JP2019100509A - ショックアブソーバ - Google Patents

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JP2019100509A JP2017234929A JP2017234929A JP2019100509A JP 2019100509 A JP2019100509 A JP 2019100509A JP 2017234929 A JP2017234929 A JP 2017234929A JP 2017234929 A JP2017234929 A JP 2017234929A JP 2019100509 A JP2019100509 A JP 2019100509A
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Abstract

【課題】製造が容易であり且つロッドのシリンダからの突出量が最大値となったときのロッドの移動を大きな音を発生させることなく規制できるショックアブソーバを提供する。【解決手段】内部に作動油が配設されたシリンダ15と、ロッド20と、ロッドを相対移動可能に支持し且つシリンダに対して相対移動不能な軸受部材25と、ロッドに固定されたメインピストンと、メインピストンよりも軸受部材側に位置するようにロッドに固定されたサブピストン35と、を備え、サブピストンに、サブピストンを貫通する作動油用貫通孔38が形成され、シリンダからの突出量が大きくなる方向にロッドがシリンダに対して相対移動して軸受部材とサブピストンとの距離が所定値以下になったときに、作動油用貫通孔の内周面から内周側に離間するように作動油用貫通孔に挿入する挿入部材40が軸受部材に固定される。【選択図】図4

Description

本発明は減衰力を発生するショックアブソーバに関する。
特許文献1はショックアブソーバを開示している。このショックアブソーバは、内部に作動油が配設されたシリンダと、一部がシリンダ内に位置するロッドと、ロッドをスライド可能に支持し且つシリンダに対して相対移動不能な軸受部材と、外周面がシリンダの内周面に接触するようにロッドに固定されたピストンと、を備える。さらにピストンには作動油が流通可能な作動油流通孔が形成されている。さらにロッドには、ピストンよりも軸受部材側に位置する弾性体からなるストッパが設けられている。
ロッドがシリンダに対して相対移動すると、ピストンがシリンダの内周面に接触しながらロッドと一緒に移動する。そしてピストンが移動するときに、ピストンの作動油流通孔の内部を作動油が通り抜け、このときにショックアブソーバが減衰力を発生させる。
さらにロッドがシリンダからの突出量を大きくする方向にシリンダに対して移動してロッドのシリンダからの突出量が所定量になると、ストッパが軸受部材に接触する。換言すると、ロッドのシリンダからの突出量の最大値は、ストッパと軸受部材とが機械的に接触することにより規定される。
特開2015−135147号公報 特開2008−69939号公報
ストッパの弾性変形可能量が小さい場合(例えば、ストッパの体積が小さい場合)は、ストッパと軸受部材とが機械的に接触したときに両者の間から大きな音が発生する。
例えばストッパの体積を大きくすることにより、ストッパ全体の弾性変形可能量を大きくすれば、ストッパと軸受部材とが機械的に接触したときに両者の間から発生する音を小さくできる。しかし例えばシリンダの容積が小さい場合は、体積が大きいストッパをシリンダ内に設けることができない。
一方、特許文献2に開示されたショックアブソーバは、ロッドのシリンダからの突出量が最大値となったときにロッド(ピストン)の移動を規制するための作動油を利用したストッパ機構を備えている。
このショックアブソーバのシリンダの長手方向の一方の端部は、その他の部分である大径部に比べて小径の小径端部として構成されている。小径端部の端面は閉じている。さらにこのショックアブソーバのロッドの小径端部側の端部にはピストンが固定されており、ピストンの先端部にはその外径が小径端部の内径と略同一且つ大径部より小径の凸部が設けられている。シリンダの小径端部、ピストンの凸部、及び作動油がストッパ機構の構成要素である。
特許文献2のショックアブソーバのロッドがシリンダに対して移動することによりロッドのシリンダからの突出量が最大値に近い大きさになると、ピストンの凸部が小径端部の内面に接触することなく小径端部内に進入する。するとピストンの凸部が小径端部内の作動油を加圧するので、ストッパ機構が大きな減衰力を発生し、その結果、ロッドのシリンダからの突出量が最大値になったときにシリンダの移動が規制される。さらにこのストッパ機構は、ピストンの凸部が小径端部の内面に接触しないので大きな音を発生し難い。
ところで、一般的に、ショックアブソーバの製造工程においてシリンダの内部にピストンを挿入する作業を行うときは、軸線を上下方向に向けたシリンダをチャック装置により支持し、シリンダの上端開口を通してシリンダ内にピストンを挿入する。
しかし、特許文献2では一方の端部がピストンより小径の小径端部となるようにシリンダを製造する。そのため、特許文献2のショックアブソーバを製造する際は、小径端部を下方に位置させた状態でシリンダをチャック装置により支持する必要がある。換言すると、作業者はシリンダの向きを確認しながらシリンダをチャック装置に支持させる必要がある。
一方、シリンダの径が全長に渡ってピストンが挿入可能な一定径の場合は、シリンダの任意の端部を下方に位置させた状態でシリンダをチャック装置により支持する。換言すると、シリンダをチャック装置により支持するときに、作業者はシリンダの向きを確認する必要が無い。従って、特許文献2のショックアブソーバは、シリンダの径が全長に渡ってピストンが挿入可能な一定径となっているショックアブソーバに比べて製造するのが容易ではない。
本発明は上述した課題に対処するためになされたものである。即ち、本発明の目的の一つは、製造が容易であり且つロッドのシリンダからの突出量が最大値となったときのロッドの移動を大きな音を発生させることなく規制できるショックアブソーバを提供することにある。
本発明のショックアブソーバ(10)は、
内部に作動油(48)が配設されたシリンダ(15)と、
一部が前記シリンダ内に位置し且つ別の一部が前記シリンダから外側に突出する、前記シリンダに対して前記シリンダの長手方向に相対移動可能なロッド(20)と、
前記ロッドを相対移動可能に支持し且つ前記シリンダに対して相対移動不能な軸受部材(25)と、
前記シリンダの内周面に摺動可能に接触するように前記ロッドに固定されたメインピストン(30)と、
前記シリンダの内周面に摺動可能に接触し且つ前記メインピストンよりも前記軸受部材側に位置するように前記ロッドに固定されたサブピストン(35)と、
を備え、
前記サブピストンに、前記サブピストンを貫通する作動油用貫通孔(38)が形成され、
前記シリンダからの突出量が大きくなる方向に前記ロッドが前記シリンダに対して相対移動して前記軸受部材と前記サブピストンとの距離が所定値以下になったときに、前記作動油用貫通孔の内周面から内周側に離間するように前記作動油用貫通孔に挿入する挿入部材(40、40A、40B、40C)が前記軸受部材に固定される。
本発明のショックアブソーバでは、シリンダからの突出量が大きくなる方向にロッドがシリンダに対して相対移動したときに、サブピストンの作動油用貫通孔に軸受部材に固定された挿入部材が挿入される。その結果、作動油用貫通孔を通過する作動油の流量が減少するので、ショックアブソーバは大きな減衰力を発生する。従って、ロッドのシリンダからの突出量が最大値となったときのロッドの移動を規制できる。
しかも、挿入部材が作動油用貫通孔に挿入したときに両者は接触しない。そのため、ロッドのシリンダからの突出量が最大値となったときに大きな音が発生しない。
さらにシリンダの径を全長に渡ってメインピストンが挿入可能な一定径にすることが可能である。従って、本発明のショックアブソーバは製造が容易である。
上記説明においては、本発明の理解を助けるために、後述する実施形態に対応する発明の構成に対し、その実施形態で用いた名称及び/又は符号を括弧書きで添えている。しかしながら、本発明の各構成要素は、前記符号によって規定される実施形態に限定されるものではない。本発明の他の目的、他の特徴及び付随する利点は、以下の図面を参照しつつ記述される本発明の実施形態についての説明から容易に理解されるであろう。
本発明の実施形態に係るショックアブソーバの縦断面図である。 ロッド、軸受部材、挿入部材、サブピストン、及び上部の図示を省略したシリンダの上方から見た斜視図である。 ロッド、軸受部材、挿入部材、サブピストン、及び上部の図示を省略したシリンダの下方から見た斜視図である。 図1のIV部の拡大図である。 ロッドのストローク量とショックアブソーバが発生する減衰力との関係を表すグラフである。 本発明の変形例のロッド、軸受部材、挿入部材、サブピストン、及び上部の図示を省略したシリンダの下方から見た斜視図である。 変形例のロッド、軸受部材、挿入部材、及びサブピストンの上方から見た斜視図である。
以下、本発明の実施形態に係るショックアブソーバ10について添付図面を参照しながら説明する。
図1に示すようにショックアブソーバ10は主要な構成要素としてシリンダ15、ロッド20、軸受部材25、ピストン30、サブピストン35、挿入部材40、アウターケース45、作動油48、及びダストカバー50を備えている。即ち、本実施形態のショックアブソーバ10はツインチューブタイプである。
図1に示すように軸線が直線的に延びるシリンダ15は断面径が一定の円筒であり且つその両端が開口している。さらにシリンダ15の下端近傍には複数の貫通孔16が形成されている。さらにシリンダ15の内部空間の下端近傍にはベースバルブ17が設けられている。
図1に示すように、一部(下部)がシリンダ15の内部に位置し且つ別の一部(上部)がシリンダ15の外側(上方)に位置する直線状のロッド20はシリンダ15と同軸をなしている。
シリンダ15の上端部には軸受部材25が装着されている。軸受部材25は断面径が二段階で変化し且つシリンダ15及びロッド20の軸線を中心とする回転対称体である。即ち、軸受部材25は、その上部をなす大径部26と、その下部をなす小径部27とを一体的に備えている。さらに軸受部材25の中心部をロッド支持孔28が軸受部材25の軸線方向に貫通している。
図1及び図4に示すように、シリンダ15の上端部に対して軸受部材25の小径部27の外周部が上方から気密且つ液密状態で嵌合している。即ち、シリンダ15と軸受部材25とは互いに固定されている。さらにロッド20が軸受部材25のロッド支持孔28を貫通している。ロッド支持孔28は気密且つ液密状態でロッド20をスライド可能に支持している。従って、ロッド20は軸受部材25及びシリンダ15に対してロッド20の軸線方向(上下方向)にスライド可能である。具体的には、ロッド20は後述する最大ストローク位置と最小ストローク位置との間をスライド可能である。ロッド20が最大ストローク位置に位置するときショックアブソーバ10の全長は最長となり、ロッド20が最小ストローク位置に位置するときショックアブソーバ10の全長は最短となる。
図1に示すように、ロッド20の一方の端部(下端部)にはピストン30が固定されている。ピストン30は、ロッド20の軸線を中心とする回転対称体であるピストン本体31と、ピストン本体31の外周面に固定されたOリング(図示略)と、を有している。ピストン30のOリングはシリンダ15の内周面に液密状態でスライド可能に接触している。即ち、ピストン30によってシリンダ15の内部空間が、ピストン30より上側の上室15Uとピストン30より下側の下室15Dとに区画されている。さらにピストン本体31には、ピストン本体31をロッド20の軸線と平行な方向に貫通する複数の作動油流通孔32が設けられている。さらにピストン本体31には各作動油流通孔32と対応するピストンバルブ(図示略)が設けられている。
さらに図1乃至図4に示すように、ロッド20にはピストン30より上方に位置するサブピストン35が固定されている。即ち、サブピストン35は上室15Uに位置する。サブピストン35は、ロッド20の軸線を中心とする回転対称体であるサブピストン本体36と、サブピストン本体36の外周面に固定されたCリング37と、を有している。サブピストン35のCリング37はシリンダ15の内周面に液密状態でスライド可能に接触している。但し、上室15U内の作動油はCリング37の合い口隙間を流れることが可能である。さらにサブピストン本体36には、サブピストン本体36をロッド20の軸線と平行な方向に貫通する1つの作動油用貫通孔38が形成されている。作動油用貫通孔38の断面径は作動油流通孔32より大幅に大きい。作動油用貫通孔38の断面形状は円形であり且つその断面径(内径)は作動油用貫通孔38の軸線方向のいずれの位置においても一定である。
軸受部材25の小径部27の下面には1つの挿入部材40が固定されている。挿入部材40は小径部27から下方に延びており且つ挿入部材40の軸線はロッド20の軸線と平行である。さらに挿入部材40の下端部は、その外周面が挿入部材40の軸線を中心とするテーパ面であるテーパ状部41である。一方、挿入部材40のテーパ状部41より上方に位置する部位は、その外周面が挿入部材40の軸線を中心とする円筒面である円柱部42である。挿入部材40の外径は作動油用貫通孔38の内径より小さい。挿入部材40のロッド20の軸線まわりの周方向位置はサブピストン35の作動油用貫通孔38と同一である。さらに図示を省略した回転規制手段の働きにより、軸受部材25(及びシリンダ15)とロッド20(及びサブピストン35)との相対回転は規制されている。即ち、ロッド20の軸受部材25に対するスライド方向位置がいずれの位置にある場合においても、挿入部材40と作動油用貫通孔38とは互いに同軸をなす。
図1に示すようにシリンダ15の外周側にはシリンダ15と同軸をなし且つシリンダ15より大径の円筒であるアウターケース45が配設されている。アウターケース45の下端は閉塞されており且つアウターケース45の上端は開放されている。さらにシリンダ15の下端面はアウターケース45の底面に液密状態で固定されている。さらにシリンダ15の外周面とアウターケース45の内周面との間には断面環状の外周側空間46が形成されている。さらにアウターケース45の上端部は軸受部材25の大径部26の外周面に対して気密且つ液密状態でかしめられている。
シリンダ15の上室15U及び下室15D並びに外周側空間46の一部(下部)には作動油48が充填されている。一方、外周側空間46の残部(上部)は気体が充填されたガス室である。
ロッド20の上部の外周側にはロッド20、軸受部材25、及びアウターケース45と同軸をなす円筒であるダストカバー50が配設されている。ダストカバー50は軸受部材25の大径部26及びアウターケース45よりも大径である。ロッド20の上端部はダストカバー50の上部に固定されている。即ち、ロッド20が軸受部材25に対してスライドするとダストカバー50はロッド20と一緒に移動する。
アウターケース45の下面には下部取付部55が固定されている。一方、ダストカバー50の上面には上部取付部56が固定されている。
本実施形態のショックアブソーバ10は車両のサスペンション装置の一部として利用されている。即ち、例えば、ショックアブソーバ10の下部取付部55はゴム部材を介してサスペンションアームに接続され、且つ、上部取付部56はゴム部材を介して車体のフレームに接続される。
例えば、車両の挙動に連動してショックアブソーバ10のロッド20が軸受部材25に対して下方へスライドして最小ストローク位置に移動することがある。このとき、下室15D内に位置していた作動油48の一部が、ピストンバルブを動作させながらピストン30の各作動油流通孔32を上方に通り抜けて上室15U側へ移動する。さらに下室15D内の作動油がベースバルブ17を動作させながら貫通孔16を通って外周側空間46側へ移動する。その結果、ショックアブソーバ10が減衰力を発生する。
ロッド20が最小ストローク位置へ移動すると、サブピストン35は図4の仮想線で示す中間位置Pn(最小ストローク位置と最大ストローク位置との間の中間位置。図5の横軸の「0」の位置)よりも下方に位置する。このとき軸受部材25の小径部27の下面とサブピストン35のサブピストン本体36の上面との間のロッド20の軸線方向距離は挿入部材40の全長より長い。即ち、サブピストン35は挿入部材40から下方に離間しており、作動油用貫通孔38は挿入部材40によって塞がれていない。そのため、ロッド20が最小ストローク位置へ移動するときに上室15U内の作動油48がサブピストン35の作動油用貫通孔38(及びCリング37の合い口隙間)を上方に通り抜けるが、作動油用貫通孔38の断面径は作動油流通孔32より(大幅に)大きいので、このときに作動油48と作動油用貫通孔38が発生する減衰力は微小である。
さらにロッド20が最小ストローク位置に到達すると、サスペンション装置の一部に設けられた最小ストローク時ストッパ機構(図示略)の働きにより、ロッド20が軸受部材25に対して最小ストローク位置より下方へ移動することが規制される。
さらに車両の挙動に連動してショックアブソーバ10のロッド20が軸受部材25に対して最小ストローク位置から上方へスライドし、サブピストン35が中間位置Pnを経てさらに上方へ移動することがある。このとき、上室15U内に位置していた作動油48の一部が、ピストンバルブを動作させながらピストン30の各作動油流通孔32を下方に通り抜けて下室15D側へ移動する。さらに外周側空間46内の作動油の一部がベースバルブ17を動作させながら貫通孔16を通って下室15D側へ移動する。その結果、ショックアブソーバ10が減衰力を発生する。なお、このときも上室15U内の作動油48がサブピストン35の作動油用貫通孔38(及びCリング37の合い口隙間)を下方に通り抜ける。
そしてロッド20が図1及び図4に実線で示す最大ストローク位置より僅かに下方の挿入開始位置Ps(図4の仮想線参照)に到達すると、小径部27の下面とサブピストン本体36の上面との間の距離が挿入部材40の全長と等しくなる。
ロッド20が挿入開始位置Psからさらに最大ストローク位置側へ移動すると、挿入部材40のテーパ状部41がサブピストン35の作動油用貫通孔38に上方から挿入し始める。上述のように挿入部材40の外径は作動油用貫通孔38の内径より小さい。そのため、このとき作動油用貫通孔38の内周面とテーパ状部41との間に所定の第1環状隙間が形成される。しかし、この第1環状隙間の作動油用貫通孔38の軸線方向に直交する断面積は、作動油用貫通孔38の軸線方向に直交する断面積より小さい。即ち、テーパ状部41が作動油用貫通孔38内に位置するときに第1環状隙間を流れる作動油48の流量は、テーパ状部41が作動油用貫通孔38内に位置しないときに作動油用貫通孔38を流れる作動油48の流量より少ない。そのため、サブピストン35及び作動油48が、テーパ状部41が作動油用貫通孔38内に位置しないときよりも大きい減衰力を発生する。換言すると、ショックアブソーバ10が挿入部材40及びサブピストン35(作動油用貫通孔38)を具備しない場合にロッド20が挿入開始位置Psから最大ストローク位置側へスライドし始めたときに、ショックアブソーバ10全体で発生する減衰力は図5の破線Laの点Pa1の大きさとなる。これに対して、本実施形態のショックアブソーバ10のロッド20が挿入開始位置Psから最大ストローク位置側へスライドし始めたときにショックアブソーバ10全体で発生する減衰力は、図5の一点鎖線Lbの点Pb1の大きさとなる。
ロッド20が最大ストローク位置にさらに接近するにつれて挿入部材40の作動油用貫通孔38に対する挿入量が徐々に増大し、挿入部材40のテーパ状部41全体及び円柱部42の一部が作動油用貫通孔38内に位置する。このとき作動油用貫通孔38の内周面と円柱部42との間に第2環状隙間が形成される。この第2環状隙間の作動油用貫通孔38の軸線方向に直交する断面積は第1環状隙間より小さい。そのためこのときサブピストン35及び作動油48が、テーパ状部41のみが作動油用貫通孔38内に位置するときよりも大きい減衰力を発生する。換言すると、このときにショックアブソーバ10全体で発生する減衰力は図5の一点鎖線Lbに示すように点Pb1の大きさから徐々に上昇する。一方、仮に挿入部材40が作動油用貫通孔38内に位置しない場合は、ショックアブソーバ10全体で発生する減衰力は図5の破線Laの点Pa1の大きさから徐々に減少する。
ロッド20が最大ストローク位置にさらに接近して所定位置に到達すると、円柱部42の作動油用貫通孔38に対する挿入量が徐々に増大し、図5の一点鎖線Lbの点Ppで示すように、ショックアブソーバ10全体で発生する減衰力が最大となる。そして、減衰力が最大となったときにロッド20の移動速度が極めて小さくなる。
さらにロッド20がこの所定位置からさらに最大ストローク位置に接近すると、円柱部42の作動油用貫通孔38に対する挿入量が徐々に増大し且つテーパ状部41の下端部が作動油用貫通孔38より下方に位置する。このときロッド20の移動速度が極めて小さいので、ロッド20が上記所定位置から最大ストローク位置側に移動すると、ショックアブソーバ10全体で発生する減衰力が点Ppで示す大きさから徐々に減少する。
そしてロッド20が図4に実線で示す最大ストローク位置に到達すると、円柱部42のみが作動油用貫通孔38内に位置し且つテーパ状部41全体が作動油用貫通孔38より下方に位置する。そしてロッド20は軸受部材25に対してそれ以上は上方に相対移動しなくなる。即ち、ロッド20の移動速度がゼロになるので、ショックアブソーバ10全体で発生する減衰力がゼロになる。
このようにロッド20が最小ストローク位置側から最大ストローク位置へ移動するときは、作動油48、ピストン30の各作動油流通孔32、及び貫通孔16等が発生する減衰力に加えて、作動油48、サブピストン35の作動油用貫通孔38、及び挿入部材40が減衰力を発生させる。そのため、ショックアブソーバ10はロッド20を最大ストローク位置で停止させるためのメカ式ストッパ機構を具備していないにも拘わらず、ロッド20を最大ストローク位置で停止させることが可能である。
さらにショックアブソーバ10は、メカ式ストッパ機構を具備しておらず、且つ、サブピストン35(作動油用貫通孔38)と挿入部材40とが接触しない。そのためロッド20が最大ストローク位置で停止するときにショックアブソーバ10は大きな音を発生させない。
さらに挿入部材40の下端部にテーパ状部41が設けられているので、テーパ状部41が作動油用貫通孔38に挿入し始めたときに作動油用貫通孔38、挿入部材40、及び作動油48が発生する減衰力が徐々に大きくなる。換言すると、テーパ状部41が作動油用貫通孔38に挿入し始めたときに作動油用貫通孔38、挿入部材40、及び作動油48が発生する減衰力が急激に大きくなることがない。
以上、本発明を上記実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、作動油用貫通孔38の数及び挿入部材40の数は1つではなく任意の複数であってもよい。このように作動油用貫通孔38及び挿入部材40の数を変更することにより、ロッド20が最小ストローク位置側から最大ストローク位置側へ移動したときにサブピストン35、挿入部材40、及び作動油48が発生する減衰力の大きさを変更できる。
図6及び図7に示す変形例のショックアブソーバ10は3つの作動油用貫通孔38及び3つの挿入部材40A、40B、40Cを備えている。各挿入部材40A、40B、40Cのテーパ状部41は互いに同一形状であり且つ各挿入部材40A、40B、40Cの円柱部42は互いに同径である。但し、各挿入部材40A、40B、40Cの全長は互いに異なる。即ち、挿入部材40Aより挿入部材40Bが長く且つ挿入部材40Bより挿入部材40Cが長い。そのためこの変形例のショックアブソーバ10では、ロッド20が最小ストローク位置側から最大ストローク位置側へ移動して軸受部材25の小径部27の下面とサブピストン本体36の上面との間のロッド20の軸線方向距離が挿入部材40Aの全長以下になったときに挿入部材40Aのみが対応する作動油用貫通孔38に挿入する。ロッド20が最大ストローク位置側へさらに移動すると挿入部材40Aに加えて挿入部材40Bが対応する作動油用貫通孔38に挿入する。そしてロッド20が最大ストローク位置側へさらに移動すると挿入部材40A、40Bに加えて挿入部材40Cが対応する作動油用貫通孔38に挿入する。そのため3つの挿入部材40A、40B、40Cが同時に対応する作動油用貫通孔38に挿入し始める場合と比べて、作動油用貫通孔38、挿入部材40A、40B、40C、及び作動油48が発生する減衰力がより緩やかに上昇する。即ち、本変形例では図5の二点鎖線Lcで示すようにショックアブソーバ10の減衰力が変化する(点Pp以降は一点鎖線Lbと同じように変化する)。
なお本変形例では、ロッド20が最大ストローク位置に到達したときに、全ての挿入部材40A、40B、40Cのテーパ状部41全体が対応する作動油用貫通孔38より下方に位置する。但し、ロッド20が最大ストローク位置に到達したときに、少なくとも1つの挿入部材40A、40B、40Cのテーパ状部41が対応する作動油用貫通孔38内に位置してもよい。さらに挿入部材40A、40B、40Cの中の2つ又は全ての全長を互いに等しくしてもよい。
サブピストン35に設ける作動油用貫通孔38の内径及び挿入部材40、40A、40B、40Cの外径を変更してもよい。換言すると、挿入部材40、40A、40B、40Cが対応する作動油用貫通孔38に挿入したときの両者の間に形成される環状隙間の断面形状(断面積)を変更してもよい。このようにした場合も、ロッド20が最小ストローク位置側から最大ストローク位置側へ移動したときにサブピストン35、挿入部材40、及び作動油48が発生する減衰力の大きさが変化する。
ロッド20が最大ストローク位置に位置したときに挿入部材40のテーパ状部41が対応する作動油用貫通孔38の内部に位置してもよい。
挿入部材40、40A、40B、40Cからテーパ状部41を省略してもよい。即ち、挿入部材40、40A、40B、40Cを円柱形にしてもよい。
モノチューブタイプのショックアブソーバ10に本発明を適用してもよい。
ショックアブソーバ10をサスペンション装置とは別の装置の一部として利用してもよい。
10・・・ショックアブソーバ、15・・・シリンダ、20・・・ロッド、25・・・軸受部材、30・・・ピストン(メインピストン)、35・・・サブピストン、36・・・サブピストン本体、37・・・Cリング、38・・・作動油用貫通孔、40、40A、40B、40C・・・挿入部材、41・・・テーパ状部、42・・・円筒面、48・・・作動油。

Claims (1)

  1. 内部に作動油が配設されたシリンダと、
    一部が前記シリンダ内に位置し且つ別の一部が前記シリンダから外側に突出する、前記シリンダに対して前記シリンダの長手方向に相対移動可能なロッドと、
    前記ロッドを相対移動可能に支持し且つ前記シリンダに対して相対移動不能な軸受部材と、
    前記シリンダの内周面に摺動可能に接触するように前記ロッドに固定されたメインピストンと、
    前記シリンダの内周面に摺動可能に接触し且つ前記メインピストンよりも前記軸受部材側に位置するように前記ロッドに固定されたサブピストンと、
    を備え、
    前記サブピストンに、前記サブピストンを貫通する作動油用貫通孔が形成され、
    前記シリンダからの突出量が大きくなる方向に前記ロッドが前記シリンダに対して相対移動して前記軸受部材と前記サブピストンとの距離が所定値以下になったときに、前記作動油用貫通孔の内周面から内周側に離間するように前記作動油用貫通孔に挿入する挿入部材が前記軸受部材に固定された、
    ショックアブソーバ。
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