JP6237927B2 - 触覚提示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、利用者に振動を伝えることで触覚フィードバックを与える触覚提示装置に関する。
触覚提示装置として、例えば、特許文献1に記載のタッチ式入力装置がある。このタッチ式入力装置は、複数のスイッチ部が設けられたメンブレインスイッチ、メンブレインスイッチの下部に設けられた振動発生手段、および、スイッチ部の動作状態を検出して振動発生手段に振動を発生させる制御部を備える。このタッチ式入力装置では、操作者が指でスイッチ部を押すと、制御部が振動発生手段を駆動させる。振動発生手段の駆動により生じた振動が指に伝達されるので、操作者は操作感を得ることができる。
特開2005−339855号公報
特許文献1に記載のタッチ式入力装置では、振動発生手段が全てのスイッチ部に対向するように設けられている。また、振動発生手段は、例えば、分銅付きモータ等を含む。このため、振動発生手段のサイズが大きくなり、延いては、タッチ式入力装置が厚くなるおそれがある。
本発明の目的は、薄型化することができる触覚提示装置を提供することにある。
本発明の触覚提示装置は、フィルム、押込操作検出部および駆動部を備える。このフィルムでは、端部が固定され、押込操作により主面が凹むことが可能である。押込操作検出部は、フィルムの前記主面に対する押込操作を検出する。駆動部は、押込操作検出部が押込操作を検出したときに、フィルムの面方向の張力を変化させる。フィルムの一方の端部は固定され、フィルムの他方の端部は駆動部に取付けられている。
この構成によれば、ユーザが指で押込操作検出部を押すと、駆動部は、フィルムを伸縮させる。これにより、フィルムのうち指で押された部分は上下方向に振動し、フィルムの振動は指に伝達される。このように、駆動部はフィルムの面方向の張力を変化させるだけなので、駆動部を押込操作検出部の下部に設ける必要がない。このため、触覚提示装置を薄型化することができる。また、この構成によれば、どの押込操作検出部を押しても、同じ振動が指に伝達されるので、ユーザは同じ振動を感じることができる。
また、この構成によれば、駆動部は、フィルムの端部を動かすことでフィルムの面方向の張力を変化させる。このため、フィルムの端部付近のみに駆動部を設ければよい。また、フィルムの端部を動かすだけなので、駆動部のサイズを小さくすることができる。このため、触覚提示装置を小型化および薄型化することができる。なお、フィルムと駆動部の組み合わせは、1つでも良いし、キーのエリアごとに分けるなど複数設けても良い。例えば右手領域と左手領域に分けることもできる。フィルムと駆動部の組み合わせを1つで構成した場合は、構造が簡単にできるメリットがある。またフィルムと駆動部の組み合わせを複数設けた場合は、キーのタイピングスピードが早くても対応が容易になるメリットがある
本発明の触覚提示装置では、フィルムの前記主面の反対側に空間または弾力性部材が設けられることが好ましい。この構成によれば、ユーザが指で押込操作検出部を押したとき、フィルムの主面は凹むことができる。また、フィルムの下部(前記主面の反対側)が空間の場合、キー(押込操作検出部)毎に開口部を設けた保持部材が必要になるが、フィルムの下部が弾力性部材の場合、必ずしもキー毎に開口部を設ける必要が無い。すなわち、キー毎に設けた開口部に弾力性部材を挿入しても良いし、平面視でキー全体に重なるような弾力性部材を挿入しても良い。また、フィルムの下部に弾力性部材を挿入した場合、フィルムの張力の大小に関わらず、弾力性部材がフィルムの土台として作用するため、非操作時にフィルムが緩んで開口部を目立たせることは無い。キー毎に開口部を設けることによるメリットは隣り合うキーの位置を触感的に感じ取りやすいことである。逆に全体に弾力性部材を配置する場合はキー毎に弾力性部材を挿入した時と比べて製造面で作りやすいことや、挿入する弾力性部材の材料バラつきが発生しにくいメリットがある。また、指で押込操作検出部を押すと、指が弾力性部材から押し返されるので、押込操作検出部を押した感覚を強く感じることができる。
本発明によれば、触覚提示装置を薄型化することができる。
図1(A)は、第1の実施形態に係る触覚提示装置の模式的な外観斜視図である。図1(B)は、第1の実施形態に係る触覚提示装置の要部を示す模式的断面図である。 第1の実施形態に係る触覚提示装置の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る触覚提示装置の動作を示す模式的断面図である。 図4(A)は、第1の実施形態の変形例に係る触覚提示装置20の要部を示す模式的断面図である。図4(B)および図4(C)は、第1の実施形態の変形例に係る触覚提示装置20の動作を示す模式的断面図である。 図5(A)は、第1の実施形態の変形例に係る触覚提示装置30の要部を示す模式的断面図である。図5(B)および図5(C)は、第1の実施形態の変形例に係る触覚提示装置30の動作を示す模式的断面図である。 図6(A)は、第2の実施形態に係る触覚提示装置の要部を示す模式的断面図である。図6(B)および図6(C)は、第2の実施形態に係る触覚提示装置の動作を示す模式的断面図である。 図7(A)は、第3の実施形態に係る触覚提示装置の要部を示す模式的断面図である。図7(B)および図7(C)は、第3の実施形態に係る触覚提示装置の動作を示す模式的断面図である。
《第1の実施形態》
本発明の第1の実施形態に係る触覚提示装置10について説明する。図1(A)は触覚提示装置10の模式的な外観斜視図である。図1(B)は、触覚提示装置10の要部を示す模式的断面図である。触覚提示装置10は、いわゆるキーボードであり、略矩形平板状である。触覚提示装置10の上面には、キー配列に対応した位置に複数のキースイッチ13が設けられている。キースイッチ13はユーザによる押込操作を検出する。キースイッチ13は本発明の「押込操作検出部」に相当する。
触覚提示装置10は、フィルム11、キーシート12、圧電素子14および保持部材15を備える。保持部材15の上面には、フィルム11が配置されている。フィルム11の上面には、キーシート12が貼付されている。フィルム11の一方の端部は保持部材15に固定されている。フィルム11の他方の端部およびそれに対応するキーシート12の端部は、圧電素子14に取付けられている。フィルム11の上面は押込操作により凹むことが可能である。フィルム11は緩んだ状態になっている。
フィルム11は、平面視で矩形状であり、樹脂製の薄膜等からなる。フィルム11の端部は、接着部材17で保持部材15に固定されている。フィルム11の端部以外の部分は、保持部材15に接触しているだけであり、固定されていない。キーシート12は平面視で矩形状である。キーシート12には、複数のキースイッチ13が設けられている。キースイッチ13は、メンブレイン式、静電容量式、圧電フィルム式等の方式で構成されている。
保持部材15は、矩形状の平板に複数の開口部16が形成されてなり、金属、樹脂等を材料とする。開口部16は、各々のキースイッチ13に対応し、平面視でキースイッチ13に重なるように形成されている。なお、開口部16は、保持部材15を貫通するようなものでも良いし、貫通していない凹みのようなものでも良い。ここではフィルム11の動きを阻害しないものであれば良い。
開口部16のフィルム11に接する内周部に丸みを設けて、フィルム11がすべりやすくしておくとなお良い。開口部16上のキーシート12の上には、指で押した時変形しない板状の押し子を配置しフィルム11を押込みやすくしても良い。
圧電素子14におけるフィルム11側の反対側は、筐体(図示せず)等に固定されている。圧電素子14は、圧電体と、圧電体に電圧を印加するための電極とからなる。圧電体は、例えば、圧電セラミックス、圧電性樹脂等である。
図2は、触覚提示装置10の構成を示すブロック図である。ユーザがキースイッチ13に対して押込操作を行うと、制御部18が圧電素子14の電極に交流電圧を印加する。これにより、圧電素子14はフィルム11の主面に平行な方向に伸縮する。なお、制御部18は、CPU、RAM、ROM、圧電素子14を駆動するための駆動回路等から構成される。第1の実施形態では、圧電素子14および制御部18からなる構成が本発明の「駆動部」に相当する。
図3は、触覚提示装置10の動作を示す模式的断面図である。図3(A)に示すように、ユーザが指Fでキースイッチ13を押すと、フィルム11が緩い状態になっているので、フィルム11の上面のうち指Fで押された部分が凹む。また、制御部18は圧電素子14の電極に所定方向の電圧を印加する。図3(B)に示すように、圧電素子14の電極に所定方向の電圧が印加されると、圧電素子14が収縮する。圧電素子14が収縮すると、フィルム11に面方向の張力がかかり、フィルム11がぴんと張られる。これにより、指Fが突き上げられる。次に、制御部18が圧電素子14の電極に所定方向の逆方向の電圧を印加すると、圧電素子14が伸長する。圧電素子14が伸長すると、フィルム11が緩み、フィルム11の上面のうち指Fで押された部分が再び凹む。このようにして、フィルム11のうち指Fで押された部分は、圧電素子14の電極に印加される交流電圧に応じて上下方向に振動する。そして、フィルム11の振動は指Fに伝達される。
第1の実施形態では、フィルム11の端部を動かすことで振動を発生させる。このため、フィルム11の端部付近のみに圧電素子14を設ければよく、振動を発生させる機構をフィルム11の下部に設ける必要がない。また、フィルム11の端部を動かすだけなので、圧電素子14のサイズを小さくすることができる。この結果、触覚提示装置10を小型化および薄型化することができる。また、どのキースイッチ13を押しても、同じ振動が指Fに伝達されるので、ユーザは同じ振動を感じることができる。
図4(A)は、第1の実施形態の変形例に係る触覚提示装置20の要部を示す模式的断面図である。触覚提示装置20では、モータ26の回転に応じて振動が発生する。モータ26の回転軸には、その動径方向に延出する延出部材29が設けられている。フィルム11およびキーシート12の端部のうち保持部材15に固定された側の反対側の端部は、延出部材29に取付けられている。
図4(B)および図4(C)は、触覚提示装置20の動作を示す模式的断面図である。図4(B)に示すように、ユーザがキースイッチ13を押すと、フィルム11の上面のうち指Fで押された部分が凹む。また、制御部18は、モータ26の回転軸が所定方向に回転するように、モータ26に電圧を印加する。図4(C)に示すように、モータ26の回転軸が所定方向に回転すると、延出部材29がモータ26の回転軸の周りに回転する。これにより、フィルム11がぴんと張られ、指Fが突き上げられる。次に、制御部18は、モータ26の回転軸が所定方向の逆方向に回転するように、モータ26に電圧を印加する。モータ26の回転軸が所定方向の逆方向に回転すると、延出部材29が元の位置に戻る。これにより、フィルム11が緩み、フィルム11の上面のうち指Fで押された部分が凹む。このようにして、フィルム11のうち指Fで押された部分は、モータ26に印加される電圧に応じて上下方向に振動する。
図5(A)は、第1の実施形態の変形例に係る触覚提示装置30の要部を示す模式的断面図である。触覚提示装置30では、カム機構を利用して振動を発生させる。フィルム11およびキーシート12の端部のうち保持部材15に固定された側の反対側の端部は、固定部材42に固定されている。モータ26の回転軸にはカム39が設けられている。カム39は、保持部材15と固定部材42との間で、かつ、フィルム11の下面側に配置している。カム39の長径方向はフィルム11の主面に平行な方向を向いている。ガイド41は、保持部材15とカム39との間で、かつ、キーシート12の上面側に配置されている。
図5(B)および図5(C)は、触覚提示装置30の動作を示す模式的断面図である。図5(B)に示すように、ユーザが指Fでキースイッチ13を押すと、フィルム11の上面のうち指Fで押された部分が凹むとともに、制御部18がモータ26に電圧を印加する。モータ26に電圧が印加されると、モータ26の回転軸そしてカム39が回転する。図5(C)に示すように、カム39の突出部(カムノーズ)が上方向を向くと、フィルム11のうちガイド41と固定部材42との間にある部分は上方向に引っ張られる。そして、フィルム11のうちガイド41に対してキースイッチ13が配置された側の部分は、フィルム11の主面に平行な方向に引っ張られる。これにより、フィルム11がぴんと張られるので、指Fが突き上げられる。カム39の突出部が上方向以外を向くと、フィルム11が緩み、フィルム11の上面のうち指Fで押された部分が凹む。このようにして、フィルム11のうち指Fで押された部分は、モータの回転に応じて上下方向に振動する。
《第2の実施形態》
本発明の第2の実施形態に係る触覚提示装置50について説明する。以下では、触覚提示装置10(図1参照)と異なる点について説明する。図6(A)は、触覚提示装置50要部を示す模式的断面図である。触覚提示装置50は、フィルム11(図1参照)に代えて圧電フィルム51を備え、圧電素子14(図1参照)を備えていない。圧電フィルム51の両端部は接着部材17で保持部材15の両端部に固定されている。圧電フィルム51は緩んだ状態になっている。
圧電フィルム51は、平面視で矩形状のベースフィルムと、ベースフィルムの対向する両主面に形成された電極とを備える。ベースフィルムは、圧電性樹脂であり、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)、キラル高分子等の材料を用いる。キラル高分子は、例えば、L型ポリ乳酸(PLLA)等である。PLLAを使う時は、1軸延伸方向から45±10°もしくは-45±10°の方向が押圧時のフィルム伸長方向とほぼ平行になるように配置すると良い。
圧電フィルム51の電極には、アルミ(Al)、銅(Cu)等の蒸着電極を用いることが好ましい。なお、圧電フィルム11の電極に透明性が必要な場合は、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、ポリチオフェンを主成分とする電極材料や、銀ナノワイヤ電極材料を用いることが好ましい。なお、圧電フィルム51の電極には、カーボンナノチューブやカーボンファイバー等のカーボンを成分とする電極材料を用いることも可能である。
ユーザがキースイッチ13に対して押込操作を行うと、制御部18(図2参照)により圧電フィルム51の電極に交流電圧が印加される。これにより、圧電フィルム51はその主面に平行な方向に伸縮する。すなわち、圧電フィルム51は、電圧を加えることで面方向に変形する。第2の実施形態では、制御部18が本発明の「駆動部」に相当する。
図6(B)および図6(C)は、触覚提示装置50の動作を示す模式的断面図である。図6(B)に示すように、ユーザが指Fでキースイッチ13を押すと、圧電フィルム51が緩い状態なので、圧電フィルム51の上面のうち指Fで押された部分が凹む。また、制御部18は圧電フィルム51の電極に所定方向の電圧を印加する。図6(C)に示すように、圧電フィルム51の電極に所定方向の電圧が印加されると、圧電フィルム51が収縮する。圧電フィルム51が収縮すると、圧電フィルム51の両端部が固定されているので、圧電フィルム51がぴんと張られ、指Fが突き上げられる。次に、制御部18が圧電フィルム51に所定方向の逆方向の電圧を印加すると、圧電フィルム51が伸長する。圧電フィルム51が伸長すると、圧電フィルム51が緩み、圧電フィルム51の上面のうち指Fで押された部分が再び凹む。このようにして、圧電フィルム51のうち指Fで押された部分は、圧電フィルム51の電極に印加される交流電圧に応じて上下方向に振動する。
特に、指Fでキースイッチ13を押すと、緩く張った圧電フィルム51は両端が固定されているため、指Fで押すことによって圧電フィルム51がピンと張った状態になる。この状態になってから圧電フィルム51に電圧を印加して圧電フィルム51を収縮させるので、指Fが突き上げられた感触をより感じるようにすることができる。
第2の実施形態では、フィルム11の端部を動かすための圧電素子やモータが必要ないので、触覚提示装置50をさらに小型化することができる。また、圧電フィルム51は伸縮方向に長いので、圧電フィルム51の伸縮方向の長さは伸縮時に大きく変化する。このため、圧電フィルム51のうち指Fで押された部分を上下方向に大きく変位させることができる。また、圧電フィルム51自体が伸縮することで振動が生じるので、ユーザは振動を感じやすい。また、どのキースイッチ13を押しても、同じ振動が指Fに伝達されるので、ユーザは同じ振動を感じることができる。
《第3の実施形態》
本発明の第3の実施形態に係る触覚提示装置60について説明する。以下では、触覚提示装置50(図6参照)と異なる点について説明する。図7(A)は、触覚提示装置60の要部を示す模式的断面図である。触覚提示装置60は、保持部材15(図6参照)に代えて保持部材65を備え、触覚提示装置50の構成に加えてクッション材73を備える。クッション材73は本発明の「弾力性部材」に相当する。
保持部材65は、枠状であり、矩形状の平板の中央部に矩形状の開口部が形成されてなる。保持部材65の開口部には、クッション材73が充填されている。クッション材73の上面は圧電フィルム51の下面に接触している。
図7(B)および図7(C)は、触覚提示装置60の動作を示す模式的断面図である。図7(B)に示すように、ユーザが指Fでキースイッチ13を押すと、圧電フィルム51が緩い状態なので、圧電フィルム51およびクッション材73のうち指Fで押された部分が凹む。圧電フィルム51の上面の他の部分では、クッション材73からの垂直抗力により形状が維持される。また、制御部18(図2参照)は圧電フィルム51の電極に所定方向の電圧を印加する。図7(C)に示すように、圧電フィルム51の電極に所定方向の電圧が印加されると、第2の実施形態の場合と同様に、圧電フィルム51がぴんと張られ、指Fが突き上げられる。次に、制御部18が圧電フィルム51の電極に所定方向の逆方向の電圧を印加すると、第2の実施形態の場合と同様に、圧電フィルム51およびクッション材73のうち指Fで押された部分が再び凹む。このようにして、圧電フィルム51およびクッション材73のうち指Fで押された部分は、圧電フィルム51の電極に印加される交流電圧に応じて上下方向に振動する。
触覚提示装置を透光性が高い材料で構成する場合、複数の開口部が形成された保持部材を用いると、開口部がある箇所と開口部がない箇所とで透光性が異なるので、保持部材が目立ってしまう。第3の実施形態では、圧電フィルム51の下部にクッション材73が設けられている。クッション材73は、開口部等を有しないので、目立ちにくい。このため、触覚提示装置60をより透明に見えるようにすることができる。
また、第3の実施形態では、指でキースイッチ13を押すと、指がクッション材73から押し返されるので、キースイッチ13を押した感覚を強く感じることができる。また、第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、上述の実施形態では、触覚提示装置が動作していないとき、フィルムが緩い状態になっているが、本発明はこれに限定されない。本発明では、触覚提示装置が動作していないとき、フィルムがぴんと張られてもよい。この場合、ユーザがキースイッチを押すと、駆動部は、ぴんと張られたフィルムを緩めることと、緩んだフィルムを元に戻すこととを繰り返す。これにより、フィルムのうち指で押された部分は上下方向に振動する。
また、上述の実施形態では、フィルムの端部以外の部分は保持部材に接触しているだけだが、本発明はこれに限定されない。本発明では、フィルムの面方向の伸縮があまり抑制されないように、フィルムの端部以外の部分が粘着剤等で保持部材に貼付されてもよい。
また、上述の実施形態では、保持部材として、開口部が形成された平板を用いているが、本発明はこれに限定されない。本発明では、平面視でキースイッチに重なる箇所に空間やクッション材を形成し、その他の必要箇所に支柱等を設けてもよい。
また、第1の実施形態では、フィルム11を駆動させるための機構として、圧電素子14等を用いているが、本発明では、これに限定せず、ソレノイド等を用いてもよい。
また、本発明において、電圧を加えることで面方向に変形するフィルムは、圧電フィルムに限るものではない。電圧を加えることで面方向に変形するフィルムは、例えば電歪フィルム、エレクトレットフィルム、コンポジットフィルム、または電気活性フィルム等がある。
電歪フィルムの材料として、例えば、PVDF系の共重合体が挙げられる。PVDF系の共重合体として、例えば、P(VDF−TrFE)等のコポリマー、P(VDF−TrFE−CFE)等のターポリマーが挙げられる。
電気活性フィルムとは、電気的駆動によって応力を発生するフィルム、または電気的駆動によって変形して変位を発生するフィルムである。具体的には、電歪フィルム、コンポジット材料(圧電セラミックスを樹脂モールドした材料)、電気駆動型エラストマー、または液晶エラストマー等がある。
さらに、「電圧を加えることで面方向に変形するフィルム」は、単層でも良いし、積層されたものでも良い。特に積層する枚数を増やすことによってより強い振動を得ることができる。
F…指
10,20,30,50,60…触覚提示装置
11…フィルム
12…キーシート
13…キースイッチ(押込操作検出部)
14…圧電素子
15,65…保持部材
16…開口部
17…接着部材
18…制御部
26…モータ
29…延出部材
39…カム
41…ガイド
42…固定部材
51…圧電フィルム
73…クッション材(弾力性部材)

Claims (2)

  1. 端部が固定され、押込操作により主面が凹むことが可能なフィルムと、
    前記フィルムの前記主面に対する押込操作を検出する押込操作検出部と、
    前記押込操作検出部が押込操作を検出したときに、前記フィルムの面方向の張力を変化させる駆動部と、を備え、
    前記フィルムの一方の端部は固定され、前記フィルムの他方の端部は前記駆動部に取付けられている、触覚提示装置。
  2. 前記フィルムの前記主面の反対側に空間または弾力性部材が設けられる、請求項1に記載の触覚提示装置。
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