JP2019095361A - 簡易粘度測定装置及び粘度測定方法 - Google Patents

簡易粘度測定装置及び粘度測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】比較的簡単な構成であるにもかかわらず、短時間で正確かつ簡易的に粘度を測定することができる簡易粘度測定装置を提供する。【解決手段】本発明の簡易粘度測定装置11は、装置本体12、薄板状の測定部51、抵抗力センサ55、加速度センサ25、演算手段61、告知手段26を備える。抵抗力センサ55は、被測定物に測定部51を接触させた状態で、測定部51の面方向に沿って装置本体12を往復動したときに、測定部51に作用する粘性抵抗力を測定する。加速度センサ25は、往復動方向の加速度を測定する。演算手段61は、加速度の測定値に基づいて往復動方向の速度を求める。また、演算手段61は、往復動時における粘性抵抗力及び往復動に同期した往復動方向の速度に基づいて、被測定物の粘度を算出する。【選択図】図2

Description

本発明は、簡易粘度測定装置及び粘度測定方法に関するものである。
高齢化社会を迎え、要介護者が増えるのに比例して、嚥下(飲み込み)が困難な方(嚥下困難者)もかなりのスピードで増加している。嚥下困難者にとって特に水のようなサラサラとした液体は飲み込みにくい。このため、嚥下を容易にする対策を怠ると、誤嚥性肺炎、脱水症状及び低栄養を引き起こす可能性がある。それゆえ、一般的な対策として、飲食物にとろみ調整剤を加えて「とろみ」をつけることが行われている。
ところで、嚥下困難者の嚥下能力や機能によって適するとろみの程度は異なり、場合によっては担当医師がとろみの度合を指示することもある。このように、必要とする度合のとろみを付けた飲食物を誰でも安定的に提供できることが重要な課題とされている。ちなみに、日本摂食・嚥下リハビリテーション学会が嚥下調整食のとろみを3段階に分類し、それぞれの段階について飲食物を飲んだとき及び見たときの性状、並びに粘度の範囲及びLST値(溶液が一定時間に広がる距離で評価するとろみの度合)の範囲を定義している。
しかしながら、実際の現場では、とろみの調整は見た目の性状説明に頼ることが多く、作業者によるバラつきが大きい。なお、一部の小規模施設においては、作業者の経験に頼る以外に、例えば「簡単とろみ測定板(サラヤ株式会社製)」を使用してLST値を測定する作業が行われている。そのほか、特許文献1,2にも同様のとろみ測定用器具が開示されている。
特許第3061776号公報 特開2006−329850号公報
しかしながら、上記の簡単とろみ測定板を使用した場合には、LST値の測定結果を得るまでに1分以上待つ必要があり、測定に時間がかかるといった欠点がある。また、測定に要する時間が長いことから、結果が出るまでの間に被測定物の温度が下がってとろみの度合いが変化し、正確な測定結果が得られない可能性があるという欠点もある。さらに、とろみ調整中の測定の度に器具を洗浄する必要があり、煩雑である。
ちなみに、ロータを備える一般的なB型粘度計を用いてとろみの測定を行うことも一応可能であるが、例えば以下のような欠点がある。即ち、このような粘度計はロータを回転させるための駆動手段(具体的にはモータ等)を備えている必要があるため、どうしても小型化、軽量化、低コスト化を図ることが難しい。また、ロータは凹凸を有する形状であるため、洗浄に手間がかかる。加えて、測定時には被測定物を専用の容器に移す必要があり、操作が煩雑である。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、比較的簡単な構成であるにもかかわらず、短時間で正確かつ簡易的に粘度を測定することができる簡易粘度測定装置及び粘度測定方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、被測定物の粘度を測定するための装置であって、把持部を有する装置本体と、前記装置本体に突設された薄板状の測定部と、前記被測定物に前記測定部を接触させた状態で前記測定部の面方向に沿って前記装置本体を往復動したときに、前記測定部に作用する粘性抵抗力を測定する抵抗力センサと、前記往復動方向の加速度を測定する加速度センサと、前記加速度の測定値に基づいて前記往復動方向の速度を求めるとともに、前記往復動時における前記粘性抵抗力及び前記往復動に同期した前記往復動方向の前記速度に基づいて前記被測定物の粘度を算出する演算手段と、前記演算手段が算出した粘度を告知する告知手段とを備えることを特徴とする簡易粘度測定装置をその要旨とする。
本願発明者らは、測定部の面方向に沿って往復動したときの粘性抵抗力と、往復動に同期した往復動方向の速度との間に正の相関関係があることに着目し、この関係を利用して被測定物の粘度を算出することを思い付き、請求項1に記載の発明を想到した。即ち、請求項1に記載の発明によると、往復動時における粘性抵抗力及び往復動に同期した往復動方向の速度に基づいて、被測定物の粘度を正確にかつ簡易的に算出することができる。この場合、作業者は例えば装置本体を把持して数回程度往復動させる操作を行えばよいことから、測定部を駆動するための手段が不要となる。よって、従来のB型粘度計とは異なり、小型化、軽量化、低コスト化に適している。さらに、薄板状の測定部は単純形状であるため、洗浄にかかる手間を省くことができる。
なお、告知手段としては、例えば、被測定物の粘度を表示(文字、記号、絵等)にて告知する表示器などの表示手段、被測定物の粘度を音声(効果音等)にて告知するブザーやスピーカなどの音声出力手段、被測定物の粘度を発光(点灯・点滅等)によって告知するLEDなどの発光手段、被測定物の粘度を振動によって告知する振動発生手段などが挙げられる。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記抵抗力センサは、前記測定部を支持する支持体に設けられたひずみゲージであることをその要旨とする。
従って、請求項2に記載の発明によると、測定部に作用する粘性抵抗力が支持体に伝達された場合、粘性抵抗力の大きさに応じたひずみが支持体に生じ、そのひずみの大きさをひずみゲージが検知し、演算手段に出力する。つまり、抵抗力センサとして比較的単純な構造のひずみゲージを用いることにより、粘性抵抗力を測定できるため、簡易粘度測定装置のいっそうの低コスト化を図ることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2において、前記測定部は、前記支持体に対して着脱可能な構造を有していることをその要旨とする。
従って、請求項3に記載の発明によると、支持体に対して測定部が着脱不能な構造である場合とは異なり、必要に応じて測定部のみを交換することができる。それゆえ、例えば測定により測定部に被測定物が付着したとしても、測定部を洗浄する作業は必須ではなく、新しい測定部に交換して使用すること等が可能である。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項において、前記測定部は前記装置本体の下端にて突設され、前記加速度センサは前記装置本体内において前記下端の近傍に設けられていることをその要旨とする。
従って、請求項4に記載の発明によると、測定部と加速度センサとの距離が短くなることで、測定部自体の往復動方向の加速度をより正確に測定することができ、粘度の測定精度を向上することが可能となる。
請求項5に記載の発明は、被測定物の粘度を測定する方法であって、前記被測定物に薄板状の測定部を接触させた状態で前記測定部の面方向に沿って前記測定部を往復動したときに、前記測定部に作用する粘性抵抗力を測定するステップと、前記往復動方向の速度を測定するステップと、前記往復動時における前記粘性抵抗力及び前記往復動に同期した前記往復動方向の前記速度に基づいて、前記被測定物の粘度を算出するステップとを含むことを特徴とする粘度測定方法をその要旨とする。
従って、請求項5に記載の発明によると、複雑な構成の装置を用いなくても、往復動時における粘性抵抗力及び往復動に同期した往復動方向の速度に基づいて、被測定物の粘度を正確にかつ簡易的に算出することができる。
以上詳述したように、請求項1〜5に記載の発明によると、比較的簡単な構成であるにもかかわらず、短時間で正確かつ簡易的に粘度を測定することができる。
本実施形態の簡易とろみ測定装置の概略斜視図。 (a)は本実施形態の簡易とろみ測定装置の正面図、(b)はその側面図。 本実施形態の簡易とろみ測定装置の電気的構成を示すブロック図。 本実施形態の簡易とろみ測定装置の使用方法を説明するための概略図。 粘度(とろみ)の表記態様を示す表。 他の実施形態の簡易とろみ測定装置を示す正面図。 他の実施形態の簡易とろみ測定装置の電気的構成を示すブロック図。
以下、本発明の簡易粘度測定装置を簡易とろみ測定装置に具体化した一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1,図2に示されるように、本実施形態の簡易とろみ測定装置11は、被測定物である被測定液10(図4参照)の粘度(とろみ)を測定する装置である。簡易とろみ測定装置11を構成する装置本体12は、作業者の手1(図4参照)によって把持される把持部13を有している。また、装置本体12は、第1ケース21、第2ケース31及びパネル41を備えている。
第1ケース21は、樹脂材料からなり、正面視略矩形板状の正面板22と、正面板22の外周縁から第2ケース31側に延びる4つの壁部23とによって略箱状に構成されている。また、図2に示されるように、第1ケース21内には制御基板24が収容されている。制御基板24の中央部にはCPU61が実装され、制御基板24の下部には加速度センサ25が実装されている。即ち、加速度センサ25は、装置本体12内において下端の近傍に設けられている。加速度センサ25は、装置本体12を動かした際の加速度を測定し、CPU61に加速度測定信号を出力するようになっている。なお、本実施形態の加速度センサ25は、三軸方向の加速度を検知する三軸センサである。
また、正面板22の上部には、表示器26(告知手段)が取り付けられている。表示器26は、制御基板24の裏側に実装されている。表示器26は、例えば液晶ディスプレイであり、簡易とろみ測定装置11によって測定された被測定液10の粘度を表示にて告知するようになっている。
図1,図2に示されるように、第2ケース31は、第1ケース21に対して着脱可能に取り付けられている。第2ケース31は、第1ケース21と同じ樹脂材料からなり、正面視略矩形板状の背面板(図示略)と、背面板の外周縁から第1ケース21側に延びる4つの壁部33とによって略箱状に構成されている。
また、第1ケース21内における上部には、バッテリー34が収容されている。さらに、第1ケース21内においてバッテリー34よりも下方の位置には、正面視矩形板状の金属板35が収容されている。金属板35の上側部分には、測定板51を支持するための支持体52がネジ等によって固定されている。なお、支持体52は、金属板35から離間した状態に配置されている(図2(b)参照)。また、支持体52は、弾性を有する金属板(本実施形態ではステンレス板)を折り曲げることによって形成されている。支持体52は、板部材53及び折り曲げ部54を備えている。板部材53は、上端部が金属板35に固定され、上下方向に延びている。よって、板部材53は、先端部が金属板35に対して接離する方向に弾性変形可能となっている。また、折り曲げ部54は、板部材53の下端部に接続され、板部材53に対して直角に折り曲げられている。そして、折り曲げ部54は下方に延びている。
図1,図2に示されるように、折り曲げ部54の下端部には、測定板51(測定部)の上端部が接続されている。測定板51は、支持体52に一体形成されており、支持体52に対して着脱不能な構造となっている。なお、本実施形態の測定板51は、金属材料(本実施形態ではステンレス)によって形成されているが、樹脂材料などの他の材料によって形成されていてもよい。また、測定板51は、第1面51a及び第2面51bを有し、長さ20mm×幅10mm×厚さ0.3mmの矩形平板状(薄板状)をなしている。なお、第1面51a及び第2面51bは滑面となっている。また、測定板51の大きさや形状は、本実施形態のものに限定される訳ではなく、適宜変更することができる。
また、支持体52の板部材53には、ひずみゲージ55(抵抗力センサ)が貼り付けられている。ひずみゲージ55は、被測定液10に測定板51を挿入した状態で、測定板51の面方向(図1,図4の矢印F1方向)に沿って装置本体12を往復動したときに、測定板51に作用する粘性抵抗力を測定し、CPU61に粘性抵抗力測定信号を出力するようになっている。
図1に示されるように、パネル41は、矩形板状をなし、第1ケース21内の下端部に設けられた溝部(図示略)と、第2ケース31内の下端部に設けられた溝部(図示略)とに係合している。パネル41には、同パネル41の幅方向に延びる矩形状の開口部42が貫通形成されている。開口部42の長さは測定板51の幅(10mm)よりもやや大きくなっており、開口部42の幅は測定板51の厚さ(0.3mm)よりもやや大きくなっている。なお、測定板51は、開口部42を挿通して装置本体12の下端から突出するようになっている。
次に、簡易とろみ測定装置11の電気的構成について説明する。
図3に示されるように、簡易とろみ測定装置11はマイコン60を備えている。マイコン60は、CPU61(演算手段)、ROM62及びRAM63を含んで構成されている。CPU61は、表示器26に電気的に接続されており、各種の駆動信号によって表示器26を制御する。また、CPU61には、ひずみゲージ55が第1の信号処理回路71(AFE:Analog Front End)を介して接続されるとともに、加速度センサ25が第2の信号処理回路81(AFE)を介して接続されている。マイコン60、表示器26及び加速度センサ25は、電源回路64から供給された駆動電圧に基づいて駆動されるようになっている。なお、本実施形態の簡易とろみ測定装置11は、測定板51を駆動するための手段(例えば、モータ等の回転駆動手段)を有しない装置である。
なお、ROM62には、表示器26を制御するためのプログラムや、被測定液10の粘度を算出するための関係式が記憶されている。関係式としては、例えば以下のものを挙げることができる。
関係式 η=K×F/V
(式中、η:粘度、K:定数、F:粘性抵抗力、V:速度)
また、図3に示されるように、各信号処理回路71,81は、制御基板24上に搭載されたアンプ72,82、フィルタ73,83及びアナログデジタル変換回路74,84を備えている。アンプ72、フィルタ73及びアナログデジタル変換回路74は、CPU61とひずみゲージ55とを繋ぐ電気経路上に設けられている。アンプ82、フィルタ83及びアナログデジタル変換回路84は、CPU61と加速度センサ25とを繋ぐ電気経路上に設けられている。
アンプ72は、ひずみゲージ55から出力された粘性抵抗力測定信号(アナログ信号)を増幅して出力する。フィルタ73は、アンプ72によって増幅された粘性抵抗力測定信号からノイズを除去する。アナログデジタル変換回路74は、フィルタ73を通過した粘性抵抗力測定信号をデジタル信号に変換する。同様に、アンプ82は、加速度センサ25から出力された加速度測定信号(アナログ信号)を増幅して出力する。フィルタ83は、アンプ82によって増幅された加速度測定信号からノイズを除去する。アナログデジタル変換回路84は、フィルタ83を通過した加速度測定信号をデジタル信号に変換する。
次に、被測定液10の粘度を測定する方法を説明する。
本実施形態の簡易とろみ測定装置11では、加速度センサ25が常時オンされている。そして、加速度センサ25は、加速度の変化(振動)を感知した場合に、第2の信号処理回路81を介して電源回路64に電源供給信号(デジタル信号)を出力する。このとき、CPU61は、バッテリー34から電源回路64を介してマイコン60等に電源を供給する制御を行い、簡易とろみ測定装置11の電源をオン状態に切り替える。
次に、ステップS1において、作業者は、簡易とろみ測定装置11の装置本体12を把持し、被測定液10内に測定板51を挿入する(図4参照)。そして、この状態で、測定板51の面方向(図4の矢印F1方向、即ち測定板51の幅方向)に沿って装置本体12を往復動させる。このとき、測定板51に作用する粘性抵抗力が支持体52に伝達され、粘性抵抗力の大きさに応じたひずみが支持体52の板部材53に生じる。そして、ひずみゲージ55は、板部材53に生じたひずみの大きさ(粘性抵抗力)を検知して、第1の信号処理回路71を介してCPU61に粘性抵抗力測定信号を出力する。また、ひずみゲージ55は、所定時間(例えば1ms)が経過する度に、その時点での粘性抵抗力を測定し、測定した粘性抵抗力を示す粘性抵抗力測定信号を出力する。そして、CPU61は、入力された複数の粘性抵抗力測定信号が示す粘性抵抗力の測定値に基づいて、特定の粘性抵抗力の測定値を設定する。なお、特定の粘性抵抗力の測定値の設定方法としては、複数の粘性抵抗力の測定値の平均をとることや、複数の粘性抵抗力の測定値の中から1つの測定値を選択する(例えば、一定時間内のうち測定値が安定している領域から1つの測定値を選択する等)ことなどが挙げられる。その後、CPU61は、設定された粘性抵抗力の測定値をRAM63に記憶する。なお、この時点で、測定板51に作用する粘性抵抗力が測定される。
また、ステップS2において、CPU61は、装置本体12の往復動方向(図4の矢印F1方向)の速度を測定する。具体的に言うと、加速度センサ25は、一定時間内に往復動方向の加速度を測定して、第2の信号処理回路81を介してCPU61に加速度測定信号を出力する。詳述すると、加速度センサ25は、1周期または複数周期(ここで、1周期は、装置本体12が1往復する期間を示す。)のあいだ加速度を測定し、測定した加速度を示す加速度測定信号を出力する。また、加速度センサ25は、所定時間(例えば1ms)が経過する度に加速度を測定し、測定した加速度を示す加速度測定信号を出力する。そして、CPU61は、入力された複数の加速度測定信号が示す加速度の測定値に基づいて、加速度を測定した範囲内において加速度の測定値を積分することにより、往復動方向の速度を算出する。その後、CPU61は、算出された速度の測定値をRAM63に記憶する。
続くステップS3において、CPU61は、往復動時における粘性抵抗力及び往復動に同期した往復動方向の速度に基づいて、被測定液10の粘度を算出する。つまり、CPU61は、往復動時における特定の時点での粘性抵抗力と、その特定の時点における往復動方向の速度に基づいて、被測定液10の粘度を算出する。具体的に言うと、CPU61は、RAM63に記憶されている粘性抵抗力の値と、同じくRAM63に記憶されている速度の値とを、ROM62に記憶されている上記の関係式に代入し、被測定液10の粘度を算出する。その後、CPU61は、算出された粘度を表示器62に表示させる制御を行う。なお、本実施形態では、算出された粘度の値に対応する表記、具体的には、「段階1」、「段階2」、「段階3」のいずれか1つの表記(図5参照)を表示器26に表示させる制御を行う。
その後、加速度センサ25は、加速度の変化を所定期間のあいだ感知しなくなった場合(即ち、加速度の測定値が所定期間のあいだ零である場合)に、第2の信号処理回路81を介して電源回路64に電源遮断信号(デジタル信号)を出力する。このとき、CPU61は、バッテリー34からの電源供給を遮断する制御を行い、簡易とろみ測定装置11の電源をオフ状態に切り替える。
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態の簡易とろみ測定装置11では、往復動時における粘性抵抗力及び往復動に同期した往復動方向の速度に基づいて、被測定液10の粘度を正確にかつ簡易的に算出することができる。この場合、作業者は例えば装置本体12を把持して数回程度往復動させる操作を行えばよいことから、測定板51を駆動するための手段が不要となる。よって、従来のB型粘度計とは異なり、小型化、軽量化、低コスト化に適している。さらに、薄板状の測定板51は単純形状であるため、洗浄にかかる手間を省くことができる。例えば、測定板51をキッチンペーパー等で拭くだけで、次の測定を行うことができる。
(2)本実施形態では、作業者が装置本体12を数回往復動させる操作を行うだけで、短時間(例えば10秒以内)で粘度を測定することができる。このため、測定終了前に被測定液10の温度が下がってとろみの度合いが変化し、正確な測定結果が得られなくなる、といった問題を解消することができる。また、適度なとろみを付けた飲食物である被測定液10を、冷めないうちに嚥下困難者に提供することができる。
(3)本実施形態の加速度センサ25は、三軸方向の加速度を検知する三軸センサであるため、作業者が装置本体12をどのように動かしたとしても、加速度を確実に検知することができる。ゆえに、検知した加速度に基づいて、被測定液10の粘度をより正確に算出することができる。
なお、本実施形態を以下のように変更してもよい。
・上記実施形態の測定板51は、支持体52に対して着脱不能な構造となっていた。しかし、図6に示されるように、測定板101(測定部)は、支持体102に対して着脱可能な構造となっていてもよい。このようにすれば、必要に応じて測定板101のみを交換することができる。それゆえ、例えば測定により測定板101に被測定液10が付着したとしても、測定板101を洗浄する作業は必須ではなく、新しい測定板101に交換して使用することが可能である。なお、測定板101は、図示しないボルト等を介して支持体102に取り付けられるものであってもよいし、支持体102に対して挿抜されるものであってもよいし、支持体102に対して貼り付けられるものであってもよい。
・上記実施形態では、ひずみゲージ55が、粘性抵抗力を測定する抵抗力センサとして用いられていた。しかし、支持体52の位置を検知するセンサ(光センサ、磁気センサ、静電容量センサなど)を、抵抗力センサとして用いてもよい。
・上記実施形態において、測定板51のエッジを丸くしてもよい。このようにすれば、測定板51が引っ掛かりにくくなる。
・上記実施形態の測定板51は矩形平板状をなしていたが、三角形平板状などの他の形状をなしていてもよい。また、測定板51は、湾曲した形状をなしていてもよいし、折り曲げられた形状をなしていてもよい。
・上記実施形態の加速度センサ25は、制御基板24に実装されていたが、測定板51の第1面51a及び第2面51bに貼り付けられていてもよいし、測定板51に内蔵されていてもよい。但し、CPU61との電気的接続を考えると、加速度センサ24は、制御基板24に実装されることが好ましい。
・上記実施形態では、加速度センサ25が加速度の変化を感知した場合に簡易とろみ測定装置11の電源がオン状態に切り替わり、加速度センサ25が加速度の変化を検知しない場合に電源がオフ状態に切り替わるようになっていた。しかし、簡易とろみ測定装置11に電源スイッチを設け、電源スイッチを操作することにより、電源をオン状態またはオフ状態に切り替えるようにしてもよい。
・図7に示されるように、被測定液10の温度を測定する温度センサ90を、測定板51の第1面51aや第2面51bに貼り付けてもよいし、測定板51に内蔵してもよい。この温度センサ90は、被測定液10の温度を測定して、信号処理回路91(AFE)を介してCPU61に温度測定信号を出力するようになっている。また、信号処理回路91は、制御基板24上に搭載されたアンプ92、フィルタ93及びアナログデジタル変換回路94を備えている。アンプ92は、温度センサ90から出力された温度測定信号(アナログ信号)を増幅して出力する。フィルタ93は、アンプ92によって増幅された温度測定信号からノイズを除去する。アナログデジタル変換回路94は、フィルタ93を通過した温度測定信号をデジタル信号に変換する。このようにした場合、CPU61は、温度測定信号が示す被測定液10の温度に基づいて、被測定液10の粘度をより正確に算出することができる。
・上記実施形態では、被測定液10の粘度を表示にて告知する表示器26が、告知手段として用いられていた。しかし、例えば図7に示されるように、被測定液10の粘度をブザー音にて告知するブザー95を、告知手段として用いてもよい。なお、ブザー95による告知としては、被測定液10の粘度が適切であるか否かをブザー音にて告知すること、装置本体12の操作の仕方(振り方)が悪いことをブザー音にて告知すること、粘度の測定が終了したことをブザー音にて告知すること、電池切れをブザー音で告知することなどが挙げられる。
・上記実施形態では、被測定液10の粘度の値に対応する表記である、「段階1」、「段階2」、「段階3」のいずれか1つの表記(図5参照)を表示器26に表示することにより、粘度の告知が行われていた。しかし、粘度の値(図5参照)をそのまま表示器26に表示することによって粘度を告知してもよいし、LST値(図5参照)を表示器26に表示することによって粘度を告知してもよい。
・上記実施形態の加速度センサ25は、三軸方向の加速度を検知する三軸センサであったが、一軸方向の加速度を検知する一軸センサであってもよいし、二軸方向の加速度を検知する二軸センサであってもよい。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)請求項1乃至4のいずれか1項において、前記測定部はエッジが丸い形状をなすことを特徴とする簡易粘度測定装置。
(2)請求項1乃至4のいずれか1項において、前記測定部は矩形平板状をなすことを特徴とする簡易粘度測定装置。このようにすれば、測定部の形成が容易になる。
(3)請求項1乃至4のいずれか1項において、前記測定部は、厚さ0.3mm以下の平板状をなすことを特徴とする簡易粘度測定装置。
(4)請求項1乃至4のいずれか1項において、前記簡易粘度測定装置は、前記測定部を駆動するための駆動手段を有しないことを特徴とする簡易粘度測定装置。このようにすれば、簡易粘度測定装置の小型化、軽量化、低コスト化を図ることができる。
(5)請求項1乃至4のいずれか1項において、前記加速度センサは常時オンされており、前記加速度センサが前記加速度の変化を感知した場合に前記簡易粘度測定装置の電源がオン状態となり、前記加速度センサが前記加速度の変化を検知しない場合に前記電源がオフ状態となることを特徴とする簡易粘度測定装置。このようにすれば、簡易粘度測定装置の省電力化を図ることができる。また、簡易粘度測定装置の電源スイッチを省略することができる。
(6)請求項1乃至4のいずれか1項において、前記被測定物の温度を測定する温度センサを備えることを特徴とする簡易粘度測定装置。
(7)請求項1乃至4のいずれか1項において、前記演算手段は、一定時間内に測定した前記加速度を積分することにより、前記速度を算出することを特徴とする簡易粘度測定装置。
10…被測定物としての被測定液
11…簡易粘度測定装置としての簡易とろみ測定装置
12…装置本体
13…把持部
25…加速度センサ
26…告知手段としての表示器
51,101…測定部としての測定板
52,102…支持体
55…抵抗力センサとしてのひずみゲージ
61…演算手段としてのCPU
95…告知手段としてのブザー
S1,S2,S3…ステップ

Claims (5)

  1. 被測定物の粘度を測定するための装置であって、
    把持部を有する装置本体と、
    前記装置本体に突設された薄板状の測定部と、
    前記被測定物に前記測定部を接触させた状態で前記測定部の面方向に沿って前記装置本体を往復動したときに、前記測定部に作用する粘性抵抗力を測定する抵抗力センサと、
    前記往復動方向の加速度を測定する加速度センサと、
    前記加速度の測定値に基づいて前記往復動方向の速度を求めるとともに、前記往復動時における前記粘性抵抗力及び前記往復動に同期した前記往復動方向の前記速度に基づいて前記被測定物の粘度を算出する演算手段と、
    前記演算手段が算出した粘度を告知する告知手段と
    を備えることを特徴とする簡易粘度測定装置。
  2. 前記抵抗力センサは、前記測定部を支持する支持体に設けられたひずみゲージであることを特徴とする請求項1に記載の簡易粘度測定装置。
  3. 前記測定部は、前記支持体に対して着脱可能な構造を有していることを特徴とする請求項2に記載の簡易粘度測定装置。
  4. 前記測定部は前記装置本体の下端にて突設され、前記加速度センサは前記装置本体内において前記下端の近傍に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の簡易粘度測定装置。
  5. 被測定物の粘度を測定する方法であって、
    前記被測定物に薄板状の測定部を接触させた状態で前記測定部の面方向に沿って前記測定部を往復動したときに、前記測定部に作用する粘性抵抗力を測定するステップと、
    前記往復動方向の速度を測定するステップと、
    前記往復動時における前記粘性抵抗力及び前記往復動に同期した前記往復動方向の前記速度に基づいて、前記被測定物の粘度を算出するステップと
    を含むことを特徴とする粘度測定方法。
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