JP2019096515A - 車両用灯具ユニット及び車両用灯具 - Google Patents

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Abstract

【課題】鉛直方向の厚みが厚いハイビーム用配光パターンを形成することができる車両用灯具ユニットの提供。【解決手段】車両用灯具ユニット10において、ロービーム用配光パターンを形成する第1光学系20は、前端開口が後端開口より大きく前端開口から後端開口に向かうに従って錐体状に狭くなる、上下左右に設けられた第1反射面により構成される筒型反射面21と、第1光源22とを備える。投影レンズ23の焦点F23は、第1反射面のうち下に設けられた反射面の前端縁21b1近傍に位置し、第1反射面のうち下に設けられた反射面の前端縁21b1は、ロービーム用配光パターンのカットオフラインに対応した形状に構成され、ハイビーム用配光パターンを形成する第2光学系30は、第2光源32と、第2光源32からの光を反射する、第1焦点が第2光源32近傍に位置し第2焦点が投影レンズ23の焦点近傍に位置する回転楕円反射面33とを備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、車両用灯具ユニットに関する。
従来、光源からの光を回転楕円反射面で集光し、投影レンズの後方かつ投影レンズの光軸より下に配置された下向き反射面で反射し、投影レンズを透過させて前方に照射することでハイビーム用配光パターンを形成するように構成された車両用灯具が提案されている(例えば、特許文献1(図1等)参照)。
特許第4413762号公報
しかしながら、特許文献1に記載の車両用灯具においては、下向き反射面が平面で構成されているため、ハイビーム用配光パターンの鉛直方向の厚みが薄くなってしまう(その結果、広範囲を明るく照明することができない)という課題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、鉛直方向の厚みが厚いハイビーム用配光パターンを形成することができる車両用灯具ユニットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一つの側面は、投影レンズと、前記投影レンズの後方かつ前記投影レンズの光軸より上側に設けられ、前記投影レンズを透過して前方に照射されてロービーム用配光パターンを形成する光を照射する第1光学系と、前記投影レンズの後方かつ前記投影レンズの光軸より下側に設けられ、前記投影レンズを透過して前方に照射されてハイビーム用配光パターンを形成する光を照射する第2光学系と、を備えた車両用灯具ユニットにおいて、前記第1光学系は、前端開口が後端開口より大きく前端開口から後端開口に向かうに従って錐体状に狭くなる、上下左右に設けられた第1反射面によって構成される筒型反射面と、前記後端開口に対向して設けられた第1光源と、を備え、前記投影レンズの焦点は、前記第1反射面のうち下に設けられた反射面の前端縁近傍に位置し、前記第1反射面のうち下に設けられた反射面の前端縁は、前記ロービーム用配光パターンのカットオフラインに対応した形状に構成され、前記第2光学系は、下向きに光を発光するように配置された第2光源と、前記第2光源からの光を反射する反射面であって、第1焦点が前記第2光源近傍に位置し、第2焦点が前記投影レンズの焦点近傍に位置する回転楕円反射面と、を備え、前記筒型反射面は、前記下に設けられた反射面の前端縁から後方斜め下方に向かって延びた下向き反射面を備え、前記光軸を含む鉛直面による前記下向き反射面の断面形状は、下方に向かって凸状に湾曲していることを特徴とする。
この側面によれば、鉛直方向の厚みが厚いハイビーム用配光パターンを形成することができる車両用灯具ユニットを提供することができる。
これは、光軸を含む鉛直面(及びこれに平行な平面)による下向き反射面の断面形状が、平面ではなく、下方に向かって凸状に湾曲していることによるものである。
また、上記発明において、好ましい態様は、前記第2光源は、前記光軸を含む鉛直面に対して左側に配置された複数の光源と、前記光軸を含む鉛直面に対して右側に配置された複数の光源と、を含み、前記左側及び右側に配置された複数の光源は、それぞれ、水平かつ前記光軸に対して垂直の方向に配置され、前記回転楕円反射面は、前記光軸を含む鉛直面に対して左側に配置された回転楕円反射面と、前記光軸を含む鉛直面に対して右側に配置された回転楕円反射面と、を含み、前記左側に配置された回転楕円反射面は、第1焦点が前記左側に配置された複数の光源のうち最も前記光軸に近い光源近傍に位置し、かつ、第2焦点が前記投影レンズの焦点近傍に位置し、前記右側に配置された回転楕円反射面は、第1焦点が前記右側に配置された複数の光源のうち最も前記光軸に近い光源近傍に位置し、かつ、第2焦点が前記投影レンズの焦点近傍に位置することを特徴とする。
この態様によれば、H線とV線との交点近傍が相対的に明るく、かつ、左右方向にワイドなハイビーム用配光パターンを形成することができる。
本発明の他の側面は、投影レンズと、前記投影レンズの後方かつ前記投影レンズの光軸より下側に設けられ、前記投影レンズを透過して前方に照射されてハイビーム用配光パターンを形成する光を照射する光学系と、を備えた車両用灯具において、前記光学系は、下向きに光を発光するように配置された光源と、前記光源からの光を反射する反射面であって、第1焦点が前記光源近傍に位置し、第2焦点が前記投影レンズの焦点近傍に位置する回転楕円反射面と、前記投影レンズの焦点近傍から後方斜め下方に向かって延びた下向き反射面と、を備え、前記下向き反射面は、前記光軸を含む鉛直面による断面形状が下方に向かって凸状に湾曲していることを特徴とする。
この側面によれば、鉛直方向の厚みが厚いハイビーム用配光パターンを形成することができる車両用灯具を提供することができる。
これは、光軸を含む鉛直面(及びこれに平行な平面)による下向き反射面の断面形状が、平面ではなく、下方に向かって凸状に湾曲していることによるものである。
車両用灯具ユニット10の斜視図である。 車両用灯具ユニット10の縦断面図である。 車両用灯具ユニット10の分解斜視図である。 筒型反射面21の正面図である。 第2光源32の配置例を示す図である。 (a)回転楕円反射面33の斜視図、(b)上面図である。 筒型反射面21の下面図である。 (a)右側の複数の光源32R、32Rの光源像I32R1、I32R2と下に設けられた反射面21bの前端縁21b1との関係を説明するための上面図、(b)左側の複数の光源32L、32Lの光源像I32L1、I32L2と下に設けられた反射面21bの前端縁21b1との関係を説明するための上面図、(c)光源32L、32Rの光源像I32L2、I32R2と下に設けられた反射面21bの前端縁21b1との関係を説明するための断面図である。 第2光源32からの光の光路図である。 (a)ハイビーム用配光パターンPHiの例、(b)ハイビーム用配光パターン(比較例)の例である。
以下、本発明の実施形態である車両用灯具ユニット10について添付図面を参照しながら説明する。各図において対応する構成要素には同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
図1は、車両用灯具ユニット10の斜視図である。
図1に示す車両用灯具ユニット10は、車両用前照灯(ヘッドランプ)であり、例えば、自動二輪車(図示せず)又は自動車等の車両の前端部に搭載される。車両用灯具ユニット10は、図示しないが、アウターレンズとハウジングとによって構成される灯室内に配置され、ハウジング等に取り付けられる。
図2は、車両用灯具ユニット10の縦断面図である。図3は、車両用灯具ユニット10の分解斜視図である。
図2、図3に示すように、本実施形態の車両用灯具ユニット10は、投影レンズ23と、投影レンズ23の後方かつ投影レンズ23の光軸AXより上側に設けられ、投影レンズ23を透過して前方に照射されてロービーム用配光パターンを形成する光を照射する第1光学系20と、投影レンズ23の後方かつ投影レンズ23の光軸AXより下側に設けられ、投影レンズ23を透過して前方に照射されてハイビーム用配光パターンを形成する光を照射する第2光学系30と、を備える。
第1光学系20は、筒型反射面21と、第1光源22と、を備える。第1光学系20は、投影レンズ23と共に、ダイレクトプロジェクション型(直射型とも呼ばれる)の光学系を構成する。筒型反射面21、第1光源22は、車両前後方向に延びる光軸AXより上側に配置されている。
図4は、筒型反射面21の正面図である。
図2、図4に示すように、筒型反射面21は、前端開口A1が後端開口A2より大きく前端開口A1から後端開口A2に向かうに従って錐体状(四角錐体状)に狭くなる筒型反射面で、上下左右に設けられた反射面21a、21b、21c、21dによって構成される。以下、反射面21a、21b、21c、21dを特に区別しない場合、反射面21と記載する。反射面21が本発明の第1反射面の一例である。
下に設けられた反射面21bの前端縁21b1(エッジ部)は、ロービーム用配光パターンのカットオフラインに対応した形状に構成される。
筒型反射面21は、第1光源22(発光面)からの光が筒型反射面21内を通過するように、後端開口A2と第1光源22(発光面)とが対向した状態で保持部材40に保持される。筒型反射面21の後端開口A2は、正面視で、第1光源22(発光面)を取り囲んでいる(図示せず)。保持部材40は、例えば、放熱フィン41を有するヒートシンクである(図1参照)。
筒型反射面21は、例えば、左右両側に設けられたネジ穴N1、N2(図3、図4参照)に挿入されたネジ(図示せず)を保持部材40にネジ止めすることで保持部材40に保持される。
第1光源22は、矩形(例えば、1mm角)の発光面を備えたLEDやLD等の半導体発光素子である。第1光源22は、発光面を前方(正面)に向けた状態で基板K1に実装される。第1光源22の数は、特に限定されず、1であってもよいし、複数であってもよい。第1光源22は、複数の場合、水平方向に一列に配置される。基板K1は、ネジ止め等により保持部材40に保持される。
投影レンズ23は、筒型反射面21を通過した第1光源22(発光面)からの直射光及び筒型反射面21からの反射光が透過するように投影レンズ23の裏面23bと筒型反射面21の前端開口A1とが対向した状態で保持部材40に保持される(図2参照)。
図2に示すように、投影レンズ23は、例えば、当該投影レンズ23を保持するレンズホルダ50を保持部材40にネジ止めすることで保持部材40に保持される。
投影レンズ23の焦点F23は、下に設けられた反射面21bの前端縁21b1(水平方向の中心)近傍に位置する(図2、図4参照)。
上記構成の第1光学系20においては、第1光源22を点灯すると、第1光源22からの直射光及び筒型反射面21からの反射光が投影レンズ23を透過して前方に照射される。その際、第1光源22からの直射光及び筒型反射面21からの反射光によって筒型反射面21の前端開口A1に形成された光度分布が、投影レンズ23によって前方に反転投影される。これにより、ロービーム用配光パターンが形成される。
ロービーム用配光パターンは、下に設けられた反射面21bの前端縁21b1によって規定されるカットオフラインを上端縁に含む。
図2に示すように、第2光学系30は、第2光源32と、回転楕円反射面33と、下向き反射面34と、を備える。第2光学系30は、投影レンズ23と共に、プロジェクタ型の光学系を構成する。第2光源32、回転楕円反射面33、下向き反射面34は、車両前後方向に延びる光軸AXより下側に配置されている。
第2光源32は、矩形(例えば、1mm角)の発光面を備えたLEDやLD等の半導体発光素子である。第2光源32は、発光面を下方に向けた状態で基板K2に実装される。
図5は、第2光源32の配置例を示す図である。
図5に示すように、第2光源32は、光軸AXを含む鉛直面に対して左側(車両前方に向かって左側。以下同様)に配置された複数の光源32L、32Lと、光軸AXを含む鉛直面に対して右側(車両前方に向かって右側。以下同様)に配置された複数の光源32R、32Rと、を含む。以下、光源32L、32L、32R、32Rを特に区別しない場合、光源32(又は光源32L、32R)と記載する。
左側の2つの光源32L、32Lは、水平かつ光軸AXに対して垂直の方向に所定間隔をおいて配置されている。同様に、右側の2つの光源32R、32Rは、水平かつ光軸AXに対して垂直の方向に所定間隔をおいて配置されている。なお、第2光源32の数は、特に限定されず、1であってもよいし、3以上であってもよい。
図6(a)は回転楕円反射面33の斜視図、図6(b)は上面図である。
図6に示すように、回転楕円反射面33(回転楕円面を基調とする反射面)は、光軸AXを含む鉛直面に対して左側に配置された回転楕円反射面33Lと、光軸AXを含む鉛直面に対して右側に配置された回転楕円反射面33Rと、を含む。
左側の回転楕円反射面33Lの第1焦点F133Lは、左側の複数の光源32L、32Lのうち最も光軸AXに近い光源32L近傍(例えば、光源32Lの発光面のうち相対的に輝度が高い中心)に位置し(図5参照)、かつ、第2焦点F233Lが投影レンズ23の焦点F23近傍に位置している(図2、図4参照)。
同様に、右側の回転楕円反射面33Rの第1焦点F133Rは、右側の複数の光源32R、32Rのうち最も光軸AXに近い光源32R近傍(例えば、光源32Rの発光面のうち相対的に輝度が高い中心)に位置し(図5参照)、かつ、第2焦点F233Rが投影レンズ23の焦点F23近傍に位置している(図2、図4参照)。
このように、回転楕円反射面33L、33Rの第1焦点F133L、F133R及び第2焦点F233L、F233Rを位置させることで、後述のように、中心光度が相対的に高く、かつ、左右方向にワイドなハイビーム用配光パターンを形成することができる。
なお、第1焦点F133Lと第1焦点F133Rとの間の距離は、投影レンズ23の直径の0.3〜0.5倍とするのが望ましい。0.3倍より小さいと、二つの回転楕円反射面33L、33Rを用いる効果が少ない、つまり、マックス光度を確保することができない。一方、0.5倍より大きいと、回転楕円反射面33L、33Rの軸(回転軸)が、投影レンズ23の光軸AXに対して角度を持つ(角度が大きくなる)ため、投影レンズ23に入る光の量が少なくなる。つまり、光束利用率が低下する。そこで、マックス光度を確保し、光束利用率も落とさないため、第1焦点F133Lと第1焦点F133Rとの間の距離は、投影レンズ23の直径の0.3〜0.5倍とするのが望ましい。
また、図9に示すように、左側の光源32Lからの光が左側の回転楕円反射面33Lにより多く入射するため(右側の回転楕円反射面33Rに殆ど入射しなくなるため)、光利用効率が向上する。同様に、右側の光源32Rからの光が右側の回転楕円反射面33Rにより多く入射するため(左側の回転楕円反射面33Lに殆ど入射しなくなるため)、光利用効率が向上する。
回転楕円反射面33は、ネジ穴N3、N4(図6参照)に挿入されたネジ(図示せず)を保持部材40にネジ止めすることで保持部材40に保持される。
図2に示すように、下向き反射面34は、投影レンズ23の焦点F23近傍から後方斜め下方に向かって延びている。具体的には、下向き反射面34は、下に設けられた反射面21bの前端縁21b1から後方斜め下方に向かって延びている。図7は、筒型反射面21の下面図である。図2、図4、図7に示すように、下向き反射面34は、筒型反射面21に設けられている。なお、下向き反射面34の光軸AXに対する角度は、例えば、マックス光度を確保し、かつ、光束利用率が落ちない(回転楕円反射面33からの反射光がより多く投影レンズ23に入射する)角度が望ましい。
そして、光軸AXを含む鉛直面(及びこれに平行な平面)による下向き反射面34の断面形状は、図8(c)に示すように、下方に向かって凸状に湾曲している。これにより、後述のように、鉛直方向の厚みが厚いハイビーム用配光パターンを形成することができる。
図9は、第2光源32からの光の光路図である。
上記構成の第2光学系30においては、第2光源32を点灯すると、図9に示すように、第2光源32L、32Rからの光が回転楕円反射面33L、33Rで反射されて第2焦点F233L、F233R(投影レンズ23の焦点F23)近傍に集光し、一部が下向き反射面34で反射され、他の一部が下向き反射面34で反射されることなく、投影レンズ23を透過して前方に照射される。これにより、ハイビーム用配光パターンPHiが形成される。
図10(a)は、ハイビーム用配光パターンPHiの例である。図10(a)には、車両前面に正対した仮想鉛直スクリーン上に形成されるハイビーム用配光パターンPHiの一例が示されている。
その際、図8(a)に示すように、右側の複数の光源32R、32Rの光源像I32R1、I32R2は、下に設けられた反射面21bの前端縁21b1に対して、左側にズレた状態となる。そして、この左側にズレた状態の光源像I32R1、I32R2が仮想鉛直スクリーン上のH線とV線との交点に対して右側にズレた状態で投影される。
同様に、図8(b)に示すように、左側の複数の光源32L、32Lの光源像I32L1、I32L2は、下に設けられた反射面21bの前端縁21b1に対して、右側にズレた状態となる。そして、この右側にズレた状態の光源像I32L1、I32L2が仮想鉛直スクリーン上のH線とV線との交点に対して左側にズレた状態で投影される。
図8(a)、図8(b)に例示した光源像I32R2、I32L2は、実際には重畳される。そして、この重畳された光源像I32R2、I32L2及びその両側に配置された光源像I32R1、I32L1が仮想鉛直スクリーン上に反転投影される。その結果、H線とV線との交点近傍が相対的に明るく、かつ、左右方向にワイドな図10(a)に示すハイビーム用配光パターンPHiが形成される。
また、図8(c)に示すように、光軸AXを含む鉛直面(及びこれに平行な平面)による下向き反射面34の断面形状が下方に向かって凸状に湾曲しているため、下向き反射面34で反射される光源像I32R1、I32R2、I32L1、I32L2の鉛直方向の寸法がh1+h2となる。この光源像I32R1、I32R2、I32L1、I32L2が仮想鉛直スクリーン上に投影されることで、鉛直方向の厚みが厚い図10(a)に示すハイビーム用配光パターンPHiが形成される。
これに対して、光軸AXを含む鉛直面(及びこれに平行な平面)による下向き反射面34の断面形状が平面形状の場合(図8(c)中、符号34´参照)、下向き反射面34で反射される光源像I32R1、I32R2、I32L1、I32L2の鉛直方向の寸法がh1となる。この光源像I32R1、I32R2、I32L1、I32L2が仮想鉛直スクリーン上に投影されることで、鉛直方向の厚みが薄い図10(b)に示すハイビーム用配光パターンが形成される。図10(b)は、ハイビーム用配光パターン(比較例)の例である。
以上説明したように、本実施形態によれば、光度ムラ無く、鉛直方向の厚みが厚いハイビーム用配光パターンを形成することができる車両用灯具ユニット10を提供することができる。
これは、光軸AXを含む鉛直面(及びこれに平行な平面)による下向き反射面34の断面形状が、平面ではなく、下方に向かって凸状に湾曲している(図8(c)参照)ことによるものである。
また、本実施形態によれば、H線とV線との交点近傍が相対的に明るく、かつ、左右方向にワイドなハイビーム用配光パターンPHiを形成することができる。
これは、左側の回転楕円反射面33Lの第1焦点F133Lが、左側の複数の光源32L、32Lのうち最も光軸AXに近い光源32L近傍(例えば、光源32Lの発光面のうち相対的に輝度が高い中心)に位置し(図5参照)、かつ、第2焦点F233Lが投影レンズ23の焦点F23近傍に位置している(図2参照)ことによるものである。
また、右側の回転楕円反射面33Rの第1焦点F133Rが、右側の複数の光源32R、32Rのうち最も光軸AXに近い光源32R近傍(例えば、光源32Rの発光面のうち相対的に輝度が高い中心)に位置し(図5参照)、かつ、第2焦点F233Rが投影レンズ23の焦点F23近傍に位置している(図2参照)ことによるものである。
以上のように、本実施形態によれば、H線とV線との交点近傍を相対的に明るくしつつ、つまり、H線とV線との交点近傍のマックス光度を維持しつつ、鉛直方向及び水平方向にワイドで視認性に優れたハイビーム用配光パターンPHiを形成することができる。
特に、本実施形態によれば、正面視で投影レンズ23の背後に全体が概ね隠れる程度に回転楕円反射面33を小型化しても(ひいては、車両用灯具ユニット10全体を小型化しても)、H線とV線との交点近傍を相対的に明るくしつつ、つまり、H線とV線との交点近傍のマックス光度を維持しつつ、鉛直方向及び水平方向にワイドで視認性に優れたハイビーム用配光パターンPHiを形成することができる。
次に、変形例について説明する。
上記実施形態では、本発明の車両用灯具ユニットを車両用前照灯(ヘッドランプ)に適用した例について説明したが、これに限らない。例えば、車両用前照灯(ヘッドランプ)以外の車両用灯具にも本発明の車両用灯具を適用してもよい。
また、上記実施形態では、第1光学系20と第2光学系30とを一つの車両用灯具ユニット10として構成した例について説明したが、これに限らない。例えば、投影レンズ23と第1光学系20とを組み合わせて一つの車両用灯具ユニットとして構成し、別の投影レンズ23と第2光学系30とを組み合わせて別の一つの車両用灯具ユニットとして構成してもよい。
また、上記実施形態では、回転楕円反射面33として、左側の回転楕円反射面33Lと、右側の回転楕円反射面33Rと、を用いた例について説明したが、これに限らない。例えば、回転楕円反射面33として、光軸AXを含む鉛直面に対して左右対称の一つの回転楕円反射面(第1焦点、第2焦点がそれぞれ一つ)を用いてもよい。
また、上記実施形態では、筒型反射面21として、前端開口A1が後端開口A2より大きく前端開口A1から後端開口A2に向かうに従って錐体状(四角錐体状)に狭くなる筒型反射面を用いた例について説明したが、これに限らない。例えば、筒型反射面21として、前端開口A1に相当する光学面(出光面)、後端開口A2に相当する光学面(入光面)、上下左右に設けられた反射面21a、21b、21c、21dそれぞれに相当する光学面(入光面から入光した第1光源22からの光を内面反射する光学面。全反射面)を表面に含む中実のレンズ体を用いてもよい。
上記各実施形態で示した各数値は全て例示であり、これと異なる適宜の数値を用いることができるのは無論である。
上記各実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎない。上記各実施形態の記載によって本発明は限定的に解釈されるものではない。本発明はその精神または主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形で実施することができる。
10…車両用灯具ユニット、20…第1光学系、21…筒型反射面、21a、21b、21c、21d…反射面、21b1…前端縁、22…第1光源、23…投影レンズ、23b…裏面、30…第2光学系、32(32L、32R)…第2光源、33(33L、33R)…回転楕円反射面、34…下向き反射面、40…保持部材、41…放熱フィン、50…レンズホルダ

Claims (3)

  1. 投影レンズと、前記投影レンズの後方かつ前記投影レンズの光軸より上側に設けられ、前記投影レンズを透過して前方に照射されてロービーム用配光パターンを形成する光を照射する第1光学系と、前記投影レンズの後方かつ前記投影レンズの光軸より下側に設けられ、前記投影レンズを透過して前方に照射されてハイビーム用配光パターンを形成する光を照射する第2光学系と、を備えた車両用灯具ユニットにおいて、
    前記第1光学系は、
    前端開口が後端開口より大きく前端開口から後端開口に向かうに従って錐体状に狭くなる、上下左右に設けられた第1反射面によって構成される筒型反射面と、
    前記後端開口に対向して設けられた第1光源と、を備え、
    前記投影レンズの焦点は、前記第1反射面のうち下に設けられた反射面の前端縁近傍に位置し、
    前記第1反射面のうち下に設けられた反射面の前端縁は、前記ロービーム用配光パターンのカットオフラインに対応した形状に構成され、
    前記第2光学系は、
    下向きに光を発光するように配置された第2光源と、
    前記第2光源からの光を反射する反射面であって、第1焦点が前記第2光源近傍に位置し、第2焦点が前記投影レンズの焦点近傍に位置する回転楕円反射面と、を備え、
    前記筒型反射面は、前記下に設けられた反射面の前端縁から後方斜め下方に向かって延びた下向き反射面を備え、
    前記光軸を含む鉛直面による前記下向き反射面の断面形状は、下方に向かって凸状に湾曲している車両用灯具ユニット。
  2. 前記第2光源は、前記光軸を含む鉛直面に対して左側に配置された複数の光源と、前記光軸を含む鉛直面に対して右側に配置された複数の光源と、を含み、
    前記左側及び右側に配置された複数の光源は、それぞれ、水平かつ前記光軸に対して垂直の方向に配置され、
    前記回転楕円反射面は、前記光軸を含む鉛直面に対して左側に配置された回転楕円反射面と、前記光軸を含む鉛直面に対して右側に配置された回転楕円反射面と、を含み、
    前記左側に配置された回転楕円反射面は、第1焦点が前記左側に配置された複数の光源のうち最も前記光軸に近い光源近傍に位置し、かつ、第2焦点が前記投影レンズの焦点近傍に位置し、
    前記右側に配置された回転楕円反射面は、第1焦点が前記右側に配置された複数の光源のうち最も前記光軸に近い光源近傍に位置し、かつ、第2焦点が前記投影レンズの焦点近傍に位置する請求項1に記載の車両用灯具ユニット。
  3. 投影レンズと、前記投影レンズの後方かつ前記投影レンズの光軸より下側に設けられ、前記投影レンズを透過して前方に照射されてハイビーム用配光パターンを形成する光を照射する光学系と、を備えた車両用灯具において、
    前記光学系は、
    下向きに光を発光するように配置された光源と、
    前記光源からの光を反射する反射面であって、第1焦点が前記光源近傍に位置し、第2焦点が前記投影レンズの焦点近傍に位置する回転楕円反射面と、
    前記投影レンズの焦点近傍から後方斜め下方に向かって延びた下向き反射面と、を備え、
    前記下向き反射面は、前記光軸を含む鉛直面による断面形状が下方に向かって凸状に湾曲している車両用灯具。
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