JP2019100412A - 軸受構造 - Google Patents

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筒井 高志
Takashi Tsutsui
高志 筒井
周祐 中野
Shusuke Nakano
周祐 中野
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【課題】周方向に分割された内輪と、内輪の外周面を転動する複数の転動体とを備え、一体式のクランクシャフトのクランクピンに適用可能な軸受構造において、内輪を構成する分割体の継ぎ目における軌道面の隙間や段差の発生を抑制する。【解決手段】クランクシャフト1のクランクピン14と同クランクピン14を挿通させる挿通孔20が形成されたコンロッド2との軸受構造は、周方向に分割された内輪4と、内輪4の外周面4aを転動する複数のころ5とを備える。コンロッド2は、コンロッド本体21と、コンロッド本体21と共に挿通孔20を形成するキャップ部材22と、キャップ部材22をコンロッド本体21に締結するボルト23とを有する。内輪4は、テーパ状の受け面4cを外周に有し、ボルト23の締結力が受け面4cに作用することにより発生する軸方向の力によって内輪4が一対のクランクアーム11のうち一方のクランクアーム11に押し付けられる。【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関のクランクシャフトの軸受構造に関する。
従来、車両の駆動源として用いられる内燃機関のクランクシャフトは、複数のクランクアームの間のクランクピンにコンロッド(コネクティングロッド)の大端部が回動可能に連結され、コンロッドの小端部にはピストンが連結されている。コンロッドには、クランクピンを挿通させる挿通孔が形成され、この挿通孔の内周面とクランクピンの外周面との間には軸受が配置されている。
クランクシャフトには、鋳造又は鋳造により全体が一体に成形された一体式のものと、例えば特許文献1に記載されたもののように複数のパーツが組み立てられた組立式のものがある。組立式のクランクシャフトには、円筒状に形成された内輪の外周面を複数の転動体が転動する転がり軸受をクランクピンに装着することができるが、一体式のクランクシャフトに対しては、クランクピンに円筒状の部材を装着することができない。このため、特許文献2,3のクランクシャフトのクランクピンには、二つ割のすべり軸受が装着されている。
特開2012−180925号公報 特開2016−205591号公報 特開2008−215563号公報
転がり軸受と滑り軸受とを比較すると、転がり軸受の方が回転抵抗を低減するために有効であり、回転抵抗を低減することで車両の燃費性能の向上に寄与できる。一体式のクランクシャフトのクランクピンに転がり軸受を装着するためには、例えば内輪を二つ割された分割体で構成し、全体として円筒状に組み合わされた2つの分割体の外周面を軌道面として転動体を転動させることが考えられる。しかし、このように内輪を構成した場合、分割体の継ぎ目に隙間や段差があると、転動体が転動する際に振動が発生したり、転動体が受ける圧力が局所的に高くなって傷がつき、転動体の円滑な転動が妨げられるおそれがある。なお、一体式のクランクシャフトの金属材料は硬度が低いので、クランクピンの外周面を軌道面として転動体を転動させることは、耐久性の面で好ましくない。
そこで、本発明は、周方向に分割された内輪と、内輪の外周面を転動する複数の転動体とを備え、一体式のクランクシャフトのクランクピンに適用可能な軸受構造において、内輪を構成する分割体の継ぎ目における軌道面の隙間や段差の発生を抑制することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、内燃機関のクランクシャフトの複数のクランクアームのうち一対のクランクアームを軸方向に連結するクランクピンと同クランクピンを挿通させる挿通孔が形成されたコンロッドとの軸受構造であって、周方向に分割され、前記クランクピンの外周に配置された内輪と、前記内輪の外周面を転動する複数の転動体とを備え、前記コンロッドは、一端部がピストンに連結された本体と、前記本体の他端部と共に前記挿通孔を形成するキャップ部材と、前記キャップ部材を前記本体に締結する複数のボルトとを有し、前記内輪は、軸方向に対して傾斜したテーパ状の受け面を外周に有し、前記ボルトの締結力が前記受け面に作用することにより発生する軸方向の力によって前記内輪が前記一対のクランクアームのうち一方のクランクアームに押し付けられる、軸受構造を提供する。
本発明によれば、周方向に分割された内輪と、内輪の外周面を転動する複数の転動体とを備え、一体式のクランクシャフトのクランクピンに適用可能な軸受構造において、内輪を構成する分割体の継ぎ目における軌道面の隙間や段差の発生を抑制することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る軸受構造の適用対象であるクランクシャフト及びコンロッドをピストンならびに一対の内輪部材と共に示す斜視図である。 図1のA矢視で示すコンロッドの正面図である。 軸受部の構成を示し、(a)は軸方向断面図、(b)は軸直交断面図である。 第2の実施の形態に係る軸受部を示す軸方向断面図である。 軸受部における当接部材を示す斜視図である。 第3の実施の形態に係る軸受部を示す軸方向断面図である。
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態について、図1乃至図3を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施する上での好適な具体例として示すものであり、技術的に好ましい種々の技術的事項を具体的に例示している部分もあるが、本発明の技術的範囲は、この具体的態様に限定されるものではない。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る軸受構造の適用対象であるクランクシャフト1及びコンロッド2をピストン3ならびに内輪の分割体である一対の内輪部材40と共に示す斜視図である。クランクシャフト1は、複数のクランクアーム11及びバランスウエイト12と、隣り合う2つのクランクアーム11を連結する複数のクランクジャーナル13及びクランクピン14とを有し、これらの各部が鍛造又は鋳造により一体に成形されている。クランクジャーナル13及びクランクピン14の外周面は研削加工されている。また、クランクシャフト1は、車両の駆動源である内燃機関としてのエンジンのシリンダブロックに支持され、回転軸線Oを中心として回転する。以下、回転軸線Oに平行な方向を軸方向という。
本実施の形態では、クランクシャフト1が直列4気筒エンジンに用いられるものであり、8つのクランクアーム11が4つのクランクピン14及び3つのクランクジャーナル13によって連結されている。クランクジャーナル13は、隣り合う一対のクランクアーム11を軸方向に連結し、シリンダブロックに支持される。クランクジャーナル13の中心軸は、クランクシャフト1の回転軸線Oと一致する。クランクピン14は、隣り合う一対のクランクアーム11を回転軸線Oから偏心した位置で軸方向に連結している。
ピストン3は、シリンダブロックに形成されたシリンダ内に配置され、シリンダに供給される混合気の爆発による燃焼圧力を受ける。この燃焼圧力は、コンロッド2を介してクランクシャフト1に伝達され、クランクシャフト1を回転させる。
図2は、図1のA矢視で示すコンロッド2の正面図である。コンロッド2は、クランクピン14を挿通させる挿通孔20を有し、クランクピン14に対して回動可能に連結される。なお、クランクシャフト1には、エンジンの気筒数に応じた数のコンロッド2が連結されるが、図1では1つのコンロッド2のみを図示している。コンロッド2は、一端部がピストン3に連結されたコンロッド本体21と、コンロッド本体21の他端部に固定されたキャップ部材22と、キャップ部材22をコンロッド本体21に締結する複数のボルト23とを有している。
コンロッド2のコンロッド本体21には、一端部である小端部211にピストン3との連結のためのピストンピンを挿通させるピン挿通孔211aが形成され、他端部である大端部212には半円状の切り欠き212aが形成されている。小端部211と大端部212とは、ロッド部213によって一体に接続されている。キャップ部材22には、コンロッド本体21の大端部212側に開口する半円状の切り欠き22aが形成されており、この切り欠き22aとコンロッド本体21の切り欠き212aとが組み合わされて挿通孔20が形成されている。
(クランクピンの軸受構造)
図3は、クランクピン14とコンロッド2との間の軸受部10を示し、(a)は軸方向断面図、(b)は軸直交断面図である。図3(b)に示すように、本実施の形態では、ボルト23がキャップ部材22に形成されたボルト挿通孔220に挿通されてコンロッド本体21に形成されたねじ孔210に螺合しているが、これに限らず、コンロッド本体21に固定されたボルトをキャップ部材22に挿通させ、キャップ部材22から突出したボルトの先端部にナットを螺合させてキャップ部材22をコンロッド本体21に固定してもよい。
軸受部10は、内輪4と、複数の転動体としてのころ5と、複数のころ5を保持する保持器6とを有して構成され、クランクピン14によって連結される一対のクランクアーム11の側面11aの間に配置されている。この軸受部10により、コンロッド2がクランクピン14に軸支され、円滑に回動可能となっている。
内輪4は、周方向に分割され、クランクピン14の外周に配置されている。本実施の形態では、内輪4が直径方向に二分割された二つ割構成であり、一対の内輪部材40の組み合わせからなる。また、本実施の形態では、軸受部10が針状ころ軸受(ニードルローラベアリング)として構成され、針状(円柱状)の複数のころ5が保持器6に保持されているが、これに限らず、複数の転動体としてのローラがその回転中心軸を交互に交差させた状態で回転自在にクロス配列されたクロスローラベアリングとしてもよい。
ころ5は、コンロッド2の挿通孔20の内周面20a、及び内輪4の外周面4aを転動する。保持器6は、例えば周方向の1箇所又は2箇所に割り部を有する円筒状の樹脂部材、もしくは周方向の2箇所に割り部を有する円筒状の鉄部材からなり、ころ5を保持する複数の保持孔60が周方向等間隔に形成されている。内輪4を構成する一対の内輪部材40は、例えばSUJ2等の軸受鋼や低炭素鋼からなる。なお、クランクピン14の外周面14aは熱処理されておらず、その硬度は内輪4の外周面4a及び内周面4bの硬度よりも低い。
内輪4は、軸方向に傾斜したテーパ状の受け面4cを軸方向一端部における外周に有している。本実施の形態では、受け面4cが内輪4の外周面4a及び内周面4bに連続して全周にわたって形成されているが、受け面4cが外周面4aに連続していれば、必ずしも内周面4bに連続していなくてもよい。つまり、受け面4cは、内輪4の外周側の少なくとも一部に形成されていればよい。内輪4の外周面4aと受け面4cとがなす角度θは鈍角であり、この角度θの好適な範囲は120〜150°である。図3(a)の図示例では、この角度θが135°となっている。内輪4の軸方向他端部における端面4dは、軸方向に対して垂直な環状の平面である。
コンロッド本体21及びキャップ部材22には、複数のころ5が転動する挿通孔20の内周面20aから径方向内方に突出した円弧状の突出部214,221がそれぞれ形成されている。コンロッド本体21の突出部214とキャップ部材22の突出部221とは、互いに組み合わされ、全体として環状となる。突出部214,221は、コンロッド本体21及びキャップ部材22の軸方向一端部にそれぞれ形成されている。コンロッド本体21の突出部214における先端面214a、及びキャップ部材22の突出部221における先端面221aは、内輪4における受け面4cの角度θに対応する角度θで傾斜した傾斜面である。図3(a)の図示例では、角度θが45°であり、先端面214a,221aと内輪4の受け面4cとが平行である。
なお、コンロッド本体21の突出部214の内径側の端部には、コンロッド本体21がピストン3から混合気の燃焼圧力を受けても突出部214がクランクピン14の外周面14aに突き当たらないようにするための面取り(逃げ部)214bが設けられている。また、キャップ部材22の突出部221の内径側の端部にも、同様の面取り(逃げ部)221bが設けられている。また、突出部214,221の先端面214a,221aには、複数のころ5が転動する挿通孔20の内周面20aと共に、耐摩耗性を高める熱処理を施すことが望ましい。
コンロッド本体21における突出部214の内周面20aからの突出高さ、及びキャップ部材22における突出部221の内周面20aからの突出高さは、ころ5の直径に内輪部材40の厚みを加えた寸法よりも小さく、かつコンロッド本体21とキャップ部材22とがボルト23によって締結されたとき、突出部214,221の先端面214a,221aが内輪4の受け面4cに当接する高さである。
(第1の実施の形態の作用及び効果)
上記のように構成されたコンロッド2は、突出部214,221の先端面214a,221aがボルト23の締結力によって内輪4の受け面4cに当接する。すなわち、一対のボルト23によってキャップ部材22をコンロッド本体21に締結することで、突出部214,221の先端面214a,221aが内輪4の受け面4cに押し付けられる。図3(a)では、この径方向の押圧力をFで示している。そして、突出部214,221の先端面214a,221aが内輪4の受け面4cに押し付けられることにより、内輪4の一対の内輪部材40を一対のクランクアーム11のうち一方のクランクアーム11に向かって押し付ける軸方向の力が発生する。図3(a)では、この軸方向のスラスト力をFで示している。
つまり、ボルト23の締結力が内輪4の受け面4cに作用することにより発生する軸方向のスラスト力Fによって、内輪4の一対の内輪部材40が一方のクランクアーム11に向かって押し付けられ、内輪4の端面4dが一方のクランクアーム11の側面11aに押し当てられる。このように、内輪4が径方向の押圧力Fを受けて軸方向のスラスト力Fを発生させることにより、図3(b)に示すように一対の内輪部材40の周方向の両端面40a同士が密着した状態で内輪4がクランクピン14に対して固定され、一対の内輪部材40の継ぎ目における内輪4の外周面4aの隙間や段差の発生が抑制される。これにより、ころ5が内輪4の外周面4aを軌道面として円滑に回転し、軸受部10において振動や騒音が発生することが抑えられる。
また、内輪4の端面4dが一方のクランクアーム11の側面11aに押し当てられることにより発生する摩擦力によって内輪4のクランクピン14に対するクリープ(滑り)が抑制される。このため、クランクピン14の外周面14aの摩耗が抑えられ、軸受部10に大きなガタが発生することなく、コンロッド2のクランクピン14に対する回転の円滑性を長期にわたって維持することも可能となる。なお、内輪4の端面4d及びこの端面4dが当接するクランクアーム11の側面11aの少なくとも一方は、摩擦係数を高めるために粗面化されていることが望ましい。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について、図4及び図5を参照して説明する。第1の実施の形態では、コンロッド本体21が突出部214を大端部212と一体に有し、キャップ部材22が突出部221を一体に有する場合について説明したが、本実施の形態では、これらの突出部214,221がコンロッド本体21及びキャップ部材22と別体となっている。以下、この違いの部分について詳細に説明する。また、図4において、第1の実施の形態と共通する部材等については、図3等において用いた符号を援用する。
図4は、第2の実施の形態に係る軸受部10を示す軸方向断面図である。図5は、軸受部10における当接部材7を示す斜視図である。図4に示すように、本実施の形態では、コンロッド本体21及びキャップ部材22と内輪4との間に、周方向に延在して内輪4の受け面4cに対向する対向面7aを有する一対の当接部材7が配置されている。一対の当接部材7は、軸方向視においてそれぞれが半円状であり、互いに組み合わされて全体として環状となる。
当接部材7は、軸方向に沿った断面形状が矩形状の環板部71と、同断面形状が直角三角形状の押圧部72とを一体に有し、押圧部72が環板部71の内径側に設けられている。対向面7aは、軸方向に対して傾斜したテーパ状の斜面であり、押圧部72の斜面として形成されている。当接部材7の外周面7bは、環板部71における押圧部72とは反対側の端面である。
上記のように構成された本実施の形態に係る軸受部10は、キャップ部材22がコンロッド本体21にボルト23によって締結されることにより、当接部材7の外周面7bが挿通孔20の内周面20aに当接すると共に、当接部材7の対向面7aが内輪4の受け面4cに当接する。つまり、ボルト23の締結力によって当接部材7の対向面7aが内輪4の受け面4cに当接し、内輪4に軸方向の力が発生して一対の内輪部材40が一方のクランクアーム11の側面11aに押し当てられる。
これにより、第1の実施の形態と同様に、一対の内輪部材40の周方向の両端面40a同士が密着した状態で内輪4がクランクピン14に対して固定され、一対の内輪部材40の継ぎ目における内輪4の外周面4aの隙間や段差の発生が抑制される。そして、ころ5が円滑に回転し、軸受部10において振動や騒音が発生することが抑えられる。
なお、一対の当接部材7のそれぞれの環板部71及び押圧部72のうち、環板部71をコンロッド本体21及びキャップ部材22と一体にしてもよい。この場合、当接部材7は押圧部72のみからなる。このように変形しても、上記と同様の作用及び効果を得ることが可能である。また、コンロッド本体21及びキャップ部材22と一対の当接部材7とを、例えば凹凸嵌合や溶接によって相対回転不能に結合してもよい。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について、図6を参照して説明する。本実施の形態では、内輪4の形状、及び内輪4が押し当てられる部分のクランクアーム11の形状が第1の実施の形態と異なる。以下、この違いの部分について詳細に説明する。また、図6において、第1の実施の形態と共通する部材等については、図3等において用いた符号を援用する。
図6は、第3の実施の形態に係る軸受部10を示す軸方向断面図である。第1の実施の形態では、内輪4の軸方向他端部における端面4dが軸方向に対して垂直な環状の平面である場合について説明したが、本実施の形態では、内輪4が軸方向他端部に軸方向に対して傾斜したテーパ状の傾斜面4eを有している。傾斜面4eは、外周面4aとなす角が鈍角であり、図6の図示例では、この角度θが135°である。また、本実施の形態では、内輪4の受け面4cと内周面4bとの間に軸方向に対して垂直な端面4fが形成され、傾斜面4eと内周面4bとの間に軸方向に対して垂直な端面4gが形成されている。軸方向一端部における端面4fと軸方向他端部における端面4gとの間の軸方向の間隔は、クランクピン14によって連結される一対のクランクアーム11の側面11aの間隔よりも狭い。
クランクピン14によって連結される一対のクランクアーム11のうち一方のクランクアーム11には、内輪4の傾斜面4eに対向する対向面を含む内面110aを有する凹溝110が形成されている。凹溝110の内面110aは、クランクピン14の外周面14aに段差なく連続する円筒面110bと、軸方向に対して傾斜して内輪4の傾斜面4eと平行に対向する傾斜面110cとを含んでいる。
上記のように形成された本実施の形態に係る軸受部10では、第1の実施の形態と同様に、ボルト23の締結力による径方向の押圧力Fによってコンロッド本体21及びキャップ部材22の突出部214,221の先端面214a,221aが内輪4の受け面4cに当接し、軸方向のスラスト力Fが発生する。そして、このスラスト力Fにより、内輪4の傾斜面4eが凹溝110の傾斜面110cに当接して押し付けられ、この押し付けによる径方向の反力Fによって内輪4における傾斜面4e側の端部の内周面4bが凹溝110の円筒面110b及びクランクピン14の外周面14aに押し付けられる。
このように、本実施の形態では、内輪4の軸方向一端部がボルト23の締結力による径方向の押圧力Fによってクランクピン14の外周面14aに押し付けられ、内輪4の軸方向他端部が径方向の反力Fによってクランクピン14の外周面14aに押し付けられる。これにより、第1の実施の形態に比較してさらに一対の内輪部材40の継ぎ目における内輪4の外周面4aの隙間や段差の発生が抑制され、振動や騒音が発生することがより確実に抑えられる。なお、第3の実施の形態において、第2の実施の形態のように一対の当接部材7を用いて軸受部10を構成してもよい。
(付記)
以上、本発明を第1乃至第3実施の形態に基づいて説明したが、これらの実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態では、複数のころ5がコンロッド2の挿通孔20の内周面20aを転動する場合について説明したが、コンロッド2の挿通孔20に外輪を取り付け、複数のころ5がこの外輪の内周面を転動するようにしてもよい。
1…クランクシャフト 11…クランクアーム
110…凹溝 110a…内面
14…クランクピン 2…コンロッド
20…挿通孔 21…コンロッド本体(本体)
214…突出部 214a…先端面
22…キャップ部材 221…突出部
221a…先端面 23…ボルト
3…ピストン 4…内輪
4a…外周面 4c…受け面
4e…傾斜面 5…ころ(転動体)
7…当接部材 7a…対向面

Claims (4)

  1. 内燃機関のクランクシャフトの複数のクランクアームのうち一対のクランクアームを軸方向に連結するクランクピンと同クランクピンを挿通させる挿通孔が形成されたコンロッドとの軸受構造であって、
    周方向に分割され、前記クランクピンの外周に配置された内輪と、
    前記内輪の外周面を転動する複数の転動体とを備え、
    前記コンロッドは、一端部がピストンに連結された本体と、前記本体の他端部と共に前記挿通孔を形成するキャップ部材と、前記キャップ部材を前記本体に締結する複数のボルトとを有し、
    前記内輪は、軸方向に対して傾斜したテーパ状の受け面を外周に有し、
    前記ボルトの締結力が前記受け面に作用することにより発生する軸方向の力によって前記内輪が前記一対のクランクアームのうち一方のクランクアームに押し付けられる、
    軸受構造。
  2. 前記コンロッドの前記本体及び前記キャップ部材には、前記挿通孔の内周面から径方向内方に突出した突出部が形成されており、
    前記ボルトの締結力によって前記突出部の先端面が前記内輪の前記受け面に当接し、前記内輪に前記軸方向の力を発生させる、
    請求項1に記載の軸受構造。
  3. 前記コンロッドの前記本体及び前記キャップ部材と前記内輪との間に、周方向に延在して前記内輪の前記受け面に対向する対向面を有する当接部材が配置され、
    前記ボルトの締結力によって前記当接部材の前記対向面が前記内輪の前記受け面に当接し、前記内輪に前記軸方向の力を発生させる、
    請求項1に記載の軸受構造。
  4. 前記内輪には、前記受け面が軸方向の一端部に形成され、かつ軸方向の他端部に軸方向に対して傾斜したテーパ状の傾斜面を有し、
    前記一方のクランクアームには、前記内輪の前記傾斜面に対向する内面を有する環状の凹溝が形成され、
    前記軸方向の力によって前記内輪の前記傾斜面が前記凹溝の内面に当接し、前記内輪の前記他端部が前記クランクピンの外周面に押し付けられる、
    請求項1に記載の軸受構造。
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