JP2019097371A - 静止部、モータ、およびモータの静止部の製造方法 - Google Patents

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Tatsuya Yoshida
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【課題】ステータが樹脂製のケーシングで覆われるモータにおいて、ケーシングの成型時に、導線の周囲の空間を通って端子ピンの近傍へ、樹脂が侵入することを抑制できる構造および製造方法を提供する。【解決手段】このモータの静止部は、ステータコア、インシュレータ、コイル、端子ピン25、導通部材、ケーシングおよび閉塞部材28を有する。端子ピンは、インシュレータに固定され、コイルと導通部材とを電気的に繋ぐ。端子ピンの一部は、ケーシングから露出する。導線70は、コイルからインシュレータの表面に沿って引き出され、端子ピンと接続される。閉塞部材は、少なくとも一部が端子ピンの周囲においてインシュレータの表面および導線に接触する。これにより、ケーシングの射出成型時に導線を伝って樹脂が端子ピンの周囲に流れ込むのを防ぐことができる。【選択図】図7

Description

本発明は、モータの静止部、当該静止部を備えたモータ、およびモータの静止部の製造方法に関する。
従来、ステータが樹脂で覆われた、いわゆるモールドモータが知られている。従来のモールドモータについては、例えば、特開平10−174338号公報に記載されている。当該公報の構造では、巻線端が端子金具を介して結線板に接続されている。そして、ステータと結線板とが、モールド樹脂に覆われている。
特開平10−174338号公報
しかしながら、端子に接続される結線板または回路基板を、モールド成型後に取り付ける場合がある。その場合、端子の一部を、モールド樹脂から露出させておく必要がある。そのためには、例えば、モールド成型時に、端子ピンへ樹脂が流れ込まないように、端子ピンの周囲を金型で覆うことが考えられる。しかしながら、コイルから端子ピンへ引き出される導線の周囲には、微小な隙間が生じる。このため、当該隙間を通って端子ピンへ、樹脂が流れ込んでしまう場合がある。
本発明の目的は、ステータが樹脂製のケーシングで覆われるモータにおいて、ケーシングの成型時に、導線の周囲の空間を通って端子ピンの近傍へ、樹脂が侵入することを抑制できる構造および製造方法を提供することである。
本願の例示的な第1発明は、上下に延びる中心軸を中心とする回転力を発生させるモータの静止部であって、環状のコアバックおよび前記コアバックから径方向に突出する複数のティースを有するステータコアと、前記ステータコアの少なくとも一部を覆うインシュレータと、前記インシュレータを介して前記ティースに巻かれた導線からなるコイルと、前記インシュレータに固定され、前記コイルから前記インシュレータの表面に沿って引き出された前記導線と接続され、前記コイルと電気的に繋がれる端子ピンと、前記端子ピンと接続され、前記端子ピンを介して前記コイルと電気的に繋がれる導通部材と、前記ステータコア、前記インシュレータ、および前記コイルの少なくとも一部を覆う樹脂製のケーシングと、を有し、前記端子ピンの一部は、前記ケーシングから露出し、前記静止部は、少なくとも一部が前記端子ピンの周囲において前記インシュレータの表面および前記導線に接触する閉塞部材をさらに有する。
本願の例示的な第2発明は、上下に延びる中心軸を中心とする回転力を発生させるモータの静止部であって、ステータコアとコイルとの間にインシュレータが介在し、前記ステータコア、前記コイル、および前記インシュレータの少なくとも一部を覆う樹脂製のケーシングを有する前記静止部の製造方法であって、a)前記インシュレータに端子ピンを固定する工程と、b)前記コイルから前記インシュレータの表面に沿って、前記端子ピンへと導線を引き出す工程と、c)前記端子ピンに前記導線を接続する工程と、d)前記端子ピンの周囲において、前記インシュレータの表面および前記導線に接触する閉塞部材を配置する工程と、e)前記ステータコア、前記インシュレータ、前記コイル、および前記端子ピンを金型内に配置する工程と、f)前記金型に設けられた壁部で前記端子ピンを囲い込みながら、前記壁部の外側に樹脂を流し込むことにより、前記ケーシングを成型する工程と、を有する。
本願の例示的な第1発明および第2発明によれば、端子ピンの周囲に、導線に接触する閉塞部材を設ける。これにより、ケーシングの射出成型時に、導線を伝って樹脂が端子ピンの周囲に流れ込むのを防ぐことができる。
図1は、モータの縦断面図である。 図2は、モータの端子ピン付近の部分断面図である。 図3は、端子ピンおよびインシュレータの一部分を示す斜視図である。 図4は、端子ピン、インシュレータおよび導線の一部分を示す斜視図である。 図5は、端子ピン、インシュレータ、導線および半田の一部分を示す斜視図である。 図6は、端子ピン、インシュレータ、導線、半田および閉塞部材の一部分を示す斜視図である。 図7は、ケーシングの射出成型前における、端子ピン、インシュレータ、導線、半田および閉塞部材の一部分を示す断面図である。 図8は、ケーシングの射出成型前の手順を示すフローチャートである。 図9は、閉塞部材の吐出時の様子を示した上面図である。 図10は、閉塞部材の吐出時の様子を示した上面図である。 図11は、ケーシングの射出成型時の手順を示すフローチャートである。 図12は、ケーシングの射出成型時における、端子ピン、インシュレータ、導線、半田および閉塞部材の一部分を示す断面図である。 図13は、ケーシングの射出成型後における、端子ピン、インシュレータ、導線、半田および閉塞部材の一部分を示す断面図である。 図14は、変形例に係る土台部付近の斜視図である。 図15は、変形例に係る土台部付近の斜視図である。 図16は、変形例に係るノズルを用いた閉塞部材の吐出時の様子を示した上面図である。
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本願では、モータの中心軸と平行な方向を「軸方向」、モータの中心軸に直交する方向を「径方向」、モータの中心軸を中心とする円弧に沿う方向を「周方向」、とそれぞれ称する。また、本願では、軸方向を上下方向とし、ステータコアに対して端子ピン側を上として、各部の形状や位置関係を説明する。ただし、この上下方向の定義により、本発明に係るモータの製造時および使用時の向きを限定する意図はない。
<1.モータの構造>
図1は、モータ1の縦断面図である。このモータ1は、ステータ21の径方向内側にロータ32が配置された、いわゆるインナロータ型のモータである。モータ1は、例えば、空調機等の家電製品に使用される。ただし、本発明のモータ1は、家電製品以外の用途に使用されるものであってもよい。例えば、本発明のモータ1は、自動車や鉄道等の輸送機器、OA機器、医療機器、工具、産業用の大型設備等に搭載されて、種々の駆動力を発生させるものであってもよい。
図1に示すように、モータ1は、静止部2と回転部3とを有する。静止部2は、駆動対象となる機器の枠体に固定される。回転部3は、静止部2に対して回転可能に支持される。静止部2は、上下に延びる中心軸9を中心とする回転力を発生させる。回転部3は、静止部2が発生した回転力によって、中心軸9を中心として回転する。
本実施形態の静止部2は、ステータ21、ケーシング22、カバー23、回路基板24、端子ピン25、下軸受部26、上軸受部27、および閉塞部材28(図2参照)を有する。回転部3は、シャフト31およびロータ32を有する。
ステータ21は、外部電源から回路基板24を介して供給される駆動電流に応じて、磁束を発生させる電機子である。ステータ21は、上下に延びる中心軸9の周りを環状に取り囲む。ステータ21は、ステータコア211、インシュレータ212、および複数のコイル213を有する。
ステータコア211は、円環状のコアバック41と、コアバック41から径方向内側へ向けて突出する複数のティース42と、を有する。コアバック41は、中心軸9と略同軸に配置される。複数のティース42は、周方向に等間隔に配列される。ステータコア211には、例えば、積層鋼板が用いられる。
インシュレータ212は、ステータコア211に取り付けられる。インシュレータ212の材料には、絶縁体である樹脂が用いられる。インシュレータ212は、ステータコア211の少なくとも一部を覆う。例えば、インシュレータ212は、ティース42の軸方向の両端面および周方向の両面を覆う。
コイル213は、ティース42の周囲にインシュレータ212を介して巻かれた導線70からなる。すなわち、インシュレータ212は、ティース42とコイル213との間に介在する。コイル213を構成する導線70の材料には、例えば、アルミニウム合金、銅などの金属が用いられる。特に、アルミニウム合金を用いれば、銅を用いる場合よりも、モータ1を軽量化できる。
ケーシング22は、ステータ21および下軸受部26を保持する樹脂製の部材である。ケーシング22は、側壁部221、底板部222、および下軸受保持部223を有する。側壁部221は、軸方向に略円筒状に延びる。ステータコア211、インシュレータ212、および複数のコイル213の少なくとも一部は、側壁部221を構成する樹脂に覆われる。ただし、ティース42の径方向内側の端面は、側壁部221から露出していてもよい。また、側壁部221の径方向内側には、後述するロータ32が配置される。
底板部222は、側壁部221の下端から径方向内側へ向けて、板状に広がる。底板部222は、ステータ21およびロータ32よりも軸方向下側に位置する。下軸受保持部223は、底板部222の内端から延びて、下軸受部26の一部を覆う。下軸受部26およびシャフト31の下端部は、下軸受保持部223の径方向内側に配置される。
カバー23は、ケーシング22の上部の開口を覆う。回路基板24および後述するロータ32は、ケーシング22およびカバー23により構成される筐体の内部に収容される。カバー23は、上板部231および上軸受保持部232を有する。上板部231は、ステータ21、ケーシング22、回路基板24、およびロータ32よりも軸方向上側において、中心軸9に対して略垂直に広がる。上軸受保持部232は、上板部231の内端から延びて、上軸受部27の一部を覆う。上軸受部27およびシャフト31の一部は、上軸受保持部232の径方向内側に配置される。
ケーシング22とカバー23との間には、周方向の一部に、リード線242が通る接続孔201が設けられる。接続孔201の内部には、ブッシング243が配置される。ブッシング243は、ケーシング22およびカバー23の接続孔201を構成する端面と接触し、かつ、リード線242が配置される配線溝を有する。
回路基板24は、表面に電気回路が形成された基板である。回路基板24は、本発明における「導通部材」の一例である。回路基板24は、ステータ21およびロータ32の上方、カバー23の下方、かつ、ケーシング22の側壁部221の径方向内側に位置する。また、回路基板24は、中心軸9に対して略垂直に配置される。
回路基板24は、端子ピン25と物理的かつ電気的に接続される。これにより、回路基板24は、端子ピン25を介してコイル213と電気的に繋がれる。回路基板24から延びるリード線242は、接続孔201の内部においてブッシング243の配線溝を通って、ケーシング22の外部へ引き出される。そして、当該リード線242の端部が、外部電源に接続される。外部電源から供給される電流は、リード線242、回路基板24、および端子ピン25を通って、コイル213へ流れる。
図2は、モータ1の端子ピン25付近の部分断面図である。図1および図2に示すように、端子ピン25は、インシュレータ212に固定された導体である。端子ピン25は、コイル213からインシュレータ212の表面に沿って引き出された導線70の端部と、物理的かつ電気的に接続される。また、端子ピン25は、回路基板24に形成された電気回路とも、電気的に接続される。これにより、コイル213と回路基板24とが、端子ピン25を介して電気的に繋がれる。端子ピン25の上端を含む一部は、ケーシング22から露出する。端子ピン25付近の詳細な構造については、後述する。
図1に示すように、下軸受部26は、ロータ32よりも下方において、シャフト31を回転可能に支持する。上軸受部27は、ロータ32よりも上方において、シャフト31を回転可能に支持する。本実施形態の下軸受部26および上軸受部27には、球体を介して外輪と内輪とを回転させるボールベアリングが、使用されている。下軸受部26の外輪は、ケーシング22の下軸受保持部223に固定される。上軸受部27の外輪は、カバー23の上軸受保持部232に固定される。また、下軸受部26および上軸受部27の各々の内輪は、シャフト31に固定される。ただし、ボールベアリングに代えて、すべり軸受や流体軸受等の他方式の軸受が、使用されていてもよい。
図2に示すように、閉塞部材28は、端子ピン25の周囲に配置される部材である。閉塞部材28については、後述する。
図1に示すように、シャフト31は、ロータ32を貫いて軸方向に延びる、柱状の部材である。シャフト31は、中心軸9を中心として回転する。シャフト31の上端部は、ケーシング22およびカバー23よりも上方へ突出している。シャフト31の上端部には、例えば、空調機用のファンが取り付けられる。ただし、シャフト31の上端部は、ギア等の動力伝達機構を介して、ファン以外の駆動部に連結されてもよい。
ロータ32は、シャフト31に固定されて、シャフト31とともに回転する環状の部材である。ロータ32は、ステータ21の径方向内側に配置される。本実施形態のロータ32は、マグネット配合のプラスチック樹脂により形成された環状の部材である。ロータ32は、シャフト31をインサート部品とする射出成型により形成される。ロータ32の外周面は、ティース42の径方向内側の端面と、僅かな隙間を介して対向する。
モータ1の駆動時には、外部電源から、リード線242、回路基板24、および端子ピン25を介して、コイル213に駆動電流が供給される。これにより、ステータコア211の複数のティース42に、磁束が生じる。そして、ティース42とロータ32との間の磁束が及ぼす作用により、中心軸9を中心とする回転力が発生する。その結果、回転部3が、静止部2に支持されながら、中心軸9を中心として回転する。
<2.端子ピン付近の構造>
次に、モータ1の端子ピン25付近の構造について、より詳細に説明する。図3は、端子ピン25およびインシュレータ212の一部分を示す斜視図である。なお、図3では、導線70、半田74および閉塞部材28の図示が省略されている。図4は、端子ピン25、インシュレータ212および導線70の一部分を示す斜視図である。図5は、端子ピン25、インシュレータ212、導線70および半田74の一部分を示す斜視図である。図6は、ケーシング22の射出成型前における、端子ピン25、インシュレータ212、導線70、半田74および閉塞部材28の一部分を示す斜視図である。図7は、ケーシング22の射出成型前における、端子ピン25、インシュレータ212、導線70、半田74および閉塞部材28の一部分を示す断面図である。
図2に示すように、インシュレータ212は、第1絶縁部51と、第2絶縁部52と、第3絶縁部53と、土台部54と、を有する。インシュレータ212は、単一の部材であってもよく、複数の部材で構成されていてもよい。例えば、第1絶縁部51、第2絶縁部52、第3絶縁部53、および土台部54のうちの1つまたは複数の部位が、他の部位とは別の部材であってもよい。
第1絶縁部51は、ティース42の軸方向の両端面および周方向の両面を覆っている。第2絶縁部52は、コアバック41の上面の少なくとも一部分を覆っている。第3絶縁部53は、コアバック41の下面の少なくとも一部分を覆っている。第1絶縁部51と、第2絶縁部52および第3絶縁部53とは、径方向に繋がっている。土台部54は、第2絶縁部52から軸方向上側へ向けて突出している。
図3〜図7に示すように、土台部54は、基準面61、周辺部62、スリット63、および突出部64を有する。基準面61は、土台部54の軸方向一方側の面である。すなわち、基準面61は、土台部54の軸方向一方側において少なくとも一部が径方向に拡がる。周辺部62は、基準面61の一部であって、端子ピン25を環状に取り囲む部分である。
スリット63は、土台部54の基準面から径方向外側の側面に向かって、軸方向他方側かつ径方向内側へ向けて凹む部位である。スリット63の径方向内側の端部は、周辺部62の外縁部と一致する。そして、スリット63は、周辺部62から、端子ピン25から離れる方向へ向かって延びる。本実施形態では、スリット63の底部を構成する面は、周辺部62の外縁部から土台部54の軸方向他方側端部までスロープ状に延びる。
突出部64は、基準面61から軸方向一方側へ向けて突出する部分である。突出部64は、周辺部62の外縁の一部に配置される第1突出部641と、スリット63の縁部に配置される第2突出部642とを含む。
端子ピン25は、土台部54上に設けられている。端子ピン25は、コイル213の軸方向一方側に配置される。端子ピン25は、軸方向に延びる柱状の導体である。端子ピン25は、鉄または銅などの導電性を有する材料で形成される。端子ピン25の下端部は、土台部54に設けられた穴に挿入され、土台部54に固定されている。端子ピン25の上端部は、土台部54の上面よりも上方に位置している。なお、本実施形態では、1つの土台部54に対して1つの端子ピン25が固定されている。ただし、1つの土台部54に対して、2本以上の端子ピン25が固定されていてもよい。
図2に示すように、ケーシング22は、ステータコア211、インシュレータ212、および複数のコイル213の少なくともその表面の一部を覆う。ケーシング22は、インシュレータ212の土台部54の上方に、軸方向に凹む凹部224を有する。土台部54の上面は、凹部224内に配置される。また、端子ピン25の一部は、ケーシング22から露出して、凹部224内に位置する。
ケーシング22は、射出成型により得られる。ケーシング22の射出成型を行う際には、ステータ21および端子ピン25が収容された金型内の空洞に樹脂を流し込み、当該樹脂が硬化させられる。射出成型の詳細な手順については、後述する。また、図2に示すように、本実施形態のケーシング22は、回路基板24の下面に接触する基板配置面225を有する。基板配置面225は、ロータ32の上端部よりも軸方向上側に位置する。回路基板24の下方への位置ずれは、基板配置面225によって防止される。これにより、回路基板24がロータ32と接触することが防止される。
導線70は、土台部54の径方向内側に位置するコイル213から延び、インシュレータ212の表面に沿って、端子ピン25まで引き出される。具体的には、導線70は、コイル213から、土台部54の側面側およびスリット63内を通って、端子ピン25まで引き出される。そして、引き出された導線70は、図4に示すように、端子ピン25の周囲に巻き付けられる。
また、図5に示すように、端子ピン25の一部および端子ピン25に巻かれた導線70の一部は、半田74で覆われる。半田74は、端子ピン25と導線70との双方に接触する。これにより、端子ピン25と導線70とが、半田74を介して電気的に導通する。特に、本実施形態では、導線70が、端子ピン25に、一巻きごとに軸方向に間隙をあけて巻かれる。このため、半田74は、導線70の当該間隙に入り込む。すなわち、上下に離れた導線70の間に、半田74が介在する。このようにすれば、端子ピン25および導線70に対する半田74の接触面積が大きくなる。したがって、端子ピン25と導線70との間の半田74を介した電気的導通の信頼性が、より向上する。その結果、外部電源から供給された駆動電流を、安定してステータ21へ流すことができる。
図6および図7に示すように、閉塞部材28は、端子ピン25の周囲において、インシュレータ212の表面および導線70に接触する。これにより、閉塞部材28によって、インシュレータ212と導線70との隙間を小さくできる。したがって、ケーシング22の射出成型時に、導線70を伝って樹脂が端子ピン25の周囲に流れ込むのを防ぐことができる。
<3.ケーシングの射出成型について>
続いて、モータ1の製造工程の一部であるケーシング22の射出成型について説明する。
図8は、ケーシング22の射出成型前の手順を示すフローチャートである。ケーシング22を射出成型する前には、まず、インシュレータ212の土台部54の上面に、端子ピン25を固定する(ステップS11)。土台部54と端子ピン25との固定には、例えば、圧入または接着を用いればよい。また、端子ピン25をインサート部品としてインシュレータ212を成型することにより、土台部54と端子ピン25とを、互いに固定してもよい。
次に、コイル213からインシュレータ212の表面に沿って端子ピン25へ、導線70を引き出す(ステップS12)。このとき、導線70の一部は、インシュレータ212のスリット63に沿って配置される。すなわち、コイル213から端子ピン25へと向かう導線70の経路の一部分が、スリット63により位置決めされる。これにより、導線70が他の部材と接触することを防止できる。その結果、導線70の損傷や破断が防止される。
そして、引き出された導線70を、端子ピン25に巻き付ける(ステップS13)。導線70は、インシュレータ212から露出した端子ピン25の下端部付近から上端部付近まで、端子ピン25に巻き付けられる。このとき、導線70は、一巻きごとに軸方向に間隙をあけて端子ピン25に巻き付けられる。
続いて、導線70と端子ピン25とを半田付けする(ステップS14)。ここでは、端子ピン25の一部および端子ピン25に巻かれた導線70の一部を、半田74で覆う。半田74は、端子ピン25と導線70との双方に接触する。これにより、端子ピン25と導線70とが、半田74を介して電気的に接続される。特に、本実施形態では、端子ピン25に巻き付けられた導線70の一巻きごとの軸方向の隙間に、半田74が介在する。これにより、導線70と端子ピン25とが、より良好に導通する。その結果、外部電源から供給された駆動電流を、安定してステータ21へ供給でき、モータ1の電気的信頼性を向上できる。
その後、インシュレータ212の表面および導線70に接触する閉塞部材28を形成する(ステップS15)。具体的には、ステップS15は、液状またはジェル状の閉塞部材28を配置する配置工程と、当該閉塞部材28を硬化させる硬化工程とを含む。配置工程では、液状またはジェル状の閉塞部材28を、端子ピン25の周囲において、インシュレータ212の表面および導線70に接触させて配置する。その後の硬化工程では、閉塞部材28を硬化させて、閉塞部材28を得る。
図9および図10は、配置工程における、液状の閉塞部材28の吐出時の様子を示した上面図である。図9および図10に示すように、配置工程では、ノズル80の先端を端子ピン25付近に配置し、ノズル80から液状の閉塞部材28を吐出することにより、閉塞部材28を配置する。なお、図9中において、ノズル80の先端側をA、後端側をBとして、ノズル80の延びる方向が矢印にて表示される。
本実施形態では、ノズル80が、側面から見て先端から後端側へと凹む切り欠き81を有する。ここで、ノズル80の「側面」とは、ノズル80の延びる方向に対して直交する方向から見える面である。切り欠き81内には、液状の閉塞部材28を吐出する吐出口82が設けられる。図9に示すように、配置工程では、切り欠き81の内側に端子ピン25および端子ピン25を覆う半田74の一部が配置される位置に、ノズル80を配置する。そして、切り欠き81内に設けられた吐出口82から液状の閉塞部材28を吐出させる。これにより、端子ピン25の周囲に効率良く閉塞部材28を配置できる。
このように、切り欠き81内にノズル80が配置されることにより、目標とする領域以外への箇所へ、閉塞部材28が配置されることを抑制できる。また、作業者による閉塞部材28の吐出状態のばらつきが生じにくい。このため、閉塞部材28の吐出工程を自動化した際にも、閉塞部材28の吐出状態のばらつきが生じにくい。
また、本実施形態では、図9の位置で閉塞部材28を吐出した後、図10に示すように、ノズル80を、端子ピン25を中心に回転させる。そして、図10の位置においても、ノズル80から閉塞部材28を吐出する。これにより、端子ピン25の周囲に満遍なく閉塞部材28を配置できる。なお、ノズル80を回転させつつ、ノズル80から閉塞部材28を吐出させてもよい。
本実施形態では、切り欠き81の形状は、側面から見て半楕円状である。しかしながら、切り欠き81の形状は、先端から後端側へと凹み、かつ、切り欠き81内に端子ピン25の一部を配置できる形状であれば、側面から見て三角形状、半円状、四角形状、その他の形状であってもよい。
また、配置工程において、閉塞部材28を吐出させつつノズル80を上下方向に動かしてもよい。このようにすれば、閉塞部材28の厚みを調整しやすい。また、配置工程において、複数の端子ピン25に対して同時に閉塞部材28の吐出を行ってもよい。
前述の通り、ステップS15において形成された閉塞部材28は、周辺部62、周辺部62とスリット63とを連結する接続部、および、突出部64上に配置される。閉塞部材28には、例えば、オレフィン系接着樹脂、ポリエステル系ホットメルト接着剤等を用いる。すなわち、製造後の状態において、閉塞部材28は、例えば硬化した接着剤である。閉塞部材28として紫外線硬化型接着剤を用いる場合、硬化工程においては、紫外線の照射が行われる。閉塞部材28として溶剤揮散型接着剤や硬化剤混合型接着剤を用いる場合、硬化工程では閉塞部材28を静置させておく。また、閉塞部材28として加熱硬化型接着剤を用いる場合は、閉塞部材28を加熱させる。
このステップS15において、図6に示すように、閉塞部材28は、端子ピン25の周囲を環状に取り囲む。これにより、ケーシング22の射出成型時に、端子ピン25の周囲の全ての方向から、樹脂が端子ピン25の周囲に流れ込むのをより防ぐことができる。
また、このステップS15において、図6および図12〜図13に示すように、閉塞部材28は、周辺部62に接触する。製造工程において、液状またはジェル状の閉塞部材28をインシュレータ212の表面および導線70に接触するように塗布した後で、閉塞部材28を硬化させる。このため、平らな周辺部62に閉塞部材28を配置することにより、スリット63などの傾斜した部分に閉塞部材28を配置する場合と比べて、硬化前の閉塞部材28が流れて移動することを抑制できる。すなわち、閉塞部材28をより所望の位置に配置しやすい。
また、このステップS15において、閉塞部材28は、周辺部62とスリット63とを連結する接続部に接触する。これにより、ケーシング22の射出成型時に、スリット63内を導線70を伝って端子ピン25の周囲へと向かう樹脂が、当該接続部付近において堰き止められる。これにより、ケーシング22の射出成型時に、樹脂が端子ピン25の周囲に流れ込むのをより防ぐことができる。
次に、ケーシング22を射出成型する。図11は、ケーシング22の射出成型時の手順を示すフローチャートである。図12は、射出成型時の様子を示した図である。図13は、射出成型後の様子を示した図である。ケーシング22を射出成型するときには、まず、金型を用意する。金型は、互いに組み合わせることで内部に空洞が生じる、上金型90および下金型により構成される。そして、図8の手順により得られた、ステータ21、端子ピン25、および導線70を含む構造物を、金型の内部に配置する(ステップS21)。
ここで、図12に示すように、上金型90は上下に延びる壁部92を有する。壁部92の下面は、インシュレータ212の土台部54の上面、もしくは、閉塞部材28に接触する。そして、壁部92により、端子ピン25が囲いこまれる。壁部92の内側には、金型凹部91が設けられている。金型凹部91は、土台部54の上方において軸方向上側へ凹む。壁部92を土台部54または閉塞部材28に接触させたときには、金型凹部91内に、端子ピン25、導線70、および半田74が収容される。
このように、ケーシング22の射出成型時には、上金型90の壁部92により端子ピン25が囲まれ、流動状態の樹脂が端子ピン25付近へと流れ込むことが抑制される。このとき、壁部92の下端面と土台部54との間に隙間が生じると、当該隙間を介して樹脂が端子ピン25の周囲へと流れ込む虞がある。
そこで、上述の通り、本実施形態の静止部2は、端子ピン25の周囲において、インシュレータ212の表面および導線70に接触する閉塞部材28を有する。閉塞部材28によって、ケーシング22の射出成型時に、導線70を伝って樹脂が端子ピン25の周囲に流れ込むのを防ぐことができる。
また、本実施形態のインシュレータ212は、基準面61から突出する突出部64を有する。特に、突出部64の一部である第1突出部641は、端子ピン25の周囲において、円弧状に延びている。ステータ21、端子ピン25、および導線70を含む構造物が金型の内部に配置されると、第1突出部641は、壁部92と軸方向に重なる位置に配置される。このため、上金型90の壁部92は、第1突出部641に直接、または、閉塞部材28を介して接触する。そして、第1突出部641および閉塞部材28は、壁部92により押し潰される。このように、第1突出部641により、壁部92と土台部54との隙間が埋まる。その結果、後続の工程において、流動状態の樹脂が、壁部92の下端部と土台部54との間から端子ピン25側へと流れ込むことが抑制される。
また、本実施形態では、閉塞部材28として、弾性力を有する部材が用いられている。これにより、閉塞部材28が、土台部54上に配置された「弾性部材」の役割を果たす。すなわち、本実施形態では、閉塞部材28と弾性部材とが単一の部材である。土台部54上に弾性部材が配置されることにより、壁部92の下端部と土台部54とにより、軸方向の高さを変形可能な、弾性力を有する閉塞部材28が挟まれる。したがって、壁部92の軸方向の寸法誤差や、土台部54の軸方向の寸法誤差等によって壁部92と土台部54との間に隙間が生じてしまった場合であっても、弾性力を有する閉塞部材28によって当該隙間が埋まる。その結果、後続の工程において、流動状態の樹脂が、壁部92の下端部と土台部54との間から端子ピン25側へと流れ込むことが抑制される。
また、閉塞部材28が弾性部材の役割を果たすことにより、導線70を伝う樹脂の流れ込みを抑制する役割と、金型とインシュレータ212の隙間からの樹脂の流れ込みを抑制する役割とを、1部材で行うことができる。したがって、製造時の手間を減らすことができる。
本実施形態では、特に、ステップS15において、閉塞部材28の一部が第1突出部641上に配置される。このため、ステップS21〜S23において、壁部92と第1突出部641とにより、第1突出部641上の閉塞部材28が挟まれる。したがって、流動状態の樹脂が、壁部92の下端部と土台部54との間から端子ピン25側へと流れ込むことが、さらに抑制される。
なお、閉塞部材28が第1突出部641上に配置された場合、ケーシング22の射出成型後においては、図13に示すように、閉塞部材28の一部が、端子ピン25から見て第1突出部641よりも外側に配置される。壁部92が閉塞部材28と接触すると、このように、閉塞部材28が第1突出部641の外側へと押し出される。これにより、ケーシング22の射出成型時に、壁部92と第1突出部641との間の隙間が閉塞部材28によって埋められて隙間が抑制される。
また、本実施形態では、図6および図7に示すように、閉塞部材28は、端子ピン25を覆う半田74の側面に接触して配置される。これにより、流動性のある硬化前の閉塞部材28が端子ピン25から離れる方向へと流れるのが抑制される。
次に、上金型90と下金型とを閉じた後、金型内の空洞に、流動状態の樹脂を流し込む(ステップS22)。このとき、端子ピン25は、壁部92に囲い込まれている。上述の通り、壁部92の外側には、流動状態の樹脂が流し込まれる。このとき、上金型90と土台部54との間が閉じられているため、流動状態の樹脂は、壁部92内の金型凹部91には流れ込みにくい。また、上述の通り、周辺部62とスリット63とを連結する接続部上に閉塞部材28が配置される。このため、スリット63を通って金型凹部91内に、流動状態の樹脂が流れ込むことも抑制される。
やがて、金型内の空洞全体に樹脂が行き渡ると、流動状態の樹脂を硬化させる(ステップS23)。このように、金型に設けられた壁部92で端子ピン25を囲い込みながら、壁部92の外側に樹脂を流し込むことにより、ケーシング22を成型する。土台部54の上側には、凹部224が形成され、凹部224内に端子ピン25の一部分が配置された状態となる。
その後、上金型90と下金型とを分離させて、金型を開く(ステップS24)。そして、金型から、ステータ21、端子ピン25、導線70、および成型後のケーシング22を含む構造物を取り出す(ステップS25)。
以上の製造手順によれば、ケーシング22の成型時に、端子ピン25に巻かれた導線70が金型と接触することを防止できる。このため、金型との接触による導線70の損傷を防止できる。これにより、モータ1の電気的信頼性を向上できる。また、ケーシング22の成型時に、スリット63内の導線70の周囲の空間を通って端子ピン25の近傍へ、樹脂が侵入することも抑制できる。
<4.変形例>
以上、本発明の例示的な実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態には限定されない。
図14は、一変形例に係る土台部54A付近の斜視図である。図14の例では、閉塞部材28Aは、端子ピン25Aを覆う半田74Aには接触していない。閉塞部材28Aは、端子ピン25Aを取り囲む第1突出部641A上と、周辺部62Aとスリット63Aとを連結する接続部上とに亘って、リング状に配置される。このように、閉塞部材28Aは、端子ピン25Aから間隔を空けて配置される。これにより、閉塞部材28Aの使用量を低減することができる。
図15は、他の変形例に係る土台部54B付近の斜視図である。図15の例では、土台部54B上に、閉塞部材28Bと、閉塞部材28Bとは異なる材料で形成された弾性部材29Bとが配置される。閉塞部材28Bは、端子ピン25Bの周囲において、周辺部62Bとスリット63Bとを連結する接続部と、導線70Bとに接触する。弾性部材29Bは、第1突出部641B上に配置される。このように、閉塞部材28Bと弾性部材29Bとが別個の部材で形成されてもよい。
図16は、他の変形例に係るノズル80Cを用いた閉塞部材の吐出時の様子を示した上面図である。このノズル80Cは、側面から見て、切り欠き81Cの一方側の部分の長さと、切り欠き81Cの他方側の部分の長さとが異なる。すなわち、切り欠き81Cの一方側の先端部83Cが、切り欠き81Cの他方側の先端部84Cよりも基端側に配置される。このようにすれば、図16中に矢印で示すように、切り欠き81Cの一方側を接近方向の進行側、切り欠き81Cの他方側を当該進行側の逆側となる状態でノズル80Cを端子ピン25Cに接近させることができる。
また、上記の実施形態では、シャフトが、ケーシングおよびカバーよりも上方へ突出している。しかしながら、シャフトは、ケーシングよりも下方へ突出し、その下端部が駆動部と連結されてもよい。また、シャフトは、ケーシングの下方およびカバーの上方の双方に突出し、その下端部および上端部の双方が、それぞれ駆動部に連結されていてもよい。
また、上記の実施形態では、マグネット配合のプラスチック樹脂により形成されたロータを使用している。しかしながら、ロータは、複数のマグネットを、磁性体である円筒状のロータコアの外周面または内部に固定したものであってもよい。
また、上記の実施形態の導通部材は、電気回路が搭載された回路基板である。しかしながら、導通部材は、リード線が搭載された配線台であってもよい。その場合、配線台に支持されたリード線の端部を、端子ピンに接続すればよい。また、導通部材は、配線台の無いリード線そのものであってもよい。
また、上記の実施形態では、端子ピンと導線とが、半田付けにより電気的に接続されている。しかしながら、端子ピンと導線とを電気的に接続する手段は、熱カシメ、導電性接着剤、溶着等の他の方法であってもよい。
また、上記の実施形態では、端子ピンの中心軸に対して垂直な断面形状が矩形である。しかしながら、端子ピンの断面形状は、円形等の他の形状であってもよい。
また、上記の実施形態のモータは、ステータの径方向内側にロータが配置された、いわゆるインナロータ型のモータである。しかしながら、本発明のモータは、ステータの径方向外側にロータが配置された、いわゆるアウタロータ型のモータであってもよい。その場合、複数のティースは、コアバックから径方向外側へ向けて突出する。また、土台部および端子ピンは、コイルよりも径方向内側に位置していてもよい。また、土台部の径方向内側の面に、導線が配置されるスリットが設けられていてもよい。
また、各部材の細部の形状については、本願の各図に示された形状と、相違していてもよい。また、上記の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
本発明は、例えば、静止部、モータ、およびモータの静止部の製造方法に利用できる。
1 モータ
2 静止部
3 回転部
9 中心軸
21 ステータ
22 ケーシング
23 カバー
24 回路基板
25,25A,25B,25C 端子ピン
28,28A,28B 閉塞部材
29B 弾性部材
41 コアバック
42 ティース
54,54A,54B 土台部
55 スリット
61 基準面
62,62A,62B 周辺部
63,63A,63B スリット
64 突出部
70,70B 導線
74,74A 半田
80,80C ノズル
81,81C 切り欠き
92 壁部
211 ステータコア
212 インシュレータ
213 コイル
641,641A,641B 第1突出部
642 第2突出部

Claims (21)

  1. 上下に延びる中心軸を中心とする回転力を発生させるモータの静止部であって、
    環状のコアバックおよび前記コアバックから径方向に突出する複数のティースを有するステータコアと、
    前記ステータコアの少なくとも一部を覆うインシュレータと、
    前記インシュレータを介して前記ティースに巻かれた導線からなるコイルと、
    前記インシュレータに固定され、前記コイルから前記インシュレータの表面に沿って引き出された前記導線と接続され、前記コイルと電気的に繋がれる端子ピンと、
    前記端子ピンと接続され、前記端子ピンを介して前記コイルと電気的に繋がれる導通部材と、
    前記ステータコア、前記インシュレータ、および前記コイルの少なくとも一部を覆う樹脂製のケーシングと、
    を有し、
    前記端子ピンの一部は、前記ケーシングから露出し、
    前記静止部は、
    少なくとも一部が前記端子ピンの周囲において前記インシュレータの表面および前記導線に接触する閉塞部材
    をさらに有する、静止部。
  2. 請求項1に記載の静止部であって、
    前記閉塞部材は、前記端子ピンの周囲を取り囲む、静止部。
  3. 請求項1または請求項2に記載の静止部であって、
    前記端子ピンは、前記コイルの軸方向一方側に配置され、
    前記インシュレータは、
    軸方向一方側において少なくとも一部が径方向に拡がる基準面と、
    前記基準面の一部であって、前記端子ピンを環状に取り囲む周辺部と、
    前記基準面から軸方向他方側へと凹むスリットと、
    を有し、
    前記スリットは、前記周辺部から、前記端子ピンから離れる方向へ向かって延び、
    前記導線は、前記コイルから前記スリットを通って引き出され、
    前記閉塞部材は、前記周辺部および前記導線に接触する、静止部。
  4. 請求項3に記載の静止部であって、
    前記閉塞部材は、前記周辺部と前記スリットとを連結する接続部に接触する、静止部。
  5. 請求項3または請求項4に記載の静止部であって、
    前記インシュレータは、
    前記周辺部の外縁部の少なくとも一部に配置され、前記基準面から軸方向一方側へ向けて突出する突出部を有する、静止部。
  6. 請求項5に記載の静止部であって、
    少なくとも一部が前記突出部上に配置された弾性部材
    を有する、静止部。
  7. 請求項6に記載の静止部であって、
    前記弾性部材の一部が、前記端子ピンから見て前記突出部よりも外側に配置される、静止部。
  8. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の静止部であって、
    前記インシュレータ上に配置された弾性部材
    を有する、静止部。
  9. 請求項6または請求項8に記載の静止部であって、
    前記閉塞部材と前記弾性部材とは単一の部材である、静止部。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の静止部であって、
    前記閉塞部材は、硬化した接着剤である、静止部。
  11. 請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の静止部であって、
    前記端子ピンに、前記導線が巻き付けられ、
    前記端子ピンの一部および前記導線が、半田に覆われ、
    前記閉塞部材は、前記半田の周囲に位置する、静止部。
  12. 請求項1ないし請求項11のいずれかに記載の静止部であって、
    前記導通部材は、表面に電気回路が形成された回路基板である、静止部。
  13. 請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の静止部と、
    前記静止部に支持されながら、前記中心軸を中心として回転する回転部と、
    を備える、モータ。
  14. 上下に延びる中心軸を中心とする回転力を発生させるモータの静止部であって、ステータコアとコイルとの間にインシュレータが介在し、前記ステータコア、前記コイル、および前記インシュレータの少なくとも一部を覆う樹脂製のケーシングを有する前記静止部の製造方法であって、
    a)前記インシュレータに端子ピンを固定する工程と、
    b)前記コイルから前記インシュレータの表面に沿って、前記端子ピンへと導線を引き出す工程と、
    c)前記端子ピンに前記導線を接続する工程と、
    d)前記端子ピンの周囲において、前記インシュレータの表面および前記導線に接触する閉塞部材を配置する工程と、
    e)前記ステータコア、前記インシュレータ、前記コイル、および前記端子ピンを金型内に配置する工程と、
    f)前記金型に設けられた壁部で前記端子ピンを囲い込みながら、前記壁部の外側に樹脂を流し込むことにより、前記ケーシングを成型する工程と、
    を有する、製造方法。
  15. 請求項14に記載のモータの静止部の製造方法であって、
    前記工程d)は、
    d1)液状の前記閉塞部材を、前記端子ピンの周囲において、前記インシュレータの表面および前記導線に接触させて配置する工程と、
    d2)前記閉塞部材を硬化させる工程と、
    を含む、製造方法。
  16. 請求項15に記載のモータの静止部の製造方法であって、
    前記工程d1)において、側面から見て先端から後端側へと凹む切り欠きを有するノズルを、前記切り欠きの内側に前記端子ピンの一部が配置される位置に配置しつつ、前記切り欠き内に設けられた吐出口から液状の前記閉塞部材を吐出させる、製造方法。
  17. 請求項14ないし請求項16のいずれかに記載のモータの静止部の製造方法であって、
    前記工程d)において、前記閉塞部材は、前記端子ピンの周囲を取り囲む、製造方法。
  18. 請求項14ないし請求項17のいずれかに記載のモータの静止部の製造方法であって、
    前記端子ピンは、前記コイルの軸方向一方側に配置され、
    前記インシュレータは、
    軸方向一方側において少なくとも一部が径方向に拡がる基準面と、
    前記基準面の一部であって、前記端子ピンを環状に取り囲む周辺部と、
    前記基準面から軸方向他方側へと凹むスリットと、
    を有し、
    前記スリットは、前記周辺部から、前記端子ピンから離れる方向へ向かって延び、
    前記工程b)において、前記導線は、前記コイルから前記スリットを通って引き出され、
    前記工程d)において、前記閉塞部材は、前記周辺部および前記導線に接触する、製造方法。
  19. 請求項18に記載のモータの静止部の製造方法であって、
    前記工程d)において、前記閉塞部材は、前記周辺部と前記スリットとを連結する接続部に接触する、製造方法。
  20. 請求項14ないし請求項18のいずれかに記載のモータの静止部の製造方法であって、
    前記閉塞部材は、弾性力を有し、
    前記工程f)において、前記壁部と前記インシュレータとにより前記閉塞部材が挟まれる、製造方法。
  21. 請求項18または請求項19に記載のモータの静止部の製造方法であって、
    前記閉塞部材は、弾性力を有し、
    前記インシュレータは、
    前記周辺部の外縁部の少なくとも一部に配置され、前記基準面から軸方向一方側へ向けて突出する突出部を有し、
    前記工程d)において、前記閉塞部材の少なくとも一部が前記突出部上に配置され、
    前記工程f)において、前記壁部と前記突出部とにより前記閉塞部材が挟まれる、製造方法。
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