JP2019099828A - 電気めっき装置のアノードユニット、アノードユニットを備えた電気めっき装置およびアノードへの給電位置を調整する方法 - Google Patents

電気めっき装置のアノードユニット、アノードユニットを備えた電気めっき装置およびアノードへの給電位置を調整する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電気めっき装置におけるアノードへの最適な電力供給位置は、種々の条件によって変化し得る。よって、最適なめっき加工を行うためには、アノードへの電力供給位置が調整可能であることが好ましい。【解決手段】電気めっき装置のアノードユニットであって、アノードユニットが、アノードと、アノードに固定され、電源からの電力をアノードに供給するための給電要素と、アノードに設けられた、アノードに給電要素を固定するための給電要素固定部であって、アノードに対する給電要素の固定位置を変更可能に構成されている、給電要素固定部と、を備える、アノードユニットを開示する。【選択図】図2B

Description

本発明は、電気めっき装置のアノードユニット、アノードユニットを備えた電気めっき装置およびアノードへの給電位置を調整する方法に関する。
近年、半導体回路の配線やバンプ形成方法において、めっき処理を行ってウェハ等の基板上に金属膜や有機質膜を形成する方法が用いられるようになってきている。例えば、半導体回路やそれらを接続する微細配線が形成されたウェハの表面の所定個所に、金、銀、銅、はんだ、ニッケル、あるいはこれらを多層に積層した配線やバンプ(突起状接続電極)を形成し、このバンプを介してパッケージ基板の電極やTAB(Tape Automated Bonding)電極に接続させることが広く行われている。この配線やバンプの形成方法としては、電気めっき法、無電解めっき法、蒸着法、印刷法といった種々の方法があるが、半導体チップのI/O数の増加、狭ピッチ化に伴い、微細化に対応可能で膜付け速度の速い電気めっき法が多く用いられるようになってきている。現在最も多用されている電気めっきによって得られる金属膜は、高純度で、膜形成速度が速く、膜厚制御方法が簡単であるという特長がある。
一般的な電気めっき装置は、電源の負極に基板を接続し、電源の正極にアノードを接続して、アノードと基板との間に電圧を印加することで基板に金属膜を形成する。ここで、特開2015−161028号公報(特許文献1)に示されるように、アノードの中心点にのみ給電部が設けられている場合、アノードの電気抵抗によってアノードの中心部での電流と外周部での電流との間に差が生じることが知られている。アノード内に生じる電流差は、基板上に形成される金属膜の厚さの均一性に悪影響を及ぼし得る。
特許文献1には、放射状に延び、アノードの外周部に固定される複数のアームを備えるアノードユニットが開示されている。特許文献1には、複数のアームを通じてアノードの外周部に電力を供給することによってアノード全体に均一な電流が流れ、結果として均一な厚さの金属膜を基板上に形成することができる旨が開示されている。
特開2015−161028号公報
出願人の検討によれば、電気めっき装置におけるアノードへの最適な電力供給位置は、種々の条件、たとえば基板上に形成される配線の形状、基板の特性、アノードの特性、めっき液の特性、印加する電圧の値、要求される膜厚の均一性、および/またはアノードと他の部品との位置関係などによって変化し得ることがわかった。よって、最適なめっき加工を行うためには、アノードへの電力供給位置が調整可能であることが好ましい。しかし、特許文献1に記載の電気めっき装置では、アノードに対するアームの固定位置は一定である。したがって、特許文献1に記載の電気めっき装置においては、アームの固定位置、すなわちアノードへの電力供給位置を調整することは困難である。
そこで本願は、上述の課題の少なくとも一部を解決することを一つの目的とする。
本願は、一実施形態として、電気めっき装置のアノードユニットであって、アノードユニットが、アノードと、電源からの電力をアノードに供給するための給電要素と、アノードに設けられた、アノードに給電要素を固定するための給電要素固定部であって、アノードに対する給電要素の固定位置を変更可能に構成されている、給電要素固定部と、を備える、アノードユニットを開示する。
電気めっき装置を示す断面図である。 アノードユニットの側面断面図である。 アノードユニットを裏面側から見た図である。 1つのスリットを用いて2つの給電要素を固定した場合のアノードユニットの側面断面図である。 1つのスリットを用いて2つの給電要素を固定した場合のアノードユニットを裏面側から見た図である。 3つのスリットが設けられたアノードを裏面側から見た図である。 十字型のスリットを備えるアノードを裏面側から見た図である。 複数の貫通孔を有するアノードユニットの側面断面図である。 複数の貫通孔を有するアノードユニットを裏面側から見た図である。 アノードの裏面に設けられた凹部およびカバープレートを備えるアノードユニットの側面断面図である。 アノードの裏面に設けられた凹部およびカバープレートを備えるアノードユニットを裏面側から見た図である。 ラス状のアノードの網目を給電要素固定部として用いるアノードユニットを表面側から見た図である。 ラス状のアノードの網目を給電要素固定部として用いるアノードユニットの側面断面図である。 図8Bに示されたアノードユニットの分解図である。 プラグの斜視図である。 給電要素に枢動軸が設けられたアノードユニットを表面側から見た図である。 給電要素に枢動軸が設けられたアノードユニットを表面側から見た図である。 ボス部が設けられたアノードの側面断面図である。 ボス部が設けられたアノードを裏面側から見た図である。 複数の貫通孔が設けられた給電要素の側面断面図である。 複風の貫通孔が設けられた給電要素を裏面側から見た図である。 図12のアノードおよび図13の給電要素から少なくとも一部が構成されるアノードユニットの側面断面図である。 図12のアノードおよび図13の給電要素から少なくとも一部が構成されるアノードユニットを裏面側から見た図である。 図14Aに示されたアノードユニットの分解図である。 変形例にかかるアノードユニットの分解図である。
<第1実施形態>
図1は第1実施形態にかかる電気めっき装置100を示す断面図である。ただし、図1およびその他の図は模式図であり、図面中の部品の形状、寸法および位置などは、実際の部品の形状、寸法および位置などと必ずしも一致するわけではない。
本実施形態の電気めっき装置100はめっき槽110を備える。めっき槽110は、内部にめっき液を保持するために備えられている。好ましくは、めっき槽110の側部には、めっき槽110からオーバーフローしためっき液を受け止めるためのオーバーフロー槽120が設けられている。めっき槽110とオーバーフロー槽120は循環ライン121によって接続されている。オーバーフロー槽120に流れ込んだめっき液は、循環ライン121を通ってめっき槽110の内部へ戻る。
電気めっき装置100は、基板131をめっき液に浸漬して保持するための基板ホルダ130を備える。基板ホルダ130は基板131を着脱自在かつ鉛直に保持するように構成されている。本明細書では基板131は角形であるとして説明するが、円形の基板を用いてもよい。
電気めっき装置100はさらにアノードユニット140を備える。アノードユニット140は、アノード141と、電源150からの電力をアノード141に供給するための給電要素142を備える。給電要素142は、後述する固定具210(図2を参照)を用いてアノード141に固定されている。アノード141は、めっき槽110の内部で基板131と対向する。なお、アノード141として不溶性のアノードを用いてもよいし、可溶性のアノードを用いてもよい。また、基板131が角形ならばアノード141を角形の板状に、基板131が円形ならばアノード141を円形の板状に構成することが好ましい。本明細書における基板131は角形であるので、アノード141も角形であるとして説明する。なお、以下では、アノード141のうち基板と対向する面(図1の左側に図示される面)を「表面」と称する。さらに以下では、アノード141のうち表面と逆側の面(図1の右側に図示される面)を「裏面」と称する。また、アノードユニット140は、アノード141を保持するアノードホルダ(図示せず)を備えていてもよい。
基板131は、基板ホルダ130を介して電源150の負極に接続されている。アノード141は、給電要素142を介して電源150の正極に接続されている。電源150は電気めっき装置100と一体に、すなわち電気めっき装置100の一部として構成されていてもよい。追加または代替として、電源150として外部電源を用いてもよい。
電気めっき装置100はさらに、パドル160と、レギュレーションプレート170とを任意で備える。パドル160は、基板131の近傍でめっき液を撹拌してめっき液を均一化するために設けられている。レギュレーションプレート170はめっき槽110内に配置される。具体的には、レギュレーションプレート170は基板ホルダ130とアノードユニット140との間に配置される。レギュレーションプレート170には開口171が設けられている。開口171によってめっき液中の電場が制限され、基板131上の電位分布が調整される。
図2は、本実施形態にかかるアノードユニット140を示す図である。図2Aはアノードユニット140の側面断面図、図2Bはアノードユニット140を裏面側から見た図である。アノード141に給電要素142を固定するための給電要素固定部200として、スリット201がアノード141に設けられている。換言すれば、スリット201は、給電要素固定部200の少なくとも一部を構成する。図2の例では、スリット201の長手方向は鉛直方向(図2の上下方向)である。さらに、図2の例におけるスリット201はアノード141の中央部分を通るように設けられている。ただし、スリット201の形状および位置は一例である。
給電要素142はアノード141の裏面側に配置され、固定具210によりアノード141に固定されている。本実施形態では、固定具210としてボルト211が採用されている。さらに、給電要素142のうちアノード141と接触する部分にはねじ穴220が
設けられている。ボルト211はアノード141の表面側からスリット201に差し込まれ、給電要素142のねじ穴220にねじ込まれる。ただし、図2の例とは逆に、給電要素142をアノード141の表面側に配置し、ボルト211をアノード141の裏面側から差し込んでもよい。
本実施形態では、アノード141のうちスリット201が形成されている領域内の任意の位置において、アノード141に給電要素142を着脱自在に固定することができる。すなわち、スリット201は、アノード141に対する給電要素142の固定位置を変更可能に構成されている。給電要素142の固定位置の変更は、一例として、(1)ボルト211を緩めてアノード141と給電要素142との間の固定を解除し、(2)アノード141と給電要素142との相対的な位置関係を変更し、(3)ボルト211を締めてアノード141に給電要素142を再固定する、というステップによって実行される。ただし、上記(1)のステップにおいて、ボルト211を完全に緩める必要はない。
図2の例では、スリット201の長手方向が鉛直方向であるので、給電要素142の固定位置を鉛直方向に変更することが可能である。他の例として、スリット201の長手方向を水平方向となるように形成した場合、給電要素142の固定位置を水平方向に変更することが可能である。本実施形態の構成によれば、給電要素142の固定位置、すなわちアノード141への電力供給位置を調整することで、最適な位置においてアノード141に電力を供給することが可能となる。
なお、図2の例では、アノード141の表面からボルト211の頭部が突出している。ボルト211の頭部が突出している場合、突出した部分によってめっき液中の電場が乱されるようにも思える。しかし、出願人が検討したところ、基板131およびアノード141がボルト211に比して十分大きく、かつ、基板131とアノード141間との距離がボルト211の突出した長さに比して十分に長い場合には、ボルト211の頭部が突出することによる影響は無視できる程度に小さくなり得ることがわかった。なお、ボルト211として低頭ボルトを用いることで、ボルト211の頭部の突出長さを低減させることができる。さらに、スリット201の周囲に座繰り部(図示せず)を設けることで、ボルト211の頭部の突出長さを低減させることもできる。
また、スリット201の開口部およびボルト211の表面では、基本的に電極反応は起こらないと考えられる。したがって、アノード141と基板131との間の電場に偏りが生じ得る。しかし、出願人の知見によれば、基板131およびアノード141の表面積がスリット201の開口面積及びボルト211頭部の面積に比して十分に大きく、かつ、基板131とアノード141間との距離がスリット201の開口幅およびボルト211頭部の直径に比して十分に長い場合には、スリット201およびボルト211による電流分布への影響が無視できることがわかった。また、アノード141が不溶解性アノードである場合には、ボルト211頭部に、アノード141と同様の酸素過電圧を低減させるためのコーティングを施してもよい。ボルト211頭部にコーティングを施すことにより、ボルト211頭部自体をアノードとして機能させることができる。
図2では、1つのスリット201を用いて1つの給電要素142がアノード141に固定されている。図2とは異なり、1つのスリット201を用いて複数の給電要素142をアノード141に固定することも可能である。1つのスリット201を用いて2つの給電要素142(第1の給電要素142Aおよび第2の給電要素142B)をアノード141に固定した例を、図3を用いて説明する。図3Aはアノードユニット140の側面断面図、図3Bはアノードユニット140を裏面側から見た図である。なお、第1の給電要素142Aおよび第2の給電要素142Bは同一の電源150に接続されていてもよく、それぞれ別個独立の電源150に接続されていてもよい。
図3の例では、第1のボルト211Aおよび第2のボルト211Bが、1つのスリット201に差し込まれている。第1のボルト211Aは、第1の給電要素142Aのねじ穴220Aにねじ込まれている。第2のボルト211Bは、第2の給電要素142Bのねじ穴220Bにねじ込まれている。給電要素142を複数設けることで、アノード141に流れる電流を均一化することが可能であり、ひいては基板131上の膜厚を均一化することが可能である。
アノード141に複数のスリット201を設けることも可能である。図4は、3つのスリット201(第1のスリット201A、第2のスリット201Bおよび第3のスリット201C)が設けられたアノード141を裏面側から見た図である。なお、図4ではアノード141のみが図示されており、他の要素は図示されていない。第1のスリット201A、第2のスリット201Bおよび第3のスリット201Cの長手方向は鉛直方向である。図4の例では、第1のスリット201Aはアノード141の中央部分を通るように設けられている。第2のスリット201Bは第1のスリット201よりも紙面に向かって左側部分に設けられている。第3のスリット201Cは第1のスリット201よりも紙面に向かって右側部分に設けられている。アノード141に複数のスリット201を設けることで、給電要素142をアノード141の様々な位置に固定することが可能になる。
なお、アノード141にスリット201を複数設けた場合、すべてのスリット201を給電要素142の固定に用いる必要はない。たとえば図4の例において、第1のスリット201Aのみを給電要素142の固定のために用いることができる。第1のスリット201Aのみを用いる場合、第2のスリット201Bおよび第3のスリット201Cは使用されない。
さらなる他の例として、スリットを十字型に形成することも可能である。図5は、十字型のスリットを備えるアノード141を裏面側から見た図である。なお、図5ではアノード141のみが図示されており、他の要素は図示されていない。図5における十字型のスリットは、第1のスリット201Dおよび第2のスリット201Eから構成されている。第1のスリット201Dの長手方向は鉛直方向である。第2のスリット201Eの長手方向は水平方向である。第1のスリット201Dおよび第2のスリット201Eは、双方とも、アノード141の中央部分を通るように形成されている。十字型のスリット201を備えることにより、鉛直方向と水平方向の2方向において給電位置を調整することが可能となる。
これまで述べた例に限定されず、アノード141の任意の位置に、任意の形状のスリット201を設けることが可能である。スリット201の形状として、例えばX字状、T字状、L字状、C字状、U字状、H字状など、様々な形状を採用することが可能である。その他の変形例として、たとえば1つの給電要素142に複数のねじ穴220を設け、1つの給電要素142を複数のボルト211によってアノード141に固定してもよい。
<第2実施形態>
第2実施形態では、給電要素固定部200として、スリット201に代えて複数の貫通孔600を有するアノードユニット140およびそのアノードユニット140を備える電気めっき装置100を説明する。
図6は、第2実施形態にかかるアノードユニット140を示す図である。図6Aはアノードユニット140の側面断面図、図6Bはアノードユニット140を裏面側から見た図である。本実施形態のアノード141には、給電要素固定部200として複数の貫通孔600が設けられている。換言すれば、複数の貫通孔600は、給電要素固定部200の少
なくとも一部を構成する。図6の例では、3つの貫通孔600(第1の貫通孔600A、第2の貫通孔600Bおよび第3の貫通孔600C)が設けられている。第1の貫通孔600Aはアノード141の中央に設けられている。第2の貫通孔600Bは第1の貫通孔600Aの上部に設けられている。第3の貫通孔600Cは第1の貫通孔600Aの下部に設けられている。
本実施形態でも、第1実施形態と同様に、ねじ穴220を有する給電要素142がアノード141の裏面側に配置されている。本実施形態では、少なくとも1つの貫通孔600に固定具210(ボルト211)をアノード141の表面側から差し込んで、ねじ穴220にねじ込むことにより、貫通孔600の位置において給電要素142がアノード141に固定される。図6の例では、第2の貫通孔600Bの位置において、給電要素142がアノード141に固定されている。
本実施形態では、任意の貫通孔600の位置において、給電要素142をアノード141に着脱自在に固定することができる。すなわち、複数の貫通孔600は、アノード141に対する給電要素142の固定位置を変更可能に構成されている。給電要素142の固定位置の変更は、一例として、(1)ボルト211を完全に緩めてアノード141と給電要素142との間の固定を解除し、(2)貫通孔600(図6の例では貫通孔600B)からボルト211を引き抜き、(3)他の貫通孔600(図6の例では貫通孔600Aまたは600C)の近傍にねじ穴220が位置するよう、アノード141と給電要素142との相対的な位置関係を変更し、(4)他の貫通孔600にボルト211を差し込み、(5)ボルト211を締めてアノード141に給電要素142を再固定する、というステップによって実行される。
スリット201を採用する場合、給電要素142の固定位置を微調整することが可能という利点がある。一方で、複数の貫通孔600を採用する場合、給電要素142の固定位置を簡易かつ迅速に変更できるという利点がある。
図6では、1つの給電要素142を備えるアノードユニット140を例示した。しかし、アノードユニット140に複数の給電要素142が備えられていてもよい。給電要素142が複数存在する場合、それぞれの給電要素142は、それぞれ別の貫通孔600に差し込まれたボルト211により、アノード141に固定される。
なお、図6で示した貫通孔600の個数および位置は一例である。アノード141には任意の個数の貫通孔600を任意の位置に設けることが可能である。貫通孔600の個数を増加させ、貫通孔600同士の間の距離を小さくすることで、給電要素142の固定位置をある程度細かく調整することが可能となる。
<第3実施形態>
第3実施形態では、給電要素固定部200として、アノード141の裏面に設けられた凹部700およびカバープレート720を備える例を説明する。図7は本実施形態にかかるアノードユニット140を示す図である。図7Aはアノードユニット140の側面断面図、図7Bはアノードユニット140を裏面側から見た図である。
本実施形態のアノード141の裏面には凹部700が設けられている。図7の例では、凹部700は矩形状に形成されている。凹部700の鉛直長さは、後述する給電要素142の先端部710の鉛直長さより長い。ここで、「鉛直長さ」とは鉛直方向(図7Aおよび図7Bの上下方向)に沿った長さを指す。凹部700の幅は先端部710の幅より大きい。ここで、「幅」とは、アノード141の面に平行な方向であって、かつ、鉛直長さ方向に対して垂直である方向(図7Bの左右方向)に沿った長さを指す。凹部700の奥行
は先端部710の奥行と等しいか、または、先端部710の奥行より小さい。ここで、「奥行」とは、鉛直長さ方向および幅方向の双方向に対して垂直である方向(図7Aの左右方向)に沿った長さを指す。
本実施形態のアノードユニット140はカバープレート720を備える。好ましくは、カバープレート720の鉛直長さは、凹部700の鉛直長さより長い。好ましくは、カバープレート720の幅は、凹部700の幅より大きい。アノード141には、図7の例では4つのねじ穴(図示なし)が設けられている。カバープレート720は、ねじ穴にねじ込まれるボルト730によって、凹部700の少なくとも一部を覆うようにアノード141に固定される。本実施形態におけるカバープレート720はU字形状に形成されている。以下では、カバープレート720のうち「U字の縦棒」に相当する部分を「アーム部721」と称する。2つのアーム部721間の空隙722の幅は、後述する給電要素142の先端部710の幅より小さい。かつ、空隙722の幅は、後述する給電要素142のネック部711より大きい。
給電要素142は、図7の例では直方体状の先端部710を有する。以下では、給電要素142のうち先端部710に隣接する部分をネック部711と称する。前述のとおり、ネック部711の幅はアーム部721間の空隙722の幅より小さい。したがって、ネック部711は、アーム部721間の空隙722に差し込まれることが可能である。さらに、ネック部711の幅は、先端部710の幅より小さい。
前述のとおり、凹部700の奥行は先端部710の奥行より小さく、かつ、空隙722の幅は先端部710の幅より狭い。したがって、ネック部711を空隙722に差し込み、先端部710が凹部700とカバープレート720との間に挟まれた状態でカバープレート720をアノード141に固定すると、凹部700およびカバープレート720が先端部710を挟み込んで押圧する。この押圧力により、アノード141に給電要素142が固定されて、アノード141に給電要素142が固定される。すなわち、本実施形態においては、凹部700およびカバープレート720が給電要素固定部200の少なくとも一部を構成する。
本実施形態では、空隙722の鉛直長さが十分長ければ、凹部700の任意の位置において、給電要素142をアノード141に着脱自在に固定することができる。すなわち、凹部700およびカバープレート720は、アノード141に対する給電要素142の固定位置を変更可能に構成されている。給電要素142の固定位置の変更は、一例として、(1)ボルト730を緩めてアノード141と給電要素142との間の固定を解除し、(2)アノード141と給電要素142との相対的な位置関係を変更し、(3)ボルト730を締めてアノード141に給電要素142を再固定する、というステップによって実行される。
本実施形態の構成においては、アノード141を貫通する穴を設ける必要がない。また、本実施形態の構成においては、アノード141の表面から突出する部品が存在しない。したがって、本実施形態の構成によれば、アノード141の表面を平滑に保つことができ、めっき液中の電場を安定させ得る。ただし、本実施形態の構成に加え、アノード141上に穴を設けること、および/または、アノード141から突出する部品を用いることが排除されるわけではない。また、カバープレート720の形状はU字状に限られない。アノード141とカバープレート720とは絶縁されているか、もしくは給電要素142とカバープレート720とは絶縁されている。
<第4実施形態>
第4実施形態では、ラス状(網状)のアノード141の網目800を給電要素固定部2
00として用いるアノードユニット140について説明する。
ラス状のアノード141を用いる場合であっても、アノード141上にスリット201または貫通孔600を設けることは可能である。しかし、アノード141の網目800の大きさおよび形状によっては、スリット201および貫通孔600のエッジ部分を所望の形状に形成することが困難な場合がある。そこで本実施形態では、ラス状のアノード141の網目800それ自身を給電要素固定部200として用いる。換言すれば、アノード141の網目800が、給電要素固定部200の少なくとも一部を構成する。
図8は本実施形態にかかるラス状のアノードユニット140を示す図である。図8Aは本実施形態にかかるアノードユニット140を表面側から見た図であり、図8Bは本実施形態にかかるアノードユニット140の側面断面図である。図8Cは、図8Bに示されたアノードユニット140の分解図である。なお、図8に示されるアノード141の網目800の大きさおよび形状は模式的なものであり、網目800の大きさおよび形状は任意であってよい。さらに、図示の便宜上、各図の間において網目800の大きさ等が異なる場合がある。図8では、アノードユニット140は1つの給電要素142を備えるものとして説明する。しかし、アノードユニット140が複数の給電要素142を備えてもよい。
本実施形態では、固定具210としてプラグ810が用いられる。図9にプラグ810の斜視図を示す。プラグ810は、棒状部900および頭部910を有し、断面T字状の形状を有する。プラグ810の棒状部900は、アノード141の網目800に差し込み可能な形状に形成されている。また、棒状部900の先端にはねじ山が設けられている。頭部910は、工具により回転することができるよう、六角柱状に形成されている。したがって、プラグ810はボルトであるとも表現できる。本実施形態では、アノード141の網目800がおおよそ均一に形成されており、プラグ810の棒状部900は任意の網目800に差し込まれ得るものとして説明する。
本実施形態の給電要素142は、少なくとも1つ、好ましくは複数のソケット820を備える。図8の例では、給電要素142は3つのソケット820(ソケット820A、ソケット820Bおよびソケット820C)を備える。ソケット820Cは、給電要素142の最先端部分に備えられている。ソケット820Aはソケット820Cより給電要素142の根元側(図8の上方)に備えられている。ソケット820Bは、ソケット820Aより給電要素142のさらに根元側に備えられている。それぞれのソケット820はプラグ810と接続可能に構成されている。図8の例では、ソケット820のそれぞれに、プラグ810の頭部910のねじ山に対応するねじ穴が設けられている。
プラグ810は、給電要素142に対向する側(図8ではアノード141の表面側)からアノード141の網目800に差し込まれてソケット820に接続される。ソケット820に接続されたプラグ810の頭部910は、アノード141を給電要素142の側へ押す。この押圧力により、アノード141に給電要素142が固定される。図8の例では、3つのプラグ(プラグ810A、プラグ810Bおよびプラグ810C)が用いられており、それぞれ個別の網目800(網目800A、網目800Bおよび網目800C)に差し込まれたうえで、それぞれ対応するソケット820に接続されている。図8の例では、プラグ810Aがアノード141の中央に位置する網目800Aに差し込まれており、ソケット820Aに接続されている。プラグ810Bは、アノード141の中央から上部に位置する網目800Bに差し込まれており、ソケット820Bに接続されている。プラグ810Cは、アノード141の中央から下部に位置する網目800Cに差し込まれており、ソケット820Cに接続されている。
プラグ810とソケット820の接続の際に、ワッシャまたはスペーサを用いてもよい
。図8の例では、アノード141とソケット820のそれぞれの間に、3つのスペーサ830(スペーサ830A、スペーサ830Bおよびスペーサ830C)が設けられている。スペーサ830のそれぞれは、プラグ810のそれぞれに取り付けられている。
本実施形態では、アノード141の任意の網目800の位置において、給電要素142をアノード141に着脱自在に固定することができる。すなわち、網目800は、アノード141に対する給電要素142の固定位置を変更可能に構成されている。給電要素142の固定位置の変更は、一例として、(1)プラグ810をソケット820および網目800から引き抜き、(2)他の網目800の近傍にソケット820が位置するよう、アノード141と給電要素142との相対的な位置関係を変更し、(3)網目800およびソケット820にプラグ810を差し込む、というステップによって実行される。
本実施形態の構成によれば、スリット201および/または貫通孔600によらずとも、最適な位置においてラス状のアノード141に電力を供給することが可能となる。ただし、ラス状のアノード141にスリット201および/または貫通孔600を設けることが排除されるわけではない。
プラグ810とソケット820との接続方法は、ねじによる接続に限定されない。アノード141を固定可能であり、かつ、プラグ810とソケット820の取り外しおよび再接続が可能であるならば、プラグ810とソケット820は任意の方法で接続されてよい。接続方法の一例としては、バネ、ツメ、プランジャ、ピンもしくはクランパなどを用いた方法、または、はめ込みによる方法などが考えられる。
本実施形態において、プラグ810として絶縁性のプラグを用いることも可能である。ここで、「絶縁性のプラグ」とは、アノード141と接触する部分と、給電要素142と接触する部分とが絶縁されているプラグを指す。すなわち、絶縁性のプラグのうち、アノード141と接触する部分と、給電要素142と接触する部分とは、他の導電性部品が介在しない限り電気的に接続されない。絶縁性のプラグとして、全体が絶縁体からなるプラグを用いてもよいし、一部が絶縁体からなるプラグを用いてもよい。絶縁性のプラグとして、絶縁体が全体または一部にコーティングされたプラグを用いることもできる。一方で、「導電性のプラグ」とは、アノード141と接触する部分と、給電要素142と接触する部分とが電気的に接続されているプラグを指す。
同様に、「絶縁性のスペーサ」とは、アノード141と接触する部分と、給電要素142と接触する部分とが絶縁されているスペーサを指す。「導電性のスペーサ」とは、アノード141と接触する部分と、給電要素142と接触する部分とが電気的に接続されているスペーサを指す。
例えば図8に示した例において、アノード141の中心にのみ給電することが望まれる場合、プラグ810Bを網目800Bから引き抜き、かつ、プラグ810Cを網目800Cから引き抜くことも可能である。換言すれば、図8に示した例において、プラグ810Aのみを用いることも可能である。しかし、用いるプラグ数が減ることによって、アノード141と給電要素142との間の固定強度が低下する可能性がある。そこで、プラグ810Bおよびプラグ810Cならびにスペーサ830Bおよびスペーサ830Cを絶縁性とし、かつ、プラグ810Aおよび/またはスペーサ830Aを導電性とすることによって、アノード141の中心、すなわち給電が所望される位置にのみ給電し、かつ、固定強度を維持することが可能になる。また、プラグ810および/またはスペーサ830の導電性/絶縁性を切り換えることによって、アノード141と給電要素142との相対的な位置関係を変更せずとも、アノード141への給電位置を変更することが可能である。
<第5実施形態>
第5実施形態では、給電要素142に枢動軸1000が設けられたアノードユニット140について説明する。図10は、第5実施形態にかかるアノードユニット140を表面側から見た図である。なお、図10の例では、給電要素142を4つ備えるアノードユニット140を示している。しかし、給電要素142の数は4つに限られず、4つより多くても少なくてもよい。本実施形態の給電要素142のそれぞれには枢動軸1000が設けられている。給電要素142の枢動軸1000より先端側の部分は、枢動軸1000を中心として、アノード141の面に沿った方向に枢動することが可能である。
本実施形態のアノードユニット140は、給電要素142の数および枢動軸1000の有無を除き、第4実施形態のアノードユニット140と同等に構成されている。すなわち、本実施形態のアノード141はラス状に形成されており、プラグ810およびソケット820によって給電要素142がアノード141に固定される。ただし、図示の便宜上、本実施形態における1つの給電要素142に設けられたソケット820の個数(2つ)は、第4実施形態における1つの給電要素142に設けられたソケット820の個数(3つ)とは異なる。
本実施形態の構成によれば、プラグ810を引き抜き、給電要素142の先端を枢動させてからプラグ810を差し込むことで、アノード141に対する給電要素142の固定位置を容易に変更することができる。また、アノード141が角形である場合、図10に示すように給電要素142を4つ設け、それぞれの給電要素142の枢動軸1000をアノード141の四隅付近に設けることが好ましい。また、それぞれの給電要素142の枢動軸1000より先端側の部分は、他の部品(他の給電要素142など)と干渉しない限度において可能な限り長く構成することが好ましい。図10のようにアノードユニット140を構成することで、アノード141の中央部分を除くほぼ全域から、給電要素142の固定位置を選択することが可能となる。
本実施形態の変形例を図11に示す。図11は、アノードユニット140を表面側から見た図である。図11に示される4つの給電要素142の先端には枢動軸1000が設けられている。それぞれの枢動軸1000はアノード141の中心付近に配置されている。さらに、枢動軸1000は他の部品(たとえば図示しないアノードホルダなど)に固定されている。さらに、4つの枢動軸1000はそれぞれアノード141の中心付近に設けられている。図11のようにアノードユニット140を構成することによっても、アノード141の中央部分を除くほぼ全域から、給電要素142の固定位置を選択することが可能となる。
また、図11の給電要素142の少なくとも一部は、高い伸縮性を有する導電体(以下では「高伸縮性導体1100」と称する)であることが好ましい。高伸縮性導体1100の例として、ベローズまたは導電性ラバーが挙げられる。高伸縮性導体1100が伸縮することにより、給電要素142のうち高伸縮性導体1100より根元の部分を静止させたまま、給電要素142を枢動させることができる。
図10および図11では、ラス状のアノード141の網目800を用いる例を説明した。しかし、スリットを弧状に形成すること、または、複数の貫通孔を弧状に配置することなどによって、本実施形態で開示される思想を、スリットおよび/または貫通孔を備えるアノード141に適用することも可能である。この場合、アノード141は、ラス状であってもよく、ラス状でなくともよい。
また、図10および図11に示されるように、アノードユニット140が複数の給電要素142を有する場合、それぞれの給電要素142による給電を独立に制御可能であるよ
うにアノードユニット140を構成してもよい。給電を独立に制御可能な構成として、たとえば、給電要素142のそれぞれと電源150との間にスイッチ等を設けることができる。他の例として、給電要素142のそれぞれに独立の電源150を接続してもよい。
たとえば図10においては、4つの給電要素142のそれぞれと電源150との間にスイッチを設けることができる。スイッチのON/OFFを切り換えることによって、アノード141への給電を実行する給電要素142が選択される。すなわち、スイッチのON/OFFを切り換えることによって、アノード141への給電位置を変更することが可能である。スイッチのON/OFFを切り換えることによる給電位置の変更にあたっては、プラグ810の引き抜きは不要である。
以上に述べたとおり、アノードユニット140が複数の給電要素142を有する場合、それぞれの給電要素142による給電を独立に制御できるよう構成し、給電を行う給電要素142を選択することによって、アノード141への給電位置を変更することができる。給電要素142の選択による給電位置の変更は、これまで説明した実施形態のすべてに適用することが可能である。さらに、給電要素142の選択による給電位置の変更は、給電要素142の固定位置を変更することができないアノードユニット(従来の形式のアノードユニット)に適用することも可能である。
<第6実施形態>
第6実施形態では、給電要素142に複数の貫通孔が設けられたアノードユニットについて説明する。図12は本実施形態にかかるアノード141を示す図である。図12Aはアノード141の側面断面図である。図12Bはアノード141を裏面側から見た図である。図13は本実施形態にかかる給電要素142を示す図である。図13Aは給電要素142の側面断面図である。図13Bは給電要素142を裏面側から見た図である。図14は本実施形態にかかるアノードユニット140を示す図である。図14Aはアノードユニット140の側面断面図である。図14Bはアノードユニット140を裏面側から見た図である。図14Cは、図14Aに示されたアノードユニット140の分解図である。
図12に示されるように、本実施形態のアノード141には複数のボス部1200が設けられている。本実施形態では、一例として、5行5列に並んだ25個のボス部1200が設けられている。なお、図12では、1つのボス部1200にのみ符号が付されている。ボス部1200は、円柱状の他、三角柱、五角柱、六角柱など、任意の柱形状であってよい。ボス部1200は、たとえば削り出しまたは鋳造などにより、アノード141と一体に形成されていてもよい。他方で、ボス部1200は、アノード141と別個独立した部品として形成されており、たとえば溶接、接着または機械的な固定具などにより、アノード141に固定されていてもよい。ボス部1200のそれぞれにはねじ穴1201が設けられている。さらなる変形例として、ボス部1200を設ける代わりに、アノード141に直接ねじ穴1201を設けてもよい。
図13に示されるように、本実施形態の給電要素142は実質的に板状に形成されることができる。また、給電要素142の大きさと形状は、アノード141に設けたボス部1200の配置と数に応じて適宜選択することができる。図13の給電要素142は、図12のアノード141よりわずかに小さく形成されている。給電要素142の、アノード141のボス部1200に対応する位置には、複数の貫通孔1300が設けられている。なお、図13では、1つの貫通孔1300にのみ符号が付されている。
図12のアノード141および図13の給電要素142を組み合わせることにより、本実施形態にかかるアノードユニット140が構成される。図14の例では、給電要素142の裏面側から貫通孔1300に差し込まれた固定具1400により、給電要素142がアノード141に固定されている。図14の例では、固定具1400として、25本のボ
ルト1401が用いられている。ボルト1401のそれぞれは、ねじ穴1201にねじ込まれる。なお、図14では、5つのボルト1401(図14Aの上方からボルト1401A、ボルト1401B、ボルト1401C、ボルト1401Dおよびボルト1401E)にのみ符号が付されている。
好ましくは、アノード141と給電要素142との間にはスペーサ1410が設けられる。図14の例では、25個のスペーサ1410が用いられている。なお、図14では、5つのスペーサ(図14Aまたは図14Cの上方からスペーサ1410A、スペーサ1410B、スペーサ1410C、スペーサ1410Dおよびスペーサ1410E)にのみ符号が付されている。
図14の構成では、ボルト1401およびスペーサ1410の双方が絶縁体から形成されている場合、そのボルト1401の近傍においてはアノード141と給電要素142との間に電流は流れない。一方、ボルト1401およびスペーサ1410の少なくとも一方が導電体から形成されている場合、そのボルト1401の近傍においてアノード141と給電要素142との間に電流が流れる。したがって、ボルト1401およびスペーサ1410の導電性/絶縁性を変更することで、アノード141への電力供給位置を調整することが可能になる。なお、絶縁性のボルト1401およびスペーサ1410を用いることに代え、電力を供給すべきでない位置のボルト1401およびスペーサ1410を取り除くことも可能である。
たとえば図14では、上方から2行目および4行目のボス部1200に接続されるボルト1401(ボルト1401Bおよびボルト1401D)には絶縁性のボルトが用いられている。ここで、「絶縁性の固定具」または「絶縁性のボルト」とは、アノード141と接触する部分と、給電要素142と接触する部分とが絶縁されている固定具またはボルトを指す。「導電性の固定具」または「導電性のボルト」とは、アノード141と接触する部分と、給電要素142と接触する部分とが電気的に接続されている固定具またはボルトを指す。
図14では、他の部品に付されたハッチングと異なるハッチングにより、絶縁性のボルトが図示されている。絶縁性のボルトに取り付けられるスペーサ1410(スペーサ1410Bおよびスペーサ1410D)には絶縁性のスペーサが用いられている。図14では、他の部品に付されたハッチングと異なるハッチングにより、絶縁性のスペーサが図示されている。以上の構成によれば、上方から1行目、3行目および5行目のボス部1200の位置においてアノード141に電力を供給することができる。
本実施形態の構成によれば、アノード141の表面を平滑に保つことができ、めっき液中の電場を安定させ得る。ただし、本実施形態の構成に加え、アノード141上に穴を設けること、および/または、アノード141から突出する部品を用いることが排除されるわけではない。また、本実施形態の構成によれば、給電位置を変更する前後において、アノード141と給電要素142との相対的な位置関係を変更する必要がないという利点がある。絶縁性のスペーサ1410を用いる場合には、スペーサ1410を予めボス部1200あるいは給電要素142のいずれかに固定し、一体化させることもできる。この場合には、ボルト1401の導電性/絶縁性のみを変更することで、アノード141への電力供給位置を調整することができる。概括すると、ボルト1401およびスペーサ1410のどちらか一方の導電性/絶縁性を変更できるのであれば、他方の部材は絶縁性でよい。また、スペーサ1410がボス部1200または給電要素142の一方に固定されている場合には、電力供給位置を調整する際に、スペーサ1410が脱落してしまうことを防止することができる。また、ボス部1200のうち、給電要素142と接触する面に、スペーサ1410として機能する絶縁性のコーティングを施すこともできる。追加または代替
として、給電要素142のうちボス部1200と接触する面に、スペーサ1410として機能する絶縁性のコーティングを施してもよい。
本実施形態の変形例を図15に示す。図15はアノードユニット140の分解図である。変形例にかかるアノード141のボス部1200には、先端がねじ切られた突出部1500が設けられている。突出部1500は、たとえば削り出しまたは鋳造などにより、ボス部1200と一体に形成されていてもよい。他方で、突出部1500は、ボス部1200と別個独立した部品として形成されており、たとえば溶接、接着または機械的な固定具などによりボス部1200に固定されていてもよい。さらなる変形例として、突出部1500を設ける代わりに、ボス部1200の先端にねじ山を設けてもよい。ボス部1200の先端にねじ山を設ける場合、ボス部1200は突出部1500とみなされてもよい。
突出部1500は、給電要素142の表面側から貫通孔1300に差し込まれる。貫通孔1300に差し込まれた後、突出部1500にはナット1510がねじ込まれる。図15ではナット1510A、ナット1510B、ナット1510C、ナット1510Dおよびナット1510Eの5つが図示されている。突出部1500およびナット1510が協働することで、給電要素142はアノード141に固定される。換言すれば、突出部1500およびナット1510が固定具1400の少なくとも一部を構成する。
好ましくは、アノード141と給電要素142の間にスペーサ1410’が設けられる。さらに好ましくは、スペーサ1410’として、断面T字状の段付きスペーサなど、スペーサの一部を貫通孔1300に挿入可能であるスペーサを用いることが好ましい。段付きスペーサなどを用いることにより、所望していない場所において、突出部1500が給電要素142と接触してしまうことを防ぐことができる。
図14に示した例同様、図15に示した例においても、各部品の導電性/絶縁性を選択することにより、アノード141への給電位置を選択することが可能である。図15では、スペーサ1410B’およびスペーサ1410D’ならびにナット1510Bおよびナット1510Dが絶縁体により形成されている。なお、突出部1500は導電体から形成されていてもよく、絶縁体から形成されていてもよい。図15の例では、突出部1500が導電体であっても、ナット1510が絶縁体ならば、突出部1500およびナット1510から構成される固定具1400は絶縁性であると表現できる。
図12から図15に示した本実施形態の構成は一例である。たとえば、ボス部1200および貫通孔1300の大きさ、個数および配列などは、図示した大きさ、個数および配列などに限られない。アノード141と給電要素142との間の固定方法は、ねじによる固定に限られない。
以上、いくつかの本発明の実施形態について説明してきたが、上記した発明の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、省略が可能である。たとえば、スリット201と貫通孔600の双方を有するアノード141を用いることなどが可能である。一部がラス状に形成され、他の部分は非ラス状に形成されたアノード141を用いることも可能である。
本願は、一実施形態として、電気めっき装置のアノードユニットであって、アノードユニットが、アノードと、アノードに固定され、電源からの電力をアノードに供給するため
の給電要素と、アノードに設けられた、アノードに給電要素を固定するための給電要素固定部であって、アノードに対する給電要素の固定位置を変更可能に構成されている、給電要素固定部と、を備える、アノードユニットを開示する。
このアノードユニットは、給電要素の固定位置、すなわちアノードへの電力供給位置を調整することで、最適な位置においてアノードに電力を供給することが可能となるという効果を一例として奏する。
さらに本願は、一実施形態として、給電要素固定部の少なくとも一部がスリットであり、給電要素は、スリットに差し込まれる固定具によってアノードに固定される、アノードユニットを開示する。
このアノードユニットは、給電要素の固定位置を微調整できるという効果を一例として奏する。
さらに本願は、一実施形態として、給電要素固定部の少なくとも一部が複数の貫通孔であり、給電要素は、貫通孔に差し込まれる固定具によってアノードに固定される、アノードユニットを開示する。
このアノードユニットは、簡易かつ迅速に給電要素の固定位置を変更することができるという効果を一例として奏する。
さらに本願は、一実施形態として、給電要素固定部の少なくとも一部が、アノードの裏面に設けられた凹部および凹部の少なくとも一部を覆うようにアノードに固定されるカバープレートであり、給電要素は、給電要素の少なくとも一部が凹部とカバープレートとの間に挟まれた状態でカバープレートをアノードに固定することにより、アノードに固定される、アノードユニットを開示する。
このアノードユニットは、アノード141の表面を平滑に保つことができ、めっき液中の電場を安定させ得るという効果を一例として奏する。
さらに本願は、一実施形態として、アノードがラス状に形成され、給電要素固定部の少なくとも一部が、アノードの網目であり、給電要素は、網目に差し込まれる固定具によってアノードに固定される、アノードユニットを開示する。
このアノードユニットは、スリットまたは貫通孔によらずとも、最適な位置においてラス状のアノード141に電力を供給することが可能となるという効果を一例として奏する。
さらに本願は、一実施形態として、給電要素がソケットを備え、網目に差し込まれる固定具が、ソケットに接続可能であるプラグである、アノードユニットを開示する。
この開示内容により、ラス状のアノードを用いる場合の固定具の詳細が説明される。
さらに本願は、一実施形態として、アノードユニットは、複数のプラグと、アノードと給電要素との間に設けられ、プラグのそれぞれに取り付けられる、複数のスペーサと、を備え、プラグのうち少なくとも1つは絶縁性であり、絶縁性のプラグに取り付けられるスペーサの少なくとも1つは絶縁性である、アノードユニットを開示する。さらに本願は、一実施形態として、アノードユニットにおける、アノードへの給電位置を調整する方法であって、給電を所望しない位置にあるプラグおよび給電を所望しない位置にあるプラグに
取り付けられるスペーサを絶縁性とする段階と、給電を所望する位置にあるプラグおよび/または給電を所望しない位置にあるプラグに取り付けられるスペーサを導電性とする段階と、を含む、アノードへの給電位置を調整する方法を開示する。
このアノードユニットおよび方法は、固定強度を維持したまま、給電が所望される位置にのみ給電することが可能であるという効果を一例として奏する。さらに、このアノードユニットおよび方法は、プラグおよび/またはスペーサの導電性/絶縁性を切り換えることによって、アノードへの給電位置を変更することが可能であるという効果を一例として奏する。
さらに本願は、一実施形態として、めっき液を保持するためのめっき槽と、基板をめっき液に浸漬して保持するための基板ホルダと、アノードユニットであって、アノードがめっき槽の内部で基板と対向するように配置される、アノードユニットと、を備える電気めっき装置を開示する。
この開示内容により、電気めっき装置の詳細が説明される。
さらに本願は、一実施形態として、アノードユニットにおける、アノードへの給電位置を調整する方法であって、アノードと給電要素との間の固定を解除する段階と、アノードと給電要素との相対的な位置関係を変更する段階と、アノードに給電要素を再固定する段階と、を含む、アノードへの給電位置を調整する方法を開示する。
この開示内容により、給電位置を調整する方法の詳細が説明される。
さらに本願は、一実施形態として、電気めっき装置のアノードユニットであって、アノードユニットが、アノードと、アノードに固定され、電源からの電力をアノードに供給するための給電要素であって、複数の貫通孔が設けられた、給電要素と、給電要素の貫通孔に差し込まれ、給電要素をアノードに固定する、複数の固定具と、アノードと給電要素との間に設けられ、固定具のそれぞれに取り付けられる、複数のスペーサと、を備え、固定具のうち少なくとも1つは絶縁性であり、絶縁性の固定具に取り付けられるスペーサの少なくとも1つは絶縁性である、アノードユニットを開示する。さらに本願は、一実施形態として、給電を所望しない位置にある固定具および給電を所望しない位置にある固定具に取り付けられるスペーサは絶縁性であり、給電を所望する位置にある固定具および/または給電を所望しない位置にある固定具に取り付けられるスペーサは導電性である、アノードユニットを開示する。さらに本願は、一実施形態として、複数の貫通孔を備える給電要素によるアノードへの給電位置を調整する方法であって、給電要素は、貫通孔に差し込まれる固定具、および、アノードと給電要素との間に設けられ、固定具に取り付けられるスペーサ、を用いてアノードに固定され、方法は、給電を所望しない位置にある固定具および給電を所望しない位置にある固定具に取り付けられるスペーサを絶縁性とする段階と、給電を所望する位置にある固定具および/または給電を所望しない位置にある固定具に取り付けられるスペーサを導電性とする段階と、を含む、アノードへの給電位置を調整する方法を開示する。
このアノードユニットおよび方法は、アノードの表面を平滑に保つことができ、めっき液中の電場を安定させ得るという効果を一例として奏する。さらに、このアノードユニットおよび方法は、固定具およびスペーサの導電性/絶縁性を変更することで、アノードへの電力供給位置を調整することが可能になるという効果を一例として奏する。
100…電気めっき装置
110…めっき槽
120…オーバーフロー槽
121…循環ライン
130…基板ホルダ
131…基板
140…アノードユニット
141…アノード
142…給電要素
150…電源
160…パドル
170…レギュレーションプレート
171…開口
200…給電要素固定部
201…スリット
210…固定具
211…ボルト
220…ねじ穴
600…貫通孔
700…凹部
710…先端部
711…ネック部
720…カバープレート
721…アーム部
722…空隙
730…ボルト
800…網目
810…プラグ
820…ソケット
900…棒状部
910…頭部
1000…枢動軸
1100…高伸縮性導体
1200…ボス部
1201…ねじ穴
1300…貫通孔
1400…固定具
1401…ボルト
1410…スペーサ
1500…突出部
1510…ナット

Claims (13)

  1. 電気めっき装置のアノードユニットであって、前記アノードユニットが、
    アノードと、
    前記アノードに固定され、電源からの電力を前記アノードに供給するための給電要素と、
    前記アノードに設けられた、前記アノードに前記給電要素を固定するための給電要素固定部であって、前記アノードに対する前記給電要素の固定位置を変更可能に構成されている、給電要素固定部と、
    を備える、アノードユニット。
  2. 前記給電要素固定部の少なくとも一部がスリットであり、
    前記給電要素は、前記スリットに差し込まれる固定具によって前記アノードに固定される、
    請求項1に記載のアノードユニット。
  3. 前記給電要素固定部の少なくとも一部が複数の貫通孔であり、
    前記給電要素は、前記貫通孔に差し込まれる固定具によって前記アノードに固定される、
    請求項1または2に記載のアノードユニット。
  4. 前記給電要素固定部の少なくとも一部が、
    前記アノードの裏面に設けられた凹部および
    前記凹部の少なくとも一部を覆うように前記アノードに固定されるカバープレート
    であり、
    前記給電要素は、前記給電要素の少なくとも一部が前記凹部と前記カバープレートとの間に挟まれた状態で前記カバープレートを前記アノードに固定することにより、前記アノードに固定される、
    請求項1から3のいずれか一項に記載のアノードユニット。
  5. 前記アノードがラス状に形成され、
    前記給電要素固定部の少なくとも一部が、前記アノードの網目であり、
    前記給電要素は、前記網目に差し込まれる固定具によって前記アノードに固定される、
    請求項1から4のいずれか一項に記載のアノードユニット。
  6. 前記給電要素がソケットを備え、
    前記網目に差し込まれる固定具が、前記ソケットに接続可能であるプラグである、
    請求項5に記載のアノードユニット。
  7. 前記アノードユニットは、
    複数の前記プラグと、
    前記アノードと前記給電要素との間に設けられ、前記プラグのそれぞれに取り付けられる、複数のスペーサと、
    を備え、
    前記プラグのうち少なくとも1つは絶縁性であり、
    絶縁性の前記プラグに取り付けられる前記スペーサの少なくとも1つは絶縁性である、
    請求項6に記載のアノードユニット。
  8. 請求項7に記載のアノードユニットにおける、前記アノードへの給電位置を調整する方法であって、
    給電を所望しない位置にある前記プラグおよび給電を所望しない位置にある前記プラグに取り付けられる前記スペーサを絶縁性とする段階と、
    給電を所望する位置にある前記プラグおよび/または給電を所望しない位置にある前記プラグに取り付けられる前記スペーサを導電性とする段階と、を含む、
    前記アノードへの給電位置を調整する方法。
  9. めっき液を保持するためのめっき槽と、
    基板を前記めっき液に浸漬して保持するための基板ホルダと、
    請求項1から7のいずれか一項に記載のアノードユニットであって、前記アノードが前記めっき槽の内部で前記基板と対向するように配置される、アノードユニットと、
    を備える電気めっき装置。
  10. 請求項1から7のいずれか一項に記載のアノードユニットにおける、前記アノードへの給電位置を調整する方法であって、
    前記アノードと前記給電要素との間の固定を解除する段階と、
    前記アノードと前記給電要素との相対的な位置関係を変更する段階と、
    前記アノードに前記給電要素を再固定する段階と、を含む、前記アノードへの給電位置を調整する方法。
  11. 電気めっき装置のアノードユニットであって、前記アノードユニットが、
    アノードと、
    前記アノードに固定され、電源からの電力を前記アノードに供給するための給電要素であって、複数の貫通孔が設けられた、給電要素と、
    前記給電要素の前記貫通孔に差し込まれ、前記給電要素を前記アノードに固定する、複数の固定具と、
    前記アノードと前記給電要素との間に設けられ、前記固定具のそれぞれに取り付けられる、複数のスペーサと、
    を備え、
    前記固定具のうち少なくとも1つは絶縁性であり、
    絶縁性の前記固定具に取り付けられる前記スペーサの少なくとも1つは絶縁性である、
    アノードユニット。
  12. 給電を所望しない位置にある前記固定具および給電を所望しない位置にある前記固定具に取り付けられる前記スペーサは絶縁性であり、
    給電を所望する位置にある前記固定具および/または給電を所望しない位置にある前記固定具に取り付けられる前記スペーサは導電性である、
    請求項11に記載のアノードユニット。
  13. 複数の貫通孔を備える給電要素によるアノードへの給電位置を調整する方法であって、
    前記給電要素は、
    前記貫通孔に差し込まれる固定具、および、
    前記アノードと前記給電要素との間に設けられ、前記固定具に取り付けられるスペーサ、
    を用いて前記アノードに固定され、
    方法は、
    給電を所望しない位置にある前記固定具および給電を所望しない位置にある前記固定具に取り付けられる前記スペーサを絶縁性とする段階と、
    給電を所望する位置にある前記固定具および/または給電を所望しない位置にある前記固定具に取り付けられる前記スペーサを導電性とする段階と、を含む、
    アノードへの給電位置を調整する方法。
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