JP2019097025A - 伝送システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数地点から出力される放送波の、タイミング・周波数・位相を精度よく一致させると共に、低コスト及び簡易な構成で単一周波数を用いたFM同期放送を実現することができる伝送システム提供する。【解決手段】 第1の送信装置1が、FM変調波を生成し、無線信号として発放すると共に伝送装置3に出力し、伝送装置3の送信側周波数変換装置4が、1PPS信号に同期して変調した1PPS変調パイロット信号をFM変調波に重畳して送信し、受信側周波数変換装置6が、無線信号に変換し、受信した1PPS変調パイロット信号に基づいて、伝送で生じた周波数及び位相の誤差を補正すると共に、更に第1の送信装置1からの放送波にタイミングを合わせて発放させるよう、第2の送信装置2に遅延時間制御信号を出力し、第2の送信装置2がそれに基づいて発放する伝送システムとしている。【選択図】 図1

Description

本発明は、単一周波数を用いたFM同期放送の放送波を伝送する伝送システムに係り、特に、複数地点から出力される放送波について、タイミング・周波数・位相を精度よく一致させると共に、低コスト及び簡易な構成で実現することができる伝送システムに関する。
[先行技術の説明]
従来、ラジオ放送では、AM(Amplitude Modulation;振幅変調)波を用いる放送システムがあった。
AM波は、周波数が0.6MHz〜1.6MHzと低く、丘や山の裏側へも電波が到達するため、1〜2局の大出力送信所から広い範囲に対して送信を行うことができる。
これに対して、FM(Frequency Modulation;周波数変調)波は、76MHz〜96MHzと周波数が高く直進性が強いため、丘や山の裏側への電波到達が困難である。そのため、サービスエリアも80km程度以下と狭く、数百W以下の小中出力の送信所を複数配備し、更にそれぞれの電波が重複するエリアでの干渉を防止するために、各送信所で異なるFM周波数を使用するようになっていた。
このようなシステムでは、例えば、高速道を自動車で移動する場合等、度々送信所のサービスエリアを外れてしまい、その都度チューニングを行わなければならず、安全運転への影響が懸念される。
[従来の伝送システム]
そこで、複数周波数ではなく、単一のFM周波数を用いて複数個所から送信を行うFM同期放送と呼ばれる手法が注目されている。
FM同期放送を実現する従来の伝送システムについて図6を用いて説明する。図6は、従来のRF(Radio Frequency)伝送システムの概略構成を示す概略構成ブロック図である。
図6に示すように、従来の伝送システム(RF伝送システム)は、送信所Aで生成されたFM変調波を、放送波としてアンテナから出力(発放)すると共に、離れたところにある送信所Bに専用回線等で伝送し、送信所Bのアンテナからも同一周波数で発放するものである。
ここで、送信所Aからの放送波と送信所Bからの放送波を両方とも受信する地域において、両放送波が同時に受信されるように、送信所A及び送信所Bにおける遅延時間を調整して、発放タイミングを一致させている(特許文献1,2参照)。
従来の伝送システムの構成について具体的に説明する。
図6に示すように、従来の伝送システムは、送信所Aに設けられたFM変調器81と、遅延回路82と、増幅器(PA;Power Amplifier)83と、放送局Bに設けられた増幅器(PA)87と、送信所Aと送信所Bとを接続する伝送装置80とを備えている。
送信所AのFM変調器81は、入力された音声信号をFM変調する。ここでは、搬送波周波数(送信用周波数)を91.7MHzとする。
遅延回路82は、送信所Aから発放される放送波と、送信所Bから発放される放送波とが同一タイミングとなるよう、放送波を遅延させる。
増幅器83は、遅延されたFM変調波を増幅してアンテナから放送波として出力する。
伝送装置80は、送信側周波数変換装置84と、伝送路85と、受信側周波数変換装置86とを備えている。
送信側周波数変換装置84は、送信用周波数のFM変調波を中間周波数に周波数変換する。ここでは、37.5MHzとする。
伝送路85は、IF(Intermediate Frequency)−TTL(Transmitter to Transmitter Link)回線または光回線で構成され、送信側で所定のSHF(Super High Frequency)周波数帯(3〜30GHz、例えば7GHz)に変換したFM変調波を伝送し、受信側で再び中間周波数に変換して出力する。
受信側周波数変換装置86は、中間周波数信号のFM変調波を元の周波数(91.2MHz)に変換する。
送信所Bの増幅器87は、入力されたFM変調波を増幅して、放送波としてアンテナから発放する。
ここで、送信所Aに遅延回路82を設けて、送信所Bまでの伝送に要する時間だけ遅延させて発放するようにしているため、送信所Aからの放送信号と送信所Bからの放送信号のタイミングは一致する。
しかしながら、伝送装置80における周波数誤差や位相誤差等により、送信所Bから出力される信号は、元のFM波とは完全には一致せず、周波数や位相のずれαが付加された信号となっている。
そのため、図6に示すように、送信所Aからの放送波(「FM波」)と、送信所Bからの放送波(「FM波+α」)の両方を受信するエリアでは、両波が干渉して歪が生じ、受信品質が劣化してしまう。
[従来の周波数変換装置の概略構成:図7]
次に、従来の周波数変換装置の概略構成について図7を用いて説明する。図7は、従来の周波数変換装置の概略構成を示す模式説明図であり、(a)は送信側周波数変換装置、(b)は受信側周波数変換装置を示している。
図7(a)に示すように、従来の送信側周波数変換装置84は、局部発振器(OSC;Oscillator)91と、ミキサ92と、バンドパスフィルタ(BPF;Band Pass Filter)93とを備えている。
局部発振器91は、特定の周波数信号(ここでは54.2MHz)を生成する。
ミキサ92は、送信所Aから入力された91.7MHzのFM変調波と局部発振器91からの54.2MHzの信号とを乗算し、37.5MHzと145.95MHzの信号を生成する。
バンドパスフィルタ93は、これらの内、中間周波数帯の37.5MHzのみを通過させて、伝送路85に出力する。
また、図7(b)に示すように、受信側周波数変換装置86は、局部発振器(OSC)94と、ミキサ95と、バンドパスフィルタ(BPF)96とを備えている。
局部発振器94は、特定の周波数信号(ここでは54.2MHz)を生成する。
ミキサ95は、入力された37.5MHzの中間周波数信号と局部発振器94からの54.2MHzの信号とを乗算し、−16.7MHzと91.7MHzの信号を生成する。
バンドパスフィルタ96は、これらの内、91.7MHzのみを通過させて、送信所Bに出力する。
このようにして、従来の周波数変換が行われるようになっていた。
また、このとき使用する局部発振器91(ここでは54.2MHz)および局部発振器94(ここでは54.2MHz)は、それぞれ位相や周波数の管理がなされない。
つまり、従来の周波数変換装置は、位相誤差や周波数誤差を含むものである。
尚、IF−TTL回線または光回線85においては、IF−TTL回線としてIF周波数の37.5MHzが入力されると、空間に電波を放出するために7GHz帯を用いるため、再度の周波数変換が必要となる。
[関連技術]
尚、FM同期放送を行う伝送システムに関する従来技術としては、特開2017−73587号公報「放送通信システム及び放送通信方法」(特許文献1)、特開2017−92723号公報「放送通信システム、放送通信装置及び放送通信方法」(特許文献2)がある。
特許文献1には、送信側装置が、GPS信号に基づく1PPSのパルス信号に同期する同期情報信号を音声信号に多重して送信し、受信側装置が、受信した信号から得た同期情報信号を、GPS信号に基づく1PPS信号と比較して伝搬路遅延を算出し、当該伝搬路遅延に基づいて音声信号を発放するタイミングを調整する放送通信システムが記載されている。
特許文献2には、送信装置において、放送通信データのユーザビット領域に、1PPS信号に同期した時間情報を多重して送信し、受信装置において、放送通信データから時間情報を抽出して、それに同期した受信1PPS信号を生成し、GPS信号に基づく1PPS信号との差分に基づいて伝送遅延時間を求め、予め設定された基準遅延時間から伝送遅延時間を差し引いてタイミング調整時間を算出する放送通信システムが記載されている。
尚、特許文献1及び2に記載された放送通信システムは、受信装置(受信側の送信局、送信所Bに相当)において、受信した信号を一旦復調して、遅延時間の調整を行った後、再度変調して放送波として出力する構成であり、受信装置からの放送波を送信装置からの放送波に精度よく一致させることが可能であるものの、受信装置の装置規模が大きくコストが高くなるため、送信装置と受信装置との間の距離が長く、広いサービスエリアをカバーするような大規模なシステムに適している。
特開2017−73587号公報 特開2017−92723号公報
しかしながら、図6に示した従来の伝送システムでは、受信側の送信装置(送信所B)から発放される放送波は、伝送装置における周波数誤差や位相誤差等により、周波数や位相のずれが付加された信号となるため、遅延時間を調整しただけでは、FM変調波を生成する送信装置(送信所A)からの放送波に精度よく一致させることはできず、両方の放送波を受信する地域では、両波が干渉して歪を生じ、受信品質が劣化してしまうという問題点があった。
また、特許文献1及び特許文献2の放送通信システムでは、受信側の送信装置の構成及びコストが増大してしまい、FM変調波を生成する送信装置からあまり遠くないところに受信側の送信装置を設けるような小規模なシステムには不向きであるという問題点があった。
尚、特許文献1及び特許文献2には、複数の送信装置から発放される放送波について、タイミングだけでなく、位相及び周波数を一致させることについては記載されていない。
本発明は、上記実情に鑑みて為されたもので、受信側の送信装置(送信所B)から発放される放送波を、FM変調波を生成する送信装置(送信所A)からの放送波と、タイミング、周波数、位相を精度よく一致させることができると共に、受信側の送信装置の構成を増大させることなく、低コストで実現することができ、小規模なシステムにも適用可能な伝送システムを提供することを目的とする。
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、第1の送信装置で生成されたFM変調波を第2の送信装置に伝送して、第1の送信装置と第2の送信装置とが同一周波数を用いて同期放送を行う伝送システムであって、基準信号に基づいて生成したパイロット信号を変調して変調パイロット信号とし、第1の送信装置からのFM変調波に、変調パイロット信号を多重した多重信号を周波数変換して伝送路に出力する送信側周波数変換装置と、伝送路を介して受信した多重信号を周波数変換して変調パイロット信号を復調し、復調されたパイロット信号に基づいて、伝送路における伝送によって付加された周波数及び位相のずれを求めて、補正したFM変調波を第2の送信装置に出力すると共に、伝送による遅延時間を算出して、第2の送信装置に発放のタイミングを指示する遅延制御信号を出力する受信側周波数変換装置とを備え、第1の送信装置が、生成したFM変調波を特定時間遅延して発放し、第2の送信装置が、受信側周波数変換装置から入力されたFM変調波を、遅延制御信号に基づくタイミングで発放することを特徴としている。
また、本発明は、上記伝送システムにおいて、第1の送信装置が、FM変調波を特定時間遅延する遅延装置を備え、遅延装置が、基準信号に基づいてクロックを生成するクロック発生回路と、入力されたFM変調波をデジタル信号に変換するアナログ/デジタルコンバータと、デジタル信号を、入力された遅延制御信号に従って遅延させる遅延回路と、遅延されたデジタル信号をアナログ信号に変換してFM変調波を出力するデジタル/アナログコンバータとを備え、遅延制御信号は、予め設定された特定時間を示す固定値であることを特徴としている。
また、本発明は、上記伝送システムにおいて、送信側周波数変換装置が、10MHz基準信号を逓倍してパイロット信号を生成する逓倍回路と、GPS信号から取得した1PPS信号に同期してパイロット信号を変調して、変調パイロット信号を生成する変調部と、第1の送信装置から入力された放送用周波数のFM変調波と、変調パイロット信号とを多重して多重信号を生成する加算部と、多重信号を中間周波数に変換する送信側周波数変換部とを備えたことを特徴としている。
また、本発明は、上記伝送システムにおいて、受信側周波数変換装置が、中間周波数の多重信号を放送用周波数に変換する受信側周波数変換部と、入力された位相調整の補正信号に基づいて、入力された多重信号の位相を調整するローテータと、ローテータからの多重信号を2つに分岐する分岐部と、分岐された一方の多重信号から、変調パイロット信号を除去して第2の送信装置に出力する帯域除去フィルタと、分岐された他方の多重信号から、変調パイロット信号を抽出するバンドパスフィルタと、変調パイロット信号を分周して10MHz信号を生成する分周回路と、生成された10MHz信号と、10MHz基準信号の位相を比較して位相差を出力する位相比較部と、位相差を積分し、ローテータに前記位相調整の補正信号を出力する積分回路と、抽出された変調パイロット信号を復調して1PPS信号を取り出す復調部と、1PPS信号と、GPS信号から取得した基準1PPS信号とを比較して伝送遅延を算出し、第2の送信装置における遅延時間を調整する遅延制御信号を出力する遅延検出部とを備えたことを特徴としている。
また、本発明は、上記伝送システムにおいて、第2の送信装置が、FM変調波を遅延する遅延装置を備え、遅延装置が、基準信号に基づいてクロックを生成するクロック発生回路と、入力されたFM変調波をデジタル信号に変換するアナログ/デジタルコンバータと、デジタル信号を、入力された遅延制御信号に従って遅延させる遅延回路と、遅延回路で遅延された信号の遅延時間を、遅延制御信号に従って微調整するフェーズシフターと、フェーズシフターの出力をアナログ信号に変換してFM変調波を出力するデジタル/アナログコンバータとを備え、遅延制御信号が、受信側周波数変換装置から出力された信号であることを特徴としている。
本発明によれば、第1の送信装置で生成されたFM変調波を第2の送信装置に伝送して、第1の送信装置と第2の送信装置とが同一周波数を用いて同期放送を行う伝送システムであって、基準信号に基づいて生成したパイロット信号を変調して変調パイロット信号とし、第1の送信装置からのFM変調波に、変調パイロット信号を多重した多重信号を周波数変換して伝送路に出力する送信側周波数変換装置と、伝送路を介して受信した多重信号を周波数変換して変調パイロット信号を復調し、復調されたパイロット信号に基づいて、伝送路における伝送によって付加された周波数及び位相のずれを求めて、補正したFM変調波を第2の送信装置に出力すると共に、伝送による遅延時間を算出して、第2の送信装置に発放のタイミングを指示する遅延制御信号を出力する受信側周波数変換装置とを備え、第1の送信装置が、生成したFM変調波を特定時間遅延して発放し、第2の送信装置が、受信側周波数変換装置から入力されたFM変調波を、遅延制御信号に基づくタイミングで発放する伝送システムとしているので、第1の送信装置と第2の送信装置から放送波を発放するタイミングを一致させるだけでなく、伝送によって生じた位相及び周波数のずれを除去することができ、複数の送信装置からの放送波を受信するエリアにおける受信品質を向上させることができると共に、第2の送信装置において復調や変調の処理を行う必要がなく、装置構成を簡易にして低コストで実現することができる効果がある。
図1は、本システムの概略構成を示す説明図である。 図2は、送信側周波数変換装置4の一部分を示す構成ブロック図である。 図3は、1PPS変調パイロット信号の生成方法及び1PPS変調パイロット信号の例を示す説明図である。 図4は、受信側周波数変換装置6の一部分を示す構成ブロック図である。 図5は、RF遅延装置の構成ブロック図である。 図6は、従来のRF(Radio Frequency)伝送システムの概略構成を示す概略構成ブロック図である。 図7は、従来の周波数変換装置の概略構成を示す模式説明図であり、(a)は送信側周波数変換装置、(b)は受信側周波数変換装置である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係る伝送システムは、FM変調波を生成し、無線信号として発放する第1の送信装置と、第1の送信装置からのFM変調波を伝送する伝送装置と、伝送装置から受信したFM変調波を無線信号として発放する第2の送信装置とを備え、伝送装置が、送信側において、基準1PPS信号に同期して変調した1PPS変調パイロット信号をFM変調波に重畳して送信し、受信側において、受信した1PPS変調パイロット信号に基づいて、伝送によって付加された周波数及び位相の誤差を補正して無線信号に変換すると共に、第1の送信装置からの放送波にタイミングを合わせて発放させるよう、第2の送信装置に遅延時間制御信号を出力する伝送システムとしており、第2の送信装置からの放送波の、タイミング、周波数及び位相を精度よく第1の送信装置からの放送波に合わせることができ、更に、装置構成及びコストを増大させることなく実現することができ、小規模なシステムにも適用可能とするものである。
[本システムの概略構成:図1]
本発明の実施の形態に係る伝送システム(本システム)の概略構成について図1を用いて説明する。図1は、本システムの概略構成を示す説明図である。
図1に示すように、本システムは、基本的な構成は図6に示した従来の伝送システムと同様であり、送信所Aに設けられた第1の送信装置1と、送信所Bに設けられた第2の送信装置2と、第1の送信装置1で生成されたFM変調波を第2の送信装置に伝送する伝送装置3とを備えている。
第1の送信装置1は、FM変調器11と、RF(Radio Frequency)遅延装置12と、増幅器(PA)13とを備えている。FM変調器11と増幅器13は、図6に示した従来の伝送システムにおけるFM変調器81及び増幅器83と同様であり、説明は省略する。
RF遅延装置12は、入力されたFM変調波を所定の時間だけ遅延するものであり、後述する第2の送信装置2のRF遅延装置21と同様に、外部から入力される遅延制御信号によって遅延時間を調整することができる構成である。但し、送信側のRF遅延装置12における遅延制御信号は固定値であり、遅延時間を一定に保持している。RF遅延装置12の構成については後述する。
第2の送信装置2は、RF遅延装置21と、増幅器(PA)22とを備えている。
増幅器22は、従来の増幅器87と同様である。
RF遅延回路21は、本システムの特徴部分となっており、第1の送信装置1のRF遅延装置12と同様の構成であるが、第2の送信装置2のRF遅延装置21は、伝送装置3から入力される遅延制御信号に基づいて遅延時間が調整される。RF遅延装置21の構成については後述する。
また、本システムの特徴として、第2の送信装置2では、第1の送信装置1で生成されたFM変調波を復調することなく、遅延時間の調整や位相及び周波数の補正を行って放送波として出力している。
これにより、第2の送信装置2において、復調部や変調部が不要となり、特許文献1及び2に記載されたシステムと比較して、装置構成を簡易にして低コストで実現可能としている。そのため、小規模なシステムにも容易に適用可能となっている。
伝送装置3は、送信側周波数変換装置4と、伝送路5と、受信側周波数変換装置6とを備えている。
伝送路5は、従来と同様のIF−TTL回線または光回線であり、送信側において入力された信号をIF周波数(中間周波数)から所定の無線周波数(例えば7GHz)に変換して伝送し、受信側において無線周波数からIF周波数に変換して出力する。
送信側周波数変換装置4及び受信側周波数変換装置6は、本システムの特徴部分となっている。
送信側周波数変換装置4は、GPS信号から得られる10MHzの基準信号と1PPS信号とに基づいて、1PPS信号で変調されたパイロット信号(1PPS変調パイロット信号)を生成し、FM変調波に多重して、中間周波数信号に変換して伝送路5に出力する。ここで、送信側周波数変換装置4としては、従来と同様に周波数誤差を含む製品を使用しており、装置コストを抑えている。
受信側周波数変換装置6は、受信した1PPS変調パイロット信号に基づいて伝送に伴う遅延時間を算出し、遅延制御信号を生成して第2の送信装置2に出力する。
また、受信側周波数変換装置6は、従来と同様にFM変調波を送信用の周波数に周波数変換すると共に、本システムの特徴として、受信した1PPS変調パイロット信号に基づいて、伝送に伴う位相及び周波数のずれを検出して補正を行う。そして、補正されたFM変調波を第2の送信装置に出力する。
送信側周波数変換装置4及び受信側周波数変換装置6の構成及び動作については後述する。
[本システムの概略動作:図1]
次に、本システムの概略動作について図1を用いて説明する。
図1に示すように、送信所Aに設けられた第1の送信装置1に入力された音声信号は、FM変調器11でFM変調される。ここでは、搬送波周波数を91.7MHzとする。
FM変調波は2つに分岐され、その一方は、放送波としてRF遅延装置12に入力されて、予め設定された遅延時間(d)だけ遅延された後、増幅器13で増幅されて発放される。
ここで、RF遅延装置12で遅延される遅延時間について説明する。
RF遅延装置12における遅延時間は、特許文献1,2に記載された演奏所の遅延時間と同様に設定されるものであり、具体的には、送信所Aから伝送装置3によって伝送されたFM変調波を受信して発放する送信所Bにおける発放タイミングを、送信所Aの発放タイミングに合わせられるように、十分長い遅延時間(d)が設定される。
第1の送信装置1において設定される遅延時間(d)を基本遅延時間と称する。
尚、送信所Aからの変調波を受信して発放する送信所が複数ある場合には、送信所Aから最も遠くに設置された送信所までの伝送遅延を考慮して、基本遅延時間が設定される。
分岐された他方のFM変調波は、伝送装置3の送信側周波数変換装置4に入力され、中間周波数への周波数変換が行われる。ここでは37.5MHzとしている。
ここで、本システムの特徴として、送信側周波数変換装置4では、GPS信号から得られる10MHzの基準信号と、1PPS信号とに基づいて、1PPS信号で変調されたパイロット信号(1PPS変調パイロット信号)が生成されてFM変調波に重畳された後、周波数変換され、伝送路5に出力される。
図1では、送信側周波数変換装置4の出力として、1PPS変調パイロット信号が重畳されて中間周波数に変換された信号を示している。
尚、1PPS変調パイロット信号の生成については後述する。
1PPS変調パイロット信号が重畳されたFM変調波は、伝送路5によって、送信側でSHF帯の周波数に変換されて伝送され、受信側でIF周波数に再変換されて第2の送信装置2の近傍に設けられた受信側周波数変換装置6に出力され、受信側周波数変換装置6において、元の送信用の周波数信号に周波数変換される。
図1に示すように、受信側周波数変換装置6で受信された信号は、伝送路遅延に相当する時間d1だけ遅れており、更に送信側周波数変換装置4及び伝送路5における周波数や位相の誤差及び伝送の影響により、元のFM変調波及び1PPS変調パイロット信号に対して、ずれαが付加された信号となっている。
そして、本システムの特徴として、受信側周波数変換装置6において、受信した1PPS変調パイロット信号と受信側周波数変換装置6で生成された基準信号とに基づいて伝送遅延時間(d1)が算出されると共に、位相のずれに基づいて位相及び周波数が補正されることにより、ずれαが除去され、送信所AにおけるFM変調波が精度よく再現される。
そして、ずれαが除去されたFM変調波が第2の送信装置2に出力されると共に、遅延時間を調整するための遅延制御信号が出力される。
遅延制御信号は、送信所Aでの基本遅延時間(d)から伝送路遅延時間(d1)を差し引いた残りの時間(遅延調整時間)を指示する信号であり、ここでは時間d2として示している。つまり、基本遅延時間(d)=伝送遅延時間(d1)+遅延調整時間(d2)である。
これにより、第2の送信装置2に入力されたFM変調波は、RF遅延装置21において、遅延制御信号に基づいて遅延調整時間(d2)だけ遅延されて増幅器22に入力され、増幅器22で増幅されて発放される。
すなわち、送信所Bからは、送信所Aと同じタイミングで、送信所Aと同じFM変調波(ずれを含まない)が発放されるため、送信所A及びBからの放送波を両方受信するエリアにおける歪の発生を防ぎ、受信品質を改善することができるものである。
このようにして、本システムの動作が行われる。
[送信側周波数変換装置の構成:図2]
次に、伝送装置3に設けられた送信側周波数変換装置4の構成について図2を用いて説明する。図2は、送信側周波数変換装置4の一部分を示す構成ブロック図である。
図2に示すように、送信側周波数変換装置3は、9逓倍回路41と、変調部42と、加算部43とを備えている。尚、加算部43の出力段には、図7(a)に示した従来の周波数変換装置と同様に、局部発振器91、ミキサ92、バンドパスフィルタ93が設けられているが、ここでは省略している。
送信側周波数変換装置4の各部について説明する。
9逓倍回路41は、GPS信号を用いた基準信号発生器(図示せず)から入力される10MHz基準信号を9逓倍して、90MHzのパイロット信号を生成する。
変調部42は、基準信号発生器から入力される1PPS信号を用いて、パイロット信号を変調する。
1PPS信号は、GPS信号に同期したパルス信号であり、タイミング信号として用いられる。
変調部42は、パイロット信号に対して、1PPS信号に同期して振幅変調又は位相変調等の変調を行い、1PPS変調パイロット信号を生成する。1PPS変調パイロット信号については後述する。
加算部43は、第1の送信装置1から入力されるFM変調波と、変調部42からの1PPS変調パイロット信号とを加算する。加算された信号は、FM変調波(91.7MHz)と1PPS変調パイロット信号(90MHz)とが重畳された信号となる。
そして、加算部43から出力された信号は、図7(a)に示したミキサ92に入力されて、局部発振器91からの周波数信号と乗算されて周波数変換され、バンドパスフィルタ93によって帯域制限されて、37.5MHzのIF波が伝送回路5に出力される。
つまり、伝送装置3の送信側周波数変換装置3は、1PPS変調パイロット信号を生成し、入力されたFM変調波に1PPS変調パイロット信号を多重して、IF周波数に変換するものである。
[1PPS変調パイロット信号の生成:図3]
次に、1PPS変調パイロット信号の生成方法について、図3を用いて説明する。図3は、1PPS変調パイロット信号の生成方法及び1PPS変調パイロット信号の例を示す説明図である。
図3(a)は、10MHz基準信号を示している。10MHz基準信号の周期は100nsecである。
上述したように、送信側周波数変換装置3の9逓倍回路41は、10MHzの基準信号を9逓倍して、90MHzのパイロット信号を生成する。
図3(b)は、1PPS信号を示している。1PPS信号は、GPS信号に基づいて生成された信号であり、1秒毎に立ち上がるパルス信号である。
図3(c)は、90MHzのパイロット信号を1PPS信号で振幅変調した1PPS変調パイロット信号である。1PPS信号の立ち上がり期間に同期して、振幅が大きくなっている。
また、図3(d)は、パイロット信号を1PPS信号で位相変調した1PPS変調パイロット信号である。1PPS信号の立ち上がり期間において、位相が反転している。
このように、1PPS変調パイロット信号は、送信側における1PPS信号のタイミングを示す信号となっている。本システムでは、(c)又は(d)に示した1PPS変調パイロット信号のいずれかを用いている。
尚、ここでは、1PPS変調パイロット信号として2種類の変調信号を示したが、別の変調方式であっても構わない。
[受信側周波数変換装置の構成:図4]
次に、伝送装置3に設けられた受信側周波数変換装置6の構成について図4を用いて説明する。図4は、受信側周波数変換装置6の一部分を示す構成ブロック図である。
尚、図4の構成の入力段には、図7(b)に示した従来の周波数変換装置と同様に、局部発振器94、ミキサ95、バンドパスフィルタ96が設けられているが、ここでは省略している。つまり、図4の構成は、伝送装置5によって伝送された信号を無線周波数(送信用の周波数)に変換した後の処理を行う構成部分を示しており、本システムの特徴部分となっている。
図4に示すように、受信側周波数変換装置6は、ローテータ61と、帯域除去フィルタ(BEF;Band Elimination Filter)62と、バンドパスフィルタ(BPF)63と、復調部64と、9分周回路65と、遅延検出部66と、積分回路67と、位相比較部68とを備えている。
受信側周波数変換装置6の各部について説明する。
ローテータ61は、ずれ(αとする)が付加された信号から、ずれの成分を除去するものである。ローテータ61については後述する。尚、ここでは、まだずれが除去されていない状態を説明する。
ローテータ61の出力段には分岐部が設けられ、ローテータ61の出力を2つに分岐する。
帯域除去フィルタ62は、分岐部で分岐された一方の信号から、1PPS変調パイロット信号の周波数成分を除去し、FM変調波のみを出力する。出力されたFM変調波は、第2の送信装置2に入力される。
バンドパスフィルタ63は、分岐部で分岐された他方の信号を帯域制限して、1PPS変調パイロット信号成分のみを取り出すものである。まだずれが除去されていない状態として説明すると、BPF63から出力される信号は、1PPS変調パイロット信号にずれαが付加された信号となる。
復調部64は、1PPS変調パイロット信号を復調して、1PPS信号(受信1PPS信号)を抽出する。受信1PPS信号は、伝送によって遅延されているため、タイミングがずれている。
9分周回路65は、受信した1PPS変調パイロット信号を9分周して、10MHz信号を取り出す。9分周回路64は、復調部64からの受信1PPS信号を分周開始のタイミングとしている。
ここで、9分周回路65の入力信号には位相及び周波数のずれαが残っているので、9分周回路65の出力信号は、10MHz信号+α/9となる。
位相比較部68は、受信側周波数変換装置6で生成された10MHz基準信号と、9分周回路65で再生された10MHz信号との位相を比較して、位相差を検出する。
積分回路67は、位相差を積分し、ローテータ61に補正信号を出力する。尚、積分回路67は、位相差がない場合(0の場合)にも積分処理を継続して行い、補正信号を継続的に出力する。
ローテータ61は、ずれαが付加されたFM変調波と1PPS変調パイロット信号とが重畳された信号を入力して、積分回路67からの補正信号に従って、位相を回転させて調整する。ローテータ61における位相調整を短い間隔で連続して行うことにより、入力された信号の位相と周波数とが補正されるものである。
これにより、伝送によって位相及び周波数のずれαが付加された信号から、ずれの成分が除去されて、元のFM変調波を再現することができ、帯域除去フィルタ62を介して第2の送信装置2に出力される。
また、遅延検出部66は、復調部66から入力された受信1PPS信号と、基準信号生成部(図示せず)からの基準1PPS信号とを比較して、伝送で生じた遅延時間を検出する。
そして、予め記憶されている基準遅延時間(d)と検出された伝送遅延時間(d1)とに基づいて、遅延調整時間(d2)を求め、遅延制御信号として第2の送信装置2のRF遅延装置21に出力する。
すなわち、受信側周波数変換装置6では、受信した1PPS変調パイロット信号を復調して、10MHz信号を生成し、それを10MHz基準信号と比較して位相差を求め、位相差に応じて位相及び周波数の誤差を補正して、第2の送信装置に出力する。
それと共に、受信側周波数変換装置6では、受信した1PPS変調パイロット信号を復調して、1PPS信号を再生し、それをGPS信号から取得した正しい1PPS信号と比較することで伝送遅延時間を求め、第2の送信装置における遅延時間を指示する遅延制御信号を出力する。
これにより、本システムでは、第2の送信装置から、第1の送信装置1の放送波と同等の放送波を、同じタイミングで出力させることができるものである。
[RF遅延装置の構成:図5]
次に、第1の送信装置1のRF遅延装置12及び第2の送信装置2のRF遅延装置21の構成について図5を用いて説明する。図5は、RF遅延装置の構成ブロック図である。ここでは、RF遅延装置21を例として説明する。
図5に示すように、第2の送信装置2のRF遅延装置21は、クロック(CLK)発生回路23と、A/Dコンバータ24と、遅延回路25と、フェーズシフター26と、D/Aコンバータ27とを備えている。
RF遅延装置21の各部について説明する。
クロック発生回路23は、10MHzと1PPSの基準信号に基づいて10MHzのクロックと1PPS信号のタイミング信号を生成し、各部に供給する。
A/Dコンバータ24は、受信側周波数変換装置6から入力されたFM波をA/D変換する。
遅延回路25及びフェーズシフター26は、受信側周波数変換装置6からの遅延制御信号に基づいて、入力された信号を遅延調整時間(d2)だけ遅延させる。遅延制御信号は、1PPS信号のタイミングからの遅延時間を示す信号となっている。
ここで、遅延回路25は10MHzのクロックに基づいてFM変調波を遅延させるものであり、遅延時間を粗調整するものである。
フェーズシフター26は、位相をシフトするものであり、遅延時間が粗調整されたFM変調波の遅延時間を位相調整によって更に微調整して、遅延調整時間(d2)に合わせるものである。
D/Aコンバータ27は、遅延された信号をD/A変換してFM波に変換する。
これにより、遅延制御信号に基づいて適切に遅延されたFM波が、放送信号として第2の送信装置2から出力されるものである。
尚、第1の送信装置1におけるRF遅延装置12では、RF遅延装置12における遅延時間が、予め設定された基準遅延時間(d)となるよう、遅延制御信号として固定値が与えられている。
また、RF遅延装置12においては、フェーズシフター26での位相シフトを行わないようにしてもよい。
[実施の形態の効果]
本発明の実施の形態に係る伝送システムによれば、第1の送信装置1が、FM変調波を生成し、無線信号として発放すると共に伝送装置3に出力し、伝送装置3が、送信側において、1PPS信号に同期して変調した1PPS変調パイロット信号をFM変調波に重畳して送信し、受信側において、無線信号に変換し、受信した1PPS変調パイロット信号に基づいて、伝送によって付加された周波数及び位相の誤差を補正すると共に、更に第1の送信装置1からの放送波にタイミングを合わせて発放させるよう、第2の送信装置2に遅延時間制御信号を出力し、第2の送信装置2が、入力されたFM変調波を無線信号として発放する伝送システムとしており、第22の送信装置から、伝送で生ずる位相及び周波数のずれを含まないFM変調波を第1の送信装置と同じタイミングで発放させることができ、単一周波数を用いたFM同期放送の受信品質を向上させることができる効果がある。
また、本システムによれば、第2の送信装置2にFM変調波を復調する復調部や、再度変調する変調部を備える必要がなく、装置構成を簡易にして低コストでFM同期放送を実現することができ、小規模なシステムにも容易に適用可能とする効果がある。
尚、上述した例では、送信側周波数変換装置4及び受信側周波数変換装置6を伝送装置3に設けたが、送信側周波数変換装置4を第1の送信装置1と一体に、受信側周波数変換装置6を第2の送信装置2と一体に形成してもよい。
本発明は、単一周波数を用いたFM同期放送の放送波を伝送する伝送システムにおいて、複数地点から出力される放送波の、タイミング・周波数・位相を精度よく一致させると共に、低コスト及び簡易な構成で実現することができる伝送システムに適している。
1…第1の送信装置、 2…第2の送信装置、 3…伝送装置、 4…送信側周波数変換装置、 5,85…伝送路、 6…受信側周波数変換装置、 11,81…FM変調器、 12,21…RF遅延装置、 13,22,83,87…増幅器、 23…クロック発生回路、 24…A/Dコンバータ、 25…遅延回路、 26…フェーズシフター、 27…D/Aコンバータ、 41…9逓倍回路、 42…変調部、 43…加算部、 61…ローテータ、 62…帯域除去フィルタ、 63,93,96…バンドパスフィルタ、 64…復調部、 65…9分周回路、 66…遅延検出部、 67…積分回路、 68…位相比較部、 82…遅延装置、 84,86…周波数変換装置、 91,94…局部発振器、 92,95…ミキサ

Claims (5)

  1. 第1の送信装置で生成されたFM変調波を第2の送信装置に伝送して、前記第1の送信装置と前記第2の送信装置とが同一周波数を用いて同期放送を行う伝送システムであって、
    基準信号に基づいて生成したパイロット信号を変調して変調パイロット信号とし、前記第1の送信装置からのFM変調波に、前記変調パイロット信号を多重した多重信号を周波数変換して伝送路に出力する送信側周波数変換装置と、
    前記伝送路を介して受信した多重信号を周波数変換して前記変調パイロット信号を復調し、前記復調されたパイロット信号に基づいて、前記伝送路における伝送によって付加された周波数及び位相のずれを求めて、補正したFM変調波を前記第2の送信装置に出力すると共に、前記伝送による遅延時間を算出して、前記第2の送信装置に発放のタイミングを指示する遅延制御信号を出力する受信側周波数変換装置とを備え、
    前記第1の送信装置が、前記生成したFM変調波を特定時間遅延して発放し、
    前記第2の送信装置が、前記受信側周波数変換装置から入力されたFM変調波を、前記遅延制御信号に基づくタイミングで発放することを特徴とする伝送システム。
  2. 第1の送信装置が、FM変調波を特定時間遅延する遅延装置を備え、
    前記遅延装置が、基準信号に基づいてクロックを生成するクロック発生回路と、
    入力されたFM変調波をデジタル信号に変換するアナログ/デジタルコンバータと、
    前記デジタル信号を、入力された遅延制御信号に従って遅延させる遅延回路と、
    前記遅延されたデジタル信号をアナログ信号に変換してFM変調波を出力するデジタル/アナログコンバータとを備え、
    前記遅延制御信号は、予め設定された前記特定時間を示す固定値であることを特徴とする請求項1記載の伝送システム。
  3. 送信側周波数変換装置が、
    10MHz基準信号を逓倍してパイロット信号を生成する逓倍回路と、
    GPS信号から取得した1PPS信号に同期して前記パイロット信号を変調して、変調パイロット信号を生成する変調部と、
    第1の送信装置から入力された放送用周波数のFM変調波と、前記変調パイロット信号とを多重して多重信号を生成する加算部と、
    前記多重信号を中間周波数に変換する送信側周波数変換部とを備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の伝送システム。
  4. 受信側周波数変換装置が、
    中間周波数の多重信号を放送用周波数に変換する受信側周波数変換部と、
    入力された位相調整の補正信号に基づいて、入力された多重信号の位相を調整するローテータと、
    前記ローテータからの多重信号を2つに分岐する分岐部と、
    前記分岐された一方の多重信号から、変調パイロット信号を除去して第2の送信装置に出力する帯域除去フィルタと、
    前記分岐された他方の多重信号から、前記変調パイロット信号を抽出するバンドパスフィルタと、
    前記変調パイロット信号を分周して10MHz信号を生成する分周回路と、
    前記生成された10MHz信号と、10MHz基準信号の位相を比較して位相差を出力する位相比較部と、
    前記位相差を積分し、前記ローテータに前記位相調整の補正信号を出力する積分回路と、
    前記抽出された変調パイロット信号を復調して1PPS信号を取り出す復調部と、
    前記1PPS信号と、GPS信号から取得した基準1PPS信号とを比較して伝送遅延を算出し、前記第2の送信装置における遅延時間を調整する遅延制御信号を出力する遅延検出部とを備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の伝送システム。
  5. 第2の送信装置が、FM変調波を遅延する遅延装置を備え、
    前記遅延装置が、基準信号に基づいてクロックを生成するクロック発生回路と、
    入力されたFM変調波をデジタル信号に変換するアナログ/デジタルコンバータと、
    前記デジタル信号を、入力された遅延制御信号に従って遅延させる遅延回路と、
    前記遅延回路で遅延された信号の遅延時間を、前記遅延制御信号に従って微調整するフェーズシフターと、
    前記フェーズシフターの出力をアナログ信号に変換してFM変調波を出力するデジタル/アナログコンバータとを備え、
    前記遅延制御信号が、受信側周波数変換装置から出力された信号であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の伝送システム。

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