JP2019095174A - ボイラシステム、および、ボイラシステムの運転方法 - Google Patents

ボイラシステム、および、ボイラシステムの運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ボイラ効率を向上しつつ、効率の良い運転が可能なボイラシステムを提供する。【解決手段】ボイラシステムは、搬送用空気供給ラインと、排ガス排出ラインと、搬送用空気供給ラインおよび排ガス排出ラインの各々に接続され、排ガス排出ラインを流れる排ガスによって、搬送用空気供給ラインを流れる搬送用空気を予熱するための空気予熱器と、搬送用空気供給ラインにおける空気予熱器の上流側と下流側とを接続する迂回ラインと、搬送用空気供給ラインに設けられたミル装置と、ボイラの内部にシール用空気または冷却用空気を供給する空気供給装置と、搬送用空気供給ラインにおける迂回ラインの下流側の接続部と空気予熱器との間から分岐されると共に、空気供給装置に接続される分岐ラインと、分岐ラインを流れる搬送用空気の流量を調整可能な分岐流量調整手段と、を備える。【選択図】 図1A

Description

本開示は、ボイラを備えたボイラシステムに関し、特に、燃料を乾燥および搬送するための一次空気(搬送用空気)の温度調整に関する。
例えば石炭を燃料とする石炭焚きボイラを備えるボイラシステムは、石炭を粉砕して微粉炭等の微粉を得るためのミル装置を備えており、ミル装置で生成された微粉燃料は、ミル装置に供給される一次空気(搬送用空気)により微粉炭管を介してボイラ(バーナ)に搬送される。石炭には水分が含まれており、乾燥が不十分であった場合において搬送途中で水分凝縮が生じた場合には、微粉炭管及びミル内部への微粉炭の固着、詰まりを引き起こす可能性や、燃焼性能へ影響を及ぼす可能性がある。このため、従来から、ミル装置に導入する一次空気を、ボイラの排ガスの熱を利用した空気予熱器(AH)で予め加熱(予熱)し、この予熱された空気によって燃料を乾燥させている(例えば、特許文献1〜2参照)。より具体的には、ミル装置に一次空気を供給するライン(ダクト)は、AHで予熱された一次空気(以下、熱空気)を生じさせるためのラインと、AHをバイパスすることによりAHによって予熱されない一次空気(以下、冷空気)を生じさせるラインとを有する。そして、熱空気の流量を調整する熱空気ダンパと、冷空気の流量を調整する冷空気ダンパの各々の開度制御により、熱空気と冷空気の流量割合を調整し、それらを混合することで所要温度となった一次空気をミル装置に供給する。
従来、上述した冷空気ダンパおよび熱空気ダンパの各々の開度制御は、一次空気による石炭の乾燥が適切に行われるように、ミル装置の出口または入口における一次空気の温度(ミル出口温度、ミル入口温度)が一定になるのを目標に行われていた。ミル装置の出口や入口における一次空気の温度は、上述した石炭などの燃料中の水分量や、ミル装置への燃料の供給量、一次空気の供給量によって変動する。なお、石炭中の水分量については炭種により異なっており、一般的には、水分が多い炭種ほどミル装置に供給される一次空気温度は高くなる。しかし、例えば燃料中の水分が少なくなった場合など、ミル装置に供給する一次空気の温度を低下させる必要が生じた場合に冷空気ダンパの開度を大きくすると、AHをバイパスする冷空気の流量が増加するため、AHでの熱交換量が低下する。このため、ボイラ効率の悪化や、AHを通過後の排ガスの温度上昇が生じる。AHを通過後には排ガスは電気集じん装置(EP)や煙突などの後段設備を通過することになるが、排ガス温度が後段設備の設計温度を超過する場合には、ボイラの負荷を下げて運転する必要があり、ボイラの効率的な運転の妨げとなる。
このような課題に対して、特許文献1では、AHを通過した後の一次空気(熱空気)の一部を二次空気側へ送り込むための一次空気分岐ラインを、一次空気ライン途中から分岐させて二次空気ライン途中に接続すると共に、一次空気分岐ラインに流量調節弁を設けている。つまり、熱空気の一部を二次空気側に送り込むことで、例えば燃料中の水分が低い場合などでもAHを通過する一次空気量を確保する。なお、一次空気および二次空気の合計の流量が押込送風機(FDF)により制御されており、FDFの下流においてラインが分岐されることにより、一次空気および二次空気に分けられて別々にAHに送られる。また、そのうちの一次空気が流れるラインに設けられた一次空気送風機(PAF)により、一次空気の流量と二次空気の流量が決まるようになっている。
また、特許文献2では、AHより上流側を流れる二次空気とAHより下流側を流れる一次空気とを熱交換させることにより、一次空気の温度調節を行う熱交換器を備えている。つまり、一次空気ラインにおけるAHの出口側に熱交換器を設け、例えば燃料中の水分が低い場合などには、一次空気ラインのAHの出口側における熱空気と、二次空気ラインのAHの入口側における二次空気とを熱交換させることにより、一次空気の温度を低下させる。
特開2002−106831号公報 特開2003−214621号公報
通常、微粉炭焚きボイラの運転は、ボイラの内部の空気比(理論空気量に対する実際の燃焼空気量の比)が一定になるように制御する。しかしながら、特許文献1では、二次空気に一次空気が送り込まれると、その分だけミル装置に供給される燃料を搬送するのに必要な一次空気量が減少することになるので、FDFが押し込む空気量はかわらずに、PAFがその分だけ駆動するなどして一次空気量を増やそうとすることになる。その結果、一次空気量が増える分だけ二次空気量が減少されると共に、一次空気は、AHを迂回する迂回ラインにも流れるため、AHに流れる空気量(一次空気および二次空気の合計)が減少する。よって、AHにおける排ガスと一次空気および二次空気との熱交換効率(伝熱効率)の改善は期待できない。
また、特許文献2の方法ではAHの入口の二次空気が予熱され温度が上昇するため、AHにおける予熱側流体(排ガス)と受熱側流体(二次空気)の温度差が縮小してしまう。よって、AHにおける熱交換効率の改善は期待できない。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、ボイラ効率を向上しつつ、効率の良い運転が可能なボイラシステムを提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係るボイラシステムは、
ボイラに燃料を搬送するための搬送用空気を供給するための搬送用空気供給ラインと、
前記ボイラの内部における前記燃料の燃焼によって生じる排ガスを外部へ排出するための排ガス排出ラインと、
前記搬送用空気供給ラインおよび前記排ガス排出ラインの各々に接続され、前記排ガス排出ラインを流れる前記排ガスによって、前記搬送用空気供給ラインを流れる前記搬送用空気を予熱するための空気予熱器と、
前記搬送用空気供給ラインにおける前記空気予熱器の上流側と下流側とを接続する、前記搬送用空気が前記空気予熱器を迂回して流れるための迂回ラインと、
前記搬送用空気供給ラインに設けられた、前記ボイラに供給する前記燃料を粉砕するためのミル装置と、
前記ボイラの内部にシール用空気を供給するシール空気供給装置、または前記ボイラの内部に冷却用空気を供給する冷却空気供給装置の少なくとも一方を含む空気供給装置と、
前記搬送用空気供給ラインにおける前記迂回ラインの下流側の接続部と前記空気予熱器との間から分岐されると共に、前記空気供給装置に接続される多目的空気供給ラインと、
前記多目的空気供給ラインに設けられた、前記多目的空気供給ラインを流れる多目的空気の流量を調整可能な多目的流量調整手段と、を備える。
上記(1)の構成によれば、搬送用空気供給ラインには、空気予熱器によって予熱された搬送用空気(熱空気)の少なくとも一部を、ミル装置ではなく、空気供給装置(シール空気供給装置、冷却空気供給装置)に向けて流すことが可能な多目的空気供給ライン(この場合は後述する分岐ライン)が接続されると共に、多目的空気供給ラインを通過して空気供給装置に流れる熱空気の流量は多目的流量調整手段(この場合は後述する分岐流量調整手段)によって調整されるように構成される。つまり、熱空気の少なくとも一部を多目的空気供給ラインに逃がすことが可能になっており、熱空気を逃がすことにより、空気予熱器により予熱される搬送用空気の流量を低下させることなく、ミル装置に供給される熱空気の流量を減らすことができる。よって、迂回ラインを流れる空気予熱器により予熱されない搬送用空気(冷空気)の流量を増大させるようなことをしなくても、ミル装置に供給される際の搬送用空気の温度を低下させることが可能になる。したがって、ボイラ効率の低下を回避(抑制)しつつ、ミル装置の入口または出口における搬送用空気の温度を低下させることができる。
また、上述したように、ミル装置の入口または出口における搬送用空気の温度を低下させるにあたって、空気予熱器において排ガスと熱交換される空気量が低減されるのを回避(抑制)することができるので、排ガス排出ラインにおける空気予熱器の下流側に設置される後段設備の設計温度を排ガス温度が超過するような事態を防止することができる。したがって、上記の後段設備の設計温度を超過しないように負荷を下げてボイラを運転するといった事態が生じるのを防止することができ、効率的の良いボイラの運転を行うことを可能にすることができる。
(2)本発明の少なくとも一実施形態に係るボイラシステムは、
ボイラに燃料を搬送するための搬送用空気を供給するための搬送用空気供給ラインと、
前記ボイラの内部における前記燃料の燃焼によって生じる排ガスを外部へ排出するための排ガス排出ラインと、
前記搬送用空気供給ラインおよび前記排ガス排出ラインの各々に接続され、前記排ガス排出ラインを流れる前記排ガスによって、前記搬送用空気供給ラインを流れる前記搬送用空気を予熱するための空気予熱器と、
前記搬送用空気供給ラインにおける前記空気予熱器の上流側と下流側とを接続する、前記搬送用空気が前記空気予熱器を迂回して流れるための迂回ラインと、
前記搬送用空気供給ラインに設けられた、前記ボイラに供給する前記燃料を粉砕するためのミル装置と、
前記ボイラの内部にシール用空気を供給するシール空気供給装置、または前記ボイラの内部に冷却用空気を供給する冷却空気供給装置の少なくとも一方を含む空気供給装置と、
前記シール用空気または前記冷却用空気として用いられる多目的空気を前記空気供給装置に供給するための多目的空気供給ラインと、
前記多目的空気供給ラインに設けられた、前記多目的空気供給ラインを流れる前記多目的空気の流量を調整可能な多目的流量調整手段と、
前記搬送用空気供給ラインにおける前記迂回ラインの下流側の接続部と前記空気予熱器との間を流れる前記搬送用空気と前記多目的空気との熱交換を行うための熱交換器と、を備える。
上記(2)の構成によれば、熱交換器を用いて、空気予熱器によって予熱された相対的に高温の搬送用空気(熱空気)と、多目的空気供給ラインを流れる相対的に低温の空気(多目的空気)とを熱交換することによって、熱空気の温度を下げることが可能なように構成すると共に、多目的空気供給ラインを通過して空気供給装置に流れる多目的空気の流量は多目的流量調整手段によって調整可能なように構成される。これによって、空気予熱器により予熱される搬送用空気の流量を低下させることなく、ミル装置に供給される熱空気の温度を下げるこができる。よって、迂回ラインを流れる空気予熱器により予熱されない搬送用空気(冷空気)の流量を増大させるようなことをしなくても、ミル装置に供給される際の搬送用空気の温度を低下させることが可能になる。したがって、ボイラ効率の低下を回避(抑制)しつつ、ミル装置の入口または出口における搬送用空気の温度を低下させることができる。
また、上述したように後段設備の設計温度を超過しないように負荷を下げてボイラを運転するといった事態が生じるのを防止することができ、効率的の良いボイラの運転を行うことを可能にすることができる。さらに、上記の熱交換器において、多目的空気と搬送用空気(熱空気)とは直接接触しないため、空気予熱器で予熱される搬送用空気に含まれるダストが多目的空気に混入することが無いようにすることができる。よって、多目的空気(シール用空気、冷却用空気も含む)が流れるボイラシステムの各部位が、このような混入したダストによって摩耗するといった事態を回避することができ、ボイラシステムの信頼性を確保することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(2)の構成において、
前記空気供給装置は、前記多目的空気供給ラインを流れる前記多目的空気と前記多目的空気供給ラインを流れる前記多目的空気以外の外部空気との少なくとも一方からなる規定流量の供給空気を前記ボイラの内部に供給する。
通常、ボイラシステムでは、排ガス排出ラインにおける空気予熱器の上流側に設置された酸素センサ(O2センサ)などの計測値に基づいて、ボイラの内部の空気比が一定になるように押込送風機などの設備を制御されているが、多目的空気供給ラインを介して供給される多目的空気の流量の分だけ空気供給装置からボイラの内部に供給される供給空気が増大すると、その分だけ空気比が増大してしまう。
上記(3)の構成によれば、空気供給装置は、多目的空気供給ラインを介して多目的空気が供給されない場合には、外部空気のみを規定流量だけボイラの内部に供給する一方で、多目的空気供給ラインを介して多目的空気が供給される場合には、外部空気および多目的空気の合計からなる上記と同一の規定流量の空気をボイラの内部に供給する。つまり、空気供給装置は、多目的空気供給ラインを介して多目的空気が供給される場合には、多目的空気の流量分だけ外部空気を減少させることにより、規定流量の空気をボイラの内部に供給する。これによって、多目的空気供給ラインを介して多目的空気がボイラの内部に供給されることによる影響を酸素センサが受けないようにすることができるので、空気供給装置を介してボイラの内部に供給される多目的空気がボイラシステムの運転制御へ影響を及ぼさないようにすることができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(3)の構成において、
前記多目的流量調整手段の開度を制御する多目的流量制御装置を、さらに備える。
上記(4)の構成によれば、多目的流量制御装置によって多目的流量調整手段の開度を制御することにより、多目的空気供給ラインを通過する多目的空気の流量を自動で調整することができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(4)の構成において、
前記排ガス排出ラインにおける前記空気予熱器の出口温度である排ガス出口温度を検出する排ガス出口温度計測手段を、さらに備え、
前記多目的流量制御装置は、前記排ガス出口温度に基づいて、前記多目的流量調整手段の開度を制御する。
上記(5)の構成によれば、多目的流量調整手段の開度(多目的空気供給ラインを通過する多目的空気の流量)は、上記の排ガス出口温度に基づいて調整される。例えば、特に、多目的空気供給ラインが、搬送用空気供給ラインにおける迂回ラインの下流側の接続部と空気予熱器との間から分岐される分岐ラインである場合には、排ガス出口温度が所定値より高い場合に分岐ラインを介して熱空気を逃がすようにする(熱空気が分岐ラインを通過するようにする)と、ミル装置の入口などに設置される流量計の計測値が小さくなる。搬送用空気の流量は燃料の量に応じて決められるため、分岐ラインに逃がされた熱空気の分の流量を補うように搬送用空気の流量が増大される。そして、例えば、押込送風機(FDF)によって搬送用空気の流量が増大されると、より多くの搬送用空気が空気予熱器を通過するようになるので、空気予熱器における排ガスの熱との熱交換量を増大させることができ、排ガス出口温度を低下させることができる。したがって、ボイラ効率の向上をさせつつ、後段設備の設計温度を超過しないように負荷を下げてボイラを運転するといった事態が生じるのを防止することができ、効率的の良いボイラの運転を行うことを可能にすることができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(4)〜(5)の構成において、
前記多目的流量制御装置は、前記ミル装置に供給する前記燃料の水分含有量に基づいて、前記多目的流量調整手段の開度を制御する。
上記(6)の構成によれば、多目的流量調整手段の開度は、燃料の水分含有量(単位体積あたりの水分量など)に基づいて調整される。つまり、燃料の水分含有量が少なくなると、搬送用空気の熱によって燃料の乾燥が過度に進むことによる発火等を防止するために搬送用空気のミル入口温度またはミル出口温度を低下させる必要が生じるが、このような状況を燃料の水分含有量に基づいて判定する。そして、例えば、迂回ラインを流れる冷空気の流量を調整可能な冷空気量調整手段の開度などを大きくすることなく多目的流量調整手段を開状態にすれば、空気予熱器により予熱される熱空気の流量を低下させることなく、ミル装置に供給される際の搬送用空気の温度を低下させることができる。したがって、ボイラ効率の低下や、空気予熱器の下流側における排ガスの温度上昇を防止することができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(4)〜(6)の構成において、
前記空気予熱器の下流側における前記搬送用空気供給ラインと前記迂回ラインとの接続部と、前記空気予熱器との間に設けられた、前記空気予熱器により予熱された前記搬送用空気である熱空気の流量を調整可能な熱空気量調整手段と、
前記迂回ラインに設けられた、前記迂回ラインを流れる前記搬送用空気の流量を調整可能な冷空気量調整手段と、
前記ミル装置の出口温度あるいは入口温度の少なくとも一方の温度を検出する温度計測手段と、
前記温度計測手段により検出された前記温度に基づいて、前記熱空気量調整手段および前記冷空気量調整手段の開度を決定する冷熱開度決定装置と、を備え、
前記多目的流量制御装置は、前記冷熱開度決定装置が決定した前記冷空気量調整手段の開度である決定開度に基づいて前記多目的流量調整手段の開度を制御する。
上記(7)の構成によれば、多目的流量調整手段の開度は、冷空気量調整手段の決定開度に基づいて制御される。具体的には、冷空気量調整手段の決定開度が所定の開度閾値以上の場合や、冷空気量調整手段の決定開度が、直前の開度から所定の開度変化閾値以上に大きくなる場合などに、多目的流量調整手段は開状態にされる。これによって、冷空気量調整手段の開度(決定開度)が開度閾値以上に大きくなることを回避することができる。また、上記の場合に迂回ラインに熱空気を逃がすことにより、ミル装置に供給される際の搬送用空気の温度を低下させることができ、ボイラ効率の低下を防止することができる。
(8)本発明の少なくとも一実施形態に係るボイラシステムの運転方法は、
ボイラに燃料を搬送するための搬送用空気を供給するための搬送用空気供給ラインと、
前記ボイラの内部における前記燃料の燃焼によって生じる排ガスを外部へ排出するための排ガス排出ラインと、
前記搬送用空気供給ラインおよび前記排ガス排出ラインの各々に接続され、前記排ガス排出ラインを流れる前記排ガスによって、前記搬送用空気供給ラインを流れる前記搬送用空気を予熱するための空気予熱器と、
前記搬送用空気供給ラインにおける前記空気予熱器の上流側と下流側とを接続する、前記搬送用空気が前記空気予熱器を迂回して流れるための迂回ラインと、
前記搬送用空気供給ラインに設けられた、前記ボイラに供給する前記燃料を粉砕するためのミル装置と、
前記ボイラの内部にシール用空気を供給するシール空気供給装置、または前記ボイラの内部に冷却用空気を供給する冷却空気供給装置の少なくとも一方を含む空気供給装置と、
前記搬送用空気供給ラインにおける前記迂回ラインの下流側の接続部と前記空気予熱器との間から分岐されると共に、前記空気供給装置に接続される多目的空気供給ラインと、
前記多目的空気供給ラインに設けられた、前記多目的空気供給ラインを流れる前記多目的空気の流量を調整可能な多目的流量調整手段と、を有するボイラシステムの運転方法であって、
前記排ガス排出ラインにおける前記空気予熱器の出口温度である排ガス出口温度、前記ミル装置に供給する前記燃料の水分含有量、または、前記迂回ラインを流れる前記搬送用空気の流量を調整可能な冷空気量調整手段の開度の少なくとも1つに基づいて前記多目的流量調整手段の開度を制御するステップを備える。
上記(8)の構成によれば、多目的空気供給ラインは、搬送用空気供給ラインにおける迂回ラインの下流側の接続部と空気予熱器との間から分岐される分岐ラインであり、上記(5)〜(7)の少なくとも1つと同様の効果を奏する。
(9)本発明の少なくとも一実施形態に係るボイラシステムの運転方法は、
ボイラに燃料を搬送するための搬送用空気を供給するための搬送用空気供給ラインと、
前記ボイラの内部における前記燃料の燃焼によって生じる排ガスを外部へ排出するための排ガス排出ラインと、
前記搬送用空気供給ラインおよび前記排ガス排出ラインの各々に接続され、前記排ガス排出ラインを流れる前記排ガスによって、前記搬送用空気供給ラインを流れる前記搬送用空気を予熱するための空気予熱器と、
前記搬送用空気供給ラインにおける前記空気予熱器の上流側と下流側とを接続する、前記搬送用空気が前記空気予熱器を迂回して流れるための迂回ラインと、
前記搬送用空気供給ラインに設けられた、前記ボイラに供給する前記燃料を粉砕するためのミル装置と、
前記ボイラの内部にシール用空気を供給するシール空気供給装置、または前記ボイラの内部に冷却用空気を供給する冷却空気供給装置の少なくとも一方を含む空気供給装置と、
前記シール用空気または前記冷却用空気として用いられる多目的空気を前記空気供給装置に供給するための多目的空気供給ラインと、
前記多目的空気供給ラインに設けられた、前記多目的空気供給ラインを流れる前記多目的空気の流量を調整可能な多目的流量調整装置と、
前記搬送用空気供給ラインにおける前記迂回ラインの下流側の接続部と前記空気予熱器との間を流れる前記搬送用空気と前記多目的空気との熱交換を行うための熱交換器と、を有するボイラシステムの運転方法であって、
前記排ガス排出ラインにおける前記空気予熱器の出口温度である排ガス出口温度、前記ミル装置に供給する前記燃料の水分含有量、または、前記迂回ラインを流れる前記搬送用空気の流量を調整可能な冷空気量調整手段の開度の少なくとも1つに基づいて前記多目的流量調整手段の開度を制御するステップを備える。
上記(9)の構成によれば、多目的空気供給ラインは、熱交換器が設置されたラインであり、上記(5)〜(7)の少なくとも1つと同様の効果を奏する。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、ボイラ効率を向上しつつ、効率の良い運転が可能なボイラシステムが提供される。
本発明の一実施形態に係る多目的空気供給ラインおよび多目的流量調整手段を備えるボイラシステムの概略図であり、多目的空気供給ラインは分岐ライン、多目的流量調整手段は分岐流量調整手段である。 本発明の一実施形態に係る多目的空気供給ラインおよび多目的流量調整手段を備えるボイラシステムの概略図であり、多目的空気供給ラインには熱交換器が設置される。 本発明の一実施形態に係る制御により各ラインへ配分される空気量の変遷を説明するための図であり、図1Aの多目的空気供給ラインが分岐ラインである場合に対応する。 本発明の一実施形態に制御により係る各ラインへの空気量配分の挙動を説明するための図であり、図1Aに対応するが、図2とは初期状態で起動されている制御内容が異なる。 本発明の一実施形態に係る制御により各ラインへ配分される空気量の変遷を説明するための図であり、図1Bの多目的空気供給ラインLmが分岐ラインLfではない場合に対応する。 本発明の一実施形態に係る制御により各ラインへの空気量配分の挙動を説明するための図であり、図1Bに対応するが、図4とは初期状態で起動されている制御内容が異なる。 本発明の一実施形態に係る分岐ラインおよび分岐流量調整手段を備えるボイラシステムの運転方法を示すフロー図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1Aは、本発明の一実施形態に係る多目的空気供給ラインLmおよび多目的流量調整手段6mを備えるボイラシステム1の概略図であり、多目的空気供給ラインLmは分岐ラインLf、多目的流量調整手段6mは分岐流量調整手段6である。図1Bは、本発明の一実施形態に係る多目的空気供給ラインLmおよび多目的流量調整手段6mを備えるボイラシステム1の概略図であり、多目的空気供給ラインLmには熱交換器62が設置される。
ボイラシステム1はボイラ2を備えたシステムであり、図1A〜図1Bに示すように、ボイラ2に接続される搬送用空気供給ラインL1および排ガス排出ラインLeと、空気予熱器3と、迂回ラインLbと、ミル装置4と、空気供給装置5と、多目的空気供給ラインLmと、多目的流量調整手段6mと、を備える。以下、ボイラ2は、例えば石炭を燃料Fとする石炭焚きボイラ(微粉炭炊きボイラ)として説明する。ただし、本実施形態に本発明は限定されない。例えば、他の幾つかの実施形態では、ボイラ2は、例えばバイオマス燃料など、石炭以外の固体燃料を燃料Fとするボイラ2であっても良い。
以下、ボイラシステム1が備える上述した構成について、図1A〜図1Bを用いて説明する。
搬送用空気供給ラインL1は、ボイラ2に燃料Fを搬送するための搬送用空気G1(一次空気)を供給するためのダクトであり、搬送用空気G1は搬送用空気供給ラインL1の内部を通ってボイラ2に供給される。図1A〜図1Bに示すように、通常、ボイラ2には、搬送用空気供給ラインL1と共に、燃料Fを燃焼するための燃焼用空気G2(二次空気)をボイラ2に供給するための燃焼用空気供給ラインL2(ダクト)が接続されており、搬送用空気供給ラインL1は、この燃焼用空気供給ラインL2から分岐するように設けられる。そして、搬送用空気G1の流量(単位時間あたりの空気の量。以下同じ。)および燃焼用空気G2の流量の合計(総空気Gaの流量)が、燃焼用空気供給ラインL2と搬送用空気供給ラインL1との分岐位置よりも上流側に設置された押込送風機(以下、FDF82:Forced Draft Fan)により制御される。また、搬送用空気G1の流量は、搬送用空気供給ラインL1に設置された一次空気送風機(以下、PAF81:Primary Air Fan)によって制御され、FDF82によって押し込まれる総空気Gaの流量のうちの一部が、PAF81によって搬送用空気供給ラインL1に導かれる。
図1A〜図1Bに示す実施形態では、上述した総空気Gaの流量は、ボイラ2の内部の空気比(理論空気量に対する実際の燃焼空気量の比)を計測するための酸素センサ91(O2センサ)の計測値が一定(一定範囲)になるように(空気比一定制御)、FDF82によって制御される。なお、本実施形態では、酸素センサ91は、排ガス排出ラインLe(後述)における空気予熱器3(後述)の上流に設置されている。他の幾つかの実施形態では、酸素センサ91は、ボイラ2の内部であっても良いし、排ガス排出ラインLeにおける空気予熱器3(後述)の下流であっても良い。
また、図1A〜図1Bに示す実施形態では、上記の搬送用空気G1の流量は、後述する熱空気量調整手段71や冷空気量調整手段72の開度制御の下でミル装置4(後述)に供給される流量を計測する流量計92の計測値が設定値(設定範囲)にすることが可能なように、PAF81によって制御される(ミル入口空気量制御)。この設定値は、ボイラ2の出力指令値に応じて決定される。より詳細には、ボイラ2の出力指令値に応じて、ミル装置4(後述)からボイラ2に供給する燃料F(微粉燃料)の量が決定されると共に、こうして決定された燃料Fの量をボイラ2に適切に搬送できるように、この燃料Fの量に応じて搬送用空気G1の流量も決められる。なお、本実施形態では、流量計92は、搬送用空気供給ラインL1における、迂回ラインLb(後述)の下流側の端部が接続される接続部(合流部Ca)とミル装置4との間に設けられている。他の幾つかの実施形態では、流量計92は、搬送用空気G1の流量が適切に計測可能であれば、例えば、ミル装置4(後述)とボイラ2とを接続する微粉炭管L1aなど、他の位置に設置されても良い。
排ガス排出ラインLeは、ボイラ2の内部における燃料Fの燃焼によって生じた排ガスGeを外部(システム外)へ排出するためのダクトであり、排ガスGeは排ガス排出ラインLeの内部を通って外部に排出される。通常、排ガス排出ラインLeには、誘引通風機や環境装置(例えば、排ガスから窒素酸化物を除去する脱硝装置、煤塵を除去する集塵器、硫黄酸化物を除去する脱硫装置など)が設置されることにより、排ガスGeは無害化されて煙突(不図示)から外部に排出される。
そして、ボイラ2では、搬送用空気供給ラインL1を介した燃料F(微粉炭)および搬送用空気G1の混合気と、燃焼用空気供給ラインL2を介した燃焼用空気G2とをボイラ2の内部の燃焼室にバーナ22などを介して吹き込むことで燃焼が行われる。通常、ボイラ2の内部には、排ガスGeの熱を回収するための過熱器、再熱器、節炭器などの熱交換器(不図示)が設けられることにより、これらの内部を流通される水などの流体と排ガスGeとの間で熱交換が行われ、蒸気を生成する。その後、排ガスGeは、排ガス排出ラインLeを通って、煙突を介してボイラシステム1の外部に排出される。
空気予熱器3は、搬送用空気供給ラインL1および排ガス排出ラインLeの各々に接続され、排ガス排出ラインLeを流れる排ガスGeによって、搬送用空気供給ラインL1を流れる搬送用空気G1を予熱するための熱交換器である(図1A〜図1BではGAH)。ボイラ2の燃料F(本実施形態では石炭)などは、種類(炭種)や降雨によって含有する水分量が異なるという性質を有している。そして、水分量が多い場合には、搬送途中で生じる水分凝縮により、上述した微粉炭管L1aへの微粉炭の固着や詰まりが生じる可能性や、燃焼性能へ影響を及ぼす可能性がある。このため、空気予熱器3によって搬送用空気G1を予め加熱(予熱)し、温度が高められた搬送用空気G1による熱で燃料Fを乾燥させるようにしている。図1A〜図1Bに示す実施形態では、空気予熱器3には、搬送用空気供給ラインL1および排ガス排出ラインLeに加えて、燃焼用空気供給ラインL2も接続されることで、排ガス排出ラインLeを流れる相対的に高温の排ガスGeによって、相対的に低温の搬送用空気G1および燃焼用空気G2を同時に予熱する。
迂回ラインLbは、搬送用空気供給ラインL1における空気予熱器3の上流側と下流側とを接続する、搬送用空気G1が空気予熱器3を迂回して流れるためのダクトであり、上述した空気予熱器3と共に、搬送用空気G1の温度を調整するための構成である。上述したように、搬送用空気G1は空気予熱器3により昇温されるが、搬送用空気G1の温度が高すぎると、燃料Fの乾燥が過度に進むことにより発火が生じる可能性などがある。そこで、迂回ラインLbを搬送用空気供給ラインL1に設けることにより、迂回ラインLbを通ることによって空気予熱器3によって予熱されない搬送用空気G1(以下、冷空気Gb)と、迂回ラインLbに流れることなく搬送用空気供給ラインL1をそのまま流れることによって空気予熱器3で予熱される搬送用空気G1(以下、熱空気Gh)とを生成して、空気予熱器3で予熱させる搬送用空気G1の流量を調整する。そして、冷空気Gbと熱空気Ghとを、空気予熱器3の下流側における搬送用空気供給ラインL1と迂回ラインLbとの接続部(合流部Ca)で合流させて混合することにより、搬送用空気G1の温度の調整を行う。
より詳細には、迂回ラインLbを流れる搬送用空気G1の流量を調整可能な冷空気量調整手段72(例えばダンパ)を迂回ラインLbに設け、冷空気量調整手段72により冷空気Gbの流量を調整することで、冷空気Gbと熱空気Ghとが合流した後の合流後のミル装置4(後述)に供給される際の搬送用空気G1の温度を調整しても良い。あるいは、図1A〜図1Bに示すように、冷空気量調整手段72と共に、ミル装置4に供給される際の搬送用空気G1の流量や熱空気Ghの流量を調整可能な熱空気量調整手段71(例えばダンパ)を搬送用空気供給ラインL1におけるミル装置4の上流側に設け、熱空気量調整手段71または冷空気量調整手段72の開度の少なくとも一方を調整することより、合流後の搬送用空気G1の温度を調整しても良い。これによって、搬送用空気G1のミル装置4(後述)の入口側における温度(ミル入口温度)または出口側における温度(ミル出口温度)が、水分凝縮や発火などによる異常を防止可能な所定の温度範囲に収まるように、搬送用空気G1の温度を調整する。
図1A〜図1Bに示す実施形態では、熱空気量調整手段71を搬送用空気供給ラインL1における上記の合流部Caと空気予熱器3との間に設けると共に、ミル装置4(後述)の入口または出口の少なくとも一方に温度計などの温度計測手段93(93u、93d)を設け、温度計測手段93の計測値(ミル入口温度またはミル出口温度の少なくとも一方)に基づいた上記の開度調整が行われる。より具体的には、上記の開度調整は、後述する冷熱開度決定装置14が、温度計測手段93の計測値が一定になるのを目標に、熱空気量調整手段71や冷空気量調整手段72の開度を決定することを通して行われる。
ミル装置4は、ボイラ2に供給する燃料Fを粉砕するための装置であり、搬送用空気供給ラインL1に設けられる。ミル装置4には、石炭(燃料F)が供給されるようになっており、ミル装置4によって粉砕した微粉炭(微粉)は、微粉炭管L1aを搬送用空気G1によって搬送されることで、ボイラ2(バーナ22)に供給される。なお、ミル装置4からボイラ2に供給する微粉燃料(燃料F)の量はボイラ2の出力指令値に応じて決定される。
空気供給装置5は、ボイラ2の内部にシール用空気を供給するシール空気供給装置、または、ボイラ2の内部に冷却用空気を供給する冷却空気供給装置の少なくとも一方を含む。具体的には、シール空気供給装置は、例えば、覗き窓用シール空気、スーツブロワ用シール空気、風箱ダンパ用シール空気、バーナ用シール空気ITV用シール空気、各種計器用スカベンジング空気などのシール用空気を供給する装置である。シール用空気は、ボイラ2の内部に吹き込まれることにより、排ガスGeなどのボイラ2の内部の気体などが外部に流出するのを阻止する。他方、冷却空気供給装置は、例えば、フレームディテクタ用冷却空気、イグナイタ用冷却空気などの冷却用空気をフレームディテクタやイグナイタに供給する装置である。冷却空気供給装置が供給した冷却用空気は、冷却に用いられた後は、ボイラ2の内部に放出されることになる。よって、空気供給装置5である各装置は、シールあるいは冷却に必要な規定流量をボイラ2の内部にそれぞれ供給することになる。
そして、上述した構成を備えるボイラシステム1は、上述したように、搬送用空気G1のミル入口温度またはミル出口温度が所定の温度範囲に収まるように制御する(ミル空気温度制御)。例えば、迂回ラインLbを流れる冷空気Gbは、空気予熱器3によって予熱されないために温度が低い状態(例えば常温)のままにあり、熱空気Ghを冷却する効果を有している。よって、例えば燃料Fの水分量が減少した場合などには、燃料Fの発火などを防止するために搬送用空気G1の温度を低下させる必要があり、冷空気Gbの流量を増やすことによって搬送用空気G1の温度の低下が可能である。しかしながら、冷空気量調整手段72の開度を大きくすることにより冷空気Gbの流量を増やすと、その分だけ熱空気Ghの流量が減少することになる。熱空気Ghの流量が減少すると、空気予熱器3における熱交換量がその分減少することになるので、排ガスGeの熱回収量を低減(熱損失の増加)させることになり、ボイラ効率を悪化させることになる。また、熱回収量が低減されると、空気予熱器3を通過後の排ガスGeの温度はその分高い温度を有したまま下流に流れることになるが、この排ガスGeの温度が、排ガス排出ラインLeにおける空気予熱器3の下流側に設置された後段設備(誘引通風機や脱硫装置など)の設計温度を超える場合には、ボイラ2の負荷を下げて運転する必要が生じるなど、効率良くボイラ2を運転するための運転制御の制限になる。
そこで、ボイラシステム1は、上記の構成に加えて、さらに、冒頭の多目的空気供給ラインLmと、多目的流量調整手段6mと、を備える(図1A〜図1B参照)。多目的空気供給ラインLmは、シール用空気または冷却用空気として用いられる空気(以下、多目的空気Gm)を空気供給装置5に供給するためダクトである。また、多目的流量調整手段6mは、多目的空気供給ラインLmに設けられた、多目的空気供給ラインLmを流れる多目的空気Gmの流量を調整可能な手段であり、例えばダンパや手動バルブ、自動バルブなどである。
図1Aに示す実施形態の多目的空気供給ラインLmは、搬送用空気供給ラインL1における迂回ラインLbの下流側の接続部(合流部Ca)と空気予熱器3との間から分岐されると共に、空気供給装置5に接続されるダクトである。以下、図1Aに示す実施形態のように、搬送用空気供給ラインL1から分岐された多目的空気供給ラインLmを特に分岐ラインLfと呼ぶ。また、この分岐ラインLfに設けられた、分岐ラインLfを流れる熱空気Gh(搬送用空気G1)の流量を調整する多目的流量調整手段6mを特に分岐流量調整手段6と呼ぶ。
つまり、図1Aに示す実施形態では、分岐ラインLf(多目的空気供給ラインLm)は、搬送用空気供給ラインL1と空気供給装置5とを接続しており、分岐ラインLfを通過して空気供給装置5に流れる熱空気Gh(多目的空気Gm)の流量が分岐流量調整手段6により調整されるようになっている。具体的には、分岐流量調整手段6を閉状態にすることによって、分岐ラインLfにより形成される流路が閉じられていれば、熱空気Ghは空気供給装置5には流れないようにされ、分岐流量調整手段6を開状態にすることによって、上記の流路が開けられていれば、その開度に応じた流量だけ熱空気Ghが空気供給装置5に流れる。なお、分岐流量調整手段6を閉状態にするとは開度を最小にすることであり、例えば分岐流量調整手段6がダンパである場合など、閉状態であっても分岐流量調整手段6を通過する流量が存在していても良い。
したがって、図1Aに示す実施形態では、搬送用空気G1のミル入口温度またはミル出口温度を下げる必要がある場合には、例えば人手あるいは分岐流量制御装置12(後述)によって分岐流量調整手段6の開度が0よりも大きく開けられれば(開状態)、ミル装置4に流れる熱空気Ghの流量をその分だけ減少させることができる。よって、冷空気量調整手段72の開度を大きくして冷空気Gbの流量を増やすようなことをしなくても、搬送用空気G1のミル入口温度やミル出口温度を低下させることが可能になる。しかも、分岐ラインLfは、空気予熱器3の通過により生成された熱空気Ghを搬送用空気供給ラインL1から逃がすため、空気予熱器3による熱交換量を下げることはなく、ボイラ効率の低下を防止することができる。また、空気予熱器3における熱交換量を下げないので、上述した後段設備を流れる排ガスGeの温度を上昇させることもない。
また、図1Aに示す実施形態では、分岐ラインLfから逃がされた熱空気Ghの流量分だけ、ボイラ2に供給される際の搬送用空気G1および燃焼用空気G2の合計の流量が減少されることになるが、ボイラ2の内部の空気比を一定に保つために、その減少された流量分だけFDF82によって総空気Gaの流量を増やすことになる場合には、増大された空気量は搬送用空気G1および燃焼用空気G2に振り分けられた後にそれぞれ空気予熱器3を通過するため、その分(搬送用空気G1については迂回ラインLbを流れない分)だけ、空気予熱器3における熱交換量を増やすことができる。このため、ボイラ効率を向上させることができるとともに、排ガス排出ラインLeにおける空気予熱器3の下流側の排ガスGeの温度を低下させることもできる。さらに、分岐流量調整手段6の開状態にすると共に、冷空気量調整手段72の開度を小さくすることにより冷空気Gbの流量を減少させることも可能であり、この場合には、その分の流量が熱空気Ghとなるので、熱交換量の増大によるボイラ効率の向上や排ガスGeの温度の低下をさらに行うことも可能になる。
なお、図1Aに示す実施形態では、通常なされるように、一定の一次空気量(冷空気Gb+熱空気Gh)を維持するように制御(ボイラ2の負荷に応じて流量計92の計測値が設定値になるように制御)するので、逃がした熱空気Ghと同じ量の熱空気Gh又は冷空気Gbが自動的に増えることになる。また、通常、ボイラ2の内部の空気比は、空気予熱器3の排ガスGeの入口酸素濃度計の計測値(酸素センサ91の計測値)で観測されるものであり、搬送用空気G1(一次空気)、燃焼用空気G2(二次空気)の他に、空気供給装置5からボイラ2の内部に供給される供給空気A(後述)も空気比にカウントされる。よって、後述するように、空気供給装置5が、熱空気Ghおよび外部空気Asの合計が規定流量となるように外部空気Asの量を減少させて、シール用の空気または冷却用の空気としてボイラ2側に供給する場合には空気比は変化しないので、FDF82の流量は変化しない。
上記の図1Aを用いて説明した構成によれば、搬送用空気供給ラインL1には、空気予熱器3によって予熱された搬送用空気G1(熱空気Gh)の少なくとも一部を、ミル装置4ではなく、空気供給装置5(シール空気供給装置、冷却空気供給装置)に向けて流すことが可能な分岐ラインLfが接続されると共に、分岐ラインLfを通過して空気供給装置5に流れる熱空気Ghの流量は分岐流量調整手段6によって調整されるように構成される。つまり、熱空気Ghの少なくとも一部を分岐ラインLfに逃がすことが可能になっており、熱空気Ghを逃がすことにより、空気予熱器3により予熱される搬送用空気G1の流量を低下させることなく、ミル装置4に供給される熱空気Ghの流量を減らすことができる。
他方、図1Bに示す実施形態の多目的空気供給ラインLmは、一方の端部が空気供給装置5に接続される点では前述の分岐ラインLfと同じであるが、他方の端部は、搬送用空気供給ラインL1から分岐されておらず、多目的空気供給ラインLmを流れる多目的空気Gmは熱空気Gh(搬送用空気G1)ではない空気となる。この他方の端部からは、例えば常温の空気が多目的空気Gmとして導入されても良い。より具体的には、この他方の端部には、空気を供給するファンや空気ポンプなどとなる多目的空気導入装置(不図示)に接続されていても良い。
また、多目的空気供給ラインLmには、搬送用空気供給ラインL1における迂回ラインLbの下流側の合流部Caと空気予熱器3との間を流れる搬送用空気G1と、多目的空気Gmとの熱交換を行うための間接式の熱交換器62が設置される。そして、多目的空気供給ラインLmに設置された多目的流量調整手段6mを閉状態にすることによって、多目的空気供給ラインLmにより形成される流路が閉じられていれば、多目的空気Gmは空気供給装置5には流れないようにされ、多目的流量調整手段6mを開状態にすることによって、上記の流路が開けられていれば、その開度に応じた流量だけ多目的空気Gmが空気供給装置5に流れる。この際、多目的流量調整手段6mを開状態にすることによって多目的空気Gmが空気供給装置5に流れている状態では、多目的流量調整手段6mが閉状態の場合のように多目的空気供給ラインLmに多目的空気Gmが滞留していない。よって、相対的に低温である多目的空気Gmと、これと熱交換される相対的に高温である搬送用空気G1(熱空気Gh)との温度差が大きくなるので、搬送用空気G1の温度は熱交換によって、より低下することが可能となる。
したがって、図1Bに示す実施形態では、搬送用空気G1のミル入口温度またはミル出口温度を下げる必要がある場合には、例えば人手あるいは多目的流量制御装置12m(後述)によって多目的流量調整手段6mの開度が0よりも大きく開けられれば(開状態)、ミル装置4に流れる搬送用空気G1の温度を、多目的空気Gmとの熱交換の分だけ低下させることができる。よって、冷空気量調整手段72の開度を大きくして冷空気Gbの流量を増やすようなことをしなくても、搬送用空気G1のミル入口温度やミル出口温度を低下させることが可能になる。しかも、空気予熱器3を通過させる熱空気Ghの流量を小さくしない場合には、空気予熱器3による熱交換量を下げることはなく、ボイラ効率の低下を防止することができる。また、空気予熱器3における熱交換量を下げないので、上述した後段設備を流れる排ガスGeの温度を上昇させることもない。
上記の図1Bを用いて説明した構成によれば、熱交換器62を用いて、空気予熱器3によって予熱された相対的に高温の搬送用空気G1(熱空気Gh)と、多目的空気供給ラインLmを流れる相対的に低温の空気(多目的空気Gm)とを熱交換することによって、熱空気Ghの温度を下げることが可能なように構成すると共に、多目的空気供給ラインLmを通過して空気供給装置5に流れる多目的空気Gmの流量は多目的流量調整手段6mによって調整可能なように構成される。つまり、上記の熱交換器62において、多目的空気Gmと搬送用空気G1(熱空気Gh)とは直接接触しない(間接式の熱交換器)。ボイラシステム1で良く用いられる再生回転式の空気予熱器3ではボイラ2に送られる空気(G1、G2)にダストが混入する場合があることから、分岐ラインLfでは多目的空気Gmにもダストが混入する場合がある。ところが、多目的空気Gmと搬送用空気G1とは直接接触しないように構成することにより、空気予熱器3で予熱される搬送用空気G1に含まれるダストが多目的空気Gmに混入することが無いようにすることができる。よって、多目的空気Gmと搬送用空気G1とを熱交換器62において熱交換させることにより、空気予熱器3により予熱される搬送用空気G1の流量を低下させることなく、ミル装置4に供給される熱空気Ghの流量を減らすことができる。これと共に、多目的空気Gm(シール用空気、冷却用空気も含む)が流れるボイラシステム1の各部位が、上述のように混入したダストによって摩耗するといった事態を回避することができ、ボイラシステム1の信頼性を確保することができる。
以上、上記の構成(図1A〜図1B)によれば、迂回ラインLbを流れる空気予熱器3により予熱されない搬送用空気G1(冷空気Gb)の流量を増大させるようなことをしなくても、ミル装置4に供給される際の搬送用空気G1の温度を低下させることが可能になる。したがって、ボイラ効率の低下を回避(抑制)しつつ、ミル装置4の入口または出口における搬送用空気G1の温度を低下させることができる。
また、上述したように、ミル装置4の入口または出口における搬送用空気G1の温度を低下させるにあたって、空気予熱器3において排ガスGeと熱交換される空気量が低減されるのを回避(抑制)することができるので、排ガス排出ラインLeにおける空気予熱器3の下流側に設置される後段設備の設計温度を排ガス温度が超過するような事態を防止することができる。したがって、後段設備の設計温度を超過しないように負荷を下げてボイラを運転するといった事態が生じるのを防止することができ、効率的の良いボイラ2の運転を行うことを可能にすることができる。
幾つかの実施形態では、図1A〜図1Bに示すように、上述した空気供給装置5は、上述した多目的空気供給ラインLm(図1Aでは分岐ラインLf。以下同様。)を流れる多目的空気Gm(図1Aでは搬送用空気G1あるいは熱空気Gh。以下同様。)と、この多目的空気Gm以外の外部空気Asとの少なくとも一方からなる規定流量の供給空気Aをボイラ2の内部に供給する。つまり、空気供給装置5は、多目的空気供給ラインLmを介して多目的空気Gmが供給されていない場合には、規定流量分の外部空気Asをシール用の空気または冷却用の空気としてボイラ2側に供給する。逆に、空気供給装置5は、多目的空気供給ラインLmを介して多目的空気Gmの供給を受けている場合には、多目的空気Gmおよび外部空気Asの合計が規定流量となるように外部空気Asの量を減少させて、シール用の空気または冷却用の空気としてボイラ2側に供給する。
換言すれば、多目的空気供給ラインLmは、多目的空気供給ラインLmを介して空気供給装置5に多目的空気Gmが供給された場合であっても、多目的空気供給ラインLmを介して空気供給装置5に多目的空気Gmが供給されてない場合に空気供給装置5が供給するのと同量の流量となる多目的空気Gmおよび外部空気Asからなる供給空気Aをボイラ2の内部に供給することが可能なように、空気供給装置5に接続される。例えば、図1A〜図1Bに示すように、空気供給装置5とボイラ2とが空気ラインLsにより接続されている場合に、多目的空気供給ラインLmは、空気供給装置5または外部空気Asを取り込むためのライン(不図示)などに接続することにより、空気供給装置5が、多目的空気Gmのみでは不足する分の外部空気Asを取り込んで、規定流量の供給空気Aを生成しても良い。
通常、ボイラシステム1では、排ガス排出ラインLeにおける空気予熱器3の上流側に設置された酸素センサ91(O2センサ)などの計測値に基づいて、ボイラ2の内部の空気比が一定になるようにFDF82などの設備(機器)を制御する。この際、図1A〜図1Bに示すように、酸素センサ91が排ガス排出ラインLeにおけるボイラ2と空気予熱器3との間に設置されている場合など、空気比の計測値が空気供給装置5からの供給空気Aを含めて行われる場合には、多目的空気供給ラインLmを介して供給される多目的空気Gmの流量の分だけ空気供給装置5からボイラ2の内部に供給される供給空気Aが増大すると、その分だけ空気比が増大してしまう。そして、この影響を受けることにより、ボイラシステム1における空気比一定制御が意図しない修正を受ける可能性がある。
ところが、上記の構成によれば、空気供給装置5は、多目的空気供給ラインLmを介して多目的空気Gmが供給されない場合には、外部空気Asのみを規定流量だけボイラ2の内部に供給する一方で、多目的空気供給ラインLmを介して多目的空気Gmが供給される場合には、外部空気Asおよび多目的空気Gmの合計からなる上記と同一の規定流量の空気をボイラ2の内部に供給する。これによって、多目的空気供給ラインLmを介して多目的空気Gmがボイラ2の内部に供給されることによる影響を酸素センサ91が受けないようにすることができるので、空気供給装置5を介してボイラ2の内部に供給される多目的空気Gmがボイラシステム1の運転制御へ影響を及ぼさないようにすることができる。
本実施形態に関する幾つかの実施形態について、図2〜図5を用いて具体的に説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る制御により各ラインへ配分される空気量の変遷を説明するための図であり、図1Aの多目的空気供給ラインLmが分岐ラインLfである場合に対応する。図3は、本発明の一実施形態に係る制御により各ラインへの空気量配分の挙動を説明するための図であり、図1Aに対応するが、図2とは初期状態で起動されている制御内容が異なる。図4は、本発明の一実施形態に係る制御により各ラインへ配分される空気量の変遷を説明するための図であり、図1Bの多目的空気供給ラインLmが分岐ラインLfではない場合に対応する。図5は、本発明の一実施形態に係る制御により各ラインへの空気量配分の挙動を説明するための図であり、図1Bに対応するが、図4とは初期状態で起動されている制御内容が異なる。
なお、図2〜図5に記載されているGAH通過空気量は、多目的空気供給ラインLmが分岐ラインLfである場合には分岐ラインLfを介して空気供給装置5に供給される空気(分岐熱空気)を含む熱空気Ghの流量と、燃焼用空気G2(二次空気)の流量との合計である。ミル入口空気量は、ミル装置4に供給される搬送用空気G1(熱空気Gh+冷空気Gb)の流量である。また、図2〜図5では、状態0から番号順に状態が変わっているものとして説明するが、この状態の変遷は制御の順番により任意に変えても良い。
図2〜図3は、多目的空気供給ラインLmが分岐ラインLfである場合である図1Aの構成を有するボイラシステム1を前提としたものである。
図2に示す実施形態について説明すると、初期状態である状態0において、ミル入口またはミル出口の温度を一定にする制御(上述したミル空気温度制御)、ミル装置4に供給される搬送用空気G1(熱空気Gh+冷空気Gb)を一定にする制御(上述したミル入口空気量制御)、ボイラ2の内部の空気比を一定にする制御(上述した空気比一定制御)が全て起動されて有効になっている。そして、図2に示すように、状態0において、熱空気Ghが2、二次空気が2、空気供給装置5からの供給空気A(規定流量)が1であり、合計で5の流量(総空気量)の空気が流れているとする。そして、状態1において、ミル装置4に供給する燃料Fの水分含有量が低下したとする。この時、燃料Fの乾燥に必要な熱量を少なくする必要があるので、ミル空気温度制御により、熱空気Ghとして流れるはずであったPAF81から流れる搬送用空気G1の一部を迂回ラインLb側にバイパスさせる。本実施形態では2であった熱空気Ghのうちの1が迂回ラインLb側にバイパスされており、その結果、熱空気Ghが2から1になり、冷空気Gbが0から1になっている。よって、冷空気Gbが増えた分だけ熱空気Ghが減ったため、GAH通過空気量は4から3に減っている。
このため、状態2において、状態1で減少したGAH通過空気量を回復するための制御を実行されている。具体的には、熱空気Ghを1だけ分岐ラインLfから空気供給装置5に流すが、この分岐熱空気は、空気供給装置5を経てボイラ2の内部に戻される。よって、その戻し位置よりも下流において酸素センサ91による計測が行われているため、ボイラ2の内部の空気比は変わらず、空気比一定制御はその影響を受けないので、総空気量は変わらない。また、この時、分岐熱空気の流量が増大した分だけミル入口空気量が減ることになるが、ミル入口空気量制御の下でミル入口空気量が回復させられるが、空気比一定制御により総空気量は一定なので、結果的に二次空気が1だけ減少されて、一次空気側に回される。よって、このままではGAH通過空気量は回復せずに3のままである。そして、状態3において、状態2から、さらに供給空気Aは規定流量にするために1だけ削減される。このとき、総空気量とミル入口空気量は上述した制御により一定なので、結果的に二次空気が1だけ増加し、GAH通過空気量が3から初期状態の4に回復する。
他方、図3に示す実施形態について説明すると、初期状態である状態0において、上述した、ミル空気温度制御、ミル入口空気量制御、空気比一定制御が全て起動されておらず無効になっている。そして、図3に示すように、初期状態である状態0において、熱空気Ghが2、二次空気が2、供給空気Aが1であり、合計で5の流量(総空気量)の空気が流れているとする。そして、状態1において、熱空気Ghの流量のうち1だけ分岐ラインLfに分岐する。これにより、供給空気Aの流量が1から2に増大し、ミル入口空気量が2から1に減少する。本実施形態では状態2においてミル入口空気量制御を開始する。ミル入口空気量制御の下、PAF81側でミル入口空気量が増大されることにより、ミル装置4へ流入する搬送用空気G1(熱空気Gh)の流量が初期状態の値である2に回復する一方、分岐熱空気が分岐ラインLfを流れ続けるため、GAH通過空気量は初期状態の4から5に、供給空気Aが5から6にそれぞれ増大する。なお、本実施形態では、状態2ではミル空気温度制御は無効であるため、熱空気量調整手段71、冷空気量調整手段72の開度は変わらない。つまり、冷空気量調整手段72は閉のままなので冷空気Gbは0のままとなる。
また、本実施形態では状態3において、ミル空気温度制御を開始する。これ以降、燃料Fの水分含有量の低下などの理由により、本来必要なミル入口温度またはミル出口温度を超過してれば、このミル空気温度制御を開始することで、迂回ラインLbへの一部の一次空気のバイパスが開始される。本実施形態では、この迂回ラインLbへのバイパス量を1としている。よって、状態3において冷空気Gbの流量が0から1になった分、熱空気Ghの流量が2から1になるので、GAH通過空気量が5から初期状態の4に戻る。状態4において、空気比一定制御(総空気量の制御)を開始する。総空気量を初期状態の5に戻すために、二次空気の流量が減少する。なお、ミル装置4に供給される一次空気の流量は上述した制御により一定である。状態5では、状態4の結果としてGAH通過空気量が初期状態よりも減少するので、GAH通過空気量を回復するために、供給空気Aを規定流量にするために削減することにより、GAH通過空気量は3から初期状態の4に回復する。なお、この際、空気比一定制御の結果として、二次空気は2に回復する。
また、図4〜図5は、多目的空気供給ラインLmが分岐ラインLfではない場合である図1Bの構成を有するボイラシステム1を前提としたものである。
図4に示す実施形態について説明すると、初期状態である状態0において、ミル入口またはミル出口の温度を一定にする制御(上述したミル空気温度制御)、ミル装置4に供給される搬送用空気G1(熱空気Gh+冷空気Gb)を一定にする制御(上述したミル入口空気量制御)、ボイラ2の内部の空気比を一定にする制御(上述した空気比一定制御)が全て起動されて有効になっている。そして、図4に示すように、状態0において、冷空気Gbが0、熱空気Ghが2、二次空気が2、熱交換器62通過の多目的空気Gmが0、空気供給装置5からの供給空気A(規定流量)が外部空気Asの分で1であり、合計で5の流量(総空気量)の空気が流れているとする。そして、状態1において、ミル装置4に供給する燃料Fの水分含有量が低下したとする。この時、燃料Fの乾燥に必要な熱量を少なくする必要があるので、ミル空気温度制御により、熱空気Ghとして流れるはずであったPAF81から流れる搬送用空気G1の一部を迂回ラインLb側にバイパスさせる。本実施形態では2であった熱空気Ghのうちの1が迂回ラインLb側にバイパスされており、その結果、熱空気Ghが2から1になり、冷空気Gbが0から1になっている。よって、冷空気Gbが増えた分だけ熱空気Ghが減ったため、GAH通過空気量は4から3に減っている。
このため、状態2において、状態1で0から1へ冷空気Gbが増加されることにより、1だけ減少したGAH通過空気量を回復するための制御が実行されている。具体的には、多目的空気供給ラインLmおよび熱交換器62を介して多目的空気Gmを空気供給装置5に1だけ流すことにより、多目的空気Gmとの熱交換により熱空気Ghの温度を低下させる。これによって、燃料Fの乾燥に用いられる熱量を減らすことができるので、冷空気Gbを1から0に戻すことができ、冷空気Gbとなっていた搬送用空気G1の全てが空気予熱器3を流れるようになるため、熱空気Ghが2、冷空気Gbが0というように初期の状態0に戻る。また、空気供給装置5に供給された多目的空気Gmは、空気供給装置5を経てボイラ2の内部に戻されるので、多目的空気Gmが0から1に増えた分だけ、供給空気Aが増えて1から2になる。
ただし、状態2で空気供給装置5に供給された多目的空気Gmがボイラ2の内部に戻されることで、その戻し位置よりも下流において酸素センサ91による計測が行われることにより、ボイラ2の内部の空気比は上昇する。よって、空気比一定制御によって、熱交換器62通過の多目的空気Gmが1増えた分だけ、ボイラ2に供給される分が減らされる必要があるが、ミル入口空気量はミル入口空気量制御により一定なので、結果として、二次空気が1だけ減らされて2から1になる。このため、状態2においては、冷空気Gbが減った分だけ熱空気Ghは増えるものの、二次空気が減らさせることによりその増分が相殺されるので、GAH通過空気量は3のままであり、初期の状態0の4には未だ回復されない。そこで、状態3において、状態2から、さらに供給空気Aを規定流量にするために1だけ削減される。このとき、総空気量とミル入口空気量は上述した制御により一定なので、結果的に二次空気が1だけ増加し、GAH通過空気量が3から初期状態の4に回復する。
他方、図5に示す実施形態について説明すると、初期状態である状態0において、上述した、ミル空気温度制御、ミル入口空気量制御、空気比一定制御が全て起動されておらず無効になっている。そして、図5に示すように、初期状態である状態0において、冷空気Gbが0、熱空気Ghが2、二次空気が2、空気供給装置5からの供給空気A(規定流量)が外部空気Asの分で1であり、合計で5の流量(総空気量)の空気が流れているとする。そして、状態1において、多目的空気供給ラインLmに多目的空気Gmを1だけ流す。これにより、供給空気Aの流量が1から2に増大するため、総空気量も増大し5から6になる。本実施形態では状態2においてミル入口空気量制御を開始するが、多目的空気供給ラインLmを通って多目的空気Gmが空気供給装置5に供給されたとしても、ミル入口の搬送用空気G1の空気量は変わらないので、各ラインを流れる空気量は変わらない。なお、状態2においてミル空気温度制御は未だ無効であるため、熱空気量調整手段71、冷空気量調整手段72の開度は変わらない。つまり、冷空気量調整手段72は閉のままなので冷空気Gbは0のままとなる。
また、状態3において、ミル空気温度制御を開始する。これ以降、燃料Fの水分含有量の低下などの理由により、本来必要なミル入口温度またはミル出口温度を超過してれば、このミル空気温度制御を開始することで、迂回ラインLbへの一部の一次空気のバイパスが開始される。ところが、状態1で、既に、熱交換器62を介した多目的空気Gmとの熱交換によって熱空気Ghの温度は低下されているため、冷空気Gbが0から増大されることはない。
状態4において、空気比一定制御(総空気量の制御)を開始する。これによって、状態1において5から6に増えた総空気量が初期状態の5に戻すことになるが、ミル入口空気量はミル入口空気量制御により一定とされるので一次空気の空気量は一定であり、結果として、二次空気の流量が2から1に減少される。よって、一次空気の空気量が2、二次空気の空気量が1になるので、GAH通過空気量は4から3に減少する。よって、状態5では、GAH通過空気量を回復するために、供給空気Aを2から1に削減して規定流量にする。これによって、総空気量が1だけ減ることになるので、空気比一定制御およびミル入口空気量制御により二次空気が1だけ増やされる結果、GAH通過空気量は3から初期状態の4に回復する。
上記の構成によれば、空気供給装置5は、多目的空気供給ラインLmを介して多目的空気Gmが供給されない場合には、外部空気Asのみを規定流量だけボイラ2の内部に供給する一方で、多目的空気供給ラインLmを介して多目的空気Gm(図1Aでは分岐熱空気)が供給される場合には、外部空気Asおよび多目的空気Gmの合計からなる上記と同一の規定流量の空気をボイラ2の内部に供給する。つまり、空気供給装置5は、多目的空気供給ラインLmを介して多目的空気Gmが供給される場合には、多目的空気Gmの流量分だけ外部空気を減少させることにより、規定流量の空気をボイラ2の内部に供給する。これによって、多目的空気供給ラインLmを介して多目的空気Gmがボイラ2の内部に供給されることによる影響を酸素センサ91が受けないようにすることができるので、空気供給装置5を介してボイラ2の内部に供給される多目的空気Gmがボイラシステム1の運転制御へ影響を及ぼさないようにすることができる。
次に、多目的流量調整手段6mの開度を制御する多目的流量制御装置12m(図1Aでは、分岐流量調整手段6の開度を制御する分岐流量制御装置12)について説明する。
幾つかの実施形態では、図1A〜図1Bに示すように、上述したボイラシステム1は、多目的流量調整手段6mの開度を制御する多目的流量制御装置12mを、さらに備える。多目的流量制御装置12mはコンピュータで構成されており、図示しないCPU(プロセッサ)や、ROMやRAMといったメモリ(記憶装置)を備える。そして、主記憶装置にロードされたプログラム(多目的流量制御プログラム)の命令に従ってCPUが動作(データの演算など)することで、多目的流量調整手段6mの開度を制御するための指令を生成し、多目的流量調整手段6mに送信することにより開度制御を実行する。具体的には、後述するような制御実行条件が満たされているか否かを確認すると共に、制御実行条件を満たす場合に温度計測手段93の計測値が目標値になるように、フィードバック制御により多目的流量調整手段6mの開度を制御しても良い。
なお、図1A〜図1Bに示す実施形態では、多目的流量制御装置12mは、ボイラシステム1が備える、例えば熱空気量調整手段71および冷空気量調整手段72の制御を実行するなどの他のプログラムと同一のコンピュータ上で稼働するように構成されているが、他の幾つかの実施形態では、上記の他のプログラムが稼働するのとは異なる他のコンピュータ上で単独に稼働するように構成されても良い。
上記の構成によれば、多目的流量制御装置12mによって多目的流量調整手段6mの開度を制御することにより、多目的空気供給ラインLmを通過する多目的空気Gmの流量を自動で調整することができる。
また、上述した多目的流量調整手段6mの開度は種々の情報(制御実行条件)に基づいて、多目的流量制御装置12mあるいは人手により調整されても良い。
例えば、幾つかの実施形態では、図1Aに示すように、ボイラシステム1は、排ガス排出ラインLeにおける空気予熱器3の出口温度である排ガス出口温度を検出する排ガス出口温度計測手段94(例えば温度計)を、さらに備える。そして、上述した多目的流量制御装置12mは、排ガス出口温度に基づいて多目的流量調整手段6mの開度を制御する。つまり、多目的空気供給ラインLm(図1Aでは分岐ラインLf。以下同様)を通過する多目的空気Gm(図1Aでは熱空気Gh。以下同様)の流量は、上記の排ガス出口温度に基づいて調整される。具体的には、排ガス出口温度が、排ガス排出ラインLeにおける空気予熱器3の後段設備の設計温度などに基づいて定められた所定の温度閾値以上である場合(排ガス出口温度≧温度閾値)には、多目的流量調整手段6mを開状態にする。この時、排ガス出口温度と上記の温度閾値との差異(差分)に応じて、差異が大きいほど開度が大きくなるようにしても良い。逆に、排ガス出口温度が、上記の温度閾値未満である場合(排ガス出口温度<温度閾値)には、多目的流量調整手段6mを閉状態にする。
例えば、排ガス出口温度が所定値より高い場合に多目的空気供給ラインLmを多目的空気Gmが通過するようにすると、多目的空気供給ラインLmが、搬送用空気供給ラインL1における迂回ラインLbの下流側の合流部Caと空気予熱器3との間から分岐される分岐ラインLfの場合には、ミル装置4の入口などに設置される流量計92の計測値が小さくなる。搬送用空気G1の流量は燃料Fの量に応じて決められるため、多目的空気供給ラインLmに逃がされた多目的空気Gmの分の流量を補うように搬送用空気G1の流量が増大される。そして、例えば、FDF82によって搬送用空気G1の流量が増大されると、より多くの搬送用空気G1が空気予熱器3を通過するようになるので、空気予熱器3における排ガスGeの熱との熱交換量を増大させることができ、排ガス出口温度を低下させることができる。したがって、ボイラ効率の向上をさせつつ、後段設備の設計温度を超過しないように負荷を下げてボイラ2を運転するといった事態が生じるのを防止することができ、効率的の良いボイラ2の運転を行うことを可能にすることができる。
他の幾つかの実施形態では、多目的流量制御装置12mは、ミル装置4に供給する燃料Fの水分含有量(単位重量あたりの水分量など)に基づいて、多目的流量調整手段6mの開度を制御する。つまり、燃料Fの水分含有量が少なくなると、搬送用空気G1の熱によって燃料Fの乾燥が過度に進むことによる発火等を防止するために搬送用空気G1のミル入口温度またはミル出口温度を低下させる必要が生じるため、このような状況を水分含有量に基づいて判定する。そして、ミル入口温度またはミル出口温度を低下させる必要が生じた場合に多目的流量調整手段6mを開状態にする。
例えば、幾つかの実施形態では、直前の水分含有量からの低下量が所定の水分低下量閾値以上である場合(水分含有量の低下量≧水分低下量閾値)には、多目的流量調整手段6mを開状態にしても良い。他の幾つかの実施形態では、水分含有量が、多目的流量調整手段6mを開状態にする必要があると判断される所定の水分量閾値以下である場合(水分含有量≦水分量閾値)には、多目的流量調整手段6mを開状態にしても良い。この時、燃料Fの水分含有量の低下量と上記の水分低下量閾値との差異(差分)、あるいは、水分含有量と上記の水分量閾値との差異(差分)に応じて、差異が大きいほど開度が大きくなるようにしても良い。逆に、燃料Fの水分含有量の低下量が上記の水分低下量閾値未満である場合(水分含有量の低下量<水分低下量閾値)、あるいは、水分含有量が上記の水分量閾値を超える場合(水分含有量>水分量閾値)には、多目的流量調整手段6mを閉状態にする。なお、燃料Fの水分含有量は、ミル装置4へ燃料Fを供給する前などに計測することや、リアルタイムに計測されるボイラシステム1の運転データから、ミル装置4周りの熱物質収支を計算することにより取得する。
上記の構成によれば、多目的流量調整手段6mの開度は、燃料Fの水分含有量に基づいて調整される。つまり、燃料Fの水分含有量が少なくなると搬送用空気G1のミル入口温度またはミル出口温度を低下させる必要が生じるが、このような状況を燃料Fの水分含有量に基づいて判定する。そして、例えば、迂回ラインLbを流れる冷空気Gbの流量を調整可能な冷空気量調整手段72の開度などを大きくすることなく多目的流量調整手段6mを開状態にすれば、空気予熱器3により予熱される熱空気Ghの流量を低下させることなく、ミル装置4に供給される際の搬送用空気G1の温度を低下させることができる。したがって、ボイラ効率の低下や、空気予熱器3の下流側における排ガスGeの温度上昇を防止することができる。
その他の幾つかの実施形態では、図1A〜図1Bに示すように、ボイラシステム1は、上述した、熱空気量調整手段71、冷空気量調整手段72、および、ミル装置4の入口または出口の少なくとも一方に設置された温度計測手段93と、温度計測手段93により検出された温度に基づいて、熱空気量調整手段71および冷空気量調整手段72の開度を決定する冷熱開度決定装置14と、を備える。そして、多目的流量制御装置12mは、冷熱開度決定装置14が決定した冷空気量調整手段72の開度である決定開度が開度閾値以上の場合に、決定開度に基づいて多目的流量調整手段6mの開度を制御する。
具体的には、決定開度が所定の開度閾値以上である場合(決定開度≧開度閾値)には、多目的流量調整手段6mの開度を開状態にする。この時、決定開度と上記の開度閾値との差異(差分)に応じて、差異が大きいほど開度が大きくなるようにしても良い。逆に、決定開度が、上記の開度閾値未満である場合(決定開度<開度閾値)には、多目的流量調整手段6mを閉状態にする。例えば、幾つかの実施形態では、上記の決定開度が所定の開度閾値以上である場合(決定開度≧開度閾値)には、多目的流量調整手段6mの開度を開状態にしても良い。他の幾つかの実施形態では、冷空気量調整手段72の決定開度が、直前の開度(決定開度の算出前の開度)から所定の開度変化閾値以上に大きくなる場合(決定開度−直前の開度≧開度変化閾値)に、多目的流量調整手段6mの開度を開状態にしても良い。この時、決定開度と開度閾値との差異(差分)、あるいは、決定開度および直前の開度の差分と開度変化閾値との差異(差分)に応じて、差異が大きいほど開度が大きくなるようにしても良い。逆に、決定開度が上記の開度閾値未満、あるいは、決定開度および直前の開度の差分が開度変化閾値未満である場合(決定開度<開度閾値、あるいは、決定開度−直前の開度<開度変化閾値)には、多目的流量調整手段6mを閉状態にする。これによって、冷空気量調整手段72の開度(決定開度)が所定以上に大きくなることを回避することができる。なお、上記の開度変化閾値は0以上であれば良い。
上記の構成によれば、冷空気量調整手段72の開度(決定開度)が所定の開度閾値以上に大きくなることを回避することができる。また、上記の場合に迂回ラインLbに熱空気Ghを逃がすことにより、ミル装置4に供給される際の搬送用空気G1の温度を低下させることができ、ボイラ効率の大幅な低下を防止することができる。
その他の幾つかの実施形態では、多目的流量調整手段6mの開度制御に関する上述した実施形態の少なくとも2つの制御を組み合わせても良い。なお、上述した温度閾値、水分低下量閾値、水分量閾値、開度閾値、開度変化閾値などは、多目的流量制御装置12mが備えるメモリなどに記憶されている。
以下、上述した、多目的空気供給ラインLmおよび多目的流量調整手段6m(図1Aでは分岐ラインLfおよび分岐流量調整手段6)を備えるボイラシステム1の運転方法について、図6を用いて説明する。
図6は、本発明の一実施形態にかかるボイラシステム1の運転方法(多目的流量調整手段6mの制御方法)を示すフロー図である。図6に示すように、多目的流量調整手段6mの開閉制御を実行する少なくとも1つの条件を含む制御実行条件が満たされるか否かを監視する監視ステップ(S1〜S2)と、制御実行条件が満たされた場合に多目的流量調整手段6mの開度を制御する制御ステップ(S3〜S4)と、を備える。これらのステップを備えるボイラシステム1の運転方法を、図6のフローの実行順に説明する。なお、図6のフローは、上述した多目的流量調整手段6mが実行しても良いし、人手によって実行しても良い。また、図6のフローは、例えば所定の周期で繰り返し実行される。
図6のステップS1〜S2において、上記の監視ステップを実行する。具体的には、ステップS1において、制御実行条件を監視するために必要な情報を取得する。図6に示す実施形態では、制御実行条件は、上述した排ガス出口温度、燃料Fの水分含有量、冷空気量調整手段72の決定開度に関する条件を含んでいるが、他の幾つかの実施形態では、そのうちの少なくとも1つであっても良い。なお、図1A〜図1Bに示す実施形態では、排ガス出口温度は排ガス出口温度計測手段94で計測することが可能である。燃料Fの水分含有量は燃料Fをミル装置4に供給する前に計測されたものの入力を受ける。また、冷空気量調整手段72の決定開度は、上述した冷熱開度決定装置14から取得する。
ステップS2において、例えば、排ガス出口温度≧温度閾値、燃料Fの水分含有量の低下量≧水分低下量閾値、水分含有量≦水分量閾値、{冷空気量調整手段72の決定開度−直前の冷空気量調整手段72の開度}≧開度変化閾値、冷空気量調整手段72の決定開度≧開度閾値など、制御実行条件として規定された条件のいずれかが成立しているか否かを確認する。
そして、次のステップS3〜S4において、制御ステップを実行する。具体的には、ステップS2において制御実行条件が成立していると判定される場合には、ステップS3において、多目的流量調整手段6mを開状態にする。この際、多目的流量調整手段6mが既に開状態である場合には、開状態を維持する。また、状況に応じて、多目的流量調整手段6m開度をより大きく、あるいは、より小さくしても良い。逆に、ステップS2において制御実行条件が成立していないと判定される場合には、ステップS4において、多目的流量調整手段6mを閉状態にする。この際、多目的流量調整手段6mが既に閉状態である場合には、閉状態を維持する。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
1 ボイラシステム
12m 多目的流量制御装置
12 分岐流量制御装置
14 冷熱開度決定装置
2 ボイラ
3 空気予熱器
4 ミル装置
5 空気供給装置
A 供給空気
As 外部空気
6m 多目的流量調整手段
6 分岐流量調整手段
71 熱空気量調整手段
72 冷空気量調整手段
81 一次空気送風機(PAF)
82 押込送風機(FDF)
91 酸素センサ
92 流量計
93 温度計測手段
94 排ガス出口温度計測手段
F 燃料
L1a 微粉炭管
L1 搬送用空気供給ライン
L2 燃焼用空気供給ライン
Lb 迂回ライン
Le 排ガス排出ライン
Ca 合流部(搬送用空気供給ラインと迂回ラインとの下流側)
Lm 多目的空気供給ライン
Lf 分岐ライン
Ls 空気ライン
Ge 排ガス
Ga 総空気(搬送用空気および燃焼用空気)
G1 搬送用空気
G2 燃焼用空気
Gb 冷空気
Gh 熱空気
Gm 多目的空気

Claims (9)

  1. ボイラに燃料を搬送するための搬送用空気を供給するための搬送用空気供給ラインと、
    前記ボイラの内部における前記燃料の燃焼によって生じる排ガスを外部へ排出するための排ガス排出ラインと、
    前記搬送用空気供給ラインおよび前記排ガス排出ラインの各々に接続され、前記排ガス排出ラインを流れる前記排ガスによって、前記搬送用空気供給ラインを流れる前記搬送用空気を予熱するための空気予熱器と、
    前記搬送用空気供給ラインにおける前記空気予熱器の上流側と下流側とを接続する、前記搬送用空気が前記空気予熱器を迂回して流れるための迂回ラインと、
    前記搬送用空気供給ラインに設けられた、前記ボイラに供給する前記燃料を粉砕するためのミル装置と、
    前記ボイラの内部にシール用空気を供給するシール空気供給装置、または前記ボイラの内部に冷却用空気を供給する冷却空気供給装置の少なくとも一方を含む空気供給装置と、
    前記搬送用空気供給ラインにおける前記迂回ラインの下流側の接続部と前記空気予熱器との間から分岐されると共に、前記空気供給装置に接続される多目的空気供給ラインと、
    前記多目的空気供給ラインに設けられた、前記多目的空気供給ラインを流れる多目的空気の流量を調整可能な多目的流量調整手段と、を備えることを特徴とするボイラシステム。
  2. ボイラに燃料を搬送するための搬送用空気を供給するための搬送用空気供給ラインと、
    前記ボイラの内部における前記燃料の燃焼によって生じる排ガスを外部へ排出するための排ガス排出ラインと、
    前記搬送用空気供給ラインおよび前記排ガス排出ラインの各々に接続され、前記排ガス排出ラインを流れる前記排ガスによって、前記搬送用空気供給ラインを流れる前記搬送用空気を予熱するための空気予熱器と、
    前記搬送用空気供給ラインにおける前記空気予熱器の上流側と下流側とを接続する、前記搬送用空気が前記空気予熱器を迂回して流れるための迂回ラインと、
    前記搬送用空気供給ラインに設けられた、前記ボイラに供給する前記燃料を粉砕するためのミル装置と、
    前記ボイラの内部にシール用空気を供給するシール空気供給装置、または前記ボイラの内部に冷却用空気を供給する冷却空気供給装置の少なくとも一方を含む空気供給装置と、
    前記シール用空気または前記冷却用空気として用いられる多目的空気を前記空気供給装置に供給するための多目的空気供給ラインと、
    前記多目的空気供給ラインに設けられた、前記多目的空気供給ラインを流れる前記多目的空気の流量を調整可能な多目的流量調整手段と、
    前記搬送用空気供給ラインにおける前記迂回ラインの下流側の接続部と前記空気予熱器との間を流れる前記搬送用空気と前記多目的空気との熱交換を行うための熱交換器と、を備えることを特徴とするボイラシステム。
  3. 前記空気供給装置は、前記多目的空気供給ラインを流れる前記多目的空気と前記多目的空気供給ラインを流れる前記多目的空気以外の外部空気との少なくとも一方からなる規定流量の供給空気を前記ボイラの内部に供給することを特徴とする請求項1または2に記載のボイラシステム。
  4. 前記多目的流量調整手段の開度を制御する多目的流量制御装置を、さらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のボイラシステム。
  5. 前記排ガス排出ラインにおける前記空気予熱器の出口温度である排ガス出口温度を検出する排ガス出口温度計測手段を、さらに備え、
    前記多目的流量制御装置は、前記排ガス出口温度に基づいて、前記多目的流量調整手段の開度を制御することを特徴とする請求項4に記載のボイラシステム。
  6. 前記多目的流量制御装置は、前記ミル装置に供給する前記燃料の水分含有量に基づいて、前記多目的流量調整手段の開度を制御することを特徴とする請求項4または5に記載のボイラシステム。
  7. 前記空気予熱器の下流側における前記搬送用空気供給ラインと前記迂回ラインとの接続部と、前記空気予熱器との間に設けられた、前記空気予熱器により予熱された前記搬送用空気である熱空気の流量を調整可能な熱空気量調整手段と、
    前記迂回ラインに設けられた、前記迂回ラインを流れる前記搬送用空気の流量を調整可能な冷空気量調整手段と、
    前記ミル装置の出口温度あるいは入口温度の少なくとも一方の温度を検出する温度計測手段と、
    前記温度計測手段により検出された前記温度に基づいて、前記熱空気量調整手段および前記冷空気量調整手段の開度を決定する冷熱開度決定装置と、を備え、
    前記多目的流量制御装置は、前記冷熱開度決定装置が決定した前記冷空気量調整手段の開度である決定開度に基づいて前記多目的流量調整手段の開度を制御することを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載のボイラシステム。
  8. ボイラに燃料を搬送するための搬送用空気を供給するための搬送用空気供給ラインと、
    前記ボイラの内部における前記燃料の燃焼によって生じる排ガスを外部へ排出するための排ガス排出ラインと、
    前記搬送用空気供給ラインおよび前記排ガス排出ラインの各々に接続され、前記排ガス排出ラインを流れる前記排ガスによって、前記搬送用空気供給ラインを流れる前記搬送用空気を予熱するための空気予熱器と、
    前記搬送用空気供給ラインにおける前記空気予熱器の上流側と下流側とを接続する、前記搬送用空気が前記空気予熱器を迂回して流れるための迂回ラインと、
    前記搬送用空気供給ラインに設けられた、前記ボイラに供給する前記燃料を粉砕するためのミル装置と、
    前記ボイラの内部にシール用空気を供給するシール空気供給装置、または前記ボイラの内部に冷却用空気を供給する冷却空気供給装置の少なくとも一方を含む空気供給装置と、
    前記搬送用空気供給ラインにおける前記迂回ラインの下流側の接続部と前記空気予熱器との間から分岐されると共に、前記空気供給装置に接続される多目的空気供給ラインと、
    前記多目的空気供給ラインに設けられた、前記多目的空気供給ラインを流れる前記多目的空気の流量を調整可能な多目的流量調整手段と、を有するボイラシステムの運転方法であって、
    前記排ガス排出ラインにおける前記空気予熱器の出口温度である排ガス出口温度、前記ミル装置に供給する前記燃料の水分含有量、または、前記迂回ラインを流れる前記搬送用空気の流量を調整可能な冷空気量調整手段の開度の少なくとも1つに基づいて前記多目的流量調整手段の開度を制御するステップを備えることを特徴とするボイラシステムの運転方法。
  9. ボイラに燃料を搬送するための搬送用空気を供給するための搬送用空気供給ラインと、
    前記ボイラの内部における前記燃料の燃焼によって生じる排ガスを外部へ排出するための排ガス排出ラインと、
    前記搬送用空気供給ラインおよび前記排ガス排出ラインの各々に接続され、前記排ガス排出ラインを流れる前記排ガスによって、前記搬送用空気供給ラインを流れる前記搬送用空気を予熱するための空気予熱器と、
    前記搬送用空気供給ラインにおける前記空気予熱器の上流側と下流側とを接続する、前記搬送用空気が前記空気予熱器を迂回して流れるための迂回ラインと、
    前記搬送用空気供給ラインに設けられた、前記ボイラに供給する前記燃料を粉砕するためのミル装置と、
    前記ボイラの内部にシール用空気を供給するシール空気供給装置、または前記ボイラの内部に冷却用空気を供給する冷却空気供給装置の少なくとも一方を含む空気供給装置と、
    前記シール用空気または前記冷却用空気として用いられる多目的空気を前記空気供給装置に供給するための多目的空気供給ラインと、
    前記多目的空気供給ラインに設けられた、前記多目的空気供給ラインを流れる前記多目的空気の流量を調整可能な多目的流量調整手段と、
    前記搬送用空気供給ラインにおける前記迂回ラインの下流側の接続部と前記空気予熱器との間を流れる前記搬送用空気と前記多目的空気との熱交換を行うための熱交換器と、を有するボイラシステムの運転方法であって、
    前記排ガス排出ラインにおける前記空気予熱器の出口温度である排ガス出口温度、前記ミル装置に供給する前記燃料の水分含有量、または、前記迂回ラインを流れる前記搬送用空気の流量を調整可能な冷空気量調整手段の開度の少なくとも1つに基づいて前記多目的流量調整手段の開度を制御するステップを備えることを特徴とするボイラシステムの運転方法。
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