JP2019099661A - 新規ポリチオフェン、当該ポリチオフェンを含む有機溶媒分散液 - Google Patents

新規ポリチオフェン、当該ポリチオフェンを含む有機溶媒分散液 Download PDF

Info

Publication number
JP2019099661A
JP2019099661A JP2017230757A JP2017230757A JP2019099661A JP 2019099661 A JP2019099661 A JP 2019099661A JP 2017230757 A JP2017230757 A JP 2017230757A JP 2017230757 A JP2017230757 A JP 2017230757A JP 2019099661 A JP2019099661 A JP 2019099661A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polythiophene
group
formula
alkyl group
structural unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017230757A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6992451B2 (ja
Inventor
西山 正一
Shoichi Nishiyama
正一 西山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tosoh Corp filed Critical Tosoh Corp
Priority to JP2017230757A priority Critical patent/JP6992451B2/ja
Publication of JP2019099661A publication Critical patent/JP2019099661A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6992451B2 publication Critical patent/JP6992451B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】高い導電性を有するポリチオフェンを含有する有機溶媒分散液を提供する。【解決手段】式(1)〜(4)で表される構造単位を含有するポリチオフェン、及び該ポリチオフェンを含有する有機溶媒分散液。(Lはメチレン基又はエーテル結合を有する分岐/直鎖のアルキル基又はF;MはH+、アルカリ金属イオン、アミン化合物の共役酸、又は第四級アンモニウムカチオン;RはC4〜18のアルキル、CH2OCR2,R3,4で表される基又はCH2O(CH2CH2O)pR5;R2〜R5は各々独立にH、又はC1〜18のアルキル基)【選択図】なし

Description

本発明は、有機溶媒に分散又は可溶な新規ポリチオフェン及び該ポリチオフェン含有分散液に関するものである。
ポリチオフェンは、高い導電性を有することから固体電解コンデンサ、帯電防止、太陽電池用正高注入剤、透明電極等の広い分野で検討されている。ポリチオフェン系導電性材料としては、一般的にポリスチレンスルホン酸、又はポリビニルスルホン酸等の水溶性酸性ポリマーを外部トーパントとした水分散体のものと、外部ドーパントを必要としない自己ドープ型導電性ポリマー含有水溶液に分類される。前者の代表例としては、ポリスチレンスルホン酸(PSS)の存在下に、3,4−エチレンジオキシチオフェン(EDOT)を重合させた導電性ポリマーであるPEDOT:PSSが報告されており、後者の例では、3−[(2,3−ジヒドロチエノ[3,4−b]−[1,4]ジオキシン−2−イル)メトキシ]−1−メチル−1−プロパンスルホン酸ポリマーのような直鎖又は分岐のアルキレンスルホン酸が置換したポリチオフェン(特許文献1)が報告されており、いずれも数百S/cm以上の導電率を有している。
一方で、有機溶媒に分散又は溶解できる高導電性ポリチオフェンに関する報告例は少ない。例えば、Luebbenらは、トルエンスルホナト基又は過塩素酸塩を外部ドーパントとするPEDOTおよびポリエチレングリコールのブロック共重合体を報告している(下図参照、非特許文献1)。このブロック共重合体は炭酸プロピレンおよびニトロメタンなどの極性の有機溶媒に分散可能であり、その導電率は10−4S/cm〜1S/cmであり、粒径は200〜1000nmであると報告されている。特許文献2には、PEDOT:PSS水分散体をオキシラン基及び/又はオキセタン基含有有機化合物で処理することにより有機溶媒に分散できるポリマーを報告している。
Figure 2019099661
国際公開WO2014/007299パンフレット 国際公開WO2014/125827パンフレット Polymeric Materials:Science & Engineering、2004年、第91巻、979頁
特許文献2の実施例に記載されている有機溶媒分散導電性高分子は、長時間、分散状態を維持できず、沈殿を生じる傾向があり、その改善が求められた。
本発明は、上記の背景技術に鑑みてなされたものであり、その目的は、有機溶媒に分散可能で、且つ高導電性を有する新規ポリチオフェン及び該ポリチオフェンを含有する分散液を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討した結果、以下に示すポリチオフェンが有機溶媒に分散でき、且つ分散安定性に優れることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下に示す新規ポリチオフェンに関するものである。
[1]
下記式(1)で表される構造単位、下記式(2)で表される構造単位、及び下記式(3)又は(4)で表される構造単位を含有するポリチオフェン。
Figure 2019099661
[上記式(1)〜(4)中、
Lは、下記式(5)又は(6)を表す。
Mは、水素イオン、アルカリ金属イオン、アミン化合物の共役酸、又は第四級アンモニウムカチオンを表す。
Rは、炭素数4〜18のアルキル基、−CHOCRで表される基、又は−CHO(CHCHO)で表される基を表す。
〜Rは、各々独立して、水素原子、又は炭素数1〜18のアルキル基を表す。
pは1〜4の整数を表す。]
Figure 2019099661
[上記式(5)中、lは6〜12の整数を表す。]
Figure 2019099661
[上記式(6)中、mは1〜6の整数を表す。Rは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又はフッ素原子を表す。]
[2]
上記式(3)、(4)中のRにおいて、R及びRが水素原子であることを特徴とする[1]記載のポリチオフェン。
[3]
下記式(1)で表される構造単位及び下記式(2)で表される構造単位を含有するポリマーと、
Figure 2019099661
[上記式(1)中、
Lは、下記式(5)又は(6)を表す。
Mは、水素イオン、アルカリ金属イオン、アミン化合物の共役酸、又は第四級アンモニウムカチオンを表す。
Figure 2019099661
[上記式(5)中、lは6〜12の整数を表す。]
Figure 2019099661
[上記式(6)中、mは1〜6の整数を表す。Rは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又はフッ素原子を表す。]
下記式(7)で表されるエポキシ化合物
Figure 2019099661
[上記式(7)中、
Rは、炭素数4〜18のアルキル基、−CHOCRで表される基、又は−CHO(CHCHO)で表される基を表す。
〜Rは、各々独立して、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基を表す。
pは1〜4の整数を表す。]
を反応させることを特徴とする[1]記載のポリチオフェンの製造方法。
[4]
[1]記載のポリチオフェンと非プロトン性極性溶媒を含む溶媒を含有する導電性高分子分散液。
[5]
[1]記載のポリチオフェンと、50重量%以上100重量%以下の非プロトン性極性溶媒を含む溶媒を含有する導電性高分子分散液。
[6]
非プロトン性極性溶媒が、アミド系溶媒である[4]又は[5]に記載の導電性高分子分散液。
[7]
非プロトン性極性溶媒が、ジメチルホルムアミド、又はジメチルアセトアミドである[4]又は[5]に記載の導電性高分子分散液。
[8]
ポリチオフェンの体積平均粒子径(D50)が、1nm以上800nm以下であることを特徴とする[4]乃至[7]のいずれかに記載の導電性高分子分散液。
本発明によるポリチオフェンを含む導電性高分子分散液は、従来報告されているものと比較して高い導電性と長期の保存安定性を有する。そのため、従来の導電性高分子を含有する水分散体(又は水溶液)では対応できなかった用途での特性向上が期待できる。
合成例1で得られたポリマー AのIRスペクトル(KBr法) 実施例1で得られたポリチオフェン P1のIRスペクトル(KBr法)
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のポリチオフェンは、上記式(1)で表される構造単位、上記式(2)で表される構造単位、及び上記式(3)又は(4)で表される構造単位を含有するポリチオフェンである。
上記式(2)で表される構造単位は、上記式(1)で表される構造単位のドーピング状態を表し、そのドーピング状態は、上記式(1)で表される構造単位中のスルホ基又はスルホナート基がp型ドーパントとして作用することにより発現する。
Mは、水素イオン、アルカリ金属イオン、アミン化合物の共役酸、又は第四級アンモニウムカチオンを表す。
前記のアルカリ金属イオンとしては、例えば、Liイオン、Naイオン、又はKイオンが好ましい。
前記のアミン化合物の共役酸としては、アミン化合物にヒドロン(H)が付加してカチオン種になったものを示し、当該アミン化合物についてはスルホン酸基と反応して共役酸を形成するアミン化合物であればよく、sp3混成軌道を有するN(Rで表されるアミン化合物[共役酸としては[NH(Rで表される。]、又はsp2混成軌道を有するアミン化合物(例えば、ピリジン類化合物、イミダゾール類化合物)等が挙げられる。
前記の置換基Rとしては、特に限定するものではないが、各々独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は置換基を有する炭素数1〜6のアルキル基を表す。
炭素数1〜6のアルキル基としては、特に限定するものではないが、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、シクロペンチル基、n−へキシル基、2−エチルブチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
置換基を有する炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、ハロゲン原子、アミノ基、又はヒドロキシ基を有する炭素数1〜6のアルキル基が挙げられ、具体的には、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基等が例示される。
これらのうち、置換基Rとしては、各々独立して、水素原子、メチル基、エチル基、又は2−ヒドロキシエチル基が好ましい。
前記sp3混成軌道を有するアミン化合物としては、特に限定するものではないが、例えば、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、トリエチルアミン、ノルマル−プロピルアミン、イソプロピルアミン、ノルマルブチルアミン、ターシャリーブチルアミン、ヘキシルアミン、エタノールアミン化合物(例えば、アミノエタノール、ジメチルアミノエタノール、メチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン)、3−アミノ−1,2−プロパンジオール、3−メチルアミノ−1,2−プロパンジオール、3−ジメチルアミノ−1,2−プロパンジオール、又は1,4−ブタンジアミン等が挙げられる。
また、前記sp2混成軌道を有するアミン化合物としては、特に限定するものではないが、例えば、イミダゾール化合物(例えば、イミダゾール、N−メチルイミダゾール、1、2−ジメチルイミダゾール)、ピリジンピコリン、又はルチジン等が挙げられる。これらのうち、好ましくは、イミダゾール化合物である。
前記の第4級アンモニウムカチオンとしては、特に限定するものではないが、例えば、テトラメチルアンモニウムカチオン、テトラエチルアンモニウムカチオン、テトラノルマルプロピルアンモニウムカチオン、テトラノルマルブチルアンモニウムカチオン、又はテトラノルマルヘキシルアンモニウムカチオンなどが挙げられる。入手の観点から好ましくは、テトラメチルアンモニウムカチオン、又はテトラエチルアンモニウムカチオンである。
Mは、水溶性と塗布性の観点から、水素イオン、アルカリ金属イオン、又はアンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、3−アミノ−1,2−プロパンジオール、N−メチル−3−アミノ−1,2−プロパンジオール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ピリジン、メチルピリジン、イミダゾール、及びメチルイミダゾールからなる群から選ばれるアミンの共役酸であることが好ましく、水素イオン、Liイオン、Naイオン、Kイオン、又はアンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ピリジン、及びイミダゾールからなる群から選ばれるアミンの共役酸であることがより好ましい。
上記式(5)中、lは、6〜12の整数を表し、好ましくは6〜8の整数である。
上記式(6)中、Rは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又はフッ素原子を表す。
炭素数1〜6のアルキル基としては、特に限定するものではないが、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、シクロペンチル基、n−へキシル基、2−エチルブチル基、又はシクロヘキシル基等が挙げられる。
式(6)のRについては、成膜性の点で、水素原子、メチル基、エチル基、又はフッ素原子であることが好ましい。
式(6)中、mは、1〜6の整数を表し、好ましくは、mは1〜4の整数であり、より好ましくは2である。
上記式(3)及び(4)中、Rは、炭素数4〜18のアルキル基、−CHOCRで表される基、又は−CHO(CHCHO)で表される基を表し、R〜Rは、各々独立して、水素原子、又は炭素数1〜18のアルキル基を表し、pは1〜4の整数を表す。
上記Rにおける炭素数4〜18のアルキル基としては、特に制限はないが、例えばブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ラウリル基、セチル基、ステアリル基、又はイソステアリル基等が挙げられる。
又、R〜Rで示される炭素数1〜18のアルキル基としては、上記Rで例示した炭素数4〜18のアルキル基の他、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、又はシクロプロピル基が挙げられる。このうち、R〜Rとしては、炭素数6〜16のアルキル基であることが好ましく、炭素数6〜14のアルキル基であることがより好ましい。
この内、Rは、炭素数6〜12の直鎖アルキル基、又は−CHOCHで表される基(置換基RにおいてR=R=水素原子を表す)のものがポリチオフェンの分散性向上の点で好ましい。
本発明のポリチオフェンは、上記式(1)で表される構造単位及び上記式(2)で表される構造単位を含有するポリマーと、下記式(7)で表されるエポキシ化合物を反応させることにより合成できる。
Figure 2019099661
式(7)中のRは、炭素数4〜18のアルキル基、−CHOCRで表される基、又は−CHO(CHCHO)で表される基を表し、R〜Rは、各々独立して、水素原子、又は炭素数1〜18のアルキル基を表し、pは、1〜4の整数を表す。
なお、式(7)で表されるエポキシ化合物を反応させる対象である、上記式(1)で表される構造単位を含有するポリマーについては、エポキシ化合物との反応性に優れる点で、Mの一部又は全部が水素原子であるものが好ましい。
なお、上記式(1)〜(4)で表される構造単位については、特に限定するものではないが、それぞれ、下記式(1−5)、式(1−6)、式(2−5)、式(2−6)、式(3−5)、式(3−6)、式(4−5)、又は式(4−6)で表される構造単位であることが好ましい。
Figure 2019099661
[上記式中、
Mは、水素イオン、アルカリ金属イオン、アミン化合物の共役酸、又は第4級アンモニウムカチオンを表す。
lは、6〜12の整数を表す。
mは、1〜6の整数を表す。
は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又はフッ素原子を表す。]
本発明のポリチオフェンの原料となるポリマーは、上記特許文献1に記載されている方法、即ち、下式(8)で表されるチオフェンモノマーを、水又はアルコール溶媒中、鉄塩又は/及び過硫酸等の酸化剤の存在下に重合させることによって製造することができる。その後、必要に応じて、溶媒洗浄、再沈殿、遠心沈降、限外ろ過、透析、イオン交換樹脂処理等の操作を組み合わせることにより合成できる。
Figure 2019099661
[上記式(8)中、L、Mは、式(1)及び(2)のL、Mと同義。]
上記に例示した式(7)で表されるエポキシ化合物については、入手が容易なこと、及びポリチオフェンの分散性が良好なものとして、1,2−エポキシヘプタン、1,2−エポキシ−5−メチルヘプタン、1,2−エポキシ−6−メチルヘプタン、1,2−エポキシヘキサン、1,2−エポキシオクタン、1,2−エポキシデカン、1,2−エポキシドデカン、1,2−エポキシオクタデカン等のエポキシアルカン;エチルグリシジルエーテル、プロピルグリシジルエーテル、イソプロピルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、イソブチルグリシジルエーテル、tert−ブチルグリシジルエーテル、n−ペンチルグリシジルエーテル、イソペンチルグリシジルエーテル、2−メチルヘプチルグリシジルエーテル、n−オクチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、3−エチルヘキシルグリシジルエーテル、2−メチルオクチルグリシジルエーテル、2−エチルオクチルグリシジルエーテル、n−デシルグリシジルエーテル、イソデシルグリシジルエーテル、C12〜C13混合アルキルグリシジルエーテル、ラウリルグリシジルエーテル、セチルグリシジルエーテル、ステアリルグリシジルエータル、イソステアリルグリシジルエーテル、メトキシポリエチレングリコールモノグリシジルエーテル、エトキシポリエチレングリコールモノグリシジルエーテル、又はブトキシポリエチレングリコールモノグリシジルエーテル等のグリシジルエーテルを例示することができる。
本願発明のポリチオフェンは、上記式(1)で表される構造単位及び上記式(2)で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の構造単位を含有するポリマーと上記式(7)で表されるエポキシ化合物を反応させることにより合成できるが、当該反応については、アルコール水溶液中で行うことが好ましい。
前記アルコール水溶液におけるアルコールとしては、特に限定するものではないが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、又はブタノール等が挙げられるが、メタノールがポリチオフェンの回収率の点で好ましい。
前記アルコール水溶液中のアルコール濃度は、水溶性の上記ポリマーが沈殿として析出しない濃度であることが好ましく、特に限定するものではないが、例えば、50重量%〜90重量%が好ましく、より好ましくは、70重量%〜85重量%である。
反応温度としては、ポリチオフェンが合成できる温度であることが好ましく、特に限定するものではないが、例えば、5℃以上、50℃未満であることが好ましい。分散性に優れるポリチオフェンを合成するためには、好ましくは、10℃以上30℃以下である。
本発明の製造方法において、上記式(7)で表されるエポキシ化合物の使用量は、上記式(1)で表される構造単位及び上記式(2)で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の構造単位を含むポリマーの構造単位1モル分に対して、2〜60倍モル量であることが好ましく、より好ましくは5〜40倍モル量である。
上記式(1)で表される構造単位及び上記式(2)で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の構造単位を含有するポリマーと上記式(7)で表されるエポキシ化合物を反応させる方法としては特に制限はないが、好ましくは、アルコールと上記式(7)で表されるエポキシ化合物の混合物に上記式(1)で表される構造単位及び上記式(2)で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の構造単位を含有するポリマーを含む水溶液を滴下して反応させる方法が操作性の面で好ましい。
反応後、沈殿として析出した本願発明のポリチオフェンは、公知の方法、例えば、減圧濾過、遠心分離、又は加圧濾過等の方法によって精製することができる。
本発明の導電性高分子分散液は、本発明のポリチオフェンと非プロトン性極性溶媒を含む溶媒を含むものであり、分散装置を用いて分散されていることが好ましい。
分散する際には、必要に応じて、前記の非プロトン性極性溶媒以外の溶媒、例えば、エタノール、イソプロパノール、n−ブチルアルコール等の低級アルコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ブチルカルビトール、エチレンブリコールモノt−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール(以上、グリコールエーテル系溶媒)、酢酸n−プロピル、酢酸ブチル、又は3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート(以上、エステル系溶媒)等を含んでいてもよい。
前記溶媒中の非プロトン性極性溶媒としては、特に限定するものではないが、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、ヘキサメチルリン酸トリアミド(以上、アミド系溶媒)、ジメチルスルホキシド、又はスルホラン(以上、含硫黄系溶媒)等が挙げられる。この内、アミド系溶媒が好ましく、更にジメチルホルムアミド、又はジメチルアセトアミドがより好ましい。
前記溶媒における非プロトン性極性溶媒の含有量は、特に限定するものではないが、例えば、50重量%以上100重量%以下が好ましい。
分散装置としては、ホモミキサー、(超)高圧ホモジナイザー、超音波分散機、ディスク型レファイナー、コニカル型レファイナー、ダブルディスク型レファイナー、又はグラインダー等の装置を使用することができる。また、スクリュー型ミキサー、パドルミキサー、ディスパー型ミキサー、タービン型ミキサー、ディスパー、プロペラミキサー、ニーダー、ブレンダー、ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー、コロイドミル、ペブルミル、又はビーズミル粉砕機等を用いても差し支えない。また、2種類以上の分散機を組み合わせて用いても差し支えない。
本願発明のポリチオフェンを含む導電性高分子分散液は、コンデンサ、タッチセンサー、帯電防止、有機薄膜太陽電池、又は電極等の用途で期待できるが、用途に応じて公知の界面活性剤又は/及びバインダーを添加してもよい。
上記分散処理により、本発明の導電性高分子分散液中のポリチオフェンの体積平均粒子径(D50)は、1nm以上800nm以下であることが好ましい。尚、当該ポリチオフェンのD50については、動的光散乱方式の粒度分布測定装置(商品名「UPA−UT151」、日機装製)を使用して測定することができる。 本願発明の導電性高分子分散液は、さらに、界面活性剤を含んでいてもよい。当該界面活性剤としては、特に限定するものではないが、例えば、高分子型非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、又はアセチレングリコール型界面活性剤等で例示される。より具体的には、高分子型非イオン界面活性剤としては、特に限定するものではないが、ポリビニルピロリドン及びポリビニルピロリドンの共重合体等が挙げられる。ポリビニルピロリドンの平均分子量として、1千〜200万であることが好ましく、より好ましくは1万〜150万である。ポリビニルピロリドンの共重合体としては、特に限定するものではないが、親水性部と疎水性部をポリマー鎖中に併せ持つものが好ましく、例えば、ポリビニルピロリドンをポリビニルアルコールにグラフトしたコポリマーや、[ビニルピロリドン−酢酸ビニル]ブロック共重合体、[ビニルピロリドン−メチルメタクリレート]共重合体、[ビニルピロリドン−ノルマルブチルメタクリレート]共重合体、[ビニルピロリドン−アクリルアミド]共重合体などが例示できる。
前記両性界面活性剤としては、特に限定するものではないが、例えば、ベタイン型両性界面活性剤が挙げられる。ベタイン型両性界面活性剤としては特に限定するものではないが、例えば、アルキルジメチルベタイン、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタイン等が挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキル基を有するものが好ましく、特に限定するものではないが、例えば、パーフルオロアルカン、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸、又はパーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
前記シリコーン系界面活性剤としては、特に限定するものではないが、例えば、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエーテルエステル変性ポリジメチルシロキサン、ヒドロキシル基含有ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、アクリル基含有ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、アクリル基含有ポリエステル変性ポリジメチルシロキサン、パーフルオロポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、パーフルオロポリエステル変性ポリジメチルシロキサン、又はシリコーン変性アクリル化合物などが挙げられる。
フッ素系界面活性剤やシリコーン系界面活性剤はレベリング剤として塗膜の平坦性を改善するのに有効である。
本願発明の導電性高分子分散液は、さらに、バインダー樹脂を含んでいてもよい。当該バインダー樹脂としては、特に限定するものではないが、例えば、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、スチレンブタジエン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ニトロセルロース若しくはその他のセルロース樹脂、又はポリビニルアルコール樹脂が挙げられる。
以下に本発明の導電性高分子水溶液に関する実施例を示すが、本発明はこれら実施例に限定して解釈されるものではない。なお、本実施例で用いた分析機器及び測定方法を以下に列記する。
[GPC分析]
原料となるポリマーを0.7〜1.0重量%程度含む水溶液2.0gに50重量%濃度のN、N−ジイソプロピルアミンのメタノール溶液1.2gを加え一晩ゆっくりと撹拌した。濃縮後、65℃で真空乾燥して得られた固形分を0.1重量%濃度になるようにDMSOに溶解させた。その後、PVDFフィルター(0.45μm)に通液処理した液を下記ゲル浸透クロマトグラフィー分析条件で分析した。分子量は、ピークトップを分子量とした。
・カラム:東ソー社製TSKgel α−M + guard Column α
・溶離液:DMSO / 10mM−LiBr
・流速:0.6mL / min
・検出:UV(335nm)
・温度:50℃
・注入量:1000ppm(20μL)
・標準:Pullulan
[表面抵抗率測定]
装置:三菱化学社製ロレスタGP MCP−T600
[膜厚測定]
装置:BRUKER社製 DEKTAK XT
[粘度測定]
コンプリート型粘度計/BROOKFIELD VISCOMETER DV−1 Prime
[粒径(D50,体積平均粒子径)測定]
ナノトラックUPA粒度分析計(UPA−EX151;日機装社製)
[導電率測定]
導電性ポリマーを含む溶液1.0mLを33mm角の無アルカリガラス板に塗布し、ホットプレート上で60℃にて1時間、更に180℃にて20分加熱して導電性高分子膜を得た。膜厚及び表面抵抗値から、以下の式に基づき算出した。
導電率[S/cm]=10/(表面抵抗率[Ω/□]×膜厚[μm])
合成例1 下式(9)及び(10)で表される構造単位を含むポリマー A水溶液の合成
3−[(2,3−ジヒドロチエノ[3,4−b]−[1,4]ジオキシン−2−イル)メトキシ]−1−メチル−1−プロパンスルホン酸ナトリウム 10.2g(30.4mmol)、及び水 150gを、テフロン(登録商標)製2枚羽根を装着した300mL丸底フラスコに加えたのち、窒素雰囲気下、撹拌しながら無水塩化鉄(III) 3.06g(18.6mmol)を加えた。室温下、20分攪拌したのち、過硫酸ナトリウム 14.5g(61.0mmol)と100gの水からなる混合溶液を反応液温度が30℃以下を保持するように滴下した。滴下終了後6時間攪拌したのち、蒸留水を加えて、濃度が約1重量%のポリマー水溶液を調製した。
次に、前記ポリマー水溶液を中空糸膜(スペクトラム製、分画分子量=10,000,膜面積=0.079m)を用いて限外ろ過を行ったのち、更に、得られた水溶液をアンバーライト 120BH 280mL(オルガノ製)を用いて空間速度=1hr−1の条件下、通液し、0.6重量%のポリマー Aを含む水溶液を1021g得た。
上記ポリマー Aを含む水溶液を無アルカリガラス板(30mm×30mm)にキャスト後、150℃、30分アニール処理して膜を作製した。得られた膜の表面抵抗、膜厚及び導電率は、各々、9.1Ω/□、4.2μm、261S/cmであった。GPC分析の結果、分子量は35,000であった。
Figure 2019099661
合成例2
120.0gの3−[(2、3−ジヒドロチエノ[3、4−b]−[1、4]ジオキシン−2−イル)メトキシ]−1−メチル−1−プロパンスルホン酸ナトリウム(99.5%LC純度)と62.5mLの硫酸を約1000mLの純水に溶解した。この混合液に60.55gの硫酸鉄七水和物を加え、さらに165.67gの過硫酸アンモニウムを含む水溶液滴下し、最後に全重量が1500gになるよう純水を加えて調製した。全重量に対するモノマーの仕込み濃度は8.0重量%であった。混合溶液を20℃で13時間、反応液全体が流動するように均一強撹拌させながら重合反応を行った。その後、合成例1と同様な処理を行い、上式(9)及び(10)で表される構造単位を含むポリマーBを含む水溶液を得た(含有量=0.7重量%)。得られたポリマー Bの分子量は54,000であり、その導電率は706S/cmであった。
実施例1(下式(11)、(12)、(13)及び(14)で表される構造単位を有するポリチオフェン[R=2−エチルヘキシル基]の合成,以下、ポリチオフェン P1と略す)
2Lセパラブルフラスコに、2−エチルヘキシルグリシジルエーエル 35.5g(191mmol)、メタノール 750gを加えたのち、合成例1で得られた1重量%のポリマー Aを含む水溶液200g(ポリマー A=6.6mmol)を室温にて撹拌しながら滴下した。室温下、2日撹拌したのち、析出した沈殿を遠心分離した。得られた沈殿を、さらに遠心分離によりメタノール洗浄したのち、沈殿を真空乾燥することで2.9gのポリチオフェン P1を得た。
ポリチオフェンP1のIRスペクトルを図2に示す。また、原料であるポリマー AのIRスペクトルを図2に示す。
測定結果から、3400cm−1付近に見られるスルホン基由来のピークが減少し、1310cm−1付近にスルホン酸エステル基由来のピークが増加しており、2−エチルヘキシルグリシジルエーテルのエポキシ基とスルホン基が反応していることが確認できた。
Figure 2019099661
実施例2(上式(11)、(12)、(13)及び(14)で表される構造単位を有するポリチオフェン[R=C12−C13アルキル基]の合成,以下、ポリチオフェンP2と略す)
2Lセパラブルフラスコに、C12−C13アルキルグリシジルエーテル 35.5g(141mmol)、メタノール 750gを加えたのち、合成例1で得られた1重量%のポリマー Aを含む水溶液200g(ポリマー A=6.6mmol,アルコール濃度=78.9重量%)を室温にて撹拌しながら滴下した。室温下、2日撹拌したのち、析出した沈殿を減圧濾過した。得られた沈殿を、さらにメタノールにより洗浄したのち、沈殿を真空乾燥することで3.6gのポリチオフェン P2を得た。
実施例3
ポリマー Aを合成例2で合成した分子量の大きいポリマー Bに変更して、実施例1と同様操作を行い上式(11)、(12)、(13)及び(14)で表される構造単位を有するポリチオフェン[R=2−エチルヘキシル基](以下、ポリチオフェン P3と略す)を合成した。
実施例4
ポリマー Aを合成例2で合成した分子量の大きいポリマー Bに変更して、実施例2と同様操作を行い上式(11)、(12)、(13)及び(14)で表される構造単位を有するポリチオフェン[R=C12−C13アルキル基](以下、ポリチオフェン P4と略す)を合成した。
実施例5
30mlサンプル瓶に、実施例1で合成したポリチオフェン P1 75mgを加えたのち、全量が15.0gになるようにジメチルホルムアミドを加えた。室温で一晩撹拌したのち(0.5重量%溶液の調製)、日本精機(製)超音波ホモジナイザーUS−300Tで氷冷下、20分間、分散処理した。
得られた導電性高分子分散液中のポリチオフェン P1の粒子径D50は1.6nmであり、その粘度は、1.6mPa・sであった。1週間静置後も沈殿は認められなかった。
尚、ポリチオフェン P1の導電率は、330S/cmであった。
実施例6〜7
ポリチオフェン P1 75mgを150mg、225mgにした以外は、実施例5と同様な操作を行った。結果を表1に示す。
実施例8〜9
ポリチオフェン P1 75mgを150mg、又は300mgに変更し、さらにジメチルホルムアミドをジメチルアセトアミドに変更した以外は、実施例5と同様な操作を行った。結果を表1に示す。
実施例10
30mlサンプル瓶に、実施例2で合成したポリチオフェン P2 75mgを加えたのち、全量が15.0gになるようにジメチルアセトアミドを加えた。室温で一晩撹拌したのち(0.5重量%溶液の調製)、日本精機(製)超音波ホモジナイザーUS−300Tで氷冷下、20分間、分散処理した。
得られた導電性高分子分散液中のポリチオフェン P2の粒子径D50は98nmであり、その粘度は、1.6mPa・sであった。1週間静置後も沈殿は認められなかった。
尚、ポリチオフェン P2の導電率は、281S/cmであった。
実施例11
30mlサンプル瓶に、実施例3で合成したポリチオフェン P3 150mgを加えたのち、全量が15.0gになるようにジメチルアセトアミドを加えた。室温で一晩撹拌したのち(1.0重量%溶液の調製)、日本精機(製)超音波ホモジナイザーUS−300Tで氷冷下、20分間、分散処理した。
得られた導電性高分子分散液中のポリチオフェン P3の粒子径D50は1.3nmであり、その粘度は、5.6mPa・sであった。1週間静置後も沈殿は認められなかった。
尚、ポリチオフェン P3の導電率は、498S/cmであった。
実施例12
ポリチオフェン P3 150mgを300mgに変更した以外は実施例11と同様な操作を行った。結果を表1に示す。
実施例13
ポリチオフェン P2を実施例4で合成したポリチオフェン P4に変更して実施例10と同様な操作を行った。得られた分散液中のポリチオフェン P4の粒子径D50は670nmであり、その粘度は1.6mPa・sであった。1週間静置後も沈殿は認められなかった。
尚、ポリチオフェン P4の導電率は、443S/cmであった。
実施例14〜15
ポリチオフェン P4 75mgを150mg、750mgに変更して実施例13と同様な操作を行った。結果を表1に示す。
実施例16
30mlサンプル瓶に、実施例4で合成したポリチオフェン P4 75mgを加えたのち、全量が15.0gになるようにジメチルイミダゾリジノンを加えた。室温で一晩撹拌したのち(0.5重量%溶液の調製)、日本精機(製)超音波ホモジナイザーUS−300Tで氷冷下、20分間、分散処理した。
得られた導電性高分子分散液中のポリチオフェン P4の粒子径D50は1.0nmであり、その粘度は、3.0mPa・sであった。1週間静置後も沈殿は認められなかった。
尚、ポリチオフェン P4の導電率は、129S/cmであった。
Figure 2019099661
なお、表1において、DMACはジメチルアセトアミドを表し、DMIはジメチルイミダゾリジノンを表す。
比較例1
100mlナス型フラスコに、C12−C13アルキルグリシジルエーテル0.82g(3.3mmol)、メタノール 35.0gを加えたのち、合成例1で得られた1.25重量%のポリマー Aを含む水溶液8g(ポリマー A=0.33mmol,アルコール濃度=81.4重量%)を50℃にて撹拌しながら滴下した。同温度条件下、2日撹拌したのち、析出した沈殿を減圧濾過した。得られた沈殿を、さらにメタノールにより洗浄したのち、沈殿を真空乾燥することで160mgのポリチオフェン P5を得た。
30mlサンプル瓶に、ポリチオフェン P5 75mgを加えたのち、全量が15.0gになるようにジメチルアセトアミドを加えた。室温で一晩撹拌したのち(0.5重量%溶液の調製)、日本精機(製)超音波ホモジナイザーUS−300Tで氷冷下、20分間、分散処理した。
得られた導電性高分子分散液中のポリチオフェン P5の粒子径D50は451nmであり、その粘度は、1.7mPa・sであった。しかし、一晩放置すると、黒色の沈殿物が観察された。

Claims (8)

  1. 下記式(1)で表される構造単位、下記式(2)で表される構造単位、及び下記式(3)又は(4)で表される構造単位を含有するポリチオフェン。
    Figure 2019099661
    [上記式(1)〜(4)中、
    Lは、下記式(5)又は(6)を表す。
    Mは、水素イオン、アルカリ金属イオン、アミン化合物の共役酸、又は第四級アンモニウムカチオンを表す。
    Rは、炭素数4〜18のアルキル基、−CHOCRで表される基、又は−CHO(CHCHO)で表される基を表す。
    〜Rは、各々独立して、水素原子、又は炭素数1〜18のアルキル基を表す。
    pは1〜4の整数を表す。]
    Figure 2019099661
    [上記式(5)中、lは6〜12の整数を表す。]
    Figure 2019099661
    [上記式(6)中、mは1〜6の整数を表す。Rは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又はフッ素原子を表す。]
  2. 上記式(3)、(4)中のRにおいて、R及びRが水素原子であることを特徴とする請求項1記載のポリチオフェン。
  3. 下記式(1)で表される構造単位及び下記式(2)で表される構造単位を含有するポリマーと、
    Figure 2019099661
    [上記式(1)〜(2)中、
    Lは、下記式(5)又は(6)を表す。
    Mは、水素イオン、アルカリ金属イオン、アミン化合物の共役酸、又は第四級アンモニウムカチオンを表す。
    Figure 2019099661
    [上記式(5)中、lは6〜12の整数を表す。]
    Figure 2019099661
    [上記式(6)中、mは1〜6の整数を表す。Rは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又はフッ素原子を表す。]
    下記式(7)で表されるエポキシ化合物
    Figure 2019099661
    [上記式(7)中、
    Rは、炭素数4〜18のアルキル基、−CHOCRで表される基、又は−CHO(CHCHO)で表される基を表す。
    〜Rは、各々独立して、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基を表す。
    pは1〜4の整数を表す。]
    を反応させることを特徴とする請求項1記載のポリチオフェンの製造方法。
  4. 請求項1記載のポリチオフェンと非プロトン性極性溶媒を含む溶媒を含有する導電性高分子分散液。
  5. 請求項1記載のポリチオフェンと、50重量%以上100重量%以下の非プロトン性極性溶媒を含む溶媒を含有する導電性高分子分散液。
  6. 非プロトン性極性溶媒が、アミド系溶媒である請求項4又は5に記載の導電性高分子分散液。
  7. 非プロトン性極性溶媒が、ジメチルホルムアミド、又はジメチルアセトアミドである請求項4又は5に記載の導電性高分子分散液。
  8. ポリチオフェンの体積平均粒子径(D50)が、1nm以上800nm以下であることを特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載の導電性高分子分散液。
JP2017230757A 2017-11-30 2017-11-30 新規ポリチオフェン、当該ポリチオフェンを含む有機溶媒分散液 Active JP6992451B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017230757A JP6992451B2 (ja) 2017-11-30 2017-11-30 新規ポリチオフェン、当該ポリチオフェンを含む有機溶媒分散液

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017230757A JP6992451B2 (ja) 2017-11-30 2017-11-30 新規ポリチオフェン、当該ポリチオフェンを含む有機溶媒分散液

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019099661A true JP2019099661A (ja) 2019-06-24
JP6992451B2 JP6992451B2 (ja) 2022-01-13

Family

ID=66975961

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017230757A Active JP6992451B2 (ja) 2017-11-30 2017-11-30 新規ポリチオフェン、当該ポリチオフェンを含む有機溶媒分散液

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6992451B2 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016188348A (ja) * 2015-03-30 2016-11-04 東ソー株式会社 チオフェンポリマー、その組成物、及びその用途

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016188348A (ja) * 2015-03-30 2016-11-04 東ソー株式会社 チオフェンポリマー、その組成物、及びその用途

Also Published As

Publication number Publication date
JP6992451B2 (ja) 2022-01-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6686500B2 (ja) 導電性高分子水溶液、及び導電性高分子膜
JP2018184586A (ja) 導電性高分子水溶液
JP6311355B2 (ja) 導電性高分子水溶液、及び導電性高分子膜
US6172152B1 (en) Sol-gel compositions and polymeric ion conductive film prepared therefrom
JP2015063652A (ja) 導電性高分子水溶液、及び導電性高分子膜
JP2016188348A (ja) チオフェンポリマー、その組成物、及びその用途
JP2015147834A (ja) 導電性高分子水溶液、及び導電性高分子膜
US10344124B2 (en) Polyether-based polymer composition
JP2017171759A (ja) 自己ドープ型ポリチオフェンの製造方法
JP2017179324A (ja) 導電性高分子水溶液、及び導電性高分子膜並びに該被覆物品
JP6816490B2 (ja) ポリエーテル系重合体組成物
US11939434B2 (en) Polymeric dispersants from phenyl glycidyl ether
JP2017043704A (ja) カチオン性グリシジルポリマー
JP6992451B2 (ja) 新規ポリチオフェン、当該ポリチオフェンを含む有機溶媒分散液
EP3221382B1 (en) Zwitterionic derivatives of (per)fluoropolyethers
JP5584847B1 (ja) 4級アンモニウム塩化合物
EP3303452A1 (de) Aminosäure-gruppierungen aufweisende organosiliciumverbindungen und verfahren zu ihrer herstellung
JP7057683B2 (ja) 導電性繊維及び導電性繊維の製造方法
US20200255593A1 (en) Polymeric dispersants from aralkylated phenols
JP7206730B2 (ja) 導電性高分子水溶液、及び導電性高分子膜
JP2023022778A (ja) 導電性高分子溶液の製造方法
JP2023031073A (ja) 導電性高分子溶液の製造方法、及び導電性高分子
JP2021161371A (ja) 導電性高分子溶液、及び導電性高分子膜並びに該被覆物品
JP2019210356A (ja) 新規ポリチオフェン、当該ポリチオフェンと有機溶媒を含む組成物
JP2021042266A (ja) 導電性高分子水溶液及び導電性有機薄膜

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201016

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210623

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210706

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210817

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211012

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211109

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211122

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6992451

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151