JP2019095103A - 機器温調装置 - Google Patents

機器温調装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019095103A
JP2019095103A JP2017222901A JP2017222901A JP2019095103A JP 2019095103 A JP2019095103 A JP 2019095103A JP 2017222901 A JP2017222901 A JP 2017222901A JP 2017222901 A JP2017222901 A JP 2017222901A JP 2019095103 A JP2019095103 A JP 2019095103A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
heat exchange
working fluid
exchange unit
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017222901A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019095103A5 (ja
Inventor
功嗣 三浦
Koji Miura
功嗣 三浦
康光 大見
Yasumitsu Omi
康光 大見
義則 毅
Takeshi Yoshinori
毅 義則
竹内 雅之
Masayuki Takeuchi
雅之 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2017222901A priority Critical patent/JP2019095103A/ja
Priority to PCT/JP2018/037970 priority patent/WO2019097913A1/ja
Publication of JP2019095103A publication Critical patent/JP2019095103A/ja
Publication of JP2019095103A5 publication Critical patent/JP2019095103A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60KARRANGEMENT OR MOUNTING OF PROPULSION UNITS OR OF TRANSMISSIONS IN VEHICLES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PLURAL DIVERSE PRIME-MOVERS IN VEHICLES; AUXILIARY DRIVES FOR VEHICLES; INSTRUMENTATION OR DASHBOARDS FOR VEHICLES; ARRANGEMENTS IN CONNECTION WITH COOLING, AIR INTAKE, GAS EXHAUST OR FUEL SUPPLY OF PROPULSION UNITS IN VEHICLES
    • B60K1/00Arrangement or mounting of electrical propulsion units
    • B60K1/04Arrangement or mounting of electrical propulsion units of the electric storage means for propulsion
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D15/00Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies
    • F28D15/02Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes

Abstract

【課題】複数の機器用熱交換部が相互に高低差を有するように配置された場合にも、複数の対象機器を適切に冷却することが可能な機器温調装置を提供する。【解決手段】流体冷却部18は冷却対象部181内の作動流体を冷却し、その冷却対象部181は、複数のサーモサイフォン回路11、12のうちの最上位置サーモサイフォン回路に該当する第1サーモサイフォン回路11の一部を構成している。また、第1サーモサイフォン回路11の作動流体と第2サーモサイフォン回路12の作動流体は別々に循環するが、互いに熱交換可能になっている。従って、流体冷却部18で第1サーモサイフォン回路11の作動流体を冷却できると共に、第1サーモサイフォン回路11の作動流体を介して、第2サーモサイフォン回路12の作動流体も冷却することができる。そのため、複数の組電池BP1、BP2を適切に冷却することが可能である。【選択図】図1

Description

本発明は、作動流体の液相と気相との相変化により対象機器の温度を調整する機器温調装置に関するものである。
近年、電気自動車またはハイブリッド車などの電動車両に搭載される二次電池などの電気機器の温度を調整するための機器温調装置として、サーモサイフォンを使用した技術が検討されている。
特許文献1に記載の機器温調装置は、電池を冷却する場合、その電池に連結された蒸発器としての温度調節部の中の作動流体が電池から吸熱して蒸発し、気相通路を通って凝縮器としての熱媒体冷却部に流入する。そして、その熱媒体冷却部で凝縮した液相の作動流体は、液相通路を通り温度調節部に流入する。このように、機器温調装置は、サーモサイフォン回路を循環する作動流体の相変化により電池を冷却する構成となっている。なお、熱媒体冷却部は、冷凍サイクルの減圧された低圧冷媒である所定放熱先と作動流体とを熱交換させることにより、その作動流体を凝縮させる。
特開2015−041418号公報
特許文献1の機器温調装置が冷却する対象機器として電池は1つであるが、対象機器が複数設けられており、その複数の対象機器をそれぞれ冷却する場合が想定される。その場合、蒸発器と凝縮器とを有するサーモサイフォン回路が対象機器毎に設けられることも想定される。しかしながら、単純にそのようにしたとすれば、作動流体以外の所定放熱先と作動流体との熱交換により作動流体を冷却する流体冷却部としての凝縮器も、対象機器の数だけ必要になる。例えば特許文献1の機器温調装置で言えば、冷凍サイクルに連結された熱媒体冷却部である流体冷却部が、対象機器である電池の数だけ必要になる。
そこで、発明者らは、流体冷却部の数を減らすために、対象機器毎に設けられた蒸発器である機器用熱交換部を作動流体が相互に流通するように連結することを考えた。しかし、このように複数の機器用熱交換部を単に連結しただけでは、複数の機器用熱交換部が相互に高低差を有するように配置された場合に、重力によって、下側に位置する機器用熱交換部に液相の作動流体が偏ってしまうことになる。そうなれば、例えば、上側に位置する機器用熱交換部では液相の作動流体の不足が生じ、複数の対象機器を満遍なく冷却することが困難になる。発明者らの詳細な検討の結果、以上のようなことが見出された。
本発明は上記点に鑑みて、複数の機器用熱交換部が相互に高低差を有するように配置された場合にも、複数の対象機器を適切に冷却することが可能な機器温調装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の機器温調装置は、
作動流体の液相と気相との相変化により複数の対象機器(BP、BP1、BP2、BP3)の温度を調整する機器温調装置であって、
複数の対象機器に対して設けられた複数のサーモサイフォン回路(11、12、52、59、60)と、
流体冷却部(18、26)とを備え、
複数のサーモサイフォン回路では互いに作動流体が独立に循環し、
複数のサーモサイフォン回路はそれぞれ、対象機器と作動流体とを熱交換させる機器用熱交換部(30、34、54)と、その機器用熱交換部に連結され作動流体に熱交換させる連結熱交換部(31、35、55)とを有し、
複数のサーモサイフォン回路が有する連結熱交換部はそれぞれ、その連結熱交換部内の作動流体が、別のサーモサイフォン回路が有する連結熱交換部内の作動流体と熱交換するように構成され、これにより、複数のサーモサイフォン回路の作動流体は互いに熱交換可能になっており、
複数のサーモサイフォン回路は、第1サーモサイフォン回路(11)と第2サーモサイフォン回路(12)とを含み、
第1サーモサイフォン回路の機器用熱交換部は、第2サーモサイフォン回路の機器用熱交換部に対して上側に配置され、
流体冷却部は冷却対象部(181、261)内の作動流体を冷却し、
冷却対象部は、複数のサーモサイフォン回路のうち、その複数のサーモサイフォン回路が有する複数の機器用熱交換部の中で最も上側に位置する機器用熱交換部を有する最上位置サーモサイフォン回路(11、59)の一部を構成する。
このようにすれば、複数のサーモサイフォン回路の機器用熱交換部に跨って作動流体が流通することはないので、下側に位置する機器用熱交換部に液相の作動流体が偏ることを防止することが可能である。そして、流体冷却部で最上位置サーモサイフォン回路の作動流体を冷却できると共に、最上位置サーモサイフォン回路の作動流体を介して、最上位置サーモサイフォン回路以外のサーモサイフォン回路の作動流体も冷却することができる。これらのことから、複数の対象機器を適切に冷却することが可能である。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した括弧内の各符号は、後述する実施形態に記載の具体的内容との対応関係を示す一例である。
第1実施形態における機器温調装置の概略構成と作動流体の流通経路とを示した模式図である。 第1実施形態において、機器温調装置が搭載される車両と、その車両内での組電池の配置とを示した模式図である。 第1実施形態において第1サーモサイフォン回路の機器用熱交換部を示した斜視図である。 第1実施形態において図1のIV−IV断面を示した断面図である。 第1実施形態において組電池の入出力特性を説明するためのグラフである。 第1実施形態において機器温調装置の作動を単純化して説明するためのサーモサイフォン回路モデルを断面図示した模式図であって、電池冷却時の作動流体の流れを示した図である。 第1実施形態において機器温調装置の作動を単純化して説明するためのサーモサイフォン回路モデルを断面図示した模式図であって、電池暖機時の作動流体の流れを示した図である。 図1において、電池冷却時の作動流体の流れを示した図である。 図1において、電池暖機時の作動流体の流れを示した図である。 第1実施形態において図4のX−X断面を示した断面図である。 第1実施形態において、機器温調装置に含まれる流体冷却部が作動流体を冷却するために利用される冷凍サイクル装置の概略構成を示した図である。 比較例における機器温調装置の概略構成と作動流体の流通経路とを示した模式図であって、図1に相当する図である。 第2実施形態における機器温調装置の概略構成と作動流体の流通経路とを示した模式図であって、図1に相当する図である。 第2実施形態において機器温調装置が有する統合熱交換器の概略構成を示した模式図である。 第2実施形態において機器温調装置が有する第2熱媒体−作動流体熱交換器の概略構成を示した模式図である。 第3実施形態における機器温調装置の概略構成と作動流体の流通経路とを示した模式図であって、図13に相当する図である。 第4実施形態における機器温調装置の概略構成と作動流体の流通経路とを示した模式図であって、図1に相当する図である。 第5実施形態における機器温調装置の概略構成と作動流体の流通経路とを示した模式図であって、図1に相当する図である。 第6実施形態における機器温調装置の概略構成と作動流体の流通経路とを示した模式図であって、図1に相当する図である。 第7実施形態における機器温調装置の概略構成と作動流体の流通経路とを示した模式図であって、図1に相当する図である。 第8実施形態における機器温調装置の概略構成と作動流体の流通経路とを示した模式図であって、図1に相当する図である。 第9実施形態における機器温調装置の概略構成と作動流体の流通経路とを示した模式図であって、図16に相当する図である。 第10実施形態における機器温調装置の概略構成と作動流体の流通経路とを示した模式図であって、図13に相当する図である。 他の実施形態における機器温調装置の概略構成と作動流体の流通経路とを示した模式図であって、図13に相当する第1の図である。 他の実施形態における機器温調装置の概略構成と作動流体の流通経路とを示した模式図であって、図13に相当する第2の図である。
以下、図面を参照しながら、各実施形態を説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1および図2に示すように、本実施形態の機器温調装置1は、図2の車両90に搭載される車載機器である。そして、機器温調装置1は、作動流体の液相と気相との相変化により、複数の組電池BPの電池温度を調整する。すなわち、機器温調装置1が温度調整する対象機器は、本実施形態では、その複数の組電池BPである。
機器温調装置1を搭載する車両90としては、組電池BPを電源とする図示しない走行用電動モータによって走行可能な電気自動車、または、ハイブリッド車などが想定される。
また、プラグインハイブッド自動車では、EV航続距離の向上を狙いとして組電池BPの搭載量が増加する傾向にある。電気自動車と違い、プラグインハイブリッド車はエンジンやトランスミッション、および排気管等を備えているので、組電池BP搭載用のスペースを床下に十分に確保できない場合がある。そのような場合には、例えば組電池BPが、車両90の床下やトランクルームの下側等の複数箇所に分散配置される。本実施形態では図2に示すように、複数の組電池BPが、車両90の床下とトランクルームの下側とに分散配置される。その結果、複数の組電池BPは、相互に高低差を有する配置となっている。
図3および図4に示すように、組電池BPは、直方体形状の複数の電池セルBCを有している。そして、組電池BPは、その複数の電池セルBCを積層配置した積層体で構成されている。詳細には、その複数の電池セルBCは、所定の積層方向DRsに積層されている。従って、組電池BP全体も略直方体形状を成している。本実施形態では、機器温調装置1は2つのサーモサイフォン回路11、12を備えており、そのサーモサイフォン回路11、12毎に一対の組電池BPが設けられている。要するに、組電池BPは、合計4つ設けられている。
そして、組電池BPは、その組電池BPの表面の一部分として、電池端子Btの反対側に形成された電池底面Bbを有している。組電池BPは、その電池底面Bbが車両上下方向DR1(すなわち、重力方向DR1)に沿う姿勢で配置されている。
なお、本実施形態において、電池セルBCの積層方向DRsは車両90の水平方向に一致しており、その車両90の水平方向は、車両上下方向DR1に交差する方向、厳密に言えば車両上下方向DR1に直交する方向である。また、図2に示す車両前後方向DR2は、車両90の水平方向に含まれる一方向である。また、電池セルBCの積層方向DRsは車両前後方向DR2に一致していても一致していなくても構わないが、本実施形態では何れの組電池BPでも車両前後方向DR2に一致している。また、電池セルBCの積層方向DRsをセル積層方向DRsと呼ぶものとする。
組電池BPを構成する複数の電池セルBCは、電気的に直列に接続されている。組電池BPを構成する各電池セルBCは、充放電可能な二次電池(例えば、リチウムイオン電池、鉛蓄電池)で構成されている。なお、電池セルBCは、直方体形状に限らず、円筒形状等の他の形状を有していてもよい。また、組電池BPは、電気的に並列に接続された電池セルBCを含んで構成されていてもよい。
組電池BPは、図示しない電力変換装置およびモータジェネレータに接続されている。電力変換装置は、例えば、組電池BPから供給された直流電流を交流電流に変換し、変換した交流電流を走行用電動モータ等の各種電気負荷に対して供給(すなわち、放電)する装置である。また、モータジェネレータは、車両90の回生時に、車両90の走行エネルギを電気エネルギに逆変換し、逆変換した電気エネルギを回生電力としてインバータ等を介して組電池BPに対して供給する装置である。
組電池BPは車両90の走行中の電力供給等を行うと自己発熱するので、組電池BPが仮に冷却されないとすると、その自己発熱に起因して組電池BPが過度に高温になることが想定される。組電池BPが過度に高温になると、図5に示すように電池セルBCの劣化が促進されるため、組電池BPの発熱量を抑制するために組電池BPの入出力を落とさざるを得なくなる。よって、組電池BPを所定の温度以下に維持するための電池冷却装置が必要となる。
また、組電池BPを含む蓄電装置は、図2に示す車両90の床下やトランクルームの下側に配置されることが多い。そのため、組電池BPが仮に冷却されないとすると、車両90の走行中に限らず、夏季における駐車中等にも組電池BPの電池温度が徐々に上昇して、電池温度が過度に高温となることがある。組電池BPが高温環境下で放置されると、劣化が進行することで電池寿命が大幅に低下することから、車両90の駐車中等にも組電池BPの電池温度を所定の温度以下に維持することが望まれている。
更に、組電池BPは、複数の電池セルBCで構成されているが、各電池セルBCの温度にバラツキがあると、各電池セルの劣化の進行度合いに偏りが生じて、組電池BP全体の入出力特性が低下してしまう。これは、組電池BPが電池セルBCの直列接続体を含んでいることで、各電池セルBCのうち、最も劣化が進行した電池セルBCの電池特性に応じて組電池BP全体の入出力特性が決まるからである。このため、組電池BPを長期間、所望の性能を発揮させるためには、各電池セルBCの温度バラツキを低減させる均温化が重要となる。
組電池BPを冷却する電池冷却装置としては、送風機による空冷式の冷却機などが一般的となっている。
ところが、送風機による空冷式の冷却機は、車室内の空気等を組電池BPに送風するだけなので、組電池BPを充分に冷却するだけの冷却能力が得られないことがある。そこで、本実施形態の機器温調装置1では、作動流体の相変化を伴う自然循環によって組電池BPを冷却するサーモサイフォン方式が採用されている。
また、所望の電池性能を組電池BPに発揮させるためには、組電池BPの冷却だけでなく組電池BPの暖機も必要となる。これは、図5に示すように、所定の最適温度範囲を外れて電池温度が低温または高温になると、車両90の走行時における組電池BPの出力特性と、車両90の制動回生時における組電池BPの入力特性とが共に低下するからである。
また、組電池BPの暖機のために、PTCヒータを組電池BPの電池底面Bbに複数配置した構成も想定されるが、その場合、特に電気自動車やプラグインハイブリッド車等の大容量の組電池BPでは、組付け工数およびコストが大きく嵩むことになる。
このようなことから、組電池BPの暖機にもサーモサイフォン方式を採用することが好ましいと考えられ、本実施形態の機器温調装置1は、電池冷却装置としての機能だけでなく、組電池BPを暖機する電池暖機装置としての機能も備えている。
先ず、組電池BPの冷却および暖機が可能なサーモサイフォン回路モデル70を説明する。このサーモサイフォン回路モデル70は、本実施形態の機器温調装置1の作動を単純化して説明するためのモデルである。
図6および図7に示すように、サーモサイフォン回路モデル70は、作動流体が循環するループ型サーモサイフォンとして構成されている。そして、サーモサイフォン回路モデル70は、機器用熱交換器71と、流体通路72と、加熱冷却器73とを備えている。機器用熱交換器71は組電池BPに熱伝導可能に連結されており、機器用熱交換器71内には、その組電池BPと熱交換する作動流体が流通する内部空間が形成されている。
機器用熱交換器71は、機器用熱交換器71の内部空間へ連通する上接続部711と下接続部712とを有している。その上接続部711は、機器用熱交換器71のうち車両上下方向DR1で上側になる位置に設けられ、下接続部712は、機器用熱交換器71のうち車両上下方向DR1で下側になる位置に設けられている。上接続部711と下接続部712は何れも、機器用熱交換器71に作動流体を流入させ、または、機器用熱交換器71から作動流体を流出させるための配管接続部である。
サーモサイフォン回路モデル70では、上接続部711と下接続部712とを連通させるように、流体通路72が、その上接続部711と下接続部712とのそれぞれに接続されている。また、加熱冷却器73は、その流体通路72に設けられており、流体通路72を流れる作動流体の加熱と冷却とを選択的に行うことが可能な構成となっている。例えば、加熱冷却器73として、水―作動流体熱交換器、冷媒―作動流体熱交換器、またはペルチェ素子などを採用することが可能である。
作動流体の液面FLは、機器用熱交換器71の内部空間が車両上下方向DR1に占める空間上下幅の範囲内に位置している。すなわち、機器用熱交換器71内には気相の作動流体と液相の作動流体との両方が存在する。そして、加熱冷却器73は、機器用熱交換器71内にある作動流体の液面FLの高さを跨ぐ高さ方向の位置で流体通路72に設けられている。そのため、加熱冷却器73は、流体通路72を流れる気相の作動流体から放熱させ、その作動流体を凝縮させることが可能である。そして、加熱冷却器73は、流体通路72を流れる液相の作動流体を加熱し、その作動流体を蒸発させることも可能である。この加熱冷却器73のように、作動流体の熱交換を行う熱交換部分が作動流体の液面FLの高さを跨ぐ高さ方向の位置に設けられているという位置関係は、後述の機器温調装置1に含まれ作動流体の蒸発と凝縮との両方を行う熱交換部でも同様である。
このように構成されたサーモサイフォン回路モデル70が組電池BPを冷却する電池冷却時には、加熱冷却器73は、流体通路72を流れる作動流体を冷却する冷却器として機能し、その作動流体から放熱させる。これにより、加熱冷却器73で作動流体が凝縮する。そして、図6に示すように、加熱冷却器73で凝縮した液相の作動流体と機器用熱交換器71内の液相の作動流体とのヘッド差により、液相の作動流体は、加熱冷却器73から下接続部712を経て機器用熱交換器71内に流入する。機器用熱交換器71内の作動流体は、組電池BPから吸熱することにより蒸発する。この過程で組電池BPは、作動流体の蒸発潜熱により冷却される。その後、気相となった作動流体は上接続部711から流体通路72を通って加熱冷却器73へ流れる。
要するに、電池冷却時において作動流体は、図6にて実線の矢印で示すように、加熱冷却器73、下接続部712、機器用熱交換器71の内部空間、上接続部711の順に流れ、上接続部711から加熱冷却器73に戻る。
これに対し、サーモサイフォン回路モデル70が組電池BPを暖機する電池暖機時には、加熱冷却器73は、流体通路72を流れる作動流体を加熱する加熱器として機能し、その作動流体に吸熱させる。これにより、加熱冷却器73で作動流体が蒸発する。そして、図7に示すように、その加熱冷却器73で蒸発した気相の作動流体は、加熱冷却器73から上接続部711を経て機器用熱交換器71内に流入する。機器用熱交換器71内で気相の作動流体は、組電池BPに放熱し凝縮する。この過程で組電池BPは暖機される。そして、機器用熱交換器71内で凝縮した液相の作動流体と加熱冷却器73内の液相の作動流体とのヘッド差により、機器用熱交換器71内の液相の作動流体は、機器用熱交換器71から加熱冷却器73に流れる。
要するに、電池暖機時において作動流体は、図7にて実線の矢印で示すように、加熱冷却器73、上接続部711、機器用熱交換器71の内部空間、下接続部712の順に流れ、下接続部712から加熱冷却器73に戻る。以上のように、サーモサイフォン回路モデル70における作動流体の流れは、機器用熱交換器71と加熱冷却器73とを通るループ状になる。
次に、本実施形態の機器温調装置1の具体的構成について説明する。本実施形態の機器温調装置1は、複数の組電池BPの温度調整を行うものであるが、その複数の組電池BPは、図2に示すように、相互に高低差を有するように配置されている。そのため、図1に示すように、機器温調装置1は、上述したサーモサイフォン回路モデル70と同様に作動する複数のサーモサイフォン回路11、12を備えている。また、機器温調装置1は、熱伝達用サーモサイフォン回路14と、組電池BPを冷却するために作動流体を冷却する流体冷却部18と、組電池BPを暖機するために作動流体を加熱する流体加熱部20とを備えている。
図1および図3に示すように、複数のサーモサイフォン回路11、12は、複数の組電池BPのそれぞれに対して設けられている。また、複数のサーモサイフォン回路11、12は、個々に独立した密閉構造を備え、サーモサイフォン回路11、12にはそれぞれ、作動流体が封入されている。従って、複数のサーモサイフォン回路11、12では互いに作動流体が独立に循環する。
そのサーモサイフォン回路11、12を循環する作動流体としては、蒸気圧縮式の冷凍サイクルで利用される冷媒、例えばHFO−1234yfやHFC−134aなどのフロン系冷媒が採用される。また、サーモサイフォン回路11、12は、作動流体の蒸発および凝縮により熱移動を行うヒートパイプの一種であるループ型サーモサイフォンとして構成されている。従って、サーモサイフォン回路11、12内では作動流体が自然循環する。そして、複数のサーモサイフォン回路11、12の内部はそれぞれ作動流体で満たされている。
サーモサイフォン回路11、12の作動流体の充填量は、図8に示す電池冷却時、図9に示す電池暖機時、およびサーモサイフォン回路11、12の非作動時の何れでも作動流体の液面FLa、FLbの高さが所定範囲内に入るように調整されている。その液面FLa、FLbの高さの所定範囲は、例えば、機器用熱交換部30、34に含まれる機器連結部303、343の内部空間が車両上下方向DR1に占める空間上下幅の全体であってもよいが、その空間上下幅の中央部分とされるのが好ましい。
なお、サーモサイフォン回路11、12の非作動時とは、そのサーモサイフォン回路11、12にて作動流体の蒸発および凝縮が行われていない状態をいう。また、上記の液面FLaとは、第1サーモサイフォン回路11の機器用熱交換部30内に形成される液面であり、液面FLbとは、第2サーモサイフォン回路12の機器用熱交換部34内に形成される液面である。
図1に示すように、複数のサーモサイフォン回路11、12は、本実施形態では、第1サーモサイフォン回路11と第2サーモサイフォン回路12とを含んでいる。その第1サーモサイフォン回路11は、機器用熱交換部30と連結熱交換部31とを有している。
その機器用熱交換部30は、複数の組電池BPのうちの第1組電池BP1と機器用熱交換部30内の作動流体とを熱交換させる熱交換器である。なお、複数の組電池BPのうち第1組電池BP1を他の組電池BPと区別して説明する必要がない場合には、第1組電池BP1を単に組電池BPと称する場合がある。
図3、図4、図10に示すように、機器用熱交換部30は、筒状の上タンク301と、筒状の下タンク302と、中空プレート状の機器連結部303とを有している。機器用熱交換部30の各構成部材の材料に限定は無いが、機器用熱交換部30の各構成部材は、例えばアルミニウム合金または銅合金等の熱伝導性の高い金属で構成されている。
上タンク301は、機器用熱交換部30のうち車両上下方向DR1で上側となる位置に設けられる。下タンク302は、機器用熱交換部30のうち車両上下方向DR1で下側となる位置に設けられる。
機器連結部303の内部には車両上下方向DR1に延びる複数の流路303aが形成されており、その複数の流路303aはセル積層方向DRsに並んで配置されている。そして、機器連結部303の上端は上タンク301に連結し、機器連結部303の下端は下タンク302に連結している。すなわち、機器連結部303の複数の流路303aはそれぞれ、上端にて上タンク301内に連通し、下端にて下タンク302内に連通している。そのため、機器連結部303内では、作動流体が車両上下方向DR1に流れる。
また、機器連結部303は、第1組電池BP1に対し熱伝導可能に連結されている。具体的には、その機器連結部303の両方の側面にはそれぞれ、電気絶縁性の熱伝導シート32を介して、第1組電池BP1の電池底面Bbが連結されている。熱伝導シート32により、機器連結部303と組電池BP1との間の絶縁が保障されると共に、機器連結部303と組電池BP1との間の熱抵抗が小さいものとなる。このような機器用熱交換部30の構成から、第1組電池BP1を構成する複数の電池セルBCは、機器用熱交換部30内の作動流体との熱交換により、均等に冷却および加熱される。
上タンク301と下タンク302はぞれぞれ、セル積層方向DRsに延びるように形成されている。すなわち、上タンク301の内部および下タンク302の内部にはそれぞれ、作動流体が流れセル積層方向DRsに延びる流路が形成されている。
上タンク301は、その上タンク301の一端に設けられた第1上接続部301aと、上タンク301の他端に設けられた第2上接続部301bとを有している。また、下タンク302は、その下タンク302の一端に設けられた第1下接続部302aと、下タンク302の他端に設けられた第2下接続部302bとを有している。これらの接続部301a、301b、302a、302bは何れも、機器用熱交換部30に作動流体を流入させ、または、機器用熱交換部30から作動流体を流出させるための配管接続部である。
図1に示すように、第1サーモサイフォン回路11の連結熱交換部31は、機器用熱交換部30に連結されており、機器用熱交換部30から流出した作動流体に熱交換させ、その熱交換した作動流体を機器用熱交換部30へ戻す。具体的には、連結熱交換部31内では車両上下方向DR1に流体が流通するようになっている。連結熱交換部31の上端部は、上側第1熱伝達通路111を介し機器用熱交換部30の第2上接続部301bに連結され、連結熱交換部31の下端部は、下側第1熱伝達通路112を介し機器用熱交換部30の第2下接続部302bに連結されている。
第2サーモサイフォン回路12は、第1サーモサイフォン回路11と同様の構成になっており、機器用熱交換部34と連結熱交換部35とを有している。従って、この第2サーモサイフォン回路12の機器用熱交換部34は、第1サーモサイフォン回路11の機器用熱交換部30と同様の構成になっている。すなわち、第2サーモサイフォン回路12の機器用熱交換部34は、第1サーモサイフォン回路11のものと同様に構成された上タンク341と下タンク342と機器連結部343とを有している。
そして、その機器連結部343は、複数の組電池BPのうちの第2組電池BP2に対して、熱伝導シート32を介し熱伝導可能に連結されている。そして、機器用熱交換部34は、第2組電池BP2と機器連結部343内の作動流体とを熱交換させる。
また、上タンク341は、第1上接続部341aと第2上接続部341bとを有し、下タンク342は、第1下接続部342aと第2下接続部342bとを有している。なお、複数の組電池BPのうち第2組電池BP2を他の組電池BP(すなわち、第1組電池BP1)と区別して説明する必要がない場合には、第2組電池BP2を単に組電池BPと称する場合がある。また、第2組電池BP2におけるセル積層方向DRsは、第1組電池BP1におけるセル積層方向DRsに一致していても一致していなくてもよい。
第2サーモサイフォン回路12の連結熱交換部35は、第1サーモサイフォン回路11の連結熱交換部31と同様の構成になっている。すなわち、第2サーモサイフォン回路12の連結熱交換部35は、機器用熱交換部34に連結されており、機器用熱交換部34から流出した作動流体に熱交換させ、その熱交換した作動流体を機器用熱交換部34へ戻す。そして、連結熱交換部35の上端部は、上側第2熱伝達通路121を介し機器用熱交換部34の第1上接続部341aに連結され、連結熱交換部35の下端部は、下側第2熱伝達通路122を介し機器用熱交換部34の第1下接続部342aに連結されている。
また、図1および図2に示すように、第1組電池BP1が第2組電池BP2よりも車両上下方向DR1で上側に配置されている。そのため、第1サーモサイフォン回路11の機器用熱交換部30は、第2サーモサイフォン回路12の機器用熱交換部34に対して上側に配置されている。そして、第1サーモサイフォン回路11も、第2サーモサイフォン回路12に対して上側に配置されている。
すなわち、第1サーモサイフォン回路11は、複数のサーモサイフォン回路11、12のうちの最上位置サーモサイフォン回路に該当する。その最上位置サーモサイフォン回路とは、複数のサーモサイフォン回路11、12が有する複数の機器用熱交換部30、34の中で最も上側に位置する機器用熱交換部30を有するサーモサイフォン回路のことである。
一方で、第2サーモサイフォン回路12は、複数のサーモサイフォン回路11、12のうちの最下位置サーモサイフォン回路に該当する。その最下位置サーモサイフォン回路とは、複数のサーモサイフォン回路11、12が有する複数の機器用熱交換部30、34の中で最も下側に位置する機器用熱交換部34を有するサーモサイフォン回路のことである。
図1および図11に示すように、流体冷却部18は、第1サーモサイフォン回路11の作動流体を冷凍サイクル装置38の冷媒で冷却し凝縮させる。この流体冷却部18は、第1サーモサイフォン回路11の一部を構成する冷却対象部181に対し熱交換可能に連結されている。そして、流体冷却部18と冷却対象部181は一体となって、1つの熱交換器である作動流体凝縮器19を構成している。
第1サーモサイフォン回路11において、冷却対象部181の上端部は上側冷却用通路113を介して機器用熱交換部30の第1上接続部301aに連結されている。それと共に、冷却対象部181の下端部は下側冷却用通路114を介して機器用熱交換部30の第1下接続部302aに連結されている。従って、冷却対象部181には第1サーモサイフォン回路11の作動流体が流通する。
また、冷却対象部181は、電池冷却時および第1サーモサイフォン回路11の非作動時に機器用熱交換部30内にある作動流体の液面FLaの高さを跨ぐ高さ方向の位置に配置されている。これにより、組電池BP1、BP2の冷却を行うための第1サーモサイフォン回路11の作動開始時から、冷却対象部181内に気相の作動流体が存在することになり、流体冷却部18は、その気相の作動流体を冷却し凝縮させることができる。
図1および図11に示すように、流体冷却部18は、例えば空調用の冷媒が循環する冷凍サイクル装置38の一部を構成している。その冷凍サイクル装置38は、流体冷却部18のほかに、圧縮機381と冷媒凝縮器382と冷媒蒸発器383と第1膨張弁384と第1電磁開閉弁385と第2膨張弁386と第2電磁開閉弁387とを有している。その第1電磁開閉弁385の開閉作動と第2電磁開閉弁387の開閉作動は例えば不図示の制御装置によって制御される。
冷凍サイクル装置38において、圧縮機381で圧縮されてから吐出された冷媒は、冷媒凝縮器382へ流れ、冷媒凝縮器382で外気等との熱交換により凝縮し、冷媒凝縮器382から第1膨張弁384と第2膨張弁386とへ並列に流れる。このとき、第1膨張弁384に対し直列に連結された第1電磁開閉弁385によって、冷媒凝縮器382から第1膨張弁384への冷媒流路は開閉される。そして、第2膨張弁386に対し直列に連結された第2電磁開閉弁387によって、冷媒凝縮器382から第2膨張弁386への冷媒流路は開閉される。
第1膨張弁384へ流入した冷媒は第1膨張弁384で減圧膨張させられ、その減圧膨張後に第1膨張弁384から冷媒蒸発器383へ流れる。冷媒蒸発器383は例えば車両用空調ユニットに含まれ、冷媒と空気とを熱交換させることにより空気を冷却すると共に冷媒を蒸発させる。冷媒蒸発器383で蒸発した冷媒は、冷媒蒸発器383から圧縮機381へ吸い込まれる。
また、第2膨張弁386へ流入した冷媒は第2膨張弁386で減圧膨張させられ、その減圧膨張後に第2膨張弁386から流体冷却部18へ流れる。すなわち、その流体冷却部18は、冷媒蒸発器383と同様に、冷凍サイクル装置38における冷媒低圧側に設けられている。
流体冷却部18は、冷媒と冷却対象部181内の作動流体とを熱交換させることにより、その作動流体を冷却すると共に冷媒を蒸発させる。すなわち、流体冷却部18は、その流体冷却部18内の冷媒によって、冷却対象部181内の作動流体を冷却する。流体冷却部18で蒸発した冷媒は、流体冷却部18から圧縮機381へ吸い込まれる。
図1に示すように、流体加熱部20は、第2サーモサイフォン回路12の作動流体を加熱して蒸発させる。すなわち、流体加熱部20は、液相の作動流体に対して熱を供給する。そのために、流体加熱部20は、第2サーモサイフォン回路12の作動流体が流通する加熱対象部201に対し熱交換可能に連結されている。この流体加熱部20と加熱対象部201は一体構成となっている。
加熱対象部201は、第2サーモサイフォン回路12の一部を構成している。詳細には、第2サーモサイフォン回路12は、作動流体を加熱するための加熱用通路123を有している。そして、その加熱用通路123の一端は機器用熱交換部34の第2上接続部341bに連結され、加熱用通路123の他端は第2下接続部342bに連結されている。加熱対象部201は、その加熱用通路123の一部を構成している。
また、加熱対象部201の全体は、図9に示すように、電池暖機時に第2サーモサイフォン回路12の機器用熱交換部34内にある作動流体の液面FLbよりも車両上下方向DR1で下側に位置するように設けられている。また、加熱対象部201の全体は、第2サーモサイフォン回路12の非作動時に機器用熱交換部34内にある作動流体の液面FLbよりも車両上下方向DR1で下側に位置するようにも設けられている。これにより、組電池BP1、BP2の暖機を行うための第2サーモサイフォン回路12の作動開始時から、加熱対象部201内の全部またはその殆どに液相の作動流体が存在することになり、流体加熱部20は、その液相の作動流体を加熱し蒸発させることができる。
図1に示すように、流体加熱部20は、例えばPTCヒータ等の電気ヒータである。そして、流体加熱部20は、その流体加熱部20の発する熱によって、加熱対象部201内の作動流体を加熱する。
熱伝達用サーモサイフォン回路14は、第1サーモサイフォン回路11の作動流体と第2サーモサイフォン回路12の作動流体との間で熱を伝達する熱伝達部である。この熱伝達用サーモサイフォン回路14は、第1および第2サーモサイフォン回路11、12とは異なるサーモサイフォン回路であるが、第1および第2サーモサイフォン回路11、12と同様にループ型サーモサイフォンとして構成されている。なお、以下の説明では、熱伝達用サーモサイフォン回路14を略して熱伝達用回路14と称する場合がある。
熱伝達用回路14には熱媒体が循環する。そして、熱伝達用回路14内は、この熱媒体で満たされている。熱伝達用回路14の熱媒体は、第1および第2サーモサイフォン回路11、12の作動流体とは異なる流体であってもよいが、本実施形態では、その作動流体と同じ流体である。
熱伝達用回路14は、第1熱交換部141と第2熱交換部142と液通路143とガス通路144とを有している。具体的には、第1熱交換部141の上端部と第2熱交換部142の上端部とがガス通路144を介して互いに連結し、第1熱交換部141の下端部と第2熱交換部142の下端部とが液通路143を介して互いに連結している。これにより、第1熱交換部141と第2熱交換部142と液通路143とガス通路144は、第1熱交換部141、液通路143、第2熱交換部142、ガス通路144の順番で環状に連結している。
そして、熱伝達用回路14は、熱媒体の相変化を伴う循環により、第1熱交換部141と第2熱交換部142との間で熱を伝える。要するに、熱伝達用回路14は、熱媒体の液相と気相との相変化により、第1熱交換部141と第2熱交換部142との間で熱を伝える。
第1熱交換部141は、第2熱交換部142よりも車両上下方向DR1で上側に位置するように設けられている。そして、熱伝達用回路14の熱媒体の充填量は、図8に示す電池冷却時、および図9に示す電池暖機時の何れでも熱媒体の液面FLcが車両上下方向DR1で第1熱交換部141と第2熱交換部142との間に位置するように調整されている。この第1熱交換部141と第2熱交換部142と熱媒体の液面FLcとの車両上下方向DR1における位置関係は、熱伝達用回路14の非作動時でも同様である。
また、第1熱交換部141は、第1サーモサイフォン回路11の連結熱交換部31と一体構成になっており、その連結熱交換部31に対し熱交換可能に連結されている。つまり、その第1熱交換部141と連結熱交換部31は一体となって、1つの第1熱媒体−作動流体熱交換器23を構成している。
そして、第1熱交換部141は、第1サーモサイフォン回路11の連結熱交換部31内の作動流体と熱交換する。詳細に言えば、第1熱交換部141は、その連結熱交換部31内の作動流体と第1熱交換部141内の熱媒体とを熱交換させ、これにより、その作動流体に吸熱させると共に熱媒体を凝縮させる。その凝縮した液相の熱媒体は、重力の作用によって第2熱交換部142へ流れる。
また、第2熱交換部142は、第2サーモサイフォン回路12の連結熱交換部35と一体構成になっており、その連結熱交換部35に対し熱交換可能に連結されている。つまり、その第2熱交換部142と連結熱交換部35は一体となって、1つの第2熱媒体−作動流体熱交換器24を構成している。
そして、第2熱交換部142は、第2サーモサイフォン回路12の連結熱交換部35内の作動流体と熱交換する。詳細に言えば、第2熱交換部142は、その連結熱交換部35内の作動流体と第2熱交換部142内の熱媒体とを熱交換させ、これにより、その作動流体から放熱させると共に熱媒体を蒸発させる。その蒸発した気相の熱媒体は第1熱交換部141へ流れる。
このような熱媒体の流れにより、熱伝達用回路14は、第1熱交換部141と第2熱交換部142とを介して、第1サーモサイフォン回路11の連結熱交換部31内の作動流体と第2サーモサイフォン回路12の連結熱交換部35内の作動流体とを熱交換させる。
別言すれば、熱伝達用回路14が設けられていることによって、複数のサーモサイフォン回路11、12が有する連結熱交換部31、35はそれぞれ、その連結熱交換部31、35内の作動流体同士が互いに熱交換するように構成されている。要するに、複数のサーモサイフォン回路11、12が有する連結熱交換部31、35はそれぞれ、その連結熱交換部31、35内の作動流体が、別のサーモサイフォン回路が有する連結熱交換部内の作動流体と熱交換するように構成されている。そして、これにより、複数のサーモサイフォン回路11、12の作動流体は互いに熱交換可能になっている。なお、本実施形態において、上記の「別のサーモサイフォン回路」とは、第1サーモサイフォン回路11に対する第2サーモサイフォン回路12のことであり、第2サーモサイフォン回路12に対する第1サーモサイフォン回路11のことでもある。
次に、電池冷却時における機器温調装置1の作動について説明する。この電池冷却時における機器温調装置1内での作動流体および熱媒体の流れは、図8の破線矢印で示されている。
第1組電池BP1および第2組電池BP2の冷却は、流体加熱部20がOFFとされ且つ流体冷却部18が作動した状態で行われる。その流体冷却部18の作動とは、流体冷却部18が作動流体を冷却することである。具体的には言えば、その流体冷却部18の作動とは、図11の冷凍サイクル装置38の圧縮機381を作動させると共に第2電磁開閉弁387を開弁し、低温低圧の冷媒を流体冷却部18へ流すことである。また、流体加熱部20のOFFとは、流体加熱部20が発熱しないことである。
図8に示すように、流体冷却部18が作動すると、第1サーモサイフォン回路11において作動流体が冷却対象部181で凝縮し、その凝縮した液相の作動流体は、重力により下側冷却用通路114を下側へ移動する。そして、その液相の作動流体は、下側冷却用通路114から機器用熱交換部30の下タンク302へ供給される。
その供給された液相の作動流体は、下タンク302から機器連結部303の複数の流路303a(図10参照)に分流し、それぞれの流路303a内で上側へ移動しながら、高温の第1組電池BP1と熱交換することで蒸発し気化する。この過程で、第1組電池BP1は冷却される。その後、蒸発した気相の作動流体は上タンク301で合流し、上側冷却用通路113を通って冷却対象部181に戻る。
これと並行して、下タンク302へ供給された液相の作動流体は、下側第1熱伝達通路112を介して連結熱交換部31へも供給され、その連結熱交換部31内の作動流体は、熱伝達用回路14の第1熱交換部141内の熱媒体を冷却する。これにより、その熱媒体は凝縮する。
その熱伝達用回路14において、第1熱交換部141内で凝縮した液相の熱媒体は、液通路143を下側へ移動し、第2熱交換部142へと流れる。そして、その第2熱交換部142内の熱媒体は、第2サーモサイフォン回路12の連結熱交換部35内の作動流体と熱交換して蒸発すると共に、その作動流体を冷却する。その蒸発した熱媒体は、ガス通路144を上側へ移動し、第1熱交換部141へと流れる。
また、第2サーモサイフォン回路12において、連結熱交換部35内で凝縮した液相の作動流体は、重力により下側第2熱伝達通路122を下側へ移動する。そして、その液相の作動流体は、下側第2熱伝達通路122から機器用熱交換部34の下タンク342へ供給される。
その供給された液相の作動流体は、下タンク342から機器連結部343の複数の流路に分流し、それぞれの流路内で上側へ移動しながら、高温の第2組電池BP2と熱交換することで蒸発し気化する。この過程で、第2組電池BP2は冷却される。その後、蒸発した気相の作動流体は上タンク341で合流し、上側第2熱伝達通路121を通って連結熱交換部35に戻る。このとき、液相の作動流体は加熱用通路123にも供給されるが、流体加熱部20がOFFとされているので気化はせず、その加熱用通路123では作動流体の流れはほとんど生じない。
次に、電池暖機時における機器温調装置1の作動について説明する。この電池暖機時における機器温調装置1内での作動流体および熱媒体の流れは、図9の破線矢印で示されている。
第1組電池BP1および第2組電池BP2の暖機は、流体加熱部20が発熱する起動状態(すなわち、ON)とされ且つ流体冷却部18が非作動とされた状態で行われる。その流体冷却部18の非作動とは、流体冷却部18での冷媒流れを停止させることである。具体的には言えば、その流体冷却部18の非作動とは、図11の冷凍サイクル装置38の圧縮機381を停止し又は第2電磁開閉弁387を閉弁し、流体冷却部18への冷媒の流れを停止させることである。
図9に示すように、流体加熱部20が起動すると、第2サーモサイフォン回路12において作動流体が加熱対象部201で蒸発し、その蒸発した気相の作動流体は、加熱用通路123を上側へ移動する。そして、その気相の作動流体は、加熱用通路123から機器用熱交換部34の上タンク341へ供給される。
その供給された気相の作動流体は、上タンク341から機器連結部343内の複数の流路に分流し、それぞれの流路内で下側へ移動しながら、低温の第2組電池BP2と熱交換することで凝縮し液化する。この過程で、第2組電池BP2は暖機(すなわち、加熱)される。その後、凝縮した液相の作動流体は下タンク342で合流し、第2下接続部342bから加熱対象部201に戻る。
これと並行して、上タンク341へ供給された気相の作動流体は、上側第2熱伝達通路121を介して連結熱交換部35へも供給され、その連結熱交換部35内の作動流体は、熱伝達用回路14の第2熱交換部142内の熱媒体を加熱する。これにより、その熱媒体は蒸発する。
その熱伝達用回路14において、第2熱交換部142内で蒸発した気相の熱媒体は、ガス通路144を上側へ移動し、第1熱交換部141へと流れる。そして、その第1熱交換部141内の熱媒体は、第1サーモサイフォン回路11の連結熱交換部31内の作動流体と熱交換して凝縮すると共に、その作動流体を加熱する。その凝縮した熱媒体は、液通路143を下側へ移動し、第2熱交換部142へと流れる。
また、第1サーモサイフォン回路11において、連結熱交換部31内で蒸発した気相の作動流体は、上側第1熱伝達通路111を上側へ移動する。そして、その気相の作動流体は、上側第1熱伝達通路111から機器用熱交換部30の上タンク301へ供給される。
その供給された気相の作動流体は、上タンク301から機器連結部303の複数の流路303a(図10参照)に分流し、それぞれの流路303a内で下側へ移動しながら、低温の第1組電池BP1と熱交換することで凝縮し液化する。この過程で、第1組電池BP1は暖機(すなわち、加熱)される。その後、凝縮した液相の作動流体は下タンク302で合流し、下側第1熱伝達通路112を通って連結熱交換部31に戻る。このとき、気相の作動流体は上側冷却用通路113にも供給されるが、流体冷却部18が非作動とされているので液化はせず、その上側冷却用通路113、冷却対象部181、および下側冷却用通路114では作動流体の流れはほとんど生じない。
上述したように、本実施形態によれば、第1サーモサイフォン回路11と第2サーモサイフォン回路12とでは互いに作動流体が独立に循環する。従って、それら複数のサーモサイフォン回路11、12の機器用熱交換部30、34に跨って作動流体が流通することはない。そのため、それらの機器用熱交換部30、34のうちで下側に位置する機器用熱交換部34に液相の作動流体が偏ることを防止することが可能である。
そして、流体冷却部18は冷却対象部181内の作動流体を冷却し、その冷却対象部181は、複数のサーモサイフォン回路11、12のうちの最上位置サーモサイフォン回路に該当する第1サーモサイフォン回路11の一部を構成している。それと共に、第1サーモサイフォン回路11の作動流体と第2サーモサイフォン回路12の作動流体は互いに熱交換可能になっている。
従って、流体冷却部18で第1サーモサイフォン回路11の作動流体を冷却できると共に、第1サーモサイフォン回路11の作動流体を介して、第2サーモサイフォン回路12の作動流体も冷却することができる。これらのことから、複数の組電池BP1、BP2を適切に冷却することが可能である。
また、一般に、組電池BP1、BP2の冷却と暖機とで機器用熱交換部30、34内の最適液面を形成するための作動流体の充填量は異なる。これに対し、本実施形態の機器温調装置1は、作動流体の循環が互いに独立したサーモサイフォン回路11、12を組電池BP1、BP2毎に有している。そのため、組電池BP1、BP2の冷却に適した作動流体の充填量と組電池BP1、BP2の暖機に適した作動流体の充填量との差を吸収することが容易である。
また、本実施形態によれば、流体加熱部20は、加熱対象部201内の作動流体を加熱する。そして、その加熱対象部201は、複数のサーモサイフォン回路11、12のうちの最下位置サーモサイフォン回路に該当する第2サーモサイフォン回路12の一部を構成する。従って、流体加熱部20で第2サーモサイフォン回路12の作動流体を加熱できると共に、第2サーモサイフォン回路12の作動流体を介して、第1サーモサイフォン回路11の作動流体も加熱することができる。これらのことから、複数の組電池BP1、BP2を適切に暖機することが可能である。
ここで、本実施形態の機器温調装置1が複数の組電池BP1、BP2を適切に冷却し暖機することが可能であるということについて、図12に示す比較例の機器温調装置75を用いて説明する。この比較例の機器温調装置75は、図12に示すように、本実施形態の機器温調装置1と比較して、熱伝達用回路14および連結熱交換部31、35を有してはいない。そして、比較例の機器温調装置75では、第2上接続部301bと第1上接続部341aとが互いに接続され、第2下接続部302bと第1下接続部342aとが互いに接続されている。これらのことを除き、比較例の機器温調装置75は本実施形態の機器温調装置1と同じである。
図12に示すように、比較例の機器温調装置75では、液相の作動流体が、第1サーモサイフォン回路11の第2下接続部302bから第2サーモサイフォン回路12の第1下接続部342aへ流れることが可能である。すなわち、液相の作動流体は重力の作用により、第1サーモサイフォン回路11の機器用熱交換部30から第2サーモサイフォン回路12の機器用熱交換部34へ流れることになる。その結果、最下位置サーモサイフォン回路に該当する第2サーモサイフォン回路12に液相の作動流体が偏ってしまう。
つまり、比較例の機器温調装置75では、重力の作用により、下側の第2サーモサイフォン回路12の機器用熱交換部34に液相の作動流体が溜まってしまう。その結果、上側の第1サーモサイフォン回路11の機器用熱交換部30内では液相の作動流体が不足し又は存在しなくなり、第1組電池BP1に対するその機器用熱交換部30の冷却能力不足あるいは冷却不能が生じる。
また、電池冷却時および電池暖機時ともに、各サーモサイフォン回路11、12において、本来は、車両上下方向DR1で機器用熱交換部30、34の中心辺りに液面FLa、FLbがあることが望ましい。しかしながら、この比較例の機器温調装置75の構成では液相の作動流体の偏りにより、その望ましい最適液面位置の確保が困難となる。
これに対し、本実施形態の機器温調装置1では、互いに独立して作動流体が循環するサーモサイフォン回路11、12が各組電池BP1、BP2のそれぞれに対して設けられている。そして、それらのサーモサイフォン回路11、12の間にある熱伝達用回路14によって、互いの作動流体の熱が伝達される。そのため、それらのサーモサイフォン回路11、12の機器用熱交換部30、34のそれぞれで最適液面位置の確保が容易になる。そして、組電池BP1、BP2の冷却と暖機とを、各組電池BP1、BP2に対し偏り無く行うことが可能である。
また、本実施形態によれば、熱伝達部としての熱伝達用回路14は、第1サーモサイフォン回路11の連結熱交換部31内の作動流体と熱交換する第1熱交換部141を有している。それと共に、熱伝達用回路14は、第2サーモサイフォン回路12の連結熱交換部35内の作動流体と熱交換する第2熱交換部142を有している。そして、熱伝達用回路14は、その第1熱交換部141と第2熱交換部142とを介して、第1サーモサイフォン回路11の連結熱交換部31内の作動流体と第2サーモサイフォン回路12の連結熱交換部35内の作動流体とを熱交換させる。
従って、第1および第2サーモサイフォン回路11、12のそれぞれの連結熱交換部31、35内の作動流体を互いに熱交換させる構造を熱伝達用回路14に設けることができる。例えば、本実施形態では、機器温調装置1は、組電池BP1、BP2毎に独立したサーモサイフォン回路11、12を備え、それらのサーモサイフォン回路11、12の間を熱伝達用回路14でつないだシンプルな構成となっている。そのため、第1および第2サーモサイフォン回路11、12をそれぞれ簡易に構成することが可能である。そして、例えば組電池BP1、BP2のモジュール化が容易となり、組電池BP1、BP2の設計の標準化および共通化を図ることが可能である。
また、本実施形態によれば、熱伝達用回路14は、熱媒体の液相と気相との相変化により第1熱交換部141と第2熱交換部142との間で熱を伝える。従って、熱媒体の潜熱を利用して第1熱交換部141と第2熱交換部142との間で熱を伝えることが可能である。
また、本実施形態によれば、熱伝達用回路14は、第1および第2サーモサイフォン回路11、12とは異なるサーモサイフォン回路であって、熱媒体が循環するサーモサイフォン回路である。そして、熱伝達用回路14は第1熱交換部141と第2熱交換部142とを含み、熱媒体の相変化を伴う循環によりその第1熱交換部141と第2熱交換部142との間で熱を伝えるものである。具体的には、その第1熱交換部141は、第1熱交換部141内の熱媒体と第1サーモサイフォン回路11の連結熱交換部31内の作動流体との熱交換によりその熱媒体を凝縮させる。それと共に、第2熱交換部142は、その第2熱交換部142内の熱媒体と第2サーモサイフォン回路12の連結熱交換部35内の作動流体との熱交換によりその熱媒体を蒸発させる。
従って、熱媒体の潜熱を利用して第1熱交換部141と第2熱交換部142との間で熱を伝えることが可能であると共に、その熱媒体を流すための動力を必要とせずに熱媒体が自然循環するように熱伝達用回路14を構成することが可能である。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。また、前述の実施形態と同一または均等な部分については省略または簡略化して説明する。このことは後述の実施形態の説明においても同様である。
図13に示すように、本実施形態の機器温調装置1では、熱伝達用回路14の第1熱交換部141と第1サーモサイフォン回路11の連結熱交換部31と流体冷却部18とが一体となって、1つの統合熱交換器25を構成している。また、流体加熱部20が、第2熱媒体−作動流体熱交換器24と一体構成になっている。これらの点で本実施形態は第1実施形態と異なっている。
なお、確認的に述べるが、本実施形態の流体冷却部18には、第1実施形態と同様に、冷凍サイクル装置38の低温低圧の冷媒が供給される。また、第1サーモサイフォン回路11における液面FLaに対する機器用熱交換部30および連結熱交換部31の車両上下方向DR1での位置関係は、第1実施形態と同様である。また、第2サーモサイフォン回路12における液面FLbに対する機器用熱交換部34および連結熱交換部35の車両上下方向DR1での位置関係も、第1実施形態と同様である。
具体的に、本実施形態の統合熱交換器25は、図14の矢印AC1、AC2、AC3で示すように、第1熱交換部141内の熱媒体と連結熱交換部31内の作動流体と流体冷却部18内の冷媒とが互いに熱交換するように構成されている。従って、流体冷却部18は連結熱交換部31内の作動流体を冷却する。すなわち、第1サーモサイフォン回路11のうち、その連結熱交換部31は、流体冷却部18によって冷却される作動流体が流通する冷却対象部181としての機能も備えている。
また、図14に示すように、統合熱交換器25では、流体冷却部18は連結熱交換部31の上部に設けられている。連結熱交換部31内では上側ほど気相および液相の作動流体のうち気相の作動流体の比率が高く、この流体冷却部18の配置により、流体冷却部18が作動流体を効率良く凝縮することができるからである。
図15の矢印AH1で示すように、第2熱媒体−作動流体熱交換器24は、第2熱交換部142内の熱媒体と第2サーモサイフォン回路12の連結熱交換部35内の作動流体とが互いに熱交換するように構成されている。このことは、第1実施形態と同様である。
更に、本実施形態の流体加熱部20は、第2熱媒体−作動流体熱交換器24と一体構成であるので、図15の矢印AH2、AH3で示すように、第2熱交換部142内の熱媒体と連結熱交換部35内の作動流体との両方を加熱するように設けられている。すなわち、第2サーモサイフォン回路12のうち、その連結熱交換部35は、流体加熱部20によって加熱される作動流体が流通する加熱対象部201としての機能も備えている。
また、図15に示すように、流体加熱部20は、第2熱媒体−作動流体熱交換器24を構成する第2熱交換部142および連結熱交換部35の下部に設けられている。連結熱交換部35内では下側ほど気相および液相の作動流体のうち液相の作動流体の比率が高く、この流体加熱部20の配置により、流体加熱部20が作動流体を効率良く蒸発させることができるからである。
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
また、本実施形態によれば、熱伝達用回路14の第1熱交換部141と第1サーモサイフォン回路11の連結熱交換部31と流体冷却部18とが一体となって、1つの統合熱交換器25を構成している。また、流体加熱部20が、第2熱媒体−作動流体熱交換器24と一体構成になっている。従って、第1および第2サーモサイフォン回路11、12の作動流体を冷却および加熱する機能を簡素な構成で実現することができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第2実施形態と異なる点を主として説明する。
図16に示すように、本実施形態の機器温調装置1は、第2実施形態の流体冷却部18と同じ第1流体冷却部18のほかに、第1サーモサイフォン回路11の作動流体を冷却する第2流体冷却部26を備えている。そして、機器温調装置1は、第2流体冷却部26へ送風する送風機27を備えている。これらの点において本実施形態は第2実施形態と異なっている。
具体的に、本実施形態の第2流体冷却部26は、送風機27によって送風される空気と第1サーモサイフォン回路11の作動流体とを熱交換させる空冷コンデンサである。第2流体冷却部26は、第1サーモサイフォン回路11の一部を構成する冷却対象部としての作動流体流通部261を有している。
この作動流体流通部261は、例えば、車両上下方向DR1に延びて作動流体が流通する複数のチューブから構成されている。また、第2流体冷却部26は、電池冷却時および第1サーモサイフォン回路11の非作動時に機器用熱交換部30内にある作動流体の液面FLaよりも車両上下方向DR1で上側に位置するように設けられている。
第1サーモサイフォン回路11において作動流体流通部261の上端部は上側冷却用通路113を介して機器用熱交換部30の第1上接続部301aに連結されている。それと共に、作動流体流通部261の下端部は下側冷却用通路114を介して機器用熱交換部30の第1下接続部302aに連結されている。これにより、作動流体流通部261内には作動流体が流通するようになっている。
そして、第2流体冷却部26は、作動流体流通部261内に流通する作動流体と送風機27によって送風される空気とを熱交換させ、それにより、その作動流体流通部261内の作動流体を冷却する。従って、上側冷却用通路113から作動流体流通部261内に流入した気相の作動流体は冷却されて凝縮し、その凝縮した液相の作動流体は、重力の作用によって作動流体流通部261内から下側冷却用通路114へ流れる。なお、第2流体冷却部26による作動流体の冷却を止める場合には、送風機27による送風を止めればよい。
以上説明したことを除き、本実施形態は第2実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第2実施形態と共通の構成から奏される効果を第2実施形態と同様に得ることができる。
また、本実施形態によれば、機器温調装置1は、第1サーモサイフォン回路11の作動流体を冷却するための流体冷却部18、26を複数備えているので、その分、組電池BP1、BP2を冷却する能力を高めることが可能である。
なお、本実施形態は第2実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第1実施形態と組み合わせることも可能である。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
図17に示すように、本実施形態では、熱伝達用回路14が熱媒体ポンプ145を有している。この点において本実施形態は第1実施形態と異なっている。なお、図17では、作動流体の液面FLa、FLbおよび熱媒体の液面FLcの図示は省略されている。この図示の省略は、後述の実施形態における機器温調装置1の概略構成を示した模式図でも同様である。
本実施形態の熱媒体ポンプ145は、例えば液体を流す液ポンプであり、熱媒体を熱伝達用回路14に強制循環させる。そのため、熱媒体ポンプ145は液通路143の一部に設けられている。詳細には、熱媒体ポンプ145は、熱媒体を確実に流通させるために、熱伝達用回路14のうちで最も下側になる場所、すなわち、液通路143のうちで最も下側になる場所に配置されている。その場所には液相の熱媒体が流通するからである。そして、その液通路143において熱媒体ポンプ145は、第1熱交換部141側から熱媒体を吸い込むと共に、その吸い込んだ熱媒体を第2熱交換部142側へ吐出する。
このように熱伝達用回路14では熱媒体ポンプ145によって熱媒体が強制的に循環させられるので、熱伝達用回路14における熱媒体の流通経路が複雑になっても、第2熱交換部142から第1熱交換部141へ確実に熱を伝達することができる。その熱媒体の流通経路が複雑になる場合とは、例えば、作動流体を上昇させて流す上昇通路が液通路143の一部に含まれるなど、熱媒体の自重で作動するサーモサイフォンとしては成立しないような流通経路が熱伝達用回路14に含まれる場合である。
また、熱媒体ポンプ145が無い場合と比較して、熱伝達用回路14に循環する熱媒体の流量を多くすることが可能である。
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
なお、本実施形態は第1実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第2実施形態または第3実施形態と組み合わせることも可能である。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
図18に示すように、本実施形態の機器温調装置1は、第1実施形態の熱伝達用回路14に替えて、液回路40を備えている。この点において本実施形態は第1実施形態と異なっている。
本実施形態の液回路40は、第1サーモサイフォン回路11の作動流体と第2サーモサイフォン回路12の作動流体との間で熱を伝達する熱伝達部である。この点では、液回路40は第1実施形態の熱伝達用回路14と同様である。但し、液回路40内は、熱交換液で満たされている。そして、その熱交換液は液相のままで相変化をしない。
詳細には、本実施形態の液回路40は、液ポンプ401と第1熱交換液通路402と第2熱交換液通路403と第1熱交換部141と第2熱交換部142とを有している。そして、第1熱交換液通路402、第1熱交換部141、第2熱交換液通路403、および第2熱交換部142はその記載順で環状に連結されている。
本実施形態では、第1熱交換部141と連結熱交換部31は一体となって、1つの第1液−作動流体熱交換器41を構成している。また、第2熱交換部142と連結熱交換部35は一体となって、1つの第2液−作動流体熱交換器42を構成している。
液回路40の液ポンプ401は第1熱交換液通路402に設けられており、第1熱交換液通路402において第2熱交換部142側から第1熱交換部141側へ熱交換液を送る。この熱交換液の循環に伴って、第1熱交換部141は第1サーモサイフォン回路11の連結熱交換部31内の作動流体と熱交換すると共に、第2熱交換部142は第2サーモサイフォン回路12の連結熱交換部35内の作動流体と熱交換する。詳しく言えば、第1熱交換部141は、第1サーモサイフォン回路11の連結熱交換部31内の作動流体と第1熱交換部141内の熱交換液とを熱交換させる。それと共に、第2熱交換部142は、第2サーモサイフォン回路12の連結熱交換部35内の作動流体と第2熱交換部142内の熱交換液とを熱交換させる。
このようにして、液回路40は、熱交換液を循環させることにより、第1熱交換部141と第2熱交換部142との間で熱を伝える。そして、液回路40は、第1熱交換部141と第2熱交換部142とを介して、第1サーモサイフォン回路11の連結熱交換部31内の作動流体と第2サーモサイフォン回路12の連結熱交換部35内の作動流体とを熱交換させる。
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
また、本実施形態によれば、液回路40では液ポンプ401によって熱交換液が強制的に循環させられる。従って、液回路40における熱交換液の流通経路が複雑になっても、第2熱交換部142から第1熱交換部141へ確実に熱を伝達することが可能である。その熱交換液の流通経路が複雑になる場合とは、上述した第4実施形態で説明した熱媒体の流通経路が複雑になる場合と同様のことである。
また、本実施形態によれば、熱伝達部としての液回路40は、熱交換液を循環させることにより、第1熱交換部141と第2熱交換部142との間で熱を伝える。従って、気体を封入できる気密性が液回路40に必要とはされないというメリットがある。
なお、本実施形態は第1実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第2実施形態または第3実施形態と組み合わせることも可能である。
(第6実施形態)
次に、第6実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
図19に示すように、本実施形態の機器温調装置1は、第1実施形態の熱伝達用回路14に替えて、熱媒体が封入されたヒートパイプ44を備えている。この点において本実施形態は第1実施形態と異なっている。なお、ヒートパイプ44の熱媒体は、第1実施形態の熱伝達用回路14の熱媒体と同じ流体であるが、それに限らず、例えば水など相変化する流体であれば何でもよい。
具体的に、ヒートパイプ44は車両上下方向DR1に延びるように形成されている。そのヒートパイプ44は1本でもよいが、本実施形態では複数本設けられており、その複数本のヒートパイプ44は1束となって一体的に形成されている。
本実施形態のヒートパイプ44は、第1サーモサイフォン回路11の作動流体と第2サーモサイフォン回路12の作動流体との間で熱を伝達する熱伝達部である。複数本のヒートパイプ44の上端部は一体となっており、ヒートパイプ44はその上端部を第1熱交換部141として有している。また、複数本のヒートパイプ44の下端部も一体となっており、ヒートパイプ44はその下端部を第2熱交換部142として有している。
ヒートパイプ44の第1熱交換部141は、第1サーモサイフォン回路11の連結熱交換部31と熱交換を行えるように一体構成になっている。従って、その第1熱交換部141は、その連結熱交換部31内の作動流体と熱交換する。
また、第2熱交換部142は、第2サーモサイフォン回路12の連結熱交換部35と熱交換を行えるように一体構成になっている。従って、その第2熱交換部142は、その連結熱交換部35内の作動流体と熱交換する。
そして、ヒートパイプ44は、熱媒体の相変化を伴う移動により、第1熱交換部141と第2熱交換部142との間で熱を伝える。具体的には、その第1熱交換部141は、第1熱交換部141内の熱媒体と第1サーモサイフォン回路11の連結熱交換部31内の作動流体との熱交換により、その熱媒体を凝縮させる。その凝縮した液相の作動流体はヒートパイプ44内を第1熱交換部141から第2熱交換部142へ流下する。それと共に、第2熱交換部142は、その第2熱交換部142内の熱媒体と第2サーモサイフォン回路12の連結熱交換部35内の作動流体との熱交換により、その熱媒体を蒸発させる。その蒸発した気相の作動流体はヒートパイプ44内を第2熱交換部142から第1熱交換部141へと上昇する。
このようにして、ヒートパイプ44は、第1熱交換部141と第2熱交換部142との間で熱媒体を往復移動させることにより、第1熱交換部141と第2熱交換部142との間で熱を伝える。そして、ヒートパイプ44は、第1熱交換部141と第2熱交換部142とを介して、第1サーモサイフォン回路11の連結熱交換部31内の作動流体と第2サーモサイフォン回路12の連結熱交換部35内の作動流体とを熱交換させる。
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
また、本実施形態によれば、ヒートパイプ44が、第1サーモサイフォン回路11の作動流体と第2サーモサイフォン回路12の作動流体との間で熱を伝達する熱伝達部として設けられている。そして、そのヒートパイプ44は第1熱交換部141と第2熱交換部142とを含み、熱媒体の相変化を伴う移動によりその第1熱交換部141と第2熱交換部142との間で熱を伝えるものである。従って、熱媒体の潜熱を利用して第1熱交換部と第2熱交換部との間で熱を伝えることが可能である。
なお、本実施形態は第1実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第2実施形態または第3実施形態と組み合わせることも可能である。
(第7実施形態)
次に、第7実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
図20に示すように、本実施形態の機器温調装置1は、第1実施形態の熱伝達用回路14に替えて、熱伝導性を有する伝熱材46を備えている。この点において本実施形態は第1実施形態と異なっている。また、第1サーモサイフォン回路11の連結熱交換部31の形状および第2サーモサイフォン回路12の連結熱交換部35の形状も、それぞれ第1実施形態と異なっている。
具体的に、伝熱材46は、車両上下方向DR1に延びる板状の伝熱板461と、第1熱交換部141と、第2熱交換部142とを有している。この伝熱材46の構成部材の全部すなわち、伝熱板461、第1熱交換部141、および第2熱交換部142は、アルミニウム合金などの高い熱伝導性を有する材料で構成されている。なお、その伝熱材46の構成部材の材料は、アルミニウム合金などの金属材料に限らず、熱を伝えやすい材料であれば何でもよい。
本実施形態の伝熱材46は、第1サーモサイフォン回路11の作動流体と第2サーモサイフォン回路12の作動流体との間で熱を伝達する熱伝達部である。第1熱交換部141は伝熱板461の上端部分に一体に接合され、第2熱交換部142は伝熱板461の下端部分に一体に接合されている。これにより、伝熱材46は、第1熱交換部141と第2熱交換部142との間で高い熱伝導性を有している。
また、本実施形態の第1サーモサイフォン回路11の連結熱交換部31は、上側第1熱伝達通路111に連結した上端と下側第1熱伝達通路112に連結した下端とを有する通路として構成されている。従って、上側第1熱伝達通路111、連結熱交換部31、および下側第1熱伝達通路112はその記載順で直列つながっており、作動流体が流れる1本の通路となっている。そして、この連結熱交換部31には、伝熱材46の第1熱交換部141が接合されている。従って、その第1熱交換部141は、その連結熱交換部31内の作動流体と熱交換する。
また、本実施形態の第2サーモサイフォン回路12の連結熱交換部35は、上側第2熱伝達通路121に連結した上端と下側第2熱伝達通路122に連結した下端とを有する通路として構成されている。従って、上側第2熱伝達通路121、連結熱交換部35、および下側第2熱伝達通路122はその記載順で直列つながっており、作動流体が流れる1本の通路となっている。そして、この連結熱交換部35には、伝熱材46の第2熱交換部142が接合されている。従って、その第2熱交換部142は、その連結熱交換部35内の作動流体と熱交換する。
そして、伝熱材46は、その伝熱材46の熱伝導により、第1熱交換部141と第2熱交換部142との間で熱を伝える。すなわち、伝熱材46は、第1熱交換部141と第2熱交換部142とを介して、第1サーモサイフォン回路11の連結熱交換部31内の作動流体と第2サーモサイフォン回路12の連結熱交換部35内の作動流体とを熱交換させる。
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
また、本実施形態によれば、伝熱材46が、第1サーモサイフォン回路11の作動流体と第2サーモサイフォン回路12の作動流体との間で熱を伝達する熱伝達部として設けられている。そして、その伝熱材46は、その伝熱材46の熱伝導により第1熱交換部141と第2熱交換部142との間で熱を伝える。従って、簡易な構造で、第1サーモサイフォン回路11の連結熱交換部31内の作動流体と第2サーモサイフォン回路12の連結熱交換部35内の作動流体とを熱交換させることが可能である。また、熱交換液や熱媒体などの流体の漏れが生じるという心配もない。
なお、本実施形態は第1実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第2実施形態または第3実施形態と組み合わせることも可能である。
(第8実施形態)
次に、第8実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
図21に示すように、本実施形態では、第1サーモサイフォン回路11が第1作動流体ポンプ47を有し、第2サーモサイフォン回路12が第2作動流体ポンプ48を有している。この点において本実施形態は第1実施形態と異なっている。
本実施形態の第1作動流体ポンプ47および第2作動流体ポンプ48は、例えば液体を流す液ポンプである。
第1作動流体ポンプ47は、作動流体を第1サーモサイフォン回路11に強制循環させる。そのため、第1作動流体ポンプ47は下側冷却用通路114の一部に設けられている。詳細には、第1作動流体ポンプ47は、作動流体を確実に流通させるために、下側冷却用通路114のうちで最も下側になる場所に配置されている。その場所には液相の作動流体が流通するからである。そして、その下側冷却用通路114において第1作動流体ポンプ47は、冷却対象部181側から作動流体を吸い込むと共に、その吸い込んだ作動流体を機器用熱交換部30の第1下接続部302a側へ吐出する。
第2作動流体ポンプ48は、作動流体を第2サーモサイフォン回路12に強制循環させる。そのため、第2作動流体ポンプ48は下側第2熱伝達通路122の一部に設けられている。詳細には、第2作動流体ポンプ48は、作動流体を確実に流通させるために、下側第2熱伝達通路122のうちで最も下側になる場所に配置されている。そして、その下側第2熱伝達通路122において第2作動流体ポンプ48は、連結熱交換部35側から作動流体を吸い込むと共に、その吸い込んだ作動流体を機器用熱交換部34の第1下接続部342a側へ吐出する。
このように第1および第2サーモサイフォン回路11、12ではそれぞれ、作動流体ポンプ47、48によって作動流体が強制的に循環させられる。従って、第1および第2サーモサイフォン回路11、12における作動流体の流通経路が作動流体の自然循環を妨げるほど複雑になっても、各機器用熱交換部30、34で作動流体と組電池BP1、BP2との熱交換を行わせることが可能である。
また、作動流体ポンプ47、48が無い場合と比較して、第1および第2サーモサイフォン回路11、12のそれぞれに循環する作動流体の流量を多くすることが可能である。
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
なお、本実施形態は第1実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第2〜第7実施形態の何れかと組み合わせることも可能である。
(第9実施形態)
次に、第9実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第3実施形態と異なる点を主として説明する。
図22に示すように、本実施形態の機器温調装置1は流体冷却部18、26を備えてはいるが、流体加熱部20を備えていない。従って、機器温調装置1は、組電池BP1、BP2を冷却する機能を備えているが、組電池BP1、BP2を暖機する機能を備えていない。また、本実施形態の機器温調装置1は熱伝達用回路14を備えていない。これらの点において本実施形態は第3実施形態と異なっている。なお、図22の破線矢印は、作動流体の流れ方向を示している。
具体的に、本実施形態の機器温調装置1は、図16の熱伝達用回路14を備えていない。そのため、図22に示すように、本実施形態の機器温調装置1では、第2サーモサイフォン回路12の連結熱交換部35と第1サーモサイフォン回路11の連結熱交換部31と流体冷却部18とが一体となって、1つの統合熱交換器50を構成している。従って、その統合熱交換器50は、第1サーモサイフォン回路11の連結熱交換部31内の作動流体と第2サーモサイフォン回路12の連結熱交換部35内の作動流体と流体冷却部18内の冷媒とが互いに熱交換するように構成されている。要するに、本実施形態の統合熱交換器50は、図14の統合熱交換器25と同様の構造を備えている。
車両上下方向DR1において、統合熱交換器50の全体は、第1サーモサイフォン回路11の機器用熱交換部30が有する下タンク302よりも上側に配置されている。また、その統合熱交換器50の全体は、第2サーモサイフォン回路12の機器用熱交換部34よりも上側、詳細には、電池冷却時および第2サーモサイフォン回路12の非作動時に機器用熱交換部34内にある作動流体の液面FLbよりも上側に配置されている。
以上説明したことを除き、本実施形態は第3実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第3実施形態と共通の構成から奏される効果を第3実施形態と同様に得ることができる。
なお、本実施形態は第3実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第1実施形態または第2実施形態と組み合わせることも可能である。
(第10実施形態)
次に、第10実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第2実施形態と異なる点を主として説明する。
図23に示すように、本実施形態の機器温調装置1は、第1および第2サーモサイフォン回路11、12に加え、第3サーモサイフォン回路52を備えている。また、本実施形態の機器温調装置1は、第2実施形態の熱伝達用サーモサイフォン回路14と同じ第1熱伝達用サーモサイフォン回路14のほかに、第2熱伝達用サーモサイフォン回路53を備えている。要するに、機器温調装置1は3つのサーモサイフォン回路11、12、52を備え、機器温調装置1において、その3つのサーモサイフォン回路11、12、52の作動流体は互いに熱交換可能になっている。これらの点において本実施形態は第2実施形態と異なっている。
なお、以下の説明では、第1熱伝達用サーモサイフォン回路14を略して第1熱伝達用回路14と称すると共に、第2熱伝達用サーモサイフォン回路53を略して第2熱伝達用回路53と称する場合がある。
具体的に、第3サーモサイフォン回路52は、第1組電池BP1および第2組電池BP2とは別の第3組電池BP3の冷却および暖機を行うためのサーモサイフォン回路である。本実施形態では車両上下方向DR1において、第2組電池BP2は第1組電池BP1よりも下側に配置され、第3組電池BP3は第2組電池BP2よりも下側に配置されている。
第3サーモサイフォン回路52は、後述の第2連結熱交換部352を有してはいないが、この点を除き、第2サーモサイフォン回路12と同じ構造を備えている。従って、第3サーモサイフォン回路52は、機器用熱交換部54と連結熱交換部55とを有している。そして、その第3サーモサイフォン回路52の機器用熱交換部54は、第2サーモサイフォン回路12の機器用熱交換部34と同じ構造である。それと共に、第3サーモサイフォン回路52の連結熱交換部55は、第2サーモサイフォン回路12の第1連結熱交換部である連結熱交換部35と同じ構造である。
但し、第2サーモサイフォン回路12の機器用熱交換部34は第1サーモサイフォン回路11の機器用熱交換部30に対して下側に配置されている。そして、第3サーモサイフォン回路52の機器用熱交換部54は、第2サーモサイフォン回路12の機器用熱交換部34に対して下側に配置されている。従って、本実施形態では、第3サーモサイフォン回路52は、複数のサーモサイフォン回路11、12、52のうちの最下位置サーモサイフォン回路に該当する。なお、本実施形態でも第2実施形態と同様に、第1サーモサイフォン回路11が最上位置サーモサイフォン回路に該当する。
また、第2サーモサイフォン回路12は第1サーモサイフォン回路11に対して下側に配置され、第3サーモサイフォン回路52は第2サーモサイフォン回路12に対して下側に配置されている。
また、第2サーモサイフォン回路12は、第1連結熱交換部35とは別に、第2連結熱交換部352を有している。この第2連結熱交換部352は第1連結熱交換部35と同じ構造を有し、機器用熱交換部34に対し、第1連結熱交換部35と並列に連結されている。そして、車両上下方向DR1における第2連結熱交換部352の位置は第1連結熱交換部35と同じである。
第2熱伝達用回路53は、第2サーモサイフォン回路12の作動流体と第3サーモサイフォン回路52の作動流体との間で熱を伝達する熱伝達部として設けられている。この第2熱伝達用回路53は、第1熱伝達用回路14と同じ構造を備えている。従って、第2熱伝達用回路53にも熱媒体が循環し、第2熱伝達用回路53は、第1熱伝達用回路14と同様に第1熱交換部141と第2熱交換部142と液通路143とガス通路144とを有している。
第2熱伝達用回路53の第1熱交換部141と第2サーモサイフォン回路12の第2連結熱交換部352は一体となって、1つの熱交換器56を構成している。そして、その第2熱伝達用回路53の第1熱交換部141は、その第2連結熱交換部352に対し熱交換可能に連結されている。
これと同様に、第2熱伝達用回路53の第2熱交換部142と第3サーモサイフォン回路52の連結熱交換部55は一体となって、1つの熱交換器57を構成している。そして、その第2熱伝達用回路53の第2熱交換部142は、その連結熱交換部55に対し熱交換可能に連結されている。
また、本実施形態の流体加熱部20は、第2熱媒体−作動流体熱交換器24と一体構成ではなく、第2熱伝達用回路53の第2熱交換部142と第3サーモサイフォン回路52の連結熱交換部55とから構成された熱交換器57と一体構成になっている。その流体加熱部20と熱交換器57との全体構成は、第2実施形態における流体加熱部20と第2熱媒体−作動流体熱交換器24との全体構成と同じである。従って、第3サーモサイフォン回路52のうち、連結熱交換部55は、流体加熱部20によって加熱される作動流体が流通する加熱対象部201としての機能も備えている。
本実施形態でも、流体冷却部18は、最上位置サーモサイフォン回路である第1サーモサイフォン回路11に設けられているので、その第1サーモサイフォン回路11に連結された第1組電池BP1だけでなく、他の組電池BP2、BP3も冷却することができる。
また、流体加熱部20は、最下位置サーモサイフォン回路である第3サーモサイフォン回路52に設けられているので、その第3サーモサイフォン回路52に連結された第3組電池BP3だけでなく、他の組電池BP1、BP2も暖機することができる。
また、上述したように、本実施形態では、複数のサーモサイフォン回路11、12、52は、その複数のサーモサイフォン回路11、12、52のうちの最上位置サーモサイフォン回路から、最下位置サーモサイフォン回路まで直列に連結されている。そして、その複数のサーモサイフォン回路11、12、52の連結において最上位置サーモサイフォン回路側のサーモサイフォン回路ほど、そのサーモサイフォン回路が有する機器用熱交換部は上側に位置している。このことは、前述の第1〜第9実施形態でも同じである。
以上説明したことを除き、本実施形態は第2実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第2実施形態と共通の構成から奏される効果を第2実施形態と同様に得ることができる。
なお、本実施形態は第2実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第1実施形態、第3〜第9実施形態の何れかと組み合わせることも可能である。
(他の実施形態)
(1)上述の第1実施形態では例えば図8に示すように、冷却対象部181は、電池冷却時およびサーモサイフォン回路11、12の非作動時に機器用熱交換部30内にある作動流体の液面FLaの高さを跨ぐ高さ方向の位置に配置されているが、これは一例である。例えば、冷却対象部181の全体が、その液面FLaよりも車両上下方向DR1で上側に位置するように設けられていても差し支えない。
(2)上述の第1実施形態では図1および図11に示すように、流体冷却部18と冷却対象部181とから構成された作動流体凝縮器19は、作動流体を冷凍サイクル装置38の冷媒で凝縮させるが、それに限らない。例えば、その作動流体凝縮器19は、冷却水と作動流体とを熱交換させる水−作動流体熱交換器であってもよい。或いは、作動流体凝縮器19は、空気と作動流体とを熱交換させる空冷コンデンサであってもよい。
なお、作動流体を冷凍サイクル装置38の冷媒で凝縮させる冷媒利用の凝縮器や水−作動流体熱交換器と比較して、空冷コンデンサの凝縮能力は低い。そのため、作動流体凝縮器19が空冷コンデンサである場合には、その作動流体凝縮器19が冷媒利用の凝縮器または水−作動流体熱交換器である場合よりも、作動流体凝縮器19は高い位置に配置されるのが望ましい。これにより、第1サーモサイフォン回路11内における液相の作動流体のヘッド差を十分に確保することができるからである。
(3)上述の第1実施形態では図1および図11に示すように、流体冷却部18を含む冷凍サイクル装置38は、冷房等のために空気を冷却するものであるが、これに限らず、例えば暖房等のために空気を加熱するものであっても差し支えない。また、冷凍サイクル装置38は、冷房および暖房などの室内空調には用いられず、第1サーモサイフォン回路11の作動流体を冷却することに対する専用の装置として構成されていても差し支えない。
(4)上述の第1実施形態では、図1に示す流体加熱部20は、例えばPTCヒータ等の電気ヒータであるが、ヒートポンプのうち高温高圧の冷媒が流通する高温高圧部であってもよいし、ペルチェ素子であってもよい。或いは、流体加熱部20は、SMR(すなわち、システムメインリレー)等の車載機器の廃熱を利用した加熱源であってもよい。また、流体加熱部20は1つである必要はなく、複数設けられていても差し支えない。
(5)上述の第1実施形態では図9に示すように、加熱対象部201の全体は、電池暖機時に第2サーモサイフォン回路12の機器用熱交換部34内にある作動流体の液面FLbよりも車両上下方向DR1で下側に位置するように設けられている。しかしながら、これは一例であり、加熱対象部201は、その加熱対象部201の一部が、電池暖機時にその作動流体の液面FLbよりも車両上下方向DR1で下側に位置するように設けられているだけでもよい。このことは、第2サーモサイフォン回路12の非作動時における作動流体の液面FLbと加熱対象部201との位置関係でも同様である。
(6)上述の第2実施形態では図15に示すように、流体加熱部20は、第2熱媒体−作動流体熱交換器24の下部に設けられているが、これは一例である。例えば、流体加熱部20は、第2熱媒体−作動流体熱交換器24の側面のうち車両上下方向DR1の中心よりも下側など様々な場所に配置されることが想定される。
(7)上述の第3実施形態では図16に示すように、機器温調装置1は第1流体冷却部18と第2流体冷却部26とを備えているが、それらの流体冷却部18、26のうちの一方が無い機器温調装置1も想定される。
(8)上述の第9実施形態では図22に示すように、機器温調装置1は2つの流体冷却部18、26を備えているが、その2つの流体冷却部18、26のうちの一方は無くても差し支えない。このことは、上述の第3実施形態でも同様である。
(9)上述の第10実施形態では図23に示すように、車両上下方向DR1において、第2組電池BP2は第1組電池BP1よりも下側に配置され、第3組電池BP3は第2組電池BP2よりも下側に配置されているが、これは一例である。例えば、3つの組電池BP1、BP2、BP3は図24または図25に示されるような配置であっても差し支えない。
図24の例を、図13に示す第2実施形態の機器温調装置1と比較して説明する。その図24の例では、組電池BP1、BP2、BP3は3つ設けられており、第2組電池BP2は、第1組電池BP1と第3組電池BP3とのそれぞれに対し下側に配置されている。
そして、図24の機器温調装置1を、図13に示す第2実施形態の機器温調装置1と比較して説明すると、図24の機器温調装置1は、第1および第2サーモサイフォン回路11、12に加えて、第3サーモサイフォン回路59を備えている。その第3サーモサイフォン回路59は、第1サーモサイフォン回路11と同じ構造のサーモサイフォン回路である。
また、図24において機器温調装置1は、第1熱伝達用回路としての熱伝達用回路14に加えて、第2熱伝達用回路53を備えている。その第2熱伝達用回路53は、第1熱伝達用回路14と同じ構造のサーモサイフォン回路であり、第2サーモサイフォン回路12の作動流体と第3サーモサイフォン回路59の作動流体との間で熱を伝達する熱伝達部として設けられている。そして、第2サーモサイフォン回路12は、第10実施形態と同様に第2連結熱交換部352を有しており、その第2連結熱交換部352と第2熱伝達用回路53の第2熱交換部142は一体となって、1つの熱交換器を構成している。
また、図24の機器温調装置1は、流体冷却部18を2つ備えている。その2つのうちの一方の流体冷却部18は、図13の機器温調装置1と同様に第1サーモサイフォン回路11に設けられ、他方の流体冷却部18は、第3サーモサイフォン回路59に設けられている。この他方の流体冷却部18と第3サーモサイフォン回路59の連結熱交換部31と第2熱伝達用回路53の第1熱交換部141は一体となって、1つの統合熱交換器25を構成している。すなわち、図24の機器温調装置1は、流体冷却部18を含む統合熱交換器25を2つ有している。
この図24の機器温調装置1では、第1および第2サーモサイフォン回路11、12の連結に着目すれば、第1サーモサイフォン回路11が最上位置サーモサイフォン回路に該当し、第2サーモサイフォン回路12が最下位置サーモサイフォン回路に該当する。また、第2および第3サーモサイフォン回路12、59の連結に着目すれば、第3サーモサイフォン回路59が最上位置サーモサイフォン回路に該当し、第2サーモサイフォン回路12が最下位置サーモサイフォン回路に該当する。これらの点を除き、図24の機器温調装置1は図13の機器温調装置1と同様である。
次に、図25の例を、図13に示す第2実施形態の機器温調装置1と比較して説明する。その図25の例でも、組電池BP1、BP2、BP3は3つ設けられているが、上記の図24の例とは異なり、第1組電池BP1が、第2組電池BP2と第3組電池BP3とのそれぞれに対し上側に配置されている。
そして、図25の機器温調装置1を、図13に示す第2実施形態の機器温調装置1と比較して説明すると、図25の機器温調装置1は、第1および第2サーモサイフォン回路11、12に加えて、第3サーモサイフォン回路60を備えている。その第3サーモサイフォン回路60は、第2サーモサイフォン回路12と同じ構造のサーモサイフォン回路である。
また、図25において機器温調装置1は、第1熱伝達用回路としての熱伝達用回路14に加えて、第2熱伝達用回路53を備えている。その第2熱伝達用回路53は、第1熱伝達用回路14と同じ構造のサーモサイフォン回路であり、第1サーモサイフォン回路11の作動流体と第3サーモサイフォン回路60の作動流体との間で熱を伝達する熱伝達部として設けられている。
また、第1サーモサイフォン回路11は、第1連結熱交換部である連結熱交換部31とは別に、第2連結熱交換部312を有している。この第2連結熱交換部312は第1連結熱交換部31と同じ構造を有し、機器用熱交換部30に対し、第1連結熱交換部31と並列に連結されている。そして、車両上下方向DR1における第2連結熱交換部312の位置は第1連結熱交換部31と同じである。その第2連結熱交換部312と第2熱伝達用回路53の第1熱交換部141は一体となって、1つの熱交換器を構成している。
また、第2熱伝達用回路53の第2熱交換部142と第3サーモサイフォン回路60の連結熱交換部35は一体となって、1つの第2熱媒体−作動流体熱交換器24を構成している。すなわち、図25の機器温調装置1は、第2熱媒体−作動流体熱交換器24を2つ有している。
また、図25の機器温調装置1は、流体加熱部20を2つ備えている。その2つのうちの一方の流体加熱部20は、図13の機器温調装置1と同様に第2サーモサイフォン回路12に設けられ、他方の流体加熱部20は、第3サーモサイフォン回路60に設けられている。詳細には、この他方の流体加熱部20は、一方の流体加熱部20と同様に第2熱媒体−作動流体熱交換器24に連結されている。但し、他方の流体加熱部20が連結される第2熱媒体−作動流体熱交換器24は、2つの第2熱媒体−作動流体熱交換器24のうち、第2熱伝達用回路53と第3サーモサイフォン回路60とに跨って設けられた側である。
この図25の機器温調装置1では、第1および第2サーモサイフォン回路11、12の連結に着目すれば、第1サーモサイフォン回路11が最上位置サーモサイフォン回路に該当し、第2サーモサイフォン回路12が最下位置サーモサイフォン回路に該当する。また、第1および第3サーモサイフォン回路12、60の連結に着目すれば、第1サーモサイフォン回路11が最上位置サーモサイフォン回路に該当し、第3サーモサイフォン回路60が最下位置サーモサイフォン回路に該当する。これらの点を除き、図25の機器温調装置1は図13の機器温調装置1と同様である。
なお、図25の第2サーモサイフォン回路12に設けられた流体加熱部20は、第2熱媒体−作動流体熱交換器24に連結されているが、その流体加熱部20の設置場所は、これに限らず、例えば、図1に示す第1実施形態と同様であってもよい。すなわち、図25の第2サーモサイフォン回路12が、機器用熱交換部34の上タンク341と下タンク342とに連結された加熱用通路123(図1参照)を第1実施形態と同様に有し、流体加熱部20はその加熱用通路123に設けられていてもよい。このことは、図25の第3サーモサイフォン回路60における流体加熱部20の設置場所についても同様である。更に、このことは、図24の第2サーモサイフォン回路12における流体加熱部20の設置場所、および、図23に示す第10実施形態の第3サーモサイフォン回路52における流体加熱部20の設置場所についても同様である。
(10)上述の各実施形態では、機器温調装置1は、組電池BP1、BP2、BP3に連結するサーモサイフォン回路11、12、52、59、60を2つまたは3つ備えているが、そのサーモサイフォン回路を4つ以上備えていても差し支えない。
(11)上述の各実施形態において、機器温調装置1が有するサーモサイフォン回路11、12、52、59、60を循環する作動流体として、例えばフロン系冷媒が採用されるが、これは一例である。例えば、その作動流体としては、プロパンまたは二酸化炭素など、相変化する他の流体が採用されても差し支えない。
(12)上述の第1実施形態では図1に示すように、第1サーモサイフォン回路11の作動流体と第2サーモサイフォン回路12の作動流体との間で熱を伝達する熱伝達部として、熱伝達用サーモサイフォン回路14が設けられているが、これは一例である。その熱伝達部は、熱を伝える機能を備えるものであれば、そのサーモサイフォン回路14、図18の液回路40、図19のヒートパイプ44、および図20の伝熱材46に限らない。
(13)上述の第1実施形態では図8および図9に示すように、各サーモサイフォン回路11、12の機器用熱交換部30、34は、その機器用熱交換部30、34内で作動流体が車両上下方向DR1に流れる姿勢で配置されているが、これは一例である。すなわち、機器用熱交換部30、34の姿勢は種々想定される。例えば、機器用熱交換部30、34が組電池BP1、BP2の下面に連結され、機器用熱交換部30、34内で作動流体が水平向きに流れても差し支えない。
(14)上述の第1実施形態では図1に示すように、各サーモサイフォン回路11、12において機器連結部303、343は、組電池BP1、BP2に対して、熱伝導シート32を介し熱伝導可能に連結されているが、これは一例である。この熱伝導シート32が無く、各機器連結部303、343が各組電池BP1、BP2に対して直接に連結されていても差し支えない。
(15)上述の第1実施形態では図1に示すように、機器温調装置1が温度調整する対象機器は組電池BPであるが、その対象機器は組電池BPでなくても差し支えない。例えば、その対象機器は、モータ、インバータ、充電器など、冷却と暖機とが必要な他の機器であってもよい。
(16)上述の第8実施形態では図21に示すように、第1作動流体ポンプ47は下側冷却用通路114の一部に設けられているが、これは一例である。その第1作動流体ポンプ47の設置場所は、第1サーモサイフォン回路11のうち、第1サーモサイフォン回路11に作動流体を第1作動流体ポンプ47で循環させることが可能な場所であればどこでもよい。例えば、第1作動流体ポンプ47は下側第1熱伝達通路112の一部に設けられていてもよい。
このことは第2作動流体ポンプ48の配置についても同様である。すなわち、第2作動流体ポンプ48の設置場所は下側第2熱伝達通路122に限らず、第2サーモサイフォン回路12のうち、第2サーモサイフォン回路12に作動流体を第2作動流体ポンプ48で循環させることが可能な場所であればどこでもよい。
(17)なお、本発明は、上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。
(まとめ)
上記各実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、複数のサーモサイフォン回路では互いに作動流体が独立に循環する。複数のサーモサイフォン回路の作動流体は互いに熱交換可能になっている。流体冷却部は冷却対象部内の作動流体を冷却する。そして、その冷却対象部は、複数のサーモサイフォン回路のうち、その複数のサーモサイフォン回路が有する複数の機器用熱交換部の中で最も上側に位置する機器用熱交換部を有する最上位置サーモサイフォン回路の一部を構成する。
また、第2の観点によれば、流体加熱部は、加熱対象部内の作動流体を加熱する。そして、その加熱対象部は、複数のサーモサイフォン回路のうち、その複数のサーモサイフォン回路が有する複数の機器用熱交換部の中で最も下側に位置する機器用熱交換部を有する最下位置サーモサイフォン回路の一部を構成する。従って、流体加熱部で最下位置サーモサイフォン回路の作動流体を加熱できると共に、最下位置サーモサイフォン回路の作動流体を介して、最下位置サーモサイフォン回路以外のサーモサイフォン回路の作動流体も加熱することができる。これらのことから、複数の対象機器を適切に暖機することが可能である。
また、第3の観点によれば、熱伝達部は、第1サーモサイフォン回路の連結熱交換部内の作動流体と熱交換する第1熱交換部と、第2サーモサイフォン回路の連結熱交換部内の作動流体と熱交換する第2熱交換部とを有する。そして、熱伝達部は、その第1熱交換部と第2熱交換部とを介して、第1サーモサイフォン回路の連結熱交換部内の作動流体と第2サーモサイフォン回路の連結熱交換部内の作動流体とを熱交換させる。
従って、第1および第2サーモサイフォン回路のそれぞれの連結熱交換部内の作動流体を互いに熱交換させる構造を熱伝達部に設けることができるので、第1および第2サーモサイフォン回路をそれぞれ簡易に構成することが可能である。
また、第4の観点によれば、熱伝達部は、熱媒体の液相と気相との相変化により第1熱交換部と第2熱交換部との間で熱を伝える。従って、熱媒体の潜熱を利用して第1熱交換部と第2熱交換部との間で熱を伝えることが可能である。
また、第5の観点によれば、熱伝達部は、熱媒体が循環する熱伝達用サーモサイフォン回路で構成される。その熱伝達用サーモサイフォン回路は第1熱交換部と第2熱交換部とを含み、熱媒体の相変化を伴う循環によりその第1熱交換部と第2熱交換部との間で熱を伝えるものである。そして、第1熱交換部は、その第1熱交換部内の熱媒体と第1サーモサイフォン回路の連結熱交換部内の作動流体との熱交換によりその熱媒体を凝縮させる。また、第2熱交換部は、その第2熱交換部内の熱媒体と第2サーモサイフォン回路の連結熱交換部内の作動流体との熱交換によりその熱媒体を蒸発させる。
従って、熱媒体の潜熱を利用して第1熱交換部と第2熱交換部との間で熱を伝えることが可能である。それと共に、熱媒体を流すための動力を必要とせずに熱媒体が自然循環するように熱伝達部を構成することが可能である。
また、第6の観点によれば、熱伝達部は、熱媒体が封入されたヒートパイプで構成される。そのヒートパイプは第1熱交換部と第2熱交換部とを含み、熱媒体の相変化を伴う移動によりその第1熱交換部と第2熱交換部との間で熱を伝えるものである。第1熱交換部は、その第1熱交換部内の熱媒体と第1サーモサイフォン回路の連結熱交換部内の作動流体との熱交換によりその熱媒体を凝縮させる。そして、第2熱交換部は、その第2熱交換部内の熱媒体と第2サーモサイフォン回路の連結熱交換部内の作動流体との熱交換によりその熱媒体を蒸発させる。従って、熱媒体の潜熱を利用して第1熱交換部と第2熱交換部との間で熱を伝えることが可能である。
また、第7の観点によれば、熱伝達部は、熱交換液を循環させることにより第1熱交換部と第2熱交換部との間で熱を伝える液回路で構成されている。従って、気体を封入できる気密性が熱伝達部に必要とはされないというメリットがある。
また、第8の観点によれば、熱伝達部は、熱伝導性を有する伝熱材で構成され、その伝熱材の熱伝導により第1熱交換部と第2熱交換部との間で熱を伝える。従って、簡易な構造で、第1サーモサイフォン回路の連結熱交換部内の作動流体と第2サーモサイフォン回路の連結熱交換部内の作動流体とを熱交換させることが可能である。
11 第1サーモサイフォン回路
12 第2サーモサイフォン回路
18 流体冷却部
30 第1サーモサイフォン回路11の機器用熱交換部
31 第1サーモサイフォン回路11の連結熱交換部
34 第2サーモサイフォン回路12の機器用熱交換部
35 第2サーモサイフォン回路12の連結熱交換部
BP1 第1組電池(対象機器)
BP2 第2組電池(対象機器)
BP3 第3組電池(対象機器)

Claims (8)

  1. 作動流体の液相と気相との相変化により複数の対象機器(BP、BP1、BP2、BP3)の温度を調整する機器温調装置であって、
    前記複数の対象機器に対して設けられた複数のサーモサイフォン回路(11、12、52、59、60)と、
    流体冷却部(18、26)とを備え、
    前記複数のサーモサイフォン回路では互いに前記作動流体が独立に循環し、
    前記複数のサーモサイフォン回路はそれぞれ、前記対象機器と前記作動流体とを熱交換させる機器用熱交換部(30、34、54)と、該機器用熱交換部に連結され前記作動流体に熱交換させる連結熱交換部(31、35、55)とを有し、
    前記複数のサーモサイフォン回路が有する前記連結熱交換部はそれぞれ、該連結熱交換部内の前記作動流体が、別のサーモサイフォン回路が有する前記連結熱交換部内の前記作動流体と熱交換するように構成され、これにより、前記複数のサーモサイフォン回路の前記作動流体は互いに熱交換可能になっており、
    前記複数のサーモサイフォン回路は、第1サーモサイフォン回路(11)と第2サーモサイフォン回路(12)とを含み、
    前記第1サーモサイフォン回路の前記機器用熱交換部は、前記第2サーモサイフォン回路の前記機器用熱交換部に対して上側に配置され、
    前記流体冷却部は冷却対象部(181、261)内の前記作動流体を冷却し、
    前記冷却対象部は、前記複数のサーモサイフォン回路のうち、該複数のサーモサイフォン回路が有する複数の前記機器用熱交換部の中で最も上側に位置する前記機器用熱交換部を有する最上位置サーモサイフォン回路(11、59)の一部を構成する、機器温調装置。
  2. 加熱対象部(201)内の前記作動流体を加熱する流体加熱部(20)を備え、
    前記加熱対象部は、前記複数のサーモサイフォン回路のうち、該複数のサーモサイフォン回路が有する複数の前記機器用熱交換部の中で最も下側に位置する前記機器用熱交換部を有する最下位置サーモサイフォン回路(12、52、60)の一部を構成する、請求項1に記載の機器温調装置。
  3. 熱伝達部(14、40、44、46)を備え、
    前記熱伝達部は、前記第1サーモサイフォン回路の前記連結熱交換部内の前記作動流体と熱交換する第1熱交換部(141)と、前記第2サーモサイフォン回路の前記連結熱交換部内の前記作動流体と熱交換する第2熱交換部(142)とを有し、該第1熱交換部と該第2熱交換部とを介して、前記第1サーモサイフォン回路の前記連結熱交換部内の前記作動流体と前記第2サーモサイフォン回路の前記連結熱交換部内の前記作動流体とを熱交換させる、請求項1または2に記載の機器温調装置。
  4. 前記熱伝達部(14、44)は、熱媒体の液相と気相との相変化により前記第1熱交換部と前記第2熱交換部との間で熱を伝える、請求項3に記載の機器温調装置。
  5. 前記熱伝達部(14)は、熱媒体が循環する熱伝達用サーモサイフォン回路で構成され、
    該熱伝達用サーモサイフォン回路は前記第1熱交換部と前記第2熱交換部とを含み、前記熱媒体の相変化を伴う循環により該第1熱交換部と該第2熱交換部との間で熱を伝えるものであり、
    前記第1熱交換部は、該第1熱交換部内の前記熱媒体と前記第1サーモサイフォン回路の前記連結熱交換部内の前記作動流体との熱交換により該熱媒体を凝縮させ、
    前記第2熱交換部は、該第2熱交換部内の前記熱媒体と前記第2サーモサイフォン回路の前記連結熱交換部内の前記作動流体との熱交換により該熱媒体を蒸発させる、請求項3に記載の機器温調装置。
  6. 前記熱伝達部(44)は、熱媒体が封入されたヒートパイプで構成され、
    該ヒートパイプは前記第1熱交換部と前記第2熱交換部とを含み、前記熱媒体の相変化を伴う移動により該第1熱交換部と該第2熱交換部との間で熱を伝えるものであり、
    前記第1熱交換部は、該第1熱交換部内の前記熱媒体と前記第1サーモサイフォン回路の前記連結熱交換部内の前記作動流体との熱交換により該熱媒体を凝縮させ、
    前記第2熱交換部は、該第2熱交換部内の前記熱媒体と前記第2サーモサイフォン回路の前記連結熱交換部内の前記作動流体との熱交換により該熱媒体を蒸発させる、請求項3に記載の機器温調装置。
  7. 前記熱伝達部(40)は、熱交換液を循環させることにより前記第1熱交換部と前記第2熱交換部との間で熱を伝える液回路で構成されている、請求項3に記載の機器温調装置。
  8. 前記熱伝達部(46)は、熱伝導性を有する伝熱材で構成され、該伝熱材の熱伝導により前記第1熱交換部と前記第2熱交換部との間で熱を伝える、請求項3に記載の機器温調装置。
JP2017222901A 2017-11-20 2017-11-20 機器温調装置 Pending JP2019095103A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017222901A JP2019095103A (ja) 2017-11-20 2017-11-20 機器温調装置
PCT/JP2018/037970 WO2019097913A1 (ja) 2017-11-20 2018-10-11 機器温調装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017222901A JP2019095103A (ja) 2017-11-20 2017-11-20 機器温調装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019095103A true JP2019095103A (ja) 2019-06-20
JP2019095103A5 JP2019095103A5 (ja) 2020-05-21

Family

ID=66539592

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017222901A Pending JP2019095103A (ja) 2017-11-20 2017-11-20 機器温調装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2019095103A (ja)
WO (1) WO2019097913A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020200964A (ja) * 2019-06-06 2020-12-17 株式会社Soken 沸騰冷却装置

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001174174A (ja) * 1999-12-20 2001-06-29 Kago Ri 気泡循環熱交換装置
JP2008244320A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Fujikura Ltd 冷却装置
JP2010112592A (ja) * 2008-11-05 2010-05-20 Suri-Ai:Kk ソープション型冷却装置及び熱切り換え装置
JP2013073722A (ja) * 2011-09-27 2013-04-22 Furukawa Electric Co Ltd:The バッテリ温度調節ユニット及びバッテリ温度調節装置
WO2013111815A1 (ja) * 2012-01-27 2013-08-01 古河電気工業株式会社 熱輸送装置
JP2016109347A (ja) * 2014-12-05 2016-06-20 三菱電機株式会社 アレイモジュール
JP2016539454A (ja) * 2013-10-10 2016-12-15 ヴァレオ システム テルミク 自動車両バッテリモジュールの温度を制御するための費用効率が高い装置及び製造方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6134376U (ja) * 1984-07-31 1986-03-03 昭和アルミニウム株式会社 接続型長尺ヒ−トパイプ
JPH02254292A (ja) * 1989-03-27 1990-10-15 Agency Of Ind Science & Technol 蓄熱槽と二つのループ流路で構成されるループ型ヒートパイプ
US6828675B2 (en) * 2001-09-26 2004-12-07 Modine Manufacturing Company Modular cooling system and thermal bus for high power electronics cabinets
WO2018047539A1 (ja) * 2016-09-09 2018-03-15 株式会社デンソー 機器温調装置
WO2018168276A1 (ja) * 2017-03-16 2018-09-20 株式会社デンソー 機器温調装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001174174A (ja) * 1999-12-20 2001-06-29 Kago Ri 気泡循環熱交換装置
JP2008244320A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Fujikura Ltd 冷却装置
JP2010112592A (ja) * 2008-11-05 2010-05-20 Suri-Ai:Kk ソープション型冷却装置及び熱切り換え装置
JP2013073722A (ja) * 2011-09-27 2013-04-22 Furukawa Electric Co Ltd:The バッテリ温度調節ユニット及びバッテリ温度調節装置
WO2013111815A1 (ja) * 2012-01-27 2013-08-01 古河電気工業株式会社 熱輸送装置
JP2016539454A (ja) * 2013-10-10 2016-12-15 ヴァレオ システム テルミク 自動車両バッテリモジュールの温度を制御するための費用効率が高い装置及び製造方法
JP2016109347A (ja) * 2014-12-05 2016-06-20 三菱電機株式会社 アレイモジュール

Also Published As

Publication number Publication date
WO2019097913A1 (ja) 2019-05-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10403941B2 (en) Temperature controller for battery
JP6604442B2 (ja) 機器温調装置
CN103946043B (zh) 电气设备的冷却装置
JP6879122B2 (ja) 電池温調装置
CN109690222B (zh) 设备温度调节装置
JP6693480B2 (ja) 端子冷却装置
WO2018047533A1 (ja) 機器温調装置
JP6604441B2 (ja) 機器温調装置の製造方法および作動流体の充填方法
CN109477696B (zh) 设备温度调节装置
JP6575690B2 (ja) 機器温調装置
WO2018047534A1 (ja) 機器温調装置
US20190214695A1 (en) Device temperature controller
WO2018055926A1 (ja) 機器温調装置
WO2018047538A1 (ja) 機器温調システム
WO2019097913A1 (ja) 機器温調装置
JP7099144B2 (ja) サーモサイフォン式温調装置
WO2019093230A1 (ja) 機器温調装置
JP2019215090A (ja) 機器温調装置
JP2019086275A (ja) 機器温調装置
JP2013105879A (ja) 電気機器の冷却装置
WO2019107058A1 (ja) サーモサイフォン式暖房装置
JP2019099130A (ja) サーモサイフォン式暖房装置
JP2019055608A (ja) 車両用熱交換装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200410

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201013

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210622

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20211214