JP2019097682A - 吸収性補助パッド - Google Patents

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Abstract

【課題】軟便の漏れを適切に防止することができる低コストの吸収性物品を提供することを目的とする。【解決手段】液不透過性のバックシート30と、バックシート30の身体側に配置された吸収体40と、を有し、吸収性物品100の端部に配置される吸収性補助パッド1であって、吸収体40の身体側表面にトップシートではなく、長手方向及び/又は短手方向に、直線状のスリット21を少なくとも一本備える嵩高多孔体20を有し、短手方向の一方の側端部にのみ、立体ギャザー50を有し、吸収性物品100の端部に配置される吸収性補助パッドを提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、軟便の漏れを適切に防止することができる低コストの吸収性補助パッドに関する。
一般的に成人用紙おむつには、テープ止めタイプ、パンツタイプ等があり、これらの紙おむつは使用者の排泄における介護の必要度に応じて適宜選択されて使用される。これらの吸収性物品は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、両シートの間に配置された吸収体と、で構成されている。このような構成を採用することにより、尿等の体液は、吸収性物品のトップシートを透過して吸収体に吸収され、バックシートにより外部へ漏れないようになっている。
ところで、テープ止めタイプやパンツタイプの紙おむつ等の吸収性物品は、それ自体を単独で使用する場合と、その内側に尿取りパッドを併用する場合があるが、現在は、尿取りパッドと併用し、尿取りパッドを、トップシート上に重ねて使用する場合がほとんどである。これは、紙おむつ1枚当たりのコストが高いためで、テープ止めタイプやパンツタイプの紙おむつに比して安価な尿取りパッドで排泄物を吸収して保持した後、尿取りパッドのみを交換することで、排泄後においても、よりコストの高いテープ止めタイプやパンツタイプの紙おむつを交換せずに済み、経済的に低いコストで吸収性物品を使用できるためである。
ここで、尿取りパッドは、尿量に応じて様々なサイズや形状があり、排泄された尿を確実に吸収して漏れを防止することができる。しかしながら、軟便、水様便、下痢便(以下、軟便と称する)に対しては、吸収性が不十分であり、軟便が尿取りパッド及び吸収性物品の外部に漏れることがあったため、軟便の漏れを防止することを目的とした尿取りパッドについても検討がなされている。
軟便の漏れを防止することを目的とした尿取りパッドとしては、例えば、特許文献1に、トップシート、バックシート、吸収体、立体ギャザーと、を備えた尿取りパッドにおいて、少なくとも股間部の前端よりも後側の範囲内における、立体ギャザーの突出部位より側方に延在する部分に、衣類側表面から見てカップ状に窪んだカップ部が設けられていることを特徴とする尿取りパッドが開示されている。
特開2014−45980号公報
しかしながら、特許文献1に記載の尿取りパッドにおいても、大量の軟便が排泄された場合には、尿取りパッドの漏れやすい箇所からテープ止めタイプの紙おむつ等の吸収性物品にまで軟便が漏れ、さらに、吸収性物品から軟便が衣服や寝具に漏れてしまう可能性があった。また、尿取りパッドは、テープ止めタイプの紙おむつ等の吸収性物品に補助的に用いられるものであるが、広範囲で軟便の漏れを防止しようとするが故に、必然的にサイズが大きくなることから、原材料コストが高くなり、使用者としては、コスト的に十分に満足できるものではなかったという問題もあった。したがって、本発明は以上の点の課題に鑑みてなされたものであり、軟便の漏れを適切に防止することができる低コストの吸収性物品を提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意研究を行った。その結果、吸収体の身体側表面にトップシートではなく、所定のスリットを有する嵩高多孔体を有し、短手方向の一方の側端部にのみ、立体ギャザーを有し、吸収性物品の端部に配置される吸収性補助パッドによれば、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のものを提供する。
(1)本発明の第1の態様は、液不透過性のバックシートと、前記バックシートの身体側に配置された吸収体と、を有し、吸収性物品の端部に配置される吸収性補助パッドであって、前記吸収性補助パッドは、さらに、前記吸収体の身体側に嵩高多孔体を有し、前記吸収性補助パッドは、前記吸収性補助パッドの短手方向の一方の側端部にのみ、撥水性又は液不透過性を有する二重のシートから構成される立体ギャザーを有し、前記吸収体は、平面視において、前記嵩高多孔体の長手方向両端部及び短手方向両端部の内側に位置し、前記バックシートは、前記立体ギャザーを備える側の短手方向端部では、前記嵩高多孔体の衣類側表面から前記嵩高多孔体の側面において前記嵩高多孔体に沿って設けられており、前記嵩高多孔体は、長手方向及び/又は短手方向に、直線状のスリットを少なくとも一本備え、前記嵩高多孔体の身体側表面からの前記立体ギャザーの高さは、前記吸収性補助パッドの短手方向の寸法に対して、20%以上であり、前記バックシートの衣類側表面には、吸収性物品との固定手段が形成されている、吸収性補助パッドである。
(2)本発明の第2の態様は、(1)に記載の吸収性補助パッドであって、長手方向及び短手方向の寸法が、50mm以上300mm以下であることを特徴とするものである。
(3)本発明の第3の態様は、(1)又は(2)に記載の吸収性補助パッドであって、
前記嵩高多孔体は前記吸収体よりも厚く、前記嵩高多孔体の厚さが2mm以上20mm以下であることを特徴とするものである。
(4)本発明の第4の態様は、(1)から(3)のいずれかに記載の吸収性補助パッドであって、前記スリットの幅は、前記嵩高多孔体の身体側表面から衣類側に向けて小さくなっており、前記嵩高多孔体の身体側表面における前記スリットの幅が3mm以上30mm以下であり、前記スリットの衣類側端部における幅が25mm以下であることを特徴とするものである。
(5)本発明の第5の態様は、(1)から(4)のいずれかに記載の吸収性補助パッドであって、長手方向に設けられた前記スリットの長さが、前記吸収性補助パッドの長手方向の寸法に対して、90%以下であることを特徴とするものである。
(6)本発明の第6の態様は、(1)から(4)のいずれかに記載の吸収性補助パッドであって、短手方向に設けられた前記スリットの長さが、前記吸収性補助パッドの短手方向の寸法に対して、90%以下であることを特徴とするものである。
(7)本発明の第7の態様は、(1)から(6)のいずれかに記載の吸収性補助パッドであって、前記スリットの深さは、前記嵩高多孔体の厚さの50%以上であることを特徴とするものである。
(8)本発明の第8の態様は、(1)から(7)のいずれかに記載の吸収性補助パッドであって、前記嵩高多孔体が複数の開孔を有することを特徴とするものである。
(9)本発明の第9の態様は、(8)に記載の吸収性補助パッドであって、前記開孔の直径は、前記嵩高多孔体の身体側表面から衣類側に向けて小さくなっており、前記嵩高多孔体の身体側表面における前記開孔の直径が2mm以上10mm以下であり、前記開孔の衣類側端部における直径が8mm以下であることを特徴とするものである。
(10)本発明の第10の態様は、(1)から(9)のいずれかに記載の吸収性補助パッドであって、前記立体ギャザーの前記嵩高多孔体の身体側表面からの高さが15mm以上80mm以下であることを特徴とするものである。
(11)本発明の第11の態様は、(1)から(10)のいずれかに記載の吸収性補助パッドであって、前記立体ギャザーは、自由端側及び基端側に少なくとも一本ずつの伸縮弾性部材を有することを特徴とするものである。
本発明の吸収性補助パッドは、吸収性補助パッドの幅方向の一方の側端部にのみ、撥水性又は液不透過性を有する二重のシートから構成される所定の高さの立体ギャザーを有する。このため、吸収性補助パッドを、テープ止めタイプの紙おむつ等の吸収性物品の端部に、立体ギャザーが吸収性物品の外周方向となるようにして、配置することにより、吸収性補助パッドの吸収性を維持しつつ、軟便の漏れを効果的に防止することができる。
また、本発明の吸収性補助パッドは、通常の吸収性物品とは異なり、吸収体の身体側にトップシートではなく嵩高多孔体を有する。このため、軟便の固形分による目詰まりを起こしづらく、嵩高多孔体が軟便を堰き止めながら、軟便に含まれる水分を選択的に吸収体に導くことができ、軟便の流動性を低下させ吸収性物品の中に軟便を留めることにより、軟便の漏れを防止することができる。
また、本発明の吸収性補助パッドは、吸収性物品の漏れやすい部分に対して局所的に用いることができるため、従来の吸収性物品と比較して、サイズを小さくすることができ、原材料コストを抑えることができる。よって、本発明によれば、軟便の漏れを適切に防止することができ、かつ、低コスト化を実現できる。
本発明の吸収性補助パッドの平面図である。 図1のX1−X1断面図である。 図1のX1−X1断面図である。 図1のX1−X1断面図である。 図1のX1−X1断面図である。 本発明の吸収性補助パッドの使用例を示す図面である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。なお、本発明の実施形態の説明の全体を通して、同じ要素には同じ符号を付している。
本明細書の説明において、吸収性補助パッド1の着用時とは、吸収性補助パッド1の装着時及び装着後の少なくとも一方をいう。吸収性補助パッド1の長手方向とは、後述する立体ギャザー50に平行な方向であり、図中、符号Yで示す方向である。また、吸収性補助パッド1の短手方向とは、長手方向に対して横又は直交する方向であり、図中、符号Xで示す方向である。さらに、身体側表面とは、吸収体40等の各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側に配される面であり、衣類側表面とは、吸収体40等の各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側とは反対側に向けられる面である。
<吸収性補助パッド>
図1は本発明の吸収性補助パッド1の平面図、図2から図5は本発明の吸収性補助パッド1のX1−X1断面図、図6は本発明の吸収性補助パッド1の使用例を示す図面、である。吸収性補助パッド1は、図1から図5に示すように、液不透過性のバックシート30と、バックシート30の身体側に配置された吸収体40と、さらに、吸収体40の身体側に配置される嵩高多孔体20と、吸収性補助パッド1の短手方向の一方の側端部にのみ、後述する立体ギャザー50と、を有し、テープ止めタイプの紙おむつ等の吸収性物品100の端部に配置されるものである。吸収性補助パッド1は、幼児又は成人用を問わず、吸収性物品100と併用して用いることに適している。図6に示すように、吸収性補助パッド1を、吸収性物品100の端部に、立体ギャザー50が吸収性物品100の外周方向となるようにして、配置することにより、軟便の漏れを効果的に防止することができる。
吸収性補助パッド1の形状は、特に限定されないが、吸収性補助パッド1は、吸収性物品100の端部に配置し、軟便の漏れを効果的に防止するものであるから、略長方形又は略正方形であることが好ましい。また、吸収性補助パッド1の長手方向及び短手方向の寸法は、50mm以上300mm以下であることが好ましく、100mm以上250mm以下であることがより好ましい。吸収性補助パッド1の長手方向及び幅方向の寸法を上記の範囲にすることにより、吸収性補助パッド1を固定させる吸収性物品100のタイプや大きさに適合させることができ、必要に応じて低コスト化も図ることができる。
[嵩高多孔体]
本発明の吸収性補助パッド1は、通常の吸収性物品と異なり、吸収体40の身体側にトップシートではなく嵩高多孔体20を有する。嵩高多孔体20は、多孔構造となっているため、トップシートと比べて軟便の固形分による目詰まりを起こしづらく、嵩高多孔体20が軟便を堰き止めながら、軟便に含まれる水分を選択的に吸収体40に導くことができる。これにより、軟便の流動性が低下し、テープ止めタイプの紙おむつ等の吸収性物品100に軟便を留めることができ、軟便の漏れを防止することができる。嵩高多孔体20としては、ウレタンフォームや海綿などを用いることができるが、汎用性及びコストの観点からウレタンフォームを用いることが好ましい。なお、軟便を堰き止めつつ選択的に水分を吸収体40に導くために、嵩高多孔体20の孔の平均セル径は0.5mm以上5.0mm以下であることが好ましく、1.0mm以上4.0mm以下であることがより好ましい。また、嵩高多孔体20の、長手方向の寸法は、50mm以上300mm以下であることが好ましく、短手方向の寸法は50mm以上300mm以下であることが好ましい。
嵩高多孔体20の坪量は、加工性及び強度の点から、30g/m以上300g/m以下であることが好ましい。嵩高多孔体20の身体側表面には、肌への刺激を低減させるために、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を塗布してもよい。嵩高多孔体20の形状は、特に限定されないが、吸収性補助パッド1の形状に合わせて、略長方形又は略正方形であることが好ましい。
嵩高多孔体20の厚さは、吸収体40の厚さよりも厚く、2mm以上20mm以下であることが好ましく、5mm以上15mm以下であることがより好ましい。嵩高多孔体20の厚さを上記の範囲に調整することにより、効果的に軟便を堰き止めつつ選択的に水分を吸収体40に導くことができる。
(スリット)
嵩高多孔体20は、長手方向及び/又は短手方向に、直線状のスリット21を少なくとも一本備える。嵩高多孔体20が、スリット21を有することにより、軟便の拡散性を向上させることができる。また、スリット21を設けることにより、嵩高多孔体20の表面積が拡大し、より効果的に、軟便を堰き止めることができ、更に多くの水分を吸収体40に導くことで、軟便の流動性を低下させ、吸収性物品100からの軟便の漏れをより確実に防止することができる。また、より軟便の漏れを防止させる観点から、嵩高多孔体20の長手方向及び短手方向の両方向に、スリット21をそれぞれ少なくとも一本ずつ設けることが好ましく、この場合、短手方向に設けられたスリット21と長手方向に設けられたスリット21が直交してよい。また、スリット21の上記の機能を発揮させるために、スリット21は吸収体40と高さ方向に重複するように設けることが好ましい。また、スリット21は長手方向、短手方向に略平行に設けられることが好ましい。さらに、スリット21は、本発明において、上記のように軟便の漏れを防止するために重要な構成であるが、一方でスリット21を多く設けすぎると、凹凸による着用感の低下を招いてしまうため、軟便漏れの防止及び着用感のバランスの観点から、スリット21の合計本数は1本以上10本以下であることが好ましく、2本以上8本以下であることがより好ましい。
また、長手方向に設けられたスリット21の長さが、吸収性補助パッド1の長手方向の寸法に対して、90%以下であることが好ましく、短手方向に設けられたスリット21の長さが、吸収性補助パッド1の短手方向の寸法に対して、90%以下であることが好ましい。また、スリット21による軟便の漏れを防止する効果を十分に発揮させるために、長手方向に設けられたスリット21の長さが、吸収性補助パッド1の長手方向の寸法に対して、50%以上90%以下であることがより好ましく、70%以上90%以下であることが更に好ましく、短手方向に設けられたスリット21の長さが、吸収性補助パッド1の短手方向の寸法に対して、50%以上90%以下であることがより好ましく、70%以上90%以下であることが更に好ましい。
スリット21の深さは、スリット21の上記の機能を発揮させ効果的に軟便の漏れを防止するために、嵩高多孔体20の厚さの50%以上であることが好ましく、50%以上100%以下であることがより好ましく、70%以上100%以下であることが更に好ましい。なお、上記の数値が100%である場合には、図2に示すように、スリット21が嵩高多孔体20を貫通している状態となる。
また、スリット21の幅は、嵩高多孔体20の身体側表面から衣類側に向けて小さくなっており、嵩高多孔体20の身体側表面におけるスリット21の幅が3mm以上30mm以下であり、スリット21の衣類側端部210における幅が25mm以下であることが好ましい。このように、スリット21の幅が、上記の数値範囲で、嵩高多孔体20の身体側表面から衣類側に向けて小さくなることにより、スリット21の衣類側に軟便が詰まったとしても、スリット21の身体側の目詰まりを防止することができ、軟便に含まれる水分の吸収体40への移行を継続することができる。嵩高多孔体20の身体側表面におけるスリット21の幅が3mm以上30mm以下であり、スリット21の衣類側端部210における幅が0mm以上25mm以下であることがより好ましく、嵩高多孔体20の身体側表面におけるスリット21の幅が5mm以上20mm以下であり、スリット21の衣類側端部210における幅が0mm以上15mm以下であることが更に好ましい。ここで、スリット21の衣類側端部210における幅が0mmである場合には、図3や図5に示すように、スリット21が、ちょうどスリット21の衣類側端部210の位置で幅を有さずに閉塞している状態となる。また、スリット21の衣類側端部210における幅が0mmを超える場合には、図2や図4に示すように、スリット21の衣類側端部210が所定の幅を有している状態となる。また、同様の観点から、スリット21の衣類側端部210における幅が、嵩高多孔体20の身体側表面におけるスリット21の幅の80%以下であることが好ましく、0%以上80%以下であることがより好ましく、10%以上70%以下であることが更に好ましい。
(開孔)
嵩高多孔体20は、図1に示すように複数の開孔22を有することが好ましい。嵩高多孔体20が複数の開孔22を有することにより、開孔22がスリット21の上記の機能を補完し、嵩高多孔体20全体における軟便の固形分による目詰まりを防止し、軟便に含まれる水分を吸収体40に導くことができる。開孔22の深さは、開孔22の上記の機能を発揮させ効果的に軟便の漏れを防止するために、嵩高多孔体20の厚さの50%以上であることが好ましく、50%以上100%以下であることがより好ましく、70%以上100%以下であることが更に好ましい。なお、上記の数値が100%である場合には、開孔22が嵩高多孔体20を貫通している状態となる。
また、開孔22の直径は、嵩高多孔体20の身体側表面から衣類側に向けて小さくなっており、嵩高多孔体20の身体側表面における開孔22の直径が2mm以上10mm以下であり、開孔22の衣類側端部における直径が8mm以下であることが好ましい。このように、開孔22の直径が、上記の数値範囲で、嵩高多孔体20の身体側表面から衣類側に向けて小さくなることにより、開孔22の衣類側に軟便が詰まったとしても、開孔22の身体側の目詰まりを防止することができ、軟便に含まれる水分の吸収体40への移行を継続することができる。嵩高多孔体20の身体側表面における開孔22の直径が2mm以上10mm以下であり、開孔22の衣類側端部における直径が0mm以上8mm以下であることがより好ましく、嵩高多孔体20の身体側表面における開孔22の直径が3mm以上8mm以下であり、開孔22の衣類側端部における直径が0mm以上6mm以下であることが更に好ましい。また、同様の観点から、開孔22の衣類側端部における直径が、嵩高多孔体20の身体側表面における開孔22の直径の80%以下であることが好ましく、0%以上80%以下であることがより好ましく、10%以上60%以下であることが更に好ましい。ここで、開孔22の衣類側端部における直径が0mmである場合には、開孔22が、ちょうど開孔22の衣類側端部の位置で直径を有さずに閉塞している状態となる。なお、スリット21を除く嵩高多孔体20の身体側表面の総面積に対する、嵩高多孔体20の身体側表面における複数の開孔22の総面積率は、1%以上40%以下であることが好ましい。
[バックシート]
バックシート30は、吸収性補助パッド1の外部に体液が漏れないよう、液不透過性を有し、遮水性を有するシート材が用いられるが、ムレ防止のために透湿性を有していてもよい。このような特性を有するバックシート30の材料としては、例えば、ポリエチレンシートやポリエチレンラミネート不織布等の厚みの薄いプラスチックシートを挙げることができる。バックシート30の形状は、特に限定されないが、吸収性補助パッド1の形状に合わせて、略長方形又は略正方形であることが好ましい。なお、バックシート30の坪量は、加工性及び強度の点から、15g/m以上40g/m以下であることが好ましい。
本発明において、バックシート30は、後述する立体ギャザー50を備える側の短手方向端部では、嵩高多孔体20の衣類側表面から嵩高多孔体20の側面において嵩高多孔体20に沿って設けられている。より具体的には、図2から図5に示すように、バックシート30は、立体ギャザー50を備える側の短手方向端部では、嵩高多孔体20の衣類側表面と側面の境界において折り曲がって設けられている。バックシート30が立体ギャザー50を備える側の短手方向端部においては、嵩高多孔体20の衣類側表面から嵩高多孔体20の側面に嵩高多孔体20に沿って設けられていることにより、嵩高多孔体20の多孔部から移行した水分が吸収性補助パッド1及び吸収性物品100の外側に漏れることを効果的に防止することができる。
(固定手段)
吸収性補助パッド1は、バックシート30の衣類側表面に、吸収性補助パッド1の装着時に、吸収性物品100と固定するための固定手段31が形成されている。固定手段31の基材としては、特に限定されないが、メカニカルフックテープ、粘着テープ、粘着剤を用いることができる。また、固定手段31を保護するための剥離シートを有していてもよく、この剥離シートは、吸収性補助パッド1の包装シートと一体となっていてもよい。
[吸収体]
吸収体40は、図1に示されるように、平面視において、嵩高多孔体20の長手方向両端部及び短手方向両端部の内側に位置する。吸収体40が、図1に示されるように、平面視において、嵩高多孔体20の長手方向両端部及び短手方向両端部の内側に位置することにより、吸収性補助パッド端部で効果的に軟便を堰き止めつつ選択的に水分を吸収体40に導くことができる。また、このことを前提に、吸収体40の長手方向の寸法は、40mm以上280mm以下であることが好ましく、短手方向の寸法は30mm以上200mm以下であることが好ましい。
吸収体40は、基材としての吸収性繊維と、高吸収性ポリマー(Super Absorbent Polymer、SAPとも称される)と、を含有することが好ましい。吸収性繊維は、一般に生理用ナプキンや紙おむつ、尿取りパッド等の吸収性物品に使用されるものであれば特に制限はなく、例えば、フラッフパルプ、コットン、レーヨン、アセテート、ティッシュ、吸収紙、親水性不織布等を挙げることができる。これらの中でも、吸収性の観点から、フラッフパルプを使用することが好ましい。斯かるフラッフパルプとしては、木材パルプ、合成繊維、ポリマー繊維、非木材パルプ等を綿状に解繊したものを挙げることができる。吸収体40の吸収性繊維は、吸収性能及び肌触りを損なわないよう、100g/m以上800g/m以下の坪量とすることが好ましい。
SAPとしては、体液を吸収し、かつ、逆流を防止できるものであれば特に制限はなく、ポリアクリル酸ナトリウム系、ポリアスパラギン酸塩系、(デンプン−アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等の材料から形成されたものを使用することができる。これらの中でも、重量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸ナトリウム系が好ましい。吸収体40のSAP量は、吸収性能及び肌触りを損なわないよう、50g/m以上500g/m以下の坪量とすることが好ましい。また、吸収速度及び吸収量の観点から、吸収体40の重量に対する高吸収性ポリマーの重量は、15質量%以上50質量%以下であることが好ましい。
吸収体40において、吸収性繊維及びSAPの形態は、吸収性繊維中にSAP粒子を混合して形成したもの、あるいは、吸収性繊維間にSAP粒子を固着したSAPシートとしたものであることが好ましい。また、SAP粒子の漏洩防止や吸収体40の形状の安定化の目的から、吸収体40をキャリアシートに包むことが好ましい。キャリアシートの基材としては親水性を有するものであればよく、ティッシュ、吸収紙、エアレイド不織布等の親水性不織布を挙げることができる。キャリアシートを複数備える場合は、キャリアシートの基材は同一のものであっても異なるものであってもよい。
[立体ギャザー]
吸収性補助パッド1は、吸収性補助パッド1の短手方向の一方の側端部にのみ、撥水性又は液不透過性を有する二重のシートから構成される立体ギャザー50を有する。図6に示すように、吸収性補助パッド1を吸収性物品100の端部に、立体ギャザー50が吸収性物品100の外周方向となるようにして、配置することにより、吸収性補助パッド1の吸収性を維持しつつ、軟便の漏れを効果的に防止することができる。
立体ギャザー50としては、疎水性繊維にて形成された撥水性又は液不透過性のシート、例えば、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、ポリエチレンフィルムを用いることができ、本発明においては、選択した一種又は二種のシートを二重に接合したものが使用される。また、立体ギャザー50の坪量は、加工性及び強度の点から、15g/m以上100g/m以下であることが好ましい。このように形成された二重のシートから構成される立体ギャザー50は、図2から図5に示すように配置される。
本発明において、嵩高多孔体20の身体側表面からの立体ギャザー50の高さは、吸収性補助パッド1の短手方向の寸法に対して、20%以上であり、この範囲を満たすことを前提として、15mm以上80mm以下であることが好ましい。立体ギャザー50の高さが上記の条件を満たすことで、吸収性補助パッド1からの軟便の漏れを効果的に防止することができる。嵩高多孔体20の身体側表面からの立体ギャザー50の高さは、吸収性補助パッド1の短手方向の寸法に対して、20%以上50%以下であることがより好ましい。
(伸縮弾性部材)
また、立体ギャザー50は、自由端側及び基端側に少なくとも一本ずつの伸縮弾性部材51を長手方向に沿って有することが好ましい。伸縮弾性部材51を長手方向に沿って設けることで、立体ギャザー50が起立性を有し、着用者の体型に合わせて変形可能なものとなり、フィット性が向上することで、軟便の漏れを効果的に防止することができるようになる。伸縮弾性部材51としては、例えば、ポリウレタン糸、帯状のポリウレタンフィルム、糸状又は帯状の天然ゴム等が使用される。
<吸収性補助パッドの製造方法>
吸収性補助パッド1の製造方法としては、特に限定はなく、従来公知の方法を採用することができる。例えば、あらかじめスリット21及び開孔22を設けた嵩高多孔体20を用意し、衣類側から順にバックシート30、吸収体40、嵩高多孔体20の順にホットメルト接着剤等で固定しながら積層した後に、立体ギャザー50をバックシート30に接合し、さらに、バックシート30の衣類側表面に固定手段31を形成することにより、本発明の吸収性補助パッドを得ることができる。
以上、本発明を、実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施形態に記載の発明の範囲には限定されないことは言うまでもなく、上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 吸収性補助パッド
20 嵩高多孔体
21 スリット
210 スリットの衣類側端部
22 開孔
30 バックシート
31 固定手段
40 吸収体
50 立体ギャザー
51 伸縮弾性部材
100 吸収性物品

Claims (11)

  1. 液不透過性のバックシートと、前記バックシートの身体側に配置された吸収体と、を有し、吸収性物品の端部に配置される吸収性補助パッドであって、
    前記吸収性補助パッドは、さらに、前記吸収体の身体側に嵩高多孔体を有し、
    前記吸収性補助パッドは、前記吸収性補助パッドの短手方向の一方の側端部にのみ、撥水性又は液不透過性を有する二重のシートから構成される立体ギャザーを有し、
    前記吸収体は、平面視において、前記嵩高多孔体の長手方向両端部及び短手方向両端部の内側に位置し、
    前記バックシートは、前記立体ギャザーを備える側の短手方向端部では、前記嵩高多孔体の衣類側表面から前記嵩高多孔体の側面おいて前記嵩高多孔体に沿って設けられており、
    前記嵩高多孔体は、長手方向及び/又は短手方向に、直線状のスリットを少なくとも一本備え、
    前記嵩高多孔体の身体側表面からの前記立体ギャザーの高さは、前記吸収性補助パッドの短手方向の寸法に対して、20%以上であり、
    前記バックシートの衣類側表面には、吸収性物品との固定手段が形成されている、吸収性補助パッド。
  2. 長手方向及び短手方向の寸法が、50mm以上300mm以下である、請求項1に記載の吸収性補助パッド。
  3. 前記嵩高多孔体は前記吸収体よりも厚く、前記嵩高多孔体の厚さが2mm以上20mm以下である、請求項1又は2に記載の吸収性補助パッド。
  4. 前記スリットの幅は、前記嵩高多孔体の身体側表面から衣類側に向けて小さくなっており、前記嵩高多孔体の身体側表面における前記スリットの幅が3mm以上30mm以下であり、前記スリットの衣類側端部における幅が25mm以下である、請求項1から3のいずれかに記載の吸収性補助パッド。
  5. 長手方向に設けられた前記スリットの長さが、前記吸収性補助パッドの長手方向の寸法に対して、90%以下である、請求項1から4のいずれかに記載の吸収性補助パッド。
  6. 短手方向に設けられた前記スリットの長さが、前記吸収性補助パッドの短手方向の寸法に対して、90%以下である、請求項1から4のいずれかに記載の吸収性補助パッド。
  7. 前記スリットの深さは、前記嵩高多孔体の厚さの50%以上である、請求項1から6のいずれかに記載の吸収性補助パッド。
  8. 前記嵩高多孔体が複数の開孔を有する、請求項1から7のいずれかに記載の吸収性補助パッド。
  9. 前記開孔の直径は、前記嵩高多孔体の身体側表面から衣類側に向けて小さくなっており、前記嵩高多孔体の身体側表面における前記開孔の直径が2mm以上10mm以下であり、前記開孔の衣類側端部における直径が8mm以下である、請求項8に記載の吸収性補助パッド。
  10. 前記立体ギャザーの前記嵩高多孔体の身体側表面からの高さが15mm以上80mm以下である、請求項1から9のいずれかに記載の吸収性補助パッド。
  11. 前記立体ギャザーは、自由端側及び基端側に少なくとも一本ずつの伸縮弾性部材を有する、請求項1から10のいずれかに記載の吸収性補助パッド。
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