縁物(図示略)を介して装備されたコイル34とを有し、ステータコア30はロータ2の外周にロータ2と空隙を介して配置されている。
また、ステータコア30は、ロータ2の一側を包囲するヨーク部31と、ヨーク部31においてロータ2を挟んで位置する一対のティース形成箇所32,32からそれぞれロータ2に向けて突出した一対のティース部33とを備えている。一対のティース部33の先端部分は、軸方向から見て回転中心Oに対して点対称に形成されている。
ヨーク部31は、軸方向から見てコ字状(チャネル形状)に形成され、それぞれティース形成箇所32を有する一対の対向辺部31a,31aと、これらの対向辺部31a,31aの対向する一端部どうしを接続する接続辺部31bと、を有している。また、対向辺部31a,31aの対向する他端部どうしの間は開放されている。
各ティース部33は、その突出方向先端に形成される先端壁部33aが、ロータ2の外周面2aに沿うように軸方向から見て円弧状に形成されている。軸方向から見て各ティース部33の両側方に位置する側壁部33b,33cは接続辺部31bと平行ではなくてもよく、側壁部33b,33cどうしが、先端に行くにしたがって互いに離隔するように傾斜していてもよい。
そして、先端壁部33aの一縁側(ロータ2の回転進行方向側)の角部33dと他縁側(ロータ2の回転進行方向の逆側)の角部33eとは、対向するティース部33に向けて異なる突出量に設定されている。ここでは、先端壁部33aの一縁側角部33dは他縁側角部33eよりも大きく突出している。なお、ロータ2の回転進行方向とは、ロータ2の回転時にロータ2の外周が進行する方向をいう。
また、ティース部33の一縁側角部33dを形成する一縁側(ロータ2の回転進行方向側)の側壁部33bは短辺部31bと平行に近い僅かな傾斜になっているのに対して、他縁側角部33eを形成する他縁側(ロータ2の回転進行方向と逆側)の側壁部33cは側壁部33bよりも大きな傾斜になっている。したがって、ティース部33の側壁部33c側はくびれた形状になっている。
なお、一対のティース部33については軸方向から見て回転中心Oに対して点対称に形成されている。
また、一方のティース部33の一縁側角部33dと他方のティース部33の他縁側角部33eとは互いに離隔しており、ロータ2の外周面2aのうち、これらの一縁側角部33dと他縁側角部33eとの間の領域はティース部33が配置されないで外周面2aがヨーク部31に対して露出している。
ヨーク部31の接続辺部31bの周囲には、例えば芯線が銅であり外周面に絶縁被膜が施された巻線34aが巻回されて構成されたコイル34が装備されている。コイル34は交流電源に接続され、一方のティース部33から他方のティース部33へ、或いは、他方のティース部33から一方のティース部33へと、交流周波数に応じて交互に磁束が発生する。
コイル34に交流電流が供給されると、ヨーク部31が、磁路(磁気回路)を形成して、ロータ2の永久磁石の磁束との相互作用により、ロータ2は図1中に矢印で示すように回転する。ヨーク部31及びティース部33を経た磁束は、ロータ2を経て回転中心Oに関して反対側のティース部33に流れる。一対の対向辺部31a,31aの対向する他端部どうしの間は開放されているので、磁路は開磁路となっている。
ところで、本モータ1では、ティース部33の先端壁部33aのティース角度θが所定範囲内に設定されている。このティース角度θとは、ロータ2の外周2aの先端壁部33aが面している部分の周方向の機械角度である。ティース角度θの所定範囲とは、40°以上且つ120°以下の範囲であり(40°≦θ≦120°)、本実施形態では、ティース角度θが110°になっている。
また、本モータ1では、このティース角度θをティース部33の基準位置(機械角度位置)で二分した場合の、基準位置よりもロータ2の回転進行方向側の角度である進行側角度θ1と、ティース角度θとの角度比R(=θ1/θ)が所定の範囲内に設定されている。
ティース部33の基準位置とは、ロータ2の逆誘起電力が0となるときのロータ2の回転位相に応じたティース部33の先端壁部33aの周方向位置である。
停止状態のロータ2を回転させようとすると、ロータ2の永久磁石の磁極と各ティース部33との位置関係、即ち、モータ1の機械角度に応じて逆起電力が発生する。この時の逆起電力による電圧(逆誘起電圧)は、図2に示すように、モータ1の機械角度に応じてsin波状に変化し、逆誘起電圧が0となる機械角度(ゼロクロス点)が存在する。この逆誘起電圧が0となるときのロータ2の磁極間位置(S極とN極との中間の位置)2sに対応したティース部33の先端壁部33aの周方向位置をティース部33の基準位置としている。
進行側角度θ1の所定の範囲とは、48°以上且つ63°以下であり、本実施形態では、図1に示すように、ティース角度θを110°、さらにこのティース角度θ(=110°)を基準位置で二分したロータ2の回転進行方向側の進行側角度θ1を58°としている。したがって、その角度比R(=θ1/θ)は、58/110≒0.53となっている。
このようにティース角度θ及び進行側角度θ1を所定の範囲内に設定しているのは、ステータ3のインダクタンスの増加を抑えて高速回転時のモータ1の出力低下を抑制すること、通電によって生じる駆動トルクの位相とコギングトルクの位相とを異ならしめ、トルクリップルを抑制することで良好な始動性を確保すること、という各目的を達成するためである。
図3〜図5はティース角度θに対するモータ1の各特性を示すグラフである。
図3に示すように、ティース角度θが大きいほどステータコア30を通過するモータ1の磁束が多くなる特性がある。一般的には磁束が増えることでモータの出力が向上する。
しかし、この一方でティース角度θが大きいほどモータ1のインダクタンスが大きくなる特性がある。
モータ1が高速回転する場合、ティース角度θが大きいと高いインダクタンスの影響を受けて電流の入力が大きく減少してしまうため、図4に示すように、高回転時はティース角度θが小さい方が高トルクとなる場合がある。
また、モータの出力はトルクに比例する関係にある為、モータが高速回転する場合、モータの出力はティース角度θが大きい方が小さくなってしまう。例えば60000rpmで135°以上のティース角は120°以下のティース角のトルクを下回っていることから、モータ1を高回転型モータとする場合、120°以下のティース角とすることが望ましい。
さらに、モータ1の回転数が低いとティース角度θが大きいほどモータ1のトルクが大きいが、モータ1の回転数が70000rpmよりも高い領域ではこれが逆転し、ティース角度θが大きいほどモータ1のトルクが小さくなる特性がある。特に、80000rpm以上では、この特性が顕著に表れる。
また、図5はモータ1を作動させたとき(駆動時)に生じるモータ1のトルク変動(トルクリップル)の進行側角度θ1に対する特性を示すグラフである。図5に示すように、モータ1の高速回転時には、ティース角度θが大きいほどトルクリップルが小さくなる特性がある。
一方、ティース角度θが小さくなると、高速回転時のティース部33とロータ2との間のギャップの磁束密度変化が急激になるため、トルク変動は大きくなるが、進行側角度θ1を大きくすることでトルク変動は低下する傾向がある。進行側角度θ1を55°以上にすると、モータ1のトルク変動を安定的に小さくすることができる。したがって、進行側角度θ1の値をこのような大きさに設定することも好ましい。
図6は、進行側角度θ1に対するモータ1の高速回転時(ここでは、第1の回転速度N1、N1=100000rpm)の出力特性を、進行側角度θ1とティース角度θとの角度比Rとの関係でティース角度ごとに示すグラフである。
図6に示すように、高速回転時は角度比R=0.50(基準位置に関して対称のティース形状)と比較して、角度比Rを0.50から0.55へと増やすと出力が急速に増加する。各ティース角度ともに角度比Rが0.55から0.80の間で出力の上昇は飽和し、それ以降緩やかに低下している。つまり、高い出力を得ようとするには角度比Rを0.55から0.80の間に設定するのが望ましい。
図7は角度比Rに対するモータのトルクずれ角の特性をティース角度ごとに示すグラフである。このモータのトルクずれ角とは、ロータ2の誘起電力が0となる位相のコギングトルクが0となる位相からのズレ量であって、トルクずれ角が大きいほど始動性が良好になる。角度比R=0.5で左右対称(回転方向上流と下流とで対称)となり、それ以外の場合はティース部33の先端壁部33aが左右非対称(回転方向上流と下流とで非対称)となる。図7では誘起電圧が0となる位相に対して回転方向側にコギングトルクが0となる位相がずれている場合を正として示している。
図7に示すように、角度比Rを大きくとると、つまり進行側角度θ1を大きくとると、トルクずれ角は大きくなり、始動性が向上する。鋭意検討の結果、良好な始動性を得るにはトルクずれ角1.5°以上が望ましく、このとき角度比Rを0.51以上にすればよいことがわかる。さらに望ましくはトルクずれ角2.0°以上であり、このとき角度比Rを0.51以上且つティース角度θを60°以上とすればよい。
なお、角度比Rが0.65を上回るようにし、且つステータ3を小型化するために、例えば図8のようにティース部33を短くすることが考えられるが、この構成では、ティース部33以外の部分がロータ2と近接してしまう場合がある。図8に示す構成の場合、ティース部33であるA位置よりもティース部33外のB位置におけるティース部33とロータ2とのギャップの方が狭くなってしまい、意図しない磁束の短絡が生じてモータの特性が低下するおそれがある。したがって、モータサイズを小型化する場合、角度比Rは0.65以下がより望ましい。
図9は各ティース角度θにおいてモータ1の出力が最大となる角度比Rとしたときのモータ1の出力の変化及びトルクずれ角の変化を示している。ティース角度θが40°から120°の範囲で良好な出力が得られる。さらに80°以上100°以下の範囲内では特に良好な出力が得られる。
(作用及び効果)
本実施形態に係る単相モータ1は上述のように構成されており、ティース角度θが40°以上且つ120°以下とされていることにより、高速回転時のモータの出力を向上させることができる。また、ティース角度θが大きいと角度比Rを確保し難いが、ティース角度θが120°以下であれば角度比Rを確保し易い。
そして、角度比Rが0.51以上であるので、ティース部33を十分に左右非対称にできトルクずれ角を大きくでき始動性を確保できる。
また、ティース角度θが80°以上であって、角度比Rθが0.65以下とされることにより、ティースブ33の加工が容易になる。
ヨーク部31は開磁路を形成しているので、モータ1をコンパクトに構成することができ、モータ1の回転中心Oをケース内の隅の部分に配置するのにも適している。
ヨーク部31は、コ字状に形成されているので、モータ1の図示しないケースを各機器への組付性のよい直方体に形成しても、ケース内をスペース効率よく使用することができる利点がある。
本実施形態では、回転中心Oに対して点対称の一対のティース部33の各先端壁部33aの一縁側と他縁側とは異なる突出量であるため、ティース部33における磁路が一縁側と他縁側とで左右非対称に形成されている。このため、ヨーク部31の一対のティース形成箇所32,32を結ぶ基準線方向(短辺部31bの延びる方向に沿った方向)に対して磁路の方向がずれて、モータのトルクが0となる位相と逆誘起電圧が0となる位相とをズラしやすく、モータ1の停止からの始動性を確保し易い利点もある。
ティース角度θを小さくするとステータコア30を通過するモータ1の磁束が少なくなるため、この点では、モータ1の出力が低下することになるが、モータ回転数を70000rpm以上とする交流電源、より好ましくは、80000rpm以上とする交流電源にモータ1を接続して、モータ1を高速回転させるように構成すると、ティース角度θを120°以下、さらには100°以下に小さく設定しても、モータ1の出力を確保することができる。
〔その他〕
上記の実施形態では、開磁路モータを例示しているが、本発明は、例えば図10に示すような閉磁路モータに適用することできる。
なお、図10において、図1と同符号は同様のものを示しており説明を省略する。図10に示すように、ステータコア30は、軸方向から見て回転中心Oに対して点対称に形成されている。ロータ2の外周を包囲するヨーク部31´は、軸方向から見て矩形の環状に形成され、矩形の各長辺に対応し一定幅で延びる長辺部31a´,31a´と矩形の各短辺に対応し一定幅で延びる短辺部31b´,31b´とを有し、ティース形成箇所32,32は、各長辺部31a´,31a´に設けられている。
また、例えば銅製の巻線34a´が巻回されて構成されたコイル34´は各ティース部33の周囲に装備されている。各コイル34´は交流電源に接続され、一方のティース部33から他方のティース部33へ、或いは、他方のティース部33から一方のティース部33へと、交流周波数に応じて交互に磁束が発生する。なお、この構成では、巻線34a´はティース部33の周壁部(特に、側壁部)33b,33cの基部から離隔した位置に配置されている。
この場合、ヨーク部31は閉磁路を形成しているので、コンパクトに構成することができる。このため、モータ1を高回転化,高出力化,高効率化し易く、モータ1の回転時の振動の発生も抑制される利点がある。
ヨーク部31は、矩形に形成されているので、モータ1の図示しないケースを各機器への組付性のよい直方体に形成しても、ケース内をスペース効率よく使用することができる利点がある。
巻線34a´の内側の側壁部33b,33cの基部(側壁部33c)のくびれ部に位置する隅部空間35を通じても磁束が流れるようになり、この磁束も巻線34a´と鎖交する出力となって、巻線34a´の量を抑えながら(モータ1の重量増を抑えながら)のモータ1の出力向上に寄与する。
なお、図1に示すヨーク部31は、軸方向から見てコ字状であるが、磁路を開磁路で構成する場合、ヨーク部31の軸方向視の形状はこれに限定されず、曲線的な部分を有するU字状やC字状にするなど種々の形状に形成することができる。
磁路を閉磁路で構成する場合も、図10に示すヨーク部31´は、軸方向から見て矩形又は略四角形の形状であるが、ヨーク部31´の軸方向視の形状はこれに限定されず、円形又はほぼ円形、N角形(Nは偶数)にするなど種々の形状に形成することができる。
また、ティース部33の形状や、巻線34a,34a´の配置も実施形態のものに限定されるものではなく、適宜変更可能である。
1 単相モータ
2 ロータ
3 ステータ
21 永久磁石のN極
22 永久磁石のS極
30 ステータコア
31,31´ ヨーク部
31a 対向辺部
31b 接続辺部
31a´ 長辺部
31b´ 短辺部
32 ティース形成箇所
33 ティース部
33a 先端壁部
33b,33c 側壁部(軸方向視)
33d,33e 角部
34,34´ コイル
34a,34a´ 巻線
35 隅部空間
回転中心

Claims (9)

  1. 永久磁石を有するロータと、前記ロータの外周に空隙を介して配置された先端壁部を備えた一対のティース部を有するステータコア及び前記ティース部の周囲に装備されたコイルからなるステータと、を備える単相モータであって、
    前記ティース部の前記先端壁部の前記ロータの外周の周方向に沿った角度領域の機械角度であるティース角度θが40°以上且つ120°以下であり、
    逆誘起電圧が0となるときの前記ロータの位相から設定された前記ティース部の前記周方向の位置を基準位置として、前記角度領域を前記基準位置で二分した前記ロータの回転進行方向側の角度である進行側角度θ1と前記ティース角度θとの角度比R(=θ1/θ)が、0.51以上である
    ことを特徴とする単相モータ。
  2. 前記ティース角度が80°以上であって、
    前記角度比Rが0.65以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載された単相モータ。
  3. 前記ステータコアは、前記ロータの外周を包囲するヨーク部と、前記ヨーク部の前記ロータを挟んで位置する一対のティース形成箇所とを備え、
    前記ティース部は前記ティース形成箇所からそれぞれ前記ロータに向けて突設され、
    前記ヨーク部は、開磁路を形成している
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載された単相モータ。
  4. 前記ヨーク部は、それぞれ前記ティース形成箇所を有する一対の対向辺部と、前記一対の対向辺部を接続する接続辺部と、を有し、前記ロータの軸方向視においてコ字状に形成されている
    ことを特徴とする請求項3に記載された単相モータ。
  5. 前記ステータコアは、前記ロータの外周を包囲するヨーク部と、前記ヨーク部の前記ロータを挟んで位置する一対のティース形成箇所とを備え、
    前記ティース部は前記ティース形成箇所からそれぞれ前記ロータに向けて突設され、
    前記ヨーク部は、閉磁路を形成している
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載された単相モータ。
  6. 前記ヨーク部は、前記ロータの軸方向視において一対の長辺部と一対の短辺部とからなる矩形に形成され、
    前記ティース部は、前記各長辺部にそれぞれ形成されている
    ことを特徴とする請求項5に記載された単相モータ。
  7. 前記ティース部の周囲に巻回される巻線は、前記ティース部の周壁面から離隔した位置に配置されている
    ことを特徴とする請求項5又は6に記載された単相モータ。
  8. それぞれの前記ティース部の前記先端壁部は、前記ロータの外周に沿うように弧状に形成され、
    前記ティース形成箇所からの前記先端壁部の突出量は、前記先端壁部の一縁側と他縁側とで異なる大きさに設定されている
    ことを特徴とする請求項3〜7の何れか1項に記載された単相モータ。
  9. モータ回転数を70000rpm以上とする交流電源に接続されている
    ことを特徴とする、請求項1〜8の何れか1項に記載された単相モータ。
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