JP2019100996A - 湿度センサおよびその製造方法 - Google Patents

湿度センサおよびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019100996A
JP2019100996A JP2017235911A JP2017235911A JP2019100996A JP 2019100996 A JP2019100996 A JP 2019100996A JP 2017235911 A JP2017235911 A JP 2017235911A JP 2017235911 A JP2017235911 A JP 2017235911A JP 2019100996 A JP2019100996 A JP 2019100996A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
humidity sensor
wiring
heat conducting
potential
heater
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017235911A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6951225B2 (ja
Inventor
佐久間 憲之
Noriyuki Sakuma
憲之 佐久間
保夫 小野瀬
Yasuo Onose
保夫 小野瀬
太田 和宏
Kazuhiro Ota
和宏 太田
中野 洋
Hiroshi Nakano
洋 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Automotive Systems Ltd filed Critical Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority to JP2017235911A priority Critical patent/JP6951225B2/ja
Priority to PCT/JP2018/032627 priority patent/WO2019111463A1/ja
Publication of JP2019100996A publication Critical patent/JP2019100996A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6951225B2 publication Critical patent/JP6951225B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01FMEASURING VOLUME, VOLUME FLOW, MASS FLOW OR LIQUID LEVEL; METERING BY VOLUME
    • G01F1/00Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow
    • G01F1/68Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow by using thermal effects
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01FMEASURING VOLUME, VOLUME FLOW, MASS FLOW OR LIQUID LEVEL; METERING BY VOLUME
    • G01F1/00Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow
    • G01F1/68Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow by using thermal effects
    • G01F1/684Structural arrangements; Mounting of elements, e.g. in relation to fluid flow
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N25/00Investigating or analyzing materials by the use of thermal means
    • G01N25/56Investigating or analyzing materials by the use of thermal means by investigating moisture content
    • G01N25/62Investigating or analyzing materials by the use of thermal means by investigating moisture content by psychrometric means, e.g. wet-and-dry bulb thermometers
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N25/00Investigating or analyzing materials by the use of thermal means
    • G01N25/56Investigating or analyzing materials by the use of thermal means by investigating moisture content
    • G01N25/62Investigating or analyzing materials by the use of thermal means by investigating moisture content by psychrometric means, e.g. wet-and-dry bulb thermometers
    • G01N25/64Investigating or analyzing materials by the use of thermal means by investigating moisture content by psychrometric means, e.g. wet-and-dry bulb thermometers using electric temperature-responsive elements
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/02Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance
    • G01N27/04Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance by investigating resistance
    • G01N27/14Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance by investigating resistance of an electrically-heated body in dependence upon change of temperature
    • G01N27/18Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance by investigating resistance of an electrically-heated body in dependence upon change of temperature caused by changes in the thermal conductivity of a surrounding material to be tested

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Measuring Volume Flow (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials Using Thermal Means (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)

Abstract

【課題】湿度センサの特性の向上を図る。【解決手段】湿度センサ1は、開口部8を有する半導体基板2と、その上方に開口部8を覆うように形成された絶縁膜(9〜11)と、この絶縁膜上に形成されたヒータ配線3および熱伝導部5と、を有する。そして、熱伝導部5は、絶縁膜(9〜11)より熱伝導率が大きい材料よりなり、平面視において、熱伝導部5は、その4方向のうち3方向以上が、ヒータ配線3により囲まれている。このように、熱伝導部5を設けることにより、ヒータ領域2A内の温度分布を均一にすることができるため、ヒータ領域2A内の水分蒸発による電圧変化のばらつきを少なくでき、湿度の測定精度の向上を図ることができる。また、ヒータ配線3の抵抗などの電気的特性が経時変化することを抑制することができ、長期信頼性を維持することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、湿度センサおよびその製造方法に関する。
特開2001−153707号公報(特許文献1)には、ヒータの配線パターンを、流体の流れに沿った方向に連続して折り返される形状で、かつ電流端子の近傍では折り返し間隔が密で、中央部に近づくに従って段階的に疎になる形状にすることにより、フローセンサの温度分布をなくし、かつ検出感度、応答性に優れたフローセンサを提供する技術が開示されている。
また、特開2005−181016号公報(特許文献2)には、熱式センサにおいて、配線部非形成領域の少なくとも一部に配線部と電気的に接続されないダミー配線部を設けることにより、露光時におけるレジストへの光の回り込み具合を一定とし、エッチングによる各配線部の加工ばらつきを低減する技術が開示されている。
特開2001−153707号公報 特開2005−181016号公報
近年、自動車などの内燃機関において、燃費向上のため電子制御された燃料噴射装置が設けられ、その内部に吸入空気量、吸入空気の圧力や湿度を検出する各種センサを組み込むことが検討されている。
このようなセンサとして、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems:微小電気機械システム)技術により製造されたセンサは、ノイズ低減など高精度化が図れ、かつ低電力での駆動が可能であり、さらに、コストを低減できる。また、制御回路や複数のセンサとの一体化によるモジュール化(システム化)が容易である。
本発明者は、上記MEMS技術を用いた各種センサの研究開発に従事しており、鋭意検討の結果、ヒータを有する熱式抵抗型の湿度センサにおいて、ヒータの温度分布のばらつきが生じ、このような温度分布のばらつきは、湿度センサの測定精度の低下や、センサの経時劣化の要因となることを究明した。
そこで、湿度センサにおいて、ヒータの温度分布のばらつきを改善し、特性の良好な湿度センサを提供できる技術の開発が望まれる。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態における湿度センサは、開口部を有する支持体と、前記支持体の上方に前記開口部を覆うように形成された絶縁膜と、前記絶縁膜上に形成された配線および熱伝導部と、を有する。そして、前記熱伝導部は、前記絶縁膜より熱伝導率が大きい材料よりなり、平面視において、前記熱伝導部は、その4方向のうち3方向以上が、前記配線により囲まれている。
一実施の形態における湿度センサは、開口部を有する支持体と、前記支持体の上方に前記開口部を覆うように形成された絶縁膜と、前記絶縁膜上に形成された配線および熱伝導部と、を有する。そして、前記熱伝導部は、前記絶縁膜より熱伝導率が大きい材料よりなり、平面視において、前記熱伝導部は、その4方向のうち3方向以上が、前記配線により囲まれている。さらに、前記配線は、第1電位と前記第1電位より高い第2電位との間に接続され、前記熱伝導部は、第3電位と前記第3電位より高い第4電位との間に接続されている。そして、この湿度センサは、前記配線に電流を流すことにより発熱させ、前記配線の上方または下方の気体中の水分を蒸発させることによる前記配線の電圧もしくは電流の変化により、前記気体の湿度を測定し、前記熱伝導部に電流を流すことにより、前記熱伝導部の抵抗の変化により、前記熱伝導部の温度を測定する。
一実施の形態における湿度センサの製造方法は、(a)支持体上に絶縁膜を形成する工程、(b)前記絶縁膜上に導電性膜を形成する工程、(c)前記導電性膜をパターニングすることにより、配線および熱伝導部を形成する工程、(d)前記配線および前記熱伝導部の下方の前記支持体を除去することにより開口部を形成する工程、を有する。そして、前記(c)工程において、前記熱伝導部は、平面視において、その4方向のうち3方向以上が、前記配線により囲まれるように形成される。
一実施の形態における湿度センサによれば、湿度センサの特性を向上することができる。また、一実施の形態における湿度センサの製造方法によれば、特性の良好な湿度センサを製造することができる。
実施の形態1の湿度センサの構成を示す平面図である。 実施の形態1の湿度センサの構成を示す断面図である。 図3(a)は、熱伝導部の形成領域、ヒータ領域および開口部の形成領域の位置関係を示す平面図であり、図3(b)は、折り返し配線を説明するための平面図である。 実施の形態1の湿度センサの製造工程を示す断面図である。 実施の形態1の湿度センサの製造工程を示す断面図である。 実施の形態1の湿度センサの製造工程を示す断面図である。 実施の形態1の湿度センサの製造工程を示す平面図である。 実施の形態1の湿度センサの製造工程を示す断面図である。 実施の形態1の湿度センサの製造工程を示す断面図である。 実施の形態1の湿度センサの製造工程を示す平面図である。 実施の形態1の湿度センサの製造工程を示す断面図である。 実施の形態1の湿度センサの製造工程を示す平面図である。 実施の形態1の湿度センサによる湿度の測定の様子を模式的に示す断面図である。 比較例1、2の湿度センサの構成を示す平面図である。 ヒータ領域の温度プロファイルを示す図である。 ヒータ配線の通電時間による抵抗変化を示す図である。 湿度センサが組み込まれたセンサモジュールを示す模式図である。 湿度センサが組み込まれたセンサモジュールを示す模式図である。 実施の形態3の応用例1の湿度センサの構成を示す平面図である。 実施の形態3の応用例2の湿度センサの構成を示す平面図である。 実施の形態3の応用例3の湿度センサの構成を示す平面図である。 実施の形態4の湿度センサの構成を示す平面図である。 実施の形態5の湿度センサの構成を示す平面図である。 湿度センサの構成例を示す平面図である。 湿度センサの熱伝導部の形状例を示す平面図である。
以下、実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
[構造説明]
図1および図2は、本実施の形態の湿度センサの構成を示す平面図または断面図である。例えば、図1のA−A断面部が、図2に対応する。
図2に示すように、本実施の湿度センサは、大まかに分けて、上層部、中層部および下層部の3つの部位を有する。中層部は、開口部8を有する支持体(半導体基板2)よりなり、複数の膜よりなる上層部は、支持体の開口部8を覆うように配置されている。また、台座16よりなる下層部は、支持体の開口部8を覆うように配置されている。但し、下層部の台座16は、換気孔(貫通孔)17を有し、開口部8と換気孔17は繋がるように配置されている。
上層部は、複数の絶縁膜(9〜14)よりなる絶縁層と、この絶縁層の内部に設けられ、導電性材料よりなるヒータ配線(ヒータ用配線、発熱抵抗体)3、リード配線4a、4bおよび熱伝導部(ダミーパターン)5を有する。
ここでは、これらを同じ導電材料で構成しているが、ヒータ配線3は、通電により温度上昇する材料であればよく、熱伝導部5は、その上または下の絶縁膜より熱伝導率が大きい材料であればよい。
導電性材料としては、高融点金属を用いることができる。具体的には、Mo(モリブデン)やW(タングステン)などを用いることができる。絶縁層は、複数の絶縁膜よりなり、ここでは、下側(開口部8側)から、酸化シリコン膜9、窒化シリコン膜10、酸化シリコン膜11、酸化シリコン膜12、窒化シリコン膜13、酸化シリコン膜14よりなる。ヒータ配線3、リード配線4a、4bおよび熱伝導部5は、酸化シリコン膜11と酸化シリコン膜12との間に設けられている。また、絶縁層上には、電極7a、7bが設けられ、この電極7a、7bとリード配線4a、4bとは、それぞれコンタクトホール(接続孔)6中に設けられたプラグにより電気的に接続されている。
中層部は、支持体である半導体基板2よりなる。半導体基板2は、開口部8を有する。この開口部8をダイヤフラムと言う場合がある。このように開口部8を設けることにより、湿度センサの加熱特性が向上する。
半導体基板2としては、例えば、単結晶シリコン基板を用いることができる。なお、半導体基板2の上には、前述したように、複数の絶縁膜(9〜14)よりなる絶縁層等が設けられ、半導体基板2の下には、酸化シリコン膜9’が設けられている。この半導体基板2は、酸化シリコン膜9’および接着剤18を介して下層部(台座16)と接続されている。ここでは、酸化シリコン膜9’および接着剤18も含め中層部と呼ぶ。
下層部の台座16は、ガラス、Si(シリコン)、樹脂などの材料からなり、換気孔17を有する。前述したように、台座16と半導体基板2とは、換気孔17と開口部8が重なるように位置合わせして、接着剤18により貼り付けられている。
図1に示すように、湿度センサ1の平面形状は、略矩形である。また、半導体基板2の開口部8の平面形状は、略矩形である。この開口部8の上方に、ヒータ配線3および熱伝導部5が配置されている。ヒータ配線3および熱伝導部5は、ヒータ領域2Aに設けられている。ヒータ領域2Aは、ヒータ配線3により加熱される領域であり、ヒータ配線3の最外形状により規定される、例えば、略矩形状の領域である。なお、図1等の平面図において、構造をわかりやすくするため、構成部の一部を透過させて図示している。
このヒータ配線3は、平面視において、熱伝導部5を囲むように配置されている。即ち、熱伝導部5は、熱伝導部5を起点とし、X1方向(図1中の左方向)、X2方向(図1中の右方向)、Y1方向(図1中の下方向)、Y2方向(図1中の上方向)の4つの方向が、ヒータ配線3で囲まれている。このように、熱伝導部5は、その4方向のうち3方向以上が、ヒータ配線3により囲まれている。
また、熱伝導部5は、ヒータ領域2Aの中心部に配置される。また、ヒータ領域2Aは、開口部8の中心部に配置される。図3(a)に、熱伝導部(5)の形成領域3A、ヒータ領域2Aおよび開口部(8)の形成領域1Aの位置関係を示す。
また、ヒータ配線3の一端は、リード配線4bを介して電極7bと接続されている。また、ヒータ配線3の他端は、リード配線4aを介して電極7aと接続されている。ヒータ配線3は、折り返し配線である。折り返し配線とは、ヒータ領域2Aのうち、熱伝導部(5)の形成領域3A以外の領域に、屈曲しつつ引き回される配線を言い、図3(b)に示すように電流の流れる方向が第1方向の配線部と、電流の流れる方向が第1方向と逆の第2方向の配線部とが所定の間隔をおいて並んで配置されるように引き回された配線を言う。
本実施の形態においては、前述のヒータ領域2Aは、例えば、90μmの四角形状であり、熱伝導部(5)の形成領域3Aは、20μmの四角形状である。よって、幅35μmの矩形環状の領域が、ヒータ配線3の引き回し領域となる。ヒータ配線3の配線幅(W1)は、例えば、10μm以下とし、配線間隔(S1)は、配線幅より小さくすることが好ましい。また、熱伝導部5の短辺の幅(W2)は、ヒータ配線の幅(W1)より大きいことが好ましく、最も内側に位置するヒータ配線3と熱伝導部の間隔(S2)は、ヒータ配線の配線間隔(S1)と同等以上が好ましい。
[製法説明]
次いで、本実施の形態の湿度センサの製造方法を説明するとともに、当該湿度センサの構成をより明確にする。図4〜図12は、本実施の形態の湿度センサの製造工程を示す断面図または平面図である。
まず、図4に示すように、半導体基板2を準備する。半導体基板2としては、例えば、単結晶シリコン基板(シリコンウエハ)を用いる。単結晶シリコン基板は、例えば、<100>の結晶方位のSiからなる。
次いで、図5に示すように、半導体基板2上に、3層の絶縁膜を形成する。まず、半導体基板2上に、絶縁膜として酸化シリコン膜9を形成する。例えば、半導体基板(単結晶シリコン基板)2を熱酸化することにより、酸化シリコン膜9を形成する。例えば、熱酸化炉に、酸素または水蒸気を導入し、1000℃以上の熱を加え、酸化シリコン膜9を形成する。熱酸化法により形成した酸化シリコン膜は、圧縮応力を有する膜となる。
なお、本工程では、半導体基板(単結晶シリコン基板)2の上面のみならず下面にも酸化シリコン膜9’が形成される。なお、半導体基板(単結晶シリコン基板)2の上面および下面の酸化シリコン膜(9、9’)を異なる工程で形成してもよい。
次いで、酸化シリコン膜9上に、絶縁膜として窒化シリコン膜10をCVD(Chemical Vapor Deposition、化学気相成長)法などを用いて形成する。窒化シリコン膜は、CVD法で形成した場合には、引張り応力を有する膜となる。次いで、窒化シリコン膜10上に、絶縁膜として酸化シリコン膜11は、CVD法などを用いて形成する。CVD法により形成した酸化シリコン膜は、圧縮応力を有する膜となる。このように、圧縮応力を有する膜と圧縮応力を有する膜を積層することにより、膜応力が低減され、センサ自体に不所望な応力が加わることを防止することができる。また、ここでは、3層の絶縁膜を積層したが、さらに、窒化シリコン膜および酸化シリコン膜を追加してもよい。
次いで、図6、図7に示すように、ヒータ配線(ヒータ用配線)3、熱伝導部(ダミーパターン)5およびリード配線4a、4bを形成する。まず、酸化シリコン膜11の表面を僅かにエッチングすることにより、酸化シリコン膜11の表面を改質する。具体的には、例えば、Arガスを用いたスパッタエッチングにより酸化シリコン膜11の表面を15nm程度の厚さ分だけエッチングする。
次いで、酸化シリコン膜11上に、金属膜(導電性膜)を形成する。例えば、酸化シリコン膜11上に、スパッタリング法などを用いて、高融点金属膜を堆積する。ここでは、高融点金属膜として、Mo(モリブデン)膜を160nm堆積する。Mo膜に代えて、W(タングステン)膜を用いてもよい。次いで、金属膜をパターニングする。即ち、金属膜(Mo膜)上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、露光・現像することにより、ヒータ配線3、熱伝導部5およびリード配線4a、4bの形成領域にフォトレジスト膜を残存させる(ホトリソグラフィ技術)。次いで、フォトレジスト膜をマスクとして、金属膜をドライエッチングすることにより、ヒータ配線3、熱伝導部5およびリード配線4a、4bを形成する。この後、上記フォトレジスト膜を除去する。このように、ヒータ配線3、熱伝導部5およびリード配線4a、4bは、同層に形成される。同層に形成されるとは、同じ材料を用いて同じ工程で形成されることを意味する。
次いで、図8に示すように、ヒータ配線3、熱伝導部5およびリード配線4a、4b上に、3層の絶縁膜を形成する。まず、ヒータ配線3、熱伝導部5およびリード配線4a、4b上に、絶縁膜として酸化シリコン膜12は、CVD法などを用いて形成する。次いで、酸化シリコン膜12上に、絶縁膜として窒化シリコン膜13は、CVD法などを用いて形成する。次いで、窒化シリコン膜13上に、絶縁膜として酸化シリコン膜14は、CVD法などを用いて形成する。このように、ヒータ配線3、熱伝導部5およびリード配線4a、4b上においても、圧縮応力を有する膜と圧縮応力を有する膜を積層することにより、膜応力が低減され、センサ自体に不所望な応力が加わることを防止することができる。また、ヒータ配線3、熱伝導部5およびリード配線4a、4bの上下に配置される絶縁膜、即ち、接する絶縁膜としては、酸化シリコン膜を用いることが好ましい。また、ここでは、3層の絶縁膜を積層したが、さらに、窒化シリコン膜および酸化シリコン膜を追加してもよい。
この後、これまで形成した金属膜(ヒータ配線3、熱伝導部5およびリード配線4a、4b)、および絶縁膜(9〜11、12〜14)の応力調整のため、熱処理を行ってもよい。
次いで、図9、図10に示すように、リード配線4a、4b上の絶縁膜(12〜14)を部分的に除去することによりコンタクトホール6を形成し、リード配線4a、4bと接続される電極7a、7bを形成する。まず、酸化シリコン膜14上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、露光・現像することにより、コンタクトホール6の形成領域に開口部を有するフォトレジスト膜を形成する(ホトリソグラフィ技術)。次いで、フォトレジスト膜をマスクとして、酸化シリコン膜14、窒化シリコン膜13および酸化シリコン膜12をドライエッチングすることにより、リード配線4a、4b上にコンタクトホール6を形成する。このコンタクトホール6の底部には、リード配線4a、4bが露出している。この後、上記フォトレジスト膜を除去する。
次いで、酸化シリコン膜14およびリード配線4a、4bの露出部の表面を僅かにエッチングすることにより、これらの表面を改質する。具体的には、例えば、これらの表面をArガスを用いたスパッタエッチングにより15nm程度の厚さ分だけエッチングする。
次いで、リード配線4a、4bと電気的に接続される電極7a、7bを形成する。まず、コンタクトホール6内を含む酸化シリコン膜14上に、金属膜(導電性膜)を形成する。例えば、コンタクトホール6内を含む酸化シリコン膜14上に、スパッタリング法などを用いて、バリアメタル膜を堆積し、さらに、主金属膜を堆積する。ここでは、バリアメタル膜としてTi(チタン)膜を20〜200nm堆積し、さらに、主金属膜としてAl(アルミニウム)膜をバリアメタル膜より厚い膜厚で堆積する。なお、バリアメタル膜としてTi(チタン)膜の他、TiN(窒化チタン)膜やTiW(窒化タングステン)膜を用いてもよい。また、これらの膜の積層膜をバリアメタル膜として用いてもよい。また、主金属膜として、Alを主成分とする合金膜を用いてもよい。
次いで、主金属膜上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、露光・現像することにより、電極7a、7bの形成領域を覆うフォトレジスト膜を形成する。次いで、フォトレジスト膜をマスクとして、主金属膜およびバリアメタル膜をドライエッチングすることにより、電極7a、7bを形成する。電極7aは、コンタクトホール6内のプラグを介してリード配線4aと接続され、電極7bは、コンタクトホール6内のプラグを介してリード配線4bと接続される。この後、上記フォトレジスト膜を除去する。
次いで、図11、図12に示すように、半導体基板2に開口部8を形成する。例えば、半導体基板2の裏面側を上面とし、酸化シリコン膜9’上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、露光・現像することにより、開口部8の形成領域に開口部を有するフォトレジスト膜を形成する。次いで、フォトレジスト膜をマスクとして、酸化シリコン膜9’をドライエッチングすることにより、酸化シリコン膜9’に開口部を形成する。次いで、フォトレジスト膜をアッシングなどにより除去する。次いで、酸化シリコン膜9’をマスクとして、半導体基板2を酸化シリコン膜9’が露出するまでウエットエッチングすることにより、半導体基板2に開口部8を形成する。例えば、KOH(水酸化カリウム)溶液またはTMAH(テトラメチルアミド)溶液を用いてウエットエッチングを行う。なお、ドライエッチングにより、開口部8を形成してもよい。例えば、フッ素系ガスを用いたドライエッチングにより、開口部8を形成してもよい。
ここでは、半導体基板2の裏面に形成された酸化シリコン膜9’をマスク(ハードマスク)として利用したが、酸化シリコン膜9’上に他の膜を積層した積層膜(例えば、酸化シリコン膜9’と窒化シリコン膜10’の積層膜など)をマスク(ハードマスク)として用いてもよい。また、半導体基板2の上面側の処理が終了した後(例えば、電極7a、7bの形成工程の後)、半導体基板2の裏面に別途絶縁膜を形成し、この絶縁膜をマスクとして用いてもよい。
また、この後、酸化シリコン膜14および電極(外部接続電極)7a、7b上に保護絶縁膜を形成し、電極7a、7b上の保護絶縁膜を除去し、これらの電極の一部を露出させたパッドを形成してもよい。このパッドは、ボンディングワイヤなどを用いて配線基板(支持基板、プリント基板)の配線(端子)などと接続される(図17、図18参照)。この後、ウエハ状態の半導体基板2を切断し、チップ化する。
次いで、図1、2に示すように、酸化シリコン膜9’と換気孔17を有する台座16を接着剤18により貼り付ける。この際、開口部8と換気孔17とが繋がるように位置合わせして、酸化シリコン膜9’と台座16を接着する。なお、ウエハ状態で半導体基板2と台座16を接着した後、チップ化してもよい。
このようにして、図1、図2に示す湿度センサを形成することができる。
[動作説明]
図13は、本実施の形態の湿度センサによる湿度の測定の様子を模式的に示す断面図である。本実施の形態の湿度センサは、熱式抵抗型の湿度センサである。図13に示すように、本実施の形態の湿度センサにおいては、ヒータ配線3に接続される電極7a、7bに電位を印加し、ヒータ配線3に電流を流すことにより、ヒータ配線3を発熱させる。例えば、電極7aに接地電位(0V)を印加し、電極7bに電源電位(例えば、5V)を印加する。この際、ヒータ配線3に流れる電流は一定電流(低電流制御)とし、ヒータ領域2Aの温度は500℃程度とする。ヒータ配線3の発熱により、ヒータ配線3の上方および下方の気体が加熱され、気体中の水分が蒸発する。この水分の蒸発量に対応して、電極7a、7b間の電位差(電圧)などが変化するため、この電気信号を検出し、気体中の水分量(即ち、湿度)に換算することで、湿度を測定することができる。この湿度は、絶対湿度である。このような、熱式抵抗型の湿度センサは、他の湿度センサ、例えば、感湿膜を用いて、その抵抗値や容量値の変化から湿度を測定する、抵抗型の湿度センサや容量型の湿度センサと比較し、検出感度が高い。特に高温高湿環境の湿度検出に優れている。
さらに、後述するように、本実施の形態の湿度センサは、ヒータ領域内の温度分布のばらつきを抑制し、より、ヒータ領域内の温度分布を均一にすることができるため、ヒータ領域内の水分蒸発による電圧変化のばらつきを少なくでき、湿度の測定精度の向上を図ることができる。また、ヒータ領域内の温度分布を均一にすることにより、ヒータ領域内の温度が部分的に上昇することを抑制し、ヒータ配線の抵抗などの電気的特性が経時変化することを抑制することができる。これにより、長期信頼性を維持することができる。
図14は、比較例1、2の湿度センサの構成を示す平面図である。図14(a)は、比較例1の構成を示し、図14(b)は、比較例2の構成を示す。
図14(a)の比較例1は、ヒータ領域2A内の中心部においても、繰り返しヒータ配線3を配置した湿度センサである。図14(b)の比較例2は、ヒータ領域2A内の中心部(3A)を回避するように、ヒータ配線3を配置した湿度センサである。この比較例2は、本実施の形態の湿度センサ(図1)の熱伝導部5を省略した構造に対応する。
図15は、ヒータ領域の温度プロファイルを示す図である。グラフaは、本実施の形態の場合、グラフbは、比較例2の場合、グラフcは、比較例1の場合を示す。ヒータ配線3の設定温度を500℃とし、ヒータ領域2Aの中心(基準0)およびこの中心からX1方向、X2方向の各位置の温度をシミュレーションにより求めた。ヒータ配線の材料は、Mo(熱伝導率138W/m・K)、絶縁膜は、酸化シリコン(熱伝導率6W/m・K)として算出した。図15の横軸は、ヒータ領域2Aの中心(基準0)からの距離[μm]であり、縦軸は、設定温度に対する変化率[%]である。
比較例1のグラフcの場合には、ヒータ領域2A内の中心部(3A)が高温となり過ぎ、ヒータ領域内の温度分布が不均一となる。具体的には、ヒータ領域2Aの端部においては、熱伝導率の低い絶縁膜で囲まれているため、設定温度より約8%(T0)低い温度となっている。これに対し、ヒータ領域2Aの端部から中心部(3A)に向かうにしたがって温度が上昇し、中心部では、設定温度より約15%(T1)高い温度となっている。なお、平面上では、同心円状の温度分布となるため、ヒータ領域2Aの中心部は、局所的な高温部となっており、ヒータ領域2Aの端部と中心部とでは、T0+T1に対応する温度差が生じている。このような温度差により、湿度の検出ばらつきが生じ得る。
比較例2のグラフbの場合には、ヒータ領域2A内の中心部3Aの温度を抑制でき、比較例1より、ヒータ領域内の温度分布の均一性が高まる。具体的には、比較例2では、ヒータ領域2A内の中心部3Aにヒータ配線3が配置されていないため、ヒータ領域2Aの中心部3Aにおいては、設定温度より約5%低い温度となっている。但し、中心から±30μmの近傍では、設定温度より約10%(T2)高い温度となっている。このため、平面上では、ヒータ領域内にドーナツ状の高温部と、ヒータ領域2Aの端部と中心部とに低温部が生じ、全体ではT0+T2に対応する温度差が生じている。
これに対し、本実施の形態においては、ヒータ領域2Aに熱伝導部5を設けているため、ヒータ領域内の温度の均一性を向上し、ヒータ領域内の温度を設定温度に近づけることができる。具体的には、グラフaに示すように、高温となりやすいヒータ領域2Aの中心部において、設定温度と同程度の温度とすることができ、また、中心から±30μmの近傍の高温部においても、設定温度より約5%(T3)高い温度に留めることができる。したがって、ヒータ領域2Aの端部の温度(T0)は、比較例1、2と変わらないが、ヒータ領域内の高温部は設定温度の約5%の温度上昇に留めることができ、ヒータ領域内の温度均一化が図れていることが分かる。
図16は、ヒータ配線の通電時間による抵抗変化を示す図である。グラフaは、本実施の形態の場合、グラフbは、比較例2の場合、グラフcは、比較例1の場合を示す。湿度センサ(チップ)を500℃に加熱した状態で、ヒータ配線に電流を流し、所定の時間毎にヒータ配線の抵抗を測定した(加速試験)。図16の横軸は通電時間[時]であり、縦軸は、抵抗変化率[%]である。
図16に示すように、本実施の形態のグラフaにおいては、比較例1、2のグラフc、bと比較し、ヒータ配線の抵抗の変化を抑制できている。具体的には、例えば、通電時間300時間で比較した場合、ヒータ領域2A内の中心部(3A)においてヒータ配線3を配置した比較例1では、約0.55%ヒータ抵抗値が変化し、ヒータ領域2A内の中心部(3A)においてヒータ配線3を設けていない比較例2では、約0.14%ヒータ抵抗値が変化している。これに対し、本実施の形態では、ヒータ抵抗値の変化率が約0.05%であり、ヒータ配線の抵抗の変化を抑制できていることがわかる。
このようなヒータ配線の抵抗の変化は、ヒータ領域2Aの局所的な高温部の発生による、ヒータ配線3の下層の絶縁膜の塑性変形も要因となる。即ち、ヒータ配線3を金属、例えば、Moとした場合、その線膨張係数は、約5.1×10−6/Kである。また、ヒータ配線3間には絶縁膜が配置され、その線膨張係数は、酸化シリコンの場合約0.7×10−6/Kである。このような線膨張係数の差により、加熱時に応力が生じ得る。
比較例1の場合には、ヒータ領域2Aの局所的な高温部の発生により、ヒータ配線3が伸びようとする応力が大きく、ヒータ配線3の下層の絶縁膜に塑性変形が生じる。また、例えば、比較例2の場合には、ヒータ領域2A内の中心部(3A)に絶縁膜のみが配置されているため、ヒータ領域2Aの外周部においてヒータ配線3が伸びようとする応力が働くと、内部との間に応力差(歪)が生じる。これに対し、本実施の形態においては、ヒータ領域2A内の中心部(3A)に熱伝導部5を有するため、ヒータ領域2Aの全体に応力が働く。別の言い方をすれば、本実施の形態においては、ヒータ領域2A内において線膨張係数が平均化され、応力分散により、膜変形が抑制される。これにより、ヒータ配線3の下層の絶縁膜の塑性変形を抑制でき、ヒータ配線の抵抗の変化率が小さくなったと考えられる。
このように、本実施の形態においては、ヒータ領域内の温度分布のばらつきを抑制することにより、一層、ヒータ領域内の温度分布を均一にすることができるため、ヒータ領域内の水分蒸発による電圧変化のばらつきを少なくでき、湿度の測定精度の向上を図ることができる。
また、ヒータ領域内の温度が部分的に上昇することを抑制し、また、絶縁膜の塑性変形を抑制することにより、ヒータ配線の抵抗などの電気的特性が経時変化することを抑制することができる。これにより、長期信頼性を維持することができる。
また、ヒータ配線の抵抗などの電気的特性の経時変化は、ヒータ配線3による加熱時の設定温度が高い程大きくなる傾向にある。このため、設定温度を低く抑えることで、電気的特性の経時変化を抑えることができる。しかしながら、湿度センサにおいては、設定温度を高くするほど、湿度の検出感度が高まるため、他の流量センサなどと比較し、設定温度が高めである。湿度センサの設定温度は、例えば、300℃〜600℃程度であり、400℃以上、550℃以下がより好ましい。この設定温度は、加熱時のヒータ配線の温度である。
上記図1、図2に示す湿度センサにおいて、以下に示すような種々の変形が可能である。
(1)熱伝導部5の材料については、金属に限られず、その上の絶縁膜またはその下の絶縁膜より熱伝導率が大きい材料を用いることができる。また、線膨張係数が酸化シリコン膜以上であればより効果的である。例えば、熱伝導部5の材料として、金属の他、窒化アルミ(AlN)や酸化アルミ(Al)などを用いてもよい。但し、上記金属、特に高融点金属は、高温に耐えることができ、熱伝導部5として用いて好適である。
(2)熱伝導部5の配置位置については、ヒータ領域2Aの中心部に配置することが好ましく、少なくともヒータ領域2Aの中心点を含むよう配置することが好ましい。
(3)上記図1、図2に示す湿度センサにおいては、ヒータ配線3、リード配線4a、4bおよび熱伝導部5を同層で形成したが、これらを異なる層に形成してもよい。但し、ヒータ配線3と熱伝導部5は、平面視において、重ならない位置に配置することが好ましい。
(4)台座16の換気孔17の形成位置は、図2に示す位置に限られるものではなく、開口部8との導通が図れれば、他の位置としてもよい。例えば、台座16の上面に溝を設け、この溝を換気孔17として用いてもよい。
(5)台座16の換気孔17を省略し、湿度センサの上方の気体のみの湿度を検出してもよい。
(6)台座16を省略し、配線基板(支持基板、プリント基板)上に、半導体基板2を貼り付けてもよい。
(7)ヒータ配線3の引き回し形状に制限はないが、ヒータ配線3を、ヒータ領域2Aの中心点を通る基準線に対し、線対称に配置することが好ましい。これにより、ヒータ領域2Aの温度をより均一化することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態においては、実施の形態1の湿度センサが組み込まれたセンサモジュールについて説明する。実施の形態1の湿度センサの適用箇所に制限はないが、実施の形態1の湿度センサは、例えば、各種センサが混載されたセンサモジュールに組み込むことができる。
図17および図18は、湿度センサが組み込まれたセンサモジュールを示す模式図である。図17は、センサモジュールの表面のカバーを透過して内部を示す模式図であり、図18は、図17のB−Bに沿った断面を示す模式図である。
図17および図18に示すように、湿度センサ(チップ)1が搭載されたセンサモジュール20は、吸気管21に装着されており、センサや制御装置などの各種部品が搭載された支持基板22を有する。支持基板22は、例えば、配線が印刷されたプリント基板である。支持基板22には、コネクタ30が接続されている。
支持基板22には、流量センサ23と、制御装置(例えば制御回路やマイコンなどが搭載されたチップ)24と、湿度センサ1とが搭載されている。センサモジュールのボディ25は、表面カバーや内壁を有し、表面カバーや内壁により制御部29と検出部27に区画されている。制御部29には、流量センサ23と、制御装置24が配置され、検出部27には、湿度センサ1が配置されている。また、センサモジュールのボディ25には、副通路(副流路)26が設けられ、流量センサ23の一部は、副通路26と接するように設けられている。また、検出部27には、気体入れ替え口28が設けられている。気体入れ替え口28は、気体の流れの影響を受けないように下流側に設けられ、また、開口面積が副通路26などと比較して小さく、クランク形状になっている。
特に、湿度センサ1においては、ヒータ領域2Aに急激な流れの気体が接すると、ヒータ領域2Aの温度分布に影響を与え、検出精度が低下するため、上記のような構成の気体入れ替え口28を設けることが好ましい。
流量センサ23と、制御装置24と、湿度センサ1は、ボンディングワイヤにより、支持基板22の表面の配線と接続されている。即ち、湿度センサ1等のパッドと支持基板22の表面の配線の端部とがボンディングワイヤにより接続される。このようなパッド、ボンディングワイヤ、支持基板22の表面の配線の端部の腐食を防止するため、保護材31は、これらを覆うように設けてもよい。
吸気管21に取り込まれた気体(例えば、空気)32は、副通路26を通り、流量センサ23は、気体32の流量を測定する。また、気体32は、気体入れ替え口28から検出部27に流入し、湿度センサ1は、気体32の湿度を測定する。湿度センサ1や流量センサ23による測定結果は、制御装置24内で演算され、検出信号としてコネクタ30を介して外部に送られる。なお、湿度センサ1の制御装置と流量センサ23の制御装置は、一体でなく分けてもよい。
具体的に、湿度センサ1においては、湿度を変化させたときの湿度検出電圧(電極間の電位差)から水分量を計算するマップを作成しておき、このマップにより、湿度を算出し、制御装置24から出力する。
なお、センサモジュール内に、圧力センサが配置された他の検出部を設けてもよい。
このようなセンサモジュールを、自動車などの内燃機関に組み込み、吸入空気量、吸入空気の圧力や湿度を検出し、最適な量の燃料を噴霧することにより、燃費を向上させることができる。また、本実施の形態の湿度センサを用いることにより、センサモジュールの測定精度の向上を図ることができ、また、長期信頼性を維持することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態においては、図1等に示す上記実施の形態1の湿度センサの応用例について説明する。
(応用例1)
実施の形態1においては、熱伝導部5をフローティング状態としたが、熱伝導部5を所定の電位に固定してもよい。
[構造説明]
図19は、本応用例の湿度センサの構成を示す平面図である。本応用例の湿度センサの構成は、熱伝導部(ダミーパターン)5が、リード配線4cを介して電極7cと接続されている以外は、実施の形態1(図1)の場合とほぼ同様である。なお、実施の形態1と同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
図19に示すように、本応用例においては、熱伝導部5がヒータ領域2Aの中心部(3A)に設けられている。この点は、実施の形態1の場合と同様である。この熱伝導部5は、リード配線4cを介して電極7cと接続されている。この電極7cは、例えば、接地されている。別の言い方をすれば、この電極7cは、接地電位(0V)と接続されている。
このように、熱伝導部5を、リード配線4cを介して電極7cと接続し、接地電位に固定することで、熱伝導部5のチャージアップを防止することができる。これにより、熱伝導部5に、気体中のダスト等の付着を防止することができ、湿度の測定精度(検出精度)の向上を図ることができる。
ここで、リード配線4cは、リード配線4a、4bの間に配置されている。また、電極7cは、電極7a、7bの間に配置されている。
このように、リード配線4cを配置することにより、リード配線4cからの熱の逃げを低減することができる。また、別の言い方をすれば、リード配線4a〜4cを同じ方向から引き出すことにより、リード配線4cが、リード配線4a、4bの近くに配置されることとなり、リード配線4cからの熱の逃げを低減することができる。
なお、本応用例においては、ヒータ配線3の形状を実施の形態1(図1)と異なる形状としているが、実施の形態1(図1)と同じ形状としてもよい。
[製法説明]
本応用例の湿度センサは、実施の形態1の場合と同様の工程で形成することができる。具体的には、実施の形態1において、図6、図7を参照しながら説明した、酸化シリコン膜11上の金属膜のパターニング工程において、ヒータ配線3、熱伝導部5およびリード配線4a〜4cを形成する。
さらに、実施の形態1と同様にして、リード配線4a〜4c上の絶縁膜(12〜14)を部分的に除去することによりコンタクトホール6を形成し、リード配線4a〜4cとそれぞれ接続される電極7a〜7cを形成する(図9、図10参照)。
[動作説明]
本応用例の湿度センサの動作は、実施の形態1の場合と同様である。
このように、本応用例においても、実施の形態1において詳細に説明したように、ヒータ領域内の温度分布のばらつきを抑制し、湿度の測定精度の向上を図ることができる。また、ヒータ配線の抵抗などの電気的特性が経時変化することを抑制することができ、これにより長期信頼性を維持することができる。
さらに、本応用例においては、熱伝導部5のチャージアップの防止により、湿度の測定精度の向上を図ることができる。
(応用例2)
応用例1においては、熱伝導部5を所定の電位に固定するために、リード配線4cおよび電極7cを設けたが、熱伝導部5をリード配線4aを介して電極7aと接続してもよい。
[構造説明]
図20は、本応用例の湿度センサの構成を示す平面図である。本応用例の湿度センサの構成は、熱伝導部(ダミーパターン)5が、リード配線4aを介して電極7aと接続されている構成以外は、実施の形態1(図1)の場合とほぼ同様である。なお、実施の形態1と同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
図20に示すように、本応用例においては、熱伝導部5がヒータ領域2Aの中心部に設けられている。この点は、実施の形態1の場合と同様である。この熱伝導部5は、リード配線4aを介して電極7aと接続されている。この電極7aは、実施の形態1において説明したように、電極7bに印加される電位より低い電位、例えば、接地電位(0V)が印加される。
このように、熱伝導部5を、リード配線4aを介して電極7aとし、電極7bに印加される電位より低い電位、例えば、接地電位(0V)に固定することで、熱伝導部5のチャージアップを防止することができる。これにより、熱伝導部5に、気体中のダスト等の付着を防止することができ、湿度の測定精度(検出精度)の向上を図ることができる。なお、熱伝導部5は、リード配線4aと接続しているが、熱伝導部5には電流は流れず、熱のみを伝える。
[製法説明]
本応用例の湿度センサは、実施の形態1の場合と同様の工程で形成することができる。具体的には、実施の形態1において、図6、図7を参照しながら説明した、酸化シリコン膜11上の金属膜のパターニング工程において、熱伝導部5とリード配線4aとが接続されている形状にパターニングすればよい。
[動作説明]
本応用例の湿度センサの動作は、実施の形態1の場合と同様である。
このように、本応用例においても、実施の形態1において詳細に説明したように、ヒータ領域内の温度分布のばらつきを抑制し、湿度の測定精度の向上を図ることができる。また、ヒータ配線の抵抗などの電気的特性が経時変化することを抑制することができ、これにより長期信頼性を維持することができる。
さらに、本応用例においては、応用例1の場合と同様に、熱伝導部5のチャージアップの防止により、湿度の測定精度の向上を図ることができる。また、本応用例においては、応用例1の場合と比較し、リード配線の数を増加させることなく、単純な構成とすることができる。また、リード配線の数が応用例1の場合より少ないため、リード配線からの熱の逃げを低減することができる。
また、本応用例においては、実施の形態1よりも熱伝導部5に熱が伝わりやすいため、ヒータ配線3と熱伝導部の間隔(S2)を、ヒータ配線の配線間隔(S1)より広くすることが望ましい(S1<S2)。
(応用例3)
本応用例においては、ヒータ配線3や熱伝導部5の平面形状を多角形状とする。
[構造説明]
図21は、本応用例の湿度センサの構成を示す平面図である。本応用例の湿度センサにおいては、ヒータ配線3が、平面視において八角形状の折り返し配線となっている。別の言い方をすれば、ヒータ配線3が、90度を超える角度で屈曲している。
また、本応用例の湿度センサにおいては、熱伝導部5が、平面視において八角形状となっている。別の言い方をすれば、熱伝導部5の角部が、面取りされている。また、さらに別の言い方をすれば、熱伝導部5の角部が、90度を超える角度で屈曲している。
実施の形態1において説明したように、ヒータ領域内の温度分布は同心円状となるため、ヒータ配線3の角部は、低温となりやすい。このため、ヒータ配線3を、90度を超える角度で屈曲させることで、低温となる角部の領域を低減し、ヒータ領域内の温度の均一性を向上することができる。また、熱伝導部5の角部においても、面取りをし、低温となる角部の領域を低減することで、ヒータ領域内の温度の均一性を向上することができる。
なお、図21においては、ヒータ配線3や熱伝導部5の形状を、八角形状としたが、五角形以上の多角形状としてもよい。また、ヒータ配線3や熱伝導部5の形状を、円形としてもよい。また、ヒータ配線3や熱伝導部5の角部をラウンド化してもよい。
なお、本応用例においては、ヒータ配線3および熱伝導部5の形状以外は、実施の形態1(図1)の場合とほぼ同様である。
[製法説明]
本応用例の湿度センサは、実施の形態1の場合と同様の工程で形成することができる。具体的には、実施の形態1において、図6、図7を参照しながら説明した、酸化シリコン膜11上の金属膜のパターニング工程において、ヒータ配線3および熱伝導部5を多角形状にパターニングすればよい。
[動作説明]
本応用例の湿度センサの動作は、実施の形態1の場合と同様である。
このように、本応用例においても、実施の形態1において詳細に説明したように、ヒータ領域内の温度分布のばらつきを抑制し、湿度の測定精度の向上を図ることができる。また、ヒータ配線の抵抗などの電気的特性が経時変化することを抑制することができ、これにより長期信頼性を維持することができる。
さらに、本応用例においては、ヒータ配線3および熱伝導部5を多角形状とすることにより、低温となり易いパターンの角部の領域を低減し、ヒータ領域内の温度の均一性を向上することができる。
(実施の形態4)
実施の形態1および実施の形態3においては、熱伝導部5をフローティング状態または熱伝導部5を電位固定したが、熱伝導部5に電流を流す構成としてもよい。
[構造説明]
図22は、本実施の形態の湿度センサの構成を示す平面図である。本実施の形態の湿度センサは、熱伝導部(ダミーパターン)5を配線状とし、その一端は、リード配線4cを介して電極7cと接続し、その他端は、リード配線4dを介して電極7dと接続している。この構成以外は、実施の形態2の応用例3(図21)の場合とほぼ同様である。なお、実施の形態1等と同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
本実施の形態においては、配線状の熱伝導部5に、電極7c、7dからリード配線4c、4dを介してヒータ配線より低い電圧(電位差)を印加し、微小電流を流すことで、抵抗の変化から、熱伝導部5、即ち、ヒータ領域の中心部(3A)の温度を測定(温度モニタ)することができる。配線状の熱伝導部5の抵抗値は、室温(25℃)において、例えば、100Ω〜300Ω程度である。また、温度の測定は、微小の電流で良いため、1KΩ以上に抵抗値を高くしてもよい。このように高抵抗化することで、温度の測定の高感度化を図ることができる。なお、本実施の形態の場合は、前記熱伝導部5の抵抗値を用いてヒータ領域の中心部の温度を一定に制御し、水分蒸発に要する電力増加分を一定電流のもと、ヒータ配線3の端部間(電極7a、7b間)の電位の変化(増加)を出力して、外部の制御装置24において湿度に換算する。
このように、熱伝導部5を高抵抗化するため、ヒータ配線3の配線幅より熱伝導部5の配線幅を小さくしてもよい。また、ヒータ配線3の配線間隔より熱伝導部5の配線間隔を小さくしてもよい。このように、ヒータ領域の中心部において、熱伝導部5の配線幅および配線間隔を小さくしつつ、配線密度を高くすることにより、熱伝導部5を高抵抗化することができる。
このように、本実施の形態においては、ヒータ領域の中心部の温度モニタとヒータ領域の温度の均一性を高めるための熱伝導部5を兼ねることで、湿度センサの特性をさらに向上させることができる。
なお、図22においては、応用例3と同様に、ヒータ配線3の形状を多角形状としたが、ヒータ配線3の形状を、例えば、実施の形態1(図1)の形状としてもよい。
[製法説明]
本応用例の湿度センサは、実施の形態1の場合と同様の工程で形成することができる。具体的には、実施の形態1において、図6、図7を参照しながら説明した、酸化シリコン膜11上の金属膜のパターニング工程において、ヒータ配線3、熱伝導部5およびリード配線4a〜4dを形成する。
さらに、実施の形態1と同様にして、リード配線4a〜4d上の絶縁膜(12〜14)を部分的に除去することによりコンタクトホール6を形成し、リード配線4a〜4dとそれぞれ接続される電極7a〜7dを形成する(図9、図10参照)。
[動作説明]
本応用例の湿度センサの動作は、実施の形態1の場合と同様である。例えば、電極7a、7bにそれぞれ電位を印加し、ヒータ配線3を加熱し、湿度を測定する。また、電極7c、7dにそれぞれ電位を印加し、熱伝導部5を加熱し、温度を測定する。ここで、電極7a、7bの電位差は、電極7c、7dの電位差より大きい。
また、ヒータ領域の中心部の温度モニタによる測定温度をフィードバックして、よりヒータ領域2A内の温度が均一となるように、上述のように加熱温度を制御してもよい。
このように、本実施の形態においても、実施の形態1において詳細に説明したように、ヒータ領域内の温度分布のばらつきを抑制し、湿度の測定精度の向上を図ることができる。また、ヒータ配線の抵抗などの電気的特性が経時変化することを抑制することができ、これにより長期信頼性を維持することができる。
さらに、本応用例においては、ヒータ領域の中心部の温度モニタとヒータ領域の温度の均一性を高めるための熱伝導部5を兼ねることで、湿度センサの特性をさらに向上させることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態においては、ヒータ領域の外周にサブヒータを設ける。サブヒータにより、ヒータ領域の外周の気体を所定の温度に加熱することにより、外部環境温度の影響を避け、湿度をより高精度に測定することができる。
[構造説明]
図23は、本応用例の湿度センサの構成を示す平面図である。本実施の形態の湿度センサの構成は、サブヒータ以外は、実施の形態3の応用例3(図21)の場合とほぼ同様である。なお、実施の形態1等と同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
本実施の形態においては、ヒータ領域2Aを囲むようにサブヒータが設けられている。サブヒータは、ヒータ配線103、リード配線104a、104bおよび電極107a、107bを有する。
このように、サブヒータにより、ヒータ領域2Aの外周の気体を所定の温度(例えば、150℃〜300℃)に加熱しつつ、湿度を測定することで、外部環境温度の影響を避けることができる。例えば、寒冷地などにおいても、精度の高い湿度測定を行うことができる。なお、サブヒータ温度は、湿度を検出するヒータ領域の温度より低くする。
[製法説明]
本応用例の湿度センサは、実施の形態1の場合と同様の工程で形成することができる。具体的には、実施の形態1において、図6、図7を参照しながら説明した、酸化シリコン膜11上の金属膜のパターニング工程において、ヒータ配線3、熱伝導部5およびリード配線4a、4bに加え、ヒータ配線103、リード配線104a、104bを形成する。リード配線4eは、内部抵抗部(迂回配線部)4erを有している。
さらに、実施の形態1と同様にして、リード配線4a、4b、4e等の上の絶縁膜(12〜14)を部分的に除去することによりコンタクトホール6を形成し、リード配線4a、4b、4e、104a、104bとそれぞれ接続される電極7a、7b、7e、107a、107bを形成する(図9、図10参照)。
なお、図23においては、ヒータ配線3、熱伝導部5およびヒータ配線103の形状を多角形状としたが、これらの形状を、他の形状としてもよい。
[動作説明]
本応用例の湿度の測定方法は、実施の形態1の場合と同様である。例えば、電極107a、107bにそれぞれ電位を印加し、ヒータ配線103を加熱しつつ、電極7a、7bにそれぞれ電位を印加し、ヒータ配線3を加熱し、湿度を測定する。ここで、電極7a、7bの電位差は、電極107a、107bの電位差より大きい。
このように、本実施の形態においても、実施の形態1において詳細に説明したように、ヒータ領域内の温度分布のばらつきを抑制し、湿度の測定精度の向上を図ることができる。また、ヒータ配線の抵抗などの電気的特性が経時変化することを抑制することができ、これにより長期信頼性を維持することができる。
さらに、本応用例においては、サブヒータにより、ヒータ領域の外周の気体を所定の温度に加熱することにより、外部環境温度の影響を避け、湿度をより高精度に測定することができる。
また、本応用例においては、内部抵抗部(迂回配線部)4erおよび電極7eを設けたので、これらを利用し、ヒータ配線の抵抗などの電気的特性の経時変化をモニタすることができる。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、実施の形態1において説明した変形例(1)〜(7)を実施の形態3、4、5の湿度センサに適用してもよい。
また、実施の形態2のセンサモジュールに、実施の形態3、4、5の湿度センサを適用してもよい。
また、実施の形態5のサブヒータを、実施の形態1、3、4の湿度センサに適用してもよい。図24は、湿度センサの構成例を示す平面図である。図25は、湿度センサの熱伝導部の形状例を示す平面図である。
例えば、図24に示すように、実施の形態5のサブヒータを、実施の形態4の湿度センサに適用してもよい。この場合、例えば、電極107a、107bにそれぞれ電位を印加し、ヒータ配線103を加熱しつつ、電極7a、7bにそれぞれ電位を印加し、ヒータ配線3を加熱し、湿度を測定する。また、電極7c、7dにそれぞれ電位を印加し、熱伝導部5の抵抗値を測定することにより、ヒータ領域の中心部温度を測定する。ここで、電極7a、7bの電位差は、電極107a、107bの電位差より大きく、電極107a、107bの電位差は、電極7c、7dの電位差より大きい。
また、図25の(a)、(b)に示すように、実施の形態1、実施の形態3の応用例3においては、熱伝導部5を四角形状または八角形状のパターンとしたが、図25(c)(d)に示すように、熱伝導部5のパターン内にスリットや四角形状の孔を設けてもよい。
また、実施の形態1においては、ヒータ配線3の端部間(電極7a、7b間)の電圧の変化に基づき湿度を測定、具体的には、一定電流のもと、ヒータ配線3の端部間の電位の変化に基づき湿度を測定したが、電流の変化に基づいて湿度を測定してもよい。具体的には、一定電圧のもと、ヒータ配線3に流れる電流の変化に基づき湿度を測定してもよい。一定電流のもとの電位の変化、一定電圧のもとの電流の変化は、抵抗の変化でもある。また、湿度の測定のみならず、実施の形態4の温度を測定(温度モニタ)も、同様に、電圧、電流または抵抗の変化に基づいて行うことができる。
1 湿度センサ
1A 開口部の形成領域
2 半導体基板
2A ヒータ領域
3 ヒータ配線
3A 熱伝導部の形成領域(中心部)
4a リード配線
4b リード配線
4c リード配線
4d リード配線
4e リード配線
4er 内部抵抗部(迂回配線部)
5 熱伝導部
6 コンタクトホール
7a 電極
7b 電極
7c 電極
7d 電極
8 開口部
9 酸化シリコン膜
9’ 酸化シリコン膜
10 窒化シリコン膜
11 酸化シリコン膜
12 酸化シリコン膜
13 窒化シリコン膜
14 酸化シリコン膜
16 台座
17 換気孔
18 接着剤
20 センサモジュール
21 吸気管
22 支持基板
23 流量センサ
24 制御装置
25 ボディ
26 副通路
27 検出部
28 気体入れ替え口
29 制御部
30 コネクタ
31 保護材
32 気体
103 ヒータ配線
104a リード配線
104b リード配線
107a 電極
107b 電極

Claims (14)

  1. 開口部を有する支持体と、
    前記支持体の上方に前記開口部を覆うように形成された絶縁膜と、
    前記絶縁膜上に形成された配線および熱伝導部と、
    を有し、
    前記熱伝導部は、前記絶縁膜より熱伝導率が大きい材料よりなり、
    平面視において、前記熱伝導部は、その4方向のうち3方向以上が、前記配線により囲まれている、湿度センサ。
  2. 請求項1に記載の湿度センサにおいて、
    前記配線に電流を流すことにより発熱させ、前記配線の上方または下方の気体中の水分を蒸発させることによる前記配線の電圧もしくは電流の変化により、前記気体の湿度を測定し、
    前記熱伝導部は、前記配線からの熱伝導により温度上昇する、湿度センサ。
  3. 請求項1に記載の湿度センサにおいて、
    前記熱伝導部は、フローティング状態である、湿度センサ。
  4. 請求項1に記載の湿度センサにおいて、
    前記熱伝導部は、前記配線と同じ材料よりなる、湿度センサ。
  5. 請求項1に記載の湿度センサにおいて、
    前記熱伝導部は、前記配線と同層に形成されている、湿度センサ。
  6. 請求項1に記載の湿度センサにおいて、
    前記配線は、第1電位と前記第1電位より高い第2電位との間に接続され、
    前記熱伝導部は、前記第1電位と接続されている、湿度センサ。
  7. 請求項6に記載の湿度センサにおいて、
    前記第1電位は、接地電位である、湿度センサ。
  8. 請求項1に記載の湿度センサにおいて、
    前記配線および前記熱伝導部は、高融点金属である、湿度センサ。
  9. 請求項1に記載の湿度センサにおいて、
    前記熱伝導部は、前記配線の最外形状により規定される領域の中心部に配置される、湿度センサ。
  10. 請求項1に記載の湿度センサにおいて、
    前記配線は、折り返し配線である、湿度センサ。
  11. 請求項1に記載の湿度センサにおいて、
    前記配線の外周を囲む他の配線を有する、湿度センサ。
  12. 請求項11に記載の湿度センサにおいて、
    前記配線は、第1電位と前記第1電位より高い第2電位との間に接続され、
    前記他の配線は、第3電位と前記第3電位より高い第4電位との間に接続され、
    前記第1電位と前記第2電位との電位差は、前記第3電位と前記第4電位との電位差より大きい、湿度センサ。
  13. 開口部を有する支持体と、
    前記支持体の上方に前記開口部を覆うように形成された絶縁膜と、
    前記絶縁膜上に形成された配線および熱伝導部と、
    を有し、
    前記熱伝導部は、前記絶縁膜より熱伝導率が大きい材料よりなり、
    平面視において、前記熱伝導部は、その4方向のうち3方向以上が、前記配線により囲まれ、
    前記配線は、第1電位と前記第1電位より高い第2電位との間に接続され、
    前記熱伝導部は、第3電位と前記第3電位より高い第4電位との間に接続され、
    前記配線に電流を流すことにより発熱させ、前記配線の上方または下方の気体中の水分を蒸発させることによる前記配線の電圧もしくは電流の変化により、前記気体の湿度を測定し、
    前記熱伝導部に電流を流すことにより、前記熱伝導部の抵抗の変化により、前記熱伝導部の温度を測定する、湿度センサ。
  14. (a)支持体上に絶縁膜を形成する工程、
    (b)前記絶縁膜上に導電性膜を形成する工程、
    (c)前記導電性膜をパターニングすることにより、配線および熱伝導部を形成する工程、
    (d)前記配線および前記熱伝導部の下方の前記支持体を除去することにより開口部を形成する工程、
    を有し、
    前記(c)工程において、前記熱伝導部は、平面視において、その4方向のうち3方向以上が、前記配線により囲まれるように形成される、湿度センサの製造方法。
JP2017235911A 2017-12-08 2017-12-08 湿度センサ Active JP6951225B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017235911A JP6951225B2 (ja) 2017-12-08 2017-12-08 湿度センサ
PCT/JP2018/032627 WO2019111463A1 (ja) 2017-12-08 2018-09-03 湿度センサおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017235911A JP6951225B2 (ja) 2017-12-08 2017-12-08 湿度センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019100996A true JP2019100996A (ja) 2019-06-24
JP6951225B2 JP6951225B2 (ja) 2021-10-20

Family

ID=66750932

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017235911A Active JP6951225B2 (ja) 2017-12-08 2017-12-08 湿度センサ

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6951225B2 (ja)
WO (1) WO2019111463A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20230018243A (ko) * 2021-07-29 2023-02-07 현대자동차주식회사 접촉 연소식 수소센서 및 그 제조방법

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08292202A (ja) * 1995-04-25 1996-11-05 Ricoh Seiki Co Ltd 検出装置
JPH11251104A (ja) * 1998-02-27 1999-09-17 Hokuriku Electric Ind Co Ltd 発熱型薄膜素子センサとその製造方法
JP2016011889A (ja) * 2014-06-30 2016-01-21 日立オートモティブシステムズ株式会社 物理量検出装置
US20170067842A1 (en) * 2015-09-04 2017-03-09 Point Engineering Co., Ltd. Micro Heater and Micro Sensor
JP2017096856A (ja) * 2015-11-27 2017-06-01 日立オートモティブシステムズ株式会社 気体センサ装置及び気体センサ装置の加熱電流制御方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08292202A (ja) * 1995-04-25 1996-11-05 Ricoh Seiki Co Ltd 検出装置
JPH11251104A (ja) * 1998-02-27 1999-09-17 Hokuriku Electric Ind Co Ltd 発熱型薄膜素子センサとその製造方法
JP2016011889A (ja) * 2014-06-30 2016-01-21 日立オートモティブシステムズ株式会社 物理量検出装置
US20170067842A1 (en) * 2015-09-04 2017-03-09 Point Engineering Co., Ltd. Micro Heater and Micro Sensor
JP2017096856A (ja) * 2015-11-27 2017-06-01 日立オートモティブシステムズ株式会社 気体センサ装置及び気体センサ装置の加熱電流制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6951225B2 (ja) 2021-10-20
WO2019111463A1 (ja) 2019-06-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8429964B2 (en) Thermal fluid flow sensor having stacked insulating films above and below heater and temperature-measuring resistive elements
JP5202007B2 (ja) 熱式流体流量センサ
US20070209433A1 (en) Thermal mass gas flow sensor and method of forming same
JP6718363B2 (ja) 湿度センサおよびその製造方法
JPWO2007119359A1 (ja) ウエハ状計測装置及びその製造方法
US20190144267A1 (en) Electronic sensors with sensor die in package structure cavity
US6378365B1 (en) Micromachined thermal flowmeter having heating element disposed in a silicon island
WO2019111463A1 (ja) 湿度センサおよびその製造方法
JP6669957B2 (ja) 流量センサ
JP2006258678A (ja) 熱式流量計測装置
US20200284633A1 (en) Fluid sensor
CN114877917B (zh) 基于晶圆级封装的薄膜型传感器及其制造方法
JP5492834B2 (ja) 熱式流量計
JP2011191214A (ja) サーモパイル型赤外線センサおよびその製造方法
WO2022116237A1 (zh) 压力传感器单元以及多维压力传感器及其制造方法
JP6990165B2 (ja) 熱式センサおよびその製造方法並びに半導体装置
JP2008107215A (ja) イメージセンサおよびその製造方法
JP2010008123A (ja) センサモジュール
JP2020064071A (ja) 流量センサ
JP6532810B2 (ja) 流量センサ
JP6621434B2 (ja) Memsセンサ
JPH01301120A (ja) 半導体流速センサ
JP2022139287A (ja) 熱式センサチップ
JPH10221144A (ja) マイクロヒータ及びその製造方法
CN110352339A (zh) 物理量传感器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200312

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210216

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210413

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210831

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210924

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6951225

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150