JP2019099450A - 球状窒化ケイ素粉体の製造方法 - Google Patents

球状窒化ケイ素粉体の製造方法 Download PDF

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【課題】本発明は、球状窒化ケイ素粉体を製造する方法を提供する。【解決手段】かかる方法は、(A)二酸化ケイ素粉体及び炭素源を提供し、前記二酸化ケイ素粉体及び前記炭素源を溶剤に分散させて溶解させ、混合スラリーを形成し;(B)前記混合スラリーを噴霧して造粒し、球状粉体を形成し;(C)前記球状粉体に対して窒素雰囲気下で炭化処理を行い、球状炭化粉体を形成し;(D)前記球状炭化粉体に対して窒素雰囲気下で炭素熱還元窒化反応を行い、球状窒化ケイ素粉体を形成し;及び(E)前記球状窒化ケイ素粉体に対して大気下で脱炭を行い、高純度の球状窒化ケイ素粉体を形成するステップを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、窒化ケイ素(silicon nitride)粉体の製造方法に関し、特に、球状窒化ケイ素粉体を製造する方法に関する。
窒化ケイ素は、主に、高温構造材料に用いられ、それは、極めて良い高温強度を有すると共に、耐熱性、抗腐食性、耐磨耗性、耐振性などの特性も有し、且つ機械的強度も金属材料に匹敵することができ、また、それは、高性能電気絶縁材料でもあり、切削工具、セラミックベアリング、耐火材料、高周波数素子、及び半導体の分野で大きな潜在力がある。
窒化ケイ素は、α相及びβ相の2種類の結晶構造の形で存在し、すべては、六方晶系に属し、且つ類似した単位胞を有する。一般的に言えば、α相の窒化ケイ素は、低温型に属し、不安定で且つ常に微量の酸素を含有し、経験式は、Si12N15O0.5である。β相の窒化ケイ素は、比較的高い温度及び低い酸素分圧下での産物である。温度が1650℃を超えた時に、α相の窒化ケイ素は、直接転移して長径比(length〜diameter ratio)の高いβ相の柱状結晶粒を形成することができ、このような結晶粒の異方性分布は、クラックターニング(crack turning)及び架橋現象を来すことができ、窒化ケイ素焼結体に高強度及び高靱性を持たせる主因である。α相及びβ相の理論密度の値は、それぞれ、3.18g/cm3及び3.19g/cm3であり、窒化ケイ素は、1気圧の窒素雰囲気下で約1800℃で明らかな熱分解を行うことができるが、大気雰囲気下又は比較的高い酸素分圧の環境中では、窒化ケイ素は、その表面において1層の二酸化ケイ素の保護層を形成して酸化反応の進行を抑えることができる。
窒化ケイ素粉体は、工業上、通常、次のような製造方法があり、即ち、直接窒化法(Direct nitridation)、化学気相成長法(Chemical vapor deposition)、イミド熱分解法(Imide thermal decomposition)、燃焼合成法(Combustion synthesis)、炭素熱還元法(Carbothermal reduction)などの方法である。工業上、窒化ケイ素粉体を製造する主な方法は、炭素熱還元法であり、主に、酸化ケイ素又は二酸化ケイ素粉体と、炭素源とを固相混合し、窒素又はアンモニア雰囲気下で高温炉を用いて粉体焼結プロセスを行い、炭素源を用いて還元反応を行うことである。この方法により製造された粉体は、粉末が細かく、粒子のサイズが均一であり、産物の純度が高く、量産が可能などの利点を有する。よって、ケイ素粉末直接窒化法と共に、工業上、窒化ケイ素粉体を生産する主な方法である。窒化ケイ素粉末を生成する化学反応式は、以下の通りである。
窒素:3SiO2(s)+6C(s)+2N2(g)→Si3N4(s)+6CO(g)
アンモニア:3SiO2(s)+6C(s)+4NH3(g)→Si3N4(s)+6CO(g)+6H2(g)
鐘賢龍などの発明者の特許である「高比表面積α相窒化ケイ素粉体の製造方法」(特許番号:I347299)では、まず、NH4NO3を酸化剤とし、また、glycine(グリシン)及びurea(尿素)を燃料とし、溶液燃焼合成法により、反応前駆物粉体(SiO2+C)を製造する。なお、反応前駆物の炭素と、二酸化ケイ素との比率が低いため、さらにショ糖を炭素源として添加する必要がある。最後に、得られた前駆物に対して、高温管状炉を用いて窒素雰囲気中で炭素熱還元窒化反応を行い、比表面積が高いα相の窒化ケイ素粉体を得ることができる。柴田耕司などの発明者の特許である「窒化ケイ素粉末の製造方法及び窒化ケイ素粉末、並びに窒化ケイ素焼結体及びそれを用いる回路基板」(特許番号:I573757)では、シリコンジイミド(silicon diimide)、シリコンテトラミド(silicon tetramide)、シリコンクロロイミド(silicon chloroimide)などの窒素含有シラン化合物を加熱分解して非晶質のSi‐N‐H系化合物を取得し、そして、連続式焼結炉に置いて流動状態で、窒素環境下で1400〜1700℃の温度で焼結プロセスを行うことで、内部酸素が少なく、且つ焼結に適した表面酸素を有する窒化ケイ素粉末を得ることができる。Crosbieの特許である「Method of making a special purity silicon nitride powder」(特許番号:US 4582696)では、オルトケイ酸テトラエチル(Tetraethyl orthosilicate)及びアンモニアを燃焼させて反応させることで非晶質のケイ素粉及びカーボンブラックを形成した後に、1300〜1500℃の窒素雰囲気下で炭素熱還元窒化反応を行い、高純度のα相の窒化ケイ素粉体を得ることができる。また、Schrollの特許である「Method for producing high〜purity silicon nitride」(特許番号:US 8697023B2)では、高純度のケイ素粉末を回転式高温管状炉に置き、窒素、アルゴン、及び水素などの3種類のガスの混合比率を調整し、1100〜1450℃で焼結プロセスを行って窒化反応を完成させることで、高純度の窒化ケイ素粉体を得ることができる。
よって、今のところ、よく用いられる窒化ケイ素粉体の合成方法は、多く、直接窒化法及び炭素熱還元法を採用する。しかし、直接窒化法は、時間がかかり、且つエネルギーも大量に消費する必要がある。また、炭素熱還元法は、主に、二酸化ケイ素粉体と、カーボンブラックとを混合し、1500℃の窒素雰囲気下で炭素熱還元窒化反応を行うが、二酸化ケイ素粉体とカーボンブラックを均質混合することが難しいので、粉体炭素熱還元窒化反応が不完全で残留炭素が多すぎる問題があり、そのため、後続の脱炭プロセスの時間が増加し、窒化ケイ素の酸素含有量が高くなり、窒化ケイ素粉体の純度が低くなり、後続の塊材成形の品質及び信頼性に悪い影響を与える恐れがある。
よって、かかる業界では、二酸化ケイ素粉体と炭素源を均質混合させることができ、炭素熱還元窒化反応を行った後に残留炭素が多すぎる問題がなく、また、簡単且つ省時間の脱炭プロセスと組み合わせて、かかる業界のニーズを満たす球状窒化ケイ素粉末を製造することができる、球状窒化ケイ素粉体の製造方法が必要になる。
上述の従来技術の欠点に鑑み、本発明の主な目的は、球状窒化ケイ素粉体を製造する方法を提供することにあり、製造プロセスは、原料混合、噴霧乾燥、炭化、炭素熱還元、窒化、脱炭などを含み、これにより、良好な特性を有する球状窒化ケイ素粉体を製造することができる。
上述の目的を達成するために、球状窒化ケイ素粉体を製造する方法が提供され、該方法は、(A)二酸化ケイ素粉体及び炭素源を提供し、前記二酸化ケイ素粉体及び前記炭素源を溶剤に分散させて溶解させ、混合スラリーを形成し;(B)前記混合スラリーを噴霧して造粒し、球状粉体を形成し;(C)前記球状粉体に対して窒素雰囲気下で炭化処理を行い、球状炭化粉体を形成し;(D)前記球状炭化粉体に対して窒素雰囲気下で炭素熱還元窒化反応を行い、球状窒化ケイ素粉体を形成し;及び、(E)前記球状窒化ケイ素粉体に対して大気下で脱炭を行い、高純度球状窒化ケイ素粉体を形成するステップを含む。
上述のステップ(A)における炭素源は、ブドウ糖、ショ糖、及びフェノール樹脂(phenolic resin)のうちの1つであり、前記二酸化ケイ素粉体と前記炭素源との重量比率は、1:1.0〜2.5であり、そのうち、前記二酸化ケイ素粉体とブドウ糖との重量比率は、1:2.5であっても良く、前記二酸化ケイ素粉体とショ糖との重量比率は、1:2.0であっても良く、前記二酸化ケイ素粉体とフェノール樹脂との重量比率は、1:1.0であり、前記溶剤は、水及びアルコールのうちの1つであり、前記二酸化ケイ素粉体の、前記混合スラリーにおける固形分は、10〜20wt%の間にあり、これにより、前記混合スラリーの黏度が約50cP(centipoise)になるように調整することができ、混合方法は、ボールミリング(ball milling)であっても良く、前記ボールミリングは、遊星ボールミル(ball mill)を採用しても良い。本発明は、入手容易な炭材を反応焼結の炭素源とし、遊星ボールミルを用いて、炭素源、溶剤、及びナノレベルの二酸化ケイ素粉体に対して高エネルギー均質混合を行い、また、異なる粒径のボールミリング用ビーズと組み合わせて、高エネルギーボールミリングプロセスを繰り返して行うことで、最適な黏度の噴霧造粒用スラリーを調製することができる。
上述のステップ(B)における噴霧造粒プロセスは、微細化(micronized)炭素源が均一に被覆する二酸化ケイ素粉体の製造を完成することができ、最も良い二酸化ケイ素粉体と炭素源との重量比率は、1:1.0〜2.5であり、これにより、炭素源が均一に被覆する球状二酸化ケイ素粉体を作ることができ、粒径のサイズは、約40〜50μmである。
上述のステップ(C)における炭化処理の温度は、700℃〜800℃であり、ステップ(D)における炭素熱還元窒化反応の温度は、1400℃〜1500℃であり、好ましくは、1450℃である。
上述のステップ(E)では、前記球状窒化ケイ素粉体を回転高温炉に置き、大気下で均質脱炭プロセスを行うことができ、脱炭の温度は、700℃〜800℃である。
本発明は、噴霧造粒プロセスにより、開始物(starting material)としての二酸化ケイ素と炭素源との混合スラリーを、所定の温度範囲、即ち60℃〜200℃において高速回転(10000rpm以上)の方式で霧化することで、乾燥した球状固体粉体を形成することができる。このような方法は、乾燥プロセスが速いだけでなく、球状粉体の粒径(サイズ)が40〜50μmであるように直接制御することもできる。また、高温焼結プロセスの温度上昇曲線のパラメータを変更することで、炭化、炭素熱還元、及び窒化反応を1回だけで完成し、高純度の球状窒化ケイ素粉体を製造することができる。
本発明は、球状窒化ケイ素粉体を製造する方法であり、この方法の特徴は、取得容易な炭素源及び二酸化ケイ素粉体に対して噴霧乾燥により球状化造粒プロセスを行うことで、ミクロンレベルの球状均一混合粉体を得ることにある。予め炭素源が均一に被覆する二酸化ケイ素粉体を作ることにより、炭素熱還元反応を行う時に窒素雰囲気焼結下での窒化の転化率を有効に向上させ、炭素源の使用量を低減する目的を達成することができ、且つ球状構造の窒化ケイ素粉体が良い粉体流動性を有するため、モールド成形後の塊材の緻密性及び真密度を向上させることができ、後続に耐振耐高圧の窒化ケイ素基板を形成することができる。
以上の概要及び以下の詳細な説明と図面は、すべて、本発明が所定の目的を達成するために採用する方式、手段、及び機能をさらに説明するためのものである。また、本発明の他の目的及び利点については、後続の説明及び図面において説明する。
本発明の球状窒化ケイ素粉体の製造方法のフローチャートである。 本発明の実施例において噴霧造粒後の球状粉体の走査型電子顕微鏡による画像を示す図である。 本発明の実施例において炭素熱還元窒化反応後の球状窒化ケイ素粉体の走査型電子顕微鏡による画像を示す図である。 本発明の実施例において炭素熱還元窒化反応後の球状窒化ケイ素粉体の粉末X線回折データを示す図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明を実施するための好適な形態を詳細に説明する。なお、このような実施形態は、例示に過ぎず、本発明を限定するものでない。
本発明の球状窒化ケイ素粉体の製造方法は、高エネルギーボールミリングプロセスと噴霧造粒を組み合わせる方式で、炭素源を二酸化ケイ素粉体の表面に均一に被覆し、1回の炭化プロセスを経た後に均一に混合し、そして、1400℃〜1500℃の窒素雰囲気下で焼結プロセスを行うことで、炭素熱還元窒化反応を完成し、球状窒化ケイ素粉体を形成し、また、焼結後の粉体を酸素含有環境下での回転高温炉に置いて均質脱炭プロセスを行い、高純度の球状窒化ケイ素粉体の製造を完成することができる。そのうち、炭素熱還元窒化反応では、二酸化ケイ素粉体の表面を被覆する炭化後の炭素源成分を還元剤とし、窒素雰囲気下で二酸化ケイ素を還元し、還元されたケイ素と窒素が反応して窒化ケイ素粉体を生成する。
図1は、本発明の球状窒化ケイ素粉体の製造方法のフローチャートである。図1に示すように、本発明の球状窒化ケイ素粉体の製造方法は、(A)二酸化ケイ素粉体及び炭素源を提供し、前記二酸化ケイ素粉体及び前記炭素源を溶剤に分散させて溶解させ、混合スラリーを形成するステップS101;(B)前記混合スラリーを噴霧して造粒し、球状粉体を形成するステップS102;(C)前記球状粉体に対して窒素雰囲気下で炭化処理を行い、球状炭化粉体を形成するステップS103;(D)前記球状炭化粉体に対して窒素雰囲気下で炭素熱還元窒化反応を行い、球状窒化ケイ素粉体を形成するステップS104;及び、(E)前記球状窒化ケイ素粉体に対して大気下で脱炭を行い、高純度の球状窒化ケイ素粉体を形成するステップS105を含む。
そのうち、前記炭素源は、ブドウ糖、ショ糖、及びフェノール樹脂のうちの1つであり、前記溶剤は、水及びアルコールのうちの1つであり、前記二酸化ケイ素粉体と前記炭素源との重量比率は、1:1.0〜2.5であり、前記二酸化ケイ素粉体の、前記混合スラリーにおける固形分は、10〜20wt%の間にあり、混合方法は、ボールミリングであっても良い。
75gのブドウ糖を1500mLの脱イオン水に溶解させ、さらに30gの二酸化ケイ素粉体を添加し、そして、異なる粒径のボールミリング用ビーズと組み合わせて、高エネルギーボールミリングプロセスを繰り返して行い、これにより、均一に混合した噴霧造粒用スラリーを形成する。混合スラリーに対して、霧化器の回転速度制が15000rpm、循環ファンの周波数が40Hz、入口の温度が160℃、出口の温度が100℃、供給速度が20ml/minである条件で、噴霧乾燥プロセスを行い、微細化炭素源が均一に被覆する二酸化ケイ素の球状粉体を形成する。図2は、本発明の実施例において噴霧造粒プロセス後の球状粉体の走査型電子顕微鏡による画像を示す図である。図2に示すように、噴霧乾燥後の粉体は、球状を有し、測定された前記粉体の平均粒径は、45.36μmである。
得られた球状粉体をBN坩堝(窒化ホウ素坩堝)に置いて焼結プロセスを行う。先ず、800℃で窒素雰囲気の高温炉内において炭化処理を行い、炭化時間は、2時間であり、これにより、球状炭化粉体を形成する。また、炭化後の球状粉体を5℃/minの温度上昇速度で1450℃まで加熱し、そして、5時間維持することで、窒素雰囲気下で、高温炉中で炭素熱還元窒化反応を行い、球状窒化ケイ素粉体を形成する。図3は、本発明の実施例において炭素熱還元窒化反応後の球状窒化ケイ素粉体の走査型電子顕微鏡による画像を示す図である。図3に示すように、炭素熱還元窒化反応後の粉体は、球状であり、且つ細孔構造を有する。
最後に、回転高温炉を用いて800℃で焼結後の窒化ケイ素粉体に対して10時間の均質脱炭プロセスを行い、高純度の球状窒化ケイ素粉体の製造を完成する。図4は、本発明の実施例において炭素熱還元窒化反応後の球状窒化ケイ素粉体の粉末X線回折データを示す図である。採用した二酸化ケイ素とブドウ糖との重量比率は、1:2.5である。図4に示すように、製造された粉体は、窒化ケイ素のα型結晶を有し、これは、球状窒化ケイ素粉体が既に製造されていることを意味する。
先ず、60gのショ糖を1500mLの脱イオン水に溶解させ、さらに30gの二酸化ケイ素粉体を添加し、そして、異なる粒径のボールミリング用ビーズと組み合わせて、高エネルギーボールミリングプロセスを繰り返して行い、これにより、均一に混合した噴霧造粒用スラリーを形成する。混合スラリーに対して、霧化器の回転速度が15000rpm、循環ファンの周波数が40Hz、入口の温度が180℃、出口の温度が100℃、供給速度が20ml/minである条件で、噴霧乾燥プロセスを行い、微細化炭素源が均一に被覆する二酸化ケイ素の球状粉体を形成し、測定された前記粉体の平均粒径は、43.27μmである。
得られた球状粉体をBN坩堝(窒化ホウ素坩堝)に置いて焼結プロセスを行う。先ず、800℃で窒素雰囲気の高温炉内で炭化処理を行い、炭化時間は、2時間であり、これにより、球状炭化粉体を形成する。また、炭化後の球状粉体を5℃/minの温度上昇速度で1450℃まで加熱し、そして、5時間維持することで、窒素雰囲気下で、高温炉中で炭素熱還元窒化反応を行い、球状窒化ケイ素粉体を形成する。
最後に、回転高温炉を用いて800℃で焼結後の窒化ケイ素粉体に対して10時間の均質脱炭プロセスを行い、高純度の球状窒化ケイ素粉体の製造を完成する。図4は、本発明の実施例において炭素熱還元窒化反応後の球状窒化ケイ素粉体の粉末X線回折データを示す図である。採用した二酸化ケイ素とショ糖との重量比率は、1:2.0である。図4に示すように、製造られた粉体は、窒化ケイ素のα型結晶を有し、これは、球状窒化ケイ素粉体が既に製造されていることを意味する。
30gのフェノール樹脂を1000mLのアルコールに溶解させ、さらに30gの二酸化ケイ素粉体を添加し、そして、異なる粒径のボールミリング用ビーズと組み合わせて、高エネルギーボールミリングプロセスを繰り返して行い、これにより、均一に混合した噴霧造粒用スラリーを形成する。混合スラリーに対して、霧化器の回転速度が15000rpm、循環ファンの周波数が40Hz、入口の温度が100℃、出口の温度が80℃、供給速度が20ml/minである条件で、噴霧乾燥プロセスを行い、微細化炭素源が均一に被覆する二酸化ケイ素の球状粉体を形成し、測定された前記粉体の平均粒径は、46.21μmである。
得られた球状粉体をBN坩堝(窒化ホウ素坩堝)に置いて焼結プロセスを行う。先ず、800℃で窒素雰囲気の高温炉内で炭化処理を行い、炭化時間は、2時間であり、これにより、球状炭化粉体を形成する。また、炭化後の球状粉体を5℃/minの温度上昇速度で1450℃まで加熱し、そして、5時間維持することで、窒素雰囲気下で、高温炉中で炭素熱還元窒化反応を行い、球状窒化ケイ素粉体を形成する。
最後に、回転高温炉を用いて800℃で焼結後の窒化ケイ素粉体に対して10時間の均質脱炭プロセスを行い、高純度の球状窒化ケイ素粉体の製造を完成する。図4は、本発明の実施例において炭素熱還元窒化反応後の球状窒化ケイ素粉体の粉末X線回折データを示す図である。採用した二酸化ケイ素とフェノール樹脂との重量比率は、1:1.0である。図4に示すように、製造された粉体は、窒化ケイ素のα型結晶を有し、これは、球状窒化ケイ素粉体が既に製造されていることを意味する。
本発明は、噴霧造粒と炭素熱還元窒化法との組み合わせにより球状窒化ケイ素粉体を製造し、従来の炭素熱還元窒化法に比べ、本発明は、カーボンブラックの代わりに、ブドウ糖/ショ糖/フェノール樹脂を炭素源として(また、接著剤としても良い)使用し、噴霧造粒プロセスにより球状粉体を形成し、また、高温焼結の温度曲線を変更することで、炭化、炭素熱還元、及び窒化反応を1回だけで完成し、1400℃〜1500℃の温度範囲内で窒化ケイ素粉体を合成することができる。球状構造を有する窒化ケイ素粉体は、良い粉体流動性があり、モールド成形後の塊材の緻密性及び真密度を向上させ、反応焼結時の粒子間のリンクによる空孔欠陥を低減することができ、これにより、後続に比較的高い信頼性のある窒化ケイ素基板を形成することができる。
よって、本発明は、製造フローが簡単であり、接著剤を別途添加する必要がなく、生産コストが低く、炭素源の使用量を減少させることができるなどの利点を有し、また、低コスト及び省エネの効果があり、そのため、半導体、パワー素子、車用電子などの応用分野に導入することができ、また、素子の、高温、振動、粉塵などの厳しい環境下での使用寿命及び信頼性を有効に向上させることができるので、その応用分野がより広くなることは間違いない。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこの実施形態に限定されず、本発明の趣旨を離脱しない限り、本発明に対するあらゆる変更は本発明の技術的範囲に属する。
S101〜S105 ステップ

Claims (13)

  1. 球状窒化ケイ素粉体を製造する方法であって、
    (A)二酸化ケイ素粉体及び炭素源を提供し、前記二酸化ケイ素粉体及び前記炭素源を溶剤に分散させて溶解させ、混合スラリーを形成し;
    (B)前記混合スラリーを噴霧して造粒し、球状粉体を形成し;
    (C)前記球状粉体に対して窒素雰囲気下で炭化処理を行い、球状炭化粉体を形成し;
    (D)前記球状炭化粉体に対して窒素雰囲気下で炭素熱還元窒化反応を行い、球状窒化ケイ素粉体を形成し;及び
    (E)前記球状窒化ケイ素粉体に対して大気下で脱炭を行い、高純度の球状窒化ケイ素粉体を形成するステップを含む、方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、
    前記ステップ(A)における炭素源は、ブドウ糖、ショ糖、及びフェノール樹脂のうちの1つである、方法。
  3. 請求項1に記載の方法であって、
    前記ステップ(A)における二酸化ケイ素粉体と炭素源との重量比率は、1:1.0〜2.5である、方法。
  4. 請求項2に記載の方法であって、
    前記ステップ(A)における二酸化ケイ素粉体とブドウ糖との重量比率は、1:2.5である、方法。
  5. 請求項2に記載の方法であって、
    前記ステップ(A)における二酸化ケイ素粉体とショ糖との重量比率は、1:2.0である、方法。
  6. 請求項2に記載の方法であって、
    前記ステップ(A)における二酸化ケイ素粉体とフェノール樹脂との重量比率は、1:1.0である、方法。
  7. 請求項1に記載の方法であって、
    前記ステップ(A)における溶剤は、水及びアルコールのうちの1つである、方法。
  8. 請求項1に記載の方法であって、
    前記ステップ(A)における二酸化ケイ素粉体の、前記混合スラリーにおける固形分は、10〜20wt%である、方法。
  9. 請求項1に記載の方法であって、
    前記ステップ(A)における混合方法は、ボール・ミリング(ball milling)である、方法。
  10. 請求項1に記載の方法であって、
    前記ステップ(C)における炭化処理の温度は、700℃〜800℃である、方法。
  11. 請求項1に記載の方法であって、
    前記ステップ(D)における炭素熱還元窒化反応の温度は、1400℃〜1500℃である、方法。
  12. 請求項1に記載の方法であって、
    前記ステップ(E)では、前記球状窒化ケイ素粉体を回転高温炉に置き、大気下で均質脱炭プロセスを行う、方法。
  13. 請求項1又は12に記載の方法であって、
    前記ステップ(E)における脱炭の温度は、700℃〜800℃である、方法。
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