JP2019096827A - 回路構成体 - Google Patents
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Abstract
【課題】導電板の外側縁部と放熱部材との間の絶縁性に優れる回路構成体を提供する。【解決手段】回路基板と、前記回路基板の下面に配置される導電板と、導電材料で構成され、前記導電板の下面に配置されて前記導電板の熱を放出する放熱部材と、前記回路基板と前記導電板とを接着する接着層と、前記導電板と前記放熱部材とを接着し絶縁する絶縁層とを備え、前記回路基板及び前記接着層の少なくとも一方は、前記導電板の外側に張り出す張出部を有し、前記絶縁層は、前記導電板の側面を囲むように上方に突出して前記張出部の下面に密着することで、前記導電板から前記絶縁層の表面を通って前記放熱部材に亘る導電経路を遮断する遮断部を有する回路構成体。【選択図】図2
Description
本発明は、回路構成体に関する。
特許文献1に示す回路構成体は、導体パターン(回路パターン)が形成された制御回路基板(回路基板)と、制御回路基板に接着された入力端子用バスバ(導電板)、及び出力端子用バスバ(導電板)と、制御回路基板と両バスバとに実装される電子部品(FET:Field effect transistor)と、両バスバを冷却する放熱部材とを備える。両バスバと放熱部材とは、両者の間に介在される絶縁層を介して接着されている。
導電板の外側縁部と放熱部材との間の絶縁性を向上することが望まれている。高電圧化に伴い、特に導電板の外側縁部と放熱部材との間の絶縁が確保できなくなる虞がある。絶縁層を大きくして導電板から絶縁層の表面を通って放熱部材に亘る沿面距離を長くすれば絶縁性を高め易いが、絶縁層を大きくするほど放熱部材が大きくなり、延いては回路構成体が大型化する。
そこで、導電板の外側縁部と放熱部材との間の絶縁性に優れる回路構成体を提供することを目的の一つとする。
本開示に係る回路構成体は、
回路基板と、
前記回路基板の下面に配置される導電板と、
導電材料で構成され、前記導電板の下面に配置されて前記導電板の熱を放出する放熱部材と、
前記回路基板と前記導電板とを接着する接着層と、
前記導電板と前記放熱部材とを接着し絶縁する絶縁層とを備え、
前記回路基板及び前記接着層の少なくとも一方は、前記導電板の外側に張り出す張出部を有し、
前記絶縁層は、前記導電板の側面を囲むように上方に突出して前記張出部の下面に密着することで、前記導電板から前記絶縁層の表面を通って前記放熱部材に亘る導電経路を遮断する遮断部を有する。
回路基板と、
前記回路基板の下面に配置される導電板と、
導電材料で構成され、前記導電板の下面に配置されて前記導電板の熱を放出する放熱部材と、
前記回路基板と前記導電板とを接着する接着層と、
前記導電板と前記放熱部材とを接着し絶縁する絶縁層とを備え、
前記回路基板及び前記接着層の少なくとも一方は、前記導電板の外側に張り出す張出部を有し、
前記絶縁層は、前記導電板の側面を囲むように上方に突出して前記張出部の下面に密着することで、前記導電板から前記絶縁層の表面を通って前記放熱部材に亘る導電経路を遮断する遮断部を有する。
上記回路構成体は、導電板の外側縁部と放熱部材との間の絶縁性に優れる。
《本発明の実施形態の説明》
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
(1)本発明の一形態に係る回路構成体は、
回路基板と、
前記回路基板の下面に配置される導電板と、
導電材料で構成され、前記導電板の下面に配置されて前記導電板の熱を放出する放熱部材と、
前記回路基板と前記導電板とを接着する接着層と、
前記導電板と前記放熱部材とを接着し絶縁する絶縁層とを備え、
前記回路基板及び前記接着層の少なくとも一方は、前記導電板の外側に張り出す張出部を有し、
前記絶縁層は、前記導電板の側面を囲むように上方に突出して前記張出部の下面に密着することで、前記導電板から前記絶縁層の表面を通って前記放熱部材に亘る導電経路を遮断する遮断部を有する。
回路基板と、
前記回路基板の下面に配置される導電板と、
導電材料で構成され、前記導電板の下面に配置されて前記導電板の熱を放出する放熱部材と、
前記回路基板と前記導電板とを接着する接着層と、
前記導電板と前記放熱部材とを接着し絶縁する絶縁層とを備え、
前記回路基板及び前記接着層の少なくとも一方は、前記導電板の外側に張り出す張出部を有し、
前記絶縁層は、前記導電板の側面を囲むように上方に突出して前記張出部の下面に密着することで、前記導電板から前記絶縁層の表面を通って前記放熱部材に亘る導電経路を遮断する遮断部を有する。
上記の構成によれば、導電板の外側縁部と放熱部材との間の絶縁性に優れる。張出部の下面に密着する遮断部を備えることで、導電板の外側における回路基板又は接着層の下面と絶縁層の上面との間の隙間を封止でき、導電板から絶縁層の表面を通って放熱部材に亘る導電経路を遮断できるからである。
(2)上記回路構成体の一形態として、
前記放熱部材は、その上面に形成され、前記絶縁層の少なくとも一部が嵌め込まれる凹部を有し、
前記凹部の側面と前記遮断部の外側面とが密着していることが挙げられる。
前記放熱部材は、その上面に形成され、前記絶縁層の少なくとも一部が嵌め込まれる凹部を有し、
前記凹部の側面と前記遮断部の外側面とが密着していることが挙げられる。
上記の構成によれば、遮断部を形成し易い。製造過程で、凹部を覆うように絶縁層を配置し、絶縁層の上から導電板を配置して導電板を下方に押圧した際、絶縁層を変形させて凹部の側面に沿って盛り上げ易いからである。
(3)上記回路構成体の一形態として、
前記放熱部材は、その上面から上方に突出して前記遮断部の外側面に密着する枠状の凸部を有することが挙げられる。
前記放熱部材は、その上面から上方に突出して前記遮断部の外側面に密着する枠状の凸部を有することが挙げられる。
上記の構成によれば、遮断部を形成し易い。上述の凹部を備える場合と同様、製造過程で、絶縁層を変形させて凸部の側面に沿って盛り上げ易いからである。
《本発明の実施形態の詳細》
本発明の実施形態の詳細を、以下に図面を参照しつつ説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。
本発明の実施形態の詳細を、以下に図面を参照しつつ説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。
《実施形態1》
〔回路構成体〕
図1、図2を参照して、実施形態1に係る回路構成体1Aを説明する。回路構成体1Aは、回路基板2と、回路基板2の下面に配置される導電板3と、導電板3の下面に配置される放熱部材4と、回路基板2と導電板3とを接着する接着層5と、導電板3と放熱部材4とを接着し絶縁する絶縁層6とを備える。この回路構成体1Aの特徴の一つは、回路基板2及び接着層5の少なくとも一方が、導電板3の外側に張り出す張出部22を有し、絶縁層6が、張出部22の下面に密着して導電板3から絶縁層6の表面を通って放熱部材4に亘る導電経路を遮断する遮断部61を有する点にある。本例では、回路基板2が張出部22を有する形態を例に説明する。以下、詳細を説明する。
〔回路構成体〕
図1、図2を参照して、実施形態1に係る回路構成体1Aを説明する。回路構成体1Aは、回路基板2と、回路基板2の下面に配置される導電板3と、導電板3の下面に配置される放熱部材4と、回路基板2と導電板3とを接着する接着層5と、導電板3と放熱部材4とを接着し絶縁する絶縁層6とを備える。この回路構成体1Aの特徴の一つは、回路基板2及び接着層5の少なくとも一方が、導電板3の外側に張り出す張出部22を有し、絶縁層6が、張出部22の下面に密着して導電板3から絶縁層6の表面を通って放熱部材4に亘る導電経路を遮断する遮断部61を有する点にある。本例では、回路基板2が張出部22を有する形態を例に説明する。以下、詳細を説明する。
[回路基板]
回路基板2は、信号回路、パワー回路の一部、電流や電圧の検知回路などを構成する板状部材である(図1、図2)。回路基板2は、プリント基板を用いることができる。回路基板2の大きさは、複数の導電板3を包絡する輪郭(以下、外周輪郭ということがある)よりも大きい。この回路基板2は、絶縁基板20と、回路パターン21と、張出部22とを備える(図2)。
回路基板2は、信号回路、パワー回路の一部、電流や電圧の検知回路などを構成する板状部材である(図1、図2)。回路基板2は、プリント基板を用いることができる。回路基板2の大きさは、複数の導電板3を包絡する輪郭(以下、外周輪郭ということがある)よりも大きい。この回路基板2は、絶縁基板20と、回路パターン21と、張出部22とを備える(図2)。
(回路パターン)
回路パターン21は、銅箔で形成され、後述する電子部品7の端子(例えば後述するFET7fのゲート端子G)や段差吸収部材7sなどが電気的に接続される(図2)。回路パターン21は、本例では絶縁基板20の上面に形成されている。回路パターン21は、張出部22の下面を除いて、必要に応じて絶縁基板20の下面にも形成されていてもよい。
回路パターン21は、銅箔で形成され、後述する電子部品7の端子(例えば後述するFET7fのゲート端子G)や段差吸収部材7sなどが電気的に接続される(図2)。回路パターン21は、本例では絶縁基板20の上面に形成されている。回路パターン21は、張出部22の下面を除いて、必要に応じて絶縁基板20の下面にも形成されていてもよい。
(張出部)
張出部22は、導電板3と重複せず、導電板3の外側に張り出す(図2)。具体的には、張出部22は、図2に示すように回路構成体1Aの上下方向に沿った縦断面をとったとき、両端の導電板3よりも外側に張り出す。即ち、回路構成体1Aを上方から投影したとき、複数の導電板3の上記外周輪郭よりも外側に張り出す。張出部22は、回路基板2の外周縁部で構成され、張出部22の形状は、本例では枠状である。張出部22の下面には、後述の絶縁層6の遮断部61が密着される(図2)。張出部22の張出長さは、遮断部61が密着できる長さであればよく、過度に長くなり過ぎない範囲で適宜選択できる。
張出部22は、導電板3と重複せず、導電板3の外側に張り出す(図2)。具体的には、張出部22は、図2に示すように回路構成体1Aの上下方向に沿った縦断面をとったとき、両端の導電板3よりも外側に張り出す。即ち、回路構成体1Aを上方から投影したとき、複数の導電板3の上記外周輪郭よりも外側に張り出す。張出部22は、回路基板2の外周縁部で構成され、張出部22の形状は、本例では枠状である。張出部22の下面には、後述の絶縁層6の遮断部61が密着される(図2)。張出部22の張出長さは、遮断部61が密着できる長さであればよく、過度に長くなり過ぎない範囲で適宜選択できる。
(配置用貫通孔・接続用貫通孔)
更に、本例の回路基板2は、配置用貫通孔23と接続用貫通孔24とを備える(図2)。配置用貫通孔23は、電子部品7を導電板3に配置するための孔であり、隣り合う2つの導電板3に臨むように絶縁基板20の上下面を貫通する。接続用貫通孔24は、導電板3と回路基板2の上面の回路パターン21とを電気的に接続する段差吸収部材7sを挿通させる孔であり、一つの導電板3に臨むように絶縁基板20の上下面を貫通する。
更に、本例の回路基板2は、配置用貫通孔23と接続用貫通孔24とを備える(図2)。配置用貫通孔23は、電子部品7を導電板3に配置するための孔であり、隣り合う2つの導電板3に臨むように絶縁基板20の上下面を貫通する。接続用貫通孔24は、導電板3と回路基板2の上面の回路パターン21とを電気的に接続する段差吸収部材7sを挿通させる孔であり、一つの導電板3に臨むように絶縁基板20の上下面を貫通する。
[導電板]
導電板3は、電力回路を構成する(図2)。導電板3は、電源や電気的負荷に接続される。導電板3の材質は、導電性の金属、例えば、銅や銅合金などが挙げられる。導電板3の数は複数であり、複数の導電板3は回路基板2の下面に互いに間隔を開けて配置されている(図2)。複数の導電板3を包絡する輪郭(外周輪郭)で囲まれる領域は、凹部41の開口領域よりも小さい。導電板3は、回路基板2の配置用貫通孔23や接続用貫通孔24から露出する箇所を有し、配置用貫通孔23から露出する箇所に電子部品7が配置され、接続用貫通孔24から露出する箇所に段差吸収部材7sが配置される。導電板3の厚さは、例えば、0.3mm以上2.0mm以下とすることができる。
導電板3は、電力回路を構成する(図2)。導電板3は、電源や電気的負荷に接続される。導電板3の材質は、導電性の金属、例えば、銅や銅合金などが挙げられる。導電板3の数は複数であり、複数の導電板3は回路基板2の下面に互いに間隔を開けて配置されている(図2)。複数の導電板3を包絡する輪郭(外周輪郭)で囲まれる領域は、凹部41の開口領域よりも小さい。導電板3は、回路基板2の配置用貫通孔23や接続用貫通孔24から露出する箇所を有し、配置用貫通孔23から露出する箇所に電子部品7が配置され、接続用貫通孔24から露出する箇所に段差吸収部材7sが配置される。導電板3の厚さは、例えば、0.3mm以上2.0mm以下とすることができる。
[放熱部材]
放熱部材4は、導電板3の熱を放出する(図1,図2)。放熱部材4の材質は、熱伝導性に優れる導電材料、例えば、アルミニウムやアルミニウム合金などの金属が挙げられる。放熱部材4は、導電板3の下方に配置される。放熱部材4の大きさは、複数の導電板3の上記外周輪郭よりも大きいが、過度に大き過ぎない範囲で適宜選択できる。放熱部材4の上面は、フラットな平面で構成してもよいが、本例のように凹部41(図2)が形成されていてもよいし、後述する実施形態2のように凸部42(図4)が形成されていてもよい。この凹部41や凸部42の外側(絶縁層6の外側)にネジ孔が形成され、このネジ孔に後述のカバーを放熱部材4に取り付けるネジが挿通される(いずれも図示略)。放熱部材4の下面は、フラットな平面で構成していてもよいし、下面から下方に突出する複数の突起で構成されるフィン(図示略)が形成されていてもよい。フィンを備えれば、放熱部材4の表面積を大きくして放熱性を高くし易い。
放熱部材4は、導電板3の熱を放出する(図1,図2)。放熱部材4の材質は、熱伝導性に優れる導電材料、例えば、アルミニウムやアルミニウム合金などの金属が挙げられる。放熱部材4は、導電板3の下方に配置される。放熱部材4の大きさは、複数の導電板3の上記外周輪郭よりも大きいが、過度に大き過ぎない範囲で適宜選択できる。放熱部材4の上面は、フラットな平面で構成してもよいが、本例のように凹部41(図2)が形成されていてもよいし、後述する実施形態2のように凸部42(図4)が形成されていてもよい。この凹部41や凸部42の外側(絶縁層6の外側)にネジ孔が形成され、このネジ孔に後述のカバーを放熱部材4に取り付けるネジが挿通される(いずれも図示略)。放熱部材4の下面は、フラットな平面で構成していてもよいし、下面から下方に突出する複数の突起で構成されるフィン(図示略)が形成されていてもよい。フィンを備えれば、放熱部材4の表面積を大きくして放熱性を高くし易い。
(凹部)
凹部41は、後述する絶縁層6の少なくとも一部が嵌め込まれる。この凹部41を有することで、詳しくは後述するが、製造過程で絶縁層6の遮断部61を形成し易い(図2)。凹部41の形状は、複数の導電板3の上記外周輪郭形状に沿った形状が挙げられる。凹部41の大きさ及び深さは、遮断部61を形成し易い大きさであればよく、複数の導電板3の上記外周輪郭の大きさ及び厚さ、絶縁層6の大きさ及び厚さ、などに応じて適宜選択できる。凹部41の大きさは、複数の導電板3の上記外周輪郭よりも少し大きく、絶縁層6の大きさよりも小さい。この凹部41は、切削加工、パンチなどを用いた塑性加工、鋳造など適宜な方法によって形成することができる。
凹部41は、後述する絶縁層6の少なくとも一部が嵌め込まれる。この凹部41を有することで、詳しくは後述するが、製造過程で絶縁層6の遮断部61を形成し易い(図2)。凹部41の形状は、複数の導電板3の上記外周輪郭形状に沿った形状が挙げられる。凹部41の大きさ及び深さは、遮断部61を形成し易い大きさであればよく、複数の導電板3の上記外周輪郭の大きさ及び厚さ、絶縁層6の大きさ及び厚さ、などに応じて適宜選択できる。凹部41の大きさは、複数の導電板3の上記外周輪郭よりも少し大きく、絶縁層6の大きさよりも小さい。この凹部41は、切削加工、パンチなどを用いた塑性加工、鋳造など適宜な方法によって形成することができる。
[接着層]
接着層5は、回路基板2と導電板3とを接着する(図2)。接着層5は、回路基板2と導電板3との間に介在される。接着層5の大きさは、本例では複数の導電板3の上記外周輪郭と同等程度としている。なお、接着層5の大きさは複数の導電板3の上記外周輪郭よりも大きく、接着層5は、回路基板2と同様、導電板3の外側(上記外周輪郭の外側)に張り出す張出部を有していても良い。接着層5の張出部は、導電板3とは重複せず、張出部22の下面に設けられる。接着層5の張出部の下面には、絶縁層6の遮断部61が密着される。接着層5は、例えば、高耐熱性アクリル系接着剤、エポキシ樹脂などの絶縁性接着剤や、両面粘着シートなどで構成できる。両面粘着シートは、基材と、基材の両面に粘着性を有する粘着剤層とを備える。基材の材質は、例えば、ポリイミド樹脂やポリエチレンテレフタレート樹脂など絶縁性の樹脂が挙げられる。粘着剤層は、上記絶縁性接着剤が挙げられる。
接着層5は、回路基板2と導電板3とを接着する(図2)。接着層5は、回路基板2と導電板3との間に介在される。接着層5の大きさは、本例では複数の導電板3の上記外周輪郭と同等程度としている。なお、接着層5の大きさは複数の導電板3の上記外周輪郭よりも大きく、接着層5は、回路基板2と同様、導電板3の外側(上記外周輪郭の外側)に張り出す張出部を有していても良い。接着層5の張出部は、導電板3とは重複せず、張出部22の下面に設けられる。接着層5の張出部の下面には、絶縁層6の遮断部61が密着される。接着層5は、例えば、高耐熱性アクリル系接着剤、エポキシ樹脂などの絶縁性接着剤や、両面粘着シートなどで構成できる。両面粘着シートは、基材と、基材の両面に粘着性を有する粘着剤層とを備える。基材の材質は、例えば、ポリイミド樹脂やポリエチレンテレフタレート樹脂など絶縁性の樹脂が挙げられる。粘着剤層は、上記絶縁性接着剤が挙げられる。
[絶縁層]
絶縁層6は、導電板3と放熱部材4との間を接着すると共に絶縁する(図1、図2)。絶縁層6は、導電板3と放熱部材4との間に介在される。絶縁層6は、導電板3とは重複せず、複数の導電板3の上記外周輪郭の外側に張り出す遮断部61を備える(図2)。
絶縁層6は、導電板3と放熱部材4との間を接着すると共に絶縁する(図1、図2)。絶縁層6は、導電板3と放熱部材4との間に介在される。絶縁層6は、導電板3とは重複せず、複数の導電板3の上記外周輪郭の外側に張り出す遮断部61を備える(図2)。
(遮断部)
遮断部61は、導電板3から絶縁層6の表面を通って放熱部材4に亘る導電経路を遮断する。この遮断部61は、複数の導電板3の上記外周輪郭の外側に配置され、上方に突出して導電板3の側面を囲むと共に張出部22の下面に密着する。遮断部61と張出部22の下面との密着により、導電板3の外側における張出部22の下面と絶縁層6の上面との間の隙間が封止され、上記導電経路が遮断される。遮断部61の形状は、本例では複数の導電板3の上記外周輪郭形状に沿った枠状であり、遮断部61は複数の導電板3の上記外周輪郭全周を囲む。遮断部61の内周面は導電板3の側面に密着し、遮断部61の外周面は凹部41の側面に密着している。なお、複数の導電板3の上記外周輪郭のうち、遮断部61で囲まれていない領域があってもよい。例えば、上記外周輪郭を構成する導電板のうち、放熱部材と同電位(回路における接地電位)となる導電板の側面は、遮断部61で囲まれていなくてもよい。また、上記外周輪郭を構成する導電板のうち、他の導電板に比較して絶縁層6の外縁よりも十分に内側に配置されていて放熱部材との沿面距離が十分に確保されている導電板の側面は、遮断部61で囲まれていなくもよい。
遮断部61は、導電板3から絶縁層6の表面を通って放熱部材4に亘る導電経路を遮断する。この遮断部61は、複数の導電板3の上記外周輪郭の外側に配置され、上方に突出して導電板3の側面を囲むと共に張出部22の下面に密着する。遮断部61と張出部22の下面との密着により、導電板3の外側における張出部22の下面と絶縁層6の上面との間の隙間が封止され、上記導電経路が遮断される。遮断部61の形状は、本例では複数の導電板3の上記外周輪郭形状に沿った枠状であり、遮断部61は複数の導電板3の上記外周輪郭全周を囲む。遮断部61の内周面は導電板3の側面に密着し、遮断部61の外周面は凹部41の側面に密着している。なお、複数の導電板3の上記外周輪郭のうち、遮断部61で囲まれていない領域があってもよい。例えば、上記外周輪郭を構成する導電板のうち、放熱部材と同電位(回路における接地電位)となる導電板の側面は、遮断部61で囲まれていなくてもよい。また、上記外周輪郭を構成する導電板のうち、他の導電板に比較して絶縁層6の外縁よりも十分に内側に配置されていて放熱部材との沿面距離が十分に確保されている導電板の側面は、遮断部61で囲まれていなくもよい。
絶縁層6は、回路構成体1Aの製造前の絶縁層6の大きさにもよるが、本例では張出部22の外側に露出する放熱部材4を覆う被覆部を有する。この被覆部は、遮断部61の外周側に一体に形成され、放熱部材4における凹部41の外側の上面に配置される。被覆部は、なくてもよい。
絶縁層6の構造は、本例では単層としているが、多層としてもよい。多層構造とする場合、例えば、上下2層構造とすることが挙げられ、下層を上層より絶縁性に優れる樹脂で構成し、上層を下層より放熱性に優れる樹脂で構成することが挙げられる。
単層構造とする場合、絶縁層6の構成材料は、絶縁性、熱伝導性に優れるゴムやゲル、樹脂が好ましい。具体的には、シリコーンゴムなどの熱硬化性のゴムや、シリコーンゲル、シリコーン樹脂やエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂が挙げられる。絶縁層6には、例えば、加熱して加圧すると軟化して変形し易い熱圧着シートが利用できる。具体的には、シリコーンゴムからなる熱圧着シートが利用できる。その他、比較的硬度の低い(例えばアスカーC硬度が70以下)シリコーンゴムシートやシリコーンゲルシートなどが利用できる。
多層構造とする場合、下層は、上記単層構造と同様の構成材料の他、セラミックスで構成することができる。上層は、上記単層構造と同様の構成材料で構成することが挙げられる。下層をセラミックスで構成する場合、例えば、下層はシート状に形成し、下層の大きさは凹部41の大きさ以下とし、下層の厚さは凹部41の深さよりも小さくすることが挙げられる。上層の大きさは凹部41の大きさよりも大きくし、下層の上面と放熱部材4における凹部41の外側の上面とに積層することが挙げられる。この上層が遮断部61を形成する。
この絶縁層6は、硬化していることが好ましいが、必ずしも硬化していなくてもよい。絶縁層6を硬化させない場合とは、例えば、回路基板2を放熱部材4にネジ止めし、その締付力により絶縁層6が変形せず所定の厚さが維持された状態で導電板3が放熱部材4に固定される場合などが挙げられる。このとき、回路基板2にはネジを挿通する貫通孔を設け、放熱部材4にはネジ孔を設ける。
絶縁層6の厚さは、例えば、0.05mm以上1.0mm以下とすることができ、更に0.1mm以上0.5mm以下とすることができる。この絶縁層6の厚さとは、導電板3の下面と凹部41の底面との間の厚さであり、絶縁層6が多層構造の場合、その間の合計厚さを言う。
[電子部品]
電子部品7は、例えば、半導体素子、コンデンサ(C)、コイル構造体、変流器(CT)などが挙げられる。半導体素子は、例えば、リレーやFET(Field effect transistor)、ダイオード、トランジスタといったスイッチング素子が挙げられる。コイル構造体は、コイルと磁性コアとを備えるもので、例えば、トランスや、チョークコイル、トランス、ノイズフィルタなどが挙げられる。例えば、FET7fは、図2に示すように、回路基板2の上面の回路パターン21と導電板3との両方に実装され、ゲート端子Gと、ソース端子Sと、ドレイン端子Dとを備える。ゲート端子Gは、回路基板2の回路パターン21に接続され、ソース端子Sとドレイン端子Dは、互いに独立する導電板3に接続されている(図2)。これらの接続は、接続金属材料、代表的には半田70を用いることができる。半田70による接続は、リフロー方式で行える。
電子部品7は、例えば、半導体素子、コンデンサ(C)、コイル構造体、変流器(CT)などが挙げられる。半導体素子は、例えば、リレーやFET(Field effect transistor)、ダイオード、トランジスタといったスイッチング素子が挙げられる。コイル構造体は、コイルと磁性コアとを備えるもので、例えば、トランスや、チョークコイル、トランス、ノイズフィルタなどが挙げられる。例えば、FET7fは、図2に示すように、回路基板2の上面の回路パターン21と導電板3との両方に実装され、ゲート端子Gと、ソース端子Sと、ドレイン端子Dとを備える。ゲート端子Gは、回路基板2の回路パターン21に接続され、ソース端子Sとドレイン端子Dは、互いに独立する導電板3に接続されている(図2)。これらの接続は、接続金属材料、代表的には半田70を用いることができる。半田70による接続は、リフロー方式で行える。
[段差吸収部材]
段差吸収部材7sは、回路基板2の上面の回路パターン21と導電板3とを電気的に接続する(図2)。段差吸収部材7sは、接続用貫通孔24に挿通される。段差吸収部材7sの材質は、導電板3と同様、導電性の金属(銅や銅合金)が挙げられる。段差吸収部材7sの回路パターン21及び導電板3との電気的接続は、電子部品7の接続と同様、半田70によるリフロー方式で行える。
段差吸収部材7sは、回路基板2の上面の回路パターン21と導電板3とを電気的に接続する(図2)。段差吸収部材7sは、接続用貫通孔24に挿通される。段差吸収部材7sの材質は、導電板3と同様、導電性の金属(銅や銅合金)が挙げられる。段差吸収部材7sの回路パターン21及び導電板3との電気的接続は、電子部品7の接続と同様、半田70によるリフロー方式で行える。
[その他]
回路構成体1Aは、更に、放熱部材4を覆うカバー(図示略)を備えることができる。カバーは、例えば、回路基板2の上方を覆う天井部と、回路基板2の周囲を囲む枠状の側壁部と、放熱部材4に取り付けられるフランジ部とを有することが挙げられる。これら天井部と側壁部とフランジ部とは一体に形成されている。側壁部は、天井部の外周縁から下方に突出する。フランジ部は、側壁部の天井部とは反対側で、側壁部から外側に向かって突出する。フランジ部の取付箇所は、放熱部材4の上面における凹部41よりも外側(絶縁層6よりも外側)が挙げられる。このフランジ部には、ネジなどの締付部材を挿通する貫通孔が形成される。カバーの材質は、例えば、放熱部材4の材質と同様の導電材料(金属)や、ステンレス、鋼などが挙げられる。
回路構成体1Aは、更に、放熱部材4を覆うカバー(図示略)を備えることができる。カバーは、例えば、回路基板2の上方を覆う天井部と、回路基板2の周囲を囲む枠状の側壁部と、放熱部材4に取り付けられるフランジ部とを有することが挙げられる。これら天井部と側壁部とフランジ部とは一体に形成されている。側壁部は、天井部の外周縁から下方に突出する。フランジ部は、側壁部の天井部とは反対側で、側壁部から外側に向かって突出する。フランジ部の取付箇所は、放熱部材4の上面における凹部41よりも外側(絶縁層6よりも外側)が挙げられる。このフランジ部には、ネジなどの締付部材を挿通する貫通孔が形成される。カバーの材質は、例えば、放熱部材4の材質と同様の導電材料(金属)や、ステンレス、鋼などが挙げられる。
[用途]
回路構成体1Aは、自動車用電気接続箱に好適に利用可能である。また、回路構成体1Aは、DC/DCコンバータ、AC/DCコンバータ、DC/ACインバータなどの電圧変換装置の大電流パワー回路用基板に好適に利用可能である。
回路構成体1Aは、自動車用電気接続箱に好適に利用可能である。また、回路構成体1Aは、DC/DCコンバータ、AC/DCコンバータ、DC/ACインバータなどの電圧変換装置の大電流パワー回路用基板に好適に利用可能である。
〔作用効果〕
実施形態1の回路構成体1Aは、導電板3の外側縁部と放熱部材4との間の絶縁性に優れる。導電板3の外側で絶縁層6の遮断部61が張出部22の下面に密着することで、導電板3の外側における張出部22の下面と絶縁層6の上面との間の隙間を封止できるため、導電板3から絶縁層6の表面を通って放熱部材4に亘る導電経路を遮断できるからである。
実施形態1の回路構成体1Aは、導電板3の外側縁部と放熱部材4との間の絶縁性に優れる。導電板3の外側で絶縁層6の遮断部61が張出部22の下面に密着することで、導電板3の外側における張出部22の下面と絶縁層6の上面との間の隙間を封止できるため、導電板3から絶縁層6の表面を通って放熱部材4に亘る導電経路を遮断できるからである。
〔回路構成体の製造方法〕
回路構成体1Aの製造は、接着層5と絶縁層6の構成材料を硬化させる場合、準備工程と、第1積層工程と、押圧工程と、第2積層工程と、硬化工程とを備える回路構成体の製造方法I、又は、準備工程と、積層工程と、押圧工程と、硬化工程とを備える回路構成体の製造方法IIにより行える。なお、接着層5と絶縁層6の構成材料の硬化が不要な場合、各製造方法I,IIでは、硬化工程を省略すればよい。
回路構成体1Aの製造は、接着層5と絶縁層6の構成材料を硬化させる場合、準備工程と、第1積層工程と、押圧工程と、第2積層工程と、硬化工程とを備える回路構成体の製造方法I、又は、準備工程と、積層工程と、押圧工程と、硬化工程とを備える回路構成体の製造方法IIにより行える。なお、接着層5と絶縁層6の構成材料の硬化が不要な場合、各製造方法I,IIでは、硬化工程を省略すればよい。
[製造方法I]
(準備工程)
準備工程は、上述した回路基板2と、複数の導電板3と、放熱部材4と、未硬化の接着層5(接着層5の構成材料)と、未硬化の絶縁層6(絶縁層6の構成材料)とを準備する。ここでは、絶縁層6は、放熱部材4の凹部41よりも十分に大きいものを準備する。
(準備工程)
準備工程は、上述した回路基板2と、複数の導電板3と、放熱部材4と、未硬化の接着層5(接着層5の構成材料)と、未硬化の絶縁層6(絶縁層6の構成材料)とを準備する。ここでは、絶縁層6は、放熱部材4の凹部41よりも十分に大きいものを準備する。
(第1積層工程)
第1積層工程は、放熱部材4の上に、未硬化の絶縁層6、複数の導電板3を順に積層する。図3の上図の実線で示すように、未硬化の絶縁層6は、放熱部材4の凹部41を覆うように放熱部材4の上に積層する。複数の導電板3は、凹部41の輪郭内に収まると共に、凹部41の側面と所定の間隔が空くように絶縁層6の上に積層する。
第1積層工程は、放熱部材4の上に、未硬化の絶縁層6、複数の導電板3を順に積層する。図3の上図の実線で示すように、未硬化の絶縁層6は、放熱部材4の凹部41を覆うように放熱部材4の上に積層する。複数の導電板3は、凹部41の輪郭内に収まると共に、凹部41の側面と所定の間隔が空くように絶縁層6の上に積層する。
(押圧工程)
押圧工程は、複数の導電板3を絶縁層6に押圧する。この押圧により、図3の下図の実線で示すように、未硬化の絶縁層6を凹部41の形状に沿うように変形させる。絶縁層6における導電板3の下面と凹部41の底面とで挟まれる部分の一部は、凹部41の底面に沿って凹部41の両側面側に延びる。この延びに伴い、絶縁層6における凹部41の側面付近の部分が、凹部41の側面に沿って凹部41の側面と導電板3の側面との間から盛り上げられることで、未硬化の遮断部61が形成される。このとき、図3の下図の実線で示すように、遮断部61の上面が導電板3の上面以上の高さとなるように複数の導電板3を押圧して絶縁層6の外周側を盛り上げることが好ましい。本例では、後工程で複数の導電板3の上に積層する接着層5の上面以上の高さとなるように複数の導電板3を押圧して絶縁層6の外周側を盛り上げることが好ましい。そうすれば、後工程で複数の導電板3上に接着層5、回路基板2を順に積層した際、回路基板2の張出部22の下面に遮断部61を接触させ易い。
押圧工程は、複数の導電板3を絶縁層6に押圧する。この押圧により、図3の下図の実線で示すように、未硬化の絶縁層6を凹部41の形状に沿うように変形させる。絶縁層6における導電板3の下面と凹部41の底面とで挟まれる部分の一部は、凹部41の底面に沿って凹部41の両側面側に延びる。この延びに伴い、絶縁層6における凹部41の側面付近の部分が、凹部41の側面に沿って凹部41の側面と導電板3の側面との間から盛り上げられることで、未硬化の遮断部61が形成される。このとき、図3の下図の実線で示すように、遮断部61の上面が導電板3の上面以上の高さとなるように複数の導電板3を押圧して絶縁層6の外周側を盛り上げることが好ましい。本例では、後工程で複数の導電板3の上に積層する接着層5の上面以上の高さとなるように複数の導電板3を押圧して絶縁層6の外周側を盛り上げることが好ましい。そうすれば、後工程で複数の導電板3上に接着層5、回路基板2を順に積層した際、回路基板2の張出部22の下面に遮断部61を接触させ易い。
(第2積層工程)
第2積層工程は、複数の導電板3の上に、未硬化の接着層5、回路基板2を順に積層する。ここでは、図3の下図の二点鎖線で示すように、回路基板2の張出部22の下面を遮断部61に接触させるように、回路基板2を接着層5の上に積層する。なお、接着層5が張出部を有する場合は、接着層5の張出部の下面を遮断部61に接触させるように、接着層5を複数の導電板3に積層する。
第2積層工程は、複数の導電板3の上に、未硬化の接着層5、回路基板2を順に積層する。ここでは、図3の下図の二点鎖線で示すように、回路基板2の張出部22の下面を遮断部61に接触させるように、回路基板2を接着層5の上に積層する。なお、接着層5が張出部を有する場合は、接着層5の張出部の下面を遮断部61に接触させるように、接着層5を複数の導電板3に積層する。
(硬化工程)
硬化工程は、未硬化の絶縁層6と未硬化の接着層5とを硬化させる。それにより、絶縁層6により放熱部材4と複数の導電板3とを接着し、遮断部61と張出部22の下面とを密着させる。また、接着層5により複数の導電板3と回路基板2とを接着させる。
硬化工程は、未硬化の絶縁層6と未硬化の接着層5とを硬化させる。それにより、絶縁層6により放熱部材4と複数の導電板3とを接着し、遮断部61と張出部22の下面とを密着させる。また、接着層5により複数の導電板3と回路基板2とを接着させる。
(後工程)
硬化工程(第2積層工程)後、電子部品7や段差吸収部材7sを所定の位置に接続する。この接続は、上述したように半田70を用いたリフロー方式で行える。
硬化工程(第2積層工程)後、電子部品7や段差吸収部材7sを所定の位置に接続する。この接続は、上述したように半田70を用いたリフロー方式で行える。
[製造方法II]
(準備工程)
準備工程は、図3の上図の実線と二点鎖線とで示すように、回路基板2と複数の導電板3とを接着層5で接着した一体物と、放熱部材4と、未硬化の絶縁層6とを準備する。一体物は、回路基板2と複数の導電板3との間に未硬化の接着層5を介在させ、その接着層5を硬化することで作製できる。積層前の上記一体物は、更に電子部品7や段差吸収部材7sを予め所定の位置に接続したものとしてもよい。この接続は、製造方法Iと同様、半田70を用いたリフロー方式で行える。絶縁層6は、製造方法Iと同様、凹部41よりも十分に大きなものを準備する。
(準備工程)
準備工程は、図3の上図の実線と二点鎖線とで示すように、回路基板2と複数の導電板3とを接着層5で接着した一体物と、放熱部材4と、未硬化の絶縁層6とを準備する。一体物は、回路基板2と複数の導電板3との間に未硬化の接着層5を介在させ、その接着層5を硬化することで作製できる。積層前の上記一体物は、更に電子部品7や段差吸収部材7sを予め所定の位置に接続したものとしてもよい。この接続は、製造方法Iと同様、半田70を用いたリフロー方式で行える。絶縁層6は、製造方法Iと同様、凹部41よりも十分に大きなものを準備する。
(積層工程)
積層工程は、放熱部材4の上に、未硬化の絶縁層6、上記一体物を順に積層する。図3の上図の実線と二点鎖線とで示すように、未硬化の絶縁層6は、製造方法Iの第1積層工程と同様、放熱部材4の凹部41を覆うように放熱部材4の上に積層する。上記一体部物は、複数の導電板3が凹部41の輪郭内に収まると共に、凹部41の側面と所定の間隔が空くように絶縁層6の上に積層する。
積層工程は、放熱部材4の上に、未硬化の絶縁層6、上記一体物を順に積層する。図3の上図の実線と二点鎖線とで示すように、未硬化の絶縁層6は、製造方法Iの第1積層工程と同様、放熱部材4の凹部41を覆うように放熱部材4の上に積層する。上記一体部物は、複数の導電板3が凹部41の輪郭内に収まると共に、凹部41の側面と所定の間隔が空くように絶縁層6の上に積層する。
(押圧工程)
押圧工程は、上記一体物を絶縁層6に押圧する。そうして、図3の下図の実線と二点鎖線とで示すように、上述の製造方法Iと同様にして未硬化の遮断部61を形成する。このとき、遮断部61を張出部22の下面に接触させる。
押圧工程は、上記一体物を絶縁層6に押圧する。そうして、図3の下図の実線と二点鎖線とで示すように、上述の製造方法Iと同様にして未硬化の遮断部61を形成する。このとき、遮断部61を張出部22の下面に接触させる。
(硬化工程)
硬化工程は、未硬化の絶縁層6を硬化させる。絶縁層6により放熱部材4と複数の導電板3とを接着させ、遮断部61と張出部22の下面とを密着させる。
硬化工程は、未硬化の絶縁層6を硬化させる。絶縁層6により放熱部材4と複数の導電板3とを接着させ、遮断部61と張出部22の下面とを密着させる。
上述の回路構成体の製造方法I、IIによれば、実施形態1に係る回路構成体1を容易に製造できる。特に、未硬化の絶縁層6の上に積層された部材を下方に押圧するだけで遮断部61を形成できるため、回路構成体1の製造が容易である。
《実施形態2》
〔回路構成体〕
図4を参照して、実施形態2に係る回路構成体1Bを説明する。実施形態2に係る回路構成体1Bは、放熱部材4が凹部41(図2)を有さず凸部42を有する点が実施形態1に係る回路構成体1Aと相違する。以下、相違点を中心に説明し、同様の構成、及び同様の効果については説明を省略する。
〔回路構成体〕
図4を参照して、実施形態2に係る回路構成体1Bを説明する。実施形態2に係る回路構成体1Bは、放熱部材4が凹部41(図2)を有さず凸部42を有する点が実施形態1に係る回路構成体1Aと相違する。以下、相違点を中心に説明し、同様の構成、及び同様の効果については説明を省略する。
[放熱部材]
(凸部)
凸部42は、放熱部材4と一体に形成され、放熱部材4の上面から上方に突出する。凸部42の形状は、複数の導電板3の上記外周輪郭形状に沿った枠状である。この凸部42の内側には、絶縁層6の少なくとも一部が嵌め込まれる。凸部42を有することで、実施形態1で説明した凹部41(図2)と同様、製造過程で絶縁層6の遮断部61が形成し易い。凸部42の内周輪郭の大きさ及び高さは、遮断部61を形成し易い大きさであればよく、複数の導電板3の上記外周輪郭の大きさ及び厚さ、絶縁層6の大きさ及び厚さ、などに応じて適宜選択できる。凸部42の内周輪郭の大きさは、複数の導電板3の上記外周輪郭よりも少し大きく、絶縁層6のよりも小さい。この凸部42は、切削加工、鋳造など適宜な方法によって形成することができる。
(凸部)
凸部42は、放熱部材4と一体に形成され、放熱部材4の上面から上方に突出する。凸部42の形状は、複数の導電板3の上記外周輪郭形状に沿った枠状である。この凸部42の内側には、絶縁層6の少なくとも一部が嵌め込まれる。凸部42を有することで、実施形態1で説明した凹部41(図2)と同様、製造過程で絶縁層6の遮断部61が形成し易い。凸部42の内周輪郭の大きさ及び高さは、遮断部61を形成し易い大きさであればよく、複数の導電板3の上記外周輪郭の大きさ及び厚さ、絶縁層6の大きさ及び厚さ、などに応じて適宜選択できる。凸部42の内周輪郭の大きさは、複数の導電板3の上記外周輪郭よりも少し大きく、絶縁層6のよりも小さい。この凸部42は、切削加工、鋳造など適宜な方法によって形成することができる。
本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1A、1B 回路構成体
2 回路基板
20 絶縁基板
21 回路パターン
22 張出部
23 配置用貫通孔
24 接続用貫通孔
3 導電板
4 放熱部材
41 凹部
42 凸部
5 接着層
6 絶縁層
61 遮断部
7 電子部品
7f FET
G ゲート端子
S ソース端子
D ドレイン端子
7s 段差吸収部材
70 半田
2 回路基板
20 絶縁基板
21 回路パターン
22 張出部
23 配置用貫通孔
24 接続用貫通孔
3 導電板
4 放熱部材
41 凹部
42 凸部
5 接着層
6 絶縁層
61 遮断部
7 電子部品
7f FET
G ゲート端子
S ソース端子
D ドレイン端子
7s 段差吸収部材
70 半田
Claims (3)
- 回路基板と、
前記回路基板の下面に配置される導電板と、
導電材料で構成され、前記導電板の下面に配置されて前記導電板の熱を放出する放熱部材と、
前記回路基板と前記導電板とを接着する接着層と、
前記導電板と前記放熱部材とを接着し絶縁する絶縁層とを備え、
前記回路基板及び前記接着層の少なくとも一方は、前記導電板の外側に張り出す張出部を有し、
前記絶縁層は、前記導電板の側面を囲むように上方に突出して前記張出部の下面に密着することで、前記導電板から前記絶縁層の表面を通って前記放熱部材に亘る導電経路を遮断する遮断部を有する回路構成体。 - 前記放熱部材は、その上面に形成され、前記絶縁層の少なくとも一部が嵌め込まれる凹部を有し、
前記凹部の側面と前記遮断部の外側面とが密着している請求項1に記載の回路構成体。 - 前記放熱部材は、その上面から上方に突出して前記遮断部の外側面に密着する枠状の凸部を有する請求項1に記載の回路構成体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017227255A JP2019096827A (ja) | 2017-11-27 | 2017-11-27 | 回路構成体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017227255A JP2019096827A (ja) | 2017-11-27 | 2017-11-27 | 回路構成体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019096827A true JP2019096827A (ja) | 2019-06-20 |
Family
ID=66972004
Family Applications (1)
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JP2017227255A Pending JP2019096827A (ja) | 2017-11-27 | 2017-11-27 | 回路構成体 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2019096827A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP4131356A4 (en) * | 2020-03-25 | 2024-03-27 | Mitsubishi Materials Corp | METHOD FOR PRODUCING AN INSULATED CIRCUIT BOARD |
-
2017
- 2017-11-27 JP JP2017227255A patent/JP2019096827A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP4131356A4 (en) * | 2020-03-25 | 2024-03-27 | Mitsubishi Materials Corp | METHOD FOR PRODUCING AN INSULATED CIRCUIT BOARD |
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