JP2019102317A - スイッチ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ピエゾ素子を備えたスイッチ装置において、ピエゾ素子の変位の自由度を向上させる。【解決手段】荷重が負荷されると変位するパネル10と、セラミック層22と金属シム25が貼り合わされて形成され、荷重が加わると電力を発生し、電力が印加されると変位するユニモルフ型のピエゾ素子20と、パネル10とピエゾ素子20とを接続し、互いの変位を伝達する伝達部材30と、ピエゾ素子20が収納されるケーシング40と、ピエゾ素子20の変位の方向及び変位量を制限するストッパ構造と、を備えてスイッチ装置1を構成する。【選択図】図1
Description
本発明は、ピエゾ素子を使用したスイッチ装置に関する。
従来、ピエゾ素子へ荷重を加えることによってスイッチをオンし、ピエゾ素子に荷重が加えられたことによって発生する電力を、遅延させてピエゾ素子に加えることによって触覚を付与するスイッチ装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
このスイッチ装置は、触覚応答を提供する圧電キースイッチが、縁部で固定されたバイモルフ圧電素子と、固定された縁部から離間して圧電素子に取り付けられたキーパッドを含み、キーパッドの押下によって素子がたわみ、接地された金属円盤と電極との間に電圧信号が発生する。電極からの電圧信号はワイヤに送られる。この電圧信号に応答して、駆動回路が、駆動信号を提供して圧電素子をたわませ、キーパッドに上向きの触覚フィードバックを提供する。
従来、ピエゾ素子の変位の方向は、セラミック層の位置に応じた一方向であり、荷重による破壊を防止するために反対方向への変位は困難であった。反対方向へ変位をさせる場合、ピエゾ素子の裏表を反転させた上で、電極に対して正規の電圧を印加する必要がある。ピエゾ素子の裏表を反転させると、セラミック層の位置が変わるため、荷重が加えられた場合の破壊が生じやすくなるという課題があった。
したがって、本発明の目的は、ピエゾ素子を備えたスイッチ装置において、ピエゾ素子の変位の自由度を向上させることにある。
[1]上記目的を達成するため、荷重が負荷されると変位するパネルと、セラミック層と金属シムが貼り合わされて形成され、荷重が加わると電力を発生し、電力が印加されると変位するユニモルフ型のピエゾ素子と、前記パネルと前記ピエゾ素子との互いの変位を伝達する伝達部材と、前記ピエゾ素子が収納されるケーシングと、前記ピエゾ素子の変位の方向及び変位量を制限するストッパ構造と、を備える、スイッチ装置を提供する。
[2]前記ストッパ構造は、前記ピエゾ素子における前記金属シム側が凸状に湾曲するように前記ピエゾ素子の変位の方向を制限する、上記[1]に記載のスイッチ装置であってもよい。
[3]また、前記ストッパ構造は、前記伝達部材及び前記ケーシングの少なくともー方に設けられた少なくとも1つの突部である、上記[1]又は[2]に記載のスイッチ装置であってもよい。
[4]また、前記突部の1つは、前記ピエゾ素子の変位中心に対応する位置において、前記ピエゾ素子の変位の方向に向けて突出されている、上記[1]から[3]のいずれか1に記載のスイッチ装置であってもよい。
[5]また、前記少なくとも1つの突部は、前記伝達部材及び前記ケーシングの双方に少なくとも1つ形成され、前記伝達部材の少なくとも1つの突部は、更に、前記ピエゾ素子の変位量が規定範囲内となるように、前記ケーシングの少なくとも1つの突部と重ならないで前記ピエゾ素子を挟むように設けられている、上記[1]から[4]のいずれか1に記載のスイッチ装置であってもよい。
[6]また、前記少なくとも1つの突部は、前記ピエゾ素子における周方向に沿って配置されている、上記[1]から[5]のいずれか1に記載のスイッチ装置であってもよい。
[2]前記ストッパ構造は、前記ピエゾ素子における前記金属シム側が凸状に湾曲するように前記ピエゾ素子の変位の方向を制限する、上記[1]に記載のスイッチ装置であってもよい。
[3]また、前記ストッパ構造は、前記伝達部材及び前記ケーシングの少なくともー方に設けられた少なくとも1つの突部である、上記[1]又は[2]に記載のスイッチ装置であってもよい。
[4]また、前記突部の1つは、前記ピエゾ素子の変位中心に対応する位置において、前記ピエゾ素子の変位の方向に向けて突出されている、上記[1]から[3]のいずれか1に記載のスイッチ装置であってもよい。
[5]また、前記少なくとも1つの突部は、前記伝達部材及び前記ケーシングの双方に少なくとも1つ形成され、前記伝達部材の少なくとも1つの突部は、更に、前記ピエゾ素子の変位量が規定範囲内となるように、前記ケーシングの少なくとも1つの突部と重ならないで前記ピエゾ素子を挟むように設けられている、上記[1]から[4]のいずれか1に記載のスイッチ装置であってもよい。
[6]また、前記少なくとも1つの突部は、前記ピエゾ素子における周方向に沿って配置されている、上記[1]から[5]のいずれか1に記載のスイッチ装置であってもよい。
本発明のスイッチ装置によれば、ピエゾ素子の変位の自由度を向上させることが可能となる。
(本発明の実施の形態)
本発明の実施の形態に係るスイッチ装置1は、荷重が負荷されると変位するパネル10と、セラミック層22と金属シム25が貼り合わされて形成され、荷重が加わると電力を発生し、電力が印加されると変位するユニモルフ型のピエゾ素子20と、パネル10とピエゾ素子20とを接続し、互いの変位を伝達する伝達部材30と、ピエゾ素子20が収納されるケーシング40と、ピエゾ素子20の変位の方向及び変位量を制限するストッパ構造と、を備えて構成されている。ここで、ストッパ構造は、ピエゾ素子20における金属シム25側が凸状に湾曲するようにピエゾ素子20の変位の方向を制限するものである。また、ストッパ構造は、伝達部材30及びケーシング40の少なくともー方に設けられた少なくとも1つの突部33である。この突部33の少なくとも1つは、ピエゾ素子20の変位中心に対応する位置において、ピエゾ素子20の変位の方向に向けて突出されている。
本発明の実施の形態に係るスイッチ装置1は、荷重が負荷されると変位するパネル10と、セラミック層22と金属シム25が貼り合わされて形成され、荷重が加わると電力を発生し、電力が印加されると変位するユニモルフ型のピエゾ素子20と、パネル10とピエゾ素子20とを接続し、互いの変位を伝達する伝達部材30と、ピエゾ素子20が収納されるケーシング40と、ピエゾ素子20の変位の方向及び変位量を制限するストッパ構造と、を備えて構成されている。ここで、ストッパ構造は、ピエゾ素子20における金属シム25側が凸状に湾曲するようにピエゾ素子20の変位の方向を制限するものである。また、ストッパ構造は、伝達部材30及びケーシング40の少なくともー方に設けられた少なくとも1つの突部33である。この突部33の少なくとも1つは、ピエゾ素子20の変位中心に対応する位置において、ピエゾ素子20の変位の方向に向けて突出されている。
(スイッチ装置1の概略構成)
パネル10は、ケーシング40の上面40aで固定されている。パネル10の下面10には、伝達部材30の上部30aが当接している。ピエゾ素子20は、セラミック層22と金属シム25が貼り合わせて形成されている。
パネル10は、ケーシング40の上面40aで固定されている。パネル10の下面10には、伝達部材30の上部30aが当接している。ピエゾ素子20は、セラミック層22と金属シム25が貼り合わせて形成されている。
伝達部材30の拡径部32は、ピエゾ素子20の金属シム25に当接している。ピエゾ素子20は、ケーシング40の溝部41に収容されている。パネル10が下方向に押圧操作されると、伝達部材30に荷重が作用して、ピエゾ素子20が押されて変位する。これにより、押圧操作を検知することができる。このときのピエゾ素子20の変位は、ストッパ構造により、ピエゾ素子20の変位の方向及び変位量が制限され、ピエゾ素子20の変位中心に対応する位置Cにおいて、金属シム25側が凸状に湾曲するようにピエゾ素子20が変位する。
一方、ピエゾ素子20には、制御部50から電力(電力=電圧×電流、以下、電力を代表して電圧と記載する。)を印加することができるように、図示省略する電極が接続されている。所定の条件の場合に、制御部50からピエゾ素子20に所定電圧が印加され、ピエゾ素子20が変位する。この変位は、伝達部材30を介して上方向に伝達され、パネル10を介して、操作者に振動フィードバックを呈示することができる。このときのピエゾ素子20の変位は、ストッパ構造により、ピエゾ素子20の変位の方向及び変位量が制限され、ピエゾ素子20の変位中心に対応する位置Cにおいて、金属シム25側が凸状に湾曲するようにピエゾ素子20が変位する。
すなわち、本実施の形態に係るスイッチ装置1は、パネル10とピエゾ素子20とが伝達部材30を介して互いの変位を伝達する場合、上または下のどちら方向の伝達であっても、ピエゾ素子20の変位中心に対応する位置Cにおいて、金属シム25側が凸状に湾曲するようにピエゾ素子20が変位する。これにより、セラミック層22が金属シム25の湾曲により引っ張り力を受けることがなく、ピエゾ素子20の変位(変形)によるセラミック層22の破壊が抑制される。
(パネル10)
パネル10は、図1(a)に示すように、操作者が手指等で操作する板状のオーバーレイであって、荷重が負荷されると変位するものである。パネル10は、例えば、樹脂等により形成されている。このパネル10への押圧操作は、伝達部材30を介して、ピエゾ素子20に伝達される。また、ピエゾ素子20が電圧駆動された場合の振動が、伝達部材30を介して、パネル10に伝達される。
パネル10は、図1(a)に示すように、操作者が手指等で操作する板状のオーバーレイであって、荷重が負荷されると変位するものである。パネル10は、例えば、樹脂等により形成されている。このパネル10への押圧操作は、伝達部材30を介して、ピエゾ素子20に伝達される。また、ピエゾ素子20が電圧駆動された場合の振動が、伝達部材30を介して、パネル10に伝達される。
(ピエゾ素子20)
ピエゾ素子20は、セラミック層22の両面に電極(図示省略)が取り付けられ、セラミック層22の径よりも大きな金属シム25に貼り合わせて固定された、ユニモルフ型のピエゾ素子である。セラミック層22に電圧を印加することにより、セラミック層22は伸び縮みするため、金属シム25に反りが生じてセラミック層22と金属シム25の全体が湾曲して撓む。
ピエゾ素子20は、セラミック層22の両面に電極(図示省略)が取り付けられ、セラミック層22の径よりも大きな金属シム25に貼り合わせて固定された、ユニモルフ型のピエゾ素子である。セラミック層22に電圧を印加することにより、セラミック層22は伸び縮みするため、金属シム25に反りが生じてセラミック層22と金属シム25の全体が湾曲して撓む。
セラミック層22は、例えば、図1(a)に示すように、板形状を有し、金属シム25の下面25bに配置されている。このセラミック層22の材料としては、例えば、ニオブ酸リチウム、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、メタニオブ酸鉛、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などが用いられる。ピエゾ素子20は、例えば、これらの材料を用いて形成された膜を積層して形成された積層型の圧電素子である。
金属シム25は、例えば、図1(a)に示すように、セラミック層22よりも大きい板形状を有している。この金属シム25は、例えば、導電性を有するリン青銅やステンレスなどによって形成されている。
ピエゾ素子20は、パネル10に荷重が付加されると、プッシャーとしての伝達部材30を介して金属シム25に荷重が伝達され、金属シム25の変形に追従してセラミック層22が変形する。これにより、ピエゾ素子20は、例えば、図2に示すように、荷重に応じて出力した電圧を荷重信号SPとして制御部50に出力する。
また、ピエゾ素子20は、セラミック層22に電圧が印加されると印加電圧に応じて伸縮して変形する。ピエゾ素子20は、制御部50から出力された駆動信号SDに基づく電圧に応じて伸縮して変形して、金属シム25と一体的に湾曲するように構成されている。
(伝達部材30)
伝達部材30は、パネル10とピエゾ素子20とを接続し、互いの変位を伝達するプッシャーとして機能する。伝達部材30は、例えば、樹脂、金属材料により形成されている。
伝達部材30は、パネル10とピエゾ素子20とを接続し、互いの変位を伝達するプッシャーとして機能する。伝達部材30は、例えば、樹脂、金属材料により形成されている。
伝達部材30は、図1(a)に示すように、パネル10に当接する柱状部31と、金属シム25に当接するように拡径した拡径部32から構成されている。拡径部32には、図1(a)、(b)に示すように、突部33が設けられている。突部33は、拡径部32の当接面34の周方向に沿って3カ所配置されている。パネル10が押圧されてない状態、及びピエゾ素子20に駆動電圧が印加されていない停止状態では、突部33の先端部33aが、金属シム25の上面25aに当接している。
(ケーシング40)
ケーシング40は、図1(a)に示すように、ピエゾ素子20を支持し、また、パネル10を40aで支持するベースとして機能する。ケーシング40は、例えば、PC(ポリカーボネート)等の樹脂等により形成されている。
ケーシング40は、図1(a)に示すように、ピエゾ素子20を支持し、また、パネル10を40aで支持するベースとして機能する。ケーシング40は、例えば、PC(ポリカーボネート)等の樹脂等により形成されている。
ケーシング40には、図1(a)に示すように、ピエゾ素子20を収容する溝部41が形成されている。図1(c)に示すように、この溝部41の壁部41aから中心方向に向かって、周方向に沿って3カ所、ピエゾ素子20の金属シム25を支持する突部43が設けられている。この突部43と、上記説明した伝達部材30の突部33は、図1(a)、(b)に示すように、ピエゾ素子20の変位が規定範囲内となるように、ピエゾ素子20を裏表から重ならないで挟むように設けられている。すなわち、少なくとも1つの突部33は、伝達部材30及びケーシング40の双方に少なくとも1つ形成される。伝達部材30の少なくとも1つの突部は、更に、ピエゾ素子20の変位量が規定範囲内となるように、ケーシング40の少なくとも1つの突部と重ならないでピエゾ素子20を挟むように設けられている。なお、ここで言う「重ならない」は、パネル10(もしくはピエゾ素子20)の変位の方向に沿った突部の投影面が重複しないことを意味する。
また、溝部41の中央部には、図1(a)、(c)に示すように、ピエゾ素子20のセラミック層22に当接する中央突部44が設けられている。すなわち、ピエゾ素子20の変位中心Cに対応する位置において、ピエゾ素子20の変位方向に凸となるように突出されている。これにより、中央突部44の上面44aは、セラミック層22の下面22bに当接している。
(制御部50)
制御部50は、例えば、記憶されたプログラムに従って、取得したデータに演算、加工などを行うCPU(Central Processing Unit)、半導体メモリであるRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)などから構成されるマイクロコンピュータである。このROMには、例えば、制御部50が動作するためのプログラム、荷重閾値等、が格納されている。RAMは、例えば、一時的に演算結果などを格納する記憶領域として用いられる。
制御部50は、例えば、記憶されたプログラムに従って、取得したデータに演算、加工などを行うCPU(Central Processing Unit)、半導体メモリであるRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)などから構成されるマイクロコンピュータである。このROMには、例えば、制御部50が動作するためのプログラム、荷重閾値等、が格納されている。RAMは、例えば、一時的に演算結果などを格納する記憶領域として用いられる。
制御部50は、図2に示すように、ピエゾ素子20と接続されている。ピエゾ素子20から荷重信号SPが入力され、ピエゾ素子20を駆動する駆動信号SDを出力する。なお、本実施の形態では、駆動信号SDは、ピエゾ素子20の変位中心に対応する位置Cにおいて、金属シム25側が凸状に湾曲するように、印加電圧の極性が設定されている。
制御部50は、ピエゾ素子20から出力された荷重信号SPを荷重に変換するように構成されている。そして制御部50は、検出された荷重と荷重閾値とを比較し、スイッチ装置の押圧操作がなされたか否かを判定する。制御部50は、押圧操作が判定されると、押圧操作がなされたことを示す操作情報SJを出力する。また、所定の条件において、駆動信号SDを出力してピエゾ素子20を駆動して上向きの振動フィードバックを行なう。
(押圧操作時の動作)
図3(a)に示すように、手指100でパネル10を下方向に荷重Fで押圧操作すると、伝達部材30を介してピエゾ素子20(セラミック層22、金属シム25)に力が伝達される。ここで、金属シム25は、下面25bがケーシング40の突部43により支持される。また、ピエゾ素子20のセラミック層22は、ピエゾ素子20の変位中心Cにおいて、下面22bがケーシング40の中央突部44に当接して支持される。
図3(a)に示すように、手指100でパネル10を下方向に荷重Fで押圧操作すると、伝達部材30を介してピエゾ素子20(セラミック層22、金属シム25)に力が伝達される。ここで、金属シム25は、下面25bがケーシング40の突部43により支持される。また、ピエゾ素子20のセラミック層22は、ピエゾ素子20の変位中心Cにおいて、下面22bがケーシング40の中央突部44に当接して支持される。
一方、伝達部材30の当接面34は、金属シム25の上面25aに当接せず、伝達部材30の突部33の先端部33aが金属シム25の上面25aに当接して、金属シム25の周囲を下方向に押圧する。
上記のようなストッパ構造により、パネル10を下方向に押圧動作したとき、ピエゾ素子20の変位は、ピエゾ素子20の変位の方向及び変位量が制限され、ピエゾ素子20の変位中心に対応する位置Cにおいて、図3(b)に示すように、金属シム25側が凸状に湾曲するようにピエゾ素子20が変位する。これにより、セラミック層22が金属シム25の湾曲により引っ張り力を受けることがなく、ピエゾ素子20の変位(変形)によるセラミック層22の破壊が抑制される。
ピエゾ素子20(セラミック層22、金属シム25)が変形して撓むことにより、ピエゾ素子20から荷重信号SPが制御部50に入力される。制御部50は、荷重信号SPと荷重閾値とを比較し、スイッチの押圧操作がなされたか否かを判定する。制御部50は、押圧操作が判定されると、図2に示すように、押圧操作がなされたことを示す操作情報SJを出力することができる。
(振動フィードバック時の動作)
所定の条件の場合に、操作者に操作感を呈示するために、ピエゾ素子20を上方向に変位させて、伝達部材30を介してパネル10を振動させることで、上向きの振動フィードバックを行なう。
所定の条件の場合に、操作者に操作感を呈示するために、ピエゾ素子20を上方向に変位させて、伝達部材30を介してパネル10を振動させることで、上向きの振動フィードバックを行なう。
制御部50は、駆動信号SDを出力して、ピエゾ素子20のセラミック層22に電圧を印加する。この電圧は、ピエゾ素子20の変位中心に対応する位置Cにおいて、金属シム25側が凸状に湾曲するような極性に設定されている。
ピエゾ素子20は、図4(b)に示すように、ピエゾ素子20の変位中心に対応する位置Cにおいて、拡径部32の当接面34と金属シム25の上面25aが当接する。一方、拡径部32の突部33の先端部33aと金属シム25の上面25aは当接しない。また、セラミック層22の下面22bと中央突部44の上面44aも当接しない。
したがって、ピエゾ素子20は、図4(b)に示すように、金属シム25側が凸状に湾曲するようにピエゾ素子20が変位する。これにより、セラミック層22が金属シム25の湾曲により引っ張り力を受けることがなく、ピエゾ素子20の変位(変形)によるセラミック層22の破壊が抑制される。
ピエゾ素子20(セラミック層22、金属シム25)の変位(変形)は、伝達部材30を介して、パネル10に伝達される。これにより、パネル10を操作する操作者に対して、上向きの振動フィードバックを呈示することができる。
(実施の形態の効果)
本発明の実施の形態によれば、以下のような効果を有する。
(1)本発明の実施の形態に係るスイッチ装置1は、荷重が負荷されると変位するパネル10と、セラミック層22と金属シム25が貼り合わされて形成され、荷重が加わると電力を発生し、電力が印加されると変位するユニモルフ型のピエゾ素子20と、パネル10とピエゾ素子20とを接続し、互いの変位を伝達する伝達部材30と、ピエゾ素子20が収納されるケーシング40と、ピエゾ素子20の変位の方向及び変位量を制限するストッパ構造と、を備えて構成されている。このストッパ構造により、パネル10とピエゾ素子20とが伝達部材30を介して互いの変位を伝達する場合、上または下のどちらの方向への伝達であっても、ピエゾ素子20の変位中心に対応する位置Cにおいて、金属シム25側が凸状に湾曲するようにピエゾ素子20が変位する。これにより、セラミック層22が金属シム25の湾曲により引っ張り力を受けることがなく、ピエゾ素子20の変位(変形)によるセラミック層22の破壊が抑制される。
(2)上記のように、ユニモルフピエゾを従来構造と反転させることで、従来構造ではセラミック層の素子破壊の懸念があるためできなかった上向きの振動フィードバックの呈示が可能となった。これにより、ピエゾ素子を備えたスイッチ装置において、ピエゾ素子の変位の自由度を向上させることができる。
(3)本実施の形態に係るスイッチ装置のストッパ構造により、プッシャーとしての伝達部材30とベースとしてのケーシング40に突部を設けて押下検出の際、金属シム25を変形させ、セラミック層22に大きな応力を加え出力電圧を大きくすることができ、上向きの振動フィードバックとセンシング性能を両立できるようになった。
本発明の実施の形態によれば、以下のような効果を有する。
(1)本発明の実施の形態に係るスイッチ装置1は、荷重が負荷されると変位するパネル10と、セラミック層22と金属シム25が貼り合わされて形成され、荷重が加わると電力を発生し、電力が印加されると変位するユニモルフ型のピエゾ素子20と、パネル10とピエゾ素子20とを接続し、互いの変位を伝達する伝達部材30と、ピエゾ素子20が収納されるケーシング40と、ピエゾ素子20の変位の方向及び変位量を制限するストッパ構造と、を備えて構成されている。このストッパ構造により、パネル10とピエゾ素子20とが伝達部材30を介して互いの変位を伝達する場合、上または下のどちらの方向への伝達であっても、ピエゾ素子20の変位中心に対応する位置Cにおいて、金属シム25側が凸状に湾曲するようにピエゾ素子20が変位する。これにより、セラミック層22が金属シム25の湾曲により引っ張り力を受けることがなく、ピエゾ素子20の変位(変形)によるセラミック層22の破壊が抑制される。
(2)上記のように、ユニモルフピエゾを従来構造と反転させることで、従来構造ではセラミック層の素子破壊の懸念があるためできなかった上向きの振動フィードバックの呈示が可能となった。これにより、ピエゾ素子を備えたスイッチ装置において、ピエゾ素子の変位の自由度を向上させることができる。
(3)本実施の形態に係るスイッチ装置のストッパ構造により、プッシャーとしての伝達部材30とベースとしてのケーシング40に突部を設けて押下検出の際、金属シム25を変形させ、セラミック層22に大きな応力を加え出力電圧を大きくすることができ、上向きの振動フィードバックとセンシング性能を両立できるようになった。
以上、本発明のいくつかの実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、一例に過ぎず、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、これら新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更等を行うことができる。また、これら実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない。さらに、これら実施の形態は、発明の範囲及び要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…スイッチ装置、10…パネル、10a …上面、10b…下面、20…ピエゾ素子、22…セラミック層、22a…上面、22b…下面、25…金属シム、25a…上面、25b…下面、30…伝達部材、31…柱状部、32…拡径部、33…突部、33a…先端部、34…当接面、40…ケーシング、40a…上面、41…溝部、43…突部、44…中央突部、50…制御部、100…手指、F…荷重、SP…荷重信号、SD…駆動信号、SJ…操作情報
Claims (6)
- 荷重が負荷されると変位するパネルと、
セラミック層と金属シムが貼り合わされて形成され、荷重が加わると電力を発生し、電力が印加されると変位するユニモルフ型のピエゾ素子と、
前記パネルと前記ピエゾ素子との互いの変位を伝達する伝達部材と、
前記ピエゾ素子が収納されるケーシングと、
前記ピエゾ素子の変位の方向及び変位量を制限するストッパ構造と、
を備える、スイッチ装置。 - 前記ストッパ構造は、前記ピエゾ素子における前記金属シム側が凸状に湾曲するように前記ピエゾ素子の変位の方向を制限する、請求項1に記載のスイッチ装置。
- 前記ストッパ構造は、前記伝達部材及び前記ケーシングの少なくともー方に設けられた少なくとも1つの突部である、請求項1又は2に記載のスイッチ装置。
- 前記突部の少なくとも1つは、前記ピエゾ素子の変位中心に対応する位置において、前記ピエゾ素子の変位の方向に向けて突出されている、請求項1から3のいずれか1項に記載のスイッチ装置。
- 前記少なくとも1つの突部は、前記伝達部材及び前記ケーシングの双方に少なくとも1つ形成され、
前記伝達部材の少なくとも1つの突部は、更に、前記ピエゾ素子の変位量が規定範囲内となるように、前記ケーシングの少なくとも1つの突部と重ならないで前記ピエゾ素子を挟むように設けられている、請求項1から4のいずれか1項に記載のスイッチ装置。 - 前記少なくとも1つの突部は、前記ピエゾ素子における周方向に沿って配置されている、請求項1から5のいずれか1項に記載のスイッチ装置。
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JP2017233322A JP2019102317A (ja) | 2017-12-05 | 2017-12-05 | スイッチ装置 |
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2017
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